JP2006317051A - オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システム - Google Patents

オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システム Download PDF

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Abstract


【課題】 除湿空気環流システムと、空調システムとにより大空間鏡面のくもり、結露等を防止して被観賞体のオブジェクトをはっきりと観賞できる。
【解決手段】 建物1内に配置され、採光、照明或いは映写によりオブジェクトを表すため或いはオブジェクトを写すための鏡面を有する被観賞体4と、前記被観賞体を観賞する観賞者スペース6を備えたオブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムで、鏡面くもり防止システムは、除湿機14を備え、かつ、該除湿機の除湿空気を前記被観賞体内に吹き出して鏡面に沿って上昇させ上方で被観賞体の背面空間に環流させる除湿空気環流システム15と、観賞者スペース用空調装置16を備え、かつ、該空調装置により観賞者スペース内の温度と湿度の制御および内部を正圧への保持を行う空調システム17とを備えたものである。
【選択図】 図 1

Description

この発明は万華鏡等オブジェクト観賞構造物においてオブジェクトを表すため或いは写すための鏡面のくもりを防止するオブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムに関する。
従来、万華鏡として、筒体の一端に採光窓兼観賞窓を設け、対物窓に配置した物のミラーに反射して写し出された反射像を観賞窓から複数人で同時に観賞できるもの(特許文献1参照)、或いは、筒状体にミラーシステムを内設し、筒状体の前端に密閉容器を備え、密閉容器内に多数のオブジェクトを配設したもの(特許文献2参照)が提案されている。
特開平7−281125号公報 特開2004ー361730号公報
上記した従来の万華鏡で、空調システムを備えて大勢の観賞者の観賞、出入りで鏡面がくもり、結露を生ずるのを防止するものはない。建物に大空間を有する万華鏡を備える場合に建物の上下の温度、湿度の差、観賞者スペースの大勢の観賞者による温度、湿度の上昇などで被観賞体の鏡面がくもり、或いは室内の空気条件が露点に達すると被観賞体等に結露を生じて鏡面に写される像がはっきっりと見えなくなるという問題がある。
この発明は前記した問題点を解決するようにしたもので、除湿機の除湿空気を被観賞体の内外に環流させる除湿空気環流システムと、空調装置による空調システムで観賞者スペースの温度、湿度を制御し、内部を正圧に保持して万華鏡等の大空間鏡面のくもり、結露等を防止できるオブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムを提供することを目的とする。
この発明の請求項1のオブジェクト観賞構造物における鏡面くもり防止システムは、建物内に配置され、採光、照明或いは映写によりオブジェクトを表すため或いはオブジェクトを写すための鏡面を有する被観賞体と、該被観賞体の下部に前記被観賞体を観賞する観賞者スペースを備えたオブジェクト観賞構造物のための鏡面くもり防止システムであって、
該鏡面くもり防止システムは、除湿機を備え、かつ、該除湿機の除湿空気を前記被観賞体内に吹き出して鏡面に沿って上昇させ上方で被観賞体の背面空間に環流させる除湿空気環流システムと、観賞者スペース用空調装置を備え、かつ、該空調装置により観賞者スペース内の温度と湿度の制御および内部を正圧への保持を行う空調システムとを備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、前記オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムは、前記被観賞体の上部もしくは頂部に設けられた上方開口、前記被観賞体の下部および中間部の1又は複数箇所に設けられた側部開口を有するオブジェクト観賞構造物に用いられるものであり、
