JP2006340614A - 散布データ記録装置及び散布装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 構成及び機能が簡潔で、安価に提供でき、且つ、散布移動速度を自在に制御することが難しい圃場での散布データも正確に記録することができる、散布データ記録装置を提供する。
【解決手段】 流量自動制御用散布量計測手段11の計測結果と日時計測手段23の計測結果との組み合わせによって、散布量と散布日時とを示す第一の散布データD1を自動的に作成する処理手段21と、該処理手段21で作成された前記第一の散布データD1を取り出し可能に記憶する記憶手段22と、を備えた散布データ記録装置である。
【選択図】 図1
【解決手段】 流量自動制御用散布量計測手段11の計測結果と日時計測手段23の計測結果との組み合わせによって、散布量と散布日時とを示す第一の散布データD1を自動的に作成する処理手段21と、該処理手段21で作成された前記第一の散布データD1を取り出し可能に記憶する記憶手段22と、を備えた散布データ記録装置である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、散布材の流量の自動制御により均一量散布が可能な散布機における散布データ記録装置に関する。本発明はまた、散布データ記録機能を有する均一散布が可能な散布装置に関する。
近年、農作物の品質や安全性に対する消費者ニーズの高まりに応じて、個々の生産者に対し、正確で信頼性のある農薬散布履歴の開示が求められている。この農薬散布履歴は、個々の生産者が手作業で記帳したものよりも、農薬散布作業と並行して自動的に記録されたものの方が、記録ミスや改ざんの介入する余地が少なくなり、好適である。
そこで従来、散布作業履歴を自動的に記録可能なデータ収集装置や(特許文献1参照)、作業位置情報を取得するためのGPS受信機等を備えたより複雑な構成及び機能を有する農作業記録自動化システム(特許文献2参照)等が提案されている。また、下記特許文献3には、散布作業履歴を自動的に記録可能なデータ収集装置と、単位面積当たりの実散布量が設定散布量に一致するように走行車体の変速手段を変速制御する制御装置と、を備えた散布機が記載されている。
特許第3531180号公報
特開2005−124538号公報
特開平9−37700号公報
しかしながら、前記特許文献1及び2のものは、構成及び機能が複雑であり、コスト高にならざるを得ないので、全ての生産者にとって採用可能なものとは言い難い。
また、前記特許文献3に記載のものは、車速の制御により実散布量を設定散布量に一致せしめるものであり、例えば、車速を自在に制御することが難しい圃場等においては、実用性に欠ける等の問題がある。加えて、前記特許文献3のものは、散布幅が一定の場合にのみ適用可能な構成とされており、伸縮ブーム等により圃場の形状に合わせて散布幅の制御が自在とされている散布機には、そのままでは適用が難しい等の問題もあった。
本発明は、前記の如き事情に鑑みてなされたもので、構成及び機能が簡潔で、安価に提供でき、且つ、散布移動速度を自在に制御することが難しい圃場でも均一散布を可能としつつ、散布データも正確に記録することができる、散布データ記録装置を提供しようとするものである。
さらに、本発明は、入り組んだ外形を有する圃場での散布データも正確に記録することができる散布データ記録装置、及び、散布データ記録機能を有する散布装置を提供しようとするものである。
前記課題を解決するため、本発明に係る散布データ記録装置は、散布材の流量の自動制御により均一量散布が可能な散布機における散布データ記録装置であって、流量自動制御用散布量計測手段の計測結果と日時計測手段の計測結果との組み合わせによって、散布量と散布日時とを示す第一の散布データを自動的に作成する処理手段と、該処理手段で作成された前記第一の散布データを取り出し可能に記憶する記憶手段と、を備えたものである(請求項1)。
