JP2006500918A - invitroにおけるHCVウイルスの培養方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、HCVウイルスをin vitroで培養する方法であって、
リポタンパク質の合成及び分泌を促進する適切な培地中で、C型肝炎ウイルスのRNAを含む粒子を、リポタンパク質を合成及び分泌できる細胞と接触させる段階を含み、かつ、
こうして得られたウイルスを回収する
ことを特徴とする方法に関する。

Description

本発明は、C型肝炎ウイルスをin vitroで培養する新規の方法に関する。
輸液によって罹る肝炎のうち主要なものは、C型肝炎である。また、C型肝炎は経皮的に、例えば薬物の静脈注射によって感染する可能性もある。医療従事者が感染するリスクも無視できない。
C型肝炎は、A型、B型又はD型肝炎等の他のウイルス性肝疾患とは異なる。C型肝炎ウイルス(HCV)による感染は慢性であることが多く、多くの場合は肝炎、肝硬変及びがん等の肝疾患に至る。
献血者を選択することにより、輸液によるウイルス感染のリスクは減少したが、C型肝炎罹患者数は依然として高い。現在、世界中で約1億7千万人がHCVに慢性的に感染している。ハイリスクの群は輸血を受けた人や静脈注射による薬物の常用者の中に主として見られるが、このハイリスクの群に属してはいないが抗HCV循環抗体が見つかっているような、症状の出ていない献血者も存在する。これについては、まだ感染経路が明らかになっていない。
HCVは、物質生物学的技術によって単離された最初の肝親和性ウイルスである。このウイルスのゲノム配列はウイルス粒子を視覚化せずにクローニングされた。
現在、感染患者の血液中で特徴づけられているただ1種の天然ウイルス粒子はエンベロープを有さないカプシドであるが、このウイルスのRNAを含む粒子の別の形態も存在することが分かっている。
便宜上、本出願において「ウイルス」という語句を、HCVウイルスのRNAを含む任意の粒子について用いることとする。また、これらの2つの語句を区別せずに用いることとする。
HCVは、約9.5kbの一本鎖(+)RNAウイルスであって、相補的なRNAの複製によって複製し、その翻訳産物はアミノ酸約3000残基の単一のポリプロテインである。HCVゲノムの5’末端は、構造タンパク質、ヌクレオカプシドのコアタンパク質並びに2種のエンベロープ糖タンパク質E1及びE2をコードする遺伝子と隣接する非翻訳領域に相当する。5’非翻訳領域及びコア遺伝子(core gene)は様々な遺伝子型において比較的よく保存されているが、E2エンベロープタンパク質は、分離菌体一種一種についてそれぞれ異なる超可変領域によってコードされている。HCVゲノムの3’末端は、非構造(NS)タンパク質をコードしている遺伝子とよく保存されている3’非コード領域をコードしている遺伝子とを含む。
そのゲノム構成及びその推定される複製方法のために、HCVは、フラビウイルス科の新種ヘパシウイルス(hepacivirus)として分類される。
「HCVウイルス」という語句は任意のウイルス菌株を示し、その中には人間に対する病原性を有する菌株、弱毒化された菌株、及び、これらの菌株に由来する欠損ウイルスが含まれる。実際、RNAウイルスは高い自然突然変異率を示すことが知られている。従って多様な菌株が存在する可能性があり、これらは大体毒性を有する可能性がある。これらの菌株の同定は、例えば、参照菌株に対する核酸及び/若しくはペプチド配列のホモロジーによって、並びに/又は、形態学的及び/若しくは免疫学的基準に対して菌株若しくは分離菌体を同定することによって、当業者は行うことができる。
HCVを診断するための多くの技術が開発されている。例えば、患者の血清中においてHCVタンパク質に対する抗体を検出するために、イムノアッセイ診断が実施されている。また、慢性的に感染している人間の血清中又は試験的に感染させたチンパンジーの血清中において潜在的感染性ウイルスを間接的に測定する等、HCVゲノムを検出する目的で、ウイルスのRNAの逆転写及びPCR増幅によってcDNAを合成する方法が利用されている。また、遺伝子クローニングに基づいて、DNAプローブによるハイブリダイゼーション技術も開発されている。
