JP2006500994A - 上気道および嚥下筋群の筋肉内刺激のための方法およびデバイス - Google Patents

上気道および嚥下筋群の筋肉内刺激のための方法およびデバイス Download PDF

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Abstract

2つの筋の筋内刺激によって舌骨喉頭筋挙上、前方舌骨運動、および嚥下中の上部食道括約筋の開放の両方の患者の自動制御が奏功した装置および方法を見出した。この技術によって患者は自分で嚥下の刺激ができるようになり、嚥下障害の患者に経口での栄養摂取を取り戻す。2つの筋のみの内在する電極刺激によって、嚥下に至る正常な相乗運動の80%もが生じた。この装置および方法は発話および発声に関与する他の上部気道筋群の制御にも有用である。より高い設定の自由性のために、長期間埋め込まれる電極を用いて、較正技術を組み合わせて用いてよい。これらの方法および装置は、筋肉を最小設定で同時に電極刺激することによって、骨および軟骨ならびに組織などの身体の固い部分の複雑な運動を制御することができる。

Description

(発明の分野)
本発明は全般的には筋機能を修正するデバイスおよび方法に関し、より特定的には電極刺激による筋活動の制御に関する。
(発明の背景)
嚥下障害は卒中、神経変性疾患、脳腫瘍、呼吸障害等の疾患によくみられる合併症であり、嚥下に必要な筋の制御が不十分な場合は嚥下性肺炎のリスクを誘発する。嚥下性肺炎は、卒中の後の最初の1年内に20%の死亡率、それ以降1年毎に10〜15%の死亡率を与えることが推定されている。この疾患の治療には、慢性的に影響を受けた場合の胃には、一時的に経鼻胃管を介して栄養補給するか、あるいは小孔を介した腸管栄養補給のいずれかが必要となる。治療費および利用可能な改善技術に見合った価格は非常に高額である。例えば、1992年、メディケアは20万6千人の腸管栄養補給に1年に5億5百万ドルを支払った。さらに、メディケアは家庭での腸管栄養補給の費用の半分しか支払っておらず、また米国だけでも誤嚥のリスクのために1年あたり約41万2千人が腸管栄養補給を受けているので、この費用は過小評価されている。したがって、嚥下に用いられる筋の不十分な管理に起因するこの余分な医療を受ける患者数を著しく低減させることのできる技術があれば、国家にとって財政的およびQOL(quality of life)上大きな利点となろう。
多くの場合、嚥下障害は上気道系のいくつかの筋の制御が悪いために生じる。この系の多くの筋は発話および発声の間の重要で複雑な動きに影響を及ぼす。患者はこのような他の活動に用いられる筋の適切な制御を時にできないことがあり、残念ながら治療上の努力には同様に不満な点が多い。疼痛を緩和し、神経を刺激する以外に、脊髄または末梢神経系の疾患を治療するために上部気道系筋の電気刺激が用いられてきた。さらに、上部気道筋リハビリ(reeducation)を促進するために、他の理学療法に併用して刺激が用いられてきた。
一般に、身体内の筋を刺激する技術は他の系の個々の筋の収縮を誘起するのに用いられてきた。例えば、2002年5月21日にSawanらに付与された米国特許第6,393,323号に記載されたように、スティミュレータインプラントを用いて、2つの異なる交互に刺激される筋によって膀胱機能および括約筋機能が調節かつ同期化されてきた。ある場合には、2002年3月12日にGrossらに付与された米国特許第6,354,991号に記載されたように、スティミュレータインプラントは早期の筋収縮の電極検知に続き電極に刺激パルスを送ることにより特定の筋の随意制御を増幅するかもしれない。この技術の変形例は、2002年1月29日にMowerらに付与された米国特許第6,343,232号に記載されたように、同じ筋に対して第1の陽極の閾値下刺激に続いてそれとほぼ同時に陰極の刺激を用いる二相性刺激である。さらなる改良例には、例えば、Petersonのような電極およびフレキシブル電極導線などの、所望の埋め込み部位に残り、かつ筋が収縮する間に筋の伸張に適応する電極の使用がある。
このような進展は有用であるが、特定の軟骨、組織、または骨運動の制御に十分に対処しておらず、複数の筋の動作の調整を必要とする。例えば、少なくとも12本の筋が舌骨を動かすことに関与している。この運動を適切に制御することは、この骨の運動が喉頭を上げて気道を保護することができず、また上部食道括約筋を開いて下咽頭から液体または食物を除去することができないことから来る結果を考えると、特に重要である。すなわち、正常な嚥下は、上部食道括約筋の開放と同期し、かつそれを制御する舌骨喉頭筋の収縮を必要とする。この2つの動作に必要な筋運動の明らかに複雑な統合は、埋め込まれた電極を用いた舌骨に関連する筋の刺激によっては予め制御されない。
嚥下に用いられる上部気道筋を制御しようとするいくつかの試みは、舌骨に関連する筋を外部の皮膚の電気的接触に曝すことに目を向けたものである。例えば、Freedらは皮膚表面を連続的に刺激して患者が嚥下を開始するのを補助する非侵襲的な方法および装置を記載している(米国特許第5,725,564号、第6,104,958号、および第5,891,185号)。Freedらの装置は、嚥下動作を開始することが困難な卒中患者の初期のリハビリテーション(rehabilitation)のための一時的に使用する感覚刺激器具である。この装置は嚥下リハビリテーション療法には何らかの価値があるかもしれない。しかし、リハビリテーションが奏功しなかった後に口で食物または液体を摂取することができない患者の嚥下中の誤嚥を長期間予防することに関しては、慢性的に埋め込まれた(すなわち、複数回の刺激のために埋め込まれた)神経補綴システムの適切な説明は存在しない。Freedらのリハビリテーション装置は、食物を誤嚥するリスクがあるために腸管栄養補給を必要とする慢性疾患患者には適していない。
Freedらの技術の別の問題は直接的な動きまたは筋収縮を生み出すことができないことにある。すなわち、Freedらの装置が喉頭を挙上し、舌骨を動かし、あるいは上部食道括約筋を開放することは明示されていない。この装置およびその使用方法は、喉頭に関連する任意の筋収縮または他の動作を直接生じさせることなく感覚入力を作り出すことによって作動する。この研究グループは、「われわれの試験において感覚レベルで印加されるES(電気刺激)が、末梢神経、小さな筋肉への直接的な作用、中枢神経系、またはこれらの因子の組合せを介して働くかどうかを決定するには、多くの研究が必要である」と、自身の方法への後者の制限について触れている(Freedら、Respiratory Care、46:466〜474頁、2001年)。したがって、Freedのグループは外的に印加した電流を用いてある程度進歩したように見えるが、彼らの限られた成果から得られた主要な結論は、嚥下に関与する筋を直接制御するのに適した経路は依然として明らかとなっていないということである。
この分野では基礎研究が必要であるという示唆にもかかわらず、嚥下障害はもはや脳から正確な信号を受け取ることができない筋の直接制御によって緩和されると思われる。しかし、筋の直接制御により嚥下障害を緩和する方法は試行されておらず、信頼できる結果は得られていない。Bidusらは経皮的に挿入した鉤状ワイヤ電極を用いて咽頭の甲状披裂声帯筋を刺激すれば、外転筋痙攣性発声障害患者の声門を閉鎖し、音声を改善できることを明らかにしたが(Bidusら、Laryngoscope、110:1943〜1949頁、2000年)、喉頭挙上の相乗的発生および上部食道括約筋の開放は試験されなかった。
別のグループはPeterson型電極を用いたイヌの甲状披裂声帯ヒダ筋を長期にわたり刺激すると、イヌを対象にした6カ月の長期間埋め込みでは声門を断続的に閉鎖することができることを発見した(Ludlowら、Journal of Artificial Organs,23:463〜465頁、1999年、およびLudlowら、Muscle and Nerve、23:44〜57頁、2000年)。しかし、この試験は喉頭の挙上または食道括約筋の開放に対処していなかった。より適切には、ヒトの個々の喉頭筋刺激は試験されたが、誤嚥を妨げるのに必要となるような、上部食道括約筋を同時に開放した場合の舌骨の相乗的な前方運動は試験されなかった。さらに、少なくとも12の筋が嚥下に関与していることがわかっているが、どの筋が優勢的であると思われるか、あるいは適した嚥下には12の筋すべて、またはそれ以上の筋の収縮の調和が必要であるのかということさえ明白には理解されていない。また、このシステムは個人差のために予想外に複雑になるかもしれない。例えば、オトガイ舌骨筋、顎舌骨筋、および二腹筋が個人差により選択的に使用され、嚥下の開始時に3つの筋すべてを使用する者もいれば、種々の対で使用する者もいる(Spiroら、Laryngoscope 104:1376〜1382頁、1994年)。さらに、顎下の筋収縮の間の一時的な関連性は個人により異なる(Hrycyshynら、Am.J.Anat.133:333〜340頁、1972年)。このため、この分野の研究にもかかわらず、埋め込まれた電極により筋を制御して、2つ以上の筋を用いて軟骨、組織、または骨などの固い体内部位を協調的に制御し、これにより通常の相乗的運動を模倣することは不可能であった。
(発明の要約)
