JP2006319026A - 太陽電池モジュールおよび太陽光発電システム、並びにこの太陽電池モジュールを具えてなる窓材、建材および建築物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 目的に応じて適正な程度に調整された採光が得られると共に、採光の程度の調整により生じる余剰な光エネルギーが利用されて発電効率の向上が図られる太陽電池モジュールおよび太陽光発電システムの提供、およびこの太陽電池モジュールを具えた窓材、建材および建築物の提供。
【解決手段】 太陽電池モジュールは、複数の太陽電池セルが互いに隣接する太陽電池セル間に光透過部が形成されるよう配設されてなり、光透過部には、シート状の調光機能材料が設けられており、太陽電池モジュールの裏面側の照度または太陽電池モジュールの裏面温度が設定された目的照度または目的温度と一致するよう調光機能材料の光透過率が調整されると共に、調光機能材料によって散乱された光の一部が太陽電池セルに入射される。
【選択図】 図2
【解決手段】 太陽電池モジュールは、複数の太陽電池セルが互いに隣接する太陽電池セル間に光透過部が形成されるよう配設されてなり、光透過部には、シート状の調光機能材料が設けられており、太陽電池モジュールの裏面側の照度または太陽電池モジュールの裏面温度が設定された目的照度または目的温度と一致するよう調光機能材料の光透過率が調整されると共に、調光機能材料によって散乱された光の一部が太陽電池セルに入射される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、例えば、調光機能を有する、光透過部を備えた太陽電池モジュールおよび太陽光発電システム、並びに当該太陽電池モジュールを具えてなる窓材、建材および建築物に関するものである。
例えば、オフィスビルなどにおいて消費される負荷電力は、空調用および照明用が大きな割合を占めており、特に夏期の日中には冷房負荷需要電力に起因して消費される電力が最大となり、これに伴って、所要の電力が得られるよう発電設備が稼動されることにより、CO2 の排出量が増加することが問題となっている。
このような問題に対して、近年においては、地球環境の保全の観点から、化石燃料消費をあまり伴わないクリーンなエネルギーが求められている。これらの中でも、無尽蔵とも言える太陽エネルギーを利用できる太陽電池が着目されており、太陽光発電システムなどの導入、開発が行われている。
このような問題に対して、近年においては、地球環境の保全の観点から、化石燃料消費をあまり伴わないクリーンなエネルギーが求められている。これらの中でも、無尽蔵とも言える太陽エネルギーを利用できる太陽電池が着目されており、太陽光発電システムなどの導入、開発が行われている。
そして、このような太陽光エネルギーを利用した太陽光発電システムなどの再生可能エネルギー(自然エネルギー)を利用したシステムにより得られる発電電力を利用することによって、発電設備から排出されるCO2 量の削減に寄与することが期待されている。
現在、太陽光発電システムにおける太陽電池モジュールとしては、種々の構成のものが提案されており、例えば自然光の採光や屋外の景色が可視可能に構成された、いわゆる「採光型」のものは、発電機能を有するものでありながら、太陽光発電システムが設置された裏面側の空間を十分な開放感を有するものとすることができるため、例えば屋根材の機能を太陽電池モジュールに持たせた「建材一体型」のものとして構成する試みがなされている(例えば特許文献1および特許文献2参照。)。
本発明者らは、採光型の太陽電池モジュールを例えば窓材として利用することによって、太陽電池モジュールから得られる発電電力による需要負荷電力の低減、例えば照明負荷電力および空調負荷電力の軽減を図ることができるものと考えた。
すなわち、光透過部を透過する光によって室内における照度が十分に確保されることにより照明負荷電力が低減され、しかも、照明負荷電力が低減されることにより照明機器からの発熱量が低減されて空調負荷電力が低減されるため、省エネルギーに大きな役割を果たすことが期待されると共に、太陽電池モジュールそれ自体の輻射熱を利用して、窓近傍における空気の温度変化の程度を抑制することにより、空調機の需要負荷電力が低減されるものと考えた。
すなわち、光透過部を透過する光によって室内における照度が十分に確保されることにより照明負荷電力が低減され、しかも、照明負荷電力が低減されることにより照明機器からの発熱量が低減されて空調負荷電力が低減されるため、省エネルギーに大きな役割を果たすことが期待されると共に、太陽電池モジュールそれ自体の輻射熱を利用して、窓近傍における空気の温度変化の程度を抑制することにより、空調機の需要負荷電力が低減されるものと考えた。
しかしながら、従来における採光型の太陽電池モジュールは、光透過部に入射した光は太陽電池モジュールを透過して室内空間に取り入れられるものの、太陽電池モジュールに対する入射日射条件の変化に応じて室内空間の照度を調整することが困難であるため、十分な照度を安定して得ることができないと共に、適正な照度を得ようとして光透過部を大きく設定すると発電機能が低下するという問題があり、結局、採光機能および発電機能の両方を十分に活用することができず、太陽電池モジュールに入射される光エネルギーを有効に最大限利用することができていないのが実状である。
特開2001−189469号公報
