JP2007001128A - インクジェットヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 インク温度の設定に対し、速やかな応答性を有するインクジェットヘッドを提供する。
【解決手段】 インクを噴射する複数のノズルを複数配列したインク吐出部に対しインクを供給するインク経路保持部12の複数のインク経路14、16を設け、このうちのインク経路16に熱交換部15を設けて、このインク経路16のインク温度を他のインク経路14のインク温度と異ならせ、これらインク経路14,16のインク合流点Aに弁体19を設け、この弁体19によりインク合流点Aで混合されるインクの混合比を調整することで、インク吐出部4に供給するインク温度を制御する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、多数のノズルを配列してなるインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置に関する。
従来、インクジェット方式による記録ヘッド、つまりインクジェットヘッドを用い、これらインクジェットヘッドの複数のノズルより、用紙搬送手段により搬送される用紙に対してインク滴を吐出することにより、高速、高画質の画像を記録するようにしたインクジェット記録装置が知られている。
ところで、インクジェット記録装置では、インクジェットヘッドのインク吐出部のノズルから微量のインクを噴射し、記録媒体ヘインクを着弾させて所望の画像を記録させるインクジェット記録を行なうようにしているが、このときインクに吐出エネルギーを与えるための吐出エネルギー発生素子として、圧電素子を用いた電気機械変換系のものや、発熱抵抗体を用いた電気熱変換系のものなどが用いられている。
これらいずれの吐出エネルギー発生素子は、高品位な画質を得るために、インクの温度を安定させる必要がある。この場合、インクの温度が不安定であると、インクの粘度が変化するため、吐出エネルギー発生素子から噴射される際のインクの吐出量が不安定となり、記録媒体に着弾した微量インクによるドットの大きさがインクの温度変化に合わせて変化してしまい、濃度ムラや線の太さが変るなどといった画質の低下を発生するおそれがある。
そこで、従来、インクの温度を安定させるための方法として、例えば、特許文献1に開示されるように熱記録ヘッドに接して流体通路を設け、この流体通路に送流される流体温度を所定の温度範囲になるように制御するようにしたもの、特許文献2に開示されるようにインクジェットヘッドをペルチェ素子によって加熱又は冷却して、間接的にインクの温度を制御するようにしたもの、さらに、特許文献3に開示されるように記録ヘッドに連通する供給管内部に電熱線やヒートパイプなどの加熱部材をインクに浸るように配置し、直接インクを加熱、保温するようにしたものなどが提案されている。
特開平8-267732号公報 特開2001-334645号公報 特開2003-220715号公報
ところが、インクジェットヘッドは、実際は、インク吐出部を筐体やキャリッジに固定するための保持部材の他、インク吐出部を電気的に駆動する電気回路を形成した電気基板部、さらに、これらを保護するためのカバーなどから構成されるため、インクジェットヘッドとしての全体の熱容量が極めて大きくなる。このことから、特許文献1〜3にそれぞれ開示される方法によりインクの温度制御を行う場合でも、インクの温度が所定の温度に安定するまでに時間が長くかかるとともに、大きな熱量を必要とするという問題があった。また、例えば、印字条件によりインク吐出部の吐出エネルギー発生素子の温度が変化し、その温度変化の影響によりインク室のインクの温度が変化したような場合も、この温度変化に応じた温度のインクを応答性良く供給することができないという問題が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、インク温度の設定に対し、速やかな応答性を有するインクジェットヘッドを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、インクを噴射する複数のノズルを有するインク吐出部と、複数のインク経路を有し、これらインク経路のインクを合流させて前記インク吐出部に供給するインク供給手段と、前記複数のインク経路の少なくとも1つのインク経路のインク温度を他のインク経路のインク温度と異ならすように制御する温度制御手段と、前記インク供給手段の前記複数のインク経路を介して合流されるインクの温度を調整するインク温度調整手段と、を具備したことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記インク温度調整手段は、前記複