JP2006332988A - Sir線形予測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】SIR値の予測精度の向上を実現するSIR線形予測装置を得ること。
【解決手段】本発明にかかるSIR線形予測装置は、パイロットチャネルのSIR値を測定する端末と、受信したSIR値に基づいて適応変調を行う基地局と、を備えた無線通信システムにおける、前記端末内または前記基地局内のSIR線形予測装置であって、予測対象時刻およびSIR値の自己相関係数に基づいてFIRフィルタのタップ係数を算出するSIR予測制御部(14)と、FIRフィルタで構成され、端末および基地局による処理遅延、端末から基地局への伝搬遅延による影響を補償したSIR値を予測するSIR線形予測部(12)と、を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、無線通信システムに含まれる端末内のSIR線形予測装置に関するものであり、特に、測定した下りパイロットチャネルのSIR値を補正するSIR線形予測装置に関するものである。
無線通信システムにおいては、従来から、信号間の干渉により通信品質が悪化することを防ぐために、送信電力制御が行われている。一般的な例としては、端末が、基地局からの受信信号のSIR(Signal and Interference Ratio)値に基づいて当該基地局に対して送信電力の変更を要求し、当該基地局が、その要求に従って送信電力を変更する。一方で、送信電力制御を行うにあたり、端末がSIR値の算出処理を開始してから実際に基地局が送信電力の変更処理を修了するまでには、たとえば、端末内部でのSIR値の推測にかかる処理時間、端末が送信した送信電力の変更要求を基地局が受信するまでの信号伝播時間、および基地局内部での送信電力の変更にかかる処理時間、が存在する(以下、これらをまとめて遅延時間と呼ぶ)。そのため、基地局が実際に送信電力を変更したときには、上記遅延時間により、端末における受信状態(SIR値)が既に変動している場合があり、この場合には、良好な通信状態を確保することができない。
そこで、上記のような場合における対策として、たとえば、下記特許文献1に記載の技術がある。下記特許文献1によれば、基地局は、端末から受け取った電力制御情報(送信電力の変更要求の内容)の履歴と自局が行った送信電力の変更履歴との相関関係に基づいて遅延時間を補償し、SIRを予測している。さらに、下記特許文献1では、受信信号の連続したタイムスロットにおけるパイロットシンボルおよびデータシンボルの電力測定値に基づいてSIR値を推測し、SIR値の推測精度を改善している。
特表2004−517551号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、パイロットシンボルを含むデータ回線についてのSIR予測に適用するものであり、パイロットシンボルを含まない回線のSIR予測には適用することができない、という問題があった。また、パケット送信を行う通信回線の場合には、連続したスロットにて必ずパイロットシンボルが送信されるとは限らないため、パケット送信を行う通信回線に対しては、上記特許文献1に記載の技術を適用することができない、という問題があった。
さらに、受信回線の通信品質の変化に伴い変調方式、符号化率などを変更する適応変調を行う通信システムにおいては、送信電力を一定に保った状態で変調方式や符号化率を変更する場合がある。そのため、適応変調では、送信電力の変更情報に基づいて処理を行う上記特許文献1に記載の技術を使用しても最適な変調方式、符号化率を選択できるとは限らない、という問題があった。