JP2006337336A - シート材情報出力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 シート材処理装置に対して適切なシート材処理情報を出力することのできるシート材情報出力装置を提供する。
【解決手段】 シート材特性検知部1はシート材の特性を検知し、シート材情報変換部2は、シート材特性検知部1からの信号を変換し、シート材情報として出力する。そして、処理情報出力部3は、シート材情報変換部2からのシート材情報及びシート材処理装置5からの情報に基づいてシート材の特性に応じたシート材処理に関する情報をシート材処理装置5に出力する。
【選択図】 図2
【解決手段】 シート材特性検知部1はシート材の特性を検知し、シート材情報変換部2は、シート材特性検知部1からの信号を変換し、シート材情報として出力する。そして、処理情報出力部3は、シート材情報変換部2からのシート材情報及びシート材処理装置5からの情報に基づいてシート材の特性に応じたシート材処理に関する情報をシート材処理装置5に出力する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、シート材処理に関する情報をシート材処理装置に出力するシート材情報出力装置に関し、特に、シート材処理装置の処理を、シート材の特性に対して最適に保つために用いるメンテナンス作業に用いるシート材情報出力装置に関する。
近年、シート材などの媒体に対して、画像形成、画像読み取り、搬送、画像定着等の処理を行う画像形成装置及びプリンタ、ファックス等のシート材処理装置においては、高画質化、処理の高速化の要求が高まっているが、使用されるシート材の種類はシート材処理装置を使用するユーザーや使用環境に応じてまちまちであり、シート材処理装置は、これらのシート材に対応しなければならない。
このため、従来、シート材処理装置には、例えばシート材に関する情報を検知し、検知したシート材情報を出力するシート材情報出力装置が設けられており、シート材処理装置は、このようなシート材情報出力装置からのシート材情報に基づいてシート材の処理条件をシート材の種類に応じて変えることにより、最適なシート材処理を行うようにしている(例えば、特許文献1参照。)。なお、このシート材処理装置においては、シート材情報出力装置からのシート材処理に関する情報に基づいて、シートの取り扱い上での諸特性の自動的な調整を可能としている。
ところで、このような従来のシート材情報出力装置においては、出力するのはシート材情報であり、シート材処理装置は、シート材情報出力装置からシート材情報を受け取った後、このシート材情報に基づいてシート材処理に必要な制御値等の設定調整を行うようにしている。
しかし、このようにシート材情報を受け取ってから制御値等の設定調整を行うようにした場合、処理速度の低下を招く懸念がある。例えば、定着などの加熱プロセスでは、定着器などの熱容量が大きくその温調には時間を要する。また、諸特性の自動的な調整のためには、調整のための演算処理を行うプロセッサや、処理プロセスを行う諸ユニット(搬送、転写、定着など)に高速の自動調整機能を付与する必要があり、装置の複雑化を招くという問題点もあった。
そこで本発明は、シート材処理装置の処理速度の低下、装置の複雑化を防ぐことができると共に、シート材処理装置に対して適切なシート材処理情報を出力することのできるシート材情報出力装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、シート材に関する情報を検知し、検知したシート材情報をシート材の処理を行うシート材処理装置に出力するシート材情報出力装置において、シート材の特性を検知するシート材特性検知部と、前記シート材特性検知部からの信号を変換し、シート材情報として出力するシート材情報変換部と、前記シート材情報と、前記シート材処理装置の情報に基づいて、シート材の特性に応じたシート材処理に関する情報を、前記シート材処理装置に出力する処理情報出力部と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明のように、シート材特性検知部からの信号を変換したシート材情報変換部からのシート材情報及びシート材処理装置からのシート材処理情報に基づいてシート材処理に関する情報をシート材処理装置に出力することにより、シート材処理装置の処理速度の低下、装置の複雑化を防ぐことができると共に、シート材処理装置に対して適切なシート材処理情報を出力することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るシート材情報出力装置の一例であるメンテナンス装置の構成を示す斜視図、図2は、そのブロック図であり、図1及び図2において、30はメンテナンス装置である。
そして、このメンテナンス装置30は、シート材処理装置5及び外部PC4等に接続される共に、シート材の特性を検知するシート材特性検知装置1と、シート材情報変換装置2と、制御条件出力部3とを備えている。
即ち、メンテナンス装置30は、本発明のシート材情報出力装置の少なくとも主要構成要素をシート材処理装置の別体として構成し、シート材処理装置に有線もしくは無線にて接続して用いるようにした本発明の形態のひとつである。
また、本発明の主要構成要素は、シート材特性検知部であるシート材特性検知装置1、シート材情報変換部であるシート材情報変換装置2、処理情報出力部3である制御条件出力部であり、図1ではこれらをひとつの筐体に組み込んでいる。ただし、これら主要機能の一部を分離したり、あるいはシート材処理装置に組み込んだり、シート材処理装置や外部PC等の演算装置に機能を預託することは、本発明の範疇である。
なお、31はシート材特性検知装置1が内部に設けられたシート材特性検知部本体であり、このシート材特性検知部本体31は、ヒンジ41と取っ手40によって開閉可能であってシート材の特性検知を行うときには、シート材Pを後述する図3に示す固定板21,22間に挟み込んでシート材特性検知を行うようにしている。
