JP2006305174A - 遊技球を用いたスロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技制御手段と、払出制御手段と、を別個に備え、払い出された遊技球数を正確に報知でき、電断復旧時の制御が複雑化してしまうことを防止でき、さらに、メイン制御基板に不正な処理が行われた場合には直ちに発見できる遊技球を用いたスロットマシンを提供する。
【解決手段】遊技制御部41は、払出球検出スイッチ202が払出球を検出する毎に、取込済球/払出済球表示器16に表示されている払出済球数を加算更新する。また、電力供給が停止したときには、未払出球数の記憶を遊技制御部41でのみ保持し、電力供給が開始されたとき、未払出球数が残存する場合に、払出を再度要求し、当該要求に基づき払出制御部61が電断時の未払出球数の払出を行う。また、メイン制御基板を収容する収容ケースは、ケース本体402の開口をケースカバー403にて閉塞したときに、結合手段419aの外部への逸脱が被係合片453にて規制される。
【選択図】図124

Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関し、特には、遊技球を用いて賭数を設定することによりゲームを行うことが可能な遊技球を用いたスロットマシンに関する。
従来、スロットマシンでは、遊技媒体としてメダルを用いてゲームを行うことが可能なものが一般的であるが、近年、これらメダル式のスロットマシンを既存のパチンコ機が設置される遊技島にも設置したいという要望があることから、遊技媒体としてメダルの替わりに遊技球を用いてゲームを行うことが可能なスロットマシンが一部提案されている(例えば、特許文献1参照)。
遊技球を用いたスロットマシンは、例えば上皿等に待機する遊技球を内部に取り込むための取込装置を備え、この取込装置により遊技球が内部に取り込まれるとともに、所定数の遊技球が取り込まれたことを条件にゲームを実行することが可能とされ、ゲームの結果に応じて遊技球が払い出されるようになっている。
また、遊技球の払出を行う遊技機では、遊技の制御を行う遊技制御手段の負荷を軽減するために、遊技制御手段とは別個に遊技球の払出制御を行う払出制御手段を備えたものが提案されている。この場合には、遊技制御手段において入賞を判定した場合に、入賞に応じた賞球数の遊技球の払出要求(REQ信号のon、払出個数信号)を払出制御手段に対して送信し、払出制御手段が払出要求を受信し、当該払出要求により要求された数の遊技球の払出制御を開始するととともに、その旨(BUSY信号のon)を遊技制御手段に対して通知するようになっている(例えば、特許文献2参照)。
また、この種のスロットマシンにあっては、遊技の制御を行う遊技制御手段が設けられた遊技制御基板が搭載されているが、遊技動作を制御するプログラムが格納されるROM等を交換するなどして不正な遊技制御プログラムに改変される等の不正行為が行われる危険性があるため、これを防止するために、遊技制御基板を収納ボックスに収納するとともに、該収納ボックスを、開放が困難で、かつ、開放した際にはその痕跡が残るような構造とすることで、遊技制御基板に対する不正行為を困難としたものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−135671号公報 特開2004−65678号公報 特開2002−102418号公報
スロットマシンにおいては、一般に、ゲームの結果に対して払い出された遊技媒体数を表示して、遊技者に対して報知するようになっている(いわゆるペイアウト表示)。特許文献2に記載の遊技機では、遊技制御手段が、払出制御手段に対して払出要求を行った後、払出制御手段から払出要求に基づく払出が開始した旨の返信を検出した際に、入賞に応じた賞球数を減算しており、実際に賞球数分の遊技球の払出が完了していない状態で賞球数が減算されるので、遊技制御手段と払出制御手段とで払出数の認識に食い違いが生じてしまい、当該技術を前述のようにゲームの結果に対して払い出された遊技媒体数を報知するスロットマシンに適用すると、これらの報知を正確に行うことができないといった問題が生じる。
また、特許文献2に記載の遊技機では、前述のように遊技制御手段が、払出制御手段に対して払出要求を行った後、払出制御手段から払出要求に基づく払出が開始した旨の返信を検出した際に、入賞に応じた賞球数を減算しており、遊技制御手段と払出制御手段とで賞球の未払出数の認識にも食い違いが生じてしまうので、電断復旧時に電断時の状態で払出を復旧させる場合に、双方の制御手段同士の整合を図る必要があり、電断復旧時の制御が複雑化してしまうという問題が生じる。
また、上記特許文献3に記載のスロットマシンでは、収納ボックスが開放されたときにはその痕跡が残るため、遊技制御基板に対して不正行為が行われた可能性があることを直ちに発見することができるが、この収納ボックスは、遊技機本体の一部を構成する機構板に止着された取り付け台に着脱自在に取り付けられているため、正規な遊技制御基板が収納された収納ボックスが機構板から取り外され、不正な処理が施された遊技制御基板を収容した新規な収納ボックスに交換されてしまうと、不正な処理が行われた痕跡が残らないため、このような不正行為が行われたことを直ちに発見できないという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、遊技制御手段と、払出制御手段と、を別個に備える遊技球を用いたスロットマシンにおいて、入賞に伴って払い出された遊技球数を正確に報知できるとともに、電断復旧時の制御が複雑化してしまうことを防止でき、さらに、遊技の制御を行うメイン制御基板に不正な処理が行われることを防止できるとともに、メイン制御基板に不正な処理が行われた場合には直ちに発見することができる遊技球を用いたスロットマシンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、
遊技球を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記遊技球の払出を伴う払出入賞が発生したことに基づいて前記遊技球の払出を行う払出装置と、
前記払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出手段と、
前記払出入賞が発生したことに基づいて前記払出装置により払い出された払出球数に関する情報を表示する払出球数表示手段と、
遊技の制御を行うメイン制御手段と、
前記メイン制御手段と接続され、前記払出装置の制御を行うサブ制御手段と、
を備え、
前記メイン制御手段は、
前記払出入賞に応じた遊技球数のうち未払出分の未払出球数を記憶する未払出球数記憶手段と、
前記払出入賞が発生したときに、該払出入賞に応じた遊技球数を前記未払出球数記憶手段の未払出球数として設定する未払出球数設定手段と、
前記払出入賞が発生したときに、前記未払出球数記憶手段に設定された未払出球数の遊技球の払出を要求する払出要求信号を前記サブ制御手段に対して出力する払出要求信号出力手段と、
前記払出球検出手段が前記払出装置により払い出された遊技球を所定数検出する毎に、前記払出球数表示手段に表示されている払出球数に関する情報を更新表示する払出球数表示更新手段と、
前記払出球検出手段が前記払出装置により払い出された遊技球を検出する毎に、前記未払出球数記憶手段に記憶されている未払出球数を減算更新する未払出球数更新手段と、
を含み、
前記サブ制御手段は、
前記払出要求信号を検出したときに、該払出要求信号が要求する数の遊技球を前記払出装置により払い出させる払出制御を開始し、前記払出球検出手段により検出された遊技球数が、該払出要求信号が要求する遊技球数に到達することで当該払出制御を終了する払出制御手段と、
前記払出制御が開始したときに、前記メイン制御手段に対して払出制御開始信号を出力する払出制御開始信号出力手段と、
前記払出制御中に、前記メイン制御手段に対して払出制御中信号を出力する払出制御中信号出力手段と、
前記払出制御が終了したときに、前記メイン制御手段に対して払出制御終了信号を出力する払出制御終了信号出力手段と、
を含み、
前記未払出球数記憶手段は、前記遊技球を用いたスロットマシンへの電力供給が停止しても前記未払出球数を保持して記憶し、
前記払出要求信号出力手段は、前記遊技球を用いたスロットマシンへの電力供給が開始されたときに、前記未払出球数記憶手段に記憶されている未払出球数が残存する場合に、該残存する未払出球数の遊技球の払出を要求する払出要求信号を前記サブ制御手段に対して出力し、
前記遊技球を用いたスロットマシンは、
前記払出装置が取り付けられ、複数の機種間で構造が共通する本体ユニットと、
前記本体ユニットが備える設置部に対して取り外し自在に設置される分離ユニットと、
を備え、
前記本体ユニットは、
前記メイン制御手段が設けられたメイン制御基板を収容し、該メイン制御基板を収容するための開口を有するケース本体と、該ケース本体の開口を閉塞するためのケースカバーと、から構成される収容ケースと、
前記ケース本体の開口を前記ケースカバーにより閉塞して固着するための手段であって、前記ケース本体及び/または前記ケースカバーに設けられる固着関連部位を破壊しない限り前記ケース本体に対する前記ケースカバーの固着状態を解除することが出来ない固着手段と、
前記収容ケースを前記本体ユニットに取り付けるための手段であって、前記ケース本体及び/または前記ケースカバーに設けられる取り付け関連部位を破壊しない限り前記収容ケースの前記本体ユニットに対する取り付け状態を解除することが出来ない取り付け手段と、
前記取り付け手段による取り付け状態を解除した後、前記収容ケースを前記本体ユニットに取り付けるための手段であって、前記ケース本体及び/または前記ケースカバーに設けられる予備用取り付け関連部位を破壊しない限り前記収容ケースの前記本体ユニットに対する取り付け状態を解除することが出来ない予備用取り付け手段と、
を備え、
前記予備用取り付け手段は、前記収容ケースに設けられる結合部と、前記本体ユニットに設けられる被結合部と、前記結合部と前記被結合部とを結合する前記ケース本体及び前記ケースカバーとは別個に備えられる結合手段と、から構成され、
前記収容ケースは、前記ケース本体及び前記ケースカバーのいずれか一方に設けられ、前記結合手段を収容する開口を有する収容本体部と、前記ケース本体及び前記ケースカバーの他方に設けられ、前記ケース本体の開口を前記ケースカバーにて閉塞した状態において前記収容本体部の開口に収容されている前記結合手段の外部への逸脱を規制する収容カバー部と、から構成される結合手段収容部を備え、
前記本体ユニットは、前記収容ケースが該本体ユニットに取り付けられたときに前記結合手段収容部に係合して前記収容ケースの離脱を規制する係合片を備える、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、払出入賞が発生したゲームでは、メイン制御手段が払出入賞に応じた数の遊技球の払出を要求した後、サブ制御手段から当該払出要求に基づく払出制御が終了したときに出力される払出制御終了信号を検出したことを条件に、次ゲームへの移行が許容される。すなわち払出入賞の発生に基づき払い出すべき数の遊技球の払出が完了したことにより、次ゲームへの移行が許容されるので、払出入賞の発生に基づく遊技球の払出が完了していないにも関わらず、次のゲームへ移行してしまうことを防止できる。
また、払出球数表示手段に払出入賞が発生したことに基づいて払出装置により払い出された払出球数に関する情報が表示されるので、払出入賞の発生に伴い払い出された遊技球数を遊技者に分かりやすく認識させることができる。更に、メイン制御手段は、払出球検出手段が払出装置により払い出された遊技球を所定数検出する毎に、払出球数表示手段に表示されている払出球数に関する情報を更新表示するので、遊技球の払出状況を正確に報知することができる。
また、電断時には、未払出球数の記憶がメイン制御手段でのみ保持されるようになっており、電断復旧時においては、メイン制御手段で保持されている未払出球数が残存する場合に、該未払出球数の遊技球の払出をサブ制御手段に対して再度要求し、当該要求に基づきサブ制御手段が電断時の未払出球数の払出を行うようになっている。このため、電断復旧時において、サブ制御手段はメイン制御手段から再度送信された払出要求情報に基づいて通常の払出制御を行うのみで済むので、メイン制御手段とサブ制御手段が各々バックアップした内容の整合を図る必要がなく、電断復旧時の制御が複雑化することがない。
さらに、遊技の制御を行うメイン制御基板が収容された収容ケースが開放されたときだけでなく、該収容ケースが本体ユニットから取り外された場合においてもそれらの痕跡が確実に残るため、収容ケースを開放してメイン制御基板に不正な処理を施したり、収容ケースを本体ユニットから取り外して不正な処理が施されたメイン制御基板を収容した新規な収容ケースに交換するといった不正行為が行われても、これらの不正行為を直ちに発見して対処することができる。
また、本体ユニットは、取り付け手段と予備用取り付け手段とを備えているため、何らかの要因で取り付け関連部位を破壊して取り付け手段による取り付け状態を解除した場合においても、収容ケースを交換することなく、予備用取り付け手段を用いて再度本体ユニットに取り付けることができる。さらに、収容ケースを本体ユニットに取り付ける際に、係合片にて結合手段収容部が係止されることで、取り付け手段や予備用取り付け手段による取り付けを位置決めした状態で容易に行うことができるばかりか、結合手段を収容する収容本体部と該収容本体部からの逸脱を規制する収容カバー部とからなる結合手段収容部を、係合片が係合する被係合部として使用することができるため、係合片が係合する被係合部や結合手段の逸脱を規制する規制部と、結合手段収容部とを別個に形成する場合に比べて、収容ケースの構造が簡素化されるばかりか、製造コストを効果的に軽減することができる。
なお、ケース本体に対するケースカバーの固着を行う固着手段と、収容ケースの本体ユニットへの取り付けを行う取り付け手段とは、それぞれ別部材にて別個に構成されていてもよいし、ケース本体に対するケースカバーの固着とともに収容ケースの本体ユニットへの取り付けを行うことができる同一部材にて構成されていてもよい。
また、係合片は、結合手段収容部を構成する収容本体部または収容カバー部のいずれに係合するようにしてもよいし、あるいは収容本体部及び収容カバー部双方に係合するようにしてもよい。
なお、所定数の賭数とは、少なくとも1以上の賭数であって、2以上の賭数が設定されることや最大賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。
また、前記サブ制御手段は、前記メイン制御手段と直接接続されていても良いし、中継基板等を介して接続されていても良い。
また、前記払出球数表示更新手段は、払出球検出手段からメイン制御手段に対して直接入力された検出信号を所定数検出することに基づいて、払出球数表示手段に表示されている払出球数に関する情報を更新表示するようにしても良いし、サブ制御手段が払出球検出手段からの検出信号を検出した際に、その旨を示す検出信号をメイン制御手段に対して出力し、該サブ制御手段から出力された検出信号を所定数検出することに基づいて、払出球数表示手段に表示されている払出球数に関する情報を更新表示するようにしても良い。更に、サブ制御手段が払出球検出手段からの検出信号を所定数検出した際に、その旨を示す検出信号をメイン制御手段に対して出力し、該サブ制御手段から出力された検出信号を検出することに基づいて、払出球数表示手段に表示されている払出球数に関する情報を更新表示するようにしても良い。
また、払出球数に関する情報とは、例えば、払出球数そのものであっても良いし、払出球数を、賭数を設定するのに必要な単位球数で除算した値であっても良く、前者であれば、払出球数を正確に報知できるのに対して、後者であれば、払出球数によって設定することができる賭数の大きさを遊技者が容易に把握することが可能となる。また、ここでいう所定数とは、前者であれば、1球が該当し、後者であれば単位球数が該当することとなり、前者であれば、払出球が1検出される毎に払出球数に関する情報が更新され、後者であれば、単位球数の払出球が検出される毎に払出球数に関する情報が更新されることとなる。
また、前記未払出球数更新手段は、払出球検出手段からメイン制御手段に対して直接入力された検出信号を検出することに基づいて、未払出球数記憶手段に記憶されている未払出球数を減算更新するようにしても良いし、サブ制御手段が払出球検出手段からの検出信号を検出した際に、その旨を示す検出信号をメイン制御手段に対して出力し、該サブ制御手段から出力された検出信号を検出することに基づいて、未払出球数記憶手段に記憶されている未払出球数を減算更新するようにしても良い。
また、前記払出要求信号出力手段による払出要求信号の出力形態は、パルス信号であっても良いし、パラレル信号やシリアル信号であっても良い。
また、前記払出制御開始信号出力手段、前記払出制御中信号出力手段及び前記払出制御終了信号出力手段は、払出制御開始信号、払出制御中信号、払出制御終了信号を1種類の信号経路(例えば、1bitのパルス信号等)にて出力するようにしても良いし、各信号毎の信号経路(例えば、各々1bit毎のパルス信号等)にて出力するようにしても良い。また、これら各信号の出力形態は、払出要求信号と同様に、パルス信号であっても良いし、パラレル信号やシリアル信号であっても良い。
本発明の請求項2に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、
前記サブ制御手段側の前記払出制御に伴う異常を判定する払出制御異常判定手段と、
前記払出制御異常判定手段が前記払出制御に伴う異常を判定したときに、該異常を報知する払出異常報知手段と、
を含み、
前記メイン制御手段は、前記払出異常報知手段が前記異常の報知中であっても前記サブ制御手段から出力される前記払出制御開始信号、前記払出制御中信号及び前記払出制御終了信号の検出を継続して行う、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、メイン制御手段が払出制御に伴う異常を判定し、その旨の報知中であっても、サブ制御手段から出力される払出制御開始信号、払出制御中信号及び払出制御終了信号の検出を継続して行っているので、このような場合でもメイン制御手段がサブ制御手段による払出制御の状況を把握することができる。
なお、前記払出異常報知手段は、ランプの点灯態様や表示器の表示態様、音声の出力等によって払出制御に伴う異常を報知するようにしても良いし、払出制御に伴う異常を示す信号を呼出ランプやホールコンピュータ等の周辺機器に出力することで、当該異常を報知するようにしても良い。
本発明の請求項3に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項2に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、前記払出異常報知手段が前記異常の報知中において前記払出制御終了信号を検出したときに、該払出異常報知手段による異常の報知を自動的に終了させる異常報知終了手段を含む、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、メイン制御手段が払出制御に伴う異常を判定し、その旨の報知中に、サブ制御手段から払出制御終了信号を検出したとき、すなわちサブ制御手段による払出制御が正常に完了した場合には、払出異常報知手段による異常の報知が自動的に終了するので、極力遊技に支障を来すことがないようにできるばかりか、報知の解除操作を行う手間を省くこともできる。
本発明の請求項4に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜3のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記移行許容手段は、前記払出球検出手段により検出された遊技球数が前記払出入賞に応じた遊技球数に到達したか否かに関わらず、前記サブ制御手段から前記払出制御終了信号を検出したときに、次ゲームへの移行を許容する、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、メイン制御手段が、払出球検出手段の検出に基づいてサブ制御手段に対して要求した遊技球数の払出を確認できない場合でも、サブ制御手段から払出制御終了信号を検出することで、次ゲームへ移行することが許容される。すなわちメイン制御手段が払出球検出手段の検出を取りこぼした場合でも、実際に払出の制御を行っているサブ制御手段が正常に払出制御を完了していれば、次ゲームへ移行することが可能となるので、ゲームの進行を迅速に行うことができる。
本発明の請求項5に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜4のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
記憶媒体に記憶された有価価値を用いて前記遊技球の貸出要求を出力する貸出装置に対応して設けられ、
前記サブ制御手段は、
前記貸出装置から出力される接続確認信号が入力される接続確認信号入力手段と、
前記貸出要求を検出したときに、前記接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されていることを条件に、該貸出要求が要求する数の遊技球を前記払出装置により払い出させる貸出制御を行う貸出制御手段と、
前記接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されているか否かを特定可能な接続特定信号を前記メイン制御手段に対して出力する接続特定信号送信手段と、
を含み、
前記メイン制御手段は、前記接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されていない旨を示す接続特定信号が入力された場合に、前記取込制御を不能にする取込制御不能化手段を含む、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、貸出装置から貸出要求を検出したときに、貸出装置とスロットマシンとが接続されていることを条件に遊技球の貸出が行われるので、貸出装置とスロットマシンが正常に接続されていないにも関わらず遊技球の貸出が行われてしまうことを防止できるうえに、貸出装置とスロットマシンが接続されていない場合には、新たにゲームを行うために遊技球の取込制御が行われなくなるので、ゲームを行うにあたって貸出装置とスロットマシンの接続を担保することができる。また、メイン制御手段は、サブ制御手段から出力される接続特定信号に基づいて貸出装置とスロットマシンが接続されているか否かを特定しており、遊技の制御を行うメイン制御手段にスロットマシン外の貸出装置からの信号が直接入力されることがないので、外部から不正な信号がメイン制御手段に入力されて遊技の制御に影響を与えてしまうことを防止できる。
本発明の請求項6に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜4のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
記憶媒体に記憶された有価価値を用いて前記遊技球の貸出要求を出力する貸出装置に対応して設けられ、
前記サブ制御手段は、
前記貸出装置から出力される接続確認信号が入力される第1の接続確認信号入力手段と、
前記貸出要求を検出したときに、前記第1の接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されていることを条件に、該貸出要求が要求する数の遊技球を前記払出装置により払い出させる貸出制御を行う貸出制御手段と、
を含み、
前記メイン制御手段は、
前記貸出装置から出力される接続確認信号が入力される第2の接続確認信号入力手段と、
前記第2の接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されていない場合に、前記取込制御を不能にする取込制御不能化手段と、
を含む、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、貸出装置から貸出要求を検出したときに、貸出装置とスロットマシンとが接続されていることを条件に遊技球の貸出が行われるので、貸出装置とスロットマシンが正常に接続されていないにも関わらず遊技球の貸出が行われてしまうことを防止できるうえに、貸出装置とスロットマシンが接続されていない場合には、新たにゲームを行うために遊技球の取込制御が行われなくなるので、ゲームを行うにあたって貸出装置とスロットマシンの接続を担保することができる。また、メイン制御手段及びサブ制御手段には、貸出装置から出力された接続確認信号が各々入力され、貸出装置とスロットマシンが接続されているか否かを特定しているので、メイン制御手段とサブ制御手段の双方で、貸出装置が接続されているか否かを確実に判定することができる。
本発明の請求項7に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
遊技者所有の遊技球を貯留する遊技球貯留部と、
前記遊技球貯留部に貯留された遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部と、
前記遊技球貯留部に貯留された遊技球を取り込む取込動作を行う取込装置と、
前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球を検出する取込遊技球検出手段と、
を備え、
前記メイン制御手段は、
前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置の取込動作により遊技球を取り込むための取込制御を行う取込制御手段と、
前記取込装置の取込動作により1単位の賭数を設定するのに必要な単位球数の遊技球が取り込まれる毎に賭数の設定を行う賭数設定手段と、
を含み、
前記取込制御手段は、
前記取込要求操作部が操作されたことにより、前記遊技球貯留部に遊技球が貯留されているか否かに関わらず、規定の動作量の取込動作を前記取込装置に行わせる取込動作制御手段と、
前記取込動作が終了した後に前記取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたか否かを判定する取込遊技球数判定手段と、
前記取込遊技球数判定手段により前記取込要求数に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されていないと判定されたときに、前記規定の動作量の取込動作を前記取込装置に再度行わせる取込動作再制御手段と、
前記取込遊技球数判定手段により前記取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたと判定されたとき、または前記取込動作再制御手段による取込動作の再試行回数が所定回数に達したときに取込制御を終了させる取込制御終了手段と、
を含む、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、取込要求操作部が操作されたときには、遊技球貯留部に遊技球が貯留されているか否かに関わらず、規定の動作量の取込動作が行われるため、従来の遊技機に比較して遊技球の取込を速やかに行うことが可能となり、遊技を円滑に進行することができる。また、取込動作の終了後、取込要求数に応じた数の遊技球が取り込まれない場合には、規定の動作量の取込動作が再度行われるとともに、取込動作の再試行回数が所定回数に達しても取込要求数に応じた数の遊技球が取り込まれない場合には、一連の取込制御が終了するので、取込動作が延々と行われてしまうといった不都合を防止できる。
なお、取込動作の動作量とは、例えば、取込装置の取込動作がステッピングモータにおいて実行される場合には、モータのステップ数が該当する。また、取込装置の取込動作がソレノイドの駆動により実行される場合には、駆動の回数が該当する。また、取込装置の取込動作がステッピングモータ以外のモータにおいて実行される場合には、モータの駆動時間が該当する。
本発明の請求項8に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
遊技者所有の遊技球を貯留する遊技球貯留部と、
前記遊技球貯留部に貯留された遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部と、
前記遊技球貯留部に貯留された遊技球を取り込む取込動作を行う取込装置と、
前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球を検出する取込遊技球検出手段と、
を備え、
前記メイン制御手段は、
前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置の取込動作により遊技球を取り込むための取込制御を行う取込制御手段と、
前記取込装置の取込動作により1単位の賭数を設定するのに必要な単位球数の遊技球が取り込まれる毎に賭数の設定を行う賭数設定手段と、
を含み、
前記取込制御手段は、
前記取込要求操作部が操作されたことにより、前記遊技球貯留部に遊技球が貯留されているか否かに関わらず、該取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた動作量の取込動作を前記取込装置に行わせる取込動作制御手段と、
前記取込動作が終了した後に動作量に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたか否かを判定する取込遊技球数判定手段と、
前記取込遊技球数判定手段により前記動作量に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されていないと判定されたときに、前記取込要求数から前記取込遊技球検出手段により検出された遊技球数を減算した不足数分に応じた動作量の取込動作を前記取込装置に再度行わせる取込動作再制御手段と、
前記取込遊技球数判定手段により前記動作量に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたと判定されたとき、または前記取込動作再制御手段による取込動作の再試行回数が所定回数に達したときに取込制御を終了させる取込制御終了手段と、
を含む、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、取込要求操作部が操作されたときには、遊技球貯留部に遊技球が貯留されているか否かに関わらず、取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた動作量の取込動作が行われるため、従来の遊技機に比較して遊技球の取込を速やかに行うことが可能となり、遊技を円滑に進行することができる。また、取込動作の終了後、動作量に応じた数の遊技球が取り込まれない場合には、不足数分に応じた動作量の取込動作が再度行われるとともに、取込動作の再試行回数が所定回数に達しても動作量に応じた数の遊技球が取り込まれない場合には、一連の取込制御が終了するので、取込動作が延々と行われてしまうといった不都合を防止できる。
なお、取込動作の動作量とは、例えば、取込装置の取込動作がステッピングモータにおいて実行される場合には、モータのステップ数が該当する。また、取込装置の取込動作がソレノイドの駆動により実行される場合には、駆動の回数が該当する。また、取込装置の取込動作がステッピングモータ以外のモータにおいて実行される場合には、モータの駆動時間が該当する。
本発明の請求項9に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項7または8に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記取込制御手段は、前記取込装置の取込動作により既に遊技球が取り込まれている状態において前記取込要求操作部が操作されたときに、該取込要求操作部の操作に対して定められた取込指定数から前記既に取り込まれた遊技球数を減算した数を前記取込要求数として設定する取込要求数設定手段を含む、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、取込装置の取込動作により既に遊技球が取り込まれている状態において取込要求操作部が操作されたときには、当該操作に応じた取込指定数から既に取り込まれた遊技球数を減算した数が取込要求数として設定され、該設定された取込要求数に基づいて遊技球の取込動作が行われるため、遊技球の取込を一層速やかに行うことができる。
本発明の請求項10に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜9のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記本体ユニットは、
前記払出装置と、該払出装置により払い出される遊技球を貯留するための払出球貯留部と、該払出球貯留部に貯留された遊技球を前記払出装置に誘導する貯留球誘導路と、が設けられる上部機構板部材と、
前記上部機構板部材とは別個に形成され、前記払出装置から払い出される遊技球を誘導する払出球誘導路が設けられる下部機構板部材と、
を備え、
前記収容ケースは、前記取り付け手段または前記予備用取り付け手段により前記下部機構板部材に取り付けられている、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技球を払い出す払出装置に何らかの不具合が発生した場合でも、それに伴い機構板全体を設計変更あるいは交換すること等なく、設計変更や交換を部分的に行うことができるとともに、メイン制御基板を収容した収容ケースを機構板から取り外す必要がないため、メイン制御基板に対する不正行為を極力防止することができる。
本発明の請求項11に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜10のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記サブ制御手段が設けられたサブ制御基板を、前記メイン制御基板とともに前記収容ケース内に収容した、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、サブ制御基板を収容する収容ケースを、メイン制御基板を収容する収容ケースと別個に設ける必要がないので、製造コストを増加させること等なく、メイン制御基板のみならずサブ制御基板に対する不正行為を極力防止することができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
(1)スロットマシンの概略説明
本発明が適用された実施例としての遊技球を用いたスロットマシン1(以下、スロットマシン1と略称する)の概略構成を、図1〜図6を参照して以下に説明する。図1はスロットマシン1を斜め前方から見た斜視図であり、図2は外枠に対して枠基体を開放した状態のスロットマシン1を斜め前方から見た斜視図であり、図3は本体枠に対して上部前面扉及び下部前面扉を開放した状態を示す斜視図であり、図4はスロットマシン1を示す正面図であり、図5は上皿を示す平面図であり、図6は枠基体の内部を示す正面図であり、図7(a)は上部前面扉を示す背面図であり、(b)は下部前面扉を示す背面図である。
本実施例のスロットマシン1は、図1〜図3に示されるように、遊技場に設置される図示しない遊技機設置島に本体部を設置するための外枠25と、該外枠25の一側辺に開閉自在に枢支される枠基体26と、から主に構成されている。枠基体26は、特に図3に示されるように、外枠25の前面開口を閉塞可能な大きさに形成された本体枠27と、該本体枠27の一側辺上部に開閉自在に枢支され、前面中央にリール2L、2C、2Rを透視可能な透視窓3が形成された上部前面扉28と、本体枠27の一側辺下部に開閉自在に枢支され、前面に後述する上皿12や各種操作ボタン等が配設された上皿受部4が前方に向けて膨出するように形成された下部前面扉29と、を備えている。
本体枠27の上部には、リール2L、2C、2Rが左右方向に向けて並設されたリールユニット30が、後述するように本体枠27に設けられた設置部に対して分離自在に設置されているとともに、前面下部には、パチンコ球を貯留可能な下皿11及び灰皿14が設けられた下皿受部31が前方に向けて突設されている。
本体枠27に設けられる施錠装置23の鍵穴23a(図4参照)に挿入した所定のキーを反時計回り方向に回転操作することにより、外枠25に対する枠基体26の施錠が解除されて、図2に示されるように枠基体26を開放することができるようになっているとともに、前記所定のキーを時計回り方向に回転操作することにより、本体枠27に対する上部前面扉28の施錠が解除されて、図3に示されるように上部前面扉28を開放することができるようになっている。また、上部前面扉28を開放することにより、本体枠27に対する下部前面扉29の係止状態を解除するための係止解除操作が可能となり、該係止解除操作を行うことにより、本体枠27に対して下部前面扉29を開放することができるようになっている。
(1−1)スロットマシンの前面
特に図4に示されるように、上部前面扉28の前面上端部には、遊技効果ランプ71a(図16参照)が内蔵された遊技効果ランプ部71が左右方向に延びるように設けられているとともに、下端部には、左右方向の中央位置に当該遊技機の製造メーカーのロゴ等を表示可能なメーカー名表示部58が設けられた装飾部57が設けられている。左右側端部には、遊技効果ランプ72La及び遊技効果LED72Lb(図16参照)が内蔵された遊技効果ランプ・LED部72Lと、遊技効果ランプ72Ra及び遊技効果LED72Rb(図16参照)が内蔵された遊技効果ランプ・LED部72Rが、上部前面扉28の上端から下端にかけて一連に設けられている。
また、遊技効果ランプ・LED部72Lの上部位置には、入賞の発生に伴う賞球の払出時に点灯する入賞払出LED74aが内蔵される入賞払出表示部74が設けられているとともに、遊技効果ランプ・LED部72Rの上部位置には、払出球の球切れ時に点灯する球切れ表示LED75aが内蔵される球切れ表示部75が設けられている。
これら遊技効果ランプ部71、遊技効果ランプ・LED部72L、72Rにより囲まれた上部前面扉28の前面には、中央に透視窓3が形成されるとともに、その周囲に後述する各種表示部が形成された遊技パネル24が設けられている。遊技パネル24は、上方の遊技効果LED部71から下方の下部装飾部57にかけて延びる1枚のパネルにて構成されているとともに、その前面は、上下方向の略中央位置に装着された左右方向を向く装飾部材56にて上下の領域に区画されている。
遊技パネル24の装飾部材56よりも上方の領域には、上部前面扉28の背面に設けられる演出装置としての液晶表示器51aを透視可能な演出用透視窓51が、左右方向の中央位置に印刷形成されているとともに、該演出用透視窓51の左右側には、上部前面扉28の背面に設けられる装飾効果LED76La、76Raにより面発光する装飾効果LED部76L、76Rが設けられている。
遊技パネル24の装飾部材56よりも下方の領域には、外周に複数種類の図柄が配列されたリール2L、2C、2Rを透視するための透視窓3と、各種表示部16、17、77〜85と、がそれぞれ印刷形成されている。各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ34L、34C、34R(図16参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3を透して3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。なお、透視窓3から視認できる各リールの領域を、各リールに対応させて左可変表示部22L、中可変表示部22C、右可変表示部22R(領域)と呼ぶ(図4参照)。この可変表示部としての各可変表示部22L、22C、22Rからは、各リールに描かれた複数の図柄のうち、連続する3つの図柄が上段、中段、下段の位置に表示される。
透視窓3の左右側には、遊技に関連する演出の表示に使用される演出用表示部54、55が設けられており、これら左右の演出用表示部54、55は、遊技パネル24の後面に上下方向に向けて配置される複数の演出用ランプ54a〜54e、55a〜55e(図16参照)にて、上下方向に向けて区画された各領域をそれぞれ個別に表示できるようになっている。
透視窓3の下側には、遊技の進行に関連する情報が表示される各種表示部16、17、77〜85が印刷形成されている。
取込済球/払出済球表示部16には、賭数の設定に使用された使用済球数と、取り込まれたものの最小単位の賭数を設定する際に必要な単位球数(本実施例では5球)に満たないために未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数との合算値である取込済球数や、入賞の発生に伴う賞球数のうち既に払い出された払出済球数が、内蔵される取込済球/払出済球表示器16a(図16参照)にて表示される。遊技補助表示部17には、後述するビッグボーナスやレギュラーボーナス中における総賞球数やエラーが検知された際に当該エラーの種類を示すエラーコードが、内蔵される遊技補助表示器17a(図16参照)にて表示される。
賭数表示部77、78、79は、遊技者がゲームに賭数を設定した場合に、その賭数に応じて内蔵された賭数表示LED77a、78a、79a(図16参照)が点灯する。
リプレイ表示部80は、リプレイ入賞が発生した場合に、その内部に内蔵されたリプレイLED80a(図16参照)が点灯する。スタート表示部82は、賭数が設定されることによりスタート操作をすることが可能となった場合に、その内部に内蔵されたスタートLED82a(図16参照)が点灯し、有効なスタート操作が検出されることにより消灯する。投入指示表示部83は、パチンコ球を取込可能な状態である場合に、その内部に内蔵された投入指示LED83a(図16参照)が点滅し、パチンコ球を取込不可能な状態である場合に消灯する。
ウェイト表示部81は、ウェイトタイム中にスタート操作が検出された場合に、その内部に内蔵されたウェイトLED81a(図16参照)が点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、ゲームがあまりに速く進行しすぎてしまうことを規制するために設定されたゲーム進行規制期間であり、このウェイトタイム中にスタート操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後にリールが始動するように設定されている。
また、型式名表示部84は、遊技機の型式名等が表示される表示部であり、証紙表示窓85は、製造業者名、製造番号及び製造年月日等を表記してある証紙を透視可能とするための証紙用透視窓である。
下部前面扉29の前面左右端部には、遊技効果LED73a(図16参照)が内蔵された上下方向を向く遊技効果LED部73L、73Rが、上方の遊技効果ランプ・LED部72L、72Rの下端から連続するように設けられているとともに、これら左右の遊技効果ランプ・LED部72L、72R間上部には、前述した上皿受部4が形成されている。
上皿受部4の上面には、特に図5に示されるように、ゲームに使用するパチンコ球及び本体枠27の背面に設けられる払出装置200(図16参照)から払い出されたパチンコ球を貯留する上皿12が、左側端部から中央部に向けて設けられている。上皿12の右側には、上皿12から賭数を1設定するのに必要な数のパチンコ球の取込を指示する際に操作される1BETボタン5及び上皿12から1ゲームにおいて許容される最大賭数(本実施例では3)を設定するのに必要な数のパチンコ球の取込を指示する際に操作されるMAXBETボタン6、取込済球を精算して上皿12に返却させる際、または上皿12に貯留されているパチンコ球及び下部前面扉29の背面に設けられた取込装置100内のパチンコ球を下皿11に返却させる際に操作される精算ボタン10、並設されたカードユニット15(図4参照)に受付中のプリペイドカードから読み出された有価価値の残額が表示される残額表示器18a(図16参照)が内蔵される残額表示部18、残額表示器18に表示された有価価値の残額の範囲でパチンコ球の貸出を受ける際に操作される球貸ボタン19、並設されたカードユニット15に受付中のプリペイドカードを返却させる際に操作される返却ボタン20、及び当該下部前面扉29の内部に設けられる取込準備球通路110や取込装置100内に残存するパチンコ球を外部から視認可能とするための残存球視認窓32がそれぞれ配設されている。
なお、本実施例においては、上皿12から賭数を1設定するのに必要な数のパチンコ球の取込を指示する際に操作される1BETボタン5が配設されているが、該1BETボタン5の替わりに、上皿12からパチンコ球を1球ずつ取り込む際に操作される1球取込ボタンを配設してもよい。
また、下部前面扉29の前面における上皿受部4の左側端部には、本体枠27の背面に設けられる払出装置200から払い出されたパチンコ球を、下部前面扉29の前面に形成される上皿12に流出させるための連通口13が配設されているとともに、上皿受部4の上方中央位置には、上皿12に貯留されているパチンコ球を、取込装置100を経由させることなく、後述する球抜き通路120(図13、図14参照)を介して下皿11に返却させる際に操作される球抜きレバー21が配設されている。
上皿12は上皿受部4の上面に凹設されてなり、投入されるパチンコ球が貯留される貯留部12aと、貯留部12aから取込装置100に向けて流下するパチンコ球を整流する帯状の整流部12bと、から構成されており、その底面は貯留部12aから取込装置100に向けて下り傾斜に構成されている。また、図5及び図13、図14に示すように、整流部12bの下流部、すなわち、上皿12から流入したパチンコ球を取込装置100に導いて供給するための取込準備球通路110との連設部には、整流部12bを流下するパチンコ球を球抜き通路120内に流出させるための流出口121が形成されているとともに、流出口121は、下部前面扉29の前面における上皿12の上部に設けられた球抜きレバー21のスライド操作に応じて連動するように設けられた開閉シャッタ122(図14参照)により開閉するようになっている。
また、図5に示されるように、上皿12の長手方向の一端部側に貯留部12aが形成されていることで、例えばスロットマシン1の側方に球貸機(図示略)が配置された場合等において、この球貸機から延設される供給ノズル(図示略)を介して貸出される貸出球を上皿12に直接受け入れることができるようになっている。さらに、上皿受部4の長手方向における左側端部にパチンコ球を貯留するための貯留部12aを配設されているとともに、右側端部にゲームを開始するために操作するスタートボタン7が配設されている。すなわち、貯留部12aとスタートボタン7とがそれぞれスロットマシン1の前面における左右端部側にそれぞれ別々に離間して配設されているため、遊技者によるゲームの開始操作と貯留部12aへのパチンコ球の投入操作とを左右の手で効率よく行うことができるため、ゲームを進行するための操作性が効果的に向上する。なお、貯留部12aとスタートボタン7とは、スロットマシン1の前面における左右方向の中央位置を基準として、それぞれが上皿受部4の左右方向中央位置よりも左側及び右側の端部に別々に配設されていれば、それぞれがスロットマシン1の前面における左右方向の端部側に配設されていることになる。
このように、上皿12は上面が開口する皿状に形成されていることで、貯留されているパチンコ球を上方から手で取り出すことができるとともに、上皿12に貯留されたパチンコ球は、下流側の整流部12bにおいて3条に分流され、図13、図14に示すように、これら分流されたパチンコ球が、取込準備球通路110を流下して取込装置100に供給されるようになっているため、上皿12から取込装置100へのパチンコ球の供給速度を向上させることが可能となり、これにより取込装置100によるパチンコ球の取込速度も向上させることができる。
また、下流側の整流部12bを流下したパチンコ球は、上皿受部4の内部に配置される取込準備球通路110内を流下し、同じく上皿受部4の内部に配置された取込装置100に誘導されるようになっているため、取込準備球通路110内に流入したパチンコ球は、残存球透視窓32を除き、下部前面扉29の外部から視認不能となるとともに、手で取り出すことができないとともに、このように取込装置100や取込準備球通路110が下部前面扉29の内部に配設されていることで、外部から取込装置100や取込準備球通路110の内部に針金等の異物を挿入すること等が困難となるため、異物を挿入して不正に球検出を行わせて賭数を設定するといった不正行為が効果的に抑止される。
上皿受部4の前面には、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップボタン8L、8C、8R等が設けられている。また、下部前面扉29の前面における上皿受部4の下方には、本体枠27の前面下部に設けられるスピーカ53a(図16参照)から出力される効果音等を放音するための複数の放音孔からなる放音部53が、左右方向の中央よりやや左側に設けられている。
下部前面扉29の下方には、払出装置200から払い出された後、連通口13からオーバーフローして流下されたパチンコ球を下皿11に流出させるための払出口9が設けられるとともに、その前方には、該払出口9から払い出されたパチンコ球や、上皿12から取込装置100により取り込まれて排出(返却)されたパチンコ球を貯留する下皿11と、灰皿14が配設された下皿受部31が設けられている。
下皿11の底面には、下皿11に貯留されたパチンコ球を取り出すための取出口11aが形成されており、下皿11の前部に設けられたレバー11bのスライド操作により取出口11aを閉塞するシャッタ11cを開放することで、下皿11に貯留されたパチンコ球が該下皿11の下方に配置される図示しない球箱等に流出し、下皿11に貯留されたパチンコ球を容易に取り出すことができるようになっている。
(1−2)本体枠の前面
本体枠27には、図6に示されるように、リール2L、2C、2Rが並設されたリールユニット30が設置されているとともに、該リールユニット30の下方には、下皿11が形成された下皿受部31が前方に膨出するように設けられている。本体枠27の前面上部には、演出画像等を制御するための演出制御基板90と、効果音、ランプ等を制御するための音声ランプ基板130が収容された演出制御基板ケース170が取り付けられているとともに、演出制御基板ケース170における音声ランプ基板130側の上部には、音量を調整するための音量スイッチ131が設けられている。
演出制御基板ケース170の左側には、音声ランプ基板130と上皿LED中継下基板132とを中継する上皿LED中継上基板133が取り付けられているとともに、その下方には、払出制御基板60と賞球LED基板143(図7参照)と中継基板とを中継する賞球球切れLED中継基板134が取り付けられている。
演出制御基板ケース170の下方には、リール2L、2C、2Rが左右方向に向けて並設されている。各リール2L、2C、2Rには、リールモータ34L、34C、34Rが備えられており、該リールモータ34L、34C、34Rの駆動により各リール2L、2C、2Rが縦方向に回転し、外周に配列された図柄が可変表示されるようになっているとともに、それぞれのリールの回転基準位置を検出するリールセンサ35L、35C、35Rが備えられており、このリールセンサ35L、35C、35Rにより所定の図柄の停止位置を導出できるようになっている。また、各リール2L、2C、2Rには、各リール2L、2C、2Rにおける可変表示領域(上、中、下段の表示領域)を裏面側から個別に照射可能な複数のリールランプ33La〜33Lc、33Ca〜33Cc、33Ra〜33Rcがそれぞれ上、中、下段に配置されたリールランプ基板135L、135C、135Rが設けられており、これら各33La〜33Lc、33Ca〜33Cc、33Ra〜33Rcは、透視窓3に表示される各図柄をリールの背面側から点灯するバックライトとして機能するようになっている。
リール2L、2C、2Rの下方には、リール2L、2C、2Rを回転または停止させるために、遊技制御基板40とリールモータ34L、34C、34Rとを中継するとともに、遊技制御基板40と遊技状態表示LED基板151(図7参照)及びリールランプ基板135L、135C、135Rとを中継するリール中継基板136が取り付けられている。
また、リール2L、2C、2Rの右側には、上部前面扉28を閉鎖位置にて係止するための透視窓枠係止片228a、228bが、上下2箇所に設けられているとともに、その下方には、施錠装置23の錠前23bが設けられている。
リールユニット30の下方左側には、下部前面扉29を閉鎖位置にしたときに、本体枠27の背面側に配設される払出球通路208と下部前面扉29の連通口13とを連通させるための球連通路285bが形成されている。球連通路285bの下方には、前述した上皿LED中継下基板132が取り付けられているとともに、さらにその下方には、接続端子板70と残高表示基板とを中継する残高表示中継基板137が取り付けられている。なお、残高表示中継基板137の右側には、スピーカ53aが取り付けられている。
スピーカ53aの右側には、設定値の変更または確認に使用する設定キースイッチ36と、設定値を選択する設定スイッチ37と、打止めの有無を選択する打ち止めスイッチ39と、が上面左右方向に向けて配設されたキースイッチ基板138が取り付けられている。
キースイッチ基板138の上方には、遊技制御基板40と演出制御基板90とを中継する周辺コマンド中継基板164と、遊技制御基板40と音声ランプ基板130とを中継する周辺電源中継基板165と、遊技制御基板40と操作部中継基板153(図7参照)とを中継する前板下中継基板166と、が左右方向に並設された状態で取り付けられている。
(1−3)上部前面扉の背面
上部前面扉28の背面上部には、図7(a)に示されるように、遊技効果ランプ71aが複数配設された左右方向を向く上部ランプ基板139が取り付けられるとともに、該上部ランプ基板139の左右側には、遊技効果LED(図示略)が設けられた上部LED右基板140R、上部LED左基板140Lが取り付けられている。左右側部には、遊技効果ランプ72La及び遊技効果LED72Lb(図144参照)が複数配設された上下方向を向くサイドランプ・LED右基板141R、遊技効果ランプ72La及び遊技効果LED72Lb(図144参照)が複数配設された上下方向を向くサイドランプ・LED左基板141Lがそれぞれ取り付けられている。サイドランプ・LED右基板141Rの上方には、球切れ表示LED75aが設けられた球切れLED基板142が取り付けられており、また、サイドランプ・LED左基板141Lの上方には、入賞払出LED74aが設けられた賞球LED基板143が取り付けられている。
上部中央位置には、液晶表示器51aを有する液晶ユニット1230が取り付けられているとともに、該液晶ユニット1230の内部には、演出制御基板90と液晶表示器51aのインバータ基板である液晶インバータ基板144及び液晶表示器51aとを中継する液晶中継基板145と、前記液晶インバータ基板144と、が設けられている。液晶ユニット1230の左右側には、装飾効果LED76Raが設けられたパネル右LED基板147Rと、装飾効果LED76Laが設けられたパネル左LED基板147Lと、がそれぞれ配設されている。
液晶表示器51aの下方には、リール2L、2C、2Rを照明する左右方向に延びる冷陰極管59が、透視窓3の上辺部に沿うように配置されているとともに、該冷陰極管59の長手方向中央位置には、冷陰極管59のインバータ基板である冷陰極管インバータ基板148が取り付けられている。また、透視窓3の左右側辺部には、複数の演出用ランプ55a〜55eが配置された上下方向を向く演出用ランプ基板150と、複数の演出用ランプ54a〜54eが配置された上下方向を向く演出用ランプ基板149と、が取り付けられている。
透視窓3の下辺部には、前述した各種表示器16a、17a及び各種LED77a〜83aが設けられた遊技状態表示LED基板151が取り付けられている。また、遊技状態表示LED基板151の背面左側には、設定値を表示する設定値表示器50が設けられている。また、遊技状態表示LED基板151の左側には、前述した型式名表示ラベルや証紙を添付するための証紙ベース1214が取り付けられている。
(1−4)下部前面扉の背面
下部前面扉29の背面左側には、図7(b)に示されるように、取込装置100が取り付けられているとともに、その左側方には、本体枠27に係止するための係止部材236が設けられている。取込装置100の右側方には、球抜き通路120を形成するための球抜き通路カバー1049が取り付けられているとともに、球抜き通路カバー1049の右側方には、前述した放音部53が形成されている。
下部前面扉29の背面左端部には、遊技効果LED73Raが設けられた上皿LED右基板152Rが設けられているとともに、右端部には、遊技効果LED73Laが設けられた上皿LED右基板152Lが設けられている。また、中央には、前板下中継基板166と1BETスイッチ5a、精算スイッチ10aが設けられるスイッチ基板(図示略)、ストップスイッチ8La、8Ca、8Raが設けられるスイッチ基板1804(図135参照)、スタートスイッチ7aが設けられるスイッチ基板1704(図134参照)及び投入中継基板154とを中継する操作部中継基板153が設けられている。
また、取込装置100の内部には、取込モータ101の回転位置を検出する投入センサ基板155と、操作部中継基板153と投入センサ基板155、振分ソレノイド102、第1取込球検出スイッチ104、第2取込球検出スイッチ105a、105b及び取込モータ101とを中継する投入中継基板154と、が設けられている。
(1−5)スロットマシンの背面
図8はスロットマシン1を示す背面図である。図8に示されるように、スロットマシン1の背面上部には、図示しない遊技機設置島から供給されるパチンコ球が貯留される左右方向を向く補給タンク204が取り付けられているとともに、該補給タンク204の下面左端部からは、下り傾斜の球供給通路210が右方向に向けて延設されているとともに、その先端は右端部にて下方に向けて屈曲した後、下方に配置される払出装置200まで延設されている。
球供給通路210の下方には、本体枠27に形成されたリール用開口部226(図75参照)の前面側より背面側に向けて挿通されたリールユニット30のリール収容凹部30aを形成する膨出部551が、背面側に向けて膨出するように配置されている。膨出部551の下方には、遊技制御基板40及び払出制御基板60が収容されたメイン制御基板ケース400が、本体枠27の背面側に取り付けられた基板取付板401に取り付けられている。なお、この基板取付板401の前面側には、払出装置200から払い出されたパチンコ球や、払出装置200の上流側にて球供給通路210から抜き取られたパチンコ球が流下する供給球抜き通路123b(図13、図14参照)が配設されている。
補給タンク204の左右側には、本体枠27に対する上部前面扉28の開放を検出する上部前面扉開放スイッチ113と、外枠25に対する枠基体26の開放を検出する枠基体開放スイッチ114と、がそれぞれ設けられている。また、枠基体開放スイッチ114の近傍には、各種信号をスロットマシンの外部に出力する外部出力基板157と、遊技制御基板40と、上部前面扉開放スイッチ113及び枠基体開放スイッチ114とを中継する開放スイッチ中継基板158が設けられている。
球供給通路210における払出装置200の上流側には、球切れ状態を検出する供給球検出スイッチ205が設けられている。払出装置200の内部には、該装置内に配設される払出モータ201の回転位置を検出する払出センサ基板159と、払い出されたパチンコ球をカウントする払出球検出スイッチ202a、202bと、払出制御基板60と払出センサ基板159、払出球検出スイッチ202a、202b及び払出モータ201とを中継する払出中継基板160と、が設けられている。
