JP2006525483A - 荷重負担性の軽量コンパクトな断熱システム - Google Patents

荷重負担性の軽量コンパクトな断熱システム Download PDF

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Abstract

高レベルの圧縮荷重を支えることができる軽量でコンパクトな断熱システムが記載されている。システムは、スペーサ(10)を使用して構造的支持を提供し、スペーサ(10)によって支持される薄い保護用外側キャリヤパイプ(14)の制御された座屈を利用して、下にある断熱材を保護するための強いカテナリー面を形成する。スペーサはエーロゲルを含むこともできるし、エーロゲルは、薄い外皮の中に収容されたスペーサとは別に断熱を提供することもできる。システムは、多様な深海構造、たとえば超深海石油及びガス探索のためのパイプインパイプ装置、上昇管又は油井やぐらの熱的管理に有用であろう。

Description

背景
深海及び超深海の石油及びガス探索では、原油又はガスが海底の下からパイプラインシステムを介して水面まで取り出される。炭化水素(たとえば原油又は天然ガス)の組成に依存して、パイプ中を流れる熱い原油又はガスの温度を約30〜50℃超に維持することが重要である。温度をこの範囲に維持することが、炭化水素が海中油井から水面の生産プラントまで流れるときの冷水による原油又はガスの冷却によって起こるおそれのある水和物又はロウの形成による流れの制限又は目詰まりを防ぐ。また、保守整備又は荒れた天候のために油井を閉鎖しなければならないならば、パイプ及びパイプラインシステムの他の部分(たとえば油井やぐら又は海中やぐら、上昇管など)の内部の炭化水素の温度を、可能な限り長い間、凝結温度よりも高く維持して、ポンプ運転を再開する前の、費用及び時間を要する目詰まり解消工程を最小限化又は回避することが非常に望まれる。
水中パイプインパイプ構造の場合には、いわゆる流れ保証要件がある。パイプインパイプ構造は、深海探索の流れ保証要件を満たすために選択されてきた旧来法である。この構造は、2本の太い同心パイプ、すなわち内側パイプ(フローライン又はフローパイプ)及び外側パイプ(キャリヤパイプ)を使用する。フローラインは、油井から出る高温(たとえば60〜300℃)高圧[たとえば約70MPa(10,000psi)まで]の炭化水素を運ぶ。キャリヤパイプは、水深に比例して増す外部静水圧[たとえば2800mで約28MPa(4000psi)]に耐えるように(フローラインから独立して)設計されている。
2本のパイプの間の円環部には、比較的低い伝導率を有する材料(たとえばポリアミド)でできた分割リングスペーサ(「セントラライザ」ともいう)が規則的な間隔(たとえば1.2m間隔)で設置されている。これらのスペーサは、内側パイプを外側パイプの中に挿入する際にガイドとして働く。各パイプが長さ1又は2kmに及ぶこともある。スペーサはまた、パイプインパイプ装置がスプールへの巻付けのために曲げられるとき又は設置後に曲げられるときに、2本の同心パイプの間に円環状ギャップを維持するのに役立つように設計されている。円環状ギャップ中、スペーサとスペーサとの間には、断熱材がフローラインの周囲に巻かれている。断熱材は、たとえば、24mW/m-K以上の熱伝導率を有するウレタンフォーム又は21mW/m-Kの熱伝導率を有する真空包装されたヒュームドシリカ製品であることができる。
現場によっては、油井から出る原油の温度は、アンゴラ沖の場合にそうであるように、それほど熱いとはいえない60℃しかない。この比較的低い温度の結果として、冷却による水和物形成を防ぐためには、はるかに高レベルの断熱が必要である。また、浅い海底の回収可能な埋蔵石油及びガスが採り尽くされるにつれ、井戸はますます深海まで掘削される。現在のパイプインパイプ設計は、水深1000mまで許容可能であるが、海底田が1000mを大きく超える深さになると、以下に記すような深刻な障害に遭遇する。
井戸の深さが増すにつれ、以下の障害及び技術的問題を解決しなければならない。出発点として、炭化水素の特性がロウ又は水和物を形成しやすくなる。さらには、より深い井戸と水面プラットフォーム上の生産プラントとの間の距離が有意に増すため、回収される炭化水素の過剰冷却を防ぐためには、通常、パイプインパイプ装置の総括熱貫流率(OHT)値を、16時間で30℃未満の過渡冷却要件で、非常に低い値、たとえば0.5W/m2−℃まで低下させなければならない。この非常に低いOHT値を有するパイプインパイプ装置を提供するためには、通常、断熱材の厚さを有意に増すことを要するであろうし、それが逆に、キャリヤパイプに含まれるさらなる断熱材を収容するために必要なキャリヤパイプの内径を増すことになる。
キャリヤパイプの内径が増すにつれ、この状況で一定の外圧に耐えるために必要であるキャリヤパイプ壁厚さが、キャリヤパイプ外径の増大とほぼ比例する関数として増大する。そのうえ、水深が増すと、キャリヤパイプに作用する外圧が水深の一次関数として増大する。水深10.33mごとに圧力は1気圧(100kPa)増大する。2500mでは、静水圧は約25MPa(3560psi)に達する。キャリヤパイプ壁の厚さは、所与の内半径の場合、静水圧の増大とほぼ比例して増大する。したがって、目的とする用途のための圧力が増すにつれ、キャリヤパイプ壁はますます厚く製造され、それが、目的とする使用水深が増すにつれ、キャリヤパイプの外径のさらなる増大をもたらす。
キャリヤパイプが直径及び厚さを増すにつれ、以下の欠点が生じる。第一に、パイプインパイプ装置の重さが、壁厚さの二乗とほぼ比例して、かつ平均直径と一次関数的に、急減に増大する。第二に、鋼材及び断熱材の量が増すにつれ、材料コストが増す。第三に、パイプインパイプ装置を製造するためにさらなる労力及びより大きな重機が必要である。第四に、パイプインパイプ装置をスプールに巻き付け、また、パイプインパイプ装置を設置するために、より大きな重機が必要である。現在使用されている重機は、2500m以上の水深に必要であろうはるかに重いパイプを取り扱うためには、(有意なレベルの設備投資で)補強し、強化する必要があるかもしれない。第五に、現在使用されているデリック又は船が積荷を取り扱い、それを荒れた海で安定に保持するには、パイプの水中重量が重くなりすぎる。したがって、過剰なパイプ重量は、増大したコストを払い、荒れた海での安定性の低下をこうむりながら、より大きなデリック、船及びより大きな浮力タンクを建造することを余儀なくさせる。最後に、船は、必要なパイプ長を輸送するためにより多くの行き来を強いられる。
