JP2006322924A - 2軸傾斜計 - Google Patents

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Abstract

【課題】1個の傾斜計で平面に対するX、Yの2軸の傾斜を計測することができ、かつ、地球磁気の影響を受けない2軸傾斜計を提供することを課題とするものである。
【解決手段】上面の球面1aに一方の磁極が着磁され、この球面1aの反対面1bに他方の磁極が着磁された球面状を有する永久磁石1の前記反対面1bの中心に、円錐状底面を有する軸受2aを有する円錐状やじろべえ2の上端を取り付け、円錐状やじろべえ2が、軸受2aに支持柱3の尖端3aが当接されて、揺動自在に支持され、永久磁石1の球面1aと所定間隔を置いて上方に対向して2方向ホールIC4が固定されており、2方向ホールIC4に対する永久磁石1の球面1aの傾きに応じた出力電圧が、2方向ホールIC4から得られるように構成した2軸傾斜計。また、永久磁石1の側方に、地球磁気の影響を打ち消すような磁石間吸引力を発生する永久磁石片21を設けて構成した2軸傾斜計。
【選択図】図1

Description

本発明は、水平面に対する、前後、左右を含むあらゆる方向の傾斜角度を計測する2軸傾斜計であって、例えば、梯子車、高所作業者、大型クレーン車の車体などの平面の傾斜角度を計測する2軸傾斜計に関する。
従来、法面施工機およびその法面施工機のバケット角度検出装置として、特許文献1に記載されたようなものが知られている。
また、2軸(2方向)の傾斜角度を測定するために、1軸の傾斜角度の測定が可能な傾斜計を、互いに直角となるように2個組み合わせて、1個のユニットとして用いたものも知られている(特許文献2)。
特開平8−232292号公報(段落0007、図1、図2、図7、図22参照) 特開2004−279383号公報(特許請求の範囲、図2参照)
前記特許文献1に開示されている法面施工機およびその法面施工機のバケット角度検出装置は、複数の傾斜計を使用しなければならない、といった問題があった。
また、特許文献2に開示された傾斜計は、2個組み合わせて、1個のユニットとした傾斜計としなければならない、といった問題があった。
さらに、2個の傾斜計を組み合わせ1個の傾斜計ユニットとして構成される傾斜計の場合は、その出力信号が、前後方向および左右方向別に出力されるため、信号の受信側で方向角度と傾斜角度を算出しなければならない問題があった。
そこで、本発明は、1個の傾斜計で、平面に対する前後方向および左右方向の傾斜を計測すると共に、方向角度と傾斜角度を算出して出力することができる2軸傾斜計を提供することを課題とするものである。
また、円錐状やじろべえの、下面の中心には円錐状底面を有する軸受を装着し、上面の中心には上面が球面状を有する永久磁石を装着し、2軸傾斜計を水平面に設置した際に、前記永久磁石から垂直方向に2方向ホールICを取り付けたことにより、円錐状やじろべえが、その支持柱の尖端にて自在に揺動し磁力方向の変化を検知する方式の2軸傾斜計において、1個の円錐状やじろべえの上面への永久磁石の取り付け具合によって、あるいは前記永久磁石の着磁具合によって、前記永久磁石から2方向ホールICの方向に出る磁力線が、垂直方向に対して傾斜する永久磁石であると、この永久磁石が地球磁力に吸引されて回動して、2軸傾斜計が正確な方向角度と傾斜角度とを測定することができない、という問題があった。
そこで、このような場合でも、地球磁気の影響を受けなく、すなわち、地球磁力の吸引を打ち消し、正確な方向角度と傾斜角度とを測定することができる2軸傾斜計を提供することを課題とするものである。
