JP2006515591A - 腫瘍を阻害する環状アゼピノン誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、環状アゼピノン誘導体、これらの製造方法、環状アゼピノン誘導体の金属錯体、並びに腫瘍疾患を治療するためのこれらの使用に関する。

Description

本発明は、環状(アネレート(anellated))アゼピノン(azepinone)誘導体、これらの製造方法、環状アゼピノン誘導体の金属錯体、および腫瘍疾患の治療におけるそれらの使用に関する。
細胞周期の個々の工程の正確な逐次の順序は、正常な細胞増殖の必須要素である。サイクリン依存性キナーゼ(CDK)の種々の形態が、主に互いに個々の工程を移行する役割を担っている。サイクリン依存性キナーゼの活性の調節解除は、多くのヒト腫瘍において観察することができる。これらは、サイクリンの過剰発現、または遺伝的な修飾を介して適切な天然の阻害剤が欠けていることにも基づいている。従って、CDKは、腫瘍疾患の化学療法治療のための標的の魅力的なクラスの代表例である。しかし、現在まで、選択的なCDK阻害剤として作用することができる物質は、ほんのわずかしかなく、特にフラボピリドール(flavopiridol)、ロスコビチン(roscovitine)、およびプルバラノール(purvalanol)は、重要な化合物または化合物のクラスとして挙げることができる。
環状化したアゼピノンは、CDK阻害剤のさらに重要なクラスの代表例である。このクラスの化合物の基本的フレームワークは、生物学的有効性を意図して構造を最適化するための修飾の範囲を広くする。特に、インドロ[3,2-d]ベンズアゼピノンのクラスは、CDK阻害剤としての能力が現在集中的に解析されている化合物のクラスである。
その結果として、国際公開公報第99/65910号には、置換されたアゼピノンが、サイクリン依存的キナーゼの阻害剤として記載された。また、国際公開公報第01/60374号では、GSK-3β、CDK1またはCDK5の阻害剤を含む薬剤の製造のための、適切に置換されたアゼピノン誘導体の使用が開示されている。国際公開公報第99/65910号および国際公開公報第01/60374号では両方とも、対応するアゼピノン誘導体の四環系の基本構造の2つのアリール環に対する置換パターンが多様であった。
チオイミダートまたはヒドロキシイミダート基をアゼピノン環中のラクタムカルボニル基で置換することでは、生物学的有効性に改善を生じなかった(Schultz et al. J. Med. Chem. 1999, 42, 2909-2919)。
本発明の目的は、癌疾患の治療に利用可能な高い有効性を示す化合物を製造することである。
本目的は、一般式(I)または(II)の化合物
Figure 2006515591
、およびそれらの生理的に適合性の付加塩によって解決される:
式中、
Xは、以下の群(a)、(b)、(c)、
Figure 2006515591
、並びに置換または非置換のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、置換または非置換の直鎖状または分枝のアルキル、アルケニル、およびアルキニルから選択され、
式中、
R1、R2、およびR11〜R15は、互いに独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、並びに置換または非置換のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、置換または非置換の直鎖状または分枝のアルキル、アルケニル、およびアルキニルからなる群より選択され、並びに
R3〜R10およびR16〜R20は、互いに独立して水素、アミノ、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキシル、SO3H、SO3Mbからなる群より選択され、式中、Mbは、生理的に適合性の陽イオン、ヒドロキシ、ハロゲン、並びに置換または非置換のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、置換または非置換の直鎖状または分枝のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルメルカプト、およびジアルキルアミノである。
さらにまた、本発明の目的は、一般式(III)の錯体
Figure 2006515591
、およびそれらの生理的に適合性の付加塩によって解決される:
式中、Lは、一般式(IV)の基
Figure 2006515591
であり、
式中、
R1およびR2は、上記のとおりに定義され、
R3〜R10およびR16〜R20は、上記のとおりに定義され、並びに、
Maは、Ga、Fe、Ru、またはLaであり、
Yは、生理的に適合性の陰イオンであり、
iは、2または3であり、
nは、1または2であり、
xは、0、1、2、または3であり、
zは、1、2、または3であり、
nx + z ≦ iである。
さらに、本発明は、一般式(III')の錯体
Figure 2006515591
に関し、
式中、
jは、0、1、または2であり、
pは、1、または2であり、および
Ma、L、およびYは上記のとおりに定義される。
さらに、本発明は、一般式(IV)の化合物
Figure 2006515591
、およびそれらの生理的に適合性の付加塩に関し、
式中、
R21およびR22は、互いに独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシル、並びに置換または非置換のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、置換または非置換の直鎖状または分枝のアルキル、アルケニル、およびアルキニルからなる群より選択され;