しかしながら、現在の診断技術では、感度が不十分、かつ/又は、特異性が不十分、かつ/又は、実施が困難であるという認識がある。例えば、プローブハイブリダイゼーション法では、感染能力の低いウイルスと感染能力の高いウイルスとを識別できない。従って、試験を要するウイルスをチンパンジーに接種し、動物に対する感染を試験する必要があるが、これは実施が困難である。
従って、公衆衛生の観点から、HCVキャリアを同定及びスクリーニングするための、特異的で、感度が高く、実用的な方法を開発できることが最も重要である。この解決策の1つは、HCVをin vitroで培養するための有効なシステムを作ることであろう。このシステムを用いれば、ウイルスの増殖が可能になり、特に、その複製機構の研究、並びに、中和抗体又は抗ウイルス薬の試験、並びに、生体物質、診断分析法及びワクチン製剤の開発が可能になるであろう。実際、HCVの完全な配列は1989年以降入手できたが(非特許文献1)、HCVの生活サイクル及び複製方法については、in vitroで培養できる適切なシステムがなかったためによく分かっていなかった。実際、Itoら(非特許文献2)は、慢性的なHCV患者から得られたヒト肝細胞の一次培養において、HCVの複製を維持する技術を樹立し、感染経路について提案した。しかしながら、ウイルスの増殖に関する問題(長期培養が不可能であること)は依然解決できず、開発されたシステムは、人間の肝臓を供給する必要があること及びこの方法自体が実施困難であることから不十分であった。また、現在ではまだ、HCVの親和性に関して一般的な意見の一致は得られておらず、このウイルスに対する細胞受容体が全て同定されたわけでもない。
ウイルスのRNAを含む粒子は、HCV感染患者の血漿中に非常に様々な密度で存在する。このように、ウイルスのRNAを含む粒子の密度が多様なのは、この粒子がリポタンパク質と様々な割合で結合していることに起因する(非特許文献3)。本特許出願の記載において、本発明者らはこのハイブリッド粒子をLVP(リポウイルス粒子(lipo−viro−particles))と称する。上記各形態の密度勾配による分布は、患者によって様々である。これらの低密度粒子の密度を従来の方法で分析すると、LDL(低密度リポタンパク質)の密度及びVLDL(超低密度リポタンパク質)の密度の範囲に渉ることが分かる。
ウイルスのRNAを含むLVPの性質は、現在のところ、正確には分かっていない。
特許文献1に、HCV等のウイルスをin vitroで、感染患者の血清又は血漿から得られるLVPの少なくとも1種の分画から、少なくとも1種のリポタンパク質受容体によって仲介され、かつ、活性成分による調節を受けるエンドサイトーシス経路を有する細胞を使用して培養する方法が記載されている。この方法は特に、この分画の培養細胞中への導入を促進することを目的とするものである。しかしながら、このウイルスの複製は依然不十分であるため、最適化しなければならない。
特許文献2は、既知のデータ(非特許文献4)に反して、ヒト免疫グロブリンと結合しているLVPからなり、密度が1.063g/mL以下で、主としてHCVウイルスのRNAを含む複合体について記載している。実際、Hijikataらは、密度1.06g/mL未満の粒子の存在下ではチンパンジーに対する感染性が高いが、ヒト免疫グロブリンの密度は非常に高いのでこのような低密度粒子中に存在するはずがないということを示した。これらの複合体は、非常に感染性の高いHCVウイルスのある特定の形態を構成する。
この特許文献はまた、HCVウイルスをin vitroで、LVP/免疫グロブリン複合体から、少なくとも1種の免疫グロブリンFc分画受容体、又は、免疫グロブリンと結合できる1種の受容体をその表面上に含む細胞を使用して培養する方法についても記載している。この方法もまた、この複合体の培養細胞中への導入を促進するが、ウイルスを多量に複製することはできない。
PCT出願WO 01/09289 PCT出願WO 02/10353 Q.L.Chooら、サイエンス 244、359(1989) Itoら、J.Gen.Virol.77:1043−1054(1996) Thomsenら、1993、Med.Microbiol.Immunol.182:639 Hijikataら、1993、J.Virol.、1953−1958
現在、本発明者らは、上記欠点を解決できる、HCVウイルスをin vitroで培養する新規の方法、すなわち、HCV−RNAを含む粒子の導入を誘導することができ、かつ、複製及び生産を改善できる細胞を使用する方法を見出した。
実際、本発明者らは、予想外にも、次のことを明らかにした。
