JP2006342355A - ポリイミドおよびその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】それ自身メチルエチルケトンによって代表される汎用の低沸点有機溶媒に可溶性であり、かつアルカリ水溶液で現像してネガ型ポリイミドパターンを与え得るポリイミドおよびその製造法を提供する。
【解決手段】ジアミノポリシロキサン20〜80モル%および4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタン80〜20モル%よりなる2種類のジアミン化合物あるいはこれら2種類のジアミン化合物のそれぞれ20〜70モル%に更にヒドロキシル基非含有芳香族または脂環状ジアミン10〜60モル%を加えた3種類のジアミン化合物と4,4′-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物との共重合体よりなり、ヒドロキシル基含有率が0.5〜3モル%である新規ポリイミド。かかるポリイミドは、一旦ポリアミック酸を形成させた後ポリイミド化反応させることによって製造される。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリイミドおよびその製造法に関する。更に詳しくは、アルカリ水溶液で現像してネガ型パターンを与え得るポリイミドおよびその製造法に関する。
従来用いられている感光性樹脂は、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等であり、これらの感光性樹脂を感光させた後所望のパターンを得るためには、有機溶媒が現像剤として用いられている。このような有機溶媒現像型の感光性樹脂には、有機溶媒を用いたことによる作業時の安全性や健康上の問題に加えて、環境に及ぼす悪影響が深刻な問題となりつつある。
かかる問題を有する有機溶媒現像型感光性樹脂に代って、ノボラック樹脂、ポリビニルフェノール等を用いたアルカリ現像可能な感光性樹脂が知られているが、それらの殆んどは膜厚が数μm程度のポジ型薄膜として利用されている。しかも、これらのポジ型薄膜は、FPC(フレキシブルプリント基板)用途に求められる耐熱性、貯蔵安定性、パターンの埋込み性などを必ずしも満足させない。
また、ポリイミド樹脂は、それ自身では有機溶媒に不溶性なので、一旦有機溶媒可溶性のポリアミック酸とした後、ポリイミド化させるという方法がとられている。ポリイミド樹脂自身が有機溶媒可溶性のものもあることはあり、例えば下記特許文献1〜2に記載されるポリアミドイミド樹脂は、有機溶媒可溶性でかつ感光性を有するとされている。しかしながら、ここでいう有機溶媒とは、ジメチルホルムアミドを始めとする非プロトン性極性溶媒であって、アセトン、ベンゼン、シクロヘキサノール等は逆に当該樹脂の析出に用いられており、即ちこれらの有機溶媒には不溶性である。
特開昭57−131227号公報 特開昭59−145216号公報
本発明の目的は、それ自身メチルエチルケトンによって代表される汎用の低沸点有機溶媒に可溶性であり、かつアルカリ水溶液で現像してネガ型パターンを与え得るポリイミドおよびその製造法を提供することにある。
本発明によって、ジアミノポリシロキサン20〜80モル%および4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタン80〜20モル%よりなる2種類のジアミン化合物あるいはこれら2種類のジアミン化合物のそれぞれ20〜70モル%に更にヒドロキシル基非含有芳香族または脂環状ジアミン10〜60モル%を加えた3種類のジアミン化合物と4,4′-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物との共重合体よりなり、ヒドロキシル基含有率が0.5〜3モル%である新規ポリイミドが提供される。かかるポリイミドは、ジアミノポリシロキサンおよび4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタンよりなる2種類のジアミン化合物あるいはこれら2種類のジアミン化合物に更にヒドロキシル基非含有芳香族または脂環状ジアミンを加えた3種類のジアミン化合物と4,4′-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物とを反応させ、一旦ポリアミック酸を形成させた後ポリイミド化反応させることによって製造される。
本発明により、汎用の低沸点有機溶媒に対して可溶性のポリイミドが提供され、それに光架橋剤および光酸発生剤を添加した感光性組成物は、アルカリ水溶液で現像可能であり、すぐれたパターニング性を示すネガ型ポリイミドパターンを形成させる。ジアミン化合物としてヒドロキシル基非含有芳香族または脂環状ジアミンが併用された場合には、より厚いフィルムに対しても十分なる感光性を示すようになる。特に、ヒドロキシル基非含有脂環状ジアミンを用いた場合には光透過性が良く、例えば70μmといった厚さのフィルムでも十分なる感光性を示すようになる。
上記カルボン酸無水物と反応する2種類または3種類のジアミン化合物の一つの成分であるジアミノポリシロキサンとしては、次のような一般式で表わされる化合物が用いられる。