基板取付板401の前面側には、各部へ電源を供給する電源基板163と、払出制御基板60と供給球検出スイッチ205及び払出球詰まり検出スイッチ112とを中継する機構板中継基板161と、遊技制御基板40とキースイッチ基板138及び返却球詰まり検出スイッチ111とを中継する本体枠中継基板162と、下皿11の満タン状態を検出する払出球詰まり検出スイッチ112と、返却球誘導通路109の満タン状態を検出する返却球詰まり検出スイッチ111と、カードユニット15とパチンコ球の貸出に関わる信号を入出力する接続端子板70と、が設けられている。
また、払出制御基板60の表面側には、払出制御基板60が遊技制御基板40またはカードユニット15と未接続であるときに実行される未接続エラー、または払出装置200による払い出し時に発生するエラーを解除するためのエラー解除スイッチ118と、払出装置200による払い出しのエラー発生時に所定のエラーコードをする払出エラー表示器119と、がそれぞれ設けられている。
(1−6)スロットマシンの左右側面
図9はスロットマシン1の左側面図であり、図10はスロットマシン1の右側面図である。図9及び図10に示されるように、本体枠27の一部と上部前面扉28及び下部前面扉29とは、外枠25の前端面25aよりも前方に配置されるため、下部前面扉29の前面上部から前方に向けて突設された上皿受部4及び本体枠27の前面下部から前方に向けて突設された下皿受部31は、スロットマシン1を左右側から見たときに、外枠25の前端面25aよりも前方に位置している。
また、本体枠27の背面側に設けられる補給タンク204、球供給通路210、払出装置200、リール収容凹部30aを形成する膨出部551、電源基板ケース300及びメイン制御基板ケース400は、外枠25の後端面25bよりも背面側に位置しており、これらのうち払出装置200はスロットマシン1を左側方から見たとき、電源基板ケース300はスロットマシン1を右側方から見たときにのみ視認できるようになっており、左側または右側から見たときの外観形状が異なっている。なお、電源基板ケース300の右側面には、図10に示されるように、当該スロットマシン1を作動させるための電源スイッチ313と、RAMクリア、エラー解除または打止の解除をするリセットスイッチ38と、が設けられている。
(1−7)スロットマシンの平面、底面
図11はスロットマシン1を示す平面図であり、図12はスロットマシン1を示す底面図である。図11に示されるように、スロットマシン1を上面側から見たとき、外枠25の前端面25aよりも前方には、本体枠27の上辺部、上部前面扉28及び上皿受部4の上面前部、下皿受部31の上面前部がそれぞれ位置するとともに、外枠25の後端面25bよりも後側には、補給タンク204、球供給通路210、払出装置200、リールユニット30の膨出部551がそれぞれ位置する。
また、図12に示されるように、スロットマシン1を下面側から見たとき、外枠25の前端面25aよりも前方には、本体枠27の下辺部、下皿11及び灰皿14を含む下皿受部31の下面及び上皿受部4の下面前部がそれぞれ位置する。これら下皿11の取出口11aや灰皿14が外枠25の前端面25aよりも前方に位置することで、下皿11に貯留されたパチンコ球を、その鉛直下方に配置される図示しない球箱に取出口11aを介して流出できるとともに、灰皿14を上下に反転させることにより排出した吸い殻を、その鉛直下方に配置される図示しない吸い殻受けに排出できる。
外枠25の後端面25bよりも後方には、払出装置200、メイン制御基板ケース400、取込球誘導通路108及び該通路の後端に形成された流出口108a、球抜き通路123bの流出口123cがそれぞれ位置する。これら流出口108a及び球抜き通路123bの流出口123cが外枠25の後端面25bよりも後方に位置することで、流出口108aから流出したパチンコ球が、その鉛直下方に配置される図示しない球タンクに流出されるとともに、球抜き通路123bの流出口123cから流出したパチンコ球を、図示しない球受けに受け入れることができる。
(1−8)球の流れ
次に、スロットマシン1におけるパチンコ球の流下経路を、図13及び図14に基づいて説明する。なお、図13はスロットマシン1におけるパチンコ球の流下経路を示す概略図であり、図14(a)は図13の要部拡大図であり、(b)は(a)の平面図である。
当該スロットマシン1が設置される図示しない遊技機設置島から各スロットマシン1に供給されたパチンコ球は、図13に示されるように、スロットマシン1の背面上部に設けられた補給タンク204に貯留され、補給タンクから延設される球供給通路210を流下して払出装置200に供給されるようになっている。この球供給通路210は、後述するように3条の通路からなり、補給タンク204から流出したパチンコ球は3条の通路それぞれに分流された状態で払出装置200に供給されるようになっている。また、球供給通路210における払出装置200の上方所定高さ位置には、各条に対応して供給球検出スイッチ205(図16参照)が設けられており、この供給球検出スイッチ205により払出装置200に供給されるパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。本実施例では、供給球検出スイッチ205は、賞球を伴う入賞の発生により払出装置200にて払い出される最大賞球数である75球分の球が供給されていることを検出可能な位置に設けられており、最大賞球数の払出を要求する前に、当該球数の払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。更に本実施例では、取込装置100にて取り込まれる最大球数が15球であり、精算ボタン10の操作に基づき払出装置200にて最大15球のパチンコ球が払い出されるが、この場合でも、精算ボタン10に基づき払い出すべき球数の払出を要求する前に、供給球検出スイッチ205により、当該球数の払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。更に、本実施例では、カードユニット15からの1回の貸出要求により25球の貸出が要求されるが、この場合でも、貸出要求に基づき払い出すべき球数の払出を要求する前に、供給球検出スイッチ205により、当該球数の払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。
球供給通路210における供給球検出スイッチ205と払出装置200との間には、パチンコ球の流下経路を、払出装置200側または球供給通路210内に残存する残存球を通路外に抜き取るための供給球抜き通路123a側のいずれかに振り分ける流路振分部127が設けられており、流下経路が供給球抜き通路123a側に切り替えられた場合には、パチンコ球は球供給通路210の側方に配設された供給球抜き通路123a内に流入し、本体枠27の下部まで延設された供給球抜き通路123bの流出口123cから流出する。また、流下経路が払出装置200側に切り替えられた場合には、パチンコ球はそのまま球供給通路210内を流下して払出装置200に供給される。
払出装置200にて払い出されたパチンコ球は、払出球誘導通路208aを流下した後、連通口13を介して本体枠27の背面側から前面側に流下し、本体枠27の前面側の上皿12に払い出される。また、上皿12から溢れた余剰球は、前記払出球誘導通路208aから側方に分流された払出球誘導通路208b内を流下し、払出口9を介して下皿11に払い出されるようになっている。また、払出球誘導通路208bにおける下皿11の近傍位置には、図13及び図14に示されるように、通路内の球詰りを検出する払出球詰まり検出スイッチ112が設けられており、例えば、下皿11が満タンのために払出球誘導通路208bが球詰りを起こしているか否かを検出できるようになっている。
また、上皿12のパチンコ球は、特に図14(a)に示されるように、上皿12の下流側端部から取込装置100まで延設された取込準備球通路110及び取込装置100内に流入するようになっており、1BETボタン5またはMAXBETボタン6あるいは精算ボタン10の操作にて取込装置100内に設けられたスプロケット106a、106bが回転することにより取り込まれて排出される。
スプロケット106a、106bにて取り込まれて排出されたパチンコ球の流下経路は、その下方に設けられた流路切替弁107a、107bにて切り替えられるようになっており、1BETボタン5またはMAXBETボタン6の操作に応じて取り込まれた場合には、取込球誘導通路108内に誘導され、特に図14(b)に示されるように、取込球誘導通路108にて本体枠27の後面側まで誘導された後、該通路の下流側端部に形成された流出口108aから下方に落下し、その下方に配置される図示しない球タンク内に排出されるようになっている。
精算ボタン10の操作に応じて取り込まれた場合には、返却球誘導通路109内に誘導され、特に図14(b)に示されるように、返却球誘導通路109にて本体枠27の後面側まで誘導された後、該通路の下流側端部から、払出口9の背面側に設けられる流し樋126に合流した後、払出口9を介して前面側の下皿11に返却される。
また、取込準備球通路110の上流側には、図14(a)、(b)に示されるように、上皿12のパチンコ球を、取込装置100を経由させることなく下皿11に誘導する球抜き通路120に連通する流出口121が形成されている。流出口121は、図4に示される球抜きレバー21の操作に連動する開閉シャッタ122にて常時閉塞されており、球抜きレバー21により開閉シャッタ122を開放することにより、流出口121を介して球抜き通路120内にパチンコ球が流入するようになっている。球抜き通路120は、図14(b)に示されるように、本体枠27の前面側から背面側にかけて延設されており、球抜き通路120内に流入したパチンコ球は、本体枠27の背面側に配設された返却球誘導通路109に合流し、流し樋126から払出口9を介して下皿11に返却されるようになっている。
(1−9)図柄配列
図15は、本実施例のスロットマシン1における各リール2L、2C、2Rの図柄配列を示す図であり、各リール2L、2C、2Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「赤7」(図中黒色の7)、「青7」(図中網かけの7)、「白7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
(1−10)遊技状態の説明
次に、遊技者が遊技(ゲーム)を行うための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。本実施例のスロットマシン1は、図4に示すように、有価価値が記録されたプリペイドカードを受け付けるカードユニット15と並設されており、前述した球貸ボタン19の操作に基づくカードユニット15からの要求に応じて、受付中のプリペイドカードに記録された有価価値を用いてパチンコ球の貸出を行うことが可能とされている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、上皿12に貯留されたパチンコ球を使用して賭数を設定する。賭数を設定するには、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。本実施例では、1BETスイッチ5が操作されると、上皿12に貯留されたパチンコ球からその時点で賭数を1設定するのに必要な数のパチンコ球が取り込まれ、MAXBETスイッチ6が操作されると、上皿12に貯留されたパチンコ球からその時点で1ゲームにおいて許容される最大賭数を設定するのに必要な数のパチンコ球が取り込まれる。
なお、このように1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じて賭数を設定するために取込装置100により取り込まれたパチンコ球は、前述したように取込球誘導通路108を流下して、スロットマシン1の内部、すなわち、スロットマシン1における遊技者が対面する側から見て裏側に取り込まれて、前述したように図示しない遊技機設置島内部に設けられたアウト球タンクに排出される。
次いで、所定数の賭数が設定されると、設定された賭数に応じて入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’(図4参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では賭数として最大賭数(3)が設定されたとき、すなわち15球のパチンコ球が取り込まれたときにゲームが開始可能な状態となる。なお、本実施例においては、賭数として最大賭数(3)が設定されたときにゲームが開始可能な状態となるが、少なくとも賭数として1または2が設定された時点、すなわち5球または10球のパチンコ球が取り込まれた時点でゲームが開始可能な状態となるようにしても良い。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に予め定められた図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた数のパチンコ球(賞球)が払出装置200から払出され、払出球誘導通路208aを介して上皿12または払出球誘導通路208bを介して下皿11に払い出されて遊技者に対して付与される。
本実施例では、図柄の組み合わせに応じて異なる数の賞球が付与されるようになっている。特に、賭数を1設定するのに単位球数(5球)のパチンコ球が必要であるのに対して、入賞の発生に応じて付与される賞球数は、単位球数(5球)の倍数となる球数に限られず、75球を上限として入賞に応じた任意の球数のパチンコ球を付与することが可能とされており、これら入賞の発生に応じて付与される賞球数を、各入賞に応じてより細かく設定することができるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、パチンコ球の払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、そのゲームの終了時にクリアされるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいてクリアされる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグはクリアされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。もっとも、後に説明するように特別役のうちJACINの組み合わせは、当選したゲームに必ず揃うこととなるので、次のゲームへ持ち越されることはなく、それ以外の特別役の当選フラグのみ、当該フラグにより許容される役の組み合わせが揃わなかった場合に、次のゲームへ持ち越されることとなる。
このスロットマシン1における役としては、小役としてJAC、チェリー、スイカ、ベルが、再遊技役としてリプレイ、特別役としてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、JACINが定められている。
レギュラーボーナスの遊技状態では、小役であるJAC、チェリー、スイカ及びベルが、入賞となる役として定められており、レギュラーボーナスにおける内部抽選で抽選の対象とされる。ビッグボーナスの後述する小役ゲームでは、小役であるチェリー、スイカ及びベル、特別役であるレギュラーボーナス(2)及びJACINが入賞となる役として定められており、小役ゲームにおける内部抽選で抽選の対象とされる。通常遊技状態では、小役であるチェリー、スイカ及びベル、再遊技役であるリプレイ、特別役であるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)が入賞となる役として定められており、通常遊技状態における内部抽選で抽選の対象とされる。
なお、本実施例では、レギュラーボーナスの遊技状態において、チェリー、スイカ及びベルに加えてJACが入賞となる小役として定められているが、レギュラーボーナスの遊技状態においても、小役ゲームや通常遊技状態と同様に、チェリー、スイカ及びベルのみを入賞となる小役として定めるようにしても良い。
ビッグボーナスは、通常遊技状態において入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’のいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせ、「白7−白7−白7」の組み合わせ、または「青7−青7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、小役ゲームと称されるゲームを行うことができる。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAMに設定される。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したパチンコ球の総数が2325球に達したときに終了する。
なお、「赤7−赤7−赤7」によるビッグボーナス、「白7−白7−白7」によるビッグボーナス、及び「青7−青7−青7」を区別する必要がある場合には、それぞれビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)と呼ぶものとする。
レギュラーボーナスは、小役ゲーム及び通常遊技状態において入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’のいずれかに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が小役ゲームまたは通常遊技状態からレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAMに設定される。特に、小役ゲームにおいてレギュラーボーナス入賞すると、ビッグボーナス中にレギュラーボーナスが提供されることとなり、ビッグボーナス中フラグに併せてレギュラーボーナス中フラグもRAMに設定される。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したパチンコ球の総数が2325球に達したときは、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。
なお、通常遊技状態の「BAR−BAR−BAR」によるレギュラーボーナス、ビッグボーナスにおける小役ゲームの「BAR−BAR−BAR」によるレギュラーボーナスを区別する必要がある場合には、それぞれレギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)と呼ぶものとする。また、前述したビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)及びビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)及びレギュラーボーナス(2)をまとめて、単に「ボーナス」と呼ぶ場合があるものとする。
JACINは、小役ゲームにおいて入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’のいずれかに「スイカ−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、小役ゲーム以外の遊技状態では、この組み合わせが揃ったとしてもJACIN入賞とならない。JACIN入賞すると、ビッグボーナス中に前述したレギュラーボーナスが提供されることとなり、ビッグボーナス中フラグに併せてレギュラーボーナス中フラグもメイン制御部41のRAMに設定される。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したパチンコ球の総数が2325球に達したときは、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。
JACは、レギュラーボーナスにおいて入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’に「ベル−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、レギュラーボーナス以外の遊技状態では、この組み合わせが揃ったとしてもJAC入賞とならない。チェリーは、いずれの遊技状態においても左のリール2Lについて入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’のいずれかに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となる。スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’のいずれかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ベルは、いずれの遊技状態においても有効ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。これらの小役が入賞したときのパチンコ球の払い出しについては後述する。
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’のいずれかに「JAC−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、レギュラーボーナスやビッグボーナス(小役ゲーム及びレギュラーボーナス)では、この組み合わせが揃ったとしてもリプレイ入賞とならない。リプレイ入賞したときには、パチンコ球の払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数(リプレイ入賞が対象となるのは通常遊技状態であるので設定不要となった賭数とは2または3である)に対応した10球または15球のパチンコ球が払い出されるのと実質的には同じこととなる。
(2)スロットマシンの制御内容
次に、このように構成された本実施例のスロットマシン1の制御内容を、図16〜図66に基づいて説明する。
(2−1)スロットマシンの構成
図16は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図16に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板163が設けられており、遊技制御基板40によって主に遊技状態が制御され、払出制御基板60によってパチンコ球の払出が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御されるとともに、電源基板163から遊技制御基板40の電源が供給されるとともに、電源基板163から遊技制御基板40を介して、払出制御基板60、演出制御基板90の電源が供給される。
電源基板163には、遊技制御基板40が接続されており、外部から供給されたAC100Vの電源に基づいてスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された払出制御基板60や演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板163には、エラーの解除等を行うためのリセットスイッチ38が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1BETスイッチ5a、MAXBETスイッチ6a、スタートスイッチ7a、精算スイッチ10a、ストップスイッチ8La、8Ca、8Ra、第1取込球検出スイッチ104、第2取込球検出スイッチ105a、105b、返却球検出スイッチ103、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112、流路検出スイッチ115、払出球検出スイッチ202a、202b、供給球検出スイッチ205に加えて、リール2L、2C、2Rの基準位置を検出するリールセンサ35、電源投入時に出玉率の設定変更を行うための設定キースイッチ36、設定の切替を行うための設定スイッチ37、ボーナス終了時に遊技の進行を不能動化させるか否かを設定するための打止めスイッチ39等の各種スイッチ類が接続されているとともに、電源基板163を介して前述したリセットスイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチやセンサの検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したリールモータ34L、34C、34Rや取込済球/払出済球表示器16a、遊技補助表示器17a、賭数表示LED77a、78a、79a、リプレイ表示LED80a、ウェイト表示LED81a、スタート表示LED82a、投入指示LED83a、取込モータ101、振分ソレノイド102等の電気部品が接続されており、遊技制御基板40に搭載された後述の遊技制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、所定の手順で演算を行うCPU、CPUの制御プログラムや各種データテーブル等を格納するROM、必要なデータの書き込み及び読み出しを行うRAM、各種信号の入出力を行うI/Oポートを備えたマイクロコンピュータからなる遊技制御部41、遊技制御基板40に直接または電源基板163を介して接続されたスイッチ、センサから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路42、リールモータ34L、34C、34Rの駆動制御を行う第1モータ回路43、取込モータ101の駆動制御を行う第2モータ回路44、振分ソレノイド102の駆動制御を行うソレノイド駆動回路45、取込済球/払出済球表示器16a、遊技補助表示器17aを含む各種表示器や各種LED等の駆動制御を行う表示駆動回路46、スロットマシン1に供給される電源電圧の低下を検出する電源監視用IC47等、が搭載されており、遊技制御部41は、遊技制御基板40に直接または電源基板163を介して接続されたスイッチ、センサの検出信号を受けて、ゲームの進行に応じた各種の制御を行う。
遊技制御部41は、図18(b)に示すように、信号入力端子PORTを備えている。この信号入力端子PORTは、マイクロコンピュータが備える入力ポートの1端子であり、該信号入力端子PORTの信号入力状態は、マイクロコンピュータにより監視されている。更に、信号入力端子PORTとは別に、割込入力端子CLK/TRGを備えており、この割込入力端子CLK/TRGに信号が入力されることで外部割込が発生し、遊技制御部41のCPUは外部割込に応じて割込処理1を各種スイッチ類の検出に応じて段階的に移行する基本処理に割り込んで実行可能とされている。また、遊技制御部41は、内部タイマ(図示略)を備えており、遊技制御部41のCPUは、内部タイマの出力に基づいて割込処理2及び割込処理3を基本処理に割り込んで定期的に実行可能とされている。また、遊技制御部41のCPUは、割込処理1を割込処理2よりも優先して実行し、割込処理2を割込処理3よりも優先して実行するよう設定されており、割込処理1と割込処理2または割込処理3が同時に要求された場合には、割込処理1を優先して実行し、割込処理2と張り込み処理3が同時に要求された場合には、割込処理2を優先して実行するようになっている。また、割込処理1、割込処理2または割込処理3の実行中においては、他の割込処理が禁止されるようになっている。
遊技制御部41のRAMは、停電時においてもバックアップ電源より電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。
払出制御基板60には、前述した供給球検出スイッチ205、払出球検出スイッチ202a、202b、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112が接続されており、これら接続されたスイッチの検出信号が入力されるようになっている。なお、前述のように供給球検出スイッチ205、払出球検出スイッチ202a、202b、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112は、遊技制御基板40及び払出制御基板60の双方に接続されており、これら供給球検出スイッチ205、供給球検出スイッチ205、払出球検出スイッチ202a、202b、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112の検出信号は、遊技制御基板40及び払出制御基板60の双方に入力されるようになっている。
また、払出制御基板60には、前述した払出モータ201、入賞払出LED74a、球切れ表示LED75a等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、払出制御基板60に搭載された後述の払出制御部61による制御に基づいて駆動されるようになっている。
払出制御基板60には、遊技制御部41と同様にCPU、ROM、RAM、I/Oポートを備えたマイクロコンピュータからなる払出制御部61、払出制御基板60に接続されたスイッチから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路62、払出モータ201の駆動制御を行うモータ回路63、各種LED等の駆動制御を行う表示駆動回路64等、が搭載されており、払出制御部61は、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41から出力される信号や、払出制御基板60に接続されたスイッチからの検出信号を受けて、パチンコ球を払い出す払出制御を行う。また、払出制御基板60は、接続端子板70を介して並設されるカードユニット15と接続されており、払出制御部61は、カードユニット15に搭載された制御ユニット(図示略)からの要求に応じてパチンコ球を貸し出す貸出制御を行う。
払出制御部61は、遊技制御部41と同様に内部タイマ(図示略)を備えており、払出制御部61のCPUは内部タイマの出力に基づいて割込処理を基本処理に割り込んで定期的に実行可能とされている。なお、払出制御部61のRAMは、遊技制御部41のRAMと異なり、バックアップ電源が供給されることはなく、停電時において記憶されたデータが保持されないようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面側に配置された液晶表示器51a、スピーカ53a、演出用ランプ54a〜e、55a〜e、冷陰極管59、遊技効果ランプ71a、72La、72Ra、遊技効果LED72Lb、72Rb、73La、73Ra、装飾効果LED76La、76Ra等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述の演出制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、遊技制御部41と同様のCPU、ROM、RAM、I/Oポートを備えたマイクロコンピュータからなる演出制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路92、各種LEDや各種ランプの駆動制御を行うランプ駆動回路93、スピーカ53aからの音声出力制御を行う音声出力回路94等、が搭載されており、演出制御部91は、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41から送信されたコマンドを受けて演出を行うための各種の制御を行う。
演出制御部91は、遊技制御部41と同様に信号入力端子(図示略)と割込入力端子(図示略)を別個に備えているとともに、内部タイマ(図示略)を備えており、演出制御部91のCPUは割込入力端子からの信号入力に基づいて発生する外部割込に応じて割込処理1を基本処理に割り込んで実行可能とされ、内部タイマの出力に基づいて割込処理2を基本処理に割り込んで定期的に実行可能とされている。また、演出制御部91のCPUにおいても、割込処理1を割込処理2よりも優先して実行するよう設定されており、割込処理1と割込処理2が同時に要求された場合には、割込処理1を優先して実行するようになっている。また、遊技制御部41では、割込処理1の実行中は割込処理2の割込が禁止されるようになっているのに対して、演出制御部91は、割込処理2の実行中においては、割込処理1の割込が可能とされている。
演出制御部91のRAMは、遊技制御部41のRAMと同様に、停電時においてバックアップ電源により電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。
図17に示すように、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41は、払出制御基板60に対して、遊技制御基板40と払出制御基板60との接続確認を払出制御基板60側で確認するための遊技制御基板接続確認信号を出力する。そして、払出制御基板60に搭載された払出制御部61は、遊技制御基板接続確認信号の検出に基づき遊技制御基板40との接続を確認する。また、遊技制御部41は、払出制御基板60に対して、精算要求または払出要求により払出を指示する球数として0〜100の値を示す球数信号、取込済球数(既に取り込まれた球数のうち賭数の設定に用いられた使用済球数及び未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を合計した球数)の精算を要求する精算要求信号、賞球の払出を要求する払出要求信号を出力する。そして、払出制御部61は、精算要求信号または払出要求信号を検出したときに、その時点で球数信号が示す数のパチンコ球を払い出す払出制御を行う。
一方、払出制御部61は、遊技制御基板40に対して、遊技制御基板60に対して、遊技制御基板40と払出制御基板60との接続確認を遊技制御基板40側で確認するための払出制御基板接続確認信号、カードユニット15と接続されている旨を示すカードユニット接続中信号、精算要求または払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始、動作中、終了を示す動作中信号を出力する。そして、遊技制御部41は、払出制御基板接続確認信号の検出に基づき払出制御基板60との接続を確認し、カードユニット接続中信号の検出に基づき払出制御基板60とカードユニット15との接続を確認し、動作中信号の検出に基づき、払出制御部61によるパチンコ球の払出動作の開始、動作中及び終了を確認する。
球数信号は、常時出力されている状態であり、遊技制御部41は、精算要求または払出要求を行う前、すなわち払出要求信号または精算要求信号をonにする前に、球数信号の値を精算要求または払出要求により払出を指示する球数の値に更新するとともに、払出制御部61が、払出要求信号または精算要求信号のonを検出したときに、その際の球数信号が示す値を取得することで、払出要求または精算要求により要求された球数を特定するようになっている。
なお、本実施例では、球数信号が常時出力されている状態、すなわち前回更新された値がそのままの状態で保持されているが、例えば、払出要求や精算要求を行うときのみ、球数信号を出力するようにしても良い。
カードユニット15は、マイクロコンピュータを搭載した制御ユニットを備える。カードユニット15には、図17に示すように、スロットマシン1に設けられた前述の残額表示器18が接続端子板70を介して接続されており、制御ユニットが搭載するマイクロコンピュータの制御により残額表示器18が駆動されるようになっている。また、図17に示すように、カードユニット15には、スロットマシン1に設けられた前述の球貸スイッチ19aや返却スイッチ20が接続端子板70を介して接続されており、これらスイッチの検出信号が制御ユニットに入力されるようになっている。
また、カードユニット15は、カード挿入口から挿入されたプリペイドカードの記録情報の読み出し及び書き込みを行うカードリーダライタを備えており、カードリーダライタは、プリペイドカードから読み出された記録情報を制御ユニットに対して出力するとともに、制御ユニットからの指令に基づき挿入されているプリペイドカードの記録情報の更新等を行う。
図17に示すように、カードユニット15は、スロットマシン1の払出制御基板60(払出制御部61)に対して、カードユニット15が正常に接続されている旨を示すカードユニット接続信号(VL)、カードユニット15による貸出処理の開始及び終了を示すカードユニットREADY信号(BRDY)、パチンコ球の貸出を要求する貸出要求信号(BRQ)を出力する。なお、カードユニット接続信号は、制御ユニットと払出制御基板60との間で通信を行う際の電源でもある。
これに対して、払出制御基板60(払出制御部61)は、カードユニット15に対して、パチンコ球の貸出を行うことが可能な状態を示すスロットマシンREADY信号(SRDY)、BRQに基づくパチンコ球の貸出動作の開始及び完了を示す貸出完了信号(EXS)を出力する。
また、前述のようにスロットマシン1に搭載された残額表示器18a、返却スイッチ20a及び球貸スイッチ19aはカードユニット15に接続されており、残額表示器18aは、制御ユニットの制御に基づき出力される残数表示制御信号に基づき駆動されるとともに、返却スイッチ20の検出信号(返却操作検出信号)及び球貸スイッチ19aの検出信号(貸出操作検出信号)は、カードユニット15に入力される。そして、カードユニット15に搭載された制御ユニットは、球貸スイッチ19aが検出されることで、受付中のプリペイドカードから読み出された有価価値が残存することを条件に前述したBRDYを出力するとともに、前述したBRQを出力し、スロットマシン1に対して貸出単位分(本実施例では25球)パチンコ球の貸出を要求する処理を、残存する有価価値の範囲内で規定回数(本実施例では、10回)行い、返却スイッチ20aが検出されることで、受付中のプリペイドカードを返却させる処理を行う。
図18(a)は、電源基板163の構成を説明するための回路図であり、図18(b)は、遊技制御基板40における遊技制御部41への電源まわりの構成を説明するための回路図である。
電源基板163には、図18(a)に示すように、整流回路302、トランス304、電圧生成回路303、305〜308が搭載されている。整流回路302は、外部から供給されたAC100Vの交流電圧を直流電圧に変換し、トランス304は、整流回路302により変換された直流電圧を内部回路に伝達する。そして電圧生成回路303は、トランス302を介して伝達された直流電圧から+25Vの直流電圧を生成してコネクタ301と電圧生成回路305、306、307、308にそれぞれ出力する。電圧生成回路305、306、307、308は、電圧生成回路303にて生成された+25Vの直流電圧から、+24V、+12V(VCC)、+12V、+5Vの直流電圧を各々生成してコネクタ301に出力する。コネクタ301は遊技制御基板40等に接続され、電圧生成回路305、306、307、308により生成された直流電圧が、遊技制御基板40や払出制御基板60、演出制御基板90に搭載されたデバイス、遊技制御基板40や払出制御基板60、演出制御基板90に接続された各種電気部品を駆動するための電源として供給される。すなわち電圧生成回路303により生成された+25Vの直流電圧は、遊技制御基板40や払出制御基板60、演出制御基板90に搭載された各種デバイス、遊技制御基板40や払出制御基板60、演出制御基板90に接続された各種電気部品を駆動するための電源の生成源となっている。
電源基板163から供給される直流電圧のうち、+24Vの直流電圧は、遊技制御基板40に供給されるとともに、遊技制御基板40を介して払出制御基板60に供給され、遊技制御基板40に接続されたリールモータ34L、34C、34R、取込モータ101、振分ソレノイド102等の電気部品、払出モータ201等、払出制御基板60に接続された電気部品の駆動電源として使用される。また、+12Vの直流電圧は、遊技制御基板40に供給されるとともに、遊技制御基板40を介して払出制御基板60に供給され、遊技制御基板40に接続されたLEDや表示器、センサ、スイッチ等の電気部品(電源基板163を介して遊技制御基板40に接続されたスイッチ等の電気部品を含む)、払出制御基板60に接続されたLEDやスイッチ等の電気部品の駆動電源として使用される。また、+12V(VCC)の直流電圧は、遊技制御基板40を介して演出制御基板90に供給されており、演出制御部91やバックアップRAM等の演出制御基板90に搭載されたデバイスを駆動させるための元となる電源や、演出制御基板90に接続される液晶表示器51、LED、ランプ、蛍光灯等の電気部品の駆動電源として使用される。また、+5Vの直流電圧は、遊技制御基板40に供給されるとともに、遊技制御基板40を介して払出制御基板60に供給され、遊技制御部41や電源監視用IC47等の遊技制御基板40に搭載されたデバイス、払出制御部61等の払出制御基板60に搭載されたデバイスの駆動電源として使用される。
また、遊技制御基板40における+5Vの直流電圧の供給ラインは、図18(b)に示すように、遊技制御基板40上で分岐して+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインを形成する。この+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、逆流防止用のダイオード312を介してメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されているとともに、図18(a)に示すように、電源基板163側でグラウンドレベルに接続され、その間には大容量のコンデンサ310が設けられている。これにより+5V(VBB)の直流電圧をコンデンサ310に蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサ310に蓄積された電圧を、当該電圧が全て放出されるまでの期間にわたり遊技制御部41におけるRAMの記憶状態を保持するためのバックアップ電源として供給できるようになっている。
また、電源基板163から出力される直流電圧のうち、+25Vの直流電圧、すなわち+24V、+12V(VCC)、+12V、+5Vの直流電圧の生成源となる直流電圧は、遊技制御基板40において、図18(b)に示すように、抵抗311により減圧(本実施例では、約6.6%減圧)されて、電源監視用IC47が備える監視電圧入力端子VSBに入力される。電源監視用IC47は、監視電圧入力端子VSBに入力された電圧が所定の大きさ(本実施例では、+1.2V)以下となったときに、電圧低下信号出力端子RESETから電圧低下信号を出力する構成とされている。この電圧低下信号出力端子RESETは、遊技制御部41の割込入力端子CLK/TRGに接続されており、監視電圧入力端子VSBに入力された電圧が所定の大きさ以下となったときに、電圧低下信号が遊技制御部41の割込入力端子CLK/TRGに入力されるようになっている。すなわち、遊技制御部41は、電源監視用IC47からの電圧低下信号の入力に基づき電源断の発生を検知して割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、+25Vの直流電圧が約+18V以下となったときに抵抗311により減圧された電圧が+1.2V以下となり、電圧低下信号が出力されるため、遊技制御部41は電圧低下信号の入力に基づいて、+25Vの直流電圧が、+18V以下となったときに電源断の発生を検知することができる。
また、電圧低下信号出力端子RESETは、途中で分岐して遊技制御部41の信号入力端子PORTにも接続されており、監視電圧入力端子VSBに入力された電圧が所定の大きさ以下となったときに、電圧低下信号が遊技制御部41の割込入力端子CLK/TRGに加えて信号入力端子PORTにも入力されるようになっている。また、電源監視用IC47は、監視電圧入力端子VSBに入力された電圧が所定の大きさ(+1.2V)以下となってから、当該電源監視用IC47が動作不能となるか、電圧が所定の大きさ(+1.2V)を超えるまでの間、継続して電圧低下信号を出力するようになっている。このため、遊技制御部41では、電源監視用IC47からの電圧低下信号の入力に基づく割込処理中にも、電圧低下信号の入力状況を監視することが可能とされている。
このように本実施例では、遊技制御部41並びに電源監視用IC47が、電圧生成回路308により生成された+5Vの直流電圧にて駆動されているとともに、電源監視用IC47は、電圧生成回路303により生成された+25Vの直流電圧がこれら各デバイスを駆動させる+5Vよりも高い電圧である+18V以下となったときに、電源断の発生を検知し、電圧低下信号を出力するようになっており、遊技制御部41が電源断の発生を検知した後もしばらくは+5Vの直流電圧が遊技制御部41等のデバイスに対して供給されるため、電圧低下信号の入力に基づき遊技制御部41が後述の電源断割込処理を行うのに必要な時間を十分に確保することができるようになっている。
また、本実施例では、電源監視用IC47が、電圧生成回路303にて生成された+25Vの直流電圧の降下を監視するとともに、遊技制御基板40が搭載する各種デバイス、遊技制御基板40に接続された電気部品、演出制御基板90が搭載する各種デバイス、演出制御基板90に接続された電気部品を駆動するための電源電圧が、電源監視用IC47が監視する+25Vの直流電圧を生成する電圧生成回路303とは別個に設けられた電圧生成回路305、306、307、308にて生成されるようになっており、これら電気部品の駆動状況により下降し易い電源電圧に比較して安定した電圧が電源監視用IC47により監視されるので、一時的な電圧降下に伴って電源断の発生が判別され、後述の電源断割込処理が行われてしまう等の誤動作を防止できる。
また、図18(a)に示すように、電源基板163において電圧生成回路306に入力される+25Vの直流電圧のラインにはコンデンサ309が設けられており、+25Vの直流電圧から電圧生成回路306に供給される電圧を蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されて電圧生成回路303からの電圧の供給が途切れたときでも、一定時間、電圧生成回路306に対して+12V(VCC)を生成するのに必要な電圧が供給されるようになっている。このため、電圧生成回路306は、停電時において電圧生成回路303からの電圧の供給が途切れたときでも一定時間の間、演出制御基板90に搭載された演出制御部91等のデバイスの電源の元となる+12V(VCC)の直流電圧の供給を維持できるようになっており、演出制御基板90に搭載されたデバイスは、停電時において遊技制御基板40に搭載されたデバイスよりも長い時間駆動させることができるようになっている。なお、本実施例では、コンデンサ309として停電時において電源監視用IC47が電圧低下信号を出力した時点、すなわち+25Vの直流電圧が+18V以下となった時点から、最低でも20ms以上の時間にわたり演出制御部91の駆動を維持することが可能な容量のコンデンサが用いられている。
また、演出制御基板90には、特に図示しないが、電源基板163から遊技制御基板40を介して供給された+12V(VCC)の直流電圧から+5V(VCC)を生成する電圧生成回路が設けられており、この電圧生成回路により生成された+5V(VCC)の直流電圧は、演出制御部91等、演出制御基板90が搭載する各種デバイスに供給され、これらデバイスの駆動電源として使用される。
また、+5V(VCC)の直流電圧の演出制御部91への供給ラインは、逆流防止用のダイオード(図示略)を介して演出制御部91のメモリバックアップ電源入力端子(図示略)に接続されるとともに、グラウンドレベルに接続され、その間には大容量のコンデンサ(図示略)が設けられている。これにより+5V(VCC)の直流電圧をコンデンサに蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサに蓄積された電圧を、当該電圧が全て放出されるまでの期間にわたり演出制御部91のRAMの記憶状態を保持するためのバックアップ電源として供給できるようになっている。
(2−2)遊技制御部
次に、本実施例における遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41が実行する各種制御内容を、図19〜図36に基づいて以下に説明する。
遊技制御部41は、電源が投入されてCPUがリセットされると、図19のフローチャートに示す電源投入時処理(遊技)を行う。なお、本実施例では、遊技制御部41のCPUに対して、電源投入時において払出制御基板60に搭載された払出制御部61のCPU及び演出制御基板90に搭載された演出制御部91のCPUにおける電源投入時処理が終了し、遊技制御部41との通信が可能な状態となるまでの時間よりも長い期間、リセット信号が入力されるようになっている。すなわち、遊技制御部41が電源投入時処理(遊技)が終了して通常の処理に移行する時点で、払出制御部61及び演出制御部91は、遊技制御部41との通信が可能な状態で待機していることとなる。
電源投入時処理(遊技)では、まず、前述した遊技制御基板接続確認信号をonに設定する(Sa1)。なお、遊技制御基板接続確認信号は、電源が供給されている間常にonの状態を維持する。そして、遊技制御部41のRAMのデータチェック(本実施例ではパリティチェック。なお、パリティとはデータ列を足し合わせた総和の最下位bitのことである)を行う(Sa2、Sa3)。詳しくは、現在のパリティを作成し、電断時に格納されたパリティと一致するか否かによってバックアップされているデータが正常か否かを判断する。
チェック結果が正常であれば、電断時に作成されたRAM診断用データを確認し(Sa4)、正常か否かを判定する(Sa5)。そして、RAM診断用データが正常であれば、設定キースイッチ36がonの状態か否かを確認し(Sa6)、設定キースイッチ36がonでなければ、全レジスタを復帰する(Sa7)。そして、後述するように割込禁止が解除されて電断前の処理に戻った際に、球数信号、精算要求信号、払出要求信号等が出力され、払出制御部60が出力された信号に基づく処理を行ってしまうといった不都合が生じることがないように、これら球数信号、精算要求信号、払出要求信号の出力状態を初期化する(Sa8)。
次いで、遊技制御部41のRAMに設定された未払出球カウンタ(後述する払出要求に基づく払出要求数のうち未だ払い出されていない未払出球数を記憶するカウンタ)の値を取得し、未払出球カウンタの値が0か否か、すなわち払出要求に基づく未払出球が残存するか否かを確認し(Sa9)、未払出球カウンタの値が0であれば、更に、遊技制御部41のRAMに設定された未精算球カウンタ(後述する精算要求に基づく精算要求数のうち未だ払い出されていない未精算球数を記憶するカウンタ)の値を取得し、未精算球カウンタの値が0か否か、すなわち精算要求に基づく未精算球が残存するか否かを確認する(Sa10)。そして、未精算球カウンタの値が0であれば、割込禁止を解除し(Sa11)、電断前の処理に戻る。
また、Sa9のステップにおいて未払出球カウンタの値が0でない場合、すなわち払出要求に基づく未払出球が残存する場合には、割込禁止を解除し(Sa12)、後述する払出要求処理の先頭(図26におけるSc101のステップ)へ移行する。また、Sa10のステップにおいて未精算球カウンタの値が0でない場合、すなわち精算要求に基づく未精算球が残存する場合には、割込禁止を解除し(Sa13)、後述する精算要求処理の先頭(図23におけるSb201のステップ)へ移行する。
また、Sa6のステップにおいて設定キースイッチ36がonの状態であれば、RAMに記憶されているデータ、すなわち遊技制御部41の制御状態を初期化する初期化処理を実行する(Sa14)。そして、出玉率の設定を変更する設定変更処理を実行した後(Sa15)、割込禁止を解除し(Sa16)、ゲーム制御処理に移行する。
また、Sa3のステップにおいてデータチェックの結果が正常でない場合やSa5のステップにおいてRAM診断用データが正常でない場合には、遊技状態を電断時の状態に戻すことができないので、RAM異常エラーコードをセットする(Sa17)。すなわち当該エラーコードを遊技補助表示器17aに表示させて、RAM異常エラーを報知する。そして、設定キースイッチ36がonの状態か否かを確認し(Sa18)、設定キースイッチ36がonでなければ、Sa14のステップ同様の初期化処理を実行した後(Sa19)、割込禁止を解除して(Sa20)、遊技の進行を不能動化するエラー処理を実行する(Sa21)。エラー処理は、遊技の進行を不能動化する必要のあるエラーが発生した際に共通して実行される処理であり、リセットスイッチ38が検出されるとエラー状態が解除されるようになっている。そして、Sa21のステップにおいてエラー状態が解除されると、ゲーム制御処理に移行する。
また、Sa18のステップにおいて、設定キースイッチがonの状態であれば、Sa14のステップに移行し、初期化処理、設定変更処理を実行した後、割込禁止を解除して、ゲーム制御処理に移行する。
以上のように電源投入時処理(遊技)では、バックアップされているデータが正常の場合に、未払出球カウンタの値または未精算球カウンタの値が0か否かを判定し、未払出球カウンタまたは未精算球カウンタの値が0ではない場合、すなわち払出要求に基づく未払出球や精算要求に基づく未精算球が残存する場合には、電断時の処理に応じて払出要求処理または精算要求処理の先頭に移行する。そして、払出要求処理や精算要求処理では、後述するように未払出球カウンタの値分のパチンコ球の払出要求または未精算球カウンタの値分の未精算要求が行われることとなるので、例えば、払出要求処理中や精算要求処理中に電断し、電断時に未払出球や未精算球が残存する場合には、電断復旧時において、再度未払出分の払出要求または未精算分の精算要求が行われ、未払出分または未精算分のパチンコ球が払い出されることとなる。
また、電源投入後、割込禁止が解除されるまでの間、全ての割込はマスクされており、後述する電断割込処理を含め全ての割込処理が行われないようになっている。
なお、本実施例においては、未払出球カウンタや未精算球カウンタの値を確認する前に球数信号、精算要求信号、払出要求信号の出力状態の全てを初期化する処理を行っているが、これら信号の出力状態を初期化する処理は割込禁止を解除する前であればいつでも良く、例えば未払出球カウンタや未精算球カウンタの値が0であるか否かに関わらず、各カウンタ値の確認後において、いずれかの信号が出力状態にある場合のみ該当する信号の出力状態を初期化するようにしてもよい。
図20は、遊技制御部41が基本処理として実行するゲーム制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム制御処理では、BET処理(Sa101)、内部抽選処理(Sa102)、リール回転処理(Sa103)、リール停止処理(Sa104)、入賞判定処理(Sa105)、賞球付与処理(Sa106)、遊技状態更新処理(Sa107)を順に実行する。
Sa101のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点で賭数を確定する処理を実行する。また、前回のゲームでリプレイ入賞が発生した場合には、前回のゲームと同じ賭数を設定する。
Sa102のステップにおける内部抽選処理では、Sa101のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートと同時に取得した乱数値と各入賞の当選確率を定めた内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果に応じて内部当選フラグを設定する処理を実行する。
Sa103のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理を実行する。このリール回転処理においては、全てのリール2L、2C、2Rが定速回転した時点でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効とする。
Sa104のステップにおけるリール停止処理では、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるか、リール2L、2C、2Rが定速回転した時点から遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されることなく自動停止時間が経過したこと、すなわち各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立したことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sa105のステップにおける入賞判定処理では、Sa104のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止されたと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sa106のステップにおける賞球付与処理では、Sa105のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、入賞に応じて付与される賞球数分のパチンコ球の払出を要求する処理を行う。
Sa107のステップにおける遊技状態更新処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
図21は、遊技制御部41がSa101のステップにおいて実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
BET処理では、まず今回のゲームがリプレイゲームであるかを確認し(Sb1)、リプレイゲームの場合には、スタートスイッチ7の検出待ちの状態となり(Sb2)、この状態でスタートスイッチ7が検出されると、ゲームを開始して図20に示す内部抽選処理に移行する。この際、遊技制御部41のRAMに設定されたBETカウンタ(その時点で設定されている賭数の値を記憶するカウンタ)には、前のゲームの賭数がそのまま設定されているので、前のゲームと同一の賭数にてゲームを開始して、図20に示す内部抽選処理に移行する。なお、この際、取込済球/払出済球表示器16aに前のゲームの払出済球数が表示されている場合には、当該払出済球数の表示をクリアする。
また、Sb1のステップにおいてリプレイゲームでない場合には、BETカウンタの値をクリアして(Sb3)、カードユニット接続中信号のonが検出されているか否か、すなわちカードユニット15が払出制御基板60と接続されているか否かを確認する(Sb4)。
Sb4のステップにおいてカードユニット接続中信号のonが検出されている場合には、精算ボタン10が検出されたか否かを確認し(Sb5)、BETカウンタの値が3か否か、すなわち最大賭数が設定されているか否かを確認し(Sb6)、BETカウンタの値が3未満であれば、1BETスイッチ5が検出されたか否かを確認し(Sb7)、1BETスイッチ5が検出されていなければ、更にMAXBETスイッチ6が検出されたか否かを確認する(Sb8)。
そして、Sb7、Sb8のステップにおいて1BETスイッチ5も検出されず、MAXBETスイッチ6も検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。
また、Sb6のステップにおいてBETカウンタの値が3の場合には、スタートスイッチ7が検出されたか否かを確認し(Sb9)、スタートスイッチ7が検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。
