JP2007007678A - 溶接トーチ挿入可否判定システム、溶接トーチ挿入可否判定方法、コンピュータプログラム - Google Patents

溶接トーチ挿入可否判定システム、溶接トーチ挿入可否判定方法、コンピュータプログラム Download PDF

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Abstract


【課題】 複雑な形状の部品等を溶接する場合においても、溶接トーチの溶接線に沿った動作をシミュレートすることができ、干渉なく溶接を行うことが可能となる溶接トーチの動作を見出すことのできる溶接トーチ挿入可否判定システム、溶接トーチ挿入可否判定方法、コンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】 溶接トーチ挿入可否判定システムでは、溶接線に沿った複数の点のそれぞれにおいて、溶接トーチの三次元モデルの姿勢を所定の範囲で変化させることによって、各点における干渉物等との干渉の有無を判定する。
さらに、干渉物等との干渉が避けられない場合や、十分な余裕が確保できない場合には、溶接トーチのトーチ本体の各部寸法を変更し、同様のシミュレーションを繰り返すことができるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮機インペラ等の溶接対象物を溶接線に沿って溶接するに際し、溶接トーチの挿入が可能であるか否かを判定する溶接トーチ挿入可否判定システム、溶接トーチ挿入可否判定方法、コンピュータプログラムに関する。
従来、ロボットアームに装着された溶接用トーチの溶接線に沿った動きを、溶接対象物のCADデータに基づいて自動的に生成する技術が提案されている。
特許第3327854号公報
上記したような従来の技術は、実情としては、周囲に干渉物等のない、単純な形状のものを溶接対象とし、溶接トーチの姿勢を変化させずに平行移動させて、直線状の溶接線に沿って溶接を行うようなケースを対象としているのが現状である。
例えば、プラント用の圧縮機のインペラ等、複雑な形状の部品等を溶接する場合、溶接線に沿って溶接を行うために溶接トーチを移動させようとすると、圧縮機インペラ自体をはじめ、周囲に様々な干渉物がある。したがって、溶接を行いながら、干渉物を避けるために溶接トーチの姿勢を変化させなければならないことも多い。このように溶接対象物が複雑な形状の場合に上記従来の技術を単純に適用しようとすると、シミュレーション自体が非常に複雑になり、例えば高度な画像処理が要求されることになって、技術的に困難である。さらに、シミュレーションを行えたとしても、コンピュータ装置による処理に多大な負荷がかかり、シミュレーションに要する時間やコストの面で現実的には採用できるものではない。
このため、複雑な形状の部品等を溶接する場合には、実寸大の圧縮機(タービン)の模型を製作して溶接トーチとの干渉を確認しているのが現状である。そして、ベテラン作業員によるノウハウを駆使し、溶接トーチが届きにくい箇所を溶接できるよう、溶接トーチの形状を異なるものに変更したり、溶接トーチ自体を手で曲げて変形させる等して、試行錯誤が行われている。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、複雑な形状の部品等を溶接する場合においても、溶接トーチの溶接線に沿った動作をシミュレートすることができ、干渉なく溶接を行うことが可能となる溶接トーチの動作を見出すことのできる溶接トーチ挿入可否判定システム、溶接トーチ挿入可否判定方法、コンピュータプログラムを提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明の溶接トーチ挿入可否判定システムは、圧縮機インペラの溶接線に沿って溶接を行うための溶接トーチの挿入の可否を判定するシステムであって、圧縮機インペラおよび溶接トーチの仮想モデルを構築するモデル構築手段と、圧縮機インペラの仮想モデル上において、溶接線に沿って溶接トーチの仮想モデルを移動させたときに、溶接トーチが干渉物と干渉するか否かを判定する干渉判定手段と、干渉判定手段における判定結果を出力する結果出力手段と、を備えることを特徴とする。