また、振動および衝撃等の影響を受けなくするために、前記円錐状やじろべえが、2軸傾斜計の組立枠体の液体収納部に充填された液体に浸漬されている。しかし、この液体が温度上昇により膨張すると、前記組立枠体が剛性であると液漏れを起こすなどの問題が生じる。そこで、このような問題をなくした2軸傾斜計を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、上面の球面(1a)に一方の磁極が着磁され、この球面(1a)の反対面(1b)に他方の磁極が着磁された球面状を有する永久磁石(1)の前記反対面(1b)の中心に、円錐状底面を有する軸受(2a)を有する円錐状やじろべえ(2)の上端を取り付け、この円錐状やじろべえ(2)が、前記軸受(2a)に支持柱(3)の尖端(3a)が当接されて、揺動自在に支持され、前記永久磁石(1)の球面(1a)と所定間隔を置いて上方に対向して2方向ホールIC(4)が固定されており、前記2方向ホールIC(4)に対する前記永久磁石(1)の球面(1a)の傾きに応じた出力電圧が、前記2方向ホールIC(4)から得られるように構成したことを特徴とする2軸傾斜計としたものである。
また、請求項2に係る発明は、前記円錐状底面を有する軸受(2a)は、硬質鉱石、セラミックまたは硬質非磁性体金属製であり、前記支持柱(3)は、硬質鉱石、セラミックまたは硬質非磁性体金属製であることを特徴とする請求項1に記載の2軸傾斜計としたものである。
また、請求項3に係る発明は、少なくとも構成部材としての前記永久磁石(1)と前記円錐状やじろべえ(2)および前記支持柱(3)が、2軸傾斜計の組立枠体(8)内に封入された、前記構成部材を酸化させない液体(5)に、浸漬されて構成されたことを特徴とする請求項1に記載の2軸傾斜計としたものである。
また、請求項4に係る発明は、前記2方向ホールIC(4)を搭載して固定した基板(6)に、2方向ホールIC(4)の出力電圧を方向角度と傾斜角度に演算処理した出力信号を出すCPU(7)を搭載して、これを前記2方向ホールIC(4)に接続したことを特徴とする請求項1に記載の2軸傾斜計としたものである。
また、請求項5に係る発明は、前記2軸傾斜計の全体または、側面外周全体が、フェライトまたは鉄等の非着磁磁性体で形成される磁気遮蔽材ケース(9)で被われた構成としたことを特徴とする請求項1に記載の2軸傾斜計としたものである。
また、請求項6に係る発明は、前記円錐状やじろべえ(2)の上端に設けた前記永久磁石(1)の側方に、地球磁気の影響を打ち消すような磁石間吸引力を発生する永久磁石片(21)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の2軸傾斜計としたものである。
また、請求項7に係る発明は、前記円錐状やじろべえ(2)の上端に設けた前記永久磁石(1)における一方の磁極の中心が2方向ホールIC(4)に対向して位置した場合の、前記永久磁石(1)から2方向ホールIC(4)の方向に出る磁力線が、垂直方向に対して傾斜した磁力線を出す前記永久磁石(1)が、地球磁気の磁力によって回動されなくなるような磁石間吸引力を発生する永久磁石片(21)を、前記永久磁石(1)の側方に取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の2軸傾斜計としたものである。
また、請求項8に係る発明は、前記2軸傾斜計の組立枠体(8)の、前記構成部材を酸化させない液体(5)が充填された液体収容部(8b)と、この液体収容部(8b)に隣接した空気が介在する空気室(8c)との間に、液体の温度上昇による膨張を吸収し得る板状のシール部材(22)を介在させたことを特徴とする請求項3に記載の2軸傾斜計としたものである。
また、請求項9に係る発明は、支持柱(10)の上端部に、その中心軸線上に重なるように裁頭球体(11)の中心が取り付けられ、前記裁頭球体(11)の上面または前記支持柱(10)の上端に、球面(12a)が一方の磁極に着磁され、前記球面(12a)の反対面が他方の磁極に着磁された永久磁石(12)を取り付け、前記裁頭球体(11)が揺動自在に支持される球面軸受(13)を設け、前記支持柱(10)の下端部に重錘(14)を取り付け、前記永久磁石(12)の球面(12a)に所定間隔を置いて上方に対向して2方向ホールIC(15)を固定し、この2方向ホールIC(15)に対する前記永久磁石(12)の球面(12a)の傾きに応じた出力が、前記2方向ホールIC(15)から得られるように構成したことを特徴とする2軸傾斜計としたものである。
