JP2006343436A - ホログラム記録方法、ホログラム記録装置及びホログラム記録媒体 - Google Patents

ホログラム記録方法、ホログラム記録装置及びホログラム記録媒体 Download PDF

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【課題】 ホログラフィを用いて浮き上がった画像であり、かつ視野角が360°に亘り立体的に観察でき、高画質な画像を、安価で簡易な方法により得られるホログラム記録方法、ホログラム記録装置及びホログラム記録媒体を提供すること。
【解決手段】 可干渉性を有する物体光及び参照光を用い、前記物体光を、感光材料の感光面を透過させ、記録対象物の略全表面に略同時に照射し、該表面から反射する反射物体光を、前記感光面に入射させ、前記参照光を、前記反射物体光の入射と反対する側から前記感光面に照射し、干渉縞を生成し、前記干渉縞を記録する方法を含み、前記物体光及び前記参照光の出射から、前記感光面に入射するまでの光路差の最小距離をLminとし、前記物体光及び前記参照光の可干渉距離をLcとしたとき、次式、Lmin<Lcを満たすように、前記記録対象物と前記感光面が配置されるホログラム記録方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像記録方法、特にホログラフィを用いて浮き上がった画像が得られ、かつ視野角が360°に亘り立体的に観察でき、高画質なホログラムを記録する方法、ホログラム記録装置及び該ホログラム記録方法により記録されたホログラムに関する。
ホログラフィにより記録されたホログラムは、対象物から反射する物体光と、該物体光とは別に照射する参照光との干渉によって生ずる干渉縞が記録されたもので、これに参照光と同じ光を当てると、元の対象物と同じ立体的な画像を観察することができる。
前記干渉縞を生じさせるには、位相が揃っており、波形が空間的、時間的に十分に長く保たれている干渉性(コヒーレント)のある光、例えば、レーザ光が一般的に用いられている。そのため、元の対象物を立体的な画像として再生するには、参照光と同じレーザ光を前記ホログラムに照射し前記干渉縞に応じた回折光を生じさせて立体像を再現する必要がある。太陽光などのいわゆる白色光を照射しても、各波長の光が混合しているため、立体像がぼけてしまい、クリヤーに再現できない。
そこで、前記白色光の単色化(ブラッグ反射)を利用してクリヤーに再現できるホログラム技術が知られており、例えば、イメージホログラム、リップマンホログラム、デニシュクホログラム、レインボーホログラムなどが挙げられる。
これらのホログラムは白色光で元の立体画像などを再現できるので、ロゴマークやキャラクター、パッケージなどのラベルやシート、コピーや偽造防止(セキュリティー)などに用いられている。
このような白色光再生ホログラムを記録する方法としては、従来から、光源からの光を分割して利用する方法が用いられる。即ち、He−Neなどのレーザ光を光源として、該レーザ光をハーフミラーにより透過光と反射光とに分割し、前記透過光は、物体光として物体に照射され、該物体から反射した物体光がホログラム用記録乾板の感光面に入射される。他方、前記反射光は、参照光として、前記ホログラム用記録乾板の感光面とは反対側の支持体面に入射される。そして、前記ホログラム用記録乾板面上に、前記物体光と前記参照光とにより干渉縞が生じ、該干渉縞が前記ホログラム用記録乾板面に記録されてホログラムが完成するというリップマンホログラム記録方法が用いられる。一般的に、前記ホログラムはマスターホログラムとして用いられ、該マスターホログラムから再生した実像を記録したラベルやシート状のホログラムが用いられる。該マスターホログラムを図柄、数字やマークなど数種を用い、1枚のホログラムに記録することにより、ある角度では前記図柄のみ、別の角度では数字のみ観察できるようなホログラムを作成できる。
前記リップマンホログラム記録方法により、直接物体に前記物体光を照射し、ホログラム用記録乾板の感光面に反射した物体光を集光させ、該ホログラム用記録乾板の感光面と反対側の支持体面から前記参照光を照射して、該感光面上に発生する干渉縞を記録してホログラムが作製され、白色照明光で立体像を再現できるホログラム記録方法が知られている(特許文献1参照)。
しかし、前記記録方法の場合、物体光は、静止した物体の一方向から照射されるため、記録される立体像として見える範囲が限られ、全周囲に亘る立体像を得ることができず、立体像としては満足が得られない。
物体の全周囲に亘る立体像を得るホログラムとして、ホログラフィックステレオグラムによるホログラム記録方法が知られている。前記ホログラフィックステレオグラムの記録方法は、物体の水平方向の全周囲に亘り、カメラなどにより順次撮影し、得られた多数の画像を原画として、これらを前記リップマンホログラム記録方法により1枚のホログラム記録媒体に記録する方法である(特許文献2参照)。
しかし、このホログラム記録方法の場合、カメラが撮影した方向、即ち水平方向から観察される立体像として再現することができるが、撮影されない上方向などからは、元の立体像として再現することができないという問題がある。
このような問題を改善し、上方向などからも立体的に観察しうるホログラム記録方法として、コンピュータを用いて、視差を利用した物体の3次元像を画像処理技術により作成する記録方法も知られている。この記録方法は、水平方向及び垂直方向の視差情報を要素ホログラムとして記録する方法で、該要素ホログラムの集合体を作成し、一つの立体像としてホログラム記録する方法であり、この方向によれば上下左右にわたり立体像を全周囲再現することが可能である(特許文献2参照)。
しかし、このホログラム記録方法の場合、前記要素ホログラムという画像単位の集合体により画像が形成されるため、高画質を求めると、該要素ホログラムの数が膨大となり、多量の該要素ホログラムデータの作成や処理が必要となり、作成工程が複雑化し安価なホログラムが得られ難く、簡易な記録方法として不十分である。
特開平5−19672号公報 特開平10−26924号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ホログラフィを用いて浮き上がった画像であり、かつ視野角が360°に亘り立体的に観察でき、高画質な画像を、安価で簡易な方法により得られるホログラム記録方法、ホログラム記録装置及びホログラム記録媒体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 可干渉性を有する物体光及び参照光を用い、
前記物体光を、感光材料の感光面を透過させ、記録対象物の略全表面に略同時に照射し、該表面から反射する反射物体光を、前記感光面に入射させ、
前記参照光を、前記反射物体光の入射と反対する側から前記感光面に照射し、
前記物体光と前記参照光とによる干渉縞を生成し、
前記干渉縞を前記感光材料に記録する方法を含み、
前記物体光が、出射されてから、前記反射物体光として前記感光面に入射するまでの光路長(mm)と、前記参照光が、出射されてから、前記感光面に入射するまでの光路長(mm)との差が最小となる距離(mm)をLminとし、前記物体光及び前記参照光の可干渉距離(mm)をLcとしたとき、次式、Lmin<Lcを満たすように、前記記録対象物と前記感光面が配置されることを特徴とするホログラム記録方法である。
該<1>に記載のホログラム記録方法においては、前記可干渉性を有する物体光が、前記記録対象物に向けられて照射されると、直接記録対象物に照射される前記物体光と、一旦反射されて時間的に僅かに遅延して該記録対象物に照射される前記物体光の双方が、前記記録対象物の底面の一部を除く略全表面に略同時に照射され、該表面から反射した前記反射物体光は前記感光材料の前記感光面に入射される。他方、前記可干渉性を有する参照光は、前記感光材料の前記感光面と反対側の面に照射される。前記参照光が前記物体光と異なる方法から照射され、前記感光材料の感光面近辺において前記物体光と前記参照光が重なり合うと、光の干渉、即ち、互いに強め合う干渉と、弱め合う干渉が生じ、光の進行する方向と垂直な面に対し、該垂直面と平行な平行面上に光の濃淡からなる干渉縞が生成される。更に、この干渉縞が生ずる前記平行面は、光の進行する方向に多重に生じ、その各平行面の間隔は、前記光源からの光の波長と、前記記録対象物と前記感光材料との距離と、前記記録対象物の反射位置により決定されることになる。生成された前記干渉縞には、前記記録対象物から反射した物体光の強度(物体光の明るさ)と位相(物体光がどの方向から来たかの情報)が含まれる。発生した前記干渉縞はそのままの形で前記感光材料の前記感光面に記録される。即ち、前記感光材料の表面上に前記干渉縞の濃淡が記録され、厚み方向に、該表面と前記間隔と同じ間隔をおいた第1の平行面に同様に干渉縞の濃淡が記録され、前記厚み方向に更に同一間隔をおいた第2の平行面に同様に記録され、次々と厚み方向に多重に記録される。
前記物体光が、出射されてから、前記反射物体光として前記感光面に入射するまでの光路長(mm)と、前記参照光が、出射されてから、前記感光面に入射するまでの光路長(mm)との差が最小となる距離(mm)をLminとし、前記物体光及び前記参照光の可干渉距離(mm)をLcとしたとき、次式、Lmin<Lcを満たすように、前記記録対象物と前記感光面が配置されると、前記干渉縞が安定して生成される。
<2> 感光面を透過し、該感光面に入射する反射物体光が、記録対象物からの反射光及び該反射光を反射鏡に反射させた再反射光であって、前記記録対象物以外から直接反射した反射光を含まない前記<1>に記載のホログラム記録方法である。