R23〜R30は、互いに独立して水素、アミノ、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキシル、ヒドロキシ、ハロゲン、SO3H、SO3Mbからなる群より選択され、式中、Mbは、生理的に適合性の陽イオン、並びに置換または非置換のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、置換または非置換の直鎖状または分枝のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルメルカプト、およびジアルキルアミノであり、
式中、R23〜R30基の少なくとも1つは、SO3HまたはSO3Mbであり、式中Mbは、生理的に適合性の陽イオンである。
さらに、本発明は、一般式(III)の錯体
Figure 2006515591
の製造方法であって、
一般式(IV)の化合物L
Figure 2006515591
(式中、 R1〜R10およびR16〜R20は、上記のとおりに定義される)を、
一般式(V)の化合物
Figure 2006515591
(式中、
MaおよびYは、上記のとおりに定義され、かつmは、1、2、または3であり、並びに、
i、n、x、およびzは、上記のとおりに定義される)
と反応させる方法に関する。
さらに、本発明は、一般式(III')の錯体の製造方法であって、
Figure 2006515591
一般式(IV)の化合物L
Figure 2006515591
(式中、
R1およびR2は、上記のとおりに定義され、
R〜R10およびR16〜R20は、上記のとおりに定義される)を、
一般式(V')の化合物
Figure 2006515591
(式中、
Maは、上記のとおりに定義され、
Yは、生理的に適合性の陰イオンであって、
qは、1、2、または3であり、並びに、
jおよびpは、上記のとおりに定義される)
と反応させる方法に関する。
好ましくは、Yが一価の陰イオンであるときに、mまたはqは、3である。
さらに、本発明のためには、アルキルは、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6、および特に1〜3炭素原子を含み、アルケニルまたはアルキニルは、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜6、および特に2〜3炭素原子を含み、シクロアルキルまたはシクロアルケニルは、好ましくは3〜10、より好ましくは3〜8、および特に3〜6炭素原子を含み、並びにアリールは、好ましくは6〜14、より好ましくは6〜10、および特に6炭素原子を含む。
以下のラジカル基R1およびR2;R3〜R6;R7〜R10;R11〜R15;R16〜R20;R21およびR22;R23〜R26;R27〜R30;並びにXは、一般式(I)、(II)、(IV)、または(VI)において置換されており、これらの基の置換基は、互いに独立して、好ましくはハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルメルカプト、アミノ、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノカルボニル、および/またはニトリル、より好ましくはヒドロキシル、アミノ、および/またはC1-C4-ジアルキルアミノ、並びに特にヒドロキシルおよび/またはC1-C4-ジアルキルアミノである。さらに、好ましくは1〜3個の置換基、特に1つの置換基が存在する。
また、一般式(I)、(II)、または(IV)の置換される基R3〜R10、R16〜R20、およびX、並びに一般式(VI)のR23〜R30は、好ましくは、互いに独立してハロゲンアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキレン、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキレン、アルキルメルカプト、アルキルメルカプトアルキレン、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキレン、ジアルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニルアルキレン、およびアルキルニトリルからなる群より選択される。
さらにまた、好ましくは一般式(I)、(II)または(IV)のR1、R2、およびR11〜R15、並びに一般式(VI)のR21およびR22は、互いに独立して水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-シクロアルケニル、C6-C14-アリール、ハロゲンおよびヒドロキシルから、より好ましくは水素およびC1-C6-アルキルから、並びに特に水素からなる群より選択される。
さらにまた、一般式(I)、(II)、または(IV)のR3〜R10、R16〜R20、並びに一般式(VI)のR23〜R30は、好ましくは、互いに独立して水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-シクロアルケニル、C6-C14-アリール、アミノ、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキシル、SO3H、SQ3Mbから(式中Mbは、生理的に適合性の陽イオン、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-C4-ハロゲンアルキル、C1-C4-ヒドロキシアルキル、C1-C4-アルキルニトリル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキレン、C1-C4-アルキルメルカプト、C1-C4-アルキルメルカプト-C1-C4-アルキレン、C1-C4-アルコキシカルボニル、C1-C4-アルコキシカルボニル-C1-C4-アルキレン、ジ-C1-C4-アルキル-アミノ、ジ-C1-C4-アルキルアミノ-C1-C4-アルキレン、ジ-C1-C4-アルキルアミノカルボニル、およびジ-C1-C4-アルキルアミノカルボニル-C1-C4-アルキレンである)、より好ましくは、水素、ニトロ、ハロゲン、およびC1-C6-アルキルから、並びに特に水素およびハロゲンからなる群より選択される。
