JP2006510654A - 糖尿病を処置する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明はp38マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ阻害剤を投与することにより糖尿病を処置する方法に関する。本発明はまた、p38マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ阻害剤を投与することにより糖尿病患者の血糖レベルを低下させる方法に関する。

Description

関連出願との関係
本出願は2002年12月6日出願の米国特許仮出願第60/431,241号の優先権の権利を主張し、その内容は引用により本明細書に取り入れられている。
本発明はp38マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(p38MAPK)阻害剤を投与することにより糖尿病を処置する方法に関する。
糖尿病はインスリンの作用の欠乏もしくは不全によるブドウ糖、タンパク質および脂質の異常な代謝の発生により誘発される。糖尿病の典型的な症候には正常範囲のブドウ糖レベルに対する血清ブドウ糖レベルおよび尿中ブドウ糖排泄の異常な増加が含まれる。
1型糖尿病は自己免疫疾患であり、大部分の内分泌のベータ細胞が破壊された時に、臨床的に明白になる(非特許文献1参照)。特定の人々の1型糖尿病の発症を今や予測することができるので、これらの個体のベータ細胞の破壊を停止もしくは予防すらするための介入治療の使用を探求する研究が開始された(非特許文献2、3、4,5および6参照)。1型糖尿病においては、一般にインスリンレベルが正常化されているように見えるハネムーン不応期間(refractory period)が認められる。これは数週間から数カ月継続する可能性がある一過性の期間であり、その後に糖尿病の完全な発症が続く。現在可能な治療により60〜80%の患者がハネムーン期間に到達するであろう(非特許文献6参照)。今や、1型糖尿病のハネムーン期間を無限に延長することが挑戦されている(非特許文献7、8、9および10参照)。インスリン産生ベータ細胞の進行中の自己破壊を阻止するために免疫治療によりハネムーン期間を延長するための多数の努力が実施されてきた(非特許文献4および12参照)。
ベータ細胞を産生するインスリンの破壊にはTリンパ球が重要な役割を果たすことは今日までに極めて明白である。動物実験からの証明により、インスリン炎の発症にはCD4(ヘルパー)およびCD8(細胞毒性)T細胞が必要であることが示唆されている(非特許文献12、14および14参照)。ベータ細胞の最終的破壊は恐らく、多数の細胞タイプ(マクロファージ、CD4およびCD8陽性Tリンパ球)および多数の機序(フリーラジカルの損傷、インターロイキン−1、CD8T細胞に仲介される毒性、活性化p38)に依存する多数の因子の結果である(非特許文献12、13および15参照)。非肥満糖尿病(NOD)マウスは自然発生的に1型糖尿病を発症し、ヒトの1型糖尿病に対して多数の免疫学的および病理学的類似性を有する(非特許文献1参照)。従って、NODマウスは1型糖尿病の一次モデルの1つとして、そして免疫治療の新規のアプローチを試験するためのモデルとして役立ってきた。
広範な免疫抑制剤がNODマウスおよびヒトにおける1型糖尿病の発症を抑制することができることが示された(非特許文献4、16、17、および18参照)。大部分のこれらの薬剤は明白な糖尿病の発現の前に、そしてしばしばインスリン炎の前にすら予防的に使用されてきた(非特許文献4および18参照)。不幸にして、これまでのところ、より毒性の少ない、免疫抑制剤のシクロスポリンと同様に有効であることが納得がいくように示された薬剤はない(非特許文献3および17参照)。
タンパク質キナーゼは細胞外の信号に対する様々な細胞反応に関与する。p38マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ(p38キナーゼ、p38MAPKもしくは「高容量オスモル濃度グリセロール反応キナーゼ」(HOG)とも呼ばれる)はマイトジェン−活性化タンパク質キナーゼ(MAPキナーゼもしくはMAPK)族として知られる信号伝達分子の1族の1員である。MAPキナーゼ族のその他の1員には、様々なマイトジェン刺激並びに分化(differentiation)信号により活性化される細胞外信号調整キナーゼ(ERK)と呼ばれる古典的なMAPKおよび、ストレス−活性化タンパク質キナーゼ(SAPK)(Jun N−末端キナーゼ(JNK)とも呼ばれる)が含まれる。SAPKはストレスにより活性化されるが、p38MAPキナーゼのように、マイトジェンにより活性化されない。
p38MAPキナーゼは紫外線、浸透圧の衝撃および炎症性サイトカイン(例えばインターロイキン−1(IL−1)および腫瘍壊死因子−α(TNF−α))を含む様々な細胞有害因子(stressor)により活性化される。p38MAPキナーゼは一旦活性化されると、IL−1β、TNF−α、IL−6およびシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)を含む様々な炎症性仲介物質に対するmRNA合成の誘導を仲介する。
p38MAPキナーゼの阻害はIL−1およびTNF双方の産生の阻害をもたらす。IL−1およびTNFは他の炎症促進性サイトカイン(例えばIL−6およびIL−8)の産生を刺激し、急性および慢性炎症性疾患並びに閉経後骨粗鬆症における関与を示唆されてきた(非特許文献19参照)。この所見に基づき、p38MAPキナーゼは他のMAPKと一緒に、炎症性刺激に対する細胞の反応(例えば白血球の蓄積、マクロファージ/単核白血球の活性化、組織吸収、発熱、急性位相反応および好中球増加症)を仲介するのに役割を有すると考えられる。更に、MAPK(例えばp38MAPキナーゼ)は癌、血栓誘発血小板凝結、免疫不全障害、自己免疫疾患、細胞死、アレルギー、骨粗鬆症および神経変性障害における関与が示唆されてきた。IL−1、IL−6、IL−8もしくはTNF過剰産生と関連したその他の疾患は特許文献1に示されている(特許文献1参照)。
1994年のp38MAPKの発見後、炎症反応期間中そして自己免疫疾患において中心的役割を演じる白血球の活性化のために、MAPKスーパーファミリーに多大な興味を示された(非特許文献20および21参照)。p38MAPキナーゼ阻害剤による処置はp38活性化および疾患の重篤性の双方を軽減する(非特許文献22参照)。構造的に多様なp38MAPキナーゼ阻害剤がいくつかの炎症性疾患モデルにおいて大規模に試験されてきた(非特許文献23および24参照)。p38MAPキナーゼ族の4員のうち、アイソフォームp38αがもっとも深く研究された(非特許文献24参照)。急性および慢性炎症性状態における白血球活性化の不可欠な部分として活性化される時、p38αMAPキナーゼは疾患の過程で重要な役割を演ずる(非特許文献25および26参照)。実際、それはヒト単核白血球、活性化マクロファージ、好中球およびCD4T細胞により発現される主要p38アイソフォームであり、p38活性、好ましくはp38α活性を有する阻害剤の開発が重要な治療的利点であるかも知れないことを示唆している(非特許文献24参照)。
国際公開第96/21654号パンフレット Yoshida,K.and Kikutani,H.,Reriews in Immunogenetics 2:140−146(2000) Ryu,S.et al.,J.Clin.Invest.108:63−72(2001) Mahon,J.L.et al.,Ann.N.Y.Acad.Sci.696:351−363(1993) Shapiro,A.M.et al.,Diabetologia 45:224−230(2002) Debussche,X.et al.,Diabete & Metabolisme(Paris)20:282−290(1994) Keymeulen,B.and G.Somer,Acta Clinica Belgica 48:86−95(1993)) Hosker,J.P.and Turner,R.C.,Lancet 18:633−635(1982) Heinze,E.and Thon,A.,Pediatrician 12:208−212(1985) Crump,W.J.,J.Family Practice 25:78−82(1987) Palmer,J.P.and McCulloch,D.K.,Diabetes 40:943−947(1990) Herold,K.C.et al.,New Engl.J.Med.346:1682−1698(2002) Thomas,H.E.and Kay,T.W.H.,Diabetes/Metabolism Res.Rev.16:251−261(2000) Hancock,W.W.et al.,Am.J.Pathol.147:1194−1199(1995) Salomon,B.et al.,Immunity 12:431−437(2000) Zhang,J.et al.,International Immunology 13:377−384(2001) Casteels,K.et al.,Transplantation 65:1225−1232(1998) Tabatabaie,T.et al.,Biochem.Biophys.Res.Comm.273:699−704(2000) Mori,Y.etal.,Diabetologia 29:244−247(1986) Kimble,R.B.et al.,Endocrinol.136:3054−3061(1995) Badger,A.M.,J.Pharmacol.Exp.Ther.279:1453−1461(1996) Rogers,D.F.and Giembycz,M.A.,Drug Discov.Today 3:532−535(1998) Jackson,J.R.,J.Pharmacol.Exp.Ther.284:687−692(1998) Wang,Z.,Structure 6:1117−1128(1998) Herlaar,E.and Brown,Z.,Molec.Med.Today 5:439−447(1999) Hale,K.K.et al.,J.Immunol.162:4246−4252(1999) Lee,J.C.,et al.,Immunopharmacology 47:185−201(2000)
本発明は、患者の糖尿病を処置するために十分な、製薬学的に有効量のp38マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ阻害剤を患者に投与することを含んで成る、患者の糖尿病を処置する方法に関する。
本発明はまた、患者の血糖レベルを減少するために十分な、製薬学的に有効量のp38マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ阻害剤を患者に投与することを含んで成る、糖尿病患者の血糖レベルを減少する方法に関する。
本発明はまた、患者のインスリン炎を処置するために十分な、製薬学的に有効量のp38マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ阻害剤を被験者に投与することを含んで成る、患者のインスリン炎を処置する方法に関する。
発明の実施法
本研究においては、NODマウスの膵臓のベータ細胞集団中のT細胞の浸潤を抑制するp38MAPキナーゼ阻害剤の効力を研究した。本発明により提示されたように、p38MAPキナーゼ阻害剤はNODマウスにおいて糖尿病の発症を予防し、高血糖を軽減することが見いだされた。
本発明は、患者の糖尿病を処置するのに十分な、製薬学的に有効量のp38マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ阻害剤を患者に投与することを含んで成る、患者の糖尿病を処置する方法に関する。
もう1つの態様において本発明は、患者の血糖レベルを低下させるのに十分な、製薬学的に有効量のp38マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ阻害剤を患者に投与することを含んで成る、糖尿病患者の血糖レベルを低下させる方法に関する。
更なる態様において本発明は、患者のインスリン炎を処置するのに十分な、製薬学的に有効量のp38マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ阻害剤を被験者に投与することを含んで成る、患者のインスリン炎を処置する方法に関する。
「糖尿病(diabetes)」もしくはdiabetes mellitusは慢性的に上昇した血糖レベルの存在により定義される代謝疾患である。糖尿病はインスリンの作用の欠乏もしくは不全によるブドウ糖、タンパク質および脂質の異常代謝により誘発される。糖尿病の典型的な症状には、正常範囲の血糖レベル対する血清ブドウ糖レベルおよび尿中へのブドウ糖の排泄の異常な増加が含まれる。成人の糖尿病の古典的な症状には、多尿、多渇症、ケト尿症、急速な体重減少、高血糖のその他の急性症状および高レベルの血漿ブドウ糖が含まれる。
より明確には、糖尿病は、通常約100〜約200mg/dlに調整されるべきである血糖レベルが異常に高まる疾患である。糖尿病の診断基準には、それらに限定はされないが、糖尿病の症状プラス、約200mg/dL以上の日常血漿ブドウ糖、異なる日の反復試験により確認される約126mg/dL以上の空腹時血漿ブドウ糖、または異なる日の反復試験により確認される75g経口ブドウ糖負荷の2時間後の約200mg/dL以上の血漿ブドウ糖が含まれる。空腹時は少なくとも8時間カロリー摂取なしと定義される。DIABETES MELLITUS Fundamental and Clinical Text(糖尿病、基礎および臨床テキスト),LeRoith D.等編纂、第2版(2000)中のHaris,M.I.,”Definition and Clssification of Diabetes Mellitus and the New Criteria for Diagnosis(糖尿病の定義および分類並びに診断の新基準)”326〜334ページ,表32〜3を参照されたい。当業者は当該技術分野の知識に基づき糖尿病およびその症状を容易に診断することができる。
インスリンは膵臓中のホルモンの1種であり、肝臓、筋肉および脂肪組織中の細胞膜をとおるブドウ糖の透過性を促進し、細胞によるブドウ糖の取り込みを増加する。インスリンはまた、筋肉におけるブドウ糖分解段階およびブドウ糖の酸化段階におけるブドウ糖の代謝を促進し、ブドウ糖からグリコーゲンを合成するための酵素系の活性を高める。これらの生物学的機能を示すことにより、インスリンは血清ブドウ糖レベルを正常レベルに維持するように働く。
米国糖尿病協会の専門委員会は次の糖尿病の分類スキームを提唱し、それが本発明の糖尿病分類の指針を与える。1型糖尿病はインスリン分泌の喪失および完全なインスリン欠乏をもたらすベータ細胞の破壊により誘発される。1型は糖尿病の症例の約5%〜10%に起る。2型糖尿病はインスリン抵抗性およびインスリン欠乏をもたらす遺伝的および非遺伝的因子の組み合わせにより誘発される。非遺伝的因子には、加齢、高カロリー摂取、太り過ぎ、内蔵脂肪過多症(central adiposity)、座りがちの生活スタイルおよび低出生時体重が含まれる。2型は糖尿病の症例の約90%〜95%に起る。その他の特別なタイプの糖尿病は、その原因が確立されているかもしくは少なくとも一部は知られている糖尿病の症例を含む異種の病因群である。それらの原因には、ベータ細胞機能もしくはインスリン作用に影響を与える遺伝的欠陥、外分泌膵臓の疾患、内分泌疾患、薬剤−もしくは化学薬品誘発の膵臓の変化並びに、糖尿病の発症が実質的には高いが、詳細な原因がいまだ確定されていない疾患および状態が含まれる。他の特別なタイプの糖尿病は約1%〜2%の糖尿病の症例において起る。妊娠糖尿病は妊娠に伴うインスリン抵抗性および相対的インスリン欠乏により誘発され、すべての妊娠の約3%〜5%に起る。DIABETES MELLITUS Fundamental and Clinical Text(糖尿病、基礎および臨床テキスト),LeRoith D.等編纂、第2版(2000)中のHaris,M.I.,”Definition and Clssification of Diabetes Mellitus and the New Criteria for Diagnosis(糖尿病の定義および分類並びに診断の新基準)”326〜334ページ,表32−1を参照されたい。
1型糖尿病(インスリン−依存性糖尿病(IDDM)、若年性糖尿病、脆弱糖尿病もしくは砂糖糖尿病とも呼ばれる)はインスリン産生細胞の減少を伴い、2型(非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)とも呼ばれる)はインスリン感受性減少もしくはインスリン分泌減少により誘発される。
1型は幼児および青年間にもっとも一般的な形態であり、その疾患は通常、すべて絶対的なインスリン欠乏(インスリン欠乏症)により誘発される、重篤な症状の突然の発症、生命維持のための外部インスリンに依存、および基礎状態においてすらケトーシスの傾向を特徴として示す。成人における発症も起る可能性がある。成人においては、ベータ細胞破壊の速度は幼児におけるより遅く見え、ケトアシドーシスを防止するのに十分な残留ベータ細胞機能が長年存在するかも知れない。
1型糖尿病には2種の形態が存在する。特発性1型糖尿病は原因不明の疾患の稀な形態を表わす。免疫媒介1型糖尿病は、免疫系が、上昇した血漿ブドウ糖レベルに反応してインスリンを産生する膵臓中のベータ細胞を破壊し、もしくは破壊しようと試みる自己免疫障害である。
「インスリン炎(insulitis)」は膵臓のランゲルハンス島中へのリンパ球の浸潤およびベータ細胞の破壊を表わす。インスリン炎はNODマウスにおけるもっとも著明な組織病理学的病巣である。(Makino,S.等、Exp.Animal 29:1−13(1980)を参照されたい)。膵臓の血管周囲炎(pancreatic perivasculitis)の第1の症候は生後15日に見られる(Sugihara,T.等、Histol.Histopathol.4:397−404(1989)、Miyazaki,A.等、Clin.Exp.Immuno.60:622−630(1985))。島の浸潤は4週目で認められ、同時に島のベータ細胞の変性を光学および電子顕微鏡(マウス(Makino,S.等、Exp.Animal 29:1−13(1980))により観察することができる。リンパ球の浸潤は主としてT−リンパ球(Thy−1.2+)、もっともしばしばCD5+(Ly−1+)およびいくらかはCD8+(Lyt−2+、−3+)である。B−リンパ球もまた細胞浸潤中に認められ、前糖尿病段階の血漿中には抗−島−細胞抗体(ICSA)が存在する。リンパ球浸潤はまた、唾液腺、甲状腺、副腎、睾丸および卵巣のような他の器官にも認められる。1型糖尿病の完全な発症時には、すべての膵臓のベータ細胞は破壊されている。
1型糖尿病の症状には、それらに限定はされないが、試験時の高レベルの血糖、試験時の高レベルの尿糖、異常な喉の乾き、頻尿、激しい空腹感しかし体重減少、視力のぼけ、嘔気および嘔吐、激しい衰弱および疲労、並びにイライラおよび気分の変化が含まれる。
1型糖尿病に伴う合併症には、それらに限定はされないが、低血糖症(インスリン反応と呼ばれる、血糖が低くなり過ぎる)、高血糖症(糖尿病が十分に調整されていないことを示す、血糖が高すぎる)およびケトアシドーシス(未処置もしくは処置の足りない糖尿病による糖尿病性昏睡もしくは意識喪失)が含まれる。
島細胞において、プロインスリンはインスリン分子とC−ペプチド分子に分割され、インスリンはC−ペプチドと等モルの濃度で循環中に放出される。C−ペプチドはインスリン分泌およびベータ細胞機能のインデックスとしてC−ペプチドの血漿レベルを使用するアッセイのマーカーとして使用することができる。このマーカーは糖尿病患者を予測することができる。
今や1型糖尿病の危険性の高い患者を特定することができる(Ryu,S.等.,J.Clin.Invest.108:63−72(2001);Mahon,J.L.等.,Ann.N.Y.Acad.Sci.696:351−363(1993);Shapiro,A.M.等.,Diabetologia 45:224−230(2002))。本発明の主要な目標は疾患に特異的な無毒の薬剤により糖尿病の発症を低下させることである。1型糖尿病の発症中、ベータ細胞の機能が減少し、高血糖が優勢であるので、正常血糖を維持するために非常に少量のインスリンで十分である可能性がある。1型糖尿病(ベータ細胞の完全な破壊を特徴とする)の完全な発症の前に、約10%〜約20%のベータ細胞が残留する、「ハネムーン期間」と呼ばれる代謝性もしくは一過性緩和期間が起ることができる。本発明の目的はp38MAPキナーゼ阻害剤の使用により、ハネムーン期間を延長するもしくは1型糖尿病の完全な発症を好ましくは無限に遅らせることである。
2型糖尿病はインスリン抵抗性、すなわちインスリンの作用に対する末梢組織の正常な代謝反応の欠損を特徴として示す。インスリン抵抗性は健康なヒトと同一レベルのインスリン活性を示すために必要なインスリンレベルが健康なヒトよりもずっと高い状態を表わす。それはインスリンの活性もしくはインスリンに対する感受性が低下した状態である。臨床的用語では、インスリン抵抗性は、インスリンの正常なもしくは上昇したレベルの存在下で正常なもしくは高い血糖レベルが持続する時のものである。
2型糖尿病と関連する高血糖は、インスリンに対する末梢組織の感受性を回復するのに十分な食餌制限もしくは体重喪失により回復もしくは軽減することができる。2型糖尿病はしばしば、血漿インスリンの正常より高いレベルの存在下での高血糖を特徴として示す。2型糖尿病の進行にはブドウ糖誘発インスリン分泌の速度の相対的減少と併せた、血糖濃度増加が含まれる。従って、例えば後期段階の2型糖尿病においては、インスリン欠乏が起る可能性がある。1型糖尿病における膵臓ベータ細胞と異なり、2型糖尿病のベータ細胞はインスリンを合成し、分泌する能力を保持する。
インスリン作用の標的器官には、肝臓、筋肉(骨格筋)および脂肪組織が含まれる。インスリンは肝臓においてブドウ糖新生抑制作用、ブドウ糖放出抑制作用、等を示す。インスリンは筋肉(骨格筋)および脂肪組織中でブドウ糖取り込み促進作用を示す。
高血糖症自体がインスリン分泌を妨げ、インスリン抵抗性を悪化させると考えられる。従って、高血糖症自体が、代謝異常を悪化させる、糖尿病の重要な一因であるという、「ブドウ糖−毒性」説が存在する(Takashi KADOWAKI編纂,Molecular Medicine for Diabetes(糖尿病のための分子医薬),Yodo Co.により刊行、(1992))。
更に、2型糖尿病はしばしば高脂血症を伴い、コレステロールもしくはトリグリセリドの異常な高レベル(すなわち、約220mg/dlを超える総コレステロールもしくは約150mg/mlを超えるトリグリセリド)は心筋梗塞を含む動脈硬化症もしくは急性膵炎を誘発する危険因子である。高脂血症は家族性高コレステロール血症、肥満または過食もしくは美食主義のような遺伝的素質により誘発される。更に高脂血症はその症状に関して、キロミクロン血症(I型)、高コレステロール血症(IIa型高脂血症)、高トリグリセリド血症(IV型)もしくはそれらの組み合わせ物(IIb型もしくはIII型)等に分類される。しかし、高脂血症の本質的な薬剤治療はまだ確立されておらず、動脈硬化症、虚血性心疾患のような異常な連続的血液脂質レベルにより誘発される糖尿病合併症は先進国における死亡の主要原因の1つである。
2型糖尿病はしばしば、肥満に伴う。肥満は疫学的研究において、高血圧もしくは、脳および心臓の血管障害に関連すると考えられ、そして肥満は主として食餌治療もしくは運動治療により処置される。しかし、進行した肥満の症例もしくは運動が可能でない症例においては手術(胃の縮小手術)もしくは投薬(アドレナリン促進剤のような中枢神経系刺激剤もしくはセロトニン−タイプの薬剤、消化吸収阻害剤)が使用されてきたが、これらの治療はまだ試験段階にあり、肥満の本質的な薬剤治療はまだ確立されていない。
2型糖尿病にはまた、若年の非インスリン依存性糖尿病、すなわちMODY(若年の熟年発症型糖尿病)、インスリン受容体の異常または酵素もしくは、ブドウ糖代謝(例えばインスリン分泌もしくはインスリン活性)と関連したその他の分子の遺伝子の異常により誘発される糖尿病が含まれる。更に、2型糖尿病にはまた、それらが正常なもしくは高レベルのインスリン状態下の糖尿病であるために、グルココルチコイドのようなステロイド剤の継続的投与により誘発される病的な高血糖(ステロイド糖尿病)、またはクッシィング症候群もしくは末端肥大症の高血糖症が含まれる。糖尿病にはまた、他の特異的タイプの糖尿病および妊娠糖尿病(前記の表Iを参照されたい)が含まれる。
「製薬学的有効量」は状態、障害もしくは疾患を予防もしくは処置するために、被験者もしくは患者に投与される時に、過剰レベルの副作用を伴わずに、臨床的に有意な細胞反応を導きだすのに十分な化合物量を意図される。更なる詳細のためには下記の、”Formulations and Methods of Administration(調製物および投与法)”の節を参照されたい。
「被験者」はヒト、家畜および牧畜動物、および動物園、スポーツおよび家庭のペットのような愛玩コンパニオン・アニマル並びにその他の家畜(それらに限定はされないが、ウシ、ヒツジ、ウサギ(ferrets)、ブタ、ウマ、家禽、ウサギ、ヤギ、イヌ、ネコ等のような)を含む哺乳動物として分類される任意の動物を意味する。好ましいコンパニオン・アニマルはイヌおよびネコである。被験者は好ましくはヒトである。
「患者」は状態、障害もしくは疾患、例えば糖尿病の処置の必要な被験者、好ましくはヒトを意味する。
「処置する」および「処置」の用語は、その目的が、望ましくない生理学的状態、障害もしくは疾患を予防もしくは遅らせる(軽減する)か、または有益なもしくは望ましい臨床結果を得ることである、治療的処置および予防的もしくは抑制的手段双方を意味する。本発明の目的のための有益なもしくは望ましい臨床結果には、それらに限定はされないが、症状の緩和、状態、障害もしくは疾患の程度の減少、状態、障害もしくは疾患の安定化(すなわち悪化しない)状態、発症の遅延または状態、障害もしくは疾患の進行の遅延、状態、障害もしくは疾患状態の改善(amelioration)、検出可能であろうとなかろうと回復(一部であろうと全体的であろうと)、または状態、障害もしくは疾患の強化(enhancement)もしくは改善、が含まれる。処置(treatment)には過剰なレベルの副作用を伴わずに臨床的に有意な細胞反応を誘発することが含まれる。処置にはまた、処置を受けない場合に期待される生存期間に比較して生存期間を延長することが含まれる。

p38MAPキナーゼの阻害剤
本明細書で使用される「阻害剤」の用語には、それらに限定はされないが、p38MAPキナーゼの活性を調整することができる任意の適切な分子、化合物、タンパク質もしくはそのフラグメント、核酸、調製物もしくは物質が含まれる。阻害剤は単一のp38MAPキナーゼアイソフォーム(p38α、p38β、p38γもしくはp38δ)、2個以上のアイソフォームまたはp38MAPキナーゼのすべてのアイソフォームに影響を与えることができる。好ましい態様において、阻害剤はp38MAPキナーゼのαアイソフォームを調整する。
本発明に従うと、阻害剤はp38MAPキナーゼの上流もしくは下流でまたはp38MAPキナーゼ上に直接に、その調整効果を示すことができると想定される。阻害剤に調整されるp38MAPキナーゼ活性の例には、阻害剤がp38MAPキナーゼの転写および/もしくは翻訳を減少させることができるもの、p38MAPキナーゼの翻訳後の修飾および/もしくは細胞移動(trafficking)を減少もしくは阻止することができるもの、またはp38MAPキナーゼの半減期を短縮することができるものが含まれる。阻害剤はまたp38MAPキナーゼと可逆的もしくは不可逆的に結合し、その酵素活性を不活性化し、あるいはまた、下流の基質(substrate)とのその相互作用を妨げることができる。
1つの態様において阻害剤はp38MAPキナーゼに直接作用する場合に、約5μM以下の、好ましくは約500nM以下の、より好ましくは約100nM以下のIC50値を示さなければならない。関連した態様において、阻害剤は、同一阻害剤が匹敵するアッセイにおいて他のp38MAPキナーゼアイソフォームに対して試験される時に認められるものより約10倍少ない、p38MAPキナーゼアイソフォームに対するIC50値を示さなければならない。
