JP2007004756A - 判例自動検索 - Google Patents
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Abstract
【課題】法的に解決を図ることの適否と法廷における審判予想と最適な解決策を予測するため、事件の事実関係と類似の判例を容易に検索し、判決理由の分析から最適な解決方法を見出すと同時に、別人が検索した場合にも容易に類似の判例が検索できる法律等検索システム、装置および方法を提供する。
【解決手段】データ記憶手段4が、裁判例データベース13と憲法・法令データベース14とを有し、事実関係記述用語データベース31、関連ネットワークデータベース32、事実関係マトリックスデータベース33のうち少なくとも一つのデータベースを有しており、関連経路表示検索処理手段21と事実関係マトリックス検索処理手段22のうち少なくとも一つの検索処理手段を有し、判例における各事件の事実関係と検索者がかかえる問題の事実関係を可視化相関関連ダイアグラムとして表示し、検索者がかかえる問題の解決方法を指示する可視化分析手段2を有している。
【選択図】図2
【解決手段】データ記憶手段4が、裁判例データベース13と憲法・法令データベース14とを有し、事実関係記述用語データベース31、関連ネットワークデータベース32、事実関係マトリックスデータベース33のうち少なくとも一つのデータベースを有しており、関連経路表示検索処理手段21と事実関係マトリックス検索処理手段22のうち少なくとも一つの検索処理手段を有し、判例における各事件の事実関係と検索者がかかえる問題の事実関係を可視化相関関連ダイアグラムとして表示し、検索者がかかえる問題の解決方法を指示する可視化分析手段2を有している。
【選択図】図2
Description
本発明は法律等検索システムおよび法律等検索装置ならびに法律等検索方法に係り、直面する事件案件に相当する過去の判例の効率的な検索と、直面する事件案件等を解決するのに最適な方法を、判例をもとに分析を支援する法律等検索システムおよび法律等検索装置ならびに法律等検索方法に関する。
法律の問題には、法律のルールを演繹的に適用して解けるものと、そうでないものがある。法律のルールが曖昧であること、矛盾するルールがあること、ルールが不適切であること、事件の事実データが不十分なことなどが原因で、答えが1つに決まらないからであるといわれている。法律ではこのような問題は、ルールの意味を適切に決めることにより事件の適切な解を得ようとする。類似した事件には類似した理由付けがなされ、類似した判断がなされるという事実に基づく推論が通常おこなわれる。法律の専門家がコンピュータに実際に求める支援機能は法律問題を解く場合の論証構築を助ける機能であるといわれている。
しかしながら、従来のコンピュータによる判例検索方法は、適当な検索キーワードをAND/ORの関係で入力し、条文中にある用語とフィットする必要があり、通常は100というような数の判例が検索にかかり、この数多い判例のなかから該等する判例を見つけるにはかなりの手間と熟練が必要であるとともに、判決がだされた原因を仔細に分析して、ユーザが関わる事件の参考にする必要があったため、その習得には多大の時間がかかった。
判例は様々な要因の結果出されたものであるため、判決の予測には曖昧な部分が多い、このため、判決を推定することは曖昧検索にもっとも適した題材の1つである。事件に直面するか、事件を予想する当事者にとっては、登場人物と登場人物間の関係が最初にあり、判例における理由の分析は裁判においてどのような結果が予想されるか、当事者にとり有利な展開をいかにすれば得られるかを知ることにある。さらに、刑事事件における裁判員制度に対応し、裁判員の意図をも分析する必要にせまられる。ここで、事実関係の時間経過のトレースが可能で、関係者の意図をパラメータとして分析でき、もしこの事実がなかったなら、あるいはこのことが事実としてあったならばというコストなどの効果の大きさを推定できるならば、すなわち判例の4次元展開(時間、事実、コスト、意図)のシミュレーションが可視化を助けとしてできれば、全体をみて自分にとり都合のよい事実が何処に存在するかを見せることが可能となる。
本発明は、このような問題を支援するためになされたもので、日常的に用いられている法律データベースを専門家が利用することによる知識をコンピュータが蓄積することで、その検索と分析の結果を次に利用する人に知識として提供して役立てる仕組みを与え、前記の法的解決の予測と解決策を見つけるとともに、法科大学院等における教育支援ツールとしても利用できる法律等検索システムおよび法律等検索装置ならびに法律等検索方法を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するため、下記のような構成を採用した。すなわち、本発明の一様態によれば、本発明の法律等検索システムは、ユーザが検索条件および検索結果を入出力するユーザ情報入出力機器と、このユーザ情報入出力機器から受信した検索条件に従って順次検索処理を実行する法律等検索サーバとを通信ネットワークを介して接続し、上記法律等検索サーバに法律や判例、その他検索に必要なデータが蓄積されているデータ記憶手段を接続した法律等検索システムであって、上記データ記憶手段は、判例のデータが蓄積された判例データベースと、憲法や法律、政省令等のデータが蓄積された憲法・法令データベースとを有しているとともに、事件の事実関係を記述して検索するための事実関係記述用語データベース、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベース、関連する名詞、代名詞を用意されたキーワードから選び、一定の助詞、接続詞の配列規則で入力することにより事件ないしは想定する事件の事実関係を表現する事実関係マトリックスデータベースのうち少なくとも一つのデータベースを有しており、前記法律等検索サーバは、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースから読み出す関連経路検索処理手段、事実関係記述用語から選んだ名詞と、用意されたキーワードから選んだ代名詞を、助詞と接続詞を一定の規則で並べて入力された事実関係マトリックスと事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスと意味関連距離をもとめ、これが同じか近いものを事実関係マトリックスデータベースから読み出して検索処理を実行する事実関係マトリックス検索処理手段のうち少なくとも一つの検索処理手段を有しており、これらの検索の結果得られた判例と事実関係マトリックスをもとに、可視化して事実関係と関連を分析・表示するための可視化分析処理手段から構成されていることにある。
