JP2006521084A - イヌranklならびにイヌranklを調製および使用するための方法 - Google Patents

イヌranklならびにイヌranklを調製および使用するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、イヌRANKLポリペプチドの細胞外ドメインを含む、そのポリペプチドの実質的な一部をコードする単離された核酸分子、そのポリペプチドおよびそれらのフラグメントを提供する。イヌRANKLポリペプチドをコードし、かつ発現するベクターおよび宿主細胞、ならびにRANKLに結合し、そしてRANKLの活性を阻害する抗体も提供される。骨塩量の損失を阻害または処置するために動物を処置する方法も、提供される。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法第119条e項に基づいて、米国仮出願番号60/432,092号(2002年12月10日出願)(その内容は、その全体が本明細書に参考として援用される)の優先権を主張する。
(発明の分野)
本出願は、イヌRANKリガンド(RANKL)ポリペプチド、イヌRANKLポリペプチドをコードする核酸、イヌRANKLポリペプチドを含む免疫原組成物および/またはワクチン、イヌRANKLのアンタゴニスト、イヌRANKLのアンタゴニストを同定するための方法、ならびにRANKL媒介性の医学的状態を処置するための方法に関する。
(発明の背景)
骨組織は、骨基質として公知のタンパク質、細胞および鉱物の組成物である。生きている動物では、骨芽細胞と呼ばれる細胞は骨基質を構築し、破骨細胞と呼ばれる細胞は骨基質を破壊して再吸収する。骨芽細胞は、間葉幹細胞から生じて、発達の間、骨損傷後および寿命の全体にわたって生じる正常な骨の再構築の間に骨基質を生成する。破骨細胞は、損傷またはストレスに応答して、そして種々の疾患状態に応答して、単球−マクロファージ系列の造血前駆体から分化して、骨基質を再吸収し、正常な骨再構築を支持する。
骨基質の構築と再吸収との間の平衡は、多くの要因によって調節される。骨生理学を調節する系の1つは、OPG/RANKL/RANK系である。この系は、3つの要因を含む:破骨細胞形成阻害因子(オステオプロテグリン)(「OPG」);NF−κBのレセプター活性化因子(「RANK」);およびRANKリガンド「RANKL」)。
RANKリガンド、またはRANKLはまた、当該分野ではODF(破骨細胞分化因子)、OPGL(破骨細胞形成阻害因子リガンド)およびTRANCE(TNF関連活性化誘導性サイトカイン)として、および他の命名によって様々に知られているが、これはTNFリガンドファミリーのメンバーである。RANKLには2つの形態:細胞膜結合型および可溶型が存在する。RANKLのmRNAは、骨においてその最高発現レベルを示す。骨におけるRANKLの主な役割は、破骨細胞の分化および活性を刺激すること、ならびに破骨細胞のアポトーシスを阻害することである。低レベルのマクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)の存在下で、RANKLは、破骨細胞前駆細胞の成熟破骨細胞への完全な分化に必要かつ十分であると考えられる。RANKLのmRNAはまた、リンパ系組織、例えばリンパ節、胸腺、脾臓、胎児肝臓およびパイエル板において発現される。さらに、RANKLは、免疫細胞に対して多数の効果を有する。これらの効果としては、T細胞におけるc−Jun N末端キナーゼ(JNK)の活性化、樹状細胞のアポトーシスの阻害、樹状細胞によるクラスター形成の誘導およびサイトカイン活性化細胞増殖に対する効果が挙げられる。
RANKL/RANKシグナル伝達経路は、特徴付けられている。前骨芽細胞/幹細胞の表面上でまたは可溶型で発現されるRANKLは、破骨細胞前駆細胞上で発現されるRANKに結合する。この結合プロモーターは、成熟破骨細胞への破骨細胞前駆体の分化を促進する。前破骨細胞上のレセプターであるc−Fmsに結合する、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)は、破骨細胞発達に関与していると考えられる。なぜなら、M−CSFは、これらの前駆細胞のプールの主な決定要因であるからである。OPGはRANKLの可溶性レセプターであり、「デコイ(decoy)」の結合標的として作用することによってRANKLの効果をブロックし得る。さらに、TNF−αおよびIL−1を含む多数のサイトカインは、例えば、M−CSF産生を刺激すること、またはRANKL発現を増大することによって、この系を調節する。
OPG/RANKL/RANK系の適切な機能は、骨代謝、免疫機能および血管機能に必須である。この系の破壊は、種々の骨格および免疫の障害、例えば、関節リウマチ、骨粗鬆症および大理石骨病に関係している。RANKLのアンタゴニストは、骨粗鬆症およびRANKL/RANK相互作用などによって媒介される他の条件を処置するために用いられ得る。ヒト、マウスおよびラットのRANKLに対するこのようなアンタゴニストの同定のためのアッセイは、ヒト、マウスおよびラットのRANKLポリペプチドの単離によって可能になっている。RANKLの抗原性(細胞外)ドメインは、種の間で変化するので、RANKLアンタゴニストに特異的な種を同定するためには、RANKLポリペプチドに特異的な種が好ましい。
いくつかの哺乳動物種のRANKLタンパク質およびコードする遺伝子は公知である。例えば、ヒトRANKLタンパク質およびコード核酸は、例えば、米国特許第6,242,213号に記載されている。ラットのRANKLタンパク質およびコードする核酸は、例えば、国際公開特許出願番号WO01/23549に記載されている。マウスRANKLタンパク質およびコード核酸は、例えば、共有に係る米国特許第6,242,586号に記載されている。いくつかの非イヌ供給源由来のRANKLの効果を調節する方法は、例えば、共有に係る米国特許第6,525,180号によって、同第6,316,408号によって、およびHalkierらによって、公開国際特許出願(WO0015807A1、2000年3月)において記載されている。しかし、イヌRANKLの同定および産生について、そしてイヌおよび他の動物、例えば哺乳動物種におけるイヌRANKLの効果を調節するための新しい方法およびアンタゴニストについては当該分野においてはこれまで長く必要性が満たされていない。
本明細書における任意の引用文献の引用は、このような参考文献が本出願に対する「先行技術(prior art)」として通用するという承認と解釈されるべきではない。
(発明の要旨)
これらおよび他の問題は、本発明によって解決され、これによって、イヌRANKLポリペプチドの実質的に全てをコードする核酸、ならびにこれを作製および使用する方法が提供される。詳細には、本発明は、単離された核酸分子、およびその相補体であって、ポリペプチドをコードする核酸配列を含み、このコードされたポリペプチドが配列番号2に記載のアミノ酸残基を含むものを提供する。本発明はまた、ストリンジェントな条件下で単離された核酸分子の相補体にハイブリダイズする核酸分子を、このハイブリダイズ可能な核酸分子がヒトのRANKLもマウスのRANKLもラットのRANKLもコードしないという条件で、提供する。当業者は、本発明の単離された核酸分子が必要に応じてDNAまたはRNAであるということを理解する。
本発明はまた、配列番号2による単離されたイヌRANKLポリペプチド、またはそのフラグメントであってイヌRANKに結合するものを提供する。イヌRANKLポリペプチドのフラグメントとしては、任意の抗原性フラグメント、および好ましくは、本明細書において以下に示される表1および表2に列挙されるフラグメントが挙げられる。
本発明はさらに、イヌRANKLポリペプチドを含む免疫原性組成物、およびその以前に言及されたフラグメントを提供する。
本発明はなおさらに、イヌRANKLポリペプチドを誘導する免疫原性組成物および/またはその抗原性フラグメント、例えば、本明細書において以下の表1および2に列挙されたものを提供する。この免疫原性組成物は好ましくは、ワクチン組成物であり、必要に応じて、適切な薬学的に受容可能なキャリアを含み、すなわち、等張性生理食塩水、生理学的に受容可能な緩衝液(単数または複数)および有効な当該分野で公知のアジュバントを必要に応じて含む。さらに好ましくは、この免疫原性組成物はまた、免疫原性組成物に、および/または融合タンパク質に組み込まれた少なくとも1つのさらなるエレメント、あるいはイヌRANKLポリペプチドまたはフラグメントに対してさらなるエレメントを結合する共有結合を含む。このさらなるエレメントは、以下のうちの少なくとも1つおよび/またはそれらの任意の組み合わせであってもよい:
(a)少なくとも1つの外来ヘルパーT細胞リンパ球エピトープ、
(b)抗原提示細胞またはBリンパ球に対してイヌRANKL免疫原性組成物を標的する少なくとも1つのエレメント、
(c)免疫系を刺激する少なくとも1つのエレメント、
(d)免疫系に対するイヌRANKLの提示を最適化する少なくとも1つのエレメント。
本発明はまた、イヌRANKLに選択的に結合するポリクローナル抗体、またはモノクローナル抗体、またはそれらの機能的なフラグメント、ならびに必要に応じて他の動物、例えば他の哺乳動物のRANKLを提供する。動物、例えば哺乳動物におけるRANKL活性を、この動物に対して、この哺乳動物におけるRANKL活性を阻害するのに有効な量の抗体またはそのフラグメントを投与することによって阻害するための方法もまた提供される。
当業者は、哺乳動物における骨量および/または骨密度を、抗体および/またはそのフラグメントの投与の工程の前に測定した骨量または骨密度以上のレベルで維持するのに十分な頻度および期間でその抗体が投与されることを理解する。
哺乳動物および特にはイヌのような動物において骨塩量の損失を処置または阻害するために本発明の抗RANKL抗体を使用することに加えて、このような抗体は、イヌRANKLまたはそのフラグメントで、イヌRANKLの免疫原性形態を用いて、処置されるべき動物を免疫することによってインサイチュで惹起され得る。本発明はさらに、哺乳動物におけるRANKL活性を阻害するための方法を提供するが、この方法は、哺乳動物においてRANKLに選択的に結合する抗体を効率的に惹起し得る量のRANKL免疫原性組成物をこの哺乳動物に投与する工程を包含する。このようなRANKL免疫原性組成物は、配列番号2のアミノ酸配列、またはそのフラグメントを有するポリペプチドを含んでもよいし、またはそのようなポリペプチドから構成されてもよい。この場合、配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドのフラグメントは、NF−κBのイヌレセプター活性化因子に結合し得、かつ哺乳動物においてRANKLに選択的に結合する抗体を効率的に惹起し得る。本発明の抗体またはその機能的等価物の直接投与、および/または上記のような免疫を通じて処置され得る哺乳動物としては、限定はしないが、イヌ、ウマ、ネコ、ウシ、ブタおよびヒトが挙げられるがこれらに限定されない。
イヌのRANKLおよびそのフラグメント、例えば、本明細書における以下の表1および2に列挙するポリペプチドフラグメントをコードする核酸、RNAまたはDNAのいずれか、複製可能な核酸ベクター、ベクターを含む宿主細胞、ならびにこのポリペプチドの発現に適切な条件下で宿主細胞を培養することによって本発明のポリペプチド(単数または複数)を産生する方法もまた提供される。このベクターは、原核生物または真核生物宿主細胞(例えば、細菌、酵母、原生動物、真菌、昆虫細胞、植物細胞および哺乳動物細胞)に適切なプラスミド、ファージ、コスミド、ミニ染色体、およびウイルスであってもよい。
詳細には、複製可能なベクターは、目的のイヌRANKL免疫原性組成物のオープンリーディングフレームに対して5’に作動可能に連結した適切なプロモーターを含む。本発明はさらに、本発明の複製可能なベクターを含む適切な細胞株を提供する。このような細胞株は、イヌRANKLポリペプチド、そのフラグメント、RANKLポリペプチドもしくはそのフラグメントを含む融合タンパク質、または任意の他の発現可能なイヌRANKL免疫原性組成物を分泌および/またはその表面上で発現し得る。
本発明のこれらおよび他の局面は、以下の詳細な説明を参照してさらに明らかになる。
(発明の詳細な説明)
従って、本発明は、イヌRANKLポリペプチドの実質的に全てであって、そのタンパク質の細胞外部分(抗原性)部分全体を含むものをコードする核酸分子を提供する。イヌRANKLは、II型膜タンパク質であって、N末端細胞内ドメイン(約48アミノ酸)、続いて膜貫通ドメイン(アミノ酸49〜68)、および細胞外ドメイン(アミノ酸59〜319)を有する。イヌRANKリガンドの細胞外ドメイン、膜貫通ドメインおよび細胞内ドメインの一部をコードする、核酸配列および対応するアミノ酸配列は、それぞれ配列番号1および配列番号2に規定される。詳細には、イヌRANKLの核酸およびアミノ酸配列は、この核酸の最初の129ヌクレオチドおよびこのポリペプチドに対応する43アミノ酸を除けば、完全である。
本発明の核酸分子は、活性化されたイヌ脾臓細胞cDNAライブラリーから単離された。このライブラリーは、市販されているか、または当該分野で公知の方法によって構築され得る。単なる1例であるが、適切なcDNAライブラリーは、例えば、その全体が参考として本明細書に援用される、Openshawら(1995)J.Exp.Med.182:1357〜1367に記載されるような3W Th1またはTh2細胞を産生することによって必要に応じて構築される。要するに、Th1またはTh2の集団は、抗原で刺激されたイヌCD4+T細胞、およびIL−12またはIL−4の存在下の抗原提示細胞に由来する。細胞を3週間の間、毎週1回刺激し、次いで回収して、例えば、PMAおよびイオノマイシンを用いて4時間、再刺激する。Murphyら(1996)J.Exp.Med.183:901〜913を参照のこと。好ましくは、cDNAライブラリーは、その全体が本明細書に参考として援用される、Bolinら(1997)、The Journal of Neuroscience,17(14):5493〜5502の方法によって調製される。
総RNAは、当該分野で公知の標準的方法を用いて、例えば、Chirgwinら(1978)Biochem.18:5249〜5299に記載されるようなグアニジンチオシアネート/CsCl勾配手順を用いて、回収された細胞から単離される。ポリ(A)RNAは、例えば、OLIGOTEX mRNA単離キット(QIAGEN)を用いて単離される。これらの細胞由来のRNAは、例えば、NotI/Oligo−dTプライマー(Gibco−BRL、Gaithersburg,Md)を用いることによって、第一鎖のcDNAを合成するために用いられる。二本鎖cDNAを合成して、BstXIアダプターと連結し、NotIで消化して、0.5キロベース対(kb)についてサイズ分画し、pCDSRαベクターの誘導体であるpJFE−14のNotI/BstXI部位に連結する。例えば、Takebeら(1985)Mol.Cell Biol.8:466〜472を参照のこと。電気的にコンピテントな(electro−competent)E.coli DH10α細胞(Gibco−BRL)を形質転換に用いる。
従って、一連のネスト化されたPCR反応を行なうストラテジーを使用することによってイヌRANKLをイヌ脾臓細胞cDNAライブラリーからクローニングした。ネスト化PCRは、2つの連続的なPCR反応を含み、ここでは第一の反応産物が、次のPCR反応のためのプライマーを設計するためのガイドを提供する。以下の実施例1に記載される各々のPCR反応は一般に、0.02μg/mlの核酸テンプレート、1×PCR緩衝液、0.8mM dNTP、1.1mM Mg(OAC)、0.16単位/μlのrTthポリメラーゼ(組み換え熱安定性Taqポリメラーゼ)、2OD/mlのベクタープライマー、および0.2OD/mlの遺伝子特異的プライマーを含んだ。GeneAmp XL PCRキット(Perkin Elmer,Branchburg,New Jersey)を用い、イヌ脾臓細胞活性化cDNAライブラリーで開始して、ネスト化PCRを行なった。
最初の反応では、ベクター特異的プライマーおよび遺伝子特異的プライマー(同じ種または種に交差するプライマー)を用いて、30サイクルのPCRを行なった。94℃(1分間)と65℃(5分間)の間で、サイクリングして30サイクルで、続いて72℃への10分間の加熱によって、PCR反応を行なった。引き続き、最初の反応のPCR産物の少量のアリコートを、第二のPCR反応についてのテンプレートとして使用した。