さらにまた、好ましくは一般式(I)、(II)または(IV)のR1、R2、およびR11〜R15、並びに一般式(VI)のR21およびR22は、互いに独立して水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-シクロアルケニル、C6-C14-アリール、ハロゲンおよびヒドロキシルから、より好ましくは水素およびC1-C6-アルキルから、並びに特に水素からなる群より選択され、
一般式(I)、(II)、または(IV)のR3〜R10、R16〜R20、並びに一般式(VI)のR23〜R30は、互いに独立して水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-シクロアルケニル、C6-C14-アリール、アミノ、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキシル、SO3H、SO3Mbから(式中、Mbは、生理的に適合性の陽イオン、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-C4-ハロゲンアルキル、C1-C4-ヒドロキシアルキル、C1-C4-アルキルニトリル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキレン、C1-C4-アルキルメルカプト、C1-C4-アルキルメルカプト-C1-C4-アルキレン、C1-C4-アルコキシカルボニル、C1-C4-アルコキシカルボニル-C1-C4-アルキレン、ジ-C1-C4-アルキル-アミノ、ジ-C1-C4-アルキルアミノ-C1-C4-アルキレン、ジ-C1-C4-アルキルアミノカルボニルおよびジ-C1-C4-アルキルアミノカルボニル-C1-C4-アルキレンである)、より好ましくは、水素、ニトロ、ハロゲンおよびC1-C6-アルキルから、並びに特に水素およびハロゲンからなる群より選択される。
一般式(I)、(II)、または(IV)のR1〜R6およびR11〜R20は、好ましくは水素であり、
R7〜R10は、互いに独立して水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-シクロアルケニル、C6-C14-アリール、アミノ、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキシル、SO3H、SO3Mbからなる群から選択され、式中Mbは、生理的に適合性の陽イオン、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-C4-ハロゲンアルキル、C1-C4-ヒドロキシアルキル、C1-C4-アルキルニトリル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキレン、C1-C4-アルキルメルカプト、C1-C4-アルキルメルカプト-C1-C4-アルキレン、C1-C4-アルコキシカルボニル、C1-C4-アルコキシカルボニル-C1-C4-アルキレン、ジ-C1-C4-アルキル-アミノ、ジ-C1-C4-アルキルアミノ-C1-C4-アルキレン、ジ-C1-C4-アルキルアミノカルボニルおよびジ-C1-C4-アルキルアミノカルボニル-C1-C4-アルキレンであって、
置換基R7〜R10の少なくとも1つは、水素と同じではない。
一般式(I)、(II)または(IV)のR1〜R8およびR10〜R20は、特に水素であり、
R9は、ニトロ、シアノ、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、特にR9は、ニトロ基またはハロゲンであって、臭素が特に好ましいハロゲンである。
さらにまた、一般式(III)、(III')、(V)、または(V')のMaは、好ましくはGaである。
一般式(VI)において、R21〜R28およびR30は、水素またはC1-C6-アルキルが特に好ましく、特に水素が好ましい。R29は、SO3HまたはSO3Mbが特に好ましく、式中Mbは、生理的に適合性の陽イオンである。
さらに、一般式(VI)のR21〜R28およびR30は、好ましくは水素であり、R29は、好ましくはSO3HまたはSO3Mbであって、Mbは、生理的に適合性の陽イオンである。
さらにまた、Mbは、好ましくはナトリウム、カリウム、またはアンモニウムである。
さらにまた、Xは、好ましくはC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-シクロアルケニル、またはC6-C14-アリールである。Xの置換基は、好ましくはヒドロキシル、アミノ、およびC1-C4-ジアルキルアミノから選択される。
Xは、特にC1-C6-アルキルが好ましい。Xの置換基は、特に好ましくはヒドロキシルおよびC1-C4-ジアルキルアミノから選択される。
Xは、特にC1-C6-アルキルであり、ヒドロキシルまたはC1-C4-ジアルキルアミノによって置換されている。
