JP2006520857A - バルカン化またはパーチメント化向け紙基体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

乾燥状態でセルロース繊維にエネルギー放射線を受けさせ;この照射済み繊維を水性環境中で離散させそして叩解することを均質繊維分散物が得られるまで行い;得られた繊維懸濁物からウェブを形成し、その後にウェブを濾水しそして乾燥して実際の紙基体を得ることからなる、バルカン化またはパーチメント化されることを意図した紙基体の製造方法。

Description

本発明はバルカン化またはパーチメント化されることを意図した紙基体(paper substrate)を製造する方法に関する。従って、本発明はバルカン化(vulcanising)またはパーチメント化(parchmentising)の方法によって得た基体にも関する。
バルカン化およびパーチメント化の作業は当業者に知られているのでこれら方法については更に詳しくは述べない。主要なことは、バルカン化は紙基体を塩化亜鉛溶液の中に浸漬することによって処理することからなる作業であり、そしてパーチメント化は塩化亜鉛を硫酸で置き換えての同様の作業である。本発明は実際のバルカン化およびパーチメント化の作業に関するものでなく、本発明はこれら2つのタイプの作業によって処理され得るウェブを製造する方法に関する。
基体の、バルカン化またはパーチメント化によって処理されるべき能力は、もっぱらではないとしても、主として、ウェブをつくりあげているセルロース繊維の、塩化亜鉛または硫酸の溶液に対する反応性に左右される。従って、該イオン性溶液の中に含有されている化学成分に対してセルロース繊維がより反応性であれば、即ち、よりアクセッシブル(accessible)であれば、バルカン化またはパーチメント化がより満足すべきものになる。繊維質ウェブの反応性はいくつかの要因に依存しており、要因の一つは特に、繊維を形成しているセルロースの重合度(degree of polymerisation)(DP)であり、DPはセルロース重合体を形成している反復単位の数に相当する。一般に、DPが低いほど繊維は反応性であるようである。
本願に関しては、バルカン化およびパーチメント化の効率は、得られたバルカン紙またはパーチメント紙のバリヤレベル(barrier level)を実施例の中で明瞭にしてある技術に従って評価することによって、コントロールされる。
昨今では、バルカン化されることを意図した多くのウェブは特に「ジーンズ産業(jeans industry)」から出る20〜50mmの大きさの織物廃棄物(textile waste)から製造されている;ジーンズは長い木綿繊維(ステープル)100%からなる。実際には、ジーンズ製造業の裁ち屑(clippings)またはぼろ(rags)は梱(bale)の形をとっており、それから、その梱をほぐし、そしてぼろの大きさを様々な作業たとえば切断(cutting)や細断(shredding)によって小さくする。これら様々な工程が終わりになったら、ジーンズの細断片を密閉容器の中で7%濃縮ソーダ溶液の中で、加圧下で、約150℃の温度で蒸解する。それから、蒸解液(cooking liquor)の全てを消去するために蒸解済み繊維(cooked fibres)を水洗する面倒な工程がその後に続く。この不連続プロセスのこれら必要な全作業は約24時間にもなるであろう。
ソーダ蒸解工程(soda cooking step)は木綿繊維をほぐすこととセルロースの重合度を低下させることの両方を可能にする。実際、ジーンズをつくりあげている木綿繊維が蒸解前に約2000の平均重合度を有しているとき、蒸解工程の直後にはこの重合度はバルカン化およびパーチメント化に関する限りは約600にすぎない。この値600は基紙の反応性および結果としてバルカン化またはパーチメント化への満足な能力を得るのに実際に十分であるらしい。