上記に概説した固い体内部位の動きの電極制御の欠点は本発明の実施形態によって軽減される。そのような実施形態の1つは、発話、嚥下、または発声の間に動作を相乗的に発生する方法を提供し、この方法は上気道および声道に関与する種々の筋に少なくとも2つの筋内刺激装置を長期間埋め込むこと、および電気パルスを発生する信号発生器を少なくとも2つの筋内刺激装置に長期間埋め込むことを含み、該信号発生器からの電気パルスは少なくとも2つの筋を動かしてその活動中に相乗的運動の制御を行わせる。別の実施形態は、2つ以上の異なる筋を制御することにより動物の舌骨、および/または上気道の部分および/または声道を動かす方法を提供し、この方法は2つ以上の異なる筋の各々に少なくとも1本の電極を埋め込むこと、および皮下に内在するあるパターンの信号を発生することのできる信号発生器に各電極を電気的に接続すること、および信号発生器によって、制御された筋を同時に作動させて上気道、舌骨、または声道の部分を相乗的に動かすことを含む。さらに別の実施形態は、ヒトにおいて舌骨に付いている少なくとも1つの筋を介して、舌骨を動かすと共に、同時に上部食道括約筋を開放する方法を提供し、この方法は2つ以上の前記筋の各々に少なくとも1本の電極を埋め込むこと、複雑なパターンを発生して電極に取り付けられた筋を動かすことのできる信号発生器に各電極を電気的に接続すること、および信号発生器を用いて筋内の少なくとも2つの電極に同時に電圧を加えることを含み、これにより相乗的に舌骨を動かし、および/または上部食道括約筋を開放する。さらに別の実施形態は、動物の軟骨を動かすシステムを提供し、このシステムは軟骨に付いた第1の筋に埋め込まれた第1の電極と、同軟骨に付いた異なる第2の筋に埋め込まれた第2の電極と、第1および第2の電極に同時にパルスを送る信号発生器とを備え、この信号発生器からのパルスは第1および第2の筋を動かし、別々の時間に筋に送られたパルスによって生じた運動を超える相乗的運動を軟骨で生じさせる。さらに別の実施形態は、嚥下障害があるヒトの嚥下中に刺激を長期間制御するシステムを提供し、このシステムは少なくとも2つの筋内電極と、所定のパターンに従って電極にエネルギーを出力する、2本以上の電極に接続された信号発生器と、該信号発生器にエネルギーを供給する電源と、信号発生器を制御する、埋め込まれているヒトによって操作可能なスイッチとを備える。この電極はヒト舌骨喉頭筋の複合体の舌骨運動および喉頭の挙上を制御して気道を保護する少なくとも2つの異なる筋内に埋め込まれ、埋め込まれたヒトがスイッチを操作することにより、少なくとも2つの異なる筋を収縮させて嚥下中の誤嚥を防ぐ。さらに別の実施形態は、嚥下中に刺激を長期間独立制御してヒト患者の慢性嚥下障害における誤嚥を防ぐ方法を提供し、この方法は患者の舌骨喉頭筋の複合体の少なくとも2つの異なる筋に少なくとも1本の電極を埋め込むことと、患者にプロセッサを備えたコントローラを埋め込むことと、身体外部から該コントローラをトリガする患者が操作可能なスイッチを提供することとを含む。さらに別の実施形態は発話障害または発声障害のあるヒト患者において発話および/または発声を長期間独立制御する方法を提供し、この方法はヒト声道の複合体の少なくとも2つの異なる筋に少なくとも1つの電極を埋め込むことと、前記患者にプロセッサを備えたコントローラを埋め込むことと、身体外部から該コントローラをトリガする患者が操作可能なスイッチを提供することとを含む。本願明細書を読んで理解すれば、さらなる実施形態が理解されよう。
(発明の詳細な説明)
この領域の数多くの予想に反し、嚥下の咽頭相に関与するヒトの12筋モデルシステムを用いたところ、筋のうち2つのみの神経筋を刺激すると身体部分(舌骨)に望ましい正常な動きがもたらされることが以外にも見出された。筋の1つだけを刺激するのとは対照的に、2つの筋を共に制御して2つの相乗作用をもたらしてヒトの嚥下中の誤嚥が防止され得る。この2つの相乗作用は、1)舌骨挙上および喉頭挙上を同時に起こして気道を保護すること、および2)上部食道括約筋を開放して下咽頭から液体または食物を除去することである。最も驚くべきことは、選択的な舌骨喉頭筋の刺激のみで、慢性嚥下障害患者の誤嚥を防ぐことができるように両方の作用が同時に発生することが明らかとなった。さらに、この筋群の少なくとも1つの他の筋と一緒に、オトガイ舌骨筋を刺激することが前記相乗作用を発生するのに特に効果的であった。
予想に反し、電極が2つの筋に埋め込まれたヒトは、短時間で身体内の固体(骨または軟骨)の運動との刺激の調整を身に付けることも見出された。すなわち、ユーザはすぐに舌骨喉頭筋の自己刺激を身につけ、かつ電極で引き起こされた相乗作用と自らの嚥下の開始とを調整することを身に付けることができる。電極で引き起こされるシステムと随意筋との調整制御によって、食事の間の誤嚥を防ぐことができ、故に、介護者から自立する。有利な実施形態では、そのような制御は、簡単なハンドスイッチ、または摂食に関連する規則的な身体の動きと組み合わせた身体の動きによって起動される他のスイッチによってもたらされる。
上気道筋系の2つ以上の筋に設置された複数の内在する電極を体内の信号発生器と組み合わせて、電波または電磁気のいずれかを介して埋め込まれた信号発生器と通信する外部装置によって制御される相乗的動作を及ぼし得ることがさらに見出された。さらに別の発見は、電極で起こされた身体運動を較正して上気道筋内の電極配置の変動およびユーザの特定の動きの欠陥を補正し、これにより電極配置の複雑を軽減し、システムの信頼性を向上させる能力である。この基本的な技術は、制御システムを確立し、その制御システムを長期にわたって維持することの複雑さおよびコストを著しく削減することができる。
本発明のこの実施形態の任意の1つの理論によって束縛されることを意図することなく、2つ以上の筋の調整制御は、電極の種類、筋内/上の電極の場所、埋め込み部位または近傍の筋の局部的状態、電極の埋め込みの深さ、信号発生器に電極を接続する導線の状態、等の電極間の差を補正した後に、各電極に適した特定の信号または信号の連続を作る信号発生器によって管理される各筋内の1本の電極だけを用いて実現可能であると考えられる。
有利には、信号発生器および/またはコントローラを管理するためには、1つまたは複数の基準信号を発生し、次にその後の筋運動に対する信号の効果を検出することが最もよい。検出された情報から、次に信号は信号処理によってより適切な種類に変えられる。基準信号の発生は必要に応じて繰り返されてよい。好適にはこの順序は、a)筋刺激を促すタイマーなどの、信号発生器または信号発生器を管理するコントローラ上に埋め込まれた装置によって自動的に、b)体外から得られた検出されたデータを受け取りかつその情報を用いて信号発生器または信号発生器を管理するコントローラを修正する埋め込まれた装置によって、あるいはc)外的タイミング、筋活動または運動情報の外的検出、および情報の外的処理によって実行され、その後信号発生器または信号発生器を管理するコントローラが命令を受けるか、直接制御されて電極信号を修正する。最初のa)の場合、筋内の別の受信電極によって筋運動に応答して検出された電気信号などのフィードバックループが使用されるかもしれない。b)およびc)のような外的較正の場合、多くの場合圧電センサなどの外部検出器を用いて身体運動の程度および質が測定されるかもしれない。実施例1は、検出器の視野内の像の形成としてX+Y変位を測定しかつコンピュータによって分析されて電極刺激の効果を決定する次の筋運動に対する信号の効果を検出するビデオシステムの代表的な使用を記載している。
特に好ましい実施形態では、Peterson型筋内電極が、上気道系および嚥下系に関与する軟骨および/または骨などの同じ固い身体に付いている少なくとも2つの筋に外科的に挿入される。電極は任意には埋め込み可能なシステムとインターフェースを伴う。
埋め込まれたシステムは、操作及び較正されると、プログラム可能な速度、パルス幅、及び広範囲の電流レベルにわたる刺激持続時間の短く連続した電気刺激によって、固い身体に取り付けられた少なくとも2つの筋の励起されて少なくとも2軸制御を生じる。特に好ましいシステムでは、完全に埋め込まれた信号発生器は身体外部からの命令を受け取って電極駆動パルスをトリガする。
相乗的な結果のための2つの筋の活性化
多数の筋群、特に上気道系および嚥下系に関連する筋群には、反対の力のベクトルで働くのではなく、結果として運動を互いに修正する力のベクトルで取り付けられた固い身体に作動する力を生み出す筋を含む。有利な実施形態では、2つの筋(または筋の対)は相互に関連して働いて、結果として得られる運動の軌跡を修正して、共通して取り付けられた固い身体の複雑な運動を生成する。例えば、嚥下の一部として舌骨を動かす12の筋系内では、筋のわずか2つの神経筋刺激が正常な運動の大半(80%以上)をもたらすことが予想外に見出された。1つの筋の刺激とは対照的に、この2つの筋を一緒に制御して相乗的作用を生むことができる。最も好適には、前記筋の少なくとも1つは他方の筋の力のベクトルによって任意に修正または増大される力のベクトルで収縮するオトガイ舌骨筋である。
別の実施形態では3つの筋が刺激され、その筋のうち2つが結果としてターゲットの構造に対する効果において相互に対する角度に作動される力ベクトルになるかもしれない。第3の筋は、最初の2つの筋のいずれかまたは両方の力ベクトルを修正または増強するかもしれない力ベクトルを形成するかもしれない。さらに別の実施形態では、3つ以上の筋システムは、力ベクトルが相互に対する角度で作用する2つの筋に対して所望のまたは最適な電極刺激パターンを決定し、次に第3の筋に対して刺激を調整して所望の効果を達成することによって適合される。さらに別の実施形態では、相互に反対の(垂直方向の力ベクトルを生じない)筋対を所望の周波数に交互に刺激して、最初の2つの筋に対して垂直な力ベクトルを受ける少なくとも一方の筋は、最適な効果を決定するように異なる様式で刺激される。
