JP2006309875A - 記録および/または再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
トレーによってディスク状記録媒体を読出し位置、あるいは書込み位置に引込むようにしたディスク式記録再生装置において、搬送用トレーの機構部について、商品性を向上させるために、体裁面に摺動部を有せず、しかもスムーズな動作感覚を実現する。
【解決手段】
トレー15の最奥部の両側にそれぞれ突条150を形成し、この突条150の長さ方向の両端の近傍にそれぞれ円柱状突部151を形成し、これらの突部151をレール25、26の案内溝155、162に係合させて高さ方向の案内を行ない、さらに円柱状突部151の根元側の円弧状突部152をレール25、26の内表面に接触させて幅方向の案内を行なう。
【選択図】 図64

Description

本発明は記録および/または再生装置に係り、とくにトレーによってディスク状記録媒体を読出し位置、あるいは書込み位置に引込むようにした記録および/または再生装置に関する。
特開平8−339565号公報に示されるように、光ディスクをターンテーブル上においてチャッキングし、モータによって回転駆動させながら、この光ディスクの表面に対して光ピックアップを対接させ、上記光ピックアップからレーザ光を照射し、位相変調される反射光によって信号を読出すようにし、あるいはまた信号を重畳したレーザ光を照射して光ディスク上に信号を書込むようにしている。
この種の光ディスクプレーヤにおいては、例えば特開2003−67920号公報に開示されるように、トレー上にディスク状記録媒体を載置し、このトレーを筐体内に引込むことによって、上記ディスク状記録媒体を筐体内の光ピックアップとアクセス可能な位置にローディングする。ここでトレーが上記アクセス位置にディスク状記録媒体を引込むと、この状態でターンテーブルが軸線方向上方に移動し、ディスク状記録媒体をトレーから浮かした状態で回転駆動する。
このように、ディスク状記録媒体を搬送するトレーを用いたディスクプレーヤにおける搬送用トレーの摺動構造は、摺動部を形成するために一般にトレーの体裁面に被ガイド部を設け、この被ガイド部を両側の案内部材に沿って摺動させる構造が採用される。このような構造によると、トレーの体裁面に被ガイド部が形成されるために、トレーの摺動動作を繰返し行なうと、トレーの体裁面が摩耗し、その摩耗粉が体裁面に付着する可能性が高く、品位を損う。またトレーの体裁面に被ガイド部を有するために、トレーのデザイン的な制約が大きく、搬送用トレーの形状的なデザインの差別化を妨げる要因になり、これによってデザインの画一化を招く。
搬送用トレーの動作時における問題点として、搬送用トレーの摺動部と案内部材が摺動する区間内における、高さ方向の受けガイドについては、とくに専用部品によって構成されることなく、メインシャーシによって形成されるために、途中で途切れる構造をとるのが多い。このような場合に、摺動区間内において、案内部材が途切れる位置で搬送用トレーがガタつく挙動を示し、円滑な動作感が阻害される。また上述のような案内構造の場合には、部品の寸法のばらつきや線膨張等を考慮すると、摺動部品間にある程度の隙間が必要になり、この隙間によって、搬送用トレーの動作開始時および動作の終了時において、搬送用トレーがガタつく挙動を示し、動作上の品位の低下を招く。
また搬送用トレーの排出時に、搬送用トレーに外部的な要因よって荷重が加わった場合に、この荷重によって内部機構に上記の荷重が伝達され、これによって内部機構の破損を招く可能性がある。
上記のような問題を解決するために、運搬用トレーの案内部と相手部品とが摺動する動作区間において、金属軸と軸受けとを用いて摺動させる構造や、搬送用トレーの左右にラックギヤを設け、左右のラックギヤを連結軸によって連結された搬送用駆動ギヤによって動作させる構造等が考えられる。しかるにこのような構造は、機構的な負荷が増大し、機構動作部品が増加し、部品コストが増大し、組み立て性が悪化し、さらにドライブ機構の大型化が懸念される。
特開平8−339565号公報 特開2003−67920号公報
本願発明の課題は、ディスク状記録媒体を引込むためのトレーを円滑に案内するようにした記録および/または再生装置を提供することである。
本願発明の別の課題は、トレーの被案内部が摩耗し、摩耗粉が発生しても、この摩耗粉がトレーの体裁面に付着しないようにした記録および/または再生装置を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、搬送用トレーの体裁面のデザインの差別化が可能な記録および/または再生装置を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、アイドラギヤおよび駆動ギヤをトレーのラックと噛合わせることによってバックラッシュを規制し、摺動動作の機能を向上させるようにした記録および/または再生装置を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、トレーの動作時における駆動用モータへの負荷を小さくし、信頼性を向上させるようにした記録および/または再生装置を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、搬送用トレーの被ガイド部の摺動面へのオイル等の潤滑材の供給を必要とせず、これによって塗布ミスによる動作の信頼性の低下の恐れがない記録および/または再生装置を提供することである。
本願発明の上記の課題および別の課題は、以下に述べる本願発明の技術的思想、および実施の形態によって明らかにされよう。
本願の主要な発明は、トレーによってディスク状記録媒体を読出し位置、あるいは書込み位置に引込むようにした記録および/または再生装置において、
前記トレーの両側であってその最奥部の近傍にそれぞれ被ガイド部を設け、該被ガイド部を両側のレールの案内溝によって案内することを特徴とする記録および/または再生装置に関するものである。
ここで、前記トレーの被ガイド部が、前記トレーの最奥部の近傍の両側に側方に突出する突条と、該突条の長さ方向のほぼ両端に連設される円柱状突部と、該円柱状突部の根元側の円弧状突部とを有し、前記円柱状突部の外周部が前記レールの案内溝と係合されて高さ方向の案内が行なわれ、前記円弧状突部の先端面が前記レールの表面と接触して幅方向の案内が行なわれてよい。また前記レールの下面に移動方向に延びる摺動溝が形成され、該摺動溝がレールの下側受けに形成されたガイドリブを受入れてよい。また前記レールの側面の壁部の内側にラックが設けられ、該ラックが駆動ギヤと噛合って駆動されることをにより、前記トレーが引込み方向および排出方向に移動されてよい。また前記ラックに、アイドラギヤが噛合うようにしてよい。また前記アイドラギヤが、前記駆動ギヤの近傍において、前記レールに回転可能に支持されてよい。また前記両側のレールの出口側の端部の近傍に、前記トレーの下面を受ける下側受けが設けられてよい。また前記両側のレールの出口側の端部の近傍に、前記トレーの上面を押さえる高さ方向押さえが設けられてよい。また前記両側のレールが、係止爪によってシャーシの側板部に固定されてよい。
本願発明の好ましい態様は、回転式ディスク状記録媒体を搬送用トレーによって引込むようにした、回転ディスク型記録媒体を使用するプレーヤにおける、搬送用トレーの摺動機構部において、搬送用トレーの被ガイド部を体裁面以外の部位に設置し、この被ガイド部の摺動動作区間内は、高さ方向、幅方向ともに均一な連続する摺動面をなすレールによって形成された構造を有し、しかもトレーに設置された摺動溝と、その溝部と係合して案内するための案内部品に設置されたガイドリブとによってトレーを幅方向に規制したものである。ここで搬送用トレーの駆動ギヤと直列方向に駆動源を有しないアイドラギヤを設置することが好ましい。
上記のような構造によると、搬送用トレーの動作時の機構的な負荷が小さく、搬送用トレーの被ガイド部の摺動面へのオイル等の潤滑材の供給が不必要になる。また搬送用トレーの排出時に荷重が加わった場合に、内部機構の破損防止を目的とした高さ方向の規制用の形状、およびそれを受ける構造を設け、搬送用トレーに、幅方向規制用の形状およびそれを受ける構造を設ける。また上記のレールの取付けを容易にする形状とする。
上記のような態様によれば、搬送用トレーの被ガイド部が体裁面以外に設置されるために、搬送用トレーの摺動動作が繰返し行なわれ、被ガイド部が摩耗し、摩耗粉が発生しても、体裁面に付着せず、体裁面の品位が保持される。また搬送用トレーの被案内部が体裁面以外へ設置されるために、搬送用トレーの体裁面のデザインの差別化が容易になる。また搬送用トレーの被ガイド部の摺動動作区間内は、高さ方向、幅方向ともに継ぎ目のない均一な案内面を有する摺動部品と、搬送トレーに設置した摺動溝とその摺動溝と係合するガイドリブを摺動部品によって構成することにより、搬送用トレーのスムーズな動作感覚の実現が可能になる。
また搬送用トレーの駆動ギヤと直列方向に駆動源を有しないアイドラギヤを設置することによって、アイドラギヤおよび駆動ギヤと搬送用トレーのラックギヤとの間のバックラッシュを規制することによって、摺動動作上の品位の向上が可能になる。また搬送用トレーの動作時の機構的な負荷が小さいため、駆動用モータへの負荷も小さくなって、動作の信頼性が向上する。
また上記のような理由から、搬送用トレーのガイディング部の摺動面へのオイル等の潤滑材の供給が不必要になり、よって潤滑材の塗布作業が不要になり、塗布ミスによる動作信頼性の低下を招く恐れがなくなる。
搬送用トレーの排出時に、搬送用トレーに外部要因によって荷重が加わっても、内部機構が破損されず、保護されるために、動作の信頼性が向上する。また部品構成上のスペース効率がよく、ドライブ機構の小型化が可能になる。また小部品数による構成と、組立て性の向上とが可能であって、コストの削減が可能になる。
本願の主要な発明は、トレーによってディスク状記録媒体を読出し位置、あるいは書込み位置に引込むようにした記録および/または再生装置において、トレーの両側であってその最奥部の近傍にそれぞれ被ガイド部を設け、該被ガイド部を両側のレールの案内溝によって案内するようにしたものである。
従ってこのような記録および/または再生装置によれば、トレーの両側であってその最奥部の近傍にそれぞれ設けられている被ガイド部が両側のレールによって案内されながらトレーがその長さ方向に摺動動作することになり、トレーの摺動動作が繰返されて被ガイド部が摩耗し、摩耗粉が発生しても、この摩耗粉はトレーの体裁面に付着せず、これによってトレーの体裁面の品位が保持される。
以下本願発明を図示の実施の形態によって説明する。
本実施の形態は、ターンテーブルに対してその両側にそれぞれ光ピックアップを配するようにし、これによって複数種類の光ディスクに対する情報の読出し、あるいは書込みを行なうことができるようにした光ディスクプレーヤに関する。
1.全体の説明(図1〜図18)
(1)全体の構造
図1は本実施の形態の光ディスクプレーヤの全体の構成を示すものであって、この光ディスクプレーヤは偏平な直方体状をなす筐体10を備えている(図6参照)。筐体10はその上部が上カバー11によって閉じられるとともに、前面側に前面板12を備えている。そして前面板12には横長開口13が形成されるとともに、この横長開口13を開閉自在に覆うように扉14(図18参照)が取付けられるようになっている。
筐体10の前面板12の横長開口13によって、図1および図2に示すように、細長い偏平なトレー15が引出し自在に挿入される。トレー15は光ディスクを収納したディスクカートリッジを載置するための凹部16をそのほぼ中央部に備えている。そして凹部16の底部を横切るように開口17が形成されている。
上記筐体10の内側には、この筐体10よりも一回り小さなシャーシ20が収納される。シャーシ20は図3および図4に示すように、断面がほぼコ字状に構成され、上面が開放されている。そして開放された上面を覆うように板状のホルダ板21が取付けられるようになっている。ホルダ板21はそのほぼ中央部に円形の開口22を備え、この開口22内にチャックリング23が遊嵌されて取付けられる。
シャーシ20の単体としての構造は図7に示される。そしてこのシャーシ20内には、その左右両側の内側に図8に示すように、それぞれ左右のレール25、26が取付けられるようになっている。またシャーシ20の底板の上面には板状体から成るダイナミックダンパ28が図8〜図10に示すように取付けられる。ダイナミックダンパ28はその質量によってシャーシ20に対して制振効果を付与する。