Figure 2006342355
R:炭素数2〜6、好ましくは3〜5の2価の炭化水素基
R1〜R4:炭素数1〜5の低級アルキル基、フェニル基
n:0〜30の整数、好ましくは4〜12の整数
この化合物としては、RおよびR1〜R4が次のような置換基の組合せである化合物が例示される。
R R 1 R 2 R 3 R 4
(CH2)3 CH3 CH3 CH3 CH3
(CH2)4 CH3 CH3 CH3 CH3
(CH2)3 CH3 C6H5 CH3 C6H5
p-C6H4 CH3 CH3 CH3 CH3
実際には、市販品、例えば東芝シリコーン製品TSL9386、TSL9346、TSL9306、東レ・ダウコーニング製品BY16-853U、信越化学製品X-22-161AS、日本ユニカー製品F2-053-01等を用いることができる。
また、4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタンであるヒドロキシル基含有ジアミンは、生成するポリイミドを感光性樹脂として用いる場合には、その繰り返し単位〔後記(a)〜(b)または(a)〜(c)〕中のヒドロキシル基含有量が約0.5〜3.0%、好ましくは約0.7〜2.5%となるような割合で用いられる。このヒドロキシル基含有量がこれより低いと、アルカリ水溶液に溶解しなくなり、一方これより多い割合で用いられると、アルカリ水溶液に溶解しすぎるようになる。
更に、ヒドロキシル基非含有芳香族または脂環状ジアミンとしては、例えば3,3′-ビス(アミノフェニル)エーテル、4,4′-ビス(アミノフェニル)エーテル、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4′-ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ジアミンまたは1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4′-ビス(アミノシクロヘキシル)メタン、3,3′-ビス(アミノシクロヘキシル)メタン等の脂環状ジアミンが用いられる。
2種類のジアミン化合物が用いられる場合、ジアミノポリシロキサンは約20〜80モル%、好ましくは約40〜70モル%の割合で、4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタンは約20〜80モル%、好ましくは約30〜60モル%の割合でそれぞれ用いられる。ジアミノポリシロキサンの割合がこれより少ないと、フィルムが形成されず、一方これより多く用いられると、アルカリ水溶液による現像ができなくなる。4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタンの割合がこれより少ないと、未露光部がアルカリ水溶液に溶解できなくなり、一方これより多く用いられると、露光部でもアルカリ水溶液に溶解するものの、露光部と未露光部との溶解速度の差が小さくなる。
また、3種類のジアミン化合物が用いられる場合には、ジアミノポリシロキサンは約20〜70モル%、好ましくは約30〜50モル%の割合で、4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタンは約20〜70モル%、好ましくは約30〜50モル%の割合で、ヒドロキシル基非含有芳香族または脂環状ジアミンは約10〜60モル%、好ましくは約20〜40モル%の割合でそれぞれ用いられる。ヒドロキシル基非含有芳香族または脂環状ジアミンをこのような割合で用いると、それから生成したポリイミドの紫外領域における透過率が高くなり、例えば50μmといった厚いフィルムに対しても十分感光性を示すようになる。ただし、これ以上の割合で用いられると、ポリイミドの汎用の低沸点有機溶媒に対する溶解性が減少するようになる。
ジアミン化合物混合物と4,4′-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物
Figure 2006342355
との反応は、好ましくはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒中で行われるが、この他にクレゾール、ピリジン等の極性溶媒中でも行われる。実際には、ジアミン化合物混合物の極性溶媒溶液中に、約0〜10℃でカルボン酸無水物を滴下し、その後約30〜150℃、好ましくは約50〜100℃で約2〜8時間反応させることによって行われる。
この反応生成物は、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸であるので、それをポリイミド化するための脱水反応が行われる。脱水反応は、必要に応じて更に極性有機溶媒を加えてその濃度を約10〜20重量%に調整した後、好ましくは無水酢酸、ピリジン等の脱水剤を用い、約150〜250℃、好ましくは約180〜200℃で約2〜6時間、好ましくは約2〜4時間反応させることによって行われる。この際、トルエン等を用い、生成した水を共沸させることも有効である。