また、請求項10に係る発明は、前記2方向ホールIC(15)を搭載して固定した基板(16)に、2方向ホールIC(15)の出力電圧を方向角度と傾斜角度に演算処理した出力信号を出すCPU(17)を搭載して、これを前記2方向ホールIC(15)に接続したことを特徴とする請求項9に記載の2軸傾斜計としたものである。
また、請求項11に係る発明は、少なくとも構成部材としての前記支持柱(10)と、裁頭球体(11)と、球面軸受(13)とが、これらの構成部材を酸化させない液体(18)に浸漬されて構成したことを特徴とする請求項9に記載の2軸傾斜計としたものである。
また、請求項12に係る発明は、請求項9に記載の2軸傾斜計の全体または、側面外周全体が、フェライトまたは鉄等の非着磁磁性体で形成される磁気遮蔽材ケース(19)で被われた構成としたことを特徴とする2軸傾斜計としたものである。
また、請求項13に係る発明は、前記支持柱(10)の上端に設けた前記永久磁石(12)における一方の磁極の中心が、2方向ホールIC(15)に対向して位置した場合の、前記永久磁石(12)から2方向ホールIC(15)の方向に出る磁力線が、垂直方向に対して傾斜した磁力線を出す前記永久磁石(12)が、地球磁気の磁力によって回動されなくなるような磁石間吸引力を発生する永久磁石片(21)を、前記永久磁石(12)の側方に取り付けたことを特徴とする請求項9に記載の2軸傾斜計としたものである。
請求項1に係る発明によれば、1個の2軸傾斜計によって、平面に対する前後方向および左右方向の傾斜を計測することができる。また、円錐状やじろべえ(2)の上端に取り付け上面が球面状の永久磁石(1)の球面(1a)が、所定間隔で2方向ホールIC(4)に対向しているので、この2軸傾斜計が取り付けられた平面の傾斜を、速やかに、かつ、正確に測定することができる。また、このような2軸傾斜計がコンパクトに、かつ、安価に製造して提供することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、前記円錐状やじろべえ(2)の円錐状底面を有する軸受(2a)および支持柱(3)の磨耗がきわめて少なくなり、精度が良くなる。
また、請求項3に係る発明によれば、この発明の2軸傾斜計の構成部材である前記永久磁石(1)と円錐状やじろべえ(2)および支持柱(3)などが、振動および衝撃を受けても、その振動や衝撃のエネルギーが液体(5)によって吸収されると共に、円錐状やじろべえ(2)の円錐状底面有する軸受(2a)と支持柱(3)の滑りを良くし、円錐状やじろべえ(2)の揺動が敏感に行われるようになる。
また、請求項4に係る発明によれば、本発明の2軸傾斜計によって方向角度と傾斜角度の信号が得られる。
また、請求項5に係る発明によれば、非着磁磁性体(例えば、フェライト含有材料、鉄
等で、永久磁石として着磁されない磁性体)で構成された磁気遮蔽ケース9で、前記2軸傾斜計の全体または、側面全体を被うことにより、外部磁界の影響を防ぐことができる。
また、請求項6に係る発明によれば、前記円錐状やじろべえ(2)の上端に設けた永久磁石(1)から、これに対向する2方向ホールIC(4)に向かって出る磁力線が、地球磁気に影響されないで、正確に方向角度と傾斜角度を測定することができる。
また、請求項7に係る発明によれば、前記円錐状やじろべえ(2)の上端に設けた永久磁石(1)から、これに対向する2方向ホールIC(4)に向かって出る磁力線が、垂直方向に対して傾斜した磁力線を出す前記永久磁石(1)が、地球磁気の磁力によって回動されなくなり、正確に方向角度と傾斜角度を測定することができる。