実施例に示した化合物、KP1428、KP1436、KP1437、KP1438、KP1472、およびKP1473は、特に好ましい。化合物KP1428は、合成によりCH3OHを含むことができる。さらにまた、化合物KP1437およびKP1438は、水を含むことができ、化合物KP1472およびKP1473は、合成によりCH3CH2OHを含むことができる。
有機または無機の付加塩は、以下の陰イオンで形成させることができる:
クロライド、ブロミド、ホスフェート、カルボナート、ナイトレート、ペルクロラート、サルフェート、シトラート、ラクタート、タルトラート、マレアート、フマラート、マンデラート、ベンゾアート、アスコルベート、シンナマート、グリコラート、メタンスルホナート、ホルミアート、マロナート、ナフタレン-2-スルホナート、サリチラート、および/またはアセテート。
H+、ナトリウム、および/またはカリウム陽イオンを可能な陽イオンとして使用することができる。
好ましくは、Yは、ハロゲン、擬ハロゲン、ナイトレート、カルボキシレート、サルフェート、カルボナート、水素、ホスフェート、タルトラート、マロナート、オキサラート、およびR''COOからなる群より選択され、R''は、水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-シクロアルケニル、C6-C14-アリール、または複素環である。
Yは、より好ましくはハロゲン、および最も好ましくは、塩素である。
本発明に係る化合物または錯体は、メタノールまたはエタノールなどの結晶水または溶媒分子を含むことができる。
好ましくは、一般式(III)のiは3である。さらに、MaがRuまたはFeである、すなわち酸化段階IIまたはIIIで存在する場合、iは2または3であり、MaがGaである、すなわち酸化段階IIIで存在する場合、iは3である。
好ましくは、nは一般式(III)において1である。さらに、xは、好ましくは0または1、および特に0である。さらなる好ましい態様において、zは、1または2、および特に2である。
好ましくは、一般式(III')において、jは、0または1である。さらに、MaがRuまたはFeである、すなわち酸化段階IIまたはIIIで存在する場合、jは0または1であり、MaがGaである、すなわち酸化段階IIIで存在する場合、jは1である。
本発明に係る化合物は、癌疾患の予防および/または治療のために使用することができる。
以下に、本発明に係る化合物を含む薬剤をさらに詳細に記載する。
本発明に係る薬物は、主に静脈内に投与されるが、筋肉内、腹腔内、皮下、または経口的にも投与される。外用も可能である。好ましくは、これは、静脈内注射または静脈内注入によって投与される。
本薬物は、本発明に係る化合物をそれ自体としてまたは任意に適切な薬学的担体物質と組み合わせて使用することにより、既知の方法に従って製造される。本発明に係る薬物が、薬学的担体物質、並びに活性物質を含む場合、この混合物中の活性物質の含量は、総混合物の0.1〜99.5重量%、好ましくは0.5〜95重量%である。
本発明に係る薬物は、十分なレベルの活性物質の定着および維持が確実にされるという必須の条件を有するいずれの適切な製剤中でも適用することができる。これは、たとえば、適切な用量での経口または非経口投与によって達成することができる。有利には、活性物質の製剤は、所望の投与に適合した標準的な用量の形態で提供される。標準用量は、たとえば、タブレット、コーティング錠、カプセル、坐薬、または測定された量の粉末、顆粒物、溶液、エマルジョン、もしくは懸濁液であることができる。
本発明の目的において、「標準用量」は、個々の量の活性成分を薬学的担体物質と組み合わせて含む物理的に決定された単位を意味すると解釈され、その活性物質の含量は、治療的一回用量の一部分または大部分に相当する。一回用量は、好ましくは、適用の間に投与される活性物質の量を含み、これは通常1日の用量の全部、半分、3分の1または4分の1に対応する。標準用量の半分または4分の1などの一部のみが、一回の治療に投与される用量に必要な場合、標準用量は、有利には、たとえば分割溝を有するタブレットの形態で分けることができる。
活性物質が標準用量で存在し、たとえばヒトに対して適用することが企図される場合、本発明に係る薬物は、約0.1〜500mg、好ましくは10〜200mg、および特に50〜150mgの活性物質を含む。
通常、ヒト用の薬物において、活性物質は、所望の結果を達成するために、体重に対し0.1〜5mg/kg、好ましくは1〜3mg/kgの1日量で、任意で、多くの、好ましくは1〜3の一回の吸入の形態で投与される。一回の吸入は、体重に対し0.1〜5mg/kg、好ましくは1〜3mg/kgの量で活性物質を含む。経口投与についても、同様の用量を適用することができる。
本発明に係る薬物の治療的投与は、指定されたか、または様々な時点で、たとえば食前におよび/または夜のいずれの場合においても、毎日1〜4回行うことができる。しかし、治療される個体のタイプ、体重、および年齢、疾患のタイプおよび重篤さ、薬物の製剤のタイプおよび適用、並びに投与を行う時間または間隔に応じて、引用された用量からはずれることが必要となる可能性がある。従って、場合によっては、前述の活性物質の量未満の使用で十分であり得、他の場合には、上記の一覧の活性物質の量を上回らなければならない。一回のみ、または何日もの間隔で薬物を投与することも可能である。
活性物質の適用の必要な最適用量およびタイプの詳細は、いずれの当業者によっても専門知識に基づいて行うことができる。
本発明に係る薬物は、通常、本発明に係る化合物および無毒の薬学的に適合性の薬物担体を含み、これらは、添加剤または希釈剤として、たとえば、固体、半固体、もしくは液体形態で、または、密閉手段として、たとえば治療的に活性な成分のためのカプセル、錠皮、バッグ、もしくは別の容器の形態で使用される。担体物質は、たとえば補助製剤薬剤、甘味料、味覚修正物質、着色剤、または保存剤として、体による薬物摂取のための媒介として作用してもよい。