該<2>に記載のホログラム記録方法においては、前記物体光が直接前記記録対象物に照射され、更に前記物体光が前記反射鏡に反射して、前記記録対象物に照射されるので、前記記録対象物の略全表面に略同時に照射される。更に、前記記録対象物以外から直接反射した反射光を含まないように形成されていると、該直接反射光が前記感光面に入射することはなく、前記直接反射光による発生する干渉像の歪みや不鮮明などの弊害が回避される。
<3> 感光面に入射する反射物体光が、前記感光面近辺に集光し、結像する前記<1>から<2>のいずれかに記載のホログラム記録方法である。
該<3>に記載のホログラム記録方法においては、前記物体光が、前記記録対象物だけでなく前記反射鏡にも反射するので、前記感光材料の感光面近辺に効率よく集光され、該感光面近辺に結像され、前記記録対象物と同じ立体的な虚像が形成される。
<4> 感光面に入射する反射物体光の光軸と、参照光の光軸とのなす鋭角の少なくとも一部が10〜80°である前記<1>から<3>のいずれかに記載のホログラム記録方法である。
該<4>に記載のホログラム記録方法においては、前記感光面に入射する前記物体光の光軸と、前記参照光の光軸とのなす鋭角の少なくとも一部が10〜80°で設けられていると、該なす鋭角に応じた微細な干渉縞が形成される。
<5> 光源からの光を光分割手段により物体光と参照光とに分割する前記<1>から<4>のいずれかに記載のホログラム記録方法である。
該<5>に記載のホログラム記録方法においては、光源からの光が光分割手段により物体光と参照光とに分割されると、各々別ルートを経由し、前記物体光は前記記録対象物に照射され、前記参照光は前記感光材料の感光面と反対側の面に照射されるので、光干渉が効果的に生じ好適な干渉縞が生成される。
<6> 反射鏡が、物体光が通過する開口部を有する空胴体からなり、該空胴体の内表面が鏡面である前記<1>から<5>のいずれかに記載のホログラム記録方法である。
該<6>に記載のホログラム記録方法においては、前記反射鏡が、前記物体光が通過する開口部を有する空洞体からなり、かつ内表面が鏡面であると、前記物体光が前記感光材料及び前記開口部を通過して、前記空洞体内に載置された前記記録対象物に照射された際に、反射し、更に該反射光が前記空洞体内の鏡面にも反射して、それらの反射光は前記開口部を通過して、感光材料の感光面に入射される。
<7> 反射鏡が、2個以上の反射鏡からなる前記<1>から<6>のいずれかに記載のホログラム記録方法である。
該<7>に記載のホログラム記録方法においては、前記反射鏡が、2個以上の反射鏡であると、設計の自由度が高まり、着脱可能な部分的を容易に設けることができ、前記反射鏡の前記着脱可能な部分を外した状態で、前記反射鏡の内部に前記記録対象物を載置することができる。
<8> 反射鏡が、曲面鏡である前記<1>から<7>のいずれかに記載のホログラム記録方法である。
該<8>に記載のホログラム記録方法においては、前記反射鏡が、曲面鏡であると、前記反射鏡内部で、前記物体光の反射及び再反射が起こり易く、前記感光材料の前記感光面近辺に、反射された前記物体光が効率よく集光される。
<9> 感光面と対向する側の曲面鏡が、球面凹反射鏡、非球面凹反射鏡、放物曲面凹反射鏡及び楕円面凹反射鏡から選択される少なくとも1種である前記<8>に記載のホログラム記録方法である。
該<9>に記載のホログラム記録方法においては、感光面と対向する側の前記曲面鏡が、球面凹反射鏡、非球面凹反射鏡、放物曲面凹反射鏡及び楕円面凹反射鏡のいずれかであると、前記物体光の反射及び再反射が起こり易く、前記感光材料の前記感光面近辺に、反射された前記物体光が効率よく集光される。
<10> 曲面鏡の一部が、請求項9に記載の曲面鏡以外の形状である前記<1>から<9>のいずれかに記載のホログラム記録方法である。
該<10>に記載のホログラム記録方法においては、曲面鏡の一部に、前記<9>に記載の曲面鏡以外の形状があっても、前記物体光の反射及び再反射が起こり、前記感光材料の前記感光面近辺に、反射された前記物体光が集光される。
<11> 曲面鏡の形状が、該曲面鏡の、該曲面の中心を通り、かつ該中心部の曲面に垂直な軸を含む面を基準として、面対称である前記<1>から<10>のいずれかに記載のホログラム記録方法である。
該<11>に記載のホログラム記録方法においては、曲面鏡の形状が、該曲面鏡の、該曲面の中心を通り、かつ該中心部の曲面に垂直な軸を含む面を基準として、面対称であると、曲面鏡における反射が均一になり、効果的に前記感光材料の前記感光面近辺に、反射された前記物体光が集光される。
<12> 光源からの光が、波長360〜850nmから選択される1種以上の波長からなるレーザ光である前記<1>から<11>のいずれかに記載のホログラム記録方法である。
該<12>に記載のホログラム記録方法においては、前記光源からの光が、波長360〜850nmから選択される1種以上の波長からなるレーザ光であると、該レーザ光の位相が揃い、波形が空間的、時間的に十分に長く保たれている干渉性(コヒーレント)があるため、前記感光面に入射する前記物体光と前記参照光との光干渉が生成され易く、高精細な干渉縞が形成される。
<13> 波長400〜500nmから選択される1種の波長、波長500〜600nmから選択される1種の波長及び波長600〜700nmから選択される1種の波長からなる3種の物体光及び参照光を用い、反射物体光を感光面に波長ごとに入射させ、前記参照光を、前記感光面に波長ごとに照射させる前記<1>から<12>のいずれかに記載のホログラム記録方法である。
該<13>に記載のホログラム記録方法においては、波長400〜500nmから選択される1種の波長、波長500〜600nmから選択される1種の波長及び波長600〜700nmから選択される1種の波長からなる3種の物体光が、前記記録対象物に略全表面に略同時に波長ごとに照射され、前記3種の参照光が、感光材料の感光面と反対側の面に波長ごとに照射されると、例えば、波長500〜600nmから選択される青色、波長600〜700nmから選択される緑色、波長600〜700nmから選択される赤色の3原色により、前記感光面近辺にフルカラーの結像が得られ、フルカラーのホログラムが得られる。
<14> 可干渉性を有する物体光及び参照光を用い、
前記物体光を、感光材料の感光面を透過させ、記録対象物の略全表面に略同時に照射し、該表面から反射する反射物体光を、前記感光面に入射させる物体光入射手段と、
前記参照光を、前記反射物体光の入射と反対する側から前記感光面に照射する参照光照射手段と、
前記物体光と前記参照光とによる干渉縞を生成する干渉縞生成手段と、
前記干渉縞を前記感光材料に記録する手段を含み、
前記物体光が、出射されてから、前記反射物体光として前記感光面に入射するまでの光路長(mm)と、前記参照光が、出射されてから、前記感光面に入射するまでの光路長(mm)との差が最小となる距離(mm)をLminとし、前記物体光及び前記参照光の可干渉距離(mm)をLcとしたとき、次式、Lmin<Lcを満たすように、前記記録対象物と前記感光面が配置されることを特徴とするホログラム記録装置である。
<15> 感光面を透過し、該感光面に入射する反射物体光が、記録対象物からの反射光及び該反射光を反射鏡に反射させた再反射光であって、前記記録対象物以外から直接反射した反射光を含まない前記<14>に記載のホログラム記録装置である。
<16> 物体光入射手段が、感光面に入射させる反射物体光を、感光材料の感光面近辺に集光させ、結像させる前記<14>から<15>のいずれかに記載のホログラム記録方装置である。
<17> 参照光入射手段が、感光面に入射させる反射物体光の光軸と、参照光の光軸とのなす鋭角の少なくとも一部が10〜80°で参照光を入射させる前記<14>から<16>のいずれかに記載のホログラム記録装置である。
<18> 物体光及び参照光が、光源からの光が光分割手段により分割された可干渉性を有する物体光及び参照光である前記<14>から<17>のいずれかに記載のホログラム記録装置である。
<19> 反射鏡が、記録対象物に照射する物体光が通過する開口部を有する空胴体からなり、該空胴体の内表面が鏡面である前記<14>から<18>のいずれかに記載のホログラム記録装置である。
<20> 反射鏡が、2個以上の反射鏡からなる前記<14>から<19>のいずれかに記載のホログラム記録装置である。
<21> 反射鏡が、曲面鏡である前記<14>から<20>のいずれかに記載のホログラム記録装置である。
<22> 感光面と対向する側の曲面鏡が、球面凹反射鏡、非球面凹反射鏡、放物曲面凹反射鏡及び楕円面凹反射鏡から選択される少なくとも1種である前記<21>に記載のホログラム記録装置である。
<23> 曲面鏡の一部が、請求項23に記載の曲面鏡以外の形状である前記<14>から<22>のいずれかに記載のホログラム記録装置である。
<24> 曲面鏡の形状が、該曲面鏡の、該曲面の中心を通り、かつ該中心部の曲面に垂直な軸を含む面を基準として、面対称である前記<14>から<23>のいずれかに記載のホログラム記録装置である。
<25> 光源からの光が、波長360〜850nmから選択される1種以上の波長からなるレーザ光である前記<14>から<24>のいずれかに記載のホログラム記録装置である。
<26> 波長400〜500nmから選択される1種の波長、波長500〜600nmから選択される1種の波長及び波長600〜700nmから選択される1種の波長からなる3種の物体光及び参照光を用い、反射物体光を感光面に波長ごとに入射させる物体光入射手段と、前記参照光を、前記感光面に波長ごとに照射させる参照光照射手段とを含む前記<14>から<25>のいずれかに記載のホログラム記録装置である。