前記散布機による均一散布作業の結果、流量自動制御用散布量計測手段の計測結果と日時計測手段の計測結果とを組み合わせて、前記散布データ記録装置の前記処理手段で、散布量と散布日時とを示す第一の散布データが自動的に作成される。そして、該第一の散布データは、前記記憶手段によって取り出し可能に記憶される。よって、作業者は、散布量と散布日時を自分で記帳等する必要がなく、管理作業が省力化される。
前記記憶手段から取り出した前記第一の散布データは、均一散布を行うための前記散布量計測手段と前記日時計測手段の各計測結果を受けて、前記処理手段で自動的に作成されたデータであるから精度が高く、装置の利用者にとっても第三者にとっても信頼のおけるものとなる。前記第一の散布データは、前記記憶手段又は他の記憶装置に継続的に蓄積することにより、その後の散布計画の立案にも貢献する。
また、前記散布データ記録装置は、関係者にとって最も重要な情報である散布量と散布日時を前記第一の散布データとして取り扱うので、他の付随情報を収集するための特別な構成や機能は必要とせず、よって、構成及び機能が簡潔で、安価に提供できる。さらに、前記散布データ記録装置は、散布材の流量の自動制御により均一量散布が可能な散布機のものであるから、散布移動速度を自在に制御することが難しい圃場での散布データも正確に記録することができる。
好適な実施の一形態として、前記処理手段が、単位面積当たりの散布量を示す第二の散布データを自動的に作成し、前記記憶手段が前記第二の散布データを取り出し可能に記憶するものとすることもできる(請求項2)。このようにすれば、単位面積当たりの散布量も自動的に記録されるので、利用者にとって有用性が一層向上する。
好適な実施の一形態として、前記散布データ記録装置の少なくとも一部が、前記散布機の均一量散布を可能にするための制御装置の制御ボックス内に配設されたものとすることもできる(請求項3)。このようにすれば、構成が集約的となり、尚一層好適である。
他の好適な実施の一形態として、前記散布機が、散布幅と散布移動速度のいずれの変化にもかかわらず均一量散布が可能とされている散布機であり、前記散布幅を知るために必要な要素を検知する散布幅要素検知センサと、散布移動速度センサと、これらのセンサの検知結果に基づく散布幅と移動速度と単位面積当たりの目標散布量との乗算により該目標散布量を実現するのに必要な単位時間当たりの散布材流量を演算するとともに該散布材流量が実現されるように制御する制御装置と、を備え、前記散布データ記録装置の少なくとも一部が、前記制御装置の制御ボックス内に配設されたものとすることもできる(請求項4)。この場合、構成が集約的となる利点に加えて、圃場の入り組んだ外形に対応して散布幅を適宜変更しながら散布を行う場合の散布データも正確に記録することができて、好適である。
本発明に係る散布装置は、散布幅と散布移動速度のいずれの変化にもかかわらず目標散布量通りの均一量散布が可能な散布装置であって、散布流量センサと、前記散布幅を知るために必要な要素を検知する散布幅要素検知センサと、散布移動速度センサと、これらのセンサの検知結果に基づく散布幅と散布移動速度と目標散布量との乗算により該目標散布量を実現するのに必要な単位時間当たりの散布材流量を演算するとともに該散布材流量が実現されるように制御する制御装置と、前記散布流量センサの計測結果と日時計測手段の計測結果との組み合わせによって、散布量と散布日時とを示す第一の散布データを自動的に作成する処理手段と、該処理手段で作成された前記第一の散布データを取り出し可能に記憶する記憶手段と、を備えたものである(請求項5)。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る散布データ記録装置を備えた散布機の、制御回路を含む配管図、図2は、他の実施の形態に係る散布データ記録装置を備えた散布機の、制御回路を含む配管図、図3は、さらに他の実施の形態に係る散布データ記録装置を備えた散布機の、制御回路を含む配管図、図4は、散布データの構成を示す説明図である。
図1〜図3の各散布機(散布装置)は、図示しない農用トラクタ等の走行機体に搭載されて、圃場内を走行しながら防除液や液肥等を散布する農用ブームスプレーヤ1であり、中でも特に、いわゆるスライドブームと呼ばれる伸縮式ブーム10,10’を備えたブームスプレーヤとされている。しかし、これには限定されず、折り畳み式ブームを有する、いわゆる条止め式の散布機等についても本発明を適用できることは言うまでもない。