特開2002−319694号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その第1の目的は、光透過部を有する太陽電池モジュールであって、目的に応じて適正な程度に調整された採光を得ることができると共に、採光の程度が調整されることにより余剰な光エネルギーを利用して発電効率を向上させることができる太陽電池モジュールを提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、太陽電池モジュールの裏面側空間における照明機器および空調機の負荷電力を低減することができると共に、十分な開放感が得られ、快適な空間を形成することのできる窓材、建材および建築物を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、太陽電池モジュールの裏面側空間における照明機器および空調機の負荷電力を低減することができると共に、十分な開放感が得られ、快適な空間を形成することのできる窓材、建材および建築物を提供することにある。
本発明の太陽電池モジュールは、複数の太陽電池セルが互いに隣接する太陽電池セル間に光透過部が形成されるよう配設されてなるものであって、
光透過部には、シート状の調光機能材料が設けられており、
太陽電池モジュールの裏面側の照度または太陽電池モジュールの裏面温度が設定された目的照度または目的温度と一致するよう調光機能材料の光透過率が調整されると共に、調光機能材料によって散乱された光の一部が太陽電池セルに入射されることを特徴とする。
光透過部には、シート状の調光機能材料が設けられており、
太陽電池モジュールの裏面側の照度または太陽電池モジュールの裏面温度が設定された目的照度または目的温度と一致するよう調光機能材料の光透過率が調整されると共に、調光機能材料によって散乱された光の一部が太陽電池セルに入射されることを特徴とする。
本発明の太陽電池モジュールにおいては、太陽電池モジュールの裏面側の照度が、太陽電池セルの出力電流および出力電圧に基づいて算出され、当該算出された照度が目的照度より高い場合には、調光機能材料の光透過率が低くなるよう調整されると共に、当該算出された照度が目的照度より低い場合には、調光機能材料の光透過率が高くなるよう調整される構成、あるいは、太陽電池モジュールの裏面温度が、太陽電池セルの出力電流および出力電圧に基づいて算出され、当該算出された裏面温度が目的温度より高い場合には、調光機能材料の光透過率が高くなるよう調整されると共に、当該算出された裏面温度が目的温度より低い場合には、調光機能材料の光透過率が低くなるよう調整される構成とすることができる。
また、本発明の太陽電池モジュールにおいては、太陽電池モジュール全体に占める太陽電池セルの総面積の割合が70〜10%であり、光透過部の面積の割合が30〜90%である構成とされていることが好ましい。これにより、光エネルギーおよび熱エネルギーを、太陽電池モジュールの裏面側空間に最大限活用することができる。
本発明の太陽光発電システムは、上記の少なくとも一の太陽電池モジュールと、この太陽電池モジュールからの出力に基づいて調光機能材料の光透過率を調整する制御手段とを具えてなることを特徴とする。
また、本発明の太陽光発電システムにおいては、上記の太陽電池モジュールの複数個が組み合わされてなる太陽電池アレイを具えており、
制御手段が、各々の太陽電池モジュールにおける調光機能材料の光透過率を独立して調整する機能を有する構成とすることができる。
制御手段が、各々の太陽電池モジュールにおける調光機能材料の光透過率を独立して調整する機能を有する構成とすることができる。
本発明の窓材は、上記の太陽電池モジュールを具えてなることを特徴とする。
本発明の建材は、上記の太陽電池モジュールを具えてなることを特徴とする。
本発明の建築物は、上記の窓材および/または建材により区画された空間を有することを特徴とする。
本発明の太陽電池モジュールによれば、調光機能材料が光透過部に設けられており、この調光機能材料における光透過率が、例えば時期、天候、時刻等による入射日射条件の変化に伴って変化する太陽電池モジュールの裏面側の照度または太陽電池モジュールの裏面温度に即して調整されるため、目的に応じた適度な採光を得ることができると共に、調光機能材料によって反射された散乱光による光エネルギーを発電機能に利用して発電効率を向上させることができ、太陽電池モジュールに入射される光エネルギーを最大限有効に利用することができる。
また、太陽電池モジュール全体に占める太陽電池セルの総面積と光透過部の面積との割合が最適な比率で設定されることにより、採光機能および発電機能を目的に応じて適正な割合で発現させることができ、上記のような効果を一層確実に得ることができる。
また、太陽電池モジュール全体に占める太陽電池セルの総面積と光透過部の面積との割合が最適な比率で設定されることにより、採光機能および発電機能を目的に応じて適正な割合で発現させることができ、上記のような効果を一層確実に得ることができる。
本発明の太陽光発電システムによれば、太陽電池モジュールまたは太陽電池アレイの動作状態の制御を安定して行うことができ、太陽電池モジュールの機能を最大限確実に発現させることができる。
上記の太陽電池モジュールを具えた窓材および建材によれば、基本的には、太陽電池モジュールによる発電電力を、例えば空調機や照明機器などの負荷を駆動させる負荷電力として利用することができるので、商用電力に対する需要を低減させることができる結果、CO2 排出量の削減に寄与することができ、しかも、適正な程度の採光が得られるので、当該窓材および/または建材により区画される空間例えば居住空間を、十分な開放感を有するものとすることができる。