蒸解済み繊維の集団(clusters)は、繊維を互いに離散させその後に個々繊維が叩解されるように即ちそれらの構造が機械的作用による変形を受けるように、水性環境中で加工され、それによって繊維のアクセシビリティの最適化が可能になる。これら工程の直後に得られた個々木綿繊維の懸濁物は次いで、異種または同種の特性を有する繊維たとえば木材繊維の存在下または不在下で、抄紙機の長網の上に堆積されて既知のやり方でウェブを形成し、そのウェブは次いで濾水しそして乾燥されてついに実際の紙基体が得られる。
先に述べた通り、バルカン化またはパーチメント化に先立って、最も反応性のセルロース繊維を配列して紙にすることが必要であり、この反応性はセルロース繊維の重合度を著しく低下させることによって得られる。
しかしながら、この結果を得ることを可能にする蒸解工程はいくつかの不都合を有する。第一に、工業用化学反応器の投資コストが比較的高い。次に、蒸解は多量の化学薬品(本件の場合にはソーダ)を消費する。最後にそしてなかんずく、蒸解は、消去が特に難しくそして環境汚染的であるpH13.5の濃ソーダの着色排出液の形成につながる。ぼろを蒸解しそして水洗するこれら作業は一般に原料の約15%損を意味する85%オーダーの収率をもって行われる。
すなわち、本発明は、バルカン化またはパーチメント化されることを意図した紙基体のクリーンな且つ経済的に高収率(85%を超す)の製造方法を開発することによって、この問題を解決しようとするものであり、前記紙基体は塩化亜鉛または硫酸の溶液に関する反応性が、高重合度のセルロース繊維を化学的に蒸解する工程を使用する製法によって得た基体と少なくとも同程度であるようなものである。
これを行うために、本発明者は、濃ソーダ液中で蒸解する工程をエネルギー照射工程に置き換えるというアイデアを有し、この照射工程は、水性環境中で繊維の個々化と叩解(refining)を行う前に、乾燥状態において直接にセルロース繊維に対して行うか、又は最終紙に対して乾燥状態において行うか、どちらかで遂行されることができる。
すなわち、第一の態様においては、本発明は、
乾燥状態においてセルロース繊維にエネルギー放射線を受けさせ、
この照射処理された繊維を水性環境中で離散させかつ叩解することを、均質繊維分散物が得られるまで行い、
得られた繊維懸濁物からウェブを形成し、その後、このウェブを濾水しそして乾燥して実際の紙基体を得る
諸工程を含む、バルカン化またはパーチメント化されることを意図した紙基体を製造する方法に関する。
表現「均質繊維懸濁物」はセルロース繊維が水溶液中に約1〜10重量%のコンシステンシーになるように分散されているところの懸濁物を表わしている。この懸濁物は、繊維が水和と機械的攪拌作業とによって正確に個々ばらばらにされており従って繊維の集団化を回避している限りにおいて、均質であると称される。
すなわち、この方法は、まず第一に、セルロース繊維の重合度を乾燥状態においてエネルギー放射線によって低下させて繊維の反応性が十分になるような重合度を達成させ、これら繊維を水性環境中で離散させそしてそれらを叩解し、次いで、この繊維懸濁物を抄紙機の長網の上に堆積させてウェブを形成し、それからそのウェブを濾水しそして乾燥することからなる。
本発明の別の態様においては、セルロース繊維はウェブ形成前にはエネルギー放射線に曝露されずに、ウェブ形成後に、バルカン化またはパーチメント化されることを意図された最終の紙基体への直接照射による。
この場合には、この方法は次の諸工程を含む:
繊維の混合物の中に含有されているセルロース繊維を水性環境中で離散させ叩解することを、均質な繊維懸濁物が得られるまで、行い、
前記懸濁物からウェブを形成し、このウェブを次いで濾水しそして乾燥してついに実際の紙基体が得られ、そして
最後に、紙基体をエネルギー放射線に曝露する。
残余の記述および特許請求の範囲の中では、表現「セルロース繊維」はセルロースの定義によって形成された繊維、たとえば、木綿繊維またはその他のいずれかの一年生植物繊維(亜麻、マニラアサ)、木材繊維、を表わしており、異なる起源のこれら繊維はそれらをつくりあげているセルロースの形状、壁の断面および厚さ、および平均重合度(DP)のような構造的特徴によって相互を区別している。