シャーシ20の両側板の内側には上記レール25、26とともに、左右一対のスライダ31、32が取付けられる。左右のスライダ31、32は図11および図12に示すように、連結板33によって互いに連結される。そして右側のスライダ32の前端側には、その内側面にラック34が形成される。また左右のスライダ31、32は斜めの傾斜部分を有するカム溝35を備えている。またこれらのカム溝35の前端側の近傍にはそれぞれボス36が形成され、ボス36にはねじりコイルばね37が取付けられるようになっている。
上記左右のスライダ31、32の間には、図14および図15に示すベースユニット40が昇降自在に取付けられる。ベースユニット40はそのほぼ中央部に回転軸線が直立するようにターンテーブル41を備えている。ターンテーブル41はスピンドルモータ42の出力軸に直結されている。そしてスピンドルモータ42に対して、その前方であって筐体10の前面側にはDVD用光ピックアップ43が配される。これに対してターンテーブル41の背面側であって筐体10の奥側に位置するようにBD(Blue−ray disc)用光ピックアップ44が配設される。
DVD用光ピックアップ43は一対のガイドロッド45、46によって、トレー15によって引込まれるディスクカートリッジ内の光ディスクの半径方向に移動可能になっている。しかも左側のガイドロッド45の側部には送りねじ47が配され、この送りねじ47をモータ48で駆動するようにしている。上記光ピックアップ43の係合爪49が上記送りねじ47に係合される。
一方BD用光ピックアップ44は一対のガイドロッド53、54によってトレー15上の光ディスクの半径方向に移動可能に支持される。しかもガイドロッド53の側部に配された送りねじ55がモータ56に直結される。そして送りねじ55は光ピックアップ44の係合爪57に係合される。
上記ベースユニット40の前方位置であってシャーシ20上には、図5および図14に示すように、トレー15を駆動する駆動手段が配される。駆動手段が駆動用モータ60を備え、この駆動用モータ60が巻掛け伝動機構61に連動されるようになっている。さらに巻掛け伝動機構61はギヤトレーン62に連動される。そして上記ギヤトレーン62の駆動ギヤ63が、図32に示すように、トレー15の下面に設けられているラックと噛合い、トレー15を前面板12の横長開口13に対して引出したり収納させたりする。一方ギヤトレーン62の駆動ギヤ64は上記左右一対のスライダ31、32の内の右側のスライダ32のラック34と噛合い、これによってスライダ31を前後に駆動し、そのカム溝35を利用してベースユニット40を昇降動作させる。
ベースユニット40の昇降動作にために、図14に示すように、ベースユニット40にはその左右両側にそれぞれ2本ずつのピン68が植設され、これらのピン68がスライダ31、32のカム溝35に係合されるとともに(図5参照)、ピン68の先端側の部分が案内板69のスリット70とシャーシ20のスリット71とによって案内される。
(2)全体の概略の動作
次にこの光ディスクプレーヤの全体の動作を説明する。駆動用モータ60によって、巻掛け伝動機構61およびギヤトレーン62を介して、駆動ギヤ63を駆動し、この駆動ギヤ63によってトレー15を図1および図2に示すように、筐体10に対して前方へ引出す。そしてこのトレー15の凹部16にディスクカートリッジあるいはベアディスクを載置する。そしてこの後上記駆動用モータ60を逆方向に駆動し、駆動ギヤ63を介してトレー15を筐体内に引込む。完全に引込まれると、トレー15の凹部16の中心とベースユニット40上のターンテーブル41の中心とがほぼ一致する。
上記トレー15が筐体10内に完全に引込まれると、後述する切換え機構によって、スライダ31、32が駆動用モータ60で駆動されるギヤトレーン62の駆動ギヤ64によって、ラック34を介して前方側へ押出される。するとスライダ31、32のカム溝35の傾斜部分によって、ピン68が上方に押上げられ、ピン68を有するベースユニット40がシャーシ20に取付けられている案内板69のスリット70およびシャーシ20のスリット71によって案内されて上昇する。従ってカートリッジ内で光ディスクが浮いた状態になる。なおベアディスクの場合には、トレー15の凹部16から浮上がる。またベアディスクの場合には、チャックリング23によって上部から押さえられてチャッキングされる。
このようにトレー15あるいはカートリッジから浮いた状態でターンテーブル41を介してスピンドルモータ42によって回転駆動されることになる。そしてこのときに一対の光ピックアップ43、44の内の一方が、光ディスクに対して半径方向に駆動される。光ディスクがDVDである場合には、モータ48によって送りねじ47を介して、ガイドロッド45、46に案内された状態で光ピックアップ43を光ディスクの半径方向に駆動する。従って光ディスクはこの光ピックアップ43によって情報の読出しあるいは書込みが行なわれる。
光ディスクがBDの場合には、モータ56によって送りねじ55を駆動する。従ってガイドロッド53、54に沿って光ピックアップ44が移動し、この光ピックアップ44によって光ディスクに対する情報の書込みあるいは読出しが行なわれる。
上記の光ディスクに対する情報の書込み、あるいは読出しが行なわれた後に、駆動用モータ60によってギヤトレーン62の駆動ギヤ64を介してスライダ31、32をラック34によって後方、すなわち筐体10の奥の方に向けて摺動させる。するとカム溝34と係合するピン68が下降され、これによってベースユニット40も下降する。従ってディスクカートリッジはトレー15上の凹部16に載置される。
このような状態で駆動用モータ60によってギヤトレーン62の駆動ギヤ63が駆動されると、この駆動ギヤ63によってトレー15が筐体10の横長開口13から押出される。従ってトレー15の凹部16からディスクカートリッジあるいはベアディスクを取出すことが可能になる。
2.シャーシの防振支持機構(図19〜27)
(1)防振支持機構の構成
スライダ31、32を介してベースユニット40を昇降自在に支持するシャーシ20は、筐体10内において防振支持機構を介して防振支持される。この機構を図19〜図27によって説明する。シャーシ20は図19〜図21に示すように、その前端の両側と後端の両側とにおいて、それぞれ高さ調整機構75(図26参照)に取付けられている懸架ばね82によって防振支持される。また筐体10の両側にそれぞれ取付けられている一対ずつのオイルダンパ90によって、シャーシ20は水平方向の防振が行なわれる。なお図20は筐体10を取外した状態で、オイルダンパ90のみを示した防振支持機構を示している。また図21はオイルダンパを取外した状態のシャーシ20の防振支持機構を示している。
図22に示すように、シャーシ20の4つのコーナの部分において、それぞれ高さ調整機構75のばね掛けフック80に引掛けられた懸架ばね82によって、シャーシ20が懸架される。図23はとくにシャーシ20の前端側の左右一対の高さ調整機構75による防振支持機構を示している。また図24は、シャーシ20の奥の部分における左右一対の高さ調整機構75による防振支持機構を示している。図25は、シャーシ20を前方から見たときの防振支持機構を示している。
次に上記高さ調整機構75について図26により説明する。高さ調整機構75は支軸76を有している。支軸76は筐体10の底板のコーナの部分を貫通し、下面から止めねじ77によって止着されるようになっている。そしてこの支軸76の上方の段部78の部分に圧縮コイルばね79を装着するとともに、この圧縮コイルばね79の上端にばね掛けフック80を取付けるようにしており、このばね掛けフック80を高さ調整ねじ81によって押さえるようにしている。従ってばね掛けフック80は、上記圧縮コイルばね79によって上方に押され、高さ調整ねじ81の頭部に当接した状態でその高さ方向の位置が規制される。そしてこのばね掛けフック80に引掛けられた懸架ばね82が上記シャーシ20の4つのコーナの部分をそれぞれ懸架している。
(2)シャーシの防振の動作
シャーシ20は、そのコーナの4カ所においてそれぞれ高さ調整機構75のばね掛けフック80に懸架された懸架ばね82を介して懸架されている。従ってとくに懸架ばね82によって防振支持される。すなわち懸架ばね82によってとくに高さ方向の防振が行なわれる。しかも上記ばね掛けフック80が高さ調整ねじ81によってその高さが調整自在であるために、高さ調整と高さ方向の防振とが同時に行なわれる。
また筐体10の外側部に取付けられているオイルダンパ90の先端側の押圧部91が、図25に示すように、この筐体10の外側面を貫通し、シャーシ20に対してその側方に押圧されるようになっている。従ってこのようなオイルダンパ90によって、水平方向の防振が行なわれる。
従って上記のような構成によれば、高さ方向と水平方向の防振が可能になり、高密度記録に必要な外乱遮断形態が可能になる。しかも高さ方向の防振を行なう機構75が、高さ調整機構によって構成されるために、高さの位置調整が同時に行なわれるようになる。またオイルダンパ90は筐体10の側面を閉塞した状態で行なうようにしており、このために筐体10内の防塵性が阻害されることがない。
またこの実施の形態の光ディスクプレーヤは、トレー15によって引込まれたディスクが偏心した状態で高速回転する場合に発生する衝撃を打消すために、図8および図9に示すように質量を構成するダイナミックダンパ28を備えている。このようなダイナミックダンパ28によって、光ディスクの高速回転に伴なう振動を打消すことが可能になる。
またスライダ31、32のカム溝35の側部のボス36によってねじりコイルばね37を取付けるようにし(図12参照)、これらのねじりコイルばね37によって、ベースユニット40のピン68をスライダ31、32のカム溝35の下面に押付けるようにしている(図43参照)。このような構成によれば、ディスクチャッキングあるいはチャッキング解除のために、ベースユニット40をスライダ31、32のカム溝35によって昇降動作させる際に、上記ねじりコイルばね37がピン68とカム溝35との間のクリアランスによってガタつくのを防止することが可能になり、ベースユニット40の昇降動作が安定に行なわれる。
3.駆動切換え機構(図28〜57)
(1)駆動切換え機構の構成
次に上記トレー15の引出しおよび収納動作と、ベースユニット40の昇降動作との切換え動作について説明する。上述の如くトレー15を前方へ引出したり、ディスクカートリッジが載置されたトレー15を引込む駆動源と、ベースユニット40の昇降動作の駆動源とを、共通の駆動源に求めており、駆動用モータ60を用いて駆動するようにしている。
シャーシ20上には、その前端側に駆動用モータ60、巻掛け伝動機構61、ギヤトレーン62を備え(図5、図14参照、)、しかも上記ギヤトレーン62中の駆動ギヤ63がトレー15の駆動手段を構成している(図32参照)。これに対してギヤトレーン62の末端の駆動ギヤ64がベースユニット40の駆動手段を構成している(図35〜37参照)。
図32〜図37に示すように、トレー15の右側壁部の内側面には、その摺動方向に沿ってラック100が形成されており、ラック100が上記ギヤトレーン62の駆動ギヤ63によって駆動されることにより、トレー15が引出し方向あるいは収納方向に移動されるようになっている。
これに対してギヤトレーン62の末端の駆動ギヤ64は、連結板33によって連結されている左右一対のスライダ31、32の内の右側のスライダ32の内側面であって前端部に形成されているラック34に噛合うようになっており、これによって左右一対のスライダ31、32を前後方向に摺動させるようにしている。
上記2種類の駆動の切換えのために、図38〜図43に示すように、シャーシ20の側板の内側面上であって、上記スライダ32の後側に位置して、切換えレバー102がピン101によって回動自在に支持される。切換えレバー102はピン101に巻回されたねじりコイルばね103によって時計方向に回動付勢される。そしてこの切換えレバー102の一端に植設された係合ピン104が、スライダ32の後端部に形成されたポケット状カム105に落込むようになっている。また上記切換えレバー102は反対側の端部に被押圧ピン106を備えている。このピン106は、トレー15の開口107に臨む突部108によって押圧されるようになっている。
トレー15の上記開口107の後側の部分に、図44〜図46に示すように、屈曲された板ばね109が装着されるようになっており、その先端側が変形部110になっている。変形部110は切換えレバー102の上記被押圧ピン106によって押圧されるようになる。
(2)切換え動作
