JP2006340552A - 電力品質評価システムとその方法、およびプログラム - Google Patents

電力品質評価システムとその方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 瞬時電圧低下の発生確率データの精度を向上させることにより、瞬時電圧低下による電力品質の評価精度を向上可能で、かつ、評価目的に応じた評価精度を柔軟に使い分け可能とする。
【解決手段】 瞬時電圧低下評価手段6の瞬低発生確率設定手段7は、需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率を設定する。瞬低発生確率設定手段7は、予め設定された複数の瞬低発生確率算出方法の中から、使用する算出方法を選択する瞬低発生確率算出方法選択手段9と、複数の瞬低発生確率算出方法をそれぞれ実行することにより瞬時電圧低下の発生確率を算出する複数の瞬低発生確率算出手段10を有する。瞬時電圧低下評価手段6の瞬低対策設備投資効果評価手段8は、設定された発生確率を用いて、瞬時電圧低下を防止あるいは低減する瞬低対策設備を需要家の電力系統に導入する場合の導入効果を経済性の側面と電気的な側面の両方から総合的に評価する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、対象需要家の電力系統に電力品質を改善するための電力品質補償装置を導入する場合の導入効果を評価する電力品質評価システムに関するものであり、特に、瞬時電圧低下による電力品質を評価する技術に関するものである。
従来、電力系統に生じる高調波、電圧変動、電圧不平衡、瞬時電圧低下等による電力品質の程度を測定または解析するために、各種の電力品質測定・解析システムが提案・実用化されている。このような電力品質測定・解析システムとしては、例えば、測定したデータに基づいて電力需要家に必要な電力品質を算定するシステムが提案・実用化されている(特許文献1参照)。また、電力系統に生じる現象のうち、高調波、電圧変動、電圧不平衡、瞬時電圧低下等といった電力品質悪化現象の発生は、確率的な要素が大きいため、電力品質悪化の発生確率、損害度から電力品質を評価するシステムが提案・実用化されている(特許文献2参照)。
特開2002−247780 特開2005−73346
ところで、瞬時電圧低下を防止あるいは低減する瞬低対策設備を導入する場合の導入効果を評価する場合には、瞬時電圧低下による電力品質の評価に対して高い精度が要求されることになる。これに対して、上記のように、従来、電力系統に生じる現象のうち、瞬時電圧低下の発生確率を考慮して電力品質の評価を行う技術は存在するが、瞬時電圧低下は、落雷発生という自然現象に起因して発生することから、瞬時電圧低下の一般的な発生確率データを使用した場合、瞬時電圧低下による電力品質の評価精度を向上することは難しい。
すなわち、落雷発生確率は、地域に応じて著しく異なる上、限定された地域内においても、局所的に多発する箇所が存在する一方で、ほとんど落雷が発生しない箇所も存在するというように、極めて不均一であるため、需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率も、その所在地の落雷発生確率に応じて、大きく異なってしまう。
したがって、限定された地域内における落雷発生確率の平均値を、それに基づいて瞬時電圧低下の発生確率の平均値を求めたとしても、その値は、その地域内における対象需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率と必ずしも合致せず、大きく異なってしまう可能性がある。このような実際の発生確率と大きく異なる発生確率の値を用いた場合、瞬時電圧低下による電力品質の評価精度は大きく低下してしまう。
しかしながら、瞬時電圧低下の発生確率の精度を向上するためには、大量のデータ収集やそれを用いた統計学的処理や分析が必要となり、その分だけ電力品質評価に要するコストや手間が増大することになる。電力品質の評価精度の重要性が高い場合には、そのようなコストや手間の増大はある程度まで許容されるが、その一方で、電力品質の評価目的によっては、瞬時電圧低下による電力品質の評価精度に比べて、コストや手間の方が重要視される場合もあり、この場合には、コストや手間の増大は極力回避する必要がある。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、瞬低対策設備の導入効果を評価する場合に、瞬時電圧低下の発生確率データの精度を向上させることにより、瞬時電圧低下による電力品質の評価精度を向上可能で、かつ、評価目的に応じた評価精度を柔軟に使い分け可能な電力品質評価システムと方法、およびプログラムを提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するために、対象需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率を設定し、この設定時に複数の瞬低発生確率算出方法の中から使用する方法を選択することにより、瞬時電圧低下の発生確率データの精度を向上させ、瞬時電圧低下による電力品質の評価精度を向上可能で、かつ、評価目的に応じた評価精度を柔軟に使い分け可能としたものである。