また、請求項8に係る発明によれば、前記永久磁石(1)と円錐状やじろべえ(2)および支持柱(3)が浸漬された液体(5)が温度上昇により膨張しても、その膨張が前記シール部材(22)で吸収されるので、液体の膨張による液漏れがなくなる。
また、請求項9に係る発明によれば、強い振動や衝撃に対しても、故障および精度の狂いもない2軸傾斜計を提供することができる。
また、請求項10に係る発明によれば、この2軸傾斜計によって方向角度と傾斜角度の信号が得られる。
また、請求項11に係る発明によれば、この発明の構成部材である前記支持柱(10)と、裁頭球体(11)と、球面軸受(13)とが、これらの構成部材を酸化させない液体(18)に浸漬されているので、これらの構成部材が振動および衝撃を受けても、その振動や衝撃のエネルギーが液体(18)によって吸収される。さらに、前記支持柱(10)の上端部に取り付けた裁頭球体(11)と、これを揺動自在に支持した球面軸受(13)との滑りを良くし、前記支持柱(10)の揺動が敏感に行われるようになる。また、裁頭球体(11)と球面軸受(13)の磨耗も少なくすることができる。
また、請求項12に係る発明によれば、2軸傾斜計の全体が、磁気遮蔽ケース(19)で被われているので、周囲の磁界の影響を受けないで、平面に対する傾斜を正確に測定することができる。
また、請求項13に係る発明によれば、前記揺動自在の支持柱(10)の上端に設けた前記永久磁石(12)から、これに対向する2方向ホールIC(15)に向かって出る磁力線が、垂直方向に対して傾斜した場合でも、その傾斜した磁力線を出す前記永久磁石(12)が、地球磁気の磁力に影響されなくなり、正確に方向角度と傾斜角度を測定することができる。
まず、本発明の2軸傾斜計の第1の実施の形態について、図1〜図4を参照して詳細に説明する。図1の(a)はその縦断面図で、(b)は(a)図において符号Aで囲った部分の拡大図、(c)は(a)図において符号Bで囲った部分の拡大図である。図2は図1の(a)におけるX−X線断面図である。
この2軸傾斜計は、下記のように構成されている。すなわち、図1の(b)の拡大図に示すように、上面の球面1aに一方の磁極(例えば、S極)が着磁され、この球面1aの反対面1bに他方の磁極(例えば、N極)が着磁された球面状の永久磁石1における前記反対面1bの中心に、円錐状底面を有する軸受2aを設けた円錐状やじろべえ2の上端が取り付けられている。
前記円錐状やじろべえ2の円錐状底面を有する軸受2aが、垂直状に立設した支持柱3の尖端3aに当接されて、円錐状やじろべえ2が揺動自在に支持され、前記永久磁石1の球面1aと所定間隔をおいて上方に対向して2方向ホールIC4が固定されている。この2方向ホールIC4は、図1の(d)に示すように、これに作用するXおよびY方向の磁力線に応じた出力電圧が得られるものである。すなわち、この2方向ホールIC4に対する永久磁石1の球面1aの傾き(すなわち、磁力線の方向)に応じた出力電圧が2方向ホールIC4から得られるように構成されている。
ここで、前記円錐状やじろべえ2は、非磁性体金属(例えば、銅、真鍮、SUS303)製で、また、前記円錐状底面を有する軸受2aは、硬質鉱石(例えば、サファイア)、セラミックまたは硬質非磁性体金属(例えば、SUS303)製である。また、前記支持柱3は、硬質鉱石(例えば、サファイア)、セラミックまたは硬質非磁性体金属(例えば、SUS303)製であり、この支持柱3の尖端3aは、半径が小さな球面であり、その球面の半径SRが、例えば、0.1mm以下の針状となっている。また、支持柱3は、その尖端3aのみが硬質鉱石(例えば、サファイア)、セラミックまたは硬質非磁性体金属(例えば、SUS303)製であってもよい。