また、本発明の一様態によれば、本発明の法律等検索装置は、ユーザが関わる事件事例等に類似の裁判事例の検索において、判例のデータが蓄積された判例データベースと、憲法や法律、政省令等のデータが蓄積された憲法・法令データベースとを有しているとともに、事件の事実関係を記述して検索するための事実関係記述用語データベース、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベース、事実関係記述用語から選んだ名詞と、用意されたキーワードから選んだ代名詞を、一定の助詞、接続詞の配列規則で入力することにより事件ないしは想定する事件の事実関係を表現する事実関係マトリックスデータベースのうち少なくとも一つのデータベースを有しており、上記法律等検索サーバは、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースから読み出す関連経路検索処理手段、事件ないしは想定する事件の事実関係を表す名詞、代名詞を用意されたキーワードから選び、一定の助詞の順序で並べて入力された事実関係マトリックスと事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスと意味関連距離をもとめ、これが同じか近いものを事実関係マトリックスデータベースから読み出して検索処理を実行する事実関係マトリックス検索処理手段のうち少なくとも一つの検索処理手段を有している法律等検索サーバとこれらの検索の結果得られた判例と事実関係マトリックスをもとに、可視化して事実関係と関連を分析・表示するための可視化分析処理手段から構成されている点にある。
また、好適には、本発明の法律等検索装置は、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースから読み出して順次関連経路を表示する関連経路表示検索処理手段が、各事件種別毎の相関パターンを想定して予め用語関連経路が構築され、キーワードが受信されたら順次要求された情報を出力することが望ましい。
また、好適には、本発明の法律等検索装置は、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースから読み出して順次関連経路を表示する関連経路表示検索処理手段は、予め用語とそれに関係する法律条項が関連付けされていることが望ましい。
また、好適には、本発明の法律等検索装置は、事件ないしは想定する事件の事実関係を関連する名詞、代名詞を用意されたキーワードから選び、一定の助詞、接続詞の配列規則で並べることにより表現された事実関係マトリックスデータベースと、受信した事件ないしは想定する事件の事実関係を表す名詞と、用意されたキーワードから代名詞を選び一定の助詞、接続詞の配列規則で並べて受信された事実関係マトリックスと同じまたは類似の事実関係マトリックスを事実関係マトリックスデータベースから検索する検索処理部を有することが望ましい。
また、好適には、本発明の法律等検索装置は、受信した事実関係マトリックスと同じかあるいは類似の事実関係マトリックスが事実関係マトリックスデータベースの中に見あたらない場合、受信した事実関係マトリックスを構成するキーワードと、これをもとに関連法令条項を含む判例を検索する検索処理部を有し、検索された判例は利用者が求めるものであった場合に判例のなかの事実関係文書を形態素解析処理することにより事実関係マトリックスを新たに作成する意味関連解析部を有することが望ましい。
また、好適には、本発明の法律等検索装置は、上記意味関連解析部が事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスあるいは形態素解析により新たに作成された事実関連マトリックスは全て対応する判例と関連づけるとともに、新たに作成された事実関係マトリックスは事実関係マトリックスデータベースに新たに登録することが望ましい。
また、好適には、本発明の法律等検索装置は、上記事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスあるいは形態素解析により新たに作成された事実関連マトリックスは全て対応する判例と相対的な意味間の近さを表す意味関連距離を付与することが望ましい。
また、好適には、本発明の法律等検索装置は、可視化分析インターフェイス手段が可視化分析処理手段からの入力をもとにデータ検索要求作成編集をおこない、データ検索要求を検索サーバとデータベースに送付し、検索サーバとデータベースからの回答を回収するエージェントとしての機能を有することが望ましい。
また、好適には、本発明の法律等検索装置は、可視化分析処理手段が、上記の可視化分析インターフェイス手段の出力を可視化するとともに、ユーザが入力するための文書作成編集手段と時系列表現手段とブロックダイアグラム表現手段のすくなくとも1つを有することが望ましい。
また、本発明の一様態によれば、本発明の法律等検索方法は、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースから読み出す第1のステップと、事件ないしは想定する事件の事実関係を表す名詞と、用意されたキーワードから代名詞を選び、一定の助詞、接続詞の配列規則で並べて入力された事実関係マトリックスと事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスと意味関連距離をもとめ、これが同じか近いものを事実関係マトリックスデータベースから読み出して検索処理を実行する第2のステップと、検索された情報を可視化するために編集する第3のステップと可視化して表示する第4のステップを有することを特徴とする。
また、上記法律等検索方法において、第1のステップは、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースから読み出すステップと、各事件毎の質問パターンを想定して予め用語関連経路を構築するステップとキーワードが受信されたら順次要求された情報を出力するステップを有するようにしてもよい。