圧縮機インペラの溶接線は、三次元状に曲がっている(捩れている)。このような溶接線に沿って溶接を行う場合、事前に、圧縮機インペラと溶接トーチの仮想モデルを用い、コンピュータ装置上で、溶接トーチが干渉物と干渉するか否かを判定することで、実物大の模型等を製作する必要がなくなる。なお、干渉物とは、圧縮機インペラ自体をはじめ、溶接時に溶接トーチの周囲に存在して干渉しうるものを言う。
モデル構築手段では、外部から入力されたトーチ形状データに基づき、溶接トーチの仮想モデルを構築することができる。このようにして、コンピュータ装置上において、溶接トーチの形状・寸法を適宜変更してシミュレーションを行うことで、干渉物との干渉を避けることのできる溶接トーチを求めることができる。言うまでもなく、実物の溶接トーチの形状や寸法を変えながらトライアンドエラーする場合よりも、時間・コストの面で有利となる。
ところで、干渉判定手段では、圧縮機インペラの仮想モデル上において、溶接線に沿って溶接トーチの仮想モデルを移動させたときに溶接トーチの仮想モデルと干渉物との干渉の有無を判定するため、溶接線上の複数の位置のそれぞれにおいて、溶接トーチの仮想モデルと干渉物との干渉の有無を判定する。このように、溶接線上の複数の位置のそれぞれで、干渉の有無を判定することにより、溶接トーチの仮想モデルを、コンピュータ装置上で画像処理技術によって仮想的に動かす(駆動する)必要もなく、判定処理を容易に行え、処理の負荷も軽減できる。
さらに、干渉判定手段では、溶接線上の複数の位置のそれぞれにおいて、溶接トーチの仮想モデルの姿勢を、溶接線が連続する方向とは異なる方向、例えば溶接線が連続する方向に直交する面内方向に変化させ、溶接トーチの仮想モデルと干渉物との干渉の有無を判定するようにしても良い。このように、一つの位置において、溶接トーチの姿勢を変化させて検討を行うことで、その位置において溶接トーチが挿入できる範囲を把握できる。これにより、溶接線に沿って、溶接トーチをどのような姿勢で動かせば干渉物と干渉しないか、等といった把握が容易となる。
このとき、干渉判定手段で溶接トーチの仮想モデルの姿勢を変化させる範囲、および前記の範囲内で溶接トーチの仮想モデルの姿勢を段階的に変化させるときの変化量について、外部からの設定を受け付ける設定受付手段をさらに備えることができる。そして、干渉判定手段では、設定受付手段で受け付けた前記範囲内で、溶接トーチの仮想モデルの姿勢を前記の変化量ごとに段階的に変化させるのである。このように、溶接トーチの仮想モデルの姿勢を変化させる範囲と変化量を任意に設定できるようにすることで、明らかに溶接トーチが干渉物と干渉してしまう部分等を事前に排除して、溶接トーチの挿入可否を判定できる。これによっても、処理の負担を軽減できる。
同様の観点で、干渉判定手段で溶接トーチの仮想モデルと干渉物との干渉の有無の判定を行う溶接線の範囲について、外部からの設定を受け付ける範囲設定手段をさらに備えることもできる。この場合、干渉判定手段は、範囲設定手段で受け付けた範囲の溶接線上において、溶接トーチの仮想モデルと干渉物との干渉の有無を判定する。このように、判定を行う溶接線の範囲についても任意に設定することで、明らかに溶接トーチの挿入が可能な位置や、明らかに溶接トーチが干渉物と干渉してしまう位置等については干渉の有無の判定を行わないようにすることができ、処理の負担を軽減できる。
また、結果出力手段では、上記のようにして溶接トーチの仮想モデルと干渉物との干渉の有無を判定した結果に基づき、溶接トーチの仮想モデルと干渉物との干渉が無い領域を視覚的に明示するようにしても良い。このようにすれば、溶接トーチの仮想モデルと干渉物との干渉が無い領域を容易に認識できるだけでなく、溶接トーチを挿入するときの余裕等も容易に把握できる。もちろん、数値等で判定結果を出力することも可能である。
本発明は、溶接対象物の溶接線に沿って溶接を行うための溶接トーチの挿入の可否を判定するシステムであって、溶接対象物および溶接トーチの仮想モデルを構築するモデル構築手段と、溶接対象物の仮想モデル上において、溶接線に沿って溶接トーチの仮想モデルを移動させたときに、溶接トーチが干渉物と干渉するか否かを判定する干渉判定手段と、干渉判定手段における判定結果を出力する結果出力手段と、を備え、モデル構築手段は、外部から入力されたトーチ形状データに基づき、溶接トーチの仮想モデルを構築することを特徴とする溶接トーチ挿入可否判定システムとすることもできる。