数のインク経路のインク温度及び前記複数のインク経路を介して合流されたインク温度の少なくとも1つを検出する温度検出手段を設け、該温度検出手段の検出出力により前記合流されるインクの温度を調整することを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記インク温度調整手段は、前記複数のインク経路を介して合流されるインクの混合比を調整して前記インク温度を調整することを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記インク温度調整手段は、前記複数のインク経路及び前記複数のインク経路の合流点の少なくとも1個所に流量制御手段を設け、該流量制御手段により前記複数のインク経路を介して合流されるインクの混合比を調整することを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記インク温度調整手段は、前記複数のインク経路の合流点に配置される弁体を有し、該弁体の開閉量により前記複数のインク経路の流路抵抗を可変することで前記インクの混合比を調整することを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記温度制御手段は、熱交換部を有することを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、熱交換部は、加熱及び冷却機能の少なくとも一方を有することを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記インク供給手段は、前記複数のインク経路を保持するインク経路保持部を有し、該インク経路保持部は、前記複数のインク経路部の間に存在する部材の断面積を小さくしたことを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記複数のインク経路は、インクが流れる方向が重力方向に対して、プラスの成分を有する傾きを有することを特徴としている。
本発明によれば、インク温度の設定に対し、速やかな応答性を有するインクジェットヘッドを提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態にかかるインクジェットヘッドの概略構成を示すもので、図1は、上面図、図2は、側面図である。
図において、1は不図示のインクジェット記録装置の筐体で、この筐体1の鉛直方向の側面には、支持部材2を介してベース部3が設けられている。なお、支持部材2は、ベース3と一体に形成されていても良い。
このベース部3は、部材取付部3aが形成されている(図3参照)。ベース部3の下方端部には、段部を介して基準面3bが形成され、この基準面3b上に段部に当接するようにしてインク吐出部4が接着固定されている。また、ベース部3には、図3に示すように電気基板部5がインク吐出部4の絶縁基板25と当接するように接着固定されている。この絶縁基板25には、インク吐出部4のための電気配線パターン4bが形成されている。
電気基板部5には、インク吐出部4側の電気配線パターン4bと電気的に接続される電気配線パターン5aが形成されている。この電気配線パターン5aには、インク吐出部4などを駆動するための駆動IC6が接続されている。駆動IC6は、発熱される熱を効率良く電気基板部5側に逃がすように熱伝導性の高い放熱材7が設けられている。この場合、放熱材7は、駆動IC6と電気基板部5の間の隙間に配置されている。また、これら駆動IC6と電気基板部5は、駆動IC6から発生する熱が、インク経路保持部12へ伝達するのを防止するため、直接インク経路保持部12と接触しないような位置関係になっている。
電気基板部5には、コネクタ8、9が設けられている。このコネクタ8には、フラットケーブル10が接続されている。このフラットケーブル10は、フレキシブルなケーブルであり、電気基板部5に対し電源及び電気信号を不図示のインクジェット記録装置本体から供給している。また、コネクタ9には、リード線11を介してインク経路保持部12のコネクタ20が接続されている。
なお、電気基板部5は、インク吐出部4の後述する絶縁基板25と同じ材料が望ましく、窒化アルミ、炭化珪素又は、アルミナで形成されている。また、ベース部3の部材取付部3aも同様な条件から上述した材料で形成されていることが望ましいが、強度的な面を考慮しタングステン、モリブデンといった金属で形成してもよい。参考まで表1に、各材料の線膨張係数及び熱伝導率を示す。
Figure 2007001128
