JP2006518591A - 貯蔵脂肪のモジュレータのスクリーニング - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、貯蔵脂肪のモジュレータとして有用な化合物を同定するためのスクリーニング法に関する。具体的には、本発明は、受容体相互作用性タンパク質140(RIP140)の機能を調節する化合物をスクリーニングする方法を提供するものである。
肥満など、貯蔵脂肪の著しい増加に関与する状態や、食欲不振など、貯蔵脂肪の著しい減少に関与する状態は、重篤な健康上の問題と関係している。肥満は、糖尿病、心疾患及び高血圧などの疾患に関係し、食欲不振は不可逆的な骨損傷を引き起こしたり、最終的には死を招く場合もある。
al, J. Intern. Med. 1999 Jun; 245(6): 613-9; Spiegelman & Flier, Cell
2001 Feb; 104: 531-543)。例えば、ob 遺伝子が、貯蔵脂肪のコントロールに必須であることが示唆されており、またこのob遺伝子にコードされたレプチン・ポリペプチドを用いて肥満を治療することができるかも知れないことも示唆されている。しかしながら、貯蔵脂肪の調節に関係する様々な遺伝子の効果を検査するために用いられてきたトランスジェニック・マウス・モデルは、必ずしも予想通りの表現型を有していた訳ではない (Arch. J.
Endocrinol. Invest. 2002 Nov; 25(10): 867-75)。従って、貯蔵脂肪を調節する更なる化合物を同定する必要がある。このように、本発明の目的の一つは、貯蔵脂肪を調節する化合物を同定する方法の提供である。
Nripl (核内受容体相互作用性タンパク質1)としても知られる核内受容体相互作用性タンパク質140(RIP140)は、エストロゲン受容体α(ERα)及びエストロゲン関連受容体α(ERRα)などのエストロゲン受容体(ER)、レチノイン酸受容体(RAR)、甲状腺ホルモン受容体(TR)、レチノイドX受容体(RXR)、ビタミンD受容体(VDR)及びペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPARα、PPARδ(PPARβとしても知られる)及びPPARγ)を含む様々な核内受容体ファミリ・メンバやアリール炭化水素受容体(AhR)による、転写のコアクチベータ又はコリプレッサである。また更に、ステロイド産生性急性調節タンパク質遺伝子(StAR)の転写を、転写因子であるステロイド産生性因子1(SF-1;Ad4BPとしても知られる)及びDAX-1との相互作用を通じて調節することも見出されている(Sugawara et al,
2001, Endocrinology 142: 3570-3577)。
2000, Nature Medicine, 6: 1368-1374)。RIP140は、二番目の役割を妊娠の維持において有すると考えられている (Leonardsson et
al, 2002, Endocrinology, 143 (2): 700-707)。
& Spiegelman, B. M., 2000, Nature 404: 652-60; Kozak, L. P. & Harper,
M. E. , 2000, Annu. Rev. Nutr. 20: 339-63)。
2002, Genes Dev., 16: 1-5; Mueller, E. et al., 2002, J. Biol. Chem. 277: 41925-30;
Ren, D. et al, 2002, Genes Dev., 16: 27-32 (2002); Barak, Y. et al.,1999, Mol.
Cell. 4 : 585-95)。PPARαは、熱発生及び脂肪酸酸化に関与していることが示されており (Kelly, D.P, 2003, Circ.
