JP2007012581A - 有機発光装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、OLEDの輝度経時変化を簡単に予測し、エージングをおこなうOLEDを製造する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の有機発光装置の製造方法は、一対の電極に有機層を介在させてなる有機発光素子を準備するステップと、前記有機発光素子の輝度経時変化を予め測定するステップと、前記測定するステップで測定した輝度経時変化を化学反応式と拡散方程式から導出した輝度低下式を用いてフィッティングし、該輝度低下式のフィッティングパラメータを求め、該フィッティングパラメータ用いて前記測定した時間以降の輝度経時劣化を示す輝度経時劣化曲線を求めるステップと、前記輝度経時劣化曲線に基づいてエージング時間を算出するステップと、前記算出したエージング時間に基づいて前記有機発光素子のエージングをおこなうステップと、を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、輝度経時劣化を予想してエージング処理を施した有機発光素子(以下、Organic light emitting diodeを略してOLEDとする)を含む、有機発光装置の製造方法に関するものである。
有機発光素子(OLED)は、高輝度発光が可能で、素子の厚みが薄く、低消費電力化が可能な次世代の発光素子として着目されている。OLEDは一般に、種々の有機材料(有機分子)からなる有機層を電極で挟んで構成され、これを基板上に載置して、例えば封止キャップなどで封止することによって有機発光装置を製造する。
しかし、OLEDは長期間の安定な発光が実現されていないという課題がある。この課題に対してこれまでに、上述のようにOLED全体の外側を覆って外気を遮断して有機層の劣化を防ぐ方法や、有機発光材料の耐久性の向上、電極電圧の低下などの方法が提案されている。
また、輝度劣化は駆動直後に顕著に見られ徐々に劣化速度が減少することから、予め準備したOLEDに電流を流して駆動させ、駆動後初期の顕著な輝度経時変化を起こさせておくエージング処理が検討されている。これらの手段・方法が有効であるか否か、あるいは製品が目標の寿命を有しているか否かを判断するために、輝度経時変化の測定が行われている(例えば、非特許文献1参照)。
非特許文献1には、輝度経時変化の測定結果が示されているが、その測定時間は約4000〜8000時間と非常に長い。このことは実験結果が出るまでに数ヶ月という期間が必要になるという問題がある。
また非特許文献2には、駆動条件を変化させ輝度経時変化を加速させる試みが行われている。しかしながら、実際の駆動条件よりも過酷な条件で駆動するため、OLEDの劣化モードが実際とは異なることとなり、正確な輝度経時劣化を予測できないといった問題がある。例えば、図5(a)に示すように、駆動電流密度を変化させた時の輝度経時変化曲線の各電流密度における変化分を、経過時間を見かけ上そろえた時間軸に対してプロットしたところ、図5(b)のようにそれぞれの輝度経時変化の曲線が重ならない。このことは、輝度の劣化のモードが複数有り、電流密度の上昇によってそれぞれの劣化モードの進行速度の加速係数が異なるために起こった結果である。
さらに、特許文献1、特許文献2では、短時間の輝度経時変化測定結果からそれ以降の輝度経時変化を予測することが提案されている。しかしながら、ここで用いられている式はOLEDの劣化モードとは関連が無く、予測精度が悪いという問題がある。
本発明は、OLEDの輝度経時変化の予測精度が高いエージングをおこなう有機発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
Applied Physics Letter vol.70 (1997) pp.1665-1667 SID (2003) pp.539-541 特開2002−198172号公報 特開2002−203672号公報
本発明の有機発光装置の製造方法は、一対の電極に有機層を介在させてなる有機発光素子を準備するステップと、前記有機発光素子の輝度経時変化を予め測定するステップと、前記測定するステップで測定した輝度経時変化を化学反応式と拡散方程式から導出した輝度低下式を用いてフィッティングし、該輝度低下式のフィッティングパラメータを求め、該フィッティングパラメータ用いて前記測定した時間以降の輝度経時劣化を示す輝度経時劣化曲線を求めるステップと、前記輝度経時劣化曲線に基づいてエージング時間を算出するステップと、前記算出したエージング時間に基づいて前記有機発光素子のエージングをおこなうステップと、を含む。