現在のパイプインパイプ製造作業は、きわめて労働集約的であり、ひいてはコストがかかる。フローライン及びキャリヤパイプに使用されるパイプは一般に供給元から長さ12m(40ft)で供給される。工場で、まず12mパイプどうしを溶接して、外側キャリヤパイプの長さ1又は2kmの区分にする。区分ごとに、ポリアミドスペーサ(セントラライザ)を内側フローライン区分に設置し、断熱材をセントラライザとセントラライザとの間でフローライン区分の周囲に巻く。各フローライン区分を断熱処理し、テープによって固定したのち、その区分を待機中のキャリヤパイプに押し込む。フローラインの次の区分を、キャリヤパイプに挿入される区分に溶接する。セントラライザが、キャリヤパイプへの挿入の際にフローラインを案内するのに役立つ。全長1km又は2kmのパイプインパイプ装置が組み立てられるまでこの工程を続ける。パイプを溶接し、セントラライザ及び断熱材を設置する工程は、少し進んでは停止するやり方で行われ、実質的な手作業及び時間を要する。
現在使用されている代替法では、フローライン及びキャリヤパイプの1又は2km区分全体を別々に溶接する。そして、フローラインの全長にセントラライザリングを規則的な間隔で間に断熱材をはさみながら装着し、カバーを掛け、テープで定位置に固定する。そして、完成した断熱フローラインを、セントラライザに頼って円環状ギャップを維持し、それによって挿入作業中に断熱材を保護しながら、待機中のキャリヤパイプに注意深く挿入する。
先に論じた理由のため、水中パイプラインの場合、水深が有意に増すと、現在の設計のパイプインパイプ装置、断熱材及び製造工程を使用し続けることが経済的かつ物流管理的により受け入れ難くなる。上記の製造法はいずれも、最先端のパイプインパイプ製造工程を表すが、非常に労働集約的であり、コストを要し、時間がかかる。
一つの最近のパイプインパイプ設計では、内側フローラインが、ガラス強化プラスチック(GRP)製のキャリヤパイプによって保護された非荷重負担性断熱材によって覆われている。GRPパイプは、熱的及び機械的性能を保証することができる荷重負担性ポリマー材料を含む機械継ぎ手を使用して、長さ12mのパイプ区分の両端で、フローラインに機械的に接続されている。約21mW/m-Kの熱伝導率を有する比較的高性能で非荷重負担性の断熱材がフローラインとキャリヤパイプとの間の円環状空間を埋め、必要な熱的性能を提供する。著者は、この新規なパイプが現在のパイプインパイプ設計に比べてどれほど軽量であるか、また、パイプを自動化工程でどれほど簡便に製造することができるかを記載している。この新規な構造の水中重量は、同じ作業条件のために設計された従来のパイプインパイプ装置の水中重量より小さくすることができるが、長期的に海水条件に耐えるガラス繊維の能力は立証されておらず、外側の層は依然としてきわめて厚い。したがって、GRPパイプは、必要な曲げ可撓性を有しないかもしれず、その結果、より大径のパイプを設置場所に運ぶためにさらなる行き来が必要になるかもしれない。
従来のパイプインパイプ設計及び上記GRPパイプインパイプ設計では、内側パイプは、普通の高さの内部圧[たとえば70MPa(10,000psi)]に耐えるように設計され、外側パイプは、独立して、外圧潰圧[1.5km(5000ft)で15MPa(2170psi)、3km(10,000ft)で30MPa(4340psi)]に耐えるように設計されている。
概要
本開示の断熱システムは、深海パイプライン断熱、LNGタンカー断熱、プロセス配管などの多様な用途に使用することができる。これらの断熱システムは、軽さ、薄さ、低いコスト、高い断熱性能及び高い荷重負担能力ならびに設置及び保守が容易であることの特徴を有することができる。既存の断熱システムは、上記望ましい性質のいくつかを満たすことができるが、すべてを満たすことはできない。たとえば、重い金属フレームに収容された真空多層断熱材(MLI)は、荷重負担能力及び熱的性能の点では驚くほど高い性能を示すが、一般に、MLIはきわめて重く高価であり、製造、設置及び保守が非常に困難である。他方、低密度シリカエーロゲルは、周囲条件では一般に使用されているガラス繊維の断熱性能の5倍にも及ぶ優れた断熱を提供するが、低密度エーロゲルは通常、大気圧よりもわずかに大きい程度の荷重を支えることができないまま圧潰されてしまう。ガラス繊維は廉価であるが、嵩高すぎ、効果が低すぎる。そのうえ、ガラス繊維は非荷重負担性であり、その設置が面倒である。フォームは、非常に限られた程度しか荷重を負担せず、断熱性能が低すぎる。
以下に記す断熱構造の進歩的な実施態様は、深海、特に超深海の石油及びガス探索ならびに他の用途に使用することができる。構造は、薄い保護外皮と、この外皮によって包まれる基礎構造とを含む。1個以上のスペーサが外皮と基礎構造との間に設けられている。スペーサは、外皮の構造的支持を提供し、外圧荷重を受けたとき外皮を変形させてスペーサ接触面の間にカテナリーを形成して外皮を引張り応力下に置くことができる。一つの実施態様では、断熱構造は、外皮が薄い壁を有するキャリヤパイプであり、基礎構造が炭化水素を輸送するためのフローラインであるパイプインパイプ装置である。
所与の作業条件のために設計されると、この新規な設計は、最先端技術を上回る以下の利点及び顕著な特徴を提供することができる。(a)はるかに薄い(一桁近く違う)外皮の壁、(b)はるかに小さなキャリヤパイプ外径、(c)徹底的に削減された総重量(従来設計の総重量の半分近くを削減)、(d)より高い可撓性及びよりきつい曲げ半径(最先端技術又はGRPパイプインパイプ設計における内側パイプだけでの曲げ半径に近い)、(e)基礎構造と外皮との間のより効果的な断熱、(f)より低い材料及び製造コスト、(g)同じ長さのパイプインパイプ設備の場合で、より小さなスプール直径又はより少数のスプール、ならびに(h)より低い設置及び保守整備コストなど。さらには、本開示のパイプインパイプ設計は、大規模な自動化建造に抜群に適しており、労働コストを徹底的に削減し、ひいてはパイプインパイプ装置の総コストを減らす。さらには、スプール又はJ字形設置の場合に同じ長さのパイプインパイプ装置を運ぶための設置場所への行き来がより少なくて済む。