36はメンテナンス装置30の筐体であり、この筐体内部にシート材情報変換装置2及び制御条件出力部3が配されている。なお、この筐体36には、制御値を表示する表示部34、シート材処理装置5への制御値の出力とシート材処理装置5からのシート材処理情報を入出力するためのケーブル38が接続される接続コネクタ37、シート材やシート材処理装置5などの情報を手動入力するキーボードやスイッチよりなる入力部35等が配されている。
なお、表示部34はヒンジ42により開閉可能で、運搬等の際には表示部34を保護するために閉めてロックすることが可能な構成としている。また、このメンテナンス装置30は手動で運搬可能となっており、メンテナンス装置30を運搬する際は、取っ手39を持って運搬するようにしている。
さらに、例えばシート材特性検知部本体31を取り外し可能とし、必要に応じてメンテナンス対象のシート材処理装置5に組込み、シート材がストックされたトレイや、搬送経路中でシート材情報を検知することも有効である。
ここで、シート材特性検知装置1は、シート材の特性を検知するものである。このようなシート材特性検知装置1としては、特にシート材の力学特性を検知できるものが好ましい。図3は、このようなシート材特性検知装置1の好ましい例を示すものであり、このシート材特性検知装置1は、少なくともシート材Pに外力を印加する外力印加手段1aと、外力印加手段1aにより印加された外力をシート材Pを介して検知する外力検知手段1bとを備えている。
そして、このような構成のシート材特性検知装置1におけるシート材特性検知動作の一例としては、シート材Pを挟み込むように配置された外力印加手段1aによりシート材Pに外力を印加し、このように印加された外力を外力検知手段1bによりシート材Pの裏側から検知すると共に、外力検知手段1bの検知結果に基づきシート材Pの特性に関する情報を取得するようにする。なお、シート材特性検知装置1からの信号は、例えば電圧波形として得られる。
また、本実施の形態に用いるシート材特性検知装置1においては、シート材の特性として、例えば予め用紙のメーカーや型番から坪量や厚さなどの一般的な情報が得られる場合は、それに合わせて検知条件を適当に調整してもよい。例えば、坪量が大きな紙の場合などは印加する外力の値を大きくするように調整してもよい。
なお、本発明において、シート材の特性とは力学特性に係るもののみではない。ここで、本実施の形態に係るシート材特性検知装置1としては、他に、厚みを検知するもの、重量を検知するもの、密度を検知するもの、凹凸を検知するもの、シート材の含水量を検知するもの、抵抗値を検知するもの、表面状態を検知するもの、光沢を検知するもの、地色や色味を検知するもの、すでにシート材に形成された画像やテストパターンを検知するもの、同様に枠線や罫線を検知するもの等がある。
さらに、シート材やそのパッケージにバーコードやQRコード等の2次元コードや、RFID等のチップにより特性情報が付与されている場合は、これを読み取るリーダーも本発明に用いることが出来る。
一方、シート材情報変換装置2は、シート材特性検知装置1からの信号を処理プロセス制御に必要なシート材情報に変換して出力するものである。ここで、図4は、図3に示したシート材特性検知装置1において様々な状態のシート材に対して所定の外力を印加した際の、外力検知手段1bからの出力電圧(V)とシート材の強さ(こわさ)(ここでは、熊谷理機工業株式会社製・ガーレーステフネステスターにより計測した剛度の値)の相関を示したものである。
そして、このようなシート材情報変換装置2においては、図4に基づいて情報変換を行うようにしており、このような情報変換を行うことで、例えばシート材情報としてシート材の強さ(こわさ)を出力することが出来る。なお、出力できるシート材情報はこの限りではなく、シート材の種類、密度、厚さ等が含まれる。
また、例えば、シート材の強さ(こわさ)の情報は、通常シート材の物性(特性)と厚みによって決定されるので、このいずれかの情報がわかっている場合などは、それを加味してより精度の高い情報が出力できる。このためには、入力部35から事前にシート材の型番や種別(上質紙、普通紙、再生紙、コート紙、ボンド紙など)をインプットしたり、さらに別途センサで計測した温度・湿度などを加味することが好ましい。さらに、より好ましくは、シート材特性検知装置1を複数用いたり、一つのシート材特性検知装置1でも検知条件を変えた複数の検知結果を用いることにより、より精度の高い情報を出力できる。
また、制御条件出力部3は、シート材情報変換装置2からのシート材情報と、シート材処理装置5の情報等に基づいて、シート材の処理条件を決定して制御値を出力するものである。即ち、シート材の特性に基づいて、シート材処理装置5の処理プロセスを行う諸ユニットの調整を行うための情報を出力するものである。
なお、シート材処理装置5の情報とは、シート材の特性とシート材処理装置における適切な処理条件の対応に関する情報である。ただし、シート材処理装置5の形式名や状態など当該機器を特定できる情報を取得して、対応表等を用いて換算してもかまわない。このようなシート材処理装置5の情報は、制御条件出力部3とシート材処理装置5の直接通信によって取得しても良いし、使用者が入力してもかまわない。
ここで、この制御条件出力部3における出力の形態としては、以下のようなものが挙げられる。
1.処理の制御値の表示
シート材処理装置5の調整に必要な情報を表示部34もしくは印刷装置等により表示する。
2.処理の制御値の伝送
シート材処理装置5、もしくはシート材処理装置5に接続された外部PC等4などに対して、調整に必要な情報を伝送する。
3.制御値に応じた処理プログラムの伝送または書き換え
シート材処理装置5、もしくはシート材処理装置5に接続された外部PC等4に対し、処理プログラム(ファームウエアなど)を伝送したり、あるいは書き換えを行う信号として伝送する。