また、前記円錐状やじろべえ2の上端(真上)に取り付けた永久磁石1の、一方の磁極が着磁された球面1aの頂点が、X,Y2方向の磁力線を検知する2方向ホールIC4の中心になるように、また、図1の(b)に示すように、合成樹脂または非磁性体製の組立枠体8の球面状天井8aと前記永久磁石1の球面1aとの間隔が、例えば、0.2mmであり、また、前記軸受2aの円錐状底面2bの深さが、例えば、0.5mmに設定されている。このように設定し、また、支持柱3におけるの尖端3aの球面の半径SRが、例えば、0.1mm以下の針状に設定することによって、この2軸傾斜計が振動および衝撃を受けても、前記支持柱3の尖端3aが前記軸受2aの円錐状底面2bとの嵌合から外れることもなく、嵌合位置が狂うこともない。
また、図1の(a)に示すように、この2軸傾斜計の構成部材である前記永久磁石1と円錐状やじろべえ2および支持柱3が、前記構成部材を酸化させない液体5(例えば、オイル)に浸漬されるように、下部の組立枠体8′に液体収容部8bが形成されている。
また、この2軸傾斜計の実施の形態は、この2軸傾斜計を水平面に設置した場合において、前記円錐状やじろべえ2の上端に設けた前記永久磁石1の上方の球面1a(図1の(b)参照)に着磁された磁極の中心が、2方向ホールIC4の中点に対向して位置した場合の、前記永久磁石1から2方向ホールIC4の方向に出る磁力線が、垂直方向に対して傾斜した場合に、その傾斜した磁力線を出す永久磁石1が、地球磁気の磁力に影響されなくなるような磁石間吸引力を発生する永久磁石片21を、前記永久磁石1の側方で、組立枠体8の側部に取り付けた構成とする。前記永久磁石片21は、前記永久磁石1と対向する側が一方の磁極に、その反対側が他方の磁極に着磁されている。
また、前記永久磁石片21は、図示しないが、前記組立枠体8内に設けてもよく、また、磁気遮蔽ケース9の一部を切り欠いた組立枠体8の側部に設けてもよい。
前記円錐状やじろべえ2の上端の永久磁石1から2方向ホールIC4の方向に出る磁力線が、正確に垂直方向に出るように、前記円錐状やじろべえ2の上端の永久磁石1が組み立てられている場合は、地球磁気の影響を受けない。しかし、それが垂直方向に対して少しでも傾斜している場合には、いわゆる、コンパスの磁針が地球磁気の影響を受けて振れるように、前記円錐状やじろべえ2の上端の永久磁石1が地球磁気の影響を受けて振れる。そこで、前記のように、永久磁石1の側方の組立枠体8の側部に永久磁石片21を設けることにより、地球磁気の磁力を打ち消すような一定の磁石間吸引力が、前記永久磁石1に作用するので、この永久磁石1と共に、前記円錐状やじろべえ2が前記永久磁石片21の方向に微細に傾いて固定されるので、地球磁気の影響を受けないようになる。
また、この2軸傾斜計の実施の形態は、前記2軸傾斜計の組立枠体8の構成部材、すなわち、前記円錐状やじろべえ2と、その上端に取り付けた永久磁石1と、円錐状やじろべえ2を支持した支持柱3とを酸化させないオイル等の液体5が充填された液体収容部8bと、これと隣接した空気が介在する空気室8cとの間に、前記液体5の膨張を吸収し得る、例えば、合成ゴム製の板状のシール部材22を介在させたものである。この板状のシール部材22の周縁部には、図1の(c)に示すように、この実施の形態の場合は、下方に突出する突起22aが一体に形成され、これが下方の組立枠体における液体収容部8bの入口周縁部8dの上面に圧接されて、液体のシールが完全に行われている。
このような板状のシール部材22を設けたことにより、前記液体5が膨張した場合は、この板状のシール部材22が、図1の(a)に示すように、前記空気室8cの方向に破線で示すように湾曲して、液体5の膨張が吸収される。
図3は、以上説明した2軸傾斜計の構成部材である2方向ホールICの概略図であり、この2方向ホールIC4に、電源端子、すなわち、+V端子とGND端子、また、信号の出力端子、すなわち、X軸アナログ信号の出力端子とY軸アナログ信号の出力端子とが設けられている。