本発明の種々の原理は海中システムの多くの部分に適用することができるが、本明細書で提供する本発明の説明は、提示の簡素化のため、パイプインパイプ用途を中心に述べる。
以下に説明する添付図面では、同じ参照符号が各図面を通じて同じ又は同種の部品を示す。図面は必ずしも一定の縮尺比で描かれてはおらず、詳細な説明で特徴を述べる方法及び装置の特定の原理を説明するために強調されている。
詳細な説明
旧来のパイプインパイプ設計及び最近のGRP設計でさえ、通常の作業条件下で圧潰することなくそれ自体に対する外部荷重を扱うのに十分な厚さ及び強さを有する外側キャリヤパイプに頼る。必然的に、これはキャリヤパイプの外壁を比較的厚くする。
パイプが外圧qに暴露されるとき、通常の破壊モードは、圧縮荷重下の弾性座屈不安定性によるパイプ圧潰の破壊モードであり、次式によって近似的に求められる。
Figure 2006525483
(Warren C. Young, Formulas for Elastic Stability of Plates and Shells, Roark’s Formulas for Stress and Strain, Sixth Edition, McGraw-Hill, Inc., Equation 19.a, Table 35, 1989)。式中、qは外圧であり、Eはヤング率であり、vはポアソン比であり、tは壁厚さであり、rは平均半径である。lの間隔で円形に保持された長いチューブの場合、
Figure 2006525483
によって求められる(Warren C. Young, Formulas for Elastic Stability of Plates and Shells, Roark’s Formulas for Stress and Strain, Sixth Edition, McGraw-Hill, Inc., Equation 19.b, Table 35, 1989)。
一例として、引張り強さ80,000psi(550MPa)、ヤング率3000万psi(200GPa)及びポアソン比(v)0.29を有する平均半径6インチ(15cm)の鋼製パイプが4,000psi(28MPa)の外圧を受ける場合を考えてみる。圧力は外圧であるため、破壊モードは座屈不安定性の破壊モードであり、座屈不安定性による圧潰に抵抗するために必要な壁厚さは、式1から計算すると、0.47インチ(1.2cm)である。しかし、スペーサのような内部支持体がある場合、状況は良い方向に著しく変化する。たとえば、スペーサが薄く、円形であり、パイプの長手に沿って規則的に離間させてl=6インチ(15cm)になるように配置されているならば、必要な壁厚さは、式2から計算すると、わずか0.18インチ(4.6mm)であり、これは壁厚さの62%の減少に相当する。
図1に示すように、比較的薄い壁のキャリヤパイプ14は、スペーサ10により(本明細書で使用する「スペーサ」は、別個のスペーサ又はらせんに巻かれた途切れのない1本のスペーサの巻回のいずれをも指すことができる)、そのスペーサ10がフローライン12によって堅固に支持されている円環部の中で十分に支持されることができる。第一の実施態様では、薄壁のキャリヤパイプ14は、外圧荷重を負担することができない断熱材を使用する場合、パイプインパイプ装置の円環部中でパイプ12、14の長手に沿って優利に配置されたスペーサ10によって機械的に支持される。キャリヤパイプ14はスペーサ10の間にカテナリー面を形成し、荷重下のキャリヤパイプ14の薄いカテナリー形成壁が受ける主応力は引張り応力である。本明細書で使用する「カテナリー」形又は「カテナリー様の」形とは、完全なカテナリーを特徴づける双曲線コサインのグラフにかなりよく一致する形状をいう。しかし、完全なカテナリーは、「現実の世界」の構造のどれにも適合しないか、そのほとんどに適合しない、完璧な可撓性の材料でのみ可能である。したがって、本明細書中、カテナリー又はカテナリー様の形とは、可撓性における限界ならびに他の「現実の世界」の影響、干渉及び制限のせいで完璧なカテナリーとはいくらか異なる形状を含む。
スペーサ10の配置は最適化の問題である。間隔が大きすぎるならば、キャリヤパイプ14の壁は厚くならざるを得ず、間隔が小さすぎるならば、キャリヤパイプ14の壁は薄くて済むが、スペーサ10を介する熱伝導損失が増す。スペーサ10の間隔の最適化に関して、正しい間隔に至るためには、スペーサ10の材料性質、たとえば熱伝導率及びキャリヤ壁の機械的強さが考慮される。高めのキャリヤ壁機械的強さ及び高めのスペーサ10熱伝導率はいずれも、スペーサ10の間(又はらせん形のスペーサの巻回の間)に大きめの距離をとることを奨励する。スペーサ10は、構造的に強い材料、たとえば鋼又は高強度複合材でできていることができる。特定の実施態様では、スペーサ10は、圧縮荷重に耐えることができる断熱材の別個の層を含む。
第二の実施態様では、薄壁のキャリヤパイプ14は、円環部中の進歩的な断熱材(優れた断熱能力と優れた圧縮強さとを併せ持つ)によって機械的に支持される。断熱材の熱伝導率は、たとえば、50mW/m*K以下であることができる。この実施態様で外圧荷重下のキャリヤパイプ14の薄い壁が受ける主応力は半径方向であり、大部分は圧縮応力である。この第二の実施態様の進歩的断熱材は、機械的荷重に耐えるのに十分な構造強さを有し、優れたレベルの断熱を提供することができる。これはまた、スペーサが特殊な構造断熱材でできており、第一の実施態様におけるように間隔をとって配置されるのではなくパイプの長手に沿って円環部を埋める、第一の実施態様の特殊なケースである。