また、フェージング環境下において適応変調を行う通信システムにおいては、上記遅延時間の影響によりスループットが低下する、という問題もあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、遅延時間の補償の精度を向上させ、これによりSIR値の予測精度の向上を実現するSIR線形予測装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるSIR線形予測装置は、パイロットチャネルのSIR値を測定する端末と、受信したSIR値に基づいて適応変調を行う基地局と、を備えた無線通信システムにおける、前記端末内または前記基地局内のSIR線形予測装置であって、予測対象時刻およびSIR値の自己相関係数に基づいてFIRフィルタのタップ係数を算出するフィルタタップ係数計算手段と、FIRフィルタで構成され、端末および基地局による処理遅延、端末から基地局への伝搬遅延による影響を補償したSIR値(SIR予測値)を予測するSIR予測手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、現在および過去の所定数のSIR値を記憶し、当該記憶しているSIR値、予測対象時刻およびSIR値の自己相関係数に基づいて、SIR値を予測することにより、SIR値の予測の精度を向上させることとした。これにより、受信回線の通信品質が頻繁に変化するようなフェージング環境下において適応変調を行う場合であっても、適切な符号化方式および符号化率などを選択することができるので、スループットの低下を回避することができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかるSIR線形予測装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかるSIR線形予測装置を備えた端末(移動機)を含む無線通信システムの構成例を示す図である。この無線通信システムは、適応変調を行う通信システムであり、複数の基地局2および基地局2に属する複数の端末(移動機)1により構成されている。なお、図1においては、説明の便宜上、特に一つの基地局2と一つの移動機1が通信を行う場合を想定する。
図1において、移動機1は、基地局2から送信される下り回線信号を受信し、当該受信信号のSIR値を算出する。その後、移動機1は、算出したSIR値を上り回線信号により基地局2へ送信する。そして、基地局2が、移動機1から受信したSIR値に基づいて、次回の下り回線の送信で使用する符号化方式および符号化率など(以下、符号化方式等と呼ぶ)を決定する。
つづいて、本発明にかかるSIR線形予測装置の構成および動作を説明する。図2は、本発明にかかるSIR線形予測装置を備える移動機1の構成例を示す図であり、この移動機1は、復号部10,SIR算出部11,SIR線形予測部12,変調部13,SIR予測制御部14を備え、内部のSIR線形予測部12とSIR予測制御部14で本発明にかかるSIR線形予測装置を構成している。また、上記SIR予測制御部14は、SIR自己相関係数生成部15とフィルタタップ係数計算部16とを備えている。
図2において、復号部10は、受信信号の復号および電力測定を行い、当該測定結果(図示の受信波電力情報に相当)をSIR算出部11に通知する。つぎに、SIR算出部11は、復号部10から受け取ったパイロットチャネルの受信電力測定結果に基づいてSIR値を算出する。SIR値は、たとえば、受信電力の平均値を所望波電力Sとし、分散を干渉波電力Iとし、SをIで除算することにより導き出される。つぎに、SIR線形予測部12は、SIR算出部11が算出したSIR値(図示のSIR情報に相当)に基づいて将来のSIR値(図示のSIR情報予測値に相当)を予測する。なお、SIR線形予測部12は、たとえば、FIR(Finite Impulse Response)フィルタで構成され、当該FIRフィルタのフィルタタップ係数は、SIR予測制御部14によって決定される。そして、上記で予測されたSIR値は、変調部13を介して基地局へ送信される。
つづいて、SIR線形予測部12におけるSIRの予測方法を図面にしたがって説明する。図3は、SIR線形予測部12の構成例を示す図であり、シフトレジスタ21,乗算器22,加算器23を備えている。このSIR線形予測部12では、SIR算出部11から受け取ったSIR値(図示のSIR情報に相当)をシフトレジスタ21に記憶する。さらに、乗算器22が、シフトレジスタ21に記憶されている(現在および過去の)SIR値と、フィルタタップ係数と、を乗算する。そして、加算器23が、乗算器22による乗算結果を合成し、当該合成結果を予測したSIR値(図示のSIR情報予測値に相当)とする。