また本発明の有機発光装置の製造方法は、上記製造方法において、前記エージング時間を算出するステップは、前記有機発光素子の目標寿命時間を確保するための目標発光輝度を設定するステップと、該設定した目標発光輝度とするための前記エージング時間を輝度経時劣化曲線に基づいて算出するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の有機発光装置の製造方法は、上記製造方法において、前記目標寿命時間は、前記目標発光輝度を有する有機発光素子を発光させてから、該有機発光素子の発光輝度が前記目標発光輝度の0.5倍に減少するまでの期間であることを特徴とする。
さらに本発明の有機発光装置の製造方法は、上記製造方法において、前記輝度低下式は、
Figure 2007012581
を満足することを特徴とする。ただし、Lは発光輝度、Lは初期の発光輝度、tは初期の発光輝度の測定を開始してから経過した時間、k、A、A’、B、α、βはフィッティングパラメータ、m、nは正の整数である。
尚、本明細書においては便宜上、輝度経時変化とは準備した有機発光素子(OLED)を実際に駆動させた場合の初期のOLEDの輝度の劣化を、輝度経時劣化とはOLEDの上記輝度経時変化より予想されるOLEDの輝度の劣化を主に意味するものとする。また、輝度低下式とは化学反応式と拡散方程式から構成され、輝度経時変化をフィッティングして前記測定した時間以降の輝度経時劣化曲線を求めるための理論式である。
本発明によれば、OLEDの将来の輝度経時劣化を短時間の測定結果から従来よりも正確に予測することが可能となり、OLEDを目標発光輝度に設定することが容易となる。その結果、例えば、従来長期間を必要としていたOLEDの輝度半減寿命測定を短期間で正確に行えるという効果があり、最終製品としての信頼性の向上に寄与することができる。これに加えて、OLED開発期間において各層の材料の選定や作成方法の検討において、それらがOLEDの輝度半減寿命に及ぼす影響を調査する場合に、従来では長時間の測定を行う必要があったために開発に長期間を要していたが、本発明を用いることにより開発期間の大幅な短縮が可能となる。
さらに、本発明によれば、初期の輝度経時変化からOLEDの将来の輝度経時劣化を予測できるため、従来のように発光輝度が半減するまで測定する破壊試験ではなく、非破壊試験での輝度予測が可能となり、試験のために製造の歩留まりを低下させる要因とはなりにくいという効果がある。
先ず、本発明の具体的な有機発光装置の製造方法の内容を説明する前に、OLEDの輝度経時変化について説明する。実験によりOLEDの輝度経時変化が、以下の化学反応と拡散現象とによって起こることを確認した。化学反応は、多層構造であるOLEDの素子の各層を構成する有機分子、および、発光を担うために発光層に分散させられた有機発光分子の反応である。拡散現象は、上記OLEDの素子の層界面で起こる現象である。発光層の化学反応の影響が一番大きく、化学反応は酸素や水分によって発生するものが大きいと考えられる。また拡散現象は、各層の不純物の拡散・崩壊による影響が一番大きいと考えられる。これらがOLEDの輝度劣化成分であり、エージングによってこの成分を取り除くことが必要である。本発明の発明者達は、以下の手順で輝度低下式を導出した。先ず上の化学反応による化学反応式は数2となる。
Figure 2007012581
数2において、添字のiは酸素や水分などのOLEDの輝度劣化成分の種類を指定し、正の整数とする。cは酸素や水分などの各輝度劣化成分の濃度、tは時間、kは各々の速度定数である。速度定数kは、化学物質(有機層など)の濃度などで変化する。数2から時間変化に関する式は数3のようになる。数3においてci0はi番目の輝度劣化成分の初期濃度である。
Figure 2007012581
発光輝度Lが輝度劣化成分の濃度cに関する関数と仮定し、数3より、輝度変化が濃度変化に比例するとして数4を得る。
Figure 2007012581
数4において、Lは輝度、Li0は初期輝度であり、この数4を輝度低下式の1つの項とする。数4は、発光輝度変化が濃度変化のべき乗(α乗)に比例する場合には、数5のようになる。この数5も輝度低下式の1つの項とする。数4、数5のA、k、α等がフィッティングパラメータとなる。なお、mは1以上の整数である。