<27> 前記<1>から<13>のいずれかに記載のホログラム記録方法により記録されたことを特徴とするホログラム記録媒体である。
本発明によると、ホログラフィを用いて浮き上がった画像であり、かつ視野角が360°に亘り立体的に観察でき、高画質な画像を、安価で簡易な方法により得られるホログラム記録方法、ホログラム記録装置及びホログラム記録媒体を提供することができる。
(ホログラム記録方法)
可干渉性を有する物体光及び参照光を用い、前記物体光を、感光材料の感光面を透過させ、記録対象物の略全表面に略同時に照射し、該表面から反射する反射物体光を、前記感光面に入射させ、前記参照光を、前記反射物体光の入射と反対する側から前記感光面に照射し、前記物体光と前記参照光とによる干渉縞を生成し、前記干渉縞を前記感光材料に記録する方法及び必要に応じて適宜選択したその他の方法を含み、前記物体光が、出射されてから、前記反射物体光として前記感光面に入射するまでの光路長(mm)と、前記参照光が、出射されてから、前記感光面に入射するまでの光路長(mm)との差が最小となる距離(mm)をLminとし、前記物体光及び前記参照光の可干渉距離(mm)をLcとしたとき、次式、Lmin<Lcを満たすように、前記記録対象物と前記感光面が配置されるホログラム記録方法である。
(ホログラム記録装置)
前記ホログラム記録装置は、物体光入射手段と、参照光入射手段と、干渉縞生成手段と、干渉縞記録手段及び目的に応じ適宜選択したその他の手段を含むホログラム記録装置である。
本発明のホログラム記録方法は、本発明のホログラム記録装置により実施することができ、該記録装置の説明を通じてその詳細をも明らかにすることとする。
本発明のホログラム記録方法における前記物体光を、記録対象物の略全表面に略同時に照射し、該表面から反射する反射物体光の感光面への入射は、本発明のホログラム記録装置における前記物体光入射手段により好適に行うことができ、
本発明のホログラム記録方法における前記参照光の前記反射物体光の入射と反対する側からの入射は、本発明のホログラム記録装置における前記参照光入射手段により好適に行うことができ、
本発明のホログラム記録方法における前記物体光と前記参照光とによる前記干渉縞の生成は、本発明のホログラム記録装置における前記干渉縞生成手段により好適に行うことができ、
本発明のホログラム記録方法における前記干渉縞の記録は、本発明のホログラム記録装置における前記干渉縞記録手段により好適に行うことができ、
本発明のホログラム記録方法における前記その他の方法は、本発明のホログラム記録装置における前記その他の手段により好適に行うことができる。
―物体光入射手段―
前記物体光入射手段は、可干渉性を有する物体光を、前記感光面を透過させ、記録対象物に直接照射し、更に前記曲面鏡に反射させた再反射光を間接的に照射することにより前記記録対象物の略全表面に略同時に照射し、該表面から反射する反射物体光を直接及び前記曲面鏡を介して前記感光面に入射させ、該感光面近辺で集光させ、結像させる手段である。
前記物体光は、単独のみならず、複数用いてもよい。複数の物体光を用いることにより、前記記録対象物の略全表面に略同時に、より多くの物体光を照射することができ、より好適な結像を得ることができる。
前記物体光の照射時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、強度の強いパルスレーザの場合、1ps〜1,000nsが好ましく、10ps〜100nsがより好ましい。前記照射時間が、1ps未満であると、感光材料の感度が低下することがあり、1,000nsを超えると物体が移動したり、振動でぼけることがある。静止物をCWレーザで露光する場合、10μs〜100secが好ましく、100μs〜10secがより好ましい。露光が短すぎると露光不足で像が得られないことがあり、長すぎるとバックグラウンド光の影響でコントラストが低下することがある。
前記感光面に入射する前記物体光と、前記感光面から入射し、前記記録対象物に反射して、再度前記感光面に入射する反射物体光とは、光軸どおしが同軸となるので、干渉することはない。また、前記反射物体光が、前記反射鏡の内壁に反射して前記感光面に入射する場合は、前記感光面に入射する前記物体光の光軸と、該反射鏡から反射した前記反射物体光との光軸とが同軸とならず、前記感光面において、鋭角をもって交わることになる。
該鋭角をもって、前記物体光と前記反射物体光とが交わった場合にも、干渉が起き、前記感光面に干渉縞が形成される。しかし、再生時に、前記鋭角の方向から、参照光によって引き起こされる光以外の光を入射させなければ、記録した干渉縞が再生されるだけで、前記反射物体光により生じた干渉縞が再生されることはないので、弊害とはならない。
−可干渉距離−
前記可干渉距離とは、レーザ光どおしが干渉を起こすことができる光路差をいい、例えば、2つに分割された各光波が別経路を経て再び交わるまでの、各光路長の差をいう。
前記物体光が、出射されてから、前記反射物体光として前記感光面に入射するまでの光路長(mm)と、前記参照光が、出射されてから、前記感光面に入射するまでの光路長(mm)との差が最小となる距離(mm)をLminとし、前記レーザ光の前記可干渉距離(mm)をLcとしたとき、次式、Lmin<Lcを満たすように、前記記録対象物と前記感光面が配置されることが好ましく、1.5Lmin<Lcがより好ましい。
前記可干渉距離Lcが、前記最小距離Lmin以下であると、前記物体光及び前記参照光とによる干渉が起きないことがある。
光源が2つの場合、前記物体光が一の光源から出射されてから、前記反射物体光の前記感光面への入射までの光路長と、前記参照光が別の光源から出射されてから、前記感光面への入射までの光路長との差で表される。前記レーザ光は、原理的にはどんなに遠い距離を通過してきた光どおしでも干渉することができ、前記可干渉距離は無限大と考えられるが、現実にはレーザ光発振装置などの性能などに影響され、該干渉を起こせる距離は制限される。具体的には、前記レーザ光発振装置などの性能により異なるが、該可干渉距離は、数cmから数mの範囲に制限される。
前記レーザ光の可干渉距離の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マイケルソン干渉を利用した方法、干渉縞が生じたか否かを観察する方法などが挙げられる。
前記可干渉距離の測定装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マイケルソン干渉計などが挙げられる。
前記可干渉性を有する物体光は、光源からの光を光分割手段により、例えば、透過する光と反射する光に2分割して、透過する光を物体光として生成することができる。光源を複数用い各々の光源からの光を各々の光分割手段により分割して、複数の物体光を生成し、同時に該複数の物体光を異なる方向から照射することにより、多量の物体光を前記記録対象物の略全表面に充分に照射することもできる。このように、複数の物体光を異なる方向から照射することにより、好ましい均一な結像を得ることができる。
前記物体光を、波長400〜500nmから選択される1種の波長、波長500〜600nmから選択される1種の波長及び波長600〜700nmから選択される1種の波長からなる3種の波長を用いて、記録対象物の略全表面に略同時に照射することにより、カラーのホログラムが得られる。
即ち、波長500〜600nmから選択される青色、例えば405nm、波長600〜700nmから選択される緑色、例えば535nm、波長600〜700nmから選択される赤色、例えば650nm、の3種の波長により3原色を物体光として同時に用いることにより、フルカラーの結像が得られ、フルカラーのホログラムが得られる。
以下、ホログラム記録方法の説明を簡易化するため、単色のレーザ光の例で説明するが、他のカラーのレーザ光についても、同様のホログラム記録方法が得られ、前述の通り3種を同時に用いることにより、カラーのホログラムが得られる。
前記光分割手段は、光源からのレーザ光を2つの経路、即ち、物体光系と参照光系とに分ける機能がある。前記光分割手段としては、一つの光をルートの異なる方向に分割することができ、光学特性が良好なものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クロムハーフミラー、レーザライン誘多膜ハーフミラー、広帯域誘多膜ハーフミラー、ハイブリッドハーフミラー、誘多膜ハーフミラー、無偏光ハーフミラー、ビームスプリッター、誘多膜ビームスブリッターなどが挙げられる。これらの中でも、入射する光の偏光条件に関係なく、反射光:透過光を1:1に分割でき、単一波長に対してのみ有効な無偏光ハーフミラーが好ましい。
前記無偏光ハーフミラーの構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プレート型、キューブ型などが挙げられる。
前記光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固体レーザ光発振器、半導体レーザ光発振器、液体レーザ光発振器、気体レーザ光発振器などが挙げられる。これらの中でも、気体レーザ光発振器、半導体レーザ光発振器などが好ましい。
前記レーザ光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、波長が、360〜850nmから選択される1種以上の波長からなるレーザ光が用いられる。該波長は、380〜800nmが好ましく、400〜750がより好ましく、可視領域の中心が最も見え易い500〜600nmが最も好ましい。