本発明の電力品質評価システムは、対象需要家の電力系統に電力品質を改善するための電力品質補償装置を導入する場合の導入効果を評価する電力品質評価システムにおいて、瞬低発生確率設定手段と瞬低対策設備投資効果評価手段を備えたことを特徴としている。ここで、瞬低発生確率設定手段は、対象需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率を設定する手段である。瞬低対策設備投資効果評価手段は、設定された発生確率を用いて、瞬時電圧低下を防止あるいは低減する瞬低対策設備を対象需要家の電力系統に導入する場合の導入効果を経済性の側面と電気的な側面の両方から総合的に評価する手段である。瞬低発生確率設定手段はさらに、予め設定された複数の瞬低発生確率算出方法の中から、使用する算出方法を選択する算出方法選択手段と、複数の瞬低発生確率算出方法をそれぞれ実行することにより瞬時電圧低下の発生確率を算出する複数の瞬低発生確率算出手段を有する。
また、本発明の電力品質評価方法と電力品質評価プログラムは、電力品質評価システムの上記特徴を、異なる観点からそれぞれ把握したものである。
このような特徴を有する本発明によれば、対象需要家の電力系統毎に瞬時電圧低下の発生確率を設定することができるため、瞬低対策設備の導入効果の評価時に使用する瞬時電圧低下の発生確率データの精度を向上させ、瞬時電圧低下による電力品質の評価精度を向上できる。また、予め設定された複数の瞬低発生確率算出方法の中から、使用する算出方法を選択できるため、評価目的に応じた評価精度を持つ算出方法を適切に選択することができ、評価目的に応じた評価精度の柔軟な使い分けが可能である。
なお、本発明において、「電力品質補償装置」は、電力品質を改善するために電力系統に導入可能な装置を示す用語であり、電力品質の悪化を防止あるいは低減するための、瞬低対策設備を初めとする各種の電力設備を含む広い概念である。
本発明によれば、瞬低対策設備の導入効果を評価する場合に、瞬時電圧低下の発生確率データの精度を向上させることにより、瞬時電圧低下による電力品質の評価精度を向上可能で、かつ、評価目的に応じた評価精度を柔軟に使い分け可能な電力品質評価システムと方法、およびプログラムを提供することができる。
以下には、本発明に係る電力品質評価システムの実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明中においては、簡略化の観点から、「瞬時電圧低下」および「瞬時電圧低下の発生確率」を、それぞれ「瞬低」および「瞬低発生確率」と適宜略称する。
[システム構成]
図1は、本発明を適用した典型的な実施形態に係る電力品質評価システムの構成を示す構成図である。この図1に示す電力品質評価システム1は、評価可能な電力品質評価項目が、高調波、電圧変動、電圧不平衡、および瞬時電圧低下の4項目である場合の一例であり、電力品質評価項目選択手段2、高調波評価手段3、電圧変動評価手段4、電圧不平衡評価手段5、瞬時電圧低下評価手段6を備えている。
電力品質評価項目選択手段2は、高調波、電圧変動、電圧不平衡、および瞬時電圧低下という4つの電力品質評価項目の中から1つの電力品質評価項目を選択する手段である。高調波評価手段3は高調波についての電力品質評価を行う手段であり、電圧変動評価手段4は電圧変動についての電力品質評価を行う手段であり、電圧不平衡評価手段5は電圧不平衡についての電力品質評価を行う手段であり、瞬時電圧低下評価手段6は本発明に係る瞬時電圧低下についての電力品質評価を行う手段である。
瞬時電圧低下評価手段6は、瞬低発生確率設定手段7と瞬低対策設備投資効果評価手段8を備えている。瞬低発生確率設定手段7は、対象需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率を設定する手段である。瞬低対策設備投資効果評価手段8は、設定された発生確率を用いて、瞬時電圧低下を防止あるいは低減する瞬低対策設備を対象需要家の電力系統に導入する場合の導入効果を経済性の側面と電気的な側面の両方から総合的に評価する手段である。
なお、「瞬低対策設備」は、瞬時電圧低下を防止あるいは低減するための各種の設備を含むが、具体的には、例えば、UPS(無停電電源システム)等の設備である。
瞬低発生確率設定手段7はさらに、予め設定された複数の瞬低発生確率算出方法の中から、使用する算出方法を選択する瞬低発生確率算出方法選択手段9と、複数の瞬低発生確率算出方法をそれぞれ実行することにより瞬時電圧低下の発生確率を算出する複数の瞬低発生確率算出手段10(101〜10n)を有する。
この電力品質評価システム1は、インタフェース装置20を通じてユーザからの指示を受け取ると共に、ユーザに対して処理結果や処理途中のデータを出力する。
なお、このような電力品質評価システム1は、具体的には、コンピュータのメインメモリとそれに記憶される電力品質評価用として特化されたプログラム、そのプログラムによって制御されるCPU、およびデータを保存する補助記憶装置等により実現される。また、インタフェース装置20は、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置等により実現される。
[電力品質評価処理の概要]
図2は、以上のような構成を有する本実施形態の電力品質評価システム1による電力品質評価処理の一例を示すフローチャートである。以下には、このフローチャートを参照しながら、本実施形態による電力品質評価処理の概要について説明する。