つづいて、SIR予測制御部14の処理について説明する。フィルタタップ係数計算部16は、たとえば、Wiener−Hopf方程式を予測対象時刻および後述するSIR自己相関係数に対して適用し、上記SIR線形予測部12において使用するフィルタタップ係数を算出する。具体的には、FIRフィルタのタップ数をn、SIRの予測対象時刻をm、自己相関係数をRiとした場合、予想対象時刻におけるフィルタタップ係数Anは、以下のように表される。
Figure 2006332988
…(1)
ここで、SIR自己相関係数生成部15は、過去のSIR値を有限個にわたって記憶し、記憶しているSIR値および現在のSIR値に基づいて自己相関係数を生成する。たとえば、上記フィルタタップ係数Anを算出する場合は、m+n個の自己相関係数を必要とするため、SIR自己相関係数生成部15は、m+n個のSIR値を記憶し、それらSIR値に基づいて自己相関係数(Ri)を算出する。ここで、「Ri」は、自己相関係数算出式(Ri=SIR0*SIRi)により算出される。
さらに、上記自己相関係数に対して平均化処理を施すことにより、上記SIR値の線形予測精度を向上させることができる。すなわち、上記「Ri=SIR0*SIRi」に平均化処理を施し「Ri=α*SIR0*SIRi+(1-α)*Ri」とすることによって、SIR値の線形予測精度を向上させる。なお、「α」は、忘却係数であり、平均時間を決定するパラメータである。
このように、本実施の形態においては、現在および過去の所定数のSIR値を記憶し、当該記憶しているSIR値、予測対象時刻およびSIR値の自己相関係数に基づいて、SIR値を予測することにより、SIR値の予測の精度を向上させることとした。これにより、受信回線の通信品質が頻繁に変化するようなフェージング環境下において適応変調を行う場合であっても、適切な符号化方式等を選択することができるので、スループットの低下を回避することができる。
実施の形態2.
つづいて、実施の形態2について説明する。なお、本実施の形態の無線通信システムの構成は、前述した実施の形態1の図1と同様である。また、図4は、本発明にかかるSIR線形予測装置を備える移動機1の構成例を示す図であり、前述した実施の形態1のSIR予測制御部14に代えて、SIR予測制御部14aを備える。また、SIR予測制御部14aは、前述した実施の形態1のSIR予測制御部14に予測対象時刻推定部17が追加された構成となっている。ここでは、前述した実施の形態1と異なる処理について説明する。
予測対象時刻推定部17は、SIR線形予測部12が予測したSIR情報予測値(以下、SIR予測値と呼ぶ)を受け取り、当該SIR予測値と前回のSIR予測値を比較し、SIR予測値の変化量および復号部10において観測した復号誤り率に基づいて予測対象時刻を補正する。以下に、予測対象時刻推定部17の予測対象時刻の補正処理について説明する。
図5は、予測対象時刻推定部17の予測対象時刻の補正処理を示すフローチャートである。まず、予測対象時刻推定部17は、補正処理に使用するSIR予測値の変化量を観測する回数(本実施の形態では「N回」とする)を示すカウンタ(以下、「SIR観測カウンタ」と呼ぶ)を初期化し(ステップS1)、SIR線形予測部12から受け取ったSIR予測値と前回のSIR予測値を比較し、SIR予測値の変化量(deltaSIR[n])を記憶する(ステップS2)。つぎに、予測対象時刻推定部17は、復号部10から受け取った復号誤り率(ErrRate[n])を記憶し(ステップS3)、SIR観測カウンタを‘1’繰り上げる(ステップS4)。つぎに、予測対象時刻推定部17は、SIR観測カウンタが「N」であるかを確認し(ステップS5)、SIR観測カウンタが「N」未満の場合(ステップS5,Yes)、SIR観測カウンタが「N」となるまで(ステップS5,No)、上記ステップS2〜S5の処理を繰り返し実行する。