シート材処理装置5の調整に必要な情報を表示部34もしくは印刷装置等により表示する。
2.処理の制御値の伝送
シート材処理装置5、もしくはシート材処理装置5に接続された外部PC等4などに対して、調整に必要な情報を伝送する。
3.制御値に応じた処理プログラムの伝送または書き換え
シート材処理装置5、もしくはシート材処理装置5に接続された外部PC等4に対し、処理プログラム(ファームウエアなど)を伝送したり、あるいは書き換えを行う信号として伝送する。
なお、制御条件出力部3及びシート材情報変換装置2で、伝送は、USBケーブル等の有線や、光あるいは電磁波を用いた無線にて行う。また、外部メモリ等の記憶手段に記憶して移送してもかまわない。さらには、ローカルネットワーク、インターネットや電子メールなどによって、対応する機種のシート材処理装置5やその管理者に対して配信することも含まれる。
なお、本実施の形態において、制御値とは、シート材処理装置5において、シート材処理に係る処理プロセスを行う諸ユニットそれぞれの条件である。例えば、電子写真装置の定着器の制御における制御値としては、装置を起動したときのウォームアップ温度、印刷命令が来た際の立ち上げ制御、シート材が通過する際の温調プロファイル、連続処理時の再加熱温調プロファイル、あるいはシート材が定着器を通過する速度や間隔(カット紙の場合)など、多数の項目にわたるものがある。
また、対応するシート材処理装置5において、処理結果(たとえばシート材に形成した画像の状態など)をモニターして上記諸ユニットに対してフィードバック制御を行う場合等には、このフィードバック制御のパラメータも含まれる。
さらに、制御値としては、シート材処理装置全体の運転調整を行うことがより好ましい。即ち、搬送、転写、定着などの条件に加えて、必要に応じて、印刷する画像データの調整、全体の運転速度や印刷間隔などのマネジメント、カール補正、印刷後のシート材の積載や製本などの条件や、ステイプル条件なども加味し、適当な値に全体調整されるのがよい。また、この制御値は、シート材処理装置5が自動で制御できるもの、シート材処理装置5の調整を行うサービスマンやユーザーが手動で調整するもの、いずれでもよい。
以上のような制御値は、シート材処理装置の使用目的やユーザーの好みを反映したり、あるいは用いられるシート材の使用上の特質などに即して、さらに調整されることが好ましい。一例をあげれば、所謂ボンド紙は文書の印刷に多く用いられるため濃くはっきりとした文字の印刷が出来るように、色材量や定着条件を最適化する。さらに、シート材は薄いことから環境の影響を受けやすいため、制御値は、使用される場所の気候を鑑みて決められるのが好ましい。より好ましくは、温度湿度やその履歴を検知する環境センサを付与し、そこからの情報も加味する。
また、シート材処理装置5において複数種のシート材を使用する場合は、以下のように制御値を決定する。
1.すべてのシート材に共通な制御値に設定
使用されるすべてのシート材が、一定以上の品位で処理できるように、共通の制御値を決定して適用する。
使用されるすべてのシート材が、一定以上の品位で処理できるように、共通の制御値を決定して適用する。
2.それぞれのシート材に最適な制御値に設定
手動、もしくはセンサなどでシート材の種類を判定して制御値を変更する場合は、使用されるそれぞれのシート材に対して最適な制御値を決定し、切り替えて使用する。
手動、もしくはセンサなどでシート材の種類を判定して制御値を変更する場合は、使用されるそれぞれのシート材に対して最適な制御値を決定し、切り替えて使用する。
以上のような制御値に基づいてシート材処理装置5の調整を行う。この調整は表示部34の表示内容に応じてサービスマンなどの人間が行ってもよいし、伝送される処理プログラムに応じてシート材処理装置5が自動的に行うようにしてもよい。
ここで、本発明においてシート材とは、薄板状の物全体を意味するものであり、所定寸法にカットされたもの、ロール状に巻かれた物など、形態は問わない。また、一枚の物であっても、二枚以上が重なっていたり、貼り合わされたものでもよい。とりわけ、本発明を適用して効果の大きな対象としては、記録媒体(例えば、普通紙、光沢紙、コート紙、再生紙、OHPなど)や原稿である。
また、シート材に関する情報とは、強さ(こわさ)に限らず、シート材の種別や、シート材の密度や、シート材の厚さや、シート材の凹凸や、シート材の状態変化や、印刷状態や、重送の有無、残数等がある。なお、シート材の状態変化とは、水分の吸収や乾燥による変化、力学的な力による弾性変形や塑性変形(伸び、屈曲、つぶれ、破断、折れ曲がりなど)、シート材に加えられた張力や圧縮力による物理特性の変化、振動、繊維や塗工材などシート材の構成物の欠落、シート材への異物の付着、インクやトナーやコーティング材等の付着状態、その他シート材処理装置において必要とされる情報を全て含む。
また、本発明が適用されるシート材処理装置5としては、複写機、レーザービームプリンター、インクジェットプリンター、熱転写プリンター等の画像形成装置全般が挙げられる。さらに、ドキュメントスキャナーなどの画像読取装置、ATM(現金自動預け払い機)、自動改札装置など紙送り機構等をもつ機器全般、または、シートの巻き取り装置や繰り出し装置などが挙げられる。とりわけ、使用者や状況に応じて異なるシート材を用いるような使用状況において特に有効である。
これは、例えば複写機が出荷先によって用いられる使用紙や設置環境による紙の特性変動が異なる場合に、納入時やメンテナンス等の調整でそれぞれの使用紙に適した状態にシート材処理装置5を保つことが出来る。もちろん、本発明のシート材情報出力装置で、常時用いるシート材に適した状態にシート材処理装置5を調整しておくことで、より顕著な効果を挙げることが出来ることは言うまでもない。