また、Sb4のステップにおいてカードユニット接続中信号のonが検出されない場合には、カードユニット15がスロットマシン1に接続されていない旨を示す接続エラーフラグをセットする(Sb10)。エラーフラグがセットされると、エラーフラグの種類を特定可能なエラーコードが遊技補助表示器17aに表示され、エラーが遊技機外部に報知される。接続エラーフラグがセットされると、カードユニット15がスロットマシン1に接続されていない旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17aに表示されるので、カードユニット15との接続異常が遊技機外部に報知されるようになる。
次いで、精算ボタン10が検出されたか否かを確認し(Sb11)、精算ボタン10が検出されていない場合には、BETカウンタの値が3か否かを確認し(Sb12)、BETカウンタの値が3の場合、すなわち最大賭数が設定されている場合には、スタートスイッチ7が検出されたか否かを確認する(Sb13)。そして、Sb13のステップにおいてBETカウンタの値が3未満の場合、またはSb14のステップにおいてスタートスイッチ7が検出されていない場合には、カードユニット接続中信号のonが検出されているか否か、すなわちカードユニット15と払出制御基板60とが接続状態となったか否かを確認し(Sb14)、カードユニット接続中信号のonが検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。一方、Sb14のステップにおいてカードユニット接続中信号のonが検出されていれば、Sb10のステップにおいて設定した接続エラーフラグをクリアする(Sb15)。これに伴い遊技補助表示器17aに表示されたエラーコードの表示も解除される。そして、Sb4のステップに戻る。
また、Sb5またはSb11のステップにおいて精算ボタン10が検出されている場合には、図22に示す精算制御処理に移行し(Sb16)、精算制御処理が終了すると、Sb4のステップに戻る。
また、Sb9のステップまたはSb13のステップにおいてスタートスイッチ7が検出されている場合には、BETカウンタの値を賭数として確定し(Sb17)、ゲームを開始して図20に示す内部抽選処理に移行する。この際、取込済球/払出済球表示器16aに表示されている取込済球数の表示をクリアする。
また、Sb7のステップにおいて1BETスイッチ5が検出されている場合には、遊技制御部41のRAMに設定された取込球カウンタ(取り込むべき球数のうち未だ取り込まれていない球数である取込球数を記憶するカウンタ)の値を{5−未使用球カウンタ(遊技制御部41のRAMに設定されたカウンタであり、既に取り込まれているが未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を記憶するカウンタ)の値)に更新する(Sb18)。すなわち取込球カウンタの値を1BETスイッチ5の操作により指示された取込要求球数から未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を減算した値に更新する。なお、この際、取込済球/払出済球表示器16aに前のゲームの払出済球数が表示されている場合には、当該払出済球数の表示をクリアし、取込済球数の値として0を表示する。そして、図24に示す取込制御処理に移行し(Sb20)、取込制御処理が終了すると、Sb4のステップに戻る。
また、Sb8のステップにおいてMAXBETスイッチ6が検出されている場合には、取込球カウンタの値を(15−BETカウンタの値×5−未使用球カウンタの値)に更新する(Sb19)。すなわち取込球カウンタの値をMAXBETスイッチ6の操作により指示された取込要求球数から既に賭数の設定に用いられている使用済球数と未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を減算した値に更新する。なお、この際、取込済球/払出済球表示器16aに前のゲームの払出済球数が表示されている場合には、当該払出済球数の表示をクリアし、取込済球数の値として0を表示する。そして、図24に示す取込制御処理に移行し(Sb20)、取込制御処理が終了すると、Sb4のステップに戻る。
図22は、遊技制御部41がSb16のステップにおいて実行する精算制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
精算制御処理では、まず、未使用球カウンタの値が0か否かを確認し(Sb101)、未使用球カウンタの値が0であれば、BETカウンタの値が0か否かを確認する(Sb102)。
そして、Sb101、Sb102のステップにおいて未使用球カウンタの値またはBETカウンタの値のいずれか一方でも0でない場合には、未精算球カウンタの値を(未使用球カウンタの値+BETカウンタの値×5)の値、すなわち未使用球数と使用済球数との合計値に更新し(Sb103)、未使用球カウンタ及びBETカウンタの値をクリアする(Sb104)。この際、取込済球/払出済球カウンタに表示されている取込済球数を0に更新する。そして、図23に示す精算要求処理に移行し(Sb105)、精算要求処理が終了すると、図21に示すSb4のステップに戻る。
また、Sb101、Sb102のステップにおいて未使用球カウンタの値もBETカウンタの値も0の場合には、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか否か、すなわち返却球誘導通路109内に返却球が詰まっているか否かを確認し(Sb106)、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されていなければ、更に、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されているか否か、すなわち払出球誘導通路208b内に払出球が詰まっているか否かを確認する(Sb107)。そして、Sb106のステップにおいて返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか、Sb107のステップにおいて払出球詰まり検出スイッチ112が検出されていれば、図21に示すSb4のステップに戻る。
また、Sb106、Sb107のステップにおいて返却球詰まり検出スイッチ111も払出球詰まり検出スイッチ112も検出されていなければ、取込モータ101の回転駆動量を100球分に設定し(Sb108)、振分ソレノイド102を励磁(駆動)させる駆動信号を振分ソレノイド102に対して出力して振分ソレノイド102をonとして(Sb109)、取り込まれたパチンコ球の流路方向を返却球誘導通路109側とする。
そして、流路切替弁107a、107bによる実際の流路方向が返却球誘導通路109側か否か、すなわち流路検出スイッチ115がonの状態か否かを確認し(Sb110)、流路切替弁107a、107bによる実際の流路方向が返却球誘導通路109側であれば、取込モータ101の設定をonとして取込動作を開始する(Sb111)。すなわち流路切替弁107a、107bの流路方向を検出する流路検出スイッチ115の検出状態に基づき、実際の流路方向が返却球誘導通路109側を向いていることを条件に取込モータ101の駆動を開始する。
取込モータ101の駆動中においては、流路切替弁107a、107bによる実際の流路方向が返却球誘導通路109側か否か、すなわち流路検出スイッチ115がonの状態か否かを確認し(Sb112)、流路方向が返却球誘導通路109側であれば、取込モータ101の駆動停止条件が成立したか否かを確認する(Sb113〜Sb116)。詳しくは、Sb113のステップにおいて第1取込球検出スイッチ104及び第2取込球検出スイッチ105a、105bの検出状況をチェックし、最後に取込球が検出されてから規定時間(例えば3秒間)にわたり取込球が検出されていないか否かを確認し、Sb114のステップにおいて返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか否か、すなわち返却球誘導通路109内に返却球が詰まっているか否かを確認し、Sb115のステップにおいては、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されているか否か、すなわち払出球誘導通路208b内に払出球が詰まっているか否かを確認し、Sb116のステップにおいては、回転駆動量分、すなわち100球分の回転が終了したか否かを確認する。
そして、Sb113〜Sb116のステップにおいて取込モータ101の駆動停止条件がいずれも成立していなければ、Sb112のステップに戻る。また、Sb113〜Sb116のステップにおいて取込モータ101の駆動条件がいずれか1つでも成立している場合、すなわち最後に取込球が検出されてから規定時間にわたり取込球が検出されていない場合、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されている場合、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されている場合または100球分の回転が終了した場合には、取込モータ101の設定をoffにして(Sb117)、振分ソレノイド102を励磁(駆動)を解除するために振分ソレノイド102に対する駆動信号の出力をoffとして振分ソレノイド102をoffとして取り込まれたパチンコ球の流路方向を取込球誘導通路108側とし(Sb118)、図21に示すSb4のステップに戻る。
また、Sb110のステップまたはSb112のステップにおいて流路方向が返却球誘導通路109側ではない場合、すなわち振分ソレノイド102をonとして返却球誘導通路109側に切り替えたにも関わらず、流路切替弁107a、107bによる流路方向が返却球誘導通路109側に切り替わってない場合、または取込モータ101の駆動中に、振分ソレノイド102がonの状態であり、流路方向が返却球誘導通路109側であるにも関わらず、流路切替弁107a、107bによる流路方向が取込球誘導通路108側を向いている場合には、取込モータ101の設定をoffとし(Sb119)、振分ソレノイド102をoffとした後(Sb120)、流路方向の異常を示す流路方向異常エラーフラグをセットする(Sb121)。流路方向異常エラーフラグがセットされると、流路方向の異常を示すエラーコードが遊技補助表示器17aに表示されるので、流路方向の異常が遊技機外部に報知されるようになる。次いで、遊技者の操作を検出する各種スイッチを無効として遊技の進行を不能動化するエラー処理を実行する(Sb122)。エラー処理は、流路検出スイッチ115がoffの状態、すなわち流路切替弁107a、107bによる流路方向が振分ソレノイド102の駆動状態と一致する状態でリセットスイッチ38が検出されると解除され、図21に示すSb4のステップに戻る。
図23は、遊技制御部41がSb105のステップ及び電源投入時処理において精算要求に基づく未精算球が残存する場合において実行する精算要求処理の制御内容を示すフローチャートである。
精算要求処理では、まず、払出制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち遊技制御基板40と払出制御基板60が接続されているか否かを確認し(Sb201)、払出制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、払出制御基板60と正常に接続されていない旨を示す払出制御基板接続エラーフラグをセットする(Sb202)。払出制御基板接続エラーフラグがセットされると、払出制御基板60と正常に接続されていない旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17aに表示されるので、その旨が遊技機外部に報知されるようになる。次いで、前述したエラー処理を実行し(Sb203)、当該エラー処理の実行中にリセットスイッチ38が検出され、エラー処理が解除されると、Sb201のステップに戻る。
また、Sb201のステップにおいて払出制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、球数信号の値を未精算球カウンタの値に更新し(Sb204)、遊技制御部41のRAMに設定されたエラー判定用タイマカウンタ(払出通信エラー判定時間をカウントするためのカウンタ)に初期値を設定し(Sb205)、精算要求信号をonとする(Sb206)。
次いで、動作中信号のonが検出されるまで動作中信号の出力状況を監視する(Sb207〜Sb209)。また、Sb208のステップにおいては、払出通信エラー判定時間(例えば5秒)が経過したか否か、すなわちエラー判定用タイマカウンタが0か否かを確認し、払出通信エラー判定時間が経過している場合、すなわち精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても当該精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始が確認できない場合には、払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示す払出通信エラーフラグを設定し(Sb209)、再びSb207のステップに戻る。払出通信エラーフラグがセットされると、払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17aに表示されるので、その旨が遊技機外部に報知されるようになる。
次いで、Sb207のステップにおいて、動作中信号のonが検出された場合、すなわち精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認した場合には、動作中信号のoffが検出されるまで動作中信号の出力状況を監視する(Sb210〜Sb214)。また、Sb210のステップにおいては、払出球検出スイッチ202a、202bの検出状況をチェックして払出球が検出されたか否かを確認し、払出球が検出された場合には、未精算球カウンタの値を1減算し(Sb212)、再びSb210のステップに戻る。また、Sb213のステップにおいては、払出通信エラー判定時間が経過したか否か、すなわちエラー判定用タイマカウンタが0か否かを確認し(Sb213)、払出通信エラー判定時間が経過している場合、すなわち精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても当該精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了が確認できない場合には、前述した払出通信エラーフラグを設定し(Sb214)、再びSb210のステップに戻る。払出通信エラーフラグがセットされると、前述のように払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17aに表示され、その旨が遊技機外部に報知されるようになる。
次いで、Sb211のステップにおいて、動作中信号のoffが検出された場合、すなわち精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、払出通信エラーフラグがセットされているか否かを確認し(Sb215)、払出通信エラーフラグがセットされていない場合には、未精算球カウンタの値が残存するか否かに関わらず未精算球カウンタの値をクリアした後(Sb217)、精算要求信号をoffにして(Sb218)、図21に示すSb4のステップに戻る。また、Sb215のステップにおいて、払出通信エラーフラグがセットされている場合には、払出通信エラーフラグをクリアする(Sb216)。すなわち精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過してエラー状態に制御されている場合でも、精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、当該エラー状態が自動的に解除されるようになっている。これに伴い遊技補助表示器17aに表示されたエラーコードの表示も解除される。そして、未精算球カウンタの値が残存するか否かに関わらず未精算球カウンタの値をクリアした後(Sb217)、精算要求信号をoffにして(Sb218)、図21に示すSb4のステップに戻る。
図24は、遊技制御部41がSb20のステップにおいて実行する取込制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
取込制御処理では、まず、遊技制御部41のRAMに設定されたリトライカウンタ(取込動作の再試行回数を記憶するカウンタ)に3を設定し(Sb301)、取込球カウンタの値に応じた取込モータ101の回転駆動量、すなわち取込球カウンタに設定された値の球数を取り込むのに必要な回転駆動量を設定する(Sb302)。なお、この状態では、振分ソレノイド102はoffの状態であり、流路切替弁107a、107bによる流路方向は取込球誘導通路108側を向いている状態である。
そして、流路切替弁107a、107bによる実際の流路方向が取込球誘導通路108側か否か、すなわち流路検出スイッチ115がoffの状態か否かを確認し(Sb303)、流路切替弁107a、107bによる実際の流路方向が取込球誘導通路108側であれば、取込モータ101の設定をonにして取込動作を開始する(Sb304)。すなわち流路切替弁107a、107bの流路方向を検出する流路検出スイッチ115の検出状態に基づき、実際の流路方向が取込球誘導通路108側を向いていることを条件に取込モータ101の駆動を開始する。
取込モータ101の駆動中においては、流路切替弁107a、107bによる実際の流路方向が取込球誘導通路108側か否か、すなわち流路検出スイッチ115がoffの状態か否かを確認し(Sb305)、流路方向が取込球誘導通路108側であれば、第1取込球検出スイッチ104及び第2取込球検出スイッチ105a、105bの検出状況をチェックし、取込球が検出されたか否かを確認する(Sb306)。
Sb306のステップにおいて取込球を検出した場合には、取込球カウンタの値を1減算するとともに、未使用球カウンタの値を1加算する(Sb307)。この際、取込済球/払出済球表示器16aに表示されている取込済球数も1加算する。そして、未使用球カウンタの値が5、すなわち賭数を1設定するのに必要な球数に到達したか否かを確認し(Sb308)、未使用球カウンタの値が5未満であればSb305のステップに戻る。また、Sb308のステップにおいて未使用球カウンタの値が5であれば、BETカウンタの値を1加算するとともに、未使用球カウンタの値をクリアして(Sb309)、Sb305のステップに戻る。
また、Sb306のステップにおいて取込球を検出していなければ、取込モータ101がonの状態か否か、すなわち取込モータ101が未だ駆動中か否かを確認し(Sb310)、取込モータ101がonであれば、回転駆動量分、すなわち取込球カウンタの値分の回転が終了したか否かを確認し(Sb311)、回転駆動量分の回転が終了していなければ、Sb305のステップに戻り、回転駆動量分の回転が終了していれば、取込モータ101の設定をoffにして(Sb312)、Sb305のステップに戻る。
また、Sb310のステップにおいて取込モータ101がonでなければ、取込モータ101がoffとなってから、取込モータ101の回転により取り込まれたパチンコ球が第2取込球検出スイッチ105a、105bにて検出されるまでに要する時間である検出待ち時間が経過したか否かを確認し(Sb313)、検出待ち時間が経過していなければ、Sb305のステップに戻る。
また、Sb313のステップにおいて検出待ち時間が経過していれば、取込球カウンタの値が0か否か、すなわち1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作により要求された球数が全て取り込まれたか否かを確認し(Sb314)、取込球カウンタの値が0でなければ、リトライカウンタの値が0か否か、すなわち再試行回数にわたり取込動作が行われたか否かを確認し(Sb315)、リトライカウンタの値が0でなければ、リトライカウンタの値を1減算して(Sb316)、Sb302のステップに戻る。
また、Sb314のステップにおいて取込球カウンタの値が0であれば、リトライカウンタの値をクリアして(Sb317)、図21に示すSb4のステップに戻る。また、Sb315のステップにおいてリトライカウンタの値が0であれば、取込球カウンタの値をクリアして(Sb318)、図21に示すSb4のステップに戻る。
また、Sb303のステップまたはSb306のステップにおいて流路方向が取込球誘導通路108側ではない場合、すなわち振分ソレノイド102がoffの状態であり、流路方向が取込球誘導通路108側であるにも関わらず、流路切替弁107a、107bによる流路方向が返却球誘導通路109側を向いている場合、または取込モータ101の駆動中に、振分ソレノイド102がoffの状態であり、流路方向が取込球誘導通路108側であるにも関わらず、流路切替弁107a、107bによる流路方向が返却球誘導通路109側を向いている場合には、取込モータ101の設定をoffとし(Sb319)、リトライカウンタ及び取込球カウンタの値をクリアした後(Sb320)、流路方向の異常を示す流路方向異常エラーフラグをセットする(Sb321)。流路方向異常エラーフラグがセットされると、流路方向の異常を示すエラーコードが遊技補助表示器17aに表示されるので、流路方向の異常が遊技機外部に報知されるようになる。次いで、遊技者の操作を検出する各種スイッチを無効として遊技の進行を不能動化するエラー処理を実行する(Sb322)。エラー処理は、流路検出スイッチ115がoffの状態、すなわち流路切替弁107a、107bによる流路方向が振分ソレノイド102の駆動状態と一致する状態でリセットスイッチ38が検出されると解除され、図21に示すSb4のステップに戻る。
以上のようにBET処理では、精算ボタン10が有効に受け付けられると、精算制御処理に移行し、既に1以上の賭数が設定されている場合または未使用球カウンタの値が0でない場合、すなわち取込済球が残存する場合には、精算要求を行い、これに基づき取込済球を遊技者に返却させる精算要求処理を行った後、精算制御処理を終了する。これに対して、賭数が設定されておらず、未使用球カウンタの値が0の場合には、取込装置100により取り込まれたパチンコ球の流路方向を返却球誘導通路109側とした状態で取込モータ101を駆動させることにより、取込装置100内のパチンコ球を返却させる制御を行った後、精算制御処理を終了する。
また、精算要求処理では、精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても、動作中信号のoffが検出されない場合、すなわち当該精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了が確認できない場合に、払出通信エラーフラグがセットされてエラー状態に制御される。そして、当該エラー状態は、動作中信号のonを検出し、精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した時点で、自動的に解除されるようになっている。
また、1BETスイッチ5の操作が有効に受け付けられると、賭数を1設定するのに必要な球数(5球)から未使用球数(未使用球カウンタの値)を減算した球数、すなわちその時点で賭数を1設定するのに必要な球数を取込球カウンタに設定して取込制御処理に移行し、取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための動作量の取込動作を、第1取込球検出スイッチ104及び第2取込球検出スイッチ105a、105bによる取込球の検出により減算された取込球カウンタの値が0となるか、取込動作を1回行う毎に減算されるリトライカウンタの値が0となるか、のいずれかの条件が成立するまで繰り返し行い、いずれか一方の条件が成立することで、取込制御処理が終了する。
また、MAXBETスイッチ6の操作が有効に受け付けられると、最大賭数を設定するのに必要な球数(15球)から、使用済球数(BETカウンタの値×5)及び未使用球数(未使用球カウンタの値)を減算した球数、すなわちその時点で最大賭数を設定するのに必要な球数を取込球カウンタに設定して取込制御処理に移行し、取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための取込動作を、第1取込球検出スイッチ104及び第2取込球検出スイッチ105a、105bによる取込球の検出により減算された取込球カウンタの値が0となるか、取込動作を1回行う毎に減算されるリトライカウンタの値が0となるか、のいずれかの条件が成立するまで繰り返し行い、いずれか一方の条件が成立することで、取込制御処理が終了する。
また、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作は、BETカウンタの値が3未満、すなわち未だ最大賭数が設定されていないことを条件に有効に受け付けられ、取込制御処理に移行することとなる。すなわち、最大賭数が設定されている状態においては、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作が無効とされる。また、BETカウンタの値が3未満であっても、カードユニット接続中信号のonが検出されない場合、すなわちカードユニット15が正常に接続されていない場合には、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作が無効とされる。
また、スタートスイッチ7の操作は、BETカウンタの値が3、すなわち最大賭数が設定されていることを条件に有効に受け付けられ、ゲームが開始することとなる。すなわち、賭数が3未満であれば、ゲームの開始条件が成立していないので、スタートスイッチ7の操作は無効とされる。なお、BETカウンタの値が3であれば、カードユニット接続中信号のonが検出されない場合、すなわちカードユニット15が正常に接続されていない場合でも、スタートスイッチ7の操作は有効とされる。
また、精算ボタン10の操作が有効に受け付けられ、精算制御処理に移行すると、当該精算制御処理が終了するまでの間、すなわち精算ボタン10の操作に基づく精算制御が終了するまでの間、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算ボタン10の各操作の受付が無効とされる。同様に、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が有効に受け付けられ、取込制御処理に移行すると、当該取込制御処理が終了するまでの間、すなわち1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に基づく取込制御が終了するまでの間、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算ボタン10の各操作の受付が無効とされる。更に、スタートスイッチ7の操作が有効に受け付けられると、当該操作に基づき開始したゲームが終了し、次ゲームのBET処理に移行するまで、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算ボタン10の各操作の受付が無効とされる。また、精算制御処理や取込制御処理の途中でカードユニット接続中信号のonが検出されなくなった場合、すなわちカードユニット15との接続が断絶した場合には、実行中の精算制御処理や取込制御処理が終了しても、引き続き1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の各操作の受付が無効とされる。また、ゲームの実行中にカードユニット接続中信号のonが検出されなくなった場合にも、ゲームの終了後、次ゲームのBET処理に移行した際に引き続き1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の各操作の受付が無効とされる。
図25は、遊技制御部41がSa106のステップにおいて実行する賞球付与処理の制御内容を示すフローチャートである。
賞球付与処理では、まず、賞球の付与を伴う入賞が発生しているか否かを確認し(Sc1)、賞球の付与を伴う入賞が発生していない場合には、図18に示すSa107の遊技状態更新処理に移行する。
また、Sc1のステップにおいて賞球の付与を伴う入賞が発生している場合には、当該入賞の発生により付与される賞球数を、遊技制御部41のRAMに設定された未払出球カウンタ(払出要求に基づく未払出球数を記憶するカウンタ)にセットする(Sc2)。この際、取込済球/払出済球表示器16aに払出済球として0を表示する。そして、図26に示す払出要求処理に移行し、払出要求処理が終了すると、図18に示すSa107の遊技状態更新処理に移行する。
図26は、遊技制御部41がSc3のステップ及び電源投入時処理において払出要求に基づく未払出球が残存する場合において実行する払出要求処理の制御内容を示すフローチャートである。
払出要求処理では、まず、払出制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち遊技制御基板40と払出制御基板60が接続されているか否かを確認し(Sc101)、払出制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、払出制御基板60と正常に接続されていない旨を示す払出制御基板接続エラーフラグをセットする(Sc102)。払出制御基板接続エラーフラグがセットされると、払出制御基板60と正常に接続されていない旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17aに表示されるので、その旨が遊技機外部に報知されるようになる。次いで、前述したエラー処理を実行し(Sc103)、当該エラー処理の実行中にリセットスイッチ38が検出され、エラー処理が解除されると、Sc101のステップに戻る。
また、Sc101のステップにおいて払出制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、球数信号の値を未払出球カウンタの値に更新し(Sc104)、前述したエラー判定用タイマカウンタに初期値を設定し(Sc105)、払出要求信号をonとする(Sc106)。
次いで、動作中信号のonが検出されるまで動作中信号の出力状況を監視する(Sc107〜Sc109)。また、Sc108のステップにおいては、払出通信エラー判定時間(例えば5秒)が経過したか否か、すなわちエラー判定用タイマカウンタが0か否かを確認し、払出通信エラー判定時間が経過している場合、すなわち払出要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始が確認できない場合には、前述した払出通信エラーフラグを設定し(Sc109)、再びSc107のステップに戻る。払出通信エラーフラグがセットされると、前述のように払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17aに表示されるので、その旨が遊技機外部に報知されるようになる。
次いで、Sc107のステップにおいて、動作中信号のonが検出された場合、すなわち払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認した場合には、動作中信号のoffが検出されるまで動作中信号の出力状況を監視する(Sc110〜Sc115)。また、Sc110のステップにおいては、払出球検出スイッチ202a、202bの検出状況をチェックして払出球が検出されたか否かを確認し、払出球が検出された場合には、未払出球カウンタの値を1減算し(Sc112)、取込済球/払出済球表示器16aに表示されている払出済球数を、(賞球数−未払出球カウンタの値)、すなわち賞球数のうちその時点で既に払い出されている払出済球数に更新し(Sc113)、再びSc110のステップに戻る。また、Sc114のステップにおいては、払出通信エラー判定時間が経過したか否か、すなわちエラー判定用タイマカウンタが0か否かを確認し(Sc114)、払出通信エラー判定時間が経過している場合、すなわち払出要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了が確認できない場合には、前述した払出通信エラーフラグを設定し(Sc115)、再びSc110のステップに戻る。払出通信エラーフラグがセットされると、前述のように払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17aに表示され、その旨が遊技機外部に報知されるようになる。
次いで、Sc111のステップにおいて、動作中信号のoffが検出された場合、すなわち払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、払出通信エラーフラグがセットされているか否かを確認し(Sc116)、払出通信エラーフラグがセットされている場合には、払出通信エラーフラグをクリアする(Sc117)。すなわち払出要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過してエラー状態に制御されている場合でも、払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、当該エラー状態が自動的に解除されるようになっている。これに伴い遊技補助表示器17aに表示されたエラーコードの表示も解除される。
次いで、未払出球カウンタの値が0か否かを確認し(Sc118)、未払出球カウンタの値が0であれば、払出要求信号をoffにして(Sc120)、図18に示すSa107の遊技状態更新処理に移行する。また、Sc118のステップにおいて未払出球カウンタの値が0でなければ、未払出球カウンタの値をクリアするとともに、取込済球/払出済球表示器16aに表示されている払出済球数を賞球数の値に更新する(Sc119)。そして、払出要求信号をoffにして(Sc120)、図18に示すSa107の遊技状態更新処理に移行する。
以上のように賞球付与処理では、賞球の付与を伴う入賞が発生した場合に、当該入賞により付与される賞球数の払出要求を行う払出要求処理を行う。
払出要求処理では、動作中信号のonが検出された後、動作中信号のoffが検出されるまでの間、すなわち払出要求に基づく払出動作が行われている期間において、払出球が検出される毎に、未払出球カウンタの値が減算されるとともに、未払出球カウンタの値が減算されることに伴って、取込済球/払出済球表示器16aに表示される払出済球数が加算されるようになっている。
また、払出要求処理では、払出要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても、動作中信号のoffが検出されない場合、すなわち当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了が確認できない場合に、払出通信エラーフラグがセットされてエラー状態に制御される。そして、当該エラー状態は、動作中信号のonを検出し、払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した時点で、自動的に解除されるようになっている。
図27及び図28は、遊技制御部41が内部タイマからの出力に基づき前述した割込処理3として基本処理(本実施例ではゲーム制御処理)に割り込んで定期的(本実施例では0.56ms毎)に実行するタイマ割込処理(A)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(A)においては、まず、割込禁止を設定する(Sd1)。すなわち、タイマ割込処理の開始に伴って他の割込処理の実行を禁止する。そして、基本処理のレジスタをRAMに退避し(Sd2)、タイマ割込処理(A)の終了後に、割込前の処理に復帰できるようにする。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理において実行すべきタイマ割込を識別するために遊技制御部41のRAMに設定された分岐用カウンタを1進める(Sd3)。Sd3のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(A)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sd4)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ34L、34C、34Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ34L、34C、34Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSd8のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSd23の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sd5)。
次いで、分起用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sd6)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ34L、34C、34Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sd7)、リールモータ34L、34C、34Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sd8)、リールモータ34L、34C、34Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sd9)、取込モータ101の回転駆動量の更新等を行う取込モータ制御処理(Sd10)を順次実行した後、Sd2において退避したレジスタを復帰し(Sd22)、割込禁止を解除して(Sd23)、割込前の処理に戻る。
また、Sd6のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sd11)、各種ランプ等の点灯信号や外部出力信号等のデータをポートに出力する制御信号等出力処理(Sd12)、各種ソフトウェア乱数を更新する乱数更新処理(Sd13)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sd14)、基本処理においてセットされたコマンドを演出制御部91に対して送信するコマンド送信処理(Sd15)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sd16)を順次実行した後、Sd2において退避したレジスタを復帰し(Sd22)、割込禁止を解除して(Sd23)、割込前の処理に戻る。
また、Sd4のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分起用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sd17)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、入力ポートから各種スイッチ類(電源監視用IC47から入力される電圧低下信号を含む)の検出データを入力するポート入力処理(Sd18)、定速回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過をチェックする原点通過時処理(Sd19)、各種スイッチ類の検出信号に基づいてこれら各種スイッチが検出条件を満たしているか否かを判定し、検出条件を満たしていればその旨を示すスイッチオンフラグをセットするスイッチ入力判定処理(Sd20)、Sd10のステップと同様の取込モータ制御処理(Sd21)を順次実行した後、Sd2において退避したレジスタを復帰し(Sd22)、割込禁止を解除して(Sd23)、割込前の処理に戻る。
また、Sd17のステップにおいてタイマ割込4であれば、有効な停止スイッチ8L、8C、8Rの検出が判定されたときに、停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sd24)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sd25)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sd26)を順次実行した後、Sd2において退避したレジスタを復帰し(Sd22)、割込禁止を解除して(Sd23)、割込前の処理に戻る。
本実施例では、上述のようなタイマ割込処理(A)が0.56msの間隔で行われることにより、図29に示すように、タイマ割込1〜4に固有な処理が2.24msの間隔で行われるようになっている。特に本実施例では、コマンド送信処理が行われるタイマ割込2の間隔として、演出制御部91側でコマンドを受信し、受信したコマンドをバッファした後、新たなコマンドを検出してもこのコマンドを確実にバッファするのに必要な時間を十分に確保できる時間(2.24ms)が設定されている。更に、後に詳述するが、演出制御部91では、1.12ms毎にタイマ割込処理(演出)が実行され、その中でバックアップが行われるようになっているため、遊技制御部41から演出制御部91に対して連続してコマンドを送信する場合でも、演出制御部91がコマンドを確実に受信し、かつ受信したコマンドをバックアップするための時間を確保することができるようになっている。
なお、本実施例では、タイマ割込処理(A)が行われる毎に分岐用カウンタ値が更新されるとともに、この分岐用カウンタ値に対応するタイマ割込1〜4の処理が行われる、すなわちタイマ割込1〜4がタイマ割込処理(A)の回数に応じて順番に行われるようになっており、タイマ割込1〜4がそれぞれ同一の間隔(2.24ms)で行われるようになっているが、例えば、これらタイマ割込1〜4をその実行頻度に応じて定められた異なる間隔で行うようにしても良い。
図30は、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41から演出制御基板90の演出制御部91に対して送信されるコマンドの一例を示す図である。
演出制御基板90の演出制御部91に対して送信されるコマンドのうち、BETコマンドは、賭数が1設定された旨を特定可能なコマンドであり、単位球数分のパチンコ球が取り込まれて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始されたとき、すなわちスタートスイッチ7が操作されたときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、各リールの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールに停止する図柄、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作が検出される毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時の払出球数、を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、入賞等によるパチンコ球の払出開始を通知するコマンドであり、パチンコ球の払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、パチンコ球の払出終了を通知するコマンドであり、パチンコ球の払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常ゲームであるか、BB中であるか等)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨を示すコマンドであり、前述した初期化処理により遊技状態が初期化されたときに送信される。
これら各コマンドのうち初期化コマンドを除くコマンドは、前述したゲーム制御処理においてゲームの進行に応じて生成された後、遊技制御部41のRAMに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込2のコマンド送信処理(A)において演出制御部91に対して送信される。なお、初期化コマンドは、前述した初期化処理においてコマンドキューに一時格納され、その後割込禁止が解除されて最初に実行されるタイマ割込2のコマンド送信処理(A)において演出制御部91に対して送信される。
図31は、前述したコマンドキューの構成を示す図である。コマンドキューには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。また、各コマンドを格納する領域には、領域の識別番号として領域の通し番号を示す数値(0〜15)が対応付けて設定される。さらに、コマンドキューには、次に送信すべきコマンドが格納されている領域の通し番号を示す送信ポインタと次にコマンドを格納すべき領域の通し番号を示す格納ポインタが設定されている。送信ポインタは、コマンドキューに格納された未送信のコマンドが送信される毎に1加算され、格納ポインタは、コマンドを格納する際に1加算されるようになっており、未送信のコマンドが全て送信されたとき及び未送信のコマンドでコマンドキューの全ての領域が満タンとなったときに送信ポインタが示す通し番号と格納ポインタの通し番号とが同一の番号となる。なお、未送信のコマンドが格納されている場合には、未送信フラグがセットされるため、送信ポインタが示す通し番号と格納ポインタの通し番号とが同一の番号の場合に、未送信フラグがセットされていれば、コマンドキューが未送信のコマンドで満タンである旨が示され、未送信フラグがセットされていなければ未送信のコマンドが空である旨が示されるようになっている。
図32は、遊技制御部41のゲーム制御処理や初期化処理においてコマンドを生成して、コマンドキューに格納する際に実行するコマンド格納処理の制御内容を示すフローチャートである。
なお、遊技制御部41から送信されるコマンドは、2バイトで構成され、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの内容)を表す。また、本実施例で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良い。また、本実施例では、コマンドを2バイトの信号で構成しているが、これらコマンドを1バイトの信号または3バイト以上の信号で構成しても良い。
コマンド格納処理では、まず、送信すべきコマンドを構成するMODEとEXTを生成する(Se1)。
次いで、生成したコマンドを格納ポインタが示す通し番号の領域、すなわちコマンドキューの空き領域に格納した後(Se2)、格納ポインタが示す通し番号に1を加算する(Se3)。なお、通し番号は0〜15の範囲の数値なので、格納ポインタが示す通し番号が15の場合に1を加算して16となったときには0に更新する。
次いで、未送信フラグがセットされているか否かを確認し(Se4)、未送信フラグがセットされていなければ未送信フラグをセットする(Se5)。
次いで、格納ポインタが示す通し番号が送信ポインタが示す通し番号と一致したか否か、すなわち未送信のコマンドでコマンドキューの全ての領域が満タンとなったか否かを確認し、一致している場合には、コマンドキューに格納されている未送信のコマンドが送信されて格納ポインタが示す通し番号と送信ポインタが示す通し番号とが一致しなくなるまで待機し、格納ポインタが示す通し番号と送信ポインタが示す通し番号とが一致しなくなった時点、すなわちコマンドキューに空きができた時点でコマンド格納処理を終了する(Se6)。
図33は、遊技制御部41が前述したタイマ割込処理(A)のタイマ割込2内において実行するコマンド送信処理の制御内容を示すフローチャートである。
コマンド送信処理では、まず、コマンドの送信遅延時間を設定するための遅延カウンタが0より大きいか否か、すなわちコマンドキューに格納されたコマンドの送信待ちの状態であるか否かを判定する(Sf1)。
Sf1において、送信待ちの状態でない場合には、コマンドキューに未送信のコマンドが格納されている旨を示す前述の未送信フラグがセットされているか否かを判定する(Sf2)。
Sf2において未送信フラグがセットされていない場合には、送信すべきコマンドが格納されていないので、処理を終了する。
また、Sf2において未送信フラグがセットされている場合、すなわちコマンドキューに未送信のコマンドが格納されている場合には、乱数カウンタから0〜15の範囲でランダムに発生する乱数値を取得し(Sf3)、取得した乱数値に2を加算して2〜17の値に補正し、遅延カウンタに設定する(Sf4)。
次いで、遅延カウンタ値を1減算し(Sf5)、遅延カウンタ値が0より大きいか否か、すなわちコマンドキューの送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドの送信遅延時間が経過したか否か、を判定し(Sf6)、遅延カウンタ値が0より大きい場合、すなわち送信遅延時間が経過していない場合には、処理を終了する。
また、Sf6のステップにおいて遅延カウンタ値が0の場合、すなわち送信遅延時間が経過した場合には、コマンドキューの送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドを演出制御部91に対して送信する(Sf7〜Sf10)。詳しくは、まず、コマンドキューの送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドを構成するMODEを出力し(Sf7)、コマンドを出力した旨を演出制御部91に通知するためのストローブ信号を所定時間(本実施例では、10μs)出力する(Sf8)。そして、送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドを構成するEXTを出力し(Sf9)、再度ストローブ信号を所定時間出力する(Sf10)。
次いで、送信ポインタが示す通し番号に1を加算する(Sf11)。なお、通し番号は0〜15の範囲の数値なので、送信ポインタが示す通し番号が15の場合に1を加算して16となったときには0に更新する。
次いで、送信ポインタが示す通し番号が格納ポインタが示す通し番号と一致したか否か、すなわちコマンドキューに送信すべきコマンドが格納されているか否かを確認し(Sf12)、一致している場合には、未送信フラグをクリアして処理を終了する(Sf13)。
また、Sf1において遅延カウンタ値が0より大きい、すなわち送信待ちの状態であると判定した場合には、Sf5に移行し、送信遅延時間が経過した場合にはコマンドキューの送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドを送信するとともに、未送信のコマンドが空になった場合には未送信フラグをクリアする等の処理を行い、処理を終了する(Sf5〜Sf13)。
図34(a)(b)は、本実施例におけるコマンドの送信状況の一例を示すタイミングチャートである。
本実施例では、図34(a)に示すように、ゲーム制御処理中または初期化処理中のコマンド格納処理においてコマンドが生成され、コマンドキューに格納されるとともに、タイマ割込処理(A)のタイマ割込2内のコマンド送信処理においてコマンドキューに格納された未送信のコマンドが検知されると、遅延時間が設定され、設定した遅延時間が経過した時点で、コマンドキューに格納された未送信のコマンドが送信される。
具体的には、コマンド送信処理においてコマンドキューに格納された未送信のコマンドを検知すると、0〜15の範囲に設定された遅延用乱数値を取得し、取得した値を補正した2〜17の範囲の値(L)を遅延カウンタに設定する。
この際、当該遅延カウンタ値(L)を設定したコマンド送信処理及びその後のタイマ割込2内において実行するコマンド送信処理において遅延カウンタ値を1ずつ減算していき、遅延カウンタ値が0となった時点で、コマンドキューに格納されているコマンドを送信する。
すなわち、コマンド送信処理において検知されたコマンドは、コマンド送信処理の実行間隔(2.24ms)の倍数に相当する時間、詳しくはその際取得した遅延カウンタの値(L)から1を減算した値(L−1)にコマンド送信処理の実行間隔(2.24ms)を乗じた時間{(L)は2〜17の値なので2.24〜35.84ms}が経過した後、送信されることとなる。
また、本実施例では、コマンドキューに複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、コマンドキューに格納されたコマンドの送信を待たずに、新たにゲーム制御処理において生成したコマンドをコマンドキューの空き領域に格納することが可能とされている。すなわち複数のコマンドを蓄積できるようになっている。このため、コマンドの送信が遅延されることに伴ってゲーム制御処理の進行が停止してしまうことを回避できる。なお、コマンドキューが未送信のコマンドで満タンの場合はこの限りでない。
また、コマンド格納処理では、コマンドキューに複数のコマンドを格納する際にこれらコマンドをその生成順に格納するとともに、コマンド送信処理ではコマンドキューに格納された順番でコマンドを送信するようになっている。すなわちコマンドキューに格納されたコマンドは、常に生成された順番で送信されるようになっている。
また、コマンドキューに未送信のコマンドが複数格納されている場合には、最初に生成されたコマンドを送信した後、次に実行するコマンド送信処理において改めてコマンドキューに未送信のコマンドが格納されているかを判定し、コマンドが格納されている場合には、その時点でそのコマンドの遅延時間(遅延カウンタ値)を設定し、その遅延時間が経過した時点で送信する。このため、複数のコマンドがコマンドキューに格納されている場合には、各々の送信間隔が最短(遅延カウンタの値として2が決定された場合)でも、図34(a)に示すように、4.48ms(2.24×2ms)の間隔をあけて送信されることとなる。言い換えれば、コマンドの送信後、4.48msが経過するまでは新たなコマンドの送信が禁止されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1では、リール2L、2C、2Rに配列された図柄数が21個とされているとともに、回転速度が750msで1回転(1分間で80回転)するように構成されており、各リール2L、2C、2Rが1図柄移動するのに要する時間は35.7ms(=750/21ms)となる。
また、演出制御部91により目押しの補助となるような演出が行われてしまうことを防止するためには、遊技制御部41から演出制御部91に各種コマンドを送信するときに、遅延時間の最大値としてリール2L、2C、2Rが1図柄移動するのに要する時間以上の時間を設定する必要がある。すなわち本実施例では、遅延時間の最大値として35.7ms以上の時間を設定する必要がある。
一方、演出制御部91による演出と、遊技制御部41による制御とのズレが大きくなって違和感が生じるのを防止するためには、コマンド送信処理における遅延時間の最大値をできるだけ短くすることが好ましい。すなわち本実施例の場合には、遅延時間の最大値が35.7ms以上の値で、かつ35.7msに可能な限り近い値に設定されることが好ましい。また、本実施例では、前述したようにコマンド送信処理における遅延時間がコマンド送信処理の実行間隔(2.24ms)の倍数に相当する時間のみ設定可能とされており、これら2.24msの倍数で35.7ms以上の値のうち最小の値は、2.24ms×16=35.84msとなることから、本実施例のスロットマシン1において最適な遅延時間の最大値は35.84msとなる。
このため、遅延カウンタの値(L)の上限値として17を設定すれば良く、このようにすれば遅延時間の最大値を、本実施例において目押しの補助となるような演出を防止するために最低限必要な遅延時間の最大値以上の値のうち最小の値とすることができる。
また、本実施例では、図34(b)に示すように、未送信のコマンドが検知された際に設定された遅延時間{2.24×(La−1)ms}が経過する前に停電が発生し、後述する電断割込処理が実行された場合には、当該電断割込処理においてコマンドキューに格納されたコマンド及び格納されている領域の通し番号、送信ポインタ及び格納ポインタの値、未送信フラグがバックアップされるのに対して、遅延カウンタの値、すなわち遅延時間のバックアップは行わないようになっている。そして、電断が復旧して割込禁止が解除された後、最初に実行されるタイマ割込処理1のコマンド送信処理において電断前に未送信のコマンドが残っている場合には、遅延カウンタの値を再度設定し、ここで設定された遅延カウンタの値が0となった時点で、未送信のコマンドを送信する。すなわち電断の復旧後に再設定した遅延時間{2.24×(La’−1)ms}が経過することで未送信のコマンドを送信するようになっている。
図35は、遊技制御部41が内部タイマからの出力に基づき前述した割込処理3として基本処理(本実施例ではゲーム制御処理)に割り込んで定期的(本実施例では0.4ms毎)に実行するタイマ割込処理(B)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(B)においては、まず、割込禁止を設定する(Sg1)。すなわち、タイマ割込処理の開始に伴って他の割込処理の実行を禁止する。そして、基本処理のレジスタをRAMに退避し(Sg2)、タイマ割込処理(B)の終了後に、割込前の処理に復帰できるようにする。
次いで、取込モータ101の駆動状態がonに設定されているか否かを確認し(Sg3)、取込モータ101の駆動状態がonに設定されていれば、遊技制御部41のRAMに設定された処理実行カウンタの値を更新する(Sg4)。Sg4のステップでは、初期値として20が設定されており、1回の更新毎に1減算される。そして、更新後のカウンタ値が0になると再び初期値として20が設定されるようになっている。
次いで、処理実行カウンタ値に基づいて処理を行う時期か否か確認する(Sg5)。Sg5のステップでは、まず、取込動作に基づく駆動であるか、返却動作に基づく駆動であるか、を判定し、取込動作に基づく駆動であれば、更に処理実行カウンタ値が5の倍数、すなわち5、10、15、20のいずれかの値か否かを判定し、処理実行カウンタ値が5の倍数であれば処理を行う時期と判定する。一方、返却動作に基づく駆動であれば、更に処理カウンタ値が20であるか否かを判定し、処理実行カウンタ値が20であれば処理を行う時期と判定する。
そして、Sg5のステップにおいて処理を行う時期と判定された場合には、取込モータ101の位相信号を出力する取込モータ位相信号出力した後(Sg6)、入力ポートから取込モータ位置信号を入力し(Sg7)、Sg2において退避したレジスタを復帰し(Sg8)、割込禁止を解除して(Sg9)、割込前の処理に戻る。
また、Sg3のステップにおいて、取込モータ101の駆動状態としてonが設定されていない場合や、Sg5のステップにおいて、処理を行う時期ではないと判定された場合には、Sg2において退避したレジスタを復帰し(Sg8)、割込禁止を解除して(Sg9)、割込前の処理に戻る。
以上のようにタイマ割込処理(B)では、取込モータ101の駆動が取込動作によるものか返却動作によるものか、が判定され、それに応じて実行間隔が異なるようになっている。詳しくは、より正確性が要求される取込動作に基づく取込モータ101の駆動である場合には、短い間隔で実行され、取込動作に比較すると正確性が要求されない返却動作に基づく取込モータ101の駆動である場合には、長い間隔で実行されるようになっている。
図36は、遊技制御部41が電源監視用IC47からの電圧低下信号の検出に基づいて割込処理1として基本処理(本実施例ではゲーム制御処理)に割り込んで実行する電断割込処理を示すフローチャートである。