当業者は、そのp38MAPキナーゼ活性並びにその相対的IC50値を評価することにより、化合物が本発明において有用であるか否かを決定することができる。この評価は通常のインビトロアッセイにより実施することができる。インビトロアッセイには、キナーゼもしくは活性化p38MAPキナーゼのATP分解酵素の活性の阻害を測定するアッセイが含まれる。インビトロアッセイはまた、阻害剤の、p38MAPキナーゼと結合するもしくは、活性化p38MAPキナーゼの確認された下流の効果、例えばサイトカイン分泌、を減少もしくは阻止する能力を測定することもできる。IC50値は対照に比較して50%減少をもたらす阻害剤の濃度を使用して計算される。
結合アッセイは実施することがかなり安価で簡単なインビトロアッセイである。前記のように、それ自体中の、そしてそれ自体のp38MAPキナーゼに対する分子の結合は、立体的、アロステリックのもしくは電荷−電荷相互作用により抑制的であることができる。結合アッセイは標的としてp38MAPキナーゼもしくはそのフラグメントを使用して液相もしくは固相中で実施することができる。これを最初のスクリーニングとして使用することにより、可能なp38MAPキナーゼ調整作用に対して化合物のライブラリーを評価することができる。
結合アッセイにおける標的は溶液中に遊離しているか、支持体に固定されているかもしくは細胞表面中もしくはその上に発現されることができる。結合の存在もしくは不在を決定するために、標識(例えば放射性、蛍光性、クエンチング等)を標的、化合物、もしくは双方上に配置することができる。この方法はまた、天然のもしくは人工の基質もしくは結合相手に対する標的の結合の抑制を評価するための競合的結合アッセイを実施するためにも使用することができる。どちらにしても、結合を測定するために結合された標識に対する遊離標識の量を直接的もしくは間接的のいずれかで、測定することができる。結合活性をによる介入を最小にし、信号を最適化するための、この方法の多数の知られた変法および翻案が存在する。
インビトロ細胞アッセイの目的のための、p38MAPキナーゼ機能の可能な阻害剤を表わす化合物はかなりの数の方法で細胞に投与することができる。化合物もしくは組成物は好ましくは培養物中で成長される細胞のための組織培養培地のような、その中で細胞が生育している培地に添加することができる。化合物は標準連続希釈されて、もしくは知られたモジュレーター(modulator)に対する類推により決定された量で提供される。あるいはまた、可能な阻害剤を、細胞が可能な阻害剤自体を産生する細胞中に導入される核酸によりコードすることができる。
可能な阻害剤のインビトロ分析を伴うそれに代わるアッセイには、関連キナーゼに対するDNAコードでトランスフェクトされた細胞(例えばHeLa)がソルビトール、IL−1、TNFもしくはPMAのような物質で活性化することができるものが含まれる。細胞溶解物の免疫沈殿後、キナーゼの免疫複合体の等量アリコートを特定の濃度の可能な阻害剤と適当な期間、前インキュベートし、次に標識ATPおよびGST−ATF2もしくはMBPを含有するキナーゼ基剤バッファーミックスを添加する。インキュベート後、SDS充填バッファーの添加によりキナーゼ反応を終結させる。リン酸化基質をSDS−PAGEにより溶解し、リン酸化測定器(phosphorimager)において可視化、定量する。リン酸化およびIC50値に関するp38MAPキナーゼの調整は計量により測定することができる。例えばKumar,S.等,Biochem.Biophs.Res.Commun.235:533−538(1997)を参照されたい。
その他のインビトロアッセイはまた、p38MAPキナーゼ活性に対する相関としてTNF−αの産生を測定することができる。このような1例は「ヒト全血アッセイ」である。このアッセイにおいて、ヘパリン添加シリンジ中に例えば、健康な男性ボランティアからの静脈血を採血し、採取2時間以内に使用される。試験化合物を100%DMSO中に溶解し、0〜1mMの範囲の薬剤濃度の1μlのアリコートを24−ウェルの微量滴定皿(Nunclon Delta SI,Applied Scientific Co.,San Francisco,CA)の4個のウェル中に分配する。全血を1ml/ウェルの容量で添加し、混合物を37℃で5%のCOの湿った雰囲気下で、一定の震盪を伴って(Titer Plate Shaker,Lab−Line Instruments,Inc.,Melrose Park,IL)15分間インキュベートする。全血を希釈せずにもしくはRPMI 1640(Gibco 31800+NaHCO、Life Technologies,Rockville,MD and Scios,Inc.,Sunnyvale,CA)で1:10の最終希釈のいずれかにおいて培養する。インキュベート期間の最後に、LPS(E.coli 0111:B4、Sigma Chemical Co.,St Louis,MO)10μlを各ウェルに添加して、未希釈もしくは1:10希釈全血それぞれに対して1もしくは0.1μg/mlの最終濃度にする。インキュベートを更に2時間継続する。微量滴定皿を氷浴中に入れることにより反応を停止し、4℃で10分間3000rpmにおける遠心分離により血漿もしくは細胞を含まない上澄み液を回収する。Quantikine Human TNF−αアッセイキット(R&D Systems,Minneapolis,MN)により供給される指示書に従い、ELISAによるTNF−αレベルのアッセイまで、血漿試料を−80℃で保存する。IC50値は対照に比較して50%の減少を誘発する阻害剤の濃度を使用して計算される。
同様なアッセイは「濃縮単核細胞アッセイ」である。濃縮単核細胞アッセイは、濯いで、細胞生育培地の暖かい混合物中に再懸濁された低温保存されたヒト末梢血単核細胞(HPBMC)(Clonetics Corp.)で開始する。次に再懸濁細胞を計数し、24−ウェルの微量滴定皿中の1×10細胞/ウェルに接種する。次に皿をインキュベーター中に1時間入れて、細胞を各ウェル中に定着させる。細胞が定着後に、培地を吸引し、サイトカイン刺激因子リポ多糖類(LPS)100ng/mlおよび試験化合物を含有する新培地を微量滴定皿の各ウェルに添加する。従って、各ウェルはHPBMC、LPSおよび試験化合物を含有する。次に細胞を2時間インキュベートし、サイトカイン腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)の量を酵素結合免疫アッセイ(ELISA)を使用して測定する。TNF−αレベルを検出する1つのこのようなELISAはR&D Systemsから市販されている。次に各ウェル中のHPBMCによるTNF−α産生量を対照ウェルに比較して、化合物がサイトカイン産生の阻害剤として働くか否かを決定する。
本発明の実施に有用な化合物には、それらに限定はされないが、式:
[式中、
は4−ピリジル、ピリミジニル、キノリル、イソキノリニル、キナゾリン−4−イル、1−イミダゾリル、1−ベンズイミダゾリル、4−ピリダジニルおよび1,2,4−トリアジン−5−イルから成る群から選択されるヘテロアリール環であり、そこでヘテロアリール環はY、N(R10)C(O)R、ハロ−置換モノ−もしくはジ−C1−6アルキル−置換アミノまたはNHRで1〜3回置換されており、その環は更に、場合により、C1−4アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、場合により置換されたC1−4アルコキシ、場合により置換されたC1−4アルキルチオ、場合により置換されたC1−4アルキルスルフィニル、CHOR12、アミノ、モノ−もしくはジ−C1−6アルキル−置換アミノ、NHR、N(R10)C(O)R、N(R10)S(O)、または、5〜7員を有し、そして場合により、酸素、硫黄およびNR15から成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有するN−ヘテロシクリル環で置換されており、
YはX−Rであり、
は酸素もしくは硫黄であり、
はC1−6アルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−6アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC1−6アルキルであり、そこでこれらの部分はそれぞれ場合により置換されており、
は水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−4アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−4アルキルであり、
はC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1ー4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−4アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−4アルキルであり、
は水素であり、
はフェニル、ナフト−1−イル、ナフト−2−イルもしくはヘテロアリールであり、それは場合により1もしくは2個の置換基で置換されており、それらはそれぞれ独立に選択され、そして4−フェニル、4−ナフト−1−イル、5−ナフト−2−イルもしくは6−ナフト−2−イル置換基に対してハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(Z)NR17、−C(Z)OR16、−(CR1020COR12、−SR、−SOR、−OR12、ハロ−置換−C1−4アルキル、C1−4アルキル、−ZC(Z)R12、−NR10C(Z)R16もしくは−(CR1020NR1020であり、そしてその他の置換位置に対してはハロゲン、シアノ、−C(Z)NR1314、−C(Z)OR、−(CR1020m”COR、−S(O)、−OR、−OR12、ハロ−置換C1−4アルキル、C1−4アルキル、−(CR1020m”NR10C(Z)R、−NR10S(O)m’、−NR10S(O)m’NR17、−ZC(Z)R、−ZC(Z)R12もしくは−(CR1020m”NR1314であり、
はヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキルもしくはRであり、
Zは酸素もしくは硫黄であり、
vは0、1もしくは2であり、
mは0、1もしくは2であり、
m’は1もしくは2であり、
m”は0、1、2、3、4もしくは5であり、
はC1−10アルキルN、−(CR1020n’OR、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキル、C1−10アルキル、ハロ−置換C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アリキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−10アルキル、C5−7シクロアルケニル、C5−7シクロアルケニルC1−10アルキル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−10アルキル、(CR1020OR11、(CR1020S(O)18、(CR1020NHS(O)18、(CR1020NR1314、(CR1020NO、(CR1020CN、(CR1020n’SO18、(CR1020S(O)m’NR1314、(CR1020C(Z)R11、(CR1020OC(Z)R11、(CR1020C(Z)OR11、(CR1020C(Z)NR1314、(CR1020C(Z)NR11OR、(CR1020NR10C(Z)R11、(CR1020NR10C(Z)NR1314、(CR1020N(OR)C(Z)NR1314、(CR1020N(OR)C(Z)R11、(CR1020C(=NOR)R11、(CR1020NR10C(=NR19)NR1314、(CR1020OC(Z)NR1314、(CR1020NR10C(Z)NR1314、(CR1020NR10C(Z)OR10、5−(R18)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルもしくは4−(R12)−5−(R1819)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルであり、ここでアリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基は場合により置換されており、
nは1〜10の値をもつ整数であり、
n’は0もしくは1〜10の値をもつ整数であり、
は水素、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルもしくはNR17であり、ただし、−SNR17である部分−SRおよび−SOHである−S(O)Rは除くこととする、
は水素、製薬学的に許容できるカチオン、C1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−10アルキル、ヘテロシクリル、アロイルもしくはC1−10アルカノイルであり、
およびR17は独立に、水素およびC1−4アルキルから成る群から選択されるかまたは、RおよびR17が、それらが結合している窒素と一緒になって、その環が、場合により酸素、硫黄およびNR15から成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有する5〜7員のヘテロシクリル環を形成し、
はC1−10アルキル、ハロ−置換C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、C3−7シクロアルキル、C5−7シクロアルケニル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−10アルキル、(CR1020OR11、(CR1020S(O)18、(CR1020NHS(O)18もしくは(CR1020NR1314であり、ここでアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルは場合により置換されており、
は水素、−C(Z)R11、場合により置換されたC1−10アルキル、S(O)18、場合により置換されたアリールもしくは場合により置換されたアリールC1−4アルキルであり、
10およびR20は独立に、水素およびC1−4アルキルから成る群から選択され、
11は水素、C1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC1−10アルキルであり、
12は水素もしくはR16であり、
13およびR14は独立に水素、場合により置換されたC1−4アルキル、場合により置換されたアリールおよび場合により置換されたアリールC1−4アルキルから成る群から選択されるか、またはそれらが結合されている窒素と一緒になって、その環が、場合により酸素、硫黄およびNRから成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有する5〜7員のヘテロシクリル環を形成し、
15はR10もしくはC(Z)C1−4アルキルであり、
16はC1−4アルキル、ハロ−置換C1−4アルキルもしくはC3−7シクロアルキルであり、
18はC1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC1−10アルキルであり、そして
19は水素、シアノ、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキルもしくはアリールである]、あるいは
[式中、
、Y、X、R、R、R、v、m、m’、m”、Z、n、n’およびRが前記に定義されたとおりであり、そして
が水素、C1−10アルキル、ハロ−置換C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−10アルキル、C5−7シクロアルケニル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−10アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキル、(CR1028OR12、(CR1028n’OR13、(CR1028n’S(O)25、(CR1028S(O)25、(CR1028n’NHS(O)25、(CR1028n’NR、(CR1028n’NO、(CR1028n’CN、(CR1028n’S(O)NR、(CR1028n’C(Z)R13、(CR1028n’C(Z)OR13、(CR1028n’C(Z)NR、(CR1028n’C(Z)NR13OR12、(CR1028n’NR10C(Z)R13、(CR1028n’NR10C(Z)NR、(CR1028n’N(OR21)C(Z)NR、(CR1028n’N(OR21)C(Z)R13、(CR1028n’C(=NOR21)R13、(CR1028n’NR10C(=NR27)NR、(CR1028n’OC(Z)NR、(CR1028n’NR10C(Z)OR10、(CR1028n’NR10C(Z)OR10、5−(R25)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルもしくは4−(R12)−5−(R1819)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルであり、ここでシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル部分が場合により置換されており、
が水素もしくはQ−(Yであり、
Qはアリールもしくはヘテロアリール基であり、
tは1、2もしくは3であり、
は独立に水素、C1−5アルキル、ハロ−置換C1−5アルキル、ハロゲンおよび−(CR1020から成る群から選択され、
はOR、NO、S(O)m”11、SR、S(O)m”OR、S(O)NR、NR、O(CR1020n’NR、C(O)R、CO、CO(CR1020n’CONR、ZC(O)R、CN、C(Z)NR、NR10C(Z)R、C(Z)NROR、NR10C(Z)NR、NR10S(O)m”11、N(OR21)C(Z)NR、N(OR21)C(Z)R、C(=NOR21)R、NR10C(=NR15)SR11、NR10C(=NR15)NR、NR10C(=CR1424)SR11、NR10C(=CR1424)NR、NR10C(O)C(O)NR、NR10C(O)C(O)OR10、C(=NR13)NR、C(=NOR13)NR、C(=NR13)ZR11、OC(Z)NR、NR10S(O)m”CF、NR10C(Z)OR10、5−(R18)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルもしくは4−(R12)−5−(R1819)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルであり、
がフェニル、ナフト−1−イルもしくはナフト−2−イルであり、それは場合により1もしくは2個の置換基で置換されており、それらはそれぞれ独立に選択され、そして4−フェニル、4−ナフト−1−イルもしくは5−ナフト−2−イル置換基に対してはハロ、ニトロ、シアノ、C(Z)NR17、C(Z)OR23、(CR1020COR36、SR、SOR、OR36、ハロ−置換−C1−4アルキル、C1−4アルキル、ZC(Z)R36、NR10C(Z)R23もしくは(CR1020NR1020であり、そしてその他の置換位置に対してはハロ、ニトロ、シアノ、C(Z)NR1626、C(Z)OR、(CR1020m”COR、S(O)、OR、ハロ−置換C1−4アルキル、C1−4アルキル、(CR1020m”NR10C(Z)R、NR10S(O)m’11、NR10S(O)m’NR17、ZC(Z)Rもしくは(CR1020m”NR1626であり、
およびR17が独立に、水素およびC1−4アルキルから成る群から選択されるかまたは、RおよびR17が、それらが結合している窒素と一緒になって、その環が、場合により酸素、硫黄およびNR22から成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有する5〜7員のヘテロシクリル環を形成し、
が水素、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキルもしくはR11であり、
が水素、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、2−10アルキニル、C3−7シクロアルキル、C5−7シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキルであるかまたは、RおよびRが、それらが結合している窒素と一緒になって、その環が、場合により酸素、硫黄およびNR12から成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有する5〜7員のヘテロシクリル環を形成し、
10およびR20が独立に水素およびC1−4アルキルから成る群から選択され、
11がC1−10アルキル、ハロ−置換C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、C3−7シクロアルキル、C5−7シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキルであり、
12が水素、−C(Z)R13、場合により置換されたC1−4アルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたアリールC1−4アルキルもしくはS(O)25であり、
13が水素、C1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC1−10アルキルであり、ここでこれらの部分すべてが場合により置換されており、
14およびR24は独立に水素、アルキル、ニトロおよびシアノから成る群から選択され、
15が水素、シアノ、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキルもしくはアリールであり、
16およびR26は独立に水素、場合により置換されたC1−4アルキル、場合により置換されたアリールおよび場合により置換されたアリールC1−4アルキルから成る群から選択されるかまたは、それらが結合している窒素と一緒になって、その環が、場合により酸素、硫黄およびNR12から成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有する5〜7員のヘテロシクリル環を形成し、
18およびR19が独立に水素、C1−4アルキル、置換アルキル、場合により置換されたアリールおよび場合により置換されたアリールアルキルから成る群から選択されるか、または一緒に酸素もしくは硫黄を表わし、
21は水素、製薬学的に許容できるカチオン、C1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、アロイルもしくはC1−10アルカノイルであり、
22はR10もしくはC(Z)−C1−4アルキルであり、
23はC1−4アルキル、ハロ−置換C1−4アルキルもしくはC3−5シクロアルキルであり、
25はC1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキルであり、
27は水素、シアノ、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキルもしくはアリールであり、
28は水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−4アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−4アルキルであり、それらはすべて場合により置換されている、そして
36は水素もしくはR23である]
の化合物および製薬学的に許容できるそれらの塩が含まれる。
この式の代表的な化合物には:
1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−(3−クロロプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−(3−アジドプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−(3−アミノプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−(3−メチルスルホンアミドプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[3−(N−フェニルメチル)アミノプロピル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[3−(N−フェニルメチル−N−メチル)アミノプロピル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[3−(l−ピロリジニル)プロピル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−(3−ジエチニルアミノプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[3−(l−ピペリジニル)プロピル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[3−(メチルチオ)プロピル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[2−(4−モルホリニル)エチル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−4−(3−メチルチオフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
(+/−)−1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−4−(3−メチルスルフィニルフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[3−(N−メチル−N−ベンジル)アミノプロピル]−4−(3−メチルチオフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[3−(N−メチル−N−ベンジル)アミノプロピル]−4−(3−メチルスルフィニルフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[4−(メチルチオ)フェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4
−ピリジル)イミダゾール、
1−[4−(メチルスルフィニル)フェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[3−(メチルチオ)フェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
(+/−)−1−[3−(メチルスルフィニル)フェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[2−(メチルチオ)フェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[2−(メチルスルフィニル)フェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[4−(4−モルホリニル)ブチル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−イソプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−シクロプロピルメチル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−tert−ブチル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−(2,2−ジエトキシエチル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−ホルミルメチル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−ヒドロキシイミニルメチル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−シアノメチル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−メチルピリド−4−イル)イミダゾール、