前記除湿空気環流システムは、前記側部開口より除湿空気を吹出し、該吹き出された空気を前記上方開口を通じて被観賞体の背面空間に環流させるものである。
請求項3の発明は、前記除湿機および前記空調装置は、前記建物と前記被観賞体間のスペースに配置されており、前記オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムは、前記建物と前記被観賞体間のスペースを冷却するための冷却装置を備えている。
請求項4の発明は、前記オブジェクト観賞構造物は、前記オブジェクトのための採光手段、照明手段或いは駆動手段を備えるものである、前記オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムは、前記採光手段、照明手段或いは駆動手段より発生する熱を取り除く空調装置、空調システムを備えている。
この発明によれば、オブジェクト観賞構造物において、除湿機による除湿空気環流システムで除湿空気を被観賞体の内側から外側に環流させ、空調装置による空調システムで観賞者スペースの温度と湿度の制御と、内部を正圧に保持することで被観賞体の鏡面のくもり、結露等を防止して観賞者は鏡面の美しいオブジェクトをはっきりと観賞することができる。この発明のくもり防止システムを導入することにより、年間を通し多量の人員導入など入場人員の変化があっても機能を発揮できる。
この発明によれば、被観賞体の上部もしくは頂部に設けられた上方開口、前記被観賞体の下部および中間部の1又は複数箇所に設けられた側部開口を有するオブジェクト観賞構造物の場合に、除湿空気環流システムとして、前記側部開口より除湿空気を吹出し、該吹き出された空気を前記上方開口を通じて被観賞体の背面空間に環流させるので、被観賞体の鏡面のくもり、結露等を防止できる。
この発明によれば、前記除湿機および前記空調装置は、前記建物と前記被観賞体間のスペースに配置され、前記オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムは、前記建物と前記被観賞体間のスペースを冷却するための冷却装置を備えているので、冷却装置で除湿機等より発生する熱を冷却し、建物と前記被観賞体間のスペースで発生する熱を取り除いて温度上昇を抑えて観賞者スペース等との温度差を少なくし、前記除湿機による除湿空気の環流、空調装置による空調システムと相俟って鏡面のくもりや結露を生じないようにできる。
この発明によれば、前記オブジェクト観賞構造物が前記オブジェクトのための採光手段、照明手段或いは駆動手段を備えるものであって、オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムは、前記採光手段、照明手段或いは駆動手段より発生する熱を取り除く空調装置、空調システムを備えているので、空調装置、空調システムで建物内で採光手段、照明手段或いは駆動手段より発生する熱を取り除いて建物内の上部の温度上昇を抑えて観賞者スペース等との温度差を少なくし、被観賞体の上下の温度差を小さくし、前記空調システムによる観賞者スペースを正圧に保持して室内で急激な上昇気流が生ずることを防止でき、前記除湿システムによる除湿空気の環流と相俟って鏡面のくもりや結露を生じないようにできる。
この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の鏡面くもり防止システムを備えたオブジェクト観賞構造物の概略断面図、図2は図1のX−X線断面図である。
図1および図2において、この発明のオブジェクト観賞構造物が大型の万華鏡を有する場合で説明する。
1は高さを高くし、周囲を壁面とし、天井に採光を取り入れるガラス板、合成樹脂製透明板等透光板2を設けて内部空間を暗くした建物であり、該建物1内の上部に万華鏡のオブジェクトAを収容した器体3を配置し、その下方に縦方向に長尺の筒状とし、内面を前記採光により前記器体3のオブジェクトAの像を写す鏡面を有する被観賞体(鏡面体)4を設置して建物内に大空間5を有する大型の万華鏡を構成し、該被観賞体4の下方の中央には器体3のオブジェクトと鏡面に映した像を観賞する観賞者スペース6と、該観賞者スペース6の外周には観賞者の待合通路7とを構成してある。