この場合、溶接対象物が、圧縮機インペラ等、三次元状の溶接線を有するものである場合に本発明は特に有効であるが、溶接対象物は、必ずしも三次元状の溶接線を有するものに限らず、直線状の溶接線に沿って溶接を行うような溶接対象物であっても良い。
本発明の溶接トーチ挿入可否判定方法は、三次元状の溶接線を有する溶接対象物に対し、溶接線に沿って溶接を行うための溶接トーチの挿入の可否をコンピュータ装置によって判定する方法であって、溶接対象物および溶接トーチの仮想モデルを構築するステップと、溶接対象物の仮想モデル上において、溶接線に沿って溶接トーチの仮想モデルを移動させたときに、溶接トーチが干渉物と干渉するか否かを判定するステップと、前記の判定の結果を出力するステップと、を含むことを特徴とする。
このとき、溶接トーチの仮想モデルを構築するステップでは、外部から入力されたトーチ形状データに基づき、溶接トーチの仮想モデルを構築するようにしても良い。
本発明は、三次元状の溶接線を有する溶接対象物に対し、溶接線に沿って溶接を行うための溶接トーチの挿入の可否を判定する処理をコンピュータ装置に実行させるコンピュータプログラムであって、
溶接対象物および溶接トーチの仮想モデルを構築する処理と、溶接対象物の仮想モデル上において、溶接線に沿って溶接トーチの仮想モデルを移動させたときに、溶接トーチが干渉物と干渉するか否かを判定する処理と、前記の判定の結果を出力する処理と、をコンピュータ装置に実行させることを特徴とするコンピュータプログラムとすることもできる。
本発明によれば、複雑な形状の部品等を溶接する場合においても、溶接トーチと干渉物等との干渉の有無を判定し、干渉なく溶接を行うことが可能となる溶接トーチの動作を見出すことが可能となる。これにより、溶接線に沿った溶接を行うに際する溶接トーチの動作を事前に把握することが可能となる。
さらに、干渉物等との干渉が避けられない場合や、十分な余裕が確保できない場合には、溶接トーチのトーチ本体の各部寸法を変更し、同様のシミュレーションを繰り返すことができるので、溶接に適した溶接トーチの形状、寸法等を把握することもできる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における溶接トーチ挿入可否判定システム10の構成を説明するための図である。
この図1に示すように、溶接トーチ挿入可否判定システム10は、ハードウェア的にはCADシステムからなり、CADシステムに、溶接トーチ挿入可否判定システム10としての機能を発現するためのコンピュータプログラムを導入することで構成される。
溶接トーチ挿入可否判定システム10は、溶接対象物のCADデータ(設計データ)に基づき、溶接トーチが干渉することなく溶接部位(溶接線)に対して挿入可能か否かを判定するものであり、マウス、キーボード等からなる入力手段(設定受付手段、範囲設定手段)11と、溶接トーチ挿入可否判定を行う処理手段(モデル構築手段、干渉判定手段)12と、処理手段12での処理結果等を出力(表示)する表示手段(結果出力手段)13と、溶接対象物のCADデータ等、各種データを格納するデータ格納部14とを備える。
処理手段12においては、予め導入(インストール)されたコンピュータプログラムに基づき、所定の処理を実行することで、溶接トーチの挿入可否判定を行う。以下、その具体的な処理について説明する。
なお、本実施の形態において、溶接トーチ挿入可否判定システム10では、図2に示すように、溶接トーチ20を用い、圧縮機インペラ(溶接対象物)30のブレード31をカバー32やディスク33に溶接する場合を例に挙げ、溶接トーチ20の挿入可否判定を行うものとする。
図3に示すように、処理手段12では、まず、検討対象となる圧縮機インペラのCADデータを、データ格納部14から読み出す。読み出されたCADデータに基づき、検討対象となる圧縮機インペラの三次元モデルを構築し、これを表示手段13に表示させる(ステップS101)。