4−(4−フルオロフェニル)−1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−5−(2−クロロピリジン−4−イル)イミダゾール、
4−(4−フルオロフェニル)−1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−5−(2−アミノ−4−ピリジル)イミダゾール、
1−(4−カルボキシメチル)プロピル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−(4−カルボキシプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−(3−カルボキシメチル)エチル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−(3−カルボキシ)エチル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
5−(2−アミノピリミジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]イミダゾール、
5−(2−アミノピリミジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
5−(2−アミノピリミジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−プロピル)イミダゾール、
5−(2−アミノピリミジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(シクロプロピルメチル)イミダゾール、
5−(2−アミノピリミジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−カルボキシエチル−4−ピペリジニル)イミダゾール、
5−(2−アミノピリミジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ピペリジニル)イミダゾール、
1−メチル−4−フェニル−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−メチル−4−[3−(クロロフェニル)]−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
1−メチル−4−(3−メチルチオフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
(+/−)−1−メチル−4−(3−メチルスルフィニルフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
(+/−)−4−(4−フルオロフェニル)−1−[3−(メチルスルフィニル)プロピル]−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
4−(4−フルオロフェニル)−1−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
1−(3−フェノキシプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
1−[3−(フェニルチオ)プロピル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−キノリル)イミダゾール、
(+/−)−1−(3−フェニルスルフィニルプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
1−(3−エトキシプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
1−(3−フェニルスルホニルプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−4−(3−クロロフェニル)]−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−4−(3,4−ジクロロフェニル)]−5−(4−ピリジル)イミダゾール、
4−[4−(4−フルオロフェニル)−1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−5−(ピリミド−2−オン−4−イル)イミダゾール、
4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]イミダゾール、
(+/−)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(メチルスルフィニル)−4−ピリミジニル]−1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]イミダゾール、
(E)−1−(1−プロペニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
1−(2−プロペニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
5−[(2−N,N−ジメチルアミノ)ピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]イミダゾール、
1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−5−(4−ピリジニル)−4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]イミダゾール、
1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−5−(4−ピリジニル)−4−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]イミダゾール、
1−(シクロプロピルメチル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
1−(シクロプロピルメチル)−4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
1−(シクロプロピルメチル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−メチルピリド−4−イル)イミダゾール、
1−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−5−(4−ピリジニル)−4−[3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)イミダゾール、
5−[4−(2−アミノピリミジニル)]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−カルボキシ−2,2−ジメチルエチル)イミダゾール、
1−(1−ホルミル−4−ピペリジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジニル)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチル−4−ピリミジニル)イミダゾール、
1−(2,2−ジメチル−3−モルホリン−4−イル)プロピル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)イミダゾール、
4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ピリジル)−1−(2−アセトキシエチル)イミダゾール、
5−(2−アミノピリミジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−ベンジルピロリン−3−イル)イミダゾール、
5−(2−アミノピリミジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−N−メチルピペリジン)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(N−モルホリノ−1−プロピル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ピペリジン)イミダゾール、
5−[(2−エチルアミノ)ピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(イソプロピル)アミノピリミジン−4−イル]−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
5−(2−アセトアミド−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−N−モルホリノ−1−プロピル)イミダゾール、
5−(2−アセトアミド−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチル−4−ピペリジニル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルチオ)ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ピペリジン)イミダゾール、
4−(フルオロフェニル)−1−(メチル−4−ピペリジニル)−5−(2−メチルチオ−4−ピリミジニル)イミダゾール、
4−(フルオロフェニル)−1−(メチル−4−ピペリジニル)−5−(2−メチルスルフィニル−4−ピリミジニル)イミダゾール、
1−tert−ブチル−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−メチルスルフィニル−4−ピリミジニル)イミダゾール、
5−[4−(2−アミノピリミジニル)]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ−4−ピリミジニル)]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニン)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(テトラヒドロ−4−チオピラニル)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(テトラヒドロ−4−ピラニル)イミダゾール、
5−(2−メチルアミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−シアノエチル)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(テトラヒドロ−4−スルフィニルピラニル)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(テトラヒドロ−4−スルホニルピラニル)イミダゾール、
5−(2−メチルアミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル−4−ピペリジニル)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(トリフルオロアセチル−4−ピペリジニル)イミダゾール、
5−(4−ピリジル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ピペリジニル)イミダゾール、
5−(4−ピリジル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジニル)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−(1,3−ジオキシシクロペンチル)シクロヘキシル)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ケトシクロヘキシル)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−シクロヘキシルオキシム)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−シクロヘキシルヒドロキシルアミン)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(トランス−4−ヒドロキシ尿素)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(シス−4−ヒドロキシ尿素)イミダゾール、
5−(2−アミノ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ケトシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−[4−(シス−ピロリジニル)シクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−[4−(トランス−1−ピロリジニル)シクロヘキシル]イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−エチニル−4−ヒドロキシシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−(1−プロピニル)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−アミノ−4−メチルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−アセトアミド−4−メチルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−オキシラニルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−シアノメチル−4−ヒドロキシシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−アミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−[4−ヒドロキシ−4−(1−プロピニル)シクロヘキシル]イミダゾール、
5−[4−(2−アミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−イソプロピルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−フェニルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−ベンジルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−シアノメチルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−(2−シアノエチル)シクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−(2−アミノエチル)シクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−(2−ニトロエチル)−シクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシメチル−4−アミノ−シクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−アミノ−シクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−アミノシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−チオメチルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−N−メチルアミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−アミノメチルシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−アミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−アミノ−4−メチル−シクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−アミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシ−4−メチル−シクロヘキシル)イミダゾール、
5−[4−(2−アミノ)ピリミジニル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−オキシラニルシクロヘキシル)イミダゾール、
4−(フルオロフェニル)−1−(メチル−4−ピペリジニル)−5−(2−メチルスルフィニル−4−ピリミジニル)イミダゾール、
4−(フルオロフェニル)−1−(メチル−4−ピペリジニル)−5−(2−メチルチオ−4−ピリミジニル)イミダゾール、
5−[(2−ベンジルアミノ)ピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−5−[2−(4−テトラヒドロチオピラニル)アミノピリミジン−4−イル]イミダゾール、
4−(4−フルオロフェニル)−5−[(2−ヒドロキシ)エチルアミノ]ピリミジン−4−イル−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
5−[(2−(3−クロロベンジルアミノ)ピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
5−[(2−(1−ナフチルメチルアミノ)ピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
5−[(2−(1−ベンジル−4−ピペリジニルアミノ)ピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−5−[2−[3−(モルホリノ)プロピル]アミノピリミジン−4−イル]イミダゾール、
5−[2−[(3−ブロモフェニル)アミノ]ピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
5−[(2−(ピペロニルアミノ)ピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
5−[(2−(4−ピペリジニルアミノ)ピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
5−[(2−(5−クロロトリプトアミノ)ピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
5−[(2−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
5−[(2−[1−エトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]アミノピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルピペリジン−4−イル)イミダゾール、
1−(4−オキソシクロヘキシル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[(2−メトキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
シス−1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[(2−メトキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
トランス−1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[(2−メトキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(4−オキソシクロヘキシル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[(2−メチルチオ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
トランス−1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[(2−メチルチオ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(4−オキソシクロヘキシル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[(2−ヒドロキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(4−オキソシクロヘキシル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[(2−イソプロポキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(4−ヒドロキシシクロクロヘキシル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[(2−イソプロポキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
トランス−1−(4−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[(2−メトキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
シス−1−(4−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[(2−メトキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
トランス−1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[(2−エトキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(4−ピペリジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−フェノキシピリミジン−4−イル)イミダゾール、
1−(4−ピペリジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−フェノキシ−4−ピリジニル)イミダゾール、
1−(4−ピペリジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−メトキシフェノキシ)−4−ピリジニル]イミダゾール、
1−(4−ピペリジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−フルオロフェノキシ)−4−ピリジニル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−メトキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−フルオロフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−アミノカルボニルフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−エチルフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−ベンジルオキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−シアノフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−ヒドロキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(フェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(2,6−ジメチルフェノキシ)ピリジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−クロロフェノキシ)ピリジン−4−イル]イミダゾール、
1−[3−(N−モルホリノ)プロピル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(フェノキシ)ピリミジン−4−イル]−イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(3−メトキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−フェニルフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−フェノキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(3−ヒドロキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(3−(N−モルホリノ)プロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−フルオロフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(2−ヒドロキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(3,4−メチレンジオキシ)フェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(3−フルオロフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(2−フルオロフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(2−メトキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(3,4−ジフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(ピペリジン−4−イル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(4−メチルスルホニルフェノキシ)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(4−ピペリジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−チオフェノキシピリミジン−4−イル)イミダゾール、
1−(4−ピペリジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(1−メチルテトラゾール−5−イルチオ)ピリジン−4−イル]イミダゾール、
5−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−オキソシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[2−(2−tert−ブチルアミノ)エトキシピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−オキソシクロヘキシル)イミダゾール、
5−[2−(2−tert−ブチルアミノ)エトキシピリミジン−4−イル]−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)イミダゾール、