上記ステップS2〜S5の処理を繰り返し実行した後、予測対象時刻推定部17は、上記で記憶したN個のSIR予測値の変化量(deltaSIR)および復号誤り率(ErrRate)に基づいて近似関数を算出する(ステップS6)。なお、本実施の形態では、ErrRateがdeltaSIRの一次関数であるとみなし、最小自乗法を用いて近似関数(ErrRate=α*deltaSIR+β)を算出する。
そして、ステップS7〜S10では、上記近似関数の傾きαとしきい値(本実施の形態では「K」とする)を比較し、当該比較結果に基づいて予測対象時刻を補正する。具体的には、αの絶対値がKよりも大きく、かつαが負(の数)である場合(ステップS7,Yes)、予測対象時刻推定部17は、予測対象時刻に一定の値を加算する(ステップS10)。これに対して、αの絶対値がKよりも大きく、かつαが正(の数)である場合(ステップS7,No、ステップS8,Yes)、予測対象時刻推定部17は、予測対象時刻から一定の値を減算する(ステップS9)。また、ステップS7およびS8におけるαとKの比較結果が上記いずれの場合にも該当しない場合(ステップS7,No、ステップS8,No)、予測対象時刻推定部17は、補正処理を行う必要が無いと判断し、予測対象時刻に対する補正処理は行わない。
ここで、本実施の形態における予測対象時刻の補正処理の効果を図6〜8に基づいて説明する。なお、図6および図7は、予測対象時刻が実際の値より短い場合のSIR変動を示す図である。また、図8は、予測対象時刻が実際の値より短い場合のSIR予測値の変化量および復号誤り率の関係を示す図である。
図6に示される環境においては、予測対象時刻が実際に予測すべき時刻より短い場合、SIR値が減少傾向にある時間帯で予測したSIR値(SIRf)は、実際に受信しているSIR値(SIRc)よりも高い値となる。そのため、基地局2は、実際のSIR値よりも高いSIR値に対応した変調方式等を選択し、その結果、移動機1は、受信信号の復号を失敗する確率(復号誤り率)が高くなりスループットが低下する。同様に、図7に示される環境においては、予測対象時刻が実際に予測すべき時刻より短い場合、SIR値が増加傾向にある時間帯で予測したSIR値(SIRf)は、実際に受信しているSIR値(SIRc)よりも低い値となり、基地局2は、実際のSIR値よりも低いSIR値に適応した符号化方式等を選択する。その結果、本来使用可能な符号化方式等を選択した場合と比較してスループットが低くなる。上記図6および7のような予測対象時刻が実際に予測すべき時刻より短い場合のSIR値の変化量と復号誤り率の関係は、図8に示されるように、負の相関を持つ。したがって、当該相関係数を用いて予測対象時刻と本来予測すべき時刻とのずれを計算し、予測対象時刻の補正処理を行うことが可能である。
なお、予測対象時刻が実際に予測すべき時刻より長い場合も基地局2は、実際のSIR値と異なるSIR値に適応した符号化方式等を選択するが、上述した予測対象時刻が実際に予測すべき時刻より短い場合と同様に、予測対象時刻の補正処理を行うことが可能である。
SIR値の変化量と復号誤り率の相関係数に基づいて予測対象時刻を補正する方法は、たとえば、相関係数に比例した値を予測対象時刻に加算または減算する方法、相関係数の状態(係数が正であるか負であるか)に基づいて一定の値を予測対象時刻に加算または減算する方法などがある。
このように、本実施の形態においては、現在および過去の所定数のSIR値を記憶し、当該記憶しているSIR値、予測対象時刻およびSIR値の自己相関係数に基づいてSIR値を予測し、さらに、SIR値の変化量に基づいてSIR値の予測対象時刻を補正することにより、遅延時間に対するSIR値の予測精度をさらに向上させることとした。これにより、受信回線の通信品質が頻繁に変化するようなフェージング環境下において適応変調を行う場合であっても、適切な符号化方式等を選択することができるので、スループットの低下を回避することができる。
実施の形態3.