前記波長が、360nm未満であると、鮮明な立体画像が得られないことがあり、850nmを超えると、前記干渉縞が微細となり、それに対応する感光材料が得られないことがある。
図2は、光源としてレーザ光発振器40を用い、光分割手段としてプレート型の無偏光ハーフミラー2を用いて、レーザ光1を透過光3と反射光4に分割した経路の例を表している。
前記透過光を物体光として用いるには、図2に示すように、透過光3をビームエキスパンダ41及び42に入射し、記録対象物10に好適に照射できるようアパーチャ43で一定の幅のある物体光51に変換する。
前記ビームエキスパンダ41としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビームエキスパンダ41と42が一体化されたモジュール型のレーザビームエキスパンダ、2枚のZnSeレンズを使用したガリレオ式ビームエキスパンダなどが挙げられる。これらの中でも、光軸調整が容易な上、レンズ間隔調整によって用途に合わせた発散角調整が可能なガリレオ式ビームエキスパンダが好ましい。
前記アパーチャ43としては、入射する光線の通過可能範囲を定義できる開口部があれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、開口形状が円形、矩形、楕円形、多角形のアパーチャなどが挙げられる。
そして該物体光51を曲面鏡5に設けた開口部7に配置されている感光材料25の感光面を透過して、曲面鏡5の底部に設けられた載置台12に載置されている記録対象物10に向けて照射する。照射された物体光51は、記録対象物10に直接反射して、前記感光材料25の感光面に入射する。更に物体光51は曲面鏡5の内面に反射して該記録対象物10を照射し、更にその反射光が曲面鏡5に反射して再反射光20となり、該再反射光20が感光材料25の感光面に入射する。このような反射、再反射は記録対象物の載置された底面の一部を除いて略全面において、略同時に行われ、反射光及び再反射光は全て感光材料25の感光面の近辺に集光し、結像するように設計されている。ここで、前記感光面に入射する反射物体光は、すべて前記記録対象物に一旦照射されて反射した反射光のみであって、前記記録対象物に照射されず、前記曲面鏡5内で反射した反射光は、前記感光面には直接入射されないように設計されている。即ち、該反射光が直接前記感光面に入射しないよう、該反射光が生ずる部分に光を吸収する手段、例えば、該反射領域を黒色にして無反射領域とするなどの手段が採られる。前記記録対象物に照射されなかった該反射光が前記感光面に入射すると、前記感光面に形成される干渉像の品質が低下することがある。
前記曲面鏡5は、物体光51を反射して記録対象物10に照射し、更に記録対象物10に反射した反射物体光を再反射して感光材料25に入射させる機能がある。
前記曲面鏡はその内側面が鏡面からなり、該鏡面の形状としては、記録対象物10から反射した前記反射光及び再反射光の全てを感光材料25の感光面近辺に集光させ、結像させるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、球面凹反射鏡、非球面凹反射鏡、放物曲面凹反射鏡及び楕円面凹反射鏡などが挙げられる。これらの中でも、全ての平行光を効率よく一つの焦点に集光することができる放物曲面凹反射鏡が好ましい。前記集光機能を損なわない限り、前記曲面鏡の一部が、球面凹反射鏡、非球面凹反射鏡、放物曲面凹反射鏡及び楕円面凹反射鏡と異なる形状であってもよく、一部に切り欠きや凹凸などがあってもよい。
前記曲面鏡の鏡面の形状として、該曲面鏡の該曲面の中心を通り、かつ該中心部の曲面に垂直な軸を含む面を基準として、面対称であれば、前記物体光や反射光が面対称に作用し、前記感光面近辺への集光及び結像が均一になされるので好ましい。
前記曲面鏡5の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単独でも2以上の構造でもよく、図3に示すように、上下に対象に5aと5bとに2分割した分割構造、図4に示すように、上下、左右に5a、5b、5c、5dに4分割した分割構造でもよく、更に細分割した構造でもよい。
更に、図3に示すように、上側の曲面鏡5aと下側の曲面鏡5bとが、蝶番6を回転中心として、上下に開閉できるような開閉構造としてもよい。
前記曲面鏡の材料としては、容易に変形しない機械的強度があれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属でもプラスチックでもよい。
前記金属としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス、アルミニウム、鉄、銅、黄銅などが挙げられる。これらの中でも、機械的強度の高く加工性のよいステンレス、鉄、アルミニウムなどが好ましい。
前記プラスチックとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂であるABS(アクリルニトリルブタジエンスチレン)、AES(アクリルニトリルエチレンスチレン)、AS(アクリルニトリルスチレン)、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、エポキシなどのFRPなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、成型性、機械的強度などからABS(アクリルニトリルブタジエンスチレン)、ポリカーボネートなどが好ましい。
前記曲面鏡の大きさとしては、記録対象物が載置でき、前記反射光及び再反射光により感光材料25の感光面近辺に集光し結像しうるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、外形としては、10〜1,000mmが好ましい。10mm未満であると、記録対象物の取り扱いに不便であり、1,000mmを超えると、照射するレーザ光量を多く必要とし、レーザ光発振器が大型になり、全体として簡易な記録方法に適さない。
前記曲面鏡の開口部の形状、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、物体光51の幅よりも数mm大きく、感光材料25よりも小さいものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、100〜200mmが好ましい。
前記曲面鏡の外形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図5に示す球状、楕円体状及び多角形などが挙げられる。これらは、1種単独の形状で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、一部に切欠きなどの異なる形状があってもよい。更に、図2に示すように、曲面鏡5の底部に曲面鏡5を支持するためのベース30を備えた外形状であってもよい。
前記曲面鏡の内側の鏡面としては、凹凸がなく滑らかな面であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属であればバフ研磨、化学研磨仕上げ(Chemical Bright dip Finish)などの表面研磨処理、メッキなどの表面処理が施された鏡面が挙げられる。プラスチックであれば、表面に金属の蒸着処理が施されたものなどが挙げられる。前記蒸着の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、真空蒸着法、抵抗加熱蒸着、化学蒸着法、物理蒸着法、などが挙げられる。これらの中でも、試料を気体原料の雰囲気内におき、化学反応によって、試料表面に層を形成する化学蒸着法や物理的に試料を付着させる物理的蒸着法が好ましい。該化学蒸着法としては、例えば、プラズマによる化学気相成長法(CVD)、レーザによるCVD、熱によるCVD、ガスソースによるCVD、などがあり、物理蒸着法としては、蒸発やスパッタによって、粒子になった原料を試料に付着させて形成する物理気相成長法(PVD)などが挙げられる。これらの中でも、スパッタ装置を用い、金属で形成されたスパッタリングターゲットを用いて減圧下でスパッタリングを行うことにより、物理的に作製するPVDがより好ましい。
前記曲面鏡の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属材料では板材の場合、絞り加工、プレス加工、曲げ加工、打ち出し加工、冷間引き抜き加工などが挙げられる。これらの中でも、加工性が良好な点で、金型によるプレスプレス加工、へら絞り加工、曲げ加工などが好ましい。金型を使用することにより製品にばらつきがなく高精度で均一に作製することができる。鋳造の場合、シェルモールド法などが挙げられる。プラスチック材料では、金型による射出成型、ホットプレスを用いる圧縮成型、型に流し込む注型成型やキャストキットなどが挙げられる。これらの中でも、大量にかつ均一で精密に形成できる点で金型による射出成型が好ましい。
前記2分割などのように分割した構造の場合の接合方法としては、機械的強度があれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶接、嵌合、ねじによる接合、接着、溶着などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記曲面鏡が金属の場合は、溶接、嵌合、ねじによる結合が好ましく、プラスチックの場合は、接着、溶着、ねじによる接合が好ましい。
前記溶接としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、スポット溶接、アーク溶接、レーザ溶接、レーザアーク複合溶接などが挙げられるが、これらの中なかでも、アーク溶接によるすみ肉溶接が作業性がよく、機械的強度を確保しつつ溶接幅を小さくとれる点で好ましい。