また、調光機能材料における光透過率を適正な値に設定することによって適正な割合に調整された太陽電池モジュールそれ自体の輻射熱を当該太陽電池モジュールの裏面側空間に利用することにより、当該空間内の実際の温度、具体的には窓材または建材近傍における空気の温度の、入射日射条件の変化に伴う変化の程度を抑制することができるので、これにより、需要空調負荷電力を低減させることができる。
また、調光機能材料における光透過率を適正な値に設定することによって適正な割合に調整された太陽電池モジュールそれ自体の輻射熱を当該太陽電池モジュールの裏面側空間に利用することにより、当該空間内の実際の温度、具体的には窓材または建材近傍における空気の温度の、入射日射条件の変化に伴う変化の程度を抑制することができるので、これにより、需要空調負荷電力を低減させることができる。
このような窓材および/または建材によって区画された空間を有する建築物によれば、適度な採光が得られることによって十分な開放感を得ることができると共に、太陽電池モジュールにより得られる発電電力を負荷電力に供給することで、商用電力に対する需要を低減し、CO2 排出量の削減に寄与することができる。
また、太陽電池モジュールにおける光透過部に入射される光を調光機能材料によって遮光することによって、十分にプライバシーを確保することができる。
また、太陽電池モジュールにおける光透過部に入射される光を調光機能材料によって遮光することによって、十分にプライバシーを確保することができる。
以下、本発明について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の太陽光発電システムの一例における構成の概略を示すブロック図、図2は、図1に示す太陽光発電システムを構成する太陽電池モジュールの一例における構成の概略を示す平面図、図3は、図2に示す太陽電池モジュールの要部の構成を示す拡大断面図である。
この太陽光発電システムは、複数の太陽電池モジュール10が、例えば縦横に並んだ状態で、所要の電力が得られるよう組み合わされてなる太陽電池アレイ50と、各々の太陽電池モジュール10の出力を制御する制御手段20とを備えており、太陽電池アレイ50から出力される発電電力が負荷40に供給される構成とされている。ここに、各々の太陽電池モジュール10の接続は、従来より好適に用いられている方法を利用することができる。
この太陽光発電システムは、例えば、商用電力網と連系させた、いわゆる「系統連系形」のものとして用いられる。
この太陽光発電システムは、複数の太陽電池モジュール10が、例えば縦横に並んだ状態で、所要の電力が得られるよう組み合わされてなる太陽電池アレイ50と、各々の太陽電池モジュール10の出力を制御する制御手段20とを備えており、太陽電池アレイ50から出力される発電電力が負荷40に供給される構成とされている。ここに、各々の太陽電池モジュール10の接続は、従来より好適に用いられている方法を利用することができる。
この太陽光発電システムは、例えば、商用電力網と連系させた、いわゆる「系統連系形」のものとして用いられる。
各々の太陽電池モジュール10は、入射面を有する平板状の入射面側光透過性基材11とこれに対向する平板状の裏面側光透過性基材12との間に、複数個の太陽電池セル13が同一の平面レベル内において、例えば互いに等間隔毎に離間して縦横に並ぶよう配設されると共に、例えばEVA(エチレン酢酸ビニール)などの透明樹脂よりなる充填材14が封入されて、構成されており、互いに隣接する太陽電池セル13間が採光用の光透過部15とされている。各々の太陽電池セル13は、例えば適宜のリード線(セル結線)13Aによって直列に接続されている。なお、リード線13Aの導出方向は、特に制限されるものではない。
入射面側光透過性基材11は、従来より好適に用いられているものを用いることができるが、屈折率が例えば1.4〜1.7である材質のものであることが好ましく、このような材質の具体例としては、例えば白板強化ガラスを例示することができる。
この入射面側光透過性基材11は、後述する調光機能材料30によって散乱された反射光を太陽電池セル13に入射させる反射面形成層としての機能、具体的に説明すると、調光機能材料30によって散乱された、入射面側(入射面側光透過性基材11が位置される方向)への反射光を、その一部を入射面側光透過性基材11の裏面によって再反射させると共に、残りの入射面側光透過性基材11の肉厚中に進入したものの一部を入射面側光透過性部材11と空気との境界面によって再反射させて、太陽電池セル13に入射させる機能を有する。
また、裏面側光透過性基材12としては、特に制限されるものではなく、例えばガラス等の透明な無機材料、透明な有機樹脂材料を例示することができ、板状のものであっても、フィルム状のものであってもよい。
入射面側光透過性基材11および裏面側光透過性部材12の厚みは、太陽電池モジュール10全体に必要な強度を維持することができるよう、太陽電池セル13が配設された層部分における強度や太陽電池モジュール10の面積の大きさなどに応じて適宜に設定することができる。一例を示すと、太陽電池モジュール10の面積が例えば1m2 程度である場合には、入射面側光透過性基材11の厚みは、例えば4〜6mmとされ、裏面側光透過性基材12の厚みは、例えばフロートガラスが用いられた場合には、例えば4〜8mmとされる。