LVPと称されるHCV−RNAの粒子が、:
−全体的に球状の粒子単位である;従って、従来技術中で示唆されたように、ビリオン会合体が正常リポタンパク質に結合している:
−アポリポタンパク質B及びE並びにトリグリセリドを含む;従って、リポタンパク質構造、特にVLDL又はカイロミクロン型の構造を有する:
−カプシド及びウイルスのRNAを含む;従って、ヒトにおいて見られる正常リポタンパク質とは異なり、ウイルスの異例の形態を構成する。
LVPがハイブリッド粒子であるために、すなわちウイルスの構成成分を含むリポタンパク質であるために、リポタンパク質を合成できる細胞を使用して予想外に複製を改善できる。
従って、本発明の目的は、HCVウイルスをin vitroで培養する方法であって、
リポタンパク質の合成及び分泌を促進する適切な培地中で、C型肝炎ウイルスのRNAを含む粒子を、リポタンパク質を合成及び分泌できる細胞と接触させ、こうして得られたウイルスを回収する段階を含む方法を提供することである。
「HCVのRNAを含む粒子」という表現は、特に、LVP/免疫グロブリン複合体としてのウイルス粒子、又は、HCV陽性であると認められた患者由来で上記粒子を含む血清若しくは血漿中にあるウイルス粒子等のウイルス粒子、及び、任意の方法で調製したウイルスのRNAを含む接種物という意味で用いている。
LVP/免疫グロブリン複合体、及び、HCV感染患者の血漿又は血清試料からこの複合体を精製する方法は、PCT出願WO02/10353中に既に記載されている。
しかしながら、この文献中には、リポタンパク質型の上記LVPの特定の性質については、すなわち、これらがトリグリセリド、アポリポタンパク質B及び任意にアポリポタンパク質Eを有するかどうかについては記載も示唆もない。
アポリポタンパク質Bは、小胞体膜に結合していて、かつ、VLDLの会合、及び、ミクロソームのトリグリセリド伝達タンパク質の存在下におけるトリグリセリドの導入、及び、小胞体内腔におけるVLDLの会合を開始させるヒトタンパク質である。このアポリポタンパク質には2つの形態、アポB100及びアポB48があり、肝臓及び腸内で合成される。
アポリポタンパク質Eは、多くの細胞によって、特に肝細胞によって合成でき、血流中のVLDLによって捕獲できる。
本発明の方法において使用する細胞は、リポタンパク質を合成及び分泌できる全ての細胞である。
これらの細胞は初代細胞又は細胞株のいずれであってもよい。
「細胞株」という語句は、自然に又は操作を加えて不死化させることにより樹立された細胞株を意味する。実際に、目的とするウイルスの培養を実施するために、培地中で容易に維持できる許容細胞を用いる必要がある。従って、細胞株は、様々な方法で不死化させた、樹立された細胞株又は細胞株であることが好ましい。不死化は、以下のことにより実施できる:
(i)許容細胞を、性質が同じ腫瘍化許容細胞と共同培養することにより、安定で樹立された連続培養細胞株を樹立すること;この細胞株は、無期限に増殖でき、かつ、培地中にウイルスを接種してウイルスを培地中で確実に増殖させることができる:
(ii)ウイルスに感染した初代細胞を使用して腫瘍化許容細胞と共同培養することにより細胞株を樹立すること;この細胞株の培地中でウイルスを確実に増殖させることができる;
(iii)(例えば不死化させたBリンパ細胞株等の)細胞株に、(例えばエプスタイン・バーウイルス等の)ウイルスを感染させること:
(iv)テロメラーゼ活性を改変すること。
「本発明の方法において使用する、リポタンパク質を合成及び分泌できる細胞」という表現は特に、この能力を自然に有する細胞、及び、培地中に導入して細胞の分化若しくは再分化を促進した後で、又は、アポリポタンパク質アポB及びミクロソームのトリグリセリド伝達タンパク質MTPを合成するための遺伝子をトランスフェクションした後で、この能力を獲得した細胞という意味で用いている。
本発明の目的に適した、リポタンパク質を合成及び分泌できる細胞としては、例えば、腸細胞型の腸上皮細胞、脳細胞及び肝細胞が含まれる。
ある実施形態によれば、使用する細胞は、培地中に導入して細胞の分化又は再分化を促進した後でリポタンパク質を合成及び分泌できる能力を獲得した細胞である。
実際、肝細胞等のように、リポタンパク質生産能力を失った細胞もあれば、腸上皮細胞等のように、この能力を改善できる細胞もある。この欠点を克服するために、これらの細胞の分化又は再分化を促進する適切な培地と接触させることによって、この分化又は再分化を誘導できる。