Figure 2007012581
次に、拡散現象を輝度低下式に加えるために、以下のように拡散方程式を導出する。先ず拡散方程式は、以下の数6のようになる。
Figure 2007012581
数6において、添字のjは拡散現象の種類を指定し、正の整数とする。Dは各種拡散の拡散定数、xは界面からの距離であり、この数6から、時間変化に関する式は、数7で表され、分散2Dtの正規分布となる。
Figure 2007012581
発光輝度が分布度合いに関する関数であるので定数をまとめると数8になり、数8を輝度低下式の1つの項とする。A'、Bがフィッティングパラメータとなる。なお、nは1以上の整数である。
Figure 2007012581
発光輝度変化が拡散分布度合いのべき乗(β乗)に比例する場合には数9となり、数9を輝度低下式の1つの項とする。A'、B、βがフィッティングパラメータとなる。
Figure 2007012581
輝度低下式には、上記の数4または数5を少なくとも1つ以上含み(m≧1)、さらに上記の数8または数9を少なくとも1つ以上含む(n≧1)。数4と数5を同時に使用しても良いし、数8と数9を同時に使用しても良い。この理由は、OLEDの素子の劣化は複数の劣化モードが並行して起こっているからである。少なくとも1つ以上の化学反応による輝度劣化成分と、少なくとも1つ以上の拡散現象による輝度劣化成分がOLEDの輝度劣化の主要な成分となる。
また、後述する輝度経時劣化曲線の予測において、駆動直後から測定した全てのデータを用いるよりも、駆動直後のデータを除いた方が精度は向上する。この理由は、駆動直後では、多数の輝度劣化モードが並行して進行しており、輝度低下式中の項数が多くなるためである。駆動直後に見られる多数の輝度劣化モードのほとんどは数時間から数十時間のエージングでなくなることから、駆動直後の数十時間のデータを省いて本発明におけるエージングの初期状態とし、その後のエージングのデータのみを項数の少ない輝度低下式で計算すると輝度低下式によるフィッティングの精度は向上する。すなわち、輝度低下式中の項数は5つ以内で行うことが精度向上のために好ましい。
次に、図面を用いてこの発明の好適な実施形態について説明する。図1は、有機発光装置10の構成例を示している。この有機発光装置10は、ガラスなどの透明基板15の上に、陽極としてITOなどの透明電極20、正孔を有機層中へ低電界強度で注入するための正孔注入層30、有機層へ注入された正孔を発光層まで輸送する正孔輸送層40、電子と正孔が再結合する発光層50と、その上部には発光層50まで電子を輸送する電子輸送層60、電子を有機層中へ注入する電子注入層70、陰極としてAlなどの高反射電極80がこの順に積層されて構成されている。発光層50及びその他の有機層に分散された有機分子は図示せず、また透明基板15の上の積層構造体をOLED11とする。OLED11を覆う保護膜(図示せず)を形成し、さらに金属やガラスなどからなる封止キャップ90が被せられ、接着剤によって封止キャップ90が基板15に接着されている。また封止キャップ90と基板15上のOLED11との間の封止空間内に、OLED11の有機層を劣化させる原因となる水分や酸素などが浸入しないようにするために、封止キャップ90の基板15への接着は乾燥窒素雰囲気中で行われる。有機発光装置10は、例えばOLED11が以上のように形成され、さらに封止されて構成されている。
本実施形態では、このような素子封止工程の後、得られた有機発光装置10に例えば通電することにより、所定条件下で輝度経時変化を測定する。得られた測定結果を上記の化学反応式である数4、数5から選択される1または2以上の項と、拡散方程式である数8、数9から選択される1または2以上の項とからなる輝度低下式を用いてフィッティングする。フィッティングとは、数4、数5、数8、数9におけるk、A、A'、B、α、β等のフィッティングパラメータの値を、実験によって得られたデータより算出することをいう。この算出されたフィッティングパラメータを用いて、上記輝度経時変化の測定時間以降の輝度経時劣化を予測して輝度経時劣化曲線を求める。なお、数4、数5、数8、数9をどのような組み合わせで用いるかは、OLED11の各有機層の使用材料・層構造・界面での処理・駆動条件によって異なる。また、複数のフィッティングパラメータは、その一部について推定値を当てはめ、その他のフィッティングパラメータを具体的に算出することにより、フィッティングを簡略化してもよい。