オペレータは、表示手段13に表示された圧縮機インペラの三次元モデルを見て、溶接トーチの挿入可否判定の検討対象となる溶接線を、入力手段11のマウス等を用いて選択・指定する(ステップS102)。
続いて、選択された溶接線上において、判定を行う範囲を、入力手段11のマウス等を用いて選択する(ステップS103)。具体的には、溶接線上において、判定を行う範囲の始点と終点を指定する。これは、明らかに挿入が可能な部位においては、溶接トーチの挿入可否判定をわざわざ行う必要もないため、このような部位を除外し、溶接トーチが挿入できるか否か、シミュレートしてみないとわからないような部位のみを検討対象とするためである。これにより、溶接トーチ挿入可否判定システム10における処理負担を軽減できる。
処理手段12は、選択された溶接線の始点から終点までを、着色表示・強調表示する等して、表示手段13に、圧縮機インペラの三次元モデルに重ね合わせて明示する。
次いで、挿入可否判定を行う溶接トーチについての設定を行う(ステップS104)。図2(b)に示すように、溶接トーチ20は、筒状のトーチ本体21と、トーチ本体21の先端部に装着されるノズル22とから構成される。
これには、図4(a)に示すように、予め、用意してあるノズル22の三次元モデルを、ノズル22の設計データ等に基づいて作成し、データ格納部14に格納しておく。ノズル22が複数種ある場合には、それぞれのノズル22の三次元モデルのデータをデータ格納部14に格納しておく。
オペレータは、溶接に用いるノズル22を選択し、これを入力手段11で指定する。処理手段12では、ノズル22の指定を受け付けると、続いて、このノズル22が装着されるトーチ本体21のパラメータ(トーチ形状データ)の入力を受け付ける。オペレータは、例えば、図4(b)に示すように、トーチ本体21の全長L1、先端直線寸法L2、曲がり寸法L3、L4を入力する。このとき、基準となるトーチ本体21のパラメータを予め設定しておき、始めは、この基準となるパラメータを用いるようにしても良い。
処理手段12では、設定されたパラメータを用い、トーチ本体21の三次元モデルを構築する(ステップS105)。このとき、トーチ本体21の三次元モデルは、その先端部にノズル22を装着した状態とする。このようにして構築された溶接トーチ20の三次元モデルは、表示手段13に、圧縮機インペラ30の三次元モデルに重ね合わせて表示される。
オペレータは、圧縮機インペラ30の三次元モデルに重ね合わせて表示手段13に表示された溶接線上において、溶接トーチ20の三次元モデルの基準姿勢を設定する(ステップS106)。
処理手段12は、後述する処理により、図5に示すように、溶接線100に沿って溶接トーチ20を移動させていったときに、溶接線100上の個々の位置P1、P2、…における、溶接トーチ20と干渉物等との干渉の有無を判定する。このとき、溶接線100上の複数の位置P1、P2、…のそれぞれにおいて、溶接トーチ20の姿勢を一定の範囲内で変化させながら干渉物との干渉の有無を確認する。溶接トーチ20の三次元モデルの基準姿勢とは、溶接トーチ20の姿勢を一定の範囲内で変化させるときの、基準姿勢、初期姿勢である。
これには、マウスによるドラッグ操作、キーボードによる姿勢を表す数値入力等、入力手段11による入力を行う。これにより、入力された操作、数値等に基づき、その位置における溶接線100に対する溶接トーチ20の基準姿勢が設定される。このような基準姿勢は、溶接線100の始点から終点まで、予め設定した所定間隔ごとの複数の位置P1、P2、…において、それぞれ設定される。もちろん、個々の位置P1、P2、…に対し、上記したような溶接トーチ20の基準姿勢の設定を繰り返しても良いが、一番目の位置P1に設定した溶接トーチ20の基準姿勢を、他の位置P2、…に対してそのまま設定し、全ての位置P1、P2、…において溶接トーチ20の基準姿勢を共通とすることも可能である。また、溶接線100上の複数の位置、例えば始点と終点の2つの位置において、それぞれ溶接トーチ20の基準姿勢の設定を行い、始点と終点の間の他の位置に対しては、始点における溶接トーチ20の基準姿勢と、終点における溶接トーチ20の基準姿勢とから線形補間し、基準姿勢を設定するようにしても良い。