2軸の軟骨または骨のための筋群
驚くべきことに、2軸の軟骨、組織、または骨(舌骨)の中心または中心近傍に付いている筋の電極励起は、前記2軸の軟骨、組織、または骨の中心の一方にさらに付いている筋の電極励起と組み合わせたとき、軟骨または骨の相乗運動をもたらすことが発見された。この2つの筋の組合せを励起したところ、各筋単独の励起に比べより好ましい運動が生じた。例えば舌骨系では、12の筋は、2軸の舌骨の運動に付随するか、および/またはそれを制御するかのいずれかである。中心近傍に付いているオトガイ舌骨筋の励起は、上部食道括約筋を同時に開放するのと共に最も相乗的な前方運動を発生する鍵となった。すなわち、中心近傍に付いている筋と中心をずれて付いている筋との電極励起を組み合わせることにより、複数の相乗的運動が生じた。実施形態は特定に、このパターンによるわずか2つの筋の電極刺激を用いた体内の他の2軸の軟骨および骨の相乗的運動を意図している。
電極配置のより大きな柔軟性
一実施形態の制御された実証では、種々の個人からの筋の対を異なる電圧、電流、パルスパターン、および周期性を用いて刺激した。多くの場合、ある個人において特定の刺激した筋は別の個人の同じ筋の同じ電極とは異なって反応するかもしれない。このような違いにかかわらず、異なる筋内電極の刺激を組み合わせることにより異なる電極刺激応答を補正することによって、異なる個人において相乗的運動が得られた。好適には、補正は所定の筋に対して電極刺激を調整し、かつその筋に対する効果に関するフィードバックを取得することによって実行される。このフィードバックは、例えば、埋め込まれた個人のセンサによる観察からのものでよく、好適には、体外から取られた身体部分の2軸デジタル画像からなどの筋運動の他覚的測定のデータを含む。一実施形態では、筋に対する電極刺激の効果は、同じ筋の別の場所に埋め込まれた別の電極からの直接的な電気生理学的測定によって決定される。
一例として、特定の筋は2ミリアンペアの連続した一定の電気パルスの電極によって励起されるかもしれない。関連する運動は、覆っている皮膚を映像化するデジタルビデオカメラ、またはX線透視法を用いて測定される。画像解析を簡単にするために、皮膚/構造体は色またはパターンで予めマーキングされる。2ミリアンペアに応答して皮膚/構造体の運動を決定した後、電流を3ミリアンペア、4ミリアンペア等に増大させ、皮膚/構造体配置への効果を決定する。このプロセスは、電流、パルス長、反復の頻度などのパラメータを変えることによって、最終的なパルスの種類を決定するために十分な情報が得られるまで繰り返される。較正装置のパルスおよび効果の測定が行われ、かつ筋の強度、電極の位置および深さ、等の長期変動を補正するのに必要となるようなパルスの品質を調節するために長期(例えば、1回/日、1回/週、1回/2ヶ月)にわたって繰り返されてもよい。
本発明の実施形態を実施する好適な手順
筋肉−本発明の実施形態では実質的には電極を受け取るのに十分に大きい体内の任意の筋が使用されてよい。最も好ましいのは、骨を動かす靭帯または腱、あるいは軟骨に付いている横紋筋である。好ましい実施形態に最も好適であるのは上気道および嚥下系に関与する2つ以上の筋の使用である。一般に、最も好適な筋は3つのタイプに分かれるものと考えられ、異なる3つの生理機能:嚥下、発話、および発声のために共に機能する筋群として分類され得る。1つのタイプは嚥下運動を生成する。この筋群は顎舌骨筋、甲状舌骨筋、オトガイ舌骨筋、舌骨舌筋、口蓋咽頭筋、輪状咽頭筋、下咽頭収縮筋、上咽頭収縮筋、顎二腹筋の前腹および後腹、オトガイ舌筋、側頭筋、口蓋帆挙筋、口蓋帆張筋、口蓋舌筋、下縦舌筋および上縦舌筋、茎突舌筋、甲状披裂筋、外側輪状披裂筋、披裂軟骨間筋がある。本発明の実施形態によれば、これら筋の2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、またはそれ以上の組合せを用いて、嚥下運動、嚥下運動を増強し、嚥下運動を開始、嚥下運動を強化し、かつ/または嚥下中の運動の複雑なパターンの一部を発声または強化してよい。これら筋のうち、最も好適なのは、両側顎舌骨筋、両側甲状舌骨筋、両側オトガイ舌骨筋、片側顎舌骨筋、片側オトガイ舌骨筋、片側甲状舌骨筋、オトガイ舌骨筋および甲状舌骨筋の組合せ、顎舌骨筋および甲状舌骨筋の組合せ、オトガイ舌骨筋および顎舌骨筋の組合せから成る群から選択される2つ以上の筋である。他の2つのまたは別の舌骨喉頭筋の刺激よりもオトガイ舌骨筋の電極刺激および舌骨喉頭筋のいずれかの刺激がより強力な舌骨運動を生じたことが予想外に発見されたので、このコンテクストにおいて最も好適なのはオトガイ舌骨筋と他の筋との組合せである。
第2のタイプは発話に必要な動作を作り出す。この筋群には外側翼突筋、内側翼突筋、顎二腹筋の前腹、口輪筋、頬筋、頬骨筋、下唇下制筋、オトガイ筋、上唇挙筋、オトガイ舌筋、下縦舌筋および上縦舌筋、茎突舌筋、顎二腹筋の前腹、側頭筋、口蓋帆挙筋、口蓋帆張筋、口蓋舌筋、茎突舌筋、甲状披裂筋、外側輪状披裂筋、後輪状被裂筋、輪状甲状筋、茎突舌骨筋、および披裂軟骨間筋がある。本発明の実施形態によれば、これら筋の2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、またはそれ以上の組合せを電極と共に用いて、発話をもたらし、発話を強化、発話を開始、発話を増強、かつ発話中の運動の複雑なパターンの一部が生成あるいは強化されるかもしれない。
前記第3のタイプの筋は発声を生じる。この筋群には甲状披裂筋、外側輪状披裂筋、後輪状披裂筋、輪状甲状筋、胸骨甲状筋、および披裂軟骨間筋がある。本発明の実施形態によれば、これら筋の2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の組合せを電極と共に用いて、音声をもたらし、発声を強化、発声を開始、発声を増強、かつ発声中の運動の複雑なパターンの一部が生成あるいは強化されるかもしれない。
「制御された筋」とは、(筋細胞膜と電気的に接触する筋表面上の)表面と接触するか、または筋内に埋め込まれた電極を有し、かつ電極に印加された電気信号に応答することのできる筋である。制御された筋は軟骨、組織、または骨運動の調整に係わる。「軟骨、組織、または骨運動の調整」とは、軟骨および/または骨が少なくとも2つの制御された筋の動作によって決定されるようなある方向および距離だけ動くことを意味する。多くの場合、調整された運動の方向は各々制御された筋の収縮により異なるであろうが、同時に機能する筋の調整操作の動作を反映するであろう。
電極−「電極」という用語は全体を通して使用されるが、同じ意味を有する別のより説明的な用語が「筋内スティミュレータ」である。少なくとも1つの筋内電極が任意の数の手順によって選択された筋内に設置される。皮膚表面近傍であるがその下にある筋に関し、任意の電極の位置および深さは、外科的露出の手術の間に視覚的に識別可能な解剖上の標識点を用いて推定される。これらの配置パラメータは、例えば、被験者の身体の内および/上のどこか他の場所にある基準電極と対になった単極刺激針を用いて0.2〜10ミリアンペア、50〜500(好適には200)マイクロ秒の2相パルスで、10〜75、好適には30Hzの周波数で約1〜3秒間持続させて、神経筋刺激によってさらに試験されてよい。より局所的な制御のためには2極電極が使用されてよい。電極は筋および電極場所を監視しながら電極を操作することによって、筋内に深く、または体内に深く位置決めされてよい。電極は筋を一時的に露出させる手術中に筋内に位置決めされてよく、これにより目視により直接的挿入が可能となる。
電極は筋肉量によって制限されるような任意の寸法および大きさであってよい。例えば、HandaらのIEEE Trans Biomed Eng 1989;36(7):705、WatersらのJ Bone Joint Surg 1985 June;67−A(5):792〜793頁、StrojnikらのScand J Rehabil Med 1987;19:37〜43頁、StanicらのScand J Rehabil Med 1978;10:15〜92頁、MarsolaisらのJ Rehabil.Res.Dev.1986;23(3):1〜8頁、MortimerらのAnn Biomed Eng 1980;8:235〜244頁、およびScheinerらのIEEE Trans Biomed Eng 1994;41(5):425〜431頁に記載されているように、種々の電極が知られており、電極設計および配置に関連するその内容は参照により特に組み入れられている。多くの場合、電極は皮膚を通して挿入され、滅菌され、目的の筋の終板領域に向けて導かれる。DalyらのJ.Rehabil.Res.Dev.2001;38(5)に記載されているように、耐久性が増強されたポリプロピレンコア電極が使用されてよい。複数の電極が目的の筋内または同じ筋の異なる区画内に埋め込まれてよく、任意には共通または別個の電気信号によって制御されてよい。各電極は絶縁されたワイヤ導線などの導電経路を介して典型的には電気的に信号発生器に接続されている。Peterson型電極が特に好ましい。