電断割込処理においては、まず、割込禁止に設定する。すなわち、電断割込処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する(Sh1)。次いで、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避し(Sh2)、電断処理が中止された場合や電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、入力ポートから電圧低下信号の検出データを入力するポート入力処理を実行し(Sh3)、電圧低下信号が入力されているか否かを確認する(Sh4)。この際、電圧低下信号が入力されていなければ、Sh2において退避したレジスタを復帰し(Sh5)、割込禁止を解除して(Sh6)、割込前の処理に戻る。
また、Sh4のステップにおいて電圧低下信号が入力されていれば、RAM診断用データをセットして(Sh7)、全出力ポートを初期化する(Sh8)。次いでRAM領域の全バイトの排他的論理和が0になるようにRAMパリティデータを計算してセットし(Sh9)、RAMアクセスを禁止する(Sh10)。
そして、電圧低下信号が入力されているか否かの判定(Sh11、Sh12、なお、Sh11及びSh12は、Sh3、Sh4と同様の処理である)を除いて、何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実に遊技制御部41は動作停止する。また、このループ処理において、電圧が回復し、電圧低下信号が入力されない状態となると、前述した電源投入時処理(遊技)が実行され、パリティチェックやRAM診断用データが正常であれば、元の処理に復帰することとなる。
なお、本実施例では、RAMへのアクセスを禁止した後、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、電源投入時処理(遊技)へ移行するようになっているが、例えば、所定期間クリアされずにタイムアップするとリセット信号を出力するリセット回路(いわゆるウォッチドッグタイマ)を備えるものであれば、ループ処理において何らの処理も行わず、ループ処理が行われている間に、リセット信号が入力されたことに基づいて、電源投入時処理(遊技)へ移行するようにしても良い。
(2−3)演出制御部
次に、本実施例における演出制御基板90に搭載された演出制御部91が実行する各種制御内容を、図37〜図39のフローチャートに基づいて以下に説明する。
演出制御部91は、電源が投入されてCPUがリセットされると、図37に示す電源投入時処理(演出)を行う。
電源投入時処理(演出)では、まず演出制御部91のRAMのデータチェック(本実施例ではパリティチェック)を行う(Sj1、Sj2)。詳しくは、現在のパリティを作成し、電断前に格納されたパリティと一致するか否かによってバックアップされているデータが正常か否かを判断する。
チェック結果が正常であれば、電断前に作成されたRAM診断用データを確認し(Sj3)、正常か否かを判定する(Sj4)。そして、RAM診断用データが正常であれば、全レジスタを復帰した後(Sj5)、割込禁止を解除する(Sj6)。すなわち電断時の演出状態に復帰する。
また、Sj2のステップにおいてデータチェックの結果が正常でない場合やSj4のステップにおいてRAM診断用データが正常でない場合には、演出状態を電断時の状態に戻すことができないので、RAMに記憶されているデータ、すなわち演出制御部91の制御状態を初期化する演出初期化処理を実行した後(Sj7)、割込禁止を解除する(Sj6)。
図38は、演出制御部91が、遊技制御部41から出力されたストローブ信号の検出に基づき割込処理1として他の処理に割り込んで実行するコマンド受信割込処理の制御内容を示すフローチャートである。なお、ストローブ信号は、コマンド送信時に演出制御部91の割込入力端子に入力される信号である。
コマンド受信割込処理においては、まず、割込禁止に設定する(Sk1)。そして、レジスタをRAMに退避して(Sk2)、コマンド受信割込処理の終了後に、割込前の処理に復帰できるようにする。
次いで、遊技制御部41から出力されるMODEを取得するとともに(Sk3)、再度ストローブ信号が検出されるまで待機して(Sk4)、再度ストローブ信号を検出すると遊技制御部41から出力されるEXTを取得する(Sk5)。そして、MODEとEXTから構成されるコマンドを演出制御部91のRAMに設けられたバッファに格納する(Sk6)。
次いで、Sk2において退避したレジスタを復帰し(Sk7)、割込禁止を解除し(Sk8)、割込前の処理に戻る。
図39は、演出制御部91が内部タイマからの出力に基づき定期的(本実施例では1.12ms毎)に実行する割込処理2としてのタイマ割込処理(演出)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(演出)においては、まず、レジスタをRAMに退避して(Sm1)、タイマ割込処理(演出)の終了後に、割込前の処理に復帰できるようにする。
次いで、バッファにコマンドが格納されているか否かを確認する(Sm2)。格納されていれば、バッファからコマンドを取得し(Sm3)、取得したコマンドが初期化コマンドであるか否かを判定する(Sm4)。そして取得したコマンドが初期化コマンドであれば、前述した演出初期化処理を実行し(Sm5)、Sm1において退避したレジスタを復帰した後(Sm10)、割込前の処理に戻る。
また、Sm4において、取得したコマンドが初期化コマンドでないと判定された場合には、コマンドの内容に応じた演出用周辺機器の制御内容を設定する演出設定処理と(Sm6)、設定された制御内容に従って演出用周辺機器を制御する演出制御処理を行うことにより(Sm7)、コマンドに応じた演出状態に制御するとともに、各種カウンタを更新するカウンタ更新処理を行う(Sm8)。
次いで、演出制御部91のRAMの内容、すなわち演出状態のバックアップを正常に行うための処理、詳しくは、前述した電源投入時処理(演出)でバックアップされているデータが正常か否かを確認するためのパリティやRAM診断データを作成して保存するバックアップ処理を行い(Sm9)、Sm1において退避したレジスタを復帰した後(Sm10)、割込前の処理に戻る。
次に停電時における遊技制御部41及び演出制御部91の動作状況を図40のタイミングチャートに基づいて説明する。
まず、電源監視用IC47は、+25Vの直流電圧(以下電源監視用電圧と称す)が+18V以下となったとき(ta1)に電圧低下信号(on)を遊技制御部41に対して出力する。遊技制御部41が電圧低下信号を検出した際にゲーム制御処理の実行中であればゲーム制御処理に割り込んで電断割込処理を実行する。また、遊技制御部41がタイマ割込処理の要求と同時に電圧低下信号を検出した場合にはタイマ割込処理(A)よりも電断割込処理を優先して電断割込処理を実行する。また、遊技制御部41がタイマ割込処理(A)の実行中に電圧低下信号を検出した場合には実行中のタイマ割込処理(A)が終了した時点で電断割込処理を実行する(ta2)。なお、本実施例では、タイマ割込処理(A)に要する最大時間と電断割込処理に要する最大時間の合計よりも、電源監視用電圧が電圧低下信号が出力される+18Vとなってから遊技制御部41を駆動させることが可能な電圧(+5V)(ta3)まで降下する時間の方が長いので、停電時に遊技制御部41がタイマ割込処理(A)の実行中であっても電断割込処理を確実に行える時間が担保されるようになっている。
また、演出制御部91の電源電圧{+5V(VCC)}の元となる+12V(VCC)は、停電時においても電源基板163に搭載されたコンデンサ309によって電圧の降下が遅延されるようになっており、停電時にタイマ割込処理(A)において送信されたコマンドを受信し、かつ受信したコマンドをその後のタイマ割込処理(演出)においてバックアップ処理に反映するのに十分な時間が経過するまで(ta4)、演出制御部91を駆動させることが可能な電圧(+7V)が維持されるので、停電時に遊技制御部41からコマンドを受信した場合でも、当該コマンドを確実にバックアップ処理に反映させる時間が担保されるようになっている。なお、本実施例では、電源監視用電圧が+18V以下となった時点から20ms以上の時間が経過するまで演出制御部91を駆動させることが可能な電圧が維持されるようになっているが、少なくともタイマ割込1の実行間隔(演出制御部91がコマンドを確実に受信するのに十分な時間)の時間以上にわたり、演出制御部91を駆動させることが可能な電圧を維持できれば良い。
(2−4)払出制御部
次に、本実施例における払出制御基板60に搭載された払出制御部61が実行する各種制御内容を、図41〜図56に基づいて以下に説明する。
払出制御部61は、電源が投入されてCPUがリセットされると、図41のフローチャートに示す電源投入時処理(払出)を行う。
払出制御部61は、電源投入時処理(払出)では、まず、前述した払出制御基板接続確認信号をonに設定する(Sp1)。なお、払出制御基板接続確認信号は、電源が供給されている間常にonの状態を維持する。そして、RAMに記憶されているデータ、すなわち払出制御部61の制御状態を初期化する初期化処理を実行した後(Sp2)、割込禁止を解除し(Sp3)、ループ処理に移行する。
図42は、払出制御部61が割込禁止を解除した後、内部タイマの出力に基づいて定期的に実行する割込処理(払出)の制御内容を示すフローチャートである。
割込処理(払出)では、スイッチ検出処理(Sq1)、接続確認処理(Sq2)、主基板通信処理(Sq3)、貸出制御処理(Sq4)、払出制御処理(Sq5)、モータ制御処理(Sq6)を順次実行する。
Sq1のステップにおけるスイッチ検出処理では、各種センサやスイッチ、信号の検出状態を取得する処理を実行する。Sq2のステップにおける接続確認処理では、カードユニット15との接続状況を確認する処理を実行する。Sq3のステップにおける主基板通信処理では、遊技制御基板40との信号の授受を行う処理を実行する。Sq4のステップにおける貸出制御処理では、カードユニットとの信号の授受を行う処理を実行する。Sq5のステップにおける払出制御処理では、払出モータ201の駆動状態を設定する処理を実行する。Sq6のモータ制御処理では、Sq5のステップおいて設定された払出モータ201の駆動状態に基づいて払出モータ201の位相信号の出力制御を行う処理を実行する。
図43は、払出制御部61がSq2のステップにおいて実行する接続確認処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
接続確認処理では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100と接続されているか否かを確認する(Sr1)。そして、Sr1のステップにおいてVLのonが検出されている場合には、カードユニット接続中信号をonとする。また、Sr1のステップにおいてVLのonが検出されていない場合には、カードユニット接続中信号をoffとする(Sr3)。
図44は、払出制御部61がSq3のステップにおいて実行する主基板通信処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
主基板通信処理では、まず、主基板通信処理の種別を示す主基板通信処理選択フラグ(0〜2)を確認し(Ss1)、主基板通信処理選択フラグが0であれば主基板通信処理1を実行し(Ss2)、主基板通信処理選択フラグが1であれば主基板通信処理2を実行し(Ss3)、主基板通信処理選択フラグが2であれば主基板通信処理3を実行する(Ss4)。
図45は、払出制御部61がSs2のステップにおいて実行する主基板通信処理1の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
主基板通信処理1では、まず、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(Ss11)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Ss11
のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、払出要求信号または精算要求信号のonが検出されているか否か、すなわち遊技制御基板40から賞球の払出または取込済球の精算が要求されているか否かを確認し(Ss12、Ss13)、払出要求信号のonも精算要求信号のonも検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Ss12、Ss13のステップにおいて払出要求信号または精算要求信号のonが検出されていれば、払出が可能か否かを確認する(Ss14〜Ss16)。詳しくは、供給球検出スイッチ205が検出されているか否か、すなわち払出球が確保されているか否かを確認し、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか否か、すなわち返却球誘導通路109内に返却球が詰まっているか否かを確認し、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されているか否か、すなわち払出球誘導通路208b内に払出球が詰まっているか否かを確認する。そして、払出が可能でなければ、もとの処理に戻る。また、Ss14〜Ss16のステップにおいて、払出が可能な場合、すなわち供給球検出スイッチ205が検出されており、かつ返却球詰まり検出スイッチ111も払出球詰まり検出スイッチ112も検出されていない状態であれば、主基板通信処理選択フラグを1にして(Ss17)、もとの処理に戻る。
図46は、払出制御部61がSs3のステップにおいて実行する主基板通信処理2の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
主基板通信処理2では、まず、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(Ss21)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、主基板通信処理選択フラグを0にして(Ss22)、もとの処理に戻る。また、Ss21のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、EXSがonの状態か否か、すなわちカードユニット100からの貸出要求に基づく貸出制御の実行中であるか否かを確認し(Ss23)、EXSがonの状態であれば、もとの処理に戻る。また、Ss23のステップにおいてEXSがonの状態であれば、球数信号が示す値を読み取り(Ss24)、読み取った球数信号の値を、払出制御部61のRAMに設定された払出カウンタ(遊技制御基板40からの払出要求及び精算要求、カードユニット100からの貸出要求に基づいて払い出す球数のうち未だ払い出されていない未払出数を記憶するカウンタ)に記憶し(Ss25)、動作中信号をonとする(Ss26)。そして、主基板通信処理選択フラグを2として(Ss27)、もとの処理に戻る。
図47は、払出制御部61がSs4のステップにおいて実行する主基板通信処理3の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
主基板通信処理3では、まず、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(Ss31)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Ss31のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、払出カウンタの値が0か否か、払出カウンタ分の払出が完了したか否かを確認し(Ss32)、払出カウンタの値が0であれば、動作中信号をoffとして(Ss33)、主基板通信処理選択フラグを0にして(Ss34)、もとの処理に戻る。また、Ss32のステップにおいて払出カウンタの値が0でなければ、もとの処理に戻る。
図48は、払出制御部61がSq4のステップにおいて実行する貸出制御処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出制御処理では、まず、貸出制御処理の種別を示す貸出処理選択フラグ(0〜3)を確認し(St1)、貸出処理選択フラグが0であれば貸出通信処理1を実行し(St2)、貸出処理選択フラグが1であれば貸出通信処理2を実行し(St3)、貸出処理選択フラグが2であれば貸出通信処理3を実行し(St4)、貸出処理選択フラグが3であれば貸出通信処理4を実行する(St5)。
図49は、払出制御部61がSt2のステップにおいて実行する貸出通信処理1の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出通信処理1では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100と接続されているか否かを確認し(St11)、VLのonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、St11のステップにおいてVLのonが検出されていれば、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(St12)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、St12のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、BRDYのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100から貸出操作がなされた旨が通知されているか否かを確認し(St13)、BRDYのonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、St13のステップにおいてBRDYのonが検出されていれば、貸出処理選択フラグを1にして(St14)、もとの処理に戻る。
図50は、払出制御部61がSt3のステップにおいて実行する貸出通信処理2の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出通信処理2では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100と接続されているか否かを確認し(St21)、VLのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St22)、もとの処理に戻る。また、St21のステップにおいてVLのonが検出されていれば、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(St23)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St22)、もとの処理に戻る。また、St23のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、BRDYのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100から貸出操作がなされた旨が通知されているか否かを確認し(St24)、BRDYのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St22)、もとの処理に戻る。また、St24のステップにおいてBRDYのonが検出されていれば、BRQのonが検出されているか否か、すなわちパチンコ球の貸出が要求されているか否かを確認し(St25)、BRQのonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、St25のステップにおいてBRQのonが検出されていれば、払出が可能か否かを確認する(St26〜St28)。詳しくは、供給球検出スイッチ205が検出されているか否か、すなわち払出球が確保されているか否かを確認し、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか否か、すなわち返却球誘導通路109内に返却球が詰まっているか否かを確認し、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されているか否か、すなわち払出球誘導通路208b内に払出球が詰まっているか否かを確認する。そして、払出が可能でなければ、もとの処理に戻る。また、St26〜St28のステップにおいて、払出が可能な場合、すなわち供給球検出スイッチ205が検出されており、かつ返却球詰まり検出スイッチ111も払出球詰まり検出スイッチ112も検出されていない状態であれば、貸出処理選択フラグを2にして(St29)、もとの処理に戻る。
図51は、払出制御部61がSt4のステップにおいて実行する貸出通信処理3の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出通信処理3では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100と接続されているか否かを確認し(St31)、VLのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St32)、もとの処理に戻る。また、St31のステップにおいてVLのonが検出されていれば、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(St33)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St32)、もとの処理に戻る。また、St33のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、BRDYのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100から貸出操作がなされた旨が通知されているか否かを確認し(St34)、BRDYのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St32)、もとの処理に戻る。また、St34のステップにおいてBRDYのonが検出されていれば、払出カウンタの値が0か否か、すなわち払出カウンタ分の払出が完了したか否かを確認し(St35)、払出カウンタの値が0でなければ、もとの処理に戻る。また、St35のステップにおいて払出カウンタの値が0であれば、EXSをonとして貸出動作の開始を通知する(St36)。そして、1回の貸出要求により貸し出される球数である貸出単位球数(本実施例では25)を払出カウンタに記憶し(St37)、貸出処理選択フラグを3にして(St38)、もとの処理に戻る。
図52は、払出制御部61がSt5のステップにおいて実行する貸出通信処理4の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出通信処理4では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100と接続されているか否かを確認し(St41)、VLのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St42)、もとの処理に戻る。また、St41のステップにおいてVLのonが検出されていれば、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(St43)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St42)、もとの処理に戻る。また、St43のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、BRDYのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100から貸出操作がなされた旨が通知されているか否かを確認し(St44)、BRDYのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St42)、もとの処理に戻る。また、St44のステップにおいてBRDYのonが検出されていれば、払出カウンタの値が0か否か、すなわち払出カウンタ分の払出が完了したか否かを確認し(St45)、払出カウンタの値が0でなければ、もとの処理に戻る。また、St45のステップにおいて払出カウンタの値が0であれば、EXSをoffとして貸出動作の完了を通知し(St46)、貸出処理選択フラグを2にして(St47)、もとの処理に戻る。
図53は、払出制御部61がSq5のステップにおいて実行する払出制御処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
払出制御処理では、まず、払出球検出スイッチ202a、202bの検出状況をチェックして払出球が検出されたか否かを確認し(Su1)、払出球が検出された場合には、払出カウンタの値から1を減算する(Su2)。
次いで、払出制御処理の種別を示す払出制御処理選択フラグ(0〜2)を確認し(Su3)、払出制御処理選択フラグが0であれば払出開始待ち処理を実行し(Su4)、払出制御処理選択フラグが1であれば払出停止待ち処理を実行し(Su5)、払出制御処理選択フラグが2であれば払出通過待ち処理を実行する(Su6)。
図54は、払出制御部61がSu4のステップにおいて実行する払出開始待ち処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
払出開始待ち処理では、まず、払出カウンタの値が0か否か、すなわち未払出球が残存するか否かを確認し(Su11)、払出カウンタの値が0であれば、もとの処理に戻る。また、Su11のステップにおいて払出カウンタの値が0でなければ、払出カウンタの値に応じた払出モータ201の回転駆動量、すなわち払出カウンタに設定された値の球数を払い出すのに必要な回転駆動量を設定する(Su12)。そして、払出モータ201の設定をonにして払出モータ201の駆動を開始する(Su13)。そして、払出制御処理選択フラグを1にして(Su14)、もとの処理に戻る。
図55は、払出制御部61がSu5のステップにおいて実行する払出停止待ち処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
払出停止待ち処理では、まず、回転駆動量分、すなわち払出カウンタの値分の回転が終了したか否かを確認し(Su21)、払出カウンタの値分の回転が終了していなければ、もとの処理に戻る。また、Su21のステップにおいて払出カウンタの値分の回転が終了していれば、払出モータ201の設定をoffにして払出モータ201の駆動を停止する(Su22)。そして、払出制御部61のRAMに設定された通過待ちタイマカウンタ(払出モータ201の回転により払い出されたパチンコ球が払出球検出スイッチ202a、202bにて検出されるまでに要する通過待ち時間を計測するためのカウンタ)に初期値を設定し(Su23)、払出制御処理選択フラグを2にして(Su24)、もとの処理に戻る。
図56は、払出制御部61がSu6のステップにおいて実行する払出通過待ち処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
払出通過待ち処理では、まず、通過待ちタイマカウンタの値を1減算し(Su31)、通過待ちタイマカウンタの値が0か否か、すなわち通過待ち時間が経過したか否かを確認し(Su32)、通過待ちタイマカウンタの値が0でなければ、もとの処理に戻る。また、Su32のステップにおいて通過待ちタイマカウンタの値が0であれば、払出処理選択フラグを0にして(Su33)、もとの処理に戻る。
(2−5)スロットマシンの動作状況
次に以上説明した遊技制御部41及び払出制御部61の制御に基づくスロットマシン1の動作状況を図57〜図66のタイミングチャートに基づいて説明する。
図57は、賞球を伴う入賞が発生した場合や取込済球が残存する状態で精算ボタン10の操作が受け付けられた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
賞球を伴う入賞が発生した場合や取込済球が残存する状態で精算ボタン10の操作が受け付けられた場合に、遊技制御部41は、球数信号の値を払出要求により払出を要求する球数(払出要求数)または精算要求により払出を要求する球数(精算要求数)を示す値に更新し(tb1)、払出要求信号または精算要求信号をonとする(tb2)。払出制御部61が払出要求信号または精算要求信号のonを検出すると、動作中信号をonとして払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を遊技制御部41に対して通知する(tb3)。そして、球数信号が示す数のパチンコ球を払い出す払出動作を開始し(tb4)、払出動作が終了すると(tb5)、動作中信号をoffとして払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する(tb6)。次いで、遊技制御部41が動作中信号のoffを検出すると払出動作の終了を確認し、払出要求信号または精算要求信号をoffとする(tb7)。また、遊技制御部41は、動作中信号のonを検出してからoffが検出されるまでの期間(tb3〜tb6)においてのみ、払出球検出スイッチ202a、202bによる払出球の検出を有効とし、この間に払出球が検出される毎に、遊技制御部41のRAMに設定された未払出球カウンタの値または未精算球カウンタの値を減算更新する。また、払出要求中においては、払出球が検出され、未払出球カウンタの値が1減算される毎に取込済球/払出済球表示器16aに表示されている払出済球数の値が1ずつ加算更新されるようになっている。
図58は、払出要求中または精算要求中においてエラーが発生した場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
遊技制御部41は、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(tc1)から払出通信エラー判定時間のカウントを開始する。そして、図58(a)に示すように、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(tc1)から払出通信エラー判定時間が経過しても動作中信号のonを検出できない場合(tc2)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認できない場合には、払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御し、遊技補助表示器17aに払出通信エラーを示すエラーコードを表示させて報知する。なお、払出通信エラーに基づいてエラー状態に制御されていても、払出要求信号または精算要求信号をonの状態に維持し、動作中信号の監視も継続する。そして、この状態で、動作中信号のonを検出し、その後、動作中信号のoffを検出した場合(tc3)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、エラー状態を自動的に解除する(tc4)。
また、図58(b)に示すように、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(tc1)から払出通信エラー判定時間が経過する前に、動作中信号のonを検出したが、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(tc1)から払出通信エラー判定時間が経過しても動作中信号のoffを検出できない場合(tc5)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合にも、払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御し、遊技補助表示器17aに払出通信エラーを示すエラーコードを表示させて報知する。なお、この場合でも、払出要求信号または精算要求信号をonの状態に維持し、動作中信号の監視も継続する。そして、この状態で、動作中信号のonを検出し、その後、動作中信号のoffを検出した場合(tc6)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、エラー状態を自動的に解除する(tc7)。
このように本実施例では、遊技制御部41が払出要求または精算要求を行った後、払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認したか否かに関わらず、払出要求または精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても、当該払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合に、払出通信エラーと判定するようになっている。すなわち、払出通信エラーは、払出要求または精算要求を行った時点からカウントされる払出通信エラー判定時間にのみ基づいて判定されるようになっている。また、払出通信エラーと判定され、エラー状態に制御されている状態でも、払出制御部61との通信は継続し、払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できた時点で、エラー状態が自動的に解除されるようになっている。
なお、本実施例では、上記のように、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点から払出通信エラー判定時間が経過しても、当該払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合に、払出通信エラーと判定するようになっているが、これに限られるものではない。
図59は、払出要求中または精算要求中においてエラーが発生した場合の動作状況の変形例を示すタイミングチャートである。
この変形例では、図59(a)に示すように、遊技制御部41が、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(td1)から第1の払出通信エラー判定時間のカウントを開始し、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(td1)から第1の払出通信エラー判定時間が経過しても動作中信号のonを検出できない場合(td2)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認できない場合に、払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御する。なお、この場合でも、払出通信エラーに基づいてエラー状態に制御されている間、払出要求信号または精算要求信号をonの状態に維持し、動作中信号の監視も継続する。そして、この状態で、動作中信号のonを検出した場合(td3)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認した場合には、エラー状態を自動的に解除する(td4)。
また、図59(b)に示すように、遊技制御部41が、動作中信号のonを検出した時点(td5)から第2の払出通信エラー判定時間のカウントを開始し、動作中信号のonを検出した時点(td5)から第2の払出通信エラー判定時間が経過しても動作中信号のoffを検出できない場合(td6)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合に、払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御する。なお、この場合でも、払出通信エラーに基づいてエラー状態に制御されている間、払出要求信号または精算要求信号をonの状態に維持し、動作中信号の監視も継続する。そして、この状態で、動作中信号のoffを検出した場合(td7)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、エラー状態を自動的に解除する(td8)。
このように当該変形例では、遊技制御部41が払出要求または精算要求を行った後、第1の払出通信エラー判定時間が経過しても、当該払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認できない場合、及び払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認した後、第2の払出通信エラー判定時間が経過しても、当該払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合に、払出通信エラーと判定するようになっている。すなわち払出通信エラーは、払出要求または精算要求を行った時点から払出動作の開始を確認するまでの期間において第1の払出通信エラー判定時間が経過した場合と、払出動作の開始を確認してから払出動作の終了を確認するまでの期間において第2の払出通信エラー判定時間が経過した場合と、で別個に判定されるようになっている。また、払出通信エラーと判定され、エラー状態に制御されている状態でも、払出制御部61との通信は継続し、払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始または終了を確認できた時点で、エラー状態が自動的に解除されるようになっている。
図60は、球貸ボタン19が検出されたことに伴いカードユニット15により貸出処理が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
球貸ボタン19の操作が検出されると、カードユニット15の制御ユニットは、BRDYをonとして貸出処理の開始を払出制御部61に対して通知する(te1)。更に、BRQをonとして貸出単位数のパチンコ球の貸出を要求する(te2)。払出制御部61がBRQのonを検出すると、VLがonの状態であるか、すなわちカードユニット15と正常に接続されているか否かを確認し、VLがonの状態であることを条件に、EXSをonとしてBRQに基づくパチンコ球の貸出動作の開始をカードユニット15に対して通知する(te3)。そして、貸出単位数のパチンコ球を貸し出す貸出動作を開始し(te4)、貸出動作が終了すると(te6)、EXSをoffとしてBRQに基づくパチンコ球の貸出動作の終了をカードユニット15に対して通知する(te7)。なお、BRQのonを検出してもVLがonの状態でなければ、EXSをonとせず、BRQに基づくパチンコ球の貸出動作も行わないようになっている。また、払出制御部61は、遊技制御部41がBET処理中か否かに関わらず、BRQのonを検出することで貸出動作を行うことが可能とされている。一方、カードユニット15の制御ユニットがBRQをonとした後、EXSのonを検出すると貸出動作が開始した旨を確認してBRQをoffとし(te5)、EXSのonを検出した後、EXSのoffを検出すると貸出動作が終了した旨を確認し、残存する有価価値の範囲内で規定回数の貸出要求が完了していなければ、再びBRQをonとして貸出単位数のパチンコ球の貸出を要求する(te8)。また、EXSのoffを検出して貸出動作が終了した旨を確認した際に、貸出要求に必要な有価価値が残存しない場合や規定回数の貸出要求が完了した場合には、BRDYをoffとして貸出処理の終了を払出制御部61に対して通知する(te9)。
図61は、貸出動作の実行中に賞球を伴う入賞が発生した場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
払出制御部61が貸出動作中に払出要求信号のonを検出すると(tf1)、貸出単位球数の貸出動作が終了するまで待機し、貸出動作が終了すると(tf2)、再びBRQがonとなった場合、すなわち貸出要求がなされた場合でも、動作中信号をonとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を遊技制御部41に対して通知する(tf3)。そして、球数信号が示す数のパチンコ球を払い出す払出動作を開始し(tf4)、払出動作が終了すると(tf5)、動作中信号をoffとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する(tf6)。この際、BRQのonを検出している場合には、EXSをonとして貸出要求に基づくパチンコ球の貸出動作の開始をカードユニット15に対して通知し(tf7)、貸出単位球数のパチンコ球を貸し出す貸出動作を開始する(tf8)。
このように貸出動作の実行中に賞球を伴う入賞が発生した場合には、当該貸出動作の終了後、カードユニット15からの貸出要求に基づく貸出動作よりも賞球の発生に基づく払出動作を優先して行うようになっている。
図62は、賞球の払出動作の実行中に球貸ボタン19が検出されたことに伴いカードユニット15により貸出処理が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
払出制御部61が賞球の払出動作中にBRQがonとなっても、当該払出動作が優先されるようになっており、払出動作が終了するまで待機する。そして、払出動作が終了すると(tg1)、動作中信号をoffとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する(tg2)。この際、BRQのonを検出している場合には、EXSをonとして貸出要求に基づくパチンコ球の貸出動作の開始をカードユニット15に対して通知し(tg3)、貸出単位球数のパチンコ球を貸し出す貸出動作を開始する(tg4)。
なお、払出制御部61は、賞球の払出動作を行っている期間を除いて、遊技制御部41の制御状態に関わらず、常に貸出要求を検出すると、当該貸出要求に基づく貸出制御を行うことが可能とされている。すなわちゲームの実行中であってもパチンコ球の貸出を受けることが可能である。
図63は、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が受け付けられ、取込制御(取込制御処理)が行われた場合や、精算ボタン10の操作が受け付けられ、精算制御(精算制御処理)が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が有効に受け付けられると(th1)、遊技制御部41は、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6、精算ボタン10の操作の受付を無効にする。更に、最大賭数が設定されており、スタートスイッチ7の操作の受付も有効な状態であったならば、スタートスイッチ7の操作の受付も無効にする。そして、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づく取込制御が終了した際に(th2)、精算ボタン10の操作の受付を有効にするとともに、最大賭数が未だ設定されていない状態、すなわち取り込まれたパチンコ球数が最大賭数を設定するのに必要な15球に満たない状態であれば、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を有効にする。また、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づく取込制御が終了した際に(th2)、最大賭数が設定されている状態であれば、スタートスイッチ7の操作の受付も有効にする。
また、精算ボタン10の操作が有効に受け付けられると(th1)、遊技制御部41は、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6、精算ボタン10の操作の受付を無効にする。更に、最大賭数が設定されており、スタートスイッチ7の操作の受付も有効な状態であったならば、スタートスイッチ7の操作の受付も無効にする。そして、精算ボタン10の操作の受付に基づく精算制御が終了した際に(th2)、精算ボタン10の操作の受付を有効にするとともに、最大賭数が未だ設定されていない状態、すなわち取り込まれたパチンコ球数が最大賭数を設定するのに必要な15球に満たない状態であれば、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を有効にする。また、精算ボタン10の操作の受付に基づく精算制御が終了した際に(th2)、最大賭数が設定されている状態であれば、スタートスイッチ7の操作の受付も有効にする。
このように本実施例では、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づいて取込制御が行われたり、精算ボタン10の操作の受付に基づいて精算制御が行われると、これら取込制御や精算制御が終了するまでの間、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算ボタン10、スタートスイッチ7の各操作の受付が無効化されるようになっている。
図64及び図65は、BET処理中にカードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶した際の動作状況を示すタイミングチャートである。
図64に示すように、カードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶し、VLのonを検出できなくなると(ti1)、払出制御部61は、貸出制御を禁止するとともに、カードユニット接続中信号をoffとしてカードユニット15と接続されていない旨を遊技制御部41に対して通知する。遊技制御部41がカードユニット接続中信号のoffを検出してカードユニット15と接続されていない旨を確認すると、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を無効化し、これら1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づく取込制御を禁止する。そして、カードユニット15がスロットマシン1に接続されていない旨を示すエラーコードを取込済球表示器16に表示させて、接続エラーを報知する。
また、図65に示すように、遊技制御部41が、取込制御や精算制御を行っている途中で(tj1)、カードユニット接続中信号のoffを検出した場合には、実行中の取込制御や精算制御が終了した時点(tj2)で、これら取込制御や精算制御の実行に伴い無効化されている1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を引き続き無効にし、これら1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づく取込制御を禁止するとともに、カードユニット15がスロットマシン1に接続されていない旨を示すエラーコードを取込済球表示器16に表示させて、接続エラーを報知する。
その後、図64に示すように、カードユニット15と払出制御基板60との接続が復帰し、VLのonを検出すると(ti2)、払出制御部61は、禁止されていた貸出制御を許可するとともに、カードユニット接続中信号をonとしてカードユニット15と接続されている旨を遊技制御部41に対して通知する。遊技制御部41がカードユニット接続中信号のonを検出してカードユニット15と接続されている旨を確認すると、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の検出を有効化して取込制御を許可する。そして、接続エラーの報知を解除する。
なお、最大賭数が既に設定されている状態においてカードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶し、遊技制御部41がカードユニット接続中信号のoffを検出してカードユニット15と接続されていない旨を確認しても、スタートスイッチ7の操作の受付は有効であり、このような状態でスタートスイッチ7の操作を受け付けた場合でも有効にゲームが開始する。すなわち最大賭数が既に設定されておりゲームの開始条件が成立している状態であれば、カードユニット15と払出制御基板60との接続状態に関わらず、常にスタートスイッチ7の操作の受付に基づき有効にゲームを開始させることが可能である。また、カードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶し、遊技制御部41がカードユニット接続中信号のoffを検出してカードユニット15と接続されていない旨を確認しても、精算ボタン10の操作の受付は有効であり、このような状態で精算ボタン10の操作を受け付けた場合でも有効に精算制御を行う。すなわちカードユニット15と払出制御基板60との接続状態に関わらず、常に精算ボタン10の操作の受付に基づいて精算制御を行うことが可能である。
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、賞球を伴う入賞が発生したゲームでは、遊技制御部41が払出入賞に応じた数のパチンコ球の払出を要求した後、動作中信号のoffを検出したとき、すなわち払出制御部61から当該払出要求に基づく払出動作が終了した旨が通知されたことを条件に、次ゲームへの移行が許容される。すなわち入賞の発生に基づき払い出すべき数のパチンコ球の払出が完了したことにより、次ゲームへの移行が許容されるので、入賞の発生に基づくパチンコ球の払出が完了していないにも関わらず、次のゲームへ移行してしまうことを防止できる。
また、取込済球/払出済球表示器16aには、賞球を伴う入賞が発生した際に、当該入賞の発生に基づく賞球数のうち既に払い出された払出済球数が表示されるので、入賞の発生に伴い払い出されたパチンコ球数を遊技者に分かりやすく認識させることができる。更に、遊技制御部41は、払出球検出スイッチ202a、202bにより払出球が検出される毎に、取込済球/払出済球表示器16aに表示されている払出済球数を加算更新するので、賞球の払出状況を正確に報知することができる。
なお、本実施例では、遊技制御部41に払出球検出スイッチ202a、202bの検出信号が直接入力されることで、遊技制御部41が払出球を検出できるようになっているが、例えば、払出球検出スイッチ202a、202bの検出信号が払出制御部61にのみ入力されるようにし、払出制御部61が払出球を検出した際、または所定数の払出球を検出した際に、その旨を示す払出球信号を遊技制御部41に対して出力するとともに、払出制御部61から出力された払出球信号を遊技制御部41が検出することで、遊技制御部41が払出球を検出できるようにしても良い。
また、遊技制御部41は、入賞の発生に基づく賞球の払出要求を行った後、動作中信号のonが検出されていること、すなわち払出制御部61が、当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を通知した後、払出動作の終了を通知するまでの期間であることを条件に、払出球検出スイッチ202a、202bが払出球を検出する毎に、取込済球/払出済球表示器16aに表示されている払出済球数が加算更新されるので、払出制御部61により払出要求に基づくパチンコ球の払出動作が行われていない状態において払出球検出スイッチ202a、202bの検出信号にノイズ等が混入しても、誤って取込済球/払出済球表示器16aに表示されている払出済球数が更新されることがないばかりか、カードユニット15からの貸出要求に基づく貸出制御によって払い出されたパチンコ球が払出球検出スイッチ202a、202bにより検出された場合にも、取込済球/払出済球表示器16aに表示されている払出済球数が更新されることがないので、賞球の払出状況をより正確に報知することができる。
なお、本実施例では、取込済球/払出済球表示器16aに表示される払出済球数として、賞球数から未払出球数を減算した値を用いているが、例えば、払出済球数を記憶する払出済球カウンタを遊技制御部41のRAMに設定し、払出要求に基づく払出動作により払い出された払出球が検出される毎に、払出済球カウンタの値を加算するとともに、払出済球カウンタの値を取込済球/払出済球表示器16aに表示される払出済球数として用いるようにしても良い。
また、本実施例では、取込済球/払出済球表示器16aに払出済球数そのものが表示されるとともに、払出球が1球検出される毎に、払出済球数が更新表示されるようになっているが、例えば、取込済球/払出済球表示器16aに払出済球数を単位球数(5球)で除算した値を表示するとともに、払出球が単位球数分(5球)検出される毎に、取込済球/払出済球表示器16aに表示されている値を1加算更新するようにしても良く、このようにすれば、払い出された遊技球を用いて設定できる賭数を容易に把握することが可能となる。
また、遊技制御部41は、払出制御部61に対して払出要求を行った後、払出通信エラー判定時間が経過するまでに動作中信号のoffを検出しなかったとき、すなわち当該払出要求に基づくパチンコ球の払出の終了が確認できなかったときに、払出制御部61側の払出動作に伴う異常と判定し、エラー状態に制御して払出通信エラーを報知するようになっており、払出要求を行った時点から動作中信号のonを検出するまでの期間、すなわち当該払出要求に基づくパチンコ球の払出の開始を確認するまでの期間と、動作中信号のonを検出してから動作中信号のoffを検出するまでの期間、すなわち払出動作の開始を確認した後、当該払出動作の終了を確認するまでの期間と、の2つの期間を別個に計測して払出通信エラーを判定する必要がなく、払出要求を行った後、当該払出要求に基づくパチンコ球の払出の終了を確認するまでの期間のみ計測し、当該期間によって払出通信エラーを判定できるので、遊技制御部41が、払出制御部61側の異常を判定するための制御を簡素化できる。
また、遊技制御部41側が払出通信エラーと判定し、その旨の報知中であっても、動作中信号の監視を継続する。すなわち払出制御部61との通信は継続して行われるので、このような場合でも遊技制御部41が払出制御部61による払出動作の状況を把握することができる。更に、遊技制御部41側が払出通信エラーと判定し、その旨の報知中であっても、払出球検出スイッチ202a、202bが払出装置200により払い出されたパチンコ球を検出する毎に、未払出球カウンタの値が更新され、これに伴い取込済球/払出済球表示器16aに表示される払出済球数も加算更新されるため、払出済球数を正確に報知することができる。
なお、本実施例では、払出通信エラーを示すエラーコードを遊技補助表示器17aに表示すること、すなわち表示器の表示態様にて払出通信エラーを報知しているが、ランプの点灯態様や音声の出力等によって払出通信エラーを報知するようにしても良いし、払出通信エラーを示す信号を呼出ランプやホールコンピュータ等の周辺機器に出力することで、当該払出通信エラーを報知するようにしても良い。
また、遊技制御部41が払出通信エラーと判定し、その旨の報知中であっても、動作中信号のoffを検出して、払出要求に基づく払出動作の終了を確認した場合、すなわち誤ってエラー状態に制御された場合や、エラー状態に制御されている間に払出制御部61側の異常が解消されて払出動作が正常に完了した場合には、エラー状態が自動的に解除され、払出通信エラーの報知も自動的に終了するので、払出通信エラーと判定とされ、その旨の報知中であっても、極力遊技に支障をきたすことがないようにできるばかりか、報知の解除操作を行う手間を省くこともできる。なお、遊技制御部41側で払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御された場合、すなわち、払出通信エラーの報知が行われている場合において、所定のリセット操作(例えばリセットスイッチ38の操作)により該エラー状態(払出通信エラーの報知)が解除されるようにしても良く、このようにすることで、払出通信エラーとなったことを遊技場の店員等が確実に把握することができる。
また、本実施例では、遊技制御部41が、払出球検出スイッチ202a、202bによる払出球の検出に基づいて、払出要求により要求した数のパチンコ球の払出を確認できない場合、すなわち遊技制御部41のRAMに設定された未払出球カウンタの値が残存する場合でも、動作終了信号のoffを検出すること、すなわち払出制御部61側で払出要求に基づくパチンコ球の払出動作が終了した旨を示す払出制御終了情報を受信することで、次ゲームへ移行することが許容される。すなわち遊技制御部41側で払出球検出スイッチ202a、202bによる払出球の検出を取りこぼした場合でも、実際に払出動作の制御を行っている払出制御部61側で正常に払い出されたことが確認されれば、次ゲームへ移行することが可能となるので、ゲームの進行を迅速に行うことができる。
また、本実施例では、電断時において、入賞の発生に伴う賞球数の未払出球数が遊技制御部41でのみバックアップされるようになっており、電断復旧時においては、遊技制御部41でバックアップされている未払出球数が残存する場合に、該未払出球数の払出要求を払出制御部61に対して再度行い、電断時の未払出球数の払出が行われるようになっている。このため、電断復旧時において、払出制御部61は遊技制御部41から再度行われた払出要求に基づいて通常の払出動作を行うのみで済むので、遊技制御部41と払出制御部61が各々バックアップした内容の整合を図る必要がなく、電断復旧時の制御が複雑化することがない。
また、本実施例では、遊技制御部41が、割込入力端子CLK/TRGに電圧低下信号が入力されることで、実行中の処理に割り込んで電断割込処理を実行するが、電断割込処理では、RAM診断用データの設定やパリティデータの設定等、電断復旧時に電断前の制御状態に復帰するための処理を行う前に、信号入力端子PORTに電圧低下信号が入力されているか否かを判定を行い、信号入力端子PORTにも電圧低下信号が入力されていれば、電断復旧時に電断前の制御状態に復帰するための処理や出力ポートの初期化等の処理を行うのに対して、信号入力端子PORTにも電圧低下信号が入力されていなければ、もとの処理に復帰するようになっている。すなわち、遊技制御部41には、電圧低下信号が2系統の入力部に入力され、一方の入力部に電圧低下信号が入力されて電断割込処理が実行されても、電断復旧時に電断前の制御状態に復帰するための処理が実行される前に再度他方の入力部に電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、他方の入力部にも電圧低下信号が入力されていて初めて電断復旧時に電断前の制御状態に復帰するための処理や出力ポートの初期化等の処理が実行されるようになっており、電断を誤って検出した際に、誤って電断復旧時に電断前の制御状態に復帰するための処理や出力ポートの初期化等の処理が行われてしまうことが防止できるので、電断を誤って検出することに伴い、必要以上に長い間遊技制御部41の制御が中断されたり、必要以上に負荷がかかってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、遊技制御部41が電源投入時に電断前の状態に復帰できない場合、すなわちパリティチェックの結果が正常でない場合やRAM診断データが正常でない場合や、設定キースイッチがonの場合には、遊技制御部41のRAMを初期化して、遊技制御部41の制御状態を初期化する初期化処理が行われる。そして、遊技制御部41では、電源投入後、初期化処理を含め、割込禁止が解除されるまでの期間、全ての割込はマスクされるようになっており、この間電断有り込み処理を含め全ての割込処理が行われないようになっている。このため、遊技制御部41が初期化されている最中に電断が検出されても、電断割込処理が実行されないので、初期化処理中、すなわちデータをバックアップする必要のない状態で、無駄に電断割込処理が行われてしまうことを防止できる。
また、本実施例のスロットマシン1では、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作を受け付ける(検出する)と、取込制御に移行し、取込制御が終了するまで、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算ボタン10の各操作の受付が無効とされ、取込制御が終了するまでの間、これら各操作を受け付けない状態に制御される。すなわち、取込制御の実行中にこれら各操作がされたときに、これら各操作に基づく制御が行われないようになっており、取込制御の実行中にこれら各操作を受け付けることに伴い、取込制御を中断したり、複数の制御が重複して行われるようなことがないので、遊技制御部41の制御を簡素化することができ、遊技制御部41の制御が複雑化してしまうことを防止できる。