次に上記の駆動機構および切換え機構によって、トレー15の引込み動作とベースユニット40の昇降動作の切換えについて説明する。図28および図31Aに示すように、トレー15が筐体10の前面側に完全に引出された状態で、駆動用モータ60が駆動されると、ギヤトレーン62の駆動ギヤ63が、トレー15の内側面に形成されているラック100と係合し、これによってトレー15を筐体10内に引込む。図29および図31Bは上記の動作によって、トレー15が筐体10内に完全に引込まれて位置決めされた状態を示している。このときに駆動ギヤ63とラック100との噛合いが外れるとともに、後述する切換え動作に連動して、駆動用モータ60で駆動されるギヤトレーン62の駆動ギヤ64が、スライダ32のラック34と噛合い、これによってスライダ32を図30および図31Cに示すように右方に押出す。するとスライダ31、32のカム溝35に係合されているピン68を有するベースユニット40は、上記カム溝35の傾斜面によって押上げられ、これによってチャックアップ動作が行なわれる。すなわちベースユニット40上のターンテーブル41が軸線方向上方に移動し、これによってディスクカートリッジ内の光ディスクを浮上させ、あるいはまたトレー15の凹部16によって保持されていたベアディスクを浮上がらせる。このようにしてトレー15で引込まれた光ディスクの回転が可能になる。
図32〜図37は、上記駆動ギヤ63、64によるラック100、34の駆動を示すものであって、図32はトレー15が完全に引出されており、ギヤトレーン62の駆動ギヤ63がトレー15のラック100の左端側の近傍に噛合っている状態を示している。このような状態で駆動用モータ60が駆動されると、駆動ギヤ63によってラック100が左方に送られ、トレー15が筐体10の奥の方、すなわち左方に向かって引込まれる。図33および図34はこのような引込みの途中の状態を示している。トレー15がほぼ完全に引込まれると、図35に示す状態になり、ギヤトレーン62の駆動ギヤ63がラック100の右端から離脱する。
そしてこのようなトレー15の駆動解除にほぼ連動して、ギヤトレーン62の末端の駆動ギヤ64がスライダ32のラック34の右端に噛合う。しかも駆動ギヤ64は駆動ギヤ63とは反対方向(時計方向)に回転されるために、モータ60が引続いて駆動された場合には、図36に示すように、トレー15は引込まれた位置でとどまるのに対し、スライダ32が駆動ギヤ64によって右方に押出される。図37はスライダ32がほぼ完全に押出された状態を示しており、この押出し位置において、上述の如くスライダ31、32のカム溝35がピン68を押上げ、これによってベースユニット40を上昇させてチャックアップ動作を完了する。そしてこの位置において、図外のセンサによる検出動作に連動して、駆動用モータ60の回転が停止する。
次に上述のトレー15とスライダ31、32の駆動切換えの際における切換えレバー102の動作を、図38〜図43によって説明する。図38はトレー15が大きく引出された状態において、しかもトレー15が上記ギヤトレーン62の駆動ギヤ63によって引込まれている途中の状態を示している。トレー15が完全に引込まれる直前の状態において、図39に示すように、トレー15の開口107内に切換えレバー102の被押圧ピン106が入込み、上記開口107の一端に臨む突部108によって切換えレバー102の被押圧ピン106が押圧される。従って切換えレバー102はねじりコイルばね103に抗して、ピン102を中心として反時計方向に回動される。すると図40に示すように、切換えレバー102の他端側の係合ピン104がスライダ32のポケット状カム105の右側の垂直な壁部を押圧する。これによってスライダ32は図41に示すように右方に押されて、同方向に摺動する。するとこのスライダ32のラック34の先端部が、ギヤトレーン62の駆動ギヤ64に噛合う(図35参照)。従ってこの後は、スライダ31、32はギヤトレーン62の駆動ギヤ64によって駆動されて右方に移動される。
このように切換えレバー102は、トレー15が筐体10内にほぼ完全に引込まれるのに連動して、スライダ32に対して駆動ギヤ64と噛合うトリガを与えるようにしている。切換えレバー102から押圧力を受けてスライダ32に駆動のトリガを与えるために、スライダ32の後部に形成されるポケット状カム105は、トレー15の引込み行程で、トレー15上のラック100の最終歯が、トレー駆動ギヤ63の歯先円に到達するタイミングにおいて、ベースユニット40を昇降させるスライダ32のラック34の第1歯が、駆動ギヤ64の歯先円に到達するように設定される。この位置は、切換えレバー102の係合ピン104が押圧するポケット状カム105の垂直壁の位置によって決定される。
図42に示すように、ギヤトレーン62の駆動ギヤ64によってスライダ32が引込まれると、切換えレバー102の係合ピン104はスライダ32のポケット状カム105を離脱し、このカム105と連続する平坦部111上を摺動する。よって切換えレバー102は、平坦部111によってピン101を中心として反時計方向に回動されることになる。従って切換えレバー102の先端側の被押圧ピン106が、図42に示すようにトレー15上に取付けられている押さえばね109の変形部110に当接し、この変形部110を左方に変形させる。従ってこのときに押さえばね105が受ける力がトレー15に伝達され、トレー15が左方であってレール25、26の最奥部に押付けられることになる。
このようにトレー15の引込みの最終行程で、トレー15上のラック100の最終歯とトレー駆動ギヤ63とを引離し、しかもトレー15をこのディスクプレーヤの所定の最奥部に固定するために、上記切換えレバー102の被押圧ピン106から反力を受けるように、トレー15上に板ばね109を設置し、これによってスライダ32のポケット状カム105から係合ピン104が離脱して平坦部111上を移動するようにしている(図42参照)。
(3)ベースユニットの案内構造(図47〜52)
次に上述のような切換え動作によって、ギヤトレーン62の駆動ギヤ64によって駆動されるスライダ32によってチャックアップを行なう際に、ベースユニット40のピン68を案内する案内機構について説明する。図47〜図50に示すように、シャーシ20の両側板であってベースユニット40の後側の左右一対のピン68を受ける位置に、案内板69が取付けられる。案内板69は例えばステンレス鋼板から構成され、その左右のほぼ中間位置に折曲げ片115に囲まれるようにスリット70が形成されている。このスリット70が上記ピン68の案内部を構成している。
なおベースユニット40はその両側において前後にそれぞれピン68を備えているが、後側のピンのみが案内板69のスリット70によって案内されるようになっており、前側の左右一対のピン68はシャーシ20に直接形成されたスリット71内を遊嵌しながら摺動するようになっている。すなわちここでは後側の案内板69のスリット70によって、ピン68の前後の位置決めを正確に行なうようにし、ベースユニット40の前端側の部分については、スリット71内を遊嵌した状態で昇降動作するようにしており、これによって部品点数の削減と動作の安定性とを確保している。
このような構成によると、スライダ32が右方へ移動する前、すなわちベースユニット40が下降位置にある場合には、そのピン68は図49および図50に示す状態にある。これに対してスライダ32がギヤトレーン62の駆動ギヤ64によって駆動された場合には、図51および図52に示すように、ベースユニット40のピン68がスリット70に沿って上方へ移動されることになる。これによってベースユニット40の安定した昇降動作を可能にしている。また物理的な外乱が加わった場合に、ピン68がシャーシ20に対して緩衝され、直接衝突するのを防止することによって、ディスク状記録媒体に対する情報の読書きが行なわれている場合の外乱耐性が向上する。
(4)チャックアップ時の制振構造
次に上記スライダ32の摺動に伴なうベースユニット40の上昇動作、すなわちチャックアップ動作に連動して、スライダ31、32が制振される動作について説明する。
図53および図54に示すように、左右のスライダ31、32の上面には、それぞれ突部117が形成される。これに対してその上側に位置するレール26の下面には図55に示すように突部118が形成される。これらの突部117、118は、スライダ32が左方位置であって図56に示すように、ベースユニット40が下降位置にある場合には、互いに離間していて当接していない。従ってこの場合には、スライダ32の上面とレール26の下面との間には微小なクリアランスが存在する。
これに対して上述の如く、ギヤトレーン62の駆動ギヤ64によってスライダ32のラック34を駆動し、これによってスライダ32を右方に摺動させると、図57に示されるように、スライダ32の突部117とレール26の下面の突部118とが互いに当接し、これによってスライダ32とレール26との間のガタがなくなる。従ってチャックアップ時であって、ディスク状記録媒体に対する情報の読書きが行なわれている場合に、スライダ31、32の振動によるシステムの不安定性を排除することが可能になる。
ベースユニット40のチャックダウン動作は、駆動用モータ60を逆回転することによって行なわれる。このときにギヤトレーン62の駆動ギヤ64がスライダ32のラック34と噛合いながらスライダ32を図36中左方に送るようになる。そしてこのときに切換えレバー102の係合ピン104が、スライダ32のポケット状カム105と連続する平坦面111上を摺動する(図43参照)。そしてこの後に、ねじりコイルばね103によって係合ピン104が、ポケット状カム105内に落込むようになる(図38参照)。そしてこのような状態で、切換えレバー102に取付けられているねじりコイルばね103がこの切換えレバー102に対して時計方向の回動付勢力を与えるために、スライダ32は上記ポケット状カム105によって左方に摺動付勢されるようになり、このスライダ32のラック34が駆動ギヤ64から離脱する。すなわち切換えレバー102に付設されたねじりコイルばね103のばね力は、ベースユニット40のチャックダウンの最終行程で、スライダ32のラック34を駆動ギヤ64から離脱するように作用する。しかもこれと同時に、切換えレバー102に付設されているねじりコイルばね103のばね力は、トレー排出開始のタイミングで、この切換えレバー102の被押圧ピン106が突部108を押圧して、トレー15上のラック100の最終歯を再びギヤトレーン62の駆動ギヤ63に噛合わせるトリガを与えるようになっている。
4.トレーの強制排出機構(図58〜63)
(1)強制排出機構の構成
このディスクプレーヤは、上述の如く駆動用モータ60によってギヤトレーン62および駆動ギヤ63を介してトレー15を引込んだり排出したりする。このような引込み動作あるいは排出動作の際に、トレー15とホルダ板21との間にディスクカートリッジが挟まる等のトラブルが発生すると、駆動用モータ60の駆動トルクでは、トレーが移動できなくなる。するとトレー15は途中で止まった状態でディスクプレーヤが故障する。また何等かの原因によって、ディスクカートリッジを載置したままのトレーが筐体内に引込まれた状態で、排出できなくなった場合にも、同様の事故が発生する。このようなトラブルの際に、強制排出機構によってトレー15を強制排出させる。
強制排出のための機構は、図58に示すように、筐体10の底面側に設けられる。図58は筐体10を逆様にした状態を示しており、この筐体10の底板であってその前端側の部分には、ハッチ120が支軸121によって回動可能に取付けられている。図59に示すように、このハッチ120はねじりコイルばね122によって支軸121を中心として時計方向に回動付勢されている。
上記ハッチ120の外周側に位置するように、一対のストッパ123、124が設けられている。ストッパ123は閉鎖位置を規制するためのストッパであって、ハッチ120が円形の開口125を閉じた状態でねじりコイルばね122によってストッパ123に当接される。またこのハッチ120を開いたときに、最大回動位置がストッパ124によって規制される(図59B参照)。そしてハッチ120が開く方向に回動されると、筐体10の底板の円形の開口125が開かれる。するとこの開口を通して、シャーシ20の底面に形成されるアクセスホール126が開放される。なお上記ハッチ120と係合するように、防塵用リブ127が筐体10の底面に形成されている。
強制排出のための駆動の構成は図60に示される。すなわち上記ハッチ120の内側の円形の開口125の上方に位置するように、シャーシ20上には摺動軸130がシャーシ20に対して高さ方向に摺動可能であってしかも回転可能に取付けられる。この摺動軸130の外周部の高さ方向の所定の位置には、強制排出ギヤ131が形成される。また摺動軸130は圧縮コイルばね132によってシャーシ20に対して押圧されている。そして摺動軸130の下端側であってその内側には十字溝133が形成され(図59B参照)、この十字溝133にドライバ134によって操作を行なうようにしている。
(2)強制排出動作