建物1は、実施例では高さが約40m〜50mとした塔状で、かつ上部を裁頭した三角錐状外壁で、上面に採光を取り入れる透光板2を設け、外壁下部に観賞者の出入り口8、待合通路7と観賞者スペース6との間の適所に観賞者の出入り口9が設けられ、建物1の内部に高さが約30m〜35mで大空間5を有する裁頭した三角錐状の被観賞体4が周囲に外側スペース10を存して設置されている。
前記建物の形状は三角錐状に限るものでなく、四角形等適宜形状とすることは自由である。
建物1内の上部に設置するオブジェクトAを収容する器体3は、内部に前記多数のオブジェクトのみを配設した密閉器体、オブジェクトをオイル等の液体と共に封入したオイルタイプとした密閉容器等とする。密閉器体は1又は複数設置する。そして、オブジェクト収容器体3は、被観賞体4の上部開口の中央に固定し、或いは駆動装置で回動可能に備える。さらには収容器体を上下に移動可能に備えることもできる。万華鏡のオブジェクトAは、例えば、ガラス、紙、宝石、合成樹脂等の小片を用いる。
前記三角錐状の被観賞体4は大型のために複数の鏡面で構成される。その被観賞体4は、例えば、被観賞体を構成する枠体の表面にアルミ箔を接着するか、アルミ薄板等を取り付けて上部の器体3のオブジェクトAの反射像を写す構造とし、観賞者が上部のオブジェクトと被観賞体に写されるオブジェクトの像を一体的として観賞できるようにしてある。該被観賞体4は、三角錐状に限るものでなく、多角形状、球状などとできる。また、被観賞体4は、アルミ箔、アルミ薄板に限るものでなく、くもりを嫌うガラス面、金属面などの鏡面を有する器体とすることもできる。なお、図では建物と内部の被観賞体を相似する形態としてあるが、これに限られるものでなく、建物、被観賞体とも適宜形状とすることができる。
前記観賞者スペース6は、前記大空間5につながっている下部の高さ約3〜5mのゾーンで、一度に大勢の観賞者、例えば100人〜300人が入ることができる広さとしてある。観賞者スペース6の外周の待合通路7は出入口が設けられ、待合通路には前記外側スペース10と区画する天井11が設けられている。待合通路7、外側スペース10はほぼ一定の幅としてあるが、これに限られるものではない。観賞者スペース6には待合通路7から新鮮空気を供給する給気口12と、待合通路7には観賞者スペース6内部の空気を還気する還気口13とが備えられ、給気ダクトを通じて給気口12から観賞者スペース6へ新鮮空気を供給し、観賞者スペース6内部の空気を還気口13を通じて待合通路7へ排出して観賞者の観賞者スペース6の空気の入れ換えを行う。出入り口8は開放するか、或いは開閉扉等を設ける。出入り口9はカーテン等仕切りを設けるのが好ましい。
この発明は、上記構造のオブジェクト観賞構造物のための鏡面くもり防止システムであって、
該鏡面くもり防止システムは、除湿機14を備え、かつ、該除湿機14の除湿空気を前記被観賞体4内に吹き出して鏡面に沿って上昇させ上方で被観賞体の背面空間に環流させる除湿空気環流システム15と、観賞者スペース用空調装置16を備え、かつ、該空調装置16により観賞者スペース内の温度と湿度の制御および内部を正圧への保持を行う空調システム17とを備え、除湿機14と除湿空気環流システム15により除湿空気を被観賞体の内外に環流させる作用と、空調装置16、空調システム17による観賞者スペースの温度と湿度の制御と、内部を正圧に保持することで前記被観賞体4の鏡面のくもりを防止し、結露を防止するものである。
前記オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムは、前記被観賞体の上部もしくは頂部に設けられた上方開口21、前記被観賞体の下部および中間部の1又は複数箇所に設けられた側部開口18、19を有するオブジェクト観賞構造物に用いられるもので、前記除湿空気環流システム15は、前記側部開口18、19より除湿空気を吹出し、該吹き出された空気を前記上方開口21を通じて被観賞体の背面空間に環流させ、被観賞体の鏡面のくもり、結露等を防止するものである。