つづいて、実施の形態3について説明する。なお、本実施の形態の無線通信システムの構成は、前述した実施の形態1の図1と同様である。また、図9は、本発明にかかるSIR線形予測装置を備える移動機1の構成例を示す図であり、前述した実施の形態1の移動機1の構成例に移動速度検出部18が追加された構成となる。また、SIR予測制御部14に代えて、SIR予測制御部14bを備え、当該SIR予測制御部14bは、SIR自己相関係数生成部15bとフィルタタップ係数計算部16とを備える。ここでは、前述した実施の形態1と異なる移動速度検出部18およびSIR予測制御部14bの処理について説明する。
移動速度検出部18は、復号部10から受信波位相情報を受け取り、たとえば、受信信号の位相回転情報に基づいて移動機1の移動速度を検出し、SIR自己相関係数生成部15bは、移動速度検出部18により検出された移動速度に基づいてSIR自己相関係数を算出する。ここで、SIR自己相関係数生成部15bは、たとえば、過去の移動速度に対して総和演算を施してSIR自己相関係数を算出する。
SIR自己相関係数は、前述の実施の形態1のように過去のSIR予測値および現在のSIR予測値に基づいて算出する方法が一般的であるが、本実施の形態においては、移動機の移動速度に基づいてSIR自己相関係数を算出する。
このように、本実施の形態においては、現在および過去の所定数の移動速度を記憶し、当該記憶している移動速度に基づいてSIR値を予測することにより、遅延時間に対するSIR値の予測の精度を向上させることとした。これにより、受信回線の通信品質が頻繁に変化するようなフェージング環境下において適応変調を行う場合であっても、適切な符号化方式等を選択することができるので、スループットの低下を回避することができる。また、SIR値に代えて移動速度に基づいてSIR自己相関係数を算出することにより、SIR自己相関係数生成部15bにおけるSIR自己相関係数を算出するための処理量を削減することができる。
実施の形態4.
つづいて、実施の形態4について説明する。本発明にかかるSIR線形予測装置によるSIR予測は、SIR値の自己相関特性に基づいて行うため、自己相関が弱くなる高速フェージング環境においては、SIRの予測精度が低下する。また、SIR予測が困難な環境において当該SIR予測を行う場合、かえって予測誤差が大きくなるという弊害を生じる。そのため、本実施の形態は、SIR予測が難しい環境においてはSIR予測動作を停止する。
なお、本実施の形態の無線通信システムの構成は、前述した実施の形態1の図1と同様である。また、図10は、本発明にかかるSIR線形予測装置を備える移動機1の構成例を示す図であり、前述した実施の形態1の移動機の構成例に移動速度検出部18が追加された構成となる。また、SIR予測制御部14に代えて、SIR予測制御部14cを備え、当該SIR予測制御部14cは、SIR自己相関係数生成部15c,フィルタタップ係数計算部16,SIR予測動作制御部19を備える。なお、移動速度検出部18は、前述した実施の形態3における移動速度検出部18と同様の動作を行う。ここでは、前述した実施の形態1および3と異なるSIR予測制御部14cの処理について説明する。
SIR予測動作制御部19は、移動速度検出部18から受け取った移動速度を監視し、当該移動速度がしきい値を超えた場合、SIR予測処理による効果が見込めなくなったと判断し、SIR予測動作を停止させる。具体的には、SIR線形予測部12に対してSIRの予測動作を停止するように指示(図示のSIR予測動作制御に相当)を出し、以後、SIR線形予測部12は、SIR算出部11から受け取ったSIR値をそのまま基地局2に対して送信する。また、移動速度がしきい値以下に復帰した場合、SIR予測動作制御部19は、SIR予測動作を再開させる。
このように、本実施の形態においては、移動速度を監視し、当該移動速度がしきい値に達した場合、SIRの予測動作を停止することとした。これにより、自己相関が弱くなる高速フェージング環境であっても、SIR予測動作によりSIR値の予測誤差が大きくなることを防止することができる。
実施の形態5.