Res., 92: 482-4; Peters, J.M. et al., 1997, J. Biol. Chem., 272: 27307-12;
Barbera, M. J. et al., 2001, J. Biol. Chem., 276: 1486-93) 、そしてPPARδは、脂質の恒常性に関係していることが示唆されている (Wang, Y.X. et
al., 2003, Cell 113 : 159- 70)。
(a)RIP140、標的タンパク質及び一つ以上の候補化合物を混合するステップと;
(b)前記混合物をインキュベートして、RIP140、前記標的タンパク質及び前記候補化合物を相互作用させるステップと;
(c)RIP140と前記標的タンパク質との間の相互作用が調節されたかどうかを評価するステップと
を含むとよい。
ある候補化合物がin vitroで、RIP140又は標的タンパク質に結合する化合物として、RIP140と標的タンパク質との複合体に結合する化合物として、あるいは、標的タンパク質とRIP140との間の相互作用のモジュレータとして、同定されたら、貯蔵脂肪を調節する上でのこの化合物のin vivoでの機能を確認するために、更なる実験を行うことが好ましいであろう。従って、上記の方法のいずれにも、哺乳動物に候補化合物を投与する更なるステップと、貯蔵脂肪に対するその効果を評価する更なるステップとを含めてもよい。
Molecular Medicine Today 5: 459-460)。
RIP140又は標的タンパク質に結合する化合物をスクリーニングする本方法で用いられるRIP140又は標的タンパク質は、溶液中で遊離していても、固体の支持体に付着していても、細胞表面上に位置していても、あるいは細胞内に位置していてもよい。
3570-3577に解説されている。
RIP140と標的タンパク質との、候補化合物の存在下での相互作用の調節を、直接評価してもよい。タンパク質対タンパク質間の相互作用の直接的検出のための多様な方法を利用することができる。
Biol., 1998, 18 (11): 6745-44) 及びWei et al (J. Biol. Chem., 2001,276 (19): 16107-12)で同定されている。従って、RIP140と、核内受容体である標的タンパク質との間の、候補化合物の存在下での相互作用の欠如を、このようなモチーフを抗体を用いるなどにより検出することで、判定してもよい。
標的タンパク質とRIP140との間の相互作用が候補化合物の存在下で調節されるかどうかを評価するための間接的方法を用いてもよい。標的タンパク質とRIP140との間の相互作用の候補化合物の存在下での調節をスクリーニングする間接的方法の一つは、二種ハイブリッド系を用いるものである。当該の標的タンパク質を転写因子の活性化ドメインに、そしてRIP140を転写因子のDNA結合ドメインに融合させて(又はその逆)、この標的タンパク質とRIP140との間の相互作用が、細胞内でのレポータ遺伝子の転写を促進するようにしてもよい。
(a)レポータ遺伝子に作動的に連結したプロモータを含む核酸分子を含有する細胞を:(i)転写因子の活性化ドメインに融合させた前記標的タンパク質及びRIP140の一方を含む第一の融合タンパク質;(ii)転写因子のDNA結合ドメインに融合させた前記標的タンパク質及びRIP140の他方を含む第二の融合タンパク質;及び(iii)候補化合物;に接触させるステップと、
(b)前記レポータ遺伝子の発現レベルを評価するステップと
を含み、但しこの場合、前記標的タンパク質とRIP140との間の相互作用は、前記プロモータを活性化することにより前記レポータ遺伝子の転写を促進するものである。
1995, Trends Genet 11 (8): 320を参照されたい)。当該のレポータ遺伝子は、ルシフェラーゼなどの発光タンパク質をコードしていてもよい。
et al, 1991, PNAS, 88: 10686-10690) 、あるいは薬物耐性マーカをコードしていてもよい (Fearon et al,
1992, PNAS 89 : 7958-7962)。
1996, PNAN, 93: 10315-10320を参照されたい)。また、当該のレポータ遺伝子にコードされたタンパク質は、細胞媒質中の特定のアミノ酸又は他の成分の非存在下又は存在下で、細胞成長を妨げるものでもよい。例えば、当該のレポータ遺伝子は、TetRop-HIS3 遺伝子の転写を抑制するTnlOテトラサイクリンであるDNA結合タンパク質をコードするものとし、このレポータ遺伝子が発現した酵母細胞はヒスチジンの非存在下では成長しないようにしてもよい(Shih et al, 1996,
PNAS, 93: 13896-13901を参照されたい)。対照的に、RIP140と標的タンパク質との間の相互作用が破壊されている酵母細胞はTN10テトラサイクリンを発現しないために、ヒスチジンの非存在下で成長することができる。
(Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Cold Harbor-Laboratory Press, Cold
Spring Harbor, N. Y. , 2000) 又はAusubel et al., (Current Protocols in Molecular
Biology, Wiley Interscience, NY, 1991)に見ることができる。
RIP140の標的タンパク質の多くは、相互作用RIP140により活性化する又は阻害される転写因子である。例えば、SF-1 はRIP140により阻害される転写因子であり、他方AhRによる遺伝子の転写はRIP140により活性化する (Kumar et al, J.