また、精算ボタン10の操作を受け付ける(検出する)と、精算制御に移行し、精算制御が終了するまで、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算ボタン10の各操作の受付が無効とされ、精算制御が終了するまでの間、これら各操作を受け付けない状態に制御される。すなわち、精算制御の実行中にこれら各操作がされたときに、これら各操作に基づく制御が行われないようになっており、精算制御の実行中にこれら各操作を受け付けることに伴い、精算制御を中断したり、複数の制御が重複して行われるようなことがないので、遊技制御部41の制御を簡素化することができ、遊技制御部41の制御が複雑化してしまうことを防止できる。
なお、本実施例では、取込制御や精算制御の実行中に、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算ボタン10の各操作の検出を無効とすることで、取込制御や精算制御の実行中にこれら各操作がされても、これら各操作に基づく制御が行われないようになっているが、取込制御や精算制御の実行中に、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算ボタン10の各操作自体は検出するが、これら操作の検出に基づく制御を行わないようにしても良いし、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算ボタン10の各操作がされたときに、取込制御や精算制御が行われていないことを条件に、これら各操作に基づく制御を行うようにしても良く、これらの場合でも、取込制御や精算制御の実行中にこれら各操作を受け付けることに伴い、実行中の取込制御または精算制御を中断したり、複数の制御が重複して行われるようなことがないので、遊技制御部41の制御を簡素化することができ、遊技制御部41の制御が複雑化してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づいて取込制御が行われたり、精算ボタン10の操作の受付に基づいて精算制御が行われると、これら取込制御や精算制御が終了するまでの間、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算ボタン10、スタートスイッチ7の各操作の受付が無効化されるようになっているが、これら取込制御や精算制御が終了するまでの間に、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算ボタン10、スタートスイッチ7の各操作を受け付けた際に、受け付けた操作を記憶しておき、実行中の取込制御や精算制御が終了した時点で、操作の受付が記憶されていれば、記憶されている操作に応じた制御をその時点で行うようにしても良く、この場合でも、取込制御や精算制御の実行中に新たな制御が実行されることがないので、取込制御や精算制御の実行中にこれら各操作がされることに伴い、遊技制御部41の制御が複雑化してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されたときには、上皿12にパチンコ球が貯留されているか否かに関わらず、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作による取込要求数に応じた動作量の取込動作が行われるため、従来のように単位球数分のパチンコ球が待機していることを条件に取込動作を行う遊技機に比較してパチンコ球の取込を速やかに行うことが可能となり、遊技を円滑に進行することができる。また、取込動作の終了後、動作量に応じた数のパチンコ球が取り込まれない場合には、不足数分に応じた動作量の取込動作が再度行われるとともに、取込動作の再試行回数が所定回数(本実施例では、初回の取込動作もリトライカウンタによりカウントされるので、2回)に達しても動作量に応じた数のパチンコ球が取り込まれない場合には、一連の取込制御が終了するので、取込動作が延々と行われてしまうといった不都合を防止できる。
なお、本実施例では、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作がなされたときに、上皿12にパチンコ球が貯留されているか否かに関わらず取込装置100により、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じた球数(1BETスイッチ5が操作された場合には、その時点で賭数を1設定するのに必要な球数、MAXBETスイッチ6が操作された場合には、その時点で最大賭数を設定するのに必要な球数)を取り込むための取込動作を1度に行うようになっているが、パチンコ球を所定球数(例えば1球)ずつ取り込むための取込動作を繰り返し行い、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じて取り込むべき球数が取り込まれるか、所定回(例えば、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じて取り込むべき球数を取り込むのに十分な回数)が行われたことを条件に取込制御を終了するようにしても良い。
また、1BETスイッチ5の操作が有効に受け付けられると、賭数を1設定するのに必要な球数(5球)から、既に取り込まれたものの、単位球数(5球)に満たないために未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数(未使用球カウンタの値)を減算した球数を取込球カウンタに設定し、取込制御にて取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための動作量の取込動作を行い、MAXBETスイッチ6の操作が有効に受け付けられると、最大賭数を設定するのに必要な球数(15球)から、既に取り込まれて賭数の設定に用いられている使用済球数(BETカウンタの値×5)及び既に取り込まれたものの、未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数(未使用球カウンタの値)を減算した球数を取込球カウンタに設定し、取込制御にて、取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための動作量の取込動作を行うようになっている。すなわち、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が有効に受け付けられると、その時点で1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じた賭数を設定するのに必要な球数分のみの取込動作が行われるので、パチンコ球の取込を一層速やかに行うことができる。
また、取込装置100により取り込まれたものの、使用済球数と未使用球数とを合算した取込済球数が取込済球表示器16に表示されるので、取込済球数を外部から容易に確認することができる。
また、本実施例では、精算ボタン10の操作が有効に受け付けられても、返却球詰まり検出スイッチ111や払出球詰まり検出スイッチ112が検出されている状態においては、取込装置100に供給されたパチンコ球の返却動作が行われないようになっており、下皿11が満タン状態にも関わらずパチンコ球が下皿11に返却されることがなく、返却球誘導通路109や取込装置100内にパチンコ球が詰まってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、カードユニット15から貸出要求を検出したとき、すなわちBRQのonを検出したときに、カードユニット15から出力されるカードユニット接続確認信号(VL)の出力状況に基づいてカードユニット15とスロットマシン1とが接続されているか否かを判定し、カードユニット15とスロットマシン1とが正常に接続されていることを条件にパチンコ球の貸出が行われるので、カードユニット15とスロットマシン1が正常に接続されていないにも関わらずパチンコ球の貸出が行われてしまうことを防止できる。
また、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されていない場合には、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付が無効化され、取込制御が禁止される。すなわち新たにゲームを行うために賭数を設定することが不可能となるので、ゲームを行うにあたってカードユニット15とスロットマシン1の接続を担保することができる。
また、取込制御の実行中にカードユニット15との接続が断絶され、VLを検出できない状態となった場合には、これら実行中の取込制御が終了した後、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付が(引き続き)無効化され、新たに賭数を設定するための取込制御が禁止されるので、取込制御の実行中にカードユニット15との接続が断絶して当該取込制御が途中で遮られることにより制御が複雑化してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、最大賭数が設定されており、ゲームの開始条件が成立している場合には、カードユニット15とスロットマシン1が正常に接続されているか否かに関わらず、その分についてのゲームを行うことは可能となるので、既にゲームを開始するのに必要な球数のパチンコ球が取り込まれているのにも関わらず、カードユニット15とスロットマシン1の接続が断絶して、ゲームが開始できなくなってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、カードユニット15とスロットマシン1が正常に接続されているか否かに関わらず、常に精算ボタン10の操作を受け付けることで精算制御を行うことができるので、取り込まれたパチンコ球や取込装置100内に残留するパチンコ球を返却させることができずに遊技者が不利益を被ってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、カードユニット15とスロットマシン1が接続されていないと判定されたときに、その旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17aに表示され、接続エラーが報知されるようになっており、カードユニット15とスロットマシン1が接続されていない状態であることを外部から容易に認識できる。
なお、本実施例では、接続エラーを遊技補助表示器17aにエラーコードを表示して報知しているが、その他の報知手段、例えば、液晶表示器51や演出効果LED52、スピーカ53aからの音声出力等を用いて報知しても良い。
また、本実施例では、遊技の制御を行う遊技制御基板40と払出及び貸出の制御を行う払出制御基板60とが別個に設けられ、カードユニット15と払出制御基板60とが接続端子板70を介して接続されているとともに、カードユニット15から出力されるVLが払出制御基板60のみに入力され、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されているか否かを払出制御基板60に搭載された払出制御部61が判定し、当該判定結果を示すカードユニット接続中信号が遊技制御基板40に対して出力され、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41は、払出制御基板60からカードユニット15が接続されていない旨を示すカードユニット接続中信号のoffを検出することで、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を無効化し、取込制御を禁止するようになっている。このため、遊技の制御を行う遊技制御基板40がスロットマシン1外のカードユニット15と直接接続せずに済むので、外部から不正な信号が遊技制御基板40に入力されて遊技の制御に影響を与えてしまうことを防止できる。
なお、本実施例では、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されているか否かを払出制御基板60が搭載する払出制御部61が判定し、当該判定結果を示すカードユニット接続中信号が遊技制御基板40に対して出力されるようになっているが、カードユニット15が正常に接続されている旨を示すカードユニット接続信号(VL)を、図66に示すように、接続端子板70や払出制御基板60にて分岐して払出制御基板60及び遊技制御基板40の双方に入力する構成とし、払出制御基板60が搭載する払出制御部61及び遊技制御基板40が搭載する遊技制御部41がカードユニット15とスロットマシン1とが接続されているか否かを各々判定し、払出制御部61は、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されていると判定したことを条件に貸出要求に応じたパチンコ球の貸出を行い、遊技制御部41は、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されていないと判定した場合に1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を無効化し、取込制御を禁止するようにしても良く、このようにすることで、遊技制御手段の制御負荷を分散して軽減できるうえに、遊技制御部41と払出制御部61の双方で、カードユニット15が接続されているか否かを確実に判定することができる。また、この場合には、カードユニット15が正常に接続されている旨を示す2系統のカードユニット接続信号が別個にカードユニット15から出力され、一方の信号が遊技制御基板40に入力され、他方の信号が払出制御基板60に入力されるようにしても良い。
また、本実施例では、球貸ボタン19が検出されたことに伴い複数回にわたり繰返し貸出要求が行われるとともに、貸出動作の実行中に入賞が発生して払出要求を検出した場合に、当該貸出動作が終了した時点で再び貸出要求がおこなわれても、払出要求に基づく払出動作を貸出要求に基づく貸出動作よりも優先して実行し、当該払出動作が終了した後、貸出要求に基づく貸出動作を行うようになっており、速やかに次ゲームへ移行するため、ゲームを速やかに進行することができる。
また、本実施例では、払出要求に基づく払出動作の実行中においてカードユニット15により貸出要求が行われても、払出要求に基づく払出動作を優先し、当該払出動作が終了した後、貸出要求に基づく貸出動作が実行され、払出要求に基づく払出動作が貸出要求により中断されることがないため、より一層ゲームを速やかに進行することができる。
また、本実施例のスロットマシン1では、遊技制御部41から演出制御部91に対して送信されるコマンドの送信タイミングが所定時間の範囲(2.24〜35.84ms)でランダムに変化するため、演出制御部91により遊技制御部41から送信されるコマンドの受信タイミングに基づいて目押しの補助となるような演出が行われてしまうことを防止できるとともに、複数のコマンドが連続して送信される場合でも、各々のコマンドがその生成順、すなわち本来コマンドが送信されるべき順番にて送信されるため、演出制御部91は遊技制御部41の制御状態を正確な順番で把握して演出を行うことが可能であり、演出の順番に食い違いが生じることにより遊技者に違和感を与えてしまうことを防止できる。
なお、本実施例では、2.24〜35.84msの範囲でコマンドの送信タイミングが遅延されるようになっているが、少なくとも、その最大遅延時間がリール2L、2C、2Rの図柄が1図柄以上移動する時間を超えるものであれば良い。
また、本実施例の遊技制御部41では、電断割込処理またはタイマ割込処理(A)、タイマ割込処理(B)のいずれかの割込処理の実行中に他の割込処理の割込が禁止されるので、タイマ割込処理(A)やタイマ割込処理(B)の実行中に電圧低下信号を検出した場合、すなわち電断が検出された場合でも2重に割込が生じることがなく、遊技制御部41の制御負荷が増大してしまったりデータの整合性がとれなくなってしまうことを防止できる。特に、コマンドの送信中に電断の検出による割込が生じて当該コマンドの送信が阻害されることなく、遊技制御部41が停止する前に正常に送信を完了させることができる。
また、電断割込処理の割込タイミングとタイマ割込処理(A)やタイマ割込処理(B)の割込タイミングとが同時となった場合には、電断割込処理を優先して実行するとともに、タイマ割込処理(A)やタイマ割込処理(B)の実行中に電断が検出された場合には、当該タイマ割込処理(A)、タイマ割込処理(B)の終了を待って電源断割込処理が実行されるようになっており、多重割込を防止しつつも極力早い段階で電源断割込処理が行われるため、遊技制御部41の駆動が停止する前に電源断割込処理を確実に行うことができる。
また、本実施例では、遊技制御部41からのコマンドに依存せずに定期的に演出制御部91の制御状態がバックアップされるので、コマンドを遅延して送信する場合でも従来のように停電を示すコマンドの送信が遅延されることによって演出制御部91のバックアップが行えなくなってしまうようなことがなく、演出制御部91の制御状態のバックアップを確実に行うことができる。
また、本実施例では、遊技制御部41がコマンドを送信した後、最低でも4.48msの間、新たなコマンドの送信が禁止されるため、演出制御部91がコマンドを確実に受信し、かつ受信したコマンドをバックアップするための時間を担保できる。なお、本実施例では、新たなコマンドの送信が禁止される時間として4.48msが適用されているが、少なくとも演出制御部91がコマンドを受信し、かつ受信したコマンドをバックアップするのに十分な時間であれば、4.48msよりも短い時間(例えば、2.24ms)を適用しても良い。
また、本実施例では、電源監視用IC47が監視する電圧と、遊技制御基板40が搭載する各種デバイス、遊技制御基板40に接続された電気部品、演出制御基板90が搭載する各種デバイス、演出制御基板90に接続された電気部品を駆動させるための電源電圧と、が別個に設けられた電圧生成回路にて生成されるようになっており、これら電気部品の駆動状況により下降し易い電源電圧に比較して安定した電圧が電源監視用IC47により監視されるので、一時的な電圧降下に伴って電源断の発生が判別され、後述の電源断割込処理が行われてしまう等の誤動作を防止できる。
また、本実施例では、演出制御部91の電源電圧{+5V(VCC)}の元となる+12V(VCC)が、停電時においても電源基板163に搭載されたコンデンサ309によって電圧の降下が遅延され、少なくとも停電時にタイマ割込処理(A)において送信されたコマンドを確実に受信するのに十分な時間(本実施例では20ms)が経過するまで、演出制御部91を駆動させることが可能な電圧(+7V)が維持されるようになっており、コマンドの送信中に電源断が検出された場合でも、演出制御部91は、電源断の検出時に送信されたコマンドを駆動が停止する前に確実に受信することができるとともに、演出制御部91がバックアップを実行する間隔よりも長く、演出制御部91を駆動させることが可能な電圧(+7V)が維持されるので受信したコマンドを確実にバックアップすることもできる。
また、本実施例では、遊技の制御を行う遊技制御基板40と払出及び貸出の制御を行う払出制御基板60とを別個に設けているが、遊技制御基板40側で全ての制御を行うようにしても良い。また、払出制御基板60側で取込の制御を行ったり、別個に取込制御用の基板を設けて、当該基板が取込の制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、払出制御基板60とカードユニット15とを接続端子板70を介して接続しているが、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41が遊技の制御に加えて払出及び貸出の制御を行う構成とし、遊技制御基板40とカードユニット15とが直接、または接続端子板70等を介して接続されるようにしても良い。
また、本実施例では、遊技制御基板40と払出制御基板60や演出制御基板90とを直接接続しているが、中継基板等を介して接続するようにしても良い。特に、演出制御基板90と接続する際に中継基板を介して接続することで、遊技制御基板40と演出制御基板90との配線接続が容易になるとともに、演出制御基板90から遊技制御基板40に対して不正な信号等が直接入力されることを抑制することができる。
また、本実施例では、遊技制御部41が球数信号が示す値を未払出球数に更新した状態で、払出要求信号をonとすることで、払出制御部61に対して未払出球数分の払出要求を行っている、すなわち本発明における払出要求信号をパラレル信号にて出力しているが、シリアル信号により未払出球数分の払出要求を出力するようにしても良い。また、遊技制御部41が球数信号が示す値を未精算球数に更新した状態で、精算要求信号をonとすることで、払出制御部61に対して未精算球数分の精算要求を行っているが、同様にシリアル信号により未精算球数分の精算要求を出力するようにしても良い。
また、本実施例では、払出制御部61が動作中信号をonとすることで、払出要求(精算要求)に基づく払出動作(払出制御)の開始を遊技制御部41に対して通知し、払出動作を行っている間、動作中信号のonを継続することで、払出動作(払出制御)中である旨を遊技制御部41に対して通知し、動作中信号をoffとすることで、払出動作(払出制御)が終了した旨を遊技制御部41に対して通知している。すなわち本発明における払出制御開始信号、払出制御中信号、払出制御終了信号を、1種類のパルス信号にて出力しているが、各信号に対応するパルス信号を別個に出力するようにしても良いし、これら各信号をパラレル信号にて出力するようにしても良い。更に、これら各信号をシリアル信号にて出力するようにしても良く、例えば、払出動作(払出制御)が開始したときに、払出動作(払出制御)が開始した旨を示す情報をシリアル信号にて送信し、払出動作(払出制御)中においては定期的に払出動作(払出制御)中である旨を示す情報をシリアル信号にて送信し、払出動作(払出制御)が終了したときに、払出動作(払出制御)が終了した旨を示す情報をシリアル信号にて送信するようにしても良い。
また、本実施例では、記憶媒体として有価価値が記憶されたプリペイドカードを受け付けて、受け付けたプリペイドカードから読み出された有価価値を用いてパチンコ球の貸出を遊技機に行わせるカードユニット15を貸出装置として適用しているが、例えば、貨幣を受け付けて、受け付けた貨幣金額に基づく有価価値を装置内に設けられた記憶媒体(例えば、遊技者が取り出せないように内封された記録媒体やRAM等の貸出装置が内蔵するメモリ)に記憶し、この装置内の記憶媒体に記憶された有価価値を用いてパチンコ球の貸出を遊技機に行わせる貸出装置を適用しても良い。
また、本実施例では、遊技機としてスロットマシンを適用しているが、遊技球を取込装置により取り込むことでゲームを行う遊技機であれば、その種類に関わらず適用可能であり、例えば所定数の遊技媒体を遊技領域に打ち込むことでゲームを行う雀球遊技機やアレンジボール遊技機等にも適用可能である。この場合、ゲームに先立って遊技領域に打ち込むための遊技媒体の付与を受けるために、取込装置により遊技球を取り込むものであれば良い。なお、遊技領域に打ち込まれる遊技媒体は、取込装置により取り込まれた遊技球でも良いし、取込装置により取り込まれた遊技球とは別に用意された打ち込み用の遊技媒体であっても良い。
以上、本実施例のスロットマシン1の制御内容について説明してきたが、次に、スロットマシン1の構造について詳細に説明していく。スロットマシン1は、前述したように外枠25と枠基体26とから主に構成されているので、まずは外枠25について説明する。図67(a)は外枠25を斜め左前方から見た斜視図であり、(b)は外枠25を斜め右後方から見た斜視図であり、図68は枠基体26の外枠25への取り付け状態を示す要部概略図であり、図69(a)、(b)はステーの取り付け状態を示す図であり、図70(a)は枠基体26の開状態を示す概略図であり、(b)は枠基体26の閉状態を示す概略図である。
(3)外枠
図67に示される外枠25は、スロットマシン1の本体を構成する枠基体26を、例えば遊技場に設置される遊技機設置島(図示略)に設置固定するための枠であり、細長板状のベニヤ合板を縦長の長方形枠に組み付けることにより形成されるとともに、各種金具が取り付けられている。
(3−1)外枠の構造
外枠25は、上下の横杆250a、250bと、これら横杆250a、250bの左右端部間に配置される左右の縦杆250c、250dと、下部の横杆250bの前面側に配置される合成樹脂材からなる幕板251と、から主に構成されている。なお、枠基体26は、開閉時において、図示しない遊技機設置島に形成される繕板(図示略)上に配置される球箱(図示略)と干渉することがないように、この幕板251の上方位置にて開閉自在に取り付けられている。
上下の横杆250a、250bの左側端部には、金属製の外枠ヒンジ部材252、253がそれぞれ固定されており、これら固定側ヒンジ部材252、253に対して、枠基体26の左側上下部にそれぞれ設けられた金属製の可動側ヒンジ部材254、255(図68及び図77参照)が回動、かつ、左右方向に摺動自在に連結されるとともに、可動側ヒンジ部材254、255に一端が枢着されたリンク256、257の他端が固定側ヒンジ部材252、253に連結されるようになっている。すなわち、これら固定側ヒンジ部材252、253、可動側ヒンジ部材254、255、リンク256、257にてヒンジ装置が構成されている。また、右側の縦杆250dの内面上下所定高さ位置には、枠基体26が閉位置に位置したときに、枠基体26の錠前付き補強枠227が係止される後向きに屈曲する枠基体係止部258a、258bが取り付けられている。
なお、上下の固定側ヒンジ部材252、253及び可動側ヒンジ部材254、255はほぼ同一に形成されているため、図68〜図70においては、上部の固定側ヒンジ部材252及び可動側ヒンジ部材254の構造のみを記載しており、下部の固定側ヒンジ部材253及び可動側ヒンジ部材255の構造に関しては、説明において符号を付すことにより、その詳細な図示は省略する。
固定側ヒンジ部材252、253における前端部には、図67及び図68に示されるように、可動側ヒンジ部材254、255に設けられる上下方向を向く支軸254a、255aが摺動自在に嵌合される左右方向を向くガイド溝252a、253aが、互いに向き合うように設けられている。
上部の固定側ヒンジ部材252の下面前端部に設けられたガイド溝252aの内側端部は、特に図68に示されるように、支軸254aを側方から挿入可能に開口されている。ガイド溝252aの端部開口の一端側には、後述する支軸規制部材259の回転時において当接規制部259aとの干渉を回避するための切欠部252dが形成されているとともに、他端側には傾斜面252eが形成されている。また、ガイド溝252aの端部開口の内側近傍には、支軸254aに当接して該支軸254aのガイド溝252aからの逸脱を規制する当接規制凸部259aと、支軸254aをガイド溝252aに挿入またはガイド溝252aから逸脱自在にガイドするガイド面259bと、操作片259cと、を有する支軸規制部材259が、上下方向を向く軸部材259dを介して回動自在に枢支されている。なお、この支軸規制部材259は、図示しないバネ等の付勢手段により、支軸254aのガイド溝252aからの逸脱を規制する規制位置に位置するように常時付勢されており、操作片259cを介して付勢手段による付勢に抗して支軸規制部材259を回転させることにより、ガイド面259bをガイド溝252aの端部近傍に位置させてガイド溝252aの端部を開口させることができるようになっている。なお、支軸規制部材259は、回転されてガイド溝252aの端部を開口したときに、図68に示されるように、当接規制部259aが切欠部252dの内面と当接して回転規制されるようになっている。
また、図69に示されるように、固定側ヒンジ部材252、253の内側端部には、リンク256、257の先端に設けられた取付軸256a、257aが挿入される取付穴252b、253bが形成されているとともに、この取付穴252b、253bの周囲には、取付軸256a、257aの先端に貫通された横方向を向く回り止めピン256b、257bの回転を規制するための凸部252c、253cが、取付穴252b、253bの中心点を中心とする同心円上に90度間隔おきに形成されている。また、図69に示されるように、取付穴252b、253bは円形状に形成されているとともに、回り止めピン256b、257bを挿通可能とする凹部252d、253dが、中心点を挟んで対向配置されている。
取付軸256a、257aは、リンク256、257の先端に、軸心方向に摺動自在、かつ、軸心回りに回動自在に挿通されており、回り止めピン256b、257bと後端の頭部256c、257cとにより逸脱不能とされている。頭部256c、257cとリンク256、257との間にはコイルバネ256d、257dが環装されており、取付軸256a、257aの先端をリンク256、257から退避させる方向に向けて常時付勢している。また、リンク256、257の基端は、可動側ヒンジ部材254、255における支軸254a、255aよりも内側の所定箇所に、軸部材254b、255bを介して枢着されている。
(3−2)枠基体の取り付け構造
ここで、図68、図69に基づいて、外枠25に対する枠基体26の取り付け、取り外し方法を簡単に説明すると、枠基体26を外枠25に取り付ける場合、まず下部の支軸255aを下部のガイド溝253a内に嵌合した後、図68に示されるように操作片259cを操作して支軸規制部材259を回転してガイド溝252aの端部を開口し、上部の支軸254aをガイド面259bと傾斜面252eとの間に形成される通路に沿って移動してガイド溝252a内に挿入する。
次いで、図69(a)に示されるように、頭部256c、257cを押圧することによりリンク256、257から突出させた取付軸256a、257aを、回り止めピン256b、257bを凹部252d、253dに合致させた状態で、取付穴252b、253b内にそれぞれ挿通する。その後、頭部256c、257cを回転させて回り止めピン256b、257bを凹部252d、253dに対して直交させる。これにより、取付軸256a、257aが回り止めピン256b、257bにて取付穴252b、253bから逸脱不能に係止されるとともに、回り止めピン256b、257bの回転がその両側に位置する2つの凸部252c、253cにて規制され、リンク256、257の先端が固定側ヒンジ部材252、253に枢着される。
(3−3)枠基体の開閉状態
次に、外枠25に対して枠基体26を開閉する際の状態を、図70に基づいて説明すると、枠基体26が最大開放位置にあるときは、図70(a)中実線で示されるように、支軸254aは支軸規制部材259の当接規制凸部259aに当接され、下部の支軸255aはガイド溝253aの内側端部に当接規制される。この状態から枠基体26を図70(b)に示される閉鎖位置まで回動させると、図70(a)中2点鎖線で示されるように、支軸254b、255bを中心として回動支軸254a、255aがガイド溝252a、253a内を外側に向けて摺動するとともに、リンク256、257は取付穴252b、253bを中心として外枠25側に向けて揺動する。これにより枠基体26は、左側端部が左側に移動しながら回動し、上下の支軸254a、255aがガイド溝252a、253aの左側端部まで位置したとき、図70(b)に示されるように、外枠25の前面開口を閉鎖する閉鎖位置に位置する。
このように枠基体26は、外枠25に対して開閉する際において、支軸254a、255a側の端部が左右に移動しながら回動するため、外枠25の左右幅内から大きくはみ出すことがないようにコンパクトに開閉でき、これにより枠基体26の背面側に、リール収容凹部30aや各種装置が膨出するように取り付けられていても、外枠25に干渉することなく開放させることができるばかりか、開放時において、当該スロットマシン1の左右に並設される他のスロットマシンや遊技者の邪魔になることなく開閉できる。
(4)枠基体の分離構造
次に、枠基体26の分離構造について、図71〜図74に基づいて説明する。図71は枠基体26を示す分解斜視図であり、図72は本体枠27へのリールユニット30及び上部前面扉の取り付け状態を示す分解斜視図であり、図73は本体枠27に対するリールユニット30の取り付け状態を示す概略断面図であり、図74は各部の係止状態を示す概略側面図である。
(4−1)枠基体の構造
枠基体26は、図71に示されるように、本体枠27と、該本体枠27の前面上部に対して分離自在に取り付けられる分離ユニット220と、本体枠27の前面下部に一側端が枢着される下部前面扉29と、から主に構成される。分離ユニット220は、リール2L、2C、2Rが取り付けられるリールニット30及び該リールユニット30の一側端に連動蝶番232a、232bを介して枢着される上部前面扉28にて構成される。リールユニット30は、リール2L、2C、2Rを収容するリール収容凹部30aが背面側に膨出するように凹設されたリールユニット枠550と、該リール収容凹部30a内に収容されるリール2L、2C、2Rとから構成される。上部前面扉28は、リールユニット枠550の左側端に開閉自在に枢着された透視窓枠222と、該透視窓枠222の前面を被覆する遊技パネル24と、該遊技パネル24の前面周囲を装飾する装飾枠224と、から構成される。
本体枠27の前面上部には、リールユニット30を設置するためのリールユニット設置部225が凹設されているとともに、該リールユニット設置部225の背面には、リール収容凹部30aを嵌合可能なリール用開口部226が形成されており、リール用開口部226からリール収容凹部30aを背面側に突出させた状態でリールユニット30をリールユニット設置部225に設置できるようになっている。リールユニット設置部225に設置されたリールユニット30は、本体枠27の前面におけるリール用開口部226の左右側辺部に沿って設けられる上下方向を向くリールユニット固定金具231L、231R、231Hにて本体枠27に固定できるようになっている。
また、本体枠27の前面右側には、本体枠27の背面側に取り付けられた錠前付き補強枠227から前向きに設けられた透視窓枠係止片228a、228bが、係止片挿通口229a、229bを挿通して前面側に臨むように設けられており、該透視窓枠係止片228a、228bにより透視窓枠222を閉鎖位置にて係止できるようになっている。
透視窓枠222は、後方のリール2L、2C、2Rを前方から透視可能とするための透視用開口230が形成されており、その透視用開口230の周囲には、液晶表示器51aや、各種LED77a〜83a及び各種表示器16a、17aが前面に臨むように配設されている。また、透視窓枠222の前面には、背面に機種固有の装飾や透視窓3が印刷された透明なアクリルパネルからなる遊技パネル24が前面側から取り付けられるようになっており、該遊技パネル24により、透視用開口230及び液晶表示器51a、各種LED77a〜83a及び各種表示器16a、17aの前面が被覆されるようになっている。さらに遊技パネル24の前面には、各種LED71a、72La、72Ra、74a、75a等が内蔵された装飾枠224が取り付けられるようになっている。
(4−2)分離ユニットの取り付け、取り外し
このように、リールユニット30及び上部前面扉28からなる分離ユニット220は、図72に示されるように、本体枠27の前面上部に設けられたリールユニット設置部225に、リールユニット30を前面側から嵌め込むように設置する。詳しくは、リールユニット30をリールユニット設置部225に設置する際には、図73に示されるように、リールユニット30の下端を、リールユニット設置部225の底面225a上に載置し、該下端を中心としてリールユニット30の上端を背面側に向けて押し込むようにして設置することができるため、重量物であるリールユニット30を容易に設置できる。
なお、底面225aの左右端前部には、後述するストッパ部材233R(233L)が取り付けられており、設置時におけるリールユニット30下端の底面225aからの落下が防止されるようになっている。また、ストッパ部材233Rの背面側上部にはテーパ面233aが形成されており、リールユニット30の下端が上方から差し込みやすくなっている。
次いで、設置後においては、リールユニット固定金具231L、231R、231Hにてリールユニット30を固定することで、該リールユニット30と連動蝶番232a、232bを介して一体化された上部前面扉28を含む分離ユニット220が本体枠27に固定されることになる。また、本体枠27から分離ユニット220を取り外す際には、リールユニット固定金具231L、231R、231Hによるリールユニット30の固定を解除し、分離ユニット220を前方に引き出すことで、本体枠27から簡単に分離して取り外すことができる。
(4−3)枠基体の係止構造
次に、枠基体26の係止構造を、図74に基づいて説明すると、まず、枠基体26は、外枠25の前面開口を閉鎖する閉鎖位置に位置したときに、本体枠27の背面に設けられた錠前付き補強枠227から後向きに突設された枠基体係止片234a、234bが、外枠25の枠基体係止部258a、258bに係止されることで、外枠25に対する開放が防止される。上部前面扉28は、本体枠27の前面上部を被覆する被覆位置に位置したときに、本体枠27の背面に設けられた錠前付き補強枠227から前向きに突設された透視窓枠係止片228a、228bが、透視窓枠222の背面左側に取り付けられた補強板1275Rに形成された被係止片1275a、1275bに係止されることで、本体枠27に対する開放が防止される。
なお、枠基体係止片234a、234bと枠基体係止部258a、258bとの係止状態は、施錠装置23の鍵穴23aに差し込んだ遊技場所有のキーを反時計回りに回動させることで解除され、これにより外枠25に対して枠基体26を開放できる。また、透視窓枠係止片228a、228bと透視窓枠係合穴235a、235bとの係止状態は、施錠装置23の鍵穴23aに差し込んだ遊技場所有のキーを時計回りに回動させることで解除され、これにより本体枠27に対して上部前面扉28を開放できる。
また、下部前面扉29は、本体枠27の前面下部を被覆する被覆位置に位置したときに、下部前面扉29の背面側に設けられた係止部材236から後向きに突設された係止片236a、236bが、本体枠27の前面下部に取り付けられた被係止部材237にそれぞれ係止されることで、本体枠27に対する開放が防止される。係止片236a、236bと被係止部材237との係止状態は、係止部材236の上端に設けられた操作片236cを把持して係止部材236を下方に押し込むことで解除され、これにより本体枠27に対して下部前面扉29を開放できる。なお、係止部材236の上端に設けられた操作片236cは、図74中の拡大図に示されるように、本体枠27の前面と下部前面扉の背面との間に配置され、上部前面扉28を本体枠27に対して開放したときに外部から操作可能に露呈するようになっている。なお、図74中の拡大図は、全体の概略側面図における施錠装置23の配置位置付近を拡大した状態を示すものであるが、図面上において施錠装置23は省略している。
下部前面扉29の背面上部には、上端に前向きの折り曲げ片239aが形成されたパネル受け板金239が取り付けられているとともに、上部前面扉28の背面下部には、下端に後向きの折り曲げ片238aが形成されたパネル受け板金238が取り付けられている。これら折り曲げ片239a、238aは、図74中の拡大図に示されるように、本体枠27の前面下部を被覆する被覆位置に下部前面扉29が位置した状態において互いに係止され、下部前面扉29の開放が上部前面扉28にて規制されるようになっている。
このように、上部前面扉28を所定のキー操作にて開放し、操作片236cの操作が可能な状態としない限り、係止片236a、236bと被係止部材237との係止状態を解除することはできないため、上部前面扉28が閉鎖位置に位置している状態で下部前面扉29を本体枠27に対して開放することはできない。
(5)本体枠の前面
本体枠27の前面側には、図76及び図77に示されるように、分離ユニット220の一部を構成するリールユニット30と、下皿受部310を構成する下皿カバー本体321と、各種部品や部材等が取り付けられる。以下、本体枠27に取り付けられる各種部品や部材等について図面を参照して説明する。図75は本体枠27を示す正面図であり、図76及び図77は本体枠に取り付けられるユニット及び各種部品や部材を示す分解斜視図である。
なお、以下に説明する全ての分解斜視図において、各種部材を止着するためのネジと該ネジが螺入されるネジ穴とを結ぶ引き出し線(1点鎖線)は、原則として、1つの部材に対して少なくとも1つのネジの引き出し線は完全に記載することとし、他の一部のネジの引き出し線は、図面上、途中で省略している場合があるが、これらのネジは引き出し線が省略されていても、該引き出し線の延長線上に位置するネジ穴に螺入されるものとする。
(5−1)本体枠
本体枠27は、図75に示されるように、合成樹脂によって一体的に成形されているものであり、その中央よりやや上部には、リールユニット30を設置するための凹状のリールユニット設置部225が後向きに膨出するように形成されているとともに、該リールユニット設置部225の後壁にはリール用開口部226が開設されている。また、本体枠27の左側上下端部には、可動側ヒンジ部材254、255を取り付けるためのヒンジ取付部320a、320bが形成されているとともに、下部には、スピーカ53aを取り付けるためのスピーカ取付穴323や、下皿受部31を構成する下皿カバー本体321が取り付けられる下皿取付部322が形成されている。
左側上端部には、装飾部材325を止着するためのネジN1が背面側から取り付けられるネジ取付穴324が形成されているとともに、その上下には位置決め凸部324a、324aが突設されている。上部のヒンジ取付部320aには、可動側ヒンジ部材254を止着するためのネジN2が螺入されるネジ孔326が左右側2箇所に形成されているとともに、左右のネジ孔326、326の間には、リールユニット固定金具231Hを止着するためのネジN3が螺入されるネジ孔327が2箇所に形成されているとともに、位置決め用ボス334が形成されている。右側上部には、背面側に設けられる上部前面扉開放スイッチ113を挿通して前面側に臨ませるための開放スイッチ挿通穴328が突設されている。
ヒンジ取付部320aの下方には、上皿LED中継上基板133を取り付けるための取付用ボス329が2箇所に突設されているとともに、その下方には、賞球球切れLED中継基板134を取り付けるための取付用ボス330が2箇所に突設されている。また、図中左側の取付用ボス330の上部には、賞球中継基板カバー331を止着するためのネジN4が螺入されるネジ孔332が形成されている。なお、332aは予備用の予備ネジ穴である。また、これら取付用ボス329、330の左右側及び下側には、賞球中継基板カバー331に形成される後向きの係止片331a(図77参照)が係止される係止片挿通穴333が形成されている。
リール用開口部226の左右側には、先端にリールユニット固定金具231L、231Rを止着するためのネジN5が螺入されるネジ孔240a及び予備ネジ穴240bを有する前向きの固定金具取付用ボス240L、240Rが、上下方向に向けて3箇所に形成されているとともに、上下の固定金具取付用ボス240L、240Rには、先端に位置決め用凸部を有する前向きの位置決め用ボス241L、241Rが連設されている。また、これら固定金具取付用ボス240L、240Rの上方及び下方位置には、リールユニット固定金具231L、231Rの上下端を止着するためのネジN6が螺入されるネジ孔242L、242Rがそれぞれ形成されている。
リール用開口部226の下辺上面には、リールユニット設置部225に設置されたリールユニット30の下面所定箇所に当接する前後方向を向く3本のリブからなる当接片243が突設されている。また、リール用開口部226の右側には、背面側に形成される配線用フック244を形成するための係止片成形用穴244aが上下2箇所に形成されているとともに、さらにその右側には、前述した係止片挿通口229a、229bが上下に形成されている。
下部の係止片挿通口229bの下方には、背面側に設けられる施錠装置23のシリンダ錠を挿通して前面側に臨ませるための錠前挿通穴245が形成されているとともに、該錠前挿通穴245の周囲には、その前面を装飾するとともに、中心に錠前挿通穴246aが形成された錠前飾り246を背面側から止着するためのネジN7が螺入されるネジ孔247と、錠前飾り246に形成される係止片246bが挿通される係止片挿通穴248と、位置決め用の位置決め用ボス249と、がそれぞれ2個ずつ形成されている。
錠前挿通穴245の左側には、右側のストッパ部材233Rを前面側から止着するためのネジN8が螺入されるネジ穴270が上下2箇所に形成されている。また、その下方には、前述した被係止部材237を前面側から止着するためのネジN9が螺入されるネジ穴271が上下2箇所に形成されているとともに、これら上下のネジ穴271間には、位置決め用の位置決め用ボス272が上下2箇所に突設されている。
リールユニット設置部225の下方には、周辺コマンド中継基板164、周辺電源中継基板165、前板下中継基板166が取り付けられる中継基板取付枠273が形成されており、中継基板取付枠273には、周辺コマンド中継基板164を取り付けるための取付用ボス274、周辺電源中継基板165を取り付けるための取付用ボス275、周辺電源中継基板165を取り付けるための取付用ボス276がそれぞれ2個ずつ突設されているとともに、各取付部には、各基板164、165、166をそれぞれ前面側から止着するためのネジN10、11、12が螺入されるネジ穴277、278、279がそれぞれ形成されている。なお、これらのうちネジN10、12に関しては、中継基板カバー280の前面に配線を押さえるためのワイヤラグWをそれぞれ環装した状態で、これら3つの基板164、165、166の前面を被覆する中継基板カバー280の前面側から挿通されるようになっている。また、中継基板取付枠273の上下辺左右端部には、中継基板カバー280に形成される後向きの係止片280aが挿通される係止片挿通穴281がそれぞれ形成されている。
中継基板取付枠273の左右側近傍には、上向きの配線用フック282と、下向きの配線用フック283がそれぞれ形成されている。配線用フック282の左側には、当該本体枠27の前面側と背面側との間でケーブル等を配線するための配線挿通口284が形成されているとともに、配線挿通口284の上方には、ワイヤラグWを止着するためのネジN28が螺入されるネジ穴298が形成されている。
配線挿通口284の左側には、背面側に設けられる払出球誘導通路208aと前面側に設けられる上皿12とを連通するための球連通路285bが形成されているとともに、該球連通路285bの下方には、球連通路285bの前端と上皿12との間から落下したパチンコ球を受け入れるための落下球受皿286が、球連通路285bの前端よりも前方に張り出すように突設されている。
連通路285の左側には、配線押さえ287を前面側から止着するためのネジN13が螺入されるネジ穴288が形成されているとともに、さらにその左側には、ストッパ部材233Lを前面側から止着するためのネジN14が螺入されるネジ穴289が上下2箇所に形成されている。ネジ穴289の下方には、下部前面扉29を回動自在に枢着するためのヒンジ金具290が取り付けられるヒンジ金具取付部291が形成されている。ヒンジ金具290の上端には、後述するヒンジ金具1040の枢軸1041上部が挿通される軸受穴290bが形成されているとともに、下端にはヒンジ金具1040の軸受穴1040aに挿通される上向きの枢軸290aが形成されている。ヒンジ金具取付部291には、ヒンジ金具290を前面側から止着するためのネジN16が螺入されるネジ穴292が上下端部にそれぞれ3箇所ずつ形成されているとともに、上下のネジ穴292の下方には、位置決め用ボス297が上下に2箇所ずつ形成されている。また、ヒンジ金具取付部291の上部には、ヒンジ金具カバー293を背面側から止着するためのネジN15が取り付けられるネジ取付穴294が形成されているとともに、ヒンジ金具カバー293に形成された後向きの係止片(図示略)が挿通される係止片挿通穴295及び位置決め用ボス293aが嵌合される位置決め用穴296が形成されている。
ヒンジ金具取付部291とスピーカ取付穴との間には、上皿LED中継下基板132及び残高表示中継基板137が取り付けられる中継基板取付枠335と、その下方に配置される配線挿通口336と、が形成されている。中継基板取付枠335には、上皿LED中継下基板132を取り付けるための取付用ボス337が3箇所に形成されているとともに、残高表示中継基板137を取り付けるための取付用ボス338が2箇所に形成されている。また、左右辺部には、上皿LED中継下基板132及び残高表示中継基板137の前面を被覆する中継基板カバー341に形成された係止片341aが挿通される係止片挿通穴339が形成されているとともに、左辺部には、中継基板カバー341の前面側から挿通され、残高表示中継基板137を止着するためのネジN17が螺入されるネジ穴340が形成されている。
スピーカ取付穴323の周囲には、スピーカ53a及び該スピーカ53aの前面をカバーするスピーカカバー342を前面側から止着するためのネジN18が螺入されるネジ穴343が4箇所に形成されているとともに、スピーカ取付穴323の上部には、上向きの配線用フック344が2箇所に形成されている。
スピーカ取付穴323の右側には、キースイッチ基板138を収容するキースイッチ基板収容ケース345を収容するためのキースイッチ基板収容ケース収容穴350が形成されている。キースイッチ基板収容ケース345は、ケース本体346と該ケース本体346の前面を被覆するケースカバー347とから構成されており、これらケース本体346とケースカバー347とは、ケースカバー347の背面側から挿通されるネジN19にて閉鎖できるようになっている。
収容されたキースイッチ基板138から延出される配線は、ケース本体346に形成された配線挿通口347aを介して背面側に引き出し、背面側に配置される電源基板163に接続できるようになっている。また、ケースカバー347の前面には、キースイッチ基板138の上面に搭載された設定キースイッチ36、設定スイッチ37、打ち止めスイッチ39のスイッチ部をケースカバー347の前面にそれぞれ臨ませるための開口347a、347b、347cが形成されている。
ケース本体346の上辺部には凹部346bが凹設されているとともに、ケースカバー347の上辺部における凹部346bに対応する箇所には、ケースカバーの前壁347eを残して凹部347dが凹設されており、キースイッチ基板収容ケース345をキースイッチ基板収容ケース収容穴350の前側から挿入したときに、キースイッチ基板収容ケース収容穴350の内周上部所定箇所から垂設された取付片350aが前記凹部346b、347d内に嵌合され、前壁347eの後面が取付片350aの前面と当接することにより位置決めされるようになっている。
また、取付片350aには、前壁347eに挿通され、キースイッチ基板収容ケース345を前方側から止着するためのネジN20が螺入されるネジ穴351が形成されており、該ネジN20をネジ穴351内に螺入することにより、キースイッチ基板収容ケース345をキースイッチ基板収容ケース収容穴350の内部に取り付けできるようになっている。
本体枠27におけるキースイッチ基板収容ケース収容穴350の左側には、設定基板カバー348の左側上下端部に設けられた下向きの枢軸352を軸支する軸受け穴353がそれぞれ前向きに突設されており、上下の枢軸352を上下それぞれの軸受け穴353内に嵌合させることで、設定基板カバー348が回動自在に枢支され、キースイッチ基板収容ケース収容穴350の前面開口、すなわち、ケースカバー347の前面に臨む各種スイッチ36、37、39を開閉できるようになっている。
また、キースイッチ基板収容ケース収容穴350の右側には、設定基板カバー348の右側端部に設けられた取付片354に形成された取付穴354aに取り付けられるラッチ部材355の先端が嵌合される嵌合穴356が形成されており、設定基板カバー348を閉鎖位置とした状態で、取付穴354aに取り付けたラッチ部材355の先端を嵌合穴356内に嵌合させることで、設定基板カバー348を閉鎖位置にて固定できるようになっている。なお、ラッチ部材355は、後端の操作部348aを押し込むことで先端部が拡径するとともに、操作部355aを手前側に引き抜くことで先端部が縮径するようになっているため、設定基板カバー348を閉鎖位置に固定するには、先端部を嵌合穴356内に嵌合した状態で操作部355aを押し込めば、先端部が嵌合穴356内で拡径して抜けにくくなるとともに、また、操作部355aを手前側に引き抜くことで、先端部が嵌合穴356内で縮径して抜けやすくなる。よって、設定基板カバー348の固定及び該固定の解除を手動操作にて容易に行うことができる。
本体枠27の左下端部に形成されたヒンジ取付部320bには、可動側ヒンジ部材255を止着するためのネジN3が螺入されるネジ孔357が左右側2箇所に形成されている。
下皿取付部322の左右方向略中央位置には、払出口9を形成する払出部358aと、返却球誘導通路109及び取込球誘導通路108を形成する取込・返却通路部材359を挿通する取込・返却通路部材挿通部358bと、球抜き通路120を形成する球抜き通路部材360を挿通する前後方向を向く球抜き通路部材挿通部358cと、からなる開口部358が形成されている。
下皿取付部322の左右辺及び下辺部には、下皿カバー本体321を背面側から止着するためのネジN21が取り付けられるネジ取付穴361が6箇所に形成されているとともに、上辺部には、下皿カバー本体321の背面に一体的に取り付けられる下皿カバー本体背面カバー362を背面側から止着するためのネジN22が取り付けられるネジ取付穴363が3箇所に形成されている。また、左右のネジ取付穴363それぞれの内側下方には、下皿カバー本体背面カバー362の背面から突設される後向きの係止片364が挿通される係止片挿通穴365がそれぞれ形成されている。
(5−2)下皿受部
次に、下皿受部31を構成する下皿カバー本体321及び下皿カバー本体背面カバー362の詳細な構造を、図76及び図78、図79に基づいて説明する。図78は下皿受部31の構造を示す分解斜視図であり、図79は下皿11のシャッタ構造を示す平面図である。
下皿カバー本体321の左側には、図76に示されるように灰皿収容凹部321aが凹設されており、該灰皿収容凹部321a内には、吸い殻受374及びその下面側に2本のネジN27を介して止着される吸い殻受カバー375からなる灰皿14が、灰皿収容凹部321a内に設けられる水平方向を向く回転軸376を介して、開口が上方を向く使用位置と開口が下方を向く非使用位置との間で回転自在に設けられている。また、右側上面には、内部に配置される取込・返却通路部材358の前端上面を開放するための通路用切欠部321dが形成されているとともに、該通路用切欠部321dの周縁からは、その上方に配置される取込装置100の下面との間を閉塞するためのカバー壁321eが突設されている。
下皿カバー本体背面カバー362は、図78に示されるように、ネジN23及びネジN24を介して下皿カバー本体321の背面に一体的に取り付けられるようになっており、その中央部に形成された切欠部321bには、下皿11を形成する下皿球受部材368が背面側から嵌合されている。
下皿球受部材368の底面には、下皿11内に貯留されたパチンコ球を下方に流出させて取り出すための取出口11aが形成されている。また、下皿球受部材368の下面には、取出口11aを開閉するシャッタ11cを備えるシャッタベース369が、4本のネジN26を介して下側から止着されている。シャッタベース369の右側端部には、取出口11aに合致する貫通口369aが形成されているとともに、上面にはシャッタベース369の前端から屈曲形成された下向片が長手方向に向けて摺動自在に嵌合されるガイド溝369bが形成されている。また、2本のガイド溝369b間には、貫通口369aを閉鎖する閉鎖位置にシャッタ11cを付勢する付勢バネ371を収容する収容部369cが形成されているとともに、該収容部369の左側には、シャッタ11cの左側端部に突設された突出片11dを保持して、付勢バネ371の付勢力に抗して貫通口369aを開放する開放位置にシャッタ11cを保持する二股状の保持片370aを有する保持具370を固定する固定部369dが形成されている。
なお、保持具370は、その詳細な内部構造の説明は省略するが、突出片11dの非保持状態において本体側に押圧されると、二股状の保持片370aが本体内に退避して保持状態が維持されるとともに、この保持状態において保持片370aがさらに本体方向に向けて押圧されると、保持片370aが突出して突出片11dの保持状態が解除されるようになっている。
下皿球受部材368の前面側には、レバー11bが前面側に設けられたレバーガイド部材367が配置されるようになっており、下皿球受部材368の切欠部321bへの嵌合時において、下皿カバー本体321の前面に形成された左右方向を向く長穴321cを介してレバー11bが前面側に臨むようになっている。レバー11bの背面所定箇所は、下皿球受部材368の配置位置に配置された状態において、シャッタ11cの前端辺から突設された連係片11eと係合するようになっている。
下皿カバー本体背面カバー362は、中央に払出口9が形成されているとともに、背面からは、本体枠27に形成された係止片挿通穴365内に挿通して係止される後向きの係止片364が背面に突設されている。また、前面からは下皿カバー本体321に止着する3本のネジN23が挿通する挿通穴が形成された前向きの取付用ボス377が突設されているとともに、払出口9の周囲には、下皿球受部材368を背面側から止着するためのネジN24が取り付けられるネジ取付穴378が4箇所に形成されている。つまり、下皿カバー本体背面カバー362の前面には、シャッタ11cを備える下皿球受部材368がネジN24により取り付けられ、この下皿カバー本体背面カバー362は、ネジN23を介して下皿カバー本体321の背面に取り付けられる。なお、下皿カバー本体321には、下皿シャフトカバー366が4本のネジN25を介して背面側から止着される。
ここで、図79に基づいて、取出口11aの開閉状態を説明する。なお、図79(a)は、シャッタ11cが取出口11aを開放する開放位置にある状態を示し、図79(b)は、シャッタ11cが取出口11aを閉鎖する閉鎖位置にある状態を示している。
まず、シャッタ11cが開放位置にある状態では、シャッタ11cの突出片11dが保持具370の保持片370aにより保持されている。この保持状態からレバー11bを一旦図中左側に向けて移動させると、二股状の保持片370aが本体から突出して、それらの先端間の間隔が広がることになる。これにより突出片11dの保持状態が解除されるため、図79(b)に示されるように、付勢バネ371の付勢力により閉鎖位置まで移動されることになる。また、この閉鎖位置から再度レバー11bを左側に移動して、突出片11dを保持片370aに嵌合させて押圧すると、突出片11dが保持片370a内に嵌合されたまま保持片370aが本体内に退避し、これにより開放位置にて保持される。
(5−3)リールユニット枠
次に、リールユニット30を構成するリールユニット枠550の構造及びリールユニット枠550に取り付けられる各部材の詳細を、図80〜図83に基づいて説明する。図80はリールユニット枠550を示す正面図であり、図81は図82のA−A断面図であり、図82はリールユニット枠550に対する各部材の取り付け状況を示す分解斜視図であり、図83はリールユニット枠550に対する演出制御基板ケース170及び各リール2L、2C、2Rの取り付け状況を示す分解斜視図である。