次にこのような強制排出機構によるトレー15の強制排出の動作を説明する。何等かの原因によって、例えばディスクカートリッジがトレー15とホルダ板21との間に狭着される等のトラブルによって、トレー15が引込まれなくなったり、あるいは引出されなくなった場合には、図59Aに示すように円形の開口125を閉じているハッチ120を、ねじりコイルばね122に抗して図59Bに示すように時計方向に回動させ、円形の開口125を露出させる。そしてこの円形の開口125を通してシャーシ20のアクセスホール126の部分にドライバ134を挿入し、摺動軸130の底面に形成される十字溝133に対してドライバ134を係合させる。さらにドライバ134を軸線方向に押圧すると、この筐体内のシャーシ20上のギヤトレーン62の側部に設けられている強制排出ギヤ131が、圧縮コイルばね132に抗して軸線方向上方に移動し(図61参照)、ギヤトレーン62の別のギヤと噛合う。従ってこの状態でドライバ134を回転させると、ギヤトレーン62が駆動され、このギヤトレーン62の駆動ギヤ63によってラック100を介してトレー15を引出すことが可能になる。従ってモータ60の駆動トルクを超える負荷が加わってトレー15が動かなくなっても、ドライバ134によって強制排出を行なうことが可能になる。
なおハッチ120に代えて図62に示すように、円形の開口125をヒンジ138によって回動自在に支持される開閉蓋137によって覆うようにしてもよい。あるいはまた図63に示すように、摺動ガイド142によって摺動自在な摺動蓋141によって、アクセスホール126を開放するようにしてもよい。
5.トレーの案内および摺動機構(図64〜74)
(1)トレーの案内および摺動機構の構成
次にトレー15を筐体10の横長開口13から押出したり、押出されたトレー15を引込むための案内および摺動機構について説明する。図64および図65に示すように、トレー15の奥側の両側には、突条150が左右の側方に突出するように形成されるとともに、突条150の前端側と後端側にはそれぞれ円柱状部151が連設されている。これらの円柱状部151は高さ方向規制部を構成している。また上記円柱状部151の根元部分であって突条150の上面および下面には、それぞれ円弧状突部152が形成されている。これらの円弧状突部152が横方向規制部を構成している。
次にこのようなトレー15を案内するレールについて説明する。左側のレール25は図66に示すように、その長さ方向に沿って案内溝155が形成されており、この案内溝155によって上記トレー15の左側の突条150を受け入れるようになっており、この案内溝155の上下面で上記円柱状部151を案内するようにしている。またレール25の上面側には内側に突出するように高さ方向押え156が形成されるとともに、この高さ方向押え156と上下にほぼ対向するように下側受け157が連設される。下側受け157はその先端側に上方に突出するようにガイドリブ158を備えている。またレール25の背面側には係止爪159が形成される。
右側のレール26は図67に示すように、その長さ方向に沿って案内溝162が形成される。案内溝162は、上記トレー15の右側の突条150とその両端の円柱状部151とを受け入れるようになっている。そしてレール26の前端側の上部には高さ方向押え163が、下側には下側受け164が形成されるようになっている。またレール26の背面側には複数の係止爪165が形成されるようになっている。さらにレール26にはその下面にアーム166を介してアイドラギヤ167を回転可能に支持している。
上記一対のレール25、26は図68に示すようにしてシャーシ20に取付けられるようになっている。すなわちシャーシ20には上記係止爪159に対応して細長い挿入孔170が形成されるとともに、挿入孔170の近傍には係止孔171が形成される。例えば左側のレール25はシャーシ20の左側の側板の内側に取付けられるようになっており、このレール25をシャーシ20の左側の側板の内側からシャーシ20に近接させる。このときにレール25の係止爪159をシャーシ20の挿入孔170内に挿入する。そしてこの後にレール25をシャーシ20に対して筐体の奥の方、すなわち図68において左方に摺動させ、係止爪159の先端側のフックの部分を係止孔171に係止する。これによってレール25はシャーシ20に対してビス止めすることなく取付け固定される。
(2)トレーの摺動動作
次に、以上のような構成に係るトレー15の案内および摺動機構の動作を説明する。上述の如くトレー15はその両側の突条150と、円柱状部151と円弧状突部152とによって、左右のレール25、26の案内溝155、162内を摺動可能に案内されるようになっている。すなわちトレー15の被ガイド部分が体裁面以外の部位に設けられるために、トレー15の摺動動作の際に、被ガイド部の摩耗によって摩耗粉が発生しても、トレー15の体裁面に付着することがない。
またトレー15は、その引出し時において、図69に示すような横方向の荷重a、荷重bが加わったとしても、このような荷重は、両側の突条150の円柱状部151の根元側の円弧状突部152によって規制される。すなわちこれらの円弧状突部152の先端部がレール25、26の案内溝155、162の内側面に当接する。従って荷重a、荷重bによる力が分散され、内部機構が損傷されない。
トレー15の引出し時においては、ラック100が図72に示す駆動ギヤ63によって駆動される。このときに駆動ギヤ63は時計方向に回転する。従ってトレー15の開放時の幅方向の案内は、図72における右上側の円弧状突部152と左下側の円弧状部152とによって決定される。仮に各部品の寸法ばらつきや線膨張による寸法変化があった場合には、他の円弧状突部152によって案内が決定され、トレー15のラック100と駆動ギヤ63間は適正なバックラッシュが確保される。従ってトレー15の引出し時に、駆動系に大きな負担がかかることがなく、幅方向のばらつきを抑制できる。また図72における右上側の円弧状突部152と左下側の円弧状突部152は、何れも継目のない均一な面をなす摺動部品であるレール25、26によって案内されるために、トレー15のスムーズな動作による引出しが可能になる。
またトレー15を筐体10内に押込んで閉じる摺動動作の場合には、図73に示すように駆動ギヤ63が反時計方向に回転しながらラック100を駆動する。従ってトレー15の幅方向の案内は、図73における右下側の円弧状突部152とラック100に噛合うアイドラギヤ167とによって行なわれる。ここで各部品の寸法のばらつきや線膨張による寸法変化があっても、トレー15は他の部位の円弧状突部152によって案内されるために、ラック100とトレー駆動ギヤ63との間には適正なバックラッシュが確保されることになる。よってトレー15の引込み動作時に負荷が増大することがなく、幅方向の位置のばらつきを抑制することができる。しかも円弧状突部152は継目のない均一な面をなす摺動部品であるレール25、26によって案内されるために、トレー15の円滑な動作が実現される。またトレー15の動作開始時、および終了時の挙動は、上述のトレー駆動ギヤ63とトレー15のラック100との間のバックラッシュを規制することによって、幅方向の振れが抑制され、高精度の摺動動作が可能になる。
次にトレー15の収納および引出しの動作の際における高さ方向の案内は、図71および図74に示すように、円弧状部151がレール25、26の案内溝155、162の上下面によって案内されるとともに、トレー15の先端側であってその下面の部分が下側受け157、164によって保持されることによって決定される。仮に各部分の寸法ばらつきや線膨張による寸法変化があっても、上述の円柱状部151によって案内される構造になっているために、高さ方向の位置のばらつきを抑制することが可能になる。
またトレー15の引出し時に図74で示すような高さ方向の荷重c、荷重dが加わっても、このような荷重は、円弧状部151ばかりでなく、レール25、26に付設されている高さ方向押さえ156、163、および下側受け157、164によって受けられるために、荷重が分散される。これによって内部機構の破損が防止される。また左側のレール25の下側受け157の先端に上方に突出するように形成されるガイドリブ158は、トレー15の下面であって左側の部分に形成されている摺動溝168(図65参照)に係合されて、トレー15の幅方向の案内を行なうようになっている。なおトレー15の摺動溝168と摺動するレール25の突部158が駆動ギヤ側のレール26にあってもよい。またレール25、26をシャーシ20に一体構造として連設することも可能である。またアイドラギヤ167をばね等によって、トレー15のラック100に押圧する構造を採用することも可能である。
6.光ピックアップの防塵機構(図75〜82)
(1)光ピックアップの防塵機構の構成
上述の如く、このディスクプレーヤはベースユニット40上に一対の光ピックアップ43、44を備えており、とくに粉塵に対して弱いBD用光ピックアップ44を、筐体10の奥側になるようにベースユニット40上に配置している。このような配置によると、筐体10の横長開口13からの粉塵にさらされ難い構造になる。しかも奥側のBD用光ピックアップ44については、トレー15の下面に設けられた粉塵防護壁180によって保護されるようになっている。
図15はトレー15を逆様にした状態を示しており、トレー15の下面であって開口17の奥に位置するようにトレー15の下面には、矩形の壁部から成る粉塵防護壁180が形成される。そしてこの防護壁180の内側の部分が凹部183になっており、この凹部183内に、不使用時の光ピックアップ44を収納するようにしている。
光ピックアップ44には、図79に示すように、その側部に当接突部181が形成され、この当接突部181と当接するように、トレー15の下面であって凹部183の側部にはストッパ182が設けられている。また粉塵防護壁180の外側であってトレー15の下部には、図80に示すように、別のストッパ185が設けられており、凹部183の外側で光ピックアップ44が移動した場合に、上記ストッパ185が光ピックアップ44の移動を規制するようにしている。
(2)光ピックアップの防塵の動作
ベースユニット40上の光ピックアップ44が使用されない場合には、この光ピックアップ44(図15参照)はモータ56および送りねじ55によって、ガイドロッド53、54に案内されながらトレー15の下側を、粉塵防護壁180によって形成される凹部183の下側まで移動される。なおこのときにベースユニット40は下降した状態、すなわちチャックダウン状態にある。従って光ピックアップ44が水平移動しても、トレー15の下面の防護壁180に当接することがない。
光ピックアップ44が図76Bに示すように、トレー15の防護壁180によって囲まれる凹部183の下側に移動した段階で、駆動用モータ60が駆動され、ギヤトレーン62の駆動ギヤ64がスライダ32のラック34を駆動する。従ってスライダ32は図76Aにおいて右方に移動し、そのカム溝35によってピン68を介してベースユニット40を上昇させる。従ってこのベースユニット40上の光ピックアップ44は図77A、B、およびCに示すように、トレー15の下面であって防護壁180によって囲まれる凹部183内に収納される。この状態が、光ピックアップ44の退避位置である。
もう1つの光ピックアップ43によって光ディスクに対する読書きを行なっている状態が、図78に示される。このときに光ディスクはターンテーブル41上において、図71において時計方向に回転駆動される。そしてこの光ディスクは、トレー15の下側において開口17によって、ベースユニット40上の光ピックアップ43とアクセスされる。このときに光ディスクが矢印で示すように接線方向に粉塵を飛散させたとしても、退避位置のBD用光ピックアップ44は、防護壁180の内側にあり、凹部183内に収納されている。従って凹部183内に収納されるBD用光ピックアップ44は、他方の光ピックアップ43とアクセスする光ディスクの飛散する粉塵から守られることになる。
このようにBD用光ピックアップ44は退避位置において、トレー15の下面に形成されている防護壁180の内側の凹部183内に収納される。このときにディスクプレーヤに衝撃が加わり、光ピックアップ44が図79において右方に移動する力が加わっても、この光ピックアップ44の当接突部181がトレー15のストッパ182に当接し、退避位置内での衝撃を緩衝する。なおこのときに光ピックアップ44は、他の部品と衝突しないようになっている。従ってこれにより、光ピックアップ44の保護を図ることが可能になる。
また光ピックアップ44がトレー15の防護壁180によって囲まれる凹部183から離脱した場合において、光ピックアップ44が図80に示すように右方に移動しようとしても、このときに光ピックアップ44はトレー15の他のストッパ185と当接する。このときも、光ピックアップ44は他の部品と衝突しない。従って凹部183外において光ピックアップ44が移動しても、その損傷が防止される。