次いで、上記のように設定した、溶接線100上の複数の位置P1、P2、…における溶接トーチ20の基準姿勢を基準とし、溶接トーチ20の姿勢を変化させる範囲等について設定する(ステップS107)。溶接トーチ20の姿勢を、設定した範囲内で変化させることで、干渉物等との干渉の有無を判定するためである。
これには、溶接線100上の位置P1、P2、…のそれぞれにおいて、基準姿勢を基準として、溶接トーチ20の姿勢を変化させる範囲(角度)と、溶接トーチ20の姿勢を段階的に変化させるための変化幅(角度)とを設定する。なお、溶接線100上の位置P1、P2、…のそれぞれにおいて、溶接トーチ20の姿勢を変化させる方向は、溶接線100にほぼ直交する面内で、溶接トーチ20の先端部のノズル22を溶接線100上の位置P1、P2、…に固定した状態で、これを中心としてトーチ本体21の角度を振る方向とする。この他、ノズル22の軸線を中心として、トーチ本体21を回転させる方向に姿勢を変化させることも可能である。
この、溶接トーチ20の姿勢を変化させる範囲と変化幅は、予め一定値に決めておき、これをそのまま利用することも可能である。
この後、溶接トーチ20の姿勢を変化させ、干渉物等との干渉の有無、つまり溶接トーチ20の挿入の可否の判定を行う(ステップS108)。
これには、溶接トーチ20の三次元モデルを、溶接線100の始点に移動させる。そして、この位置において、溶接トーチ20の三次元モデルを、前記の範囲内で、前記の変化幅ずつ姿勢を変化させていき、それぞれの姿勢において、圧縮機インペラ30の三次元モデルとの干渉の有無を判定する。このように、溶接トーチ20の三次元モデルと圧縮機インペラ30の三次元モデルとの干渉の判定処理と、溶接トーチ20の三次元モデルの姿勢の変化処理を繰り返していく。前記の範囲全てにおいて、干渉の判定処理が完了した時点で、溶接トーチ20の三次元モデルを、溶接線100上の次の位置に移動させ、上記と同様の処理を繰り返す。
このようにして、溶接トーチ20の三次元モデルを、溶接線100の終点まで順次移動させていきながら、干渉物等との干渉を判定していくのである。
溶接トーチ20の三次元モデルの干渉判定処理が、溶接線100の終点まで全て完了した後、判定結果を出力する(ステップS109)。
これには、図6(a)に示すように、溶接線100上の位置P1、P2、…のそれぞれにおいて探索した範囲の端部で、干渉が有るか否かを色分け等によって視覚的に区別し、表示手段13に表示させる方法や、図6(b)に示すように、各点において、干渉が有る溶接トーチ20の姿勢と、干渉のない溶接トーチ20の姿勢を、色分け等によって視覚的に区別し、表示手段13に表示させる方法等がある。図6(a)、(b)に示した例においては、実線で示した溶接トーチ20が干渉のないものであり、点線で示したものが干渉の生じるものとした。
さらに、上記したような判定結果を、数値的に出力することもできる。これには、溶接線100上の各点において、干渉の生じない範囲を、各点における溶接トーチ20の基準姿勢に対する角度等のパラメータで数値化する方法がある。また、干渉の生じない範囲と溶接トーチの形状、寸法から、トーチ挿入の余裕度を数値化する方法等もある。
これらの数値は、各種データ形式で、データ格納部14に格納することができる。
上記のようにして、判定結果を、視覚的な表示、あるいは数値化して出力すると、溶接線100上の各点において、溶接トーチ20の挿入の可否はもちろん、挿入が可能な場合にも、干渉物に対する余裕を、オペレータが認識することができる。
その結果、溶接線100上の全域にわたって溶接トーチ20の挿入が可能な場合には、溶接トーチ20をどのように動かせばよいかが、直感的にわかる。
一方、溶接線100上において、溶接トーチ20の挿入ができない位置がある場合、あるいは溶接トーチ20の挿入が可能であっても干渉物に対する余裕が少ないと判断できるような場合には、ステップS104に戻り、トーチ本体21の各部寸法(トーチ本体21の全長L1、先端直線寸法L2、曲がり寸法L3、L4)を変更し、再度、一連の溶接トーチ20の挿入可否判定を行う。必要に応じ、これを繰り返し、最終的に、溶接線100上の全域にわたって溶接トーチ20の挿入が可能となる溶接トーチ20の動き、トーチ本体21の各部寸法が得られた時点で、溶接トーチ挿入可否判定システム10における処理を終了すればよい。