また、上記法律等検索方法において、第2のステップは、事件ないしは想定する事件の事実関係を関連する名詞と、用意されたキーワードから代名詞を選び、一定の助詞、接続詞の配列規則で並べることにより表現した事実関係マトリックスをデータベースに格納するステップと、新たに入力した事件ないしは想定する事件の事実関係を表す名詞と、用意されたキーワードから代名詞を選び一定の助詞、接続詞の配列規則で並べた事実関係マトリックスと同じまたは類似の事実関係マトリックスを事実関係マトリックスデータベースから検索する検索処理を実行するステップを有するようにしてもよい。
また、上記法律等検索方法において、入力した事実関係マトリックスと同じかあるいは類似の事実関係マトリックスが事実関係マトリックスデータベースの中に見あたらない場合、入力した事実関係マトリックスを構成するキーワードをもとに関連法令条項と同じ法令条項を含む判例を検索するステップと、検索された判例はユーザが求めるものであった場合に判例のなかの事実関係文書を形態素解析処理して事実関係マトリックスを新たに作成するステップを有するようにしてもよい。
また、上記法律等検索方法において、事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスあるいは形態素解析により新たに作成された事実関連マトリックスは全て対応する判例と関連づけるステップと、新たに作成された事実関係マトリックスを事実関係マトリックスデータベースに新たに登録するステップを有するようにしてもよい。
また、上記法律等検索方法において、事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスあるいは形態素解析により新たに作成された事実関連マトリックスは全て対応する判例と相対的な意味間の近さを表す意味関連距離を付与するステップを有するようにしてもよい。
また、上記法律等検索方法において、第3のステップは、可視化分析手段からの入力をもとにデータ検索要求作成編集をおこなうステップと、データ検索要求を検索サーバに出力するステップと、検索サーバからの回答を回収するステップと、回収された情報を可視化分析手段に編集して出力するステップを有するようにしてもよい。
また、上記法律等検索方法において、第4のステップは、ユーザが表示された指示に従って、ユーザが関与する事件ないしは想定する事件の事件関係者間の事実関係を時系列のもとにブロックダイアグラム表現手段のもとに事件関係者間の関係を表示し、それをもとに事実関係マトリックスを作成して登録するステップと、検索された判例の事実関係と判決理由文書を意味関連解析部により形態素解析するために可視化分析インターフェイス手段に出力するステップと、可視化分析インターフェイス手段からもどってきた結果を用いて事実関係と判決理由にもとづいて事件を時間、事実、コスト、意図に基づいて整理分析するステップと、結果として判例の事実関係マトリックスが作成され、これを再度事実関係データベースに登録するステップと、この結果をもとにユーザが望む事件ないしは想定する事件の解決方法を得るステップを有するようにしてもよい。
また、上記法律等検索方法において、第4のステップは、ユーザが関与する事件ないしは想定する事件の裁判は、それが裁判員制度に基づくものであり、検索された判例も裁判員制度によるものであるなら、判例の争点の事実関係マトリックスを作成し、裁判員の評決比との関連付けを加えるようにしてもよい。
以上説明したように本発明によれば、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースが用意されることにより、各事件種別毎の相関パターンを想定して予め用語関連経路が構築され、キーワードが受信されたら順次関連のある項目から要求された情報を出力することができる。
また、本発明によれば、事件ないしは想定する事件の事実関係を関連する名詞、代名詞を選び、一定の助詞、接続詞の配列規則で並べることにより表現された事実関係マトリックスをユーザが規則にしたがって入力すれば、容易に類似の事件判例が検索できるし、限定された助詞と接続詞と単純なその並べ方ゆえに、誰が事実関係マトリックスを作成しても、同様な検索が可能となり、前検索者の検索経験を知識として、法律等検索装置に記憶し蓄積することが可能となるし、決められた助詞の順でキーワードを並べるだけで意味を含んだ検索が可能となる。
また、本発明によれば、検索された判例は利用者が求めるものであった場合に判例の事実関係マトリックスが新たに作成されるとともに、判例と関連づけられ、判例と相対的な意味間の近さを表す意味関連距離が付与されて事実関係マトリックスデータベースに新たに登録することにより、前検索者の検索経験を知識として、法律等検索装置に記憶し蓄積することができる。
また、本発明によれば、ユーザが表示された指示に従って、ユーザが関与する事件ないしは想定する事件の事件関係者間の事実関係を時系列のもとにブロックダイアグラム表現手段のもとに事件関係者間の関係を記述でき、事実関係と判決理由にもとづいて事件を時間、事実、コスト、意図に基づいて整理分析でき、この結果をもとにユーザが望む事件ないしは想定する事件の解決方法を得ることができる。
以下、本発明に係る法律等検索システムおよび法律等検索装置ならびに法律等検索方法の実施形態の一例を図面により説明する。
本実施形態における法律等検索システムは、パーソナルコンピュータ等とコンピュータネットワーク等の種々の通信ネットワークを介して法律や判例等を提供するものであると同時に、判例の分析支援をおこない、判例における事実関係と判決理由分析知識をコンピュータに蓄積し、検索効率のために再利用するものである。
また、法律等には、日本国憲法、民法や刑法、商法、特許法その他の法律、政令、省令、外国の法律、国際慣習法や条約、家庭裁判所、地方裁判所、高等裁判所、最高裁判所における判決等の法律に関係する情報全般が含まれる。
図1は、本発明の法律等検索システムを適用したシステム例の全体構成図である。図1において、インターネット等のネットワーク12に、ユーザ情報入出力機器11、ファイアウォール10を介して、Webサーバ8、認証サーバ9、可視化分析インターフェイス20、法律等検索サーバ3が接続されている。
ユーザ情報入出力機器11は法律等検索システムのユーザがパーソナルコンピュータ等を情報端末として利用して、システム側が提供する可視化された環境のもとで法律、判例等を検索し、検索された判例の分析をおこなうものである。