ところで、シート材特性検知装置1を構成する外力印加手段1aは、固体の外力印加部材がシート材に接触することに基づきシート材に外力を加えるものでも、空気等の流体を吹き付けるような構成のものでも良い。外力印加部材1aの駆動源は、機械的あるいは電磁気的エネルギーにより外力印加部材を駆動するようにしたもの、例えば、重力、ばねなどの機械的手段、モータやソレノイドやボイスコイルなどの電磁気的な手段、さらにカム、シャフト、歯車などの変換機構を組み合わせてもよく、適宜用いる。最も好ましい物の例としては、回転式軸受で支持されたハンマーを、モータとカムにて加速する構成が挙げられる。また、使用環境として振動の少ない場所で使用するのであれば、駆動源は重力を用いた自由落下が高精度で好ましい。
また、外力の印加方法としては、
1.離れた位置からシート材に外力印加部材を衝突させる方法
2.シート材に外力印加部材を接触させた状態のままで、外力印加部材からシート材に衝撃力を加える方法
を挙げることができる。
1.離れた位置からシート材に外力印加部材を衝突させる方法
2.シート材に外力印加部材を接触させた状態のままで、外力印加部材からシート材に衝撃力を加える方法
を挙げることができる。
つまり、情報検知の工程において、必ず一度は外力印加部材、シート材・受け部材が同時に接触する必要があるが、それ以外の時間における夫々の位置関係は任意に設定して構わない。
また上述のような外力の印加は、以下のいずれの状態で行っても構わない。
1.シート材が静止した状態(例えばストッカーにストックされた状態)
2.シート材を搬送している状態
3.搬送されてきたシート材Pを一旦停止させた状態
2.シート材を搬送している状態
3.搬送されてきたシート材Pを一旦停止させた状態
ここで、搬送している状態のシート材Pに外力を加えた場合には、外力印加部材とシート材表面が擦れ合うので、シート材の表面状態を検知することも容易となる。また、停止させている状態のシート材に外力を加えた場合には、外力検知手段において、シート材の移動に伴うノイズ成分を低減することもできる。このような搬送状態は、必要とする情報によって適宜設計、制御するものである。
そして、本実施の形態のメンテナンス装置30において、このような搬送を行う機構を組み込むようにすれば、同一個所に複数回の外力印加を行った場合、初回の外力印加によるシート材の変形が回復しない場合でも、後の外力印加と検知に対して影響を及ぼすことを回避することもできる。
さらに、印加する外力としては、1種類の外力だけを用いても、複数種類の外力を用いても良い。また、1回の外力印加だけでシート材の情報取得を行っても、複数回の外力印加を行うことによりシート材の情報取得をしても良い。
ここで、外力印加を複数回行った場合、例えば1種類の外力を複数回印加したり、複数種類の外力を異なるタイミングで印加したりした場合には、複数のデータが得られるために識別精度もより高くなる。なお、このように外力印加を複数回行う場合には、一旦加えた外力によるシート材の揺れが十分減衰した後、あるいはある所定値以下になった後に次の外力を加えるのが好ましい。
また、シート材特性検知装置1を構成する外力検知手段1bは外力印加手段1aからの外力を直接、またはシート材Pを介して受け止め、図3に示す感圧素子14に伝播させる機能を持つ受け部材15を備えており、図3に示した例では、受け部材15と感圧素子14は、その面同士が接合されている。しかし、本発明の機能を発現するには、受け部材15と感圧素子14は必ずしも別部材を接合したものである必要はなく、受け部材15が感圧素子14の一部となるように構成されていたり、受け部材15と感圧素子14が何らかの伝播部材を介して結合されている構成でも良い。さらに、必要に応じて固定材16に接合され、台座17に固定される構成でも良い。
そして、これら受け部材15、感圧素子14、固定材16等の材質と形状を適宜選択することで、素子特性が適宜決定される。ここで、感圧素子14として好ましいものは、圧力や振動などの機械的作用を、電気信号もしくは光信号に変換する素子であり、機械的作用を電気信号に変換する素子(電気機械変換)の例としては、半導体ダイヤフラム型、静電容量型、弾性体ダイヤフラム型、圧電型等の素子が用いられる。
好ましい物として、圧電特性を有する無機材料あるいは有機材料を含んで構成されたもの、または例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)やPLZT、BaTiO3、PMN−PT(Pb(Mg1/3Nb2/3)O3−PbTiO3)などの無機材料や有機圧電体材料でもよい。なお、圧電素子を用いた場合には、外力は電圧信号として検出される。ここでいう、外力を検知する手段は、検知素子自体が直接露出している場合や被覆等されている場合も含む。
また、機械的作用を光信号に変換する素子としては、部材の機械的動きにより部材からの光の反射や、部材からの透過や偏光が変動する事を利用した素子を用いる。例えば、レーザー光を部材に当てて部材からの反射光の方向変化を受光素子(分割フォトダイオードなど)で読み取ることで部材の運動を読み取る方法や、二光束のレーザー光を部材に当ててその干渉から部材の運動速度を読み取る方法(いわゆる「レーザードップラー速度計」)なども好適である。
受け部材15、固定材16はこの感圧素子14に応じて適宜決定されるが、その一例として、感圧素子14として圧電セラミックス板を用いた場合は、受け部材15及び固定材16に、感圧素子14よりも十分に高い剛性を有する部材を用い、外力印加手段による外力で、感圧素子14が主に厚み方向に圧縮される変形モードをとる構成とする。
なお、このような構成では、感圧素子14は主に圧縮変形を起こすが、この場合は印加された力に対して感圧素子が全体に圧縮される為、比較的外力の加わる場所による発生電圧の差が小さいので、例えば素子組み立ての公差等による出力振動の個体差が抑制できる効果がある。