第二のPCR反応は、第一のセットのプライマーの間に対して内部であるかまたはネスト化された配列に対してハイブリダイズする、遺伝子特異的プライマー(同種または種交差)を用いた。これは、ダブルネスト化(double nesting)と呼ばれる。第二のPCR反応を、最初の反応と同じプロトコールに従ってサイクリングした。しかし、いくつかの場合には、シングルネスト化反応については、異なる遺伝子特異的プライマー(同種または種交差)との第二のセットの反応において、第一の反応遺伝子特異的プライマーを用いた。
本発明をさらに良く理解するために、以下の用語を定義する。
本明細書において用いる場合、「イヌRANKリガンド(canine RANK ligand)」および「イヌRANKL(canine RANKL)」という用語は、イヌRANKレセプターに特異的に結合し得る任意の分子を意味すると定義する。従って、この定義は、配列番号2またはその一部によって定義されるペプチド配列を含むイヌRANKLポリペプチドを包含するが、ただし、イヌ以外の哺乳動物種から単離された他の当該分野で公知のRANKLポリペプチドとの100%相同性は必要に応じて避け、例えば、現在当該分野で公知のヒトRANKL、マウスRANKL、ラットRANKLおよび/または任意の他のおよび/またはRANKL種をコードする特異的な核酸および/またはポリペプチドの配列は必要に応じて排除する。
本明細書において用いる場合、「単離された(isolated)」という用語は、この言及された物質が、それが天然に見出される環境から取り出されるということを意味する。従って、単離された生物学的物質は、細胞成分、すなわち、この物質が見出されるかまたは生成される細胞の成分を含み得ない。核酸分子の場合、単離された核酸は、PCR産物、単離されたmRNA,cDNAまたは制限フラグメントを含む。別の実施形態では、単離された核酸は好ましくは、その核酸が見出され得る染色体から切り出され、さらに好ましくは、その染色体において見出される場合、この単離された核酸分子によって含まれる遺伝子の上流または下流に位置する、非調節性の非コード領域または他の遺伝子にはもはや連結されない。さらに別の実施形態では、単離された核酸は、1つ以上のイントロン、例えば、cDNAを欠く。単離された核酸分子はまた、プラスミド、コスミド、人工的染色体などに挿入された配列を含むことが意図される。従って、特定の実施形態では、組み換え核酸は、単離された核酸である。特定の実施形態では、所望の有用性を達成するために、単離されたタンパク質または核酸を、他のタンパク質もしくは核酸と、またはその両方と、または細胞膜と、これが膜結合タンパク質である場合、会合させることを可能にすることが有用である。単離された物質は、精製されてもよいがその必要はない。
「精製された(purified)」または「単離された(isolated)」という用語は、本明細書において使用する場合、天然の物質であって、その物質が由来する物質を含む、関連のない物質の存在、すなわち混入物を低下または排除する条件下で分離された物質をいう。例えば、精製されたタンパク質または単離されたタンパク質は好ましくは、細胞内で見出され得る他のタンパク質または核酸を含まない。精製された物質は、約50%未満、好ましくは約75%未満、そして最も好ましくは約90%未満の、もともと共存している細胞成分を含んでもよい。純度は、クロマトグラフィー、ゲル電気泳動、イムノアッセイ、組成分析、生物学的アッセイおよび当該分野で公知の他の方法によって評価できる。
精製のための方法は当該分野で周知である。例えば、核酸は、沈殿、クロマトグラフィー、超遠心分離および他の手段によって精製され得る。ポリペプチドおよびタンパク質は、限定はしないが、分取ディスクゲル電気泳動、等電点電気泳動、HPLC,逆相HPLC、ゲル濾過、イオン交換および分配クロマトグラフィー、沈殿および塩析クロマトグラフィー、抽出および向流分配を含む種々の方法によって精製され得る。いくつかの目的のためには、タンパク質が、精製を促進するさらなる配列タグ、例えば、限定はしないが、ポリヒスチジン配列または配列であって、FLAGおよびGSTのような抗体に特異的に結合する配列などを含む組み換え系において、ポリペプチドを生成することが好ましい。次いで、このポリペプチドは、適切な固相マトリックス上でのクロマトグラフィーによって宿主細胞の粗溶解物から精製することができる。あるいは、タンパク質に対して、またはそれに由来するペプチドに対して産生された抗体は、精製試薬として用いることができる。
「実質的に純粋な(substantially pure)」という用語は、当該分野で公知の従来の精製技術を用いて達成できる最高程度の純度を示し、そしてもとの供給源の生物体または組み換えDNA発現系に由来する、他の混入するタンパク質、核酸および他の生物学的物質を含まない、イヌのRANKLポリペプチド、核酸または他の物質を意味する。実質的な純度は、標準的な方法によってアッセイされ得、そして代表的には、少なくとも約75%、好ましくは少なくとも約90%、より好ましくは少なくとも約95%、そして最も好ましくは少なくとも約99%の純度を超える。純度評価は、質量または分子に基づいて行なうことができる。
「ポリペプチド(polypeptide)」は、ペプチド結合によって一緒に連結されるアミノ酸の鎖である。必要に応じて、ポリペプチドは、遺伝子によって、またはmRNAによってコードされる特定のアミノ酸残基を欠いてもよい。例えば、遺伝子またはmRNA分子は、最終のタンパク質から切断され、従ってその一部ではないかもしれないポリペプチドのN末端上のアミノ酸残基の配列(すなわち、シグナル配列)をコードしてもよい。
さらに説明の簡便性のために単数の用語を使用しても、単数に限定することを決して意図しない。従って、例えば、「抗体(an antibody)」を含む組成物に対する言及は、このような抗体の1つ以上の言及を包含する。本発明は、本明細書に開示される特定の構成、プロセス工程(工程段階)、および物質に限定されず、従って構成、プロセス工程、および物質はいくらか変化し得るということも理解される。本明細書において使用される用語はまた、特定の実施形態のみを記載する目的で用いられ、限定することは意図しないということを理解すべきである。なぜなら、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその等価物によってのみ限定されるからである。
好ましくは、本発明によるポリペプチドは、配列番号2に規定されるアミノ酸配列を有するイヌRANKリガンドである。あるいは、ポリペプチドは、配列番号2に規定されるアミノ酸配列の配列を含み、この配列は、少なくとも約8、少なくとも約12、さらに好ましくは少なくとも約20、そして最も好ましくは少なくとも約30以上の連続するアミノ酸残基を、最大でリガンドにおける残基の総数まで含む。本発明のポリペプチドは、このようなリガンドの配列の任意の部分、および特に当該分野で従来公知でなかったフラグメントを含んでもよい。ポリペプチドは、化学的合成によって、または組み換えDNA技術の適用によって、インタクトなリガンドのタンパク質分解性切断によって生成できる。ポリペプチドは、ネイティブであってもまたは野生型であってもよく、これは、天然に存在するポリペプチドと同一であることを意味する;またはポリペプチドはムテイン、改変体、アナログであっても、または改変されてもよく、これは作製されるか、変更されるか、天然のポリペプチドに由来しているか、またはある場合には天然のポリペプチドから異なっているかもしくは変化されていることを意味する。
ポリペプチドに存在する改変は、しばしばポリペプチドが作製される方法の関数である。例えば、宿主におけるクローニングされた遺伝子を発現することによって作製されたイヌRANKリガンドポリペプチドについては、改変の性質および程度は、ポリペプチドのアミノ酸配列に存在する宿主細胞の翻訳後修飾能力および修飾シグナルによって、大部分は決定される。例えば、グリコシル化はしばしば、細菌宿主、例えば、E.coliには存在しない。従って、グリコシル化が所望される場合、ポリペプチドは、グリコシル化宿主、一般には真核生物細胞において発現されるべきである。昆虫細胞はしばしば、哺乳動物細胞と同じ翻訳後グリコシル化を行い;この理由のために、昆虫細胞発現系は、天然パターンのグリコシル化を有する哺乳動物タンパク質を効率的に発現するように開発されている。同様の考慮を他の修飾に適用する。同じタイプの修飾は、所定のポリペプチド内のいくつかの部位において、同程度で存在してもよいし、または異なる程度で存在してもよいということが理解される。また、所定のポリペプチドは、多くのタイプの修飾を含んでもよい。
本発明のイヌRANKLポリペプチドの改変体およびコードする核酸(単数または複数)はいくつかの有用性を有する。1実施形態では、イヌRANKLは、RANK結合パートナーに対する非機能的な結合を提供するように改変され、これによってイヌRANKLポリペプチドに対する生理学的応答のブロックが得られる。従って、本発明のイヌRANKLポリペプチドおよびそれらのフラグメントは、イヌまたは非イヌRANK機能のRANK競合的または非競合的アンタゴニストを同定するためのスクリーニングアッセイのための因子を提供する。従って、本発明のインビトロアッセイは、しばしば単離されたタンパク質、膜結合組み換えイヌRANKLポリペプチドを発現する細胞由来の膜、これらのタンパク質の抗原結合セグメントを含む可溶性フラグメント、または固相基質に結合されたフラグメントを用いる。これらのアッセイによってまた、結合セグメント変異体および修飾、または抗原変異体および修飾、例えば、イヌRANKLポリペプチドアナログのいずれかの効果の診断的決定が可能になる。
代替的な実施形態では、本発明のイヌRANKLポリペプチドおよびそのフラグメントは、免疫原、すなわち有用な免疫応答を誘導するように処置された哺乳動物において有用な免疫応答を誘導するために適切なポリペプチドおよび/またはそのフラグメントを提供する。得られた免疫は、抗イヌRANK結合抗体の供給源、有用なmAb産生ハイブリドーマを生成するための抗イヌRANKL T細胞を供給し、そして/または処置される哺乳動物においてRANK機能を下方制御して、これによって処置される哺乳動物における骨密度および/または骨強度を維持もしくは強化するように働く。
哺乳動物が自己のタンパク質に対して寛容を示し、従って投与、すなわち、イヌRANKLポリペプチドでのイヌ種の哺乳動物のワクチン接種は、それ自体で他がなければ、有用なレベル免疫を提供するとは期待されないことに注意すべきである。いくつかのさらなるストラテジーを使用して、有用な免疫応答を生じる方法で哺乳動物免疫系に対して本発明のRANKLポリペプチドを提示する。
1つの好ましい実施形態では、本発明のイヌRANKLポリペプチドは、免疫系に対してこのポリペプチドエピトープを提示するために、適切なアジュバントとともに、「外来(foreign)」または非自己として認識される方法で投与される。別の好ましい実施形態では、本発明のイヌRANKLポリペプチドまたはそのフラグメントを、任意の当該分野で公知の変異誘発方法によって修飾して、これをイヌ種の哺乳動物に対してさらに抗原性にする。さらに好ましい実施形態では、本発明のRANKLポリペプチドの全てまたは一部を、化学的合成方法または遺伝子操作方法によって、1つ以上のさらなるペプチドドメインと連結して、イヌまたは他の哺乳動物またはトリ種に対する投与のための免疫原性融合タンパク質を形成する。
さらなる実施形態では、イヌRANKLポリペプチドを使用して、哺乳動物を含むイヌ以外の動物、特にヒトにおいて免疫応答を誘発する。例えば、ヒト、マウス、ラットおよびイヌのRANKLポリペプチドは、完全に相同ではない。従って、イヌRANKLポリペプチドは、さらなる修飾も必要な変動もなしに、例えば、ウマ、ネコ、ウシ、ブタおよびヒトの免疫系により、外来または非自己として認識される天然の免疫原を提供する。当然ながら、非イヌ哺乳動物に対して、またはトリ(卵の産生を増強するため)に対する、イヌRANKLポリペプチドまたはそのフラグメントの投与は必要に応じて、以下にさらに詳細に考察されるような、アジュバントなどを含む、適切なワクチン組成物と組み合わされる。
イヌRANKL改変体を含む本発明のこれらの実施形態に関しては、「改変体(Variant」という用語は本明細書において、それぞれ、参照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なる、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドを記載するために用いられる。改変体という用語は、物理的改変体、例えば、配列改変体および翻訳後改変体、ならびに機能的改変体、例えばアナログを包含する。この意味の改変体は、以下に、そして本開示のいずれかにさらに詳細に記載される。
グリコシル化改変体としては、例えば、種々の別の真核生物宿主発現系における合成およびプロセシングの間、またはさらなるプロセシング工程の間、グリコシル化パターンを修飾することによって作製される改変体が挙げられる。グリコシル化修飾の生成のための特に好ましい方法は、イヌRANKリガンドを、このようなプロセシングを正常に行なう細胞から誘導されたグリコシル化酵素、例えば哺乳動物グリコシル化酵素に曝露する工程を包含する。あるいは、脱グリコシル化酵素を用いて、真核生物発現系における産生の間に結合された炭水化物を除去することができる。
(1)改変体は、参照ポリヌクレオチドとはヌクレオチド配列が異なるポリヌクレオチドであってもよい。改変体のヌクレオチド配列の変化は、サイレントすなわち、ポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を変更しないものであってもよい。変更はこのタイプのサイレント変化に限定されるが、改変体は、参照ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドと同じアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする。しかし、改変体のヌクレオチド配列における変化は、そのアミノ酸配列が変化していてもよい。このようなヌクレオチド変化は、以下に考察されるような参照配列によってコードされるポリペプチドにおいて、アミノ酸置換、付加、欠失、融合および短縮を生じ得る。
(2)あるいは、改変体は、参照ポリペプチドとはアミノ酸配列が異なるポリペプチドであってもよい。一般には、相違は、参照のおよび改変体のアミノ酸配列が全体に厳密に類似であり、そして多くの領域では同一であるように限定される。改変体および参照のポリペプチドは、任意の組み合わせで存在し得る1つ以上の置換、付加、欠失、融合および短縮によってアミノ酸配列が異なってもよい。
(3)改変体はまた、参照配列よりも短いことによって、例えば、末端または内部欠失によって、参照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの配列とは異なるポリヌクレオチドまたはポリペプチドのフラグメントであってもよい。ポリペプチドの改変体はまた、ポリペプチド自体と本質的に同じ生物学的機能または活性を保有するポリペプチド、例えば、プロタンパク質の部分の切断によって活性な成熟ポリペプチドを生成し得るプロタンパク質を含む。
(4)改変体はまた、(i)1つ以上のアミノ酸残基が保存アミノ酸残基または非保存アミノ酸残基(好ましくは保存されたアミノ酸残基)で置換されている改変体であってもよく、そしてこのように置換されたアミノ酸残基は遺伝子コードによってコードされてもコードされなくてもよいし、または(ii)1つ以上のアミノ酸残基が置換基を含む改変体であってもよいし、または(iii)成熟ポリペプチドが別の化合物、例えば、ポリペプチドの半減期を延長する化合物(例えば、ポリエチレングリコール)と融合されている改変体であってもよいし、または(iv)さらなるアミノ酸が成熟ポリペプチド、例えば、リーダー配列もしくは分泌配列もしくは成熟ポリペプチドまたはプロタンパク質配列の精製のために使用される配列に融合されている改変体であってもよい。
(5)さらに、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの改変体は、天然に存在する改変体、例えば、天然に存在する対立遺伝子改変体であってもよいし、またはそれは、天然に存在することが公知でない改変体であってもよい。ポリヌクレオチドのこのような天然に存在する改変体は、ポリヌクレオチド、細胞または生物体に対して適用されるものを含む変異誘発技術によって作製されてもよいし、または組み換え手段によって作製されてもよい。ポリヌクレオチドのうちこれに関する改変体は、ヌクレオチドの置換、欠失または付加によって前述のポリヌクレオチドと異なる改変体である。この置換、欠失または付加は、1つ以上のヌクレオチドを包含し得る。改変体は、コード領域もしくは非コード領域またはその両方で変更されてもよい。コード領域の変更は、保存または非保存的なアミノ酸置換、欠失、または付加を生成し得る。