この入射面側光透過性基材11は、後述する調光機能材料30によって散乱された反射光を太陽電池セル13に入射させる反射面形成層としての機能、具体的に説明すると、調光機能材料30によって散乱された、入射面側(入射面側光透過性基材11が位置される方向)への反射光を、その一部を入射面側光透過性基材11の裏面によって再反射させると共に、残りの入射面側光透過性基材11の肉厚中に進入したものの一部を入射面側光透過性部材11と空気との境界面によって再反射させて、太陽電池セル13に入射させる機能を有する。
また、裏面側光透過性基材12としては、特に制限されるものではなく、例えばガラス等の透明な無機材料、透明な有機樹脂材料を例示することができ、板状のものであっても、フィルム状のものであってもよい。
入射面側光透過性基材11および裏面側光透過性部材12の厚みは、太陽電池モジュール10全体に必要な強度を維持することができるよう、太陽電池セル13が配設された層部分における強度や太陽電池モジュール10の面積の大きさなどに応じて適宜に設定することができる。一例を示すと、太陽電池モジュール10の面積が例えば1m2 程度である場合には、入射面側光透過性基材11の厚みは、例えば4〜6mmとされ、裏面側光透過性基材12の厚みは、例えばフロートガラスが用いられた場合には、例えば4〜8mmとされる。
太陽電池セル13は、例えば、結晶系シリコンまたはアモルファスシリコンよりなる結晶系太陽電池、単結晶シリコンに薄膜アモルファスシリコンを形成したHIT(Heterojunction with Thin Layer)太陽電池のいずれのものも、用いることができ、また、表面から入射される光のみにより発電するものであっても、表面および裏面の両面に入射される光により発電するものであってもよく、すなわち、特に限定されるものではない。
この太陽電池モジュール10においては、太陽電池セル13が配設された層レベルより裏面側のレベル位置に、シート状の調光機能材料(以下、「調光シート」という。)30が太陽電池セル13と互いに電気的に絶縁された状態で光透過部15を覆うよう埋設されている。
調光シート30は、例えば液晶シートよりなり、適正な大きさに制御された電圧が印加されて液晶分子の配向状態が調整されることにより、調光シート30の光透過率が調整される。
この例においては、調光シート30の入射面は例えば波状とされているが、平坦状とされていてもよく、集光効率が高くなるよう適宜に調整することができる。
調光シート30は、例えば液晶シートよりなり、適正な大きさに制御された電圧が印加されて液晶分子の配向状態が調整されることにより、調光シート30の光透過率が調整される。
この例においては、調光シート30の入射面は例えば波状とされているが、平坦状とされていてもよく、集光効率が高くなるよう適宜に調整することができる。
この太陽電池モジュール10においては、例えば太陽電池モジュール10全体に占める太陽電池セル13の占有面積(総面積)の割合が70〜10%であり、光透過部15の面積の割合が30〜90%である状態とされている。具体的な一数値例を示すと、太陽電池セル13は、例えば縦方向の寸法が120mm、横方向の寸法が120mmであるものであり、隣接する太陽電池セル13の間の離間距離が例えば50mm、太陽電池モジュールに占める太陽電池セルの占有面積の割合が例えば50%となる状態で太陽電池モジュール10を構成することができる。
制御手段20は、太陽電池モジュール10の出力電力が最大となるよう制御するMPPT(最大出力点追尾制御機能;Maximum Power Point Tracker)を有する出力調整手段21と、太陽電池モジュール10から出力される直流電力を負荷を駆動させるための交流電力に変換する電力変換手段22と、太陽電池モジュール10における調光シート30に対して電圧を印加する電圧印加手段31を制御する光透過率調整部(図示せず)とを具えている。
以下、上記太陽光発電システムの動作について説明する。
この太陽光発電システムにおいては、例えば太陽による自然光が太陽電池モジュール10の入射面に入射されると、光透過部15においては、光透過率が適正な大きさに制御された調光シート30によって入射光の一部またはほぼ全部が太陽電池モジュール10の裏面側空間に透過されると共に入射面側に反射される。調光シート30によって反射された光は、その一部が入射面側光透過性基材11の裏面によって再反射されると共に、入射面側光透過性基材の肉厚中に進入する残りの反射光の一部が入射面側光透過性基材11と空気層との境界面によって再反射されて、太陽電池セル13に入射される。
一方、太陽電池セル13が配設された部分においては、自然光あるいは調光シート30によって散乱された反射光を受けて各々の太陽電池セル13が発電して制御手段20に出力される。
この太陽光発電システムにおいては、例えば太陽による自然光が太陽電池モジュール10の入射面に入射されると、光透過部15においては、光透過率が適正な大きさに制御された調光シート30によって入射光の一部またはほぼ全部が太陽電池モジュール10の裏面側空間に透過されると共に入射面側に反射される。調光シート30によって反射された光は、その一部が入射面側光透過性基材11の裏面によって再反射されると共に、入射面側光透過性基材の肉厚中に進入する残りの反射光の一部が入射面側光透過性基材11と空気層との境界面によって再反射されて、太陽電池セル13に入射される。