まず、電力品質評価項目選択手段2により、電力品質評価項目選択処理を行う(S110)。この電力品質評価項目選択処理(S110)において、電力品質評価項目選択手段2は、インタフェース装置20を通じて、電力品質評価項目のメニュー表示あるいはリスト表示を行い、ユーザからの電力品質評価項目の指定を受け付けて、指定された電力品質評価項目を評価する電力品質評価項目として選択する(S111)。
すなわち、ユーザから指定された電力品質評価項目が高調波である場合には、評価する電力品質評価項目として、高調波を選択する(S112のYES)。ユーザから指定された電力品質評価項目が電圧変動である場合には、評価する電力品質評価項目として、電圧変動を選択し(S112のNO,S113のYES)。ユーザから指定された電力品質評価項目が電圧不平衡である場合には、評価する電力品質評価項目として、電圧不平衡を選択する(S112のNO,S113のNO,S114のYES)。
また、ユーザから指定された電力品質評価項目が瞬時電圧低下である場合には、評価する電力品質評価項目として、瞬時電圧低下を選択する(S112のNO,S113のNO,S114のNO)。
次に、このような電力品質評価項目選択処理(S110)の選択結果に応じて、高調波評価手段3による高調波評価処理(S120)、電圧変動評価手段4による電圧変動評価処理(S130)、電圧不平衡評価手段5による電圧不平衡評価処理(S140)、瞬時電圧低下評価手段6による瞬時電圧低下評価処理(S150)のいずれかを行い、評価結果をそれぞれ保存する。
なお、これらの評価処理(S120,S130,S140,S150)のうち、高調波評価処理(S120)、電圧変動評価処理(S130)、電圧不平衡評価処理(S140)としては、例えば、高調波を防止あるいは低減する高調波対策設備、電圧変動を防止あるいは低減する電圧変動対策設備、電圧不平衡を防止あるいは低減する電圧不平衡対策設備、等の導入効果の評価をそれぞれ行うものとする。
このような評価処理(S120,S130,S140)は、例えば、特許文献2に記載の手法等の、既存の各種の電力品質評価技術を用いて実現可能である。なお、これらの評価処理(S120,S130,S140)の詳細は、本発明の特徴ではないため、これ以上の説明を省略する。
一方、瞬時電圧低下評価手段6による瞬時電圧低下評価処理(S150)の詳細は、次の通りである。
まず、瞬低発生確率算出方法選択手段9により、瞬低発生確率算出方法選択処理を行う(S151)。この瞬低発生確率算出方法選択処理(S151)において、瞬低発生確率算出方法選択手段9は、インタフェース装置20を通じて、複数の瞬低発生確率算出方法のメニュー表示あるいはリスト表示を行い、ユーザからの瞬低発生確率算出方法の指定を受け付けて、指定された瞬低発生確率算出方法を、評価に使用する瞬低発生確率算出方法として選択する。
次に、このような瞬低発生確率算出方法選択処理(S151)の選択結果に応じた瞬低発生確率算出手段10により、選択された算出方法により瞬低発生確率算出処理を行う(S152)。すなわち、瞬低発生確率算出手段10は、インタフェース装置20を通じて、需要家の電力系統のリスト表示を行い、ユーザからの需要家の電力系統の指定を受け付けて、当該需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率を算出する。
なお、このような需要家の電力系統の指定は、瞬低発生確率算出方法選択手段9による瞬低発生確率算出方法選択処理(S151)時、あるいは、電力品質評価項目選択手段2による電力品質評価項目選択処理(S110)時に受け付けてもよい。
瞬低発生確率算出手段10による瞬低発生確率算出処理(S152)により算出された瞬低発生確率は、当該需要家の電力系統の瞬低発生確率として、瞬低発生確率設定手段7の出力となり、瞬低対策設備投資効果評価手段8へ伝達される。
続いて、瞬低対策設備投資効果評価手段8により、瞬低対策設備投資効果評価処理を行い、評価結果を保存する(S153)。この瞬低対策設備投資効果評価処理(S153)においては、瞬低発生確率設定手段8から伝達された当該需要家の電力系統の瞬低発生確率を用いて、瞬低対策設備の導入効果について、経済性の側面と電気的な側面の両方から総合的な評価を実施する。
このような瞬低対策設備などの各種の電力品質補償装置を導入する場合の導入効果を経済性の側面および電気的な側面から評価する処理は、例えば、特許文献2に記載の手法等の、既存の各種の電力品質評価技術を用いて実現可能である。なお、このような瞬低対策設備投資効果評価処理(S153)の詳細は、本発明の特徴ではないため、これ以上の説明を省略する。
なお、以上のような、各評価処理(S120,S130,S140,S150)による評価結果、あるいは処理途中のデータは、処理主体である各評価手段3〜6により保存されると共に、インタフェース装置20を通じてリアルタイム画面表示などの形でユーザに対して提供されるが、ユーザからのスポット的な表示要求を受け付けた場合にも、同様に提供される。
[基本的な効果]
以上のような本実施形態の電力品質評価システムによれば、対象需要家の電力系統毎に瞬時電圧低下の発生確率を設定することができるため、瞬低対策設備の導入効果の評価時に使用する瞬時電圧低下の発生確率データの精度を向上させ、瞬時電圧低下による電力品質の評価精度を向上できる。