上記の(1)〜(5)で定義されるこのような改変体の全てが、ヒトRANKL、マウスRANKL、ラットRANKL、および/または任意の他の従来の当該分野で公知の非イヌRANKLポリペプチド、および/または当該分野で公知の非イヌRANKLコード核酸に100%相同であるRANKLポリペプチド改変体が、好ましくは本発明の範囲から除外されることを除けば、当業者の範囲内であるとみなされる。
本出願はまた、イヌRANKリガンドのアナログを包含する。「アナログ(analog)」という用語は、野生型イヌリガンドにおける1つ以上のアミノ酸残基の欠失、付加、修飾または置換によって修飾されている本発明のRANKリガンドを意味する。これは、対立遺伝子改変体および多形性改変体、ならびにまた、例えば、異なるタンパク質、ポリペプチドまたは部分(融合パートナー)に対して側鎖基もしくは末端残基を介して共有結合された、このようなイヌRANKリガンドの全てまたは重要な一部を含むムテインおよび融合タンパク質を包含する。
いくつかのアナログは、短縮改変体であり、ここでは残基が、アミノ末端および/またはカルボキシ末端から実質的に欠失されているが、実質的に特徴的なRANK結合活性を残している。イヌRANKLの前述のアナログによる結合活性の実質的な保持は代表的には、RANK結合活性および/または相当する野生型リガンドの特異性の少なくとも約50%、好ましくは少なくとも約75%、より好ましくは少なくとも約80%、そして最も好ましくは少なくとも約90%を保持する。
アミノ酸残基の修飾としては、限定はしないが、カルボキシル末端の、またはカルボキシル側鎖を含む残基の脂肪族エステルまたはアミド、ヒドロキシ基含有残基のO−アシル誘導体、およびアミノ末端アミノ酸またはアミノ基含有残基、例えば、リジンもしくはアルギニンのN−アシル誘導体を挙げることができる。他のアナログは、修飾、例えば、非天然アミノ残基またはリン酸化アミノ酸残基、例えば、ホスホチロシン、ホスホセリンまたはホスホトレオニン残基の組み込みを含むイヌRANKリガンドである。他の潜在的な修飾としては、スルホン化、ビオチン化または他の部分の付加が挙げられる。
いくつかのアミノ酸置換は好ましくは、保存的であり、物理的または化学的に類似の残基、例えば、Gly/Ala、Asp/Glu、Val/Ile/Leu、Lys/Arg、Asn/GlnおよびPhe/Trp/Tyrで置換した残基を用いる。このような保存的置換を有するアナログは代表的には、実質的なRANK結合活性を保持する。非保存的置換、例えば,Asn/Glu、Val/TyrおよびHis/Gluを有する他のアナログは、このような活性を実質的に欠くかもしれない。それにもかかわらず、このような非保存的アナログは抗原として用いられて、免疫学的にコンピテントな宿主において抗体の産生を惹起することができるという理由で有用である。これらのアナログは、それらが由来する野生型リガンドの多くのエピトープ(抗原決定基)を保持するので、それらに対して産生された多くの抗体はまた、活性な高次構造または変性された野生型リガンドに結合し得る。従ってこのような抗体はまた、例えば、野生型リガンドの免疫精製またはイムノアッセイのために、用いられ得る。
イヌRANKLのアナログは、リガンドをコードする核酸を改変するために、Daughertyら[Nucleic Acids Res.19:2471(1991)]に例示されるとおり、化学合成によって、または部位特異的突然変異誘発[Gilmanら、Gene 8:81(1979);Robertsら、Nature,328:731(1987)またはInnis(編)、1990,PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Academic Press,New York,NY]、またはポリメラーゼ連鎖反応の方法[PCR;Saikiら、Science 239:487(1988)]によって調製され得る。組み換え産物の精製または検出のためにエピトープタグを付加することも想定される。アナログを作製するために用いることができる核酸操作および発現のための一般的技術は一般に、例えば、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第二版)、1989,第1〜3巻、Cold Spring Harbor Laboratoryに記載されている。ポリペプチドの合成のための技術は、例えば、Merrifield,J.Amer.Chem.Soc.85:2149(1963);Merrifield,Science 232:341(1986);およびAthertonら、Solid Phase Peptide Synthesis:A Practical Approach,1989,IRL Press,Oxfordに記載されている。さらに他のアナログが、反応性側鎖を通じてタンパク質を架橋するのにおける有用性が当該分野で公知である因子の使用によって調製される。架橋因子との好ましい誘導体化部位は、遊離のアミノ基、炭水化物部分およびシステイン残基である。最適の実施形態では、ヒトRANKL、マウスRANKL、ラットRANKLおよび/または任意の他の従来の当該分野で公知の非イヌRANKLポリペプチド、および/または当該分野で公知の非イヌRANKLをコードする核酸に対して100%相同性であるRANKLポリペプチドのアナログは、本発明の範囲から除外される。
配列番号2の好ましいポリペプチドフラグメントは抗原性であり、内因性RANKLタンパク質のインビボ活性を阻害する有効な免疫応答を誘導するために適切な形態で投与された場合、哺乳動物、イヌまたは他の種において防御免疫を誘導して、骨の無機質密度または強度を維持または向上するような所望の利点をもたらす。ポリペプチドフラグメントとしては好ましくは、例えば、以下の表1に挙げられるフラグメントが挙げられる。
(表1)
配列番号2の約10残基〜約275残基;
配列番号2の約30残基〜約275残基;
配列番号2の約50残基〜約275残基;
配列番号2の約150残基〜約275残基;
配列番号2の約250残基〜約275残基;
配列番号2の約255残基〜約275残基;
配列番号2の約235残基〜約255残基;
配列番号2の約215残基〜約235残基;
配列番号2の約195残基〜約215残基;
配列番号2の約175残基〜約195残基;
配列番号2の約155残基〜約175残基;
配列番号2の約135残基〜約155残基;
配列番号2の約95残基〜約135残基;
配列番号2の約75残基〜約95残基;
配列番号2の約55残基〜約75残基;
配列番号2の約35残基〜約55残基;
配列番号2の約15残基〜約35残基;
配列番号2の約1残基〜約15残基;ならびに
上記の組み合わせ。
本発明はまた、組み換えタンパク質、例えば、異種融合タンパク質であって、例えば、上記に列挙されたポリペプチドフラグメントを含む、例えば、配列番号2のポリペプチドのフラグメントを含む融合タンパク質を含むことが考えられる。異種融合タンパク質は、天然には同じ方式で正常には融合しないタンパク質またはセグメントの融合である。同様の概念が異種核酸配列、例えば、上記で列挙したポリペプチドフラグメントをコードする核酸分子を含む、例えば、配列番号2をコードする核酸分子(単数または複数)にもあてはまる。融合タンパク質は、その一部を切断、分離および精製するための供給源として有用である。
イヌRANKLポリペプチドおよび他のホモログまたは異種のタンパク質を含む融合タンパク質は、組み換えおよび/または合成ペプチド法によって、例えばレポーターポリペプチド、例えば、ルシフェラーゼをタンパク質のセグメントまたはドメイン、例えばレセプター結合セグメントとともに含むように調製して、その結果この融合されたリガンドの存在または位置は容易に決定され得る。例えば、Dullら、米国特許第4,859,609号を参照のこと。他の所望の融合パートナーとしては、細菌のβガラクトシダーゼ、trpE、プロテインA、βラクタマーゼ、αアミラーゼ、アルコール脱水素酵素、酵母α接合因子、および検出または精製のタグ、例えば、His6配列のFLAG配列が挙げられる。例えば、Godowskiら(1988)Science 241:812〜816を参照のこと。
さらに、融合タンパク質は、当該分野で公知の方法を用いて他のタンパク質由来の類似の機能的なドメインを作動可能に連結する工程を含む。例えば、標的結合または他のセグメントは、異なる新しい融合ポリペプチドまたはフラグメントの間で「スワップ(swapped)」され得る。例えば、Cunninghamら(1989)Science 243:1330〜1336;およびO’Dowdら(1988)J.Biol.Chem.263:15985〜15992、ならびにその開示が本明細書において参考として援用される、共有に係る米国特許第6,242,586号および同第6,525,180号に記載される融合マウスRANKL構築物を参照のこと。配列番号2の上記のフラグメントは好ましくは、免疫原性組成物および/またはワクチンを調製するのに有用な免疫原性融合タンパク質を提供するために融合タンパク質中に組み込まれる。
BeaucageおよびCarruthers(1981)Tetra.Letts.22:1859〜1862に記載のホスホラミダイト法はまた、適切な合成DNAフラグメントを生成する。二本鎖フラグメントはしばしば、相補鎖を合成することおよびこの鎖を適切な条件下で一緒にアニーリングすることによって、または適切なプライマー配列とともにDNAポリメラーゼを用いて相補鎖を付加すること、例えば、PCR技術によって得られる。融合タンパク質を生成する他の方法が公知であり、これには、その開示が本明細書において参考として援用される、公開された米国特許第20030165996号および公開されたWO0015807A1によって教示される方法が挙げられる。
例えば、配列番号2のポリペプチドまたはポリペプチドフラグメントに基づくイヌRANKL融合タンパク質免疫原としては、配列番号2またはそのフラグメントに加えられる以下の修飾および/または特徴が挙げられる。
(a)少なくとも1つの外来ヘルパーTリンパ球エピトープ、
(b)抗原提示細胞またはBリンパ球に対してイヌRANKL免疫原を標的する少なくとも1つのエレメント、
(c)免疫系を刺激する少なくとも1つのエレメント、
(d)免疫系に対するイヌRANKLポリペプチドの提示を最適化する少なくとも1つのエレメント、および/またはそれらの組み合わせ。
好ましくは、RANKLポリペプチドのもとのBリンパ球エピトープの実質的な画分は保持される。
1つの好ましい実施形態では、側鎖、例えば、外来のT細胞エピトープまたは上で注記された第一、第二および第三の部分がイヌRANKLポリペプチドに対して共有結合または非共有結合される。これは、一次アミノ酸配列を変更することなく、そして/または個々のポリペプチド残基の間のペプチド結合に変化を導入することなく、RANKLポリペプチドの1つ以上のアミノ酸残基を誘導することによって達成される。
代替的な好ましい実施形態によって、イヌRANKL免疫原が得られ、ここでは配列番号2のポリペプチドは、組み換えまたはペプチド合成法によって、例えば、欠失または挿入ムテインまたは融合ポリペプチドを調製することによってさらに広範に修飾される。例えば、本明細書においてその開示の全体が参考として援用されるWO95/05849は、自己タンパク質のアナログを用いて動物を免疫することによって自己タンパク質を下方制御するための方法を記載する。このアナログは、外来のイムノドミナントなT細胞エピトープを含む対応する数のアミノ酸配列(単数または複数)を用いて目的のポリペプチドの一部を置換することによって調製されるが、同時にこのアナログにおける自己タンパク質の全体的な三次構造を維持したままである。この修飾は、配列番号2の十分なB細胞エピトープを保持したままで、外来のT細胞エピトープを含むRANKL免疫原を提供するために、配列番号2のアミノ酸残基の挿入、付加、欠失または置換によって得ることができる。好ましくは、イヌRANKLポリペプチドの全体的な三次構造が維持される。
本発明は、例えば、インビボにおける有害な効果を示すイヌRANKL配列のドメインの欠失、および/または細胞内に正常には位置せず、従って所望されない免疫学的反応を生じ得るドメインの欠失によって得られる修飾されたイヌRANKL免疫原を意図する。
B細胞エピトープの実質的な画分および天然のイヌRANKLポリペプチドの全体的三次構造を保持するイヌRANKL免疫原またはその免疫原部分は、上記の方法によって修飾されたポリペプチドについてさえ、多数の方法で達成され得る。このような方法の1つは、抗イヌRANKLポリクローナル抗血清を調製して、修飾されたイヌRANKLポリペプチドに対する試験試薬(例えば、競合的ELISAにおける)を提供する工程を含む。イヌRANKLが反応するのと同じ程度まで抗血清と反応するアナログは、ネイティブなイヌRANKLが有するのと同じ全体的な三次構造を有するとみなすことができる。さらに、このような抗血清と限られた(ただし依然として有意でありかつ特異的な)反応性を示す、修飾されたイヌRANKLポリペプチドは、もとのB細胞エピトープの実質的な画分を維持しているとみなされる。
代替的な好ましい方法によって、試験パネルで調製されて用いられる、イヌRANKLの別個のエピトープと反応性であるモノクローナル抗体が得られる。このアプローチは、(1)イヌRANKLのエピトープマッピング、および(2)調製されたアナログにおいて維持されているエピトープのマッピングが可能になるという利点を有する。
さらに別の代替法によって、イヌRANKLポリペプチドの、またはその生物学的に活性な短縮型の3次元構造を解明し、これを修飾されたポリペプチドの各々の解明された三次元構造に比較する。三次元構造の決定は、X線回折研究、NMR分光法によって、および/または円偏光二色性研究によって行なうことができる。
(核酸および発現ベクター)
本明細書において用いる場合、「ポリヌクレオチド(polynucleotide)」または「核酸(nucleic acid)」という用語は、一連のヌクレオチドで、例えば、ポリマー骨格に結合した、デオキシリボ核酸またはリボ核酸塩基をいう。これらとしては、例えば、ゲノムDNA、cDNA、RNA、mRNA、任意の合成および遺伝子操作されたポリヌクレオチド、ならびにセンスポリヌクレオチドおよびアンチセンスポリヌクレオチドの両方が挙げられる。この用語はまた、一本鎖および二本鎖分子、すなわち、DNA−DNA、DNA−RNAおよびRNA−RNAハイブリッドを包含する。代表的なヌクレオチドとしては、イノシン、アデノシン、グアノシン、シトシン、ウラシルおよびチミジンが挙げられる。しかし、核酸はまた、修飾されたヌクレオチド塩基、例えば、チオ−ウラシル、チオ−グアニンおよびフルオロ−ウラシルを含んでもよい。
ポリヌクレオチドまたは核酸は、天然の調節配列に隣接してもよく、または異種配列と会合してもよいが、この配列としては、プロモーター、エンハンサー、応答エレメント、シグナル配列、ポリアデニル化配列、イントロン、5’および3’非コード領域などが挙げられる。核酸はまた、当該分野で公知の任意の手段によって修飾されてもよい。このような修飾の非限定的な例としては、メチル化、キャッピングおよび1つ以上の天然に存在するヌクレオチドのアナログでの置換が挙げられる。ポリヌクレオチドは、1つ以上のさらなる共有結合した部分、例えば、タンパク質、インターカレーター(intercalator)、キレーター(chelator)およびアルキレーター(alkylator)を含んでもよい。さらに、ポリヌクレオチドはまた、直接または間接的に検出可能なシグナルを提供できる標識で修飾されてもよい。例示的な標識としては、放射性同位体、蛍光部分、ビオチンなどが挙げられる。
「組み換え体(recombinant)」という用語は、その産生方法またはその構造のいずれかにより生物学的物質(例えば、核酸またはポリペプチド)を規定する。例えば、いくつかの組み換え核酸は、操作または選択のいずれかにおいてヒト介入を含む、組み換えDNA技術の使用によって作製される。他の組み換え核酸は、天然にはお互いに隣接していない2つのヌクレオチドフラグメントを融合することによって作製される。操作されたベクターは、任意の合成オリゴヌクレオチドプロセスを用いて誘導された配列を含む核酸を同様に包含する。
本発明はさらに、ヒト、マウスおよびラットのRANKLをコードするヌクレオチド配列を除いて、組み換えDNA分子および本明細書に記載される配列に対して同一であるかまたは高度に相同である配列を有するフラグメントを包含する。