1−(4−ピペリジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−イソプロポキシ−4−ピリミジニル)イミダゾール、
1−(4−ピペリジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−メトキシ−4−ピリミジニル)イミダゾール、
5−(2−ヒドロキシ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ピペリジニル)イミダゾール、
5−(2−メトキシ−4−ピリジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ピペリジニル)イミダゾール、
5−(2−イソプロポキシ−4−ピリジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ピペリジニル)イミダゾール、
5−(2−メチルチオ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ピペリジニル)イミダゾール、
5−(2−メチルチオ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−[1−メチル−4−ピペリジニル]イミダゾール、
5−(2−エトキシ−4−ピリミジニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(4−ピペリジニル)イミダゾール、
1−(1−エチルカルボキシルピペリジン−4−イル)−3−(4−チオメチルフェニル)−5−[2−(チオメチル)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
1−(1−エチルカルボニルピペリジン−4−イル)−4−(4−メチルスルフィニルフェニル)−5−[(2−メチルスルフィニル)ピリミジン−4−イル]イミダゾール、
2−(4−メチルチオフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−メトキシ−4−ピリミジニル)イミダゾール、
2−(4−メチルスルフィニルフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−メトキシ−4−ピリミジニル)イミダゾール、
2−[(4−N,N−ジメチル)アミノメチルフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−メトキシ−4−ピリミジニル)イミダゾール、
2−[(4−N,N−ジメチル)アミノメチルフェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−フェノキシ−4−ピリミジニル)イミダゾール、
(+/−)−2−(4−メチルスルフィニルフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−フェノキシ−4−ピリミジニル)イミダゾール、および
2−(4−メチルチオフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−5−(2−フェノキシ−4−ピリミジニル)イミダゾール、
および製薬学的に許容できるそれらの塩が含まれる。
本発明の実施に有用な化合物には更に、それらに限定はされないが、式:
[式中、
は水素、C1−5アルキル、ハロゲン、C1−5アルコキシもしくはアリールC1−5アルキルであり、
およびRは独立に水素、C1−5アルキル、アリール、アリールC1−5アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−5アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−5アルキルであり、そして
は水素もしくはC1−3アルキルである]
の化合物および製薬学的に許容できるそれらの塩が含まれる。
本発明の実施に有用な化合物には更に、それらに限定はされないが、式:
[式中、
XはO、CH、SもしくはNHであるか、または部分X−Rが水素であり、
は水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−6アルキル、ヘテロアリール、もしくはヘテロアリールC1−6アルキルであり、それらはそれぞれ、水素を除いて場合により置換されており、
VはCHもしくはNであり、
Arはアリールもしくはヘテロアリール環であり、それらはそれぞれ場合により置換されており、
およびXの一方はNであり、そして他方はNR15であり、そこでR15は水素、C1−6アルキルもしくはアリールC1−5アルキルであり、
は共有結合もしくはC(R)(R)であり、
およびRは独立に、場合により置換されたC1−6アルキルを表わすか、またはRおよびRが、それらが結合されている炭素原子と一緒に、場合により置換されたC3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルケニルまたは、独立にN、OおよびSから成る群から選択される3個までのヘテロ原子を含有する5−〜7−員のヘテロシクリル環を形成し、
nは0、1、2、3もしくは4であり、
YはNR1011、NR10C(Z)NR1011、NR10COOR11、NR10SO11もしくはC(O)NRであり、
およびRは独立に水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−6アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−6アルキルを表わし、それらはそれぞれ、水素を除いて、場合により置換されるか、またはRおよびRが、それらが結合されている炭素原子と一緒に、4−〜10−員の、場合により置換された単環式もしくは二環式環を形成し、
13は水素、X−R、ハロゲン、場合により置換されたC1−6アルキルスルフィニル、CHOR14、ジ−C1−6アルキルアミノ、N(R)C(O)R、N(R)S(O)、もしくは場合によりO、SおよびNRから成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有する5−〜7−員のN−ヘテロシクリル環であり、
14は水素、−C(Z)R12、場合により置換されたC1−6アルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたアリールC1−6アルキルもしくはS(O)であり、
は水素もしくはC1−6アルキルであり、
は水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−6アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−6アルキルであり、
はC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−6アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−6アルキルであり、
は水素、シアノ、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキルもしくはアリールであり、
10、R11およびR12は独立に、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−6アルキル、ヘテロシクリルC2−6アルケニル、アリール、アリールC1−6アルキル、アリールC2−6アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−6アルキルおよびヘテロアリールC2−6アルケニルから成る群から選択され、それらはそれぞれ、場合により置換されているか、またはNR1011が、場合によりO、NおよびSから成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有する5−〜7−員のヘテロシクリル環を表わすことができ、そして
Zは酸素もしくは硫黄である]
の化合物および製薬学的に許容できるそれらの塩が含まれる。
本発明の実施に有用な化合物にはまた、それらに限定はされないが、式:
[式中、
は4−ピリジル、4−ピリミジニル、4−キノリル、6−イソキノリニル、キナゾリン−4−イル、1−イミダゾリル、1−ベンズイミダゾリル、4−ピリダジニルおよび1,2,4−トリアジン−5−イルから成る群から選択されるヘテロアリール環であり、そのヘテロアリール環はY、NHR、場合により置換されたC1−4アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、場合により置換されたC1−4アルコキシ、場合により置換されたC1−4アルキルチオ、場合により置換されたC1−4アルキルスルフィニル、CHOR12、アミノ、モノ−もしくはジ−C1−6アルキル−置換アミノ、N(R10)C(O)R、N(R10)S(O)または、5〜7員を有し、場合により酸素、硫黄およびNR15から成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有するN−ヘテロシクリル環で、1〜3回置換されており、
YはX−Rであり、
は酸素もしくは硫黄であり、
はC1−6アルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−6アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC1−6アルキルであり、ここで、これらの部分はそれぞれ場合により置換されており、
は水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−4アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−4アルキルであり、
はC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−4アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−4アルキルであり、
はフェニル、ナフト−1−イル、ナフト−2−イル、ヘテロアリールもしくは縮合フェニル含有環系であり、それは場合により1もしくは2個の置換基で置換されており、それらはそれぞれ独立に選択され、そして4−フェニル、4−ナフト−1−イル、5−ナフト−2−イルもしくは6−ナフト−2−イル置換基に対しては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(Z)NR17、−C(Z)OR16、−(CR1020COR12、−SR、−SOR、−OR12、ハロ−置換−C1−4アルキル、C1−4アルキル、−ZC(Z)R12、−NR10C(Z)R16もしくは−(CR1020NR1020であり、そしてその他の置換位置に対しては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、フェニル、−C(Z)NR1314、−C(Z)OR、−(CR1020m”COR、−S(O)、−OR、ハロ−置換−C1−4アルキル、C1−10アルキル、−ZC(Z)R、場合により置換されたフェニル、−(CR1020m”NR10C(Z)R、−NR10S(O)m’、−NR10S(O)m’NR17、−ZC(Z)R12もしくは−(CR1020m”NR1314であり、
はヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキルもしくはRであり、
vは0、1もしくは2であり、
mは0、1もしくは2であり、
m’は1もしくは2であり、
m”は0、1、2、3、4もしくは5であり、
は水素、−(CR1023OR、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキル、C1−10アルキル、ハロ−置換C1−4アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−10アルキル、C5−7シクロアルケニル、C5−7シクロアルケニルC1−10アルキル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−10アルキル、(CR1023OR11、(CR1023S(O)18、(CR1023NHS(O)18、(CR1023NR1314、(CR1023NO、(CR1023CN、(CR1023S(O)m’NR1314、(CR1023C(Z)R11、(CR1023OC(Z)R11、(CR1023C(Z)OR11、(CR1023C(Z)NR1314、(CR1023C(Z)NR11OR、(CR1023NR10C(Z)R11、(CR1023NR10C(Z)NR1314、(CR1023N(OR)C(Z)NR1314、(CR1023N(OR)C(Z)R11、(CR1023C(=NOR)R11、(CR1023NR10C(=NR19)NR1314、(CR1023OC(Z)NR1314、(CR1023NR10C(Z)NR1314、(CR1023NR10C(Z)OR10、5−(R18)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルもしくは4−(R12)−5−(R1819)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルであり、ここでアリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基は場合により置換されており、
nは0もしくは、1〜10の値を有する整数であり、
Zは酸素もしくは硫黄であり、
は水素、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルもしくはNR17であり、ただし−SNR17である−SRおよび−SOHである−S(O)Rを除く、
は水素、製薬学的に許容できるカチオン、C1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−4アルキル、ヘテロシクリル、アロイルもしくはC1−10アルカノイルであり、
およびR17は独立に水素およびC1−4アルキルから成る群から選択されるかもしくは、RおよびR17が、それらが結合している窒素と一緒になって、その環が、場合により酸素、硫黄およびNR15から成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有する5〜7員のヘテロシクリル環を形成し、
はC1−10アルキル、ハロ−置換C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、C3−7シクロアルキル、C5−7シクロアルケニル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−10アルキル、(CR1020OR11、(CR1020S(O)18、(CR1020NHS(O)18もしくは(CR1020NR1314であり、そこでアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルは場合により置換されており、
は水素、−C(Z)R11、場合により置換されたC1−10アルキル、S(O)18、場合により置換されたアリールもしくは場合により置換されたアリールC1−4アルキルであり、
10およびR20は独立に水素およびC1−4アルキルから成る群から選択され、
11は水素、C1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、ヘテロシクリルヘテロシクリルC1−10アルキル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC1−10アルキルであり、そこでアリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルは場合により置換されており、
12は水素もしくはR16であり、
13およびR14は独立に水素、場合により置換されたC1−4アルキル、場合により置換されアリールおよび場合により置換されたアリールC1−4アルキルから成る群から選択されるかもしくは、その環が、場合により酸素、硫黄およびNRから成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有する5〜7員のヘテロシクリル環を形成し、
15は水素、C1−4アルキルもしくはC(Z)−C1−4アルキルであり、
16はC1−4アルキル、ハロ−置換C1−4アルキルもしくはC3−7シクロアルキルであり、
18はC1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC1−10アルキルであり、ここでアリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルは場合により置換されており、
19は水素、シアノ、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキルもしくはアリールであり、そして
23は水素、C1−6アルキル、C13−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−4アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−4アルキルであり、それらはすべて、場合により置換されている]
の化合物および製薬学的に許容できるそれらの塩が含まれる。
これらの式の代表的化合物には:
4−[1−(4−フルオロフェニル)−3−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン、
4−[4−ブロモ−1−(4−フルオロフェニル)−3−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン、
4−[1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(メチルチオ)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン、
4−[1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(メチルスルホニル)フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン、
4−[1−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(メチルスルフィニル)フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン、
4−[1−(4−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン、および
4−[1−(4−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−[4−(メチルチオ)フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]ピリジン、
および製薬学的に許容できるそれらの塩が含まれる。
更に、本発明の実施に有用な化合物にはそれらに限定はされないが、式:
[式中、
は4−ピリジルもしくは4−ピリミジニル環であり、その環は場合によりY、C1−4アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4アルキルスルフィニル、CHOR12、アミノ、モノ−もしくはジ−C1−6アルキル置換アミノ、N(R10)C(O)Rもしくは、場合により酸素、硫黄およびNR15から成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有する5〜7員を有するN−ヘテロシクリル環で1回〜数回置換されており、
YはX−Rであり、
は酸素、硫黄もしくはNHであり、
はC1−6アルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−6アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC1−6アルキルであり、ここでこれらの部分はそれぞれ場合により置換されており、
は水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−4アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−4アルキルであり、ここでこれらの部分はそれぞれ場合により置換されており、
はフェニル、ナフト−1−イル、ナフト−2−イルもしくはヘテロアリールであり、それらは場合により1個もしくは2個の置換基で置換され、それらはそれぞれ独立に選択され、そして4−フェニル、4−ナフト−1−イル、5−ナフト−2−イルもしくは6−ナフト−2−イル置換基に対しては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−C(Z)NR17、−C(Z)OR16、−(CR1020COR12、−SR、−SOR、−OR12、ハロ−置換−C1−4アルキル、C1−4アルキル、−ZC(Z)R12、−NR10C(Z)R16もしくは−(CR1020NR1020であり、そして他の置換位置に対しては、ハロゲン、シアノ、−C(Z)NR1314、−C(Z)OR、−(CR1020m”COR、−S(O)、−OR、ハロ−置換−C1−4アルキル、C1−4アルキル、−ZC(Z)R、−(CR1020m”NR10C(Z)R、−NR10S(O)m’、−NR10S(O)m’NR17もしくは−(CR1020m”NR1314であり、
はヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキルもしくはRであり、
vは0、1もしくは2であり、
mは0、1もしくは2であり、
m’は1もしくは2であり、
m”は0、1、2、3、4もしくは5であり、
は水素、C(H)(A)(R22)、−(CR1023、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキル、C1−10アルキル、ハロ−置換C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−10アルキル、C5−7シクロアルケニル、C5−7シクロアルケニルC1−10アルキル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−10アルキル、(CR1023OR11、(CR10123S(O)18、(CR1023NHS(O)18、(CR1023NR1314、(CR1023NO、(CR1023CN、(CR1023S(O)m’NR1314、(CR1023C(Z)R11、(CR1023OC(Z)R11、(CR1023C(Z)OR11、(CR1023C(Z)NR1314、(CR1023C(Z)NR11OR、(CR1023NR10C(Z)R11、(CR1023NR10C(Z)NR1314、(CR1023N(OR)C(Z)NR1314、(CR1023N(OR)C(Z)R11、(CR1023C(=NOR)R11、(CR1023NR10C(=NR19)NR1314、(CR1023OC(Z)NR1314、(CR1023NR10C(Z)NR1314、(CR1023NR10C(Z)OR10、5−(R18)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルもしくは4−(R12)−5−(R1819)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルであり、ここでアリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基は場合により置換されており、
Aは場合により置換されたアリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール環であるかもしくは、Aは置換C1ー10アルキルであり、
nは0もしくは1〜10の値を有する整数であり、
Zは酸素もしくは硫黄であり、
は水素、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニルもしくはNR17であり、ただし−SNR17である−SRおよび−SOHである−S(O)Rを除く、
は水素、製薬学的に許容できるカチオン、C1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−4アルキル、ヘテロシクリル、アロイルもしくはC1−10アルカノイルであり、
およびR17は独立に、水素およびC1−4アルキルから成る群から選択されるかもしくは、RおよびR17はそれらが結合されている窒素と一緒になって、場合により酸素、硫黄およびNR15から成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有する5〜7員のヘテロシクリル環を形成し、
はC1−10アルキル、ハロ−置換C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、C3−7シクロアルキル、C5−7シクロアルケニル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−10アルキル、(CR1020OR11、(CR1020S(O)18、(CR1020NHS(O)18もしくは(CR1020NR1314であり、ここでアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルは場合により置換されており、
は水素、−C(Z)R11、場合により置換されたC1−10アルキル、S(O)18、場合により置換されたアリールもしくは場合により置換されたアリールC1−4アルキルであり、
10およびR20は独立に水素およびC1−4アルキルから成る群から選択され、
11は水素、C1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC1−10アルキルであり、ここでアリール、アリールアルキル、ヘテロアリール,ヘテロアリールアルキル,ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルは場合により置換されており、
12は水素もしくはR16であり、
13およびR14は独立に水素、場合により置換されたC1−4アルキル、場合により置換されたアリールおよび場合により置換されたアリールC1−4アルキルから成る群から選択されるかもしくは、それらが結合されている窒素と一緒になって、その環が、場合により酸素、硫黄およびNRから成る群から選択される更なるヘテロ原子を含有する5〜7員のヘテロシクリル環を形成し、
15はR10もしくはC(Z)C1−4アルキルであり、
16はC1−4アルキル、ハロ−置換C1−4アルキルもしくはC3−7シクロアルキルであり、
18はC1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC1−10アルキルであり、
19は水素、シアノ、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキルもしくはアリールであり、そして
23は水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−4アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−4アルキルであり、それらすべては場合により置換されている]
の化合物および製薬学的に許容できるそれらの塩が含まれる。
これらの式の代表的化合物には:
1−(ピリド−4−イル)−3−フェニル−5−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−トリアゾール、
1−(6−アミノピリミジン−4−イル)−3−フェニル−5−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−トリアゾール、
1−[4−(6,7−ジメトキシキナゾリン)]−3−フェニル−5−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−トリアゾール、
1−(4−フルオロフェニル)−3−フェニル−5−(2−アミノピリミジン−4−イル)−1,2,4−トリアゾールおよび