つづいて、実施の形態5について説明する。本実施の形態の無線通信システムの構成は、前述した実施の形態1の図1と同様である。また、図11は、本発明にかかるSIR線形予測装置を備える移動機1の構成例を示す図であり、前述した実施の形態4の移動速度検出部18に代えて雑音電力検出部20を備える。また、前述した実施の形態1のSIR予測制御部14に代えて、SIR予測制御部14dを備え、当該SIR予測制御部14dは、SIR自己相関係数生成部15d,フィルタタップ係数計算部16,SIR予測動作制御部19dを備える。ここでは、前述した実施の形態1および4と異なるSIR予測制御部14dの処理について説明する。
なお、本実施の形態では、SIR予測動作制御部19dが、雑音電力に基づいてSIR予測動作の制御を行う。これは、雑音電力が低下した場合、実施の形態4に記載した高速フェージング環境でのSIR予測と同様に、SIR線形予測装置によるSIR予測が困難になる特性に基づいたものである。
雑音電力検出部20は、復号部10より受け取った受信波電力情報に基づいて雑音電力を検出し、当該雑音電力情報をSIR予測動作制御部19dに通知する。SIR予測動作制御部19dは、雑音電力検出部20より受け取った雑音電力を監視し、当該雑音電力がしきい値を超えた場合、SIR予測処理による効果が見込めなくなったと判断し、SIR予測動作を停止させる。具体的には、SIR線形予測部12に対してSIRの予測動作を停止するように指示を出し、以後、SIR線形予測部12は、SIR算出部11から受け取ったSIR値をそのまま基地局に対して送信する。また、雑音電力がしきい値以上に復帰した場合、SIR予測動作制御部19dは、SIR予測動作を再開させる。
また、本実施の形態においては、上記実施の形態4に示した移動速度検出部を備えることとし、雑音電力および移動速度の2種類の情報を指標としてSIR予測動作を制御することとしてもよい。この場合は、通信状態が頻繁に変動する環境においてより効率的にSIR値を予測することができるので、スループットを向上させることができる。
このように、本実施の形態においては、受信信号の雑音電力を監視し、当該雑音電力がしきい値に達した場合、SIRの予測動作を停止することとした。これにより、上記実施の形態4と同様の効果を得ることができる。
実施の形態6.
つづいて、実施の形態6について説明する。本実施の形態の無線通信システムの構成は、前述した実施の形態1の図1と同様である。ここで、本実施の形態の特徴は、上述の実施の形態1〜5とは異なり、SIR値の線形予測処理を基地局にて行うことである。具体的には、本実施の形態の構成例を示す図12−1および図12−2のとおり、移動機1は、復号部10,SIR算出部11,変調部13を備え(図12−1)、一方、基地局2は、復号部31と、SIR線形予測部32およびSIR予測制御部35を含む本実施の形態のSIR線形予測装置と、を備える(図12−2)。また、当該SIR予測制御部35は、SIR自己相関係数生成部33およびフィルタタップ係数計算部34を備える。なお、移動機1内部の復号部10,SIR算出部11,変調部13の動作は、上述の実施の形態1における復号部10,SIR算出部11,変調部13の動作と同様である。
本実施の形態において、移動機1は、SIR算出部11において算出したSIR値を基地局に対して送信する。基地局2は、移動機1から受信したSIR値に基づいて上述の実施の形態1の移動機におけるSIR線形予測動作と同様に、SIR予測制御部35においてフィルタタップ係数の算出処理、SIR線形予測部32においてSIR値の予測処理、を行う。SIR予測制御部35およびSIR線形予測部32の動作は、上述の実施の形態1のSIR予測制御部14およびSIR線形予測部12と同様である。
なお、本実施の形態では、基地局が、前述した実施の形態1におけるSIR線形予測動作(SIR線形予測制御部14、SIR線形予測部12)を行うこととしたが、これに限らず、前述した実施の形態2〜5におけるSIR線形予測動作を行うこととしてもよい。
このように、本実施の形態においては、SIR値の線形予測処理を基地局にて行うことし、上述の実施の形態1と同様の効果を得られるようにした。これにより、移動機のハードウエア構成を複雑にすることなくSIR値の予測精度を向上させることができる。
