JP2006352772A - 増幅器、無線受信機、信号受信機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力信号を増幅する増幅器34であって、増幅器34から出力した出力信号のうち、受信目的である必要信号S1等、又は、必要信号S1等以外の信号である不要信号CSを増幅器34の入力側に帰還させることによって、不要信号CSの影響を低減する帰還回路を有し、帰還回路には、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ34b、誘電体フィルタ又はYIG(Yttrium Iron Garnet)フィルタのいずれかが配置されていることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
GPS受信機は、例えば、4個のGPS衛星からの衛星電波に乗せられた信号(以後、衛星信号と呼ぶ)に基づいて、信号が各GPS衛星から発信された時刻とGPS受信機に到達した時刻との差(以後、遅延時間と呼ぶ)によって、各GPS衛星とGPS受信機との間の距離(以後、擬似距離と呼ぶ)を求める。そして、現在時刻における各GPS衛星の位置を各GPS衛星の軌道情報(以後、エフェメリスと呼ぶ)によって算出し、各GPS衛星の軌道上の位置と、上述の擬似距離を使用して、現在位置の測位演算を行うようになっている(例えば、特許文献1)。
ところが、例えば、GPS受信機と通信装置が一体となった携帯電話機においては、GPS受信機が受信する衛星信号よりも、はるかに電力の大きい送信信号が通信装置によって送信される。そして、GPS受信機がこの送信信号を受信することによって、衛星信号のSNR(Signal to noise ratio)が劣化する。このため、上述の携帯電話機においては、通話中には測位演算をすることができない場合があるという問題がある。
これに対して、GPS受信機のアンテナと、GPS受信機本体との間にSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタを挿入することによって、送信信号(妨害信号)を減衰させることによって、衛星信号のSNRの劣化を低減する技術が実用されている。
このため、例えば、前記増幅器がGPS受信機に配置されている場合において、無線受信機と前記増幅器の間に、前記不要信号を減衰させるためのフィルタを配置しなくても、前記不要信号の影響を低減することができる。これは、フィルタによって前記必要信号が減衰することがなく、また、フィルタ自体が発生する雑音が前記必要信号に付加されることもないことを意味する。したがって、例えば、前記増幅器が配置されるGPS受信機のNFが大きくなることはない。
しかも、第1の発明の構成によれば、前記帰還回路には、SAWフィルタ、誘電体フィルタ又はYIGフィルタのいずれかが配置されている。
このSAWフィルタ等は、狭帯域であり、かつ、目的とする周波数の信号と目的外の周波数の信号とを明確に区別するエッジのシャープな周波数特性を有する。このため、前記帰還回路にSAWフィルタ、誘電体フィルタ又はYIGフィルタのいずれかを配置することによって、前記不要信号の影響を効率的に低減することができる。
これにより、妨害信号の有無にかかわらず、従来よりも衛星信号のSNRを向上させることができる。
これにより、前記不要信号の影響を低減することができる。
一方、前記不要信号は前記帰還回路によって遮断され、帰還しないから、前記増幅器に入力される前記不要信号の信号強度が大きくなることはない。
これにより、前記不要信号の影響を低減することができる。
この点、第2の発明の構成によれば、前記増幅器は、前記フロントエンドに配置されているから、NFが小さくかつゲインの高い素子を有効に活用することができる。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1に示すように、端末20は、GPS装置30を有し、GPS衛星12a,12b,12c及び12dから信号S1,S2,S3及びS4を受信することができる。このGPS装置30は、無線受信機の一例であり、信号受信機の一例でもある。そして、信号S1等は、GPS装置30による受信目的の信号であり、必要信号の一例である。信号S1等の周波数は、例えば、1.575ギガヘルツ(GHz)である。
また、GPS衛星12a等は、1個乃至3個であってもよいし、5個以上であってもよい。
図2は端末20の主なハードウエア構成を示す概略図である。
図2に示すように、端末20は、コンピュータを有しており、コンピュータは、バス22を有する。
図3は、端末20の要部であるGPS装置30及び通信装置60を示している。
図3に示すように、GPS装置30は、GPSアンテナ32及び狭帯域LNA(Low Noise Amplifier)34等を有する。
GPSアンテナ32はGPS衛星12a等から信号S1等を受信し、狭帯域LNA34に出力する。この狭帯域LNA34は、増幅器の一例である。
狭帯域LNA34は、ベースバンド部56が信号S1等を解析するために規定された増
幅度(利得又はゲインとも呼ぶ)において信号S1等を増幅する増幅器である。
狭帯域LNA34はまた、通信信号CS等の他の信号を入力した場合には、信号S1等
と共に通信信号CS等も増幅する。狭帯域LNA34に入力する信号S1等は入力信号の
一例である。
狭帯域LNA34は、入力された信号S1等を増幅し、フィルタ36に出力する。
ローカル発振器40は、ミキサ38にローカル信号を出力し、周波数を変換するダウンコンバータとして機能する。
AGC付RFAMP42から出力された信号は、フィルタ44に入力される。フィルタ44は、例えば、SAWフィルタである。
フィルタ44から出力された信号は、直交検波器46に入力される。直交検波器46は、入力した信号を同相成分と直交成分に分離し、同相成分をAGC付増幅器48に出力し、直交成分をAGC付増幅器50に出力する。
ベースバンド部56は、デジタル信号として入力された信号S1と、予め保持している信号との相関を取って、各信号S1等を送信した各GPS衛星12a等を特定する。また、ベースバンド部56は、GPS装置30が受信した各信号S1等の位相も特定する。各信号S1等を送信した各GPS衛星12a等を特定すること、及び、GPS装置30が受信した各信号S1等の位相の特定することが、ベースバンド部56による信号S1の解析の一例である。具体的には、例えば、信号S1等は、各GPS衛星12a等によって異なるC/A(Clear and Acquision または Coarse and Access)コードである。そして、ベースバンド部56は、予め保持している各GPS衛星12a等のC/Aコードと、入力されたC/Aコードとの相関をとるのである。