信号発生器−「信号発生器」という用語は、体内に埋め込まれ、かつ取り付けられた電極に電圧を印加するのに適した電子の運動を生じさせる電気パルスを出力する回路を意味する。この信号発生器は任意には信号処理回路、コンピュータ、無線受信器などのトリガ信号受信器、無線送信器などの信号送信器、および/または内部電源を備えてよい。信号発生器によって発生された電気信号は、各々制御された筋について決定されるような、パルス形状、極性、および繰返し率において0.1〜25ミリアンペアレート、特に通常は0.5〜10ミリアンペアレートで流れる。信号発生回路自体が要求通りにトリガされる配線接続された回路と同じぐらい単純なものでよく、マイクロプロセッサによって制御されるか、あるいは単純に、キャパシタンスなどの最小の信号調整を用いるか、あるいは複数の導電性分路を用いて出力されるマイクロプロセッサであってよい。種々の回路および(適用できる場合には)格納されたプログラムを用いて信号が発生されてよい。多くの実施形態では、信号発生器は2本以上の電極を同時に制御するであろう。
多くの実施形態では、信号発生器は高容量キャパシタまたは充電式電池などの内部電源によって給電される。(共に連結されている場合)信号発生器および電源は最も有利には、制御される筋から短い距離(一般には50cm未満、好適には25cm未満、より好適には15cm未満)だけ離して、カプセル化された単一ユニットとして体内に挿入される。そのような場合、そのカプセルは、身体の内部と生体適合性があり、かつ任意には皮膚外部からのエネルギー(電磁放射、交番磁束等)により充電かつトリガされ得る表面を有する。
埋め込み可能な装置は一般に制御可能な出力を有し、小型であり、埋め込み後に皮膚を通して再充電可能な電源を有する信号発生器を含んでいる。最も好適には、(筋応答の差に反応してなど)変更の要求に応じて、埋め込み可能な装置は信号発生器の自動調整を可能にする。最も好ましくは、埋め込み可能な信号発生器は複雑な波形を生成する処理回路を備える。信号発生器によって生成される「複雑な波形」とは単相/二相方形波と同じぐらい単純なものであるか、またはマイクロプロセッサにより引き出される強度が変動する波形形状の断続的なパルスの連続と同じぐらい詳細なものであってよく、最小として、現在利用可能であり、当業者により使用されるすべての波形の種類を含む。多くの実施形態では、「信号発生器」は複数の筋において複数の電極を制御する単一の埋め込み可能な装置である。しかし、「信号発生器」という用語は複数の個別素子も意味し、その出力は所望の筋、組織、軟骨および/または骨運動をもたらすように協調的に制御されるかもしれない。
実施形態では、2つ以上の制御された筋は、筋内の電極を活性化し、かつ筋の筋細胞内の1つまたは複数の活動電位をトリガする、信号発生器からの信号によって活性化される。筋は信号発生器によって同時に電圧を加えられることが好ましい。「同時に」という用語は、信号によって引き起こされる筋収縮について言及し、誘起された筋収縮が重なり合う時間間隔または同一の時間間隔において生じることを意味する。多くの場合、信号発生器は電気信号のパルスストリームを重なり合う時間間隔において制御された筋に出力してこの協調をもたらす。ある場合には、筋の種類、筋の寸法、および電極の位置に応じて、ある信号が別の信号の前にこのような差を補正しするかもしれず、この場合、パルスの連続および/または効果の少なくとも一部が重なり合う。この「重なり合い」の状態が「同時に」を意味する。
実施形態では、ユーザの神経または信号発生器によって自発的に誘起される最初の筋運動は、信号発生器に取り付けられた検出器を備えているかもしれないフィードバック回路によって検出される。この検出器は筋収縮または局所の反射作用あるいは脳から筋へ信号を導く遠心性神経などの神経のいずれかに応答する任意の装置であってよい。取り付けられた検出器は電極であってよく、これは検出のために単独で用いられてよいか、あるいは二重目的の検出/出力電極であってよい。この検出器電極は、収縮から拾った電気信号を信号発生器に直接接続されていない別のインプラントに送信するか、あるいは最初の信号発生器に送信することによって、最初の弱い筋収縮に応答するかもしれない。このフィードバックに応答して、信号発生器は調整された筋収縮を開始することができる。多くの場合、個人はボタンを押すかまたはコンピュータに話し掛けるなど意識的な命令によって、信号発生器をスイッチして調整された筋運動を作り出す。
電極配置、応答の変動の補正
実施例1にまとめた試験では個々の筋を刺激すると、結果的に様々な個人において様々な量の喉頭挙上が得られることがわかった。例えば、両側の甲状舌骨筋刺激がある患者において最大の喉頭挙上を達成すると共に、別の場合にはその刺激は最低の効果をもたらした。本発明のこの実施形態がどのように働くかという任意の1つの理論に束縛されることを意図しない場合、解剖学上の通常の変化はいくつかの個体差を明確に示し、かつ患者毎の電極配置の変動はより大きな因子であると考えられる。例えば、神経終末近傍の電極刺激は離れて刺激するよりもより大きな効果を有し、同じ筋の他の領域への刺激に比べて、同じ筋領域への刺激は異なる方向の運動を発生するかもしれない。したがって、一実施形態は各々個々の埋め込み部位に対する最適な信号を決定することによってそのような差に適合するケースバイケースの方法である。
この実施形態は特定の筋に対する電極の作用からのフィードバックを用いて、特定の筋内の各々の埋め込まれた電極を最適化することによって補正する。各々の電極パルス信号が最適化された後、異なる筋が共に活性化されて、それらが共通して付着されている固いまたは軟らかい身体部分に対して相乗効果を発生する。そのような1つの実施形態では、単極針などの針が刺激中の運動の予想されるパターンに基づいて生理学的に決定されるように設置される。例えば、顎舌骨刺激とは、甲状軟骨隆起の挙上およびオトガイ下組織の後退を引き起こすものであると定義されるかもしれない。オトガイ舌骨筋刺激とは、舌の運動または顎の下降を生じさせることなくオトガイ下組織の下方−前方膨張を引き起こすものであると定義されるかもしれない。甲状舌骨筋刺激とは、刺激する側とは反対側の、甲状軟骨隆起の挙上および僅かに斜めの捻れを引き起こすものであると定義されるかもしれない。適したパルスの種類(極性、形状、周期性、インピーダンス、電圧、電流等)は、特定の筋内の電極にパルスをアサートし、次いで上に定めた運動に対するパルスの作用を検出することによって決定される。一旦所望の生理作用が生み出されると、単極針を除去し、例えばキャリア針を用いて、電極をその場所に挿入してよい。
別の実施形態によれば、設置して使用した後、電極システムの動作は最初の最適化手順と同様にチェックされ、例えば、十分に最大の効果が得られるまで刺激の振幅を増大させることによってさらに最適化される。別の実施形態では、基準パルスのテストは1回/時、1回/日、あるいは1回/週などの種々の時間間隔において繰り返され、生理的動態に対する基準パルスの効果がモニタされる。このパルスを(その周波数、持続時間、振幅等を変えることによって)変えて、システム内で生じるかもしれない動作の変動を補正してよい。好ましい実施形態では、患者のユーザは視覚的フィードバックまたは身体の一部分に取り付けられた動作検出器を用いて、この較正を自発的に、または介護者を伴って実行するかもしれない。装置の動作を監視するために、この較正結果は電話または他の装置によって医師に送られてよい。好ましい実施形態では、信号発生器は較正結果を受け取ると同時に振幅および/または別のパラメータを変えることによって、動作の変動に応答するようにプログラムされる。
(実施例)
筋を刺激して嚥下障害において誤嚥を防ぐ方法
嚥下障害における誤嚥は、病理学的な喉頭挙上の低下または遅延(Lundyら、Otolaryngol.Head NeckSurg.120:474〜478頁、1999年)、一次性の嚥下機能不全、運動学的および一時的な障害の複合の一部(Sundgrenら、Br.J.Radiol.66:768〜772頁、1993年)、などの多数の原因から生じる。挙上の低下は中央制御に影響を及ぼす外傷性脳損傷または脳血管障害、喉頭部分切除、喉頭の外照射療法により生じる組織損傷、またはBurnettら(Journal of Applied Physiology、94:128〜134頁、2003年)にレビューされたような前方アプローチを用いた頚椎手術中の神経損傷から生じるかもしれない、これら病理の各々は本願明細書に記載の1つまたは複数の実施形態によって対処されることができる。
2つの筋のみの刺激が、如何にして嚥下の開始および制御に十分な最大80%の正常な運動をもたらすのかを実証する一連の試験では、嚥下活動を実行する筋を別個に刺激した。この実施例は、予想に反して埋め込まれた被験者が刺激のタイミングの開始を自身の嚥下と調整することができること、および刺激が自身の嚥下のタイミングのパターンを変えなかったことを示している。したがって、本発明のいくつかの実施形態においては自動トリガ装置が意図され、嚥下に関する好適な実施形態に従って、自己で時間調整する能力を示す実施例を用意した。同様に詳細には記載していないが、これらのさらなる活動のために識別された筋群のうち2つ以上の筋の刺激に基づいた発話の制御および発声の制御のために、それに相当する実施形態が存在する。さらに別の一連の実施形態は、長期刺激を用いて筋緊張ならびに嚥下、発声、および発話の3つの活動の動作をこれらの各々の活動に係わる電極刺激に基づいて、改善することを包含する。