3−(4−フルオロフェニル)−4−(2−アミノピリミジン−4−イル)−5−フェニル−1,2,4−トリアゾール、
および製薬学的に許容できるそれらの塩が含まれる。
本発明の実施に有用な化合物には更に、それらに限定はされないが、式:
[式中、
は一重もしくは二重結合を表わし、
一方のZはCAもしくはC(R)Aであり、他方はCR、CR 、NRもしくはNであり、ここでR、RおよびRはそれぞれ、独立に水素もしくは非妨害置換基であり、
Aは−W−C(O)XYであり、ここでYは−C(O)Rもしくはその等量式(isostere)であり、Rは水素もしくは非妨害置換基であり、WおよびXはそれぞれ、好ましくは2〜6Åのスペーサーであり、iおよびjはそれぞれ、独立に0もしくは1であり、
はNRもしくはOであり、ここでRは場合により置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アシル、アロイル、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニルもしくはヘテロアルキルアリールであるかまたは、RがH、−S(O)R、−S(O)R、−C(O)R、−C(O)OR、アルキレン−C(O)R、−S(O)OR、−C(O)NR、−S(O)NR、−CN、−CF、−NR、−OR、アルキレン−SR、アルキレン−S(O)R、アルキレン−S(O)OR、アルキレン−OC(O)R、アルキレン−C(O)OR,アルキレン−CN、アルキレン−C(O)NRもしくは−SiRであり、ここでRはそれぞれ、独立にH、アルキル、アルケニルもしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形態であり、
はそれぞれ、独立に非妨害置換基であり、
nは0〜3であり、
およびLはそれぞれ、独立にリンカーであり、
はそれぞれ、独立に非妨害置換基であり、
mは0〜4であり、
はCRもしくはNであり、ここでRは水素もしくは非妨害置換基であり、
lおよびkはそれぞれ、独立に0〜2の整数であり、ここでlおよびkの合計は0〜3であり、
Arは0〜5個の非妨害置換基で置換されたアリール基であり、ここで2個の非妨害置換基は縮合環を形成することができ、そして
に結合されたArの原子とα−環の中心との間の距離は好ましくは4.5〜24Åである]
の化合物および製薬学的に許容できるそれらの塩が含まれる。
本発明の実施に有用な式(1)の化合物には以下の定義が適用される:
本明細書で使用される「非妨害置換基」はp38−α活性を定性的にはそのまま阻害する式(1)の化合物の能力を残す置換基である。従って、置換基はp38−αの阻害程度を変えることができる。しかし、式(1)の化合物がp38−α活性を阻害する能力を維持する限り、置換基は「非妨害性」であると分類されるであろう。p38−α活性を阻害する任意の化合物の能力を測定するための多数のアッセイが当該技術分野で利用可能である。この評価のための全血アッセイが以下に説明される:p38−αの遺伝子をクローン化し、タンパク質を遺伝子組換えにより調製し、任意に選択された化合物のこの活性を妨げる能力測定を含むその活性を測定することができる。分子の本質的特徴は厳密に定義される。「非妨害置換基」により占居される位置は当該技術分野で理解されるように通常の有機部分により置換することができる。これらの置換基の外部限界を試験することは本発明に無関係である。化合物の本質的特徴は本明細書で詳細に示される。
「ヒドロカルビル残基」の用語は炭素および水素のみを含有する残基を意味する。残基は飽和もしくは不飽和で、芳香族もしくは非芳香族で、直鎖もしくは分枝で、環式もしくは非環式でもよい。しかし、特記される時は、ヒドロカルビル残基は置換残基の炭素および水素員の上にそして上方にヘテロ原子を含むことができる。従って、ヘテロ原子を含有すると特記される時は、ヒドロカルビル残基はまた、例えばカルボニル基、アミノ基、ヒドロキシル基等を含むことができるかもしくは、残基の「主鎖(backbone)」内にヘテロ原子を含むことができる。
「無機残基」の用語は炭素を含まない残基を意味する。例にはハロ、ヒドロキシル、−NOおよび−NHが含まれる。
「アルキル」、「アルケニル」および「アルキニル」の用語には直鎖および分枝鎖および環式一価置換基が含まれる。例にはメチル、エチル、イソブチル、シクロヘキシル、シクロペンチルエチル、2−プロペニル、3−ブチニル等が含まれる。アルキル置換基は典型的には1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む。アルケニルおよびアルキニル置換基は典型的には2〜10個、好ましくは2〜6個の炭素原子を含む。「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルケニル」および「ヘテロアルキニル」の用語は同様に定義されるが、主鎖残基中に、O、SおよびNから成る群から独立に選択される1もしくは2個のヘテロ原子を含む。
「アシル」の用語はアルキル、アルケニルおよびアルキニルおよび、カルボニル基により更なる残基に結合されているそれらの関連ヘテロ原子−含有形態を包含する。
「芳香族」部分は単環式もしくは縮合二環式部分を意味する。例にはフェニルおよびナフチルが含まれる。「ヘテロ芳香族」の用語はO、SおよびNから成る群から選択される1もしくは複数のヘテロ原子を含む単環式もしくは縮合二環式環系を意味する。例にはピリジル、ピリミジル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、イソキノリル、キノリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリルおよびイミダゾリルが含まれる。環系全体の電子分布に関して芳香族の特徴を有する任意の単環もしくは縮合二環系がこれらの定義の1つに含まれる。典型的には、環系は5〜12員の原子を含む。
「アリールアルキル」および「ヘテロアルキル」の用語はそれぞれ、炭素鎖によりもう1つの残基に結合されている芳香族およびヘテロ芳香族系を意味する。前記炭素鎖は典型的には1〜6個の炭素原子のものであり、置換もしくは非置換でも、飽和もしくは不飽和でもよい。前記炭素鎖にはまた、カルボニル基も含まれ、従ってアシル部分としての置換基を提供することを可能にさせる。
式(1)の化合物がキラルである時は、本発明には光学的に純粋な形態並びに立体異性体の混合物(エナンチオマーを含む)の使用が含まれる。
1態様において、
は二重結合を表わす。
1態様において、前記CAもしくはCRAは3−位にある。1態様において、前記CAもしくはCRAはCAである。
が存在する時は、有用なRの例にはH、ハロ、アルキル、アルケニル、等が含まれる。有用なRの更なる例には、例えばHもしくはC1−4アルキルの対応する比較的小さい置換基が含まれる。
1態様において、前記CR、CR 、NRもしくはNがCRである。
有用なRの例には水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アシル、アロイル、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアルキルアリール、−NH−アロイル、ハロ、−OR、−NR、−SR、−S(O)R、−S(O)R、−OC(O)R、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)C(O)OR、−OC(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR,アルキレン−C(O)OR,−S(O)OR、−C(O)NR、−S(O)NR、−N(R)S(O)NR、−CN、−CF、−SiRおよび−NOが含まれ、そこでRはそれぞれ独立にH、アルキル、アルケニルもしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形態であり、そしてRのうちの2個が一緒になって、縮合された3−〜8−員の、場合により置換された、芳香族もしくは非芳香族の、飽和もしくは不飽和環を形成することができる。有用なRの更なる例には水素、アルキル、アシル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ハロ、−OR、−NR、−SR、−N(R)C(O)R、アルキレン−C(O)OR、−C(O)R、−C(O)ORおよび−CNが含まれ、そこでRはそれぞれ独立に、H、アルキルもしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形態である。1態様においてRはHもしくはアルキル、例えばメチルである。
有用なRの例には(ZがNRである時)、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アシル、アロイル、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアルキルアリール、−S(O)R、−S(O)R、−C(O)R、−CO(O)R、アルキレン−C(O)R、−S(O)OR、−C(O)NR、−S(O)NR、−CN、−CFおよび−SiRが含まれ、そこでRはそれぞれ独立にH、アルキル、アルケニルもしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形態である。
「スペーサー」は2〜6Åの好ましい距離条件の一貫した任意の多価基である。スペーサーWおよびXの同一性はそれらが分子の部分間に与える距離ほど重要ではない。有用なスペーサーの例には場合により置換されたアルキル、アルケニルおよびアルキニルが含まれる。WおよびXは好ましくは未置換である。
1態様においてiはゼロである。1態様においてjはゼロである。
1態様において、α/β環系はAが−C(O)C(O)Rである場合に3−位にCAを有するインドールである。
により表わされる非妨害置換基(RがHではない時)はO、SおよびNから選択される0〜5個のヘテロ原子を含有するC1−20ヒドロカルビル残基であるか、もしくはRが無機の残基である。1態様において、RはHであるかもしくはRが直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキルであり、それらはそれぞれ場合によりハロ、アルキル、ヘテロアルキル、−SR、−OR、−NR、−OC(O)R、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)S(O)R、−N(R)S(O)NR、−OC(O)NR、−CN、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(O)Rもしくは−SiRで置換されており、ここでRはそれぞれ独立にH、アルキル、アルケニルもしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形態であるかあるいは、Rが−OR、−NR、−SR、−N(R)C(O)NR、−OC(O)NRもしくは−N(R)S(O)NRであり、ここでRはそれぞれ独立にH、アルキル、アルケニルもしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形態であり、そして同一原子に結合された2個のRが前記の原子と一緒に、場合により3−〜8−員環を形成し、そこで前記の環は場合により更にアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキルにより置換されており、それらはそれぞれ、場合によりハロ、−SR、−OR、−NR、−OC(O)R、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)S(O)R、−N(R)S(O)NR、−OC(O)NRもしくは−SiRにより置換されており、ここでRはそれぞれ独立にH、アルキル、アルケニルもしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形態であり、そして同一原子に結合された2個のRが前記の原子と一緒に、場合により3−〜8−員環を形成し、そこで前記環が場合により前記に定義されたとおりに置換される。有用なRの例には更に、H、ヘテロアリールアルキル、−NR、ヘテロアリール、−C(O)OR、−N(R)NR、ヘテロアリーレン−C(O)OR、ヘテロアリールオキシ、−OR、ヘテロアリーレン−NR、−N(R)ORおよびアルキルが含まれる。有用なRの更なる例には、イソプロピルピペラジニル、メチルピペラジニル、ジメチルアミノ、ピペラジニル、イソブチルオキシカルボニル、エチルカルボニルオキシ、モルホリニル、ジメチルアミノエチルアミノ、イソブチルオキシカルボニルピペラジニル、ピペラジニルオキシ、エトキシカルボニルピペラジニル、メトキシ、エトシキ、ヒドロキシ、メチル、アミノ、ピロリジニルエチルアミノ、ジヒドロキシプロピルアミノ、ピペリジニル、ピロリジニルピペリジニルおよびメチルピペリジニルが含まれる。有用なRの更なる例にはまた、メトキシ、アミノ、ジメチルアミノ、メチルピペラジニル、tert−ブトキシカルボニルピペラジニルおよびモルホリニルが含まれる。
Yにより表わされる−C(O)Rの等量式にはテトラゾリル、場合により−SCH、−C(O)CH、−Br、−S(O)CH、−S(O)CH、−NO、−CF、−CNもしくは−C(O)OCHにより環中の非結合炭素において置換された1,2,3−トリアゾリル、場合により−SCH、−C(O)CH、−Br、−S(O)CH、−S(O)CHもしくは−NOにより環中の非結合炭素において置換された1,2,4−トリアゾリル、および、場合により−SCH、−C(O)CH、−Br、−S(O)CH、−S(O)CHもしくは−NOにより環中の非結合炭素において置換されたイミダゾリルが含まれる。
有用なR(ZがNRである時)の例には、H、C1−4アルキル、C1−4アシルおよび−C(O)ORが含まれ、そこでRはH,アルキル、アルケニルもしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形態である。RがC1−4アルキルである時は、それは好ましくはメチルである。好ましいRにはまた、そこで好ましい置換基がエーテル結合を形成するかまたはスルフィン酸もしくはスルホン酸部分を含む置換されたアルキルが含まれる。有用なRの例にはまた、スルフヒドリル−置換アルキル置換基が含まれる。有用なRの例にはまた、−C(O)NR(ここでRは前記に定義のとおりである)が含まれる。
有用なRの例には、O、SおよびNから独立に選択される0〜2個のヘテロ原子を含むC1−6ヒドロカルビル残基並びに無機残基が含まれる。有用なRの更なる例には、ハロ、アルキル、ヘテロアルキル、−C(O)OR,−OR、−N(R)C(O)R、−SRおよび−NRが含まれ、そこでRはH、アルキルもしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形態である。有用なRの更なる例にはまた、アルキル、アルコキシおよびハロが含まれる。有用なRの更なる例にはまた、メチル、メトキシおよびクロロが含まれる。
1態様においてnの有用な値はゼロおよび1である。
もう1つの態様においてnはゼロであるかもしくはnが1であり、そしてRがハロもしくはメトキシである。
「リンカー」はAr−α−環の距離条件と一致した任意の多価基である。Lに結合されたArの原子と、α−環の中心との間の化合物の部分は好ましくは、4.5〜24Å、好ましくは24Å未満、より好ましくは20Å未満、そして更により好ましくは15Å未満である。距離はα環の中心から、リンカーが結合されているArの原子まで測定される。リンカーLおよびLの同一性はそれらが分子の部分間に与える距離ほど重要ではない。有用なリンカーの例には、−C(O)−およびその等量式または場合により置換された等量式、または飽和もしくは不飽和のより長鎖の形態が含まれる。LもしくはLはN、SもしくはOのようなヘテロ原子を含んでも含まなくてもよい。
有用なLの例には、−C(O)−、−S(O)−、−S(O)−および−CH(OH)−が含まれる。1態様においてLは−C(O)−である。
有用なLの例には場合により非妨害置換基で置換されたアルキレンもしくはアルケニレンが含まれる。有用な非妨害置換基の例には、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アシル、アロイル、ヘテロアロイル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアルキルアリール、−NH−アロイル、ハロ、−OR、−NR、−SR、−S(O)R、−S(O)R、−OC(O)R、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)C(O)OR、−OC(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、アルキレン−C(O)OR,−S(O)OR、−C(O)NR、−S(O)NR、−N(R)S(O)NR、−CN、−CF、−SiRおよび−NOが含まれ、そこでRはそれぞれ独立にH、アルキル、アルケニルもしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形態であり、そしてL上の2個の置換基が一緒になって、O、SおよびNから選択される0〜3個のヘテロ原子を含む3−〜8−員の非芳香族の、飽和もしくは不飽和環を形成することができるかまたは、前記の2置換基が一緒になって、カルボニル部分または前記カルボニル部分のオキシム、オキシムエーテル、オキシムエステルもしくはケタールを形成することができる。有用なLの更なる例には−CH−、−CH(CH)−および−CH=が含まれる。
は非妨害置換基、例えばO、Sおよびから選択される0〜5個のヘテロ原子を含むC1−20ヒドロカルビル残基を表わす。有用なRの例は、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−C(O)R、=O、アシル、ハロ、−CN、−OR、−N(R)C(O)Rおよび−NRであり、ここでRはH、アルキル(例えばC1−4アルキル)もしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形態である。更なる置換が可能なR置換基はそれぞれ、場合により更に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アシル、アロイル、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアルキルアリール、−NH−アロイル、ハロ、−OR、−NR、−SR、−S(O)R、−S(O)R、−OC(O)R、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)C(O)OR、−OC(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、アルキレン−C(O)OR,−S(O)OR、−C(O)NR、−S(O)NR、−N(R)S(O)NR、−CN、−CF、−SiRおよび−NOが含まれる群から独立に選択される置換基で1〜3回置換され、そこでRはそれぞれ、独立にH、アルキル、アルケニルもしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形であり、そして隣接位にあるRのうちの2個が一緒になって、3−〜8−員の場合により置換された芳香族もしくは非芳香族の、飽和もしくは不飽和環を形成することができるかまたは、Rが=Oまたはそれらのオキシム、オキシムエーテル、オキシムエステルもしくはケタールである。1態様においてRはC1−4アルキルおよび/もしくは=Oである。もう1つの態様においてRはピペリジニルもしくはピペラジニル環の2−および5−位もしくは3−および6−位に2個のメチル基をまたは環の5−位に=Oを含んで成る。
mの有用な値の例には0、1および2が含まれる。
1態様においてZはCHもしくはNである。
1態様において、lおよびkは双方とも1である。
有用な非妨害置換基R(ZがRである時)の例にはハロ、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、ヘテロアリール、アシル、カルボキシルおよびヒドロキシルが含まれる。有用なRの更なる例にはH、アルキル、−OR、−NR、−SRおよびハロが含まれ、そこでRはHもしくはアルキルである。更に、RはR置換基と一緒になってO、Nおよび/もしくはSのような0〜3個のヘテロ原子を含む3−〜8−員の場合により置換された非芳香族の、飽和もしくは不飽和ヒドロカルビル環を形成することができる。
Arはアリール、ヘテロアリール(6−5縮合ヘテロアリールを含む)、シクロ脂肪族もしくはシクロヘテロ脂肪族であり、それらはいずれも置換されることができる。1態様においてArは場合により置換されたフェニルである。1態様において、Arは1もしくは2位で置換されている。もう1つの態様において、Arは1位で置換されている。Ar上の各置換基は独立にO、SおよびNから選択される0〜5個のヘテロ原子を含むC1−20ヒドロカルビル残基であるかまたは無機残基である。
Ar上の有用な置換基の例にはアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アシル、アロイル、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアルキルアリール、−NH−アロイル、ハロ、−OR、−NR、−SR、−S(O)R、−S(O)R、−OC(O)R、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)NR、−N(R)C(O)OR、−OC(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR,アルキレン−C(O)OR,−S(O)OR、−C(O)NR、−S(O)NR、−N(R)S(O)NR、−CN、−CF、−SiRおよび−NO22が含まれ、そこでRはそれぞれ独立にH、アルキル、アルケニルもしくはアリールまたはそれらのヘテロ原子含有形態であり、そして隣接位上の前記の任意の置換基のうちの2個が一緒になって、3−〜8−員の、場合により置換された芳香族もしくは非芳香族の、飽和もしくは不飽和環を形成することができる。有用な置換基の更なる例にはハロおよびC1−4アルキルが含まれる。有用な置換基の更なる例にはまた、フルオロ、クロロおよびメチルが含まれる。更なる置換ができる置換基は場合により更に、前記のリストから選択される置換基で置換される。
本発明の方法を実施するために有用な式(1)の化合物には遊離中性化合物のみならずまた、無機酸(例えば塩酸、硫酸、臭化水素酸およびリン酸)の塩並びに有機酸(例えば酢酸、酒石酸、琥珀酸、安息香酸、サリチル酸等)の塩を含むそれらの製薬学的に許容できる酸−付加塩が含まれる。更に、式(1)の化合物がカルボキシル部分を含む場合は、製薬学的に許容できるカチオンを有するカルボン酸塩が含まれる。
本発明の実施に有用な化合物にはまた、それらに限定はされないが、式:
[式中、
HETは1〜4個のN、SもしくはO原子を含む5〜7員のヘテロシクリルであり、そのヘテロシクリルは1〜3個のC〜C分枝もしくは直鎖アルキル基で置換されている。HETは場合によりハロ、シアノ、N(R’)、OR’、COR’、CON(R’)もしくはSON(Rで置換されており、
XはOもしくはNR’であり、
nは1〜3であり、
R’は水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルもしくは−アルキニル、フェニルおよび、独立にハロ、メトキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、メチルおよびエチルから成る群から選択される1〜3個の置換基で置換されたフェニルから成る群から選択されるか、または場合により、独立にハロ、メトキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、メチルおよびエチルから成る群から選択される1〜3個の置換基で置換された5〜6員のヘテロシクリル環系であり、
は水素、(C−C)−アルキル、ヒドロキシおよび(C−C)−アルコキシから成る群から選択され、
は水素、それぞれ場合により−N(R’)、−OR’、−SR’、−C(O)−N(R’)、−S(O)−N(R’)、−C(O)−OR’もしくはRで置換された(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルケニルオキシから成る群から選択され、そして
は5〜6員の芳香族カルボシクリルおよびヘテロシクリル環系から成る群から選択される]
の化合物および製薬学的に許容できるそれらの塩が含まれる。
本発明の実施に有用な化合物には、それらに限定はされないが、式:
[式中、
はその環が場合により置換されているアリールもしくはヘテロアリール環であり、
は水素、C1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−10アルキル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−10アルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC1−10アルキルであり、そこで水素を除くそれぞれが場合により置換されており、
はそれぞれが場合により置換されているC1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC1−10アルキル、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリールC1−10アルキルもしくはヘテロシクリルC1−10アルキルであり、
XはR、OR、S(O)、(CHNR14もしくは(CHNRであり、
nは0もしくは1〜10の値をもつ整数であり、
mは0または1もしくは2の値をもつ整数であり、
およびR14は独立に水素、場合により置換されたC1−14アルキル、場合により置換されたアリールおよび場合により置換されたアリールC1−4アルキルから成る群から選択されるか、またはRおよびR14が、それらが結合されている窒素と一緒になって、5〜7員のヘテロシクリル環を形成し、その環は場合により酸素、硫黄およびNRから成る群から選択される更なるヘテロ原子を含み、そしてその環は場合により置換されており、
は水素、C1−10アルキル、C3−7シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1−10アルキル、アリール、アリールC1−10アルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC1−10アルキルであり、それらは水素を除くそれぞれが、場合により置換されており、
は水素、C(Z)R、場合により置換されたC1−10アルキル、場合により置換されたアリールもしくは場合により置換されたアリールC1−4アルキルであり、
Zは酸素もしくは硫黄である]
の化合物およびそれらの製薬学的に許容できる塩が含まれる。
本発明の実施に有用な化合物には更に、それらに限定はされないが、式:
[式中、
およびQは独立に、5〜6員の芳香族カルボシクリルおよびヘテロシクリル環系並びに芳香族カルボシクリル環、芳香族ヘテロシクリル環および芳香族カルボシクリル環と芳香族ヘテロシクリル環の組み合わせ物を含んで成る8〜10員の二環式環系、から成る群から選択され、
そこでQを構成する環は1〜4個の置換基で置換され、それらはそれぞれ独立に、ハロ、場合によりNR’、OR’、COR’もしくはCONR’で置換されたC−Cアルキル、場合によりNR’、OR’、COR’もしくはCONR’で置換された(C−C)−アルコキシ、NR’、OCF、CF、NO、COR’、CONR’、SR’、S(O)N(R’)、SCF、CN、N(R’)C(O)R、N(R’)C(O)OR、N(R’)C(O)C(O)R、N(R’)S(O)、N(R’)R、N(R、OR、OC(O)R、OP(O)およびN=C−N(R’)から成る群から選択され、そして
そこでQを構成する環は、場合により4個までの置換基で置換され、それらはそれぞれ独立に、ハロ、場合によりNR’、OR’、COR’、S(O)N(R’)、N=C−N(R’)、RもしくはCONR’で置換されたC−C直鎖もしくは分枝アルキル、場合によりNR’、OR’、COR’、S(O)N(R’)、N=C−N(R’)、RもしくはCONR’で置換された(C−C)−アルコキシ、NR’、OCF、CF、NO、COR’、CONR’、R、OR、NR、SR、C(O)R、C(O)N(R’)R、C(O)OR、SR’、S(O)N(R’)、SCF、N=C−N(R’)およびCNから成る群から選択され、
