JP2006501995A - 二相分配装置及びプロセス - Google Patents

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Abstract

下向きに容器を通って流れる蒸気と液体は、上記容器内に位置する水平分配トレイ(14)の向こう側に配置される複数の分配装置アセンブリ(1)内部で接触させられる。上記分配装置アセンブリは、少なくとも2つのサイズの蒸気取入口(4、5)を持つことなどによって、流体の流れに対して異なる抵抗を持つ流体流路(15、16)を有し、上記異なるサイズの取入口は、異なるアセンブリの上、または同じアセンブリの異なるアップフロー・チャネルの上に設置される。これによって、異なるアップフロー・チャネルに異なる蒸気の流速と液体の流速が提供される。本発明は、分配トレイ上の異なる高さの液面、あるいは上記反応器を通る蒸気及び/または液体の流速の変化にもかかわらず、上記容器の断面の向こう側へ液体を均一に分配することを向上させる。

Description

発明の背景
本発明は、二相ダウンフロー容器内で用いるための分配及び混合装置及びプロセスに関するものである。本発明は、具体的には、固体触媒を含んでいる混合相反応器を通って下方へ流れる液体を分配するための装置及びプロセスに関するものである。本発明は、より具体的には、水素化処理または水素化分解プロセスのような水素化プロセス反応器内の触媒床の上方または触媒床相互間で用いられる反応物分配及び混合機器の一部として用いられる装置に関するものである。
関連技術の説明
米国特許出願第5,942,162には、ダウンフロー反応器内で用いるための液層・気相分配装置が開示されている。上記装置はトレイの孔部にはめ込まれ、反応装置の内部断面の向こう側へ伸びている。上記装置は、蒸気をアップフロー管3へ通じる垂直スロットを通って流れさせ、そのアップフロー管は、液体と蒸気をダウンフロー管1の取入口へ送る。ダウンフロー管1はトレイの孔部を通って伸びている。
米国特許出願第5,158,714では、反応器で用いるために特に適したバブル・キャップ・アセンブリについて述べられている。上記アセンブリは、キャップで部分的に覆われているライザで構成される。上記ライザは、デッキ・トレイを通って開口部を覆って取り付けられている。先の参考文献と同様に、キャップまたはスカートのスロットまたは開口部は、サイズと形状が均一で、キャップ基部の周囲に均一に配置されているように見える。本参考文献では、2つの流体相の流れを制限し、下方の触媒に影響を及ぼすミストを生成するための、バブル・キャップ・アセンブリを中心円筒に着脱可能に取り付ける手段など種々の機械細部、及びライザの下端に位置する分散プレートについて述べられている。上記キャップは、中央円筒壁の上端に取り付けられた伸長部116によって支持される。上記キャップ114のスカートまたは円筒壁136のスロット137によって、キャップ114とライザ112によって形成される環状スペース内の液面は、分配トレイ30上よりも高くなる。上記環状スペース内のより高い液面は、分配トレイ30上の液面のどんな凹凸も埋め合わせることが述べられ、各キャップ・アセンブリを通る略均一な気液の流れ、及び気体と液体の略均一な混合が確保される。
トレイ上に均一な流路を有する二相ダウンフロー分配容器も用いられており、その分配容器において、各流路は同一の構成を有し、同一の流速の液体を送るように意図されている。気体流もすべての分配容器に均等に分割されることが意図されている。上に例示したように、上記分配容器の均一な流路について種々の設計が提案されてきた。均一な流路の分配容器の設計によって、理想条件化でトレイ下方の容器の断面積を超える液体を適度に均等に分配することができる。理想条件には、例えば、トレイに対して設計蒸気及び液体の流速で各分配容器の周囲の液体と同じ高さで取り付けられ、同じ深さで機能する各分配容器を備える水平トレイなどがある。しかし、商業運転中は常にそうであるように、条件が理想的でない場合には不均一な分配が増加する。すなわち、液体はトレイ下方の容器の断面積を超えて、より不均一に分配される。
種々の均一流路設計は、例えば、特定の設計が効果的である範囲を超えた蒸気及び/または液体の流速の範囲に関する、異なる作動範囲またはレンジアビリティを有する。しかし、均一に構成された液体流路の複数の分配容器は、トレイ上に異なる液面を持つ場合、種々の分配容器を通った蒸気及び液体がとる流路はもはや均一ではない。例えば、1つの分配容器の周囲のより低位の液体は、その降水管に入る前に、より大きな距離を移動しなければならない。そうした条件下では、それぞれの均一流路分配容器は、意図されたものと同じ流速の蒸気及び液体を送らない。従って、トレイ下方の容器の断面積を超える液体の不均一な分配が増加する。
先に引用した参考文献に述べられているように、二相ダウンフロー分配装置は、水素化プロセス、特に水素化分解及び水素化処理反応器でしばしば用いられる。そうした反応器の商業運転中にそのような分配装置が置かれる非理想条件のいくつかの例を以下に述べる。
均一な(栓流)温度及び反応物流速プロファイルが触媒床全体にわたって維持されることが、反応器の性能にとって極めて重要である。蒸気または液体のいずれかの不均一な分配は温度プロファイルに変化をもたらす場合があり、逆もまた同様なので、温度及び流速プロファイルは、相互作用することがある。これは、単一負荷の触媒で長期間作動することが望まれる石油精製の水素化分解反応器など、反応器を長期間問題なく作動させるために非常に重要である。水素脱硫など水素化分解やその他水素化反応はきわめて発熱的であり、従って、望まれる反応を行うことによって、下方へ流れる反応物の温度が上昇する。さらに、触媒の活性と選択性は、その触媒がはたらく温度に左右される。従って、反応の発熱性は、触媒の能力及びプロセス全体に影響を及ぼす。不均一な分配と不適当な混合は、局部的な温度暴走を引き起こすことがあり、触媒活性のばらつきと反応器断面を越える転化をもたらす。これは、選択性の低下、平均転化または反応速度の低下をもたらす場合があり、最高使用温度を超えずに生成物の質または転化の望ましいレベルを満たすために、反応器をより厳しい条件で作動させるか、または反応器への供給原料の流速を制限することが必要であろう。通常このことによって、望まれる生成物に対する全体的なプロセス選択性が減少し、その結果プロセスの経済的便益が低下する。
反応物の不均一な分配と局部的な温度暴走の別の有害な影響は、触媒の非活性化の増大によって引き起こされる触媒寿命の早期減少である。これは、高温下での触媒の使用、または触媒表面における、炭素(コークス)のような汚染物質の堆積によるものであろう。いずれにせよ、そのことが、反応器内の触媒の平均活性の早期低下と反応器の早期運転停止につながる場合がある。低品質な生成物、最適運転能力よりも低水準の運転能力、そして反応器の早期運転停止のすべては、石油精製所の操業に重大な経済的悪影響を及ぼす。水素化プロセス反応器の運転停止、再補充と運転再開は、対象となる設備とその関連する上流または下流設備の両方を運転から切り離す複雑で時間のかかる作業である。これによって、製油所全体の処理能力が低下する可能性がある。