リールユニット枠550は、図80に示されるように、前面が開口する箱状に形成されているとともに、その背板の略中央位置は、内部にリール2L、2C、2Rの後半部を収容可能なリール収容凹部30aを形成するべく、背面側に向けて膨出する膨出部551が形成されている。膨出部551は、図81に示されるように、リール収容凹部30a内に収容されるリール2L、2C、2Rの後部外周面に沿うように、側面視で略半円状となるように膨出形成されており、膨出部551の背面壁は、内面が平坦面として形成された左右方向を向く横長長方形状の複数の平板部552a〜552cが、上下方向に向けて所定角度ずつ内向きに屈曲して連設されることにより、縦断面略多角形状をなすように構成されている。つまり、膨出部551の背面壁は、内面が平坦面として形成された複数の平板部552a〜552cをリール2L、2C、2Rの後部外周面に沿うように連接配置することにより形成されている。
具体的には、平板部552a〜552cは、4つの上平板部552aと1つの中平板部552bと4つの下平板部552cからなり、これら各平板部552a〜552cの内面は平坦面として形成されている。4つのうち下2つの上平板部552a及び4つのうち上2つの上平板部552cには、リール収容凹部30a内に取り付けられるリール2L、2C、2Rのリールモータ34L、34C、34Rからの放出熱を外部に放出させるための横長の放熱用スリット553が、左右方向及び上下方向に向けて複数形成されている。
膨出部551の背面壁の上半部を形成する上平板部552aに形成された複数の放熱用スリット553の上辺部からは後向きの庇片554が突設されている。庇片554は、図81中の拡大図に示されるように、背面壁から外部に向けて延設された水平方向を向く水平庇面554aと、該水平庇面554aの端部から下方に延びる下向き庇面554bと、が形成されるように、先端部が平板部552aと並行をなすように下向きに屈曲されており、外部の塵やゴミ等が放熱用スリット553を介してリール収容凹部30a内に進入することが防止されている。
また、下平板部552cに形成された複数の放熱用スリット553の上辺部からは、図81中の拡大図に示されるように、背面壁から外部に向けて延設された水平方向を向く水平庇面555aが形成されるように、後向きの庇片555が突設されており、外部の塵やゴミ等が放熱用スリット553を介してリール収容凹部30a内に進入することが防止されているとともに、下方の放熱用スリット553から放出される熱がその上方の放熱用スリット553を介して内部に逆流することが防止されている。
このように、上向きに開放することで内部へゴミ等が進入しやすい膨出部551の背面壁の上半部の上平板部552a(平坦面)に備えられる放熱用スリット553の上辺部からは、水平庇面554aと下向き庇面554bとからなる庇片554が後向きに突設されることで、外部からのゴミ等の進入が効果的に防止されるとともに、下向きに開放することで、前記膨出部551の背面壁の上半部の上平板部552aに備えられる放熱用スリット553に比較して内部へゴミ等が進入しにくい膨出部551の背面壁の下半部の下平板部552c(平坦面)に形成された複数の放熱用スリット553の上辺部からは、水平庇面555aのみからなる庇片555が後向きに突設されることで、庇片555の構造を極力簡素化できるばかりか、放熱用スリット553から外部に向かう熱が下向き庇面にて遮られることがないので、放熱効果の低減が防止される。
また、上平板部552a及び下平板部552cの外面には、上下方向に延びる補強用の縦リブ556aが、左右方向に向けて所定間隔おきに複数立設されているとともに、上平板部552a及び下平板部552cの屈曲部外面には、左右方向に延びる補強用の横リブ556bが立設されている(図2参照)。
膨出部551の内面には、リール収容凹部30a内にリール2L、2Cを取り付けるときに、支持板600L、600Cそれぞれの後端を左右側方から挟持してガイドする左右一対のガイド片557La〜557Lc、557Ca〜557Ccと、リール2Rを取り付けるときに、支持板600Rの後端左側ガイドするガイド片557Ra〜557Rc及び支持板600Rの後端右側をガイドする前後方向を向くガイド部558a〜558cと、が形成されている。なお、ガイド部558a〜558cは各平板部552a〜552cの内面から膨出部551の右側面に沿うように前向きに延設されている。
ガイド片557La、557Ca、557Ra、558aは上平板部552a内面に突設され、ガイド片557Lb、557Cb、557Rb、558bは中平板部552b内面に突設され、ガイド片557Lc、557Cc、557Rc、558cは下平板部552c内面に突設されている。また、中平板部552b内面に突設された左右一対のガイド片557Lb、557Cb間及びガイド片557Rbとガイド部558bとの間には、後述するように、支持板600L、600C、600Rの後端面から突設された後向きの位置決めピン690が嵌合される位置決め穴559L、559C、559Rが、それぞれ上下2箇所に形成されている。
リール収容凹部30aの開口上下縁部には、リール2L、2C、2Rを取り付けるための左右方向に延びるリール固定板金560a、560b(図82参照)が取り付けられる取り付け部がそれぞれ形成されており、該上下の取り付け部には、リール固定板金560a、560bを止着するためのネジN30、N31がそれぞれ螺入されるネジ穴561cが先端に形成された前向きの取付用ボス561a、561bが、それぞれ3箇所ずつ形成されている。また、上部の3つの取付用ボス561aそれぞれの右側には、支持板600L、600C、600Rの上端を止着する際において使用されるネジ(本実施例では使用しないため図示略)が螺入されるネジ穴562aが先端に形成された前向きの取付用ボス562が3箇所に突設されている。
上部の取り付け部の右端部には、リール固定板金560aの右側端部及びリールユニット枠補強用板金563Rの上端部を挿通してこれらを同時に止着するためのネジN32が螺入されるネジ穴564aが先端に形成された前向きの取付用ボス564Rが突設されているとともに、その内側には位置決め用凸部が先端に形成された前向きの位置決め用ボス565Rが突設されている。また、左端部には、リール固定板金560aの左側端部及びリールユニット枠補強用板金563Lの上部所定箇所を挿通してこれらを同時に止着するためのネジN33が螺入されるネジ穴564aが先端に形成された前向きの取付用ボス564Lが突設されているとともに、その内側には位置決め用凸部が先端に形成された前向きの位置決め用ボス565Lが突設されている。
下部の取り付け部の右端部には、リール固定板金560bの右側端部及びリールユニット枠補強用板金563Rの下端部を挿通してこれらを同時に止着するためのネジN34が螺入されるネジ穴566aが形成された前向きの取付用ボス566Rが突設されているとともに、その内側には位置決め用凸部が先端に形成された前向きの位置決め用ボス567Rが突設されている。また、左端部には、リール固定板金560bの左側端部及び連動蝶番232bの上部取付片を挿通してこれらを同時に止着するためのネジN35が螺入されるネジ穴566aが形成された前向きの取付用ボス566Lが突設されているとともに、その内側には位置決め用凸部が先端に形成された前向きの位置決め用ボス567Lが突設されている。
リールユニット枠550の左側上下部には、連動蝶番232a、232bを取り付けるための取り付け部が形成されており、上方の取り付け部には、連動蝶番232aを止着するためのネジN36が螺入されるネジ穴568と、連動蝶番232aの取付片及びリールユニット枠補強用板金563Lの上部を挿通してこれらを同時に止着するためのネジN37が螺入されるネジ穴569と、連動蝶番232aの位置決め用の位置決め用ボス570と、がそれぞれ形成されている。また、下方の取り付け部には、前述した取付用ボス566Lと、連動蝶番232bを止着するためのネジN38が螺入されるネジ穴571と、ワイヤラグW、連動蝶番232bの取付片及びリールユニット枠補強用板金563Lの下部を挿通してこれらを同時に止着するためのネジN39が螺入されるネジ穴572と、連動蝶番232bの位置決め用の位置決め用ボス573と、がそれぞれ形成されている。
これら上下の取り付け部間には、リールユニット枠補強用板金563Lの位置決め用の位置決め用ボス574が上下2箇所に形成されているとともに、リールユニット枠補強用板金563Lを止着するためのネジN40が螺入されるネジ穴575が上下2箇所に形成されている。また、本体枠27への取り付け時において、本体枠27のリールユニット固定金具231Lの上下に設けられる固定片を前方に臨ませて係止可能な状態とするための固定片挿通用開口576Lが上下2箇所に形成されているとともに、上部の固定片挿通口576Lの上方には、配線を背面側に挿通させるための配線挿通口578が形成されている。なお、配線挿通口578の右側には、配線保持片579が前向きに突設されているとともに、さらにその内側方には下向きの配線用フック580が形成されており、配線挿通口578に挿通する配線を配線保持片579の上端辺にて落下不能に保持するとともに、配線用フック580にて前方への逸脱が不能に保持されるようになっている。
リールユニット枠550の右側には、リールユニット枠補強用板金563Rの位置決め用の位置決め用ボス581が上下2箇所に形成されているとともに、リールユニット枠補強用板金563Lを止着するためのネジN41が螺入されるネジ穴582が上下2箇所に形成されている。また、本体枠27への取り付け時において、本体枠27のリールユニット固定金具231Rの上下に設けられる固定片231aを前方に臨ませて係止可能な状態とするための固定片挿通用開口576Rが上下2箇所に形成されている。
上下の固定片挿通用開口576Rの左辺部には、上下方向を向く配線用保持片596が突設されているとともに、これら上下の固定片挿通用開口576Rの間には、右向きの配線用フック583及び横向きの配線保持片584が突設されており、上下方向に配線する際に、該配線を配線用保持片596及び配線保持片584と配線用フック580との間に保持することができるようになっている。また、上部の配線用保持片596の上方には、配線押さえ598aを止着するためのネジN45が螺入されるネジ穴599aが形成されているとともに、下部の配線用保持片596の下方には、配線押さえ598bを止着するためのネジN46が螺入されるネジ穴599bが形成されており、上記したように配線用保持片596及び配線保持片584と配線用フック580との間に保持される配線を保持できるようになっている。
リールユニット枠550の上端辺における左右方向略中央位置には、リールユニット枠550を持ち運びする際に手を挿入可能な把持穴585が開設されている。把持穴585の下方には、演出制御基板ケース170を取り付けるための演出制御基板ケース取付部586が形成されている。該演出制御基板ケース取付部586には、後述する係止片173a、173bを挿通可能な係止片挿通口587が四隅に形成されているとともに、これら各係止片挿通口587の背面側には、係止片173a、173bが係止される被係止片588a、588bがそれぞれ後向きに形成されている。
上部左右側の係止片挿通口587に設けられる被係止片588aは、係止片挿通口587の右側上部に、その下端辺と係止片挿通口587の下端辺との間に係止片173aが挿通可能な間隙が形成されるように配置されているとともに、下部左右側の係止片挿通口587に設けられる被係止片588bは、係止片挿通口587の右側下部に、その上端辺と係止片挿通口587の上端辺との間に係止片173bが挿通可能な間隙が形成されるように配置されている。また、演出制御基板ケース取付部586の左側には、演出制御基板ケース170を取り付けたときに、演出制御基板ケース170の左側面に係止して左右方向への移動を規制するためのケース係止片589が形成されている。
また、演出制御基板ケース取付部586の下部には、左右方向に延びる基板取付用凹部597がリール固定板金560aに沿うように凹設されている。本実施例において該基板取付用凹部597には基板は取り付けていないが、例えば何らかの中継基板を増設したい場合等に使用することができるようになっている。
リールユニット枠550の下部には、リール中継基板136を取り付けるための横長長方形状のリール中継基板取付枠590が形成されており、該リール中継基板取付枠590の左上角部、上辺中央部及び右下角部には、リール中継基板136の前面を被覆するリール中継基板カバー591及びリール中継基板136を止着するためのネジN42が螺入されるネジ穴592が形成されているとともに、リール中継基板取付枠590の左下角部及び右上角部には、リール中継基板136の位置決め用の位置決め用ボス593が突設されている。また、リール中継基板取付枠590の左右辺部外側には、リール中継基板カバー591に形成される後向きの係止片591aが挿通される係止片挿通穴594が形成されているとともに、下辺部には、リール中継基板カバー591に形成される後向きの位置決め片591bが嵌合される嵌合穴595が左右2箇所に形成されている。
このように構成されるリールユニット枠550の前面側には、図83に示されるように、各種部材が取り付けられた状態で、リール2L(2C、2Rは図示略)がリール収容凹部30aに取り付けられる。具体的には、各リール2L(2C、2R)は、リール支持板600L(600C、600R)がガイド片557L、557C、557R及び558a〜558c内に嵌合されるように後方に向けて押し込み、その上下部に取り付けられるラッチ620を上下のリール固定板金560a、560bそれぞれに形成されたラッチ挿入穴560cに挿入して止めることで固定されるようになっている。なお、各リール2L、2C、2Rの取り付け構造の詳細に関しては後述する。また、演出制御基板ケース取付部586には、演出基板ケース170が前側から取り付けられる。ここで、演出基板ケース170の詳細な構造を以下説明する。
(5−4)演出制御基板ケース
図84には、演出制御基板ケース170を示す分解斜視図が示されている。演出制御基板ケース170は、透明な合成樹脂材にて成形されたケース本体171と、該ケース本体171の開口を閉鎖可能なケースカバー体172と、から構成されており、ケース本体171内には、演出制御基板90と音声ランプ基板130とを併設して収納することができるようになっている。
ケース本体171内は、演出制御基板90の取付部と音声ランプ基板130の取付部とが左右に区画された状態で形成されており、演出制御基板90の取付部における左下角部及び右上角部には、演出制御基板90を止着するためのネジN50が螺入されるネジ穴174が形成されているとともに、左上角部及び右下角部には、演出制御基板90の位置決め用の位置決め用ボス175が突設されている。また音声ランプ基板130の取付部における左上角部及び右下角部には、音声ランプ基板130を止着するためのネジN51が螺入されるネジ穴176が形成されているとともに、左下角部及び右上角部には、音声ランプ基板130の位置決め用の位置決め用ボス177が突設されている。
また、両基板90、130の取付部には、リールユニット枠550の演出制御基板ケース取付部586に取り付けるための係止片173a、173bを背面側に形成するための係止片成形用開口178a、178bがそれぞれ上下箇所に形成されている。ケース本体171の背面における上部の係止片成形用開口178aの下辺及び左辺からは係止片173aが後向きに突設されているとともに、下部の係止片成形用開口178bの上辺及び左辺からは係止片173bが後向きに突設されている。
これら係止片173a、173bは、図中拡大図に示されるように、係止片成形用開口178aの下辺または係止片成形用開口178bの上辺から連設される上向きまたは下向きに屈曲するL字状のフック片部と、該フック片部の左側面を構成する側壁部とから構成されている。これら係止片173a、173bは、演出制御基板ケース取付部586の係止片挿通口587の右側に挿入した後、演出制御基板ケース170を右側にスライド移動させることで、フック片部が被係止片588a、588bの端辺と係止片挿通口587の端辺との間に入り込み、係止片173a、173bが被係止片588a、588bに係止される。そして、右側への移動が係止片173a、173bと係止片挿通口587の開口縁との当接により規制されると、ケース係止片589が演出制御基板ケース170の左側に係止されて左右方向への移動が不能となるため、これにより演出制御基板ケース170演出制御基板ケース取付部586に取り付けられる。また、取り付けられた状態において、ケース係止片589を後方に押圧して係止状態を解除し、演出制御基板ケース170を左側にスライド移動して前方に引き出せば、容易に取り外すことができる。
ケース本体171の上下辺部には、ケースカバー体172に形成された係合穴179に係合可能な係合突部180が左右2箇所にそれぞれ突設されているとともに、左上角部及び右下角部には、ケース本体171の開口をケースカバー体172にて閉鎖した状態で該ケースカバー体172をケース本体171に止着するためのネジN52が螺入されるネジ穴181が形成された取付用支柱181aが形成されている。
ケースカバー体172の上長辺部には、演出制御基板90上に搭載された配線接続用のコネクタを外部に臨ませるためのコネクタ挿通口182と、音声ランプ基板130上に搭載された配線接続用のコネクタを外部に臨ませるためのコネクタ挿通口183aと、が形成されているとともに、ケースカバー体172の左短辺部には、音声ランプ基板130上に搭載された配線接続用のコネクタを外部に臨ませるためのコネクタ挿通口183bが形成されている。また、ケースカバー体172の左上角部及び右下角部には、前述したネジN52を取り付けるネジ取付部184が形成されている。
ケースカバー体172の右側の一部の領域を除く全体には、複数の放熱孔185が形成されているとともに、中央に形成された隆起部172aの下部には、シリーズシール186aを貼着するためのシール貼着凹部186が形成されている。また、隆起部172a以外の領域には、ワイヤラグWまたは配線押さえ187を取り付けるためのネジN53、ネジN54が螺入されるネジ穴が先端に形成されたワイヤラグ取付用ボス188及び配線押さえ取付用ボス189が前方に向けて複数突設されている。また、右側上部の2つの配線押さえ取付用ボス189の近傍に形成された配線保持用ボス190は、該配線押さえ取付用ボス189に回転自在に取り付けられた配線押さえ187と当接可能な位置に配置されており、図83に示されるように配線押さえ187が当接することにより、配線押さえ187、配線押さえ取付用ボス189及び配線保持用ボス190によりコ字状の配線部が形成されるようになっている。なお、配線保持用ボス190の先端にもネジ穴が形成されており、ワイヤラグWや配線押さえを取り付けることができるようになっている。
(5−5)リール構造
次に、リール体としてのリール2L、2C、2Rの構造及びリール2L、2C、2Rのリールユニット枠550への取り付け構造を以下に説明する。なお、以下の説明においてはリール2Lに関わる部位のみを説明し、該リール2Lと同様に構成されるリール2C、2Rに関しては説明を省略することとする。図85はリール体を示す分解斜視図であり、図86はリールモータ34Lを示す斜視図であり、図87(a)は取付板605のリールモータ34Lへの取付状態を示す図であり、(b)は(a)のリールモータ34Lの底面図であり、図88(a)はリール保持枠656を示す縦断面図であり、(b)はリール保持枠656を示す側面図であり、図89は支持板600Lへのランプユニット601の取り付け状態を示す斜視図であり、図90(a)(b)はランプユニット601Lの支持板600Lへの取付状態を示す側面図であり、図91はリール収容凹部30aにリール2L、2C、2Rが並設された状態を示す横断面図であり、図92はリール体をリールユニット枠550に組み付ける状態を示す概略図であり、図93はリール体がリールユニット枠550に組み付けられた状態を示す概略図である。
図85における600Lは、リール2Lを回転駆動するリールモータ34Lを取り付けるためのABS樹脂製の支持板であり、この支持板600Lの上下の取付片600a、600bに形成された孔部602内に取り付けたラッチ部材620を介してリール固定板金560a、560bに固定することで、リール2Lをリール収容凹部30a内に組み付けることができるようになっている。また、上部の取付片600aには、支持板600Lをネジ(図示略)にてリール固定板金560aに止着する際に該ネジを取り付けるためのネジ穴701が形成されている。
なお、支持板600Lをリール収容凹部30aに組み付けた状態で固定する固定手段の一例であるラッチ部材620は、図77に基づいて説明した設定基板カバー348を固定するラッチ部材335aと同様のラッチ部材が使用されているため、ここでの詳細な構造の説明は省略する。
上下の取付片600a、600bの外側辺部からは、配線用保持片703が前方に向けて屈曲形成されているとともに、取付片600a、600bの基部からは外向きの配線用フック702が形成されている。また、上下の配線用フック702の近傍にも前向きの配線用フック704が形成されているとともに、これら上下の配線用フック704の間には、リールモータ34L及びリールセンサ35Lから延出される配線を外面側に挿通するための配線挿通口705が上下に形成されている。よって、これら配線用フック702、704、配線用保持片703により、配線挿通口705を介して外面側に挿通された配線を上方もしくは下方に向けて配線することができるようになっている。なお、配線用フック704の形成位置にはフック成形用開口704aが形成されている(図92参照)。
支持板600Lの後端面は、リールユニット枠550のリール収容凹部30aへの取り付け時において、膨出部551の背面を形成する複数の平板部552a〜552cそれぞれの内面に当接する平板部706a〜706c(図92参照)が形成されている。これら平板部706a〜706cは、上下方向に向けて所定角度ずつ内向きに屈曲して連設されることにより、側面視略多角形状をなすように構成されている。これら平板部706a〜706cの左右幅は、リール収容凹部30a内面に形成される左右一対のガイド片557La〜557Lc、557Ca〜557Cc間、及びガイド片557Ra〜557Rcとガイド部558a〜558cとの離間幅よりも若干小寸に形成されており、これらガイド片557La〜557Lc、557Ca〜557Cc間、及びガイド片557Ra〜557Rcとガイド部558a〜558cとの間に嵌合されるようになっている。
支持板600Lの前端面は、隣接配置されるリール同士の間を閉塞する所定左右幅を有する円弧状のリール間隠蔽部700が支持板600Lに一体的に形成されている。また、リール間隠蔽部700の上下所定箇所には、上部前面扉28にてリールユニット30aの前面を閉鎖したときに、該上部前面扉28の背面における透視用開口230の上辺所定箇所に当接し得る突出片707aと、透視用開口230の下辺所定箇所に当接し得る突出片707bと、がそれぞれ突設されている。突出片707a、707bは、側面視三角形状をなし、透視用開口230の上下辺所定箇所に当接し得る前端面は上下方向を向く垂直面として形成されている。また、平板部552bからは、膨出部551の背面に形成された位置決め穴559Lに嵌合される後向きの位置決めピン690が上下に突設されている。
このように、支持板600Lの後端面が、リール収容凹部30aの背面形状と同一形状となるように、複数の平板部706a〜706cにて側面視略多角形状に形成されていることで、リール2L、2C、2Rの回転開始時や回転停止時において、リール収容凹部30aと支持板600Lとのリールの回転方向への相対移動が平坦面同士の当接により規制され、これにより支持板600Lの取付片600a、600bにかかる負荷が分散されるため、支持板600Lのがたつき等が効果的に防止される。
また、上部前面扉28にてリールユニット30aの前面を閉鎖したときに、該上部前面扉28の背面における透視用開口230の上下辺所定箇所に突出片707a、707bが当接するようになっていることで、上部前面扉28にてリールユニット30の前面を閉塞すれば、リール2L、2C、2Rのがたつきが防止されるとともに、リールシートと上部前面扉28の後面所定箇所との接触が回避されるため、リールシートの損傷により図柄の視認性が損なわれることが効果的に防止される。
また、上部前面扉28にてリールユニット30aの前面を閉鎖したときに、上部前面扉28の後面所定箇所である透視用開口230の上下辺所定箇所に突出片707a、707bが近接するようにした場合には、上部前面扉28にてリールユニット30aの前面を閉鎖したときに透視用開口230の上下辺所定箇所と突出片707a、707bとが接触しないため、部材の摩耗等が防止されるとともに、上部前面扉28の外部から何らかの外力が加わった場合等においては、透視用開口230の上下辺所定箇所と突出片707a、707bとが当接することで、リール2L、2C、2Rの外周と透視用開口230の上下辺所定箇所との接触が回避され、これによりリール2L、2C、2Rの損傷により図柄の視認性が損なわれることが効果的に防止される。
支持板600Lにおけるリール間隠蔽部700の近傍には、3つのリールランプ33Lが上、中、下段にそれぞれ区画して収容されるランプユニット601が挿通される開口部680が開成されており、後述する係止手段を介して着脱自在に取り付けられるようになっている。支持板600Lの内面600c(リール2Lの配置側面)における略中央位置には、リールモータ34Lを固定するためのモータ取付部613が形成されている。
このモータ取付部613には、リールモータ34Lの台座641の周囲を囲むように保持する四角状の枠条607と、リールモータ34Lの取り付け位置を決定する駆動モータ位置決め手段としての凸部606と、リールモータ34Lを取り付けるためのネジN60を挿通するための挿通孔608と、回転軸604の後端との干渉を避けるための穴部609が形成されている。
(5−6)リールモータ
リールモータ34Lは、図86及び図87に示されるように、本体部640の下部には、支持板600Lに取り付けるためのネジN60が螺入されるネジ孔642が四隅に形成された台座641が設けられており、この台座641の裏面における所定箇所には、前述したモータ取付部613所定箇所に内向きに突設された凸部606に嵌合する嵌合孔部643が形成されている(図87(b)参照)。
リールモータ34Lは、この嵌合孔部643内に凸部606が嵌合されるように、台座641を枠条607内にはめ込んだ状態で、支持板600Lの外面600d(内面600cの反対面)側から挿通孔608内に挿通したネジN60をネジ孔642内に螺入することで、支持板600Lの内面600cに取り付けられるようになっている。支持板600Lの内面600cに形成された凸部606と台座641の裏面に形成された嵌合孔部643とによりリールモータ34Lの位置決め手段が構成されているため、リールモータ34Lを正確な向きで取り付けることができる。
リールモータ34Lの本体部640における回転軸604側の端面部には、リールセンサ35Lを設けるための取付板605が取り付けられている。取付板605は、図86及び図87に示されるように、一方の端部に切欠部644が形成されており、特に図87(a)に示されるように、リールモータ34Lの回転軸604の側方から差し込むことができるようになっているとともに、切欠部644の周囲には、本体部640の上部端面に形成された図示しないネジ孔内に螺合する取付ネジN61を挿通するための取付部としての挿通孔646が4箇所形成されている。
切欠部644の反対側端部近傍には、リールセンサ35Lを取り付けるための開口647a、647bが形成されているとともに、その近傍にはリールセンサ35Lから延出されるケーブルを挿通するための挿通孔648が形成されている。なお、649はケーブルを押さえるための押さえ片である。
リールセンサ35Lは、特に図86中の拡大図に示されるように、本体部650の上部に透光部35La及び受光部35Lbが設けられるとともに、本体部650の下面四隅からは合成樹脂材からなる脚片651、652がそれぞれ下向きに連設されている。脚片651は、弾性変形自在に形成されているとともに、先端に開口647a周縁部に係止される係止爪651aが形成されており、脚片652は、先端に開口647b周縁部に係止される係止爪652aが形成されている。リールセンサ35Lを取付板605に取り付けるには、取付板605の上方から脚片652を開口647b内に差し込んで係止爪652aを係止させた状態で、脚片651を開口647a内に差し込むことにより、脚片651が弾性変形して係止爪651aが開口647aの周縁部に係止され、これら係止爪651a、652aの係止作用にて取付板605に取り付けられる。なお、係止爪651a、652aはそれぞれ異なる向きに形成されているので、前後左右方向のずれが効果的に防止されている。
リールモータ34Lの本体部640から突出した回転軸604の先端には、リール2Lを相対回動不能に固定するための円盤状の回転板610(回動板)が固定されている。この回転板610は、材質が亜鉛ダイキャストからなり、その中心に回転軸604とほぼ同径をなす貫通路611が形成される円板部610aと、円板部610aの外周端縁から環状に連設される環状片610bとから構成されている。
円板部610aにおけるリールモータ34Lの反対側面には、リール2Lを固定するための固定ネジN61が螺合するネジ孔615が、円板部610aの中心部を中心とする同心円上に4箇所形成されているとともに、リール2Lを固定する際の位置決め手段となる位置決めピン616a、616bが、円板部610aの中心部を挟んで対向するように、かつ、前記中心部からの距離がそれぞれ異なる位置に突設されている(P2>P3)。なお、位置決めピン616aの直径は位置決めピン616bの直径よりも小径に形成されている。
円板部610aの周縁部近傍には、大径穴653が8つ、その内側には小径穴654が4つ形成されているとともに、小径穴665が2つ形成されている。これら複数の穴が形成されていることにより、金属材からなる回転板610が軽量となってリールモータ34Lの駆動負担が軽減されるとともに、製造コストを低減できる。また、リールモータ34Lにて発生した熱が効果的に放熱されるようになっている。なお、これら穴のうち、4つの小径穴654は、図87(a)に示されるように、回転板610を所定の向きで停止させた際に、取付板605をリールモータ34Lの本体部640に取り付けるための取付部(取付ネジN61)の直上に位置するようになっているため、回転軸604に回転板610が取り付けられた状態にあっても、ドライバー等を挿通してその下方の取付ネジN61の取り付け、取り外しを目視にて確認しながら行うことができるため、取付板605、ひいてはリールセンサ35Lのリールモータ34Lに対する着脱を、回転板610が回転軸604に固定された状態でも容易に行うことができる。
このように構成される回転板610は、工場からの出荷時において予め回転軸604に圧入することにより回転軸604に対して相対回転不能に固定されている。そして回転軸604に固定された状態において、特に図87に示されるように、環状片610bの一部がリールセンサ35Lにおける投光部35Laと受光部35Lbとの間に位置するようになっており、環状片610bの所定箇所に形成された回転基準位置検出部を構成する切欠部617が投光部35Laと受光部35Lbとの間を通過することにより、回転板610、すなわち、リール2Lの回転基準位置が検出されるようになっている。
なお、回転軸604とリール2Lとが確実に相対回転不能に固定されていないと、リール2Lの周面に配置される図柄の停止位置ずれ等が発生することがあるため、本実施例においては、リール2Lを固定するための回転板610を回転軸604に対して圧入することにより回転軸604と回転板610とを相対回転不能に固定しているが、例えば回転軸604とリール2Lとの相対回転を不能に固定するために、予め回転軸604と回転板610とを一体成形により構成してもよい。
また、本実施例においては、回転板610の回転軸604への取り付けはリールモータ34Lを励磁させた状態で行われている。これは、リール2Lの回転基準位置検出部である切欠部617が回転板610に形成されているためである。詳しく説明すると、本実施例におけるリールモータ34Lはステッピングモータであるため、回転板610を回転軸604へ固定する際において、リールモータ34Lの回転軸604が励磁された状態における所定の停止位置(ステップ数に応じた停止位置)から若干ずれた位置にて停止されている状態で回転板610が取り付けられると、このような固定位置の微量のずれにより、リールモータ34Lを駆動させてリール2Lを回転させた際において、リールセンサ35Lによる切欠部617の検出位置に若干のずれが発生して、リール2Lの回転基準位置を正確に検出出来なくなることがあるからである。
なお、本実施例におけるリールモータ34Lは、4相のステッピングモータが使用されており、1相励磁の時に200ステップであるのを1−2相励磁方式にて使用することで、プログラム上では400ステップとなってスムーズに回転するようになっている。前述したように、本実施例における図柄は各リールシート655に20個ずつ配置されているので、図柄の配置数に対してモータのステップ数が整数倍とされていることから、1図柄に対応するステップ数が均等に割り振られている(本実施例では1図柄に対して20ステップ)。よって、図柄の停止位置のずれ等が効果的に防止されるため、例えば複数のリール2L、2C、2Rが図33に示されるように並設された状態において、各リール2L、2C、2Rの図柄が横並びに整列する状態で停止させることができる。
また、この励磁方式による基本励磁パターンは4ステップからなっており、この基本励磁パターンが繰り返されることにより回転軸604を回転させるようになっている。前述した切欠部617の検出方向の幅寸法P1は、この基本励磁パターン分に相当するステップ数である4ステップ分に相当する幅寸法に形成されているため、回転基準位置の検出を、リールセンサ35Lによる切欠部617の検出と基本励磁パターンとで行う場合にも対応して使用することも可能である。
(5−7)リール
リール2Lは、識別情報としての複数種の図柄が外方から視認可能となるように印刷等により配置された帯状のリールシート655と、このリールシート655の両端縁部をそれぞれ環状に保持する互いに別個に形成される一対の保持枠656、657とから構成されている。なお、本実施例におけるリールシート655は、厚さが約0.5mmのPET樹脂材により薄肉の帯状に成形されており、また、保持枠656、657は、ABS樹脂材により成形されているがこれら材質は特に限定されるものではない。
保持枠656は、図85及び図88に示されるように、リールシート655の一端縁部が外周面に貼着される環状片658と、回転軸604に対して回転不能に固定された回転板610に固定するための固定部を構成する円板状の固定板659と、この固定板659と環状片658とを連結するように放射線状に設けられる複数のスポーク片660と、から、リールモータ34Lに固定するための駆動保持枠として構成されている。なお、本実施例においては、これら固定板659、スポーク片660、環状片658を主にそれぞれ厚さ約1〜1.5mmの薄肉の板材にて全体を枠状に形成するとともに、要所に補強用のリブを形成することで軽量化が図られている。
固定板659の中心には、回転軸604が嵌合される嵌合穴661が形成されているとともに、その周囲には、固定ネジN61の挿通孔662、及び位置決めピン616a、616bが挿通される挿通長穴663aと挿通穴663bとが形成されている。この挿通長穴663a及び挿通穴663bは、回転板610に突設された位置決めピン616a、616bにそれぞれ対応する箇所に形成されている。これらを構成する挿通長穴663a、挿通穴663b(位置決めピン616a、616b)は、図88(b)に示されるように固定板659の中心Oからそれぞれの挿通長穴663a、663bまでの距離が異なる位置に形成されている(P2>P3)。これにより円形の保持枠656を回転板610に対して常に所定の向きで取り付けることができるようになっている。
また、固定板659と環状片658とが複数のスポーク片660により連結されていることにより保持枠656の軽量化が図られているとともに、各スポーク片660は、固定板659から環状片658側に向かうに従い先細りとなるように形成されているため、回転軸604の固定部となる固定板659側の強度が高く、かつ、保持枠656の外周付近が軽量化されて、保持枠656の回転時における慣性モーメントが極力小さくなるように形成されている。
環状片658は、図88(a)に示されるように、断面略T字状に形成されており、その外周面658aには、リールシート655における幅方向の一端縁部裏面が高粘着性の両面テープ材等を介して貼着されているとともに、保持枠657の反対側となる外端部には、リールシート655における幅方向の外側端面に当接して位置ずれを規制するための凸条658bが環状に突設されている。また、環状片658の一側面所定箇所には、図中に示されるように、リールシート655の貼着基準位置を示す基準位置表示部としての基準マークMが設けられており、リールシート655を保持枠656、657に貼着する際において、この基準マークMにリールシート655の長手方向の一端部を合わせることで、保持枠656、657に対してリールシート655を常に一定の位置から貼着することができるようになっている。よって、この基準マークMの位置がリールシート655の継ぎ目となる。
他方の保持枠657は、図85に示されるように、保持枠658と同様に断面が略T字状をなすとともに、環状に形成されるABS樹脂材のみからなり、その外周面657aには、リールシート655における幅方向の一端縁部裏面が高粘着性の両面テープ材等を介して貼着されている。
このように本実施例におけるリール2L、2C、2Rは複数種の図柄が表面に複数配置された帯状のリールシート655と、該リールシート655の両端縁部を環状に保持する一対の保持枠656、657と、からなり、リールシート655の両端縁部を、それぞれの枠状の保持枠656、657の外周面に両面テープ材等によりそれぞれ貼着することにより一体化されている。
このように構成されたリール2Lとリールモータ34Lとの固定方法を図85及び図91に基づいて説明する。
リール2Lをリールモータ34Lに取り付ける場合、回転軸604に予め固定された回転板610に、保持枠656の固定板659を取り付ける。詳しくは、固定板659の嵌合穴661内に回転板610から突出された回転軸604を嵌合するとともに、挿通長穴663a内に位置決めピン616aを、かつ、挿通穴663b内に位置決めピン616bを挿通させるようにして回転板610に固定板659を当接させる。
この状態で、固定ネジN61を各挿通孔662内に挿通し、回転板610のネジ孔615内にそれぞれ螺入する。これにより、回転板610と固定板659とは、複数の固定ネジN61による取付け作用と位置決めピン616a、616b及び挿通長穴663a及び挿通穴663bによる嵌合作用によって回動不能に固定される。よって、リール2Lは保持枠656を介して回転板610、ひいてはリールモータ34Lの回転軸604に対して相対回動不能に固定される。
以上説明したように、本実施例におけるリール2L(2C、2R)の回動基準位置を検出するための回動基準位置検出部である切欠部617が、リール2Lを回転軸604に固定するための回転板610自体に形成されていることにより、リール2Lの成型精度や回転軸604に対する取り付け精度に影響されることなく、かつ、リール2Lの回動に応じた回動基準位置の検出が行われるため、回転軸604の回転とリール2Lの回転とのずれによる図柄の停止位置のずれが効果的に防止される。
また、回転板610に形成された小径穴654を取付けネジN61の直上に位置させることで、回転板610の上方から取付けネジN61をドライバー等で取り付けたり取り外すことができるようになっているので、回転軸604に回転板610が固定された状態でも、取付板605をリールモータ34Lの本体部640に対して着脱することができるため、リールモータ34Lだけの製造が可能となる。
また、回動基準位置検出部としての切欠部617を、回転板610における外周縁部の環状片610bの所定箇所に形成することで、環状片610bの内側における回転軸604の近傍に切欠部617を設ける場合よりも、回転軸604の1ステップに対応する移動距離が長くなり、これにより回転基準位置の検出誤差の許容範囲を大きくとれることになるので、リールセンサ35Lによる検出精度が高まることが好ましいが、回転軸604からの距離が長くなり過ぎると、切欠部617が大きくなって回転板610の強度が低下したり、回転板610の回動時に生じるぶれ等の要因により検出精度が低下しやすくなるため、切欠部617は回転軸604から所定距離離間した位置(例えばネジ穴615の近傍位置)に形成することが好ましい。
(5−8)ランプユニット
支持板600Lに回動自在に取り付けられるリール2Lにおいて、前述した可変表示部22Lに対応する領域、すなわち、透視窓3を通して遊技者が図柄を視認可能となる視認領域を後面側から個別に照射可能な複数のリールランプ33La〜33Lcが設けられるランプユニット601Lの詳細を説明する。
ランプユニット601Lは、図85及び図89に示されるように、リールランプ33Lが配置される本体部670と、本体部670を支持板600Lに取り付けるための取付部671とから主に構成されている。本体部670の前部には、図85に示されるように、それぞれ前方に開口するとともに、上・中・下段それぞれに区画された区画室672a、672b、672cが形成されている。これら区画室672a、672b、672cそれぞれの後壁には、後方に設けられるリールランプ基板135Lの前面における上・中・下段にそれぞれ1個ずつ取り付けられたリールランプ33La〜33Lcを前方に臨ませるための横長の長穴674a、674b、674cがそれぞれ形成されている。
本体部670の取付部671側の側面には、先端に内向きの係止爪675aが形成された弾性変形自在な係止片675が後向きに形成されているとともに、取付部671と反対側の側面上下部には、内向きL字状の係止フック666が後向きに形成されている。また、本体部670の背面上下部における左右位置には、リールランプ基板135Lの上下辺をそれぞれガイドして上下方向の位置ずれを防止するための左右方向を向く位置決め片664が後向きに突設されている。よって、上下の係止フック666それぞれにリールランプ基板135Lの一方の側辺を係止した状態で他方の側辺を本体部670に向けて押圧することで、係止片675の係止爪675aにリールランプ基板135Lの一側辺が係止されるとともに、上下方向の位置ずれが位置決め片664にて防止されることで、リールランプ基板135Lを本体部670の背面側に取り付けることができるようになっている。
リールランプ基板135Lが本体部670の後側に設けられることにより、各区画室672a、672b、672c内にリールランプ33La〜33Lcが配置される。各リールランプ33La〜33Lcは、それぞれ前後方向を向くように配置されるため、その前方に設けられるリールシート655の後面側が均等に照射される。また、本体部670における中央の区画室672bの側壁には、前面に上下方向を向く係合凹溝678が形成された突出部材679が側方に向けて突設されている。なお、上部区画室672aの上面及び下部区画室672cの下面には放熱穴668が形成されている。また、本体部670の側面における係止片675の基部には、係止片675を成形するための係止片成形用穴667が形成されている(図85参照)。
また、取付部671は、本体部670の側方に前後方向を向くように形成されており、この取付部671の上端部には、側面視略上向きコ字状の係合片676が形成されているとともに、取付部671の下端部には、側面視略下向きコ字状の係合片677が形成されている。係合片676は、前片676aと後片676bとを有しており、前片676aと後片676bとは所定間隔離間して前後に形成されている。また、係合片677は、前片677aと後片677bとを有しており、前片677aと後片677bとは所定間隔離間して前後に形成されている。
一方、支持板600の開口部680は、本体部670を挿通可能な大きさに形成されており、その上端部には、幅寸法が前片676aと後片676bとの間の隙間よりも小寸な下向きL字状の係合片681が形成されているとともに、下端部には、幅寸法が前片677aと後片677bとの間の隙間よりも小寸な下向きL字状の係合片682が形成されている。開口部680の後端辺部には、先端に外面600d側に突出する係止爪683aが形成された弾性変形自在な係止片683が形成されている。また、円弧状の前端辺部の中央部には係合凹溝678が嵌合される凹部680aが形成されているとともに、該凹部680aの前方には、係合凹溝678が凹部680aに嵌合したときに突出部材679の上下面を狭持して上下方向の位置ずれを防止する位置決め片684a、684bが形成されている。
このように構成されたランプユニット601Lは、図89中矢印で示されるように、支持板600Lの外面600d側、すなわち、リール2Lの配置位置側と反対側から、前方に形成された開口部680内に本体部670を挿通することにより支持板600Lの内面600c側、すなわち、リール2Lの配置位置側に配置できるようになっている。
ここで、支持板600Lにランプユニット601Lを取り付ける場合、まず図89に示されるように、リールランプ基板135Lが取り付けられたランプユニット601Lの本体部670を、支持板600Lの外面600d側から開口部680内に挿通する。次いで、図90(a)に示されるように、本体部670を開口部680内における後側に位置させ、上下の前片676a、677aと後片676b、677bとの間の隙間に係合片681、682を挿通させる。このとき、上下の前片676a、677aと後片676b、677b、及び取付部671の後部が支持板600の外面600dに当接してそれ以上の挿通が規制される。
この状態から、図90(a)中矢印方向、すなわち、前方に向けてランプユニット601をスライド移動させると、図90(b)に示されるように、係合片681に後片676bが、また、係合片682に後片676bが係合して取付部671の支持板600からの離脱が規制される。そして、突出部材679の前面に形成された係合凹溝678内に開口部680の凹部680aが嵌合して前方移動が規制され、かつ上下の位置決め片684a、684b間に突出部材679が嵌合して上下移動が規制されるとともに、取付部671の後端部に係止爪683aが弾性復帰力により係止され、後方移動も規制される。
このようにランプユニット601は、これら係合片676、677/係合片681、682、係合凹溝678/開口部680の凹部680a、係止爪683aと取付部671の後端部、による係止作用によって支持板600に取り付けできるようになっている。また、ランプユニット601Lを支持板600Lから取り外す場合は、係止片683aを外面600d側から内向きに押し込んで係止を解除した状態でランプユニット601Lを後退させ、上下の前片676a、677aと後片676b、677bとの間の隙間に係合片681、682が位置させれば、支持板600Lの内面600c側に配置されていた本体部670を外面600d側に容易に引き出して取り外すことができる。
このようにランプユニット601Lは、弾性変形自在な係止爪等の係止手段(係合片676、677/係合片681、682、係合凹溝678/開口部680の凹部680a、係止爪683aと取付部671の後端部)を介して支持板600Lに対して着脱自在に取り付けられているため、ランプユニット601の支持板600Lからの着脱を、ドライバー等によりネジ固定などをすることなく手作業で容易に行うことができるため、着脱作業を容易に行うことができる。
また、図91及び図92に示されるように、ランプユニット601Lの本体部670は、リール2Lのリールシート655の後面をリールランプ33Lにて後方から照射できるように、支持板600Lの内面600c側であるリール2Lの内部に配置されるため、前方の図柄を後方から均一に照射することができる。また、リールランプ33Lは各区画室672a、672b、672c内に配置されるため、前方の上・中・下段にそれぞれ停止される図柄をそれぞれ個別に照射することができるばかりか、各区画室672a、672b、672cを全体的に均一に明るく照射することができるため、演出効果が向上する。
また、ランプユニット601Lの本体部670は、支持板600Lに形成された開口部680を介して、リール2Lの回動軸心方向に向けて抜き差しできるようになっているとともに、係止爪683aが外面600d側に設けられており、支持板600Lの外面600d側にて前述した係止手段の係止及び解除作業を行うことで着脱できるため、リール2Lが支持板600Lに回動自在に設けられている状態においても、リール2Lを支持板600Lから取り外したりすることなく、かつ、支持板600Lにおけるリール2Lの配置位置の反対側から、配置されたリール2Lに干渉することなく、開口部680を介して容易に着脱してリールランプ33La〜33Lcを交換することができる。
このように、リール2L及びリールモータ34L、ランプユニット601Lが固設される支持板600Lからなるリール体は、図92及び図93に示されるように、リール収容凹部30a内に横並び状態で組み込まれる。このとき、特に図91に示されるように、互いに所定距離離間するように隣り合って配置される各リール2L、2C、2R間には、各支持板600L、600C、600Rの前方に一体的に形成されたリール間隠蔽部700が配置される。詳しくは、図91中拡大図に示されるように、リール間隠蔽部700は、その幅方向の端部とリールシート655の端部とが互いに所定幅分重なり合うように、互いに隣り合うそれぞれのリールのリールシート655の裏面(内周面)側端部まで張り出すように設けられているため、リールシート655の表面における遊技者からの視認領域を狭めることなくリール2L、2C、2R間を隠蔽することができる。よって、各リールシート655の表面を、幅方向に広く見せることができるため、リールシート655の表面に配置される図柄等を大きくするなどして視認性を高める等の自由度が向上するばかりか、リール隠蔽部53が可変表示部内に大きく露呈して可変表示部の外観体裁が損なわれることを防止できる。
(5−9)リールユニット枠へのリールの取り付け
次に、このようにリール2Lが回動自在に取り付けられた支持板600Lのリール収容凹部30a内への着脱時における作用を図92及び図93に基づいて説明する。
リール2Lが回動自在に取り付けられた支持板600Lをリール収容凹部30a内に組み付けるには、まず、支持板600Lをリール収容凹部30aに組み付ける前の段階で、図92に示されるように、上下の取付片600a、600bの孔部602内それぞれにラッチ部材620を予め前側から取り付けておく。
次いで、ラッチ部材620が取り付けられた支持板600Lを、リール収容凹部30aの左右一対のガイド片557La〜557Lcに合わせて前方から後方に向けて差し込む。差し込まれた支持板600Lは、その上下辺が前後方向を向く上下のガイド片557La、557Lcにより後方に向けて案内された状態でスライド移動し、図93に示されるように、最終的に位置決めピン690が位置決め穴559L内に嵌合されたときに、各平板部706a〜706cの外面が、各々に対向するリール収容凹部30aの背面を形成する平板部552a〜552cの内面に当接するとともに、上下の取付片600a、600bの背面がリール固定板金560a、560bの前面に当接する。また、リール固定板金560a、560bに形成されたラッチ挿入穴560c内に上下のラッチ部材620の先端が嵌合されるため、ラッチ部材620の操作部620aを後方に向けて押し込むことにより、ラッチ部材620の先端部がラッチ挿入穴560c内において拡径してラッチ挿入穴560cからの逸脱が防止され、これにより支持板600Lがリール固定板金560a、560cに固定され、リール収容凹部30aからの逸脱が防止される。
このように、リールユニット枠550のリール収容凹部30aを形成する膨出部551の背面は、上下方向に向けて所定角度ずつ内向きに屈曲して連設される複数の平板部706a〜706cにて側面視略多角形状をなすように構成されるとともに、リール2Lの支持板600Lの後端面は、側面視が前記各複数の平板部706a〜706cの側面視形状と同様の略多角形状をなすように構成される複数の平板部552a〜552cにて形成されているため、リール収容凹部30への取り付け時において、平板部706a〜706cと平板部552a〜552cとが当接するようになっているため、リール2Lの回転開始時や回転停止時において、リール2Lの回転方向への力が取付片600a、600bのみに局部的に加わることなく分散されるため、破損や損傷が防止される。
さらに、本実施例にて用いたラッチ部材620にあっては、取付片600a、600b側に取り付けられた部位(ブッシュ)に対して操作ピンが逸脱しないように保持されたままとなるため、ネジ等のようにその都度取付部にねじ込んだり取付部から取り外す必要がないので、支持板600Lの取り外しの際にパーツを紛失したりすることがないばかりか、操作性が極めて容易であるため、作業性が向上する。このように、支持板600Lのリール収容凹部30aに対する着脱をラッチ部材620を用いて行うことで、着脱作業を工具等を用いることなく手作業のみで極めて容易に行うことができる。
なお、このような固定手段は、上記ラッチ部材620のように、操作部(操作ピン)の手動操作により作用する固定部材(ブッシュ)を作用させることでリール収容凹部30aに対する支持板600L、600C、600Rの固定及び固定の解除を行うことができる固定手段のみに限定されるものではなく、リール収容凹部30aに対する支持板600L、600C、600Rの固定及び固定の解除を、ドライバー等の工具等を用いることなく手作業で行えるものであれば、例えば蝶ネジ等種々の固定手段も適用可能である。
また、リール間隠蔽部700はリール2L、2C、2Rの内周面側に配置されることで、各リールの幅寸法を広げることができるため、図柄の視認性が著しく向上するばかりか、リール体(リール2L、2C、2R及び支持板600L、600C、600R)の並列配置をリール間隠蔽部700に干渉されることなく行うことができる。
なお、他の支持板600C、600Rに関しても、上記支持板600Lの着脱方法と同様の方法によってリール収容凹部30aに対して着脱自在に組み付けることができるため、詳細な説明は省略することとする。
以上説明してきたように、本実施例におけるリールユニット50にあっては、支持板600L、600C、600Rを、左右一対のガイド片557La〜557Lc、557Ca〜557Cc、557Ra〜557Rc及びガイド部558a〜558c間にそれぞれ直線状に形成された設置用案内部に沿ってスライド移動させることで、支持板600L、600C、600Rが設置体としてのリール収容凹部30aにおける設置位置まで確実に案内されて配置されるため、各リール2L、2C、2Rを、互いに隣接配置されるリールと干渉させることなく容易に配置することができるばかりか、設置位置での支持板600L、600C、600Rの固定を、ラッチ部材620を介して工具等を用いることなく手作業で、また、支持板600L、600C、600Rの組み付け方向、すなわち、リール収容凹部30aの前方からの固定のみで簡単に行うことができる。よって、これら各リールのリール収容凹部30aへの配置や取り外し、及び配置位置での固定や該固定の解除を含む一連の作業を、設置体を分解したりすることなく極めて容易に行うことができるため、製造時等におけるリール体の組み付け作業効率が向上するばかりか、機種変更等に伴うリールの交換作業効率が著しく向上する。
(5−10)本体枠の背面
次に、本体枠27の背面への各種ユニットや部材について、図94〜図96に基づいて説明する。図94は本体枠27の背面への各種ユニットや部材の取り付け状態を示す分解斜視図であり、図95(a)(b)は下皿球通路部材802を示す斜視図であり、図96(a)は錠前付き補強枠227を斜め前方から見た状態を示す斜視図であり、(b)は錠前付き補強枠227を斜め後方から見た状態を示す斜視図である。
図94に示されるように、本体枠27の背面には、図示しない遊技機設置島から供給されるパチンコ球を貯留する補給タンク204と、払出装置200と、補給タンク204及び払出装置200の間に配設される球供給通路210と、を有する上部払出ユニット800と、払出装置200から払い出されたパチンコ球を連通口13や払出口9まで流下させる払出球誘導通路208b(図13参照)と、メイン制御基板ケース400及び電源基板ケース300が取り付けられる下部払出ユニット801と、下皿球通路部材802と、複数の係止片を有する錠前付き補強枠227と、が主に取り付けられる。
具体的に説明すると、上部払出ユニット800は、背面側から挿通されるネジN200により背面上部に止着されており、下部払出ユニット801は、背面側から挿通されるネジN201により背面下部に止着されており、下皿球通路部材802は、背面側から挿通されるネジN202により背面下部に止着されており、錠前付き補強枠227は、背面側から挿通されるネジN203により背面下部に止着されている。
また、本体枠27の背面上部には、上部前面扉28が本体枠27の前面を閉鎖する閉鎖位置に位置したときに、先端が上部前面扉28により後方に向けて押圧され、後端が後述する上部機構板820に設けられる上部前面扉開放スイッチ113を押圧する棒状のスイッチ部材880が設けられている。スイッチ部材880は、本体枠27に形成された開放スイッチ挿通穴328(図75参照)内に背面側から挿通され、ネジN220にて本体枠27に止着される保持板882にて逸脱不能に保持されるとともに、内部にはコイルバネ881が環装されており、先端が本体枠27の前面側に突出するように常時付勢されている。よって、上部前面扉28が本体枠27の前面を閉鎖する閉鎖位置にあるときは、スイッチ棒880の先端が上部前面扉28にて押圧され、後端が上部前面扉開放スイッチ113を押圧するため、上部前面扉28の閉鎖状態が検出される。また、上部前面扉28が本体枠27の前面を開放する開放位置にあるときは、スイッチ棒880の先端がコイルバネ881にて前方に付勢されるため、後端が上部前面扉開放スイッチ113から離間するため、上部前面扉28の開放状態が検出されるようになっている。以下、各部材の詳細を図面に基づいて説明していく。
(5−11)下皿球通路部材
下皿球通路部材802は合成樹脂材からなり、図95に示されるように、取込球誘導通路108を形成する上向きに開口する縦断面略コ字状の取込球通路部805と、返却球誘導通路109を形成する上向きに開口する縦断面略コ字状の返却球通路部806と、が一体成型により形成されている。取込球通路部805は、図95(b)に示されるように、図中下方の上流側から下流側に向かうに従い図中左側に向けて緩やかに円弧を描くように湾曲されているとともに、通路幅が漸次幅広となるように形成されている。通路底面は、上流側から下流側に向かうに従い下方に傾斜する傾斜面とされており、下流側端部には流下してきたパチンコ球を下方に落下させるための流出口108aが形成されている。該流出口108aは、図示しない遊技機設置島台内部に配設される球タンクの上方に位置するように配置される。
一方、返却球通路部806は、図中下方の上流側から下流側に向かうに従い図中左側に向けて約90度屈曲されているとともに、通路幅が漸次幅広となるように形成されている。通路底面は、上流側から下流側に向かうに従い下方に傾斜する傾斜面とされており、下流側端部には流下してきたパチンコ球を後述する流し樋126に流出させるための流出部109aが形成されている。