ポリイミド化反応の生成物であるシロキサンポリイミドは、2種類のジアミン化合物が用いられた場合、次のような一般式で表わされる繰返し単位(a)および(b)を有するブロック共重合体とも考えられ、それの重量平均分子量Mw(GPCによる測定;ポリスチレン換算)は約10000〜50000、好ましくは約15000〜30000程度である。
Figure 2006342355
Figure 2006342355
更に、例えば4,4′-ビス(アミノフェニル)エーテルが添加された3種類のジアミン化合物が用いられた場合には、上記一般式で表わされる繰返し単位(a)および(b)に加えて、次のような一般式で表わされる繰返し単位(c)を有するブロック共重合体が生成するものと考えられ、それの重量平均分子量Mwは2種類のジアミン化合物が用いられた場合よりも高分子量であって、約10000〜100000、好ましくは約20000〜50000程度である。
Figure 2006342355
このようにして得られる共重合体は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、クロロホルム等の低沸点有機溶媒あるいはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒に可溶性であるので、これらの有機溶媒中に約20〜50重量%、好ましくは約30〜45重量%の濃度で溶解させた溶液として用いられる。このような溶液に光架橋剤および光酸発生剤を添加することにより、感光性組成物を形成せしめることができ、このような感光性組成物を感光させ、アルカリ水溶液で現像することにより、ネガ型ポリイミドパターンが得られる。
すなわち、溶液状の感光性組成物を、石英ガラス板、銅等の耐アルカリ性基質上に滴下し、スピンコーティング(約500〜2500rpm、好ましくは約500〜1000rpmで約10秒間程度)を行ない、膜厚約25〜50μmの膜を形成させた後、約70〜100℃、好ましくは約80〜90℃で約5〜10分間程度プリベークすることにより、溶媒を除去する。得られた感光性ポリイミド塗布基質上に必要なマスクを載せ、紫外線を約150〜600mJ/cm2、好ましくは約200〜450mJ/cm2の露光量で照射し、その後約110〜140℃、好ましくは約120〜135℃で約5〜10分間程度のポスト暴露ベークを行ない、約30〜50℃で水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等のアルカリ性物質の水溶液で現像すると、そこに鮮明なネガ型パターンが得られる。ここで用いられる現像液の濃度は、約0.5〜4重量%、好ましくは約0.5〜3重量%であり、その現像時間は約1分間以内であることが好ましい。現像後、水洗、乾燥してから160℃、2時間程度のキュアを行う。
ここで、光架橋剤としては、2-ヒドロキシメチル-4,6-ジメチルフェノール、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン、3,5-ジヒドロキシメチル-4-メトキシトルエン[2,6-ビス(ヒドロキシメチル)-p-クレゾール]等のヒドロキシメチル基を有するフェノール置換体が好んで用いられる。これらの光架橋剤は、ポリイミド100重量部当り約1〜50重量部、好ましくは約3〜15重量部の割合で用いられる。光架橋剤の使用割合がこれよりも少ないと、架橋密度が不足してポリマーマトリックスが十分に形成されないため、フィルムがアルカリ水溶液に溶けてしまい、一方これ以上の割合で用いられると、組成物の溶解度が低下して塗布面に結晶の模様を生ずるようになる。
また、光酸発生剤としては、ニトロベンジル-9,10-ジエトキシアントラセン-2-スルホネート、ジフェニルヨードニウム-9,8-ジメトキシアントラセン-スルホネート等が、ポリイミド100重量部当り約1〜50重量部、好ましくは約3〜20重量部の割合で用いられる。光酸発生剤の使用割合がこれよりも少ないと、FPCパターンがアルカリ水溶液に部分的に溶解して細くなり、一方これ以上の割合で用いられると、光架橋剤の場合と同様に塗布面に結晶の模様が生ずるようになる。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1
容量1Lのセパラブルフラスコ中に、4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタン43.2g(0.15モル)およびジアミノポリシロキサン(ダウコーニング社製品BY16-853U、アミン当量440)132g(0.15モル)を仕込み、氷で冷却して約0〜10℃の温度を保ちながら、462gのN-メチル-2-ピロリドンに溶解させた4,4′-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物133.2g(0.3モル)を滴下した。滴下終了後50℃に昇温させ、3時間撹拌した後、200℃に昇温させて3時間脱水反応させた。反応終了後、反応混合物を水中に投じ、生成物を再沈させることによって、ヒドロキシル基含有ポリイミド(ヒドロキシル基含有率0.86モル%)を得た。