ベース部3の電気基板部5上方には、インク供給手段としてのインク経路保持部12が設けられている。このインク経路保持部12は、図4に示すように、不図示のインクジェット記録装置本体からのインクが供給されるインク供給口13aとインク吐出部4側にインクを排出するインク排出口13bが設けられている。また、これらインク供給口13aとインク排出口13bとの間には、インクの通過を可能にした2つの並列経路が設けられている。この場合の2つの経路は、インク供給口13aから供給されたインクをそのままインク排出口13bに供給するインク経路14と、インク供給口13aから供給されたインクを温度制御手段を構成する熱交換部15で任意の温度に制御しインク排出口13bに供給するインク経路16からなっている。
ここで、インク経路保持部12は、図5(a)(b)に示すように経路べース12aとカバー12bから構成され、経路べース12aにインク経路14、16が形成されている。これらインク経路14、16は、熱伝導性の低い樹脂、例えばポリアセタール等で成型されている。また、経路べース12aとカバー12bは、接着又は熱溶着により一体に組み立てられている。また、熱交換部15には、裸電熱線やシーズヒータが用いられる。裸電熱線の場合は、コーティングによる絶縁処理が行われていることが望ましい。
インク経路14,16には、インク温度調整手段を構成する各インク経路14,16のインク温度を検知するための温度検出素子17,18が各別に配置されている。これらの温度検出素子17,18には、例えば接触式の温度センサが用いられる。
また、インク経路14,16のインク合流点Aには、温度検出素子17,18とともにインク温度調整手段を構成する流量制御手段としての弁体19が配置されている。この弁体19は、開閉量により各インク経路14,16の流路抵抗を切換え可能にしたもので、各インク経路14,16を経由され合流点Aで混合されるインクの混合比を調整し、インク排出口13bに供給するインクの温度を制御するようにしている。なお、弁体19には、電磁弁や圧電素子を適用したマイクロ弁が用いられる。このマイクロ弁には、バイモルフ型圧電素子弁やユニモルフ型圧電素子弁があり、小型化及び応答性が良いという利点がある。さらに、弁体19は、インク経路14,16のいずれか一方に設けるようにしてもよい。
熱交換部15、温度検出素子17,18、弁体19は、それぞれ不図示の電気配線を介してコネクタ20に接続されている。このコネクタ20は、上述したリード線11を介して電気基板部5のコネクタ9に接続され、不図示の電気配線パターンからの電気信号により熱交換部15での温度制御、温度検出素子17,18での温度検出及び弁体19の駆動制御などを行なうようになっている。
このようなインク経路保持部12の裏面、つまり、図5(a)に示す経路べース12aの裏面には、四隅部分にボス21が突出して設けられている。これらボス21は、ベース部3の部材取付部3aに形成された位置決め穴22(図3参照)に挿入され接着固定されている。このインク経路保持部12の固定方法は接着による方法に限らず、インク経路保持部12の裏面から突出したボス21の先端を熱により溶かし、ベース部3の部材取付部3aに直接固定する方法や、ボス21に代えて穴部を設け、この穴部にネジ山を形成したビスを挿入し、ベース部3の部材取付部3aに固定するようにしてもよい。
インク経路保持部12のインク供給口13aには、インク供給チューブ23が接続されている。このインク供給チューブ23は、不図示のインクジェット記録装置本体からインク経路保持部12に対しインクを供給するためのものである。
インク経路保持部12のインク排出口13bには、中継管24を介してインク吐出部4のインク供給口4aが接続されている。この中継管24は、インク経路保持部12からインク供給口4aにインクを供給する継ぎ手で、インク排出口13bとインク吐出部4との位置決めを行う際に発生するズレを吸収できるようなチューブが用いられている。具体的には、サンゴバン・ノートン社製のタイゴンやデュポン社製のバイトン、PTFEといったフッ素樹脂系のチューブや、NBR、FKMといったゴム系の材料で形成されたチューブが用いられる。
インク吐出部4は、図6及び図7に示すように構成されている。この場合、インク吐出部4は、絶縁基板25を有し、この絶縁基板25に圧電部材26が接着固定されている。絶縁基板25には、圧電部材26と線膨張係数が同じ又は近いものが用いられる。具体的には、絶縁基板25は、上述の線膨張係数の条件に加え、熱伝導性の高い材料が適しており、窒化アルミ、炭化珪素又は、アルミナで形成されている。
絶縁基板25及び圧電部材26には、ダイシング加工により溝27が複数形成されている。さらに、リソグラフィー工程及びエッチング工程を経て、溝27の側面及び絶縁基板25の上面に電極及び電気配線パターン4b(図3)が形成されている。