前記嵌合としては、例えば、2分割構造の場合下側の曲面鏡5bに嵌入口を設け、上側の曲面鏡5aに嵌入部を設け、曲面鏡5aの嵌入部を曲面鏡5bの嵌入口に嵌め込む方法などが挙げられる。
前記ねじによる接合としては、例えば、下側の曲面鏡5bに雌ねじを設け、上側の曲面鏡5aに雄ねじを設け、曲面鏡5aの雄ねじを曲面鏡5bの雌ねじに螺合する方法が挙げられる。
――記録対象物――
前記記録対象物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1次元(長さ方向にのみ伸長しうるもの)、2次元(平面的なもの)、3次元(立体的なもの)のものでもよい。本発明のホログラム記録方法では、実物の略全体に光を照射して実物と同様の形状の虚像を、実物と離れた位置に結像し、該虚像を記録する方法であるため、前記記録対象物はどのような形状であってもよい。
前記記録対象物の大きさとしては、レーザ光を照射しうる大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、大きさは、1〜100mmが好ましい。1mm未満であると、ホログラム記録を再現しても目視で観察しずらいことがあり、100mmを超えると該記録対象物を照射するレーザ光を大容量にする必要があり簡易なホログラム記録方法として好ましくない。
前記記録対象物の表面としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属光沢があってもよく、凹凸のある租面であってもよい。
前記記録対象物の形状としては、一定時間、一定の形状を保っているものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液体や気体であっても、コップなどの容器に収容されていればよい。
―参照光入射手段―
前記参照光入射手段は、前記ハーフミラーからの前記反射光を参照光とし、前記感光材料の感光面とは反対側の支持体面側に入射させる手段である。
前記反射光を参照光として用いるには、図2に示すように、反射光4をミラー15に反射させ該反射光をビームエキスパンダ45及び46に入射し、効果的に参照光を照射するためアパーチャ47で一定の幅のある平行光52に変換し、該平行光52をミラー16に反射させ、参照光53として感光材料25の感光面とは反対側の支持体面に入射する。ビームエキスパンダ45及び46、アパーチャ47は、前記物体光と前記参照光との光学特性なるべく一致させるため、前記物体光に用いられたものと同様のものを用いることが好ましい。これらの機器と同様の機器を複数組用いることにより、複数の参照光を生成し、生成される参照光を異なる方向から感光材料の感光面と反対側の支持体面に照射することができる。複数の参照光の照射により、より多くの参照光を充分に照射することができ、より高画質のホログラムが得られる。
前記参照光の感光材料25への入射の角度を可変できるように、ミラー16には、前記平行光52の光軸と平行方向(矢印A方向)に可動であり、かつ紙面に垂直な軸を中心に回転(矢印B方向)できるように設計されている。このように設計されているので、平行光4に対して、ミラー15を矢印Aの方向に移動させ、矢印B方向に適宜回転させて、ミラー15で反射された参照光53が、感光材料25に好適な角度、即ち、物体光の光軸と参照光の光軸とがなす鋭角の少なくとも一部が10〜80°の範囲で微調整した好適な角度で入射させることができる。
―干渉縞生成手段―
前記干渉縞生成手段は、前記感光面に結像した前記物体光に前記参照光を異なる方向から照射することにより、両者を重ね合わせ干渉縞を生成する手段である。
前記物体光と前記参照光とが異なる方法から照射され前記感光材料の感光面において重なり合うと、光の干渉、即ち、互いに強め合う干渉と、弱め合う干渉が生じ、光の進行する方向と垂直な面と平行な面上に光の濃淡からなる干渉縞が生ずる。この濃淡の周期は、該周期をΛとしたとき、次式、Λ=λ/2sin(θ/2)、で表される。なお、式中のλは光の波長、θは前記物体光の光軸と前記参照光の光軸とがなす鋭角を表す。例えば、光源からの光に632.8nmのHe−Neレーザ光を用い、θを45°に設定した場合、周期Λは0.9μmの微細構造を持つ情報となる。なす鋭角θとしては、10〜80°が好ましい。10°未満であると、λが一定であるため、Λが大きくなり、干渉縞の濃淡の周期が粗くなって画像の鮮明さに欠けることがあり、80°を超えると逆に干渉縞の濃淡の周期が小さすぎて微細構造に対応できる感光材料が得られないことがある。
また、この干渉縞が生ずる前記平行面は光の進行方向に多重に生じ、その平行面の間隔は、用いた光の波長と、前記記録対象物と前記感光材料との距離と、前記記録対象物の反射位置により決定される。この干渉縞には、前記記録対象物から反射した物体光の強度(物体光の明るさ)と位相(物体光がどの方向から来たかの情報)が含まれ、生成されたそのままの形で前記感光材料の感光面に記録される。即ち、前記感光材料の表面上に前記干渉縞の濃淡が記録され、厚み方法に、該表面と前記間隔と同じ間隔を置いた第一の平行面に同様に干渉縞の濃淡が記録され、前記厚み方法に更に同一間隔をおいた第二の平行面に同様に記録され、次々と厚み方向に可能な限り多重に記録される。
―干渉縞記録手段―
前記干渉縞記録手段は、前記干渉縞生成手段により生成された干渉縞を前記感光材料に記録する手段である。該記録には、前記参照光に、他の波長の光が混入しないことが好ましく、暗室において行われることが好ましい。
前記感光材料の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1種単独の構造でも、2以上の部材からなる構造でもよい。
前記感光材料の層構成としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、支持体上の記録層として、単層でも複数層でもよい。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス板(例えば、ソーダガラス板等)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げられる。この干渉縞記録手段により記録されたホログラム記録媒体を、マスターホログラムとして用いる場合には、剛性があり透明度の高いガラス板などが好ましく、直接ラベルやシールなどのホログラム記録媒体として用いる場合には、取り扱いに便利な合成樹脂性のフィルム、紙などが好ましい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、10〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましく、10〜20μmが特に好ましい。
前記支持体の形状としては、前記曲面鏡の上側の開口部7より大きいものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、直径160mmの円盤形状などが挙げられる。
――記録層――
前記記録層は、ホログラフィを利用して情報が記録され得るものであり、所定の波長レーザ光を照射すると、その強度に応じて吸光係数や屈折率などの光学特性が変化する材料が用いられる。
前記記録層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)光照射で重合反応が起こり高分子化するフォトポリマー、(2)フォトリフラクティブ効果(光照射で空間電荷分布が生じて屈折率が変調する)を示すフォトリフラクティブ材料、(3)光照射で分子の異性化が起こり屈折率が変調するフォトクロミック材料、(4)ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム等の無機材料、(5)カルコゲン材料、などが挙げられる。
前記(1)のフォトポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、モノマー、及び光開始剤を含有してなり、更に必要に応じて増感剤、オリゴマー等のその他の成分を含有してなる。
前記フォトポリマーとしては、例えば、「フォトポリマーハンドブック」(工業調査会、1989年)、「フォトポリマーテクノロジー」(日刊工業新聞社、1989年)、SPIE予稿集 Vol.3010 p354−372(1997)、及びSPIE予稿集 Vol.3291 p89−103(1998)に記載されているものを用いることができる。また、米国特許第5,759,721号明細書、同第4,942,112号明細書、同第4,959,284号明細書、同第6,221,536号明細書、国際公開第97/44714号パンフレット、同第97/13183号パンフレット、同第99/26112号パンフレット、同第97/13183号パンフレット、特許第2880342号公報、同第2873126号公報、同第2849021号公報、同第3057082号公報、同第3161230号公報、特開2001−316416号公報、特開2000−275859号公報などに記載されているフォトポリマーを用いることができる。
前記フォトポリマーに記録光を照射して光学特性を変化させる方法としては、低分子成分の拡散を利用した方法などが挙げられる。また、重合時の体積変化を緩和するため、重合成分とは逆方向へ拡散する成分を添加してもよく、あるいは、酸開裂構造を有する化合物を重合体のほかに別途添加してもよい。なお、前記低分子成分を含むフォトポリマーを用いて記録層を形成する場合には、記録層中に液体を保持可能な構造を必要とすることがある。また、前記酸開裂構造を有する化合物を添加する場合には、その開裂によって生じる膨張と、モノマーの重合によって生じる収縮とを補償させることにより体積変化を抑制してもよい。