取込球通路部805及び返却球通路部806の下流部は、互いに離間配置されており、両者は連結片807を介して連結されているとともに、返却球通路部806の側面には、返却球詰まり検出スイッチ111を保持する検出スイッチ保持部808が形成されており、検出スイッチ保持部808内に保持された返却球詰まり検出スイッチ111の上部は、検出スイッチ保持部808に形成された弾性変形可能な係止片809により係止されて逸脱が防止されるようになっている。なお、取込球通路部805の上流側の外面にはネジN202を取り付ける取付片810が突設されている。
また、取込球通路部805及び返却球通路部806の上流側端部は、図14(b)に示されるように、取込装置100の下方に配置されるようになっている。具体的には、取込装置100の下面に形成される取込球排出口1106a、1106bの下方に取込球通路部805の上流側端部が配置され、返却球排出口1107a、1107bの下方に返却球通路部806の上流側端部が配置されるようになっているとともに、それぞれの上流側端部には、取込球排出口1106a、1106bまたは返却球排出口1107a、1107bから排出されたパチンコ球を下流側に向けて流下させる傾斜面を形成する三角形状のリブ817が立設されている。
(5−12)錠前付き補強枠
錠前付き補強枠227は、図96に示されるように、後向きに開口する横断面コ字状の取付部材811と、取付部材811の背面に沿って上下方向に摺動自在に取り付けられ、前面上部及び中央に透視窓枠係止片228a、228bが突設された透視窓枠係止部材812と、取付部材811の一側内面に沿って上下方向に摺動自在に取り付けられ、後端上下に枠基体係止片234a、234bが後向きに突設された枠基体係止部材813と、から主に構成される。
取付部材811には、本体枠27に止着するネジN203が取り付けられるネジ取付穴814と、本体枠27の背面に形成された位置決め用ボス(図示略)が嵌合される位置決め穴818が上下方向に向けて複数箇所に形成されている。透視窓枠係止片228a、228bを、上下移動可能な状態で前方に挿通するスリット815a、815bが形成されているとともに、スリット815bの下方には、施錠装置23の本体となる錠前23bを前方に挿通するための挿通穴816が形成されている。また、錠前付き補強枠227がネジN203を介して本体枠27の背面に止着されることで、透視窓枠係止片228a、228bは係止片挿通口229a、229bを挿通して前面側に突出される。なお、錠前付き補強枠227は、本体枠27への取り付け時において、該本体枠27の前面側に配設された被係止片237に一端が接触するように設けられる金属製のアース部材819(図94参照)に接触し、帯電が防止されるようになっている。
透視窓枠係止部材812及び枠基体係止部材813は、特に詳細な図示はしないが、施錠装置23の本体背面に回動自在に設けられたリンク片23cの両端にそれぞれ別々に連係されているとともに、図示しないバネにより上方または下方に付勢されており、鍵穴23aに所定のキーを差し込んで時計回りに回転させると、透視窓枠係止部材812が下降し、透視窓枠係止片228a、228bの係止が解除され、鍵穴23aに差し込んだ所定のキーを反時計回りに回転させると、枠基体係止部材813が上昇し、枠基体係止片234a、234bの係止が解除されるようになっている。
(5−13)上部払出ユニット
次に、図97〜図101に基づいて、上部払出ユニット800の詳細な構造を説明する。図97は上部払出ユニット800を示す分解斜視図であり、図98(a)は上部機構板820を示す背面図であり、(b)は上部機構板820を示す側面図であり、(c)は上部機構板820を示す前面図であり、図99(a)は通路表カバー821を示す正面図であり、(b)は通路表カバー821を示す背面図であり、図100(a)は図99(a)のA−A断面図であり、(b)は図99(a)のB−B断面図であり、図101(a)は通路裏カバー824を示す正面図であり、(b)は断面図であり、図102(a)は補給タンク204を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A断面図であり、図103(a)はタンクレールを示す平面図であり、(b)は背面図であり、(c)は正面図であり、(d)は右側面図である。
上部払出ユニット800は、各種部材が取り付けられる略L字状の上部機構板820と、上部機構板820の水平片部820a背面に取り付けられる補給タンク204と、その下方に取り付けられるタンクレール825と、水平辺部820aの一端から屈曲形成される垂直片部820b背面に取り付けられる通路表カバー821と、通路表カバー821の背面上部に取り付けられるフォトカバー822と、その下方に取り付けられるケースカバー823と、ケースカバー823内に収容される払出装置200と、垂直片部820b前面に取り付けられる通路裏カバー824と、から主に構成される。
(5−14)上部機構板
上部機構板820は、図97及び図98に示されるように、左右方向に延びる水平片部820aと、該水平片部820aの一端から屈曲形成される垂直片部820bと、から構成されており、これらの周縁部には、該上部機構板820を本体枠27の背面に取り付けるためのネジN250が取り付けられるネジ取付穴895と、ネジN251が取り付けられるネジ取付穴896とが所定箇所に形成されている。水平片部820aの背面上部には、図98(a)に示されるように、補給タンク204を止着するためのネジN205が螺入されるネジ穴826が左右4箇所に形成されているとともに、その下方には、タンクレール825を止着するためのネジN206が螺入されるネジ穴827が複数箇所に形成されている。補給タンク204とタンクレール825との間には、補給タンク204の下部を支持するとともに、タンクレール825の位置決め穴828が嵌合される位置決め用ボス829が前向きに突設されているとともに、その側方には、タンクレール825を流下するパチンコ球を整流するための球ならし部材831a、831bを揺動自在に支持するネジN207が止着される支持用ボス830が前向きに突設されている。
また、水平片部820aの一端部には、上部前面扉開放スイッチ113が設けられる開放スイッチ取付板884が、ネジN208により止着されているとともに、他端部に形成された突部には、前述した枠基体開放スイッチ114と、該枠基体開放スイッチ114のスイッチ部に隣接配置され、外枠27との接触に応じて枠基体開放スイッチ114のスイッチ部を押圧する金属製のスイッチ部材885とを保持する保持板886が、ネジN221により止着されている。
垂直片部820b上部には、タンクレール825を流下してくる各条のパチンコ球を下方に向けて方向変換するカーブ通路部832が形成されている。その下方には、カーブ通路部832にて方向変換されたパチンコ球を裏面側の供給球抜き通路123aに流下させるための球抜口833が形成されているとともに、後述するように球抜口833を閉塞可能に吊支される球抜き弁834の切り替え操作を行う球抜操作杆835が嵌挿される操作穴836が形成されている。また、カーブ通路部832周囲には、球止め部材837のボス837aが嵌合される嵌合穴838と、フォトカバー822を止着するためのネジN209が螺入されるネジ穴839が形成されている。
垂直片部820bの下部には、払出装置200が取り付けられる払出装置取付部840が形成されており、該払出装置取付部840には、払出装置200から突設される係合片2200a、2200bが係合される係合穴842a、842bが上下に形成されているとともに、係合穴842a、842bの一側辺からは、係合された係合片2200a、2200bの基部が摺動自在に嵌挿されるスライド溝842cが形成されている。また、上下の係合穴842a、842bの間には、払出装置200の一側辺に係止される弾性変形可能な係止片841が形成されている。さらに、係止片841の反対側には、払出装置200の一側辺から外向きに突設された係止片2201a、2201bが嵌挿される係止片挿通口865a、865bが形成されている。また、ネジ取付穴896の側方には、下部機構板900に突設される後述する位置決め用ボス941が嵌合される位置決め穴897が形成されている。
このように形成される垂直片部820aの表面には、カーブ通路部832の下部から払出装置取付部840の上部にわたって、3条の球通路が並設されるように複数の通路壁が立設されている。また、垂直片部820aの裏面における球抜口833の下方には、図98(c)に示されるように、供給球抜き通路123aを形成する通路壁843が立設されており、通路壁843により供給球抜き通路123aが垂直片部820bの外辺に沿って形成されるようになっている。また、通路裏カバー824を止着するためのネジN212が螺入されるネジ穴844が複数箇所に形成されているとともに、球抜口833の上方には、球抜き弁834を揺動自在に支持するシャフト834aの両端が係合される支持凹部854が形成されている。
(5−15)通路表カバー
通路表カバー821は、図99及び図100に示されるように、該通路表カバー821にて形成される球供給通路210内にパチンコ球が供給されているか否かを検出するための供給球検出スイッチ205にて検出されるフォトレバー845a〜845cの一部をカバー内部、つまり通路内に出退させる縦長のフォトスリット846a〜846cが中央に併設されているとともに、その上下部には、供給球検出スイッチ205が設けられるフォトカバー822の上下部を止着するためのネジN210が螺入されるネジ穴847が形成されている。また、周縁部所定箇所には、該通路表カバー821を上部機構板820に止着するネジN209が取り付けられるネジ取付穴887と、球止め部材837の一方のボス837aを回転自在に支持する球止め保持片890を止着するためのネジ取付穴888と、が形成されている。
フォトスリット846a〜846cの下方には、ケースカバー823の上部左右に形成された吊支穴848が嵌合される外向きの吊支用ボス849が左右に形成されている。さらにその下方には、払出装置200へのパチンコ球の供給を止める際に使用される球止め部材850を取り付けるためのネジN211が螺入されるネジ穴851が形成されているとともに、その下方には、球止め部材850の球止め片852の先端を通路内部に対して出退させるための球止めスリット853a〜853cが併設されている。
(5−16)通路裏カバー
通路裏カバー824は、図97及び図101に示されるように、球抜操作杆835の後端に相対回転不能に嵌合され、球抜き弁834の背面に当接して球抜き弁834の位置を切り替えてパチンコ球の流路を払出装置200または供給球通路123のいずれかに切り替えるための切替部材855を回動自在に支持する切替用ボス856が突設されている。この切替用ボス856の内部はネジ穴856aとなっており、該ネジ穴856aには球抜操作杆835を回動自在に止着するためのネジN213が螺入されるようになっている。また、周縁部には、該通路裏カバー824を上部機構板820に止着するためのネジN212が取り付けられるネジ取付穴891が複数箇所に形成されている。
(5−17)補給タンク
補給タンク204は、図102に示されるように、左右幅298.5mm、奥行き幅84mm、最長深さ63.5mmの上面が開口する箱状に形成されており、左右側面にはネジN205が取り付けられるネジ取付穴892が形成されたネジ取付片857a、857bが外向きに突設されているとともに、下面には位置決め用ボス829上に嵌合する溝893が形成された位置決め片857cが下向きに突設されている。補給タンク204の底面204aにおける最下位部には、貯留されたパチンコ球を下方のタンクレール825に流出させる流出口858が形成されており、内部における流出口858の形成位置が一番深くなっており、該流出口858に向けて下面が傾斜されている。
(5−18)タンクレール
タンクレール825は、図103に示されるように、補給タンク204の流出口858から落下したパチンコ球を受けて下流側に向けて誘導する湾曲面からなる球受面860が一端部に形成されるとともに、球受面860の端部から他端に向けて、球通路の底面を形成する帯状の底板861が下方に傾斜するように配設されている。底板861は、長手方向に向けてパチンコ球を3列で流下させることができる幅寸法を有しており、各通路に対応する箇所には、ゴミ等を下方に落下させるためのスリット862がそれぞれに長手方向に向けて複数形成されている。また、各通路間には仕切板863が立設されるとともに、前後の通路側面には、側壁864a、864bが立設されている。また、表側の側壁864aは奥側の側壁864bよりも高く形成され、中央に形成された三角状部には、位置決め用ボス829の先端に形成されたネジ穴に螺入されるネジN206が取り付けられるネジ取付穴828aが形成されている。また、周縁部にはネジN206が取り付けられるネジ取付穴828bが形成されている。
(5−19)払出装置
次に、払出装置200の構造を図104〜図108に基づいて説明する。図104(a)は払出装置200を右斜め前方から見た状態を示す斜視図であり、(b)は払出装置200を左斜め前方から見た状態を示す斜視図であり、図105は払出装置200を示す背面図、左右側面図、平面図、底面図であり、図106は払出装置200の内部構造を示す分解斜視図であり、図107(a)は球通路の状態を示す左側面図であり、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。
払出装置200は、図104及び図105に示されるように、透明な合成樹脂材により形成された正面ケース2100及び背面ケース2101と、正面ケース2100と背面ケース2101との間に挟持される中ケース2102、2103とを3本のネジN300(図106参照)にて互いに一体化することにより、一部に切欠部2104を有する箱状に構成され、上面には3条の払出球誘導通路210に連通する球供給口2105a、2105b、2105cが前後方向に向けて並設されているとともに、下面には、払出球誘導通路208aに連通する前後の払出球排出口2107a、2107bとがそれぞれ並設されている。
図104(a)に示されるように、正面ケース2100の表面下部には、内部の通路壁を構成するための凹部2108が形成されている。また、図104(b)に示されるように、背面ケース2101の表面には、払出モータ201の回転軸201aの一端を外部に挿通可能な挿通穴2109aを有する円形の操作用凹部2109が凹設されており、挿通穴2109aを介して外部に挿通された回転軸201aの一端を摘んで操作用凹部2109の下方に刻印された矢印2110の方向に回転させることで、例えば払出装置200の故障時やメンテナンス時等において、払出装置200内のパチンコ球を手操作で払出球排出口2107a、2107bから排出させることができるようになっている。
操作用凹部2109の右側には、払出装置200の製造者や型式等が刻印される型式刻印部2112が凹設されているとともに、スプロケット206a、206bの回転軸受用ボス2111が内向きに凹設されている。
また、払出装置200の右側面における切欠部2104の下方には、回転センサ216が搭載される払出センサ基板159(図106参照)から延出される配線を中継する払出中継基板160の背面に設けられるコネクタ(図示略)を臨ませるためのコネクタ挿通口2116が形成されている。
また、中ケース2103の側面には、当該払出装置200を払出装置取付部840に形成された係合穴842a、842b内に係合される側面視T字状の係合片2200a、2200bが突設されているとともに、正面ケース2100の側面端辺上下部には、取り付け時において係止片挿通口865a、865bに嵌合される係止片2201a、2201bが突設されている。
図106に示されるように、背面ケース2101と中ケース2103との間には、払出センサ基板159、払出モータ201及び払出モータ201の回転をスプロケット206a、206bに伝達するためのギヤ2117が配設される配設空間部が形成されるようになっている。払出センサ基板159は、2本のネジN301を介して背面ケース2101の内面に止着され、払出モータ201は、絶縁カバー2118とともに背面ケース2101と中ケース2103との間に配置されるとともに、配置された状態において、背面側に突設された回転軸201aの基部に固着されたギヤ201bが、回転軸受用ボス2111に軸支されるギヤ2117に噛合されるようになっている。なお、ギヤ2117の背面側には、回転センサ216にて検出される被検出片2117aが突設されている。
正面ケース2100と中ケース2102の間には、球供給通路210内のパチンコ球を球供給口2105a、2105bを介して取り込んで排出させるスプロケット206aと、払出球排出口2106aから排出されるパチンコ球を検出する払出球検出スイッチ202aと、前記払出中継基板160と、これら正面ケース2101と中ケース2102の間に形成される2条の球通路間を仕切るための仕切板2119aと、が配設される。なお、払出中継基板160は、2本のネジN303により正面ケース2100の内面に止着される。
これら正面ケース2101と中ケース2102とが互いに当接されることにより、図107に示されるように、これらケースの上面には2個の球供給口2105a、2105bが仕切板2119aにより形成されるとともに、下面に払出球排出口2107aが形成され、さらに内部におけるスプロケット206aの上方には2条の球通路が形成されるとともに、下方には1条の合流球通路が形成される。
また、中ケース2102、2103の間には、球供給通路210内のパチンコ球を、球供給口2105cを介して取り込んで排出させるスプロケット206bと、払出球排出口2106bから排出されるパチンコ球を検出する払出球検出スイッチ202bと、これら正面ケース2101と中ケース2102の間に形成される1条の球通路の側面を形成する側板2119bと、が配設される。
これら中ケース2102、2103が互いに当接されることにより、図107に示されるように、これらケースの上面には1個の球供給口2105cが側板2119bにより形成されるとともに、下面に払出球排出口2107bが形成され、さらに内部には上下方向に延びる1条の球通路が形成される。
これら正面ケース2100、背面ケース2101、中ケース2102、2103は、背面ケース2101の表面側から挿通され、中ケース2102、2103を貫通する長寸のネジN300の先端を正面ケース2100の内面に形成されたネジ穴(図示略)に螺入することで一体化される。
スプロケット206a、206bは、図106に示されるように、正面ケース2100から背面ケース2101まで貫通される回転シャフト206cにて回転自在に支持されており、これらの外周にはそれぞれ2カ所の切欠部が形成されており、スプロケット206a、206bが払出モータ201の駆動により回転されることで切欠内に入り込んだパチンコ球が1球ずつ下方に排出されるようになっている。具体的には、スプロケット206aは2条の球通路に対応する切欠部が形成されるとともに、206bには1条の球通路に対応する切欠部が形成されている。また、各条の球通路に対応したスプロケット206a、206b各々の切欠部は、円周方向に対する配置位置が互いに異なるように(3つのスプロケット206a、206bの6つの切欠が60度間隔で配置されるように)配置されており、3つのスプロケット206a、206bが同期回転することでパチンコ球が各スプロケット206a、206b毎に排出されるようになっている。また、回転シャフト206cの一端は、ギヤ2117を貫通して回転軸受用ボス2111に支持されている。
図107に示すように、3条の球通路のうち正面ケース2100と中ケース2102との間に形成される2条の球通路からスプロケット206aに供給されたパチンコ球は、スプロケット206aにてそれぞれ排出された後、下流側において合流して払出球誘導通路208aに流下するようになっている。
また、各ケース2100〜2103は前述したように全て透明な合成樹脂材にて形成されており、払出装置200内のパチンコ球を外部から視認することができるように構成されている。
このように構成された払出装置200は、係合片2200a、2200bを払出装置取付部840に向けた状態で各々を上下の係合穴842a、842b内に係合させた後、係合穴842a、842bの側片から延設されたスライド溝842c内に係合片2200a、2200bの基部を挿入してスライド移動させることにより、一端辺が係止片2201a、2201bが係止片挿通口865a、865b内に挿通されるとともに、他端辺が係止片841により係止されることで、左右方向への移動が規制されるとともに、手前側への倒伏が防止され、これにより払出装置取付部840に取り付けられるようになっている。
また、取り外す際には、係止片841を押圧して係止状態を解除した状態で払出装置200を取り付け時と反対側にスライドさせることで、係止片2201a、2201bの係止状態が解除されるため、手前側に引き抜くことができるようになり、簡単に取り外すことができる。
(5−20)球供給通路
次に、球供給通路210の構造を、図108〜図112に基づいて説明する。図108(a)はカーブ通路部832付近の通路構造を示す要部拡大図であり、(b)は(a)のA−A断面図であり、(c)は(a)のB−B断面図であり、図109(a)は供給球検出スイッチ205付近の構造を示す要部拡大図であり、(b)は供給球の検出状態を示す断面図であり、(c)は供給球の非検出状態を示す断面図であり、図110(a)は流路振分部127の構造を示す斜視図であり、(b)は球抜き時の状態を示す斜視図であり、図111(a)は球止め部材850を示す要部拡大断面図であり、(b)は球止め時の状態を示す断面図であり、図112はカーブ通路部832から払出装置200までの球通路構造を示す概略図である。
図108には、球供給通路210におけるカーブ通路部832の状態が示されている。補給タンク204からタンクレール825に流出したパチンコ球は、図108(b)に示されるように、タンクレール825内に形成された3条の球通路210a〜210cをそれぞれ流下してカーブ通路部832に進入する。
具体的には、図108(b)(c)に示されるように、カーブ通路部832において、中央の球通路210bは、上流側に折り返された後、下方に向けて延設される。奥側の球通路210aの流路は、球通路210bの折返し部よりも上流位置で上流側に折り返されるとともに、折り返し後に球通路210b側に変位しながら下方に延設される。手前側の球通路210cは、球通路210bの折返し部と同位置で上流側に折り返されるとともに、折り返し後に球通路210b側に変位しながら下方に延設される。これにより、図108(c)に示されるように、カーブ通路部832にて折り返された各球通路210a〜210cは、カーブ通路部832の下方において、前後方向の同位置において左右方向に向けて並設される。
このように3条の球通路210a〜210cからなる球供給通路210は、補給タンク204からカーブ通路部832までのタンクレール825において前後方向に並設されており、カーブ通路部832にて上流側に向けて折り返された後に下方に延設され、カーブ通路部832から下方の払出装置200までは左右方向に向けて並設されてなる。
(5−21)供給球の検出
次に、球供給通路210にパチンコ球が供給されているか否かを検出する供給球検出スイッチ205の配設位置付近の構造を、図109に基づいて説明する。フォトレバー845a〜845cは、カーブ通路部832の下方位置において3条の球通路210a〜210cを横切るように枢支された揺動シャフト845dを中心として各球通路210a〜210c内にそれぞれ揺動自在に配置され、各々の後端はフォトスリット846a〜846cを介して球通路210a〜210cに対して出没自在になっている。
フォトレバー845a〜845cの揺動シャフト845dの上方には、操作片845eがそれぞれ前向きに突設され、該各操作片845eの先端は、通路表カバー821に取り付けられるフォトカバー822に形成された操作穴822aに臨むように屈曲形成されている。また、フォトレバー845a〜845cは、揺動シャフト846dを中心として前後に揺動したときに、その上端が、フォトカバー822の内面上部に配設された下向きコ字状のフォトスイッチからなる供給球検出スイッチ205の透光部と受光部との間に出没するようになっているとともに、フォトレバー845a〜845cの上端には、前記透光部からの光を透過して受光部まで到達させるための透過穴845fがそれぞれ形成されている。
ここで、フォトレバー845a〜845cの状態を、図109(b)(c)に基づいて説明する。なお、以下においてはフォトレバー845bを一例として説明し、同様に構成される他のフォトレバー845a、845cの説明は省略する。まず、図109(b)に示されるように、球通路210b内にパチンコ球が供給されているときには、その後端面がパチンコ球に当接されてフォトスリット846bから退避した退避位置に位置する。この状態において、上端に形成された透過穴845fが供給球検出スイッチ205の透光部と受光部との間に位置するため、フォトレバー845bは非検出状態となる。
また、図109(c)に示されるように、球通路210b内にパチンコ球が供給されていないときには、その後端面がパチンコ球に当接されないため、フォトスリット846bを通して通路内に突出した突出位置に位置する。この状態において、上端に形成された透過穴845fが供給球検出スイッチ205の透光部と受光部との間からずれて、透光部からの光がフォトレバー845bの上端にて遮蔽されるため、フォトレバー845bの検出状態となる。
本実施例においては、全てのフォトレバー845a〜845cが図109(b)に示される退避位置にあるときには、透光部からの光が受光部に到達されてフォトレバー845a〜845cの非検出状態となるため、パチンコ球が供給されていると判定される。また、少なくとも1つのフォトレバー845a〜845cが図109(c)に示される突出位置となり、つまり少なくともいずれか1つの球通路210a〜210cにパチンコ球が供給されていない状態になると、透光部からの光が遮蔽されてフォトレバー845a〜845cの検出状態となり、パチンコ球が供給されていないと判定され、球切れ表示部75内の球切れLED75が点灯してその旨が報知される。
(5−22)球抜き構造
次に、球供給通路210における球抜口833の形成位置付近の構造を、図110に基づいて説明する。球抜口833の奥側には、球通路210a〜210cの背面側において3条の通路を横切るように枢支される揺動シャフト834aにより、球抜き弁834が吊支されている。球抜き弁834の表面下部には、球抜口833を閉塞して通路壁を形成可能であるとともに、パチンコ球の流路を前方に向けて誘導する傾斜面833bが形成されており、その背面側に配置される切替部材855が図110(a)に示される水平位置に位置しているときには、傾斜面833aにより球抜口833が閉塞されて通路壁が形成され、また、切替部材855が図110(b)に示される起立位置に位置しているときには、自重により球抜き弁834が回転して傾斜面833bが球抜口833より退避し、球抜口833が開口するようになっている。
通常時においては、図110(a)に示されるように、切替部材855が水平位置に位置しており、球抜き弁834の後面が前方に押圧された状態で保持されるため、傾斜面833aにより球抜口833が閉塞されて通路壁が形成され、パチンコ球の流路は球通路210a〜210c側となる。
ここで、貯留タンク204から球抜口833までの間に残留するパチンコ球を供給球抜き通路123aに流下させて球抜きするには、球供給通路210の手前側から球抜操作杆835を時計回りに回転させて切替部材855を前記起立位置に位置させることで、球抜き弁834が自重により回転するとともに、流下するパチンコ球が傾斜面834bに当接することによる押圧作用により、球抜き弁834が球抜口833から退避し、これにより球抜口833の下方に形成される供給球抜き通路123aの上端が開口するため、パチンコ球の流路は供給球抜き通路123a側となる。
(5−23)球止め構造
次に、球供給通路210における球抜口833の下方に設けられる球止め部材850による球止めの構造を、図111に基づいて説明する。球止め部材850は、図111に示されるように、上端にネジN211が止着される金属製の本体片870と、本体片870の下部左右端から内向きに屈曲された屈曲片871に両端が固着されるシャフト872と、シャフト872を中心に回動自在に枢支された金属製の球止め片852と、シャフト872に回動自在に枢支され、球止め片852を回動操作する球止め操作シャフト873と、から主に構成される。
球止め片852は、シャフト872を中心として回動することにより、その先端に形成された球止め部852a〜852cが各球通路210a〜210cに対応して形成された球止めスリット853a〜853cを介して球通路210a〜210cに対して出退するように設けられているとともに、図示しないコイルバネを介して、球止め部852a〜852cが各球通路210a〜210cから退避する退避位置に常時位置するように付勢されている。
球止め操作シャフト873の先端は、球止め片852に形成された長穴875及び本体片870に形成された長溝874を挿通して外部まで延設されており、該球止め操作シャフト873を図111(a)に示される下方位置から長溝874に沿って上方に引き上げることにより球止め片852が回転して、球止め部852a〜852cが各球通路210a〜210cに対して出退するようになっている。なお、長溝874は、上方に向けて右側に傾斜するように形成されるとともに、その上端には、前述した図示しないコイルバネによる付勢力に抗して移動した球止め操作シャフト873が下方に復帰するのを防止するための係止溝部874aが屈曲形成されている。
このように構成された球止め部材850にあっては、球通路210a〜210c内のパチンコ球が、その下方に配置される払出装置200に供給されないように球止めすることができるようになっている。具体的には、通常時においては、図111(a)に示されるように、球止め操作シャフト873が下方位置に位置し、球止め部852a〜852cが各球通路210a〜210cから退避する退避位置にあるときは、パチンコ球の流下は妨げられない。
そして、例えば球供給通路210内にパチンコ球が残存する状態において、払出装置200を交換あるいはメンテナンスするために取り外すような場合には、図111(b)に示されるように球止め操作シャフト873を上方に引き上げて、係止溝部874aに係止させることにより、球止め部852a〜852cが各球通路210a〜210c内に突出する突出位置まで回転し、突出した球止め部852a〜852cによりパチンコ球の流下が阻止される。よって、球供給通路210内に残存するパチンコ球の球供給通路210下端からの流出が防止されるため、球供給通路210内に残存するパチンコ球を取り除くことなく、払出装置200を取り外すことができる。
以上説明したように、上部機構板820の垂直片部820bに形成される球供給通路210は、図112に示されるように、カーブ通路部832の上流側においては、各球通路210a〜210cは前後方向(図中左右方向)に向けて並設され、カーブ通路部832の下方において、左右方向(図中手前奥側方向)に向けて並設される。そして、フォトレバー845a〜845cの下方位置において前方に屈曲され、該屈曲部に球抜口833が形成されており、前方の球供給通路210の背面側には球抜き通路123aが配設されるため、球抜口833の配設位置は、パチンコ球の流路を球供給通路210側または球抜き通路123a側のいずれかに切り替え可能な流路振分部127として形成されている。
流路振分部127において、球抜き弁834の傾斜面834bにより球供給通路210側に流下したパチンコ球は、その下方において再度後方に誘導されて払出装置200に供給される。また、流路振分部127において、球抜き弁834の傾斜面834bが球抜口833から退避して球抜口833が開放されることにより、該球抜口833からその下方に配設される供給球抜き通路123aに流下したパチンコ球は、その下方の払出装置200の側方を通過して、後述する下部払出ユニット801に形成される球抜き通路123aまで流下する。
(5−24)下部払出ユニット
次に、図113〜図115に基づいて、下部払出ユニット801の詳細な構造を説明する。図113は下部払出ユニット801を示す分解斜視図であり、図114は下部機構板900を示す背面図、側面図、平面図、底面図であり、図115は排出部カバー901を示す背面図、側面図、平面図、底面図であり、図116は基板取付板401を示す背面図、側面図、平面図、底面図である。
下部払出ユニット801は、各種部材が取り付けられる板状の下部機構板900と、下部機構板900の背面に止着され、球抜き通路123a及び払出球誘導通路208bの背面を形成する排出部カバー901と、接続端子板70を収容する接続端子板ケース902と、機構板中継基板161が取り付けられる機構板中継基板ケース905と、本体枠中継基板162が取り付けられる本体枠中継基板ケース906と、遊技制御基板40及び払出制御基板60が収容されるメイン制御基板ケース400と、メイン制御基板ケース400を取り付けるための基板取付板401と、電源基板163が収容される電源基板ケース300と、から主に構成される。
(5−25)下部機構板
下部機構板900の背面における図中向かって右側には、図114に示されるように、上部機構板800の背面下部に装着される払出装置200の下面に形成される球排出口2107a、2107bに連通する払出球誘導通路208a、208bと、球抜き通路123aに連通する球抜き通路123bと、が形成されている。払出球誘導通路部208aの下部には、本体枠27への取り付け時において該本体枠27に形成された球連通路285bに合致して、払出球誘導通路208aを流下してきたパチンコ球を連通口13から払い出すための球連通口907が形成されており、該球連通口907の側方から払出球誘導通路208bが下方に向けて延設されている。
球抜き通路123bの下部には、接続端子板ケース902が嵌合される接続端子板ケース取付凹部908が凹設されている。接続端子板ケース902は、図113に示されるように、一面が開口する箱状のケース本体903と、ケース本体903の開口を閉鎖可能なケースカバー904と、から構成され、接続端子板70をネジN401によりケース本体903に止着した状態で、ケース本体903に取り付けられるネジN400を接続端子板ケース取付凹部908に形成されたネジ穴909に螺入することで、接続端子板ケース取付凹部908に止着されるようになっている。
接続端子板ケース取付凹部908の側方には、機構板中継基板ケース905が取り付けられる機構板中継基板ケース取付部910が形成されている。機構板中継基板ケース取付部910には、機構板中継基板ケース905の背面に形成される図示しない係合片が嵌合される係合穴911が形成されており、機構板中継基板161をネジN402により機構板中継基板ケース905に止着した状態で、該機構板中継基板ケース905の係合片(図示略)を係合穴911に係合して上方にスライドさせると、機構板中継基板ケース905の下端が機構板中継基板ケース取付部910に形成された係止片912に係止されて下降が規制され、機構板中継基板ケース取付部910に取り付けられる。また、払出球誘導通路208bの下部所定箇所には、排出部カバー901に取り付けられる払出球詰まり検出スイッチ112が嵌合される払出球詰まり検出スイッチ配置部913が形成されている。なお、払出球詰まり検出スイッチ配置部913の上部には、払出球誘導通路208b内に常時突出するように設けられ、該通路内のパチンコ球に押圧されたときに払出球詰まり検出スイッチ112を押圧する払出スイッチ部材945の上部を揺動自在に止着するためのネジN421が螺入されるネジ穴946が形成されている。
下部機構板900の背面における図中向かって左側上部には、電源基板ケース300が取り付けられる電源ユニット取付部915が形成されている。電源基板ケース300は、後述するように、下部機構板900の側方に形成された開口から下部機構板900の中央に向けて挿通した後、電源基板ケース300のケース本体301の背面に突設された係止片305a、305bを電源ユニット取付部915に形成された係合穴914a、914b内に嵌合し、係合穴914a、914bから右側に向けて延設されたスライド溝914cに係止片305a、305bを挿通させたままスライド移動させることで、電源ユニット取付部915に形成された弾性変形可能な係止片916が電源基板ケース300の一側端に係止され、電源ユニット取付部915に取り付けられる。
電源ユニット取付部915の下方には、本体枠中継基板ケース906が取り付けられる本体枠中継基板ケース取付部917が形成されている。本体枠中継基板ケース取付部917には、本体枠中継基板ケース906の背面に形成される図示しない係合片が嵌合される係合穴918が形成されており、本体枠中継基板162をネジN403により本体枠中継基板ケース906に止着した状態で、該本体枠中継基板ケース906の係合片(図示略)を係合穴918に係合して右側にスライドさせると、本体枠中継基板ケース906の下端が本体枠中継基板ケース取付部917に形成された係止片919に係止されてスライド移動が規制され、本体枠中継基板ケース取付部917に取り付けられる。
下部機構板900の上下辺部から屈曲形成される上部壁900a、下部壁900bそれぞれの端面には、基板取付板401を止着するためのネジN405が螺入されるネジ穴920が形成されているとともに、上部壁900aの端面右側には、上部機構板820と下部機構板900とを連結するとともに、これら上部機構板820及び下部機構板900を本体枠27の背面に止着するためのネジN251(図97参照)が取り付けられるネジ取付穴940が形成されているとともに、その左側には上部機構板820を位置決めするための位置決め用ボス941が突設されている。また、通路部208a、208b、123bの周囲には、排出部カバー901を止着するためのネジN407が螺入されるネジ穴921が形成されている。また、下部機構板900における払出球誘導通路208b及び球抜き通路123bの下部位置には、払出球誘導通路208bから流下されるパチンコ球を、前方に配置される本体枠27に形成される開口部358を通して払出口9から払い出させるための切欠部926が形成されているとともに、該切欠部926近傍には、払出球誘導通路208bから流下されるパチンコ球が合流される流し樋126を止着するためのネジN409が螺入されるネジ穴927が形成されている。また、流し樋126の前方には、蓋部材126aがネジN412にて止着されている。
また、電源ユニット取付部915の右側には、配線押さえ942を止着するためのネジN420が螺入されるネジ穴が先端に形成された配線押さえ用ボス943と、図示しない予備ネジが螺入されるネジ穴が先端に形成されたネジ取付用ボス944とが前向きに突設されている。
このように構成される下部機構板900は、複数のネジN408をネジ取付穴925に取り付けた状態で本体枠27の背面所定箇所に止着することで取り付けられるようになっている。
(5−26)排出部カバー
排出部カバー901は、図113及び図115に示されるように、払出球誘導通路208a、208b、球抜き通路123bの背面壁を被覆可能な形状にて構成されており、その背面には、基板取付板401の一部を止着するためのネジN406が螺入するネジ穴922aが先端に形成された取付用ボス922が後向きに突設されており、これら取付用ボス922及び前述した上部壁900a、下部壁900bの先端部に基板取付板401がネジN405、406を介して止着されるようになっている。
つまり、基板取付板401は上部機構板900の背面よりも手前側位置に取り付けられることになるため、基板取付板401と上部機構板900の背面との間に、電源基板ケース300や払出球誘導通路208a、208b、球抜き通路123bの配設空間部が形成される。
背面上部には、払出球誘導通路208aを流下してきたパチンコ球を球連通口907に向けて誘導する誘導面を形成する払出球誘導部材930を前面側から止着するためのネジN413が取り付けられるネジ取付穴931が形成されているとともに、その下方には、配線押さえ932を止着するネジN414が螺入されるネジ穴933を有する取付用ボス933が突設されている。
取付用ボス933の下方には、ネジN415により払出球詰まり検出スイッチ112が止着された払出球詰まり検出スイッチベース935が嵌挿されるベース開口936が形成されており、そのさらに下方には、流し樋126の一端を止着するためのネジN409が螺入されるネジ穴936が形成されている。このように構成される排出部カバー901は、周囲に形成された複数のネジ取付穴937に取り付けたネジN407により、下部機構板900の背面に止着される。
(5−27)基板取付板
基板取付板401は、図116に示されるように、正面視略長方形状に形成された透明な合成樹脂材からなる板材にて構成されており、その前面左右側には、後述するメイン制御基板ケース400を取り付けるための取付台421(図123参照)を固設するための固定板460が立設されており、その長手方向両端部に形成されたネジ穴460aに、取付台421の長手方向両端部に設けられたネジ取付穴に取り付けられたネジN57を螺入することで、固定板460に取付台421を固定できるようになっている。
固定板460の近傍には、メイン制御基板ケース400を係止するための内向きの係止爪425a、426aを有する弾性変形可能な係止片425、426が立設されており、該係止片425、426を介してメイン制御基板ケース400を係止することができるようになっている。なお、係止片425は後述する2つの予備ネジ収容部422bの外面を被覆可能な幅寸法を有し、係止片426は後述する3つの予備ネジ収容部422aの外面を被覆可能な幅寸法を有している。また、各係止片425、426の内側には、係止爪425a、426aの成型用穴425b、426bが形成されている。
基板取付板401の前面所定箇所には、該基板取付板401を本体枠背面に取り付けるためのネジN405が取り付けられるネジ取付穴461aが7箇所に、ネジ取付穴461bが1箇所に形成されており、これらネジ取付穴461a、461bに挿通したネジN405を本体に止着することで、基板取付板401を本体枠27の背面に取り付けられた下部機構板900に取り付けできるようになっている。なお、これらネジ取付穴461a、461bは前面に形成された凹部内に形成されており、ネジN405の頭部が前面から突出しないように収容可能とされている。また、7つのネジ取付穴461aは、メイン制御基板ケース400を取り付けた際において、該メイン制御基板ケース400にて前面側が被覆される位置に形成されているため、メイン制御基板ケース400を当該基板取付板401から取り外さない限り、メイン制御基板ケース400が一体化された基板取付板401ごと本体枠27から取り外すといった不正行為を行うことができないようになっている。
また、図中上部の長辺部には、後述する横向き帯状の封印シール415bが貼着される横向きのシール貼着面462が形成されているとともに、反対側の長辺部には、メイン制御基板ケース400の落下を防止するための落下防止板463が左右所定箇所にそれぞれ前向きに立設されている。なお、固定板460の右側上部は外側方に向けて延設されて突出部401aが形成されており、この突出部401a下部には配線を係止するための上向きの配線用フック464が形成されている。
(5−28)メイン制御基板ケース
次に、メイン制御基板ケース400の構造について図117〜図125に基づいて説明していく。図117はケース本体402を示す正面図、左右側面図、平面図、底面図であり、図118(a)は図117のA−A断面図であり、(b)は図117のB−B断面図であり、図119はケースカバー403を示す正面図、左右側面図、平面図、底面図であり、図120(a)は図119のA−A断面図であり、(b)は図119のB−B断面図であり、(c)は図119のC−C断面図であり、(d)は図119のD−D断面図であり、図121(a)(b)はケース本体402とケースカバー403とを封鎖する状態を示す斜視図であり、図122(a)(b)はケース本体402の開口をケースカバー403にて閉鎖する状態を示す一部破断側面図であり、図123はメイン制御基板ケース400を基板取付板401に取り付ける状態を示す斜視図であり、図124はメイン制御基板ケース400を基板取付板401に固着する状態を示す一部破断断面図であり、図125は封印シールを貼着した状態を示す正面図、平面図及び底面図である。
(5−29)ケース本体
メイン制御基板ケース400は、遊技制御基板40の裏面側を覆うケース本体402と、遊技制御基板40の表面側を覆うケースカバー403と、から平面視略長方形状に構成され、遊技制御基板40を表裏から挟持するように組み付けられるものであり、遊技制御基板40はケースカバー403の裏面側に取り付けられるようになっている。
ケース本体402は、図117及び図118に示されるように、透明な合成樹脂からなる底板402aと側壁409a〜409dとにより一面が開口する箱状に成形されている。ケース本体402の底板402a上には、左右に配置される遊技制御基板40と払出制御基板60とを区画するように配置される区画リブ404が立設されており、この区画リブ404の左右側には、各制御基板の裏面端部を支持する高さ方向に向けて延びる複数本のリブ404aが突設されている。また、左側の遊技制御基板40の配置領域には、遊技制御基板40の裏面左辺部を支持する支持リブ405aが立設されているとともに、右側の払出制御基板60の配置領域には、払出制御基板60の裏面右辺部を支持する支持リブ405bが立設されている。
また、図117中上方の長辺の側壁409a近傍には、遊技制御基板40及び払出制御基板60の上辺部裏面をそれぞれ支持する長手方向を向く支持リブ406が立設されており、この支持リブ406の上端所定箇所からは、後述するケースカバー403に形成された係止用スリット408に嵌合される係止片407が3箇所からそれぞれ長辺の側壁409aに向けて突出するように延設されているとともに、底面における各係止片407の形成箇所には、係止片407を成型するための成型用穴407aが形成されている。
短辺の側壁409c、409dの長手方向両端部には、ケースカバー403に形成される係止片410、411が係止される係止片受部412、413が外向きに膨出するように形成されており、これら係止片受部412、413内部には、係止片410、411を受け入れる受入部412a、413aと、係止片410、411が係止される係止受片412b、413bがそれぞれ形成されており、後述するようにケースカバー403に形成される係止片410、411を受入部412a、413aに差し込んだ状態でケースカバー403を長手方向と直交する方向にスライド移動させることで係止受片412b、413bに係止されるようになっている。
また、長辺の側壁409a、409bの上端所定箇所からは、後述する封印シール415a(図125参照)が貼着されるシール貼着面を形成する突出片414a、414bがそれぞれ上向きに突設されている。突出片414aは、ケースカバー403の閉鎖時においてケースカバー403に形成された突出片416の下面に上端面が当接する高さを有しているとともに、突出片414bは、その上端面がケースカバー403の上面とほぼ同高さとなる高さを有しており、それぞれケースカバー403の上面から突出片414a、414bの外面にかけて1枚の帯状の封印シール415aを貼着できるようになっている。また、これら突出片414a、414bは、側壁409a、409bの長手方向における左側と右側とに互いに対角線上に配置されているため、2枚の封印シール415aにてケースカバー403の浮き上がりが効果的に防止されている。
側壁409bにおける前記3つの係止片407それぞれに対応する位置には、ケースカバー403に形成される嵌合片417が係合可能な複数の嵌合用スリット418がそれぞれ底板402a付近に形成されており、ケースカバー403の閉鎖時において嵌合片417が嵌合されるようになっている。なお、各嵌合用スリット418の上辺部及び左右側辺からは庇片418aが突設されており、嵌合された嵌合片417の先端部が被覆されるようになっている。
短辺の側壁409c、409dにおける係止片受部412、413間には、ケースカバー403を開放不能に封止(固着)する固着手段としてのワンウェイネジ419(図121参照)が螺入されるネジ穴420aが形成された封止片420が、各側壁409c、409d外面に2個ずつ突設されている。これら各側壁409c、409dそれぞれに突設された封止片420間は所定距離離間して配置されており、これら封止片420間に、後述する取付台421が配置されるようになっている。
また、封止片420と係止片受部412、413との間には、予備のワンウェイネジ、すなわち、後述するようにメイン制御基板ケース400の基板取付板401への取り付けに用いられる結合手段としての予備用ワンウェイネジ419aを収容しておくための2個の予備ネジ収容部422a及び3個の予備ネジ収容部422bがそれぞれ形成されている。予備ネジ収容部422a、422bは、それぞれ予備用ワンウェイネジ419aのネジ部を収容可能な深さを有する収容穴423が中心に形成された円柱形状をなし、予備用ワンウェイネジ419aの頭部を残してネジ部を内部に収容できるようになっている。なお、ワンウェイネジ419と予備用ワンウェイネジ419aとは同構造のワンウェイネジである。
(5−30)ケースカバー
ケースカバー403は、図119、図120に示されるように、透明な合成樹脂からなる上板403aと側壁430a〜430dとにより一面が開口する箱状に成形されている。上板403aの上面には、ケースカバー403の開放記録等が記される記録シート(図示略)を貼着するための長方形状をなす記録シート貼着部431が隆起形成されているとともに、前述した封印シール415aを貼着する際の貼着位置を決定するための貼着位置決定枠432が突出片416の近傍に突設されているとともに、同じく封印シール415aを貼着する際の貼着位置を決定するための貼着位置決定枠433が対角線上位置に突設されている。
上板403aの左右辺部及び上辺部には凹部が形成されており、左辺部及び上辺部の一部に形成された凹部には、遊技制御基板40上に設けられた各種コネクタを挿通して外部に臨ませるためのコネクタ挿通口434が複数形成されているとともに、右辺部に形成された凹部には、払出制御基板60上に設けられた各種コネクタを挿通して外部に臨ませるためのコネクタ挿通口435が複数形成されているとともに、払出制御基板60上に設けられるエラー解除スイッチ118(図8参照)に対応する箇所は、図120(a)に示されるように半球状の凹部が形成されており、該凹部の中央位置には該スイッチを外部に臨ませるためのスイッチ挿通用穴424が形成されている。
また、側壁430a側の上板403a所定箇所からは、前述した係止片416が外向きに突設されているとともに、反対側の側壁430bの下端からは、嵌合片417が外向きに突設されている。なお、長辺の側壁430a、430bには複数の放熱孔436が形成されている。
ケースカバー403の内面における遊技制御基板40の配置側には、該遊技制御基板40をケースカバー403の裏面側に止着するためのネジN55(図121参照)が螺入されるネジ穴437が対角線上角部に形成されているとともに、他方の対角線上角部には、遊技制御基板40の角部に嵌合する位置決め用ボス438が突設されている。また、ケースカバー403の内面における払出制御基板60の配置側には、該払出制御基板60をケースカバー403の裏面側に止着するためのネジN56(図121参照)が螺入されるネジ穴439が対角線上角部に形成されているとともに、他方の対角線上角部には、遊技制御基板40の角部に嵌合する位置決め用ボス440が突設されている。なお、ケースカバー403の上面におけるネジ穴437、439に対応する箇所には、該ネジ穴437、439を所定深さに形成するためのボス437a、439aが突設されている。
また、ケースカバー403の内面における記録シート貼着部431の近傍には、遊技制御基板40と払出制御基板60とを基板対基板接続する接続用コネクタの端面を挟持するようにガイドする一対のコネクタガイド片441が内向きに突設されている。また、嵌合片417の近傍位置には、図121に示されるような複数(本実施例では4個)のネジキャップ442が一体的に設けられた一対のキャップホルダ443を吊支する一対のホルダ吊支部材444が垂設されている。
ネジキャップ442は、図121中拡大図に示されるように、キャップホルダ443の側面から延設された切断片442aを介してキャップホルダ443に一体的に取り付けられており、切断片442aを切断することによりキャップホルダ443から分離して使用できるようになっている。また、各ネジキャップ442には弾性変形可能な係止片442bが形成されており、該係止片442bを介して後述する封止片450a、450bの穴部451a、451b内に嵌合した状態で係止されるようになっている。また、キャップホルダ443には、ホルダ吊支部材444に係止可能な一対の係止片443aが形成されており、該係止片443aを介してホルダ吊支部材444に係止できるようになっている。
図119及び図120に戻って、短辺の側壁430c、430dは、凹部上面よりも上方の高さ位置まで立設されており、その外面には、前述したワンウェイネジ419を挿入可能な穴部451a、451bが形成された複数(本実施例では6個)の封止片450a、450bが、それぞれ長手方向に向けて所定間隔おきに突設されている。左右それぞれ6個の封止片450a、450bのうち、内側4個の封止片450aは、その穴部451aが取付台421に形成されたネジ穴421a(図123、図124参照)に対応する箇所に形成され、これらはメイン制御基板ケース400の基板取付板401への取り付け時に使用されるものであり、外側2個の封止片450bは、その穴部451aが封止片420に形成されたネジ穴420aに対応する箇所に形成され、これらはケース本体402の開口を閉鎖状態で封止(固着)するときに使用される。つまり、封止片450a及び取付台421は、メイン制御基板ケース400の基板取付板401への取り付け時において使用されるワンウェイネジ419や予備用ワンウェイネジ419aにて結合される結合部及び被結合部を構成しており、これら封止片450a、取付台421、ワンウェイネジ419、419aにて取り付け手段及び予備用取り付け手段が構成されている。
ケースカバー403の上面におけるこれら左右6個ずつの封止片450a、450bそれぞれの対応する箇所には、アルファベットの「A〜F」が刻印されている。本実施例では、図119中右側の封止片450a、450bに対応する箇所には上から順番に「A〜F」が刻印されており、左側の封止片450a、450bに対応する箇所には下から順番に「A〜F」が刻印されている。これらアルファベットは、1回の閉鎖あるいは取り付け時において使用する左右それぞれの封止片を特定するためのものであり、本実施例におけるアルファベットAに対応する箇所の左右の封止片450bは、遊技制御板40及び払出制御基板60をメーカーから遊技場等に発送する際に使用され、アルファベットFに対応する箇所の左右の封止片450bは、遊技制御板40及び払出制御基板60を遊技場からメーカー等に返送する際に使用される。また、アルファベットB〜Eに対応する箇所の左右の封止片450aは、メイン制御基板ケース400を基板取付板401に取り付ける際に使用される。
このように、左右の封止片450a、450bをアルファベット順に使用していくことにより、例えば遊技場の店員等の管理者が、いずれの封止片450a、450bを使用したかを容易に特定できるとともに、これらを前述した記録シート貼着部に貼着された記録シートに記録しておくことで、不正者がケースカバー403の開放やメイン制御基板ケース400の交換等を不正に行った可能性があることを容易に判別できるようになっている。
また、左右の封止片450a、450bはそれぞれの短辺における同位置に配置されており、かつ、アルファベット順が逆に刻印されていることで、極力対角線上に位置する封止片450a、450bが左右で使用されていくため、少ないネジで確実に封止及び取り付けを行うことができる。
左右3個ずつ配置される予備ネジ収容部422aに対応する箇所には、基板取付板401に形成された係止片425の係止爪425aが係止されるとともに、ケースカバー403の閉鎖時において各予備ネジ収容部422aの収容穴423に収容された予備用ワンウェイネジ419aの逸脱を防止する係止受片452が外向きに突設されている。また、左右2個ずつ配置される予備ネジ収容部422bに対応する箇所には、基板取付板401に形成された係止片426の係止爪426aが係止されるとともに、ケースカバー403の閉鎖時において各予備ネジ収容部422bの収容穴423に収容された予備用ワンウェイネジ419aの逸脱を防止する係止受片453が外向きに突設されている。
具体的には、これら係止受片452、453は、ケースカバー403にてケース本体402の開口を閉鎖した状態において、その下方に位置する各予備ネジ収容部422a、422bそれぞれの収容穴423の開口上方を被覆可能な長さを有しているため、収容穴423に差し込まれて収容された予備用ワンウェイネジ419aの頭部が収容穴423から抜け出ようとしたときに、該ワンウェインネジ419aの頭部と当接して逸脱が規制されるようになっている。
(5−31)ケースカバーの封止
次に、ケース本体402とケースカバー403との封止方法及びその状態を図121及び図122に基づいて説明すると、まず図121に示されるように、遊技制御基板40と払出制御基板60とを、それぞれの対向端辺部に設けられたコネクタC1、C2を介して基板対基板接続した状態で、遊技制御基板40の2つの角部に形成されたネジ取付穴にネジN55を取り付けるとともに、払出制御基板60の2つの角部に形成されたネジ取付穴にネジN56を取り付けた状態で、ネジN55をケースカバー403の裏面に形成されたネジ穴437に、ネジN56をネジ穴439にそれぞれ螺入するとともに、位置決め用ボス438、440を遊技制御基板40及び払出制御基板60の角部に形成された位置決め穴に嵌合させることで、遊技制御基板40及び払出制御基板60をケースカバー403の裏面に取り付ける。
次いで、まず図122(a)に示されるように、ケースカバー403にてケース本体402の開口を閉鎖する。具体的には、ケースカバー403の四隅の係止片410、411を、ケース本体402における係止片受部412、413の受入部412a、413a内に挿入してケースカバー403をケース本体402に押し当てた後、図122(b)に示されるように、ケース本体402に対してケースカバー403を図中矢印方向に向けてスライド移動させる。これにより、ケースカバー403の各嵌合片417がケース本体402の嵌合用スリット418内に嵌合されるとともに、四隅の係止片410、411が各係止受片412b、413bにそれぞれ係止される。
ここで、外側の各封止片450bの穴部451bと封止片420のネジ穴420aとが合致するため、アルファベットAに対応する左右の封止片450bの穴部451b内にワンウェイネジ419をそれぞれ挿入し、封止片420のネジ穴420a内に螺入することにより、ケース本体402の開口がケースカバー403にて開放不能に封止される。また、この状態において、各予備ネジ収容部422a、422bの上方には係止受片452、453がそれぞれ位置し、各収容穴423内に収容された予備用ワンウェイネジ419aの頭部上方が係止受片452、453により被覆するように配置されることで、予備用ワンウェイネジ419aの収容穴423からの逸脱が係止受片452、453との当接規制にて防止される(図124参照)。
(5−32)メイン制御基板ケースの取り付け
次に、このようにケース本体402とケースカバー403とにより遊技制御基板40及び払出制御基板60が被覆状態で収容されたメイン制御基板ケース400の基板取付板401への取り付け状態を、図123〜図125に基づいて説明すると、まず、図123に示されるように、メイン制御基板ケース400のケースカバー403を手前側にした状態で、メイン制御基板ケース400を左右の取付台421間に嵌め込むように、かつ、下方の長辺部を落下防止板463の上面に載置するようにして基板取付板401の前面に向けて押し込む。