たとえば、スペーサは、エーロゲル、たとえば予備コンディショニングしたシリカエーロゲル又は高強度セルロースエーロゲル、たとえばAspen Aerogels(米マサチューセッツ州Northborough)から市販されているもので形成することができる。エーロゲルは、全体を引用例として本明細書に取り込む米国特許第6,670,402号でさらに詳細に記載されている。シリカエーロゲルは、作業で予想される最大圧力レベルまで予備圧縮することができる。予備圧縮されたシリカエーロゲルは、同じ厚さの場合、圧縮された後でも熱的性能の低下をほとんど示さないことがわかった。セルロースエーロゲルは、予備圧縮なしでもきわめて高い構造強さを示し、それでいて優れた断熱性能を提供する。
図1〜3に示す設計では、細いスペーサ10がフローライン12にらせんに巻き付けられている。らせん角度は0°(すなわち別個の環状スペーサ)〜80°であり、実際の角度は、使用されるスペーサの幅及びスペーサ間に必要なギャップに依存する。スペーサ10は、比較的薄いキャリヤパイプ14を支持している(図2を参照)。図3の実施態様では、スペーサ10の三角形の断面が見える。三角形の断面は、巻回作業に特に合わせやすく、外部荷重下のキャリヤパイプ14から来る集中した荷重を良好に扱うことができる。また、図3では、(随意の)溶接ストリップ16及び(随意の)荷重負担性断熱材18が見てとれる。随意の溶接ストリップ16は、スペーサ10に溶接され(スペーサ10の平坦な上面を超えて延びる)、キャリヤパイプ14にも溶接されて、溶接部の一体性を保証し、高い溶接強度を提供するように働く。溶接ストリップ16はまた、外部荷重を分散させて、それによって作業荷重下のキャリヤパイプ14への応力集中を軽減する。随意の荷重負担性断熱材18は、キャリヤパイプ14の壁から溶接ストリップ16及び三角形の断面のスペーサ10の主構造体を介して伝わる熱の有意な減少を保証する。ここで想定するスペーサ10は、キャリヤパイプ14を構造的に支持し、また、非常に効果的にフローライン12とキャリヤパイプ14とを熱的に切り離す。
キャリヤパイプ14の壁は比較的薄く、設計により、通常作業下で圧潰させて、キャリヤパイプ14の下に優利に位置するスペーサとスペーサとの間で、図4に示すようにカテナリーを形成させることができる。この場合、初期圧潰がただちにキャリヤパイプ14の引張り荷重に変わる。したがって、キャリヤパイプ14の破壊は、キャリヤパイプ14の比較的低い圧潰強さの関数になるのではなく、キャリヤパイプ14の高い引張り強さに打ち勝つことを要する。
同じフローパイプ直径(すなわち10cm)及び先に記した作業条件の場合でスペーサリング(たとえば、共通の半径方向位置で計測した、らせん形のスペーサの連続巻回)が15cm(6インチ)離間している場合、カテナリー設計がキャリヤパイプ厚さを62%減少させるということは、式1及び2を使用してすでに説明した。この厚さの減少は、キャリヤパイプ14の重さを有意に減らす。当然、パイプインパイプ装置の総重量を考慮することに関して、スペーサ10の重量を加えなければならない。しかし、スパン全体で平均化したスペーサ10の重量貢献は比較的小さく、より薄いキャリヤパイプの使用から得られる重力節約がそれをはるかに上回る。
スペーサ10は、フローラインパイプ12によって半径方向に支持されている。スペーサ10は、キャリヤパイプ14との接触面を介して伝わる荷重を受け止める。フローライン12の内側及びキャリヤパイプ14の外側からの圧力荷重の下で、スペーサ10は、キャリヤパイプ14とフローライン12との間の機械的リンクになる。事実、この二方向性荷重伝達は、炭化水素の内側管圧と海水の外側圧とを少なくとも部分的に均衡させる有益な効果を有する。たとえば、炭化水素から生じるフローパイプ12の内側圧が69MPa(10,000psi)であり、海水によって生じるキャリヤパイプ14の外側圧が28MPa(4000psi)であるならば、フローライン12に対する実効荷重はわずか41MPa(6000psi)である。別の見方をするならば、スペーサ10は、フローライン12のための「桁」と見なすことができる。スペーサの圧力均衡及び桁効果によっても、上記のようにフローライン12が受ける荷重の効果的な減少にしたがって、フローライン12の壁厚さを減らすことができる。
スペーサ設計
スペーサは、式2によって暗示されるように別個(たとえば別個のリングの形態)であることができる。あるいはまた、スペーサは、図1に示すような連続するらせん設計であることもできる。限定的なケースでは、スペーサは、内側フローラインと外側キャリヤパイプとの間に形成される円環部を埋める完全な円柱になる。上述した限定的なケースは別として、スペーサの断面は、中実又はチューブ状(中空)のいずれであることもでき、選択する材料及び作業条件に依存して多様な形状、たとえば円形又は三角形をとることができる。図1〜3は、多数の機能を良好に実行するように設計された特殊な断面を有するらせん巻きスペーサの描画を示す。スペーサの断面は、チューブを圧潰させることなくスペーサをパイプの周囲に曲げやすくなるような断面であるべきである。たとえば、三角形、円形、楕円形及び台形のチューブを、制御されたやり方で、チューブの内容積を過度に圧潰させることなく、パイプの周囲に容易に巻くことができる。
図3は、底部にある荷重負担性かつ断熱性のストリップ18と一番上にある平坦なストリップ16との間の三角形の断面のチューブを含むこの特定のらせんスペーサ10の詳細を示す。三角形は、圧縮荷重を扱い、キャリヤパイプ14からスペーサ10及びフローライン12への熱伝導を最小限にするために選択されたものである。キャリヤパイプからフローラインまでの全熱伝達率値は、たとえば5W/m2−℃以下であることができる。スペーサ10の下部(すなわち、フローラインパイプ12に面する側)は、金属スペーサコイル10を内側フローライン12から断熱するように設計された高圧縮強さエーロゲルストリップの形態の荷重負担性かつ断熱性のストリップ18を有している。エーロゲルストリップは、高い構造強さ及び優れた断熱の必要な性質をいずれも有する、予備圧縮された繊維強化シリカエーロゲル又はセルロースエーロゲルで形成することができる。ストリップの厚さは、スペーサ10の断熱要件によって決まり、一般には、1mmからフローライン12とキャリヤパイプ14との間の円環部の全ギャップ寸法までであり、後者の場合、フルスペーサ10としての構造用断熱材の使用を意味する。フローライン12は、現在使用されているフローラインのように、高圧炭化水素流を扱うように設計されている。