法律等検索サーバ3は法律データベース5と検索データベース6を有しており、可視化分析インターフェイスを介してユーザからの検索要求を受信することにより該等する法律等を検索データベースに蓄積された情報の助けをかりて法律等データベースから検索し、その結果を可視化分析インターフェイスに送信する。
可視化分析インターフェイス20はユーザ情報入出力機器11からの入力をもとにデータ検索要求作成編集をおこない、データ検索要求を検索サーバに出力するステップと、検索サーバから回収された情報をユーザ情報入出力機器11に可視化のために編集して出力する。
図2は本発明の法律等検索装置の機能ブロック図である。データ記憶手段4と法律等検索サーバ3と可視化分析手段4とから法律等検索装置1が構成されている。
前記データ記憶手段4は、例えばハードディスクを内蔵あるいは外付けする記憶部が相当し、判例その他の判例に関するデータが蓄積された判例データベース13と、憲法や法律、政省令等の条文データが蓄積された憲法・法令データベース14と、法律用語の定義や詳細説明のデータが蓄積された法律用語説明データベース15とからなる法律データベース5と、事件の事実関係を記述して検索するための事実関係記述用語データベース31、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベース32と、関連する名詞と、用意されたキーワードから代名詞を選び、一定の助詞、接続詞の配列規則で入力することにより事件ないしは想定する事件の事実関係を表現する事実関係マトリックスデータベース33、ユーザの検索ログが蓄積されている検索ログデータベース34とからなる検索データベース6を有している。
ここで、前述した各データベースについてより詳しく説明すると、判例データベース13、憲法・法令データベース14および法律用語説明データベース15、事実関係記述用語データベース31、関連ネットワークデータベース32は、いつでも迅速に情報を提供できるようにするため、予めHTMLファイルあるいはXMLファイルに形成されておりリンクも張られた状態に構築(コンパイル)されている。
前記関連ネットワークデータベース32は事実関係用語データベース31に登録された用語のうち、相互に関連しあうものどうしを関連付けることにより、図3に示すように各事件種別毎の相関パターンを想定して予め用語関連経路が構築されている。
例えば、ユーザが抱える問題として「離婚にともなう慰謝料は自分のケースではもらえるのだろうか?」というものを想定した場合、「離婚」というキーワードを入れれば、例えば図3のような事前に用意された案件の関連経路が画面で示され、「財産分与請求権」、「協議離婚の成立」、「協議離婚の無効」、「離婚による復氏」が直接関連づけられている。この関連経路をたどりながら、ユーザの抱える問題の法的条件を知るとともに、各項目をクリックすることにより、背景にある参考知識、法律などを知ることができるようになっている。
次に、事実関係マトリックスデータベース33は、事件ないしは想定する事件の事実関係を関連する名詞と、用意されたキーワードから代名詞を選び、図4に示すように一定の助詞、接続詞の配列規則で並べることにより表現された、図5の上図に示すような事実関係マトリックスを蓄積したものであり、各事実関係マトリックスにはユニークな番号が割り当てられ、図5の下図に示すように事実関連マトリックスの各番号には全て対応する判例の事件番号と判例と事実関係マトリックスの相対的な意味間の距離を表す意味関連距離が対になっている。ここで用いる名詞は複合語であっても、検索処理部にて2語として認識するようにしてもよい。
前記図4に示す助詞、接続詞は「は」「が」「と」「に」「を」のみを一次に選定し、利用するときもこの順序でのみ用いるようにしたのは、誰でもがこの順序である事実関係を記述しようとした場合に、ほとんど近いものが作成されるためで、その他の助詞、例えば「の」「から」(空間的基点のみに用いる)(「より」には「から」を用いる)「まで」と接続詞「および」(AND)(ANDの意味の「と」には「および」を用いる)、「または」(OR)(ORの意味の「ないし」には「または」を用いる)は助詞「は」「が」「と」「に」「を」のなかに図4のように入れ子の関係で用いるようにしてもよい。
前記、図5に示す事実関係マトリックスの例は、もとの文が図7に示すものであり、AとBは婚姻という文で、助詞「は」の一に代名詞A」接続詞「と」(AND)代名詞「B」が入っており、またAとBが入れ替わっていても同一とシステムが判定してもよいし、マトリックスの行は時間軸の方向で上から下に記述してもよい。
なお、図6には事実関係マトリックスの作成に用いる用語、判例の事実関係記述を形態素解析し、事実関係マトリックスに変換する際の変換用語の一例を示す。さらに、図3のような事前に用意された案件の関連経路において、例えばユーザの関心のある事件が「婚姻の解消」「財産分与請求権」「財産関係の清算」「内助の功」である場合、これらをクリックして指定すれば、これに関連する代表的な事実関係マトリックスがテンプレートとして表示され、また事実関係マトリックスを作成するのに用いる用語がリストとして表示され、ユーザはそのなかから選んでマトリックスに記入するようにしてもよい。
また、図7下には、判例内の事実関係記述部分から直接抜き出した事実関係マトリックスも示す。図7の中間図はシステムで自動的に修正を加えた事実関係マトリックスであり、上図のユーザが入力したものとの一致度ないしは意味関連距離を判例検索における判定の基準にしてもよい。
また、ユーザが用いるキーワードから自動的に判断して、例えば民法、身分法、親族法、婚姻、婚姻の効果、夫婦の財産関係などに対応したユニークな番号の下に連番をとるなどして、次回からの事実関係マトリックスを用いて判例検索をおこなう際の効率を上げてもよい。
また、検索ログデータベース34には、ユーザの検索ログが蓄積されている。これは、いわゆるクッキー等の機能を使って法律等検索サーバ3側からWebブラウザを通じてサイトを訪れたユーザの情報入出力機器11に一時的にデータを書き込んで保存させ、改めてユーザがサイトを訪れたときにそのデータを受け取るようにしてもよい。