Biol. Chem. (1999) 274: 22155-22164)。この種類のRIP140と標的タンパク質との間の相互作用は、更に、当該標的タンパク質の調節を受けるプロモータの制御下にあるレポータ遺伝子を利用しても、間接的に評価できよう。RIP140の標的タンパク質への結合がこのレポータ遺伝子の転写を阻害する場合、候補化合物の存在下でRIP140:標的タンパク質の複合体が破壊されると、このレポータ遺伝子が発現することとなる。逆に、RIP140の標的タンパク質への結合が当該レポータ遺伝子の転写を促進するものである場合、RIP140:標的タンパク質の相互作用が破壊されると、このレポータ遺伝子の転写が阻害されるであろう。
a)レポータ遺伝子に作動的に連結させた、標的タンパク質により調節されるプロモータを含む核酸分子を、一種以上の候補化合物に、RIP140及び前記標的タンパク質の存在下で接触させるステップと;
b)前記レポータ遺伝子の発現レベルを評価するステップと
を含む。
1999, J. Molec. Endocrin., 22: 241-249)。
本発明の間接的スクリーニング法で用いられるレポータ・コンストラクトは、ウィルス・ベクタの形でも、又は非ウィルス・ベクタの形でもよい。好ましくは、本発明のこれらの方法で用いられる核酸分子は、プラスミドなど、従来の非ウィルス・ベクタの形であるとよい。これらの間接的スクリーニング法を細胞ベース又は組織ベースの検定法で行う場合、動物細胞への非ウィルス・ベクタの導入は、デキストラン媒介性トランスフェクション、リン酸カルシウム沈殿法、ポリブレン媒介性トランスフェクション、プロトプラスト融合、 エレクトロポレーション、ポリヌクレオチドのリポソームへの封入、又はDNAの核への直接的マイクロ注入などを含め、当業で公知のいずれの方法でも行えよう。
本発明は、貯蔵脂肪を調節する化合物のスクリーニング法における、上述のようなレポータ・コンストラクトの使用を提供するものである。
本発明の方法は、無細胞系で行っても、又は細胞もしくは組織中で行ってもよい。
レポータ遺伝子の発現レベルは、レポータ遺伝子から転写されたmRNAのレベル、又は、その転写後に翻訳されたタンパク質レベル、を測定することにより、評価できよう。測定法は定性的でも、又は定量的でもよい。
レポータ遺伝子から転写されたmRNAのレベルは、例えば Sambrook et al[上記]に解説された伝統的なブロット技術などにより、評価することができる。メッセンジャRNAはゲル電気泳動法を用いて精製及び分離することができる。次に、ゲル上の核酸をニトロセルロースなどの固体の支持体上にブロットする。この固体の支持体を標識済みプローブに曝露した後、洗浄してハイブリダイズしなかったプローブを取り除く。次に、標識済みプローブを含有する二重鎖を検出する。典型的には、プローブを放射活性部分で標識する。
et al, 2001, Trends in Cell Biology 11,203-211を参照されたい)。
mRNAレベルの測定は、高スループットのスクリーニング法では理想的でないため、レポータ遺伝子の発現を、タンパク質レベルを測定することにより評価することが好ましい。
標的タンパク質とRIP140との間の相互作用が本発明の方法で調節されるかどうかを検出するためには、典型的には、参考基準(例えばコントロール)が必要である。候補化合物が、標的タンパク質とRIP140との間の相互作用を阻害するかどうかを検出するためには、標的タンパク質とRIP140との間の、候補化合物の存在下での相互作用を、候補化合物の非存在下での標的タンパク質とRIP140との間の相互作用に比較してもよい。
本発明の方法では、いずれの真核生物を由来とする標的タンパク質及びRIP140を用いてもよい。好ましくは、これらは、哺乳動物などの動物を由来とする標的タンパク質及びRIP140を用いるとよい。好ましくは、本発明の方法で用いられるRIP140及び標的タンパク質は、両者とも、同じ哺乳動物を由来とするとよい。RIP140及び標的タンパク質は両者ともヒトタンパク質であることが好ましい。RIP140遺伝子は、ヒト(Cavailles et al,
1995, EMBO J., 14: 3741-3751)及びマウス(Lee et al, 1998, Mol. Cell. Biol., 18: 6745-55)を含む数多くの哺乳動物種でクローニングされており、野生型配列からのアミノ酸置換、挿入又は欠失を含有する、天然の生物学的バリアント、対立遺伝子バリアントや変異体を含むバリアントがNCBIデータベースにある。
et al (Mol Cell Biol, 1998,18 (11): 6745-44) 及びWei et al (J
Biol. Chem., 2001,276 (19): 16107-12)に開示されている。このように、標的タンパク質のうちでRIP140と相互作用するフラグメントと、RIP140のうちで標的タンパク質と相互作用するフラグメントを、本発明の方法で用いてもよい。RIP140及び標的タンパク質の他の適したバリアントが、文献から公知である。
スクリーニング法で用いられる候補化合物
本発明の全スクリーニング法で用いるのに典型的な候補化合物には、限定はしないが、ペプチド、ペプトイド、タンパク質、脂質、金属、低有機分子、RNAアプタマ、抗生物質及び他の公知の医薬、ポリアミン、抗体又は抗体誘導体(例えば抗原結合フラグメント、scFvを含む一本鎖抗体等)及びこれらの組合せ又は誘導体、がある。低有機分子は、約50を越え、約2,500ダルトン未満の分子量、そして最も好ましくは約300乃至約800ダルトンの分子量を有するものである。候補化合物は、合成もしくは天然化合物の大型ライブラリを由来としてもよい。例えば、合成化合物ライブラリは、メイブリッジ・ケミカル社(英国コーンウェル、レビレット)又はアルドリッチ社(ウィスコンシン州ミルウォーキー)から市販のものを入手可能である。選択的には、細菌、真菌、植物及び動物抽出物の形の天然化合物のライブラリを用いてもよい。加えて、候補化合物を、個々の化合物又は混合物のいずれかとして、コンビナトリアル化学法を用いて合成により作製してもよい。