図1の散布機であるブームスプレーヤ1において、高圧プランジャ式等の液体圧送用のポンプ2は、その吸入口3が、散布材としての散布液Lを貯留するタンク4に連通されるとともに、その吐出口5が、吐出管路6を介して、液体分配筐7に連通されている。該液体分配筐7からは、ブームの分割数に対応した複数本(本実施の形態では二本)のホース等よりなる送液管路8,8が延び出していて、該二本の送液管路8,8は、それぞれ、その長さ方向に沿って多数の散布ノズルnを有するノズル管9,9へと連通している。該各ノズル管9,9は、その長さ方向に沿ってそれ自体周知の構成により相対伸縮自在に結合せしめられた一対のブーム10,10’のそれぞれの下面に沿って取着されている。
前記各散布ノズルnは、互いに同一仕様のものであり、いずれの散布ノズルnからも、互いに同一量の散布液Lが吐出されるようになっている。すなわち、前記各散布ノズルnは、その噴口の形状および大きさ(吐出孔径)が互いに同一で、その内部に挿入された中子等の噴霧形態制御部材も、互いに同一のものとされている。
前記ブームスプレーヤ1によれば、前記一対のブーム10,10’を、前記走行機体の進行方向に対して左右方向外方へ向けて長く伸ばして、圃場内を走行しながら、前記多数の散布ノズルnによって広幅の液体散布を行うことができる。しかも、必要に応じて前記一対のブーム10,10’を伸縮操作してブーム全長(散布幅W)を変更することにより、圃場の外周形状変化等に適宜に対応しながら散布を行うことができる。
前記ブームスプレーヤ1においては、例えば、前記一対のブーム10,10’の内の一方の固定ブーム10側の前記各散布ノズルnに図示しないコックをそれぞれ付設し、これらのコックが、前記他方の移動ブーム10’の相対伸縮に応じて自動的に開閉操作されるようにせしめて、前記移動ブーム10’の収縮により前記散布ノズルnの位置が前記両ブーム10,10’で重なり合っても、液体吐出は重なり合わないようにされている。すなわち、本実施の形態では、前記一対のブーム10,10’が相対伸縮することによって、実際に前記散布液Lを吐出する散布ノズル(稼働ノズル)nの数Kが変化し、散布幅Wが変化することになる。
前記ブームスプレーヤ1においては、前記散布幅Wと散布移動速度Vのいずれが変化しても、散布材の流量の自動制御により、単位面積当たりの目標散布量q通りの均一量散布が可能とされている。すなわち、前記ブームスプレーヤ1は、散布量計測手段としての散布流量センサ11と、散布幅W(前記ブーム10,10’全体としての伸長幅)を知るために必要な要素を検知する散布幅要素検知センサ12と、散布移動速度センサ13と、これらのセンサ11,12,13の検知結果に基づく散布幅Wと散布移動速度Vと前記目標散布量qとの乗算により該目標散布量qを実現するのに必要な単位時間当たりの散布材流量Qを演算するとともに、該演算結果が実現されるように前記散布液Lの流量を制御する均一散布自動制御装置14と、を備えている。
本実施の形態では、前記散布流量センサ11は、前記吐出管路6に介装されている。前記散布流量センサ11は、前記ポンプ2により前記液体分配筐7へと所定圧力値で圧送される散布液Lの流量、すなわち、前記稼働ノズルnから実際に散布される散布液Lの流量を検知する。
前記散布幅要素検知センサ12は、それ自体が、例えば、前記移動ブーム10’の伸び出し量を計測して散布幅Wを直接検知するものであっても良いし、前記散布流量センサ11から得られる情報との組み合わせにより、前記制御装置14を構成するマイクロコンピュータを含む演算部14aにおいて前記散布幅Wを演算可能な情報を提供する、適宜の他のセンサであっても良い。本実施の形態では、前記散布幅Wを直接検知可能なセンサ(散布幅検出手段)として、ブーム長計測用距離センサ12aを用いている。該距離センサ12aとしては、ビームセンサ又はバーコードセンサ等、それ自体周知の適宜の構成のものを使用することができる。