「同一性(identity)」は当該分野で公知であるとおり、配列を比較することによって決定される、2つ以上のポリペプチド配列の間の関係または2つ以上のポリヌクレオチド配列の間の関係である。当該分野では、「同一性」はまた、状況次第では、このような配列のストリングスの間のマッチングによって決定されるような、ポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列の間の配列の関連性の程度を意味する。2つのポリペプチドの間の「類似性(similarity)」は、一方のポリペプチドのアミノ酸配列およびその保存されたアミノ酸置換を第二のポリペプチドの配列に対して比較することによって決定される。「同一性」および「類似性」は、限定はしないが、Computational Molecular Biology,Lesk,A.M.編、Oxford University Press,New York,1988;Biocomputing:Infomatics and Genome Projects,Smith,D.W.編、Academic Press,New York,1993;Computer Analysis of Sequence Data,Part I,Griffin,A.M.およびGriffin,H.G.編、Humana Press,New Jersey,1994;Sequence Analysis in Molecular Biology,von Heinje,G.,Academic Press,1987;Sequence Analysis Primer,Gribskov,M.およびDevereux,J.,編、M Stockton Press,New York,1991;およびCarillo,HおよびLipman,D.,SIAM J.Applied Math.,48:1073(1988)に記載される方法を包含する公知の方法によって容易に算出できる。同一性を決定するための好ましい方法は、試験された配列の間で最大のマッチングを得るように設計される。
例えば、本発明のポリヌクレオチド配列は、配列番号1の参照配列に対して同一であってもよく、すなわち、100%同一であってもよく、または同一性パーセントが100%同一性未満であるように、参照配列に対して比較して特定の整数のヌクレオチド変更までを含んでもよい。このような変更は、少なくとも1つの核酸の欠失、置換であって、転位および転換を含むもの、または挿入からなる群より選択され、ここでこの変更は、参照ポリヌクレオチド配列の5’もしくは3’末端位置に、またはそれらの末端位置の間のいずれかに存在してもよく、参照配列における核酸の間に個々に、または参照配列内の1つ以上の連続する群のいずれかに分散される。所定の同一性パーセントについての核酸変更の数は、配列番号1のヌクレオチドの総数と、同一性パーセントを規定する整数を100で割ったものとを掛けて、次にその結果を配列番号1のヌクレオチドのその総数から引くことによって、すなわちn=X−(X y)によって決定されるが、ここでnはヌクレオチド変更の数であり、Xは配列番号1のヌクレオチドの総数であり、yは例えば、70%の場合は0.70、80%の場合は0.80、85%の場合は0,85などであり、は、乗算演算子の記号であり、Xおよびyの任意の非整数の結果は、Xからそれを引く前に、最も近い整数に切り捨てられる。
好ましいポリペプチドの実施形態としてはさらに、配列番号2のポリペプチド参照配列に対して少なくとも約50、60、70、80、85、90、95、97または100%同一性を有するポリペプチドを含む単離されたポリペプチドが挙げられるが、ここでこのポリペプチド配列は、配列番号2の参照配列に対して同一であってもよいし、または参照配列に比較してアミノ酸変更の特定の整数までを含んでもよく、ここでこの変更は、少なくとも1つのアミノ酸欠失、保存的置換および非保存的置換を含む置換、または挿入からなる群より選択され、ここでこの変更は、参照ポリヌクレオチド配列のアミノ末端もしくはカルボキシ末端位置に、またはそれらの末端位置の間のいずれかに存在してもよく、参照配列におけるアミノ酸の間に個々に、または参照配列内の1つ以上の連続する群のいずれかに分散され、このアミノ酸の変更の数は、配列番号2のアミノ酸の総数と、同一性パーセントを規定する整数を100で割ったものとを掛けて、次にその結果を配列番号2のアミノ酸の総数から引くことによって、すなわちn=X−(X y)によって決定されるが、ここでnはアミノ酸変更の数であり、Xは配列番号2のアミノ酸の総数であり、yは50%の場合は0.5、60%の場合は0,60、70%の場合は0.70、80%の場合は0.80、85%の場合は0,85、90%の場合は0.90、95%の場合は0.95、97%の場合は0.97または100%の場合は1.00であり、は、乗算演算子の記号であり、そしてXおよびyの任意の非整数の結果は、それをXから引く前に、最も近い整数に切り捨てられる。
例えば、本発明のポリペプチド配列は、配列番号2の参照配列に対して同一であってもよく、すなわち、100%同一であってもよく、または同一性パーセントが100%同一性未満であるように、参照配列に対して比較して特定の整数のヌクレオチド変更まで含んでもよい。このような変更は、少なくとも1つのアミノ酸の欠失、保存的置換および非保存的置換を含む置換、または挿入からなる群より選択され、ここでこの変更は、参照ポリヌクレオチド配列のアミノ末端もしくはカルボキシ末端位置に、またはそれらの末端位置の間のいずれかに存在してもよく、参照配列におけるアミノ酸の間に個々に、または参照配列内の1つ以上の連続する群のいずれかに分散される。所定の同一性パーセントについてのアミノ酸変更の数は、配列番号2のアミノ酸の総数と、同一性パーセントを規定する整数を100で割ったものとを掛けて、次にその結果を配列番号2のアミノ酸の総数から引くことによって、すなわちn=X−(X y)によって決定されるが、ここでnはアミノ酸変更の数であり、Xは配列番号2のアミノ酸の総数であり、yは、70%の場合は0.70、80%の場合は0.80、85%の場合は0,85などであり、そしては、乗算演算子の記号であり、そしてXおよびyの任意の非整数の結果は、それをXから引く前に、最も近い整数に切り捨てられる。
「相同性(homology)」という用語は、本明細書において用いる場合、同一性および類似性の両方を包含する。
例えば、いくつかの改変体は、イヌRANKリガンドのアミノ酸配列と実質的なアミノ酸配列相同性を有する。本発明では、アミノ酸配列の相同性または配列の同一性は、残基のマッチングを最適化することによって、および必要に応じて、必要なギャップを導入することによって決定される。相同なアミノ酸配列は代表的には、それぞれの各々の配列において天然の対立遺伝子の、多形性の種間変動を含むことを意図する。代表的な相同性タンパク質またはポリペプチドは、イヌRANKLのアミノ酸配列と、25〜100%の相同性(ギャップが導入され得る場合)から50〜100%までの相同性(保存的置換が含まれる場合)を有する。観察された相同性は代表的には、少なくとも約35%、好ましくは少なくとも約50%、さらに好ましくは少なくとも約75%、そして最も好ましくは約80%または以上である。Needlehamら、J.Mol.Biol.48:443〜453(1970);Sankoffら、Time Warps,String Edits、and Macromolecules:The Theory and Practice of Sequence Comparison,1983,Addison−Wesley,Reading,MA;ならびにIntelliGenetics,Mountain View,CAおよびUniversity of Wisconsin Genetics Computer Group,Madison,WIのソフトウェアパッケージを参照のこと。
相同な核酸配列とは、整列して比較した場合に有意な類似性を示す配列である。核酸における相同性の標準は、配列比較によって当該分野で一般的に用いられる相同性についての基準であるか、またはハイブリダイゼーション条件に基づき、これは以下にさらに詳細に記載される。
配列されたヌクレオチドのうち少なくとも約50%、好ましくは少なくとも約75%、さらに好ましくは少なくとも約90%、そして最も好ましくは少なくとも約95%においてヌクレオチド挿入または欠失を説明するように最適に整列した場合、2つの配列(またはそれらの相補鎖)におけるヌクレオチド残基の同一性が存在するときに、実質的なヌクレオチド配列相同性が観察される。実質的な相同性はまた、1つの配列が選択的なハイブリダイゼーション条件下で別の配列にハイブリダイズする場合にも存在する。代表的には、少なくとも約30ヌクレオチドのストレッチにわたって少なくとも約55%の相同性、好ましくは少なくとも約25ヌクレオチドのストレッチにわたって少なくとも約65%の相同性、さらに好ましくは約20ヌクレオチドにわたって少なくとも約75%の相同性、そして最も好ましくは少なくとも約90%の相同性がある場合に、選択的なハイブリダイゼーションが存在する。例えば、Kanehisa,Nucleic Acids Res.12:203(194)を参照のこと。このような相同性比較の長さは、さらに長いストレッチを包含してもよく、特定の実施形態では、少なくとも約17、好ましくは少なくとも約25、さらに好ましくは少なくとも約50、そして最も好ましくは少なくとも約75ヌクレオチド残基の配列をカバーしてもよい。
相同性を確立するためにハイブリダイゼーションにおいて使用されるストリンジェンシー条件は、塩濃度、温度、有機溶媒の存在および他のパラメーターのような要因に依存する。ストリンジェントな温度条件としては一般に、約30℃を超える、しばしば約37℃を超える、代表的には約45℃を超える、好ましくは約55℃を超える、より好ましくは約65℃を超える、そして最も好ましくは約70℃を超える温度が挙げられる。ストリンジェントな塩条件は通常は、約1000mM未満、通常は約500mM未満、さらに通常は約400mM未満、好ましくは約300mM未満、さらに好ましくは約200mM未満、そして最も好ましくは約150mM未満である。例えば、100、50および20mMの塩濃度を用いる。しかし、前述のパラメーターの組み合わせは、任意の単一のパラメーターの測定よりも重要である。例えば、Wetmurら、J.Mol.Biol.31:349(1968)を参照のこと。
ポリペプチドをコードする2つの核酸配列が実質的に同一であるというさらなる指標は、第一の核酸によってコードされるポリペプチドが、下記のような第二の核酸によってコードされるポリペプチドと免疫学的に交差反応性であるということである。従って、例えば、2つのペプチドが保存的置換によってのみ異なる場合、ポリペプチドは代表的には第二のポリペプチドに対して実質的に同一である。
イヌRANKLまたはそのフラグメントをコードする核酸は、標準的な方法によって調製され得る。例えば、DNAは、Matteucciらのホスホラミダイト固体支持方法[J.Am.Chem.Soc.103:3185(1981)]、Yooらの方法[J.Biol.Chem.764:17078(1989)]、または他の周知の方法を用いて化学的に合成され得る。
当然ながら、遺伝子コードの縮重に起因して、多くの異なるヌクレオチド配列がイヌRANKリガンドをコードし得る。このコドンは、原核生物系または真核生物系において最適の発現について選択され得る。このような縮重バリアントも、当然ながら、本発明によって包含される。
さらに、イヌRANKリガンドをコードする核酸は、ヌクレオチド置換、ヌクレオチド欠失、ヌクレオチド挿入およびヌクレオチドストレッチの反転によって容易に改変できる。このような改変によって、野生型リガンドと共通の免疫原性活性または抗原性活性を有する抗原をコードする新規なDNA配列が得られる。これらの改変された配列は、野生型または変異リガンドを生成するために、または組み換えDNA系における発現を増強するために用いることができる。
「ベクター(vector)」、「クローニングベクター(cloning vector)」および「発現ベクター(expression vector)」という用語は、ビククルであって、それによってDNAまたはRNA配列(例えば、外来遺伝子)が宿主細胞に導入されて、それによって宿主を形質転換し、導入された配列の発現(例えば、転写および翻訳)を促進することができるビヒクルを意味する。本発明において用いられ得るベクターとしては、微生物プラスミド、ウイルス、バクテリオファージ、組み込み可能なDNAフラグメント、および宿主のゲノムへの核酸の組み込みを容易にし得る他のビヒクルが挙げられる。プラスミドはベクターの最も共通に用いられる形態であるが、等価な機能を果たし、当該分野で公知であるかまたは公知になる他の全ての形態が、本明細書における使用に適切である。例えば、Pouwelsら、Cloning Vectors:A Laboratory Manual,1985および補遺、Elsevier、N.Y.およびRodriguezら(編)、Vectors:A Survey of Molecular Cloning Vectors and Their Uses,1988,Buttersworth,Boston,MAを参照のこと。
イヌRANKリガンドをコードするDNAをベクターに挿入することは、DNAおよびベクターの両方の末端に適合した制限部位があれば容易に達成される。これを行うことができない場合、平滑末端を作製するために制限エンドヌクレアーゼ切断によって生成した一本鎖のDNAオーバーハングを消化して戻すことによって、DNAおよび/またはベクターの末端を改変すること、または適切なDNAポリメラーゼでこの一本鎖末端を充填することによって同じ結果を達成することが必要であるかもしれない。あるいは、所望の部位は、例えば、末端に対してヌクレオチド配列(リンカー)を連結することによって、生成されてもよい。このようなリンカーは、所望の制限部位を規定する特定のオリゴヌクレオチド配列を含んでもよい。制限部位はまた、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の使用を通じて生成されてもよい。例えば、Saikiら、Science 239:487(1988)を参照のこと。切断されたベクターおよびDNAフラグメントはまた、必要に応じて、ホモポリマー性のテーリングによって改変されてもよい。
本発明において用いられる組み換え発現ベクターは代表的には、適正な宿主細胞において核酸の発現を調節できる適切な遺伝子制御エレメントに通常は作動可能に連結された、イヌRANKリガンドの1つをコードする核酸を含むDNAまたはRNA構築物を自己複製する。遺伝子制御エレメントは、原核生物プロモーター系または真核生物プロモーター発現制御系を含んでもよく、代表的には転写プロモーター、転写の開始を制御する任意のオペレーター、mRNA発現のレベルを増強する転写エンハンサー、適切なリボソーム結合部位をコードする配列、ならびに転写および翻訳を終結する配列を含む。発現ベクターはまた、ベクターが宿主細胞と独立して複製することを可能にする複製起点を含んでもよい。
本発明のイヌRANKリガンドをコードする核酸の発現は、原核生物細胞または真核生物細胞のいずれかにおいて従来の方法によって行なうことができる。「宿主細胞(host cell)」という用語は、外来遺伝子、DNAまたはRNA配列を発現して所望の物質、例えばRNAまたはタンパク質を生成し得る任意の細胞を意味する。イヌRANKLをコードする核酸を発現するための適切な宿主細胞としては、原核生物および高等な真核生物が挙げられる。原核生物としては、グラム陰性および陽性の生物体の両方、例えば、E.coliおよびB.subtilisが挙げられる。高等な真核生物としては、動物細胞、非哺乳動物起源、例えば、昆虫細胞および鳥類、ならびに哺乳動物起源、例えば、ヒト、霊長類およびげっ歯類から樹立された組織培養細胞株が挙げられる。
代表的に用いられる原核生物発現制御配列としては、βラクタマーゼおよびラクトースプロモーター系[Changら、Nature,198:1056(1977)]、トリプトファン(trp)プロモーター系[Goeddelら、Nucleic Acids Res.8:4057(1980)]、λPLプロモーター系[Shimatakeら、Nature,292:128(1981)]およびtacプロモーター[De Boerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 292:128(1983)]由来のプロモーターを含むプロモーターが挙げられる。このようなコントロール配列を含む多くの発現ベクターが当該分野で公知であり、市販されている。