また、予め設定された複数の瞬低発生確率算出方法の中から、使用する算出方法を選択できるため、評価目的に応じた評価精度を持つ算出方法を適切に選択することができ、評価目的に応じた評価精度の柔軟な使い分けが可能である。以下には、このような評価精度の柔軟な使い分けについてさらに説明する。
すなわち、瞬低発生確率算出方法として、比較的精度の高い算出方法M1、精度が中の算出方法M2、標準的な精度の算出方法M3、という3つの瞬低発生確率算出方法M1〜M3が予め用意されているものと仮定する。この場合、ユーザは、これら3つの算出手法M1〜M3の中から、評価に使用する瞬低発生確率算出手法を目的に応じて選択することができる。
例えば、本システムを用いるのが需要家へコンサルティングを行う事業者の場合には、上記算出方法M1〜M3の違いにより、評価コストがM1>M2>M3の関係を設定し、需要家が望むコストや精度に応じて算出方法M1〜M3のどの算出方法を適用するのかを柔軟に使い分けることができる。
また、本システムを用いるのが需要家自身の場合には、上記算出方法M1〜M3の違いにより、データ収集にかかる手間がM1>M2>M3の関係となる場合には、データ収集に費やせる手間や求める精度に応じて、算出方法M1〜M3のどの算出方法を適用するのかを柔軟に使い分けることができる。
[瞬低発生確率算出方法の具体例]
以下には、本実施形態の電力品質評価システムにおいて使用する複数の瞬低発生確率算出方法の具体例について説明する。
[瞬低シミュレーションを用いた瞬低発生確率算出方法]
[瞬低発生確率算出手段の構成]
図3は、瞬低シミュレーションを用いた瞬低発生確率算出方法を実行するための瞬低発生確率算出手段10aの構成例を示す構成図である。この図3に示す瞬低発生確率算出手段10aは、落雷データ蓄積手段111、落雷発生状況把握手段112、瞬低シミュレーション手段113、瞬低発生確率計算実行手段114を備えている。
落雷データ蓄積手段111は、対象需要家の電力系統の所在地に応じた落雷データを収集して保存・蓄積する手段である。落雷発生状況把握手段112は、落雷データ蓄積手段111に保存・蓄積されている落雷データを用いて、シミュレーションに使用する落雷発生状況データを生成する手段である。
瞬低シミュレーション手段113は、落雷発生状況データを用いて、落雷発生時に対象需要家の電力系統に発生する瞬時電圧低下のシミュレーションを実施し、その結果を示す瞬低発生状態データを生成する手段である。瞬低発生確率計算実行手段114は、落雷発生状況データと瞬低発生状態データを用いて、対象需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率を算出する瞬低発生確率計算を実行する手段である。
[瞬低発生確率算出処理]
図4は、以上のような構成を有する図3の瞬低発生確率算出手段10aによる瞬低シミュレーションを用いた瞬低発生確率算出処理(S210)の概要を示すフローチャートである。この瞬低発生確率算出処理(S210)は、図2に示す瞬低発生確率算出処理(S152)に相当する。
まず、1日毎などのループ処理(LOOP)として、落雷データ蓄積手段111による落雷データ蓄積処理(S211)と落雷発生状況把握手段112による落雷発生状況把握処理(S212)を行う。
すなわち、最近では、電力会社や企業などにより国内各地の落雷情報やデータが計測・蓄積され、提供されているが、落雷データ蓄積手段111による落雷データ蓄積処理(S211)においては、このように提供されている落雷情報やデータから需要家の所在地に合致するものを定期的に収集して保存・蓄積しておく。そして、落雷発生状況把握手段112による落雷発生状況把握処理(S212)においては、落雷データ蓄積手段111に保存・蓄積された落雷データを処理して、需要家付近の落雷発生状況を示す落雷発生状況データを生成する。
例えば、落雷データ蓄積手段111には、1年分の需要家付近に発生した落雷位置と落雷電流値データが保存・蓄積されているものとする。この場合に、落雷発生状況把握手段112による落雷発生状況把握処理(S212)により、表1に示すような落雷位置、落雷程度、発生回数を算出して、年間の落雷発生状況を示す落雷発生状況データを生成・保存しておく。
Figure 2006340552
次に、このようなループ処理(LOOP)により得られる落雷発生状況データを用いて、瞬低シミュレーション手段113により、瞬低シミュレーション処理を行う(S213)。例えば、瞬低シミュレーション手段113は、落雷発生状況把握手段112で生成された表1に示すような落雷発生状況データから、落雷回数が1回以上発生している落雷について、落雷模擬シミュレーションを実行し、それらの落雷が発生した場合の需要家内の瞬低状態を示す電圧低下率や電圧低下時間などの指標値を算出する。瞬低シミュレーション手段113は、算出した需要家内に発生する瞬低状態の指標値を、表2に示すように、落雷位置、落雷程度と対応付けて瞬低発生状態データとして保存すると共に、瞬低発生確率計算実行手段114に伝達する。
Figure 2006340552
瞬低発生確率計算実行手段114により、瞬低発生確率計算実行処理として、瞬低発生確率落雷発生状況把握手段113で生成した落雷発生状況データと、瞬低シミュレーション手段113で算出した瞬低発生状態データを用いて、需要家内における瞬低発生確率を表3に示すように算出する(S214)。