従って、本発明の1つの目的は、蒸気と液体を混合し、炭化水素転化反応を行うために用いられる、下方へ流れる反応物中の液体を分配するための改良された装置を提供することである。
平らでない液体回収トレイのような設備の変形以外に、いくつかの要素が分配装置の液体回収トレイの液面が平らでないことの原因になり得る。水素化プロセス反応の反応器内部を設計する際に直面する問題の1つは、反応器内に存在する流動する気体と液体によって発生する力である。高い圧力と温度が一体となったこれらの力は、反応器内の支持部やその他の器具に対して大きな応力となる傾向がある。通常、その力は混合及び分配機器に設置される支持ビームによって吸収される。しかし、それでも内部支持部と分配トレイに多少のたわみが存在する場合がある。下向きの流れが、回収トレイ上にただ少数の点だけで供給される場合は、さらにずっと厄介な問題が発生する。これによって液体の高さに勾配がつき、液体はトレイの向こう側へ流れ出す。下向きの液体の衝撃によって、液面の乱れと凹凸も引き起こされる。従って、分配トレイ上で用いられる装置は、これらの条件に対応する必要がある。分配トレイの様々な部分に設置される個々の分配装置の周囲の液体の深さの相違をよりよく補正することが可能な分配装置を提供することが、本発明のさらに別の目的である。
水素化プロセス反応器を通る蒸気及び液体の流速は、反応器の運転温度やその他の運転条件、供給原料の組成の変化、製品規格の変化、あるいは異なる触媒の使用のために、時間の経過によってしばしば変化する。例えば、水素化分化反応器の転化の増加は、生成物がより気化しやすくなるために、炭化水素の気化の増加をもたらす。従って、蒸気及び/または液体の流速の変化、特に反応器内の蒸気の流速の増加に対してきわめて強い分配装置を提供することが本発明のさらに別の目的である。
水素化プロセス設備の運転は、供給速度、再利用気体速度、及び、例えば、触媒非活性化を相殺する温度上昇などの反応器条件の違いによって時間と共に変化する。トレイに対する液体流速の変化のような運転の変動は、回収トレイ上に保持される液面の変化を引き起こす場合がある。回収トレイ上の液面の変化に左右されることが少ない装置を提供することが本発明のさらに別の目的である。
発明の概要
本発明は、回収トレイ上の液体上昇または液体勾配の局部的な相違に左右されることの少ない機器を備えた、二相ダウンフロー容器内で部品として用いられる液体分配装置である。上記装置は、流れを妨げる水平なトレイ上に取り付けられた複数の個別の分配アセンブリで構成される。各分配アセンブリは、それぞれが逆U字型をした1つ以上の個別のフロー・チャネルを形成するために役立つ覆い用キャップまたはシュラウドで構成される。流体の流路は、フロー・チャネルとの連通を提供する上記キャップの垂直側壁の通路から始まる。2つ以上のフロー・チャネルがただ1つの分配アセンブリに存在する場合、上記液体流路はトレイ上方のアセンブリで合流する。上記装置は、通路の構成が異なるなど、少なくとも2つの異なる構成の液体流路を有し、上記装置の異なる構成の液体流路を通って異なる流体流速を提供する。1まとまりの流量の蒸気及び/または1まとまりの流量の液体は、アセンブリ間または、複数のフロー・チャネルを有する1つの分配アセンブリの2つ以上の流路の間で異なる。これによって、不均一な構造、液面の勾配及び/または平らでない分配トレイによって生じる凹凸にもかかわらず、液体の次の段階への下方への分配が向上する。1つの実施の形態で、本発明は、円形、長方形あるいは三角形のいずれでもよい降水管の特徴的な構造、そして覆い用キャップの通路の特徴的な構造について特に述べる。
いずれの特定の流体流路の全体構造であっても、流体の流れ、すなわち、流体流路を通る気体及び液体の流速に対する抵抗を設定する。従って、サイズ、形状、取入口の制限、流出口の制限、中間の制限、またはその組み合わせなどによって構成が異なる装置に少なくとも2つの流体流路がなければならない。
本発明は、種々の混合相、すなわち、気相及び液相の両方を有する有益性、両方の相の下方流を有する容器を見出すものである。本発明は、例えば、触媒及び/または吸着剤のような粒子の固定床を含んでいる容器に気相及び液相の混合及び/または再分配を行うために容易に用いることができる。本発明の特に有益な用途は、石油由来の炭化水素留分の脱硫に関する水素化分解及び水素化処理に用いられるような水素化プロセス反応器におけるものである。本分配装置アセンブリは液相と気相を混合し、次に、得られた混合相ストリームを反応器の断面の向こう側へ分配する。これによって、触媒床の反応物濃度プロファイル及び半径方向の温度勾配の除去が促進される。そのようなプロファイル及び/または勾配は、反応器内のチャネルへの液体または蒸気の偏向が原因で形成される場合がある。例えば、水素化分解または水素化処理反応器において、床間再混合によって、すべての下向きの液体は、水素を豊富に含む気相と確実に接触させられ、その結果すべての液体が熱平衡に達する。本装置の主要な機能は、触媒床の上端の向こう側への液体の分配であるが、上記アセンブリは蒸気と液体の均一温度への混合に役立ち、この機能は、クエンチまたは新しい供給ストリームが、上記反応器を通って下向きに流れる流体と混合される、上記反応器の中間点において特に重要である。明確化と便宜のため、ここでは主として水素化プロセス反応器における本発明の適用について述べる。しかし、そうした用途は本発明を限定するものと見なされてはならない。
一般に、本装置の基本構造は、水平トレイで回収される液体を、囲まれた流体フロー・チャネルを通って、均一なパターンでトレイの向こう側へ広がる多数の垂直降水管の上端へ上向きに流れさせることである。次に、上記液体は、降水管を通ってトレイ下方の容器の容量まで流れ落ち、その結果分配装置アセンブリを通る流路の下向きの一区間が完了する。囲まれた流体フロー・チャネルを通った液体の流れは、蒸気の流れを伴い、その蒸気は液体を降水管へ持ち上げるのに役立つ。
1つの実施の形態で、本発明は、バブル・キャップ・アセンブリに似るが、覆い用キャップまたはシュラウドを通ってアップフロー・チャネルへの蒸気の通過を可能にする上記装置の一部に新規な設計を有する装置を含んで成る。上記装置は、アップフロー・チャネルと降水管の取入口の内部構造の新規な設計を特徴とし、それによって、混合された蒸気及び液体は分配トレイの下方へ下行する。