原核生物の宿主−ベクター系としては多くの異なる種についての広範な種々のベクターが挙げられる。本明細書において用いる場合、E.coliおよびそのベクターとは一般に、他の原核生物において用いられる等価なベクターを含んで用いられる。DNAを増幅するための代表的なベクターは、pBR322またはその多くの誘導体である。イヌRANKLを発現するために用いることができるベクターとしては、限定はしないが、lacプロモーター(pUC−シリーズ)を含むプロモーター;trpプロモーター(pBR322−trp);Ippプロモーター(pIN−シリーズ);λpPまたはpRプロモーター(pOTS);またはハイブリッドプロモーター、例えばptac(pDR540)が挙げられる。Brosiusら「Expression Vectors Employing Lambda−、trp−、lac−、and lpp−derived Promotors」、RodriguezおよびDenhardt(編)Vectors:A Survey of Molecular Cloning Vectors and Their Uses,1988,Buttersworth,Boston,205〜236頁を参照のこと。
高等な真核生物組織培養細胞は、イヌRANKLの組み換え産生のための好ましい宿主である。昆虫バキュロウイルス発現系を含む、任意の高等な真核生物組織培養細胞株を用いてもよいが、哺乳動物細胞が好ましい。このような細胞の形質転換またはトランスフェクションおよび伝播は、慣用的な手順になっている。有用な細胞株の例としては、HeLa細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株、ベビーラット腎臓(BRK)細胞株、昆虫細胞株、鳥類細胞株およびサル(COS)細胞株が挙げられる。
このような細胞株のための発現ベクターは通常、複製起点、プロモーター、転写開始部位、RNAスプライシング部位(ゲノムDNAを用いる場合)、ポリアデニル化部位、および転写終結部位を含む。これらのベクターはまた一般に、選択遺伝子または増幅遺伝子を含む。適切な発現ベクターは、例えば、アデノウイルス、SV40、パルボウイルス、ワクシニアウイルスまたはサイトメガロウイルスのような供給源由来のプロモーターを担持する、プラスミド、ウイルスまたはレトロウイルスであってもよい。適切な発現ベクターの代表的な例としては、pCR(登録商標)3.1、pCDNA1、pCD[Okayamaら、Mol.Cell Biol.5:1136(1985)]、pMC1neoPoly−A[Thomasら、Cell 51:503(1987)]、pUC19、pREP8、pSVSPORTおよびそれらの誘導体、ならびにpAC373またはpAC610のようなバキュロウイルスベクターが挙げられる。
(タンパク質精製)
本発明のタンパク質、ポリペプチドおよび抗原性フラグメントは、限定はしないが、塩またはアルコール沈殿、分取ディスクゲル電気泳動、等電点電気泳動、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、逆相HPLC,ゲル濾過、陽イオンおよび陰イオン交換、分配クロマトグラフィーおよび向流分配を含む標準的な方法によって精製され得る。このような精製方法は当該分野で周知であり、例えば、Guide to Protein Purification,Methods in Enzymology,第182巻、M.Deutscher編、1990、Academic Press,New York,NYに開示されている。
精製工程に続いて、下記のようなリガンド結合活性についてのアッセイを行なってもよい。特にリガンドが細胞または組織供給源から単離される場合、フェニルメタンスルホニルフルオライド(PMSF)のようなタンパク質分解酵素の1つ以上のインヒビターをアッセイ系に含むことが好ましい。
(スクリーニングシステムおよび方法)
本発明によって、炎症、骨疾患、変形性関節炎、関節リウマチ、骨粗しょう症および疼痛を含む種々の疾患の処置および管理に有用であり得るイヌRANKリガンドの選択的アンタゴニストの開発が可能になる。従って、本発明のリガンドは、RANKLのアンタゴニストを同定するためのスクリーニングシステムにおいて使用することができる。本質的に、これらのシステムはRANKレセプター、イヌRANKリガンド自体を含む適切なリガンド、およびイヌRANKLアンタゴニストの存在下で試験されるべきサンプルを一緒にするための方法を提供する。
2つの基本的なタイプのスクリーニングシステムである標識リガンド結合アッセイおよび「機能的(functional)」アッセイを用いることができる。結合アッセイにおける使用のための標識リガンドは、抗体の標識と組み合わせて、以下に記載のような、測定可能な基を用いてイヌRANKLを標識することによって得ることができる。イヌRANKLの種々の標識型は、標準的な技術を用いて生成できる。あるいは、RANKレセプターを標識してもよい。
代表的には、所定の量のRANKレセプターを、標識されたイヌRANKL自体のような、漸増する量の標識リガンドと接触させ、結合した標識リガンドの量を、洗浄によって未結合の標識リガンドを除去した後に測定する。標識したリガンドの量が増えるにつれて、全てのRANKレセプター結合部位が占有されるか飽和されるポイントに最終的に達する。標識されたリガンドの特定のレセプター結合は、大過剰の未標識リガンドによって排除される。
好ましくは、RANKレセプターに対する標識リガンドの非特異的な結合が最小であるアッセイシステムを用いる。非特異的な結合は代表的には、標識されたリガンドの総結合の50%未満、好ましくは15%未満、そして最も好ましくは10%未満である。
原則的には、本発明の結合アッセイは、可溶性RANKレセプターを用いて行なうことが可能であり、そして得られたレセプター標識リガンド複合体は、例えば、そのリガンドに対する抗体を用いて沈殿できる。次いで、この沈殿物を洗浄して、結合した標識リガンドの量を測定してもよい。
しかし、好ましくは、RANKレセプターは、細胞の膜に組み込まれる。次いで膜画分は、細胞から単離されて、アッセイのためのレセプターの供給源として用いられ得る。
本発明の結合アッセイは、イヌRANKLのアンタゴニストを同定するために用いることができる。なぜなら、それらはRANKレセプターに対するリガンドの結合を妨げるからである。
基本的な結合アッセイでは、イヌRANKLアンタゴニストを同定するための方法は:
(a)RANKレセプターまたはその配列を、既知の量のイヌRANKLの存在下において、イヌRANKLアンタゴニストの存在について試験すべきサンプルと接触させる工程と;
(b)レセプターに結合したイヌRANKLの量を測定する工程と;
を包含し、これによってサンプル中のイヌRANKLアンタゴニストは、このようなアンタゴニストの非存在下で測定される結合に比べて、RANKレセプターに対するRANKLの実質的に低下した結合を測定することによって特定される。前に言及したとおり、RANKLが標識されてもRANKが標識されてもよい。
次いで、RANKレセプターに対するイヌRANKリガンドの結合を阻害する特定の分子がアンタゴニストであるかまたはアゴニストであるかの決定を、二番目に、機能的アッセイにおいて行なう。結合アッセイにおいて同定される分子の機能性は、細胞および動物モデルにおいて決定され得る。
細胞モデルにおいて、RANKLによって媒介される細胞内活性のパラメーターをモニターしてもよい。このようなパラメーターとしては、限定はしないが、変更された細胞内cAMPまたはCa2+濃度が挙げられる。このような活性について動物または動物組織を用いる方法もまた使用できる。
基本的な機能的アッセイにおいて、イヌRANKリガンドのアンタゴニストを同定する方法は:
(a)既知量のRANKまたはその代用品の存在下でイヌRANKLポリペプチドを発現する細胞を、イヌRANKリガンドアンタゴニストの存在について試験されるべきサンプルと接触させる工程;および
(b)ポリペプチドに対するRANKの結合によって調節される少なくとも1つの細胞機能を測定する工程;
を包含し、これによってサンプル中のイヌRANKリガンドアンタゴニストは、このようなアンタゴニストの非存在下で測定される効果に比べて、この細胞機能に対する実質的に低下した効果を測定することによって特定される。
(他の種由来の哺乳動物RANKリガンド)
本発明は、他の種からRANKリガンドをクローニングするための方法を提供する。要するに、サザンブロットおよびノーザンブロット分析を行なって、RANKリガンドをコードする遺伝子を発現する他の種由来の細胞を同定することができる。相補的DNA(cDNA)ライブラリーは、このような細胞から単離されたmRNAから標準的な方法によって調製可能であり、そして本明細書に提供される核酸およびアミノ酸の配列に基づくプローブまたはPCRプライマーを変性することによって、RANKリガンドをコードするクローンを同定することができる。
あるいは、発現クローニング方法論は、RANKリガンドをコードする特定のクローンを同定するために用いることができる。多数の哺乳動物種由来のRANKリガンドとの交差反応性を示す抗体調製物は、発現クローニングをモニタリングするのに有用であり得る。
しかし、種々の種由来のRANKリガンドをコードする、同定されたクローンを単離して配列決定することが可能であり、そしてコード領域を、切除して、適切なベクター中に挿入することができる。
(配列番号2のポリペプチドをコードするmRNAの局在化)
本発明はまた、配列番号2のアミノ酸配列によって規定されるポリペプチドをコードするメッセンジャーRNAの局在化のための組成物および方法を提供する。
詳細には、1レーンあたり約2μgのポリ(A)RNAを含む細胞株ブロットは、Clontech(Palo Alto,CA)から購入する。例えば、Amersham Rediprimeのランダムプライマー標識キット(RPN1633)を用いて、[α32P]dATPでプローブを放射標識する。プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションは、65℃で0.5M NaHPO、7% SDSおよび0.5mM EDTA(pH8.0)の中で行なう。高ストリンジェンシーの洗浄は、例えば、65℃で、最初の洗浄は6×SSC、0.1%SDS中で15分間、続いて2回の引き続く洗浄は0.2×SSC、0.1%SDS中で15分間行なう。次いで、この混合物を増感スクリーンの存在下において−70℃でX線フォルム(Kodak)に曝す。cDNAライブラリーのサザン分析によるさらに詳細な研究を、配列番号1によって規定されるヌクレオチド配列を有する核酸の選択されたクローンを用いて行い、他の細胞サブセットにおけるそれらの発現を検査する。
複数の整列された配列における保存および変動のパターンを利用する2つの予測アルゴリズム(RostおよびSander(1994)Proteins 19:55〜72)およびDSC(KingおよびSternberg(1996)Protein Sci.5:2298〜2310)を用いる。
あるいは、2つの適切なプライマーを選択して、メッセンジャーの存在について選択された適切なmRNAサンプルに対してRT−PCRを用いて、cDNA、例えば遺伝子を発現するサンプルを生成する。
全長クローンは、PCRシグナルによって予め選択された適切な組織由来のcDNAライブラリーのハイブリダイゼーションによって単離されてもよい。
配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸のメッセンジャーを適切な技術、例えば、PCR、イムノアッセイ、ハイブリダイゼーションその他によってアッセイする。組織および器官のcDNA調製物は、例えば、Clontech,Mountain View,CAから入手可能である。
cDNAライブラリーでのサザン分析は以下のとおり行なう:一次増幅したcDNAライブラリー由来のDNA(5μg)を適切な制限酵素で消化して、インサートを遊離し、1%アガロースゲルで泳動して、ナイロンメンブレン(SchleicherおよびSchuell,Keene,NH)に転写する。
(免疫原性組成物、ワクチンおよび抗体の産生)
「免疫原性組成物(immunogenic composition)」は、物質または物質の組み合わせであって、共有結合的にまたは非共有結合的に組み合わされ、生物体においておよび/または単離された免疫系細胞から免疫応答を誘発するのに有効である。免疫応答は、外来物質に対する身体の反応であって、このような反応の生理学的なまたは病理学的な結果を導くことなく、すなわち生物体に対して防御免疫を付与する必要のない反応である。免疫応答は、以下の1つ以上を含んでもよい:抗原に対する曝露に応答した胸腺によるリンパ球の産生を含む、細胞媒介性免疫応答;および/または引き続く抗体産生をともなう抗原暴露に応答した血漿リンパ球の産生を含む、体液性免疫応答。免疫原性組成物は、抗体の産生を惹起するための抗原として有用である。
本発明のイヌRANKリガンドの抗原性(すなわち免疫原性)フラグメントは、RANKレセプター結合活性を有しても有さなくてもよいが、このフラグメントとは免疫原として産生され得る。それらがRANKに結合するか否かにかかわらず、このようなフラグメントは完全なリガンドと同様に、標準的な方法により、レセプターに対する結合を妨げ得る抗体を調製するための抗原として有用である。エピトープは一般に少なくとも約5つ、好ましくは少なくとも約8つのアミノ酸残基を含むということは当該分野では周知である[Ohnoら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:2945(1985)]ので、抗体の産生に用いられるフラグメントは一般に、少なくともそのサイズである。好ましくは、フラグメントは、さらに多くの残基を含む。所定のフラグメントが免疫原性であるか否かは、慣用的な実験によって容易に決定できる。単なる例であるが、イヌRANKLポリペプチドフラグメントの好ましいフラグメントは、上記の表1に挙げられるフラグメントを包含する。
当業者はまた、ポリペプチドの所望の免疫原性フラグメント/エピトープの選択は、そのポリペプチドの三次構造に依存するということを理解する。結合抗体を惹起するのに好ましいフラグメントは、折り畳まれたポリペプチドの外側のペプチド構造、例えば、折り畳まれた構造の外側または溶媒接近可能部分を含み、免疫系または免疫細胞に接近可能であるペプチドループである。配列番号2のポリペプチドは主に、内因性の細胞膜に結合したイヌRANKLの細胞外部分に相当する。マウスRANKLの三次構造およびタンパク質のTNFスーパーファミリー内の相同性に基づいて、Lamら[本明細書に参考として援用される、J Clin Invest,108(7):971〜979(2001)は、マウスRANKLに特有である、外側に提示されるループが、Lamらの文献(同書)の図2に例示される、溶媒接近可能なAA”、CD、DE、およびEFループに分類されるということを報告している。配列番号2のイヌRANKLの類似の領域が好ましいことを意図しているが、ただし本発明のイヌRANKLポリペプチドの抗体認識のドメインおよび選択的結合のドメインを排除することはない。従って、適切な融合タンパク質の免疫原としておよび/または成分として好ましいイヌRANKLポリペプチド、および/または他のワクチン調製物としては、例えば、マウスRANKLループ領域全体に相当するイヌRANKLポリペプチドフラグメント、配列番号2の約アミノ酸110残基〜約アミノ酸140残基、ならびに以下の表2に列挙される特定のイヌRANKLポリペプチドが挙げられる。
(表2)
配列番号2の約125残基〜約160残基;
配列番号2の約119残基〜約153残基;
配列番号2の約175残基〜約200残基;
配列番号2の約183残基〜約192残基;
配列番号2の約200残基〜約225残基;
配列番号2の約204残基〜約211残基;
配列番号2の約195残基〜約215残基;
配列番号2の約221残基〜約227残基;ならびに
上記の組み合わせ。
好ましくは、例えば、表1および/または表2のイヌRANKLポリペプチドおよび/またはフラグメントは、「キャリア効果(carrier effect)」を介してその免疫原性を増強するためにキャリア分子に対して架橋される。免疫原性のキャリア分子に対するポリペプチドおよび/またはポリペプチドフラグメントの結合体化によって、「キャリア効果」として一般に公知であるよりもフラグメントは、免疫原性になる。これは、処置された哺乳動物が代表的には免疫学的に寛容である細胞外ポリペプチドに関しては特に好ましい。