ある特定の実施形態によれば、本発明の目的に適した細胞は腸上皮細胞、特にはCaco−2細胞である(Van Greevenbroeck,M.M.J.ら、2000、Atherosclerosis、25−31)。
そのリポタンパク質合成及び分泌能力を促進するために、Caco−2等の腸上皮細胞を、ウシ胎児血清10%を添加したDMEM培地中で、コラーゲンで被覆した培養皿中で、又は、半透膜存在下における培養皿中で3週間前培養することができる。
肝細胞の例としては、肝細胞(Moshage,H.ら、1992、Journal of Hepatology、15、404−413)、及び、HepG2細胞(Gherardi,E.ら、1992、Journal of Cell Science、103、531−539)等の肝細胞がんを挙げることができる。
別の特定の実施形態によれば、本発明の方法において使用する細胞は、肝細胞がん細胞である。
しかしながら、この場合、そのリポタンパク質を合成及び分泌する能力は、改変DMEM培地、すなわちリポタンパク質の合成を誘導するための物質を少なくとも1種含む培地と、この細胞を接触させることにより促進することができる。この細胞は好ましくはHepG2細胞である。
リポタンパク質の合成を誘導するための物質しては、脂肪酸、好ましくは例えばオレイン酸塩等のC18又はC20の脂肪酸(Luchoomun,J.ら、1999、The Journal of Biological Chemistry、Vol 274(28)、19565−19572)、及び、リゾホスファチジルコリン(Zhou,Z.、1998、Biochimica et Biophysica Acta、1391、13−24)等のリン脂質等の様々な脂質を挙げることができる。
肝細胞がん再分化培地中におけるオレイン酸塩の使用は、本発明の特定の実施形態である。
本発明のある実施形態によれば、改変DMEM培地は、DMEM(Gibco BRL)及びリポタンパク質の合成を誘導するための物質の他に、HEPES(Gibco)1%、グルタミン(Gibco)1%、ゲンタマイシン(Gibco)0.25mg/mL、Ultroser−G(Gibco)1.5%、ホルスコリン(forskolin)(ICN)5×10−6M、PMA(4−α−ホルボール12−ミリステート13−アセテート)(シグマ)1.6×10−7M、酢酸レチノール(シグマ)5.6IU/mL、酪酸ナトリウム(シグマ)0.5×10−3M、ナイアシンアミド(niacidamide)(ICN)10−2M、ポリブレン(シグマ)2×10−6g/mL、亜セレン酸ナトリウム(ICN)2.9×10−8M、及び、トリヨード−L−チロニンナトリウム塩(ICN)1×10−9Mからなる。
本発明の方法において使用できる別の種類の細胞は、アポリポタンパク質アポB及び任意にアポE並びにミクロソームのトリグリセリド伝達タンパク質を合成するための遺伝子をトランスフェクションした後で得られる細胞を含む。この細胞の例としては、D.G.Gretchら(The Journal of Biological Biochemistry、1998、Vol 271(15)、8682−8691)によって記載されるような感染した昆虫の細胞株が挙げられる。
HCV−RNAを含む粒子は、リポタンパク質を合成及び分泌できる細胞と接触すると、(例えばLVPの場合と同様に)この細胞のLDL受容体型リポタンパク質受容体を介して、又は、(例えばウイルスのRNAを調製する場合と同様に)当業者に公知の技術に従ったトランスフェクションによるインターナリゼーションによって、この細胞の中に入る。
このように、本発明の方法において使用する培地は、好ましくはVLDL又はカイロミクロン型の、リポタンパク質の合成及び分泌を促進する。
選択される適切な培地は、培養細胞の代謝を促進する物質、及び、リポタンパク質の合成を誘導するための少なくとも1種の物質を添加した改変DMEM培地である。
細胞の代謝を促進する物質としては、デキサメタゾン及びインスリンが挙げられる。
好ましい改変DMEM培地は、上記記載の培地であり、デキサメタゾン及びインスリンを添加した培地である。
リポタンパク質の合成を誘導するための物質としては、脂肪酸、好ましくは例えばオレイン酸塩等のC18又はC20の脂肪酸、及び、リゾホスファチジルコリン等のリン脂質、及び、22−又は25−OH−コレステロール等の様々な脂質が挙げられる。