上記装置全体の1つの基本的特徴は、異なる流速の気体と液体を提供する、複数の異なる構成の流体流路があるという点である。1つの実施の形態で、一部のアップフロー・チャネルは、1まとまりの高い蒸気の流れと1まとまりの低い液体の流れを有し、他のアップフロー・チャネルは、1まとまりの低い蒸気の流れと1まとまりの高い液体の流れを有する。これは、気体の流れに、異なるアップフロー・チャネルへの異なるサイズの通路を提供するなど、いくつかの異なる方法で実現することができる。これらの通路は、アップフロー・チャネルの外壁にあり、蒸気が上記チャネルへ流れるよう意図されるただ1つの地点である。すなわち、かなり多くの量の蒸気が、キャップ下端の下方へ流れることは望ましくない。上記通路は、蒸気の流れを分配装置のチャネルに限定するサイズに形成され、従って、蒸気の流れに対する主な抵抗となる。上記液体の流速は、通路とトレイ下方の開放容器の容量との間の流体流路の構造によってつくられる混合相流体の流れに対する抵抗によって主に支配される。従って、通路の形状、寸法と位置、アップフロー・チャネルの断面積と形状、チャネルの長さ、アップフロー・チャネルの上端の相対的な高さ、流体と接触する表面の粗さ、そして、降水管の内部などの流体流路の制限の存在のすべてが、流体の流れに対する流路全体の抵抗を形成するために役割を果たす。これらの変数が、変更が可能である本装置のその他の部品と組み合わされる場合、本装置に関する殆ど無数の可能な設計が存在する。
その他の要因が変化しないと仮定すると、蒸気がフロー・チャネルへより容易に流れ得ることは、2つの効果を持つ。第1に、それによって、分配装置外部の容量とアップフロー・チャネル内部の容量の間の圧力差が減少する。これはまた、上記チャネル内部の液面が、チャネル外部のトレイ上に存在する液面により近づく(より低くなる)ことを可能にする。
蒸気通路の速度がより早いと、液体が降水管に流れ込むことが可能な前に、その液体をさらに持ち上げることが必要になる。その結果は、降水管への液体の流れの減少である。すなわち、利用可能な通路面積の増大によって、蒸気の流速はより早くなるが、チャネル内の液体の流速はより遅くなり、逆もまた同様である。
上記通路を通る蒸気の流れは液体を上方へ運ぶので、このタイプの装置は、蒸気駆動型と称される。この場合、異なる構成の流体流路と、蒸気及び液体の流速に結果として生じる差異により、上記装置は非対称蒸気駆動型(AVD)分配装置と称することができる。
上記流路はかなり簡単な構造で、蒸気は初めに通路を通り抜け、次に内部堰部を越えて垂直フロー・チャネルの液体と共に上方へ流れ、最後に降水管を通って下方へ流れるので、多種多様な別の構造が可能である。最良の設計を選択することは、相対的な性能の問題というよりは、主として組立ての容易さとコストの問題である。1つの基本的な変形は、異なる構造の液体流路が、2つ以上の流体フロー・チャネルを有する単一の分配装置にあるか、または完全に異なる複数の分配装置にある構造である。すなわち、1つの実施の形態で、上記装置は、複数の分配装置アセンブリを有する液体回収トレイで構成され、各アセンブリはただ1つの垂直液体フロー・チャネルを有するが、異なるアセンブリのチャネルへの蒸気通路は、2つ以上の異なる断面積のうちの1つを有している。別の実施の形態で、上記分配装置アセンブリは、2つ以上の垂直フロー・チャネルを有し、各垂直フロー・チャネルは、異なる利用可能な面積を有する同じアセンブリの通路を持つ対応する蒸気通路を有している。本明細書で用いられる場合、通路の断面積という用語は、部分的にアップフロー・チャネルの一部を形成するシュラウドまたはキャップの垂直側壁におけるあらゆる形状のスロット、穿孔部または開口部の利用可能な開放面積全体を指す。上記通路は同じサイズ、形状あるいは高さである必要はない、複数のスロットまたは開口部の形をとってもよい。上記開放面積は、液体が通路の一部を覆うことによっても限定される。これは、蒸気の流れの一部を妨げることになる。本明細書で用いられる場合、垂直という用語は、水平な液体回収トレイに対して直立する少なくとも何らかの垂直構成要素が有する特性を指す。例えば、垂直フロー・チャネルが何らかの垂直構成要素を有する、すなわち、垂直フロー・チャネルがトレイに平行でないことだけが必要とされる。
1つの実施の形態で、本装置は、覆い用キャップの底面をトレイの上面の手前で止まらせるという操作を継続し、かなりの大きさの開口部を可能にする。この開口部は、例えば2−7cmの高さであり、トレイ上の液体の通常の液面より下にあることが意図される。しかし、上記開口部は、運転上の重大な混乱やその他予期されないできごとの場合には、通常の流速を超える流量を可能にするように働く。これは、液体回収トレイが流体の迂回に対してしっかりと密閉されている場合に特に重要である。
上記トレイは下向きに流れる液体を回収するものであるが、好ましくは、上記反応器の利用可能な断面全体を超えて伸びる。上記トレイは、その他の反応器内部を格納するために連結部品または連結部の形をとってもよい。上記トレイは、好ましくは、液体の不均一な分配を招く液体漏れを防ぐために反応器の内壁が密閉されるように設計、製造される。これは、分配装置アセンブリの通路及び内部チャネルを通って蒸気を流れさせることにもなる。上記装置を通る低容量排水孔を備えることもできる。上記分配装置トレイ及びその他の反応器内部全体は、従来の設計によるものでもよい。
分配装置アセンブリの別の構造を図面に示す。図は本発明とその代替物を特徴づけるだけのために提示される。図は、本明細書に開示される概念の範囲を限定する、あるいは実用上の図として役立たせるという意図はない。また、図は、発明概念の範囲を限定するものと見なされるべきではない。図面によって示される相対的な寸法は、商業上の実施の形態と同等または比例するものと見なされてはならない。
以下に図面を引用すると、図1は、2つのフロー・チャネルを有する分配装置1を水平に見た側断面図である。キャップまたはシュラウド10は、上記キャップ10内部の中央に位置する降水管またはライザ20の上端に嵌合する。一方、降水管20は、下向きの液体を回収するトレイ14の開口部12を覆って取り付けられる。降水管20は、開口部12を通り抜け、図示しない上記トレイの下方に伸びることができる。1つの実施の形態で、上記反応器を通って下方へ流れる気体及び液体のすべては、トレイ上にこのように組み立てられる、例えば、20から2200など多数の分配装置を通って流れる。
図2は、キャップ10内部の降水管20の配置を示す、図1を線分2−2で取った俯瞰図である。図1−2は、本実施の形態における分配装置1の全体構成を決めるキャップ10及び降水管20の配置を示す。