Mol Cell Biol, 21 (18): 6181-8)。従って、候補化合物は、プレスクリーニングでRIP140をアセチル化すると特定された化合物であってもよい。
更に本発明は、上述の方法のいずれかにより入手された、あるいは、入手可能な、RIP140に、又は、標的タンパク質に結合する、あるいは、RIP140と標的タンパク質との複合体に結合する、あるいは、RIP140と標的タンパク質との間の相互作用を調節する、化合物を提供するものである。好ましくは、本発明の化合物は有機化合物であるとよい。
ある化合物が、本発明の方法の一つを用いて同定されたら、その薬学的な性質に関して更なる研究を行う必要がある場合がある。例えば、化合物の薬物動態特性又は生物学的利用能を向上させるためにそれを変更する必要があるかも知れない。本発明は、それらの薬物動態特性を向上させるために変更された、本発明の方法により同定されたいずれかの化合物や、そのような化合物を含む組成物にまで、渡るものである。
本発明の多様な局面及び実施態様を、以下に幾分詳細に解説する。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、詳細の変更が行えることは理解されたい。
RIP140ノックアウト(Nrip1 ノックアウト)マウスが生存可能ではあるが、成長が損なわれていることが、成体体重のほぼ20乃至25%の減少で実証されるように、見出された。この減少は主に、皮下脂肪がほとんどないこと、そして鼠径部貯蔵脂肪の量が約半分であることに現れている、総体脂肪の蓄積が相当少ない(野生型に比較して75%の減少)ことの結果である(図1及び2)。
2001, J. Biol Chem. , 36: 34167-34174)や、WATが、調べられたマウス組織の全てで最も高い発現レベルを示すという事実(図7B及び図8)で裏付けられている。しかしながら、in vitroで行われた実験の結果は、必ずしもin vivo での状況を反映するものではなく、また、脂肪細胞分化の不足が、RIP140ノックアウト・マウスで観察される痩せの寄与因子である可能性が依然、ある。
結果
*RIP140ヌル・マウスは痩せの表現型を示す。
RIP140ヌル・マウスは、オス及びメスの両者とも、野生型マウスに比較して体重の約20%が減少して痩せており、これは年齢と共に増す(図19a及びデータは示さず)。全身の脂肪分の磁気共鳴撮像(MRI)及び分光線検査(MRS)では、皮下脂肪がほとんどないこと、そして他の貯蔵脂肪の著しい減少が明らかになった(図19b)。総体脂肪分は、全身プロトンMRSで分析したときにほぼ70%減少しており、他方、精巣上体脂肪の重量は、マウスの年齢に応じて40乃至60%、減少していた(図19c)。この体重及び脂肪分の減少は、オープン・フィールド活動測定で判断したところ、身体活動の増加が原因ではなかった(データは図示せず)。加えて、体重に対する食物摂取量は、RIP140 ヌル・マウスでは僅かに増加(それぞれ野生型及びヌル・マウスで4.93±0.37 及び4.70±0.20 g/マウス/日)していたことから、エネルギ消費をコントロールしている機序が、 RIP140ヌル・マウスでは変化していることが示された。
マウス組織を調べると、RIP140 mRNAは広汎に発現し、最高レベルはWATでであり、その後に骨格筋が続き、最低レベルはBAT及び肝臓においてであることが分かる(図2a)。 3T3-L1 細胞の発現プロファイリング解析では、脂肪細胞への分化中にRIP140の発現に著しい進行性の増加があったことが示され (Soukas, A. et
al, 2001, J Biol Chem 276: 34167-74) 、これは、分化誘導から3乃至6日後に最大レベルを示した定量的リアルタイムRCR分析でも確認された(図20a)。これらの観察や、RIP140ヌル・マウスが示す痩せ表現型を考慮にいれて、脂肪細胞の分化や機能におけるRIP140の役割を調査した。
2000 Nat Med 6: 1368-74)。図20bは、オイル・レッドO陽性細胞及びβ-ガラクトシダーゼ活性が、分化細胞にのみ検出され、脂肪表現型がRIP140プロモータ活性に必要であることが示唆されたことを示している。ホルモン治療後のRIP140発現の増加の遅れや、RIP140非存在下での胚性線維芽細胞の分化能は、脂肪生成はこの核内受容体コリプレッサに依存していないことを実証している。脂肪及び他の代謝組織の機能を維持する上でのRIP140のin vivo での役割を分析した。
RIP140のないWATにおける欠陥につながる潜在的な分子機序を調査するために、詳細な遺伝子発現プロファイル解析を行い、並行研究で、BAT、筋肉及び肝臓における発現を判定した。カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ1b(CPT1b;>20倍)のWATにおける発現増加 と、ミトコンドリア脱共役タンパク質1のde novo発現における発現増加(UCP1;>100倍)が観察された;更に、筋肉中でUCP-1も10倍、上方調節されていた(図21a)。CPT1bは、外側ミトコンドリア膜を透過する遊離脂肪酸の輸送に必要(McGarry, J.D.