R’は水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルおよび、独立にハロ、メトキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、メチルおよびエチルから成る群から選択される1〜3個の置換基で置換されたフェニル、から成る群から選択され、
は5〜6員芳香族カルボシクリルおよびヘテロシクリル環系から成る群から選択され、
は場合によりN(R’)、OR’、COR’、CON(R’)もしくはSON(Rで置換された(C−C)−アルキルであるかまたは、場合によりN(R’)、OR’、COR’、CON(R’)もしくはS(O)N(Rで置換された5〜6員のカルボシクリルもしくはヘテロシクリル環系であり、
Xは存在する場合は、−S−、−O−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)−N(R)−、−N(R)−S(O)−、−N(R)−C(O)O−、−O−C(O)−N(R)、−C(O)−、−C(O)O−、−O−C(O)−、−C(O)−N(R)−、−N(R)−C(O)−、−N(R)−、−C(R−および−C(OR−から成る群から選択され、
各Rは独立に水素、−R、−N(R、−OR、SR、−C(O)−N(R、−S(O)−N(Rおよび−C(O)−ORから成る群から選択され、そこで2個の隣接するRは場合により相互に結合し、そしてそれらがそれぞれ結合されている各Yと一緒に、4〜8員のカルボシクリルもしくはヘテロシクリル環を形成し、
は水素、(C−C)−アルキルもしくは(C−C)−アルケニルであり、それらはそれぞれ、場合により−N(R’)、−OR’、SR’、−C(O)N(R’)、−S(O)N(R’)、−C(O)−OR’もしくはRで置換され、
YはNもしくはCであり、
Zは、存在する場合は、N、NHもしくは化学的に可能な場合はOであり、
Aは存在する場合は、NもしくはCR’であり、
nは0もしくは1であり、そして
は水素、(C−C)−アルキル、ヒドロキシもしくは(C−C)−アルコキシからのものである]
の化合物および製薬学的に許容できるそれらの塩が含まれる。
本発明の実施に有用な化合物にはそれらに限定はされないが、式:
[式中、
Aは
(ここで、
3’、R4’、R5’は独立にH、場合によりペルハロまでハロゲンにより置換されたC1−10−アルキル、場合によりペルハロアルコキシまでハロゲンにより置換されたC1−10アルコキシ、ハロゲン、NOもしくはNHであり、
6’はH、C1−10−アルキル、C1−10アルコキシ、−NHCOR、−NRCOR、NO
であり、
4’、R5’もしくはR6’の1つが−X−Yであることができるかまたは、2個の隣接R4’〜R6’が一緒になって、場合によりC1−10−アルキル、C1−10アルコキシ、C3−10シクロアルキル、C2−10アルケニル、C1−10アルカノイル、C6−12アリール、C5−12ヘテロアリールもしくはC6−12アラルキルにより置換された5〜12個の原子を有するアリールもしくはヘテロアリール環であってもよく、
は、場合によりペルハロまでのハロゲンにより置換されたC1−10−アルキルであり、
Xは−CH−、−S−、−N(CH)−、−NHC(O)−、−CH−S−、−S−CH−、−C(O)−もしくは−O−であり、
Xは更に、Yがピリジルである時は単結合であり、
Yは、それぞれ、場合によりC1−10−アルキル、C1−10−アルコキシ、ハロゲン、OH、−SCHもしくはNOにより、または、Yがフェニルである時は、
により置換されたフェニル、ピリジル、ナフチル、ピリドン、ピラジン、ベンゾジオキサン、ベンゾピリジン、ピリミジンもしくはベンゾチアゾールである)、
あるいは
(ここで、
はC−C10アルキル、C−C10シクロアルキル、ペルハロまで置換されたC−C10アルキルおよびペルハロまでハロ置換されたC−C10シクロアルキルから成る群から選択され、そして
はC−C14アリール、C−C14ヘテロアリール、置換C−C14アリールもしくは置換C−C14ヘテロアリールであり、
ここで、Rが置換基である時は、それは好ましくは、独立にペルハロ置換までのハロゲンおよびV(ここでn=0〜3であり、各Vは独立に−CN、−OC(O)NR5’、−CO、−C(O)NR5’、−OR、−SR、−NR5’、−C(O)R、−NRC(O)OR5’、−SO、−SOR、−NRC(O)R5’、−NO、C−C10アルキル、C−C10シクロアルキル、C−C14アリール、C−C13ヘテロアリール、C−C24アルカリール、C−C24アルキヘテロアリール、置換C−C10アルキル、置換C−C10シクロアルキル、置換C−C14アリール、置換C−C13ヘテロアリール、置換C−C24アルカリールおよび置換C−C24アルキヘテロアリールから成る群から選択される)から成る群から選択される1もしくは複数の置換基により置換されており、
ここでVが置換基である時は、それは独立にペルハロ置換までのハロゲン、−CN、−CO、−C(O)R、−C(O)NR5’、−NR5’、−OR、−SR、−NRC(O)R5’、−NRC(O)OR5’および−NOから成る群から選択される1もしくは複数の置換基により置換されており、そして
およびR5’は独立に、H、C−C10アルキル、C−C10シクロアルキル、C−C14アリール、C−C13ヘテロアリール、C−C24アルカリール、C−C23アルキヘテロアリール、ペルハロまでハロ置換されたC−C10アルキル、ペルハロまで置換されたC−C10シクロアルキル、ペルハロまで置換されたC−C14アリールおよびペルハロまで置換されたC−C13ヘテロアリールから成る群から選択される)、あるいは
(c)式:−L−(M−L
の40個までの炭素原子の置換部分、
(ここで、
Lは−NHC(O)NH−Bの窒素原子に直接結合された5−もしくは6−員の環式構造物であり、
は少なくとも5員を有する置換環式部分を含んで成り、
Mは少なくとも1原子を有する架橋基であり、
qは1〜3の整数であり、そして
LおよびLの各環式構造物は窒素、酸素および硫黄から成る群の0〜4員を含み、
は−SO、−C(O)Rおよび−C(NR)Rから成る群から選択される少なくとも1個の置換基により置換されており、
は水素もしくは、場合によりN、SおよびOから成る群から選択されるヘテロ原子を含み、場合によりペルハロまでハロ置換された24個までの炭素原子の炭素に基づく部分であり、
は水素もしくは、場合によりN、SおよびOから成る群から選択されるヘテロ原子を含み、そして、場合によりハロゲン、ヒドロキシおよび、場合によりN、SおよびOから成る群から選択されるヘテロ原子を含み、そして場合によりハロゲンにより置換されている24個までの炭素原子の炭素に基づく置換基、により置換されている、30個までの炭素原子の炭素に基づく部分であり、そして
はRもしくはNRであり、
ここで、RおよびR
(i)独立に、水素、
場合によりN、SおよびOから成る群から選択されるヘテロ原子を含み、そして場合によりハロゲン、ヒドロキシおよび、場合によりN、SおよびOから成る群から選択されるヘテロ原子を含みそして場合によりハロゲンにより置換されている24個までの炭素原子の炭素に基づく置換基、により置換されている、30個までの炭素原子の炭素に基づく部分、または
−OSi(R
[ここで、Rは水素または、場合によりN、SおよびOから成る群から選択されるヘテロ原子を含み、そして場合によりハロゲン、ヒドロキシおよび、場合によりN、SおよびOから成る群から選択されるヘテロ原子を含み、そして場合によりハロゲンにより置換されている24個までの炭素原子の炭素に基づく置換基、により置換されている、24個までの炭素原子の炭素に基づく部分である]であるか、あるいは
(ii)RおよびRが一緒に、N、SおよびOから成る群から選択される1〜3個のヘテロ原子の5〜7員のヘテロシクリル構造物、または、ハロゲン、ヒドロキシもしくは場合によりN、SおよびOから成る群から選択されるヘテロ原子を含み、そして場合によりハロゲンにより置換されている24個までの炭素原子の、炭素に基づく置換基により置換された、N、SおよびOから成る群から選択される1〜3個のヘテロ原子の置換された5〜7員のヘテロシクリル構造物を形成するか、あるいは
(iii)RもしくはRの一方は少なくとも5員をもつ環式構造物を形成するための、部分Lに結合された−C(O)−、C−Cの2価のアルキレン基もしくは置換C−Cの2価のアルキレン基であり、そこで置換C−Cの2価のアルキレン基の置換基はハロゲン、ヒドロキシおよび場合によりN、SおよびOから選択されるヘテロ原子を含み、そして場合によりハロゲンにより置換されている24個までの炭素原子の炭素に基づく置換基、から成る群から選択される)、
であり、そして
Bは窒素、酸素および硫黄から成る群からの0〜4員を含む少なくとも1個の5−もしくは6−員の芳香族構造物を伴う30個までの炭素原子を含む、未置換もしくは置換された、3環までのアリールもしくはヘテロアリール部分であり、
ここで、Bが置換されている場合は、それはペルハロまでのハロゲンおよびWから成る群から選択される1もしくは複数の置換基により置換され、
ここで、nは0〜3であり、そして
Wはそれぞれ独立に、−CN、−CO、−C(O)NR、−C(O)、−NO、−OR、−SR、−NR、NRC(O)OR、−NRC(O)R、C−C10アルキル、C2−10−アルケニル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキル、C−C14アリール、C−C24アルカリール、C−C13ヘテロアリール、C−C23アルキヘテロアリール、置換C−C10アルキル、置換C2−10−アルケニル、置換C−C10−アルコキシ、置換C−C10シクロアルキル、置換C−C23アルキヘテロアリールおよび−Q−Arから成る群から選択され、
ここで、Wが置換基である場合は、それは独立に−CN、−CO、−C(O)NR、−C(O)R、−NO、−OR、−SR、−NR、NRC(O)OR、−NRC(O)Rおよびペルハロまでのハロゲンから成る群から選択される1もしくは複数の置換基により置換されており、
ここで各Rは独立に、H、C−C10アルキル、C2−10アルケニル、C−C10シクロアルキル、C−C14アリール、C−C13ヘテロアリール、C−C24アルカリール、C−C23アルキヘテロアリール、ペルハロまでハロ置換C−C10アルキル、ペルハロまでの置換C2−10−アルケニル、ペルハロまでのハロ置換C−C10シクロアルキル、ペルハロまでのハロ置換C−C14アリールおよびペルハロまでのハロ置換C−C13ヘテロアリールから成る群から選択され、
ここでQは−O−、−S−、−N(R)、−(CH)−、−C(O)−、−CH(OH)−、−NRC(O)NR−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−(CHO−、−(CHS−、−(CHN(R)−、−O(CH−、−CHX−、−CX −、−S−(CH−もしくは−N(R)(CH−であり、ここでm=1〜3であり、Xはハロゲンであり、そして
Arは窒素、酸素および硫黄から成る群からの0〜4員を含む5〜10員の芳香族構造物であり、それは未置換であるか、もしくはペルハロ置換までハロゲンにより置換されており、そして場合によりZn1により置換され、
ここで、
n1は0〜3であり、そして
各Z置換基は独立に、−CN、−CO、−C(O)NR、−C(O)NR、−NO、−OR、−SR、−NR、NRC(O)OR、−C(O)R、−NRC(O)R、C−C10アルキル、C−C10シクロアルキル、C−C14アリール、C−C13ヘテロアリール、C−C24アルカリール、C−C23アルキヘテロアリール、置換C−C10アルキル、置換C−C10シクロアルキル、置換C−C24アルカリールおよび置換C−C23アルキヘテロアリールから成る群から選択され、ここで
Zの1もしくは複数の置換基は独立に−CN、−CO、−C(O)NR、−OR、−SR、−NO、−NR、NRC(O)RおよびNRC(O)ORから成る群から選択される]
の化合物および製薬学的に許容できるその塩が含まれる。
これらの式の代表的化合物には:
N−(5−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−フェニルオキシフェニル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−(4−メトキシフェニルオキシ)フェニル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−(4−ピリジニルオキシ)フェニル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−(4−ピリジニルメチル)フェニル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−(4−ピリジニルチオ)フェニル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−(4−(4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオニル)メチル)フェニル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−フェニルフェニル)−N’−(2,3−ジクロロフェニル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−(3−チエニル)フェニル)−N’−(2,3−ジクロロフェニル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−(N−メチルアミノカルボニル)メトキシフェニル)−N’−(2,3−ジクロロフェニル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−(N−メチルアミノカルボニル)メトキシフェニル)−N’−(1−ナフチル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−(N−モルホリノカルボニル)メトキシフェニル)−N’−(2,3−ジクロロフェニル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−(N−モルホリノカルボニル)メトキシフェニル)−N’−(1−ナフチル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−(3−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)−N’−(2,3−ジクロロフェニル)尿素、
N−(5−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−(3−ピリジニル)メチル)フェニル)尿素、
N−(5−トリフルオロメチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−メチルフェニル)尿素、
N−(5−トリフルオロメチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−メチル−2−フルオロフェニル)尿素、
N−(5−トリフルオロメチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−フルオロ−3−クロロフェニル)尿素、
N−(5−トリフルオロメチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−メチル−3−クロロフェニル)尿素、
N−(5−トリフルオロメチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−メチル−3−フルオロフェニル)尿素、
N−(5−トリフルオロメチル−2−メトキシフェニル)−N’−(2,4−ジフルオロフェニル)尿素、
N−(5−トリフルオロメチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−フェニルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)尿素、
N−(5−トリフルオロメチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−(4−ピリジニルメチル)フェニル)尿素、
N−(5−トリフルオロメチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−(4−ピリジニルチオ)フェニル)尿素、
N−(5−トリフルオロメチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−(4−ピリジニルオキシ)フェニル)尿素、
N−(5−トリフルオロメチル−2−メトキシフェニル)−N’−(3−(4−ピリジニルチオ)フェニル)尿素、
N−(5−トリフルオロメチル−2−メトキシフェニル)−N’−(4−(3−(N−メチルアミノカルボニル)フェニルオキシ)フェニル)尿素、
N−(5−フルオロスルホニル)−2−メトキシフェニル)−N’−(4−メチルフェニル)尿素、
N−(5−(ジフルオロメタンスルホニル)−2−メトキシフェニル)−N’−(4−メチルフェニル)尿素、
N−(5−(ジフルオロメタンスルホニル)−2−メトキシフェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)尿素、
N−(5−(ジフルオロメタンスルホニル)−2−メトキシフェニル)−N’−(4−メチル−2−フルオロフェニル)尿素、
N−(5−(ジフルオロメタンスルホニル)−2−メトキシフェニル)−N’−(4−メチル−3−フルオロフェニル)尿素、
N−(5−(ジフルオロメタンスルホニル)−2−メトキシフェニル)−N’−(4−メチル−3−クロロフェニル)尿素、
N−(5−(ジフルオロメタンスルホニル)−2−メトキシフェニル)−N’−(4−フルオロ−3−クロロフェニル)尿素、
N−(5−(ジフルオロメタンスルホニル)−2−メトキシフェニル)−N’−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)尿素、
N−(5−(ジフルオロメタンスルホニル)−2−メトキシフェニル)−N’−(2,3−ジメチルフェニル)尿素、
N−(5−(トリフルオロメタンスルホニル)−2−メトキシフェニル)−N’−(4−メチルフェニル)尿素、
N−(3−メトキシ−2−ナフチル)−N’−(2−フルオロフェニル)尿素、
N−(3−メトキシ−2−ナフチル)−N’−(4−メチルフェニル)尿素、
N−(3−メトキシ−2−ナフチル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素、
N−(3−メトキシ−2−ナフチル)−N’−(4−メチル−3−フルオロフェニル)尿素、
N−(3−メトキシ−2−ナフチル)−N’−(2,3−ジメチルフェニル)尿素、
N−(3−メトキシ−2−ナフチル)−N’−(1−ナフチル)尿素、
N−(3−メトキシ−2−ナフチル)−N’−(4−(4−ピリジニルメチル)フェニル)尿素、
N−(3−メトキシ−2−ナフチル)−N’−(4−(4−ピリジニルチオ)フェニル)尿素、
N−(3−メトキシ−2−ナフチル)−N’−(4−(4−メトキシフェニルオキシ)フェニル)尿素、
N−(3−メトキシ−2−ナフチル)−N’−(4−(4−(4,7−メタノ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオニル)メチル)フェニル)尿素、
N−(2−ヒドロキシ−4−ニトロ−5−クロロフェニル)−N’−(フェニル)尿素、および
N−(2−ヒドロキシ−4−ニトロ−5−クロロフェニル)−N’−(4−(4−ピリジニルメチル)フェニル)尿素、
および製薬学的許容できるそれらの塩が含まれる。
これらの化合物は公開PCT出願、国際公開第96/21452号、第96/40143号、第97/25046号、第97/35856号、第98/25619号、第98/56377号、第98/57966号、第99/32110号、第99/32121号、第99/32463号、第99/61440号、第99/64400号、第00/10563号、第00/17204号、第00/19824号、第00/41698号、第00/64422号、第00/71535号、第01/38324号、第01/64679号、第01/66539号および第01/66540号パンフレットに記載されており、それぞれが引用により本明細書に取り込まれている。
その置換基が各式の次に前記のとおりに定義されている任意の前記の式の化合物、もしくは製薬学的に許容できるその塩、および1もしくは複数の製薬学的に許容できる賦形剤を含んで成る組成物も本発明の実施に有用である。
本明細書において置換基としてアルケニルもしくはアルキニル部分が存在するすべての場合に、不飽和結合、すなわちビニレンもしくはアセチレン結合は好ましくは、例えばORもしくは確実にはR部分中で、窒素、酸素もしくは硫黄部分には直接結合されない。
本明細書で使用される「場合により置換された」は、別記されない限り、ハロゲン(例えばフッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素)、ヒドロキシ、ヒドロキシ−置換C1−10アルキル、C1−10アルコキシ(例えばメトキシもしくはエトキシ)、S(O)アルキル(ここでmは0、1もしくは2であり、例えばメチルチオ、メチルスルフィニルもしくはメチルスルホニル)、アミノ、モノおよびジ−置換アミノ(例えばNR17基における)、またはR17が、それらが結合された窒素と一緒になって、環化して、場合によりO、NおよびSから選択される更なるヘテロ原子を含む5−〜7−員環を形成することができる場合は、C1−10アルキル、シクロアルキルもしくはシクロアルキルアルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、等もしくはシクロプロピルメチル)、ハロ−置換C1−10アルキル(例えばCF)、場合により置換されたアリール(例えばフェニル)、または場合により置換されアリールアルキル(例えば、ベンジルもしくはフェネチル)(ここでこれらのアリール部分は更にハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシ置換アルキル、C1−10アルコキシ、S(O)アルキル、アミノ、モノ−およびジ−置換アミノ(例えば、NR17基における)、アルキルもしくはCFにより1〜3回置換されることができる)、のような基を意味することとする。
本発明に有用な阻害剤は任意の製薬学的に許容できる塩とともに使用することができる。「製薬学的に許容できる塩」の用語は製薬学的に許容できる無毒の塩基もしくは酸から調製される塩を表わす。本発明により使用される化合物が酸性である時は、その対応する塩は好都合には、無機塩基および有機塩基を含む製薬学的に許容できる無毒の塩基から調製することができる。このような無機塩基から誘導される塩には、アルミナム、アンモニウム、カルシウム、銅(銅から成る、および銅の特質をもつ)、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン(マンガンを含むおよびその性質をもつ)、カリウム、ナトリウム、亜鉛および類似の塩が含まれる。アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウム塩が特に好ましい。製薬学的に許容できる有機の無毒の塩基から誘導される塩には、第1級、第2級および第3級アミン並びに環式アミンおよび置換アミン(例えば天然に存在するおよび合成置換アミン)が含まれる。無機および有機酸の塩基性塩には更に、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、蓚酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、サリチル酸、フェニル酢酸およびマンデル酸が含まれる。更に、置換基がカルボキシ部分を含んで成る場合は、前記の化合物の製薬学的に許容できる塩を例えば、製薬学的に許容できるカチオンとともに形成することができる。適した製薬学的に許容できるカチオンは当業者に周知であり、アルカリ性、アルカリ土類、アンモニウムおよび第4級アンモニウムカチオンが含まれる。
それから塩を形成することができるその他の製薬学的に許容できる有機の無毒の塩基にはイオン交換樹脂(例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等)が含まれる。
p38MAPキナーゼの阻害剤は単一の治療剤としてもしくはその他の治療剤と組み合わせて使用することができる。これらの化合物と有用に組み合わせることができると考えられる薬剤には、免疫系の細胞を標的とするモノクローナル抗体、免疫もしくは非免疫サイトカインを標的とする抗体もしくは可溶性受容体もしくは受容体融合タンパク質および細胞分裂、タンパク質合成またはmRNA転写もしくは翻訳の小分子阻害剤、または免疫細胞分化、活性化もしくは機能(例えばサイトカイン分泌)の阻害剤、が含まれる。
本明細書で使用される以下の用語は次の意味を表わす:
「ハロ」もしくは「ハロゲン」にはハロゲン類、クロロ、フルオロ、ブロモおよびヨードが含まれ、
「C1−10アルキル」もしくは「アルキル」は双方とも、鎖長が別記されない限り、それらに限定はされないが、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル等を含む1〜10個の炭素原子の直鎖および分枝鎖基を表わし、
「シクロアルキル」の用語は本明細書ではそれらに限定はされないが、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を含む、好ましくは3〜8個の炭素の環式基を意味するために使用され、
「シクロアルケニル」の用語は本明細書においては、それらに限定はされないが、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等を含む、少なくとも1個の二重結合を有する、好ましくは5〜8個の炭素の環式基を意味するために使用され、
「アルケニル」の用語は本明細書において、すべての場合に、鎖長が限定されない限り、それらに限定はされないが、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル等を含む、鎖中の2個の炭素原子間に少なくとも1個の二重結合が存在する、2〜10個の炭素原子の直鎖もしくは分枝鎖基を意味するために使用される。
「アリール」はフェニルおよびナフチルを意味し、
「ヘテロアリール」(それ自体もしくは「ヘテロアリールオキシ」もしくは「ヘテロアリールアルキル」のような任意の組み合わせとして)は、そこで1もしくは複数の環がN、OおよびSから成る群から選択される1もしくは複数のヘテロ原子を含む5〜10員の芳香族環系(例えばそれらに限定はされないが、ピロール、ピラゾール、フラン、チオフェン、キノリン、イソキノリン、キナゾリニル、ピリジン、ピリミジン、オキサゾール、チアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、イミダゾールもしくはベンズイミダゾール)であり、
「ヘテロシクリル」(それ自体でもしくは「ヘテロシクリルアルキル」のような組み合わせとして)は、そこで1もしくは複数の環がN、OおよびSから成る群から選択される1もしくは複数のヘテロ原子を含む、飽和もしくは一部不飽和の4〜10員の環系(例えばそれらに限定はされないが、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、テトラヒドロピランもしくはイミダゾリジン)であり、
「アラルキル」もしくは「ヘテロアリールアルキル」もしくは「ヘテロシクリックアルキル」の用語は本明細書では別記されない限り、本明細書で定義されたとおりのアリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル部分に結合された、前記に定義されたとおりのC1−4アルキルを意味するために使用され、
「スルフィニル」は対応するスルフィドの酸化物S(O)を意味し、用語「チオ」はスルフィドを表わし、用語「スルホニル」は完全に酸化されたS(O)部分を表わし、