以下の実施例1に記載したように、2つの筋の刺激の組合せにより誘起された甲状軟骨の隆起運動の速度は、2mlの液体を嚥下中に達成される速度の平均80%であった。実施例2に示したデータはオトガイ舌骨筋および顎舌骨筋の埋め込みは、嚥下のための舌骨および喉頭運動を増強または開始するための最大の潜在的利点を有する。例えば、図2は頚椎に対する舌骨の前方運動を、5mlの液体を嚥下中の頚椎に対する舌骨の前方運動のパーセントとして示している。安静時の筋刺激中にX線透視法のビデオ録画を実行した。この図は試験した他の筋に比して両側オトガイ舌骨筋の刺激の明白な利点を示している。(嚥下時に比べて)両側オトガイ舌骨筋の刺激を用いて観察されるより大きな程度の前方運動は、舌骨の前方運動をもたらす両側オトガイ舌骨筋の刺激の著しい潜在的利点を示している。
図3は頚椎に関連する舌骨挙上を正常な嚥下中の舌骨挙上のパーセントとして示している。図4は頚椎に関連する声門下気柱の挙上を示している。これら後者の結果はすべての筋刺激条件が声門下気柱を約30%だけ挙上したことを示している。この結果は甲状軟骨隆起の運動を追跡することにより得られた先の所見と一致するものである。
実施例2の結果は顎舌骨筋およびオトガイ舌骨筋の刺激がモニタされた3つの運動:舌骨前方運動(図2)、舌骨挙上(図3)および喉頭挙上(図4)に最も影響を及ぼすことを示している。組み合わせたオトガイ舌骨筋、組み合わせた顎舌骨筋および/または、組み合わせた顎舌骨筋およびオトガイ舌骨筋を刺激すれば、正常な嚥下の舌骨前方運動を超える運動を生み出すことができるか、あるいは舌骨挙上の80%および喉頭挙上の約50%に近い運動を生み出すことができる。
神経筋刺激を用いて声門を挙上または閉鎖することによって喉頭を保護することができるが、下咽頭から食塊が除去されるように輪状咽頭筋を開放することも必要である。除去されない場合、食塊は咽頭に残ったままになり、嚥下後の誤嚥のリスクを引き起こす。喉頭挙上を通して上部食道括約筋を開放するのに必要な刺激の持続時間および程度を決定するために実施例3を実行した。この試験では、同時にマノフルオログラフィー(manofluorography)測定を行って、マノメータの上部食道括約筋内の配置および上部食道括約筋の圧力変動と神経筋刺激中の喉頭挙上の範囲との対応を確実にした。これによって圧力の変動による括約筋の開放を決定することが可能となった。
UESの圧力低下は両側顎舌骨筋、両側オトガイ舌骨筋、ならびに顎舌骨筋およびオトガイ舌骨筋の組合せの刺激中に生じることも見出された(図5を参照)。この図は組み合わされた筋刺激中(上図)および種々の食塊の寸法および固さにおける嚥下中(下図)の圧力変動のマノメトリの軌跡を示している。しかし、両側甲状舌骨筋ならびに顎舌骨筋および甲状舌骨筋刺激は被験者のUES圧力を低下させた。圧力が低下するとUES内の閉鎖圧力が低下することがわかる。圧力およびビデオX線透視法記録を同期化かつデジタル化して舌骨位置の変動および圧力低下からなる同時測定を可能にした。
図6は組み合わせたオトガイ舌骨筋刺激、または組み合わせた顎舌骨筋および顎舌骨筋刺激、あるいはオトガイ舌骨筋および甲状舌骨筋の刺激によって生み出されたときの舌骨の前方運動と、刺激と同期するUES圧の変動との間の関係を示している。本願明細書に記載したデータから得たピアソンの相関係数は、p値が0.025、r=−0.016の相関を示した。圧力変動と運動との間の相関は、顎舌骨筋の組合せおよび甲状舌骨筋のための組合せを決定した場合には有意ではなかった。実施例3に示した結果は好ましい実施形態を示しており、オトガイ舌骨筋を伴う筋刺激の組合せが、嚥下中に生じる運動に匹敵する前方運動を舌骨において生み出す。さらに、この運動はUES圧力の低下を発生し得る。
さらに別の実施形態によれば、電極が埋め込まれた被験者はボタン押しと咽頭嚥下の開始を迅速に学習することができる。嚥下障害は中枢神経系の損傷から生じることが多く、周囲の筋は無傷で機能性はあるが中枢神経系制御ができないため、これは筋刺激の医療用途に重要である。慢性喉頭挙上障害患者では、現在では運動の程度またはタイミングは嚥下の咽頭相を開始するようにタイミングが合わされた機能的な電気的神経筋刺激(FES)を用いて達成することができ、これにより気道保護および嚥下の安全性が改善される。実施例4はこの結果と一致する筋の活性化タイミングを示している。図7に示すように、嚥下の咽頭相中の筋活性化の一般的なパターンは、顎舌骨筋の次に甲状舌骨筋の活性化である。嚥下のための喉頭運動の開始および停止はこの図の一番下に圧電運動の軌跡により示している。
図8にまとめたように、刺激開始時間は0である。最初の試験では、刺激の開始を遅らせて、顎舌骨挙上の開始時間の中間の次の平均50ミリ秒および甲状舌骨筋刺激の約20ミリ秒後に発生させた。4回目の試験までに、甲状舌骨筋およびボタン押し刺激の開始時間を遅延なく同時に行った。これは指示なしに自然に行われ、被験者が意図される嚥下と同時に刺激をトリガする能力をすぐに改善できることを意味している。実施例4の結果は健常者は容易かつ自然にボタン押しの開始を嚥下の咽頭構成部分のための筋活性化の開始と調整することができることを示している。したがって、嚥下障害患者はボタン押しと嚥下開始を調整できるようになる。他の実施形態では、他の筋運動が同様に同じように迅速に学習される。
別の実施形態では、本願明細書で記載したような筋刺激は嚥下運動など随意筋活動中に生じる患者の残りの運動を増強する。実施例5の結果に示すように、被験者は刺激試験後に自分で筋活動のレベル、持続時間およびタイミングに適合しなかった。図9および図10を参照すると、刺激の前後の筋活動の持続時間およびタイミングを示している。図11は甲状舌骨筋の開始に対する顎舌骨筋の開始のタイミングが10例の試験適合期間中に変化しなかったことを示している。
刺激を用いた運動の速度は嚥下の速度に近似していたので、これらのデータは神経筋刺激が喉頭挙上の遅延している患者において早期の運動開始を開始することができることを示す。安静時の被験者に外部スイッチにより制御された刺激を持続させると、安定した期間の正確に測定され得る最大の効果を発生できることもわかった。嚥下の試行中、随意に患者に操作されるスイッチがこのようにして適した時間に喉頭挙上を提供することができる。他の実施形態では、ユーザにより制御されるこのスイッチアクチュエータは患者の弱ったまたは変化した状態に適した身体的運動に応答するように適合されている。例えば、この装置は食事用器具(スプーン)、フットスイッチ、頭運動スイッチ、アームスイッチ、フィンガースイッチ、胴体運動スイッチ、2つの同時的な目のまばたきスイッチ、眉毛運動スイッチ、またはハンドスイッチ上にあってよい。
一般にスイッチ機構は本発明の実施形態においてよく用いられる外部装置であるが、当業者には理解されるように、スイッチングおよび他の動作補助のためにも、有利には他の装置が採用されてよい。例えば、外部装置は、例えば電波または光波を用いて無線周波数または身体を貫通する電磁信号を介して信号発生器と通信を行ってよい。外部装置は超音波振動または磁界などの他の方法によって通信を行ってよい。信号発生器はそのプログラムを変えることおよび/または電極を駆動するエネルギーを用いることによって応答する。使用されるエネルギーは同様に外部から補給されてよい。例えば、当該分野で知られているような磁気結合装置がインプラント(キャパシタまたは充電式電池)の貯蔵所に電気エネルギーを加えるかもしれない。
埋め込まれた信号発生器と外部との通信は複数の形態で使用され得る。一実施形態では、好適には外部コントローラを用いて、身体外からの観察に基づいて、埋め込まれた電極を介して筋を刺激する刺激発生器により発生される電気信号のパラメータが設定される。例えば、実施例1に例証したように、嚥下に関与する筋の刺激に対する様々なパルスの種類の効果はデジタルカメラによってモニタされるかもしれない。ビデオX線透視法を介してフィードバックを取得する別の関連する正確な方法がLogemann(2002年)に示されている。本発明の実施形態には他のフィードバック検出システムが用いられる。例えば、圧電装置が身体にヒモで装着されてよく、筋運動の開始および停止のタイミングを示すのに用いられるクリスタルから信号が生成されてよい。最適なまたは改善されたパルスの種類を決定するために、検出された信号と筋内スティミュレータへのパルスとの間の比較がルーチン分析によって行われてよい。そのような較正は通常、電極の最初の埋め込みの後に行われるが、短時間で、または筋および電極動作の変動を補正するために時間が経過してから包括的に実行されてよい。本願明細書に記載のようなシステムによって得られた刺激応答データを用いて、筋の健康状態の向上がモニタされてもよい。標準的な較正パルスに対する改善された筋応答は、筋量または調整の改善を示すことができる。
本発明の発話および発声の実施形態のための刺激およびフィードバック/較正システムが、同様の様式で実施されてよい。このような後者の実施形態に多くには音検出器が使用されるのが好ましい。例えば、誘発された発声または発話の音の振幅、周波数制御等を電極を駆動するパルスにマッチして、正常な発話および発声を開始、補完、または増強するための最適なパルスを決定してよい。音検出器は皮膚を通る声帯振動を感知するために皮膚上に設置されたコンタクトマイクロフォンを備えてよいか、または空気の音波振動がマイクロフォンによって検出されてよい。それらが使用する他の検出器および方法が当業者には容易に理解されよう。
本願明細書に引用した各文書を参照によりその全体を特定的に組み入れている。以下の実施例は例示目的で示しているのであって、限定的なものではない。
(実施例1)
