JP2006339882A - 電力線通信システム、電力線通信用のデータ送信装置及びデータ受信装置、電力線通信方法並びに電力線通信システムの制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 電力線通信システム、電力線通信用のデータ送信装置及びデータ受信装置、電力線通信方法並びに電力線通信システムの制御プログラムにおいて、部分的に電力線通信では不十分な通信環境があってもアプリケーション動作を補償することができ、遅延を生じないリアルタイム通信を可能にする。
【解決手段】 電力線に接続され電力線通信によりデータを送信する電力線送信器2と無線通信によりデータを送信する無線送信器3とを有するデータ送信装置4とデータを受信して無線データとする無線受信器6とを有するデータ受信装置8と、を備え、無線通信が、電力線通信と同じ通信プロトコルに設定され、データ受信装置8が、無線データにより有線データを補完して受信データとするダイバーシチ部9を備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】 電力線に接続され電力線通信によりデータを送信する電力線送信器2と無線通信によりデータを送信する無線送信器3とを有するデータ送信装置4とデータを受信して無線データとする無線受信器6とを有するデータ受信装置8と、を備え、無線通信が、電力線通信と同じ通信プロトコルに設定され、データ受信装置8が、無線データにより有線データを補完して受信データとするダイバーシチ部9を備えている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電力線を介してデータ通信を行う電力線通信システム、電力線通信用のデータ送信装置及びデータ受信装置、電力線通信方法並びに電力線通信システムの制御プログラムに関する。
近年、家屋等の建物内や車両内に配線されている電力線を介して電子機器間のデータ通信を行うことが検討されている。例えば、一般家屋に設置されるオーディオ機器等の電子機器間で、家屋内の電力線を用いてオーディオ信号や映像信号等のデータ通信を良好に行うことが研究されている。また、車両においては、車両に予め搭載される車載機器(カーオーディオ機器等)やシガーソケット等を介して後付けされる車載機器(ETC(Electronic Toll Collection)車載機器等)等の各車載機器間で、車両が有する電力線を用いてオーディオ信号や映像信号等のデータ通信を良好に行うことが研究されている。
このような電力線通信技術として、例えば特許文献1には、制御指令を送信するとき、制御指令に対応した周波数の組み合わせを選択して信号を送信するように構成された多重配電線搬送通信を用いた送受信装置が提案されている。これにより、ノイズが多い電力線を伝送路としても、制御情報伝達の時間遅れが短く、かつ耐ノイズ性に優れた通信を実現しようとしている。
また、特許文献2には、異相の電力線間で高周波信号成分のみを通過させる分離手段から、特定の帯域の信号成分を選択的に通過させるフィルタと、接続された通信機器を把握し、異相間通信における信号成分のみを通過させる振分手段と、を有する電力線ブリッジ装置が提案されている。この技術では、異相の電力線に接続されている通信機器間の通信信頼性を向上させることを目的としている。
また、特許文献2には、異相の電力線間で高周波信号成分のみを通過させる分離手段から、特定の帯域の信号成分を選択的に通過させるフィルタと、接続された通信機器を把握し、異相間通信における信号成分のみを通過させる振分手段と、を有する電力線ブリッジ装置が提案されている。この技術では、異相の電力線に接続されている通信機器間の通信信頼性を向上させることを目的としている。
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、従来の電力線通信技術では、電力線の途中において配線の都合上、バスバーなどが存在したり、電力線の通信距離が長かったりすると、複数の電子機器のうち一部で通信品質が劣化するという不都合があった。これは、電力線の途中において複数の電子機器が並列に接続されたことにより生じた負荷変動で、インピーダンス特性の変化やノイズが発生し、特性が劣化することが原因である。上記特許文献2のように異相の電力線にブリッジする技術があるが、この技術は異相の電力線が配設されている環境下でなければ用いることができず、一般家屋や車両などでは採用できなかった。また、このような異相の電力線とのブリッジ技術を応用することも考えられるが、各電子機器間で通信の同期や遅延が生じてしまいオーディオ機器等のリアルタイムアプリケーションを複数同時に動かすことが困難であった。