前記散布移動速度センサ13は、前記ブームスプレーヤ1を構成する前記散布ノズルnの地面に対する移動速度(前記走行機体の走行速度)を検知するセンサである。前記散布移動速度センサ13は、前記走行機体の車軸の回転速度を検知するものでも良いし、該車軸の回転速度と比例関係にある、他の回転要素の速度を検知するものであっても良い。
また、前記ブームスプレーヤ1は、前記吐出管路6における前記散布流量センサ11の上流側に、前記タンク4へと連通する余水管路15を備えていて、該余水管路15には、前記制御装置14を構成する自動調節手段として、電動式等の調量弁14bが介装されている。該調量弁14bの調量値は、前記制御装置14を構成するマイクロコンピュータによって自動制御される。
前記構成において、前記散布流量センサ11、前記ブーム長計測用距離センサ12a及び前記散布移動速度センサ13からの信号は、前記制御装置14の前記演算部14aへと送られる。該演算部14aでは、前記各センサ11,12a,13からの情報信号に基づいて、前記目標散布量qを実現するのに必要な単位時間当たりの散布材流量Qが、次の計算式を利用して、連続的に演算される。
計算式:単位面積当たりの目標散布量を実現するのに必要な単位時間当たりの散布材流量Q(L/min)=散布幅W(m)×単位面積当たりの目標散布量q(L/10a)×散布移動速度V(km/h)×1/60
そして、前記制御装置14のマイクロコンピュータは、前記演算結果に基づき目標散布量が実現されるように、例えば、前記調量弁14bの調量値を連続的に自動制御する。その結果、前記余水管路15を介して前記ポンプ2から前記タンク4へと戻される余水の量が変化するので、前記液体分配筐7へと送られる散布液Lの流量、すなわち、前記各稼働ノズルnからの実散布量も、自動的に調節される。よって、前記散布幅Wと散布移動速度Vのいずれが変化しても、単位面積当たりの目標散布量q通りの散布が可能となる。前記吐出管路6における散布液流量は、前記制御装置14へと連続的に出力されているので、計算通りの均一量散布が行われているか否かが、常に前記制御装置14でチェックされ、信頼性が向上する。
そして、前記制御装置14のマイクロコンピュータは、前記演算結果に基づき目標散布量が実現されるように、例えば、前記調量弁14bの調量値を連続的に自動制御する。その結果、前記余水管路15を介して前記ポンプ2から前記タンク4へと戻される余水の量が変化するので、前記液体分配筐7へと送られる散布液Lの流量、すなわち、前記各稼働ノズルnからの実散布量も、自動的に調節される。よって、前記散布幅Wと散布移動速度Vのいずれが変化しても、単位面積当たりの目標散布量q通りの散布が可能となる。前記吐出管路6における散布液流量は、前記制御装置14へと連続的に出力されているので、計算通りの均一量散布が行われているか否かが、常に前記制御装置14でチェックされ、信頼性が向上する。
前記ブームスプレーヤ1には、本発明の一実施の形態に係る散布データ記録装置20が付設されている。該散布データ記録装置20は、所定の散布データDを自動的に作成する処理手段21と、該処理手段21によって作成された前記所定の散布データDを取り出し可能に記憶するメモリーカード等よりなる適宜の記憶手段22と、を備えている。
前記処理手段としてのマイクロコンピュータを含む散布データ演算部21は、流量自動制御用散布量計測手段としての前記散布流量センサ11の計測結果と、日時計測手段としての暦時計23の計測結果と、の組み合わせにより、図4に示すように、前記所定の散布データDとして、散布日時と実散布量とを示す第一の散布データD1を、所定のプログラムにしたがって自動的に作成する。また、必要に応じて、前記散布データ演算部21において、単位面積当たりの散布量を示す第二の散布データD2も、前記所定の散布データDとして自動的に作成されるようにプログラムすることもできる。前記第一の散布データD1及び前記第二の散布データD2は、前記記憶手段としてのメモリー22に記憶されるとともに、前記ブームスプレーヤ1の運転席の図示しない表示部に表示されるようにすることもできる。