この実施例は嚥下の筋内刺激を示しており、J.Applied Physiology、94:128〜134頁(2003年)にも詳述されており、特に本実施例に関連する方法の詳細に関し、参照によりその全体を組み入れている。
甲状軟骨隆起が見えやすいということで各々選択した健常男性15名がこの試験に参加した。平均年齢は42歳(28〜62歳)であった。耳鼻咽喉科医(E.M.)によって光ファイバ喉頭検査を用いて正常な喉頭構造および機能を確認した。各試験中に頚部表面の側面像をビデオ記録してデータ解析に供した。後のビデオデータ解析に役立つように、5cm×3cmの白いテープの帯を嚥下中の甲状軟骨隆起の運動の方向に平行に、参加者の頚部の左側に付けた。下の皮膚が嚥下中に隆起と共に動かないことを確実にするために、テープの位置は十分に側方にした。
2%リドカインHCl溶液0.1mlを局所皮下注して、筋に針電極を挿入する前に皮膚を麻酔した。神経筋刺激は別個に制御される2つの2極電気スティミュレータを用いてNicolet Viking IVシステム(ウィスコンシン州マディソン)により行った。最適な電極の位置および深さを解剖上の標識点を用いて推定し、患者の首または腕に取り付けた表面基準電極と対になっている単極刺激針電極を用いて神経筋刺激(1〜2秒間、30Hzにて0.5〜4.0mA、200μsの2相パルス)により試験した。
所定の埋め込まれた筋に関し、一旦所定の生理作用が生じると、単極針を抜去し、27ゲージの針を用いて0.002”の直径の鉤状ワイヤ電極をその場所に挿入した。鉤状ワイヤ電極の先端1〜2mmの絶縁を剥ぎ、針および電極ワイヤの両方を使用前にガスで滅菌した。先に記載した基準を用いて、鉤状ワイヤ電極の配置を確実にし、十分な場合には、0.5mAから参加者が不快感を訴えることなく際立った運動に達したレベルまで、通常は3〜6mAに刺激振幅を増大した。任意の部位に送達した最大の刺激振幅は7mAであった。
参加者の左側の水平な約0.8mの三脚上に位置決めしたPanasonic社のKS152ビデオカメラを用いてビデオ記録を行い、頚部および顎領域全体の側面像を提供した。表示のために、タイムスタンプ(Horita TRG−50PC)をビデオ信号と混合した。隆起運動の観察を容易にするために、試験中は6mm平方の格子を患者の右側の約10cmに設置した。
顎舌骨筋、甲状舌骨筋、およびオトガイ舌骨筋各々の刺激の間、同側の顎舌骨筋および甲状舌骨筋の筋対の同時刺激の間、両側顎下骨筋の刺激の間、および両側甲状舌骨筋の刺激の間に、試験をビデオ記録した。さらに、2ml水を嚥下する間に各患者の基準を記録した。ビデオ記録は各刺激部位から取得し、デジタル式で取り込んだ。デジタル化はビデオキャプチャボードが付属したパーソナルコンピュータを用いて、608×456画素のフレームサイズで60フィールド/秒で実行した。
刺激または嚥下開始の約1秒前に、参加者が安静にしている間に各ビデオシーケンスを開始し、運動を休止し安静に戻った後に終了した。Motus2000ソフトウェア(コロラド州エングルウッド、Peak Performance Technologies社)を用いて、デジタル化された画像から運動学的測定値を抽出した。カーソルを用いて、各画像フレーム上に手動でポイントを置いて甲状軟骨隆起の頂点をマークし、同様に、頚部の横側に取り付けた白いテープの帯によって導いて、体位の角度に近い吻側−尾側線に沿って2つのポイントをマークした。したがって、データ取得中、垂直運動は患者の体位の角度に平行なY軸座標フレーム上にあった。各患者に適用したある方法によって、較正マーカーである格子または測定されたテープの帯のいずれかを用いて、記録の各々について測定値を画素からミリメートルに変換した。次に、カットオフ周波数が3HzのButterworthローパスフィルタを用いて運動学的データを平滑化し、表計算ソフトにエクスポートしてグラフ化し統計学的解析に供した。
嚥下時に達成された挙上の量は安静時の甲状軟骨の位置とピーク値との間のミリメートル単位の差であり、ピーク直前の3つのデータポイントおよびピーク後の3つのデータポイントの平均として算出した(100msにわたる7つのデータポイント)。刺激時の挙上は、甲状軟骨位置が最も安定したときの、安静時の甲状軟骨隆起の位置と500ms間の刺激中のその甲状軟骨位置との間のミリメートル単位の差であった。その位置の一次導関数のピークとして甲状軟骨隆起速度を算出した。データを標準化するために、各参加者に関するすべての刺激測定値を、その患者が2mlの水を嚥下する間に達成された運動または速度の割合に変換した(%嚥下挙上または%嚥下速度)。
2mlの水を嚥下中の15名の参加者の甲状舌骨隆起運動の測定値は、平均17.56(±4.17)mm、平均速度72.67mm(±29.98)/秒となった。試験者間の平均差は試験者1については0.59mm、試験者2については0.70mmとなった(t=0.47)。測定値の試験者間の平均差は1.59mmであった。したがって、パーセント測定の平均誤差は試験者内では3.67%となり、嚥下の測定に関する試験者間では9.05%ととなった。試験者間の平均差は1.2%の嚥下挙上となった(SD=6.58%)。2名の試験者によって取得された測定値は著しく異なったものではなかった(t=0.67、p=0.52)。
単一の部位を刺激する試験では、15名の参加者を対象に28の顎舌骨筋部位および30の甲状舌骨筋部位に刺激を実行した。9名の参加者を対象に12の部位にオトガイ舌骨筋部位の刺激を実行した。顎舌骨筋、甲状舌骨筋、およびオトガイ舌骨筋への電極配置を定めるのに用いられる明確な基準にもかかわらず、これら筋の個々の刺激は、著しく異なった甲状軟骨隆起の挙上または速度を発生しなかった(ウイルクスのラムダ=0.965、F=0.599、df=4,134、p=0.664)。刺激中のこれら3つの筋の平均喉頭挙上は5.08(±3.81)mm、または2mlの水を嚥下中の同じ参加者によって生じた挙上の28.30%(±19.76%)となった。この3つの筋の平均運動速度は31.25(±15.53)mm/秒、または嚥下中に生じた速度の49.69%(±31.29%)となった。
単一の刺激部位および対になった刺激部位の試験も行った。12名の参加者を対象に両側顎舌骨筋の刺激を記録し、9名の参加者を対象に両側甲状舌骨筋の刺激を記録し、11名の参加者を対象に同側の顎舌骨筋および甲状舌骨筋の刺激を組み合わせたものを記録した。両方の刺激を受けた参加者のみを対象にして、ANOVAを繰り返して対になった刺激と単一の筋刺激と比較した。例えば、左右の単一の甲状舌骨筋刺激の平均を両側甲状舌骨筋の刺激と比較し、右の顎舌骨筋および右の甲状舌骨筋の単一の筋刺激の平均を、これら同じ筋の対になった同側の刺激と比較した。挙上に関しては被験者内で有意な効果が認められ(F=24.96、df=1、p<0.0001)、これは3つの筋の対(左右の顎舌骨筋、左右の甲状舌骨筋、および同側の甲状舌骨筋および顎舌骨筋)に関し、単一の筋刺激よりも対になった刺激がより大きな喉頭挙上を発生したことを意味している。対になった刺激によって達成される平均挙上は、同じ筋それぞれの刺激とによって達成された5.52(±3.22)mmまたは30.14(±17.52)%と比較して8.90(±5.50)mm、または嚥下挙上の49.07(±27.49)%となった。これら群の効果にもかかわらず、被験者間では挙上に関して筋の効果が認められなかった(F=0.51、df=2、p=0.608)。したがって、両側顎舌骨筋、両側甲状舌骨筋、および同側の顎舌骨筋および甲状舌骨筋の刺激の結果は異なっていなかった。
それら同じ筋の単一の刺激に比べ、対になった筋刺激により発生した運動速度も著明に大きかった(F=26.23、df=1、p<0.0001)。対の刺激の間、喉頭運動速度は平均51.94(±23.22)mm/秒または嚥下運動速度82.08(±43.86)%となった。それら同じ甲状舌骨筋および顎舌骨筋を同時に刺激したところ、平均運動速度は平均、33.39(±11.86%)mm/秒または54.92(±31.79)%となった。著明な筋効果は認められなかった(F=1.54、df=2、p=0.231)。したがって、試験した筋対を刺激した場合、他に比べてより速い甲状軟骨隆起運動が生じなかった。
(実施例2)
特に記載のない限り、実施例1の上記手順をこの実施例に用いており、この実施例は、筋刺激を組み合わせると、通常の嚥下中に生じるのと同じ程度かまたはそれ以上に、舌骨を前方および上方方向に動かし、喉頭を上方に動かすことができることを示している。
各電極挿入部位の皮膚を2%リドカインで麻酔した。各部位に関し、無感覚が報告された後、27ゲージの単極針を所望の筋領域に挿入し、刺激パルス(幅200μs、振幅0.5〜5.0mA、周波数30Hz)を送って筋収縮を誘起した。刺激された収縮がオトガイ下の組織を縮め、甲状軟骨隆起を上方に動かした場合、針の場所は顎舌骨筋(MH)であることがわかった。甲状軟骨隆起が上方に動き、反対側に捻れた場合、甲状舌骨筋(TH)の場所がわかった。一旦所望の挿入場所が突き止められると、位置決め針を除去し、0.002”の単極の鉤状ワイヤ電極を別の27ゲージ針をキャリアとして用いてその場所に挿入した。オトガイ下組織がふくれて舌骨が前方に動いた場合、オトガイ舌骨筋(GH)が刺激されていることがわかった。電極の配置精度は上記の同じ基準を用いて確実にした。刺激振幅は快適に許容できる最高レベルまで徐々に増大した(最大で≦6mA)。