なお上記実施の形態においては、光ピックアップ44を保護する凹部183を形成した粉塵防護壁180は、トレー15の下面に形成されているが、必ずしもトレー15に結合した状態で形成する必要はなく、トレーとは独立して設けるようにしてもよい。
またトレー15の下面に上述の如く防護壁180を形成する場合に、その凹部183内へ光ピックアップ44が侵入する側の防護壁187については、図81および図82に示すように、回動式壁部とすることも可能である。すなわち凹部183の入口側の部分の壁部を回動式の構造にし、これによって凹部183内に光ピックアップ44が侵入する際に、防護壁187が回動し、これによって光ピックアップ44との干渉を回避するようにしてもよい。このような構成によると、凹部183内への侵入の際における光ピックアップ44の移動動作の自由度が高まる。
7.ディスクカートリッジのクランプ機構(図83〜95)
(1)ディスクカートリッジのクランプ機構の構成
本ディスクプレーヤは、トレー15上にディスクカートリッジを載置して引込むことにより、ディスクカートリッジを光ピックアップ43、44にアクセスする位置に装着するようにしている。とくにディスクカートリッジのクランプを確実に行なうために、ディスクカートリッジをホルダ200およびシャッタ開閉機構205によって、トレー15の凹部16に対してガタ寄せして位置規制を行ない、この後に位置決めピン223を用いてディスクカートリッジのクランプを行なうようにしている。この場合に、ディスクカートリッジのクランプ用位置決めピン223と案内孔221のセンター位置がずれるために、これらのセンター位置が互いに一致するように、ディスクカートリッジ運搬用トレー15の凹部16の形状を、トレー15の長さ方向および幅方向にそれぞれ予めオフセットした形状としている。
すなわち図83に示すように、トレー15上の凹部16の中心を、本来の仮想の中心に対して、トレー15の長さ方向および幅方向にそれぞれガタ寄せ分のオフセットを行ない、ガタ寄せを行なった状態で、カートリッジ内のディスクの中心とターンテーブル41の中心とが一致するようにしている。
このような構成に対応して、トレー15上にはその凹部16を横切るように形成されている切欠き201に臨むようにホルダ200を摺動可能に取付けるようにしており、このホルダ200をつる巻きばね202によってトレー15の引出し方向、すなわち図83において右方に摺動付勢している。このようなホルダ200によって、ディスクカートリッジに対してトレー15の長さ方向のガタ寄せが行なわれる。
これに対してトレー15の幅方向のガタ寄せは、右側のレール26上に設けられているシャッタ開閉機構205によって行なう。シャッタ開閉機構205はラック259を備え、このラック259の背面側から板ばね258によってディスクカートリッジ212に押圧するようにし、上記ラック259によってこのディスクカートリッジがシャッタの開閉動作を行なうようにしている。そしてシャッタ開閉機構205の上記板ばね258の付勢力を利用し、ディスクカートリッジ212をトレー15の幅方向左方に摺動付勢して、同方向のガタ寄せを行なうようにしている。
トレー15によって引込まれるディスク状記録媒体としては、図86Aに示すような円板状のベアディスク211と、光ディスクがカートリッジによって閉じられたディスクカートリッジ212と、上面が開放された開放型ディスクカートリッジ213の3種類の媒体が使用可能になっている。そしてディスクカートリッジ212については、図87A、Bに示すように、その下面のアクセス用215がシャッタ214で閉じるようになっており、このシャッタ214による開閉を行なうために、上記シャッタ開閉機構205が用いられる。上面が開放された開放型ディスクカートリッジ213についても、図88A、Bに示すように、その下面はシャッタ214によって開閉されるアクセス用開口215を備えている。
次にディスクカートリッジ212をトレー15の凹部16に正しく押込むための構成について説明すると、トレー15の上側に位置するようにシャーシ20に取付けられるホルダ板21には、前後方向に延びる板ばね216が取付けられるとともに、この板ばね216の長さ方向の両端にそれぞれ保持部217が形成され、保持部217にはローラ218が回転可能に取付けられる(図2、図3参照)。またホルダ板21の下面であって先端側の部分には左右一対の押圧用突部219が形成され(図94、図95参照)、これらの押圧用突部219によって、ずれた状態でトレー15に載置されたディスクカートリッジ212を上から押圧するようにしている。
ディスクカートリッジ212には、図89に示すように、その下面側に開放するように案内孔221が形成され、このような案内孔221に対応してトレー15には挿通孔222が形成される。そして上記挿通孔222を通して案内孔221に位置決めされるように、ベースユニット40には位置決めピン223が植設されている。
またトレー15上におけるディスクカートリッジ212の横方向の位置規制を行なうために、左側のレール25には、押圧ガイド227が突設されている。
(2)ディスクカートリッジのクランプ動作
トレー15に組込まれているホルダ200は、内蔵されるつる巻きばね202によって切欠き201内を摺動し、ディスクカートリッジ212を図83中右方、すなわちトレー15の引出し方向に押圧する。従ってディスクカートリッジ212は凹部16の引出し側の壁部に突当てられる。
またトレー15の凹部16内のディスクカートリッジ212は、図85において右方に配置されているシャッタ開閉機構205内の板ばね258によって、ラック259を介してディスクカートリッジ212を左方に押圧する。従ってディスクカートリッジは凹部16の左側の壁面に当接される。
このようなガタ寄せ動作は、図83に示すトレー15上において、その外形中心から仮想の中心にディスクカートリッジ212の中心が移動することを意味する。トレー15の凹部16は上記のガタ寄せ分を予め勘案し、上記ガタ寄せ分に相当する寸法だけトレー15の長さ方向および幅方向にオフセットした状態にあり、上記ホルダ200とシャッタ開閉機構205とによって押圧することによって、仮想中心にディスクカートリッジ212の中心が一致するように正しく位置決めされる。
またホルダ板21の下面に板ばね216を介して取付けられているローラ218が図89に示すように、ディスクカートリッジ212の上面からこのディスクカートリッジをトレー15の凹部16内に押さえるように作用する。従ってディスクカートリッジ212は高さ方向のガタ取りが行なわれ、トレー15の凹部16に正しく密着される。
このような状態において、上述の駆動用モータ60が駆動されると、ギヤトレーン62の駆動ギヤ64が駆動され、この駆動ギヤ64がスライダ32のラック34を駆動する。従って連結板33によって互いに連結されている左右のスライダ31、32が前方側であってトレー15の引出し方向に移動される。よってスライダ31、32のカム溝35に係合するピン68を有するベースユニット40が上記カム溝35の作用によって上方に移動する。
ベースユニット40が上方に移動すると、ベースユニット40上に植設されている位置決めピン223が図89に示す状態から図90に示す状態に変化する。すなわち位置決めピン223が上昇し、トレー15の挿通孔222を挿通してディスクカートリッジ212の案内孔223に係合され、これによってディスクカートリッジ212のクランプが行なわれ、ディスクカートリッジ212のクランプ位置が定まる。ディスクカートリッジ212のクランプ用ガイドピン223とディスクカートリッジ212のクランプ用案内孔221のセンター位置は、ディスクカートリッジ212の部品の寸法のばらつき等によって若干ずれを生ずる。このずれによって位置決めピン223の円錐状部と案内孔221との間に圧力角を生ずる。このような圧力角は、ホルダ板21の下面に取付けられているローラ218によって、板ばね216の付勢力を作用させることによって吸収される。
従ってこのような構成によれば、ディスクカートリッジ212はトレー15の凹部16内に正しく押さえ込まれた状態で、下方から上昇する位置決めピン223によってクランプされ、ディスクカートリッジ212の最終的な位置が位置決めピン223によって決定されることになる。位置決めピン223は、ターンテーブル41とともにベースユニット40上に設けられているために、ディスクカートリッジ212内の光ディスクがターンテーブル41によって正しく回転駆動されることになる。
(3)ディスクカートリッジのクランプ解消動作
図90に示すようにディスクカートリッジ212がクランプされている状態で、駆動用モータ60を逆回転させると、ギヤトレーン62の駆動ギヤ64がスライダ32のラック34を逆方向、すなわち筐体10の内部に押込む方向に駆動する。スライダ31、32は連結板33によって互いに連結されているために、スライダ32が駆動されるとスライダ31も同方向に移動する。そしてスライダ31、32が筐体10の奥の方に向かって移動されると、これらのスライダ31、32のカム溝35と係合するピン68を有するベースユニット40はカム溝35の斜めの面によって下降動作し、これによってベースユニット40が下方に移動する。従って図91に示すように、ベースユニット40上の位置決めピン223がディスクカートリッジ212の案内孔221から離脱する。なおこのときにディスクカートリッジ212は、ホルダ板21の下面に板ばね216を介して取付けられているローラ218によって下方へ押圧され、これによってディスクカートリッジ212がトレー15の凹部16内に収まるようになる。
このようなチャックダウン動作の際に、図92に示すように、ディスクカートリッジ212の部品の寸法のばらつき等によって、ディスクカートリッジ212が正常な動作をせず、ディスクカートリッジ212の、例えば左端がトレー15の凹部16のエッジの部分に乗上げる可能性がある。このような異常動作を回避するために、左側のレール25の上面に設けられている押圧ガイド227が作用する。しかもこのときにホルダ板21の下面に板ばね216を介して取付けられているローラ218がディスクカートリッジ212を上面から押さえるために、ディスクカートリッジ212はトレー15の凹部16内に正しく収まる。
ディスクカートリッジ212がトレー15の長さ方向であって引出し方向にずれ、これによってディスクカートリッジ212がトレー15の凹部16から離脱した状態でトレー15が引出し方向に駆動された場合には、図93および図94に示すように、ホルダ板21の下面であってトレー15の引出し側の端部に設けられている左右一対の押圧用突部219に衝突する。するとこの押圧用突部219がディスクカートリッジ212の上面を垂直方向下方に押下げるように作用する。従ってディスクカートリッジ212は、この場合においてもトレー15の凹部16内に押込まれて正しく収納される。従ってトレー15の長さ方向にディスクカートリッジ212がずれた場合においても、正しく排出されるようになる。
なお上記実施の形態においては、ディスクカートリッジ212を側方から押すように左側のレール25の上面に取付けられている押圧ガイド227をレール25と一体に形成しているが、図95に示すようにレール25とは別部材とし、しかも押圧ガイド227を押圧ばね228によって押圧してもよい。このような構成によれば、押圧ばね228の弾性復元力を利用できるために、ディスクカートリッジ212を側方により大きなストロークで正しく案内することができる。
8.光ディスクのクランプ機構(図96〜105)
(1)クランプ機構の構成
本実施の形態の光ディスクプレーヤは、図96に示すようなトレー15によってディスクカートリッジ212、開放型ディスクカートリッジ213、ベアディスク211をそれぞれターンテーブル41の上方に引込むようにしている。すなわち図97に示すように、筐体10内のホルダ板21に対してトレー15を大きく引出し、その凹部16にディスクカートリッジ212を装着し、この状態でトレー15を内部に引込むようにしている。そしてホルダ板21のほぼ中央部には円形の開口22が形成され、この開口22に遊嵌されるようにチャックリング23が載置される。チャックリング23は筐体10の上カバー11の上面のリング状凹部235の内側に収納保持されるようになっている(図100〜図103参照)。そして上記リング状凹部235の外周側のエッジの部分が円弧状凹部236になっており、このような円弧状凹部236によって、チャックリング23の円滑な装着動作を可能にしている。