前記モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル基やメタクリル基のような不飽和結合を有するラジカル重合型のモノマー、エポキシ環やオキセタン環のようなエーテル構造を有するカチオン重合型系モノマーなどが挙げられる。これらのモノマーは、単官能であっても多官能であってもよい。また、光架橋反応を利用したものであってもよい。
前記ラジカル重合型のモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリロイルモルホリン、フェノキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、2−ナフト−1−オキシエチルアクリレート、2−カルバゾイル−9−イルエチルアクリレート、(トリメチルシリルオキシ)ジメチルシリルプロピルアクリレート、ビニル−1−ナフトエート、N−ビニルカルバゾール、などが挙げられる。
前記カチオン重合型系モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールAエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、グリセロールトリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサングリシジルエーテル、ビニルトリメトキシシラン、4−ビニルフェニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、下記構造式(A)〜(E)で表される化合物、などが挙げられる。これらモノマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
Figure 2006343436
前記光開始剤としては、記録光に対して感度を有するものであれば特に制限はなく、光照射によりラジカル重合、カチオン重合、架橋反応などを引き起こす材料などが挙げられる。
前記光開始剤としては、例えば、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−ジエチルアミノフェニルベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾイン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−2−オン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルアシルホスフィンオキシド、トリフェニルブチルボレートテトラエチルアンモニウム、下記構造式で表されるチタノセン化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、照射する光の波長に合わせて増感色素を併用してもよい。
Figure 2006343436
前記フォトポリマーは、前記モノマー、前記光開始剤、更に必要に応じてその他の成分を攪拌混合し、反応させることによって得られる。得られたフォトポリマーが十分低い粘度の場合は、キャスティングすることによって記録層を形成することができる。一方、キャスティングできない高粘度フォトポリマーである場合には、ディスペンサーを用いて支持体にフォトポリマーを配し、このフォトポリマー上に別の平板などで蓋をするように押し付けて、全面に広げて記録層を形成することができる。
前記(2)のフォトリフラクティブ材料としては、フォトリフラクティブ効果を示すものであるならば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷発生材、及び電荷輸送材を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記電荷発生材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、又はそれらの誘導体等のフタロシアニン色素/顔料;ナフタロシアニン色素/顔料;モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ等のアゾ系色素/顔料;ペリレン系染料/顔料;インジゴ系染料/顔料;キナクリドン系染料/顔料;アントラキノン、アントアントロン等の多環キノン系染料/顔料;シアニン系染料/顔料;TTF−TCNQで代表されるような電子受容性物質と電子供与性物質とからなる電荷移動錯体;アズレニウム塩;C60及びC70で代表されるフラーレン並びにその誘導体であるメタノフラーレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電荷輸送材は、ホール又はエレクトロンを輸送する材料であり、低分子化合物であってもよく、又は高分子化合物であってもよい。
前記電荷輸送材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インドール、カルバゾール、オキサゾール、インオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサアジアゾール、ピラゾリン、チアチアゾール、トリアゾール等の含窒素環式化合物、又はその誘導体;ヒドラゾン化合物;トリフェニルアミン類;トリフェニルメタン類;ブタジエン類;スチルベン類;アントラキノンジフェノキノン等のキノン化合物、又はその誘導体;C60及びC70等のフラーレン並びにその誘導体;ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等のπ共役系高分子又はオリゴマー;ポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系高分子又はオリゴマー;アントラセン、ピレン、フェナントレン、コロネン等の多環芳香族化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記フォトリフラクティブ材料を用いて記録層を形成方法としては、例えば、前記フォトリフラクティブ材料を溶媒中に溶解乃至分散させてなる塗布液を用いて塗膜を形成し、この塗膜から溶媒を除去することにより記録層を形成することができる。また、加熱して流動化させた前記フォトリフラクティブ材料を用いて塗膜を形成し、この塗膜を急冷することにより記録層を形成することもできる。
前記(3)のフォトクロミック材料は、フォトクロミック反応を起こす材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アゾベンゼン化合物、スチルベン化合物、インジゴ化合物、チオインジゴ化合物、スピロピラン化合物、スピロオキサジン化合物、フルキド化合物、アントラセン化合物、ヒドラゾン化合物、桂皮酸化合物、などが挙げられる。これらの中でも、光照射によりシス−トランス異性化により構造変化を起こすアゾベンゼン誘導体、スチルベン誘導体、光照射により開環−閉環の構造変化を起こすスピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体が特に好ましい。
前記(5)のカルコゲン材料としては、例えば、カルコゲン元素を含むカルコゲナイドガラスと、このカルコゲナイドガラス中に分散されており光の照射によりカルコゲナイドガラス中に拡散可能な金属からなる金属粒子とを含む材料、などが挙げられる。
前記カルコゲナイドガラスは、S、Te又はSeのカルコゲン元素を含む非酸化物系の非晶質材料から構成されるものであり、金属粒子の光ドープが可能なものであれば特に限定されない。
前記カルコゲン元素を含む非晶質材料としては、例えば、Ge−S系ガラス、As−S系ガラス、As−Se系ガラス、As−Se−Ce系ガラス等が挙げられ、これらの中ではGe−S系ガラスが好ましい。前記カルコゲナイドガラスとしてGe−S系ガラスを用いる場合には、ガラスを構成するGe及びSの組成比は照射する光の波長に応じて任意に変化させることができるが、主としてGeSで表される化学組成を有するカルコゲナイドガラスが好ましい。
前記金属粒子は、光の照射によりカルコゲナイドガラス中に光ドープされる特性を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Al、Au、Cu、Cr、Ni、Pt、Sn、In、Pd、Ti、Fe、Ta、W、Zn、Ag等が挙げられる。これらの中では、Ag、Au又はCuが光ドープをより生じやすい特性を有しており、Agは光ドープを顕著に生じるため特に好ましい。
前記カルコゲナイドガラスに分散されている金属粒子の含有量としては、前記記録層の全体積基準で0.1〜2体積%が好ましく、0.1〜1.0体積%がより好ましい。前記金属粒子の含有量が、0.1体積%未満であると、光ドープによる透過率変化が不充分となって記録の精度が低下することがあり、2体積%を超えると、記録材料の光透過率が低下して光ドープを充分に生じさせることが困難となることがある。
前記記録層は、材料に応じて公知の方法に従って形成することができるが、例えば、蒸着法、湿式成膜法、MBE(分子線エピタキシー)法、クラスターイオンビーム法、分子積層法、LB法、印刷法、転写法、などにより好適に形成することができる。これらの中でも、蒸着法、湿式成膜法が好ましい。