次に有機発光装置10のエージングをおこなう。エージングは、有機発光装置10のOLED11に必要とされる輝度の半減寿命時間を確保するために、輝度を目標発光輝度まで劣化させる処理である。エージング後、有機発光装置10が半減寿命時間の間発光することによって、有機発光装置10の発光輝度は目標発光輝度の半分の輝度となる。エージングとしては有機発光装置10に通電をおこなう電流エージングが一般的には用いられるが、有機発光装置10に所定の波長を有する光を照射する光エージングを用いても良い。
電流エージングを行う場合、エージングをおこなう時間は、上記フィッティングにより得られた輝度経時劣化曲線から算出する。算出の方法は次の実施例1で具体的に説明する。
なお、光エージングを用いる場合、光エージングではOLED11に照射する所定の波長を有する光の照射時間と、その光の照射によるOLED11の発光輝度の低減量との関係を事前に調べて輝度経時変化を求め、フィッティングにより輝度経時劣化曲線を得ておくことにより、上記実施形態と同様にOLED11に照射する光をどれだけ照射すればよいかが分かる。
以下に本発明の実施例、特にエージングの時間を求める方法についてそれぞれ説明する。エージング前の有機発光装置10を室温にて放置し、直流定電流を供給して発光させた。そのときの発光領域における輝度を輝度計により測定した。電流密度は、有機発光装置10が実際に使用される範囲で測定を行った。本実施例では10mA/cm2とした。輝度経時変化の測定結果を図2(a)に示す。図2(a)において太線が輝度経時変化の測定データである。
この測定結果に、輝度低下式を用いてフィッティングを試みた。その結果、最もフィットした式は、化学反応式(数4)を2つ(数4においてm=2の場合)と、拡散方程式(数8)を1つ(数8においてn=1の場合)用いた場合であった。実験によって得られた輝度経時変化曲線にフィッティングした輝度低下式を図2(a)に重ねた。図2(a)中でexpは化学反応式を、diffは拡散方程式を表す。図中輝度経時劣化曲線と測定データとが略重なっている。このフィッティングおよびフィッティングパラメータより得られた輝度低下式は、下の数10である。
Figure 2007012581
数10において、第1、2の項が化学反応による劣化を示し、第3の項が拡散による劣化を示す。時間tの単位は、時間(Hour)である。数10は、図2(a)からもわかるように、実測の輝度経時変化曲線と輝度低下式を用いてフィッティングした曲線とはよく一致し、輝度低下式によるフィッティングが測定結果をよく再現できることがわかる。使用材料の材料系を変更しなければ化学反応式(数4)を2つと、拡散方程式(数8)を1つという輝度低下式の項数は変化させなくて良いと考えられる。
上記実施例では、駆動開始時の発光輝度に対して輝度が半減するまで測定を行った。この実測データを用いて、短時間の測定でも輝度変化を予測することができることを証明するために、上記実施例1の半減時間(270時間)の10%に相当する時間(27時間)までのデータを用いて輝度径時劣化曲線を予測した。その結果を図3に示す。
図3において、実施例1の実測データ(270時間以上)を細い実線で、このうち27時間までの実測データを太線で、27時間までのデータを用いて輝度径時劣化曲線を予測したものを破線で示す。この図から、半減寿命に対してわずか10%程度の測定時間であっても、誤差20%以内の精度の高い寿命予測が可能であることがわかる。さらに、フィッティングパラメータを最小自乗法により最適化し、寿命予想の精度を高めることも可能である。
次いで、数10の輝度低下式中の各劣化項の輝度径時劣化曲線を図示したものが、図2(b)である。この図2(b)によれば、第1の項(化学反応1による劣化)が、主たる劣化原因であることがわかるが、駆動直後の急激なOLED11の輝度低下は、第3の項(拡散による劣化)により起こっていることが確認できる。
このOLED11では、エージング処理をしなければ、実施例1からわかるように初期発光輝度Lに対して半減寿命が270時間である。製品として有機発光装置10の半減寿命を500時間以上としたい場合は、以下の数11〜14が成り立つように製品化前のエージングを行なえばよい。下記の式において、Lはエージング開始時(輝度経時変化の測定終了時;t)の輝度、tはエージング時間、L(t)はエージング終了時の輝度、tはエージング終了時からの輝度半減時間、L(t)はL(t)から輝度半減時の輝度とする。エージング後の半減寿命を500時間以上となるようにするためには、数10を用いて以下の数11〜数14を満たすようにエージング時間tを決めればよい。(図4参照)。