トレー15によってディスクカートリッジ212が引込まれた場合には、リング状凹部235によって保持されるチャックリング23は、図100に示すようにこのディスクカートリッジ212の上面に接触した状態で遊んでおり、チャックリング23はチャッキング動作を行なわない。これに対して開放型ディスクカートリッジ213がトレー15によって引込まれた場合には、図101に示すように、このディスクカートリッジ213の上面の開口を通してチャックリング23が光ディスクの上面に接触するとともに、チャックリング23とターンテーブル41とがマグネットの磁力によって光ディスクを狭着する。またベアディスク211がトレー15によって引込まれた場合には、図102に示すように、このベアディスク211の上面にチャックリング23が接触するとともに、チャックリング23がターンテーブル41と磁気的に結合し、これによって光ディスク211をターンテーブル41上に押さえるようになる。
このように本実施の形態の光ディスクプレーヤのクランプ機構は、ディスクカートリッジ212、開放型ディスクカートリッジ213、あるいはベアディスク211を載せたトレー15が引込まれる際に、チャックリング23がトレー15の上面、ホルダ200の上面、およびディスクカートリッジ212の上面を摺動する。そしてこのような摺動動作を円滑に行なうための上カバー11の構造を工夫し、リング状凹部235を形成するとともに、リング状凹部235の下面であってその外周側のエッジの部分を円弧状凹部236にしている。
またトレー15が引込まれる際に、上カバー11のリング状凹部235に保持されるチャックリング23がトレー15上を円滑に摺動するように、トレー15の上面に複数の傾斜面248、249を形成している。傾斜面248はトレー15の先端側の部分に形成され、これに対して傾斜面249は、トレー15の切欠き201に取付けられるホルダ200の上面に形成している。
(2)クランプ機構によるクランプ動作
次に図103によって、トレー15が引込まれる際におけるチャックリング23の動作について説明する。図103Aにおいては、チャックリング23はホルダ板21の円形の開口22の部分に支持されており、自重によってホルダ板21の円形の開口22の縁部にぶら下がった状態になっている。図103Bに示すように、トレー15が右方に移動すると、トレー15の先端部がチャックリング23の傾斜した側面に当接し、これによってチャックリング23は跳ね上げられ、図103Cのような状態になる。
図103Cに示す状態になったとき、上カバー11のリング状凹部235の下面であってその外周部が円弧状凹部236になっているために、チャックリング23はその右端側の部分が円弧状凹部236の接触点237に接触し、これによってチャックリング23はそれ以上右方に逃げることができなくなる。またホルダ板21の円形の開口22のエッジの部分に、チャックリング23が引掛かることがない。
仮に上カバー11の凹部が図105Aに示すように単純な凹部であったり、リング状凹部235の下端のエッジの部分に円弧状凹部236がない場合には、図105Bに示すような状態になり、チャックリング23は接触点240で規制されるものの、このチャックリング23の反対側の端部がホルダ板21の円形の開口22のエッジの部分に引掛かってしまい、これによってチャックリング23がトレー15上を円滑に移動できなくなる。
次に上述のようにしてトレー15がさらに図103Dおよび図104Eに示すように右方に進行すると、チャックリング23はトレー15の上面の形状に沿って摺動する。そして図104Fに示す状態になったとき、チャックリング23は、上カバー11とホルダ板21との間のギャップの部分に挾込まれるような動きになる。ところがこのときに、上カバー11のリング状凹部235の内周側の突部238に接触し、これによってチャックリング23を規制し、チャックリング23が図において右方に移動してホルダ板21とトレー15との間に挾込まれる不具合を防ぐようになる。
仮に上カバー11のリング状凹部235の突部238がない場合には、図105Cに示すようになり、チャックリング23は、トレー15の右側への動きに従って、右方にどんどん引込まれてしまい、ホルダ板21とトレー15との間に挾込まれてしまう。このような事故は、上カバー11にリング状凹部235を形成したことによって解消される。
この後にトレー15がさらに右方へ移動すると、チャックリング23はトレー15上を摺動し(図104G、H)、このトレー15に取付けられているホルダ200の上面を相対的に移動した後に、図104Iに示すように、ディスクカートリッジ212の上面を摺動していく。
また本実施の形態においては、トレー15の先端側のコーナの部分を曲面247にし、これによってとくに図103Cに示すように、チャックリング23がトレー15に当接したときに、トレー15とチャックリング23との接触音を緩和している。
また図104E、F、およびGに示すように、トレー15上をチャックリング23が摺動する際に、トレー15の上面に急激な凹凸を付けずに、段差が必要な場合であっても、トレー15の上面を緩やかな傾斜面としており、滑らかなスロープ形状とすることによって、チャックリング23とトレー15との間の摺動音を低減するようにしている。なおこれによってチャックリング23の動きが少なくなって、チャックリング23と上カバー11とが接触し合う接触音も低減される。
さらに図104Hに示すように、チャックリング23がトレー15に取付けられているホルダ200の上面を摺動する際に、ホルダ200の上面とトレー15の上面との間に段差を設けることなく、ホルダの上面に傾斜面249を形成し、これによって摺動音と接触音とをともに軽減している。
また上カバー11のチャックリング23の退避エリアを、本願発明のようなリング状凹部235にすることによって、このようなリング状凹部235を形成しない場合と比較して、上カバー11の剛性が改善され、チャックリング23が跳上げられて上カバー11のリング状凹部235と接触したときにおいても、その接触音も低減される。
9.ディスクカートリッジの開閉機構(図106〜134)
(1)ディスクカートリッジの開閉機構の構成
次にこのディスクプレーヤにおけるディスクカートリッジ212のシャッタの開閉機構について説明する。図106は外筐10の上カバー11を外した状態を示しており、トレー15が引込まれると、このトレー15に対して側部に位置するように、シャッタ開閉機構205が配される。シャッタ開閉機構205は図107に示すように、シャーシ20の側板の内側に取付けられる左右一対のレール25、26の内の、右側のレール26の上面に取付けられている。
図108はこのシャッタ開閉機構205の全体の構成を示しており、シャッタ開閉機構205は、合成樹脂成形体から成るベース256と、ベース256内に組込まれている大きな板ばね257と、板ばね257の前方側に取付けられている小さな板ばね258と、板ばね258の前方に位置するようにベース256に取付けられているラック259とを備えている。しかもラック259は、その長さ方向の両端にそれぞれ弾性アーム260が延出され、これらの弾性アーム260の前端側にピボット261、262がそれぞれ形成されている。
図109はベース256を示しており、ベース256はその長さ方向の中央部であって背面側に係止部266を備えており、係止部266によって大きな板ばね257を係止するようにしている。またベース256の長さ方向の両端にはそれぞれ凹部267、268が形成され、これらの凹部267、268によって板ばね257の両端の押圧部269を受入れるようになっている。
長い方の大きな板ばね257は図110に示すように、その長さ方向の中間部分が上記係止部266によって係止されるとともに、両端が折曲げられて押圧部269を構成しており、これらの押圧部269が上記ベース256の凹部267、268にそれぞれ保持されるようになっている。
次に小さな板ばね258について説明すると、板ばね258は図111に示すように断面がL字状の板ばねであって、ラック259の上部から装着されるようになっている。そしてこの板ばね258の背面部は長さ方向の両端にそれぞれ延出されるとともに、両端が折曲げられて当接部270を形成している。これらの当接部270がベース256の背面側の壁部に当接され、これによって中間部分がラック259を前方に押圧するようになっている。
小さな板ばね258が取付けられるラック259は図112に示すように、長さ方向の中間部分にラックが形成されるとともに、その長さ方向の両端にそれぞれ弾性アーム260が延出され、さらに弾性アーム260の先端側の部分がピボット261、262になっている。そしてラック259の背面側の突部によって、小さな板ばね258を保持するようにしている。
上記ラック259の先端側のピボット261は、ピボット退避レバー276によって退避されるようになっている。ピボット退避レバー276は図113〜115に示すように、スライドカム273を摺動させ、これによってピボット261を退避させる。スライドカム273はその背面側の部分に傾斜面274を備え、この傾斜面274が上記ラック259のピボット261から後方に延出された突部275と係止され、これによってスライドカム273の摺動動作によって、ピボット261を後退させる。
ピボット退避レバー276は、その長さ方向の中間部分がピン挿通孔277になっており、このピン挿通孔277を支点ピンが挿通する。なおここで支点ピンは、スライダ32の外側部に配されたシャーシ20に植設される。従ってピボット退避レバー276の支点位置は固定位置になる。またこのピボット退避レバー276の上端側に切込み278が形成され、この切込み278内に上記スライドカム273の先端側のピン272が係合されるようになっている。またピボット退避レバー276の下端側には係止ピン279が植設されており、係止ピン279は右側のスライダ32の切込み280(図3、4、5、11、12、15)内に係合されるようになっている。
ピボット退避レバー276によってピボット261を退避させる機構を有するシャッタ開閉機構205は、図117に示す右側のレール26上に取付けられる。レール26の上面には所定の間隔を隔てて取付け片281、282が形成され、これらの取付け片281、282によって、図118に示すように、シャッタ開閉機構205のベース256が固定される。
ここでレール26の取付け片281、282間に取付けられるシャッタ開閉機構205は、そのベース256の長さ方向の両端にそれぞれコイルばね285が保持され、このコイルばね285の上端が図119に示すように、ホルダ板21の下面に圧接し、これによって上方から弾性的に押さえられるようになっている。従ってこのコイルばね285の押圧力に抗して、図121に示すように、シャッタ開閉機構205のベース256を時計方向に回転させることができるようになっている。すなわちシャッタ開閉機構205を高さ方向に退避できるようにし、通常動作でのピボット261、262の有効掛り量を確保している。
一般にディスクプレーヤが、ディスクカートリッジを用いることができる場合には、ディスクとカートリッジの外筐(シェル)との間のクリアランスを確保するために、スピンドルモータ42のターンテーブル41の高さから一段下げた高さに位置決めピン223を設けるようにしている。従ってカートリッジ212がローディングされて、ディスクチャッキングを完了すると、ローディングに使用されたトレー15からカートリッジ212が上昇し、高さ方向にクリアランスを生じた状態でディスクが保持される。このような理由から、カートリッジ212のシャッタ開閉に寄与するシャッタ開閉機構205は、その開閉動作を行なうとき以外は、シャッタの駆動に直接関与するピボット261、262の厚みを減らして上下のストロークを吸収するか、あるいはカートリッジ212の上下方向の移動に伴なって動くようにする必要がある。
シャッタ開閉機構205がこのような上下方向の移動機構を含んでいないと、トレー15やディスクカートリッジ212の寸法のばらつきによって、シャッタ開閉機構205やカートリッジ212を変形させ、または破壊するような荷重がかかる問題がある。ピボット261、262の高さ方向の寸法を小さくしてこの対応を行なうようにすると、駆動面の面積の減少がこのシャッタ開閉機構の駆動力の低減につながり、想定している大負荷のディスクカートリッジの開閉が保証されなくなる問題がある。このような点で、本実施の形態に係るシャッタ開閉機構205の取付け機構であって、コイルばね285によって上方から押さえる機構は、このばね285の変形の範囲内で、シャッタ開閉機構205を上下方向に移動可能にし、上記の問題を解消することができる。
シャッタ開閉機構205によって開閉されるディスクカートリッジ212は、図124に示すように、その内側にインナーシェル287を備え、このインナーシェル287の周壁の部分に凹部288とラック289と、切欠き290とを備えている。凹部288は上記シャッタ開閉機構205のピボット262に係合される。これに対してインナーシェル287のラック289は、シャッタ開閉機構205のラック259と係合される。またピボット261はインナーシェル287の切欠き290と係合される。これらの係合動作と、シャッタ開閉機構205とディスクカートリッジ212との間のトレー15の引出しおよび挿入方向の動作によって、インナーシェル287が回転してシャッタの開閉が行なわれる。