前記蒸着法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、前述の真空蒸着法、抵抗加熱蒸着、化学蒸着法、物理蒸着法、などが挙げられる。該化学蒸着法としては、例えば、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、などが挙げられる。
前記湿式成膜法による前記記録層の形成は、例えば、前記記録層材料を溶剤に溶解乃至分散させた溶液(塗布液)を用いる(塗布し乾燥する)ことにより、好適に行うことができる。該湿式成膜法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、インクジェット法、スピンコート法、ニーダーコート法、バーコート法、ブレードコート法、キャスト法、ディップ法、カーテンコート法などが挙げられる。
前記記録層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜1,000μmが好ましく、100〜700μmがより好ましい。
前記記録層の厚みが、前記好ましい数値範囲であると、生成した干渉縞をそのままの形で記録することができ、再生の際に、より高画質な像が得られる点で有利である。
―その他の手段―
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、感光材料をラベルやシートなど直接ホログラム記録媒体として用いるように作製する場合、前記感光材料を装着及び取り外しの機構を自動化し、前記ホログラム記録媒体を装着するアタッチメントを設け、ステッピングモータなどにより、送り制御可能な構造とし、コンピュータにより、記録対象物の載置と、物体光及び参照光の照射のタイミングを制御し、自動的に記録し、搬送し、該記録を自動的に順次行うシステムなどが挙げられる。
―ホログラム記録媒体―
前記ホログラム記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、記録層を有するガラス板などに記録したもの、記録層を有するラベルやシールなどに記録したものなどが挙げられる。
―ホログラムの再生―
このように記録されたホログラムを再生するには、前記感光材料の感光面とは反対側の面、即ち、参照光が入射された方向と同じ方向から再生光として白色光を照射する。該照射により、記録した前記干渉縞に対応した回折光が生ずる。この回折光は、記録時に感光面に生じた前記物体光と同じ強度と位相を持っている。前記感光材料に記録された干渉縞は、その厚み方向に多重に記録されているため、再生光は、感光材料の表面に記録層された干渉縞に当たり表面からの回折光を生じ、更に前記間隔をおいた前記第一の平行面から第一の回折光が、第二の平行面から第二の回折光が、順次多重に生ずる。これらの回折光は、感光材料の厚み方向に距離があるため表面の回折光と第一の回折光では光路差(光のたどる道のりの差)が生ずるが、該光路差が光の波長の整数倍になったときに強めあい、一つの回折光となる単色化が起きる(ブラッグの法則による反射)。このことから、波長の異なる光が混在する白色光を再生光として用いても、回折光の前記単色化が起きるので、元の画像に照射したレーザ光を参照光として用いた場合と同様の回折光が得られ鮮明に元の立体像が再現できる。
前記物体光として、波長400〜500nmから選択される1種の波長、波長500〜600nmから選択される1種の波長及び波長600〜700nmから選択される1種の波長からなる3種の波長を有する物体光を用い、前記記録対象物に略全表面に略同時に照射され、前記3種の波長を有する参照光が、感光材料の感光面と反対側の面に入射されて、フルカラーの結像が得られ、フルカラーのホログラムの場合も、白色光を再生光として用い、各色についてブラッグの法則による反射が起きるので、フルカラーのホログラムとして再生することができる。
本発明のホログラム記録装置は、図3に示すように、曲面鏡について、上下方向に2分割の構造とすることができる。上側の曲面鏡5a及び下側の曲面鏡5bの開口側の端部周側面の全周に嵌合部を形成し、上側の曲面鏡5aを下側の曲面鏡5bに嵌め込み、一体化することができる。上側の曲面鏡5a及び下側の曲面鏡5bを蝶番6で連結し、該蝶番6を回転中心として、上下に開閉可能に形成し、記録対象物10を載置する際に、上側の曲面鏡5aを開くことができる。光学的には、下側の曲面鏡5bのパラボラ放物線の焦点を、記録対象物10の虚像11の中心点になるように形成すると、反射した物体光51の集光が得られ、結像することができる。上側の曲面鏡5aも同様にパラボラ放物線により形成される放物曲面鏡であってもよいが、反射光を効率よく再反射でき、集光、結像しうる形状であれば、パラボラ放物線でなくとも凹面形状、非球面形状、楕円形状でもよい。
該開口部7から物体光51が入射し、図2の矢印で示すように、内部で好適に反射及び再反射が繰り返され、反射した物体光51は開口部7へ集光し、結像する。
本発明のホログラム記録装置は、図4に示すように、曲面鏡について、上下、左右方向に4分割の構造としてもよい。上側の曲面鏡5a及び5c、並びに下側の曲面鏡5b及び5dの4個の曲面鏡を形成し、これらを組立てることにより、一体化された曲面鏡とすることができる。
4分割構造の場合、図4に示すように、上側の曲面鏡5a及び5c、並びに下側の曲面鏡5b及び5dをそれぞれ接合し、2分割構造と同様に上側の曲面鏡5a及び下側の曲面鏡5bの開口側の端部周側面の全周に嵌合部を形成し、上側の曲面鏡5aを下側の曲面鏡5bに嵌め込み、一体化することができる。2分割構造と同様に、特に下側の曲面鏡5b及び5dのパラボラ放物線の焦点を、記録対象物10の虚像11の中心点になるように形成すると、反射した物体光51の集光が得られ、結像することができる。上側の曲面鏡5a及び5cも同様にパラボラ放物線により形成される放物曲面鏡であってもよいが、反射光を効率よく再反射できる形状であれば、放物曲面形状でなくとも凹面形状、非球面形状、楕円形状でもよい。開口部6は、側面の一箇所に形成され、該開口部6から物体光51が入射し、矢印で示すように、内部で好適に反射及び再反射が繰り返され、反射した物体光51は開口部7へ集光し、結像する。
更に、5分割以上の細分割も可能であり、分割した一部のみ着脱可能に設計することにより、該一部を取り外せば、記録対象物10の載置及び取り出しを、その部分から行うことができる。
本発明のホログラム記録装置は、図5に示すように、曲面鏡について、球状の構造としてもよい。球状の曲面鏡5の下方の一部に開口部6を形成し、上方に開口部7を形成する。該球状の下半球部分の曲面形状を、該曲面に反射した光が、開口部7に集光するような曲面形状であることが好ましい。そのような曲面形状であると、該開口部6から物体光51が入射し、矢印で示すように、内部で好適に反射及び再反射が繰り返され、反射した物体光51は開口部7へ集光し、結像が得られる。開口部を数箇所設け、それぞれの開口部から物体光を照射することにより、より多くの物体光を照射することができ、より高画質のホログラムが得られる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
―ホログラム記録装置の作成―
――物体光系及び参照光系――
図2に示すように、前記物体光系及び参照光系の光源として、レーザ光発振器40は、定格10mWのHe−Ne半導体レーザ光発振器を用い、レーザ光1の発振波長として632.8nmを用いた。
ハーフミラー2は、プレート型無偏光ハーフミラーを使用し、反射光:透過光が1:1の分割型を使用した。
また、ビームエキスパンダ41及び42と、45及び46には2枚のZnSeレンズを使用したガリレオ式ビームエキスパンダを用いた。
アパーチャ43と47は、OFR社のアパーチャプレートHOM−4.0(開口径が直径4mmの円形)を用いた。
ミラー15は、凹凸のない平坦な平面鏡を用い、該ミラー15及びビームエキスパンダ45、46、アパーチャ47を一体構造とし(不図示)、該構造体の背面部に水平移動機構及び回転機構を装着し、参照光53が感光材料25の支持体側の面に入射する角度を調整できるようにした。前記水平移動機構及び回転機構により、参照光53は、所望の角度で、所望の範囲を照射することができ、物体光51と参照光53とにより生ずる高精細な干渉縞を得ることができる。
――曲面鏡の作製――
前記曲面鏡は、図3に示すように、上下に2分割した構造にし、上側の曲面鏡5aと、下側の曲面鏡5bを、蝶番6を回転軸として開閉可能に、嵌め込みできるように形成した。
上側の曲面鏡5a及び下側の曲面鏡5bの曲面は、双方ともパラボラ放物線を回転させて形成されるお椀型の放物曲面鏡である。放物曲面鏡の上側の曲面鏡5aの外形は、直径560mm、奥行きを100mmとし、下側の曲面鏡5bの外形も同様に、直径560mm、奥行きを100mmとした。
曲面鏡5a及び5bを一体に組み込んだ状態で、上下の分割部分を中心として、側面周囲の1箇所に直径8mmの円形の開口部6を形成した。上側の曲面鏡5aのパラボラの中心部を中心とし、直径150mmの開口部7を形成した。
各曲面鏡5a及び5bは、ABS樹脂を材料とし、金型を作成して射出成型により作製した。内面の放物曲面部分は、金型において鏡面仕上げを施し、成型した際に滑らかな鏡面となるようにし、作製した該鏡面に対して、スパッタ装置を用い、アルミニウムで形成されたスパッタリングターゲットを用いて減圧下でスパッタリングを行うことによりアルミニウム蒸着を施した。
載置台12は、透明のアクリル樹脂を用い、板厚3mm、直径80mmの円盤形状に加工し、下部曲面鏡5bのパラボラの中心部分に接合し、無反射となるように、黒色ウレタン塗料を用いてツヤなしで塗工した。
下部曲面鏡5bを保持する、底面が平坦なベース30を下部曲面鏡5bの下部に設置した。
−−記録対象物−−