図1の本実施の形態では、前記散布データ記録装置20を、前記制御装置14の前記演算部14aを格納する前記制御ボックス14cのコネクタ14dに接続可能としている。すなわち、前記散布データ記録装置20の本体ケース24を前記制御ボックス14cに接続可能とし、前記本体ケース24内に、前記散布データ演算部21と、前記暦時計23と、前記メモリー22と、を配設している。このため、前記本体ケース24を前記制御ボックス14cから取り外し、これを他のコンピュータに接続することで、前記メモリー22に記憶されている前記所定の散布データDの内の必要なデータを簡単に取り出すことができる。また、本実施の形態のものによれば、前記散布データ記録装置20を、流量の自動制御により均一散布が可能な既製の散布機に簡単に取り付けて使用できるので、利用者のコスト負担も少なくて済み、好適である。
他の実施の形態として、図2及び図3に示すように、散布データ記録装置30,40の少なくとも一部を前記制御ボックス14c内に配設すれば、構成が集約的となる利点がある。図2の実施の形態は、前記散布データ演算部21と前記暦時計23とを前記制御ボックス14c内に配設し、前記メモリー22のみを前記本体ケース24内に配設した例であり、図3の実施の形態は、前記散布データ記録装置40の全体を、前記制御ボックス14c内に配設した例である。いずれの実施の形態においても、前記メモリー22に記憶されている前記所定の散布データDは、前記ブームスプレーヤ1に搭載された図示しない出力装置によって、あるいは外部の出力装置によって、簡単に出力せしめることができる。
前記メモリー22から取り出された前記第一及び第二の散布データD1,D2は、前記散布流量センサ11と前記暦時計23の各計測結果を受けて、前記散布データ演算部21で自動的に作成されたデータであるから精度が高く、装置の利用者にとっても第三者にとっても信頼のおけるものとなる。前記第一及び第二の散布データD1,D2は、前記メモリー22又は他の記憶装置に継続的に蓄積することにより、その後の散布計画(圃場毎の経済散布量、作業工数、次シーズンの散布計画等)の立案にも貢献し得る。
また、前記各散布データ記録装置20,30,40は、関係者にとって最も重要な情報である散布量と散布日時を前記第一の散布データD1として取り扱うので、他の付随情報を収集するための特別な構成や機能は必要とせず、よって、構成及び機能が簡潔で、安価に提供できる。さらに、前記各散布データ記録装置20,30,40は、散布流量の自動制御により均一量散布が可能とされている散布機のものであるから、散布移動速度を自在に制御することが難しい圃場での散布データも正確に記録することができる利点もある。
ところで、均一量散布のために必要な流量を前記計算式で算出する場合、前記単位面積当たりの目標散布量qは、散布される薬液の種類や、栽培作物の種類等に応じて予め設定され、前記散布移動速度Vは、前記散布移動速度センサ13からの情報によって具体的な数値が定まるので、あとは、前記散布幅Wの具体的な数値が確定されれば良い。既に説明した図1に示す実施の形態は、前記散布幅Wをブームの長さとして直接検知する距離センサ12aを、前記散布幅要素検知センサ12として用いた例であるが、前記散布幅Wは、互いに一定の相関関係を有する二以上の要素の組み合わせ演算により算出することも可能である。
例えば、図1において、前記ブーム長計測用距離センサ12aに代えて、実際に前記散布液Lを吐出する液体吐出ノズル(稼働ノズル)nの数Kを検知する稼働ノズル数センサ12bを、前記散布幅要素検知センサ12として設けたものとすることもできる。前記稼働ノズル数センサ12bとしては、前記各散布ノズルnの前記各コックからその開閉信号を得て、その個数Kを計数するノズルカウンタや、相対伸縮する前記ブーム10,10’において、前記各散布ノズルnが所定のコック開閉位置を通過したか否かをそれぞれ検知するリミットスイッチ等を含むものを採用することができる。
この場合には、前記制御装置14の前記演算部14aにおいて、前記稼働ノズル数センサ12bから得られた稼働ノズル数Kと、予め入力されたノズル間距離と、の乗算により、散布幅Wを演算することができる。散布幅Wが算出されれば、前記演算部14aで前記計算式により、単位面積当たりの目標散布量qを実現するのに必要な単位時間当たりの液体流量Qが演算可能であるので、この液体流量Qが実現されるように、前記制御装置14において前記調量弁14bの調量値を自動制御すればよい。