病歴および医師による検査によって決定される神経学的、耳鼻咽喉科学的、精神病理学的に嚥下および発話および聴力に問題のない、年齢が35〜65歳の健常なボランティア6名を対象に、喉頭挙上試験のビデオX線透視法を用いた検討を行った。刺激による筋運動を、希薄および濃厚な液体およびペーストの正常な嚥下による筋運動と比較した。次のような異なる筋の組合せを用いて6回の刺激試験を行った:両側顎舌骨筋、両側オトガイ舌骨筋、両側甲状舌骨筋、同側の顎舌骨筋およびオトガイ舌骨筋、同側の顎舌骨筋および甲状舌骨筋、および同側のオトガイ舌骨筋および甲状舌骨筋。刺激を受けない嚥下には希薄な液体5mlの食塊およびプリン状バリウム物質10mlの食塊を含んだ。ボタン押し刺激、嚥下、および偽の刺激の組合せを試験として含んだ。x(前−後)およびy(上−下)軸上の運動の速度および範囲の両方で測定値を比較した。
喉頭および舌骨の運動を測定するために、基準となるコインを被験者の頚部の横側にテープで止めた。図1に示すように、舌骨および披裂軟骨(arytenoid)の距離を2平面上で頚椎のC4に沿った体位の線からミリメートルで測定した。この図は(矢印を参照)、体位の線およびx方向基準に関連してx−y空間の舌骨および軟骨上の測定点(小さな円として)が声門下気柱の頂部を形成していることを示している。
前−後面内では、脊椎のC4の表面に沿った水平線が上方−下方の測定の起点として働く。上−下平面はC4脊椎の前面に沿った線に沿って定められる。この線は前−後面の0基準である。図1に示したように、この2本の線の交差点はC4の前上点において現れ、両面に対して0を定める。この像をPeak Performance Image Processingソフトウェアを用いて運動学的解析に供した。xおよびy空間に2点をマーキングすることによって、ソフトウェアは刺激中および正常な嚥下中の時間経過にわたる変位および軌跡の速度を算出する。
図2〜図4に6個体のデータをまとめた。これらの図には頚椎に関連する3つの測定値を示している。これらの図に示したヒストグラムは偽刺激中の被験者5名の平均を示している。ラベルbiMHは両側顎舌骨筋を意味し、BiTHは両側甲状舌骨筋を意味し、BiGHは両側オトガイ舌骨筋を意味し、MHTHは一方の側の顎舌骨筋および甲状舌骨筋の同時刺激を意味し、MHGHは一方の側の顎舌骨筋およびオトガイ舌骨筋の同時刺激を意味し、GHTHは一方の側のオトガイ舌骨筋および甲状舌骨筋の同時刺激を意味する。図2は舌骨の前方運動のデータを示し、図3は舌骨挙上の結果を示し、図4は声門下気柱の先端の位置に基づいた喉頭挙上のデータを示している。5mlの液体を嚥下する間同じ被験者内で生じる運動の割合として3つの測定値を計算することによって、個体間変動に対してデータを標準化した。
(実施例3)
特に記載のない限り、実施例1の上記手順をこの実施例に用いており、この実施例は組み合わされた筋刺激により誘起される舌骨の前方運動に反応する上部食道括約筋の圧力の低下を定量的に示している。
上部食道括約筋に及んだ圧力の変化を記録するために、マノメータを上部食道に挿入した。安静時の最大圧力のポイントが見つかり、トランスデューサで記録されるまで、この高さを調整した。トランスデューサが同じ位置に戻ったかどうかを決定するために、トランスデューサの圧力信号を各刺激または嚥下の前に記録した。
安静時刺激中および刺激のない通常の嚥下中の両方の上部食道括約筋の同時測定を行って、顎舌骨筋刺激中の上部食道括約筋(UES)の開放を表す圧力の低下が神経筋刺激中の喉頭挙上の程度および/または持続時間に関連しているかどうかを決定した。
ピークの負のマノメータの圧力読取値およびマノメータの負圧の間隔を、a)安静時の6回の刺激試験、およびb)希薄な液体5ml、およびバリウムペーストのプリン10mlの通常の嚥下中に測定した。圧力較正信号を線形補間のためにmmHgにデジタル化した。
図5は組み合わされた筋刺激中(上図)および種々の食塊の量および濃度の嚥下中(下図)の圧力変動のマノメータの軌跡を示している。
(実施例4)
特に記載のない限り、実施例1の上記手順をこの実施例に用いており、これは被験者が指示なしに自発的に、少しの試行でボタン押しを咽頭嚥下の開始と調整できるようになることを示している。
健常成人ボランティア9名を対象に基準となる2mlの水の3回の嚥下の間に、顎舌骨筋および甲状舌骨筋のEMG活動を記録した。次に、適合の模範を実行し、顎舌骨筋および甲状舌骨筋の1つの対の神経筋刺激をトリガする間に各ボランティアは繰り返し嚥下した。データを解析して嚥下のための筋活動の開始と被験者が刺激のトリガを開始した時間との間の程度および対応を検証した。この対応は9回の試験にわたって試験し、被験者には嚥下の開始と同時にボタンを押すように指示した。図6および7は代表的な筋活性化の活動および開始時間の比較をそれぞれ示している。
(実施例5)
特に記載のない限り、実施例1の上記手順をこの実施例に用いており、被験者は刺激を用いた筋活動の振幅または持続時間を低減していないという点で、筋刺激の効果が付加されたことを意味している。実施例4について記載したように、嚥下のための筋活動に対する刺激の効果も被験者9名を対象に試験した。この実施例では、10回の試験について被験者は自身の刺激と自らの嚥下を調整した。次の試験では、刺激を突然中止した。これは「刺激フォイル」であると定義され、ボランティアは刺激を予想するが、刺激を受けない。この方法によって、前刺激の基準の筋持続時間および統合された活動をフォイル刺激中の活動と比較することによって被験者がどのように筋活動を変えて刺激に適合するかの検証を可能にした。図8に示すように、顎舌骨筋活動および甲状舌骨筋活動の持続時間は刺激後変化しなかった(F=0.158、p=0.696)。この結果は試験した筋間で異なっていなかった(F=0.045、p=0.828)。同様に図9に示すように、顎舌骨筋および甲状舌骨筋の統合された活動は刺激後変化せず(F=2.643、p=0.124)、これは筋毎に異なっていなかった(F=2.551、p=0.130)。顎舌骨筋の開始と甲状舌骨筋の開始との間の間隔は10回の刺激試験後に変わらなかった(F=0.243、p=0.636)ことを示す(図10)データも得られた。
当然、本願明細書に示した実施形態の変更および変形は、本明細書を読めば当業者により容易に理解され、さらにそのような変更および変形は添付の特許請求の範囲内で実施されてよい。
代表的なビデオX線透視像を示す写真である。 嚥下中に生じる正常な舌骨前方運動のパーセントとして、筋刺激の結果生じる頚椎に関連する舌骨前方運動の2つのデータを示すグラフである。 嚥下中に生じる正常な舌骨挙上のパーセントとして、筋刺激の結果としての舌骨挙上運動の程度を示すグラフである。 嚥下中に生じる正常な挙上に関連する喉頭挙上の程度を示すグラフである。 組み合わされた筋刺激中および種々の大きさおよび濃度の食塊嚥下中の圧力変動の軌跡を示すグラフである。 両側または他の筋の組合せのとのいずれかのオトガイ舌骨筋刺激による舌骨の前方運動と圧力変動との相関を示すグラフである。 嚥下中の甲状舌骨筋(TH)および口蓋帆挙筋(LVP)に先行する顎舌骨筋(MH)の活性化の開始を示すグラフである。 9回の刺激試験に関する、被験者のボタン押し(0での)に関連する顎舌骨筋、甲状舌骨筋、および口蓋帆挙筋の活性化の関係の開始を示すグラフである。 刺激前(基準)および10回の刺激後(後)の被験者9例の顎舌骨筋(MH)および甲状舌骨筋(TH)活性化の平均持続時間を示すグラフである。 刺激前(基準)および10回の刺激後(後)の被験者9例の顎舌骨筋(MH)および甲状舌骨筋(TH)活性化の平均積分を示すグラフである。 刺激前(基準)および10回の刺激後(後)の被験者9例の顎舌骨筋(MH)および甲状舌骨筋(TH)活性化の平均時間間隔を示すグラフである。

Claims (43)

  1. 上気道の運動を相乗的に発生する方法であって、
    a)上気道および声道に関与する異なる筋に少なくとも2本の筋内スティミュレータを長期的に埋め込み、
    b)少なくとも2本の筋内スティミュレータに電気パルスを発生する信号発生器を長期的に埋め込むことを含み、前記信号発生器からの電気パルスが少なくとも2つの筋を活性化して前記活動中に前記相乗的運動制御を行わせる方法。
  2. 少なくとも1対の筋に長期的に埋め込み、かつ前記相乗的制御は運動の複雑なパターンの一部を強化するか、運動の複雑なパターンの一部を発生する請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも2つの筋は、少なくとも1つの顎舌骨筋、少なくとも1つのオトガイ舌骨筋、および少なくとも1つの甲状舌骨筋から成る群から選択され、前記相乗的運動は喉頭を引き上げ、上部食道括約筋を開放することを含む請求項1に記載の方法。
  4. 前記信号発生器は発話、嚥下、または発声中の運動を開始するのが遅いヒトにおいて運動を開始するのに適した様式で、前記少なくとも2つの筋内スティミュレータに電気パルスを発生する請求項1に記載の方法。
  5. 前記信号発生器は発話、嚥下、または発声中の運動の範囲および速度が制限されたヒトにおいて運動を増強するのに適した様式で、前記少なくとも2つの筋内スティミュレータに電気パルスを発生する請求項1に記載の方法。
  6. 前記少なくとも2つの筋は、筋内スティミュレータの長期埋め込みを用いて、食物を摂取中に気道を保護する請求項1に記載の方法。
  7. 前記少なくとも2つの筋は喉頭を引き上げることによって食物を摂取中に気道を保護する請求項1に記載の方法。
  8. 前記少なくとも2つの筋は、喉頭を引き上げかつ/または上部食道括約筋を開放する請求項1に記載の方法。