Figure 2006340552
[効果]
以上のような図3、図4に示す瞬低シミュレーションを用いた瞬低発生確率算出方法によれば、需要家付近の落雷実測データを用いて落雷模擬シミュレーションを行うことにより、需要家内の瞬低発生確率を高い精度で算出することができるため、瞬時電圧低下による電力品質の評価精度を一層向上できる。
[別の瞬低シミュレーションを用いた瞬低発生確率算出方法]
[瞬低発生確率算出手段の構成]
図5は、図3に示す瞬時発生確率算出手段10aの一部を変更した瞬時発生確率算出手段10bを示す構成図である。この瞬時発生確率算出手段10bは、瞬低シミュレーション手段113を、系統データ設定手段113a、落雷情報取込手段113b、シミュレーション実行手段113c、発生瞬低計算実行手段113dから構成し、需要家の系統データを用いて、需要家付近に落雷があった場合に需要家内に発生する瞬低の状態を示す指標値をシミュレーションにより算出するようにしたものである。
系統データ設定手段113aは、対象需要家の電力系統に関するデータを用いて、シミュレーションに使用する系統データを設定する手段である。落雷情報取込手段113bは、落雷データ蓄積手段111に保存・蓄積されている落雷データから、シミュレーションに使用する落雷情報を取り込む手段である。シミュレーション実行手段113cは、系統データと落雷情報を用いて、落雷を模擬したシミュレーションを実行する手段である。発生瞬低計算実行手段113dは、シミュレーション実行手段113cで得られたシミュレーション結果から、対象需要家の電力系統内に発生する瞬時電圧低下を示す指標値の計算を実行する手段である。
[瞬低発生確率算出処理]
図6は、以上のような構成を有する図5の瞬低発生確率算出手段10bによるシミュレーションを用いた瞬低発生確率算出処理(S220)の概要を示すフローチャートである。この瞬低発生確率算出処理(S220)のうち、落雷データ蓄積処理(S211)、落雷発生状況把握処理(S212)、および瞬低発生確率計算実行処理(S214)は、図4の同一符号を付した処理と同様であり、瞬低シミュレーション処理(S223)のみが図4の瞬低シミュレーション処理(S213)と異なる。以下には、この瞬低シミュレーション処理(S223)の詳細について説明する。
まず、系統データ設定手段113aにより、系統データ設定処理を行う(S2231)。この系統データ設定処理(S2231)において、系統データ設定手段113aは、需要家の瞬低シミュレーションを行うために必要な系統データ、例えば、図7に示すような需要家付近系統短絡インピーダンス、需要家付近系統線路インピーダンス、需要家内受電変圧器インピーダンス、需要家内線路インピーダンス、需要家内電力設備データ、需要家内負荷設備データなどを入力する。系統データ設定手段113aは、入力したデータを、シミュレーション実行手段113cで実行可能なデータに変換し、系統データとして設定する。
また、落雷情報取込手段113bにより、落雷情報取込処理を行う(S2232)。この落雷情報取込処理(S2232)において、落雷情報取込手段113bは、落雷データ蓄積手段111から需要家付近系統の落雷情報を取り込んで、シミュレーション手段25cで模擬するための落雷模擬パターンを選定する。例えば、落雷位置と落雷程度(電流値)からシミュレーション手段113cで実行する落雷模擬パターンを、表4に示すように選定する。
Figure 2006340552
次に、シミュレーション実行手段113cにより、シミュレーション実行処理を行う(S2233)。このシミュレーション実行処理(S2233)において、シミュレーション実行手段113cは、系統データ設定手段113aで設定した系統データと、落雷情報取込手段25bで選定した落雷模擬パターンを用いて、シミュレーションを実行する。このシミュレーションは、落雷情報取込手段113bで選定した全ての落雷模擬パターンについて実行される。
このシミュレーション実行処理(S2233)において、シミュレーション実行手段113cは、例えば、需要家内の瞬低計測点(受電点)の電圧を計算し、落雷模擬パターン毎に計算された瞬低計測点の電圧を保存する。この瞬低計測点の電圧は、例えば、表5に示すように、各落雷模擬パターンと対応付けされた形で保存される。保存された瞬低計測点の電圧は、発生瞬低計算実行手段113dへ伝達される。
Figure 2006340552
続いて、発生瞬低計算実行手段113dにより、発生瞬低計算実行処理を行う(S2234)。この発生瞬低計算実行処理を行う(S2234)において、発生瞬低計算実行手段113dは、シミュレーション手段113cから伝達された各落雷パターン毎の需要家内瞬低計測点の電圧から落雷模擬パターン毎に需要家に発生する瞬低を示す指標値を算出して、瞬低発生確率計算実行手段114へ伝達する。
図8は、発生瞬低計算実行手段113dによる発生瞬低計算実行処理(S2234)における瞬低算出方法の一例を説明する図である。
この図8に示すように、発生瞬低計算実行処理(S2234)において、発生瞬低計算実行手段113dは、需要家付近系統で発生した落雷を模擬したシミュレーション結果から得られるところの、図8に示すような需要家内瞬低計測点の電圧計算値から、落雷により発生する瞬低様相を示す指標値を計算する。図8に示すように、シミュレーションで算出された瞬低計測点電圧から、瞬低に対する電圧低下量と電圧低下時間を自動的に抽出することができる。