シートを得る前にエネルギー放射線を施される態様においては、エネルギー放射線に曝露されたセルロース繊維を含有する繊維懸濁物には、エネルギー放射線に曝露された又はされてない同じ起源のセルロース繊維を、および/またはエネルギー放射線に曝露された又はされてない異なる起源のセルロース繊維を、および/または合成および/または無機質の非セルロース繊維を添加することが可能である。
実例では、エネルギー放射線によって処理されたセルロース繊維は有利には一年生植物繊維であり、そして特に木綿であり、そして繊維懸濁物の少なくとも20重量%、有利には少なくとも50重量%を表わす。
放射線が直接に紙基体に与えられる態様においては、紙の中に含有された全てのセルロース繊維はそれらの起源に関係なく電子ビームによって照射される。繊維の混合物はさらに、セルロース繊維、合成および/または無機質の非セルロース繊維を含有してもよい。実例では、セルロース繊維は繊維懸濁物の少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも50重量%、最も好ましくは100重量%を表わす。有利な態様においては、セルロース繊維は専ら木綿繊維からなる。
紙基体がセルロース繊維として木綿繊維を含有する場合には、木綿繊維は2種の本質的起源を有してもよい。
まず第一に、木綿繊維はバージン木綿繊維、有利には、その長さが20〜50mmである長い繊維、であってもよい。実例では、製紙業者には、これら木綿繊維は乾燥した状態で、シート形態または圧縮パルプ従って木綿繊維100%を構成する形態どちらかで受理される。
この場合、エネルギー放射線は電子ビームまたはX線ビームによる放射線の形態である。
照射処理がシート形成に先立ってそしてX線によって行われる場合には、放射線の浸透は木綿パルプが約1mの梱の状態で直接に処理されるように十分なものである。
照射がシート形成前にそして電子ビームによって行われる場合には、照射工程に先立ってシートまたは圧縮パルプの乾式脱ファイバー(dry defibering)がスタートし、そしてこれは木綿繊維が均質的かつ効率的やり方で処理されるようにビーム下を通過する材料が低密度(<0.6)でかつ薄い(cmのオーダー)ものであるような仕方で行われる。
先に述べた通り、バルカン化またはパーチメント化されることを意図した紙基体は有利には、織物産業廃棄物(textile industry waste)から出る木綿繊維から得ることもできる。有益な態様においては、繊維懸濁物の組成物になる木綿繊維はジーンズ産業から出される。この場合には、原料は梱の形に圧縮されたジーンズ製造業のぼろの形態をとっている。
実例では、梱はまずほぐされ、ジーンズぼろは切断され、異物たとえば金属粒子タイプの異物を除去するために多分選別され、そして最後に細断される。
紙基体が連続的に製造される場合には、細断後に得られたセルロース繊維は水性環境の中で離散され叩解される。
紙基体が不連続的に製造される場合には、細断されたぼろから得られる繊維はやはり梱の形態で貯蔵され、それがほぐされ、そしてセルロース繊維が水性環境の中で離散され最終的に叩解される。
第一の態様においては、照射が電子ビームによる照射でありそして紙シート形成前に行われる場合には、照射処理は切断工程の直後でかつ細断工程に先立ってか、又は細断工程の直後か、どちらかで行われることができる。
第二の態様においては、照射はジーンズの切断および細断されたぼろを含有する梱に対して直接に行われるX線照射である。
先に述べた通り、セルロース繊維の反応性はそのDPに依存する。
本発明者は、蒸解によって加熱された木綿繊維と同じくらいに反応性であろう、エネルギー放射線によって処理された木綿繊維を得るためにはその重合度を蒸解済み繊維の重合度より低くすることが必要であるということに注目した。
更にはそして先に述べて通り、木綿繊維の反応度は、該繊維がバルカン化またはパーチメント化されることを意図しているかどうかに依存して、必ずしも同レベルのものでなければならないというわけではない。
さらに、本発明者は、同反応レベルについては、シート形成前の照射の所定線量を吸収したセルロース繊維のDPは最終紙から同線量を吸収した同繊維のDPより高かった、ということに注目した。