このようにして、溶接トーチ挿入可否判定システム10では、溶接線100に沿った複数の点のそれぞれにおいて、溶接トーチ20の三次元モデルの姿勢を所定の範囲で変化させることによって、各点における干渉物等との干渉の有無を判定するようにした。これにより、圧縮機インペラ30のように三次元的な溶接線100を溶接トーチ20で溶接する場合であっても、溶接トーチ20と干渉物等との干渉の有無をシミュレーションで判定することができ、さらには干渉物に対する余裕の度合いも把握することが可能となる。これにより、溶接線100に沿った溶接を行うに際する溶接トーチ20の動作を事前に把握することが可能となる。
さらに、干渉物等との干渉が避けられない場合や、十分な余裕が確保できない場合には、溶接トーチ20のトーチ本体21の各部寸法を変更し、同様のシミュレーションを繰り返すことができるので、溶接に適した溶接トーチ20の形状、寸法等を把握することもできる。
さらに、溶接線100の全長にわたって挿入可否の判定を行うのではなく、事前に指定した任意の範囲のみについて、挿入可否判定処理を行うこともできるので、処理負荷を軽減することができる。同様に、溶接線100上の各点において溶接トーチ20の三次元モデルの姿勢を変化させる範囲、変化量についても、予め設定した範囲・変化量を用いるようにしたので、この点においても、無駄な処理を極力廃し、処理負荷を軽減できる。
なお、上記実施の形態では、プラントを構成する圧縮機のインペラを溶接対象とする例を挙げたが、三次元的な溶接線に沿って溶接を行う必要があれば、他の溶接対象に対しても本発明は有効である。
また、一連の処理においては、同様の結果を得られるのであれば、詳細な処理方法等は適宜変更することが可能であるのは言うまでもない。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
本実施の形態における溶接トーチ挿入可否判定システムの構成を示す図である。 溶接対象となる圧縮機インペラを示す図である。 溶接トーチの挿入可否判定を行うための処理の流れを示す図である。 溶接トーチを構成するノズルとトーチ本体を示す図である。 溶接線上に沿った複数の位置で溶接トーチの姿勢を変化させる状態、およびそれぞれの姿勢で溶接トーチと干渉物の干渉の有無を明示した状態を示す図である。 判定結果の表示方法の例を示す図である。
符号の説明
10…溶接トーチ挿入可否判定システム、11…入力手段(設定受付手段、範囲設定手段)、12…処理手段(モデル構築手段、干渉判定手段)、13…表示手段(結果出力手段)、14…データ格納部、20…溶接トーチ、21…トーチ本体、22…ノズル、30…圧縮機インペラ(溶接対象物)、100…溶接線

Claims (12)

  1. 圧縮機インペラの溶接線に沿って溶接を行うための溶接トーチの挿入の可否を判定するシステムであって、
    前記圧縮機インペラおよび前記溶接トーチの仮想モデルを構築するモデル構築手段と、
    前記圧縮機インペラの仮想モデル上において、前記溶接線に沿って前記溶接トーチの仮想モデルを移動させたときに、前記溶接トーチが干渉物と干渉するか否かを判定する干渉判定手段と、
    前記干渉判定手段における判定結果を出力する結果出力手段と、
    を備えることを特徴とする溶接トーチ挿入可否判定システム。
  2. 前記モデル構築手段は、外部から入力されたトーチ形状データに基づき、前記溶接トーチの仮想モデルを構築することを特徴とする請求項1に記載の溶接トーチ挿入可否判定システム。
  3. 前記干渉判定手段は、前記溶接線上の複数の位置のそれぞれにおいて、前記溶接トーチの仮想モデルと前記干渉物との干渉の有無を判定することを特徴とする請求項1または2に記載の溶接トーチ挿入可否判定システム。
  4. 前記干渉判定手段は、前記溶接線上の複数の位置のそれぞれにおいて、前記溶接トーチの仮想モデルの姿勢を、前記溶接線が連続する方向とは異なる方向に変化させ、前記溶接トーチの仮想モデルと前記干渉物との干渉の有無を判定することを特徴とする請求項3に記載の溶接トーチ挿入可否判定システム。