図5は、スペーサで支持された薄い外皮を有するパイプインパイプ装置の実用可能性を確認する予備的有限要素解析の結果を示す。図5のスペーサは、らせんに巻かれ、三角形の断面を有している。図5のプロットは、外壁の応力が、スペーサの真上では比較的低く、スペーサとスペーサとの間のカテナリーでは高めであることを示す。
スペーサ10はまた、スペーサ10間に軸方向のギャップがある場合にスペーサ10間にカテナリーを形成する薄い外皮(すなわちキャリヤパイプ14)に必要な機械的支持を提供しながらも、外側キャリヤパイプ14と内側フローライン12との間で最小限の熱伝達しか提供しないように構成されている。スペーサ10は、その設計にかかわらず、好ましくはスペーサ10とキャリヤパイプ14及びフローライン12との間の界面における小さな接触面積を介して、あるいは荷重負担性断熱材をスペーサ10に使用する、又はそのような材料でできたストリップをスペーサ10とパイプ12、14の一方又は両方との間に配置することにより、非常に高い熱抵抗を提供するように選択される。スペーサ10は、別個のリング状スペーサであることもできるし、種々の断面のらせん巻きストリップ又はチューブであることもできる。
スペーサ断面は、円形もしくは三角形の断面を有するチューブ又は長方形、円形もしくは三角形の断面を有する中実な棒材を含むが、これらに限定されない。チューブ状のスペーサは、真空排気することもできるし、流体で加圧することもできるし、通気孔を介して円環状空間と圧力平衡状態にすることもできる。
断熱材
2本の同心パイプとスペーサとの間に形成されるギャップは、真空排気することもできるし、放射線シールドで真空排気することもできるし、部分的又は完全に断熱材で埋めることもできるし、単にガスで充填することもできる。好ましくは、パイプインパイプ設置及び当面の用途の要件に依存しながら、断熱材、たとえば低熱伝導率ガス、エーロゲル又は他の有効な断熱材を、フローライン12とスペーサ10とキャリヤパイプ14との間に形成される円環状空間に挿入することができる。
パイプインパイプ製造工程
新規なパイプインパイプ装置は、工場、海岸又は必要ならば船上で製造することができる。製造されるパイプの長手に沿って機械部品を整列又は配列させて、以下の順序にしたがって製造作業を実施することができる。
1.パイプ取り扱いセクションで、引き渡されたパイプ(通常は長さ12m)を積み込み、フローライン12としての使用のために送り出す。
2.フローライン溶接ステーションで、個々のパイプを溶接して、普通は長さ1又は2kmの連続したフローライン12の区分を最終的に形成する。
3.パイプフィーダ/ローテータアセンブリが、どんどん延びてフローライン12を形成してゆくパイプラインの直線運動及び回転運動を提供することにより、全製造作業の中核を形成する。アセンブリは、パイプを前に押すリニアスラスタを含む。リニアスラスタそのものは、長いパイプを回転させるローテータに取り付けられている。アセンブリは、連係して、パイプが種々の付加物を受けて進歩的なパイプインパイプ装置を形成するとき、パイプの直線運動及び回転運動を提供する。スペーサ10のらせん角度及びピッチは、フィーダ/ローテータアセンブリによって提供される直線運動と回転運動との相対速度によって制御される。
4.スペーサステーションでスペーサ10の材料(たとえば平坦なエーロゲルストリップと溶接ストリップとに挟まれた三角形のチューブ)を直線的に送り、フローライン12の直線/回転運動によって所望のピッチ及びらせん角度で内側パイプにらせんに巻き付ける。
5.断熱処理ステーションで断熱のための材料をスペーサ10のらせん巻回の間の空容積に直線的に送り、フローライン12の直線/回転運動によって所望のピッチ及びらせん角度でフローライン12に巻き付ける。その結果、断熱材がらせん巻きスペーサ10の間の空間を埋める。別々のサブステーションで多数の断熱材層を設けることもできるし、このステーションですべての断熱材層を一度に設けることもできる。適切な量の断熱材をフローライン12に巻き付けたのち、このステーションで断熱材を固定層によって固定する。
6.外皮溶接ステーションで、らせん巻きスペーサ10の間のギャップを橋渡しする薄い金属ストリップを送り出し、スペーサの平坦な頂部に溶接する。溶接部は、外皮(すなわちキャリヤパイプ14)を形成する2枚の隣接する金属ストリップと、溶接のための下敷きを形成するスペーサ10の上溶接ストリップに沿ってセンタリングされた平坦なストリップ16とからなる。この構造が、キャリヤパイプ14の溶接部が溶接シームでより安全になり、設計外圧下の薄い外皮に対する応力が許容可能な限界内になることを保証する。
7.清浄セクションで、被覆作業に備えて外皮の溶接部を清浄する。
8.所望の長さのフローライン区分が完成すると、最終処理セクションで、適当な端部を、完成したパイプラインを引くための装備とともに、長いパイプ区分(たとえば1又は2km)の先頭及び後尾に取り付ける。
9.塗装/被覆セクションで、種々の目的、たとえば防食、防さびなどのための被覆層を塗布することにより、仕上げ塗りを進歩的なパイプインパイプ装置に施す。
10.完成区分輸送セクションで、製造工程の最終段階を実施する。ひとたび1km(又は2km)区分が完成したならば、完成した区分を丸めて貯蔵ラックに収め、それをはるかに長い区分、たとえば10又は20kmの長さに接続してスプールに取るか、長い浮きパイプラインを形成して設置区域まで曳航する。
上記で明らかであるように、操作者の関与を最小限にして作業全体を自動化することができる。上記機械部品は、特に高度な技術でもないし、高額でもない。その結果、進歩的なパイプインパイプ設計は、多大な手作業及び人間の介入を伴う現在の実施法とは対照的に、低廉な取り扱い及び製造に抜群に合わせやすい。
荷重負担性の軽量コンパクトなスーパー断熱システムの使用