この発生瞬低計算実行処理(S2234)において、発生瞬低計算実行手段113dは、シミュレーション実行した全ての落雷模擬パターンについて、図8に示す方法により瞬低の様相を抽出して需要家に発生する発生瞬低データとして保存する。保存された発生瞬低データは、瞬低発生確率計算実行手段114へ伝達され、瞬低発生確率計算実行手段114による瞬低発生確率計算実行処理(S214)において需要家の瞬低発生確率が算出される。
[効果]
以上のような図5〜図8に示す瞬低シミュレーションを用いた瞬低発生確率算出方法によれば、需要家付近の落雷実測データに加えて、需要家付近系統データ、需要家内系統データを用いて落雷模擬シミュレーションを行い、需要家に発生する瞬低様相を示す電圧低下量や電圧低下時間などの指標値を高い精度で算出することができる。
また、シミュレーションで算出された瞬低計測点電圧から、瞬低に対する電圧低下量と電圧低下時間を自動的に抽出することができるため、複雑な計算を行うことなしに、精度の高いデータを正確に算出して、発生する瞬低を正確に把握することができる。
したがって、需要家内の瞬低発生に関するより詳細かつ精度の高いデータを算出することができるため、瞬時電圧低下による電力品質の評価精度を一層向上できる。
[需要家系統内電圧データを用いた瞬低発生確率算出方法]
[瞬低発生確率算出手段の構成]
図9は、需要家系統内電圧データを用いた瞬低発生確率算出方法を実行するための瞬低発生確率算出手段10cの構成例を示す構成図である。この図9に示す瞬低発生確率算出手段10cは、対象需要家の電力系統の電圧を計測した電圧データを保存・蓄積する電圧データ蓄積手段121と、この電圧データ蓄積手段121に保存・蓄積されている電圧データを用いて、対象需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率を算出する瞬低発生確率計算を実行する瞬低発生確率計算実行手段122を備えている。
[瞬低発生確率算出処理]
以上のような構成を有する図9の瞬低発生確率算出手段10cによる瞬低発生確率算出処理の手順は次の通りである。
電圧データ蓄積手段121は、需要家の瞬低計測点(需要家受電点など)において計測された電圧データを保存・蓄積する。なお、このような瞬低計測点の電圧データの計測は、需要家の瞬低計測点(需要家受電点など)に電圧計測装置を設置して瞬低計測点の電圧を計測することにより実現可能である。電圧データ蓄積手段121は、そのように計測された電圧データを、通信線を介して受信し、処理することにより、瞬低発生確率計算に使用可能な形式の電圧データを生成し、保存・蓄積する。
なお、計測したデータの具体的な収集方法は適宜選択可能であり、例えば、計測装置に備えられている計算機で読込み可能な外部記憶装置に計測データを保存・蓄積し、ある一定期間のデータを保存・蓄積した段階で、当該外部記憶装置を回収して通信線を介さずに本システムに取り込む方法でもよい。
電圧データ蓄積手段121においては、ある一定期間、例えば、1年または数年といった期間に亘る時系列毎の電圧データあるいは瞬低発生時に計測した電圧データを保存・蓄積する。
瞬低発生確率計算実行手段122は、電圧データ蓄積手段121に保存されている需要家の瞬低計測点の電圧データを用いて、需要家の瞬低発生確率を算出する。すなわち、瞬低発生確率計算実行手段122は、計測した瞬低計測点の電圧データから、ある一定量以上(例えば0.5%以上)の電圧低下が発生している場合を瞬低が発生していると判断して瞬低の発生回数をカウントし、発生した瞬低については、図8に示すような算出方法により、発生した瞬低の様相を把握する。
瞬低発生確率計算実行手段122は、ある一定期間の電圧データから上記方法により需要家に発生した瞬低の様相と発生回数を算出し、表6に示すような瞬低発生確率データを生成して、図1に示す瞬低対策設備投資効果評価手段8へ伝達する。
Figure 2006340552
[効果]
以上のような図9に示す需要家系統内電圧データを用いた瞬低発生確率算出方法によれば、需要家系統内について実測した瞬低データから需要家内の瞬低発生確率を算出することにより、最も精度の高い瞬低発生確率を算出することができるため、瞬時電圧低下による電力品質の評価精度を最も向上できる。この瞬低発生確率算出方法は、最も精度の高い評価結果が要求される場合に最適である。
[瞬低発生確率標準データを用いた瞬低発生確率算出方法]
[瞬低発生確率算出手段の構成]
図10は、瞬低発生確率標準データを用いた瞬低発生確率算出方法を実行するための瞬低発生確率算出手段10dの構成例を示す構成図である。この図10に示す瞬低発生確率算出手段10dは、標準的な瞬時電圧低下の発生確率を示す瞬低発生確率標準データを保存・蓄積する標準データ蓄積手段131と、この標準データ蓄積手段131に保存・蓄積されている瞬低発生確率標準データを、予め設定された対応付けルールに基づいて、対象需要家の電力系統に対応付ける標準データ対応付け手段132を備えている。
[瞬低発生確率算出処理]
以上のような構成を有する図10の瞬低発生確率算出手段10dによる瞬低発生確率算出処理の手順は次の通りである。
まず、標準データ蓄積手段131は、例えば、全国の瞬低発生実績データ(例えば電気協同研究調査報告にまとめられた実績データなど)に基づいて、超多雷地域、多雷地域、平均地域、少雷地域という4つの代表地域区分に分類して統計処理された瞬低発生確率データを、以下の表7〜表10に示すような形で標準データとして保存・蓄積している。