得られたヒドロキシル基含有ポリイミド100部(重量、以下同じ)に、光架橋剤としての2,6-ビス(ヒドロキシメチル)-p-クレゾール12.5部および光酸発生剤としてのジフェニルヨードニウム-9,10-メトキシアントラセン-2-スルホネート12.5部を添加し、これらを固形分濃度40重量%のメチルエチルケトン-エチレングリコールモノメチルエーテル(容積比1:1)混合溶媒溶液として調製した。
調製されたこの感光性ポリイミド溶液を、600rpm、10秒間の条件下で、銅箔の光沢面にスピンコートし、90℃で10分間プリベークさせて一応膜厚50μmのフィルム状とした後、そこにマスク(日立化成製品フォトニックスRP-1)をかぶせ、300mJ/cm2の紫外光を露光した。その後、130℃で5分間ポスト暴露ベークした後、2重量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液を用い、マスクを介したポリイミドフィルムを40℃で60秒間現像し、次いで室温下で1分間水洗して、ネガ型ポリイミドのパターンを得た。
得られたネガ型ポリイミドパターンを電子顕微鏡で観察すると、パターンと線幅は100/100(μm)においてそれぞれ100μmであって、すぐれたパターニング性を有することが確認された。また、膨潤もみられなかった。
実施例2
実施例1において、4,4-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタン量を34.8g(0.12モル)に、ジアミノポリシロキサン量を158.4g(0.18モル)に、N-メチル-2-ピロリドン量を489gに、また現像剤水溶液濃度を2.5重量%にそれぞれ変更し、同様に良好なパターニング性を示すネガ型ポリイミドパターンを得た。なお、ヒドロキシル基含有ポリイミドのヒドロキシル基含有率は、0.65モル%であった。
なお、上記各実施例で得られたヒドロキシル基含有ポリイミドは、約12000〜16000の重量平均分子量Mwを有している。
比較例1
実施例1において、テトラカルボン酸二無水物としてベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物96.6g(0.3モル)を用いると、得られたポリイミド(ヒドロキシル基含有率0.98モル%)は、紫外領域、特に波長350〜450nmにおいて、ほとんど光透過性を示さなかった。
比較例2
実施例1において、テトラカルボン酸二無水物としてオキシジフタル酸二無水物93g(0.3モル)を用いると、得られたポリイミド(ヒドロキシル基含有率0.99モル%)は、紫外領域における光透過率は0.3以下であって、実施例1のものよりも劣っていた。また、感光性組成物の混合溶媒への溶解性は、20重量%にすぎなかった。
実施例3
容量1Lのセパラブルフラスコ中に、4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタン34.8g(0.12モル)、4,4′-ビス(アミノフェニル)エーテル18.0g(0.09モル)およびジアミノポリシロキサン(BY16-853U)79.2g(0.09モル)を仕込み、氷で冷却して約0〜10℃の温度を保ちながら、そこに4,4′-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物133.2g(0.3モル)を粉末のまま添加し、その後N-メチル-2-ピロリドン400gを加え、酸無水物を溶解させた。溶解後50℃に昇温させ、3時間撹拌した後、200℃に昇温させて3時間脱水反応させた。反応終了後、反応混合物を水中に投じ、生成物を再沈させることによって、ヒドロキシル基含有ポリイミド(ヒドロキシル基含有率0.80モル%)を得た。
得られたヒドロキシル基含有ポリイミド100部に、2,6-ビス(ヒドロキシメチル)-p-クレゾール12.5部およびジフェニルヨードニウム-9,10-メトキシアントラセン-2-スルホネート12.5部を添加し、これらを固形分濃度40重量%のメチルエチルケトン-エチレングリコールモノメチルエーテル(容積比3:7)混合溶媒溶液として調製した。
調製されたこの感光性ポリイミド溶液を、500rpm、10秒間の条件下で、銅箔の光沢面にスピンコートし、90℃で10分間プリベークさせて一応膜厚50μmのフィルム状とした後、そこにマスク(フォトニックスPR-1)をかぶせ、300mJ/cm2の紫外光を露光した。その後、120℃で5分間ポスト暴露ベークした後、2重量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液を用い、マスクを介したポリイミドフィルムを40℃で60秒間現像し、次いで室温下で1分間水洗して、ネガ型ポリイミドのパターンを得た。
得られたネガ型ポリイミドパターンを電子顕微鏡で観察すると、パターンと線幅は100/100(μm)においてそれぞれ100μmであって、すぐれたパターニング性を有することが確認された。また、膨潤もみられなかった。
実施例4
実施例3において、4,4′-ビス(アミノフェニル)エーテルの代りに、4,4′-[ビス(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン40.7g(0.09モル)が用いられた。得られたネガ型ポリイミドパターンは、実施例3と同様に、良好なパターニングを示した。なお、ヒドロキシル基含有ポリイミドのヒドロキシル基含有率は、0.74モル%であった。