図3−4は、それぞれ図1の分配装置のキャップ10及び降水管20の構成を示す。図3A及び図3Bは、それぞれ図1の二重フロー・チャネル分配装置による、通路4及び5を有するキャップ10の円筒側壁またはスカート3の反対側を見ている図である。円筒壁3及び上板2は、降水管の開放上端を覆って分配装置1を形成するキャップまたはシュラウド10を形成する。キャップ10は、上記キャップの相対位置を維持するための取付部のために、そして、蒸気及び液体の通路として設計される通路4及び5のために用いられるあらゆる手段を除いて、実質的に無孔であることが好ましい。図示しない1つの実施の形態で、通路4及び5のいずれか、または両方は、複数の開口部で構成される。上記通路は同一ではない。例えば、図1−4の実施の形態で、より小さな低蒸気流速スロット4があり、キャップ10の反対側には、より大きな高蒸気流速通路5がある。高蒸気流速通路5は、好ましくは、低蒸気流速スロット4によって提供される開口部よりも高さが高く、かつ幅が広い。好ましくは、上記通路4及び5は、側壁3の反対側にある。上記キャップは、必要に応じてその上端を丸くすることができる。
図4は、図1の二重フロー・チャネル分配装置による降水管の図である。この降水管20は、2つの面壁8,9及び2つの端壁11で構成される。端壁11は略同一であり、同じ高さに達する。端壁の上端は、上板2の内部表面を支えて、降水管20の上方のキャップ10を支持する。これら4つの壁すべては、分配装置アセンブリの上部からトレイ14の高さに至るまで広がっている。これら4つの壁すべての下部は、好ましくは、水平トレイ14に流体密閉で密閉される。2つの面壁8,9は、いずれも端壁11より低い。面壁9は、面壁8よりも高いところまで達する。本図に示されるものと比較して、降水管20はより長方形に近く、端壁11は比較的狭くてもよい。上記降水管は、正規の幾何学的形状である必要はなく、例えば、面壁及び端壁は種々の角度で曲げられ、及び/または上記壁は湾曲していてもよい。
図1−2に示されるように、降水管の面壁8,9は、キャップ10の側壁3の特定の通路4,5の反対側に位置し、2つの垂直(アップフロー)チャネルまたは流体受流チェンバ15,16を形成する。より小さい低蒸気流速通路4は、より低い面壁8の反対側に位置し、第1の垂直(アップフロー)チャネル15との流体連通を提供する。より大きな高蒸気流速通路5は、より高い面壁9の反対側に位置し、第2の垂直(アップフロー)チャネル16との流体連通を提供する。垂直(アップフロー)チャネルまたは流体受流チェンバ15,16は、降水管の面壁8,9とキャップの円筒側壁3との間のキャップ10の垂直容量内に位置する。
蒸気と液体はこれらのチャネルに入り、降水管への取入口へ上方へ流れる。図2は、キャップ10の円筒側壁3の内表面に接する降水管端壁11の垂直端部19を示す。これら垂直端部19は、降水管20の垂直隅部と一体である。キャップ10を取外し可能にする場合、この点のいずれの隙間も、簡便な取付けとキャップの取外しを確保するために必要な最小限度にすることが好ましい。降水管端壁11の垂直端部19は、側壁3の内壁と嵌合し、流体が1つの受流チェンバから他方の受流チェンバへ流れるのを防ぐことが好ましい。すなわち、流体は降水管の周囲を流れることができず、上方へ降水管取入口へ流される。降水管端壁11の垂直端部19の円筒側壁3の内部との取付部は、2つのフロー・チャネル15,16の間の流体の流れに対する抵抗の望ましい差異を促進する。しかし、キャップが降水管に取り付けられる必要はない。
図1に示されるように、非対称キャップ1の側壁3は、上板2から底面端部6へと下方へ、トレイ14の水平上部表面の上方に少し離れて伸びる。従って、トレイ14上に存在する液体は、上記キャップの底部を通って分配装置に入り、側壁3と面壁8,9との間のアップフロー・チャネル15,16に流れ込む。液体は、通路4、5を通って上記チャネルに入ることもできる。その液体は、通路4,5を通って入ってくる蒸気によって上記チャネル15,16を通って上方へ引き寄せられる。キャップの底面端部6は、トレイ14上の液体中に沈められることが意図される。蒸気と液体の混合物は、上方へアセンブリの頂部へ向かって流れ、面壁8,9の上端部を越えて降水管20へ流れる。尚、端壁11の垂直端部は、面壁8,9の上端部を越えて降水管20へ入る液体のこの流路を明らかにするために図1から省略されている。
降水管20は、流体流路の一部を画定し、対向する面壁8,9によって一部が形成される。面壁9の上端部は、面壁8の上端部よりも高いところに位置する。この高い位置によって、液体は垂直アップフロー・チャネル15よりも垂直アップフロー・チャネル16でさらに持ち上げられることが必要である。面壁8の上方のより大きな開口部と比較すると、面壁9の上方の降水管へのより小さな開放部は、アップフロー・チャネル15に関してチャネル16の液体の流れに対する付加的な抵抗をつくりだす。蒸気はより大きな通路5を通って入るので、垂直アップフロー・チャネル16は、垂直チャネル15に関して蒸気の流れに対する抵抗がより少ない。従って、垂直アップフロー・チャネル16は、高蒸気流/低液体流チャネルと称することができ、垂直アップフロー・チャネル15は低蒸気流/高液体流チャネルと称することができる。
降水管面壁のそれぞれの上端部を越えて流れる上記2つの混合相ストリームは、降水管の開放頂部へ流れ込む。上記2つの混合相ストリームが降水管20に入る時に、それらは、アセンブリの頂部に位置する垂直流分割バッフル7によって短時間分離されたままであることが好ましい。このバッフル7は1つの実施の形態で、降水管内部の中心に位置し、下向きに、少なくとも上記のより高い壁9の上端部の下方へ伸びる無孔の壁である。バッフル7は、下端部の中間の高さで面壁8及び9の上端部の終わりを形成する。バッフル7は、より低い壁8の上端部の下方へ伸びてもよい。上記バッフルは、それが降水管20の底面へ伸びる場合、2つの降水管を形成するとも考えられる。従って、トレイを通ってただ1つの穿孔部へつながる1つのアセンブリ内部の複数の降水管が存在してもよい。1つのアセンブリは、トレイを通って複数の穿孔部へつながる複数の降水管と共に組み立てることができる。しかし、この垂直分割バッフルはオプションである。降水管の一方の側に入る液体は、降水管の反対側の流れを妨害するのを防ぐように意図されている。その利用は、少なくとも1つの流体流路の構成を効果的に変化させ、流れに対する抵抗を必然的に変化させる。上記2つの混合相ストリームは、分割バッフル7の下方で合流し、降水管を通って分配トレイ10の開口部12へ下向きに流れる。上記混合物は、その後トレイ下方の触媒に向かって下向きに流れ落ちる。本発明の1つの実施の形態で、ただ1つの降水管で合流する2つ以上の異なる構成の流路を有する同一の構成の分配アセンブリを用いることができる。そのような場合、流れに対する抵抗の違いと、その結果生じる流体流速の違いは、流体流路が出合う直前の地点で測定されなければならない。バッフル7やトレイの下方などこの合流点の後では、複数の流体流路からの混合された流れは、アセンブリのそれぞれで同一である。