つぎに、法律等検索サーバ3について説明する。法律等検索サーバ3は、図2に示すように、事実関係用語データベース31に登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベース32から読み出す関連経路表示検索処理手段21と、事件ないしは想定する事件の事実関係を表す名詞と、用意されたキーワードか代名詞をら選び、一定の助詞、接続詞の配列規則で並べて入力された事実関係マトリックスと事実関係マトリックスデータベース33に登録された事実関係マトリックスと意味関連距離をもとめ、これが同じか近いものを事実関係マトリックスデータベース33から読み出して検索処理を実行する事実関係マトリックス検索処理手段22とを有している。
前記、関連経路表示検索処理手段21や事実関係マトリックス検索処理手段22は、例えばCPU等により実現される。
ここで、各検索処理手段の構成およびその作用についてより具体的な構成を説明する。
図2に示すように、関連経路検索処理手段21は、ユーザが情報入出力機器11から入力したキーワードを、可視化分析インターフェィス手段20を介して受信するようになっており、少なくとも、その受信したキーワードを中心とする関連図を関連ネットワークデータベース32から読み出して可視化分析インターフェイス手段20へ出力し、さらに可視化分析インターフェイス手段20からユーザ情報送受信機器11へ出力すると、その出力後にユーザが情報入出力機器11から入力し、可視化分析インターフェイス手段20を介して関連図中の他のオブジェクトに関する情報要求にもとづいて関連ネットワークデータベースからユーザの要求情報を取得して再び、可視化分析インターフェイス手段20を介してユーザ情報送受信機器11へ出力する。
また、事実関係マトリックス検索処理手段22は少なくとも事実関係マトリックスデータベース33を参照して、ユーザの提示する事実関係マトリックスが事実関係マトリックスデータベース33のいずれかのパターンに合致するか、あるいは近いものを検索処理部25に検索要求を出し、事実関係マトリックスデータベース33に要求条件に合致するものがある場合には、その結果を、可視化分析インターフェイス手段20を介してユーザ情報送受信機器11へ出力する。
また、上記の検索の結果、ユーザの提示する事実関係マトリックスが事実関係マトリックスデータベース33にない場合においては、事実関係マトリックス検索処理手段22は、ユーザの提示する事実関係マトリックスのキーワードを分析し、それに対応する法律条項に合致する判例を判例データベースから検索する検索する検索要求を検索処理部25に出し、その結果を可視化分析インターフェイス手段20を介してユーザ情報送受信機器11へ出力する。
また、可視化分析インターフェイス手段20は前記メタキーワード検索処理手段21、関連経路表示検索処理手段21および事実関係マトリックス検索処理手段22による検索結果をユーザに出力表示するために可視化を含めて、所定の形式に処理する。
また、可視化分析手段は可視化分析インターフェイス手段の出力を可視化するとともに、ユーザが入力するための文書作成編集手段と時系列表現手段とブロックダイアグラム表現手段等を有する。
さらに、ユーザが表示された指示に従って、ユーザが関与する事件ないしは想定する事件の関係者間の事実関係を時系列のもとにブロックダイアグラム表現により事件関係者間の関係を記述でき、事実関係と判決理由にもとづいて事件を時間、事実、コスト、意図に基づいて整理分析でき、この結果をもとにユーザが望む事件ないしは想定する事件の解決方法を得ることができる。
なお、図9に示すように、検索により得られた一つの判例を一つのオブジェクトとして表し、ユーザが入力した事実関係マトリックスに事実関係が近い判例から順に画面中心からの距離として表してもよいし、関連の大きいもの同士を、オブジェクトを結ぶ線の太さで表現してもよいし、さらにそれがユーザと同様の立場視点において勝訴か敗訴かを画面中心面の左右に3次元的に表示してもよい。また、ユーザの抱える事件と類似の判例との比較において、勝訴のものと、敗訴のものを比較し、事実関係と判決理由を比較し、勝訴要因を抽出し、ユーザの抱える事件を勝訴に持ち込む方法を見出すことも可能である。さらに、オブジェクト上にカーソルを置くことにより、その判例の要旨、主文、裁判所、事件番号、などが表示されるようにしても良いし、地方裁判所、高等裁判所、最高裁判所によりオブジェクトの色を分けてもよい。ここで、判例のオブジェクトを開いた順番毎にメモをつけてユーザ独自のフォルダに保存できるようにしてもよい。
なお、時系列表現手段とブロックダイアグラム表現手段はユーザ情報入出力機器11にインストールするか、もしくは可視化分析インターフェイス20にて保有してもよい。
つぎに、本発明の法律等検索方法における事実関係マトリックス検索処理手段における判例の検索過程を図10のフローチャートに従って説明する。
まず、ステップ1において、ユーザが法律等検索サイトの判例検索画面から画面の指示にもとづいて図5に示すような事実関係マトリックス入力画面上でキーワードを順次入力して事実関係マトリックスを完成させ送信すると、これを検索要求としてシステムが受信する。そして、該当しそうな判例を判例データベース13から選定するとともに、別にステップ1において、事実関係マトリックス中のキーワードをもとに、関連する法規条項に該当する判例が検索される。
そして、これらの検索により得られた判例のなかから、ステップ2では、もっとも該当しそうな判例を順次1つずつ選定して、判例における事実関係を分析し、それがユーザの求めるものであった場合には判決理由の分析をおこなう。ステップ3において、判例における事実関係マトリックスが抽出される。ステップ4においてログ情報が取得される。ステップ5において、新しく作成された事実関係マトリックスと判例との関連付けがおこなわれる。
次に、図5の事実関係マトリックスを作成し、該当しそうな判例(複数)を選定する方法を図11にもとづいて詳細に説明する。
ステップ1では、ユーザがユーザ情報入出力機器11から事実関係マトリックスを完成させ送信したものが、可視化分析インターフェイス手段を20介して事実関係マトリックス検索処理手段22に入力されると、ステップ2でユーザが入力した事実関係マトリックスと一致するものが事実関係マトリックスDB33にあるか否かを検索する。
ステップ3において、YESと判断した場合、つまり一致するものが存在する場合には、ステップ4に進行し、対応する判例を判例DB13からユーザ情報入出力機器11にダウンロードする。一致するものは、1つとは限らず複数の場合もある。さらに、ステップ5に進行し、条項とキーワードにもとづいても判例を検索するかの判定をおこなう。