一方、太陽電池セル13が配設された部分においては、自然光あるいは調光シート30によって散乱された反射光を受けて各々の太陽電池セル13が発電して制御手段20に出力される。
而して、この太陽光発電システムにおいては、太陽電池アレイ50から出力される動作電流または動作電圧が、実際に光センサーあるいは温度センサーによって太陽電池アレイ50または各々の太陽電池モジュール10の裏面側の照度、あるいは太陽電池アレイ50または各々の太陽電池モジュール10の裏面温度を測定した場合に得られる検出信号のように利用されて、例えばすべての太陽電池モジュール10における調光シート30の光透過率が例えば一括して(互いに同一の条件で)調整される。
一の太陽電池モジュール10に着目して具体的に説明すると、太陽電池モジュール10の出力、例えば短絡電流および開放電圧は、入射日射強度および太陽電池セルの温度などの因子に影響を受けて変化するものであり、例えば図4および図5に示すように、短絡電流または開放電圧に基づいて入射日射強度または太陽電池セル13の温度を求めることができ、また、最適動作電流または最適動作電圧の、入射日射強度または太陽電池セル13の温度に対する変化は、実際上、その傾向が短絡電流または開放電圧の、入射日射強度または太陽電池セル13の温度の変化のものと実質的に変わらないことから、例えば図4および図5に示す関係を利用して、制御手段20によって監視されている最適動作電流または最適動作電圧によって、太陽電池セル13に対する入射日射強度および太陽電池セル13の温度を近似により求めることができる。
すなわち、短絡電流は、図5に示す太陽電池セル13の温度に対する変化に比べ、図4に示す入射日射強度に対する変化が非常に大きいので、太陽電池セル13の温度に対する変化を0と近似すると、太陽電池セル13に対する直接入射日射強度(反射されて入射される光を除いたもの)Irr+〔kW/m2 〕は、下記式(1)により求めることができる。
そして、上記式(1)より算出される太陽電池セル13に対する直接入射日射強度Irr+と同様にして、光透過部15における透過光強度Irr−〔kW/m2 〕は、下記式(2)により求めることができる。
従って、Isc( rmrr)として最適動作電流Ipmaxを用いることにより、光透過部15における透過光強度Irr−、すなわち太陽電池モジュール10の裏面側の照度を得ることができる。
一方、太陽電池セル13の温度Tcは、下記式(3)および式(4)により求めることができる。
従って、Voc(Tc)として最適動作電圧Vpmaxを用いることにより、太陽電池セル13の温度Tcを得ることができる。ここに、太陽電池モジュール10の裏面温度Tcは、太陽電池セル13の温度と実質的に一致する。
そして、太陽電池モジュール10における調光シート30の光透過率は、以上のようにして得られる光透過部15における透過光強度または太陽電池セル13の温度と、設定された目的照度または目的温度との差の大きさに基づいて、調整され、これにより、太陽電池モジュール10の裏面側の照度または太陽電池モジュール10の裏面温度の調整、すなわち太陽電池モジュール10の発電効率の調整を行うことができる。
具体的には、太陽電池モジュール10の裏面側の照度調整を行う場合には、太陽電池モジュール10の裏面側の目的照度が設定されると、図6に示すように、この目的照度を得るために必要とされる光透過部15における目的透過光強度Iset〔kW/m2 〕が設定されると共に、最適動作電流および最適動作電圧に基づいて、実際の光透過部15における透過光強度(以下、「実測透過光強度」という。)Irr−〔kW/m2 〕が算出される。
次いで、目的透過光強度Isetと実測透過光強度Irr−との比較判定処理が行われる。すなわち、目的透過光強度Isetと実測透過光強度Irr−とが実質的に一致する場合には、太陽電池モジュール10における調光シート30の光透過率がそのままの状態が維持された状態において、光透過部15における透過光強度の監視が継続して行われる。ここに、「実質的に一致する」とは、目的透過光強度Isetと実測透過光強度Irr−との差が例えば0.02kW/m2 以下であることをいう。
そして、目的透過光強度Isetと実測透過光強度Irr−とが一致しない場合には、目的透過光強度Isetと実測透過光強度Irr−との大小関係が判断されて、実測透過光強度Irr−が目的透過光強度Isetより低い場合には、調光シート30の光透過率を高くして光透過部15における透過光強度が高くなるよう、調光シート30に対する印加電圧を大きくし、一方、実測透過光強度Irr−が目的透過光強度Isetより高い場合には、調光シート30の光透過率を低くして光透過部15における透過光強度が低くなるよう、調光シート30に対する印加電圧を小さくする。
調光シート30における光透過率が調整された後、同様の処理、実測透過光強度Irr−の算出、算出された実測透過光強度Irr−と目的透過光強度Isetとの比較判定処理が行われ、目的透過光強度Isetと実測透過光強度Irr−とが実質的に一致するよう、調光シート30の光透過率を調整する処理が必要に応じて繰り返し行われる。
次いで、目的透過光強度Isetと実測透過光強度Irr−との比較判定処理が行われる。すなわち、目的透過光強度Isetと実測透過光強度Irr−とが実質的に一致する場合には、太陽電池モジュール10における調光シート30の光透過率がそのままの状態が維持された状態において、光透過部15における透過光強度の監視が継続して行われる。ここに、「実質的に一致する」とは、目的透過光強度Isetと実測透過光強度Irr−との差が例えば0.02kW/m2 以下であることをいう。