木綿繊維がシート形成前にエネルギー放射線、電子ビームまたはX線、に曝露される場合
バルカン化されることを意図した蒸解済み繊維の重合度が600のオーダーにあるときには、同繊維に少なくとも等しい反応度をエネルギー放射線によって処理して得るためには、この重合度を350〜500の値に低下させる、有利には450に等しい値に低下させることが必要である。かかるDP値を得るために、木綿繊維によって吸収された照射線量は10〜30kGyである。
蒸解によって処理済みのそしてパーチメント化されることを意図したセルロース繊維の重合度は約1000である。同繊維に少なくとも等しい、濃硫酸に関する反応性を、エネルギー放射線によって処理して得るためには、この重合度を700未満の値にすることが必要であり、繊維によって吸収される照射線量は5〜20kGyであるべきである。
一般に、バルカン化およびパーチメント化に関して基体の最適反応性を得るために必要とされる、セルロース繊維に吸収される照射線量は、処理条件特に使用装置のタイプに依存する。
木綿繊維がシート形成後に照射される場合
専ら木綿繊維によって製造された紙シートがバルカン化されることを意図される場合には、得られた紙シートをつくりあげている繊維の重合度は700未満、有利には200〜300、好ましくは250、である。かかる値を得るためには、本発明者は木綿繊維によって吸収された照射線量が10〜50kGyであるべきである。しかしながら、これら値はバルカン化にだけ適用できる。
パーチメント化の場合には、紙が木綿繊維だけから製造されたときには、得られた紙シートをつくりあげている繊維の重合度は400〜600、有利には500、である。かかる値を得るためには、本発明者は木綿繊維によって吸収された照射線量が5〜30kGyであるべきであるということに注目した。
本発明の紙基体の製造方法はエネルギー照射処理がシート形成の前に行われるか後に行われるかに依存して、連続的または不連続的に行うことができる。
本発明およびそれから生じる利点は下記の態様実施例から更に明らかになろう。
この実施例においては、プロセスは織物廃棄物を切断し、異物を取り除き、そして梱形成前に断片を細断することからなる不連続プロセスである。この順序の工程は当業者に既知の適切な切断・選別・細断マシンで連続的に行われる。
梱化工程(baling step)は既製原料を、後に繊維を水性環境の中に分散させる工程のために、貯蔵しておくのを容易にする。
やはり、製紙業者がジーンズ廃棄物の梱を扱う場合には、梱を壊れるように乾燥状態でほぐす。それから、ジーンズ片を離散させ、脱ファイバーし、それから水性環境の中で叩解(refining)し、得られた繊維懸濁物を次いで抄紙機上に堆積させ、濾水と乾燥の後に最終紙の製造を確保する。
従来技術においては、梱の乾式崩壊の後に得られた細断されたジーンズ片は、7%濃縮ソーダ溶液の中で約150℃の温度で蒸解器の中で蒸解工程を受け、こうして得られた物は洗浄されそして脱ファイバーされ、そして最終的には水性環境の中で叩解される。
本発明の例示的態様のプロセス対象においては、この蒸解および洗浄の工程が、電子ビームによる照射工程によって置き換えられる。
この照射工程は、製紙前に木綿繊維に対して行うことができそしてこれは選別工程の直後もしくは細断工程の直後どちらかである、又は直接に完成シートに対して行うことができる。
この実施例においてはバルカン化されることを意図した紙は蒸解によるか又はシート形成前の照射によるかどちらかによって処理された木綿繊維100%を含有して製造される。
A.方法
2つのサンプルについて、蒸解済み木綿繊維の重合度または電子ビームによる放射線曝露済みの木綿繊維の重合度はバルカン化による紙の変換作業に先立って求められ、そして最終シートの反応性はバルカン化の後に求められた。木綿繊維の重合度はセルロース繊維が溶解されているクプリエチレンジアミン(cupriethylenediamine)(CED)をベースにした溶液の粘度測定値から計算によって求められた。