本発明による二重チャネル分配装置アセンブリの別の実施の形態を図5−6に示す。図5−6の要素で、図1−4のそれらに対応する要素と異なるものには、参照番号にダッシュ記号『’』を付して表す。図5は、分配装置アセンブリ1'のキャップ10'に向かって見ている図を示す。図6は、キャップ10'内の降水管20'の配置を示す図5を線分6−6で取った俯瞰側面図である。この実施の形態で、上記降水管は、2つの面壁8',9'及び、図示しないトレイの上面まで下方に伸びる面壁8',9'の間の円筒側壁3'の2つの弓形部17,18によって形成される。面壁8'及び9'の反対側に位置し、垂直チャネルまたは受流チェンバ15',16'を形成する側壁3'の2つの残り部分は、側壁3'の底面端部6'の方向にだけ下方へ伸びる。この場合も同様に、この底面端部6'は、トレイの上部表面の上方に少し離れて位置し、使用するときにトレイ上に回収された液体中に沈められる。側壁3'の面壁8',9'及び弓形部17,18の下部は、好ましくは上記水平トレイに流体密閉で密閉される。
面壁8',9'は、キャップ10'の内部容量を実質的に超えて広がり、図6に示されるようにキャップ10'の側壁3'によって外接される円の向こう側へ実質的に広がる弦部を形成することになる。上記面壁の相対的な高さ及び大きい通路5'の構造は、図5に細線で示される。示されているように、降水管20'のより低い面壁8'及びより高い面壁9'は、この場合も同様に、異なる構成の通路4'及び5'と共に特に配置され、高蒸気/低液体垂直フロー・チャネル16'及び低蒸気/高液体垂直アップフロー・チャネル15'を形成する。分配装置1'を通る蒸気及び液体の流路は、先に述べられたものと類似している。面壁8',9'の垂直側端部19'は、好ましくは、流体の流れが制限されるように、キャップ10'の側壁3'の内壁面に十分近接している。好ましくは、面壁の垂直側端部19'は、上記キャップに少なくとも接触して、蒸気の流れを妨げる。すなわち、通路4'及び5'のいずれかを経て上記キャップに入る流体は、1つの垂直チャネルから他方の垂直チャネルへ容易に流動することはできない。円筒側壁3'の内部への面壁8',9'の側端部19'の取付部は、2つのフロー・チャネル15',16'の間の流体の流れに対する抵抗の望ましい差異を促進する。
図5−6の降水管の配置は、適応性のある構造を提案しており、そこで、面壁8',9'は、それらに対応する通路から異なる距離で容易に配置され、異なる垂直断面積、従って、流体の流れに対する異なる抵抗を有するアップフロー・チャネルを形成する。すなわち、降水管20'はキャップ10'に関して中央に位置する必要はない。同様の配置は、例えば、台形の断面を有する降水管で想定することができる。さらに、2つの流路の構成の相違は、降水管内部のオプションとしての垂直流分割バッフルの使用によって容易に達成することができる。
図7は、トレイ14上の一部に間隔を置いて位置する5つの二重チャネル分配装置アセンブリ1の断面図に似た俯瞰図である。反応器で用いられる実際のトレイは、トレイ14の面積を超えて均等に分配される多数のアセンブリである。アセンブリの数は、分配トレイ及びアセンブリのサイズに応じて20から2200またはそれ以上である。この図は、より長方形に近い形状の降水管を示すものであり、端壁11は対向する面壁8',9'と比較して比較的狭い。
図8Aは、円筒降水管20''及び円筒キャップ10''を有する二重フロー・チャネル分配装置1''の側面図である。図8A、8B及び8Cの要素で、図1−6のそれらに対応する要素と異なるものには、参照番号に二重ダッシュ記号『''』を付して表す。キャップ10''の前半分にある2つの垂直スロット5''は、分配装置1''内部の第1のフロー・チャネル16''につながる、より大きな蒸気流通路を形成する。細線で示され、キャップ10''の背面に位置する1つの垂直スロット4''は、分配装置の第2のフロー・チャネル15''につながる、より小さな通路を形成する。この配置は、上記混合分配装置の俯瞰図である図8Bを参照することによってさらに容易に認識することができる。この図は、降水管20''と覆い用キャップ10''の間の環状部の半分をそれぞれが占める垂直フロー・チャネル15''及び16''を部分的に形成する降水管20''の2つの半円筒部8''及び9''を示す。上記2つのフロー・チャネル15''及び16''は、図8A及び8Bによって示されるように垂直間隔壁25によって互いに隔てられる。これらの間隔壁は、降水管の上方へ広がって、図8Aに示されるように、より高い降水管面壁9''の上端部上方のキャップ10''を支持することができる。
図8Cは、図8Aに示されている分配装置の円筒降水管20''及びトレイ14''の一部のみを示す。この水平側面図は、90度回転させた図8Aの降水管である。これによって、降水管上端の段形取入口をよりよく説明することができる。降水管20''の第1の半円筒部9''は、降水管20''の第2の半円筒部8''よりも高い位置まで伸びている。これら半円筒部の上端は、垂直フロー・チャネル15''及び16''の頂部で降水管20''に対する取入口堰部を形成する。これは、先に述べた実施の形態における2つの平面的な面壁9及び8の上端部に相当する。図示しない垂直バッフルを用いて、2つのフロー・チャネルを既に述べたように降水管取入口で隔てることができる。
図8A−8Cの分配装置の配置によって、単一の分配装置アセンブリに3つ以上のアップフロー・チャネルを提供するために特に適合した構造が提供される。上記環状部を3つのチャネルに分割するためにはもう1つの垂直スペーシング壁25を追加するだけでよい。4つの垂直スペーシング壁25は4つのチャネルを提供する。同数の蒸気通路が円筒側壁3''に提供され、それぞれが個々のチャネルに対応する。同様の分割は、三角形の降水管または正方形の降水管などによる平面的な側面を有する降水管を使って達成することができる。三角形の降水管は、円筒形の側壁を有するキャップに好適であり、正方形の降水管は、円筒形または正方形のいずれかの側壁のキャップに好適である。正方形の降水管は、正方形キャップの側壁に平行な面壁と位置を合わせるか、または、囲んだ正方形の側壁の中心点に対して降水管の角が中央にくるように45度回転させる。垂直スペーシング壁及び垂直バッフルをさらに用いることもできる。