このようにしてシャッタの開閉が行なわれるディスクカートリッジ212を搭載するトレー15の上側には、図129および図130に示すようなホルダ板21が取付けられる。ホルダ板21は、その前端側であって左右にそれぞれ押圧用突部219が形成される。さらにホルダ板21の前端側であってその前縁には、左右にそれぞれ折曲げ片295が形成され、これらの折曲げ片295によって、図133および図134に示すようにトレー15が引出されて脱落するのを防止している。
(2)ディスクカートリッジの開閉動作
次に以上のような構成のシャッタ開閉機構によるディスクカートリッジのシャッタの開閉機構を説明する。ディスクカートリッジ212はその底面側の部分にアクセス用開口215を有し、このアクセス用開口215をシャッタ214によって閉じている。このシャッタ214は、ディスクカートリッジ212のインナーシェル287の回転によって開閉される。
上述の如くトレー15はモータ60およびギヤトレーン62によって、駆動ギヤ63で駆動されて引込まれるようになっている。そしてこのトレー15の右側に位置するように、レール26上に配置されたシャッタ開閉機構205が、トレー15の引込み動作に連動してディスクカートリッジ212のシャッタ214を開くために、インナーシェル287を回動させる。
トレー15を引込むと、図122および図123に示すように、ディスクカートリッジ212の側面に対して、シャッタ開閉機構205のピボット262がまず作用する。
図124はトレー15上のディスクカートリッジ212がシャッタ開閉機構205の側部に至る前の状態を示しており、このときにはインナーシェル287は回動されておらず、真横であって右方に凹部268が位置している。
このような状態でトレー15が引込まれると、やがて図125に示すように、シャッタ開閉機構205のラック259の端部に設けられているピボット262がインナーシェル287の凹部288に係合される。そしてこの状態でトレー15とともにディスクカートリッジ212が引込まれると、図126に示すように、シャッタ開閉機構205のラック259が、インナーシェル287のラック289と噛合う。従ってこの状態においては、2つのラック259、289の噛合いに連動して、トレー15の移動とともにインナーシェル287が時計方向に回転駆動され、これに応じて順次シャッタ214が開放される。
さらにトレー15がディスクカートリッジ212を引込むと、やがてシャッタ開閉機構205のラック259とインナーシェル287のラック289との係合が図127に示すように外れる。そしてこの後に、図127に示すように、シャッタ開閉機構205のラック259の先端側に設けられているピボット261が、インナーシェル287の切欠き290に係合する。なおこの位置がシャッタ214が完全に開かれた状態であって、切欠き290が真横に位置する。従ってディスクカートリッジ212の下面のアクセス用開口215を通して、光ピックアップ43あるいは44によって、このディスクカートリッジ212内の光ディスクに対して信号の読書きを行なうことが可能な状態になる。
実際にはトレー15が完全に引込まれると、この後に切換えレバー102によって切換え動作が行なわれ(図40参照)、駆動用モータ60の駆動力が、ギヤトレーン62の駆動ギヤ64を介して、スライダ32のラック34を駆動する。従ってこれにより、ラック34を有するスライダ32が反対側のスライダ31とともに筐体10の出口側、すなわちトレー15の排出方向であって前方側に押出される。上述の如くスライダ32の切込み280に、図115および116に示すピボット退避レバー276の係止ピン279が係合しているために、スライダ32の移動に伴なってピボット退避レバー276は図114から図115の状態に変化する。あるいはまた図116Aの状態から図116Bの状態に変化する。
ピボット退避レバー276が回動されるために、このピボット退避レバー276の上端の切込み278と係合するスライドカム273が、トレー15の引込み方向であって筐体10の奥側に引張られる。するとこのスライドカム273の傾斜面274が突部275を引張る。これによってシャッタ開閉機構205のラック259の一端のピボット261を退避させる。従って図128に示すように、シャッタ214が完全に開かれる位置まで回転されたインナーシェル287の切欠き290からピボット261が離間し、これによってディスクカートリッジ212内の光ディスクに対してピボット261が干渉することがなくなる。またこのような動作は、ディスクカートリッジ212、213ではなく、ベアディスク211がトレー15によって引込まれた状態でも発現する。従ってベアディスク211に対してシャッタ開閉機構205のピボット261が干渉しない状態でベアディスク211による信号の書込みを行なうことが可能になる。
トレー15によってカートリッジ212を引込み、シャッタ開閉機構205によってディスクカートリッジ212のインナーシェル287を回転駆動しているときには、図119に示すように、ベースユニット40は下降位置にあり、このために位置決めピン223はディスクカートリッジ212から離間している。従ってディスクカートリッジ212のインナーシェルのラック289は図119に示すように、シャッタ開閉機構205のピボット261、262に対して相対的に下方に位置している。
これに対してシャッタ214の開放を完了し、スライダ31、32が前方側へ移動し、ベースユニット40が上昇した場合には、このベースユニット40上の位置決めピン223が図120に示すように、ディスクカートリッジ212を持上げる。従ってこの場合には、ディスクカートリッジ212のラック289はシャッタ開閉機構205のラック259に対して相対的に上方へ移動することになる。
このときにディスクカートリッジ212の公差等によって、このディスクカートリッジ212のシェルがシャッタ開閉機構205のピボット261、262に干渉した場合には、図121Aに示すように、シャッタ開閉機構205のベース256がコイルばね285に抗して時計方向に傾くように回転する。これによってカートリッジ212の公差等を吸収することができる。なおこの後ディスクカートリッジ212が退避すると、図121Bに示すように、コイルばね285によって、シャッタ開閉機構205のベース256は水平な状態に戻る。
次に、トレー15によって光ピックアップ43、44とアクセス可能な位置に引込まれるディスクカートリッジ212が、誤って逆様にトレー15上に載置された場合の誤挿入防止動作を説明する。図129および図130に示すように、ホルダ板21の下面には押圧用突部219が形成されている。従ってディスクカートリッジ212を図131に示すように逆様な状態でトレー15の凹部16上に載置し、この状態でトレー15を引込むと、図132および図133に示すように、このディスクカートリッジ212の先端側の部分が、ホルダ板21の押圧用突部219に当接する。このためにトレー15は図133Bに示す位置までしか引込まれず、この位置で押圧用突部219がトレー15上のディスクカートリッジ212を狭着するために、駆動用モータ60の駆動トルクが異常に大きくなり、トレー15が移動できなくなる。従ってこの状態で自動停止釦を押して排出動作を行なうことにより、ディスクカートリッジ212の誤装着に基づく引込み動作が未然に回避される。
またこのディスクプレーヤは、トレー15を誤って完全に脱落させるように引出すことを防止できるようにしている。この機構は図134に示される。上述の如くホルダ板21の先端側であってその左右両側にはそれぞれ折曲げ片295が下方に折曲げられて形成される。従ってトレー15を大きく引出すと、これらの折曲げ片295がトレー15の左右両側であってその最奥部に形成されている突条150の前方側の先端部に当接する。従ってそれ以上トレー15を引出すことができず、この位置でトレー15の引出し動作が停止する。従ってトレー15が筐体10の横長開口13から完全に抜出て脱落することはない。
なお上記実施の形態に係るディスクカートリッジ212のシャッタの開閉機構205において、シャッタ214の開放動作の後に、一方のピボット261のみならず、シャッタ開閉機構205の全体をカートリッ212から離間させるように退避させるようにしてもよい。またトレー15の引込み動作中にディスクカートリッジ212を積極的に保持する機構を、トレー15上に設けることも可能である。
またトレー15の引込み動作行程で、ディスクカートリッジ212のシャッタ214の開閉を行なわず、トレー引込みの完了状態において、シャッタ開閉機構205のみを独立に摺動動作させることによってディスクカートリッジ212のシャッタ214の開閉を行なうようにすることも可能である。
以上本願発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば本願発明は、各種のフォーマットの光ディスクに対する情報の書込みあるいは読出しのためのディスクプレーヤに適用可能である。また本願発明は、必ずしも光ディスクに限らず、ディスク状記録媒体を用いる記録再生装置に広く適用可能である。
本願発明は、ディスクカートリッジ、ベアディスク等の光ディスクを記録媒体とし、このような光ディスクを回転させながら光ピックアップによってアクセスし、これによって光ディスクに対する情報の読出しあるいは書込みを行なうディスクプレーヤに利用することが可能である。
トレーを引出した状態のディスクプレーヤの外観斜視図である。 上カバーを取出した状態のディスクプレーヤの外観斜視図である。 筐体を取外した状態のディスクプレーヤの外観斜視図である。 ホルダ板を取外してシャーシの部分を示したディスクプレーヤの外観斜視図である。 両側にスライダを備えるベースユニットの外観斜視図である。 筐体の構造を示す外観斜視図である。 シャーシの外観斜視図である。 シャーシに対するダイナミックダンパの取付けを示す分解斜視図である。 ダイナミックダンパを取付けたシャーシの平面図である。 同シャーシの側面図および正面図である。 連結板によって互いに連結されたスライダの外観斜視図である。 連結板による両側のスライダの連結の構造を示す分解斜視図である。 両側のレールと、案内板との関係を示す分解斜視図である。 ベースユニットと、駆動機構との関係を示す分解斜視図である。 ベースユニットの両側にスライダとレールとを取付けた状態の外観斜視図である。 トレーの外観斜視図である。 ホルダ板の外観斜視図である。 扉14を備える上カバーの分解斜視図である。 筐体10内におけるシャーシの懸架構造を示す外観斜視図である。 シャーシの4つのコーナの部分をそれぞれ高さ調整機構を備える懸架装置によって懸架した状態の外観斜視図である。 シャーシを4つのコーナの部分でそれぞれ高さ調整機構を介して懸架した状態であって、オイルダンパを取除いた状態の外観斜視図である。 コーナの所定の位置の懸架構造を示す要部拡大斜視図である。 入口側の部分における左右の懸架構造を示す要部斜視図である。 奥側の部分における左右の懸架構造を示す要部斜視図である。 懸架構造を示す入口側から見た正面図である。 高さ調整機構の外観斜視図および分解斜視図である。 高さ調整機構の取付けを示す筐体10の底面側の部分の外観斜視図である。 トレーの引出し状態を示す平面図である。 トレーを押込んだ状態の平面図である。 スライダを前方へ移動させた状態の平面図である。 図28〜図30に示すトレーおよびスライダの移動を示す側面図である。 駆動機構によるトレーの引込み開始前の状態を示す要部拡大平面図である。 駆動機構によるトレーの引込み開始状態を示す要部拡大平面図である。 駆動機構によるトレーの引込み状態を示す要部拡大平面図である。 駆動機構によるトレーの引込み完了の状態を示す要部拡大平面図である。 駆動機構によるスライダの移動開始動作を示す要部拡大平面図である。 駆動機構によるスライダの移動動作を示す要部拡大平面図である。 切換えレバーの取付けを示す拡大側面図である。 トレーの突部が切換えレバーを押した状態の拡大側面図である。 切換えレバーがスライダを押し始めた状態の拡大側面図である。 さらに切換えレバーがスライダを押した状態の拡大側面図である。 スライダが駆動機構によって駆動されて、切換えレバーがトレーを奥の方へ押圧する動作を示す拡大側面図である。 スライダが完全に前方へ移動した状態の切換えレバーの拡大側面図である。 トレー上における板ばねの取付けを示す要部斜視図である。 同板ばねの外観斜視図である。 切換えレバーが板ばねを介してトレーを奥の方へ押圧する動作を示す要部斜視図である。 スライダの上下の動作を案内する案内板の外観斜視図である。 同案内板の内側から見た外観斜視図である。 スライダが下降位置にある状態での案内板の正面図である。 同要部外観斜視図である。 案内板によって案内されながらスライダが上昇位置に移動したときの要部拡大側面図である。 