すなわち、従来の電力線通信技術では、電力線の途中において配線の都合上、バスバーなどが存在したり、電力線の通信距離が長かったりすると、複数の電子機器のうち一部で通信品質が劣化するという不都合があった。これは、電力線の途中において複数の電子機器が並列に接続されたことにより生じた負荷変動で、インピーダンス特性の変化やノイズが発生し、特性が劣化することが原因である。上記特許文献2のように異相の電力線にブリッジする技術があるが、この技術は異相の電力線が配設されている環境下でなければ用いることができず、一般家屋や車両などでは採用できなかった。また、このような異相の電力線とのブリッジ技術を応用することも考えられるが、各電子機器間で通信の同期や遅延が生じてしまいオーディオ機器等のリアルタイムアプリケーションを複数同時に動かすことが困難であった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、部分的に電力線通信では不十分な通信環境があってもアプリケーション動作を補償することができ、遅延を生じないリアルタイム通信を可能にする電力線通信システム、電力線通信用のデータ送信装置及びデータ受信装置、電力線通信方法並びに電力線通信システムの制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明の電力線通信システムは、電力線に接続され電力線通信によりデータを送信する電力線送信部と無線通信によりデータを送信する無線送信部とを有するデータ送信装置と、前記電力線通信による前記データを受信して有線データとする電力線受信部と前記無線通信による前記データを受信して無線データとする無線受信部とを有するデータ受信装置と、を備え、前記無線通信が、前記電力線通信と同じ通信プロトコルに設定され、前記データ受信装置が、前記無線データにより前記有線データを補完して受信データとするデータ補完手段を備えていることを特徴とする。
また、本発明の電力線通信方法は、データ送信装置とデータ受信装置との間で電力線通信を行う電力線通信方法において、前記データ送信装置から前記データ受信装置に対して前記電力線通信によりデータを送信するステップと、前記データ送信装置から前記データ受信装置に対して前記電力線通信と同じ通信プロトコルの無線通信によりデータを送信するステップと、前記データ受信装置が、前記電力線通信による前記データを有線データとして受信するステップと、前記データ受信装置が、前記無線通信による前記データを無線データとして受信するステップと、前記データ受信装置が、前記無線データにより前記有線データを補完して受信データとするステップと、を有していることを特徴とする。
また、本発明の電力線通信用のデータ送信装置は、電力線を介してデータ受信装置にデータを送信するデータ送信装置であって、電力線に接続され電力線通信によりデータを前記データ受信装置に送信する電力線送信部と、無線通信によりデータを前記データ受信装置に送信する無線送信部と、を有し、前記無線送信部による無線通信が、前記電力線通信と同じ通信プロトコルに設定されていることを特徴とする。
また、本発明の電力線通信用のデータ受信装置は、電力線を介してデータ送信装置からデータを受信するデータ受信装置であって、前記データ送信装置から送信された電力線通信によるデータを受信して有線データとする電力線受信部と、前記データ送信装置から送信され前記電力線と同じ通信プロトコルに設定された無線通信によるデータを受信して無線データとする無線受信部と、前記無線データにより前記有線データを補完して受信データとするデータ補完手段と、を備えていることを特徴とする。
また、本発明の電力線通信システムの制御プログラムは、データ送信装置とデータ受信装置との間で電力線通信を行う電力線通信システムの制御プログラムにおいて、前記データ送信装置から前記データ受信装置に対して前記電力線通信によりデータを送信するステップと、前記データ送信装置から前記データ受信装置に対して前記電力線通信と同じ通信プロトコルの無線通信によりデータを送信するステップと、前記データ受信装置が、前記電力線通信による前記データを有線データとして受信するステップと、前記データ受信装置が、前記無線通信による前記データを無線データとして受信するステップと、前記データ受信装置が、前記無線データにより前記有線データを補完して受信データとするステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
これらの電力線通信システム、電力線通信用のデータ送信装置及びデータ受信装置、電力線通信方法並びに電力線通信システムの制御プログラムでは、電力線通信と同時に発信される無線通信で、部分的に電力線通信が困難な環境においても、ネットワークの補償を行うことができると共に、無線通信が電力線通信と同じ通信プロトコルに設定されているので、周波数のアップコンバート及びダウンコンバートだけで済み、電力線通信に対して通信の遅延時間やジッタ等に差がほとんど生じないため、リアルタイムアプリケーションの動作を補償することができる。