そして、目的透過光強度Isetと実測透過光強度Irr−とが一致しない場合には、目的透過光強度Isetと実測透過光強度Irr−との大小関係が判断されて、実測透過光強度Irr−が目的透過光強度Isetより低い場合には、調光シート30の光透過率を高くして光透過部15における透過光強度が高くなるよう、調光シート30に対する印加電圧を大きくし、一方、実測透過光強度Irr−が目的透過光強度Isetより高い場合には、調光シート30の光透過率を低くして光透過部15における透過光強度が低くなるよう、調光シート30に対する印加電圧を小さくする。
調光シート30における光透過率が調整された後、同様の処理、実測透過光強度Irr−の算出、算出された実測透過光強度Irr−と目的透過光強度Isetとの比較判定処理が行われ、目的透過光強度Isetと実測透過光強度Irr−とが実質的に一致するよう、調光シート30の光透過率を調整する処理が必要に応じて繰り返し行われる。
また、太陽電池モジュール10の裏面の温度調整、すなわち太陽電池モジュール10の発電効率の調整を行う場合には、先ず、太陽電池モジュール10の裏面の目的温度が設定されると、図7に示すように、この目的温度に応じた太陽電池セル13の目的温度Tset〔℃〕が設定されると共に、最適動作電流および最適動作電圧に基づいて実際の太陽電池セル13の温度(以下、「実測温度」という。)Tc〔℃〕が算出される。
次いで、太陽電池セル13の目的温度Tsetと実測温度Tcとの比較判定処理が行われる。すなわち、目的温度Tsetと実測温度Tcとが実質的に一致する場合には、太陽電池モジュール10における調光シート30の光透過率がそのままの状態が維持された状態において、太陽電池セル13の温度の監視が継続して行われる。ここに、「実質的に一致する」とは、目的温度Tsetと実測温度Tcとの温度差が例えば1.0℃以下であることをいう。
そして、目的温度Tsetと実測温度Tcとが一致しない場合には、目的温度Tsetと実測温度Tcとの大小関係が判断されて、実測温度Tcが目的温度Tsetより低い場合には、調光シート30の光透過率を低くして、太陽電池セル13に入射される、調光シート30によって散乱された反射光による光エネルギーが増加するよう、調光シート30に対する印加電圧を小さくし、一方、実測温度Tcが目的温度Tsetより高い場合には、調光シート30の光透過率を高くして、太陽電池セル13に入射される、調光シート30によって散乱された反射光による光エネルギーが減少するよう、調光シート30に対する印加電圧を大きくする。
調光シート30における光透過率が調整された後、同様の処理、実測温度Tcの算出、当該実測温度Tcと目的温度Tsetとの比較判定処理が行われ、目的温度Tsetと実測温度Tcとが実質的に一致するよう、調光シート30の光透過率を調整する処理が必要に応じて繰り返し行われる。
次いで、太陽電池セル13の目的温度Tsetと実測温度Tcとの比較判定処理が行われる。すなわち、目的温度Tsetと実測温度Tcとが実質的に一致する場合には、太陽電池モジュール10における調光シート30の光透過率がそのままの状態が維持された状態において、太陽電池セル13の温度の監視が継続して行われる。ここに、「実質的に一致する」とは、目的温度Tsetと実測温度Tcとの温度差が例えば1.0℃以下であることをいう。
そして、目的温度Tsetと実測温度Tcとが一致しない場合には、目的温度Tsetと実測温度Tcとの大小関係が判断されて、実測温度Tcが目的温度Tsetより低い場合には、調光シート30の光透過率を低くして、太陽電池セル13に入射される、調光シート30によって散乱された反射光による光エネルギーが増加するよう、調光シート30に対する印加電圧を小さくし、一方、実測温度Tcが目的温度Tsetより高い場合には、調光シート30の光透過率を高くして、太陽電池セル13に入射される、調光シート30によって散乱された反射光による光エネルギーが減少するよう、調光シート30に対する印加電圧を大きくする。
調光シート30における光透過率が調整された後、同様の処理、実測温度Tcの算出、当該実測温度Tcと目的温度Tsetとの比較判定処理が行われ、目的温度Tsetと実測温度Tcとが実質的に一致するよう、調光シート30の光透過率を調整する処理が必要に応じて繰り返し行われる。
而して、上記構成の太陽電池モジュール10によれば、調光シート30が光透過部15に設けられており、この調光シート30における光透過率が、例えば時期、天候、時刻等による入射日射条件の変化に伴って変化する太陽電池モジュール10の裏面側の照度または太陽電池モジュール10の裏面温度に即して調整されるため、目的に応じた適度の採光を得ることができると共に、調光シート30によって散乱された反射光を発電エネルギーに利用して発電効率を向上させることができる。
また、太陽電池モジュール10全体に占める太陽電池セル13の総面積と光透過部15の面積との割合を特定の比率に設定することにより、採光機能および発電機能を目的に応じて適正な割合で発現させることができる。
そして、上記構成の太陽光発電システムによれば、太陽電池モジュール10の動作状態の制御を安定して行うことができ、太陽電池モジュール10の機能を確実に発現させることができ、上記のような効果を一層確実に得ることができる。