ここまで、とりわけ深海及び超深海構造物への用途に関して新規な荷重負担性の軽量コンパクトなスーパー断熱システムを記載してきた。システムは、高い外圧下での効果的な断熱を要する海中石油探索システムの多くの部分、たとえばフローライン、上昇管、油井やぐら又は海中やぐら、インフィールドライン及び比較的薄い保護外皮を有するコンパクトで軽量のスーパー断熱材から恩恵を受けるであろう他の部分に適用することができる。類似したシステムは、LNGタンカー及び高い荷重負担能力が求められる他の用途を断熱するように容易に拡張することができる。
特殊な実施態様
海中やぐらの断熱
海中パイプライン設備の油井やぐら(海中やぐら)は、チューブ状ではない多くの表面を有する。たとえば、圧力荷重下で断熱されなければならない表面は、ほぼ平坦、平坦、湾曲又は不規則であることができる。そのような場合、パイプインパイプに関してここまで記載した断熱システムの変形を使用することができる。すなわち、スペーサのストリップを内側導管の表面に適切な間隔で取り付け、パイプインパイプ装置の場合と同様、スペーサとスペーサとの間に断熱材を設置することができる。そして、断熱材及びスペーサグリッドを比較的薄い外皮シートで覆う。ここでもまた、着想は、パイプインパイプ装置の場合に記載したように、薄い外皮をして、スペーサグリッドによって下から支持されるカテナリー面を形成することによって外圧荷重に耐えさせることである。当然、スペーサは、下にある断熱材の過度な圧縮を防ぎ、圧縮荷重を基礎構造の表面全体に分散させるのに十分に狭い間隔及び十分な高さで設計され、配置される。
液化天然ガス(LNG)タンカーの断熱
この断熱システムを使用してLNGタンカーのような大きなシステムを効果的に断熱する方法に関する簡潔な説明を以下に記す。パイプインパイプ装置とは異なり、LNGタンカーは、大量の液化天然ガスをタンクに入れて運ぶ。タンクは、極低温である液化天然ガスを入れられると、有意な幾何学的/寸法的変化を起こす。断熱システムは、収縮及び膨張するときタンクとともに動くように設計されているか、あるいは、すべてのスペーサが全体に接続されているならば、大きな変位を避けるために一カ所にとどまるように設計されている。いずれの場合でも、断熱システムが物理的に取り付けられる場所に依存しつつも、断熱システムとタンカー又は、二重シェル設計である場合、外皮との間に相対動が生じる。
簡潔に示すため、断熱システムが平坦な外側シェルに取り付けられ、底が平坦なLNGタンクが断熱システムによって支持されているものと仮定する。LNGタンクの相対動は、LNGタンクと底板との界面のx−y面に沿うことになる。この場合、断熱システムは、(a)液化天然ガスを入れた容器の荷重を負担するスペーサ、及び(b)スペーサとスペーサとの間に配置された断熱材、たとえば非荷重負担性エーロゲルを含む。スペーサは、スペーサを介する熱伝導を最小限にするため、荷重負担性断熱材(たとえばエーロゲル)ストリップを含む。また、荷重負担性エーロゲルを使用してLNGタンクと外壁との間のギャップを埋め、特殊な場合では、別々のスペーサを使用しないことも可能である。その特殊な場合では、荷重負担性エーロゲル層がスペーサである。
液化天然ガスを輸送するためのフローパイプの断熱及び支持構造
もう一つの実施態様では、内側フローパイプが、周囲圧又はわずかに高圧の液化天然ガスを運び、スペーサ(セントラライザとも知られる)又はキャリヤパイプとフローパイプとの間の円環状空間に配置された他の機械的構造によってさらに機械的に支持される。断熱材、たとえばエーロゲル粒子又はエーロゲルブランケットが円環状空間に配置されて流体を効果的に断熱して、液化天然ガス(LNG)輸送の場合には熱を受けないようにし、石油輸送の場合には熱損失を防ぐ。機械的強度の高い材料(たとえば鋼)でできたセントラライザが使用され、さらに、セントラライザを介する熱伝導を減らすため、エーロゲル材料で断熱される。エーロゲル材料はまた、パイプとパイプとの間及び2個のセントラライザの間の円環状空間にも軸方向に挿入される。エーロゲルブランケットが使用されるならば、熱損失を抑制するため、ブランケットは、縁の周囲で互いの上に交互に配置される。ブランケットを配置したのち、制限手段を使用してブランケットが所定位置から簡単にずれないようにする。このような実施態様は、通常の外圧で実施することもできるし、海中システムのような高い外圧で実施することもできる。本発明は、他のやり方であればガスとしてパイプラインに通して輸送される天然ガスを液体として輸送する方法を提供する。液化天然ガス(LNG)は、−250〜260°Fのような低温で輸送される。温度の小さな摂動でさえ、フローパイプ設計で考慮しなければならない圧力の望ましくない変化を生じさせることがある。本発明は、断熱システムの有効性のおかげで、そのような設計に融通性を提供する。
断熱システムのさらなる応用
新規な軽量でコンパクトなスーパー断熱システムは、とりわけ深海及び超深海構造用途のために開発されている。断熱システムは、効率の高い断熱を達成すること及び長距離にわたって途切れのないスペーサを製造する可能性のような設計利点を可能にする。連続的なスペーサ設計は、相変化する材料の導入にシステムを合わせやすくしたり、ヒートパイプシステムをしてそのシステムの有効熱容量を増させ、それにより、保守整備中又は天候、保守整備もしくは事故による長期運転休止期間中の井戸の非フローモードの期間を延ばす。関連する二つの例を以下に記す。
相変化する材料(PCM)の使用
スペーサチューブがヒートパイプシステムとして使用されないならば、相変化する材料(PCM)を、スペーサとスペーサとの間の空間又はスペーサチューブの内部の空間にさえ導入することができる。運転休止期間中、PCMに蓄積した熱は、フローラインの内部に含まれる炭化水素にゆっくりと放出されるが、PCMを覆う断熱材が、内部の熱を冷たい海水から実質的に遮断された状態に維持する。冷たい海水とPCMとの間に優れた断熱を提供することにより、PCMは、断熱値が劣るパイプシステム中のパイプよりも長い期間、炭化水素を所望の温度より高く維持することができる。適切なPCMの一例は、炭化水素の温度が上下するにつれ融解、再固化することができるロウ、特に石油/パラフィンロウである。たとえば、ロウが一般的な融点を有する場合、一部の油組成物は、160〜180°Fで輸送することができる。しかし、ロウ組成物を操作することにより、輸送温度に応じて異なる融点を有するようにPCMを創出することができる。PCMは、溶融体から固化するとき、流れる炭化水素に熱を戻す。