また、感圧素子14として圧電セラミックスを用いる別の好ましい例としては、受け部材15に感圧素子14を撓み変形させる程度の弾性を有する弾性体を用いると共に、固定材16に例えばゴムなどの弾性変形をする材料を用いたり、固定材16で感圧素子14の一端のみを固定するなどの構成として、外力印加手段1aによる外力で、受け部材15が撓み変形するのに応じて感圧素子14が主に伸縮する変形モードをとる構成とする。このような構成では、感圧素子14及び受け部材15は実質的にユニモルフ素子として動作し、主に撓み変形による比較的高い電圧を得ることができるので、信号処理のS/Nが向上する効果がある。
また、固定材16として温度や湿度など環境の変化に応じて硬度や粘弾性や抵抗率などの特性が適当に変化するものを選択すると、出力を環境に応じて変えることができるので、シート材の環境変化による出力の変動を補正することもできる。
なお、感圧素子14からは不図示の配線が引き出されるが、この配線としては感圧素子14に不要な拘束を与えないように柔軟性の高い物を用いると共に、この配線は適宜台座17に固定するようにする。
ここで、この台座17は高い剛性を有し、温度安定性の高い物が好ましく、材質は金属や樹脂から適宜選択される。また、振動を適当に制動するため、防振材を敷設することも好ましい。なお、この防振材の設置位置は、不要な振動を制動できればどこでも良い。また、台座17は、外力印加や外部からの振動によって不要な共振を起こさない形状に設計されることが好ましく、さらには、ゴムなどのダンパーで外部と振動が遮断されていることが好ましい。さらに、台座17は、外力印加による反発に対向するため、ある程度以上の慣性質量を有することが好ましく、少なくとも外力印加部材よりも大きな質量を有し、さらには外力印加部材の5倍以上の質量を有することがより好ましい。
そして、シート材特性検知装置1、シート材情報変換装置2及び制御条件出力部3を既述したように構成すると共に、シート材特性検知装置1によりシート材の特性を検知した後、シート材情報変換装置2によりシート材情報として出力し、制御条件出力部3が、シート材情報変換装置2からのシート材情報及びシート材処理装置5からのシート材処理情報に基づいてシート材の特性に応じたシート材処理に関する情報をシート材処理装置5に出力することにより、シート材処理装置に対して適切なシート材処理情報を出力することができる。
つまり、シート材特性検知装置1からの信号を変換したシート材情報変換装置2からのシート材情報及びシート材処理装置5からのシート材処理情報に基づいてシート材の特性に応じたシート材処理に関する情報をシート材処理装置5に出力することにより、シート材処理装置5に対して適切なシート材処理情報を出力することができる。さらに、これによりシート材処理装置5の処理速度の低下、装置の複雑化を防ぐことができる。
次に、本実施の形態の実施例について説明する。
まず、実施例に係るメンテナンス装置30の構成について説明する。
本実施例に係るメンテナンス装置30を構成するシート材特性検知装置1としては、図3に示すように外力印加部材10、ばね11、カム12、モータ13から構成される外力印加手段1aと、感圧素子14、受け部材15、固定材16、台座17を有する外力検知手段1bとを備えている。なお、受け部材15の表面と、台座17に設けられたシート材支持面18との間で所定の深さの段差部が形成されている。
さらに、外力検知手段1bは、押えばねと曲面を有する押え材からなり、シート材Pをシート材支持面18との間に挟み込んで図中の高さ方向の位置決めを行うシート材押え19と、シート材Pのおかれた環境をモニターするための環境センサ20とを有している。そして、このシート材押え19及び環境センサ20は、シート材情報検知を行う際、シート材を挟持する一対の固定板21,22のうちの一方の固定板21に固定されている。なお、シート材情報検知を行う際、シート材特性検知部本体31(図1参照)を開放した後、シート材Pを固定板21,22間に挟み込んでセットするようにしている。
ここで、このようにシート材Pを固定板21,22間に挟み込んでセットした後、シート材押え19によりシート材Pをシート材支持面18との間で挟み込むようにしているが、このようにシート材押え19によってシート材Pを挟み込むことにより、シート材のバタツキなどの不要な振動を抑えることができる。
なお、このシート材押え19は、シート材Pを適宜変位させる力を発生させるばねやソレノイドなどのアクチュエータ、及びシート材Pの振動を抑えるためゴムなどの防振材や慣性質量をもつウエイトなどの制振機構で適宜構成されるが、特にシート材Pと接触する部分は摩擦が少なく耐磨耗性の高い材質で構成される。
また、シート材Pは張力がない緩んだ状態の場合には、不要なうねりやたわみが生じるので、シート材押え19はシート材Pに対して適当な引っ張り張力を与える構成が好ましく、このようにすることにより安定した情報検知が可能になる。なお、検知に際して、シート材をセットする必要があるが、その際の操作性の点で、シート材押え19は不要なときは退避し、検知するときだけ動作するような構成も好ましい。
また、シート材のおかれた環境をモニターする環境センサ20としては、温度・湿度がモニターできるもの良く、さらに履歴を確認できるものが良い。例えば、紙の場合、含水率はその厚さや種類にもよるが、湿度の変化に対して数秒から数10分かかってほぼ定常状態となり、このような時間をかけてその物理特性が変化した場合はシート材の変化に追従できるが、湿度の変化が短時間で起こった場合などはシート材の変化に追従できず検知精度の低下を招くことがある。しかし、このような環境センサ20を設け、シート材のおかれた環境をモニターすることにより、検知精度の低下を防ぐことができる。
そして、このような構成の本実施例のシート材特性検知装置1において、外力印加手段1aは、例えば金属製の棒などの所定質量の外力印加部材10をバネ11により加速してシート材Pに所定の速度で衝突させることによりシート材Pと外力検知手段1bに衝撃を与える。ここで、外力印加部材10の質量は、シート材Pの測定対象となる面積の重量に対して1/10〜10倍程度が好ましく、一例として100g/m2程度の坪量のLetterサイズ(約215.9×279.4mm)の紙を検知対象とする場合は、0.5g〜50gの範囲が好ましい。