図4は、前記2方向ホールIC4を搭載して固定した基板6(図1の(a)参照)に、2方向ホールIC4の出力信号を方向角度と傾斜角度に演算処理した出力信号を出すCPU7を搭載して、これら2方向ホールIC4とCPU7を接続し、この2軸傾斜計から、方向角度の信号と傾斜角度の信号が得られるようにした概略図である。このCPU7は、前記2方向ホールIC4の、X軸アナログ信号の出力端子Xに接続されるA/Dコンバータ7aと、Y軸アナログ信号の出力端子Yに接続されるA/Dコンバータ7bとを備えており、これらのA/Dコンバータ7a,7bが演算回路7cに接続され、この演算回路7cにD/Aコンバータ7d,7eが接続されており、このD/Aコンバータ7dの出力端子7fから方向角度の信号が、また、D/Aコンバータ7eの出力端子7gから傾斜角度の信号が出力されるようになっている。
図5は本発明の2軸傾斜計の動作説明図である。以下、図5に従って、平面に対する傾斜角度の測定を説明する。まず、円錐状やじろべえ2の上端に配設された永久磁石1の球面1aが、2方向ホールIC4に対して傾斜していないときには(傾斜角度0°)、2方向ホールIC4の出力電圧は2.5Vであり、永久磁石1の球面1aが2方向ホールIC4に対して+10度傾斜(図において左方向に傾斜)しているときには、出力電圧は3.5Vであり、永久磁石1の球面1aが2方向ホールIC4に対して+20度傾斜しているときには、出力電圧は4.5Vである。
一方、永久磁石1の球面1aが2方向ホールIC4に対して−10度傾斜(図において右方向に傾斜)しているときには、出力電圧は1.5Vであり、永久磁石1の球面1aが2方向ホールIC4に対して−20傾斜しているときには、出力電圧は0.5Vである。このように、2方向ホールIC4の出力電圧を検出することによって、円錐状やじろべえ2、すなわち、2軸傾斜計が取り付けられている平面の傾斜角度が測定できる。
図6は本発明の2軸傾斜計における第2の実施の形態を示す縦断面である。この2軸傾斜計は下記のように構成されている。すなわち、支持柱10の上端部に、その中心軸線上に重なるように、裁頭球体11の中心が取り付けられている。また、前記裁頭球体11の上面または前記支持柱10の上端に、球面12aが一方の磁極に着磁され、この球面12aの反対面が他方の磁極に着磁された永久磁石12を取り付け、前記支持柱10の下端部に重錘14を取り付けている。前記裁頭球体11が、ボール13aを有する球面軸受13で揺動自在に支持されている。前記永久磁石12の球面12aに所定間隔を置いて上方に対向して2方向ホールIC15が、基板16に固定されており、前記2方向ホールIC15に対する前記永久磁石12の球面12aの傾きに応じた信号出力が、2方向ホールIC15から得られるように、また、この得られる信号出力を、方向角度および傾斜角度に演算するCPU17が基板16に取り付けられている。
また、前記球面軸受13は、有底の磁気遮蔽ケース19の上方部に設けた非磁性体(例えば、合成樹脂など)製の支持部20に取り付けられており、磁気遮蔽ケース19の下部に設けた液体収容部19aに、この2軸傾斜計の構成部材である前記支持柱10と、裁頭球体11と、球面軸受13および重錘14とを酸化させないオイル等の液体18が充填されている。このように、前記構成部材が液体18に浸漬されているので、これらの構成部材が振動および衝撃を受けても、その振動や衝撃のエネルギーが液体18によって吸収される。さらに、前記支持柱10の上端部に取り付けた裁頭球体11と、これを揺動自在に支持した球面軸受13との滑りを良くし、前記支持柱10の揺動が敏感に行われるようになる。また、裁頭球体11と球面軸受13の磨耗も少なくすることができる。
また、この2軸傾斜計を水平面に設置した場合において、前記揺動自在の支持柱10の上端に設けた前記永久磁石12における磁極の中心が、2方向ホールICの中点に対向して位置した場合の、前記永久磁石12から2方向ホールIC15の方向に出る磁力線が、垂直方向に対して傾斜した場合に、その傾斜した磁力線を出す前記永久磁石12が、地球磁気の磁力に影響されなくなるような磁石間吸引力を発生する永久磁石片21を、前記永久磁石12の側方に取り付けたものである。