&; Brown, N.F. , 1997, Eur J Biochem, 244: 1-14; Barrero, M. J. et al.
2003, Biochem J, 369: 721-9)であると共に、UCP-1と一緒に、BATにおける熱発生に必須である。免疫組織化学分析では、UCP1タンパク質が、RIP140ヌル・マウス(図21b及びデータは図示せず)由来のWAT中の単小房及び多小房脂肪細胞の両方に現れることが示される。UCP1に関する染色は、aP2-Ucp1導入遺伝子を発現しているマウスで解説されたのと同様に、細胞膜に近い細胞質側区域に主に局在している(Rossmeisl, M. et
al., 2002, Eur J Biochem, 269: 19-28)。RIP140ヌル・マウス由来のWATにおけるUCP-1の発現増加を鑑み、in vivo の野生型マウス及びヌル・マウスで酸素消費を比較したところ、野生型動物に比較して、RIP140ヌル・マウスで8.9%の増加が見出された(61.3±4.3 ml/Kg/分に比較して66.8±5.1ml/Kg/分)。このように、RIP140ヌル・マウスにおけるCPT1b及びUCP1の上方調節が、ミトコンドリアの呼吸及びエネルギ脱共役を増加させることで、代謝組織中の脂肪の貯蔵減少又は枯渇を起こさせているのかも知れない。
次に、RIP140が遺伝子発現を調節していると考えられる機序を、トランスフェクト細胞株でのUCP1及びCPT1遺伝子のプロモータを調べることにより、調査した。これらの実験を行うために、RIPKO-1細胞と呼ばれるRIP140ヌル細胞株を、マウス胚性線維芽細胞から作製した。このマウス胚性線維芽細胞は、in vitroで誘導して、数多くのマーカ遺伝子の発現能及びトリグリセリド蓄積能により判断したときに脂肪細胞に分化させることができるものである(データは図示せず)。重要なことに、3T3L1細胞とは対照的に、コンフルエントRIPKO-1細胞をホルモン・カクテルで処理して脂肪細胞分化を誘導すると、UCP1(図23a)が誘導され、CPT1の発現が増加する(データは図示せず)。この抑制解除の時間的経過は、分化を誘導した3T3L1細胞で観察されたRIP140の発現増加と相関した(図20a)が、このことをin vivoでの発現変化と組み合わせると、コリプレッサ機能とUCP1/CPT1 遺伝子調節との間の機序の上での関連があることと一致する。
& Spiegelman, B.M., 2000, Nature 404: 652-60; Sears, I. B., et al, 1996,
Mol Cell Biol, 16: 3410-9; Larose, M. et aL, 1996, J Biol Chem 271: 31533-42;
del Mar Gonzalez- Barroso, M. et al., 2000, J Biol Chem, 275: 31722-32 (2000)。両方のレポータ遺伝子の活性化は、RIPKO-1細胞に、プロモータ活性の増加がUCP1 mRNAレベルの増加と並行するような脂肪細胞分化をこれらが起こした場合にのみ、明白だった。(図23a及び23cを比較されたい)。このように、RIP140がないと、脂肪細胞分化時に誘導される一つ以上の因子の作用と相まって、UCP1遺伝子の転写が可能となる。RIPKO-1細胞でRIP140を再発現させたときの効果を調べたところ、 それにより両方のUCPl-ルシフェラーゼ・レポータ遺伝子からの転写が著しく減少し(図23c)、その転写コリプレッサとしての機能と一致することが見出された。このように、UCP1の転写はRIP140による抑制の対象であること、そして、これは転写開始部位の2.5kb上流に見られる220bpの調節領域により、おそらくは当該プロモータのこの領域内の因子に結合する転写因子の標的決定により、媒介されていることが結論付けられた。
al., 2003, Circ Res 92: 518-24)。このように、PPAR群はRIP140による抑制の潜在的標的であるため、このコリプレッサがないと、それらの転写活性が上昇し、結果的には CPT1b 及びUCP1などの遺伝子の情報調節につながると考えられる。