以上のように、本発明にかかるSIR線形予測装置は、無線通信システムに有用であり、特に、測定した下りパイロットチャネルのSIR値を補正するSIR線形予測装置に適している。
本発明にかかるSIR線形予測装置を備えた移動機を含む無線通信システムの構成例を示す図である。 実施の形態1の移動機の構成例を示す図である。 SIR線形予測部の構成例を示す図である。 実施の形態2の移動機の構成例を示す図である。 予測対象時刻推定部による予測対象時刻の補正処理を示すフローチャートである。 予測対象時刻が実際の値より短い場合のSIR変動を示す図である。 予測対象時刻が実際の値より短い場合のSIR変動を示す図である。 予測対象時刻が実際の値より短い場合のSIR予測値の変化量および復号誤り率の関係を示す図である。 実施の形態3の移動機の構成例を示す図である。 実施の形態4の移動機の構成例を示す図である。 実施の形態5の移動機の構成例を示す図である。 実施の形態6の移動機の構成例を示す図である。 実施の形態6の基地局の構成例を示す図である。
符号の説明
1 端末(移動機)
2 基地局
10,31 復号部
11 SIR算出部
12,32 SIR線形予測部
13 変調部
14,14a,14b,14c,14d,35 SIR予測制御部
15,15b,15c,15d,33 SIR自己相関係数生成部
16,34 フィルタタップ係数計算部
17 予測対象時刻推定部
18 移動速度検出部
19,19d SIR予測動作制御部
20 雑音電力検出部
21 シフトレジスタ
22 乗算器
23 加算器

Claims (6)

  1. パイロットチャネルのSIR(Signal and Interference Ratio)値を測定する端末と、受信したSIR値に基づいて適応変調を行う基地局と、を備えた無線通信システムにおける、前記端末内または前記基地局内のSIR線形予測装置であって、
    予測対象時刻およびSIR値の自己相関係数に基づいてFIR(Finite Impulse Response)フィルタのタップ係数を算出するフィルタタップ係数計算手段と、
    FIRフィルタで構成され、端末および基地局による処理遅延、端末から基地局への伝搬遅延による影響を補償したSIR値(SIR予測値)を予測するSIR予測手段と、
    を備えることを特徴とするSIR線形予測装置。
  2. さらに、前記SIR予測値と一つ前のSIR予測値との差分であるSIR予測値の変化量、および復号結果として得られる復号誤り率に基づいて、予測対象時刻を推定する予測対象時刻推定手段、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のSIR線形予測装置。
  3. さらに、復号結果として得られる受信波位相情報に基づいて移動速度を検出する移動速度検出手段、
    を備え、
    前記移動速度検出手段により検出された移動速度に基づいて前記自己相関係数を算出することを特徴とする請求項1に記載のSIR線形予測装置。
  4. さらに、復号結果として得られる受信波位相情報に基づいて移動速度を検出する移動速度検出手段と、
    前記移動速度を監視し、当該移動速度に基づいてSIR予測動作を制御するSIR予測動作制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のSIR線形予測装置。
  5. さらに、復号結果として得られる受信波電力情報に基づいて雑音電力を検出する雑音電力検出手段と、
    前記雑音電力を監視し、当該雑音電力に基づいてSIR予測動作を制御するSIR予測動作制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のSIR線形予測装置。
  6. さらに、復号結果として得られる受信波位相情報に基づいて移動速度を検出する移動速度検出手段と、
    復号結果として得られる受信波電力情報に基づいて雑音電力を検出する雑音電力検出手段と、
    前記移動速度および雑音電力を監視し、当該移動速度および雑音電力に基づいてSIR予測動作を制御するSIR予測動作制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のSIR線形予測装置。
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