標準データ対応付け手段132には、全国の地域毎に標準データの適用地域を対応付けするための対応付けルールが予め用意されており、ユーザが需要家の所在地域を設定すれば、該当地域の標準データ(超多雷地域、多雷地域、平均地域、少雷地域)が評価に適用される。
例えば、表11に示すような全国の地域毎に標準データを対応付けするようになっており、ユーザは、需要家の所在地域(○○市など)を設定すれば、表11の通り、該当地域に対応付けされた標準データを標準データ蓄積手段131から読込み、読込んだ標準データ(瞬低発生確率データ)を、図1に示す瞬低対策設備投資効果評価手段8へ伝達する。
Figure 2006340552
Figure 2006340552
Figure 2006340552
Figure 2006340552
Figure 2006340552
[効果]
以上のような図10に示す瞬低発生確率標準データを用いた瞬低発生確率算出方法によれば、全国の実績に基づいた標準データを予め用意して、全国の地域毎に標準データを自動的に対応付けできるため、前述した他の瞬低発生確率算出方法に比べて、算出される瞬低発生確率の精度は低くなる反面、実測データを用いないことから、データ収集などの手間を省略することができる。この瞬低発生確率算出方法は、例えば、評価の概略傾向などを把握するような一次評価的な評価を容易に実施する場合に最適である。
[他の実施形態]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が実施可能である。例えば、図面に示したシステム構成や各手段の構成は、一例にすぎず、具体的な構成は適宜選択可能である。また、図面に示したフローチャートは、一例にすぎず、具体的な処理手順や各処理の詳細は適宜選択可能である。
さらに、前述した実施形態においては、本発明の手法を、コンピュータのハードウェアとプログラムによりシステムおよび方法として実現する場合について説明したが、本発明の手法は、電力品質評価用として特化されたコンピュータプログラムのみの形態でも実現可能である。
本発明を適用した典型的な実施形態に係る電力品質評価システムの構成を示す構成図。 図1の電力品質評価システムによる電力品質評価処理の一例を示すフローチャート。 図1の電力品質評価システムにおいて、瞬低シミュレーションを用いた瞬低発生確率算出方法を実行するための瞬低発生確率算出手段の構成例を示す構成図。 図3の瞬低発生確率算出手段による瞬低シミュレーションを用いた瞬低発生確率算出処理の概要を示すフローチャート。 図3の瞬低発生確率算出手段の変形例を示す構成図。 図5の瞬低発生確率算出手段による瞬低シミュレーションを用いた瞬低発生確率算出処理の概要を示すフローチャート。 図6に示す瞬低発生確率算出処理に使用するデータを説明するために、評価対象となる電力系統の一例を示す図。 図6に示す発生瞬低計算実行処理における瞬低算出方法の一例を説明する図。 図1の電力品質評価システムにおいて、需要家系統内電圧データを用いた瞬低発生確率算出方法を実行するための瞬低発生確率算出手段の構成例を示す構成図。 図1の電力品質評価システムにおいて、瞬低発生確率標準データを用いた瞬低発生確率算出方法を実行するための瞬低発生確率算出手段の構成例を示す構成図。
符号の説明
1…電力品質評価システム
2…電力品質評価項目選択手段
3…高調波評価手段
4…電圧変動評価手段
5…電圧不平衡評価手段
6…瞬時電圧低下評価手段
7…瞬時発生確率設定手段
8…瞬低対策設備投資効果評価手段
9…瞬低発生確率算出方法選択手段
10(101〜10n),10a〜10d,…瞬低発生確率算出手段
20…インタフェース装置
111…落雷データ蓄積手段
112…落雷発生状況把握手段
113…瞬低シミュレーション手段
113a…系統データ設定手段
113b…落雷情報取込手段
113c…シミュレーション実行手段
113d…発生瞬低計算実行手段
114…瞬低発生確率計算実行手段
121…電圧データ蓄積手段
122…瞬低発生確率計算実行手段
131…標準データ蓄積手段
132…標準データ対応付け手段

Claims (8)

  1. 対象需要家の電力系統に電力品質を改善するための電力品質補償装置を導入する場合の導入効果を評価する電力品質評価システムにおいて、
    対象需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率を設定する瞬低発生確率設定手段と、
    設定された発生確率を用いて、瞬時電圧低下を防止あるいは低減する瞬低対策設備を対象需要家の電力系統に導入する場合の導入効果を経済性の側面と電気的な側面の両方から総合的に評価する瞬低対策設備投資効果評価手段を備え、
    前記瞬低発生確率設定手段は、
    予め設定された複数の瞬低発生確率算出方法の中から、使用する算出方法を選択する算出方法選択手段と、
    前記複数の瞬低発生確率算出方法をそれぞれ実行することにより瞬時電圧低下の発生確率を算出する複数の瞬低発生確率算出手段を有する
    ことを特徴とする電力品質評価システム。
  2. 前記複数の瞬低発生確率算出手段のうち、少なくとも一つの瞬低発生確率算出手段は、
    対象需要家の電力系統の所在地に応じた落雷データを収集して保存・蓄積する落雷データ蓄積手段と、