なお、ADC52等から出力されたデジタル信号は、AGC制御装置58にも入力される。
このため、ベースバンド部56による解析が不可能になったり、解析の精度が劣化し、端末20による測位が不可能になったり、測位精度が低下したりする。
端末20は、狭帯域LNA34によって、通信信号CSの影響を低減するようになっている。
以下、狭帯域LNA34の構成等について、図4及び図5を使用して説明する。
図5は、帰還波の一例等を示す図である。
図4に示すように、GPSアンテナ32に入力した信号は狭帯域LNA34に出力され、狭帯域LNA34において増幅されてフィルタ36に出力される。
狭帯域LNA34においては、入力側の抵抗値がZ1、SAWフィルタ34bの抵抗値がZ2であり、そのゲインはZ2/Z1である。
狭帯域LNA34においては、低雑音デバイス34aから出力した信号がSAWフィルタ34bが配置された負帰還回路34cを介して、狭帯域LNA34の入力側の点Pに帰還するようになっている。上述の負帰還回路34cは、帰還回路の一例である。
一方、図5(b)に示すように、GPSアンテナ32からは、入力波Aを点Pに出力する。入力波Aは、信号S1等と通信信号CSを含む。
このため、図5(c)に示すように、点Pからの出力波C1は、信号S1等のみとなる。
このため、GPSアンテナ32と狭帯域LNA34の間に、通信信号CSを減衰させるためのフィルタを配置しなくても、通信信号CSの影響を低減することができる。これは、フィルタによってGPS衛星12a等からの信号S1等が減衰することがなく、また、フィルタ自体が発生する雑音が信号S1等に付加されることもないことを意味する。したがって、GPS装置30のNFが大きくなることはない。
これにより、妨害信号の有無にかかわらず、GPSアンテナ32と狭帯域LNA34の間に、通信信号CSを減衰させるためのフィルタを配置する場合よりも、信号S1等のSNRを向上させることができる。
この点、GPS装置30において、狭帯域LNA34は、フロントエンドに配置されているから、NFが小さくかつゲインの高い素子を有効に活用することができる。
なお、本実施の形態とは異なり、負帰還回路34cには、1ギガヘルツ(GHz)乃至数ギガヘルツ(GHz)帯域において、エッジがシャープな周波数特性というSAWフィルタ34bと同様の性質を有する他の種類のフィルタを配置してもよい。そのような性質のフィルタとしては、例えば、誘電体フィルタ、YIG(Yttrium Iron Garnet)フィルタ等がある。
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態における端末20Aの構成は、上記第1の実施の形態の端末20と多くの構成が共通するため共通する部分は同一の符号等とし、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図7は、帰還波の一例等を示す図である。
図6に示すように、狭帯域LNA34Aにおいては、低雑音デバイス34aから出力した信号がSAWフィルタ34dが配置された正帰還回路34eを介して、狭帯域LNA34の入力側の点Pに帰還するようになっている。上述の正帰還回路34eは、帰還回路の一例である。
一方、図7(b)に示すように、GPSアンテナ32からは、入力波Aを点Pに出力する。入力波Aは、信号S1等と通信信号CSを含む。
一方、通信信号CSは正帰還回路34eによって帰還しないから、狭帯域LNA34Aに入力される通信信号CSの信号強度が大きくなることはない。
このため、図7(c)に示すように、点Pからの出力波C2においては、入力波Aよりも、信号S1等のSNRが改善している。
また、端末20又は20Aは、短距離通信装置である例えば、Bluetooth(登録商標)を有し、Bluetoothが送信する電波の影響を低減するようにしもよい。
Claims (6)
- 入力信号を増幅する増幅器であって、
前記増幅器から出力した出力信号のうち、受信目的である必要信号、又は、前記必要信号以外の信号である不要信号を前記増幅器の入力側に帰還させることによって、前記不要信号の影響を低減する帰還回路を有し、
前記帰還回路には、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ、誘電体フィルタ又はYIG(Yttrium Iron Garnet)フィルタのいずれかが配置されていることを特徴とする増幅器。 - 前記帰還回路は、前記必要信号の通過を遮断するバンドエリミネイト特性を有する負帰還回路であることを特徴とする請求項1に記載の増幅器。
- 前記帰還回路は、前記不要信号の通過を遮断し、前記必要信号を通過させるバンドパス特性を有する正帰還回路であることを特徴とする請求項1に記載の増幅器。
- 前記増幅器は、受信機においてアンテナに近いフロントエンドに配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の増幅器。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の増幅器を有する無線受信機。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の増幅器を有する信号受信機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005179400A JP2006352772A (ja) | 2005-06-20 | 2005-06-20 | 増幅器、無線受信機、信号受信機 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020057957A (ja) * | 2018-10-03 | 2020-04-09 | 日本電波工業株式会社 | 増幅装置、ダウンコンバータ、および受信装置 |
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2005
- 2005-06-20 JP JP2005179400A patent/JP2006352772A/ja active Pending
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