DP値を得るための厳密な試験は以下の通りに行われる:
攪拌下の10mLの脱イオン水を収容しているポリエチレン製フラスコに繊維を入れる、
それから、10mmのクプリエチレンジアミドを加える、
フラスコの壁に対する圧力によってフラスコから空気を除去する、
フラスコに栓をしてフラスコを密閉する
繊維が完全に溶解されるまで40分間にわたって溶液を攪拌する、
溶液を機械的フィルターによって濾過する、
濾液の下方部分の粘度を毛管粘度計CANON−FENSKE200によって測定する。
紙の反応性(DL)はバルカン化後に着色溶剤でバリヤレベルを測定することによって評価される。試験は下記のように行われる:
大きさが10×10cmである試験すべき紙のサンプルをつくり、
サンプルの試験すべき面を転写紙の上に置く、
試験すべき紙の表面全体にターペンチン(turpentine)の着色溶液を適用する:接触時間は3分。
評価は下記の表になされている:
Figure 2006520857
一般に、バルカン化によって変換された紙のDL値が高いほど、基紙の反応性が高い。従って、紙の反応性は得られた最終製品のバリヤレベルによって推定される。
B.結果
1.シート形成前に放射線によって様々な吸収エネルギー線量をもって処理された繊維に関するDPおよびDLは下記の表に示されている:
Figure 2006520857
結果から次のことが分かるであろう:蒸解済み繊維から得た紙の反応度(DL=3)と同レベルの放射線処理済み紙の反応度を得るためには、処理済み繊維の重合度を約390の値まで下げることが必要である。
2.蒸解されている又は電子ビームによって処理されている木綿繊維の紙のDPおよびDLは下記の表に示されているが、DPはバルカン化による紙変換作業に先立って繊維に対して求められているということに留意しなければならない。
Figure 2006520857
この表の中の実施例2と3は、完成紙に対する照射と比べたときの、製紙前の原料照射による差を証明している、すなわち、同じ反応レベルの紙を得るためには、原料に対するよりも最終紙には遥かに多量の重要な照射線量が適用されなければならない。
この実施例においては、パーチメント化されることを意図した紙はシート形成前に照射によって処理された木綿繊維を100%含有して製造される。
A.方法
サンプルは、パーチメント化による紙の変換作業の前に電子ビームによる放射線に曝露された結果の木綿繊維の重合度と、パーチメント化に関してのシートの反応性とによって特徴付けられる。
木綿繊維の重合度DPは、その中にセルロース繊維が溶解されているクプリエチレンジアミン(CED)をベースにした溶液の粘度の測定値から計算によって求められている。
紙の反応性(DL)はパーチメント化の後に、着色溶剤によるそのバリヤレベルを測定することによって、評価されている。
Figure 2006520857
測定値からわかるように、製紙前の木綿繊維に対する電子による10kGy線量での照射はセルロースのDPを700未満に低下させるのに十分であり、そして良好なパーチメント化を可能にする。

Claims (26)

  1. 乾燥状態においてセルロース繊維にエネルギー放射線を受けさせ、
    この放射線処理済み繊維を水性環境の中で離散させそして叩解することを、均質繊維溶液が得られるまで行い、
    得られた繊維懸濁物からウェブを形成し、その後、このウェブを濾水しそして乾燥して実際の紙基体を得る
    諸工程を含む、バルカン化またはパーチメント化されることを意図した紙基体を製造する方法。
  2. エネルギー放射線に曝露された繊維懸濁物に、エネルギー放射線に曝露された又はされてない同じ起源のセルロース繊維を、および/またはエネルギー放射線に曝露された又はされてない異なる起源のセルロース繊維を、および/または合成および/または無機質の非セルロース繊維を、添加することを特徴とする、請求項1の方法。
  3. 繊維懸濁物がエネルギー放射線に露出されたセルロース繊維を少なくとも20重量%、有利には少なくとも50重量%、含有することを特徴とする、請求項1の方法。