    前記落雷データ蓄積手段に保存・蓄積されている落雷データを用いて、シミュレーションに使用する落雷発生状況データを生成する落雷発生状況把握手段と、
    前記落雷発生状況データを用いて、落雷発生時に対象需要家の電力系統に発生する瞬時電圧低下のシミュレーションを実施し、その結果を示す瞬低発生状態データを生成する瞬低シミュレーション手段と、
    前記落雷発生状況データと前記瞬低発生状態データを用いて、対象需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率を算出する瞬低発生確率計算を実行する瞬低発生確率計算実行手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力品質評価システム。
  3. 前記瞬低シミュレーション手段は、
    対象需要家の電力系統に関するデータを用いて、シミュレーションに使用する系統データを設定する系統データ設定手段と、
    前記落雷データ蓄積手段に保存・蓄積されている落雷データから、シミュレーションに使用する落雷情報を取り込む落雷情報取込手段と、
    前記系統データと前記落雷情報を用いて、落雷を模擬したシミュレーションを実行するシミュレーション実行手段と、
    前記シミュレーション実行手段で得られたシミュレーション結果から、対象需要家の電力系統内に発生する瞬時電圧低下を示す指標値の計算を実行する発生瞬低計算実行手段を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電力品質評価システム。
  4. 前記発生瞬低計算実行手段は、シミュレーション結果として得られる電圧計算値から、対象需要家の電力系統内に発生する瞬時電圧低下の様相を示す電圧低下量と電圧低下時間を計算するように構成される
    ことを特徴とする請求項3に記載の電力品質評価システム。
  5. 前記複数の瞬低発生確率算出手段のうち、少なくとも一つの瞬低発生確率算出手段は、
    対象需要家の電力系統の電圧を計測した電圧データを保存・蓄積する電圧データ蓄積手段と、
    前記電圧データ蓄積手段に保存・蓄積されている電圧データを用いて、対象需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率を算出する瞬低発生確率計算を実行する瞬低発生確率計算実行手段を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電力品質評価システム。
  6. 前記複数の瞬低発生確率算出手段のうち、少なくとも一つの瞬低発生確率算出手段は、
    標準的な瞬時電圧低下の発生確率を示す瞬低発生確率標準データを保存・蓄積する標準データ蓄積手段と、
    前記標準データ蓄積手段に保存・蓄積されている瞬低発生確率標準データを、予め設定された対応付けルールに基づいて、対象需要家の電力系統に対応付ける標準データ対応付け手段を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の電力品質評価システム。
  7. 対象需要家の電力系統に電力品質を改善するための電力品質補償装置を導入する場合の導入効果を評価する電力品質評価方法において、
    コンピュータとそれを制御するソフトウェアにより実現される瞬低発生確率設定手段、瞬低対策設備投資効果評価手段を用いて、
    前記瞬低発生確率設定手段により、対象需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率を設定する瞬低発生確率設定処理を行い、
    前記瞬低対策設備投資効果評価手段により、設定された発生確率を用いて、瞬時電圧低下を防止あるいは低減する瞬低対策設備を対象需要家の電力系統に導入する場合の導入効果を経済性の側面と電気的な側面の両方から総合的に評価する瞬低対策設備投資効果評価処理を行い、
    前記瞬低発生確率設定処理は、
    予め設定された複数の瞬低発生確率算出方法の中から、使用する算出方法を選択する算出方法選択処理と、
    前記複数の瞬低発生確率算出方法をそれぞれ実行することにより瞬時電圧低下の発生確率を算出する複数の瞬低発生確率算出処理を有する
    ことを特徴とする電力品質評価方法。
  8. コンピュータを利用して、対象需要家の電力系統に電力品質を改善するための電力品質補償装置を導入する場合の導入効果を評価する電力品質評価プログラムにおいて、
    対象需要家の電力系統における瞬時電圧低下の発生確率を設定する瞬低発生確率設定手段と、
    設定された発生確率を用いて、瞬時電圧低下を防止あるいは低減する瞬低対策設備を対象需要家の電力系統に導入する場合の導入効果を経済性の側面と電気的な側面の両方から総合的に評価する瞬低対策設備投資効果評価手段を前記コンピュータにより実現させ、
    前記瞬低発生確率設定手段は、
    予め設定された複数の瞬低発生確率算出方法の中から、使用する算出方法を選択する算出方法選択手段と、
    前記複数の瞬低発生確率算出方法をそれぞれ実行することにより瞬時電圧低下の発生確率を算出する複数の瞬低発生確率算出手段を有する
    ことを特徴とする電力品質評価プログラム。
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