経口適用のためには、タブレット、コーティング錠、固いおよび柔らかいカプセル(たとえば、ゼラチンによる)、分散可能な粉末、顆粒物、水性および油性の懸濁液、エマルジョン、溶液、並びにシロップを使用することができる。
タブレットは、不活性な充填剤、たとえば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウム、またはラクトース;顆粒化剤および分散剤、たとえばトウモロコシ澱粉またはアルギン酸塩;結合剤、たとえば澱粉、ゼラチン、またはアラビン;および潤滑剤、たとえばアルミニウムまたはステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリコンオイルを含むことができる。これらは加えて、たとえば、適合性、同化作用、または遅滞の改善を達成するように、消化管での薬物の徐放および再吸収を引き起こすように製造されたコーティングと共に提供することができる。ゼラチン・カプセルは、固体、例えば炭酸カルシウムまたはカオリンまたは油性希釈剤、例えばオリーブ油、ピーナッツ油、またはパラフィン油と混合された薬学的物質を含んでいてもよい。
水性懸濁液は、懸濁剤、たとえばカルボキシルメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、またはアラビン;分散剤または湿潤剤、たとえばポリオキシエチレンステアラート、ヘプタデカ-エチレン-オキシカタノール、ポリオキシエチレンソルビトール-モノオレアート、またはレシチン;防腐剤、たとえばメチル-またはプロピルヒドロキシ-ベンゾアート;味覚修正物質;甘味料、たとえばショ糖、ラクトース、サイクラミン酸ナトリウム、ブドウ糖、転化糖シロップを含むことができる。
油性懸濁液は、たとえば、ピーナッツ油、オリーブ油、ゴマ油、ココナッツ油、またはパラフィン油、および増粘剤、例えば蜜ロウ、高融点ワックスまたはセチルアルコール;さらに、甘味料、味覚修正物質、および抗酸化物を含んでいてもよい。
水に分散可能な粉末および顆粒物は、分散剤、湿剤および懸濁剤(例えば上述したもの)、並びに甘味料、味覚修正物質および着色剤との混合物中に、本発明に係る化合物を含んでもよい。
エマルジョンは、オリーブ油、ピーナッツ油、またはパラフィン油、並びにアラビン、トラガカントゴム、ホスファチド、ソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートなどの乳化剤、並びに甘味料および味覚修正物質を含むことができる。
水溶液は、防腐剤、たとえばメチル-またはプロピルヒドロキシべンゾアート;増粘剤;味覚修正物質;甘味料、たとえばショ糖、ラクトース、サイクラミン酸ナトリウム、ブドウ糖、転化糖シロップ、並びに味覚修正物質および着色剤を含むことができる。
薬学的物質の非経口的適用のためには、無菌の注射用の水溶液、等張性の塩類溶液、またはその他の溶液を使用することができる。
以下の実施例により本発明を説明する。
コハク酸エチルエステルとアントラニル酸エチルエステルの反応(I)(JACS, 1958, 80, 2172):
Figure 2006515591
14.7gのコハク酸エチルエステル、10.3gのアントラニル酸エチルエステル、および2.14gの水素化ナトリウムからなる混合物を140mlの乾燥トルオール中で還流下において撹拌しながら3時間加熱した。反応混合物を一晩静置させ、次いで75mlの10%塩酸をゆっくりと添加した。形成された沈殿を濾過して、エタノールから3回再結晶させた。
Figure 2006515591
2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンズアゼピン-2,5-ジオン(Arch. Pharm. 1991, 324, 579):
Figure 2006515591
494mg(2mmol)の1を0.07ml(3.9mmol)水溶液と共に10mlのDMSO溶液中で、N2下で撹拌しながら150℃まで加熱した。1時間後、これを50mlの水に注ぎ、10mlのCH2Cl2で10回抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、Na2SO4を通して乾燥させて、真空下で蒸発させた。エタノールからの残渣の再結晶により無色の結晶を得た。
Figure 2006515591
9-ブロモ-7,12-ジヒドロ-インドロ[3,2-d][1]ベンズアゼピン-6(5H)-オン(3)(Arch. Pharm. 1992. 325, 297):
Figure 2006515591
ブロモフェニルヒドラジン(7mmol)を2(1.05g、6mmol)の氷酢酸(10ml)中の懸濁液に添加し、次いで70℃で1時間撹拌した。冷却後、0.5mlの濃H2SO4と共に70℃で1時間撹拌した。これを冷却させて、50mlの10パーセント酢酸ナトリウム溶液に注ぎ、沈殿を抜き取った。黄色の結晶。
Figure 2006515591
9-ブロモ-7,12-ジヒドロインドロ[3,2-d][1]ベンズアゼピン-6-(5H)-チオン(4)(J. Med. Chem. 1999, 42, 2909):
Figure 2006515591
3(327mg、1mmol)の溶液を50℃において、窒素保護ガス雰囲気下でTHF(30ml)中で撹拌した。五硫化リン(250mg、1.12mmol)および重炭酸ナトリウム(370mg、4.4mmol)を連続的に添加した。窒素保護ガス雰囲気中における還流下で3時間加熱後、反応混合物を室温に冷却し、次いで反応混合物を氷上(50g)に置いた。氷が完全に溶けるまで、撹拌を行った。次いで、形成された沈殿を引いて、水で洗浄し、エタノール/トルオールから再結晶させた。収量:67%のわずかに黄色の結晶:
Figure 2006515591
9-ブロモ-6-(メチルチオ)-7,12-ジヒドロインドロ[3,2-d][1]ベンズアゼピン(5)(J. Med. Chem. 1999, 42, 2909):
Figure 2006515591
水素化ナトリウム(24mg、1mmol、60%の油中の懸濁液)を4(343mg、1mmol)のTHF(20ml)溶液に添加した。還流下で、窒素保護ガス雰囲気中で撹拌しながら1時間加熱後、混合物を室温に冷却して、ヨウ化メチル(170mg、1.2mmol)のTHF(2ml)溶液を添加した。次いで、還流下でさらに2時間加熱を行って、室温に冷却し、次いで反応混合物を氷上(150ml)に置いた。撹拌して15分後に、沈殿を引いて、水で洗浄し、エタノールから結晶化させた。収量:44%の無色の結晶;
Figure 2006515591
Figure 2006515591
チオセミカルバジド(220mg)のメタノール(55ml)溶液を5(714mg、2mmol)に添加した。溶液を濾過して室温で貯蔵した。4日後、形成された沈殿を濾過し、メタノールで洗浄し、空気中で乾燥させた。
Figure 2006515591
Figure 2006515591
水和ヒドラジン(0.2ml)を5(714mg、2mmol)の乾燥エタノール溶液(50ml)に添加した。溶液を濾過し、次いで室温で貯蔵した。2日後、形成された沈殿を濾過し、エタノールで洗浄し、空気中で乾燥させた。
Figure 2006515591
Figure 2006515591
2-ヒドロキシベンズアルデヒドをKP1436の煮沸メタノール溶液(30ml)に添加し、全ての出発原料が溶解されるまで溶液を加熱した。翌日、形成された沈殿を濾過し、メタノールで洗浄し、空気中で乾燥させた。収量:150mg。
Figure 2006515591
Figure 2006515591
KP1436(170mg、4.9mmol)をメタノール(30ml)中で沸騰するまで加熱して、2-ヒドロキシベンズアルデヒド(60mg、4.9mmol)のメタノール(1ml)溶液を添加した。反応混合物は、還流下で15分間加熱した。一旦抽出物を完全に溶解させると、KP1437が結晶し始めた。この時点で、GaCl3(2.45mmol)のエタノール(0.3ml)溶液を添加した。こうして、得られた溶液を還流下で20分間加熱し、次いで室温で静置させた。翌日、形成された沈殿を濾過し、冷却メタノールで洗浄し、真空中で乾燥させた。収量:90mg。収量は、反応を0.05gのトリエチルアミンの存在下で行ったときに140mgまで改善することができた。
Figure 2006515591
9-ブロモ-6-N-(2-N',N'-ジメチルアミノエチルアミノ)-7,12-ジヒドロインドロ-[3,2-d][1]ベンズアゼピン(KP1472)
(9-ブロモ-6-N-(2-N',N'-ジメチルアミノエチルアミノ)-7,12-ジヒドロベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-b]インドール)
Figure 2006515591
製剤化
1.50g 9-ブロモ-6-(メチルチオ)-7,12-ジヒドロインドロ[3,2-d][1]ベンズアゼピン(M=357,2g mol-1=>4.2mmol)
500μl N,N-ジメチルエチレンジアミン(95%;d=0.803g cm-3;M=88.15g mol-1 =>4.3mmol)
50ml エタノール(abs.)
9-ブロモ-6-(メチルチオ)-7,12-ジヒドロインドロ[3,2-d]ベンズアゼピン(1.50g)をガスタップを有する100mlの丸底フラスコに入れて、超音波を用いて無水エタノール(50ml)に溶解させ、ピストン・ピペット(Eppendorl)を使用してN,N-ジメチルエチレンジアミン(0.5ml)を添加した。次いで、アルゴン下でフラスコをゴム中隔で閉じて、乾燥キャビネットに配置した(57〜61℃)。14日後、これを乾燥キャビネット内から出して、反応混合物をガラス焼結濾過器を通して濾過した。次いで、57〜60℃のオイルバス温度において空気の吸入下で約1/4にゆっくり圧縮し、続いてプラグを詰めたデリバリー・チューブに通し、生成物を微細結晶として沈殿させた。次いで、凍結キャビネット(-20℃)内で冷却を行った後、濾過器で濾過して、いずれの場合においても10mlの冷却した(-20℃)エタノール(96%)で3回洗浄し、吸入下で乾燥させた。収量:1.1gの無色の結晶性生成物(理論上58.9%);生成物は、エタノールの同等物を含む。
エタノールを除去した後、真空中でNMR測定した。
Figure 2006515591
元素分析(C20H21N4Br・C2H6O):
Figure 2006515591
9-ブロモ-6-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-7,12-ジヒドロインドロ[3,2-d][1]ベンズアゼピン(KP1473)
(9-ブロモ-6-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-7,12-ジヒドロベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5b]インドール)
Figure 2006515591
製剤化
1.50g 9-ブロモ-6-(メチルチオ)-7,12-ジヒドロインドロ[3,2-d][1]ベンズアゼピン(M=357.2g mol-1=>4.2mmol)
270μl 2-アミノエタノール(99%;1.015g cm-3;M=61.08g mol-1=>4.4mmol)
50ml エタノール(abs.)