さらに、ステップ5においてNOと判断した場合、つまり他の判例を検索しないと判断した場合はステップ14に進行して結果を可視化分析手段2に保存する。
また、ステップ3において、NOと判断した場合、つまり一致するものが存在しない場合および、ステップ5において他の判例を調べるかの問いにYESと判断した場合、ステップ6に進行し、事実関係マトリックス中のキーワードに対応する条項を抽出し、以後の検索処理に使用する。
そして、ステップ7において、条項とキーワードに対応する判例を検索し、ステップ8においてYESと判断した場合にはステップ9に進行し、ここで裁判所名が認識され、ステップ10において裁判所毎に具なる判例文書の記載形式に合わせて、判例文書から事件の事実関係記述部分が抜き出され、表示され、ステップ11に進行する。
ステップ11において、事件関係者毎に時系列で事件を事実関係記載ルールに準じた骨子が抜き出され、形態素解析を組合せることにより事実関係マトリックスの原文が作成される。
そして、ステップ12においてキーワードとの一致度、条項と判例の一致度(距離)、判例の事実関係マトリックス原文とユーザ入力の事実関係マトリックスとの一致度(距離)を算出したのち、ステップ13においてNOと判断した場合に、ステップ14に進行し、可視化分析手段2にてデータを保存する。
次に、判例における事実関係と判決理由を分析する方法を図12にもとづいて詳細に説明する。
ステップ1において、ユーザさがしもとめる事実関係に近い判例、あるいは条項、キーワードが近い判例の一つ一つがオブジェクトとして画面中に中心周りに集まった図で表示される。ステップ2においてユーザは中心に近いところの判例にカーソルを合わせると、その事件番号、事件名、裁判年月日、裁判所名等と要旨と判決主文が表示される。さらに、その判例を分析することをクリックすると、ステップ3において裁判所名にあわせた判例記述形式が認識される。
さらに、ステップ4において、裁判所毎に異なる判例文書の記載形式に合わせて、判例文書から判決理由判断の記述部分が抜き出され、表示される。つぎに、ステップ5において、判決理由の文節から事実関係の骨子が抜きだされ、さらにそこから判決の核心となる命題がIF/THEN形式で抽出される。
ステップ6において、YESと判断した場合、つまり判例が一審である場合には、ステップ2に進行して、次の判例の分析をおこない、NOと判断した場合はステップ7に進行し、原審の分析完了の有無を判断し、NOの場合はステップ10に進行して原審を検索したのちステップ3に進行し、YESの場合はステップ8に進行する。
そして、ステップ8にて判例の検査完了の有無を判断し、YESの場合はステップ9に進行し結果を保存したのちステップ11に進行し、NOの場合はステップ2に進行し、新たな判例の検査にかかる。ステップ11にて、判例の検査結果をエディタにかけ、分析をおこなう。ステップ12にて事実関係マトリックス原文が意味関連解析部26により、その結果が再編集されて事実関係マトリックスが作成され、ステップ13にて対応する判例と関連距離を1.0として関連付けられる。ステップ14にて結果が事実関係マトリックスDBに登録される。
さらに、ステップ15に進行して、エディタの完了が判断されYESの場合はステップ16に進行して結果が保存され、NOの場合はステップ11にもどり、判例の分析を継続する。
次に、図12のエディタにおける処理フローを図13にもとづいて詳細に説明する。ステップ1において事実関係と判決理由の命題が調べられた判例のうち、ユーザの抱える事件に最も近い判例を選定すると、ステップ2に進行しロジックダイアグラム記述プログラムが立上る。つづいてステップ3に進行しスケジューラプログラムが立上る。
つぎに、ステップ4において、判例の登場人物をブロックとするダイアグラムにして、人と人の関係を可視化する。この中に事実関係マトリックス原文を判例の4次元展開(時間、事実、コスト、意図)で表示する。ここで、ステップ5に進行し、判例に原審ないしは控訴審があるか判断し、YESと判断された場合、つまり判例に原審ないしは控訴審があると判断した場合には、ステップ6に進行し、命題表示から原審と控訴審の判断の異なる理由を表示したのち、ステップ7に進行し、NOと判断された場合には直接ステップ7に進行する。
図14は作成された事実関係リストから時系列で事実関係ブロックダイアグラムに転記した例を示す。また、図15に示すように判決理由を分析し、各命題と事件関係者との対応をブロック図による関連で示すことが出来る。
そして、ステップ7において、時間の関数としての命題の変更シミュレーション分析(時間経過のトレース)をおこない、ステップ8において効果の大きさ、意図、悪意、仮説、時効の事実の重みづけを変える分析、事実の有無の仮想シミュレーション。全体をみて自分にとり都合のよい事実が何処に存在するかを見せる。最後に結果を可視化分析手段2にテンプレートとして保存する。さらに、ステップ10において別の判例を分析するかどうかを判断し、YESと判断した場合は再びステップ2に戻り、NOと判断した場合には分析操作は終了する。
また図16に示すように時間関係を任意に過去にさかのぼったり、時間を未来に移動したりして事件解決をユーザに有利に運ぶ手立てを得る条件を調べることが出来る。
なお、前述した実施形態では、ユーザがインターネット12を介して法律等検索サーバ3にアクセスし、データ記憶手段4の各データベースを利用するようになっているが、この実施形態に限る必要はなく、適宜変更して実施することができる。
例えば、法律データベース5は既存の商業サイトを利用し、法律等検索サーバと検索データベース6、可視化分析手段2は別のシステムとして提供するように構成してもよいし、法律データベースはDVDなどを利用し、事実関係マトリックスと判例の関連距離情報は別にインターネットによりそのサービスを提供してもよい。
本発明は、ウェブ上で法律情報を提供する法律等検索システム、法律等検索装置、法律等検索方法に関し、とくに判例の検索とその事実関係と判決理由とその判断の分析を支援するものであり、他には司法修習生や法科大学院学生のための教育手段としても利用できるし、裁判員制度を見越したシミュレーションツール(裁判員の評決数を事実関係の信頼距離として表す)としても利用できる。
1.法律等検索装置
2.可視化分析手段
3.法律等検索サーバ
4.データ記憶手段
5.法律DB
6.検索DB
8.Webサーバ
9 認証サーバ
10.ファイアウォール