図1及び図2の実施形態は、除湿機14と被観賞体4の下部および中間部の1又は複数箇所に設けられた側部開口として、被観賞体4の下部と中間部の1又は複数の除湿空気吹き出し口18、19が設けられ、前記被観賞体の上部もしくは頂部に設けられた上方開口として、上部のオブジェクトを有する器体3と被観賞体4との間に除湿空気を排出する開口21が設けられている。
除湿機14は、被観賞体4の外側スペース10に設置し、スペース10内の空気を吸引して例えば約33℃程度の高温の除湿空気(ドライエアー)として送り出す。
前記除湿空気環流システム15は、除湿機14と被観賞体4の下部と中間部の1又は複数の除湿空気吹き出し口18、19とをダクト20で接続し、除湿機14の除湿空気を吹き出し口18、19より上向きに例えば秒速2mの速度で吹き出させて被観賞体4の内面に沿って上昇させて前記開口21を通じて被観賞体4の背面空間に排出し、被観賞体4の背面部を除湿機へ環流させるシステムである。室内の空気条件が露点に達した場合でも、除湿空気を鏡面に直接当てて被観賞体4の背面を環流させることにより除湿空気の熱が被観賞体を構成する枠等に伝わり、かつ観賞者スペースが正圧に保たれるので、被観賞体に結露を生じない。前記被観賞体の吹き出し口18、19は、スリットとして被観賞体4の内面の複数箇所に設けるのが好ましい。図1の万華鏡の場合は被観賞体4の鏡面が16面で構成されその各面に約1mのスリットを設けて、鏡面の全面に除湿空気が確実に当たるようにしてある。前記開口21は、1又は複数の窓孔、スリット、或いは任意の間隙等とすることもできる。
観賞者スペース用空調装置(空調パッケージ)16は、空冷ヒートポンプパッケージを用いて大空間5の下部の観賞者スペースとなる5m以下ゾーンの空調を行う。
空調システム17として、前記空冷ヒートポンプパッケージ16を建物1の内部で外側スペース10の下部に備え、建物1の出入口8近くの外部、待合通路7、外側スペース10の空気を導入するように外気ダクトOA、還気ダクトRAで接続し、該空冷ヒートポンプパッケージ16を給気ダクトSAで観賞者スペース6へ接続し、空冷ヒートポンプパッケージ16からの給気を観賞者スペース6へ供給して内部の温度、湿度を制御し、かつ内部を常時正圧に保ち、出入口における待合通路7の室内温度と外気温度の差を小さくなるように調整して外気の侵入を最小限に押さえ、室内で急激な上昇気流(ドラフト)が生ずることを防ぐ。除湿機で除湿空気を吹き出すとき、空調装置で新鮮外気導入分を余剰空気として出入口8、9の開口部より流出させるので内部は常時正圧に保たれてドラフトを生じない。
なお、春秋において相対湿度が高いと結露の原因となるので、湿度の上昇を抑えるため電気ヒーター(サイリスタ方式)で再熱を行う。また、梅雨時湿度が多いと観賞者スペースで観賞者が寒さを感ずるので、電気ヒーター(サイリスタ方式)で再熱を行う。
出入り口からの外気侵入による温度、湿度の上昇を防止するため入り口付近に還気口を取り付ける。
而して、空調装置16による空調システム17で給気口12を通じて観賞者スペース6へ給気して内部の温度、湿度を制御して観賞者スペースの温度、湿度の上昇を防ぎ、新鮮外気導入分を余剰空気として出入口の開口部より流出させることによって観賞者スペース内部を正圧に保ち、外気の吹き込み防止を兼ねることができる。観賞者スペースの温度、湿度の上昇を防いで、前記除湿機の作用と相俟って鏡面のくもりや結露を生じないようにする。
前記除湿機14および前記空調装置16は、前記建物1と前記被観賞体4間のスペース10に配置されており、前記オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムは、前記建物1と前記被観賞体4間のスペース10を冷却するための冷却装置22を備えている。
冷却装置22は、建物1の内部で外側スペース10の上部に備え、スペース10において除湿機から発する熱が上昇して内部の空気の温度が上昇するとき、冷却装置から給気SAをスペース10内に供給して建物の内部の温度上昇を抑えるようにする。冷却装置22で除湿機等より発生する熱を冷却し、建物1のスペース10内で発生する熱を取り除いて上部の温度上昇を抑えて観賞者スペースとの温度差、湿度差を少なくし、前記除湿機による除湿空気の環流、下部の空調システムと相俟って鏡面のくもりや結露を生じないようにする。