「アロイル」はC(O)Arを表わし、ここでArはフェニル、ナフチルもしくは前記に定義されたようなアリールアルキル誘導体であり、これらの基にはそれらに限定はされないが、ベンジルおよびフェネチルが含まれ、そして
「アルカノイル」は、そのアルキルが前記に定義のとおりである、C(O)C1−10アルキルを表わす。
本発明の目的のための、RもしくはRに対する「コア」の4−ピリミジニル部分は式:
として表わされる。
本発明の実施に有用な化合物は1もしくは複数の非対称炭素原子を含むことができ、ラセミ体及び光学活性形態で存在することができる。これらの化合物すべての使用が本発明の範囲内に含まれる。
本発明の実施に有用な化合物にはまた、それらに限定はされないが、次の表AおよびBに示される化合物が含まれる。
前記の化合物は指針および例のみのために提供されている。p38キナーゼの他のモジュレーターが標的タンパク質に対して適切な活性を示す場合に、それらが本発明に有用であることを理解しなければならない。

調製物および投与法
本発明に有用な製薬学的組成物はp38MAPキナーゼ阻害剤(前記のもののような)および製薬学的に許容できる担体、賦形剤、希釈剤および/もしくは塩を含んで成る。
製薬学的に許容できる担体、希釈剤、賦形剤および/もしくは塩は、担体、希釈剤、賦形剤および/もしくは塩が調製物のその他の成分と相容性でなければならず、p38MAPキナーゼ阻害剤の治療的利点に悪影響を及ぼさず、そしてその受容者に有害ではないことを意味する。
本発明を実施するための化合物もしくはその製薬学的組成物の投与は、化合物を全身にそして/もしくは局所に配送する任意の方法によることができる。これらの方法には、経口経路、非経口経路、十二指腸内経路等が含まれる。
処置される特定の条件、障害もしくは疾患に応じて、更なる治療的薬剤をp38MAPキナーゼ阻害剤と一緒に投与することができる。これらの更なる薬剤はp38MAPキナーゼ阻害剤含有組成物から複数投与計画の一部として任意の順序で継続的に投与することができる(連続的もしくは間欠的な投与)。あるいはまた、これらの薬剤は単一組成物中にp38MAPキナーゼ阻害剤と一緒に混合された単一投与形態(同時もしくは併用投与)の一部であることができる。
経口投与のための、本発明に有用な製薬学的組成物は、液剤、懸濁剤、錠剤、丸剤、カプセル、散剤、顆粒剤、半固体、徐放調製物、エリキシル、エアゾール、等の形態を採ることができる。様々な賦形剤(例えば、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウムおよびリン酸カルシウム)を含む錠剤は様々な崩壊剤(例えばデンプン、好ましくはジャガイモもしくはタピオカデンプンおよび特定の複合シリケート)とともに、結合剤(例えばポリビニルピロリドン、蔗糖、ゼラチンおよびアカシア)と一緒に使用される。更に、潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびタルク)はしばしば、打錠の目的に非常に有用である。類似のタイプの固形組成物も軟および硬充填ゼラチンカプセル中の充填剤として使用され、これに関して好ましい材料にはまた、ラクトースもしくは乳糖並びに高分子ポリエチレングリコールが含まれる。水性懸濁液および/もしくはエリキシルが経口投与に所望される時は、本発明の化合物は様々な甘味剤、香料剤、着色剤、乳化剤および/もしくは懸濁剤、並びに、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリンおよびそれらの様々な類似の組み合わせ物のような希釈剤と組み合わせることができる。
調製物の選択は薬剤投与法(例えば経口投与のためには、錠剤、丸剤もしくはカプセルの形態の調製物が好ましい)および薬剤物質の生体利用効率のような様々な因子に左右される。近年、生体利用効率を表面積を増加することにより、すなわち粉末度を減少させることにより増加させることができるという原理に基づき、特に、低い生体利用効率を示す薬剤のための製薬学的調製物が開発された。例えば、米国特許第4,107,288明細書は、そこで有効物質が高分子の架橋マトリックス上に担持されている10〜1,000nmの粉末度範囲の粒子を有する製薬学的調製物につき記載している。米国特許第5,145,684号明細書はそこで、薬剤物質が表面変性剤の存在下でナノ粒子(400nmの平均粉末度)に粉末化され、次に液体溶媒中に分散されて、著しく高度な生体利用効率を示す製薬学的調製物を与える、製薬学的調製物の製造につき記載している。
本明細書で使用される「非経口」の用語は静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下、脊髄内および関節内注射および注入を含む投与法を意味する。非経口注射のための製薬学的組成物は製薬学的に許容できる滅菌された水性もしくは非水性溶液、分散物、懸濁物もしくはエマルション並びに、使用直前に滅菌注射溶液もしくは分散液中に再構成するための滅菌粉末を含んで成ることができる。水溶液は特に静脈内、筋肉内、皮下および腹腔内注射の目的に適している。これに関しては、使用される滅菌水性溶媒はすべて当業者に周知の標準法により、容易に入手できる。適切な水性および非水性担体、希釈剤、溶媒もしくはベヒクルの例には、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、等)、カルボキシメチルセルロースおよびそれらの適切な混合物、植物油(例えばオリーブ油)および注射用有機エステル(例えばオレイン酸エチル)が含まれる。例えば、被覆材料(例えばレシチン)の使用により、分散物の場合には必要な粉末度の維持により、そして界面活性剤の使用により適切な流動性を維持することができる。
本発明に有用な製薬学的組成物はまた補助剤(例えば、それらに限定はされないが、保存剤、湿潤化剤、乳化剤および分散剤)を含むことができる。微生物の作用の予防は様々な抗バクテリアおよび抗カビ・真菌剤(例えばパラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸、等)を含むことにより確保することができる。更に、等張化剤(例えば糖、塩化ナトリウム、等)を含むことが望ましい可能性がある。注射用製薬学的形態の持続性吸収は吸収を遅らせる薬剤(例えばモノステアリン酸アルミナムおよびゼラチン)を含むことによりもたらすことができる。
場合により、薬剤の効果を持続させるために、皮下もしくは筋肉内注射からの吸収を遅らせることが望ましい。これは、低い水溶性をもつ結晶性もしくは非晶質物質の液体懸濁物の使用により達成することができる。その場合は、薬剤の吸収速度は順次結晶サイズおよび結晶形態に左右されることができるその溶解速度に左右される。あるいはまた、非経口投与薬剤形態の遅い吸収は油ベヒクル中に薬剤を溶解もしくは懸濁させることにより達成される。
注射可能なデポー形態は生分解性ポリマー(例えばポリラクチド、ポリグリコリドおよびポリラクチド−ポリグリコリド)中に薬剤の微細カプセル封入マトリックスを形成することにより製造される。ポリマーに対する薬剤の比率および使用される特定のポリマーの性状に応じて、薬剤放出速度を制御することができる。その他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルソエステル)およびポリ(無水物)が含まれる。デポー注射用調製物はまた、薬剤を身体の組織と相容性のリポソームもしくはミクロエマルション中に包埋することにより調製される。
注射用調製物は例えばバクテリア保持フィルターをとおす濾過により、もしくは使用直前に滅菌水もしくはその他の滅菌注射用溶媒中に溶解もしくは分散することができる、滅菌固形組成物の形態に滅菌薬剤を取り入れることにより滅菌することができる。
緩徐な注入による投与は髄膜内もしくは硬膜外経路が使用される時に特に有用である。調整された速度で化合物を配送するために有用な、多数の移植可能なもしくは身体固定可能なポンプが当該技術分野で知られている。例えば米国特許第4,619,652号明細書を参照されたい。
懸濁物は有効化合物の外に、懸濁剤(例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微細結晶のセルロース、アルミナムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天およびトラガカントおよびそれらの混合物)を含むことができる。
本発明に有用な製薬学的組成物はまた、鼻エアゾールもしくは吸入により投与することができる。このような組成物は製薬学的調製技術分野で周知の方法に従って調製され、ベンジルアルコールもしくはその他の適切な保存剤、生体利用効率を高めるための吸収促進剤、フッ化炭素および/またはその他の通常の可溶化剤もしくは分散剤を使用して生理食塩水中水溶液として調製することができる。
非加圧粉末組成物において、微粉砕形態の有効成分を例えば100μmまでの粒径の粉末度を有する粒子を含んで成る、比較的サイズの大きい製薬学的に許容できる不活性担体と混合して使用することができる。適した不活性担体にはラクトースのような糖が含まれる。望ましくは、有効成分の粒子の少なくとも約95重量%が約0.01〜約10μmの範囲の有効粉末度を有する。
あるいはまた、組成物は加圧されて、加圧ガス(例えば窒素、二酸化炭素もしくは液化ガス噴射剤)を含むことができる。液化噴射媒質および実際には、総組成物は好ましくは、有効成分がどんな実質的な程度にもその中に溶解しないようなものである。加圧組成物はまた、界面活性剤を含むことができる。界面活性剤は液体もしくは固体の非イオン界面活性剤であるかまたは固体のアニオン界面活性剤であることができる。ナトリウム塩の形態の固体のアニオン界面活性剤を使用することが好ましい。
本発明に有用な組成物はまた、リポソームの形態で投与することができる。当該技術分野で知られているように、リポソームは一般にリン脂質もしくはその他の脂質物質から誘導される。リポソームは水性溶媒中に分散された単層もしくは複層の水和液晶により形成される。リポソームを形成することができる任意の無毒の生理学的に許容でき、代謝可能な脂質を使用することができる。リポソーム形態の本発明の組成物は本発明の化合物の外に、安定剤、保存剤、賦形剤、等を含むことができる。好ましい脂質は双方とも天然および合成のリン脂質およびホスファチジルコリン(レシチン)である。リポソームを形成する方法は当該技術分野で知られている(例えばPrescott,E.,Meth.Cell Biol.14:33(1976)を参照されたい)。
その他の製薬学的に許容できる担体には、それらに限定はされないが、無毒の固体、半固体もしくは液体の充填剤、希釈剤、カプセル封入物質もしくは、それらに限定はされないが、イオン交換剤、アルミナ、ステアリン酸アルミナム、レシチン、血清タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン)、バッファー物質(例えばリン酸塩)、グリシン、ソルビン酸ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩もしくは電解質(例えば硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、マグネシウムトリシリケート、ポリビニルピロリドン、セルロース基剤物質、ポリエチレングリコール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂肪)を含む任意のタイプの調製補助剤が含まれる。
固形の製薬学的賦形剤には、それらに限定はされないが、デンプン、セルロース、タルク、ブドウ糖、乳糖、蔗糖、ゼラチン、麦芽、米、粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク等が含まれる。液体および半固体賦形剤はグリセロール、プロピレングリコール、水、エタノールおよび、石油、動物、植物もしくは合成源のもの、例えばピーナツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油、等を含む様々な油から選択することができる。特に注射用液のために好ましい液体担体には水、生理食塩水、デキストロース水溶液およびグリコールが含まれる。
特定量の有効成分を含む様々な製薬学的組成物を調製する方法は知られているかもしくは、当業者にとり、本明細書に鑑みて明白であろう。その他の適切な製薬学的賦形剤およびそれらの調製物はE.W.Martin,Mack Publishing Company,第19版(1995)により編纂されたRemington’s Pharmaceutical Sciencesに記載されている。
本発明に有用な製薬学的組成物は本発明の1もしくは複数の化合物を0.1%〜95%、好ましくは1%〜70%含むことができる。いずれにしても、投与される組成物もしくは調製物は処置されている被験者の状態、障害もしくは疾患を処置するために有効量の本発明に従う1もしくは複数の化合物の量を含むであろう。
当業者は、p38MAPキナーゼ阻害剤の製薬学的に有効量を経験的に決定することができ、純粋な形態で、もしくはそのような形態が存在する場合は、製薬学的に許容できる塩、エステルもしくはプロドラッグ形態で使用することができることを認めるであろう。これらの薬剤は1もしくは複数の製薬学的に許容できる賦形剤と組み合わせた製薬学的組成物として患者に投与することができる。例えば、ヒトの患者に投与される時は、本発明の薬剤もしくは組成物の1日の総用量は担当医師による健全な医学的判断の範囲内で決定されるであろうことは理解されるであろう。任意の特定の患者に対する特定の治療的有効量レベルは様々な因子:達成される細胞の反応のタイプおよび程度、使用される特定の薬剤もしくは組成物の活性、使用される特定の薬剤もしくは組成物、患者の年令、体重、全身の健康、性別および食餌、投与時間、投与経路並びに薬剤の排泄速度、処置の期間、特定の薬剤と組み合わせてもしくは同時に使用される薬剤並びに医療技術分野で周知の類似の因子、に左右されるであろう。例えば、所望の治療的効果を達成するために必要な量より低いレベルの薬剤用量で開始して、所望の効果が達成されるまでその用量を徐々に増加することは当該技術分野の技術範囲内に十分入る。
用量決定はまた、許容される方法および当該技術分野の定常業務(HPLCが好ましい)により決定される患者の血中の化合物の前以て決定された濃度を与えるようにすることができる。使用される特定の化合物に応じて、当業者は例えば、適切な用量を達成するための化合物のIC50値および生体利用効率を考慮することができる。用量を決定することは当業者の権限内にある。

キット
本発明はまた、糖尿病を処置するために有用なキット形態に別々の製薬学的組成物を組み合わせることに関する。キットは(1)治療的有効量のp38MAPキナーゼ阻害剤を含む第1の容器手段、および(2)治療的有効量の担体、、賦形剤もしくは希釈剤を含む第2の容器手段、を有する、その中に2以上の容器手段を受け入れるための密閉区画に分割された運搬手段を有することができる。場合により、キットは治療的有効量の更なる薬剤を含む1もしくは複数の更なる容器手段をもつことができる。
キットは分割されたビンもしくは分割されたホイルパケットのような、別々の組成物を含むための容器を含んで成るが、別々の組成物はまた、単一の分割されない容器内に含まれることもできる。典型的には、キットは別々の成分の投与のための説明書を含んで成る。キット形態は、別々の成分が好ましくは、異なる投与形態で(例えば経口および非経口)もしくは異なる投与間隔で投与される時、または処方医師による組み合わせ物の別々の成分の滴定が所望される時に特に有利である。
このようなキットの1例はいわゆるブリスターパックである。ブリスターパックは包装産業で周知であり、製薬学的単位投与形態(錠剤、カプセル、等)の包装に広範に使用されている。ブリスターパックは概括的に好ましくは透明なプラスチック材料のフォイルで覆われた比較的硬い材料のシートから成る。包装工程中に、プラスチックフォイルに空隙が形成される。空隙は包装される錠剤もしくはカプセルのサイズおよび形状を有する。次に錠剤もしくはカプセルを空隙中に入れ、比較的硬い材料のシートを空隙が形成された方向と反対のフォイルの面においてプラスチックフォイルに対してシールされる。その結果、錠剤もしくはカプセルはプラスチックフォイルとシートの間の空隙中にシールされる。シートの強度は好ましくは、空隙上に手で圧力をかけて、それにより空隙の部分でシートに開口部を形成することによりブリスターパックから錠剤もしくはカプセルを取り出すことができるようなものである。次に錠剤もしくはカプセルを前記開口部をとおして取り出すことができる。
その数字が、そのように指定された投与形態を摂取しなければならない投与計画の日付に対応するように、錠剤もしくはカプセルの隣に、例えば数字の形態でキット上に記憶補助物を提供することは望ましい可能性がある。このような記憶補助物のもう1つの例はカード上に印刷されたカレンダー、例えば、「第1週、月、火、、、、第2週、月、火、、、」等である。記憶補助物のその他の変化物は容易に明白であろう。「1日用量」は特定の日に摂取されるべき単一の錠剤もしくはカプセルまたは数錠もしくは数個のカプセルであることができる。更に、化合物、そのプロドラッグもしくは化合物の製薬学的に許容できる塩の1日用量は1錠もしくはカプセル1個から成ることができ、他方、第2の化合物の1日用量は数錠もしくはカプセル数個から成ることができ、そしてその反対も可能である。記憶補助物はこれを考慮されなければならない。
本発明およびその任意の態様の範囲から逸脱せずに、本明細書に記載された方法および適用に対するその他の適切な修飾および変更を実施することができることは、関連技術分野に容易に明白であろう。
以下の実施例は本発明を限定せずに具体的に示すために提供される。
以下の実施例において、糖尿病の疾患状態に対するp38阻害剤の役割を評価するために表Bの化合物25が使用された。他の化合物(例えば、表Bの化合物15、製品番号S8307のSigma−Aldrich(R)により市販のp38MAPKモジュレーター、表Bの化合物33、表Bの化合物183、表Bの化合物154、表Bの化合物2、表Bの化合物3、表Bの化合物84、表Bの化合物92、表Bの化合物96、表Bの化合物141、表Bの化合物169および表Bの化合物67)は、一般に前記に開示されたリン酸化アッセイに類似のアッセイで認められるような(Kumarを参照されたい)、5nM未満の相対的IC50をもつp38MAPK活性を示すすべての化合物である。これらのp38MAPK阻害剤および本明細書に開示されたその他の化合物は開示された処置法を実施する際に有用である。
[実施例1]
予防および治療研究
雌のNODマウスをJackson Labs,Bar Harbor,ME,USAから購入し、我々の動物施設で飼育した。マウスをScios,Inc.の動物委員会の指針に従い飼育した。すべてのマウスを定温(22〜25℃)の通常の状態下で飼育し、市販の粉末のPurinaチャウダイエットおよび水道水を自由に与えられた。
Kumar,S.等,Biochem.Biophys.Res.Commun.235:533−538(1997)に従って定量された約5μM以下のIC50値を示す基準に合致するp38MAPキナーゼ阻害剤をScios,Inc.CAから得て、本明細書に記載の実験に使用した。本発明はScios,Inc.からの化合物に限定はされないが、他のp38MAPキナーゼ阻害剤、例えば、約5μM〜約10nMのIC50値を有する化合物を使用することができる。用量決定に関し、例として本明細書に提供された用量により限定されずに、約0.1μM〜約10μMの血中濃度をもたらすと考えられる化合物の用量を使用することができる。好ましくは、例えば約0.2μM〜約2μMの血中濃度をもたらすと考えられる化合物の用量を使用することができる。より好ましくは、例えば約0.6μM〜約1.8μMの血中濃度をもたらすと考えられる化合物の用量を使用することができる。
予防的研究
予防的研究において、動物をランダムに3グループに分類した。グループ−1(n=20)はベヒクル(マウスは粉末チャウを投与された)として働き、グループ−2(n=20)は低量のp38MAPキナーゼ阻害剤(0.6μMのp38MAPキナーゼ阻害剤の血中循環濃度を与える用量)を投与され、そしてグループ−3(n=20)は高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤(1.8μMのp38MAPキナーゼ阻害剤の血中循環濃度を与える用量)を投与され、10週間研究された。
食餌摂取、体重、糖尿病の発症、インスリンおよびp38MAPキナーゼ阻害剤の測定値:食餌摂取はp38MAPキナーゼ阻害剤の投与量を追跡するために研究期間中観察された。各マウスは毎週1回秤量された。糖尿病の発症は毎週1回血糖レベルを測定することによりモニターした。マウスの尾を引っ掻いてブドウ糖試験ストリップ(LifeScan One Touch Glucose Meter,Milpitas,CA)上に1滴の血液を吸い取ることにより血糖レベルを測定した。研究の最後に、各マウスを頸部脱臼により殺した。最終血液試料をマウスのインスリンELISAキット(ALPCO Diagnostics,Windham,NH)を使用してインスリンの血清レベルをアッセイした。血清試料中のp38MAPキナーゼ阻害剤を内部基準によりもしくはそれによらずに、タンパク質沈殿後、C18カラム上LC/MS/MS(Applied Biosystem,CA)により分析した。
組織学:頸部脱臼後に、膵臓を10%バッファーホルマリン溶液中に固定した。パラフィン−包埋切片をヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)により染色した。島中のリンパ球浸潤の程度(インスリン炎の強度)を0〜4に評点し、0は正常な島を示し、1は最少程度を、2は軽度、3は相当な、そして4は重篤な組織学的変性を示す。
免疫組織化学による浸潤の特徴観察:異なる組の実験用マウスを使用して、ベヒクルグループおよびp38MAPキナーゼ阻害剤処置グループからの4、8、13および18週後のNODマウスからの膵臓組織をメチルブタンタンク中で凍結し、−70℃で保存されたTissue−Tech O.C.T.中に包埋した。組織をT細胞(CD5)、CD4、CD8、ミクロファージ(Mac−3)、TNF−α、TGF−βおよびp38に対する免疫組織化学的染色を実施した。この研究に使用された一次抗体は、1:25に希釈されたラットの抗−マウスCD5(T細胞)モノクローナル抗体(BD Pharmingen,Cat.#55029);1:25に希釈されたラットの抗−マウスCD4(Tヘルパー細胞)モノクローナル抗体(BD Pharmingen,Cat.#550278);1:25に希釈されたラットの抗−マウスCD8(Tサプレッサー/サイトトキシック細胞)モノクローナル抗体(BD Pharmingen,Cat.#550282);1:25に希釈されたラットの抗−マウスMac−3(マクロファージ)モノクローナル抗体(BD Pharmingen,Cat.#550292);1:100に希釈されたラットの抗−マウスTNF−αモノクローナル抗体(BD Pharmingen,Cat.#554416);1:50に希釈されたヤギのTNF−αポリクローナル抗体(Santa Cruz,Cat.#Sc−1351);1:50に希釈されたウサギのTGF−βポリクローナル抗体(Santa Cruz,Cat.#S26−100ml);1:50に希釈されたウサギのp−p38ポリクローナル抗体(Santa Cruz,Cat.#Sc−7975−R)であった。Mac−3に対して使用された二次抗体は1:50に希釈されたビオチン化マウスの抗ラットIgG1/2a(BD Farmington,Cat.#550325)であり、使用された負の対照は正常ラットのIgG2aであった。TGF−βおよびp−p38に使用された二次抗体は1:2000に希釈されたヤギの抗−ウサギビオチン化IgG(Chemicon International,Inc.,Cat.#AP187B)であり、そしてそれらに使用された負の対照は正常なウサギのIgGであった。TNF−αに使用された二次抗体は1:2000に希釈されたロバの抗−ヤギビオチン化IgG(Chemicon International,Inc.,Cat.#AP180B)であった。二次処理後、すべての切片をABC試薬(Vector,Burlingame,Cat.#6100)で処理し、最後にジアミノベンジジン(Research Genetic,Cat.#750118)で染色した。二次抗体での処理後、切片をヘマトキシリンで対比染色し、次にPERMOUNT固定媒質でカバースリップした。膵臓の中心部を評価し、それにより、少なくとも20種の島の切片の検査を可能にした。インスリン炎を炎症を起こした島の総数およびTリンパ球で浸潤された島中の面積の百分率により評価し、次のように採点した、0は正常な島を示し、1は島の面積の1〜5%がリンパ球により浸潤されたことを示し、2は島の面積の5〜25%がリンパ球により浸潤されたことを示し、3は島の面積の25〜50%がリンパ球により浸潤されたことを示し、そして4は島面積の50〜75%がリンパ球により浸潤されたことを示す。炎症を起こした島の総数をまた、各動物で計数した。p−p38分析を島中の陽性に染色された細胞数により評価し、次のように採点した:0は1個の島中に陽性に染色された細胞を全く示さず、1は島1個当たり1〜5個の細胞の強度な染色を示し、2は島1個当たり5〜10個の細胞の強度な染色を示し、3は島1個当たり10〜15個の細胞の強度な染色を示し、4は島1個当たり15個を超える細胞の強度な染色を示す。組織分析は盲検であった。
治療的研究
軽度高血糖マウスの研究:約150mg/dl(約125mg/dl〜約175mg/dlの範囲)の血糖レベルを有する18匹のNODマウスをランダムに3グループに分類した。グループ−1(n=7)はベヒクル(マウスは粉末チャウを投与された)として働き、グループ−2(n=7)は低量のp38MAPキナーゼ阻害剤(0.6μMのp38MAPキナーゼ阻害剤の血中循環濃度を与える用量)を投与され、そしてグループ−3(n=7)は高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤(1.8μMのp38MAPキナーゼ阻害剤の血中循環濃度を与える用量)を投与され,17日間研究された。各マウスは3日毎に秤量された。血糖は尾を引っ掻いてブドウ糖試験ストリップ(LifeScan One Touch Glucose Meter,Milpitas,CA)上に1滴の血液を吸い取ることにより3日毎に測定した。研究の最後に、各マウスを頸部脱臼により殺した。最終血液試料をマウスのインスリンELISAキット(ALPCO Diagnostics,Windham,NH)を使用してインスリンの血清レベルをアッセイした。
軽度高血糖マウスの空腹時血糖および耐糖能研究:異なる組の研究において、約150mg/dlの血糖レベルを有する12匹のNODマウスをランダムに2グループに分類した。グループ−1(n=6)はベヒクル(マウスは粉末チャウを投与された)として働き、グループ−2(n=6)は高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤(1.8μMのp38MAPキナーゼ阻害剤の血中循環濃度を与える用量)を投与され,17日間研究された。17日目に1晩飢餓マウスにつき空腹時血糖を測定した。耐糖能試験を17日目にマウスを1晩飢餓させ、2g/体重1kgの用量のブドウ糖を経口投与し、そしてブドウ糖負荷後0分(ブドウ糖負荷前の値)、30分、60分、120分の血糖を測定することにより実施した。
重度高血糖マウスの研究:約450mg/dl(約400mg/dl〜約500mg/dlの範囲)の血糖を示す12匹のNODマウスをランダムに2グループに分類した。グループ−1(n=6)はベヒクル(マウスは粉末チャウを投与された)として働き、グループ−2(n=6)は高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤(1.8μMのp38MAPキナーゼ阻害剤の血中循環濃度を与える用量)を投与され,17日間研究された。各マウスは3日毎に秤量された。血糖はこれも、尾を引っ掻いてブドウ糖試験ストリップ(LifeScan One Touch Glucose Meter,Milpitas,CA)上に1滴の血液を吸い取ることにより3日毎に測定した。