図9A−9Cは、別の構造を有する二重アップフロー・チャネル分配装置を示す。図9A、9B及び9Cの要素で、図1−8のそれらに対応する要素と異なるものには、参照番号に三重ダッシュ記号『'''』を付して表す。これまでの構造による覆い用キャップは、長方形降水管20'''の反対側に覆いかぶさる2つの伸長部によって差し替えられる。これは、降水管端壁11'''の上部と共通に中央部を有する2つの長方形キャップまたは単一のキャップとみなすこともできる。図9Aは、高蒸気流通路5'''を有するキャップ10'''の垂直正面壁21に向かって水平に見た図である。この通路は、正面壁の底面端部から立ち上がるスロットである通路ではなく、分配装置の正面壁によって完全に取り囲まれている。上記構造の背面の低蒸気流速流路4'''の位置を細線で示す。ある通路が通路4のようなキャップの底面端部と交差するか、または、ある通路の底面端部が、通路5のようなキャップの底面端部を越える距離にあるかは、本発明のいずれの実施の形態でも用いることができる構成におけるさらに別の相違点である。図9Bは、同じ分配装置の側面図(縦断面図)を示し、細線で示された降水管20'''の対向する、より高い面壁9'''及びより低い面壁8'''の配置がわかる。降水管20'''の端壁11'''は、キャップ10'''の側壁部22及び23と一体であり、それによって、フロー・チャネル15'''及び16'''の外側部も形成される。図9Cは、同じ分配装置の俯瞰図である。キャップ10'''の側壁部22及び23がわずかに広く離れており、その結果完全な長方形のキャップが降水管20'''にはめ込まれる場合、同様な分配装置を容易に視覚化することができる。すなわち、側壁部22及び23の内部は、降水管端壁11'''の外部に嵌合する。
図10Aは、同一でない構成の2つの分配装置アセンブリがその上に取り付けられている水平液体回収トレイの一部の正面図である。図10Bは、図10Aの分配装置アセンブリのうちの1つの俯瞰図である。各分配装置アセンブリは、液体回収トレイの孔部36に取り付けられた長方形降水管34で構成される。降水管34は、2つの側壁32、後壁31、及び取入口壁38から形成される。図9A−9Cの構造と同様に、回収トレイの上部表面の上方の降水管側壁32の一部は、前壁33の側面へ、そして上板39の下方へ広がり、アップフロー・チャネル35を形成する。上記降水管の取入口壁38は、他方の壁より低く、従って、上板39に接しない。これによって、蒸気及び液体が降水管へ流れ込む時に通るアップフロー・チャネル35の頂部で、降水管34の頂部への堰部または開口部が提供される。これらアセンブリのそれぞれにはただ1つのアップフロー・チャネル35しかないため、長方形前壁33に位置する単一の蒸気通路37aが用いられる。これまでと同様に、この通路は、複数の開口部で構成されてもよい。この図では、前壁33は取入口壁38の前にあり、通常はトレイの液面の下方にある底面端部41を有している。
この図は、2つの分配装置アセンブリを示し、その分配装置アセンブリは、通路37a及び37bのサイズすなわち断面積のみが異なり、同じトレイを通って異なる流速の蒸気及び液体を運ぶ、少なくとも2つの異なる構成の流体流路を提供する。図示しない1つの実施の形態で、通路37a及び37bは同じ断面積を持つが、通路の1つは他方よりも高さが大きく幅が狭いなど異なる構成を持つ。図示しない別の実施の形態で、通路37a及び37bのサイズ及び形状の両方が同一であるが、それらはトレイに対して異なる高さに配置されているなど異なる構成を持つ。さらに別の実施の形態で、上記通路の構成は同じであり、上記通路の後ろの流路の構成だけが異なるので、その流体流路を識別することができる。例えば、取入口壁38の高さの相違、またはアップフロー・チャネル35内、あるいは2つの流体流路間の降水管34内部の制限の相違を用いて、異なる構成を提供することができる。先に述べたように、流体流路の構成の相違に関するこれらの例は、本明細書で示され、述べられるその他の例と同様に、本発明のいずれの実施の形態においても用いることができる。従って、流体流路にただ1つの相違があれば、同一または別個の分配装置アセンブリの上記装置の異なる構成を持つ流体流路の間に、流体の流れに対する異なる抵抗、及び蒸気及び液体の異なる流速を提供するに十分である。これまでと同様に、流路全体の構成の複数の変更が、分配装置アセンブリにおいて用いられ、異なる流速の蒸気及び液体を運ぶ流体の流れに対して異なる抵抗を有する上記装置の少なくとも2つの流路を提供することができる。
図10Aの2つのアセンブリの違いは、垂直壁33の通路37a及び37bの面積のみであるので、上記アセンブリは、図10Bに示される図では同一であるように見える。この図は、降水管34の実質的に正方形の断面、及び覆いかぶさっているアップフロー・チャネル35の性質を認識する上で有用である。この場合もやはり、垂直フロー・チャネルまたは降水管で構成される壁部のいずれもトレイに対して垂直である必要はない。壁部は、何らかの垂直要素を有し、同一または異なる角度で垂直から傾いていてもよい。
単一のチャネル分配装置の設計では、降水管またはキャップの形状の違いに容易に対応する。例えば、丸形キャップまたはシュラウドは、丸、四角、三角またはその他あらゆる適切な断面を有する降水管にはめ込むことが可能である。また、降水管及びキャップの断面の形状にかかわらず、キャップは降水管の中心にある必要はない。降水管の垂直軸は、キャップの端部のより近傍に位置してもよい。また、降水管の1つ以上の壁部の一部は、キャップまたはシュラウドの1つ以上の側壁と隣接したり、同一平面状にあったり、一体であってもよい。
高蒸気流のアップフロー・チャネルを有する第1のセット及び、例えば、少なくとも低蒸気流を有する第2のセットなど分配装置の少なくとも2つの異なる構成のセットの配置によって、その他いくつかの代替的な配置とオプションとしての全体構造が展開される。第1に、高蒸気流通路など、一定のサイズの蒸気通路を持つアップフロー・チャネルを有する単一チャネル分配装置の相対的な割合は、どんな望ましい量にでも設定することができる。例えば、通路のうち半分が高蒸気流通路あるいは低蒸気流通路のいずれかである必要はない。例えば、分配装置のうち4分の1だけが、より大きな高蒸気流通路を有してもよい。あるいは、単一チャネル分配装置のうち4分の1だけが、より小さな(低蒸気流)通路を有することも可能であろう。その残りの分配装置は、より大きな高蒸気流通路を有することになる。さらに、通路のサイズの区分は、3つまたはそれ以上のサイズでもよく、すなわち、通路は、大、小または中間のサイズでもよい。同様な変形は、通路の変形またはその組み合わせの代わりに、通路を越えた残りの流路について行い、望まれる数の異なる構成の単一チャネル分配装置のセットを得ることができる。多数チャネル分配装置内の異なる構成の流体流路の配置も同様に変化させることができる。さらに別の変形は、単一チャネル分配装置と多数チャネル分配装置の両方を同じトレイに配置することである。また、単一チャネル分配装置の1つ以上のセットの有無に関わらず、トレイの向こう側に配置される、異なるセットの多数チャネル分配装置があってもよい。本明細書で用いられる場合、『セット』という用語は、同じ構造を持つ複数の分配装置アセンブリを意味し、例えば、それら分配装置アセンブリは、相互の実質的なコピーとみなすことが可能である。1つのセットは、トレイ上の単一の分配装置またはトレイ上の多数の分配装置アセンブリのすべてで構成されてもよい。トレイ上に少なくとも1つの異なる構成の流体流路を有する分配装置の少なくとも1つの別のセットが存在するならば、多数チャネル分配装置の1つのセットは、異なる構成の流体流路を有する必要はない。従って、本発明には、単一及び/または多数チャネル分配装置の種々のセットと組み合わせることが可能な流路の構成に関して無数の可能な変形が含まれる。