リポタンパク質の合成を誘導するための物質してオレイン酸塩を、任意に22−又は25−OH−コレステロールと組み合わせて使用することは、本発明の別の特定の実施形態である。
本発明の方法によって培養したウイルスを、(例えば密度勾配による)遠心分離、並びに、抗アポB及び/又は抗アポE抗体を使用した免疫沈降等の様々な方法を用いて回収できる。
また、本発明は、本発明の方法によって得られたウイルス粒子又はその構成成分を抗原源として少なくとも含む診断用組成物にも関する。
当業者であれば、用いる診断方法によって使用するウイルス粒子の量を容易に決定できるであろう。
また、本発明は、少なくとも1種の抗ウイルス物質をスクリーニング及び/又は選択する方法であって、本発明の培養方法において上記抗ウイルス物質を培地中で接触させる段階を含む方法にも関する。
抗ウイルス物質の選択は、当業者に公知の方法、例えば、細胞内のウイルスのRNAの数を減少させること、及び/又は、様々な濃度における多様な阻害剤の存在下で上清中に分泌された感染性のウイルス粒子の数を減少させることによって実施する。
上記阻害剤は、他のウイルスタンパク質の機能を妨げるような、ヌクレオチド又はヌクレオシドの類似体、又は、ウイルスのプロテアーゼ等の物質に対する阻害剤であってよい。
しかしながら、本発明により、
生体内におけるHCVの増殖及び複製に対し、その性質及び/又は量に影響を及ぼすことができる治療用組成物であって、
とりわけリポタンパク質の合成を調節、抑制又は阻害できる物質、例えばミクロソームのトリグリセリド伝達タンパク質の阻害剤を含む
ことを特徴とする組成物の開発が可能になり、治療における展望が更に開ける。
「リポタンパク質の合成を調節、抑制又は阻害できる物質」という表現は、生体内におけるHCVの増殖及び複製について、それぞれ制御、低減又は抑制できるようにする任意の物質という意味で用いている。
これらの物質は、脂質代謝に対して薬理学的な活性があると認識されている物質群からスクリーニングにより選択できる。
リポタンパク質の合成を阻害できる物質の例としては、ミクロソームのトリグリセリド伝達タンパク質阻害剤が挙げられる。
本発明は、制限を加えるものではない例証として記載する以下の実施例、及び、付随する図1〜3により十分に理解できるであろう。
図1は、HepG2細胞の培養条件(オレイン酸塩を添加した改変DMEM培地と、標準培地との比較)が、ウイルスのHCV粒子の分泌に及ぼす影響を示すグラフを表わす。上記分泌は、培養上清中のウイルスのRNAを時間に対して定量することにより評価する。
図2は、改変DMEM培地中へのオレイン酸塩の添加が、ウイルス粒子の分泌に及ぼす影響を示すグラフを表わす。上記分泌は、培養上清中のHCV−RNAを時間に対して定量することにより評価する。
図3は、3週間培養して分化させたCaco−2細胞によるHCVウイルスの産生を示すグラフを表わす。上記産生は、培養上清中のウイルスのRNAを時間に対して計数することにより評価する。
<LVPの特徴付け>
(1.1.LVPの形態が全体的に球状であることの立証)
PCT出願WO02/10353に記載されるように、C型肝炎ウイルス陽性であると認められた患者由来の血清のLVPを精製する。
精製したLVPを除去した低密度(LDL)分画及び精製したLVPを、PBS中に希釈した。そして、3分間室温でFormvar支持膜(Electron Microscopy Science、PA)で被覆したメッシュサイズ200の銅グリッド上に試料滴を浮かせ、NaOHでpH7.2に調整した4%(質量/容量)の光学的タングステン酸溶液(phototungstic acid medium)上に浮かせることにより3分間染色して乾燥させた後、電子顕微鏡(JEOL device、Centre Commun d’Imagerie de Laennec、リヨン、フランス)で視覚化した。
LDL分画は、標準LDLと同じ、直径が平均25nmの均質な球状構造を有する粒子からなっていた。一方、精製したLVPは、直径が平均100nmと非常に大きな球状構造であった。
(1.2.LVP構成成分の分析)
a)LVPの脂質濃度の測定
コレステロール、リン脂質及びトリグリセリドの総濃度を、コレステロールRTU、phospholipids enzymatic PAP 150及びtriglyceride enzymatic PAP 150のキット(ビオメリュー社、Marcy l’Etoile、フランス)を製造者の推薦する方法に従って使用し、検量線を作成することにより測定した。