11 ユーザ情報入出力機器
12.ネットワーク
13.判例DB
14.憲法、法令DB
15.法律用語説明DB
20.可視化分析インターフェィス手段
21.関連経路表示検索処理手段
22.事実関係マトリックス検索処理手段
23.検索処理部
24.意味関連解析部
25.検索ログ解析部
31.事実関係記述用語DB
32.関連ネットワークDB
33.事実関係マトリックスDB
34.検索ログDB
2.可視化分析手段
3.法律等検索サーバ
4.データ記憶手段
5.法律DB
6.検索DB
8.Webサーバ
9 認証サーバ
10.ファイアウォール
11 ユーザ情報入出力機器
12.ネットワーク
13.判例DB
14.憲法、法令DB
15.法律用語説明DB
20.可視化分析インターフェィス手段
21.関連経路表示検索処理手段
22.事実関係マトリックス検索処理手段
23.検索処理部
24.意味関連解析部
25.検索ログ解析部
31.事実関係記述用語DB
32.関連ネットワークDB
33.事実関係マトリックスDB
34.検索ログDB
Claims (19)
- ユーザが検索条件および検索結果を入出力するユーザ情報入出力機器と、このユーザ情報入出力機器から受信した検索条件に従って順次検索処理を実行する法律等検索サーバとを通信ネットワークを介して接続し、前記法律等検索サーバに法律や判例、その他検索に必要なデータが蓄積されているデータ記憶手段を接続した法律等検索システムであって、前記データ記憶手段は、判例のデータが蓄積された判例データベースと、憲法や法律、政省令等のデータが蓄積された憲法・法令データベースとを有しているとともに、事件の事実関係を記述して検索するための事実関係記述用語データベース、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベース、関連する名詞、代名詞を用意されたキーワードから選び、一定の助詞、接続詞の配列規則で入力することにより事件ないしは想定する事件の事実関係を表現する事実関係マトリックスデータベースのうち少なくとも一つのデータベースを有しており、前記法律等検索サーバは、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースから読み出す関連経路検索処理手段、事件ないしは想定する事件の事実関係を表す事実関係記述用語から選んだ名詞と、用意されたキーワードから選んだ代名詞を、助詞と接続詞を一定の規則で並べて入力された事実関係マトリックスと事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスと意味関連距離をもとめ、これが同じか近いものを事実関係マトリックスデータベースから読み出して検索処理を実行する事実関係マトリックス検索処理手段のうち少なくとも一つの検索処理手段を有しており、これらの検索の結果得られた判例と事実関係マトリックスをもとに、可視化して事実関係と関連を分析・表示するために可視化分析手段にデータを出力する可視化分析インターフェイス手段とユーザが判例情報を可視化された条件で分析する可視化分析手段から構成されていることを特徴とする法律等検索システム。
- ユーザが関わる事件事例等に類似の裁判事例を検索する法律等検索装置において、判例のデータが蓄積された判例データベースと、憲法や法律、政省令等のデータが蓄積された憲法・法令データベースとを有しているとともに、事件の事実関係を記述して検索するための事実関係記述用語データベース、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベース、事件ないしは想定する事件の事実関係を表す事実関係記述用語から選んだ名詞と、用意されたキーワードから選んだ代名詞を、一定の助詞、接続詞の配列規則で入力することにより事件ないしは想定する事件の事実関係を表現する事実関係マトリックスデータベースのうち少なくとも一つのデータベースを有しており、前記法律等検索サーバは、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースから読み出す関連経路検索処理手段、事件ないしは想定する事件の事実関係を表す事実関係記述用語から選んだ名詞と、用意されたキーワードから選んだ代名詞を、助詞と接続詞で一定の規則で並べて入力された事実関係マトリックスと事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスと意味関連距離をもとめ、これが同じか近いものを事実関係マトリックスデータベースから読み出して検索処理を実行する事実関係マトリックス検索処理手段のうち少なくとも一つの検索処理手段を有している法律等検索サーバとこれらの検索の結果得られた判例と事実関係マトリックスをもとに、可視化して事実関係と関連を分析・表示するために可視化分析処理手段にデータを出力する可視化分析インターフェイス手段とユーザが判例情報を可視化された条件で分析する可視化分析手段から構成されていることを特徴とする法律等検索装置。
- 請求項2に記載の法律等検索装置において、事実関係記述用語データベースは判例をもとに法律の条項毎に抽出された用語と共通的な一般語をもとに法律の条項毎に用意されていることを特徴とする法律等検索装置。
- 請求項2記載の法律等検索装置において、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースから読み出して順次関連経路を表示する関連経路表示検索処理手段は、事件種別毎の相関パターンを想定して予め用語関連経路が構築され、キーワードが受信されたら順次要求された情報を出力することを特徴とする法律等検索装置。
- 請求項4記載の法律等検索装置において、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースから読み出して順次関連経路を表示する関連経路表示検索処理手段は、予め用語とそれに関係する法律条項が関連付けされていることを特徴とする法律等検索装置。
- 請求項2記載の法律等検索装置において、受信した事件ないしは想定する事件の事実関係を表す事実関係記述用語から選んだ名詞と、用意されたキーワードから選んだ代名詞を、一定の助詞、接続詞の配列規則で並べることにより表現された事実関係マトリックスと同じまたは類似の事実関係マトリックスを事実関係マトリックスデータベースから検索する検索処理部を有することを特徴とする法律等検索装置。