運転中及び運転休止中に炭化水素を暖かく維持するための地熱パイプ
らせんスペーサコイルが液相のための適切な通路(たとえば芯として働く細かいメッシュ層)及び中心の蒸気コアを備え、必要な長距離にわたって連続的に接続され、適切なヒートパイプ流体(例を以下に示す)で満たされているならば、通常運転中又は保守整備もしくは悪天候中の運転停止期間中、海底下からの地熱エネルギーを使用してパイプインパイプ及び他の海中システム中の炭化水素を長期間、凝結温度よりも高く維持するヒートパイプシステムを創出することができる。このような装置が、図6に示され、そこではコイル巻きされたヒートパイプ20が、一番下の海底から海中を上に延びるフローライン上でコイル巻きスペーサ10の巻回の間のギャップを埋めている。適切なヒートパイプ流体は、運転中のシステムの温度及び圧力の限界の範囲でその状態を液体から蒸気又はその逆に変化させる流体である。例は、水、アルコール、グリコール、ナトリウムなどを含む。図7に示すように、別々のヒートパイプチューブ20がコイル巻きスペーサ10の巻回の間に延び、エーロゲル断熱層22によって断熱されている。
ヒートパイプ流体は、導管内を以下の経路にしたがって移動する。導管の低温側からの液体が、チューブの内周の微細な芯層に作用する液体の表面張力により、液体が沸騰留去し、蒸気経路(もっとも優勢にはコア領域)中に集まる高温側まで運ばれる。沸騰によって発生する蒸気圧が蒸気を冷たい領域に押しやる。ひとたび蒸気が冷たい領域に達すると、凝縮して液体になり、芯に浸透して、芯層内の表面張力誘発ポンピングによってホットスポットに送り返される。ヒートパイプシステムは、設置し、維持するのが非常に高価であり、したがって、上記ヒートパイプシステムよりもはるかに望ましくない電気的加熱又は他の加熱方法の必要を回避させる。
本発明の実施態様の記載において、明確に説明するため、専門用語を使用する。記載に関して、各専門用語は、少なくとも、同様な目的を達成するために同様な方法で作用する技術的及び機能的等価物をすべて包含することを意図する。さらには、本発明の特定の実施態様が複数のシステム要素又は方法工程を含む場合、それらの要素又は工程を一つの要素又は工程に代えてもよい。同様に、一つの要素又は工程を、同じ目的を果たす複数の要素又は工程に代えてもよい。そのうえ、特定の実施態様を参照して本発明を示し、説明したが、当業者は、本発明の範囲を逸することなく、形態及び詳細における種々の他の変更を加えてもよいことを理解するであろう。
フローライン、らせんスペーサ及びキャリヤパイプを露呈させた斜視図である。 図1の装置の拡大図である。 三角形の断面を有するスペーサの詳細を溶接ストリップ及び荷重負担性断熱材とともに示す部分切欠き斜視図である。 キャリヤパイプの低い圧潰強さに頼らずに高い引張り強さに頼るため、外部荷重下でカテナリー変形状態にある薄壁キャリヤパイプの斜視図である。 三角形の断面を有するらせん巻きスペーサを有する進歩的なパイプインパイプ装置の予備的応力プロットである。 地熱エネルギーを使用してパイプインパイプ装置中の炭化水素の温かさを維持するヒートパイプシステムを示す。 図6のヒートパイプシステム及びパイプインパイプ装置の種々の層の拡大図である。

Claims (42)

  1. 水中での炭化水素輸送の方法であって、
    A)
    1)キャリヤパイプ、
    2)前記キャリヤパイプ内に取り付けられたフローライン、及び
    3)構造的支持を提供し、前記キャリヤパイプと前記フローラインとの相対的位置を維持し、前記キャリヤパイプが構造圧潰を起こすことなくより大きな外圧に耐えることを可能にする、前記キャリヤパイプ内の少なくとも1個のスペーサ
    を含むパイプインパイプ装置を設ける工程と、
    B)前記パイプインパイプ装置を、前記スペーサによって提供される前記構造的支持なしでは水圧が前記キャリヤパイプの半径方向圧潰強さを超える水深で水中に配置する工程と
    を含み、前記キャリヤパイプが制御された圧潰を受けて前記スペーサ間のカテナリー様表面になるものである方法。
  2. 炭化水素を前記キャリヤパイプに通して流す工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記炭化水素が天然ガス又は原油である、請求項2記載の方法。
  4. 前記スペーサが、前記キャリヤパイプから前記スペーサを介して前記フローラインに伝達される、前記キャリヤパイプを押圧する、海水からの半径方向内側への力を、前記フローライン内部の加圧された炭化水素の半径方向外側への力で部分的に均衡させるように作用して、それにより、同レベルの断熱の場合で前記フローライン及びキャリヤパイプの壁厚さ及び直径の減少を可能にする、請求項1記載の方法。
  5. 前記スペーサがエーロゲルを含む、請求項1記載の方法。
  6. 前記エーロゲルが、予備圧縮されたシリカエーロゲル、セルロースエーロゲル及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項5記載の方法。
  7. 前記パイプインパイプ装置が、前記キャリヤパイプと前記フローラインとの間に配置された断熱システムをさらに含む、請求項1記載の方法。
  8. 前記断熱システムがエーロゲルを含む、請求項7記載の方法。
  9. 前記断熱システムが50mW/m*K以下の熱伝導率を有する、請求項7記載の方法。
  10. 前記パイプインパイプ装置が、前記スペーサと前記フローラインとの間に配置された断熱ストリップをさらに含む、請求項7記載の方法。
  11. 前記断熱ストリップがエーロゲルを含む、請求項10記載の方法。
  12. 前記キャリヤパイプの壁が設計水深未満の水中で部分的に圧潰してスペーサ間にカテナリー様表面を形成する、請求項1記載の方法。
  13. 前記キャリヤパイプの一次破壊モードが、水深が増すときの前記カテナリー様表面の引張り破壊である、請求項12記載の方法。