さらに他の実施の形態として、図2に示すように、図1の前記ブーム長計測用距離センサ12aに代えて、前記散布流量センサ11の下流側で前記吐出管路6内の圧力を検知する圧力センサ(散布圧力センサ)12cを、前記散布幅要素検知センサ12として用いることもできる。この場合には、前記散布圧力センサ12cと前記散布流量センサ11とが、散布幅検出手段としての役割を果たすことになる。
例えば、前記稼働ノズルnの数Kの様々な値に対して、前記散布圧力センサ12cで検出される散布圧力と、前記散布流量センサ11で検出される散布流量と、の間には、一定の相関関係(流量値は、圧力値の平方根に比例する。)がある。このため、前記散布流量センサ11で検出される散布流量値と、前記散布圧力センサ12cで検出される散布圧力値と、の組み合わせから、前記制御装置14の前記演算部14aにおいて、稼働ノズルnの個数Kを割り出すことができる。したがって、前記演算部14aでは、得られた稼働ノズル数Kと、予め入力されたノズル間距離と、の乗算により、散布幅Wを演算することができる。散布幅Wが算出されれば、前記演算部14aで前記計算式により、単位面積当たりの目標散布量qを実現するのに必要な単位時間当たりの液体流量Qが演算可能であるので、この液体流量Qが実現されるように、前記制御装置14で自動制御すればよい。
さらに他の実施の形態として、図3に示すように、図2の前記散布圧力センサ12cに代えて、個々の前記散布ノズルnからの液体吐出量に対して常に一定比率量の前記散布液Lの流通を許容する分流管路17の液体流量を検知する分流量センサ12dを、前記散布幅要素検知センサ12として用いることもできる。本実施の形態では、前記分流管路17は、前記吐出管路6における前記余水管路15との接続部の下流側と、前記散布流量センサ11と、の間から分岐して延び出している。限定はされないが、前記分流管路17は、前記タンク4へと連通せしめて、前記分流管路17から前記タンク4へと戻される分流によって、前記タンク4内の、粉状薬剤を水に溶かして作った前記散布液Lが常時攪拌されるようにせしめると、好適である。
図3の実施の形態においては、前記散布流量センサ11と前記分流量センサ12dとが、散布幅検出手段としての役割を果たすことになる。すなわち、前記構成においては、前記分流管路17が、個々の前記散布ノズルnからの液体吐出量に対して常に一定比率量の前記散布液Lの流通を許容するものとなっているので、前記散布流量センサ11で検出される散布流量値(各稼働ノズルnからの噴霧量の合計値)と、前記分流量センサ12dで検出される分流量値と、の比率と、稼働ノズルnの個数と、の間に、一定の相関関係が存在する。このため、前記散布流量センサ11で検出される散布流量値と、前記分流量センサ12dで検出される分流量値と、の組み合わせから、前記制御装置14の前記演算部14aにおいて、稼働ノズルnの個数Kを割り出すことができる。したがって、前記演算部14aでは、得られた稼働ノズル数Kと、予め入力されたノズル間距離と、の乗算により、散布幅Wを演算することができる。散布幅Wが算出されれば、前記演算部14aで前記計算式により、単位面積当たりの目標散布量qを実現するのに必要な単位時間当たりの液体流量Qが演算可能であるので、この液体流量Qが実現されるように、前記制御装置14において前記調量弁14bの調量値を自動制御すればよい。
また、さらに他の実施の形態として、折り畳み式ブームを有する、いわゆる条止め式散布機の場合には、散布幅Wを知るために必要な要素を検知する散布幅要素検知センサ12として、ブームの折り畳み作動を検知するリミットスイッチや、折り畳まれたブームのノズル管へつながる送液管路を開閉するための散布コックの開閉を検知するセンサ等を使用することもできる。
1 散布機(ブームスプレーヤ)
11 流量自動制御用散布量計測手段(散布流量センサ)
12 散布幅要素検知センサ