また、衝突速度は、シート材Pを変形させるのに十分な値とすることが必要であり、このような衝突速度としては、検知対象が上記と同様のものであれば、外力印加部材10の質量や、重力などの加速度の有無にもよるが0.05m/sec.〜5m/sec.の範囲が好ましい。
もちろん、検知対象がより薄い場合は外力印加部材10の質量・衝突速度ともにより小さな値をとるし、より厚い場合はより大きな値をとる。いずれの場合でも、シート材Pの破壊が起こらない範囲、より好ましくはシート材Pに打痕や折れ曲がりなどが起こらない範囲で決定される。本実施例では、外力印加部材10として、ステンレス材(SUS316)からなる、質量4g、先端形状は半径20mmの球面加工を施したハンマーを用いる。
また、印加する外力は、例えば多段のカム12でばね11に蓄えたエネルギーを複数回にわたって解放することで、複数回の衝突を起こさせる構成とした。なお、夫々の衝突に際して、外力の値(例えば速度)は同一としても良く、このように外力の値を同一とした場合は、例えばその際の出力の平均を取るなどの統計処理を行って情報の精度を高めることができる。また、外力の値を異ならせた衝突を行っても良い。外力の値を異ならせた場合は、シート材の反応が異なる為、より多面的な情報を得ることができる。
本実施例では、2段階のカム12及びモータ13を用い、外力印加部材10をシート材Pに対して、印加条件1として0.5mm/sec.及び印加条件2として0.2m/sec.で、速度を変えて強弱2回衝突させることで外力を印加し、シート材情報検知を行う構成とした。ここで、2回の外力印加の間隔は、1sec.となるように設計した。
なお、シート材の同一箇所に複数回の外力印加を行うと、シート材によっては外力印加によって変形し、次回の外力印加までに変形が戻らないこともあるので、本実施例では不図示の移動機構を用いて2回の外力印加の間に、シート材を10mm程度移動させている。
また、本実施例では、シート材Pがない状態で、同様に外力印加と検知を行い、その際の信号を基準値として用いる。このシートなし時の信号は、シート材情報変換装置2において処理され、シート材特性検知装置自体の状態検知としても用いる。例えば、シート材なし時の信号の値が所定の範囲を越えた場合は、シート材特性検知装置1の異常と判定して故障表示や調整もしくは交換の指令を出したりする処置を行う。
また本実施例では、感圧素子14として、配線引き出し部を除いて5mm×5mmの大きさで0.3mmの厚さのPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)セラミックス板の両面に銀電極を形成したものを用いる。また、受け部材15には、シート材搬送と平行方向に7mm、直交方向に5mmの大きさで最厚部で1.5mmの厚さを持ち、シート材搬送と平行方向の断面がかまぼこ型になる曲面形状のステンレス材(SUS316)板材を用いる。さらに、この感圧素子14を、5mm×5mmの大きさで1.5mm厚さのステンレス材(SUS316)からなる固定材16に接着し、この固定材16を介して金属からなる台座17に接着する。
また、本実施例では、台座17にシート材搬送方向の間隔(以下幅W)が10mmとなるようにシート材支持面18を2箇所設けると共に、受け部材15の表面(外力印加部材10先端に対向する箇所)が低くなるよう段差深さdが0.3mmの凹状の構造とする。なお、この段差構造は、外力印加によって、シート材Pを段差構造内に屈曲変位させることができる形状とする。なお、この段差構造の幅W、段差深さdは、検知したい情報に応じて適宜選択される。段差深さdが0の場合も含まれる。
さらに、本実施例では、シート材押え19として、ステンレス(SUS316)からなる曲面を有する押え材を、押えばねで押し込み、シート材Pをシート材支持面18との間に挟み込む構成とした。
次に、本実施例に係るシート材特性検知装置1のシート材特性検知動作について説明する。
まず、シート材Pをシート材特性検知装置1にセットし、この状態で外力印加手段1aによってシート材Pに外力が印加される(以下、工程S1という)。次に、印加された外力によってシート材Pが屈曲し、外力印加手段1aの外力印加部材10に減速の力が加わる(以下、工程S2という)。この後、外力印加部材10と一体的にシート材Pが、外力検知手段1b(受け部材15)に衝突し、これによりシート材Pが圧縮され、シート材Pを介して感圧素子14に外力が伝播して検知される(以下、工程S3という)。
即ち、工程S1において外力印加手段1aより印加された外力は、工程S2においてシート材Pを屈曲および/または圧縮することによって減衰を受け、工程S3において最終的に外力検知手段1bによって検知される。このため、検知される外力の信号波形には、シート材Pのヤング率などの物性情報と、シート材Pの厚みなどの形状の情報が含まれることになる。
本実施例では、既述した印加条件1ならびに印加条件2の2種類の外力を印加して検知を行うとともに、シート材Pがないときの信号も加味する。例えば、シート材がない状態で強弱2回、シート材がある状態で強弱2回をひとつのサイクルとして行い、さらにこれを10回繰り返すようにしている。そして、このように2種類の外力を印加して検知を行うとともに、シート材Pがないときの信号も加味するので、高精度なシート材特性検知が可能である。
なお、シート材Pの材質や外力の大きさ、溝の形状などによっては、前記工程S2の段階で外力印加手段1aが反発力を受けて、溝の底部に衝突する前に跳ね返されてしまうことがある。この場合には、シート材Pが一定以上のたわみ剛性を有すると言う情報を得ることができ、本発明の範疇であることはいうまでもない。
次に、以上述べてきたシート材特性検知装置1より発生する電気信号を変換するシート材情報変換装置2について説明する。