Figure 2007012581
Figure 2007012581
Figure 2007012581
Figure 2007012581
数11と数12は数10中のL(t)にそれぞれt、tを代入した数式である。またL(t)とL(t)との関係は数13の通りであるから、数11、数12、数13よりL、L(t)、L(t)を消去してtとtとの関係式である下記数15が得られる。
Figure 2007012581
また上述したとおり、目標とする半減寿命は500時間であるから、tとtとの関係は数14の通りである。未知数がt、tで数式が上記関係式、数14と数15であるから、非線型方程式の解法を用いてtとtとを算出でき、tが50時間以上であることが分かる。すなわち約50時間のエージングを行うと、エージングの前(t=t)と後(t=t)で輝度が約30%低下することになるが、エージング後の輝度が半減するまでの半減寿命はエージング後から510時間となり、目標とする半減寿命が実現される。
以上、本発明について説明したが、本発明は上述の実施形態、実施例に限定されるものではない。本実施形態においてOLEDはボトム・エミッション型のものを用いたが、トップ・エミッション型のOLEDであってもよい。またOLEDを構成する有機層は発光層のみ含めばよく、その他何層の有機層を含んでもよい。更に有機層を挟む電極板も特にAl等に限定されず、便宜選択することができる。
また、本発明に係る有機発光装置の構成は上記実施形態等に限定されず、OLEDを含む発光装置として機能し得るすべての構成が本発明の製造方法に含まれる。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
有機発光装置の概略断面を示す図である。 本発明の実施例1に記載のOLEDの輝度経時変化及びフィッティング結果を示す図である。 本発明の実施例1に記載のOLEDの短時間の輝度経時変化と、その実測データを用いて予測した輝度劣化曲線を示す図である。 本発明の実施例1に記載のL、L(t)、L(t)、t、tの関係を示す図である。 駆動条件(電流密度)を変えたときの輝度経時変化を測定した結果を示す図である。
符号の説明
10:有機発光装置
11:基板上に形成された有機発光素子(OLED)
15:基板(透明基板)
20:陽極(透明電極)
30:正孔注入層
40:正孔輸送層
50:発光層
60:電子輸送層
70:電子注入層
80:陰極(金属電極)
90:封止キャップ

Claims (4)

  1. 一対の電極に有機層を介在させてなる有機発光素子を準備するステップと、
    前記有機発光素子の輝度経時変化を予め測定するステップと、
    前記測定するステップで測定した輝度経時変化を化学反応式と拡散方程式から導出した輝度低下式を用いてフィッティングし、該輝度低下式のフィッティングパラメータを求め、該フィッティングパラメータ用いて前記測定した時間以降の輝度経時劣化を示す輝度経時劣化曲線を求めるステップと、
    前記輝度経時劣化曲線に基づいてエージング時間を算出するステップと、
    前記算出したエージング時間に基づいて前記有機発光素子のエージングをおこなうステップと、
    を含むことを特徴とする有機発光装置の製造方法。
  2. 前記エージング時間を算出するステップは、前記有機発光素子の目標寿命時間を確保するための目標発光輝度を設定するステップと、該設定した目標発光輝度とするための前記エージング時間を輝度経時劣化曲線に基づいて算出するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発光装置の製造方法。
  3. 前記目標寿命時間は、前記目標発光輝度を有する有機発光素子を発光させてから、該有機発光素子の発光輝度が前記目標発光輝度の0.5倍に減少するまでの期間であることを特徴とする請求項2に記載の有機発光装置の製造方法。
  4. 前記輝度低下式は、下記式を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の有機発光装置の製造方法。
    Figure 2007012581
    ただし、Lは発光輝度、Lは初期の発光輝度、tは初期の発光輝度の測定を開始してから経過した時間、k、A、A’、B、α、βはフィッティングパラメータ、m、nは正の整数である。
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