なお、図1および図6に示す、符号Tは電源の+V端子、GND端子、Tは傾斜信号の出力端子である。この出力端子は、図3および図4に示すような、X軸アナログ信号の出力端子XとY軸アナログ信号の出力端子Y、および方向角度の信号の出力端子7fと傾斜角度の信号の出力端子7gと、合計4本の出力端子を設けておき(図示しない)、この2軸傾斜計を使用する際にこれらの出力端子を選択して使用するようにしてもよい。
また、本発明における2軸傾斜計の感度の調整は次のような手段で行うことができる。
(1)2方向ホールICのプログラミングにより行う。
(2)2方向ホールICと永久磁石との間隔を変えることにより行う。
(3)磁力密度の異なる永久磁石を使用する。
(4)永久磁石の寸法を変える。
(a)は本発明における2軸傾斜計の第1の実施の形態の縦断面図で、(b)は(a)図のAで囲んだ部分の拡大図、(c)は(a)図のBで囲んだ部分の拡大図、(d)は2方向ホールICに作用する磁界を示す図である。 図1の(a)のX−X線における断面図である。 2軸傾斜計の構成部材である2方向ホールICの概略図である。 2方向ホールICに、その出力信号を方向角度および傾斜角度に演算するCPUを接続した概略図である。 本発明の2軸傾斜計の動作説明図である。 本発明における2軸傾斜計の第2の実施の形態の縦断面図である。
符号の説明
1 永久磁石
1a 球面
1b 反対面
2 円錐状やじろべえ
2a 軸受
2b 円錐状底面
3 支持柱
3a 尖端
4 2方向ホールIC
5 液体
6 基板
7 CPU
7a,7b A/Dコンバータ
7c 演算回路
7d,7e D/Aコンバータ
7f,7g 出力端子
8 組立枠体
8′ 組立枠体
8a 球面状天井
8b 液体収容部
8c 空気室
8d 周縁部
9 磁気遮蔽ケース
10 支持柱
11 裁頭球体
12 永久磁石
12a 球面
13 球面軸受
13a ボール
14 重錘
15 2方向ホールIC
16 基板
17 CPU
18 液体
19 磁気遮蔽ケース
19a 液体収容部
20 支持部
21 永久磁石片
22 シール部材
22a 突起

Claims (13)

  1. 上面の球面(1a)に一方の磁極が着磁され、この球面(1a)の反対面(1b)に他方の磁極が着磁された球面状を有する永久磁石(1)の前記反対面(1b)の中心に、円錐状底面を有する軸受(2a)を有する円錐状やじろべえ(2)の上端を取り付け、この円錐状やじろべえ(2)が、前記軸受(2a)に支持柱(3)の尖端(3a)が当接されて、揺動自在に支持され、前記永久磁石(1)の球面(1a)と所定間隔を置いて上方に対向して2方向ホールIC(4)が固定されており、
    前記2方向ホールIC(4)に対する前記永久磁石(1)の球面(1a)の傾きに応じた出力電圧が、前記2方向ホールIC(4)から得られるように構成したことを特徴とする2軸傾斜計。
  2. 前記円錐状底面を有するの軸受(2a)は、硬質鉱石、セラミックまたは硬質非磁性体金属製であり、前記支持柱(3)は、硬質鉱石、セラミックまたは硬質非磁性体金属製であることを特徴とする請求項1に記載の2軸傾斜計。
  3. 少なくとも構成部材としての前記永久磁石(1)と前記円錐状やじろべえ(2)および前記支持柱(3)が、2軸傾斜計の組立枠体(8)内に封入された、前記構成部材を酸化させない液体(5)に、浸漬されて構成されたことを特徴とする請求項1に記載の2軸傾斜計。
  4. 前記2方向ホールIC(4)を搭載して固定した基板(6)に、2方向ホールIC(4)の出力信号を方向角度と傾斜角度に演算処理した出力信号を出すCPU(7)を搭載して、これを前記2方向ホールIC(4)に接続したことを特徴とする請求項1に記載の2軸傾斜計。