圧電部材26側の溝27の開口部には、ノズルプレート28が接着固定されている。このノズルプレート28には、溝27の開口部に対向しノズル29が設けられている。
絶縁基板25と圧電部材26の上面には、溝27を覆うように天板30が接着固定されている。天板30には、絶縁基板25側の溝27の開口部に対向する部分に凹部が形成されており、前記接着固定によりインク室31が形成される。このインク室31内部又は近傍には、温度検出素子32が設けられている。この温度検出素子32は、圧電部材26の溝27に供給されるインクの温度を検知する接触式の温度センサで、例えば、サーミスタ、測温抵抗体、熱電対などが用いられる。この場合、温度検出素子32は、耐インク性を考慮して、樹脂によるコーティングが行われていることが望ましいが、検出性能の低下や検出速度の遅れがインクの温度制御に影響しないように、できるだけ簿くコーティングする必要がある。
天板30の上面には貫通穴30aが形成され、この貫通穴30aと連通してインクインレット33が接着固定されている。このインクインレット33には、インク供給口4aが一体に設けられている。
なお、これらインク吐出部4、電気基板部5及びインク経路保持部12を支持するベース部3は、部材取付部3aに複数(図示例では4個)の位置決め穴34が設けられ、これら位置決め穴34により筐体1の鉛直方向の側面に位置決め及び固定されている。
次に、このように構成したインクジェットヘッドの動作を図8のフローチャートに従い説明する。
いま、インクジェットヘッドに電源が供給されると、ステップS1において、熱交換部15に電源が供給され、熱交換部15は、任意の温度に設定される。次に、ステップS2において、インク経路14及びインク経路16に供給されているインクの温度を温度検出素子17,18により各別に検出し、これらの検出信号を不図示のインクジェット記録装置本体の制御部に送出する。インクジェット記録装置本体の制御部では、ステップS3で、温度検出素子17,18からの検出信号を温度換算し、所望のインク温度に設定するためのインク混合比を演算する。この演算されたインク混合比の制御信号は、弁体19に送られ、ステップS4において、弁体19の開閉量が設定される。そして、ステップS5において、設定された開閉量に応じた制御信号により弁体19の開閉動作が行われる。このときの動作は、インクジェットヘッドに電源が供給されている間、繰り返して行われ、インク吐出部4に供給されるインクの温度は任意のインク温度範囲に保たれる。
具体的には、インク吐出部4に供給するインクの温度を35℃と設定したい場合、温度検出素子17で検出するインク温度が25℃、温度検出素子18で検出するインク温度が45℃の時、インク混合比が1:1になるよう弁体19の開閉量が制御される。
その後、弁体19により混合比が調整されたインクは、インク排出口13bより中継管24を通ってインク吐出部4に供給されるが、このとき混合比が調整されたインクは、熱勾配による熱エネルギーの移動及び対流により略35℃に設定される。
この場合、任意のインク温度範囲は、インク吐出部4の温度検出素子32の検出信号により決定してもよい。また、連続印字により圧電部材26が加熱し、その熱により溝27に供給されるインクの温度が上昇した場合でも、温度検出素子32によりその温度上昇を検知し、弁体19の開閉量を調整することで制御することもできる。
したがって、インクを噴射する複数のノズル29を複数配列したインク吐出部4に対しインクを供給するインク経路保持部12の複数のインク経路14、16を設け、これらインク経路14、16のうちの一方、ここではインク経路16に熱交換部15を設けて、このインク経路16のインク温度を他のインク経路14のインク温度と異ならせ、さらに、これらインク経路14,16のインク合流点Aに弁体19を設け、この弁体19によりインク合流点Aで混合されるインクの混合比を調整することで、インク吐出部4に供給するインク温度を制御するように構成されている。これにより、熱交換部15により直接インクの温度を制御きるので、大きな熱量を必要とすることなく、熱効率の良い温度制御を行なうことができる。また、インク温度の制御は、複数のインク経路14,16を流れる温度の異なったインクの混合比を調整することで行うので、良好な応答性を得ることができる。さらに、インク経路14,16を介して混合されるインクは、同じ成分のものが混合されるので、比熱などが等しく混合比の設定を容易にでき、精度の高い温度制御も実現できる。
インク経路14,16のインク合流点Aに設けられる弁体19として、電磁弁やマイクロ弁を用いることで、応答性を高めることもできる。
インク経路14,16を生成するインク経路保持部12は、ボス21を介してベース部3の部材取付部3aに形成された位置決め穴22に独立して固定され、電気基板部5と接触しない位置関係にあるので、電気基板部5からの発熱の影響を排除することができる。この場合、インク経路保持部12は、熱伝導率の低い材料で形成することで、さらに外部からの熱の影響を受けるのを防止できる。