適切なキャリア分子としては、例えば、タンパク質および天然または合成のポリマー化合物、例えば、ポリペプチド、ポリサッカライド、リポポリサッカライドなどが挙げられる。タンパク質キャリア分子が特に好ましく、これには限定はしないが、キーホールリンペットヘモシアニン、および哺乳動物の血清タンパク質、例えば、ヒトもしくはウシのγグロブリン、ヒト、ウシもしくはウサギの血清アルブミン、またはこのようなタンパク質のメチル化された誘導体もしくは他の誘導体が挙げられる。他のタンパク質キャリアは、当業者に明白である。好ましくは、ただし必須ではないが、タンパク質キャリアは、フラグメントに対する抗体が惹起される宿主動物に対して外来である。
キャリア分子に対する共有的なカップリングは、当該分野で周知の方法を用いて達成できるが、その正確な選択は、用いられるキャリア分子の性質によって決定される。免疫原性のキャリア分子がタンパク質である場合、本発明のフラグメントは、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミドまたはグルタルアルデヒドのような水溶性カルボジイミドを用いて、カップリングされ得る。これらのようなカップリング剤はまた、別のキャリア分子の使用なしに、それ自体に対してこのフラグメントを架橋するために用いることができる。凝集物へのこのような架橋によって、免疫原性を増大することも可能になる。
免疫原性はまた、アジュバントの使用によって、単独で、またはカップリングまたは凝集と組み合わせて増大され得る。動物のワクチン接種のために適切なアジュバントとしては、限定はしないが、アジュバント65(ピーナツオイル、マンナイドモノオレエート(mannide monooleate)およびモノステアリン酸アルミニウムを含む);フロイントの完全アジュバントまたは不完全アジュバント;鉱物ゲル、例えば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウムおよびミョウバン;サーファクタント、例えば、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、リゾレシチン、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド、N,N−ジオクタデシル−N’,N’−ビス(2−ヒドロキシメチル)プロパンジアミン、メトキシヘキサデシルグリセロールおよびプルロニックポリオール;ポリアニオン、例えば、ピラン、硫酸デキストラン、ポリIC、ポリアクリル酸、およびカルボポル;ペプチド、例えば、ムラミルジペプチド、ジメチルグリシンおよびタフトシン;ならびに油性乳濁液が挙げられる。ポリペプチドはまた、リポソーム他のマイクロキャリアへの取り込み後に投与されてもよい。イムノアッセイのアジュバントおよび種々の局面に関する情報は、例えば、P.Tijssen、Practice and Theory of Enzyme Immunoassays,第三版,1987、Elsevier,New Yorkに連続して開示される。
ワクチン(またはワクチン組成物)は、抗原、および/または上記の免疫原性組成物を含む組成物、および/または動物被験体に投与された場合、その被験体動物において制御された様式で免疫原性のチャレンジを生じさせる処方物であってもよい。本発明のワクチンは、例えば、抗原、または抗原をコードする発現可能(例えば、ウイルスベクターにおいて、または裸のDNAベクターにおいて)な核酸を含んでもよい。特定の実施形態では、抗原は、イヌRANKLポリペプチドまたはその免疫原性フラグメントである。本発明によって教示されるイヌRANKLポリペプチドおよびその免疫原性フラグメントの全ての形態が、このようなワクチンの一部であり得る。特定の実施形態では、動物の被験体に対する本発明のワクチンの投与は、被験体動物の天然のRANKLの生物学的作用(活性)を少なくとも部分的に否定するように機能する。本発明のワクチンは一般に、ただし決して常にではないが、上記で例示されたようなアジュバントを含む。本発明によって意図されるワクチン投与の方法の例としては、皮下、非経口、腹腔内、乱刺、静脈内、筋肉内の注射および注入が挙げられる。ワクチンの処方、使用および投与は、当該分野で周知であり、その内容が全体として本明細書において参考として援用される、公開PCT出願WO00/158071および米国特許6,646,500 B1において概説されている。
本発明はまた、イヌRANKLに結合するポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体(mAb)、ならびに好ましくはイヌRANKLに特異的に結合する抗体を包含する。本明細書において用いる場合、「抗体(antibody)」という用語は、免疫グロブリンおよび/またはそのフラグメントをいう。天然に存在する免疫グロブリンは、免疫グロブリン遺伝子によって実質的にコードされる1つ以上のポリペプチドからなる。認識される免疫グロブリン遺伝子としては、κ、λ、α、γ、δ、εおよびμの定常領域遺伝子、ならびに無数の免疫グロブリン可変領域の遺伝子が挙げられる。本発明による抗体(単数または複数)はまた、抗体フラグメント、すなわち、抗原結合フラグメント、例えば、Fv、FabおよびF(ab’)、操作された単鎖結合タンパク質、例えば、本明細書において参考として援用される、Hustonら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,85,5879〜5883(1988)およびBirdら,Science,242,423〜426(1988)、ならびに、二機能性のハイブリッド抗体(例えば、Lanzavecchiaら、Eur.J.Immunol.17,105(1987))を包含する。一般的には、その全てが本明細書において参考として援用される、Hoodら、Immunology,Benjamin,N.Y.第二版(1984)、HarlowおよびLane,Antibodies.A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory(1988)およびHunkapillerおよびHood,Nature,323,15〜16(1986)を参照のこと。
例えば、標準的な方法を用いて免疫された動物から生成した血清を直接用いてもよいし、またはIgG画分は、標準的な方法、例えば、血漿分離交換法またはIgG特異的吸着剤、例えば固定されたプロテインAを用いる吸着クロマトグラフィーを用いて、血清から分離してもよい。あるいは、モノクローナル抗体を調製してもよく、そして必要に応じて、このようなmAb由来の抗原結合フラグメントまたは組み換え結合タンパク質を調製してもよい。このようなMAbまたはそのフラグメントは、ヒト化が所望される場合に、当該分野で公知の方法によってヒト化されてもよい。
本発明のイヌRANKL、またはイヌRANKLの抗原性フラグメントに選択的に結合するmABを産生するハイブリドーマは、周知の技術によって生成される。通常、このプロセスは、所望の抗体を産生するBリンパ球との不死化細胞株の融合を包含する。あるいは、不死の抗体産生細胞株を生成するための融合以外の技術、例えば、ウイルス誘導性の形質転換を用いることができる[Casaliら、Science 234:476(1986)]。不死化細胞株は一般に、形質転換された哺乳動物細胞、特にげっ歯類、ウシ、およびヒト由来の骨髄腫細胞である。最も頻繁には、簡便性および有効性の問題でラットまたはマウスの骨髄腫細胞株が使用される。
抗原を注射された哺乳動物から抗体産生リンパ球を得るための技術は周知である。一般には、ヒト由来の細胞が使用される場合には末梢血リンパ球(PBL)を用いるか、または非ヒト哺乳動物供給源由来の脾臓もしくはリンパ節の細胞を用いる。宿主動物は、精製された抗原の反復投与で注射され(ヒト細胞はインビトロで感作される)、そして動物は、所望の抗体産生細胞を生成することが可能になり、その後、その細胞を不死化細胞株との融合のために回収する。融合のための技術も当該分野で周知であり、一般には、ポリエチレングリコールのような融合因子とともに細胞を混合する工程を包含する。
ハイブリドーマは、標準的な手順、例えばHAT(ヒポキサンチン−アミノプテリン−チミジン)選択によって選択される。所望の抗体を分泌するハイブリドーマは、例えばウエスタンブロット、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)、RIA(ラジオイムノアッセイ)などのような標準的なイムノアッセイを用いて選択される。標準的なタンパク質精製技術を用いて培地から抗体を回収する[Tijssen,Practice and Theory of Enzyme Immunoassays(Elsevier,Amsterdam,1985)]。
上記の技術を適用する手引きを得るのには多くの引用文献が利用可能である[Kohlerら、Hybridoma Techniques(Cold Spring Harbor laboratory,New York,1980);Tijssen,Practice and Theory of Enzyme Immunoassays(Elsevier,Amsterdam,1985);Campbell,Monoclonal Antibody Technology(Elsevier,Amsterdam,1984);Hurrell,Monoclonal Hybridoma Antibodies:Techniques and Applications(CRC Press,Boca Raton,FL,1982)]。モノクローナル抗体はまた、周知のファージライブラリー系を用いても生成できる。例えば、Huseら、Science 246:1275(1989);Wardら、Nature,341:544(1989)を参照のこと。
このように産生した抗体は、ポリクローナル抗体であろうとモノクローナル抗体であろうと、例えば、免疫親和性クロマトグラフィーによりリガンドを精製するための周知の方法によって固体支持体に結合した固定型で用いられ得る。
抗原性フラグメントに対する抗体はまた、イヌRANKリガンドのイムノアッセイを基準として、標準的な方法によって用いられてもよいし、標識されなくても、標識されてもよい。用いられる特定の標識は、イムノアッセイのタイプに依存する。用いることができる標識の例としては、限定はしないが、放射性標識、例えば、32P、125I、Hおよび14C;蛍光標識、例えば、フルオレセインおよびその誘導体、ローダミンおよびその誘導体、ダンシルおよびウンベリフェロン;化学発光因子(chemiluminescer)、例えば、ルシフェリア(luciferia)、および2,3−ジヒドロフタラジンジオン;ならびに酵素、例えば、西洋ワザビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、リゾチームおよびグルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼが挙げられる。
抗体は、公知の方法によってこのような標識でタグ付けされ得る。例えば、アルデヒド、カルボジイミド、ジマレイミド、イミデート、スクシンイミド、ビスジアゾ化ベンザジンなどのようなカップリング剤を用いて、蛍光標識、化学発光標識または酵素標識で抗体をタグ化することができる。関与する一般的な方法は、当該分野で周知であり、例えば、Immunoassay:A Practical Guide,1987,Chan(編)、Academic Press,Inc.,Orlando,FLに記載されている。このようなイムノアッセイは、例えば、レセプターの精製の間に得られた画分で行うことができる。
本発明の抗体はまた、発現クローニング系においてイヌRANKLを発現する特定のcDNAクローンを同定するために用いることができる。
レセプターのリガンド結合部位に特異的な中和抗体はまた、RANKL結合をブロックするアンタゴニスト(インヒビター)として用いることができる。このような中和抗体は、慣用的な実験を通じて容易に同定できる。
RANKL活性の拮抗は、完全な抗体分子、または周知の抗原結合フラグメント、例えば、Fab、Fc、F(ab)、およびFvフラグメントを用いて達成できる。このようなフラグメントの定義は、例えば、Klein,Immunology(John Wiley,New York,1982);Parham、第14章、Weir編、Immuunochemistry、第4版(Blackwell Scientific Publishers,Oxford,1986)に見出すことができる。抗体フラグメントの使用および生成がまた、記載されている、例えば:Fabフラグメント[Tijssen,Practice and Theory of Enzyme Immunoassays(Elsevier,Amsterdam,1985)]、Fvフラグメント[Hochmanら、Biochemistry 12:1130(1973);Sharonら、Biochemistry 15:1591(1976);Ehrlichら、米国特許第4,355,023号]および抗体ハーフ分子(Auditore−Hargreaves,米国特許第4,470,925号)。公知の抗体重鎖および軽鎖可変領域配列に基づいて組み換えFvフラグメントを作製する方法はさらに、例えばMooreら(米国特許第4,642,334号)によって、およびPlueckthun[Bio/Technology 9:545(1991)]によって記載されている。あるいは、それらは、標準的な方法によって化学的に合成され得る。
本発明はまた、抗原として上記の抗体を用いて生成される、ポリクローナルおよびモノクローナルの両方の抗イディオタイプ抗体を包含する。これらの抗体は、リガンドの構造を模倣することができるので、有用である。
(薬学的組成物)
本発明のイヌRANKリガンドアンタゴニストは、RANKリガンドの活性をブロックするために、そしてこれによって、RANK/RANKL系によって生じるかもしくは媒介される任意の医学的状態を処置するために、治療上用いることができる。治療適用に関与する投薬レジメンは、治療物質の作用を改変し得る種々の要因、例えば、患者の状態、体重、性別および食事、投与のタイミング、ならびに他の臨床要因を考慮して、担当する獣医師によって決定される。
このような物質の治療的な投与のための代表的なプロトコールは、当該分野で周知である。本発明の薬学的組成物の投与は、代表的には、非経口的、腹腔内、静脈内、皮下、筋肉内の注射、注入または任意の他の受容可能な全身性の方法による。しばしば、処置投薬は、安全性および有効性を最適化するために低レベルから増量して滴定される。
投薬量は、さらに小さい分子サイズおよび投与後の潜在的に低下した半減期(クリアランス時間)を相殺するように調節される。しかし、本発明のイヌRANKLアンタゴニストが、本発明の方法を用いて同定できる、低分子有機物および阻害性リガンドアナログを含む、他のタイプのインヒビターに加えて、中和抗体またはその結合フラグメントを包含することが当業者によって理解される。
本発明の組成物の「有効量(effective amount)」とは、RANKLによって生じるかまたは媒介される医学的状態を特徴付ける周知のパラメーターの1つ以上を寛解させる量である。
本発明の組成物は、簡易な溶液で投与されてもよいが、それらはさらに代表的には、キャリア、好ましくは薬学的なキャリアのような他の物質と組み合わせて用いられる。有用な薬学的なキャリアは、患者に対して本発明の組成物を送達するために適切な任意の適合性の非毒性物質であってもよい。無菌の水、アルコール、脂肪、ワックスおよび不活性な固体は、キャリアに含まれてもよい。薬学的に受容可能なアジュバント(緩衝剤、分散剤)はまた、薬学的組成物中に取り込まれてもよい。一般に、このような薬物の非経口投与のために有用な組成物は、周知である;例えば、Remington’s Pharmaceutical Science,第17版(Mack Publishing Company,Easton,PA,1990)。あるいは、本発明の組成物は、移植可能な薬物送達システムによって患者の身体に導入されてもよい[Urquhartら、Ann.Rev.Pharmacol.Toxicol.24:199(1984)]。
治療処方物は、多くの従来の投薬処方物中で投与されてもよい。処方物は代表的には、少なくとも1つの活性成分を、1つ以上の薬学的に受容可能なキャリアとともに含む。処方物は、経口、経腸、経鼻または非経口(皮下、筋肉内、静脈内および皮内を含む)の投与に適切な処方物を含んでもよい。