また、本発明の電力線通信システムは、前記無線通信の周波数帯がISMバンドであることを特徴とする。すなわち、この電力線通信システムでは、無線通信の周波数帯としてISM(Industry Science Medical)バンドを用いるので、免許不要で利用可能であり、広く種々の環境で使用することができる。
また、本発明の電力線通信システムは、前記データ受信装置が、前記有線データ及び前記無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成して受信データとするダイバーシチ部を有していることを特徴とする。
また、本発明の電力線通信方法は、前記補完して受信データとするステップが、前記有線データ及び前記無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成して受信データとするステップであることを特徴とする。
また、本発明の電力線通信システムの制御プログラムは、前記補完して受信データとするステップが、前記有線データ及び前記無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成して受信データとするステップであることを特徴とする。
また、本発明の電力線通信方法は、前記補完して受信データとするステップが、前記有線データ及び前記無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成して受信データとするステップであることを特徴とする。
また、本発明の電力線通信システムの制御プログラムは、前記補完して受信データとするステップが、前記有線データ及び前記無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成して受信データとするステップであることを特徴とする。
すなわち、これらの電力線通信システム、電力線通信方法及び電力線通信システムの制御プログラムでは、有線データ及び無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成して受信データとするダイバーシチ方式を採用しているので、無線通信の無線データを選択又は電力線通信の有線データと合成することで、有線データを補完することができ、高品質な通信を行うことができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る電力線通信システム、電力線通信用のデータ送信装置及びデータ受信装置、電力線通信方法並びに電力線通信システムの制御プログラムによれば、電力線通信と同時に発信される無線通信で、部分的に電力線通信が困難な環境において、ネットワークの補償を行うことができると共に、無線通信が電力線通信と同じ通信プロトコルに設定されているので、電力線通信に対して通信の遅延時間やジッタ等に差がほとんど生じず、リアルタイムアプリケーションの動作を補償することができる。したがって、複雑な電力線配線や電子機器の複数接続及び長い通信距離によってインピーダンス特性等が変化しやすい環境においても、電力線に接続される各電子機器間における通信の遅延が生じ難く、良好な同期が可能になり、オーディオ機器等のリアルタイムアプリケーションを複数同時に動かすことができる。
すなわち、本発明に係る電力線通信システム、電力線通信用のデータ送信装置及びデータ受信装置、電力線通信方法並びに電力線通信システムの制御プログラムによれば、電力線通信と同時に発信される無線通信で、部分的に電力線通信が困難な環境において、ネットワークの補償を行うことができると共に、無線通信が電力線通信と同じ通信プロトコルに設定されているので、電力線通信に対して通信の遅延時間やジッタ等に差がほとんど生じず、リアルタイムアプリケーションの動作を補償することができる。したがって、複雑な電力線配線や電子機器の複数接続及び長い通信距離によってインピーダンス特性等が変化しやすい環境においても、電力線に接続される各電子機器間における通信の遅延が生じ難く、良好な同期が可能になり、オーディオ機器等のリアルタイムアプリケーションを複数同時に動かすことができる。
以下、本発明に係る電力線通信システム、電力線通信用のデータ送信装置及びデータ受信装置、電力線通信方法並びに電力線通信システムの制御プログラムの一実施形態を、図1及び図2を参照しながら説明する。
本実施形態の電力線通信システムは、図1及び図2に示すように、一般家屋やバス等の車両に配線され複数の電子機器1へ電力供給を行う電力線Lと、該電力線Lに接続され電力線通信によりデータを送信する電力線送信器(電力線送信部)2と無線通信によりデータを送信する無線送信器(無線送信部)3とを有するデータ送信装置(電力線通信用のデータ送信装置)4と、電力線通信によるデータを受信して有線データとする電力線受信器(電力線受信部)5と無線通信によるデータを受信して無線データとする無線受信器(無線受信部)6とを有するデータ受信装置(電力線通信用のデータ受信装置)8と、を備えている。