前記オブジェクト観賞構造物は、前記オブジェクトのための採光手段、駆動手段を備えるものである。前記オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムは、前記採光手段、駆動手段より発生する熱を取り除く空調装置23、空調システム24を備えている。オブジェクト観賞構造物は、採光手段、駆動手段を備えるものに限るものでなく、例えば、照明手段、映像手段等を備えたものでもよい。
前記建物1には、その上部に太陽熱の採光、照明手段或いは駆動手段等より建物内の頂部スペース10で発生する熱を取り除く頂部スペース用空調装置(空調パッケージ)23、空調システム24を備える。25は頂部スペース、26は外側スペース10との仕切壁で、できる限りエアータイトとして湿度の侵入を防ぐ。仕切壁26と前記被観賞体4の外周との間には除湿空気を環流する開口が設けられる。
頂部スペース用空調装置23は、空冷ヒートポンプパッケージを用いて被観賞体4の外側のスペース10の上部に備え、頂部スペース25の空調を行う。
空調システム24として、空調装置23を建物1の内部で外側スペース10の上部に備え、建物1の上部外壁に設けた空気導入口から新鮮な空気を入れる外気ダクトOAと頂部スペース25の空気を還気する還気ダクトRAを接続し、該空調装置23からの給気を給気ダクトSAを通じて建物内の頂部スペース25へ供給して温度、湿度制御を行う。建物1の頂部スペース25の空気は排気ダクトEAを通じて外部に排出できるようにしてある。
建物1の頂部は夏季など気温の上昇に伴い屋内の温度上昇が著しく、また器体3を駆動装置で回動する場合に駆動装置から熱を生じて室内温度が上昇するのをこの空調装置23による空調システム24で温度を調整する。図中、27は風量調整ダンパー、28は逆止弁である。なお、前記観賞者スペース用空調パッケージ、頂部空調パッケージは冷温水使用の空調機等とすることもできる。
この発明の鏡面くもり防止システムは上記除湿機と空調装置を組み合わせることによって、その機能を発揮する。
(1)鏡面にあっては、除湿機14による高温除湿空気の吹付。除湿空気環流システム15による除湿空気の上昇気流方式及び被観賞体の背面の環流。
被観賞体4の大空間5の鏡面部分には除湿機14で作られた除湿空気を鏡面下部及び中間部より吹き出し口18、19より上向きに吹出し、鏡面に沿って上昇させることにより、鏡表面は高温で除湿された空気が通過するためくもりをなくし、結露を生じない。又被観賞体4の上部の開口21から背面空間に排出される除湿空気を被観賞体4の背部空間を通過させることにより、大空間表面鏡面部の結露防止に二重の効果がある。除湿機14から送られる除湿空気は、例えば約33℃程度の高温となるため、外側スペース10で除湿機の発熱を除去するための冷却装置22を必要とする。
(2)観賞者スペース6が多量の観賞者にあっては空調装置16による除湿コントロール+再熱方式。
多量の人員導入による観賞者スペース(空調ゾーン)6に対する空調装置16は、空冷ヒートポンプパッケージ方式による空調運転にて温度、湿度のコントロール運転を行い、梅雨時などの低温多湿時は冷却除湿運転をベースに、電気ヒーター(サイリスタ)による再熱方式とする。待合通路7は観賞者スペース6の吹出空気を待合通路入口付近に取付けた還気口13より戻すことにより、待合通路7の空調を行うと同時に外気温度と室内(空調)温度の差を小さくすることによりドラフトを生じにくくし、煙突現象(上昇気流)による外気の侵入を最小限にすると共に新鮮外気導入分を余剰空気として出入口の開口部より流出させることによって観賞者スペースの内部を正圧に保ち、外気の吹き込み防止を兼ねることができるため大空間の結露防止に大きく寄与する要因となる。
(3)頂部の採光を取入れる頂部スペース25、又は駆動機械設置スペースを予め設定した温度以下になるような空調システムを組み合わせることで、頂部熱負荷を取り除くと共に大空間における上下温度差による煙突現象を防止できる。
万華鏡等を収容する建物1の頂部から採光導入し、かつ万華鏡等駆動部を備えた場合には、採光に伴う太陽熱、駆動部の動力負荷の熱を取除く空調装置23を必要とする。頂部まで約50m近くになる建物の場合にあっては空間内温度差をできるだけ小さくすることにより、ドラフト防止を行う為にも効果的である。