  5. 前記干渉判定手段で前記溶接トーチの仮想モデルの姿勢を変化させる範囲、および前記範囲内で前記溶接トーチの仮想モデルの姿勢を段階的に変化させるときの変化量について、外部からの設定を受け付ける設定受付手段をさらに備え、
    前記干渉判定手段は、前記設定受付手段で受け付けた前記範囲内で、前記溶接トーチの仮想モデルの姿勢を前記変化量ごとに段階的に変化させ、前記溶接トーチの仮想モデルと前記干渉物との干渉の有無を判定することを特徴とする請求項4に記載の溶接トーチ挿入可否判定システム。
  6. 前記干渉判定手段で前記溶接トーチの仮想モデルと前記干渉物との干渉の有無の判定を行う前記溶接線の範囲について、外部からの設定を受け付ける範囲設定手段をさらに備え、
    前記干渉判定手段は、前記範囲設定手段で受け付けた前記範囲の前記溶接線上において、前記溶接トーチの仮想モデルと前記干渉物との干渉の有無を判定することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の溶接トーチ挿入可否判定システム。
  7. 前記結果出力手段は、前記溶接トーチの仮想モデルと前記干渉物との干渉が無い領域を視覚的に明示することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の溶接トーチ挿入可否判定システム。
  8. 溶接対象物の溶接線に沿って溶接を行うための溶接トーチの挿入の可否を判定するシステムであって、
    前記溶接対象物および前記溶接トーチの仮想モデルを構築するモデル構築手段と、
    前記溶接対象物の仮想モデル上において、前記溶接線に沿って前記溶接トーチの仮想モデルを移動させたときに、前記溶接トーチが干渉物と干渉するか否かを判定する干渉判定手段と、
    前記干渉判定手段における判定結果を出力する結果出力手段と、
    を備え、
    前記モデル構築手段は、外部から入力されたトーチ形状データに基づき、前記溶接トーチの仮想モデルを構築することを特徴とする溶接トーチ挿入可否判定システム。
  9. 前記溶接対象物は、三次元状の溶接線を有するものであることを特徴とする請求項8に記載の溶接トーチ挿入可否判定システム。
  10. 三次元状の溶接線を有する溶接対象物に対し、前記溶接線に沿って溶接を行うための溶接トーチの挿入の可否をコンピュータ装置によって判定する方法であって、
    前記溶接対象物および前記溶接トーチの仮想モデルを構築するステップと、
    前記溶接対象物の仮想モデル上において、前記溶接線に沿って前記溶接トーチの仮想モデルを移動させたときに、前記溶接トーチが干渉物と干渉するか否かを判定するステップと、
    前記判定の結果を出力するステップと、
    を含むことを特徴とする溶接トーチ挿入可否判定方法。
  11. 前記溶接トーチの仮想モデルを構築するステップでは、外部から入力されたトーチ形状データに基づき、前記溶接トーチの仮想モデルを構築することを特徴とする請求項10に記載の溶接トーチ挿入可否判定方法。
  12. 三次元状の溶接線を有する溶接対象物に対し、前記溶接線に沿って溶接を行うための溶接トーチの挿入の可否を判定する処理をコンピュータ装置に実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記溶接対象物および前記溶接トーチの仮想モデルを構築する処理と、
    前記溶接対象物の仮想モデル上において、前記溶接線に沿って前記溶接トーチの仮想モデルを移動させたときに、前記溶接トーチが干渉物と干渉するか否かを判定する処理と、
    前記判定の結果を出力する処理と、
    を前記コンピュータ装置に実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111489604A (zh) * 2013-03-11 2020-08-04 林肯环球股份有限公司 使用虚拟现实焊接系统导入和分析外部数据

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