さらに、データ受信装置8は、無線データにより有線データを補完して受信データとする手段として、有線データ及び無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成して受信データとするダイバーシチ部(データ補完手段)9を有している。このダイバーシチ部9は、図2に示すように、受信した有線データ及び無線データの上記選択又は合成をするダイバーシチ回路10と、上記選択又は合成されたデータを受信データとして受信する受信回路11と、この受信データを変調前の元のデータに復元する復号回路12と、を有している。
また、電子機器1は、データ受信装置8で受信し復元された受信データに基づいて所定のデータ処理を行うと共に、所定の送信信号をデータ送信装置4へ送るデータ処理部13を有している。
また、電子機器1は、データ受信装置8で受信し復元された受信データに基づいて所定のデータ処理を行うと共に、所定の送信信号をデータ送信装置4へ送るデータ処理部13を有している。
上記電力線受信器5は、図2に示すように、電力線Lとダイバーシチ回路10とを結合する結合器14と、上記ダイバーシチ部9と、で構成されている。
また、上記無線受信器6は、別の電子機器1のデータ送信装置4から無線通信で伝送されるデータを受信するアンテナ部15と、アンテナ部15で受信したデータを結合トランス16を介して無線データとして受信し周波数をダウンコンバートするRF変換受信回路18と、上記ダイバーシチ部9と、で構成されている。
また、上記無線受信器6は、別の電子機器1のデータ送信装置4から無線通信で伝送されるデータを受信するアンテナ部15と、アンテナ部15で受信したデータを結合トランス16を介して無線データとして受信し周波数をダウンコンバートするRF変換受信回路18と、上記ダイバーシチ部9と、で構成されている。
さらに、上記電力線送信器2は、送信するデータを所定の変調方式で変調する送信回路17と、電力線Lと送信回路17とを結合する上記結合器14と、で構成されている。
また、上記電力線送信器2は、上記送信回路17と、該送信回路17で変調されたデータを高周波数にアップコンバートするRF変換送信回路19と、該RF変換送信回路19で高周波変換されたデータを上記結合トランス16を介して無線通信により送信する上記アンテナ部15と、で構成されている。
また、上記電力線送信器2は、上記送信回路17と、該送信回路17で変調されたデータを高周波数にアップコンバートするRF変換送信回路19と、該RF変換送信回路19で高周波変換されたデータを上記結合トランス16を介して無線通信により送信する上記アンテナ部15と、で構成されている。
上記無線送信器3及び無線受信器6における無線通信では、送信回路17及び受信回路11において電力線通信と同じ所定の通信プロトコルに設定されている。また、上記無線送信器3及び無線受信器6における無線通信では、送信するデータの周波数帯として、2.4GHz帯(日本)や900MHz帯(米国)などのISMバンドが採用され、RF変換送信回路19において、送信するデータの周波数がISMバンドに変換される。
上記結合器14は、電力線Lで伝送される信号成分が通過可能であるがダイバーシチ回路10との絶縁を行うコンデンサ14a及び有線用結合トランス14bで構成された分離手段である。すなわち、この結合器14は、電力供給用の直流電圧又は交流電圧とこれに重畳された信号とを周波数分離する機能を有している。なお、有線用結合トランス14bと電力線Lとの間にそれぞれコンデンサ14aが接続され、有線用結合トランス14bのコンデンサ14a側には、直列接続された一対のサージアブソーバ14cが並列に接続されている。この一対のサージアブソーバ14cの互いの接続点P1は、有線用結合トランス14bの中間部P2とグランドGとに接続されている。なお、このサージアブソーバ14cは、電力線Lの誘電雷対策として接続されているものである。
また、上記結合トランス16は、アンテナ部15で送受信される信号成分が通過可能であるがRF変換受信回路18及びRF変換送信回路19との絶縁を行うコイルで構成されたものである。
また、上記結合トランス16は、アンテナ部15で送受信される信号成分が通過可能であるがRF変換受信回路18及びRF変換送信回路19との絶縁を行うコイルで構成されたものである。