b)LVPのアポB濃度の測定
精製したLVP中のアポリポタンパク質アポBの濃度を、ELISA法で測定した。この測定をするために、平底96ウェルELISAプレート(Maxisorb;Nunc)を、モノクローナル抗ヒト抗アポB抗体(5μg/mL;clone 1609;Biodesign社、ソーコ市、メーヌ州)を添加したPBS(リン酸緩衝生理食塩水)100μlを使用して被覆した。プレートを4℃で一晩静置した後、反応をBSA(ウシ血清アルブミン)2%で停止させた。
まず試料をヒトIgG10μg/mLを添加したPBS−0.2%BSA混合物中で30分間室温においてインキュベートした後、100μL/ウェルの割合でプレート上に分配した。
37℃で2時間インキュベートし、PBS−0.05%Tween20溶液で洗浄した後、ペルオキシダーゼ結合ヤギ抗ヒトアポB抗体(1.6μg/mL;Biodesign社)を添加したPBS−0.2%BSA混合物を100μL/ウェルの割合で添加し、プレートを37℃で90分間インキュベートした。
プレートを洗浄し、o−フェニレンジアミン基質(シグマ社)を150μL/ウェルの割合で添加した。10分間反応させて、プレートを490nmにおいて読み取った。
c)結果
結果を、トリグリセリド/コレステロール(TG/Chol)及びトリグリセリド/アポB(TG/アポB)の割合として下記表中に示す。この表には比較のために、患者の正常リポタンパク質、すなわちLVPを抽出した後で得られたリポタンパク質における上記割合についても示す。
Figure 2006500918
密度の異なる2つの分画(すなわち低密度の分画及び超低密度の分画)中に存在したLVPは、アポBの1分子当たり、同じ分画中の正常リポタンパク質と比較して、より多くのトリグリセリドを含んでいる。
このデータにより以下のことが分かる:
−LVPは確かに脂質を含むこと、
−LVPの脂質濃度は正常リポタンパク質のものとは異なる;従って汚染は全くないこと、及び、
−LVPはアポBを含むこと。
(1.3.アポリポタンパク質B及びEの存在)
下記の方法でPLC細胞のアポB受容体及びアポE受容体との結合部位を封鎖した後では、この細胞へのLVPの導入が妨げられたことにより、アポB及びアポEの存在が実証された。
PLC5×10個/PFR/ヒト肝がん細胞株細胞(ATCC CRL 8024)(Alexander cells)(ヒト肝がん)5個を、96ウェルプレート(Maxisorb、Nunc)中で24時間、ウシ胎児血清(Biowhittaker社、Emerainville、フランス)10%、HEPES(Gibco/BRL)2mM、非必須アミノ酸(Gibco/BRL)1%及びペニシリン/ストレプトマイシン(Gibco/BRL)50IU/mLを添加したDMEM培地(Gibco、BRL)中で37℃において培養した。
まず、アポB受容体結合部位に対するモノクローナル抗体(4G3及び511;Ottawa Heart Institute Research Corporation、オタワ市、オンタリオ州、カナダ)でアポB受容体結合部位を封鎖し、次にモノクローナル抗体1D7(Ottawa Heart Institute Research Corporation)でアポE受容体結合部位を封鎖した。PLC細胞をPBSで3回洗浄し、精製したLVPと共に3時間インキュベートした。細胞を洗浄して、Rneasyキット(Qiagen社)の溶解バッファー350μl中で回収し、RNAを上述のように抽出した。
アポB及びアポE認識部位を封鎖するとLVPの認識が妨げられたことから、これらがアポリポタンパク質を含むことが示され、LVPのリポタンパク質構造が実証された。
(1.4.コアタンパク質及びウイルスのRNAからなるカプシドのLVP中における存在)
精製したLVPを次の方法で脱脂することにより、カプシドの存在が実証された。LVPをエーテル85%−ブタノール15%の溶液中で穏やかに撹拌しながら30分間インキュベートした。カプシドの存在を、電子顕微鏡(JEOL device、Centre Commun d’Imagerie de Laennec、リヨン、フランス)を使用して上記1.1に示す方法で視覚化した。