9-ブロモ-6-(メチルチオ)-7,12-ジヒドロインドロ[3,2-d][1]ベンズアゼピン(1.50g)をガスタップを有する100mlの丸底フラスコ中で、超音波を用いて無水エタノール(50ml)に溶解した。エタノールアミンをピストン・ピペット(Eppendorf)を使用して添加した。次いで、アルゴン下でフラスコをゴム中隔で閉じて、乾燥キャビネットに配置した(57〜61℃)。14日後、これを乾燥キャビネット内から出して、反応混合物をガラス焼結濾過器を通して濾過した。次いで、57〜60℃のオイルバス温度において空気の吸入下でゆっくり圧縮し、ほぼ乾燥するまでプラグを詰めたチューブを通した。こうして、得られた生成物(小さな中間成長結晶)を5mlの冷却エタノールに懸濁し、直ちにガラス焼結濾過器を通して濾過し、再び5mlのエタノール(96%)で簡単に洗浄した。次いで、真空中でさらに乾燥を行った。収量:0.8g(理論上47.4%);生成物は、エタノールの同等物を含む。
Figure 2006515591
元素分析(C18H16N3OBr・C2H6O):
Figure 2006515591
ナトリウム-6(5H)-オキソ-7,12-ジヒドロインドロ[3,2-d][1]ベンズアゼピン-9-スルホナート(KP1474)
(ナトリウム-6-オキソ-5,12-ジヒドロ-7H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-b]インドール-9-スルホナート)
Figure 2006515591
製剤化
0.50g ジヒドロ-1H-ベンズ[b]アゼピン-2,5-ジオン(M=175.19g mol-1=>2.85mmol)
0.57g 4-ヒドラジノベンゼンスルホン酸半水化物(98%;M=197.22g mol-1=>2.8528mmol)
0.24g 酢酸ナトリウム(98.5%、M=82.034g mol-1=>2.88mmol)
4.5ml 酢酸(99.8%;d=1.049g cm-3
250μl H2SO4(95-97%;d=1.84g mol-3;M=98.079g mol-1=>4.50mmol)
0.79g 酢酸ナトリウム(98.5%、M=82.03g mol-1=>9.48mmol)
325ml メタノール(解析用)
7.6ml H2O
ジヒドロ-1H-ベンズ[b]アゼピン-2,5-ジオンおよび酢酸ナトリウムを10mlの丸底フラスコに充填し、超音波を用いて3mlの氷酢酸中に懸濁した。固体の形態の4-ヒドラジノベンゼンスルホン酸半水化物を撹拌しながら添加した。次いで、混合物を133℃のオイルバス温度で75分間アルゴン保護ガス雰囲気下での還流に供した。抽出物は、ほぼ完全に溶解された。次いで、まだ熱い反応混合物をガラス焼結濾過器を通して濾過し(P4)、ここで1.5mlの酢酸でリンスを行った。室温に冷却後、250μlの硫酸をピストン・ピペットを使用して撹拌しながら添加した。事前に非常に簡単な超音波処理の後、微細な明るい沈殿を形成し始めた。この時、アルゴン下でさらに75分間の還流下で、熱油浴で沸騰を行った。室温に冷却後、ガラス焼結濾過器で濾過を行い、次いで、3mlの氷酢酸、そして各回5mlのTHFで3回、最後に各回5mlのジエチルエーテルで3回洗浄した。
生成物(約1g)を吸入下でしばらくの間乾燥させて、経験に従って、同定するのが困難ないくらかの含有される不純物を、7mlのH2Oを有する300mlのメタノールに溶解した。このために、3当量の酢酸ナトリウム溶液を0.6mlのH2Oを有する25mlのメタノールに注いだ。引き続いて形成される沈殿を濾過して捨てた。濾液を乾燥するまで遠心し、残渣を超音波下で30mlの乾燥メタノールに懸濁させた。10分間の還流後、室温に冷却された混合物中の白い生成物をガラス焼結濾過器で濾過し、各回5mlの冷却メタノールで3回、次いで各回5mlのジエチルエーテルで3回洗浄した。次いで、真空中で乾燥を行った。収量:0.62gの白色粉末。
Figure 2006515591
腫瘍を阻害する効果:
種々の株化細胞の例において、腫瘍を阻害する効果をXTTアッセイ法でインビトロにおいて試験した。インキュベーション期間は、48時間であった(μMにおけるIC50値)
Figure 2006515591

Claims (23)

  1. 一般式(I)または(II)の化合物
    Figure 2006515591
    、およびそれらの生理的に適合性の付加塩:
    式中、
    Xは、以下の群(a)、(b)、(c)、
    Figure 2006515591
    、並びに置換または非置換のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、置換または非置換の直鎖状または分枝のアルキル、アルケニル、およびアルキニルから選択され、
    式中、
    R1、R2、およびR11〜R15は、互いに独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、並びに置換または非置換のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、置換または非置換の直鎖状または分枝のアルキル、アルケニル、およびアルキニルからなる群より選択され、並びに
    R3〜R10およびR16〜R20は、互いに独立して水素、アミノ、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキシル、SO3H、SO3Mbからなる群より選択され、式中、Mbは、生理的に適合性の陽イオン、ヒドロキシ、ハロゲン、並びに置換または非置換のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、置換または非置換の直鎖状または分枝のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルメルカプト、およびジアルキルアミノである。
  2. Xは、以下の群(a)、(b)、(c)
    Figure 2006515591
    から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. 一般式(III)の錯体
    Figure 2006515591
    、およびそれらの生理的に適合性の付加塩:
    式中、
    Lは、一般式(IV)の基
    Figure 2006515591
    であり、
    式中、
    R1およびR2は、上記のとおりに定義され、
    R3〜R10およびR16〜R20は、上記のとおりに定義され、並びに、
    Maは、Ga、Fe、Ru、またはLaであり、
    Yは、生理的に適合性の陰イオンであり、
    iは、2または3であり、
    nは、1または2であり、
    xは、0、1、2、または3であり、
    zは、1、2、または3であり、
    nx + z ≦ iである。
  4. 一般式(III')の錯体
    Figure 2006515591
    、およびそれらの生理的に適合性の付加塩:
    式中、
    Lは、一般式(IV)の基
    Figure 2006515591
    であり、
    式中、
    R1およびR2は、請求項1に記載のとおりに定義され、
    R3〜R10およびR16〜R20は、請求項1に記載のとおりに定義され、
    Maは、Ga、Fe、La、またはRuであり、および、
    jは、0、1、または2であり、