なお、電子機器1におけるデータの各処理部、すなわちダイバーシチ回路10、受信回路11、復号回路12、送信回路17、RF変換受信回路18、RF変換送信回路19及びデータ処理部13は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、各処理部はコンピュータシステムとしてメモリ及びCPU(中央集積装置)により構成され、各処理部の機能及び後述する本実施形態の電力線通信方法を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
すなわち、上記プログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムであり、前述した機能及び電力線通信方法の一部を実現するためであってもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
すなわち、上記プログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムであり、前述した機能及び電力線通信方法の一部を実現するためであってもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから伝送媒体を介して、あるいは伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されるものであってもよい。上記伝送媒体とは、インターネット等のネットワーク(通信網)や電力線、電話回線等の通信回線(通信線)のように、情報を伝送する機能を有する媒体をいうものとする。
また、上記メモリは、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CD−ROM等の読み出しのみが可能な記録媒体、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ或いはこれらの組み合わせによるコンピュータ読み取り、書き込み可能な記録媒体より構成されるものとする。
また、上記メモリは、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CD−ROM等の読み出しのみが可能な記録媒体、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ或いはこれらの組み合わせによるコンピュータ読み取り、書き込み可能な記録媒体より構成されるものとする。
次に、本実施形態の電力線通信システムにおける電力線通信方法について説明する。
始めに、一方の電子機器1に搭載されたデータ送信装置4により、電力線通信及び無線通信を用いて映像信号やオーディオ信号等のデータを送信する。すなわち、電力線送信器2により電力線Lの直流電圧又は交流電圧に高周波信号を重畳して映像信号やオーディオ信号等のデータを送信すると共に、無線送信器3によりRF変換送信回路19によって上記データをISMバンドにアップコンバートしてアンテナ部15から無線で発信する。この際、この無線送信器3による無線通信では、電力線送信器2による電力線通信と同じ所定の通信プロトコルに設定される。また、送信されるデータは、送信回路17で所定の変調方式によって変調されている。
次に、他方の電子機器1に搭載されたデータ受信装置8は、電力線Lに接続された結合器14を介して電力線Lで伝送されるデータを有線データとして電力線受信器5により受信する。一方、同時にこのデータ受信装置8は、無線で伝搬されるデータを無線データとして無線受信器6により受信する。なお、このとき、アンテナ部15で受信した無線データは、RF変換受信回路18において周波数のダウンコンバートが行われる。
さらに、データ受信装置8は、ダイバーシチ部9のダイバーシチ回路10によって、受信した有線データ及び無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成し、受信回路11で受信データとする。すなわち、ダイバーシチ回路10は、電力線受信器5で得た有線データの受信信号品質が良好である場合は、有線データを選択し、逆に有線データの受信信号品質が劣化しており、無線受信器6で得た無線データの受信信号品質が良好である場合は、無線データを選択する。また、ダイバーシチ回路10は、有線データ及び無線データの受信信号品質が両方とも劣化している場合、双方のデータの中から良好な部分を抽出して合成し、全体として完全なデータを作成して、受信回路11へ送る。このように、受信信号品質に応じて無線データにより有線データの補完を行う。
次に、ダイバーシチ回路10及び受信回路11で得られた受信データを復号回路12により復元し、受信した他方の電子機器1において所定のデータ処理を行う。例えば、データ処理部13は、復号回路12で受信データから復元した映像信号に基づいて、他方の電子機器1の画面に映像を表示する。
さらに、受信した他方の電子機器1から、一方の電子機器1へデータを送信する場合には、データ処理部13から他方の電子機器1に搭載されたデータ送信装置4によって、上述したように、電力線送信器2による電力線通信と、無線送信器3による無線通信と、を介してデータを送信する。