例えば、本発明による装置は、第1の構成の流路を有する多数の単一チャネル分配装置で構成される第1のセットと、第2の構成の流路を提供する1つの分配装置アセンブリで構成される第2のセットを含んで成ることができる。別の例で、本発明による装置は、第1の構成を有する単一チャネル分配装置のセットと、第2の構成の2つの等しい流体流路を有する多数チャネル分配装置の第1のセットと、流体流路の少なくとも1つは上記第1のセットの流体流路と異なっている2つの流体流路を有する多数チャネル分配装置の第2のセットと、そして、流体流路のうち1、2または3つすべてが異なる構成である3つの流体流路を有する多数チャネル分配装置の第3のセットを含んで成ることができる。1つの実施の形態で、多数チャネル分配装置アセンブリの第1のセットは、第1の構成の均一な流路を有し、多数チャネル分配装置アセンブリの第2のセットは、トレイ上に第2の構成の均一な流路を有する。
適切な円筒型キャップは、直径が5−16センチメートル(2−6インチ)、全体の高さが12−25センチメートル(5−10インチ)の標準的なパイプの一部から形成することができる。1つの実施の形態で、最も高い降水管壁の上端部とキャップの上端の内表面との間の距離は少なくとも7ミリメートルでなければならない。キャップの上端内表面と第2の降水管壁の上端部との間の距離は少なくとも8ミリメートルより大きい。
上記キャップの高流速及び低流速蒸気通路の高さと断面積の両方は、少なくとも10%異なることが好ましい。本明細書で用いられる場合、上記装置の2つの流路の対応する特徴の間の差異の値は、比較する2つの値の小さい方に対するパーセンテージで計算される。1つの実施の形態で、大容量蒸気通路の幅は、低容量蒸気通路の幅より少なくとも10%大きい。他の実施の形態で、大容量蒸気通路の幅は、低容量蒸気通路の幅と同じか、またはより小さいが、一方、その2つの通路の相対的な高さは適宜調整され、大容量蒸気通路の断面積は、低容量蒸気通路の断面積より少なくとも10%大きくなる。1つの実施の形態では、少なくとも10%異なる開放断面積を有する上記装置の少なくとも2つの通路がある。別の実施の形態では、少なくとも25%異なる開放断面積を有する上記装置の少なくとも2つの通路がある。尚、この場合も同様に、キャップの側壁の通路の開放面積は、2つ以上の開口部によって提供が可能であることは、本発明の範囲内である。例えば、単一のスロット通路が第1のアップフロー・チャネルと連通するために提供され、2つのより高いスロットが第2のアップフロー・チャネルと連通するために提供されることが可能である。より多数の開口部が、より高い蒸気流通路のために提供される場合、これらの開口部は、低蒸気流通路のために提供される開口部と同じか、またはより狭い幅を有することができる。単一蒸気通路のための開口部は異なっていてもよく、例えば、スロットと丸形キャップの両方を単一の通路として用いることができる。必要とされる蒸気通路の開放面積が少ない用途の場合は、スロットよりも、間隔を置いた円形開口部の1つ以上の垂直な列が通常用いられる。複数の列の開口部が用いられる場合、各列は異なる数の開口部を有することができる。複数の開口部または通路の開口部の列を位置合わせする必要はなく、例えば、開口部の複数の列は互いに上下にずらすことができる。
上に述べられたように、チャネルを通る蒸気及び気体の流速は、流体の流れ、すなわち、蒸気及び気体の流れに対する抵抗によって設定され、流体の流れは、分配装置アセンブリのすぐ外側の液体回収トレイの上方の容器容量から、トレイ直下の降水管流出口の下方の容器容量までの流路全体によって表される。すべての液体流路は、同じ容量と連通する並列システムを表すので、全体の圧力低下は、各流路を通ったものと同じであり、トレイを横切る圧力低下に等しい。しかし、先に述べられたように、流体流路の異なる部分を用いて、蒸気の流れに対する主要な抵抗を供給する通路の面積のような、流体のひとつに対する主要な抵抗を設定することができる。従って、1つの実施の形態で、少なくとも1つの蒸気の流れと液体の流れに対する抵抗が異なる装置において、少なくとも2つの異なる構成の流体流路が存在する。異なる流体流路の蒸気通路の相対面積の変化は、この設計変更を変化させるための1つの実施の形態に過ぎない。流体流路の構造の他の部分、例えば、アップフロー・チャネルと降水管の間の面壁の堰部の高さが十分に異なっている場合、通路のサイズは等しいであろう。
当然のことながら、流路の1つ以上の部分は、構成及び望まれる流体の流れに対する抵抗が異なるように相違があってもよい。これを行うための1つの方法は、それぞれが特性比Ap/Acを有する少なくとも2つの流体流路を有する分配装置アセンブリとして上記装置を特徴づけることであり、ここでApは、アップフロー・チャネルに通じる通路の開口部の面積であり、Acは、トレイ下方への上記流路以外を通る最小限の利用可能流面積である。1つの実施の形態で、Ap/Acの比は、2つの流体流路に対して少なくとも10%異なる。別の実施の形態で、Ap/Acの比は、2つの流体流路に対して少なくとも20%異なる。面積は、流体の流れに対する最小限の利用可能な断面積に基づいて計算される。
従って、構成、及び流体の流れに対する抵抗のこれらの相違によって、上記装置の異なる構成の流体流路を通る蒸気及び/または液体の流速は異なる。1つの実施の形態で、蒸気と液体の両方の流速は、上記装置の異なる構成の流体流路間で異なる。1つの実施の形態で、蒸気の流速と液体の流速のうち少なくとも1つは、異なる構成の流体流路間で少なくとも10%異なる。別の実施の形態で、蒸気の流速と液体の流速のうち少なくとも1つは、異なる構成の流体流路間で少なくとも25%異なる。
上記装置の2つの流路で対応する特徴の間の相対的な相違は、本発明の特定の適用によって大きく変化する場合がある。例えば、上記装置を通る流路の間で異なる特定の特徴、用いられる流路の異なる構成のセットの数、そして、上記装置が設計されるための作動上の変数または処理条件は、対応する特徴の相対的な相違に影響を与えることができる。
従って、本発明の1つの実施の形態で、上記装置の少なくとも2つの通路の開放断面積の間の相違は、異なる処理条件に対して25%から400%まで変化する場合がある。
本発明の1つの実施の形態で、上記装置の少なくとも2つの流路のAp/Ac比の間の相違は、異なる処理条件に対して50%から550%まで変化する場合がある。
本発明の1つの実施の形態で、上記装置の少なくとも2つの通路を通る液体の流速の間の相違は、異なる処理条件に対して30%から8200%まで変化する場合がある。