これまでの研究で、脂肪生成の制御と、熱発生によるエネルギ平衡の調節の両方における核内受容体による転写活性化の重要性が立証されており、PPAR群は中心的な役割を果たし、例えばPGC1aはBAT、筋肉及び肝臓において鍵となる転写コアクチベータ及び代謝調節因子であるとのかなりの証拠がある。このコアクチベータは、細胞種特異的及び組織特異的態様で遺伝子発現を調和及び誘導することにより、エネルギ平衡及び栄養上の恒常性を制御している細胞内シグナルを統合する上で、重要な役割を果たしている。更に最近の研究では、脂肪組織及び筋肉におけるERRαの作用に対するPGC1αの役割が示唆されているが、SRC1、TIF2及びPGC1α間のバランスにより、白色及び褐色脂肪組織区画間のエネルギ恒常性が調節されているようである。
2003, JBiol Chem, 278 : 33370-6)。RIP140 は、この研究でPPAR群に関して示されたように、これらの受容体の全てとリガンド依存的態様で相互作用することができ、また、それらの転写活性を抑制することができる(Cavailles, V. et
al., 1995, Embo J, 14: 3741-51 ; L'Horset, F. et al, 1996, Mol Cell Biol, 16:
6029-36; Treuter, E. et al, 1998, Mol Endocrinol 12 : 864-81; Tazawa, H. et
al., 2003, Mol Cell Biol, 23: 4187-98)。
2001, Mol Cell Biol, 21: 6181-8; Kumar, V. et al., 2002, Mol Cell, 10: 857-69;データは図示せず)。RIP140発現の時間的及び細胞種特異的制御により、リプレッサ機能が更なるレベルで調節される。例えば、分化脂肪細胞の活性を調節する役割を促しながら、脂肪生成のプロセスの間にPPARγの作用への干渉を防ぐには、RIP140発現の開始を遅延させる必要がある場合がある。RIP140が、エネルギ散逸及びミトコンドリアの脱共役という、トリグリセリドの形のエネルギ貯蔵部位としての脂肪細胞の機能を損なうプロセスに関与する遺伝子の上方調節を防ぐために必須であることは明白である。
動物
RIP140ヌル・マウスの作製は既に解説されている(White, R. et al., 2000, Nat
Med, 6: 1368-74)。この研究で用いられたマウスは、C57BL/6Jのバックグラウンドに対する戻し交配6世代目だった。マウスは、光及び温度を制御した標準的条件下に維持され、適宜、固形飼料を与えられ、例外として高脂肪食実験では、マウスには35% w/w 食(リリコ社)が与えられた。実験はすべて、ホーム・オフィス・ガイドラインに従って行われた。
マウスを4.7T ヴァリアン・システム(米国、パロ・アルト社)を用いてスキャンした。全身画像(40-45スライス間;2 mm 厚)を各マウス毎にスピン-エコー・シーケンス(原語:sequence)(TR4500/TE20)を用いて得た。全身スペクトルは、TR=10 sを用いて得られた。肝臓及び筋肉の局在プロトンのスペクトルは、3x3x3 mmボクセルからPRESS シーケンス (TR10000/TE14)を用いて得られた。
レプチン測定値はリンコ・リサーチ社のマウス・レプチンRIAキットを用いて判定された。トリグリセリドは、トリグリセリドGPO-トリンダー試薬(シグマ社)を用いて測定され、遊離脂肪酸は、ADIFAB 遊離脂肪酸インジケータ(モラキュラー・プローブズ社)を用いて判定された。検定はすべて、メーカのプロトコルに従って行われた。
組織を中性緩衝ホルマリンで固定し、パラフィンに包埋し、5μmの切片にしてポリ-L-リジンで被覆したスライド上に載せた。組織学検査用に切片をヘマトキシリン及びエオシンで染色した。免疫組織化学検査には、脱パラフィン後の切片を、0.3% 過酸化水素(シグマ社)のメタノール溶液中で30分間、インキュベートして、内因性ペルオキシダーゼを失活させ、PBSですすぎ、非特異的なバックグラウンド染色を減らすために 1: 75の正常ヤギ血清/PBS中で30分間、インキュベートした。切片を一晩、4℃で、UCP1に対するポリクローナルウサギ抗マウス一次抗体(AB3038、ケミコン・インターナショナル社)をPBSで1:800に希釈した溶液と一緒にインキュベートした。 一次抗体は、ベクタステイン・エリートABCキット (ベクタ・ラボラトリーズ社)を用いて検出され、酵素検出は0.25 mg/ml ジアミノベンジジン(シグマ社)及び0.06% 過酸化水素のPBS溶液を用いて行われた。切片をヘマトキシリンで対比染色した。オイル・レッドO:ホルマリン固定された肝臓の凍結切片(10μm)を、ポリ-L-リジンで被覆されたスライド上に載せ、オイル・レッドO(0.15% の60%イソプロパノール溶液)で5分間、染色した。切片をヘマトキシリンで対比染色し、グリセロール・ゼラチン(シグマ社)に載せた。