HCVウイルスコアタンパク質の存在を、上記のように脱脂したLVPを抗HCVコアタンパク質モノクローナル抗体(19D9D6;Jolivet−Reynaud、C.P.ら、1998、J.Med.Virol.、56、300−309)及び10nm金標識二次抗体と接触させて、上記のグリッドを使用して3%酢酸ウラニルに浮かせてネガティブ染色した後に免疫検出することにより視覚化する手法で、ウェスタンブロッティング法で確認した。
最後に、ウイルスのRNAの存在を、QIAampキット(Qiagen S.A.Courtaboeuf、フランス)を使用して、精製及び脱脂したLVPを抽出することによって実証した。
<培養条件がHepG2細胞によるHCVウイルスの産生に及ぼす影響>
まず、HepG2細胞を、PCT出願WO01/09289中に記載の、DMEM及びウシ胎児血清10%からなる培地(標準培地)中、又は、改変DMEM培地(すなわち、HEPES1%、グルタミン1%、ゲンタマイシン0.25mg/mL、Ultroser−G1.5%、ホルスコリン5×10−6M、PMA1.6×10−7M、酢酸レチノール5.6IU/mL、酪酸ナトリウム0.5×10−3M、ナイアシンアミド10−2M、ポリブレン2×10−6g/mL、亜セレン酸ナトリウム2.9×10−8M、及び、トリヨード−L−チロニンナトリウム塩1×10−9Mを添加したDMEM)中のいずれかにおいて培養した。
標準培地又は改変DMEM培地と共に細胞をFalcon社製24ウェル培養プレートに1ウェル当たり15万個播種し、24時間培養した。
培地を吸引して除去し、1ウェル当たりHCV−RNA50万個という割合のウイルスの存在下で、細胞を6時間、BSAを0.2%添加したDMEMを使用してインキュベートした。
細胞をPBSで洗浄し、標準培地又は改変培地のいずれかで、デキサメタゾン(hexamethasone)及びインスリン及びオレイン酸塩とBSAの混合物(オレイン酸塩0.15mMの割合)を添加する以外は上述のように培養した。
培養はすべて、5%CO雰囲気下、37℃で実施した。
その後、上清試料をウェルから回収し(3通り)、HCV−RNAをRT−PCRによって、Komurian−Pradel,F.(J.Virol.Methods、2001、95、111−119)が記載するプロトコールに従って定量した。
結果を、経過時間当たりのRNAコピー数/上清(mL)として図1中に示す。図中、菱形は標準培地、正方形はリポタンパク質の合成及び分泌を促進するための培地を使用した場合を表す。
この図から、リポタンパク質を合成及び分泌できる細胞を使用して、これを好ましい状況下に置くことにより、ウイルスの複製及びその分泌が改善されたことが実証される。
<リポタンパク質の合成及び分泌を促進するための培地へ脂質を添加することの重要性>
まず、HepG2細胞を上記実施例2中に記載の改変培地中で24時間培養し、Falcon社製24ウェル培養プレートに1ウェル当たり15万個の割合で播種した。
その後、細胞を、1ウェル当たりHCV−RNA40万個という割合のウイルスの存在下で、BSAを0.2%添加し、25−OH−コレステロール0.1μMを添加しない又は添加したDMEM培地中で6時間インキュベートした。
その後、上記実施例2中で示すように細胞を洗浄し、改変培地中で培養した。
細胞を接種して3日後に、オレイン酸塩とBSAの混合物(オレイン酸塩0.15mM)を添加した。
上清を回収し、HCV−RNAをRT−PCRによって定量した。
オレイン酸塩の使用の重要性を実証する結果を図2中に示す。図中、菱形は改変培地のみ、正方形はオレイン酸塩及び25−OH−コレステロールを添加した改変培地を使用した場合を表す。
<Caco−2細胞を使用したウイルスの培養>
Caco−2細胞を24ウェルプレート中の半透膜(Transwell、Costar)上で3週間、標準培地(ウシ胎児血清を10%添加したDMEM)中で分化させた。
このように調製した細胞を、HCV−RNA20万個/ウェルの割合のウイルス粒子と共に6時間インキュベートした。
細胞を洗浄し、ウシ胎児血清10%、及び、オレイン酸塩を0.15mM含むオレイン酸塩−タウロコール酸塩を添加したDMEM培地中で培養した。
挿入物の上の上清を回収し、ウイルスのRNAをRT−PCRによって定量した。
結果を図3中に示すが、これは、腸上皮細胞による、リポタンパク質の合成及び分泌を促進するための培地中でのHCVウイルスの培養について明らかにしている。