なお、建物の頂部のスペース24における発熱量が少ない場合は上部に設ける空調システムを省く場合もある。
図3乃至図6は別の実施形態を示すもので、図3は六角形の角錐の被観賞体を備えた観賞構造物を示す透視図、図4は球面状被観賞体を備えた観賞構造物を示す概略断面図、図5は平板状被観賞体を備えた観賞構造物を示す概略断面図、図6は曲面状被観賞体を備えた観賞構造物を示す概略断面図である。
図3は建物1を六角錐とし、かつ内部の被観賞体4を同じ六角錐の被観賞体4とした実施形態を示す。
この実施形態の六角錐被観賞体4は、六角錐の鏡面体で、上部に上方開口として鏡面体の上部と上部スペース間に開口21を設け、その内部空間の下部に照明手段30を備え、被観賞体4の下部には前記観賞者スペース6を設ける。被観賞体4の内部にはオブジェクトを備えて鏡面に表れるようにする。被観賞体4は内側に大空間5を有し、その下部に備えた照明手段30で角錐被観賞体4の鏡面を照明してオブジェクトを表すものである。前記実施形態のように上部にオブジェクトの器体を備えて、採光により六角錐被観賞体4の鏡面に像を写すようにしてもよい。この採光による場合には、建物の天井に前記透光板を設ける。
この六角錐の建物1と被観賞体4との間のスペース10に前期実施形態と同様に除湿機14と、除湿機の除湿空気を前記被観賞体内に吹き出して鏡面を上昇させ上部において開口21より背面空間に環流させる除湿空気環流システム15と、観賞者スペース用空調装置(空調パッケージ)16による空調システム17を備える。観賞者スペース用空調装置16は、建物1の内部で外側スペース10の下部に備え、空調装置16による空調システム17で給気ダクトを通じて観賞者スペース6へ供給して室内の温度、湿度を制御し、かつその内部を常時正圧に保ち、出入口における待合通路7の室内温度と外気温度の差を小さくなるように調整して外気の侵入を最小限に押さえ、室内で急激な上昇気流(ドラフト)が生ずることを防ぐ。
また、外側スペース10の上部には、頂部スペース用空調装置23による空調システム24を備え、建物1の上部外壁に設けた空気導入口から新鮮な給気するダクトと頂部スペース25の空気を還気するダクトを接続し、該空調装置23で温度、湿度を制御した空気をダクトを通じて建物内の頂部スペース25へ供給する。
図4は建物1を半球型のドームとし、内部に被観賞体4として球面状被観賞体を備えた観賞構造物を示す。
球面状被観賞体4は、鏡面にオブジェクトが表れるように備え、頂部に上方開口21’を設け、その内側の空間の下部に照明手段30を備え、被観賞体4の下部には前記観賞者スペース6を設ける。球面状被観賞体4は、例えば、内部に前記オブジェクトを入れた鏡面体、或いはオブジェクトとして魚等を入れた水槽の鏡面体とし、照明手段30で照明してオブジェクトを表すようにする。照明手段30としては、光源となる照明器具を備える。
この球面状被観賞体4の場合、鏡面くもり防止システムは、除湿機14と被観賞体の下部および中間部の1又は複数箇所に設けられた側部開口として、鏡面の下部及び中間部に除湿空気吹き出し口18、19が設けられ、前記被観賞体の頂部に設けられた上方開口として、除湿空気を背面空間に環流するための開口21’が設けられている。
除湿空気環流システム15は、除湿機14を前記実施態様と同様に被観賞体4の外側のスペース10に備え、該除湿機14と被観賞体4の下部と中間部の吹き出し口18、19とをダクトで接続し、除湿機14からの除湿空気を吹き出し口18、19から吹き出して被観賞体の内面に沿って上昇させて頂部の開口21’を通じて被観賞体4の背面空間に排出し、除湿空気を被観賞体の背面部を通過させて環流させる。除湿機の除湿空気の温度は、上記温度に限定されるものではなく、水槽等対象となるものに対応させてくもり、結露を防止できる温度とする。
また、観賞者スペース用空調装置16による空調システム17は、前記実施形態と同様で、建物1の内部の下部に備えて観賞者スペース等の空調を行い、かつ、頂部スペース用空調装置23による空調システム24は上部に備えて、頂部スペースの空調を行う。