  4. エネルギー放射線に曝露されるセルロース繊維が木綿繊維であることを特徴とする、請求項1の方法。
  5. エネルギー放射線に曝露される木綿繊維がシートまたは圧縮パルプから来ているバージン木綿繊維であることを特徴とする、請求項4の方法。
  6. エネルギー放射線が電子ビームまたはX線による放射線であることを特徴とする、請求項5の方法。
  7. エネルギー放射線に曝露される木綿繊維が織物産業廃棄物から来ていることを特徴とする、請求項4の方法。
  8. 木綿繊維がジーンズ廃棄物から来ており、まず切断され、それから選別されそして細断され、該繊維は切断工程の直後でそして細断工程の前か又は細断工程の直後かどちらかに電子ビームによる放射線に曝露されることを特徴とする、請求項7の方法。
  9. 木綿繊維が、多分切断され次いで細断されたジーンズ製造業のぼろを含有する梱の形をとったジーンズ廃棄物から来ており、梱全体がX線に曝露されることを特徴とする、請求項7の方法。
  10. 紙がバルカン化されることを意図した場合に、木綿繊維によって吸収される照射線量が10〜30kGyであることを特徴とする、請求項4の方法。
  11. 紙がバルカン化されることを意図した場合に、照射済み木綿繊維のDPが350〜500であることを特徴とする、請求項4の方法。
  12. 紙がパーチメント化されることを意図した場合に、木綿繊維によって吸収される照射線量が5〜20kGyであることを特徴とする、請求項4の方法。
  13. 紙がパーチメント化されることを意図した場合に、照射済み木綿繊維の重合度が700未満であることを特徴とする、請求項4の方法。
  14. 繊維の混合物の中に含有されたセルロース繊維を水性環境中で離散させそして叩解することを、均質繊維懸濁物が得られるまで行い、
    懸濁物からウェブを形成し、その後、ウェブを濾水しそして乾燥することを、実際の紙基体が得られるまで行い、そして
    紙基体をエネルギー放射線に曝露する
    諸工程を含む、バルカン化またはパーチメント化されることを意図した紙を製造する方法。
  15. 繊維の混合物がセルロース繊維を少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも50重量%、最も好ましくは100重量%含有していることを特徴とする、請求項14の方法。
  16. セルロース繊維が専ら、シートまたは圧縮パルプから来ているバージン木綿繊維であることを特徴とする、請求項14の方法。
  17. 脱ファイバーされ次いで水性環境中で叩解される木綿繊維が織物廃棄物から来ていることを特徴とする、請求項14の方法。
  18. 織物廃棄物がジーンズ産業から出ることを特徴とする、請求項17の方法。
  19. 繊維懸濁物が100重量%の木綿繊維を含有していることを特徴とする、請求項14の方法。
  20. エネルギー放射線が電子ビームによる放射線であることを特徴とする、請求項14の方法。
  21. 紙がバルカン化されることを意図しており、木綿繊維によって吸収される放射線量が10〜50kGyであることを特徴とする、請求項19の方法。
  22. 紙がバルカン化されることを意図しており、照射済み木綿繊維の重合度が700未満、有利には200〜300、であることを特徴とする、請求項19の方法。
  23. 紙がパーチメント化されることを意図しており、得られる紙シートをつくりあげている照射済み木綿繊維の重合度が400〜600、有利には500、であることを特徴とする、請求項19の方法。
  24. 紙がパーチメント化されることを意図した場合には、木綿繊維によって吸収される照射線量は5〜30kGyであることを特徴とする、請求項19の方法。
  25. 請求請1〜11および14〜22のいずれか一項の方法によって得られた紙の、バルカン化向け用途。
  26. 請求項1〜9、12〜20または23〜24のいずれか一項の方法によって得られた紙の、パーチメント化向け用途。
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