また、太陽電池モジュール10全体に占める太陽電池セル13の総面積と光透過部15の面積との割合を特定の比率に設定することにより、採光機能および発電機能を目的に応じて適正な割合で発現させることができる。
そして、上記構成の太陽光発電システムによれば、太陽電池モジュール10の動作状態の制御を安定して行うことができ、太陽電池モジュール10の機能を確実に発現させることができ、上記のような効果を一層確実に得ることができる。
以上、本発明の太陽電池モジュールの一実施形態について説明したが、本発明の太陽電池モジュールにおいては、例えば図8に示すように、調光シート30が太陽電池セル13が配設された層レベルと同じレベル位置に設けられた構成とされていてもよい。
このような構成の太陽電池モジュール10においては、太陽電池セル13と調光シート30とが互いに電気的に絶縁された状態、例えば太陽電池セル13と調光シート30との間の離間距離が少なくとも1mm以上となる状態とされる。この離間距離の大きさが1mm未満である場合には、光透過部15を透過する光量の増加および太陽電池モジュール10の出力を増加させることができる反面、調光シート30に電圧が印加されることによって微弱な電流が太陽電池セル13に流れ込んでしまう虞が大きくなる。
このような構成の太陽電池モジュール10においても、上記実施例におけるものと実質上同等の効果が得られる。
このような構成の太陽電池モジュール10においては、太陽電池セル13と調光シート30とが互いに電気的に絶縁された状態、例えば太陽電池セル13と調光シート30との間の離間距離が少なくとも1mm以上となる状態とされる。この離間距離の大きさが1mm未満である場合には、光透過部15を透過する光量の増加および太陽電池モジュール10の出力を増加させることができる反面、調光シート30に電圧が印加されることによって微弱な電流が太陽電池セル13に流れ込んでしまう虞が大きくなる。
このような構成の太陽電池モジュール10においても、上記実施例におけるものと実質上同等の効果が得られる。
また、本発明の太陽光発電システムにおいては、太陽電池モジュールの数を、所要の電力が得られるよう目的に応じて適宜に変更することができ、例えば図9に示すように、太陽電池アレイを構成するのではなく、一の太陽電池モジュール10によってシステムが構築されていてもよい。
また、例えば複数個の太陽電池モジュールを組み合わせて太陽電池アレイを構成した場合においては、各々の太陽電池モジュールにおける調光シートの光透過率は、制御手段によって互いに独立して調整される構成とすることもできる。
このような場合には、例えばすべての太陽電池モジュールにおける調光シートの光透過率が同じになるよう制御される構成とされていても、例えば太陽電池アレイに複数の領域を設定して各領域毎に光透過率が調整されるよう制御される構成とされていても、いずれであってもよいが、各太陽電池モジュール毎に調光シートの光透過率が調整されるよう制御される構成とされている場合には、太陽電池アレイの裏面側空間における場所に応じた適正な照明あるいは適正な空調を行うことにより、より一層、負荷需要電力を低減することができる結果、CO2 排出量の削減に寄与することができる。
また、例えば複数個の太陽電池モジュールを組み合わせて太陽電池アレイを構成した場合においては、各々の太陽電池モジュールにおける調光シートの光透過率は、制御手段によって互いに独立して調整される構成とすることもできる。
このような場合には、例えばすべての太陽電池モジュールにおける調光シートの光透過率が同じになるよう制御される構成とされていても、例えば太陽電池アレイに複数の領域を設定して各領域毎に光透過率が調整されるよう制御される構成とされていても、いずれであってもよいが、各太陽電池モジュール毎に調光シートの光透過率が調整されるよう制御される構成とされている場合には、太陽電池アレイの裏面側空間における場所に応じた適正な照明あるいは適正な空調を行うことにより、より一層、負荷需要電力を低減することができる結果、CO2 排出量の削減に寄与することができる。
以上のように、本発明の太陽電池モジュールは、目的に応じた適正な程度の採光が得られるものであるので、窓材を構成した場合、あるいは屋根材または壁材などの建材、いわゆる建材一体型太陽電池モジュールを構成した場合に、窓材および/または建材により区画された空間例えば居住空間を有する建築物には、十分な開放感が得られると共に光透過部を介して屋外の景色を見ることができることに加え、太陽電池モジュールにおける光透過部に入射される光を調光機能材料によって遮光することによって、十分にプライバシーを確保することができる。
しかも、太陽電池モジュールにより得られる発電電力を利用することで、需要負荷電力を低減することができてCO2 排出量の削減に寄与することができる。
また、調光機能材料における光透過率が適正な大きさに調整されることによって適正な大きさに調整された太陽電池モジュールそれ自体の輻射熱を当該空間に利用することにより、当該空間内の実際の温度変化、具体的には窓材または建材近傍における空気の温度変化の程度を抑制することができ、これにより、需要空調負荷電力を低減することができる。
しかも、太陽電池モジュールにより得られる発電電力を利用することで、需要負荷電力を低減することができてCO2 排出量の削減に寄与することができる。