HepG2細胞の培養条件(オレイン酸塩を添加した改変DMEM培地と、標準培地との比較)が、ウイルスのHCV粒子の分泌に及ぼす影響を示すグラフを表わす。 改変DMEM培地中へのオレイン酸塩の添加が、ウイルス粒子の分泌に及ぼす影響を示すグラフを表わす。 3週間培養して分化させたCaco−2細胞によるHCVウイルスの産生を示すグラフを表わす。

Claims (16)

  1. C型肝炎ウイルスをin vitroで培養する方法であって、
    リポタンパク質の合成及び分泌を促進する適切な培地中で、C型肝炎ウイルスのRNAを含む粒子を、リポタンパク質を合成及び分泌できる細胞と接触させる段階を含み、かつ、
    こうして得られたウイルスを回収する
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記C型肝炎ウイルスのRNAを含む粒子は、LVPリポウイルス粒子(lipo−viro−particles)である
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記リポタンパク質を合成及び分泌できる細胞は、この能力を自然に有する細胞、及び、細胞の分化若しくは再分化を促進する培地中に導入した後で、又は、アポリポタンパク質B及びミクロソームのトリグリセリド伝達タンパク質を合成するための遺伝子をトランスフェクションした後で、この能力を獲得した細胞から選択される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 使用する細胞は、細胞の分化又は再分化を促進する培地中に導入した後で、リポタンパク質を合成及び分泌できる能力を獲得した細胞である
    ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記細胞は腸上皮細胞である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記細胞はCaco−2細胞である
    ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記細胞を、ウシ胎児血清を10%添加したDMEM培地で3週間前処理する
    ことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記細胞は肝細胞がん細胞である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記肝細胞がん細胞はHepG2細胞である
    ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記細胞を、リポタンパク質の合成を誘導するための物質を含む改変DMEM培地とあらかじめ接触させる
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載の方法。
  11. 前記リポタンパク質の合成を誘導するための物質はオレイン酸塩である
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記リポタンパク質の合成を促進する培地は、培養細胞の代謝を促進する物質、及び、リポタンパク質の合成を誘導するための少なくとも1種の物質を添加した改変DMEM培地由来の培地である
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記培地はオレイン酸塩をリポタンパク質の合成を誘導する物質として含む
    ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記培地はまた、22−又は25−OH−コレステロールをリポタンパク質の合成を誘導する別の物質として含む
    ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 少なくとも1種の抗ウイルス物質をスクリーニング及び/又は選択する方法であって、
    請求項1〜14のいずれか1項に記載の培養方法において前記抗ウイルス物質を培地中で接触させる段階を含む
    ことを特徴とする方法。
  16. 生体内におけるHCVの増殖及び複製に対し、その性質及び/又は量に影響を及ぼすことができる治療用組成物であって、
    とりわけリポタンパク質の合成を調節、抑制又は阻害できる物質を含む
    ことを特徴とする組成物。
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