  9. 前記ユーザの体外に位置し、かつ前記埋め込まれたユーザによって操作可能なスイッチをさらに含み、該スイッチは前記埋め込まれた信号発生器または前記信号発生器に接続された前記コントローラのいずれかを起動して、上気道において長期的に埋め込まれたスティミュレータの刺激の開始および/または停止のいずれかを制御する請求項1に記載の方法。
  10. 前記ユーザの体外に位置し、かつ前記埋め込まれたユーザによって操作可能なスイッチをさらに含み、該スイッチは前記埋め込まれた信号発生器または筋内刺激の制御ための前記信号発生器に接続された前記コントローラのいずれかを起動して、嚥下中の誤嚥を防ぐ請求項1に記載の方法。
  11. 前記ユーザの体外に位置し、かつ前記埋め込まれたユーザによって操作可能なスイッチをさらに含み、該スイッチは前記埋め込まれた信号発生器または筋内刺激の制御ための前記信号発生器に接続された前記コントローラのいずれかを起動して、発話および/または発声の運動発生を増強する請求項1に記載の方法。
  12. 発話、嚥下、または発声の生成中に前記筋が使用される請求項1に記載の方法。
  13. 異なって制御される2つ以上の筋によって、動物の舌骨、および/または上気道の部分および/または声道を動かす方法であって、
    a)2つ以上の異なる筋の各々に少なくとも1つの電極を埋め込み、
    b)刺激のパターンを発生することのできる皮下に内在する信号発生器に各電極を電気的に接続し、
    c)前記信号発生器によって、前記制御された筋に同時に電圧を加え、上気道、舌骨、または声道の部分を相乗的に動かすことを含む方法。
  14. 前記動物はヒトであり、工程c)は前記埋め込まれたヒトの意識的な制御下でスッチングすることによって実行される請求項13に記載の方法。
  15. 前記埋め込まれた筋は、顎舌骨筋、オトガイ舌骨筋、および甲状舌骨筋から成る群から選択される請求項13に記載の方法。
  16. 前記舌骨は少なくとも1つの顎舌骨筋および少なくとも1つのオトガイ舌骨筋の同時刺激によって動かされる請求項13に記載の方法。
  17. ヒトにおいて、前記舌骨に付いている少なくとも1つの筋を介して、同時に前記舌骨を動かし、かつ上部食道括約筋を開放する方法であって、
    2つ以上の前記筋の各々に少なくとも1つの電極を埋め込み、
    複雑なパターンを発生することのできる信号発生器に各電極を電気的に接続して前記電極に取り付けられた筋を活性化し、
    信号発生器を用いて前記筋の少なくとも2つの電極に同時に電圧を加え、これにより相乗的に前記舌骨を動かし、および/または前記上部食道括約筋を開放することを含む方法。
  18. 前記電極の1つまたは複数はPeterson型電極である請求項17に記載の方法。
  19. 2つ以上の筋を刺激して、下咽喉、上気道、または声道の運動において相乗的な、骨、括約筋、構造体、組織、または軟骨の運動をもたらすときに電極配置の変動を補正する方法であって、
    a)第1の電極を埋め込み、
    b)第2の電極を埋め込み、
    c)前記第1の電極を刺激し、かつ前記骨、括約筋、組織、構造体、または軟骨の運動に対する刺激の効果を決定し、
    d)前記第2の電極を刺激し、かつ前記骨、括約筋、組織、構造体、または軟骨の運動に対する刺激の効果を決定し、c)およびd)の効果を比較して前記第1および第2の電極との信号の最適な調整を決定して、前記骨、括約筋、組織、構造体、または軟骨の運動の所望の方向および強度を得ることを含んだ方法。
  20. 前記少なくとも1つの電極に対する前記電気信号の強度およびタイミングを変化させて前記誘起された運動に対する前記電極配置の効果を補正する請求項19に記載の方法。
  21. 下咽頭、上気道、または声道において骨、括約筋、組織、構造体、または軟骨の運動の相乗的効果をもたらすことに用いられる、2つ以上の異なる電気信号の開始および停止を調整するシステムであって、該システムは格納されたプログラムを有するコントローラ、信号発生器、異なる筋に埋め込まれた少なくとも2つの電極、センサ装置を備え、前記コントローラは前記格納されたプログラムの命令下で前記信号発生器に指示して各前記筋内電極を活性化させて前記骨、括約筋、組織、構造体、または軟骨を動かすシステム。
  22. 1つの信号発生器を用いてすべての電極を制御し、前記センサ装置は身体部分の運動を測定する請求項21に記載のシステム。
  23. 前記舌骨、前記甲状軟骨隆起、前記喉頭、前記上部食道括約筋、上気道、または声道の運動は変換される請求項21に記載のシステム。
  24. 動物における軟骨を動かすシステムであって、
    前記軟骨に付いている第1の筋内に埋め込まれた第1の電極と、
    前記同じ軟骨に付いている第2の異なる筋内に埋め込まれた第2の電極と、
    前記第1および第2の電極に同時にパルスを送る信号発生器とを備え、前記信号発生器からのパルスは前記第1および第2の筋に電圧を加え、別々の時間に前記筋に送られたパルスによって生まれた運動を超える前記軟骨内の相乗的運動をもたらすシステム。
  25. 前記動物はヒトである請求項24に記載のシステム。
  26. 前記軟骨は喉頭軟骨である請求項24に記載のシステム。
  27. 前記軟骨は前記甲状軟骨である請求項24に記載のシステム。
  28. 嚥下障害患者の嚥下中の刺激を長期間制御するシステムであって、
    少なくとも2つの筋内電極と、
    所定のパターンに従って電極にエネルギーを出力する2つ以上の電極に接続された信号発生器と、
    前記信号発生器にエネルギーを供給する電源と、
    前記埋め込まれたヒトによって操作可能であり、かつ前記信号発生器を制御するスイッチとを備え、
    前記電極は舌骨運動および喉頭挙上を制御して前記気道を保護する前記ヒトの舌骨喉頭筋の複合体の少なくとも2つの異なる筋に埋め込まれ、前記埋め込まれたヒトによって前記スイッチが操作されると、前記少なくとも2つの異なる筋が収縮して嚥下中の誤嚥を防ぐシステム。
  29. 前記筋内電極はPeterson型電極である請求項28に記載のシステム。
  30. 前記信号発生器は前記ヒト内に埋め込まれる請求項28に記載のシステム。
  31. 前記信号発生器および前記電源は前記同じインプラント内に設けられる請求項28に記載のシステム。
  32. 前記信号発生器は、前記出力エネルギーを制御するプロセッサをさらに備える請求項28に記載のシステム。
  33. 弱い筋収縮信号の検出回路をさらに備え、
    嚥下に用いられる筋内に埋め込まれた電極と、
    前記電極から、嚥下に好ましいことを示す検出された弱い信号を認識するための信号プロセッサまでの導線と、
    前記検出された信号を認識すると、前記信号発生器から前記コントローラに入力するトリガと、
    前記検出された弱い信号が認識されたことに応答して、前記信号発生器に命令して筋収縮信号を電極を介し、前記舌骨喉頭筋の複合体の少なくとも2つの筋に出力する前記コントローラ内の格納されたプログラムとを含んだ請求項28に記載のシステム。
  34. 嚥下に用いられる筋内に埋め込まれた前記電極は、前記筋を刺激するのにも用いられる請求項33に記載のシステム。
  35. 前記ヒトの舌骨喉頭筋の複合体の少なくとも2つの異なる筋は、内因性喉頭筋、外因性喉頭筋、両側顎舌骨筋、両側甲状舌骨筋、両側オトガイ舌骨筋、片側顎舌骨筋、片側オトガイ舌骨筋、片側甲状舌骨筋、片側甲状披裂筋、および両側甲状披裂筋から成る群から選択される請求項28に記載のシステム。
  36. 嚥下中の刺激を独立して長期的に制御してヒト患者の慢性嚥下障害における誤嚥を防ぐ方法であって、
    前記患者の舌骨喉頭筋の複合体の少なくとも2つの異なる筋に少なくとも1つの電極を埋め込み、
    前記患者にプロセッサを含んだコントローラを埋め込み、
    前記身体の外から前記コントローラをトリガする、患者が操作可能なスイッチを提供することを含む方法。
  37. 前記電極はPeterson型電極である請求項36に記載の方法。
  38. 前記コントローラは信号発生器およびプロセッサを含む請求項36に記載の方法。
  39. 前記ヒトの舌骨喉頭筋の複合体の少なくとも2つの筋は、内因性喉頭筋、外因性喉頭筋、両側顎舌骨筋、両側甲状舌骨筋、両側オトガイ舌骨筋、片側顎舌骨筋、片側オトガイ舌骨筋、片側甲状舌骨筋、片側甲状披裂筋、および両側甲状披裂筋から成る群から選択される請求項36に記載の方法。
  40. 発話または発声障害のあるヒト患者において発話および/または発声の生成を独立して長期的に制御する方法であって、
    前記患者の声道の複合体の少なくとも2つ異なる筋に少なくとも1つの電極を埋め込み、
    前記患者にプロセッサを含んだコントローラを埋め込み、
    前記身体の外から前記コントローラをトリガする、患者が操作可能なスイッチを提供することを含む方法。
  41. 前記電極はPeterson型電極である請求項40に記載の方法。
  42. 前記コントローラは信号発生器およびプロセッサを含む請求項40に記載の方法。
  43. 前記ヒトの声道の複合体の前記少なくとも2つの筋は内因性喉頭筋、外因性喉頭筋、舌筋、唇筋肉組織、帆の挙上を制御する筋、甲状披裂筋、輪状甲状筋、外側輪状披裂筋、披裂軟骨間筋、および後輪状披裂筋から成る群から選択される請求項40に記載の方法。
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