さらに、受信した他方の電子機器1から、一方の電子機器1へデータを送信する場合には、データ処理部13から他方の電子機器1に搭載されたデータ送信装置4によって、上述したように、電力線送信器2による電力線通信と、無線送信器3による無線通信と、を介してデータを送信する。
なお、この場合、他方の電子機器1で受信する場合と同様に、一方の電子機器1においても、データ受信装置8の電力線受信器5及び無線受信器6により他方の電子機器1からの送信データを有線データ及び無線データとして受信し、ダイバーシチ部9で両データの受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成し、受信回路11で受信データとすることで、良好な通信品質を得ることができる。
このように本実施形態では、電力線通信と同時に発信される無線通信で、部分的に電力線通信が困難な環境においても、ネットワークの補償を行うことができると共に、無線通信が電力線通信と同じ通信プロトコルに設定されているので、周波数のアップコンバート及びダウンコンバートだけで済み、電力線通信に対して通信の遅延時間やジッタ等に差がほとんど生じないため、リアルタイムアプリケーションの動作を補償することができる。
また、無線通信の周波数帯としてISMバンドを用いるので、免許不要で利用可能であり、広く種々の環境で使用することができる。
さらに、有線データ及び無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成して受信データとするダイバーシチ方式を採用しているので、無線通信の無線データを選択又は電力線通信の有線データと合成することで、有線データを補完することができ、高品質な通信を行うことができる。
さらに、有線データ及び無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成して受信データとするダイバーシチ方式を採用しているので、無線通信の無線データを選択又は電力線通信の有線データと合成することで、有線データを補完することができ、高品質な通信を行うことができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
上記実施形態は、一般家屋の建物や車両などにおける電力線通信に適用されるが、例えば車両の場合、大型バスなどの電力線の通信距離が長くなる大型車両に好適である。
なお、車両に搭載される電子機器1としては、車両に予め搭載されている機器及びシガーソケット等を介して後付け的に電力線Lに接続される機器のいずれでもよい。例えば、車両に予め搭載されている機器としては、カーオーディオ機器やカーナビゲーション機器等がある。また、車両に後付けされる機器としては、ETC車載機器やバックモニタ用カメラ等がある。
なお、車両に搭載される電子機器1としては、車両に予め搭載されている機器及びシガーソケット等を介して後付け的に電力線Lに接続される機器のいずれでもよい。例えば、車両に予め搭載されている機器としては、カーオーディオ機器やカーナビゲーション機器等がある。また、車両に後付けされる機器としては、ETC車載機器やバックモニタ用カメラ等がある。
また、上記実施形態では、1本のアンテナ部15を用いて無線送信及び無線受信を行う1アンテナ方式を採用しているが、それぞれ別の送信用アンテナ部と受信用アンテナ部とを設けて無線送受信を行っても構わない。
また、上記実施形態では、データ送信装置4及びデータ受信装置8の両方を搭載した電子機器1について説明したが、データ送信装置4及びデータ受信装置8のいずれか一方のみを搭載した電子機器を用いても構わない。
また、上記実施形態では、データ送信装置4及びデータ受信装置8の両方を搭載した電子機器1について説明したが、データ送信装置4及びデータ受信装置8のいずれか一方のみを搭載した電子機器を用いても構わない。
1…電子機器、2…電力線送信器(電力線送信部)、3…無線送信器(無線送信部)、4…データ送信装置(電力線通信用のデータ送信装置)、5…電力線受信器(電力線受信部)、6…無線受信器(無線受信部)、8…データ受信装置(電力線通信用のデータ受信装置)、9…ダイバーシチ部(データ補完手段)、10…ダイバーシチ回路、L…電力線
Claims (9)
- 電力線に接続され電力線通信によりデータを送信する電力線送信部と無線通信によりデータを送信する無線送信部とを有するデータ送信装置と、
前記電力線通信による前記データを受信して有線データとする電力線受信部と前記無線通信による前記データを受信して無線データとする無線受信部とを有するデータ受信装置と、を備え、
前記無線通信が、前記電力線通信と同じ通信プロトコルに設定され、