  14. 前記パイプインパイプ装置が、溶接結合性を高め、前記キャリヤパイプから前記スペーサに伝達される前記圧力荷重を分散させるため、前記スペーサの上面及び前記キャリヤパイプの内面に溶接された溶接ストリップをさらに含む、請求項1記載の方法。
  15. 水中用途のパイプインパイプ装置であって、
    キャリヤパイプ、
    前記キャリヤパイプ内に取り付けられたフローライン、及び
    前記キャリヤパイプを前記フローラインから半径方向に切り離し、十分な構造的支持を提供する、前記キャリヤパイプ内の少なくとも1個のスペーサ
    を含み、前記キャリヤパイプが、十分に大きな外部圧縮荷重の下で前記スペーサ間にカテナリーを形成し、外圧下での座屈による圧潰の結果としてではなく前記キャリヤパイプのカテナリー領域における引張り応力の結果として崩壊するような十分な薄さを有するものである装置。
  16. 前記キャリヤパイプが、それ自体だけでは、海水の静水圧による25MPaの外部圧縮荷重に耐えることができないが、前記スペーサが、前記キャリヤパイプが前記静水圧に耐えることを可能にするのに十分な支持を提供する、請求項15記載のパイプインパイプ装置。
  17. 前記スペーサがエーロゲルストリップ又はエーロゲル複合材を含む、請求項15記載のパイプインパイプ装置。
  18. 前記スペーサと前記フローラインとの間、前記スペーサと前記キャリヤパイプとの間又はそれらの両方に取り付けられたエーロゲルストリップをさらに含む、請求項15記載のパイプインパイプ装置。
  19. 前記スペーサが前記フローラインの周囲のらせんコイルの形態にある、請求項15記載のパイプインパイプ装置。
  20. 前記コイルが、円形、楕円形、三角形及び台形からなる群より選択される形状の断面を有する中実な棒材の形態にある、請求項19記載のパイプインパイプ装置。
  21. 前記コイルが、円形、楕円形、三角形及び台形からなる群より選択される形状の断面を有するチューブの形態にある、請求項19記載のパイプインパイプ装置。
  22. 前記スペーサが、前記フローラインの周囲のチューブ状らせんコイルの形態にあり、前記らせんコイルチューブが、前記パイプインパイプの熱的管理のために熱伝導媒体又は真空を含有する、請求項15記載のパイプインパイプ装置。
  23. 前記らせんコイルチューブが、水、アルコール、グリコール、ナトリウム及びそれらの組み合わせからなる群より選択される熱伝導媒体を収容する、請求項22記載のパイプインパイプ装置。
  24. 前記スペーサが、前記フローラインの軸方向に沿って実質的に均一な間隔で離間した別個のリングの形態にある、請求項15記載のパイプインパイプ装置。
  25. 前記リングが、円形、楕円形、三角形及び台形からなる群より選択される形状の断面を有する中実な棒材又はチューブでできている、請求項24記載のパイプインパイプ装置。
  26. 前記キャリヤパイプから前記フローラインへの総括熱貫流率値が最大で5W/m2−℃である、請求項15記載のパイプインパイプ装置。
  27. 外部から圧力荷重を受ける構造を断熱する方法であって、
    それ自体だけではそれ自体に加わる作業外圧荷重を支えるのに十分な厚さを有しない保護外皮を設ける工程と、
    前記保護外皮によって包まれる基礎構造を設ける工程と、
    少なくとも1個の断熱性スペーサを、前記基礎構造によって支持されながら、かつ前記保護外皮と前記基礎構造との間の熱伝導を実質的に抑制しながら、前記薄い保護外皮を機械的に支持する間隔又はパターンで設ける工程と、
    50mW/m−K以下の熱伝導率を有する断熱システムを設けて、前記基礎構造と前記保護外皮との間に形成される空隙容積を実質的に埋める工程と、
    前記設けられた要素を、前記作業外圧荷重が前記保護外皮に作用する作動状況に置く工程と
    を含む方法。
  28. 前記構造がパイプインパイプ装置のフローラインであり、前記保護外皮が、前記作業圧力荷重の下で圧潰するのに十分な薄さであるが、前記スペーサによって支持されてスペーサ間にカテナリー様表面を形成する壁を有するキャリヤパイプである、請求項27記載の方法。
  29. 前記構造が、1種以上の炭化水素で満たされたパイプラインの水中油井やぐらである、請求項27記載の方法。
  30. 前記構造が水中上昇管である、請求項27記載の方法。
  31. 前記構造が液化天然ガスタンカーである、請求項27記載の方法。
  32. 液化炭化水素フローラインを断熱する方法であって、
    フローラインを設ける工程と、
    前記フローラインの周囲に少なくとも1個の断熱性スペーサを設ける工程と、
    前記フローパイプの周囲に前記フローパイプと同軸に整合した外側キャリヤパイプを設けて、前記パイプ間に、前記スペーサが入る円環状空間を形成する工程と、
    20mW/m−K以下の熱伝導率を有する断熱システムを設けて、前記断熱システムによって前記フローラインと前記キャリヤパイプとの間の前記円環状空間の前記スペーサの外側の空隙容積を実質的に埋める工程と、
    液化炭化水素を前記フローラインに通して流す工程と
    を含む方法。
  33. 前記断熱システムがエーロゲルを含む、請求項32記載の方法。
  34. 前記エーロゲルが1個以上のブランケットの形態にある、請求項33記載の方法。
  35. 前記エーロゲルが粒子の形態にある、請求項33記載の方法。
  36. 前記炭化水素が液化天然ガスである、請求項32記載の方法。
  37. 前記スペーサが断熱材でできている、請求項32記載の方法。
  38. 前記スペーサがエーロゲル材料でできている、請求項32記載の方法。
  39. 前記装置の温度を複数の場所で監視する工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  40. 前記装置中の複数の場所で温度を計測するために配置された温度センサをさらに含む、請求項15記載の装置。
  41. 前記構造の温度を複数の場所で監視することをさらに含む、請求項27記載の方法。
  42. 前記システムの温度を複数の場所で監視する工程をさらに含む、請求項32記載の方法。
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