本発明による二重フロー・チャネル分配装置アセンブリの側断面図である。 図1を線分2−2で取った俯瞰断面図である。 図1の分配装置によるキャップの反対側を見ている図である。 図1の分配装置によるキャップの反対側を見ている図である。 図1の分配装置による降水管の等角図である。 別の分配装置アセンブリの等角図である。 図5を線分6−6で取った俯瞰断面図である。 分配トレイ上の三角グリッド・パターンに設置される5つの分配キャップ・アセンブリを示す上方からの簡略化した断面図である。 上端に段形取入口を有する円筒降水管を有する二重チャネル分配装置アセンブリの側面図である。 図8Aの二重チャネル分配装置アセンブリの俯瞰図である。 段形取入口を示す図8Aの降水管のみの側面図であり、この図は図8Aから90度回転させたものである。 トレイ上に取り付けられた二重チャネル分配装置アセンブリの別の形状の正面図である。 図9Aの分配装置アセンブリの側面図である。 図9Aの分配装置アセンブリの俯瞰図である。 トレイ上に異なるサイズの蒸気取入口通路を有する2つの分配装置アセンブリの水平正面図である。 図10Aの単一フロー・チャネル分配装置アセンブリの1つの俯瞰図である。

Claims (13)

  1. 容器の断面積を越えて下向きに流れる液体を均等に分配するための装置において、
    前記容器内で、蒸気及び液体の前記下向きの流れが、前記蒸気及び液体を、間隔を置いて位置する開口部(12,36)を通ってトレイ(14,44)を通って流れさせる水平トレイ(14,44)によって妨げられ;前記トレイ(14,44)を通る間隔を置いて位置する開口部(12,36)が、分配装置(1)の壁部(3,21,33)の通路(4,5,37a,37b)を通って、分配装置(1)に位置するフロー・チャネル(15,16,35)を通って、そして、開口部(12,36)を通って、蒸気を流路へ進ませる分配装置(1)によって蓋をされ;そして、少なくとも2つの流路が、異なって構成され、蒸気の流れと液体の流れのうち少なくとも1つに対する異なる抵抗を提供することを特徴とする装置。
  2. 前記装置において、前記フロー・チャネル(15,16,35)が、流れのために利用可能な最低限の断面積Acを有し、Apを前記フロー・チャネルに対応する通路(4,5,37a,37b)の利用可能な断面積とすると、Ap/Acの比が、前記装置内で少なくとも2つの異なる値を有することを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 前記Ap/Acの比が、前記装置の少なくとも2つの流路の間で少なくとも10%異なることを特徴とする請求項2記載の装置。
  4. 前記装置において、
    前記装置が、前記容器を通って下向きに流れる蒸気及び液体を混合し、前記分配装置(1)が:
    前記トレイ下方の容器の容量と流体連通する開放上部第1端部及び開放下部第2端部を有する降水管(20,34)において、前記降水管(20,34)が前記水平トレイ(14,44)に取り付けられていることを特徴とする降水管(20,34)と;そして、
    前記降水管(20,34)の第1の端部に覆いかぶさるシュラウド(10)において、前記シュラウド(10)が、略密閉された頂部(2,39)と側壁(3,21,33)とで構成され;前記シュラウド(10)が、側壁(3,21,33)に設置される通路(4,5,37a,37b)を有し、そして、側壁(3,21,33)と降水管(20,34)の間に設置されるフロー・チャネル(15,16,35)と連通し;前記フロー・チャネル(15,16,35)が、前記降水管の第1の端部にも連通して、通路(4,5,37a,37b)を通ってトレイ下方の容器の容量への流路を形成し;そして、前記装置の少なくとも2つの流路が、蒸気と液体のうち少なくとも1つに異なる流速を提供することを特徴とする請求項1記載の装置。
  5. 前記蒸気と液体のうち少なくとも1つの流速が、前記装置の少なくとも2つの流路の間で少なくとも10%異なることを特徴とする請求項4記載の装置。
  6. 前記異なる構成の流路が、個々の分配装置(1)によって提供されるか、または1つの分配装置(1)内部に提供されることを特徴とする請求項1または4記載の装置。
  7. 前記装置において、前記シュラウド壁部(3,21)が、シュラウド壁部(3,21)と第1の降水管面壁(8)の間の第1のフロー・チャネル(15)、及びシュラウド壁部(3,21)と第2の降水管面壁(9)の間の第2の隔てられたフロー・チャネル(16)を形成し;それぞれのフロー・チャネルが降水管(20)の上端部と連通し;シュラウド壁部(3,21)が、第1のフロー・チャネル(15)に流体連通を提供する少なくとも第1の通路(4)と第2のフロー・チャネル(16)に流体連通を提供する少なくとも第2の通路(5)を持つ複数の通路を有することを特徴とする請求項4記載の装置。
  8. 少なくとも2つの前記断面積が、少なくとも10%異なることを特徴とする請求項1または7記載の装置。
  9. 垂直バッフル(7)が、シュラウド(10)から降水管(20)の上端部へ下方に伸びることを特徴とする請求項7記載の装置。
  10. 前記第2の通路(5)が、第1の通路(4)の上端部よりも、シュラウド(10)の頂部(2)に近接して位置する上端部を有することを特徴とする請求項7または9記載の装置。
  11. 前記第2の面壁(9)が、第1の面壁(8)よりも、トレイ(14)上方へ高さがより高く、第2の通路(5)の断面積が第1の通路(4)の断面積より少なくとも10%大きいことを特徴とする請求項7または9記載の装置。
  12. 液体回収トレイの下方にダウンフロー容器の断面積を越えて液体の均一な分配を提供するためのプロセスにおいて、前記プロセスが:
    液体回収トレイ上方で容器に蒸気及び液体を回収するステップにおいて、前記トレイが、降水管及びシュラウドで構成される複数の分配装置を有し、前記トレイを通じて流体連通を提供することを特徴とするステップと;
    前記蒸気の少なくとも第1の部分を、第1の通路を通って分配装置内部のシュラウド及び第1のフロー・チャネルへ送るステップと;
    前記蒸気の少なくとも第2の部分を、第2の通路を通って分配装置内部のシュラウド及び第2のフロー・チャネルへ送るステップと;
    前記液体回収トレイ上の液体と第1及び第2のフロー・チャネル内の蒸気を混合し、それによって蒸気/液体混合物を形成するステップと;そして
    フロー・チャネル内の蒸気/液体混合物を降水管を通ってトレイ下方の容器容量の容量まで送るステップとで構成され、
    前記第1及び第2の通路と第1及び第2のフロー・チャネルのうち少なくとも1組が、異なって構成されることを特徴とするプロセス。
  13. 前記プロセスが、水素化処理プロセスであることを特徴とする請求項12記載のプロセス。
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