前記データ受信装置が、前記無線データにより前記有線データを補完して受信データとするデータ補完手段を備えていることを特徴とする電力線通信システム。 - 請求項1に記載の電力線通信システムにおいて、
前記無線通信の周波数帯が、ISMバンドであることを特徴とする電力線通信システム。 - 請求項1又は2に記載の電力線通信システムにおいて、
前記データ補完手段が、前記有線データ及び前記無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成して受信データとするダイバーシチ部であることを特徴とする電力線通信システム。 - 電力線を介してデータ受信装置にデータを送信するデータ送信装置であって、
電力線に接続され電力線通信によりデータを前記データ受信装置に送信する電力線送信部と、
無線通信によりデータを前記データ受信装置に送信する無線送信部と、を有し、
前記無線送信部による無線通信が、前記電力線通信と同じ通信プロトコルに設定されていることを特徴とする電力線通信用のデータ送信装置。 - 電力線を介してデータ送信装置からデータを受信するデータ受信装置であって、
前記データ送信装置から送信された電力線通信によるデータを受信して有線データとする電力線受信部と、
前記データ送信装置から送信され前記電力線と同じ通信プロトコルに設定された無線通信によるデータを受信して無線データとする無線受信部と、
前記無線データにより前記有線データを補完して受信データとするデータ補完手段と、を備えていることを特徴とする電力線通信用のデータ受信装置。 - データ送信装置とデータ受信装置との間で電力線通信を行う電力線通信方法において、
前記データ送信装置から前記データ受信装置に対して前記電力線通信によりデータを送信するステップと、
前記データ送信装置から前記データ受信装置に対して前記電力線通信と同じ通信プロトコルの無線通信によりデータを送信するステップと、
前記データ受信装置が、前記電力線通信による前記データを有線データとして受信するステップと、
前記データ受信装置が、前記無線通信による前記データを無線データとして受信するステップと、
前記データ受信装置が、前記無線データにより前記有線データを補完して受信データとするステップと、を有していることを特徴とする電力線通信方法。 - 請求項6に記載の電力線通信方法において、
前記補完して受信データとするステップが、前記有線データ及び前記無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成して受信データとするステップであることを特徴とする電力線通信方法。 - データ送信装置とデータ受信装置との間で電力線通信を行う電力線通信システムの制御プログラムにおいて、
前記データ送信装置から前記データ受信装置に対して前記電力線通信によりデータを送信するステップと、
前記データ送信装置から前記データ受信装置に対して前記電力線通信と同じ通信プロトコルの無線通信によりデータを送信するステップと、
前記データ受信装置が、前記電力線通信による前記データを有線データとして受信するステップと、
前記データ受信装置が、前記無線通信による前記データを無線データとして受信するステップと、
前記データ受信装置が、前記無線データにより前記有線データを補完して受信データとするステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする電力線通信システムの制御プログラム。 - 請求項8に記載の電力線通信システムの制御プログラムにおいて、
前記補完して受信データとするステップが、前記有線データ及び前記無線データの両方の受信信号品質に応じて一方を選択又は両方を合成して受信データとするステップであることを特徴とする電力線通信システムの制御プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005160340A JP2006339882A (ja) | 2005-05-31 | 2005-05-31 | 電力線通信システム、電力線通信用のデータ送信装置及びデータ受信装置、電力線通信方法並びに電力線通信システムの制御プログラム |
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JP2015146123A (ja) * | 2014-02-03 | 2015-08-13 | 株式会社東芝 | 監視制御システム、及び監視制御システムの制御方法 |
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CN102761350B (zh) * | 2012-07-19 | 2015-04-15 | 清华大学 | 电力线和无线混合通信方法及其装置 |
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