13 散布移動速度センサ
14 制御装置
14a 制御装置(マイクロコンピュータを含む演算部)
14b 制御装置(調量弁)
14c 制御ボックス
20,30,40 散布データ記録装置
21 処理手段(散布データ演算部)
22 記憶手段(メモリー)
23 日時計測手段(暦時計)
D1 第一の散布データ
D2 第二の散布データ
L 散布材(散布液)
Q 単位面積当たりの目標散布量を実現するのに必要な単位時間当たりの散布材流量
q 単位面積当たりの目標散布量
W 散布幅
V 散布移動速度
11 流量自動制御用散布量計測手段(散布流量センサ)
12 散布幅要素検知センサ
13 散布移動速度センサ
14 制御装置
14a 制御装置(マイクロコンピュータを含む演算部)
14b 制御装置(調量弁)
14c 制御ボックス
20,30,40 散布データ記録装置
21 処理手段(散布データ演算部)
22 記憶手段(メモリー)
23 日時計測手段(暦時計)
D1 第一の散布データ
D2 第二の散布データ
L 散布材(散布液)
Q 単位面積当たりの目標散布量を実現するのに必要な単位時間当たりの散布材流量
q 単位面積当たりの目標散布量
W 散布幅
V 散布移動速度
Claims (5)
- 散布材(L)の流量の自動制御により均一量散布が可能な散布機(1)における散布データ記録装置(20,30,40)であって、流量自動制御用散布量計測手段(11)の計測結果と日時計測手段(23)の計測結果との組み合わせによって、散布量と散布日時とを示す第一の散布データ(D1)を自動的に作成する処理手段(21)と、該処理手段(21)で作成された前記第一の散布データ(D1)を取り出し可能に記憶する記憶手段(22)と、を備えている、散布データ記録装置。
- 前記処理手段(21)が、単位面積当たりの散布量を示す第二の散布データ(D2)を自動的に作成し、前記記憶手段(22)が前記第二の散布データ(D2)を取り出し可能に記憶する、請求項1に記載の散布データ記録装置。
- 前記散布データ記録装置(30,40)の少なくとも一部が、前記散布機(1)の均一量散布を可能にするための制御装置(14)の制御ボックス(14c)内に配設されている、請求項1又は2に記載の散布データ記録装置。
- 前記散布機が、散布幅(W)と散布移動速度(V)のいずれの変化にもかかわらず均一量散布が可能とされている散布機(1)であり、前記散布幅(W)を知るために必要な要素を検知する散布幅要素検知センサ(12)と、散布移動速度センサ(13)と、これらのセンサ(12,13)の検知結果に基づく散布幅(W)と散布移動速度(V)と単位面積当たりの目標散布量(q)との乗算により該目標散布量(q)を実現するのに必要な単位時間当たりの散布材流量(Q)を演算するとともに該散布材流量(Q)が実現されるように制御する制御装置(14:14a,14b)と、を備え、前記散布データ記録装置(30,40)の少なくとも一部が前記制御装置(14)の制御ボックス(14c)内に配設されている、請求項1又は2に記載の散布データ記録装置。
- 散布幅(W)と散布移動速度(V)のいずれの変化にもかかわらず目標散布量(q)通りの均一量散布が可能な散布装置(1)であって、散布流量センサ(11)と、前記散布幅(W)を知るために必要な要素を検知する散布幅要素検知センサ(12)と、散布移動速度センサ(13)と、これらのセンサ(11,12,13)の検知結果に基づく散布幅(W)と散布移動速度(V)と目標散布量(q)との乗算により該目標散布量(q)を実現するのに必要な単位時間当たりの散布材流量(Q)を演算するとともに該散布材流量(Q)が実現されるように制御する制御装置(14:14a,14b)と、前記散布流量センサ(11)の計測結果と日時計測手段(23)の計測結果との組み合わせによって、散布量と散布日時とを示す第一の散布データ(D1)を自動的に作成する処理手段(21)と、該処理手段(21)で作成された前記第一の散布データ(D1)を取り出し可能に記憶する記憶手段(22)と、を備えている、散布装置。
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