    pは、1または2であり、
    Yは、生理的に適合性の陰イオンである。
  5. Yが、ハロゲン、擬ハロゲン、ナイトレート、カルボキシレート、サルフェート、およびR''COOからなる群より選択され、R''が、水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-シクロアルケニル、C6-C14-アリール、または複素環である、請求項3または4に記載の錯体。
  6. Yが塩素である、請求項5に記載の錯体。
  7. 一般式(I)、(II)、または(IV)のR1〜R6およびR11〜R20が、水素であり、R7〜R10が、互いに独立して水素、アミノ、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキシル、SO3H、SO3Mbからなる群より選択され、Mbが、生理的に適合性の陽イオン、ヒドロキシ、ハロゲン、置換または非置換のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、置換または非置換の直鎖状または分枝のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルメルカプト、およびジアルキルアミノであり、少なくとも1つの置換基R7〜R10が、水素と同じではない、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物または錯体。
  8. R7〜R10が、互いに独立して水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-シクロアルケニル、C6-C14-アリール、アミノ、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキシル、SO3H、SO3Mbからなる群より選択され、Mbが、生理的に適合性の陽イオン、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-C4-ハロゲンアルキル、C1-C4-ヒドロキシアルキル、C1-C4-アルキルニトリル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキレン、C1-C4-アルキルメルカプト、C1-C4-アルキルメルカプト-C1-C4-アルキレン、C1-C4-アルコキシカルボニル、C1-C4-アルコキシカルボニル-C1-C4-アルキレン、ジ-C1-C4-アルキルアミノ、ジ-C1-C4-アルキルアミノ-C1-C4-アルキレン、ジ-C1-C4-アルキルアミノカルボニル、およびジ-C1-C4-アルキルアミノカルボニル-C1-C4-アルキレンである、請求項7に記載の化合物または錯体。
  9. 一般式(I)、(II)、または(IV)のR1〜R8およびR10〜R20が、水素であり、かつR9が、ニトロ、シアノ、ハロゲン、またはトリフルオロメチルである、請求項8に記載の化合物または錯体。
  10. R9がニトロまたはハロゲンである、請求項9に記載の化合物または錯体。
  11. ハロゲンが臭素である、請求項10に記載の化合物または錯体。
  12. 一般式(I)の化合物が、
    Figure 2006515591
    である、請求項1に記載の化合物。
  13. 一般式(I)の化合物が、
    Figure 2006515591
    である、請求項1に記載の化合物。
  14. 一般式(II)の化合物が、
    Figure 2006515591
    である、請求項1に記載の化合物。
  15. 一般式(II)の化合物が、
    Figure 2006515591
    である、請求項1に記載の化合物。
  16. 一般式(II)の化合物が、
    Figure 2006515591
    である、請求項1に記載の化合物。
  17. 一般式(VI)の化合物
    Figure 2006515591
    、およびそれらの生理的に適合性の付加塩:
    式中、
    R21およびR22は、互いに独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシル、並びに置換または非置換のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、置換または非置換の直鎖状または分枝のアルキル、アルケニル、およびアルキニルからなる群より選択され;
    R23〜R30は、互いに独立して水素、アミノ、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキシル、ヒドロキシ、ハロゲン、SO3H、SO3Mbからなる群より選択され、式中、Mbは、生理的に適合性の陽イオン、並びに置換または非置換のシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、置換または非置換の直鎖状または分枝のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルメルカプト、およびジアルキルアミノであり、
    式中、基R23〜R30の少なくとも1つは、SO3HまたはSO3Mbであり、式中Mbは、生理的に適合性の陽イオンである。
  18. R29が、SO3HまたはSO3Mbであり、Mbが、生理的に適合性の陽イオンである、請求項17に記載の化合物。
  19. R21〜R28およびR30が水素である、請求項17または18に記載の化合物。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物または錯体を含む薬剤。
  21. 腫瘍疾患の予防および/または治療のための、請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物または錯体の使用。
  22. 一般式(III)の錯体
    Figure 2006515591
    の製造方法であって、
    一般式(IV)の化合物L
    Figure 2006515591
    を、一般式(V)の化合物
    Figure 2006515591
    と反応させる方法:
    一般式(IV)の式中、
    R1〜R10およびR16〜R20は、請求項1に記載のとおりに定義され;
    一般式(V)の式中、
    MaおよびYは、請求項3に記載のとおりに定義され、かつmは、1、2、または3であり、並びに、
    i、n、xおよびzは、請求項3に記載のとおりに定義される。
  23. 一般式(III')の錯体
    Figure 2006515591
    の製造方法であって、
    一般式(IV)の化合物L
    Figure 2006515591
    を、一般式(V')の化合物
    Figure 2006515591
    と反応させる方法:
    一般式(IV)の式中、
    R1およびR2は、請求項1に記載のとおりに定義され、
    R3〜R10およびR20〜R16は、請求項1に記載のとおりに定義され;
    一般式(V')の式中、
    Maは、請求項3に記載のとおりに定義され、
    Yは、生理的に適合性の陰イオンであり、
    qは1、2、または3であり、並びに
    jおよびpは、請求項4に記載のとおりに定義される。
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