また、調光機能材料における光透過率が適正な大きさに調整されることによって適正な大きさに調整された太陽電池モジュールそれ自体の輻射熱を当該空間に利用することにより、当該空間内の実際の温度変化、具体的には窓材または建材近傍における空気の温度変化の程度を抑制することができ、これにより、需要空調負荷電力を低減することができる。
本発明の太陽電池モジュールが用いられて構成される窓材および壁材などの建材の設置場所は、特に制限されるものではなく、例えば垂直面であっても、傾斜面であってもよい。
また、本発明の太陽電池モジュールは、建築用の窓材だけでなく、例えば自動車のサンルーフ用の窓材などにも適用することができ、また、温度、照度調整が必要とされる空間を有する構造物例えば農作物や植物のプラント(温室)用の建材などにも適用することができ、いずれの場合であっても、上記と同様の効果が得られる。
さらに、本発明の太陽電池モジュールおよび太陽光発電システムは、例えば一般住宅やオフィスビルだけでなく、例えば室内競技場などの建造物等に適用することができる。
さらに、本発明の太陽電池モジュールおよび太陽光発電システムは、例えば一般住宅やオフィスビルだけでなく、例えば室内競技場などの建造物等に適用することができる。
10 太陽電池モジュール
11 入射面側光透過性基材
12 裏面側光透過性基材
13 太陽電池セル
13A リード線
14 充填材
15 光透過部
20 制御手段
21 出力調整手段
22 電力変換手段
30 調光機能材料
31 電圧印加手段
40 負荷
50 太陽電池アレイ
11 入射面側光透過性基材
12 裏面側光透過性基材
13 太陽電池セル
13A リード線
14 充填材
15 光透過部
20 制御手段
21 出力調整手段
22 電力変換手段
30 調光機能材料
31 電圧印加手段
40 負荷
50 太陽電池アレイ
Claims (9)
- 複数の太陽電池セルが互いに隣接する太陽電池セル間に光透過部が形成されるよう配設されてなる太陽電池モジュールであって、
光透過部には、シート状の調光機能材料が設けられており、
太陽電池モジュールの裏面側の照度または太陽電池モジュールの裏面温度が設定された目的照度または目的温度と一致するよう調光機能材料の光透過率が調整されると共に、調光機能材料によって散乱された光の一部が太陽電池セルに入射されることを特徴とする太陽電池モジュール。 - 太陽電池モジュールの裏面側の照度は、太陽電池セルの出力電流および出力電圧に基づいて算出され、
当該算出された照度が目的照度より高い場合には、調光機能材料の光透過率が低くなるよう調整されると共に、当該算出された照度が目的照度より低い場合には、調光機能材料の光透過率が高くなるよう調整されることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。 - 太陽電池モジュールの裏面温度は、太陽電池セルの出力電流および出力電圧に基づいて算出され、
当該算出された裏面温度が目的温度より高い場合には、調光機能材料の光透過率が高くなるよう調整されると共に、当該算出された裏面温度が目的温度より低い場合には、調光機能材料の光透過率が低くなるよう調整されることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。 - 太陽電池モジュール全体に占める太陽電池セルの総面積の割合が70〜10%であり、光透過部の面積の割合が30〜90%であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の少なくとも一の太陽電池モジュールと、この太陽電池モジュールからの出力に基づいて調光機能材料の光透過率を調整する制御手段とを具えてなることを特徴とする太陽光発電システム。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の太陽電池モジュールの複数個が組み合わされてなる太陽電池アレイを具えており、
制御手段は、各々の太陽電池モジュールにおける調光機能材料の光透過率を独立して調整する機能を有することを特徴とする請求項5に記載の太陽光発電システム。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の太陽電池モジュールを具えてなることを特徴とする窓材。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の太陽電池モジュールを具えてなることを特徴とする建材。
- 請求項7に記載の窓材および/または請求項8に記載の建材により区画された空間を有することを特徴とする建築物。
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---|---|---|---|
JP2005138189A JP2006319026A (ja) | 2005-05-11 | 2005-05-11 | 太陽電池モジュールおよび太陽光発電システム、並びにこの太陽電池モジュールを具えてなる窓材、建材および建築物 |
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-
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- 2005-05-11 JP JP2005138189A patent/JP2006319026A/ja not_active Withdrawn
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