統計的分析:処置間で比較されたデータを大部分の場合に一方向ANOVA、次にpost−hoc Bonferroni分析により有意性につき分析した。両側の正中線に沿った試験(two−tailed unpaired test)を使用して2グループ間の有意差を決定した。軽度高血糖マウスの血糖レベルの研究においては、高血糖状態の発症はDunnett複数比較後試験による偏差の反復測定分析により0、3、7、10、14および17日に得られた値に各時点の値を比較することにより各グループにおいて別個に評価した(<0.05が有意であると考えられる)。すべての分析をInStat(GraphPad,バージョン3.0)を使用して実施した。
結果:予防的研究
食餌摂取、血清p38MAPキナーゼ阻害剤、体重、血糖、血清インスリンおよび糖尿病の発症:食餌中にp38MAPキナーゼ阻害剤を投与された前糖尿病のNODマウスはベヒクルグループと同様な食餌を消費した。血清中のp38MAPキナーゼ阻害剤の分析は、研究期間中、低投与量グループにおいて0.6μM、そして高投与量グループにおいて1.8μMを示した。体重、血糖および血清インスリンレベルは図1A〜1Cに示す。p38MAPキナーゼ阻害剤を投与されたNODマウスはベヒクル処置グループに比較すると有意に体重喪失を減少した(図1A)、両投与量グループにおいてp38MAPキナーゼ阻害剤は有意に血糖レベルを低下した(図1B)。両投与量グループにおいてp38MAPキナーゼ阻害剤は血清インスリンレベルを増加し、高投与量における増加は統計的に有意であった(図1C)。120mg/dlを超える血糖レベルにより規定される糖尿病の発症において、統計的に有意な(ベヒクルグループに対してp<0.01)、用量依存性の遅れが存在した(図1D)。18週目の糖尿病発症はベヒクル処置マウスでは60%であり、低投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤処置マウスでは30%であり、そして高投与量p38MAPキナーゼ阻害剤処置マウスで10%であった。高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤は糖尿病の発症/発生率をほとんど予防した。
組織学:p38MAPキナーゼ阻害剤およびベヒクル処置マウスの膵臓を処置の10週後に組織学的(H&E)に検査した。ベヒクルグループからのNODマウスの膵臓は重篤なリンパ球浸潤を伴うランゲルハンス島の破壊を示した(図2A)。それに対し、低投与量および高投与量双方のp38MAPキナーゼ阻害剤処置マウスの膵臓はごく僅かなリンパ球浸潤を示した(図2B、2C)。定量的組織学的測定により、両用量におけるp38MAPキナーゼ阻害剤処置はインスリン炎の評点を有意に抑制した(ベヒクルグループに対しp<0.05)ことを示した(図2D)。
免疫組織化学による浸潤の特徴分析:ベータ細胞集団中への浸潤T細胞のタイプ、インスリン炎の重症度、T細胞により影響を受けたベータ細胞集団の面積およびp38の発現を免疫組織化学的分析により検査した。ベヒクル処置グループからのNODマウスの膵臓はベータ細胞を浸潤した総リンパ球の90%であるCD5T細胞を伴う重症なインスリン炎を示した。ベヒクル(図3A、3B)およびp38MAPキナーゼ阻害剤(図3C、3D)処置NODマウスの島中のCD4(図3A、3C)およびCD8(図3B、3D)T細胞を免疫組織化学的に染色した。10週間、p38MAPキナーゼ阻害剤を伴っておよび伴わずに処置されたマウスにおいて、90%の浸潤リンパ球がCD5T細胞であることが免疫組織化学的に示された。80%の浸潤T細胞がCD4であり、20%がCD8であった。高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤による処置はそれらの比率を変えることなく、ベータ細胞中へのCD4(図3C)およびCD8(図3D)T細胞の浸潤を著しく抑制した。
ベヒクル(図4A)およびp38MAPキナーゼ阻害剤(図4B)処置NODマウスのベータ細胞中に浸潤したT細胞中のp38の発現が認められた。処置10週後に、ベヒクル処置グループ(図4A)のベータ細胞集団中に浸潤されたT細胞の細胞質および核の双方中に、増加したp38MAPキナーゼ発現を認めた(矢印を参照されたい)。それに対し、p38MAPキナーゼ阻害剤はT細胞中のp38MAPキナーゼ発現を有意に減少した。p38発現に関するまとめの結果はグレード(grade)により示される(図4C)。p38MAPキナーゼ阻害剤による処置はT細胞中のp38発現を有意に減少させた(ベヒクルグループに対しp<0.01)。マクロファージ(Mac−3)は18週目にこれらの浸潤細胞間に認められなかった。TNF−αおよびTGF−βもランゲルハンス島中に検出されなかった。
治療的研究
軽度高血糖マウスの研究:軽度高血糖NODマウスの血糖レベルに対するp38MAPキナーゼ阻害剤の治療的効果を観察した。17日間、p38MAPキナーゼ阻害剤で処置された軽度高血糖NODマウスは、ベヒクル処置グループに比較すると、体重減少(ベヒクルグループに対しp<0.05)(図5A)およびより高いインスリンレベル(図5B)を軽減した。ベヒクル処置NODマウスにおいては、その基底線値に比較されると(重症)高血糖が17日までに有意に発現した。他方、p38MAPキナーゼ阻害剤は高血糖の発現を用量依存性に抑制し、マウスは17日まで軽度高血糖である(図5C)。
軽度高血糖マウスにおける空腹時血糖および耐糖能の研究:軽度高血糖NODマウスにおける血糖レベルに対するp38MAPキナーゼ阻害剤の治療的効果を観察した。17日間高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤で処置された軽度高血糖NODマウスはベヒクル処置グループに比較すると、より低い空腹時血糖レベル(ベヒクルグループに対しp<0.05)を有した(図6A)。経口ブドウ糖耐性を一晩の飢餓後に17日目に評価した。血糖を経口ブドウ糖負荷(2g/体重1kg)の直前および30分、60分および120分後に測定した。17日間のp38MAPキナーゼ阻害剤はベヒクルグループに比較すると耐糖能を改善した(ベヒクルグループに対しp<0.05)(図6B)。高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤は試験の30分後における糖耐性に高度に有意な改善を示した(ベヒクルグループに対しp<0.01)(図6C)。
重度糖尿病マウスの研究:高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤は重度糖尿病NODマウスにおける体重、血糖および血清インスリンレベルに効果をもたなかった。
考察
望ましくない肝臓効果を罹患する以前の化合物と異なり、近年のp38MAPキナーゼ阻害剤はチトクロムp450に対してずっと減少した効果を有する(Adams,J.L.等,Bioorg.Med.Chem.Lett.8:3111−3116(1998)。これらの新規世代の阻害剤の幾つかは最近、白血球誘発の炎症性疾患に対する臨床試験において評価されている(Herlaar,E.and Brown,Z.,Molec.Med.Today 5:439−447(1999))。1型糖尿病は膵臓のベータ細胞集団中およびその周辺の局所的炎症反応を特徴として示すT細胞誘発自己免疫障害である(Yoshida,K.and Kikutani,H.,Rev.Immunogenetics 2:140−146(2000))。今や1型糖尿病の危険性の高い被験者を確定することができるので(Ryu,S.等,J.Clin.Invest.108:63−72(2001);Mahon,J.L.等,Ann.N.Y.Acad.Sci.696:351−363(1993);Shapiro,A.M.等,Diabetologia 45:224−230(2002))、主要な目標はp38MAPキナーゼ阻害剤のような、疾患に特異的な無毒の薬剤により糖尿病の発症を減少することである。
本研究において、p38MAPキナーゼ阻害剤がヒトの1型糖尿病のモデルであるNODマウスの糖尿病の発症を予防することが示された。NODマウスにおける糖尿病の発症を予防するp38MAPキナーゼ阻害剤のインビボの作用機序は、ベータ細胞からのT細胞の除去、インスリン炎の抑制、インスリン産生ベータ細胞の保存、血中インスリンレベルの上昇、血糖レベルの減少および体重喪失の抑制、を伴う。しかし、p38MAPキナーゼ阻害剤の重要なインビボ作用は膵臓のベータ細胞集団からT細胞を除去することによるインスリン炎の終結である(図2A〜2D)。
p38MAPキナーゼ阻害剤が除去された大部分のTリンパ球(CD5)は、ベータ細胞を浸潤した総T細胞の80%であるCD4細胞であり、20%のみがCD8細胞である。p38MAPキナーゼ阻害剤はCD4およびCD8のT細胞の比率を変えなかった。p38MAPキナーゼ阻害剤がT細胞を除去する機序は現在不明である。組織学的データは、PKC/Ras/MAPK経路の活性化のブロックがNODマウスのT細胞の低反応性を仲介することを示唆している(Zhang,J.等.,International Immunology 13:377−384(2001);Rapport,M.J.等.,J.Exp.Med.177:1221−1227(1993))が、p38MAPキナーゼ阻害剤がp38キナーゼの信号伝達経路に与えるブロックの種類は必ずしも解明される必要はない。p38MAPキナーゼの可能な生理学的標的は単球の化学吸着(chemoattractant)タンパク質(MCP−1)である(Goebeler,M.等,Blood 93:857−865(1999))。p38信号伝達経路は単球およびT細胞を引き付け、それがベータ細胞中へのT細胞の浸潤に寄与することができると考えられる(Chen,M.C.等.,Diabetologia 44:325−332(2001))。興味深いことには、NODマウスからの島中にはT細胞の浸潤とMCP−1のmRNA間に平行が存在し、この平行が8週までにピークレベルに達する(Burysek,L.等,J.Biol.Chem.277:33509−33537(2002))。これは単球の移動のSB203580ブロック(Chen,M.C.等,Diabetologia 44:325−332(2001))および、ラットのベータ細胞中のMCP−1発現のp38およびERK1/2阻害剤の阻害(Burysek,L.等,J.Biol.Chem.277:33509−33517(2002))により十分に支持される。更に、CD8T細胞により分泌される細胞溶解性タンパク質のペルホリンがNODマウスのベータ細胞死に関与すると確証された唯一の分子の1つであるままである(Thomas,H.E.およびKay,T.W.H.,Diabetes/Metabolism Res.Rev.16:251−261(2000));Ravelli,A.,Curr.Opin.Rheumatol.14:548−552(2002))。ペルホリンはT細胞増殖を調節し、その欠乏はNODマウスの糖尿病の発症を劇的に減少させる(Balasa,B.等,J.Immunology 165:2841−2849(2000))。
p38は前糖尿病(4および8週)NODマウスのベータ細胞集団のT細胞には発現しない。それは13週の高血糖NODマウスに軽度に、そして18週の高血糖NODマウスに重度に発現される(図5)。p38MAPキナーゼ阻害剤は18週後の高血糖NODマウスのベータ細胞集団のT細胞中のp38の発現を低下させた。前糖尿病期間のp38発現の不在および高血糖糖尿病期間中の重篤な発現は上昇した血糖レベルにより誘発されたランゲルハンス島の細胞の生物学の変化によるかも知れない(Clinical and Pathophysiologic Relevance(臨床および病理生理学的関連性),JC Press,Philadelphia,PA(1996)中のCohen,M.P.,”Diabetes and Protein Glycation(糖尿病およびタンパク質グリケーション)”)。p38MAPキナーゼ経路の活性化は高血糖症と関連した、進行したグリケーション最終生成物のような幾つかの不都合な合併症との関連を示唆された(Blair,A.等,J.Biol.Sci.17:36293−36299(1999))。事実、ブドウ糖はラットの膵臓ベータ細胞のIL−1ベータ誘発p38MAPキナーゼ活性を増強する(Sprinkel,A.M.等,Eur.Cytokine Netw.12:331−339(2001);Pavlovic D.等,Eur.Cytokine Netw.11:267−274(2000))。この研究の興味深い観察はp38がなぜベータ細胞集団のT細胞においてのみ発現され、膵臓の他の細胞で発現されないかである。これは一部は、T細胞活性化のPKC/Ras/p38MAPキナーゼ経路に沿ったT細胞反応性仲介の信号伝達によるかも知れない。この活性化のブロックがNODのT細胞の低反応性を仲介する(Salomon,B.等,Immunity 12:431−437(2000);Rapport,M.J.等,J.Exp.Med.177:1221−1227(1993))。
免疫抑制的薬剤のシクロスポリンはベータ細胞中へのT細胞の浸潤を除去し、NODマウスの糖尿病の発症を予防する(Mori,Y.等,Diabetologia 29:244−247(1986))。しかし、それは軽度高血糖NODマウスに血糖低下効果をもたないが、p38MAPキナーゼ阻害剤は軽度高血糖NODマウスの高血糖を有意に緩和する。これは、p38MAPキナーゼ阻害剤が、ブドウ糖負荷に反応する改善された抵抗性(すなわちインスリン放出の回復)と一致することが示された、損傷膵臓中のあるベータ細胞集団を回復することにより、ブドウ糖ホメオスタシスを改善したことを意味する。これらの観察は、p38MAPキナーゼ阻害剤がNODマウスにおける膵臓のベータ細胞集団を保存することを強く示唆する。これらの結果は、p38MAPキナーゼ阻害剤がNODマウスの糖尿病に治療的効果を有することを示し、それが1型糖尿病の非常に早期の状態におけるベータ細胞の損傷を回復させる(reverse)ことができることを示唆する。1型糖尿病の幼児のハネムーン期間は保存されたベータ細胞機能を特徴として有する。従って、p38阻害剤による残存しているベータ細胞の進行中の自己破壊の阻害が実行可能なアプローチであると思われる。更に、p38阻害剤による血糖レベルの早期の積極的な調節が相対的なベータ細胞の疲労を治療し、外部インスリンを伴わずに短期間のブドウ糖ホメオスタシスを可能にするにちがいないと推定される。島細胞が破壊されている間は血清自己抗体を検出できるので、p38阻害剤による介入はハネムーン期間中の幼児のみならずまた、高度リスクにある幼児の疾患の発症中に補助になることが期待される。
[実施例2]
恐らくはHSP60により、p38MAPキナーゼ阻害剤がNODマウスの糖尿病の発症を予防する
ヒトの1型糖尿病は膵島のベータ細胞に対する選択的自己免疫攻撃の結果である。NODマウスはヒトの1型糖尿病に類似の自己免疫ベータ細胞破壊を天然に発症する種である。NODマウスは8〜13週の間に炎症性インスリン炎を、そして18週後に明白な糖尿病を発症する。前糖尿病相期間中に異なる予防的および/もしくは修復機序をベータ細胞中で活性化することができると考えられる。熱ショックタンパク質(hsp)がベータ細胞破壊過程中の島細胞修復機序に関与することが示唆されてきた。hsp60の外に、幾つかのその他の自己抗原がヒトおよびマウスの1型糖尿病に関与することが報告された。興味深いことには、利用可能な文献に、hsp60がNODマウスにおいて重要な役割をはたすことが示されている。例えば、HSP抗原および抗−HSP65抗体はNODマウスの前糖尿病相において過剰調整され(up−regulated)ることが報告されている。これらの免疫マーカーは明白なインスリン依存性糖尿病の発症とともにこれらのマウスにおいて減少する。
更に、糖尿病の発症にはHSP60に対して、そしてp277と名付けられたアミノ酸437と460間に含まれるHSP60ペプチドに対するT細胞反応性の増加が先行することが示された。ペプチドp277によるNODマウスの腹腔内処置は糖尿病を予防する。更に、HSP70はIL−1ベータの有害な効果に対してベータ細胞を保護することができることが示された。利用可能な文献はまた、hsp70が様々なストレスキナーゼの活性化を抑制することを示している。Bellmanおよび共同研究者はhsp70によるサイトカイン発現のp38依存的増加を示し、p38阻害剤のSB203580がラットのインスリノーマ細胞中でこの活性をブロックすることを示した。もう1つの研究はp38の活性化のhsp70−仲介の増進の証拠を示した。更に、MAPキナーゼおよびHSP25の活性化が精製ラット膵臓のベータ細胞のIL−1ベータ誘発細胞死の一因であることが示された。より近年の証拠は、糖尿病の発症時にNODマウスの膵臓ベータ細胞集団中に浸潤されたT細胞の細胞質および核双方中に、増加したp38MAPキナーゼ発現が認められたことを示唆した。p38阻害剤はこれらの細胞中のp38MAPK活性を減少させることが示された。更に、p38阻害剤は糖尿病の発症を抑制し、T細胞の浸潤を阻害し、ベータ細胞集団を保存することによりこれらのマウスの高血糖を軽減することが示された。HSP60は糖尿病の開始時(13週)および明白な糖尿病の前段階(18週)のNODマウスにおいて過剰調整され、p38阻害剤処置マウスにおいて著しく抑制されることが仮定される。
NODマウスの糖尿病を抑制するp38阻害剤の効果を説明するための可能な1つの機序を研究するために、雌のNODマウスをJackson Labs,Bar Harbor,ME,USAから購入し、動物施設で飼育した。マウスをScios,Inc.の動物委員会の指針に従って飼育した。すべてのマウスを定温(22〜25℃)の通常条件下に維持し、市販の粉末Purinaチャウダイエットおよび水道水が自由に与えられた。
8週目にマウスは動物の粉末飼料中のp38阻害剤の混合物を投与された。動物による飼料摂取は約3.5g/日であった。動物をp38阻害剤を投与されないベヒクルグループと、約1.8μMの阻害剤循環濃度に等しい600mg/体重1kgのp38阻害剤を投与された試験グループに分類した。13週目に開始して、体重、血糖レベルを毎週1回食餌の前後に測定し、動物の膵臓を免疫組織化学分析にかけて、HSP60発現を決定した。18週目に最終測定を実施した。
図7に示すように、p38阻害剤の投与は測定開始時(13週)および明白な前糖尿病の時点(18週)に測定されたようにNODマウスの1型糖尿病の発症を抑制した。図8はp38阻害剤投与がp38MAPK阻害剤を投与されなかったNODに比較して、NODマウスの血糖レベルを低下させたことを示す。研究中の動物の膵臓の免疫組織化学的分析はp38阻害剤の投与がNODマウスの開始時点(13週)および明白な糖尿病の前段階時点(18週)でHSP60の発現を減少させたことを示した(図9)。NODマウスのHSP60発現のレベルを検査し、13週および18週における膵島中のHSP60陽性リンパ球の百分率として定量した。図10に示すように、p38MAPK阻害剤を投与されたマウスは膵臓リンパ球中へのHSP60の減少した発現レベルを示した。
以上に考察された結果は、p38阻害剤の投与が糖尿病の発症を抑制し、T細胞の浸潤を阻害し、p38MAPK信号伝達経路を介してベータ細胞集団を保存することによりNODマウスの高血糖を軽減することを示す。本発明の研究は、NODマウスにおけるHPS60発現と、開始時(13週)および明白な糖尿病の前段階(18週)における血糖レベルの間の正の相関を開示した。これらの結果は、膵臓のベータ細胞中のHSP60のストレス誘発発現の信号伝達経路がp38MAPキナーゼに感受性の過程を含むかも知れないことを示唆している。p38経路はHSP60およびp38MAPKの活性化における促進因子として働くことができ、原因的(自己)抗原の知識を伴わなくても、自己免疫性の調節ループにおけるHSP60の関与が自己免疫疾患を予防そして/もしくは処置するための方法の開発のための基礎として役立つことが結論される。
本明細書に引用されたすべての文献、例えば科学刊行物、特許および特許公開文献、は、あたかも各個別の文献が特別に、そして個別に、その全体を引用により取り込まれているように示されたのと同程度にそれらの全体を引用により取り込まれている。引用された文献が文献の最初のページのみを提供する場合は、その文献の残りのページを含む文献全体が意図される。
NODマウスにおける糖尿病の発症に対するp38MAPキナーゼ阻害剤の予防的効果。p38MAPキナーゼ阻害剤(「p38阻害剤」)で10週間処置した前糖尿病NODマウスは、ベヒクル処置群に比較すると、より高い体重(ベヒクル群に対してp<0.05)を有し(図1A)、より低い血糖レベル(ベヒクル群に対しp<0.05および**p<0.01)を有し(図1B)、そしてより高いインスリンレベル(ベヒクル群に対してp<0.05)を有した(図1C)。値は平均±SEM(n=20)として報告される。120mg/dlを越える血糖レベルにより定義される糖尿病発症に、統計的に有意で(ベヒクル群に対してp<0.01)、用量依存的遅延を認めた(図1D)。開放円はベヒクル群である。開放三角形は低投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤であり、黒円は高投与量群のp38MAPキナーゼ阻害剤である。18週までに標準食(ベヒクル)を摂取したマウスの60%が糖尿病を発症し、他方、低投与量および高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤処置群においては30%および10%のマウスのみが糖尿病を発症した。 p38MAPキナーゼ阻害剤およびベヒクル処置マウスの膵臓を処置の10週後に組織学的に(H&E)検査した。ベヒクル群からのNODマウスの膵臓は重篤なリンパ球の浸潤を伴うランゲルハンス島の破壊を示した(図2A)。それに対し、p38MAPキナーゼ阻害剤で処置したマウスの膵臓は低投与量および高投与量双方でごく僅かなリンパ球浸潤を示した(図2B、2C)。定量的組織学的測定により、両用量のp38MAPキナーゼ阻害剤処置がインスリン炎の評点を有意に(ベヒクル群に対してp<0.05)抑制したことが示された(図2D)。開放円はベヒクル群である。開放三角形は低投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤であり、黒円は高投与量群のp38MAPキナーゼ阻害剤である。値は平均±SEM(n=20)として報告される。 ベヒクル処置したNODマウス(図3A、3B)およびp38MAPキナーゼ阻害剤処置したNODマウス(図3C、3D)の島中のCD4(図3A、3C)およびCD8(図3B、3D)T細胞の免疫組織化学染色。10週間、p38MAPキナーゼ阻害剤を伴っておよび伴わずに処置されたマウスにおいて、浸潤リンパ球の90%が免疫組織化学によりCD5のT細胞であることが示された。浸潤T細胞の80%がCD4であり、20%がCD8であった。高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤による処置は、それらの比率を変えることなく、ベータ細胞中へのCD4(図3C)およびCD8(図3D)T細胞の浸潤を著しく抑制した。 ベヒクル処置NODマウス(図4A)およびp38MAPキナーゼ阻害剤処置NODマウス(図4B)のベータ細胞中に浸潤したT細胞中のp38発現。10週間の処置後、ベヒクル処置群のベータ細胞集団中に浸潤されたT細胞の細胞質および核の双方中に、高まったp38MAPキナーゼの発現を認めた(矢印)。それに対し、p38MAPキナーゼ阻害剤はT細胞中のp38MAPキナーゼの発現を有意に低下させた。p38発現に関するまとめの結果はグレード(grades)として示される(図4C)。p38MAPキナーゼ阻害剤による処置は、T細胞中のp38発現を有意に減少した(ベヒクル群に対してp<0.01)。開放棒はベヒクルであり、黒棒は高投与量群のp38MAPキナーゼ阻害剤である。値は平均±SEM(n=14)として報告される。 軽度高血糖NODマウスにおける血糖レベルに対するp38MAPキナーゼ阻害剤の治療的効果。17日間p38MAPキナーゼ阻害剤で処置した軽度高血糖のNODマウスはベヒクル処置群に比較して体重減少(ベヒクル群に対してp<0.05)(図5A)およびより高いインスリンレベル(図5B)を減少させた。ベヒクル処置NODマウスにおいて、その基底線値に比較すると、17日目までに(重篤な)高血糖が有意に発症した。他方、p38MAPキナーゼ阻害剤は高血糖症の発症を用量依存的に予防し、マウスは17日目までに軽度に高血糖である(図5C)。値は±SEM(n=7)として報告される。基底線値に対してp<0.01。開放円はベヒクルであり、開放三角形は低投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤であり、黒円は高投与量群のp38MAPキナーゼ阻害剤である。 軽度に高血糖のNODマウスにおける血糖レベルに対するp38MAPキナーゼ阻害剤の治療的効果。17日間、高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤で処置された軽度に高血糖のNODマウスはベヒクル処置群に比較して、より低い空腹時血糖レベルを有した(ベヒクル群に対しp<0.05)(図6A)。17日目に、1晩の飢餓後の経口耐糖能を評価した。経口ブドウ糖負荷(2g/kg)の、直前およびその30分、60分および120分後に血糖を測定した。開放棒/円はベヒクルであり、黒棒/円は高投与量群のp38MAPキナーゼ阻害剤である。値は±SEM(n=6)として報告される。17日間のp38MAPキナーゼ阻害剤はベヒクル群に比較すると改善された耐糖能を有した(ベヒクルに対しp<0.05)(図6B)。高投与量のp38MAPキナーゼ阻害剤は30分後の試験で耐糖能に著しく有意な改善を示した(ベヒクルに対しp<0.01)(図6C)。 p38MAPK阻害剤で処置された試験NOD動物における糖尿病の発症率を示す棒グラフである。p38MAPK阻害剤を投与されたマウスはベヒクルのみを投与されたマウスよりも低い百分率で糖尿病を罹患した。 13週および18週における試験および対照NODマウスにおける血糖レベルをmg/dlでプロットする。データは、p38MAPK阻害剤を投与されているマウスがベヒクルのみを投与されているものより低い血糖レベルを有したことを示す。 13週および18週間における、p38阻害剤を投与されている試験NODマウスおよびベヒクルのみを投与されている対照マウスからの膵臓の免疫組織化学的分析を示す。 p38MAPK阻害剤の投与が13週および18週のNODマウスのHSP60発現を低下させることを示す棒グラフを示す。

Claims (11)

  1. I型糖尿病に感受性の被験者を特定すること、および
    I型糖尿病の発症を予防するのに十分な、製薬学的に有効量のp38マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ阻害剤を被験者に投与すること、
    を含んで成るI型糖尿病を予防する方法。
  2. 被験者が熱ショックタンパク質に対して増加した免疫反応を示す、請求項1の方法。
  3. 熱ショックタンパク質がHSP60である、請求項2の方法。
  4. 前記p38MAPキナーゼ阻害剤がp38α、p38β、p38γもしくはp38δに対して選択的である、請求項1の方法。
  5. 前記患者がヒトである、請求項1の方法。
  6. 上昇した血糖レベルをもつ患者の血糖レベルを低下させるのに十分な、製薬学的に有効量のp38マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ阻害剤を、上昇した血糖レベルをもつ前記患者に提供することを含んで成る血糖レベルを低下させる方法。
  7. 前記p38MAPキナーゼ阻害剤がp38α、p38β、p38γもしくはp38δに対して選択的である、請求項6の方法。
  8. 前記患者がヒトである、請求項6の方法。
  9. I型糖尿病を罹患する被験者を特定すること、および
    被験者の体重減少を抑制するのに十分な、製薬学的に有効量のp38マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ阻害剤を被験者に提供すること、
    を含んで成るI型糖尿病を罹患する被験者の体重減少を抑制する方法。
  10. 前記p38MAPキナーゼ阻害剤がp38α、p38β、p38γもしくはp38δに対して選択的である、請求項9の方法。
  11. 前記患者がヒトである、請求項9の方法。
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