固形飼料を与えられた野生型及びRIP140ヌル・マウス(1群当たり7匹のマウス)の酸素消費を、OXYMAX システム v4.66 (オハイオ州コロンバス、コロンバス・インスツルメンツ社)を用いて、沈静時間を180秒、測定時間を60秒の条件下で、室内気を基準として測定した。動物は個々に4 0.3-リットルのチャンバ内に入れられた。結果をml/kg/分で表す。
マウス胚性線維芽細胞(MEF)を単離し、10%ウシ胎児血清を添加したDMEM/F12培地中で標準的プロトコルを用いて培養した。分化実験のために、4乃至6回継代培養したMEFを用いた。3T3-L1細胞は、10%ウシ新生児血清を添加したDMEM/F12培地中で培養された。コンフルエント後2日目のMEF及び3T3-L1細胞の分化を前に解説された (Soukas, A. et al,
2001, J Biol Chem 276: 34167-74)通りに、ロシグリタゾンも添加された改良MEFを用いて行われた。分化細胞をオイル・レッド O染色で明視化した。β-ガラクトシダーゼ活性を前に解説された通りに分析した(White, R. et al.,
2000, Nat Med, 6: 1368-74)。
全RNAをTRIzolをメーカの指示通りに用いて単離した。更なる分析用の第一鎖cDNAを得るために、1μgの全RNAをデオキシリボヌクレアーゼで処理し、cDNAを、RT-PCR用にスーパースクリプト・ファースト-ストランド合成システムをメーカの指示に従って用いて調製した。リアルタイムPCR はABI PRISM 7700 配列検出システムを用いて行われた。RIP140 及びL19 の発現は、特異的プライマ及びTaqManプローブを用いて判定された。他の全ての遺伝子の発現は、SYBR-グリーン試薬により、特異的プライマを用いてメーカの指示に従って判定された。全ての遺伝子の発現レベルを、2つの個別の内コントロール、リボゾーム・コーディング遺伝子L19及びシクロフィリンの平均値に相関させた。プライマ及びプローブ配列は要請時に入手可能である。
細胞は、慣例に従って、10%ウシ胎児血清を添加したDMEM中に維持された。トランスフェクションから24時間前に、細胞を、5%デキストラン・チャーコールでストリッピングされた血清を添加した無フェノール・レッド培地を入れた96ウェル微量定量プレートにプレートした。HEK293又はCos7細胞に、FuGENE 6を用いて、 20ngのルシフェラーゼ・レポータ、5ng のpRLCMV コントロール、0.5ng のpcDNA3 PPARα、δ又はγ及び/又は指示した場合には10ngのpCI RIP140 をトランスフェクトした。トランスフェクトから24時間後に細胞をリガンドWY14,643(10μM)、ロシグリタゾン(5μM)、又はGW501516 (5nM)で処理した。リガンド添加から24時間後に細胞を採集し、ルシフェラーゼ活性を、ビクタ2ルミノメータを用いて測定した。レポータ・ホタル・ルシフェラーゼ活性はLucLiteTMキットを用いて測定され、次に、内コントロールとして用いられたRenillaルシフェラーゼ活性を、このホタル・ルシフェラーゼ反応液にEDTA (8mM最終濃度)及びコエレンテラジン基質( 4.7μM(250ng/ウェル))を添加することにより判定した。該Renillaルシフェラーゼ活性を用いて、トランスフェクション効率の差を補正した。
Claims (22)
- 哺乳動物における貯蔵脂肪を調節する化合物をスクリーニングする方法であって:以下の3つのステップ:
(i)RIP140又はRIP140標的タンパク質に結合する化合物を同定するステップ;
(ii)RIP140とRIP140標的タンパク質との複合体に結合する化合物を同定するステップ;又は
(iii)RIP140とRIP140標的タンパク質との間の結合相互作用を調節する化合物を同定するステップ
のうちの一つを含み、そして更に、ステップ(i)、(ii)又は(iii)で同定された候補化合物を哺乳動物に投与して、該哺乳動物における貯蔵脂肪に対するその効果を評価するステップを含む、方法。 - ステップ(iii)が:
(a)RIP140、標的タンパク質及び一つ以上の候補化合物を混合するステップと;
(b)前記混合物をインキュベートして、RIP140、前記標的タンパク質及び前記候補化合物を相互作用させるステップと;
(c)RIP140と標的タンパク質との間の相互作用が調節されたかどうかを評価するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。 - (a)レポータ遺伝子に作動的に連結したプロモータを含む核酸分子を含有する細胞を:(i)RIP140及び標的タンパク質の一方を、転写因子の活性化ドメインに融合させて含む第一の融合タンパク質;(ii)RIP140及び標的タンパク質の他方を、転写因子のDNA結合ドメインに融合させて含む第二の融合タンパク質;及び(iii)候補化合物;に接触させるステップと、
(b)前記レポータ遺伝子の発現レベルを評価するステップと
を含み、但しこの場合、RIP140と前記標的タンパク質との間の相互作用は、前記プロモータを活性化することにより前記レポータ遺伝子の転写を促進するものである、請求項2に記載の方法。 - ステップ(iii)が:
a)レポータ遺伝子に作動的に連結した標的タンパク質調節性プロモータを含む核酸分子を、一種以上の候補化合物に、前記標的タンパク質及びRIP140の存在下で接触させるステップと;
b)前記レポータ遺伝子の発現レベルを評価するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。 - 前記プロモータが、天然で連鎖している先のレポータ遺伝子の転写を制御するものである、請求項2乃至4のいずれかに記載の方法。
- 前記レポータ遺伝子の発現が検出可能なシグナルを生ずる、請求項2乃至5のいずれかに記載の方法。
- 前記レポータ遺伝子が蛍光タンパク質、酵素、毒性タンパク質又は細胞増殖抑制性タンパク質をコードしている、請求項6に記載の方法。
- 前記方法が、無細胞系、細胞又は組織内で行われる、上記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記核酸分子が非ウィルスベクタの形である、請求項2乃至8のいずれかに記載の方法。
- 前記レポータ遺伝子の発現レベルを評価する前記ステップが、前記レポータ遺伝子から転写されたmRNAレベルを測定するステップを含む、請求項2乃至9のいずれかに記載の方法。
- 前記レポータ遺伝子の発現レベルを評価する前記ステップが、前記レポータ遺伝子の転写後に翻訳されたタンパク質レベルを測定するステップを含む、請求項2乃至9のいずれかに記載の方法。
- 請求項1に記載の方法により入手された又は入手可能な、RIP140又は標的タンパク質に結合する化合物。
- 請求項1に記載の方法により入手された又は入手可能な、RIP140及び標的タンパク質の複合体に結合する化合物。
- 上記請求項のいずれかに記載の方法により入手された又は入手可能な、RIP140と標的タンパク質との間の相互作用を調節する化合物。
- 前記標的タンパク質が、AhR、ER、RAR、TR、RXR、VDR、PPAR、SF-1 及び DAX-1から選択される、請求項1乃至11のいずれかに記載の方法、又は、請求項12乃至14のいずれかに記載の化合物。
- 前記標的タンパク質が、PPARα、PPARγ及びPPARδから選択される、請求項15に記載の方法又は化合物。
- 請求項12乃至14のいずれかに記載の化合物の貯蔵脂肪に対する効果を評価する方法であって、前記化合物を哺乳動物に投与するステップと、貯蔵脂肪に対するその効果を評価するステップとを含む、方法。
- 請求項12乃至14のいずれかに記載の化合物を含む医薬組成物。
- 医薬として用いるための、請求項12乃至14のいずれかに記載の化合物。
- 貯蔵脂肪の増加又は減少に関連する異常を治療又は防止するための医薬の製造における、請求項12乃至14のいずれかに記載の化合物の使用。
- 前記異常が肥満又は食欲不振である、請求項19に記載の使用。
- 請求項12乃至14のいずれかに記載の化合物、又は、請求項17に記載の組成物、を投与するステップを含む、哺乳動物における貯蔵脂肪を変化させる方法。
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