同要部拡大斜視図である。 スライダの組立て状態の外観斜視図である。 スライダ上に設けられた突部を示すスライダの要部斜視図である。 レールを下側から見た状態の拡大斜視図である。 スライダが後退している状態の要部側面図である。 スライダが前進した状態の要部側面図である。 筐体の底部に設けられたハッチを示す筐体の逆様の状態の外観斜視図である。 ハッチを閉じた状態および開いた状態の要部斜視図である。 強制排出機構の要部斜視図である。 強制排出動作を行なっている状態の強制排出機構の要部斜視図である。 ハッチに代わる開閉蓋の構造を示す要部斜視図である。 ハッチに代わる摺動蓋の構造を示す要部斜視図である。 トレーの被案内部の構造を示す平面図および拡大側面図である。 トレーの底面図および拡大底面図である。 トレーを案内する左側のレールの斜視図および正面図である。 トレーを案内する右側のレールの斜視図および正面図である。 シャーシに対するレールの取付けを示す要部斜視図である。 トレーがほぼ引出された状態におけるレールによる案内構造を示す平面図および両側の拡大平面図である。 トレーがほぼ完全に押込まれた状態の平面図および両側の拡大平面図である。 トレーを両側のレールによって案内している状態を示す要部拡大正面図である。 駆動ギヤによって駆動しながらトレーを引出しているときの案内構造を示す要部拡大平面図である。 駆動ギヤによって駆動しながらトレーを引込んでいるときの案内構造を示す要部拡大平面図である。 トレーがほぼ引出された状態で、トレーの先端側に高さ方向の荷重が加わったときの案内構造を示す側面図および拡大側面図である。 粉塵防護壁を備えるトレーの底面図である。 チャックダウン状態のトレーの側面図、拡大縦断面図、および要部拡大斜視図である。 チャックアップ状態のトレーの側面図、要部縦側面図、および要部拡大斜視図である。 粉塵防護壁による防塵の動作を示す要部拡大平面図である。 粉塵防護壁による光ピックアップの衝撃吸収動作を示す要部拡大縦断面図である。 粉塵防護壁の外側部による光ピックアップの衝撃吸収動作を示す要部拡大縦平面図である。 変形例の粉塵防護壁による光ピックアップの防塵動作を示す要部斜視図である。 同粉塵防護壁の構造を示す拡大縦断面図および要部拡大側面図である。 トレーによって引込まれたディスクカートリッジの位置決めクランプのためのトレーの平面図である。 ディスクカートリッジを押圧するホルダを取付けたトレーの要部平面図である。 ホルダとシャッタ開閉機構とによるディスクカートリッジのガタ寄せの動作を示す要部平面図である。 このディスクプレーヤで用いられるベアディスク、ディスクカートリッジ、および開放型ディスクカートリッジを示す要部斜視図である。 ディスクカートリッジの平面図および底面図である。 開放型ディスクカートリッジの平面図および底面図である。 ホルダ板のローラによるディスクカートリッジの押圧動作を示す縦断面図および拡大断面図である。 チャックアップ動作を行なったときのホルダ板のローラによる押圧動作を示す要部縦断面図および拡大断面図である。 チャックアップ動作からチャックダウン状態に変化したときにおけるディスクカートリッジの位置決め動作を示す要部縦断面図および拡大縦断面図である。 トレーの凹部からディスクカートリッジが横にずれたときの矯正動作を示す要部縦断面図および拡大縦断面図である。 トレーの凹部からディスクカートリッジが外れた状態で排出動作が行なわれた状態の平面図および拡大平面図である。 トレーの凹部からディスクカートリッジが外れて排出動作が行なわれたときの矯正動作を示す正面図および拡大正面図である。 横方向の規制ガイドの変形例の構成を示す要部平面図および拡大平面図である。 上面の傾斜構造を示すトレーの斜視図である。 チャックリングを備えるホルダ板とトレーとの関係を示す要部斜視図である。 トレーが途中まで引出された状態の要部平面図である。 トレーの引出し動作とチャックリングとの関係を示す要部側面図、縦断面図、および拡大断面図である。 ディスクカートリッジとチャックリングとの関係を示す要部拡大縦断面図である。 開放型ディスクカートリッジ内の光ディスクのチャッキング動作を示す要部拡大縦断面図である。 ベアディスクのチャッキング動作を示す要部拡大縦断面図である。 トレーの引込みに伴うチャックリングのディスクカートリッジ上への移動動作を示す拡大縦断面図である。 トレーの引込みに伴うチャックリングのディスクカートリッジ上への移動動作を示す拡大縦断面図である。 チャックリングの狭着防止構造を備えない上カバーおよびホルダ板とチャックリングとの関係を示す参考図である。 筐体上におけるシャッタ開閉機構の取付けを示す要部斜視図である。 レール上におけるシャッタ開閉機構の取付けを示す要部斜視図である。 シャッタ開閉機構の要部斜視図である。 シャッタ開閉機構のベースの外観斜視図である。 シャッタ開閉機構の大きな板ばねの外観斜視図である。 シャッタ開閉機構の小さな板ばねの外観斜視図である。 シャッタ開閉機構のラックの外観斜視図である。 ピボット退避レバーとスライドカムとの関係を示す分解斜視図である。 ピボットを後退させるためのスライドカムとピボット退避レバーとラックとの関係を示す斜視図である。 ピボット退避レバーとスライドカムとによるピボットの退避動作を示す要部斜視図である。 ピボット退避レバーとスライドカムとによるピボットの退避前の状態および退避後の状態を示す要部斜視図である。 シャッタ開閉機構の取付けのための構造を備えるレールの斜視図である。 同レールに対するシャッタ開閉機構の取付け状態の外観斜視図である。 シャッタ開閉機構とディスクカートリッジとの係合構造を示す要部正面図である。 チャックアップ状態におけるシャッタ開閉機構とディスクカートリッジとの係合構造を示す要部正面図である。 チャックアップ状態およびチャックダウン状態におけるシャッタ開閉機構の傾きを示す要部拡大平面図である。 トレー上のディスクカートリッジとシャッタ開閉機構との相対的な関係を示す要部斜視図である。 シャッタ開閉機構に対するディスクカートリッジの係合構造を示す要部拡大正面図である。 トレーの引込み動作に連動するシャッタ開閉機構によるディスクカートリッジのシャッタの開放動作を開始する前の状態の要部平面図である。 トレーの引込み動作に連動するシャッタ開閉機構によるディスクカートリッジのシャッタの開放動作を示す要部平面図である。 トレーの引込み動作に連動するシャッタ開閉機構によるディスクカートリッジのシャッタの開放動作を示す要部平面図である。 トレーの引込み動作に連動するシャッタ開閉機構によるディスクカートリッジのシャッタの開放動作を示す要部平面図である。 シャッタが完全に開放された状態でピボットを後退させる動作を示す要部拡大平面図である。 ホルダ板の外観斜視図である。 同ホルダ板の下側から見た外観斜視図である。 ディスクカートリッジを表裏逆様にして引込み動作を行なっている状態を示す要部斜視図である。 ディスクカートリッジを逆様にして引込んだときの誤挿入防止動作を示す要部側面図である。 同要部斜視図である。 トレーの脱落防止動作を示す要部斜視図である。
符号の説明
10…筐体、11…上カバー、12…前面板、13…横長開口、14…扉、15…トレー、16…凹部、17…開口、20…シャーシ、21…ホルダ板、22…円形の開口、23…チャックリング、25…レール(左)、26…レール(右)、28…ダイナミックダンパ、31…スライダ(左)、32…スライダ(右)、33…連結板、34…ラック、35…カム溝、36…ボス、37…ねじりコイルばね、40…ベースユニット、41…ターンテーブル、42…スピンドルモータ、43…光ピックアップ(DVD用)、44…光ピックアップ(DVR用)、45、46…ガイドロッド、47…送りねじ、48…モータ、49…係合爪、53、54…ガイドロッド、55…送りねじ、56…モータ、57…係合爪、60…駆動用モータ、61…巻掛け伝動機構、62…ギヤトレーン、63、64…駆動ギヤ、68…ピン、69…案内板、70…スリット、71…スリット、75…高さ調整機構、76…支軸、77…止めねじ、78…段部、79…圧縮コイルばね、80…ばね掛けフック、81…高さ調整ねじ、82…懸架ばね、90…オイルダンパ、91…押圧部(ゴム)、100…ラック、101…ピン、102…切換えレバー、103…ねじりコイルばね、104…係合ピン、105…ポケット状カム、106…被押圧ピン、107…開口、108…突部、109…押えばね、110…変形部、111…平坦部、115…折曲げ片、117、118…突部、120…ハッチ、121…支軸、122…ねじりコイルばね、123…ストッパ(閉鎖位置規制)、124…ストッパ(開口位置規制)、125…円形の開口、126…アクセスホール、127…リブ、130…摺動軸、131…強制排出ギヤ、132…圧縮コイルばね、133…十字溝、134…ドライバー、137…開閉蓋、138…ヒンジ、141…摺動蓋、142…摺動ガイド、150…突条、151…円柱状部(高さ方向規制部)、152…円弧状突部(横方向規制部)、155…案内溝、156…高さ方向押え、157…下側受け、158…ガイドリブ、159…係止爪、162…案内溝、163…高さ方向押え、164…下側受け、165…係止爪、166…アーム、167…アイドラギヤ、168…摺動溝、170…挿入孔、171…係止孔、180…粉塵防護壁、181…当接突部、182…ストッパ、183…凹部、185…ストッパ、187…回動式壁部、200…ホルダ、201…切欠き、202…つる巻きばね、205…シャッタ開閉機構、211…ベアディスク、212…ディスクカートリッジ、213…開放型ディスクカートリッジ、214…シャッタ、215…アクセス用開口、216…板ばね、217…保持部、218…ローラ、219…押圧用突部、221…案内孔、222…挿通孔、223…位置決めピン、227…押圧ガイド、228…押圧ばね、235…リング状凹部、236…円弧状凹部、237…接触点、238…突部、240…コーナの接触点、241…エッジ、244…コーナのエッジ、245…接触点、247…曲面、248、249…傾斜面、256…ベース、257…板ばね(大)、258…板ばね(小)、259…ラック、260…弾性アーム、261、262…ピボット、266…係止部、267、268…凹部、269…押圧部、270…当接部、272…ピン、273…スライドカム、274…傾斜面、275…突部、276…ピボット退避レバー、277…ピン挿通孔、278…切込み、279…係止ピン、280…切込み、281、282…取付け片、285…コイルばね、287…インナーシェル、288…凹部、289…ラック、290…切欠き、295…折曲げ片

Claims (9)

  1. トレーによってディスク状記録媒体を読出し位置、あるいは書込み位置に引込むようにした記録および/または再生装置において、
    前記トレーの両側であってその最奥部の近傍にそれぞれ被ガイド部を設け、該被ガイド部を両側のレールの案内溝によって案内することを特徴とする記録および/または再生装置。
  2. 前記トレーの被ガイド部が、前記トレーの最奥部の近傍の両側に側方に突出する突条と、該突条の長さ方向のほぼ両端に連設される円柱状突部と、該円柱状突部の根元側の円弧状突部とを有し、前記円柱状突部の外周部が前記レールの案内溝と係合されて高さ方向の案内が行なわれ、前記円弧状突部の先端面が前記レールの表面と接触して幅方向の案内が行なわれることを特徴とする請求項1に記載の記録および/または再生装置。
  3. 前記レールの下面に移動方向に延びる摺動溝が形成され、該摺動溝がレールの下側受けに形成されたガイドリブを受入れることを特徴とする請求項1に記載の記録および/または再生装置。
  4. 前記レールの側面の壁部の内側にラックが設けられ、該ラックが駆動ギヤと噛合って駆動されることをにより、前記トレーが引込み方向および排出方向に移動されることを特徴とする請求項1に記載の記録および/または再生装置。
  5. 前記ラックに、アイドラギヤが噛合うことを特徴とする請求項4に記載の記録および/または再生装置。
  6. 前記アイドラギヤが、前記駆動ギヤの近傍において、前記レールに回転可能に支持されることを特徴とする請求項5に記載の記録および/または再生装置。
  7. 前記両側のレールの出口側の端部の近傍に、前記トレーの下面を受ける下側受けが設けられることを特徴とする請求項1に記載の記録および/または再生装置。
  8. 前記両側のレールの出口側の端部の近傍に、前記トレーの上面を押さえる高さ方向押さえが設けられることを特徴とする請求項1に記載の記録および/または再生装置。
  9. 前記両側のレールが、係止爪によってシャーシの側板部に固定されることを特徴とする請求項1に記載の記録および/または再生装置。
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