実施例5
実施例3において、4,4′-ビス(アミノフェニル)エーテルの代りに、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン26.3g(0.09モル)が用いられた。得られたネガ型ポリイミドパターンは、実施例3と同様に、良好なパターニングを示した。なお、ヒドロキシル基含有ポリイミドのヒドロキシル基含有率は、0.77モル%であった。
実施例6
実施例3において、4,4′-ビス(アミノフェニル)エーテルの代りに、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン12.8g(0.09モル)が用いられた。得られたネガ型ポリイミドパターンは、実施例3と同様に、良好なパターニングを示した。なお、ヒドロキシル基含有ポリイミドのヒドロキシル基含有率は、0.93モル%であった。
なお、上記実施例3〜6で得られたヒドロキシル基含有ポリイミドは、約30000〜50000の重量平均分子量Mwを有している。

Claims (6)

  1. ジアミノポリシロキサン20〜80モル%および4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタン80〜20モル%よりなる2種類のジアミン化合物と4,4′-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物との共重合体よりなり、ヒドロキシル基含有率が0.5〜3モル%であるポリイミド。
  2. ジアミノポリシロキサン20〜70モル%、4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタン70〜20モル%およびヒドロキシル基非含有芳香族ジアミン10〜60モル%よりなる3種類のジアミン化合物と4,4′-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物との共重合体よりなり、ヒドロキシル基含有率が0.5〜3モル%であるポリイミド。
  3. ジアミノポリシロキサン20〜70モル%、4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタン70〜20モル%およびヒドロキシル基非含有脂環状ジアミン10〜60モル%よりなる3種類のジアミン化合物と4,4′-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物との共重合体よりなり、ヒドロキシル基含有率が0.5〜3モル%であるポリイミド。
  4. ジアミノポリシロキサンおよび4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタンよりなる2種類のジアミン化合物と4,4′-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物とを反応させ、一旦ポリアミック酸を形成させた後ポリイミド化反応させることを特徴とする請求項1記載のポリイミドの製造法。
  5. ジアミノポリシロキサン、4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタンおよびヒドロキシル基非含有芳香族ジアミンよりなる3種類のジアミン化合物と4,4′-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物とを反応させ、一旦ポリアミック酸を形成させた後ポリイミド化反応させることを特徴とする請求項2記載のポリイミドの製造法。
  6. ジアミノポリシロキサン、4,4′-ジアミノ-4″-ヒドロキシトリフェニルメタンおよびヒドロキシル基非含有脂環状ジアミンよりなる3種類のジアミン化合物と4,4′-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物とを反応させ、一旦ポリアミック酸を形成させた後ポリイミド化反応させることを特徴とする請求項3記載のポリイミドの製造法。
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JP2009042643A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Jsr Corp 感光性樹脂組成物
JP2010155962A (ja) * 2008-12-30 2010-07-15 Chang Chun Plastic Co Ltd 水溶性感光性ポリイミドポリマー、その製造方法及びそれを含有するフォトレジスト組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009042643A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Jsr Corp 感光性樹脂組成物
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