処方物は簡便には、単位投薬形態で与えられてもよいし、薬学の分野で周知の任意の方法によって調製されてもよい。例えば、Gilmanら(編)(1990)、The Pharmacological Bases of Therapeutics、第8版、Pergamon Press;およびRemington’s Pharmaceutical Sciences(前出)、Easton、Penn;Avisら(編)(1993)Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications Dekker,New York;Liebermanら(編)(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets Dekker,New York;およびLiebermanら(編)(1990)、Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems Dekker,New Yorkを参照のこと。
(アンチセンス分子)
本発明はまた、配列番号2に規定されるアミノ酸配列またはそのサブ配列を有するイヌRANKリガンドをコードするmRNAに対して特異的にハイブリダイズして、そのmRNAの翻訳を妨げることができるアンチセンスオリゴヌクレオチドを包含する。さらに、本発明は、配列番号2に規定されるアミノ酸配列またはそのサブ配列を有するイヌRANKLをコードするゲノムDNA分子に対して特異的にハイブリダイズできるアンチセンスオリゴヌクレオチドを意図する。
本発明はさらに、(a)細胞膜を通過すること、および細胞中のイヌRANKLをコードするmRNAと特異的に結合してその翻訳を妨げることによってイヌRANKLの活性を低下させるのに有効な量のオリゴヌクレオチド、ならびに(b)細胞膜を通過できる薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物を提供する。ある実施形態では、オリゴヌクレオチドは、mRNAを不活性化する物質に対して結合される。別の実施形態では、mRNAを不活性化する物質はリボザイムである。
本発明は、本発明の例示として提供される、以下の非限定的な例を参照してさらに良好に理解できる。以下の実施例は、本発明の実施形態をさらに詳細に例示するために提示されており、本発明の範囲を制限するとは決して解釈されるべきではない。
他に示さない限り、固体混合物における固体、液体中の液体、および液体中の固体について以下に示すパーセンテージは、それぞれ、重量/重量(wt/wt)、容積/容積(vol/vol)および重量/容積(wt/vol)に基づく。滅菌条件は、一般に細胞培養物間で維持された。
(材料および一般的方法)
標準的な方法のいくつかは、例えば、Maniatisら(1982)Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor Press;Sambrookら(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第二版)、第1〜3巻、CSH Press,NY;Ausubelら、Biology,Greene Publishing Associates,Brooklyn,N.Y.;またはAusubelら(1987および補遺)Current Protocols in Molecular Biology,Greene and Wiley,New York;Innisら(編)(1990)PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Academic Press,N.Y.に記載されるか引用されている。
タンパク質精製の方法としては、硫酸アンモニウム沈殿、カラムクロマトグラフィー、電気泳動、遠心分離、結晶化などのような方法が挙げられる。例えば、Ausubelら(1987および定期補遺);Deutscher(1990)「Guide to Protein Purification」Methods in Enzymology、第182巻、およびこのシリーズの他の巻;ならびにタンパク質精製産物の使用に対する製造業者の文献、例えば、Pharmacia,Piscataway,N.J.またはBio−Rad,Richmond,Calf.を参照のこと。組み換え技術の組み合わせによって、適切なセグメントに対する、例えばFLAG配列、またはプロテアーゼ除去可能配列を介して融合され得る等価物に対する融合が可能になる。例えば、Hochuli(1989)Chemische Industrie 12:69〜70;Hochuli(1990)「Purification of Recombinant Proteins with Metal Chelate Absorbent」Setlow(編)Genetic Engineering,Principla and Methods 12:87〜98,Plenum Press,N.Y.;およびCroweら(1992)OlAexpress:The High Level Expression & Protein Purification System QIAGEN,Inc.,Chatsworth,Calif.を参照のこと。
細胞培養技術は、Doyleら(編)(1994)Cell and Tissue Culture:Laboratory Procedures,John Wiley and Sons,NYに記載されている。
FACS分析は、Melamedら(1990)Flow Cytometry and Sorting Wiley−Liss,Inc.,New York,N.Y.;Shapiro(1988)Practical Flow Cytometry Liss,New York,N.Y.;およびRobinsonら(1993)Handbook of Flow Cytometry Methods Wiley−Liss,New York,N.Y.に記載されている。適切な試薬の蛍光標識は、標準的な方法によって行なうことができる。
(実施例1)
(イヌRANKLのクローニング)
イヌRANKLは、一連のネスト化PCRストラテジーを用いてクローニングした。
ネスト化PCRは、2つの連続したPCR反応物を含む。各々のPCR反応は一般に、0.02μg/μlの核酸テンプレート、1×PCR緩衝液、0.8mM dNTP、1.1mM Mg(OAC)、0.16単位/μlのrTthポリメラーゼ(組み換え熱安定性Taqポリメラーゼ)、2OD/mlのベクタープライマー、および0.2OD/mlの遺伝子特異的プライマーを含んだ。最初の反応では、ベクター特異的プライマーおよび遺伝子特異的プライマー(同種または交差種のプライマー)を用いて30サイクルのPCRを行なった。最初に、反応混合物を94℃で1分間加熱した。次いで、この反応混合物を30回サイクリングした;各々のサイクルの反応混合物は、1分間94℃に加熱し、次いで5分間65℃に冷却し、続いて10分間72℃に加熱した。30サイクルの終了後、この反応混合物を72℃で10分間保持した。引き続き、最初の反応のPCR産物の少量のアリコートを、第二のPCR反応のテンプレートとして使用した。第二のPCR反応は、第一のセットのプライマーの間の配列またはネスト化された配列にハイブリダイズする遺伝子特異的プライマー(同種または交差種)を用いた。これは、ダブルネスト化(double nesting)と呼ばれる。しかし、いくつかの場合には、第一反応の遺伝子特異的プライマーを、1回だけのネスト化反応のために種々の遺伝子特異的プライマー(同種または交差種)とともに第二のセットの反応に用いた。第二のPCR反応は、第一の反応と同じプロトコールに従ってサイクリングした。
プライマリーDNAのイヌ脾細胞活性化cDNAライブラリーは、その全体が参考として本明細書に援用される、Bolinら(1997)The Journal of Neuroscience,17(14):5493〜5502の方法に従って、Concanavalin A(ConA)活性化を用いてイヌ脾細胞から調製した。要するに、脾細胞は、標準的な方法によって新鮮なイヌ脾臓から得た。RNAは、標準的な技術によって、Concavalin A(Sigma,St.Louis,MO)、インターフェロンγ(γ−IFN)(200U/ml)(Schering Plough,Kenilworth,NJ)および抗インターロイキン−10(IL−10)抗体(10μg/ml)(DNAX)を用いて、1時間、2時間、6時間、12時間および24時間刺激して次いでプールした、分離したイヌ脾細胞から単離した。オリゴテックスビーズ(oligotex beads)(Qiagen,Chatsworth,CA)を用いてPoly(A1)RNAを選択した。cDNAライブラリーは、このmRNAを用いて構築した。
ネスト化PCRは、GeneAmpXL PCRキット(Perkin Elmer,Branchburg,New Jersey)を用いて、イヌ脾細胞活性化cDNAライブラリープライマリーDNA(Canine Splenocyte activated cDNA library primary DNA)で行なった。このライブラリーは、購入しても、当該分野で公知の方法に従って構築してもよい。
1回目のPCR反応混合物は、上記のエレメントを含み、ここではベクター特異的プライマーは、T7プライマー(配列番号3)であり、遺伝子特異的プライマーは、Rank Ligand_Human/AS2プライマー(配列番号4)である。次いで、1回目のPCR反応混合物を上記の手順に従ってサイクリングした。
1回目のPCR産物の2μlを2回目のPCR反応のテンプレートとして用いた。2回目の反応のための遺伝子特異的プライマーは、Rank Ligand_Human/S6プライマー(配列番号5)およびRank Ligand_Human/AS4プライマー(配列番号6)であった。上記のような物質を含む第二の反応を上記のようにサイクリングした。
上記の2回目のPCRによって、1.2kbのフラグメントを生成した。このフラグメントは、アガロースゲル分析に供した場合極めてかすかである。次いで、1.2kbのフラグメントをPCRIIベクター(Invitrogen,Carlsbad,California)にクローニングした。形質転換体のスクリーニングでは、1.2kbのインサートを含むクローンを生じなかった。
次いで、上記のライゲーション混合物の1μl(PCRIIベクターに連結された1.2kbのインサート)を、別のPCR反応のテンプレートとして用いた。この反応で用いたプライマーは、Rank Ligand_Human/S3プライマー(配列番号7)およびRank Ligand_Human/AS4プライマー(配列番号6)であった。この反応混合物を、上記の手順に従って30回サイクリングした。このPCR反応によって、0.3kbのフラグメントを生成した。次いで、この0.3kbのフラグメントをアガロースゲル電気泳動によって単離して、PCRIIベクター中にクローニングした。その配列分析して、イヌRANKリガンドの内部コード領域であることを確認した。当該分野で公知のとおり、T7は両方のクローンでセンス鎖を読みとる。これらのクローンを01−7469A1および01−7469A2と呼んだ。
イヌRANKリガンドの上記の内部コード領域を用いて、引き続くネスト化されたPCR反応のためのイヌ特異的PCRプライマーを設計した。この目標は、イヌRANKリガンド遺伝子のコード領域の5’上流および3’下流の両方とも単離することであった。
ネスト化PCRを用いて、コード領域の5’上流の0.4kbフラグメントを生成した。1回目の反応混合物は、イヌ脾細胞活性化cDNAライブラリープライマリーDNAをテンプレートとして、そしてT7プライマー(配列番号3)およびRank Ligand_Dog/As1プライマー(配列番号8)を含んだ。2回目の反応混合物は、2μlの1回目の反応産物をテンプレートとして、Rank Ligand_Human/S6プライマー(配列番号5)およびRank Ligand_Dog/AS2プライマー(配列番号9)とともに含んだ。1回目のPCRも2回目のPCRも上記のプロトコールに従ってサイクリングした。得られた配列を、配列分析して、ヒトプライマーRank Ligand_Human/S6による21bp以外は、イヌRANKリガンドであることを確認した。このクローンを01−7557B10と呼んだ。
ネスト化PCRを用いて、UTRを有する3’コード領域の1.3kbのフラグメントを生成した。1回目の反応混合物は、イヌ脾細胞活性化cDNAライブラリーのプライマリーDNAをテンプレートとして、そしてRank Ligand_Dog/S1プライマー(配列番号10)およびベクター特異的プライマーSp6(配列番号11)を含んだ。2回目の反応混合物は、2μlの1回目の反応産物をテンプレートとして、Rank Ligand_Dog/S2プライマー(配列番号12)およびベクター特異的プライマーpSPORT1(配列番号13)とともに含んだ。得られたPCR産物は、配列分析によってイヌRANKリガンドであることを確認した。このクローンは01−7557A5と呼んだ。
UTRを有する3’コード領域の1.3kbの配列によって、2つの遺伝子特異的イヌRANKリガンドプライマー、Rank Ligand_Dog/AS4(配列番号14)およびRank Ligand_Dog/AS3(配列番号15)を3’UTRにおいて設計することが可能になり、これによってタンパク質発現に用いることができる、ほぼインタクトなイヌRANKリガンド遺伝子を構築することが可能になった。
1つの最終的なネスト化PCRストラテジーを行なった。1回目の反応混合物は、T7プライマー(配列番号3)およびRank Ligand_Dog/AS3プライマー(配列番号15)を含んだ。2回目の反応混合物は、2μlの1回目の反応産物をプライマーとして、Rank Ligand_Human/S6プライマー(配列番号5)およびRank Ligand_Dog/AS4プライマー(配列番号14)とともに含んだ。得られたPCR産物は、0.989kbのフラグメントであった。この0.989kbのフラグメントをPCRIIベクターにクローニングして、ヒトプライマーRank Ligand_Human/S6(配列番号5)による21bp以外は、イヌRANKリガンドであることを配列分析によって確認した。このクローンを02−8136A5と呼んだ。
(実施例2)
(イヌRANKLの発現および精製)
標準的な分子生物学的技術を用いて、連続してプレプロトリプシンシグナルペプチドの1〜15残基、FLAGTM配列DYKDDDD、KL(構築に用いられるHindIII部位をコードする)、VA残基、イヌRANKL由来のエクトドメインの155〜319残基、残基PRPPTPGNL(タンパク質分解性切断部位をコードする)、およびヒトIgGγ1の定常領域由来の99〜330残基をコードする、キメラDNA構築物を作製する。このキメラコード領域を、Hoekら「Down−regulation of the macrophage lineage through interaction with OX2」Science、第290巻、1768〜1771頁(2000年12月1日)によって以前に記載されたとおり、改変したpQB1−AdCMV5−GFPアデノウイルス移入ベクター(Quantum Biotechnologies,Montreal,Canada)に挿入して、組み換えアデノウイルスを作製するのに用いた。コントロールのアデノウイルスは、同じキメラ構築物からイヌRANKLエクトドメインがないものをコードする。Oppmannら「Novel p19 protein engages IL−12p40 to form a cytokine,IL−23,with biological activities similar as well as distinct from IL−12」、Immunity,第13巻、715〜25頁(2000年11月)に以前に記載された方法を用いて、組み換えIg融合タンパク質を調製した。
他の発現構成も設計可能であり、これは機能的なタンパク質を生じることが期待されるということに注意すべきである。例えば、Igドメインは、FLAGTM配列とRANKL配列との間に位置してもよい。精製は同一の方法を介して行なうことができる。
(実施例3)
(相同なRANKL遺伝子の単離)
イヌRANKL cDNAは、所望の供給源由来のライブラリー、例えば、霊長類細胞cDNAライブラリーをスクリーニングするためのハイブリダイゼーションプローブとして用いることができる。多くの異なる種を、容易なハイブリダイゼーションのために必要なストリンジェンシーについて、そしてプローブを用いて存在についてスクリーニングすることができる。適切なハイブリダイゼーション条件を用いて、交差ハイブリダイゼーションの特異性を示すクローンを選択することができる。
ハイブリダイゼーションによるスクリーニングまたはペプチド配列に基づく変性プローブを用いるPCRによってまた、適切なクローンの単離も可能になる。あるいは、PCRスクリーニングのための適切なプライマーの使用によって、適切な核酸クローンの富化が可能になり得る。