半球型の被観賞体をプラネタリュームとする場合には、内部空間の下部に映写機等映像機器を備え、映写機から映像のオブジェクトを球状鏡面に映すようにすることもできる。照明手段、映写機等から熱を生ずるも、空調システムにより制御する。
図5は建物1内の上部に被観賞体4として平板状被観賞体を斜めに配置した観賞構造物を示す。
平板状被観賞体4は、前記オブジェクトが表れるようにした平面状鏡面体、或いはオブジェクトとして魚等を入れた水槽の平面状鏡面体とし、上方開口として被観賞体の上部に開口21を存し、照明手段30で照明してオブジェクトを表すようにする。被観賞体を魚などを入れる水槽とする場合にはガラス製、合成樹脂製透光板等で、表面を通して内部が見えるようにする。水槽とする場合には、酸素等を送る装置(図示せず)等を付設する。
この平板状被観賞体4の場合、鏡面くもり防止システムは、除湿機14と被観賞体の下部に設けられた側部開口として、鏡面の下部に除湿空気吹き出し口18を臨ませ、前記被観賞体の上部に設けられた上方開口として、鏡面の上部に除湿空気を背面空間に環流するための開口21が設けられている。側部開口は下部に設けたが、これに限るものではなく、下部の他に中間部の1又は複数箇所に設けることもできる。
除湿空気環流システム15は、除湿機14を前記実施態様と同様に被観賞体4の背面のスペースに備え、除湿機14からのダクトの吹き出し口18を被観賞体4の下部に臨ませ、除湿空気を平板状被観賞体4の内面に沿って上昇させて上部の開口21を通じて被観賞体4の背面空間に環流させる。
また、観賞者スペース用空調装置16による空調システム17は、前記実施形態と同様で、建物1の内部の下部に備え、かつ、頂部スペース用空調装置23による空調システム24は上部に備える。
図6は建物1内の上部に被観賞体4として波形曲面状被観賞体を斜めに配置した観賞構造物を示す。
曲面状被観賞体4は前記オブジェクトが表れる曲面状鏡面体、或いはオブジェクトとして魚等を入れた水槽の曲面状鏡面体とし、上部の上方開口として開口21を設け、鏡面を照明手段30で照明してオブジェクトを表すようにする。曲面状被観賞体4は、波形曲面板としてあるが、これに限るものではない。また、水槽とする場合には前記と同様な構造とする。
この曲面状被観賞体4の場合、鏡面くもり防止システムは、除湿機14と被観賞体の下部および中間部の1又は複数箇所に設けられた側部開口として、球面状被観賞体4の下部に開口18、中間部の1又は複数の吹き出し口19が設けられ、前記被観賞体の上部に開口21が設けられ、除湿機14からの除湿空気を開口18、19より被観賞体の内面に沿って上昇させて上部の開口21を通じて被観賞体4の背面空間に環流させる。
空調装置23による空調システム24については前記実施形態と同様である。
なお、前記平板状、曲面状被観賞体を板体として、採光等によりオブジェクトの像を写す構造とすることができ、または、空間の下部に映写機等映像機器を備え、映写機から映像のオブジェクトを平板状被観賞体、曲面状被観賞体等に映すようにすることもできる。照明手段、映写機等から熱を生ずるも、空調システムにより制御する。
この発明は上記構成としたので、除湿機による高温の除湿空気(ドライエアー)を被観賞体の鏡面に吹き付けて全面に沿って上昇させ、鏡面の上部の開口より背面空間に環流させて被観賞体の内外の温度差を少なくし、かつ下部の観賞者スペースの温度、湿度を空調システムにより制御するとともに内部を正圧とできるので観賞者スペースに大勢の観賞者が出入りするも鏡面がくもりを生じたり、結露を生じたりすることがなく観賞者は鏡面のオブジェクトをはっきりと観賞することができる。この発明は大型のオブジェクト観賞構造物に除湿機と空調システムを導入することにより、年間を通し多量の人員導入など入場人員の変化があっても機能を発揮できる。
建物に備えた冷却装置で除湿機等より発生する熱を冷却し、建物と前記被観賞体間のスペースで発生する熱を取り除いて温度上昇を抑え、観賞者スペース等との温度差を少なくし、前記除湿機による除湿空気の環流、空調装置による空調システムと相俟って鏡面のくもりや結露を生じないようにできる。