  5. 前記2軸傾斜計の全体または、側面外周全体が、非着磁磁性体で形成される磁気遮蔽材ケース(9)で被われて構成としたことを特徴とする請求項1に記載の2軸傾斜計。
  6. 前記円錐状やじろべえ(2)の上端に設けた前記永久磁石(1)の側方に、地球磁気の影響を打ち消すような磁石間吸引力を発生する永久磁石片(21)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の2軸傾斜計。
  7. 前記円錐状やじろべえ(2)の上端に設けた前記永久磁石(1)における一方の磁極の中心が2方向ホールIC(4)に対向して位置した場合の、前記永久磁石(1)から2方向ホールIC(4)の方向に出る磁力線が、垂直方向に対して傾斜した磁力線を出す前記永久磁石(1)が、地球磁気の磁力によって回動されなくなるような磁石間吸引力を発生する永久磁石片(21)を、前記永久磁石(1)の側方に取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の2軸傾斜計。
  8. 前記2軸傾斜計の組立枠体(8)の、前記構成部材を酸化させない液体(5)が充填された液体収容部(8b)と、この液体収容部(8b)に隣接した空気が介在する空気室(8c)との間に、液体の温度上昇による膨張を吸収し得る板状のシール部材(22)を介在させたことを特徴とする請求項3に記載の2軸傾斜計。
  9. 支持柱(10)の上端部に、その中心軸線上に重なるように裁頭球体(11)の中心が取り付けられ、前記裁頭球体(11)の上面または前記支持柱(10)の上端に、球面(12a)が一方の磁極に着磁され、前記球面(12a)の反対面が他方の磁極に着磁された永久磁石(12)を取り付け、前記裁頭球体(11)が揺動自在に支持される球面軸受(13)を設け、前記支持柱(10)の下端部に重錘(14)を取り付け、前記永久磁石(12)の球面(12a)に所定間隔を置いて上方に対向して2方向ホールIC(15)を固定し、この2方向ホールIC(15)に対する前記永久磁石(12)の球面(12a)の傾きに応じた出力が、前記2方向ホールIC(15)から得られるように構成したことを特徴とする2軸傾斜計。
  10. 前記2方向ホールIC(15)を搭載して固定した基板(16)に、2方向ホールIC(15)の出力信号を方向角度と傾斜角度に演算処理した出力信号を出すCPU(17)を搭載して、これを前記2方向ホールIC(15)に接続したことを特徴とする請求項9に記載の2軸傾斜計。
  11. 少なくとも構成部材としての前記支持柱(10)と、裁頭球体(11)と、球面軸受(13)とが、これらの構成部材を酸化させない液体(18)に浸漬されて構成したことを特徴とする請求項9に記載の2軸傾斜計。
  12. 請求項9に記載の2軸傾斜計の全体または、側面外周全体が、磁気遮蔽材ケース(19)で被われて構成としたことを特徴とする2軸傾斜計。
  13. 前記支持柱(10)の上端に設けた前記永久磁石(12)における一方の磁極の中心が、2方向ホールIC(15)に対向して位置した場合の、前記永久磁石(12)から2方向ホールIC(15)の方向に出る磁力線が、垂直方向に対して傾斜した磁力線を出す前記永久磁石(12)が、地球磁気の磁力によって回動されなくなるような磁石間吸引力を発生する永久磁石片(21)を、前記永久磁石(12)の側方に取り付けたことを特徴とする請求項9に記載の2軸傾斜計。
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JP2008298594A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Tzu-Ying Wu 方向設定機能を備えた平衡装置

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