電気基板部5が固定されているベース部3は、熱伝導率の高い材料で構成され筐体1に固定されているので、電気基板部5上に実装されている駆動IC6の放熱性も良好にでき、インク経路保持部12への熱の影響を抑えることができる。
なお、第1の実施の形態では、温度検出素子17及び18を用いて、供給するインクの温度設定を行なっているが、インク経路14,16に供給されるインクの温度が安定している場合、温度検出素子17及び18を用いずに、インク吐出部4のインク室31内又は、その近傍に配置されている温度検出素子32の出力を用いて温度設定を行ってもよい。
また、第1の実施の形態では、インク経路14,16のインク合流点Aに弁体19を配置したが、混合するインク量を規制できればよいことから、インク経路14,16のうちの一方に配置する構成、又は、各インク経路14,16毎に配置する構成でもよい。
また、第1の実施の形態では、2つのインク経路14,16の内、インク経路16にのみ熱交換部15を配置し、インク経路16のインクのみ加熱したが、インク経路14,16の両方に熱交換部15を配置し、インク経路14,16の両方を異なる温度に加熱しても良い。
さらに、熱交換部15には、裸電熱線やシーズヒータを用いてインクを加熱したが、ペルチェ素子を用いてインク経路16のインクを加熱或いは冷却するようにしてもよい。この場合、ペルチェ素子は、その特性上表裏の温度が異なっているため、例えば、図9に示すようにインク経路保持部12の外周面に、ペルチェ素子50を固定し、インク経路16のインク温度を任意に制御する構成となる。この場合、ペルチェ素子50には、放熱用に放熱フィン51が固定されている。
さらに、図9の変形例として、図10に示すように、ペルチェ素子50に熱伝導率の高い熱伝導部材52を当接して配置し、この熱伝導部材52をインク経路16内部を流れるインクと直接触れるようインク経路保持部12に対し配置するようにしてもよい。こうすれば、インク経路16内のインク温度を低温から高温まで幅広く設定できるようになり、周囲温度の高い環境下でもインクの温度を任意に設定することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図11(a)(b)は、第2の実施の形態に用いられるインク経路保持部12の概略構成を示している。この場合、インク経路保持部12を構成する経路ベース12aとカバー12bには、それぞれ形状の同じ貫通穴42、43が形成されている。これら貫通穴42、43は、経路べース12aとカバー12bが接着又は熱溶着により一体に組み立てられた状態で連通する位置に形成されている。
このようにすれば、インク経路保持部12内部のインク経路14,16の間に存在する樹脂の断面積を小さくして、この間の熱の伝導を抑制するようにしたので、インク経路16に配置される熱交換部15の熱や、熱交換部15で温調されたインクの熱がインク経路14側に伝わり難くでき、インク経路14側のインクの不要な温度変化を抑えることができる。
なお、この第2の実施の形態では、経路べース12aとカバー12bのインク経路14,16の間に貫通穴42,43を設けたが、これら2つのインク経路14,16間の断面積を小さくすればよいことから、インク経路14,16間に存在する樹脂の厚さを薄くするよう凹部又は溝を設けるようにしてもよい。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
図12は、第3の実施の形態に用いられるインク経路保持部12の経路べース12aの概略構成を示している。この場合、経路べース12aには、インクの通過可能な経路としてインク経路14、16が形成されている。これら2つのインク経路14、16は、インク排出口13bを重力プラス方向A2に向けた状態(インク供給口13aは重力マイナス方向A1)、で、インク経路16中のインク46の流れる方向のベクトルを重力方向プラス成分と水平成分に分けた場合、常に重力プラス方向A2の成分を持つようにしている(インク経路14についても同様である)。
このようにすれば、例えば、インク経路14(16)内に混入した気泡47は、インク供給口13aの方向に上っていくため、インク経路14(16)内に空気が滞留するのを防止でき、インクジェットヘッドが印字動作を行う際、気泡の混入によるインク不吐出の発生を回避することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