なお、本実施例では、既述したようにシート材がない状態で強弱2回、シート材がある状態で強弱2回をひとつのサイクルとして行い、さらにこれを10回繰り返し、これをシート材情報変換装置2に出力する。そして、シート材情報変換装置2では、このようなシート材特性検知装置1からの出力を統計処理する。
ここで、本実施例では、このようなシート材特性検知装置1からの出力の値として、外力検知手段1bの感圧素子14からの出力電圧の波形信号のピーク値を用いた。なお、この波形信号には適宜フィルタや微分、積分などの処理を行ってもよく、これにより例えばシート材特性検知装置1からの信号に含まれる不要な成分を除去したり、必要な帯域の情報を強調したりすることができる。
ところで、本実施例において、シート材情報変換装置2は、まずシート材がない状態での印加条件1の際の出力値を平均し、この値で、シート材がある状態での同じ印加条件での出力値の平均を除した値である印加条件1での平均相対値(代表値1)として用いる。同様に、シート材がない状態での印加条件2の際の出力値を平均し、この値で、シート材がある状態での同じ印加条件での出力値の平均を除した値である印加条件2での平均相対値(代表値2)として用いる。
さらに、このような代表値を、適当な端子電圧(たとえば0V〜5V)に分配して変換出力するものである。なお、以上の情報からシート材の特性を算出し、それ自体を出力することも、シート材に合わせたシート材処理(メンテナンス)を行う上で有益である。
既述した図4は、本実施例に係るシート材特性検知装置1において、様々な状態のシート材に対して所定の外力を印加した際の外力検知手段1bからの出力電圧(V)と、シート材の強さ(こわさ)との相関を示したものである。ここで、図4においては、既述した外力印加手段1aにより4gの外力印加部材10を0.2m/sec.でシート材に衝突させたときの値を代表例として示している。
なお、本実施例のシート材情報変換装置2は、図4に示した出力電圧を、以下の式にてシート材の強さ(こわさ)に変換して出力している。
シート材の強さ(こわさ)(N)=A×出力電圧(V)+B;A、Bは定数
なお、Aは約−667(×10−5N)、Bは約400(×10−5N)。
なお、Aは約−667(×10−5N)、Bは約400(×10−5N)。
さらに、このようにして求めたシート材の強さ(こわさ)等の特性に関する情報を、適当な端子電圧(例えば0V〜5V)に分配して変換出力したり、あるいは適当な表示部34により表示するようにしている。
次に、本実施例に係る制御条件出力部3のシート材の制御値決定動作について説明する。
本実施例において、制御条件出力部3にはシート材情報変換装置2からのシート材情報と、シート材処理装置5からのプロセス(シート材処理)に関する情報が入力され、これらの情報に基づいてシート材処理装置5に対して最適な制御値を出力するようにしている。なお、このシート材処理装置5に関する情報は、制御条件出力部3と、シート材処理装置5、或はそれに接続された外部PC4等とを接続してデータのやり取りをして入力しても良い。また、人が行っても良い。また、対象となるシート材処理装置5が特定のものであれば、その装置専用のメンテナンス装置として予めセッティングしておくことも可能である。
ところで、本実施例の制御条件出力部3では、シート材の情報を、シート材の情報と制御条件を対照する制御テーブルを用いて変換する。図5は、このような制御テーブルの一例を示すものであり、この制御テーブルは、既述した印加条件1での平均相対値(代表値1)及び印加条件2での平均相対値(代表値2)より、制御条件(Sn)に変換するものである。なお、この際、シート材に関して例えば、人為的にセットされる用紙型番の入力や、別途設けられたセンサーからの信号など別の手段からの情報を併せて用いてもよい。
本実施例では、制御条件としてシート材処理装置5である電子写真装置の色材の定着制御を行うようにしており、制御条件出力部3からは、例えば下記のような複数の制御条件(制御値)が出力される。
1.電子写真装置を起動したときの定着器のウォームアップ温度
2.印刷命令が来た際の立ち上げ加熱条件
3.シート材が通過する際の温調プロファイル
4.連続処理時の再加熱温調プロファイル
5.シート材が定着器を通過する速度と間隔
6.シート材に対する定着器の機械的圧力
2.印刷命令が来た際の立ち上げ加熱条件
3.シート材が通過する際の温調プロファイル
4.連続処理時の再加熱温調プロファイル
5.シート材が定着器を通過する速度と間隔
6.シート材に対する定着器の機械的圧力
本実施例では、このような情報に基づいて、制御条件を表示部34に表示すると共に、シート材処理装置5の処理プログラム(ファームウエア)を書き換える処理を行う。また、手動で調整したり、あるいはシート材処理装置の部品交換で対応したほうがよい場合などは、その旨必要な情報を表示する。
なお、この制御条件出力部3は、シート材処理装置5にCPUなどの一部として組み込んでも良いし、外部PCやネットワークサーバーなどに機能を預託しても良い。
図6は、既述したシート材情報変換装置2からのシート材の情報、及びシート材処理装置5からシート材処理情報に基づいて制御条件出力部3から制御値を出力することによって、シート材処理装置5の処理条件の調整を行うメンテナンス装置におけるメンテナンス方法の実施例に係る工程を示す図である。
即ち、本実施例に係るメンテナンス装置においては、以下のような工程によりシート材処理装置5に対して制御値を出力する。
工程1:シート材の情報を検知する
メンテナンス対象のシート材処理装置5に用いられるシート材Pを、シート材特性検知装置1にセットして、シート材Pから必要な特性に関する情報を検知する。
メンテナンス対象のシート材処理装置5に用いられるシート材Pを、シート材特性検知装置1にセットして、シート材Pから必要な特性に関する情報を検知する。
工程2:シート材の情報を処理する
工程1にて検知された特性をシート材情報変換装置2により変換して、後工程で必要な情報に加工する。たとえば、基準値(シート材がない場合の値)と比較して相対値化したり、フィルタ処理や高速フーリエ変換などの加工を行ったり、複数回の検知による出力値を統計処理したりする。なお、本実施例では、以上の情報からシート材の特性を算出している。