夏季など気温の上昇にともない建物の上部の温度と下部の観賞者スペースの温度とに温度差が生じるが、空調装置と空調システムとにより、採光手段、照明手段等の熱を取り除いて建物内の鏡面の上下の温度をほぼ均等に保って、室内で急激な上昇気流が生ずることを防ぎ、鏡面のくもりや結露を生じないようにできる。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態を実施しうるものである。例えば、プラネタリュームの場合には内面に映像を映す被観賞体、水族館の場合には魚を入れた水槽の被観賞体にこの発明の鏡面くもり防止システムを適用できる。
この発明の鏡面くもり防止システムを備えたオブジェクト観賞構造物の概略断面図である。 図1のX−X断面図である。 六角形の角錐の被観賞体を備えた観賞構造物を示す透視図である。 球面状被観賞体を備えた観賞構造物を示す概略断面図である。 平板状被観賞体を備えた観賞構造物を示す概略断面図である。 曲面状被観賞体を備えた観賞構造物を示す概略断面図である。
符号の説明
1 建物
3 オブジェクトの器体
4 被観賞体
5 空間
6 観賞者スペース
7 待合通路
14 除湿機
15 除湿空気環流システム
16 観賞者スペース用空調装置
17 空調システム
18 鏡面下部の吹き出し口
19 鏡面中間の吹き出し口
21 開口
21’ 開口
22 冷却装置
23 空調装置
24 空調システム
30 照明手段
A オブジェクト

Claims (4)

  1. 建物内に配置され、採光、照明或いは映写によりオブジェクトを表すため或いはオブジェクトを写すための鏡面を有する被観賞体と、該被観賞体の下部に前記被観賞体を観賞する観賞者スペースを備えたオブジェクト観賞構造物のための鏡面くもり防止システムであって、
    該鏡面くもり防止システムは、除湿機を備え、かつ、該除湿機の除湿空気を前記被観賞体内に吹き出して鏡面に沿って上昇させ上方で被観賞体の背面空間に環流させる除湿空気環流システムと、観賞者スペース用空調装置を備え、かつ、該空調装置により観賞者スペース内の温度と湿度の制御および内部を正圧への保持を行う空調システムとを備えることを特徴とするオブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システム。
  2. 前記オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムは、前記被観賞体の上部もしくは頂部に設けられた上方開口、前記被観賞体の下部および中間部の1又は複数箇所に設けられた側部開口を有するオブジェクト観賞構造物に用いられるものであり、
    前記除湿空気環流システムは、前記側部開口より除湿空気を吹出し、該吹き出された空気を前記上方開口を通じて被観賞体の背面空間に環流させるものである請求項1に記載のオブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システム。
  3. 前記除湿機および前記空調装置は、前記建物と前記被観賞体間のスペースに配置されており、前記オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムは、前記建物と前記被観賞体間のスペースを冷却するための冷却装置を備えている請求項1または2に記載のオブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システム。
  4. 前記オブジェクト観賞構造物は、前記オブジェクトのための採光手段、照明手段或いは駆動手段を備えるものである、前記オブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システムは、前記採光手段、照明手段或いは駆動手段より発生する熱を取り除く空調装置、空調システムを備えている請求項1ないし3のいずれかに記載のオブジェクト観賞構造物の鏡面くもり防止システム。
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CN111473463A (zh) * 2020-03-27 2020-07-31 中国铁建电气化局集团有限公司 一种高大空间内温湿度监测的测点布置方法

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