本発明の第1の実施の形態にかかるインクジェットヘッドの概略構成を示す上面図。 第1の実施の形態にかかるインクジェットヘッドの概略構成を示す側面図。 第1の実施の形態に用いられるベース部の概略構成を示す図。 第1の実施の形態に用いられるインク経路保持部の概略構成を示す図。 第1の実施の形態に用いられるインク経路保持部を構成する経路べ一スとカバーの概略構成を示す図。 第1の実施の形態に用いられるインク吐出部の概略構成を示す図。 第1の実施の形態に用いられるインク吐出部の概略構成を示す図。 第1の実施の形態の動作を説明するためのフローチャート。 第1の実施の形態の変形例の要部の概略構成を示す図。 第1の実施の形態の他の変形例の要部の概略構成を示す図。 本発明の第2の実施の形態に用いられるインク経路保持部の概略構成を示す図。 本発明の第3の実施の形態に用いられるインク経路保持部の経路べ一スの概略構成を示す図。
符号の説明
1…筐体、2…支持部材
3…ベース部、3a…部材取付部
3b…基準面、4…インク吐出部
4a…インク供給口、4b…電気配線パターン
5…電気基板部、5a…電気配線パターン
6…駆動IC、7…放熱材、8.9…コネクタ
10…フラットケーブル、11…リード線
12…インク経路保持部、12a…経路ベース
12b…カバー、13a…インク供給口
13b…インク排出口、14.16…インク経路
15…熱交換部、17.18…温度検出素子
19…弁体、20…コネクタ、21…ボス
22…位置決め穴、23…インク供給チューブ
24…中継管、25…絶縁基板
26…圧電部材、27…溝
28…ノズルプレート、29…ノズル
30…天板、30a…貫通穴
31…インク室、32…温度検出素子
33…インクインレット、35…位置決め穴
42.43…貫通穴、46…インク、47…気泡
50…ペルチェ素子、51…放熱フィン
52…熱伝導部材

Claims (9)

  1. インクを噴射する複数のノズルを有するインク吐出部と、
    複数のインク経路を有し、これらインク経路のインクを合流させて前記インク吐出部に供給するインク供給手段と、
    前記複数のインク経路の少なくとも1つのインク経路のインク温度を他のインク経路のインク温度と異ならすように制御する温度制御手段と、
    前記インク供給手段の前記複数のインク経路を介して合流されるインクの温度を調整するインク温度調整手段と、
    を具備したことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記インク温度調整手段は、前記複数のインク経路のインク温度及び前記複数のインク経路を介して合流されたインク温度の少なくとも1つを検出する温度検出手段を設け、該温度検出手段の検出出力により前記合流されるインクの温度を調整することを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記インク温度調整手段は、前記複数のインク経路を介して合流されるインクの混合比を調整して前記インク温度を調整することを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記インク温度調整手段は、前記複数のインク経路及び前記複数のインク経路の合流点の少なくとも1個所に流量制御手段を設け、該流量制御手段により前記複数のインク経路を介して合流されるインクの混合比を調整することを特徴とする請求項3記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記インク温度調整手段は、前記複数のインク経路の合流点に配置される弁体を有し、該弁体の開閉量により前記複数のインク経路の流路抵抗を可変することで前記インクの混合比を調整することを特徴とする請求項3記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記温度制御手段は、熱交換部を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  7. 熱交換部は、加熱及び冷却機能の少なくとも一方を有することを特徴とする講求項6に記範のインクジェットヘッド。
  8. 前記インク供給手段は、前記複数のインク経路を保持するインク経路保持部を有し、該インク経路保持部は、前記複数のインク経路部の間に存在する部材の断面積を小さくしたことを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド
  9. 前記複数のインク経路は、インクが流れる方向が重力方向に対して、プラスの成分を有する傾きを有することを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド
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