工程1にて検知された特性をシート材情報変換装置2により変換して、後工程で必要な情報に加工する。たとえば、基準値(シート材がない場合の値)と比較して相対値化したり、フィルタ処理や高速フーリエ変換などの加工を行ったり、複数回の検知による出力値を統計処理したりする。なお、本実施例では、以上の情報からシート材の特性を算出している。
工程3:シート材処理装置5の制御値を決定する
工程2で得られたシート材の特性などの情報に、さらにシート材処理装置5の情報を加味して制御条件出力部3により制御値を決定する。なお、本実施例では、図5に示したメンテナンス対象のシート材処理装置5における制御テーブルと、シート材の特性情報より、制御値を割り出すようにする。
工程2で得られたシート材の特性などの情報に、さらにシート材処理装置5の情報を加味して制御条件出力部3により制御値を決定する。なお、本実施例では、図5に示したメンテナンス対象のシート材処理装置5における制御テーブルと、シート材の特性情報より、制御値を割り出すようにする。
工程4:シート材処理装置5の制御値を出力する
工程3で得られた制御値を出力する。なお、この制御値出力の方法は、制御条件を表示部34に表示するとともに、シート材処理装置の処理プログラム(ファームウエア)を書き換える処理を行う。また、手動で調整したり、あるいはシート材処理装置の部品交換で対応したほうがよい場合などは、その旨必要な情報を表示する。
工程3で得られた制御値を出力する。なお、この制御値出力の方法は、制御条件を表示部34に表示するとともに、シート材処理装置の処理プログラム(ファームウエア)を書き換える処理を行う。また、手動で調整したり、あるいはシート材処理装置の部品交換で対応したほうがよい場合などは、その旨必要な情報を表示する。
工程5:シート材処理装置を調整する
工程4で出力された制御値をシート材処理装置5に出力し、シート材処理装置5を調整する。ここで、この調整は、シート材処理装置5の処理プログラム(ファームウエア)を書き換える場合などは自動的に情報を転送することで行う。また、手動で調整したり、あるいはシート材処理装置5の部品交換で対応したほうがよい場合などは、メンテナンスを行う人が手動で調整する。もちろん、予めシート材処理装置5に必要な自動調整機構が備わる場合は、すべて自動で行うことも出来る。
工程4で出力された制御値をシート材処理装置5に出力し、シート材処理装置5を調整する。ここで、この調整は、シート材処理装置5の処理プログラム(ファームウエア)を書き換える場合などは自動的に情報を転送することで行う。また、手動で調整したり、あるいはシート材処理装置5の部品交換で対応したほうがよい場合などは、メンテナンスを行う人が手動で調整する。もちろん、予めシート材処理装置5に必要な自動調整機構が備わる場合は、すべて自動で行うことも出来る。
1 シート材特性検知装置
1a 外力印加手段
1b 外力検知手段
2 シート材情報変換装置
3 制御条件出力部
4 外部PC
5 シート材処理装置
10 外力印加部材
14 感圧素子
20 環境センサ
30 メンテナンス装置
34 表示部
35 入力部
P シート材
1a 外力印加手段
1b 外力検知手段
2 シート材情報変換装置
3 制御条件出力部
4 外部PC
5 シート材処理装置
10 外力印加部材
14 感圧素子
20 環境センサ
30 メンテナンス装置
34 表示部
35 入力部
P シート材
Claims (6)
- シート材に関する情報を検知し、検知したシート材情報をシート材の処理を行うシート材処理装置に出力するシート材情報出力装置において、
シート材の特性を検知するシート材特性検知部と、
前記シート材特性検知部からの信号を変換し、シート材情報として出力するシート材情報変換部と、
前記シート材情報と、前記シート材処理装置の情報に基づいて、シート材の特性に応じたシート材処理に関する情報を、前記シート材処理装置に出力する処理情報出力部と、
を備えたことを特徴とするシート材情報出力装置。 - 前記シート材特性検知部は、シート材に外力を印加する外力印加手段と、前記外力印加手段により印加された外力をシート材より検知する外力検知手段とを備え、かつ、前記外力検知手段の検知結果に基づきシート材の特性に関する情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のシート材情報出力装置。
- 前記シート材特性検知部は、前記シート材のおかれた環境をモニターするためのセンサを備えていることを特徴とする請求項2に記載のシート材情報出力装置。
- 前記シート材処理に関する情報は前記シート材を処理する際の制御値であり、前記処理情報出力部は、前記制御値の表示を行うことを特徴とする請求項1記載のシート材情報出力装置。
- 前記処理情報出力部は、前記制御値の伝送を行うことを特徴とする請求項4に記載のシート材情報出力装置。
- 前記処理情報出力部は、処理プログラムの伝送または書き換えを行うことを特徴とする請求項1に記載のシート材情報出力装置。
Priority Applications (1)
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JP2020071271A (ja) * | 2018-10-29 | 2020-05-07 | 株式会社沖データ | 機械学習装置、データ処理システム、機械学習方法及びデータ処理方法 |
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-
2005
- 2005-06-06 JP JP2005165797A patent/JP2006337336A/ja active Pending
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