記録対象物10は、より立体感が得られる球状の人形を用い、載置台12の上に動かないように載置した。各曲面鏡5a及び5bは、着脱可能に嵌め込まれているので、まず、記録対象物10を載置台12に載置し、曲面鏡5aを曲面鏡5bに被せる形で嵌め込んで曲面鏡5a及び5bをセットした。
−−可干渉距離−−
前記可干渉距離を(mm)をLcとし、前記物体光が、出射されてから、前記反射物体光として前記感光面に入射するまでの光路長(mm)L1と、前記参照光が、出射されてから、前記感光面に入射するまでの光路長(mm)L2との差が最小となる距離(mm)をLminとしたとき、次式、Lmin<Lcを満たすように、前記記録対象物と前記感光面とが配置されるように形成されている。
前記光路長L1は1,100mm、前記光路長L2は、1,000mmであった。
以上から、Lmin(L1−L2)は、100mmとなる。
前記レーザ光の可干渉距離は、測定装置としてマイケルソン干渉計を用いて測定した。その結果、レーザ光の可干渉距離は、10,000mmであった。
−−感光材料の作製−−
前記感光材料の支持体として、厚み2mmのソーダガラス板を直径160mmの円盤に加工した。該支持体上に下記の記録層材料を積層した。記録層材料としては、ULTIMATE−08(アルファバグ製)の塗布液を調製した。
得られたULTIMATE−08(アルファバグ社製)の塗布液を前記支持体上にスピンコーターを用いて直接塗布し、厚み500μmの記録層を積層した。得られたこの感光材料を、その記録層がある面を記録対象物がある側(曲面鏡5の内部側)に向けて、曲面鏡5aの開口部7を均等に覆うように、上側に着脱可能に固定した。
―物体光及び参照光の照射―
図2に示すように、前記物体光51を、感光材料25を透過させ、開口部から曲面鏡へ入射した。該物体光51は直接記録対象物10に当たり、その反射光が感光材料25の感光面に入射し、いったん曲面鏡5a及びbに反射して記録対象物10に当たり、その反射光が感光材料25の感光面に入射し、更に記録対象物10に反射した反射光が更に曲面鏡5a及び5bに反射し、該反射光が前記感光面に入射した。これらの全ての入射光は該感光面上で集光、結像し虚像11を形成した。この虚像11は、どの方向及びどの角度から観察しても、記録対象物10と同一の立体形状をしており、記録対象物10が開口部7上に浮かんで見える。
他方、参照光53を、感光材料25の感光面の面方向と、参照光53の光軸のなす鋭角が45°になるように感光材料25の記録対象物10と対向する側から図2に示すように、照射した。前記照射の時間としては、125msとした。
―干渉縞の記録―
前記物体光51と前記参照光53の照射は略同時に行われ、感光面上に干渉縞が生成された。該干渉縞は感光材料の記録層に対して露光効果を生じ光重合反応により記録層を硬化させ記録した。この干渉縞の濃淡の周期は、該周期をΛとしたとき、次式、Λ=λ/2sin(θ/2)、で表される。なお、式中のλは光の波長、θは前記物体光と前記参照光とがなす鋭角を表す。光源からの光に632.8nmのHe−Neレーザ光を用い、θが45°であるから、Λは0.9μmとなり微細構造を持つ情報として記録層に記録されている。更に厚み方向に、一定の間隔で該干渉縞が複数記録されている。走査型電子顕微鏡(SAM)により、前記干渉縞が観察された。
―ホログラムの再生―
前記感光材料の感光面とは反対側の面、即ち、参照光が入射された方向と同じ方向から再生光として白色光(蛍光灯)を照射した。該照射により、記録した前記干渉縞に対応した回折光が生じ、記録時に感光面に生じた虚像11と同様の記録対象物が、感光材料上に再現され、記録対象物の虚像11は、記録時と同様に、底の部分から浮いて見え、かつ上下周囲360°の範囲で元の記録対象物10と同じ立体像として鮮明に観察された。
本発明のホログラム記録方法によれば、三次元の浮き上がった立体画像であり、かつ視野角が360°に亘る、広い高画質な立体画像を安価で簡易にホログラムを記録でき、イメージホログラム技術、リップマンホログラム技術、デニシュクホログラム技術、レインボーホログラム技術やコンピュータによるホログラム作成技術だけでなく、光波以外の電波ホログラフィ、電子線ホログラフィなどにも好適に応用することができる。
また、本発明のホログラムは白色光で鮮明に再現できるので、ロゴマークやキャラクター、パッケージなどのラベルやシート、コピーや偽造防止(セキュリティー)、カラーホログラム、レインボーホログラムなどに好適に使用することができる。これらのホログラムは、高画質で、広範囲に立体的に見えるので、広告効果の向上、イメージアップや好適であり、セキュリティーにも好適に応用することができる。
図1は、ホログラム記録方法を示した概略図である。 図2は、ホログラム記録装置の概略図である。 図3は、ホログラム記録装置の曲面鏡の断面図である。 図4は、ホログラム記録装置の曲面鏡の断面図である。 図5は、ホログラム記録装置の曲面鏡の断面図である。
符号の説明
1 レーザ光
2 ハーフミラー
3 透過光
4 反射光
5 曲面鏡
6 蝶番
7 開口部
10 記録対象物
11 虚像
12 載置台
15 ミラー
16 ミラー
20 反射光
25 感光材料
30 ベース
40 レーザ光発振器
41 ビームエキスパンダ
42 ビームエキスパンダ
43 アパーチャ
45 ビームエキスパンダ
46 ビームエキスパンダ
47 アパーチャ
50 光源
51 物体光
53 参照光

Claims (15)

  1. 可干渉性を有する物体光及び参照光を用い、
    前記物体光を、感光材料の感光面を透過させ、記録対象物の略全表面に略同時に照射し、該表面から反射する反射物体光を、前記感光面に入射させ、
    前記参照光を、前記反射物体光の入射と反対する側から前記感光面に照射し、
    前記物体光と前記参照光とによる干渉縞を生成し、
    前記干渉縞を前記感光材料に記録する方法を含み、
    前記物体光が、出射されてから、前記反射物体光として前記感光面に入射するまでの光路長(mm)と、前記参照光が、出射されてから、前記感光面に入射するまでの光路長(mm)との差が最小となる距離(mm)をLminとし、前記物体光及び前記参照光の可干渉距離(mm)をLcとしたとき、次式、Lmin<Lcを満たすように、前記記録対象物と前記感光面が配置されることを特徴とするホログラム記録方法。
  2. 感光面を透過し、該感光面に入射する反射物体光が、記録対象物からの反射光及び該反射光を反射鏡に反射させた再反射光であって、前記記録対象物以外から直接反射した反射光を含まない請求項1に記載のホログラム記録方法。
  3. 感光面に入射する反射物体光が、前記感光面近辺に集光し、結像する請求項1から2のいずれかに記載のホログラム記録方法。
  4. 感光面に入射する反射物体光の光軸と、参照光の光軸とのなす鋭角の少なくとも一部が10〜80°である請求項1から3のいずれかに記載のホログラム記録方法。
  5. 光源からの光を光分割手段により物体光と参照光とに分割する請求項1から4のいずれかに記載のホログラム記録方法。
  6. 反射鏡が、物体光が通過する開口部を有する空胴体からなり、該空胴体の内表面が鏡面である請求項1から5のいずれかに記載のホログラム記録方法。
  7. 反射鏡が、2個以上の反射鏡からなる請求項1から6のいずれかに記載のホログラム記録方法。
  8. 反射鏡が、曲面鏡である請求項1から7のいずれかに記載のホログラム記録方法。
  9. 感光面と対向する側の曲面鏡が、球面凹反射鏡、非球面凹反射鏡、放物曲面凹反射鏡及び楕円面凹反射鏡から選択される少なくとも1種である請求項8に記載のホログラム記録方法。
  10. 曲面鏡の一部が、請求項9に記載の曲面鏡以外の形状である請求項1から9のいずれかに記載のホログラム記録方法。
  11. 曲面鏡の形状が、該曲面鏡の、該曲面の中心を通り、かつ該中心部の曲面に垂直な軸を含む面を基準として、面対称である請求項1から10のいずれかに記載のホログラム記録方法。
  12. 光源からの光が、波長360〜850nmから選択される1種以上の波長からなるレーザ光である請求項1から11のいずれかに記載のホログラム記録方法。
  13. 波長400〜500nmから選択される1種の波長、波長500〜600nmから選択される1種の波長及び波長600〜700nmから選択される1種の波長からなる3種の物体光及び参照光を用い、反射物体光を感光面に波長ごとに入射させ、前記参照光を、前記感光面に波長ごとに照射させる請求項1から12のいずれかに記載のホログラム記録方法。
  14. 可干渉性を有する物体光及び参照光を用い、
    前記物体光を、感光材料の感光面を透過させ、記録対象物の略全表面に略同時に照射し、該表面から反射する反射物体光を、前記感光面に入射させる物体光入射手段と、
    前記参照光を、前記反射物体光の入射と反対する側から前記感光面に照射する参照光照射手段と、
    前記物体光と前記参照光とによる干渉縞を生成する干渉縞生成手段と、
    前記干渉縞を前記感光材料に記録する手段を含み、
    前記物体光が、出射されてから、前記反射物体光として前記感光面に入射するまでの光路長(mm)と、前記参照光が、出射されてから、前記感光面に入射するまでの光路長(mm)との差が最小となる距離(mm)をLminとし、前記物体光及び前記参照光の可干渉距離(mm)をLcとしたとき、次式、Lmin<Lcを満たすように、前記記録対象物と前記感光面が配置されることを特徴とするホログラム記録装置。
  15. 請求項1から13のいずれかに記載のホログラム記録方法により記録されたことを特徴とするホログラム記録媒体。
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