同様の方法が、種改変体、多形性改変体、または対立遺伝子改変体のいずれかを単離するために適用化可能である。プローブとしての、1つの種からの全長単離物またはフラグメントの単離に基づく種交差ハイブリダイゼーション技術を用いて、種改変体を単離する。
あるいは、イヌRANKLに対して上昇した抗体を用いて、適当な、例えば、cDNAライブラリーから、交差反応性タンパク質を発現する細胞についてスクリーニングすることができる。精製されたタンパク質または規定のペプチドは、上記のような標準的な方法によって抗体を生成するために有用である。合成ペプチドまたは精製タンパク質を免疫系に提示して、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体を生成する。例えば、Coligan(1991)Current Protocols in Immunology Wiley/Greene;およびHarlowおよびLane(1989)Antibodies:A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Pressを参照のこと。得られた抗体を、例えば、スクリーニング、パンニングまたは分類のために用いる。
(実施例4−ラット抗イヌRANKL mAbの調製)
イヌRANKL.Ig融合タンパク質で免疫した8週齢の雌性Lewisラット(Harlan Sprague−Dawley,Indianapolis,IN)の脾細胞からラット抗イヌRANKL mAbを産生する。完全フロイントアジュバントに含まれる25μgの融合タンパク質を腹腔内(i.p.)で用いてラットをプライムして、引き続き、不完全フロイントアジュバントに含まれる、それぞれ10μg(25日)、5μg(40日)および10μg(54日)を腹腔内で用いて3回追加免疫する。それぞれ生理食塩水および不完全フロイントアジュバントに含まれる10μgの融合タンパク質を83日目にi.v.(静脈内)およびi.p.(腹腔内)で用いて、最終の追加免疫を行なった。脾細胞を、87日目に、PEG 1500(Roche Diagnostics,Mannheim,Germany)を用いて、マウス骨髄腫P3X63−AG8.653と融合する。間接的なELISAによって、融合タンパク質およびコントロールのIgタンパク質の両方に対して、ハイブリドーマ上清をスクリーニングして、特定のmAb産生ハイブリドーマを同定する。これらはさらに、ウエスタンブロット、免疫沈降およびFACS分析(例えば、イヌ活性化T細胞で)のような方法によって特徴付けられる。選択された陽性のハイブリドーマ株をサブクローニングして、SITE(Sigma,St.Louis,Missouri)を補充した無血清培地において増殖させる。HiTrap SPおよびQカラム(Amersham Pharmacia Biotech)を介して抗体を精製して、その抗体がRANKL誘導性生物学的応答、例えば、NF−κBの活性化または破骨細胞の活性化を阻害する能力について、例えば、Yasudaら、によって記載されるOCL形成アッセイを用いてスクリーニングする。破骨細胞分化因子は、破骨細胞形成阻害因子(オステオプロテグリン)/破骨細胞形成阻害性因子(osteoclastogenesis−inhibitory factor)のリガンドであって、TRANCE/RANKLと同一である、Proc.Natl.Acad.Sci.第95巻、3597〜3602頁(1998)。
本発明の多くの改変およびバリエーションは、当業者に明白であるとおり、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく行なうことができる。本明細書で記載された特異的な実施形態は、例示の目的でのみ提供され、本発明は添付の特許請求の用語によってのみ、このような特許請求の範囲が権利を与える等価物の全範囲とともに限定される。多くの引用文献が本明細書に引用されており、その開示はその全体が参考として援用されている。
【配列表】
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Claims (47)

  1. 配列番号2のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする単離された核酸分子。
  2. 配列番号1のヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  3. 請求項1に記載の単離された核酸分子に対して相補的である核酸分子。
  4. 請求項3に記載の相補体に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列であって、ただし該ヌクレオチド配列は、NF−κBリガンドポリペプチドのヒトレセプター活性化因子も、マウスレセプター活性化因子も、ラットレセプター活性化因子もコードしない、ヌクレオチド配列。
  5. DNAまたはRNAである、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  6. 配列番号2のアミノ酸配列またはそのフラグメントを含むNF−κBリガンドの単離されたイヌレセプター活性化因子であって、該フラグメントはNF−κBのイヌレセプター活性化因子に結合する、活性化因子。
  7. 請求項6に記載のNF−κBリガンドの単離されたイヌレセプター活性化因子であって、前記フラグメントが、以下:
    配列番号2の約10残基〜約275残基;
    配列番号2の約30残基〜約275残基;
    配列番号2の約50残基〜約275残基;
    配列番号2の約150残基〜約275残基;
    配列番号2の約250残基〜約275残基;
    配列番号2の約255残基〜約275残基;
    配列番号2の約235残基〜約255残基;
    配列番号2の約215残基〜約235残基;
    配列番号2の約195残基〜約215残基;
    配列番号2の約175残基〜約195残基;
    配列番号2の約155残基〜約175残基;
    配列番号2の約135残基〜約155残基;
    配列番号2の約95残基〜約135残基;
    配列番号2の約75残基〜約95残基;
    配列番号2の約55残基〜約75残基;
    配列番号2の約35残基〜約55残基;
    配列番号2の約15残基〜約35残基;
    配列番号2の約1残基〜約15残基;
    配列番号2の約125残基〜約160残基;
    配列番号2の約119残基〜約153残基;
    配列番号2の約175残基〜約200残基;
    配列番号2の約183残基〜約192残基;
    配列番号2の約200残基〜約225残基;
    配列番号2の約204残基〜約211残基;
    配列番号2の約195残基〜約215残基;
    配列番号2の約221残基〜約227残基;
    配列番号2の約110残基〜約140残基;および
    それらの任意の組み合わせ、
    からなる群より選択される、活性化因子。
  8. 請求項6に記載のNF−κBリガンドのイヌレセプター活性化因子を含む免疫原性組成物。
  9. 請求項8に記載の免疫原性組成物であって、以下:
    (a)外来のヘルパーTリンパ球エピトープ、
    (b)抗原提示細胞またはBリンパ球に対してNF−κBリガンド免疫原性組成物のイヌレセプター活性化因子を標的するエレメント、
    (c)免疫系を刺激するエレメント、および
    (d)免疫系に対するNF−κBリガンドのイヌレセプター活性化因子の提示を最適化するエレメント、
    からなる群より選択される1つ以上のさらなるエレメントをさらに含む、免疫原性組成物。
  10. 前記NF−κBリガンドのイヌレセプター活性化因子が、融合ポリペプチドの一部である、請求項9に記載の免疫原性組成物。
  11. NF−κBリガンドB細胞エピトープのレセプター活性化因子、ハプテンおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも1つのエレメントの複製をさらに含む、請求項9に記載の免疫原性組成物。
  12. 前記T細胞エピトープが、処置されるべき哺乳動物において免疫優性である、請求項9に記載の免疫原性組成物。
  13. 前記外来T細胞エピトープが、天然の乱交雑のT細胞エピトープおよび人工的なMHC−II結合ペプチド配列からなる群より選択される、請求項9に記載の免疫原性組成物。
  14. 前記天然の乱交雑のT細胞エピトープが、破傷風トキソイドエピトープ、ジフテリアトキソイドエピトープ、インフルエンザウイルス赤血球凝集素エピトープおよびP.falciparum CSエピトープからなる群より選択される、請求項13に記載の免疫原性組成物。
  15. 前記破傷風トキソイドエピトープが破傷風トキソイドP2エピトープ、または破傷風トキソイドP30エピトープである、請求項14に記載の免疫原性組成物。
  16. 前記標的エレメントが、Bリンパ球特異的表面抗原、Bリンパ球およびAPC上にレセプターが存在するAPC特異的表面抗原、ならびにそれらの組み合わせについての実質的に特異的な結合パートナーからなる群より選択される、請求項9(b)に記載の免疫原性組成物。
  17. 前記免疫系刺激エレメントが、サイトカイン、ホルモン、および熱ショックタンパク質からなる群より選択される、請求項9(c)に記載の免疫原性組成物。
  18. 前記サイトカインが、インターフェロンγ、Flt3L、インターロイキン1、インターロイキン2、インターロイキン4、インターロイキン6、インターロイキン12、インターロイキン13、インターロイキン15、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子およびそれらの有効なフラグメントからなる群より選択され:ここで、前記熱ショックタンパク質が、HSP70、HSP90、HSC70、GRP94、カルレティキュリン、およびそれらの有効なフラグメントからなる群より選択される、請求項17に記載の免疫原性組成物。
  19. 前記免疫系提示エレメントが、パルミトイル基、ミリスチル基、ファルネシル基、ゲラニル−ゲラニル基、GPI−アンカー、およびN−アシルジグリセリド基からなる群より選択される脂質である、請求項9(d)に記載の免疫原性組成物。
  20. 以下:
    (i)NF−κBリガンドポリペプチドのレセプター活性化因子またはそのフラグメントの少なくとも2つのコピー、または
    (ii)キャリア分子に連結されている、NF−κBリガンドポリペプチドの改変されたレセプター活性化因子またはその改変フラグメント、
    を含む請求項9に記載の免疫原性組成物。
  21. 請求項6に記載のNF−κBリガンド免疫原性組成物のレセプター活性化因子の有効量、および薬学的に受容可能なキャリアを含む、ワクチン組成物。
  22. 適切なアジュバントをさらに含む、請求項21に記載のワクチン組成物。
  23. 前記アジュバントが、自己抗原に対する自己寛容の破壊を促進する、請求項22に記載のワクチン組成物。
  24. 前記アジュバントが:アジュバント65、フロイントの完全アジュバントまたは不完全アジュバント、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、ミョウバン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、リゾレシチン、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド、N,N−ジオクタデシル−N’,N’−ビス(2−ヒドロキシメチル)プロパンジアミン、メトキシヘキサデシルグリセロール、プルロニックポリオール;ポリアニオン、ピラン、硫酸デキストラン、ポリIC、ポリアクリル酸、カルボポル;ムラミルジペプチド、ジメチルグリシンタフトシン、油性乳濁液およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項22に記載のワクチン組成物。
  25. 配列番号2のアミノ酸配列を含む、NF−κBリガンドのイヌレセプター活性化因子に選択的に結合する、抗体または抗体フラグメント。
  26. モノクローナル抗体である、請求項25に記載の抗体。
  27. 哺乳動物においてNF−κBリガンド活性のイヌレセプター活性化因子を阻害するための方法であって、該哺乳動物においてNF−κBリガンド活性のイヌレセプター活性化因子を阻害するのに有効である量の請求項25に記載の抗体またはそのフラグメントを該哺乳動物に投与する工程を包含する、方法。
  28. 請求項27に記載の方法であって、前記抗体またはそのフラグメントが、哺乳動物において骨量または骨密度を、該抗体またはそのフラグメントを投与する工程の前に測定した骨量または骨密度以上のレベルに維持するのに十分な頻度および期間で投与される、方法。
  29. 哺乳動物におけるNF−κBリガンド活性のレセプター活性化因子を阻害するための方法であって、該哺乳動物におけるNF−κBリガンドのレセプター活性化因子に選択的に結合する抗体を惹起するのに有効である量の、請求項6に記載のNF−κBリガンド免疫原性組成物のレセプター活性化因子を、該哺乳動物に投与する工程を包含する、方法。
  30. 前記哺乳動物が、イヌ、ウマ、ネコ、ウシ、ブタおよびヒトからなる群より選択される、請求項29に記載の方法。
  31. 骨の過剰な再吸収によって特徴付けられる哺乳動物における状態を処置するための方法であって、請求項6に記載のNF−κBリガンド免疫原性組成物のイヌレセプター活性化因子の有効量を用いて哺乳動物を免疫する工程を包含する、方法。
  32. 請求項6に記載のNF−κBリガンド免疫原性組成物のイヌレセプター活性化因子をコードするオープンリーディングフレームを含む、核酸分子。
  33. RNAまたはDNAである、請求項32に記載の核酸分子。
  34. 請求項32に記載の核酸分子を含む複製可能な核酸ベクター。
  35. プラスミド、ファージ、コスミド、ミニ染色体、およびウイルスからなる群より選択される、請求項34に記載の複製可能な核ベクター。
  36. 真核生物宿主細胞、原核生物宿主細胞、またはその両方によるベクターの発現に適切である、請求項34に記載の複製可能な核ベクター。
  37. NF−κBリガンド免疫原性組成物のイヌレセプター活性化因子のオープンリーディングフレームの5’に対して作動可能に連結された適切なプロモーターを含む、請求項34に記載の複製可能な核ベクター。
  38. NF−κBリガンド免疫原性組成物のイヌレセプター活性化因子の分泌または膜取り込みを可能にするリーダーペプチドをコードする、作動可能に連結された核酸配列をさらに含む、請求項37に記載の複製可能な核ベクター。
  39. 請求項34に記載の複製可能な核酸ベクターを含む、宿主細胞。
  40. 細菌、酵母、および原生動物からなる群より選択される微生物である、請求項39に記載の宿主細胞。
  41. 真菌、昆虫細胞、植物細胞、および哺乳動物細胞から選択される多細胞生物体に由来する、請求項39に記載の宿主細胞。
  42. NF−κBリガンドのイヌレセプター活性化因子を生成する方法であって、該NF−κBリガンドのイヌレセプター活性化因子を発現するのに適切な条件下で、請求項39に記載の宿主細胞を培養する工程を包含する、方法。
  43. 哺乳動物におけるNF−κBリガンド活性のレセプター活性化因子を阻害するための方法であって、該哺乳動物においてインビボでNF−κBリガンドのイヌレセプター活性化因子を発現するのに適切である量の請求項34に記載の核酸ベクターを該哺乳動物に投与して、それによって該哺乳動物におけるNF−κBリガンド活性のレセプター活性化因子を阻害するのに有効な免疫応答を惹起する工程を包含する、方法。
  44. 請求項34に記載のベクターを含む、適切な細胞株。
  45. 請求項44に記載の適切な細胞株であって、NF−κBリガンド免疫原性組成物のイヌレセプター活性化因子を分泌するか、またはその表面上でNF−κBリガンド免疫原性組成物のイヌレセプター活性化因子を発現する、細胞株。
  46. 哺乳動物においてRANKL活性を下方制御するためのアジュバントを含むワクチンの調製のための、NF−κBリガンド免疫原性組成物のイヌレセプター活性化因子の使用。
  47. 骨粗鬆症または過剰な骨の再吸収によって特徴付けられる他の状態の処置、予防または寛解のためのアジュバントを含むワクチンの調製のための、NF−κBリガンドのイヌレセプター活性化因子の使用。
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