- 請求項6に記載の法律等検索装置において、受信した事実関係マトリックスと同じかあるいは類似の事実関係マトリックスが事実関係マトリックスデータベースの中に見あたらない場合、受信した事実関係マトリックスを構成するキーワードと、そのキーワードに関連する法令条項を含む判例を検索する検索処理部を有し、検索された判例は利用者が求めるものであった場合に判例のなかの事実関係文書を形態素解析処理することにより事実関係マトリックスを新たに作成する意味関連解析部を有することを特徴とする法律等検索装置。
- 請求項6に記載の法律等検索装置において、意味関連解析部は事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスあるいは形態素解析により新たに作成された事実関連マトリックスは全て対応する判例と関連づけるとともに、新たに作成された事実関係マトリックスは事実関係マトリックスデータベースに新たに登録することを特徴とする法律等検索装置。
- 請求項8記載の法律等検索装置において、事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスあるいは形態素解析により新たに作成された事実関連マトリックスは全て対応する判例と相対的な意味間の近さを表す意味関連距離を付与することを特徴とする法律等検索装置。
- 請求項2記載の可視化分析インターフェイス手段は可視化分析処理手段からの入力をもとにデータ検索要求作成編集をおこない、データ検索要求を検索サーバとデータベースに送付し、検索サーバとデータベースからの回答を回収するエージェントとしての機能を有することを特徴とする法律等検索装置。
- 請求項2記載の可視化分析処理手段は、請求項9の可視化分析インターフェイス手段の出力を可視化するとともに、ユーザが入力するための文書作成編集手段と時系列表現手段とブロックダイアグラム表現手段のすくなくとも1つを有することを特徴とする法律等検索装置。
- 可視化された関連図の上で、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースから読み出す第1のステップと、事件ないしは想定する事件の事実関係を表す事実関係記述用語から選んだ名詞と、用意されたキーワードから選んだ代名詞を、一定の助詞、接続詞の配列規則で並べて入力された事実関係マトリックスと事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスと意味関連距離をもとめ、これが同じか近いものを事実関係マトリックスデータベースから読み出して検索処理を実行する第2のステップと、検索された情報を可視化するために編集する第3のステップと、可視化して表示する第4のステップを有する法律等検索方法。
- 請求項12記載の法律等検索方法において、前記第1のステップは、事実関係記述用語データベースに登録された用語のうち、相互に関連しあうものを関連付けた関連ネットワークデータベースから読み出すステップと、事件毎の質問パターンを想定して予め用語関連経路を構築するステップとキーワードが受信されたら順次要求された情報を出力するステップを有する法律等検索方法。
- 請求項12記載の法律等検索方法において、前記第2のステップは、事件ないしは想定する事件の事実関係を表す事実関係記述用語から選んだ名詞と、用意されたキーワードから選んだ代名詞を選び、一定の助詞、接続詞の配列規則で並べることにより表現した事実関係マトリックスをデータベースに格納するステップと、新たに入力した事件ないしは想定する事件の事実関係を表す事実関係マトリックスと同じまたは類似の事実関係マトリックスを事実関係マトリックスデータベースから検索する検索処理を実行するステップを有する法律等検索方法。
- 請求項14記載の法律等検索方法において、入力した事実関係マトリックスと同じかあるいは類似の事実関係マトリックスが事実関係マトリックスデータベースの中に見あたらない場合、入力した事実関係マトリックスを構成するキーワードと、これをもとに関連法令条項と同じ法令条項を含む判例を検索するステップと、検索された判例のなかの事実関係文書を形態素解析処理して事実関係マトリックスを新たに作成するステップを有する法律等検索方法。
- 請求項15記載の法律等検索方法において、前記事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスあるいは形態素解析により新たに作成された事実関連マトリックスは全て対応する判例と関連づけるステップと、新たに作成された事実関係マトリックスを事実関係マトリックスデータベースに新たに登録するステップを有する法律等検索方法。
- 請求項16記載の法律等検索方法において、前記事実関係マトリックスデータベースに登録された事実関係マトリックスあるいは形態素解析により新たに作成された事実関連マトリックスは全て対応する判例と相対的な意味間の近さを表す意味関連距離を付与するステップを有する法律等検索方法。
- 請求項12記載の法律等検索方法において、前記第3のステップは、可視化分析手段からの入力をもとにデータ検索要求作成編集をおこなうステップと、データ検索要求を検索サーバとデータベースに出力するステップと、検索サーバとデータベースからの回答を回収するステップと、回収された情報を可視化分析手段に編集して出力するステップを有する法律等検索方法。
- 請求項12記載の法律等検索方法において、前記第4のステップは、ユーザが表示された指示に従って、ユーザが関与する事件ないしは想定する事件の事件関係者間の事実関係を時系列のもとにブロックダイアグラム表現手段のもとに事件関係者間の関係を表示し、それをもとに事実関係マトリックスを作成して登録するステップと、検索された判例の事実関係と判決理由文書を請求項6記載の意味関連解析部により形態素解析するために可視化分析インターフェイス手段に出力するステップと、可視化分析インターフェイス手段からもどってきた結果を用いて事実関係と判決理由にもとづいて事件を時間、事実、コスト、意図に基づいて整理分析するステップと、結果として判例の事実関係マトリックスが作成され、これを再度事実関係データベースに登録するステップと、この結果をもとにユーザが望む事件ないしは想定する事件の解決方法を得るステップを有する法律等検索方法。
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