そして、左右の封止片450aの下面が取付台421の上面に当接すると、係止受片452、453に対して基板取付板401の係止爪425a、426aが弾性復帰力により係止され、メイン制御基板ケース400の手前側への倒伏が防止される。これにより、メイン制御基板ケース400は、落下防止板463により下方への落下が防止されるとともに、係止爪425a、426aと係止受片425、426との係止作用により前方への倒伏が防止され、仮固定されることになる。
この仮固定の状態で、図124(a)に示されるように、左右の複数の封止片450aのうち、アルファベットのBに対応する左右の封止片450aの穴部451aに、いずれかの予備ネジ収容部422a、422bから取り出した予備用ワンウェイネジ419aを挿通し、挿通した予備用ワンウェイネジ419aをさらに取付台421の上面に形成されたネジ穴421aに螺入する。これにより、アルファベットのBに対応する封止片450bの穴部451bを挿通して封止片420のネジ穴421a内に螺入された予備用ワンウェイネジ419aにて、ケース本体402の開口を封止したケースカバー403が取付台421に取り付けられる。また、この状態において、取付台421を基板取付板401の固定板460に取り付けるためのネジN58の頭部上方に封止片420が位置し、ネジN58の頭部が被覆されるため、ネジN58を取り外すことはできないとともに、各ネジ取付穴461a内に挿通されたネジN405の頭部上方にメイン制御基板ケース400が位置して該ネジN405の頭部が被覆されるため、ネジN405を取り外して基板取付板401ごとメイン制御基板ケース400を交換されることが防止される。
また、特に図124(b)に示されるように、各予備ネジ収容部422a、422bに収容されている予備用ワンウェイネジ419aの上方が、ケースカバー403の係止受片452、453にて被覆され、予備のワンウェイネジ419aの逸脱が防止されるとともに、該係止受片452、453に係止される係止爪425a、426aを先端に有するとともに、予備ネジ収容部422a、422bの幅寸法とほぼ同様の幅寸法に形成された係止片425、426により、予備ネジ収容部422a、422bの外側面が被覆されるため、予備のワンウェイネジ419が盗難されること等が防止される。
また、予備用ワンウェイネジ419aの予備ネジ収容部422a、422bからの逸脱を規制する係止受片452、453は、メイン制御基板ケース400を基板取付板401に係止するための係合片としての係止片425、426の係止爪425a、426aが係止される被係合片として構成されていることで、メイン制御基板ケース400を基板取付板401に取り付けた状態において、係止爪425a、426aによる係止作用により、係止受片452、453が予備用ワンウェイネジ419aの逸脱を規制する規制位置(予備ネジ収容部422a、422bの上方)に確実に配置され、係止受片452、453の浮き上がり等が防止されるため、予備用ワンウェイネジ419aの予備ネジ収容部422a、422bからの逸脱が確実に防止される。また、予備用ワンウェイネジ419aの備ネジ収容部422a、422bからの逸脱を規制する部材を係止受片452、453とは別個に形成する必要がないので、メイン制御基板ケース400の構造が簡素化され、これにより製造コストを効果的に低減することができる。
以上説明したように、基板取付板401に取り付けられたメイン制御基板ケース400にあっては、封止片450a、450b等をケースカバー403から切り離すように切断したり、ケースカバー403や取付台421、基板取付板401の一部等の取り付けに関連する取り付け関連部位を破壊するなどしない限り、ケースカバー403をケース本体402から取り外して開放したり、あるいはメイン制御基板ケース400を基板取付板401から取り外す、引いては基板取付板401とともにメイン制御基板ケース400を本体枠27から取り外すなどして、内部の遊技制御基板40を例えばCPU等に不正な処理が施された不正基板にすり替えたり、CPUに不正な処理を施すといった不正行為が行うことが困難となる。よって、これら不正行為が行われたときには、取り付け関連部位が破壊されるなどしてその痕跡が確実に残り、これにより不正行為が行われたことを早期に発見することができるため、不正行為に対して早期に対処して被害を極力小さくすることができる。
また、このような取り付けが完了した後、例えば図125に示されるように、ケースカバー403の上面に形成された貼着位置決定枠432、433に端部を合わせて貼着した高粘着の封印シール415aをケース本体402の側壁409a、409bに跨るように貼着するとともに、ケースカバー403の側壁409aと基板取付板401のシール貼着面462とに跨るように高粘着の封印シール415bを貼着することで、ケースカバー403の開放及びメイン制御基板ケース400の基板取付板401からの取り付けが困難となるばかりか、仮に開放や取り外しが行われた場合には、該封印シール415a、415bが破れる等してその痕跡が残るため、不正が行われた可能性があることを早期に発見することができる。
なお、本実施例のワンウェイネジ419や予備用ワンウェイネジ419aは、周知のように、一方向の回転によってネジを螺着することができるが、逆方向に回転しようとしても回転させることができないため、そのネジを緩めることができない機能を有するネジである。したがって、ケース本体402とケースカバー403とを分離して開封するためには、例えば固着関連部位である封止片450aの切断片等を切断すること等により、ワンウェイネジ419や予備用ワンウェイネジ419aで螺着された封止片450a、450bをケースカバー403から分離するより他に手立てはない。しかして、本実施例の場合、例えば内部のROMの検査等を行うために、固着手段としてのアルファベットAに対応する封止片450b、420や、取り付け手段としてのアルファベットBに対応する封止片450aの切断片を切断(破壊)してケースを開放した場合には、検査後、予備ネジ収容部422a、422bの収容穴423に収容されていた結合手段としての予備用ワンウェイネジ419aを取り出し、切断されていない予備用取り付け手段としてのアルファベットC〜Eに対応するいずれかの封止片450aや、予備用の固着手段として形成されたアルファベットFに対応する封止片450bを利用して、前述と同様に、取り出した予備用ワンウェイネジ419aを螺着することにより、再度切断片を切断しない限りケース本体402とケース403とを分離できない状態に組付けることができる。
このように本実施例においては、封止片450aが左右に4個ずつ、詳しくは、取り付け手段としての1個の封止片450a以外に、予備用取り付け手段としての封止片450aが複数(本実施例では3個)形成されているので、メイン制御基板ケース400の基板取付板401への取り付けを、該取り付け状態を一度解除した後でも最高3回行うことができるため、何らかの要因で取り付け関連部位としての封止片450aを破壊して取り付け状態を解除した場合においても、メイン制御基板ケース400を交換することなく、予備用取り付け手段として予備ネジ収容部422a、422b内に収容されている予備用ワンウェイネジ419aを用いて再度基板取付板401に取り付けることができるため、ケースの開封に伴うコストを効果的に低減できる。
また、本実施例においては、固着手段としての封止片450b、420も左右に2個ずつ形成されているので、ケース本体402とケースカバー403との閉鎖(固着)を、該固着状態を一度解除した後でも、もう1回繰返すことができる。なお、アルファベットFに対応する封止片450b、420を用いた固着は、予備用取り付け手段として予備ネジ収容部422a、422b内に収容されている予備用ワンウェイネジ419aを兼用して行われるため、アルファベットFに対応する封止片450b、420及び予備用ワンウェイネジ419aは予備用固着手段を構成していると言える。
このような複数の封止片450a、450b、420の使用方法の一例を簡単に説明すると、本実施例のメイン制御基板ケース400においては、遊技制御板40及び払出制御基板60をメーカーから遊技場等に発送される際においては、メーカーにて予め用意されたワンウェイネジ419にてケース本体402とケースカバー403とが閉鎖されるとともに、各収容穴423内に遊技場にて使用される複数のワンウェイネジが予備用ワンウェイネジ419aとして収容される。そして、遊技場において例えば上述のような検査等のために、メーカーから遊技場への発送に使用されたアルファベットAに対応する封止片450b、420が切断されてケース本体402とケースカバー403とが開放された場合、その後はいずれかの収容穴423内から取り出された予備用ワンウェイネジ419a及びアルファベットB〜Eのいずれかに対応する封止片450aがケース本体402とケースカバー403との閉鎖及び基板取付板401への取り付けに使用される。さらに何らかの理由で遊技制御板40及び払出制御基板60を遊技場からメーカー等に返送する際には、いずれかの収容穴423内から取り出された予備用ワンウェイネジ419a及びアルファベットFに対応する封止片450b、420がケース本体402とケースカバー403との閉鎖に使用される。
さらに、封止片450a、450bに螺着されたワンウェイネジ419や予備用ワンウェイネジ419aの頭部には、ネジキャップ442が装着されるため、ワンウェイネジ419や予備用ワンウェイネジ419aの取り出しがより困難となり、引いてはケース本体402とケースカバー403との分離がより困難となる。
また、本実施例においては、払出制御基板60を収容する収容ケースを、遊技制御基板40を収容するメイン制御基板ケース400と別個に設ける必要がないので、製造コストを増加させること等なく、遊技制御基板40のみならず払出制御基板60に対する不正行為を極力防止することができる。
また、本実施例においては、ケース本体402に対するケースカバー403の固着を行う固着手段としての封止片450b、420、ワンウェイネジ419と、メイン制御基板ケース400の基板取付板401への取り付けを行う取り付け手段としての封止片450a、取付台421、予備用ワンウェイネジ419aとはそれぞれ別個に構成されていたが、例えば、ケース本体402に対するケースカバー403の固着を行う固着手段としての封止片450b、420に螺入したワンウェイネジ419を取付台421に螺入することにより、メイン制御基板ケース400を基板取付板401に取り付けることができるようにしてもよく、このように固着手段と取り付け手段とを同一部材にて構成してもよい。
また、本実施例においては、固着手段や取り付け手段の一部を構成するとともに、予備用取り付け手段の一部を構成する結合手段の一例として、ワンウェイネジ419や予備用ワンウェイネジ419aが適用されていたが、本発明にあっては、ネジ部のネジ穴への螺入作用によって固着や取り付けができるネジ部材等に限定されるものではなく、例えば係合部と被係合部との係合作用によって固着や取り付けができる係合部材等にて構成されていてもよい。
また、本実施例においては、メイン制御基板ケース400を基板取付板401に取り付けた状態において、係合片としての係止片426の先端に形成された係止片426aは、収容カバー部としての係止受片453に係止されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、収容本体部としての予備ネジ収容部422a、422bの所定箇所に係止されるようにしてもよい。
(5−33)電源基板ケース
次に、電源基板ケース300の構造を図126に基づいて説明する。図126(a)は電源基板ケース300の構造を示す分解斜視図であり、(b)は電源基板ケース取付部915に取り付けられた状態を示す縦断面図である。電源基板ケース300は、透明な合成樹脂材からなり、一面が開口する箱状に形成されたケース本体301と、該ケース本体301の開口を開閉可能なケースカバー302とで構成されている。ケース本体301の底板301a表面における角部には、電源基板163を止着するためのネジN60が螺入されるネジ穴303が対角線上の2つの角部に形成されているとともに、他方の対角線上の2つの角部には、電源基板163を位置決めするための位置決め用ボス304がそれぞれ突設されている。また、底板301aの裏面には、電源基板ケース300を電源基板ケース取付部915に取り付けるための上向きL字状の係止片305a及び下向きL字状の係止片305bが形成されている。
一方の短辺の側壁には、電源基板163の一側辺部に設けられた電源スイッチ313との干渉を回避するための切欠部306aが形成されているとともに、その下方には、電源基板163の一側辺に設けられたリセットスイッチ38のスイッチ部周りの一部を囲む枠部307aが形成されている。また、上下の長辺の側壁外面には、ケースカバー302の長辺の側壁に形成された係合穴308に係合可能な係合凸部309(図中下方の係合穴307の図示は省略する)が所定箇所に2個ずつ突設されている。
一方、ケースカバー302には、帯状の放熱用スリット310が複数形成されている。また、上方の長辺部には、電源基板163上に設けられたコネクタ(図示略)を外部に臨ませるためのコネクタ挿通口311が3箇所に形成されているとともに、上下の長辺部には前述した係合穴308がそれぞれ形成されている。短辺部における電源スイッチ313に対応する箇所には、電源スイッチ313との干渉を回避するための切欠部306bが形成されているとともに、その下方には、リセットスイッチ38のスイッチ部周りの一部を囲む枠部307bが形成されている。なお、電源基板163上には電源スイッチ313、リセットスイッチ38の他、ヒューズ312等が設けられている。
このように構成された電源基板ケース300は、図126(a)に示されるように、電源基板163をネジN60にてケース本体301に止着した後、ケース本体301の開口に向けてケースカバー302を嵌め込むことで、係合穴307内に係合凸部309が嵌合されてケース本体301とケースカバー302とが一体化され、電源基板163が被覆された状態で収容される。そして、電源基板ケース300は、下部機構板900の側方(図126(b)中手前側)に形成された開口から下部機構板900の中央に向けて挿通した後、ケース本体301の背面に突設された係止片305a、305bを電源ユニット取付部915に形成された係合穴914a、914b(図114参照)内に嵌合し、係合穴914a、914bから右側に向けて延設されたスライド溝914c(図114参照)に係止片305a、305bを挿通させたままスライド移動させることで、電源ユニット取付部915に形成された弾性変形可能な係止片916(図114参照)が電源基板ケース300の一側端に係止され、電源ユニット取付部915に取り付けられる。
(6)下部前面扉
次に、上皿12及び各種操作ボタンが設けられる上皿受部4を有する下部前面扉29の構造を、図127〜図129に基づいて説明する。図127は上皿受部4の構造を示す分解斜視図であり、図128は上皿表カバー1001を示す背面図であり、図129は上皿裏カバー1002を示す背面図であり、図130は上皿裏カバー1002への部材の組み付け状況を示す分解斜視図であり、図131(a)は上皿12における通常時の球の流れを示す概略背面図であり、(b)は上皿12における球抜き時の球の流れを示す概略背面図であり、図132(a)は整流部12bを示す断面図であり、(b)はスピーカ53aと上皿表カバー1001との関係を示す要部拡大断面図である。
上受皿部4は、図127に示されるように、上皿12を形成する上皿部材1000と、上皿部材1000の前面を被覆するとともに、各種ボタン5〜8、カードユニット操作パネル1003や取込装置取付ユニット1004が配設される上皿表カバー1001と、上皿表カバー1001の背面を被覆する上皿裏カバー1002と、から主に構成されている。
(6−1)上皿表カバー
上皿表カバー1001は、図127及び図128に示されるように、上皿受部4及び取込装置100が配設される右側下半部がそれぞれ前方に向けて膨出する膨出部1001aが形成されており、該膨出部1001aの上面には、1BETボタン5を有する1BETボタンユニット1500を配置するための嵌合穴1005、MAXBETボタン6を有するMAXBETボタンユニット1600を配置するための嵌合穴1006、スタートボタン7を有するスタートボタンユニット1700を嵌合するための嵌合穴1007が開設されているとともに、上皿部材1000を配設するための切欠部1009と、透明な合成樹脂材からなる残存球透視窓32を配置するための切欠部1010と、カードユニット操作パネル1003を配設するための切欠部1028が形成されている。なお、1BETボタン5の操作ボタン上面は、特に図示しないが球面状に凹設されている。
膨出部1001aの前面には、ストップボタン8L、8C、8Rを有するストップボタンユニット1800L、1800C、1800Rを配置するための横長のストップボタン配置部1011が凹設されており、該ストップボタン配置部1011には、ストップボタンユニット1800L、1800C、1800Rを配置するための嵌合穴1008L、1008C、1008Rが左右方向に向けて等間隔おきに配設されている。また、ストップボタン配置部1011の前面には、各ストップボタンユニット1800L、1800C、1800Rを挿通可能な挿通穴1012L、1012C、1012Rを有し、ストップボタン8L、8C、8Rの周囲を装飾するパンチングメタル板1012と、各ストップボタンユニット1800L、1800C、1800Rを挿通可能な挿通穴1013L、1013C、1013Rを有し、パンチングメタル板1012の前面を透視可能な状態で保護する透明カバー1013と、該透明カバー1013の前面周囲を装飾する装飾枠1014と、が配設され、これらパンチングメタル板1012及び透明カバー1013は、その前方に配置される装飾枠1014が、上皿表カバー1001の背面に形成されたネジ取付穴1041から挿通されるネジN61により止着されることにより取り付けられる。なお、装飾枠1014の左右辺部には後向きの係止片1014aが突設されており、上皿表カバー1000に形成された係止片挿通穴1034内に挿通して係止されることで仮止めできるようになっている。
上皿表カバー1001の背面左右辺部及び下辺部には、上皿裏カバー1002を背面側から止着するための3本のネジN62が螺入されるネジ穴1015、3本のネジN63が螺入されるネジ穴1016、3本のネジN64が螺入されるネジ穴1017がそれぞれ所定箇所に複数形成されているとともに、ネジ穴1015、1017の近傍には、後述する上皿LED左レンズ/上皿LED右レンズ1036L、1036Rそれぞれの内側に突設された前向きの位置決め片1036aの先端が嵌合される位置決め穴1034が形成されている。また、嵌合穴1008L、1008C、1008Rの近傍及びその側方には、上皿部材1000を背面側から止着するための4本のネジN65が螺入されるネジ穴1018が形成されている。なお、右側のネジ穴1018の下方には、配線押さえ1019を止着するためのネジN66が螺入されるネジ穴1020が形成されている。
また、図中向かって左側の取込装置100の配置位置周囲には、該取込装置100を着脱自在に取り付けるための取込装置取付ユニット1004を背面側から止着するための4本のネジN67が螺入されるネジ穴1021が形成されているとともに、これら4つのネジ穴1021にて囲まれる取込装置取付部の下方には、取込装置100から排出されるパチンコ球を落下可能とするための切欠部1027が形成されている。
嵌合穴1008L、1008C、1008Rの下方には、複数の放音孔53bからなる略円形の放音部53が形成されているとともに、該放音部53の背面周囲は、略円筒状の筒状壁1022にて被覆されており(図132参照)、該筒状壁1022の内部に放音路53cが形成されている。この筒状壁1022の後端は、図132に示されるように、後述する上皿裏カバー1002の前面に当接する位置まで延設されている。また、筒状壁1022の左上部には、上皿部材1000の取付部との干渉を避けるための凹部1022aが凹設されている。
また、取込装置取付ユニット1004は、背面及び下面が開口する箱状に形成されており、取込装置100を背面側から装着できるようになっており、取込装置100から排出されたパチンコ球はそのまま鉛直下方に落下されるようになっているとともに、上部壁には取込装置100に供給されるパチンコ球を受け入れるための切欠部1023が形成されている。また、左右壁には、嵌合された取込装置100を押さえるための装置押さえ1024がネジN68を介して回転自在に止着されており、該装置押さえ1024を回動させることにより、取込装置100を取り付け、取り外しできるようになっている。さらに前面壁の前面側には、取込装置100に対する外部からの電波による不正行為を防止するための電波遮蔽板1025を係止するとともに、取込装置100から延出される配線を係止するための上向きのフック片1026が突設されている。
カードユニット操作パネル1003の表面には、球貸ボタン19の配設凹部1038aと、返却ボタン20の配設凹部1038bと、精算ボタン10の配設凹部1038cと、配設凹部1038aと配設凹部1038bとの間に配置される残額表示部18と、が設けられており、その下面には、球貸スイッチ19a、返却スイッチ20a及び残額表示器18aが配設される残額表示基板167がネジN75により止着されているとともに、精算スイッチ10aが配設されるスイッチ基板168がネジN76により止着されている。また、前端辺には、残存球透視窓32が嵌合される切欠部1039が形成されている。
上皿部材1000は、その前壁上端縁を上皿表カバー1001の切欠部1009に嵌合させた状態で、ネジN65をネジ穴1018に螺入することで、上皿表カバー1001の背面上部に止着される。上皿部材1000における貯留部12aの底面を構成する底板1000a(図131参照)は、整流部12bに向けて下方に傾斜するように形成されているとともに、整流部12bの底面付近は切り欠かれており、該整流部12bの底面は、取込装置100に供給するパチンコ球を3列で流下させるための仕切板1030、1031と、これら仕切板1030、1031にて仕切られる3列の流下通路底面を構成する細長帯状のメタルシュート1029a〜1029cとから構成される。なお、仕切板1030の反対側の側面を構成する後述する上皿裏カバー1002の前面所定箇所には、合成樹脂製の保護シート1029dが貼着されており、整流部12bを流下するパチンコ球との摺接時における摩擦抵抗を効果的に抑制してパチンコ球をスムーズに流下させるようになっている。
メタルシュート1029aは、仕切板1030の折片1030aの上面に載置された状態でネジN71により止着され、メタルシュート1029bは、仕切板1031の折片1031aの上面に載置された状態でネジN70により止着され、メタルシュート1029cは、前記ネジN70により止着される仕切板1031と上皿部材1000との間に挟持された状態で取り付けられる。なお、仕切板1030はネジN71により上皿部材1000に止着され、仕切板1031はネジN70により上皿部材1000に止着される。
また、仕切板1030、1031の取込装置100側の端部には、取込準備球通路110の屈曲部を構成するとともに、パチンコ球を下方に向けて屈曲させるためのカバー片1030b、1031bが、各通路に張り出すように形成されている。なお、このカバー片1030b、1031bは、取り付け状態において残存球透視窓32の下方に配置されるようになっており、該カバー片1030b、1031bを含めた仕切板1030、1031は、透明な合成樹脂材にて一体的に成形されていることで、カバー片1030b、1031bを透してその下方を流下するパチンコ球、つまり取込準備球通路110内に残存するパチンコ球を、上方の残存球透視窓32を透して視認することができる。
これら各メタルシュート1029a〜1029cの流下方向の端部側には、球抜き通路120の一部を構成する球抜き通路カバー1032が、ネジN72を介して上皿表カバー1001に止着されている。球抜き通路カバー1032の上面及び背面は開口されており、該上面開口にて前述した流出口121が形成される。また、この上面開口(流出口121)は、前述した開閉シャッタ122にて開閉されるようになっている。また、上皿部材1000におけるメタルシュート1029a〜1029cの下方には、操作部中継基板153が2本のネジN73により止着されている。
(6−2)上皿裏カバー
上皿裏カバー1002の前面には、上皿表カバー1001がネジN62、63、64を介して止着されるとともに、該上皿表カバー1001の左右側には、上皿LED左基板152L、上皿LED右基板152Rと、上皿LED左ベース1037L、上皿LED右ベース1037Rと、上皿LED左レンズ1036L、上皿LED右レンズ1036Rと、上皿LED左飾り1035L、上皿LED右飾り1035Rと、がそれぞれ取り付けられる。さらに上皿LED左基板152Lの背面には、前述した本体枠27の前面左側下部に設けられたヒンジ金具290(図77参照)に枢支され、上皿裏カバー1002及び上皿表カバー1001にて主に構成される下部前面扉29を、左端辺を中心に回動自在に枢支するためのヒンジ金具1040が取り付けられる。
具体的に説明すると、ヒンジ金具1040は、上皿裏カバー1002の背面左側から挿通される5本のネジN77により、上皿裏カバー1002の前面左側に止着される。ヒンジ金具1040の下端には、ヒンジ金具290の下端に設けられる上向きの枢軸290aに挿入される軸受穴1040aが形成されているとともに、上部には、ヒンジ金具290の上端に設けられる軸受穴290bに挿入される枢軸1041が、上下方向に向けて摺動自在に支持されている。枢軸1041は、特に詳細な図示はしないが下端が後向きに屈曲される側面視L字形状をなし、その後端には、一端がヒンジ金具1040の上部背面に取り付けられたコイルバネ(図示略)の他端が取り付けられて常時上方に向けて付勢されており、前記ヒンジ金具290への連結時において枢軸1041が前記コイルバネの付勢力に抗して下方に移動して上端が退避することにより、ヒンジ金具290の軸受穴290b内に挿入できるようになっている。
ヒンジ金具1040の前面左側には、上皿LED左飾り1035Lが、5本のネジN77のうち上下2本のネジN77と、ヒンジ金具1040の中央背面から挿通されるネジN78にて止着されて被覆される。さらにこの上皿LED左飾り1035Lの内側には、透明な合成樹脂材からなる上皿LED左レンズ1036Lが配置される。この上皿LED左レンズ1036Lの内部には、基板上の3つのLEDを前方に臨ませる3つの穴が上下方向に形成された上皿LED左ベース1037Lが嵌合され、その背面側からは、上皿LED左基板152LがネジN79を介して止着される。また、この上皿LED左レンズ1036Lの内側面には、上皿表カバー1001を止着するための3本のネジN62が挿通可能な挿通穴が形成された取付片(上皿LED右レンズ1036R参照)が内向きに突設されており、これらネジN62にて上皿裏カバー1002に取り付けられるとともに、外側面には、隣接配置される上皿LED左飾り1035Lに形成された嵌合穴(図示略)に嵌合される前後方向を向く位置決め片1036bが形成されており、互いに隣接した状態で固定できるようになっている。
一方、ヒンジ金具1040の前面右側には、上皿LED右飾り1035Rが上下2本のネジN80にて止着される。さらにこの上皿LED右飾り1035Rの内側には、透明な合成樹脂材からなる上皿LED右レンズ1036Rが配置される。この上皿LED右レンズ1036Rの内部には、基板上の3つのLEDを前方に臨ませる3つの穴が上下方向に形成された上皿LED右ベース1037Rが嵌合され、その背面側からは、上皿LED右基板152RがネジN81を介して止着される。また、この上皿LED右レンズ1036Rの内側面には、上皿表カバー1001を止着するための3本のネジN64が挿通可能な挿通穴が形成された取付片1036cが内向きに突設されており、これらネジN64にて上皿裏カバー1002に取り付けられるとともに、外側面には、隣接配置される上皿LED右飾り1035Rに形成された嵌合穴(図示略)に嵌合される前後方向を向く位置決め片(上皿LED左レンズ1036L参照)が形成されており、互いに隣接した状態で固定できるようになっている。
上皿裏カバー1002は、主に図129及び図130に示されるように、図中左側に取込装置100を取り付けるための下向きに開口する取込装置用切欠部1045が形成されているとともに、該取込装置用切欠部1045の右上角部からは、開閉シャッタ122を前面側に挿通させるための開閉シャッタ挿通用溝1046が右側に向けて連設されている。開閉シャッタ挿通用溝1046の下方には、該上皿裏カバー1002の前面側に設けられる流出口121から流出して球抜き通路カバー1032(図127参照)にて形成される球抜き通路120内を流下するパチンコ球を背面側に移すための球抜き通路開口1047が形成されているとともに、その下部には球抜き通路開口1047を通過したパチンコ球を後方に移すための傾斜面1048aを上端に有する流路台1048が後方に向けて膨出するように形成されている。
これら開閉シャッタ挿通用溝1046、球抜き通路開口1047、流路台1048の周囲には、球抜き通路120の一部を形成する球抜き通路カバー1049を背面側から止着するための4本のネジN85が螺入されるネジ穴1050が4箇所に形成されており、該球抜き通路カバー1049にて上皿裏カバー1002の背面に球抜き通路120が形成されるようになっている。球抜き通路カバー1049の上部には、開閉シャッタ122の後部122aを収容可能な左右方向に延びるシャッタ収容部1049aが形成されており、シャッタ収容部1049a内において開閉シャッタ122の後部122aが左右方向に移動自在に支持される。また、シャッタ収容部1049aの上面には、球抜きレバー21から下方に垂下された連係片21aの下端を挿通可能な切欠部1049bが形成されている。
球抜き通路カバー1049の上方には、球抜きレバー21を前面側に挿通可能とする球抜きレバー挿通口1051が形成されており、該球抜きレバー挿通口1051の左右には、球抜きレバー21の本体部21aを左右方向に摺動自在に収容支持する球抜きレバーカバー1052を止着するためのネジN86が螺入されるネジ穴1053が形成されている。球抜きレバー21は、球抜きレバーカバー1052内に収容されるコイルバネ1054により本体部21aが常時取込装置100側に向けて付勢されるとともに、本体部21aの下面から垂下される垂下片21bの下端は、切欠部1049b内を挿通して下方のシャッタ収容部1049a内に収容された開閉シャッタ122の後部122a上面に形成された係合凹部122b内に嵌合される。
このように、球抜きレバー21と開閉シャッタ122とは、図132(a)(b)に示されるように、垂下片21bが嵌合凹部122b内に嵌合されることで連係されるため、球抜きレバー21の操作により開閉シャッタ122が開閉シャッタ挿通用溝1046内を移動して、流出口121が開閉されることになる。詳しくは、通常時においては、図132(a)に示されるように、本体部21aがコイルバネ1054により取込装置100側に付勢されていることで、流出口121は開閉シャッタ122にて閉塞されているため、上皿12のパチンコ球は流出口121上を流下して取込準備球通路110を介して取込装置100内に流入する。また、球抜きレバー21が図132(b)中矢印で示される方向(コイルバネ1054の付勢力に抗する方向)に移動操作されると、球抜きレバー21の移動に応じて開閉シャッタ122が移動され、流出口121が開放されるため、上皿12のパチンコ球は流出口121内に落下し、取込準備球通路110及び取込装置100を経由することなく、球抜き通路120内を流下して上皿裏カバー1002の背面側に流下し、最終的に下皿11に返却される。
また、図132(a)及び図5に示されるように、整流部12bに形成される3条のパチンコ球の流下通路のうち上皿裏カバー1002側の流下通路は、通路長さが最長で、かつ流下底面が最も低い位置に配置されているとともに、上皿裏カバー1002の前面には保護シート1029dが貼着されていることで、上皿裏カバー1002の前面との接触によるパチンコ球の滞留が効果的に防止されている。
取込装置用切欠部1045の反対側には、図132(b)に示されるようにスピーカ53aの前部に設けられるスピーカカバー342が嵌合されるスピーカ嵌合穴1055が形成されている。また、スピーカ嵌合穴1055の前端左上部には、上皿表カバー1001に形成される筒状壁1022の外周に形成された凹部1022aの後端面を閉塞するための蓋板部1055aが内向きに突設されている。
スピーカ嵌合穴1055の右側上方には、上皿表カバー1001に配設される各種ボタンから延出される配線を背面側に挿通させるための配線挿通口1056と、上皿裏カバー1002の前面側の配線状況等を確認するための横長長方形状の配線確認窓1057が2箇所に形成されている。また、配線挿通口1056の右側には、上皿LED左基板152Lから延出される配線を背面側に挿通させるための配線挿通口1058が形成されているとともに、さらにその右側には、ヒンジ金具1040の背面に設けられる前述した図示しないコイルバネの状況を確認するためのバネ確認窓1059が形成されている。これら配線挿通口1056、1058及びバネ確認窓1059の周囲には、補強用板金1060を背面側から止着するための6本のネジN87が螺入されるネジ穴1061が形成されている。なお、配線挿通口1058の下部には、図示しないワイヤラグ及びアース部材を止着するためのネジ穴が先端に形成された配線用ボス1041が突設されている。
配線確認窓1057の上方には、前述した払出球誘導通路208a内を流下してきたパチンコ球を上皿12内に払い出すための連通口13が形成されており、該連通口13の左右側には、後端が本体枠27に形成される球連通路285bの前端に当接する球連通路カバー285aを背面側から止着するためのネジN88が螺入されるネジ穴1062が形成されている。つまり、下部前面扉29が閉鎖位置にあるときは、本体枠27に形成される球連通路285bの前面開口と連通口13とが、球連通路カバー285aを介して連通され、払出装置200にて払い出されたパチンコ球が連通口13から上皿12に流出されるようになっている。
取込装置用切欠部1045の左側には、係止部材236を止着するためのネジN89が螺入されるネジ穴1063が上下に形成されるとともに、それらの間には、係止部材236を位置決めするための位置決め用ボス1064が突設されている。なお、上部のネジ穴1063と位置決め用ボス1064との間には、開口1065が形成されているとともに、その左側には、上皿LED右基板152Rから延出される配線を背面側に挿通させるための配線挿通口1066が形成されている。
背面上部には、前述したように、上端に前向きの折り曲げ片239aが形成されたパネル受け板金239を止着するための5本のネジN90がそれぞれ螺入されるネジ穴1067が形成されているとともに、うち2箇所のネジ穴1067の近傍には、位置決め用の位置決め用ボス1068が突設されている。なお、パネル受け板金239の略中央には、球抜きレバーカバー1052との干渉を回避するための嵌合穴239bが形成されているとともに、右側には球連通路カバー285aとの干渉を回避するための切欠部239cが形成されている。
背面左右辺部には、該上皿裏カバー1002を上皿表カバー1001の背面に止着するための前述したネジN62、64が取り付けられるネジ取付穴1069、1070が形成されているとともに、下辺部にはネジN63が取り付けられるネジ取付穴1071が形成されている。また、上皿LED左飾り1035Lを止着するためのネジN77が取り付けられるネジ取付穴1072と、上皿LED右飾りを止着するためのネジN80が取り付けられるネジ取付穴1073とがそれぞれ形成されている。
(6−3)スピーカ放音穴
以上説明したように、下部前面扉29は、図132(b)に示されるように、上皿表カバー1001の背面に上皿裏カバー1002を取り付けることで、膨出部1001a内部に各種ボタンや取込装置100を配設するための空間部が形成されるようになっているとともに、本体枠27の前面下部に取り付けられるスピーカ53aの前方には、スピーカ53aから出力される音を放音孔53bから放音させる放音路53cが形成されるようになっている。
具体的には、上皿表カバー1001の放音部53の背面から突設される筒状壁1022の後端が上皿裏カバー1002の前面におけるスピーカ嵌合穴1055の周縁部に当接することで、スピーカ嵌合穴1055と筒状壁1022とにより放音路53cが形成される。このようにスピーカ53a本体が、放音部53が形成される上皿表カバー1001とは別個に形成される本体枠27側に配設されていても、下部前面扉29が閉鎖位置に位置したときに、スピーカ53aの前方が放音路53cにより被覆されるため、例えば上皿表カバー1001の外部から放音孔53bを介して下部前面扉29の内部に針金等の異物を挿通したとしても、放音路53cの周囲は筒状壁1022にて覆われていることで、針金の先端を放音路53c以外の箇所に侵入させることはできないため、ゲームの進行に関連する各種操作ボタン5〜7や、本体枠27におけるスピーカ53aの配置位置以外の箇所に配置される各種基板や装置類に何らかの不正行為を行うことを困難とすることができるため、不正行為を効果的に防止することができる。
(6−4)MAXBETボタンユニット
次に、MAXBETボタン6を形成するMAXBETボタンユニット1600の構成を図133に基づいて説明する。
MAXBETボタンユニット1600は、本体部を構成する筒状体1601と、筒状体1601内部に軸心方向に摺動自在に嵌挿される操作ボタン部1602と、操作ボタン部1602を前方に向けて付勢するコイルバネ1603と、筒状体1601における操作ボタン部1602の反対側の開口に装着されるスイッチ基板1604と、から主に構成されている。
筒状体1601における下部側の小径筒部外周面には、軸心方向に延びる帯状の平面部1601a、1601bがそれぞれ対向配置されている(反対側の平面部1601a、1601bは図示されていない)。互いに対向する2つの平面部1601aには、スイッチ基板1604を係止するための内向きの係止爪1605aを下端に有する係止片1605が切欠溝を介して弾性変形自在に形成されているとともに、他方の2つの平面部1601bには、嵌合穴1006の後端縁部に係止される外向きの係止爪1606aを下端に有する係止片1606が切欠溝を介して弾性変形自在に形成されている。また、2つの係止片1606の基端部には、後述するボタン本体1609を逸脱不能に係止するための係止穴1610がそれぞれ形成されている。
筒状体1601の上端縁部には、嵌合穴1006の開口縁部に係止される外向きのフランジ部1607が環状に形成されるとともに、このフランジ部1607の下面所定箇所には、嵌合穴1006の開口縁部に形成される位置決め用凹部1006a(図127参照)に嵌合する位置決め用ボス1608が突設されている。
操作ボタン部1602は、筒状のボタン本体1609と、ボタン本体1609の前端開口を閉塞するように装着される蓋部材1611と、から構成される。蓋部材1611の前面1611aは遊技者により押圧される操作部を構成しており、その前面はスイッチ基板1604に取り付けられるMAXBETボタンLED1612からの光を前方に透過すべく透明な合成樹脂材にて形成されている。
蓋部材1611は、ボタン本体1609の外周面の対向位置にそれぞれ形成された凸部1613に対応する箇所に形成された穴部1614に該凸部1613に係止させることで、ボタン本体1609と一体化されて操作ボタン部1602が形成されるようになっている。また、ボタン本体1609と蓋部材1611との間には、MAXBETボタンLED1612からの光を前方に透過するとともに、筒状体1601内部を前方から視認不能とするために乳白色に着色されるとともに、「MAXBET」なる文字が描かれた透光板1615が内蔵される。
ボタン本体1609の外周面には、筒状体1601の係止穴1610に係脱される外向きの係止爪1616aを下端に有する係止片1616が、切欠溝を介して弾性変形自在に形成されている。よって、筒状体1601内に嵌挿した際においてコイルバネ1603により上方に付勢される操作ボタン部1602は、係止爪1616aと係止穴1610との係止作用により操作ボタン部1602の筒状体1601からの逸脱が規制され、また、操作ボタン部1602がコイルバネ1603の付勢力に抗して押圧された際において、筒状体1601内に形成された図示しない規制部により後方移動が規制されるようになっている。
さらにボタン本体1609には、コイルバネ1603の付勢力に抗して後端位置まで押圧された際において、操作ボタン部1602の押圧操作がスイッチ基板1604に取り付けられた上向きコ字状のMAXBETスイッチ6aの投・受光部間に遊挿される遮蔽片1617が下向きに垂下されている。この遮蔽片1617がMAXBETスイッチ6aの投・受光部間に遊挿されて光を遮蔽することにより、操作ボタン1602の押圧操作が検出される。
スイッチ基板1604は、上面にMAXBETボタンLED1612及びMAXBETスイッチ6a及びコネクタ1620が取り付けられており、係止爪1605aに係止されることで筒状体1601の下端開口に装着される。また、外周縁部には、一方の係止爪1606aとの干渉を避けるための切欠部1618が形成されているとともに、前記コネクタ1620から延出される配線を挿通するための配線凹部1619が形成されている。
このように、MAXBETボタンユニット1600は単体のユニットとして構成され、嵌合穴1006内に挿入されることにより上皿表カバー1001に装着されるようになっている。
(6−5)スタートボタンユニット
次に、スタートボタン7を形成するスタートボタンユニット1700の構成を図134に基づいて説明する。
スタートボタンユニット1700は、本体部を構成する筒状体1701と、筒状体1701内部に軸心方向に摺動自在に嵌挿される操作ボタン部1702と、操作ボタン部1702を前方に向けて付勢するコイルバネ1703と、筒状体1701における操作ボタン部1702の反対側の開口に装着されるスイッチ基板1704と、から主に構成されている。
筒状体1701における下部側の小径筒部外周面には、軸心方向に延びる帯状の平面部1701a、1701bがそれぞれ対向配置されている(反対側の平面部1701a、1701bは図示されていない)。互いに対向する2つの平面部1701b下部には、スイッチ基板1704を係止するための内向きの係止爪1705aを下端に有する係止片1705(反対側の係止片1705及び係止爪1705aは図示略)が切欠溝を介して弾性変形自在に形成されているとともに、上部には、嵌合穴1007の後端縁部に係止される外向きの係止凸部1706が出没自在に形成されている。また、2つの平面部1701aには、後述するボタン本体1709を逸脱不能に係止するための係止穴1710(反対側の係止穴1710は図示略)がそれぞれ形成されている。
筒状体1701の上端縁部には、嵌合穴1007の開口縁部に係止される外向きのフランジ部1707が環状に形成されるとともに、このフランジ部1707の下面所定箇所には、嵌合穴1007の開口縁部に形成される位置決め用凹部1007a(図127参照)に嵌合する位置決め用ボス1708が突設されている。
操作ボタン部1702は、筒状のボタン本体1709と、ボタン本体1709の前端開口を閉塞するように装着される蓋部材1711と、から構成される。蓋部材1711の前面1711aは遊技者により押圧される操作部を構成しており、その前面はスイッチ基板1704に取り付けられるスタートボタンLED1712からの光を前方に透過すべく透明な合成樹脂材にて形成されている。
蓋部材1711は、ボタン本体1709の外周面の対向位置にそれぞれ形成された凸部1713に対応する箇所に形成された穴部1714に該凸部1713に係止させることで、ボタン本体1709と一体化されて操作ボタン部1702が形成されるようになっている。また、ボタン本体1709と蓋部材1711との間には、スタートボタンLED1712からの光を前方に透過するとともに、筒状体1701内部を前方から視認不能とするために乳白色に着色されるとともに、「START」なる文字が描かれた透光板1715及び台紙1722が内蔵される。
ボタン本体1709の外周面には、筒状体1701の係止穴1710に係脱される外向きの係止爪1716aを下端に有する係止片1716が、切欠溝を介して弾性変形自在に形成されている。よって、筒状体1701内に嵌挿した際においてコイルバネ1703により上方に付勢される操作ボタン部1702は、係止爪1716aと係止穴1710との係止作用により操作ボタン部1702の筒状体1701からの逸脱が規制され、また、操作ボタン部1702がコイルバネ1703の付勢力に抗して押圧された際において、筒状体1701内に形成された図示しない規制部により後方移動が規制されるようになっている。
さらにボタン本体1709には、コイルバネ1703の付勢力に抗して後端位置まで押圧された際において、操作ボタン部1702の押圧操作がスイッチ基板1704に取り付けられた上向きコ字状のスタートスイッチ7aの投・受光部間に遊挿される遮蔽片1717が下向きに垂下されている。この遮蔽片1717がMAXBETスイッチ7aの投・受光部間に遊挿されて光を遮蔽することにより、操作ボタン1702の押圧操作が検出される。また、側周面には係止凸部1706との干渉を避けるための切欠凹部1721が対向位置に形成されている。
スイッチ基板1704は、上面にスタートボタンLED1712及びスタートスイッチ7a及びコネクタ1720が取り付けられており、係止爪1705aに係止されることで筒状体1701の下端開口に装着される。また、外周縁部には、一方の係止爪1706aとの干渉を避けるための切欠部1718が形成されているとともに、前記コネクタ1720から延出される配線を挿通するための配線凹部1719が形成されている。
このように、スタートボタンユニット1700は単体のユニットとして構成され、嵌合穴1007内に挿入されることにより上皿表カバー1001に装着されるようになっている。
(6−6)ストップボタンユニット
次に、ストップボタン8L、8C、8Rを形成するストップボタンユニット1800の構成を図135に基づいて説明する。
ストップボタンユニット1800は、本体部を構成する筒状体1801と、筒状体1801内部に軸心方向に摺動自在に嵌挿される操作ボタン部1802と、操作ボタン部1802を前方に向けて付勢するコイルバネ1803と、筒状体1801における操作ボタン部1802の反対側の開口に装着されるスイッチ基板1804と、から主に構成されている。
筒状体1801における下部側の小径筒部外周面には、軸心方向に延びる帯状の平面部1801a、1801bがそれぞれ対向配置されている(反対側の平面部1801a、1801bは図示されていない)。互いに対向する2つの平面部1801aには、スイッチ基板1804を係止するための内向きの係止爪1805aを下端に有する係止片1805が切欠溝を介して弾性変形自在に形成されているとともに、他方の2つの平面部1801bには、嵌合穴1008の後端縁部に係止される外向きの係止爪1806aを下端に有する係止片1806が切欠溝を介して弾性変形自在に形成されている。また、2つの係止片1806の基端部には、後述するボタン本体1809を逸脱不能に係止するための係止穴1810がそれぞれ形成されている。
筒状体1801の上端縁部には、嵌合穴1008の開口縁部に係止される外向きのフランジ部1807が環状に形成されるとともに、このフランジ部1807の下面所定箇所には、嵌合穴1008の開口縁部に形成される位置決め用凹部1008a(図127参照)に嵌合する位置決め用ボス1808が突設されている。
操作ボタン部1802は、筒状のボタン本体1809と、ボタン本体1809の前端開口を閉塞するように装着される蓋部材1811と、から構成される。蓋部材1811の前面1811aは遊技者により押圧される操作部を構成しており、その前面はスイッチ基板1804に取り付けられるストップボタンLED1812からの光を前方に透過すべく透明な合成樹脂材にて形成されている。
蓋部材1811は、ボタン本体1809の外周面の対向位置にそれぞれ形成された凸部1813に対応する箇所に形成された穴部1814に該凸部1813に係止させることで、ボタン本体1809と一体化されて操作ボタン部1802が形成されるようになっている。また、ボタン本体1809と蓋部材1811との間には、ストップボタンLED1812からの光を前方に透過するとともに、筒状体1801内部を前方から視認不能とするために乳白色に着色される透光板1815が内蔵される。
ボタン本体1809の外周面には、筒状体1801の係止穴1810に係脱される外向きの係止爪1816aを下端に有する係止片1816が、切欠溝を介して弾性変形自在に形成されている。よって、筒状体1801内に嵌挿した際においてコイルバネ1803により上方に付勢される操作ボタン部1802は、係止爪1816aと係止穴1810との係止作用により操作ボタン部1802の筒状体1601からの逸脱が規制され、また、操作ボタン部1802がコイルバネ1603の付勢力に抗して押圧された際において、筒状体1801内に形成された図示しない規制部により後方移動が規制されるようになっている。
さらにボタン本体1809には、コイルバネ1803の付勢力に抗して後端位置まで押圧された際において、操作ボタン部1802の押圧操作がスイッチ基板1804に取り付けられた上向きコ字状のストップスイッチ8aの投・受光部間に遊挿される遮蔽片1817が下向きに垂下されている。この遮蔽片1817がストップスイッチ8aの投・受光部間に遊挿されて光を遮蔽することにより、操作ボタン1802の押圧操作が検出される。
スイッチ基板1804は、上面にストップボタンLED1812及びストップスイッチ8a及びコネクタ1820が取り付けられており、係止爪1805aに係止されることで筒状体1801の下端開口に装着される。また、外周縁部には、一方の係止爪1806aとの干渉を避けるための切欠部1818が形成されているとともに、前記コネクタ1820から延出される配線を挿通するための配線凹部1819が形成されている。
このように、MAXBETボタンユニット1800は単体のユニットとして構成され、嵌合穴1008内に挿入されることにより上皿表カバー1001に装着されるようになっている。
(6−7)取込装置
次に、取込装置100の構造を図136〜図140に基づいて説明する。図136(a)は取込装置100を左斜め前方から見た状態を示す斜視図であり、(b)は取込装置100を右斜め前方から見た状態を示す斜視図であり、図137は取込装置100を示す背面図、左右側面図、平面図、底面図であり、図138は取込装置100の内部構造を示す分解斜視図であり、図139は球通路の状態を示す左側面図であり、図140(a)は取込動作時における状態を示す図139のA−A断面図、(b)は返却動作時における状態を示す図139のA−A断面図である。
取込装置100は、図136及び図137に示されるように、透明な合成樹脂材により形成された正面ケース1100及び背面ケース1101と、正面ケース1100と背面ケース1101との間に挟持される中ケース1102、1103とを3本のネジN100(図138参照)にて互いに一体化することにより、一部に切欠部1104を有する箱状に構成され、上面には3条の取込準備球通路110に連通する球供給口1105a、1105b、1105cが前後方向に向けて並設されているとともに、下面には、取込球誘導通路108に連通する前後の取込球排出口1106a、1106bと、返却球誘導通路109に連通する前後の返却球排出口1107a、1107bとがそれぞれ並設されている。
図136(a)に示されるように、正面ケース1100の表面下部には、内部の通路壁を構成するための凹部1108が形成されている。また、図136(b)に示されるように、背面ケース1101の表面には、取込モータ101の回転軸101aの一端を外部に挿通可能な挿通穴1109aを有する円形の操作用凹部1109が凹設されており、挿通穴1109aを介して外部に挿通された回転軸101aの一端を摘んで操作用凹部1109の下方に刻印された矢印1110の方向に回転させることで、例えば取込装置100の故障時やメンテナンス時等において、取込装置100内のパチンコ球を手操作で取込球排出口1106a、1106bまたは返却球排出口1107a、1107bから排出させることができるようになっている。
操作用凹部1109の右側には、取込装置100の製造者や型式等が刻印される型式刻印部1112が凹設されているとともに、スプロケット106a、106bの回転軸受用ボス1111が内向きに凹設されている。また、操作用凹部1109の下方には開口1113が形成されており、該開口を介して振分ソレノイド102の側面が外面に露呈されるようになっている。
また、取込装置100の右側面における切欠部1104の下方には、第1取込球検出スイッチ104、流路検出スイッチ115、回転センサ116が搭載される投入センサ基板155(図138参照)から延出される配線を中継する投入中継基板154の背面に設けられるコネクタ(図示略)を臨ませるためのコネクタ挿通口1116が形成されている。
図138に示されるように、背面ケース1101と中ケース1103との間には、投入センサ基板155、取込モータ101、振分ソレノイド102及び取込モータ101の回転をスプロケット106a、106bに伝達するためのギヤ1117、リンク部材124等が配設される配設空間部が形成されるようになっている。投入センサ基板155は、2本のネジN101を介して背面ケース1101の内面に止着され、取込モータ101は、絶縁カバー1118とともに背面ケース1101と中ケース1103との間に配置されるとともに、配置された状態において、背面側に突設された回転軸101aの基部に固着されたギヤ101bが、回転軸受用ボス1111に軸支されるギヤ1117に噛合されるようになっている。なお、ギヤ1117の背面側には、回転センサ116にて検出される被検出片1117aが突設されている。
リンク部材124は、振分ソレノイド102本体から内向きに突設された伸縮軸102aの先端に形成された上向きの係止フック102bに係止される係止ピン124aを上端に有するとともに、後述する流路切替弁107bの係合ピン107dを挟持するように連係される下向き二股状の係合片124bを下端に有し、両端が背面ケース1101と中ケース1103とに支持される中央のリンクシャフト124cを中心に回転自在に設けられ、振分ソレノイド102の駆動に応じて流路切替弁107a、107bを揺動させるようになっている。
振分ソレノイド102は、ネジN102により中ケース1103に止着されており、上述したように、先端に上向きの係止フック102bが形成された伸縮軸102aの先端が本体から内向きに突設されているとともに、伸縮軸102aの下部には、突出時において投入センサ基板155の流路検出スイッチ115にて検出される被検出片102cが形成されている(図140(b)参照)。一方、伸縮軸102aの後端には、図140に示されるようにコイルバネ102dが環装されており、非励磁状態において、コイルバネ102dの付勢力により先端が本体側に向けて退避するようになっている。
正面ケース1101と中ケース1102の間には、取込準備球通路110内のパチンコ球を球供給口1105a、1105bを介して取り込んで排出させるスプロケット106aと、スプロケット106aにより排出されたパチンコ球の流路を取込球誘導通路108側または返却球誘導通路109側のいずれかに切替可能な流路切替弁107aと、取込球排出口1106aから排出されるパチンコ球を検出する第2取込球検出スイッチ105aと、スプロケット106aにて排出されるパチンコ球に当接する当接部材125aと、前記投入中継基板154と、これら正面ケース1101と中ケース1102の間に形成される2条の球通路間を仕切るための仕切板1119aと、が配設される。
これら正面ケース1101と中ケース1102とが互いに当接されることにより、図139に示されるように、これらケースの上面には2個の球供給口1105a、1105bが仕切板1119aにより形成されるとともに、下面に取込球排出口1106a及び返却球排出口1107aが1個ずつ形成され、さらに内部におけるスプロケット206aの上方には2条の球通路が形成されるとともに、下方には1条の合流球通路が形成される。
また、中ケース1102、1103の間には、取込準備球通路110内のパチンコ球を球供給口1105cを介して取り込んで排出させるスプロケット106bと、スプロケット106bにより排出されたパチンコ球の流路を取込球誘導通路108側または返却球誘導通路109側のいずれかに切替可能な流路切替弁107bと、取込球排出口1106bから排出されるパチンコ球を検出する取込球検出スイッチ105bと、スプロケット106bにて排出されるパチンコ球に当接する当接部材125bと、これら正面ケース1101と中ケース1102の間に形成される1条の球通路の側面を形成する側板1119bと、が配設される。
これら中ケース1102、1103が互いに当接されることにより、図139に示されるように、これらケースの上面には1個の球供給口1105cが側板1119bにより形成されるとともに、下面に取込球排出口1106b及び返却球排出口1107bが1個ずつ形成され、さらに内部には上下方向に延びる1条の球通路が形成される。
これら正面ケース1100、背面ケース1101、中ケース1102、1103は、背面ケース1101の表面側から挿通され、中ケース1102、1103を貫通する長寸のネジN100の先端を正面ケース1100の内面に形成されたネジ穴(図示略)に螺入することで一体化される。
スプロケット106a、106bは、図138に示されるように、正面ケース1100から背面ケース1101まで貫通される回転シャフト160cにて回転自在に支持されており、これらの外周にはそれぞれ2カ所の切欠部が形成されており、スプロケット106a、106bが取込モータ101の駆動により回転されることで切欠内に入り込んだパチンコ球が1球ずつ下方に排出されるようになっている。具体的には、スプロケット106aは2条の球通路に対応する切欠部が形成されるとともに、106bには1条の球通路に対応する切欠部が形成されている。また、各条の球通路に対応したスプロケット106a、106b各々の切欠部は、円周方向に対する配置位置が互いに異なるように(3つのスプロケット106の6つの切欠が60度間隔で配置されるように)配置されており、3つのスプロケット106が同期回転することでパチンコ球が各スプロケット106a、106b毎に排出されるようになっている。また、回転シャフト106cの一端は、ギヤ1117を貫通して回転軸受用ボス1111に支持されている。
図139に示すように、3条の球通路のうち正面ケース1100と中ケース1102との間に形成される2条の球通路からスプロケット106aに供給されたパチンコ球は、スプロケット106aにてそれぞれ排出された後、下流側において合流して後述する取込球誘導通路108または返却球誘導通路109に流下するようになっている。
また、各ケース1100〜1103は前述したように全て透明な合成樹脂材にて形成されており、取込装置100内の球通路を流下するパチンコ球を残存球透視窓32を透して外部から視認することができるように構成されている。
流路切替弁107a、107bの下端は、中ケース1102を貫通して中ケース1103と正面ケース1100とに両端が支持される揺動シャフト107cを中心に揺動自在に設けられている。流路切替弁107a、107bは、互いの対向端面に形成された係合部を介して相対回転不能に当接されるようになっており、一方の流路切替弁107bの回転軸近傍に突設された後向きの係止ピン107dはリンク部材124の係合片124bに枢支されている。よって、図140(a)(b)に示すように、振分ソレノイド102の励磁または解除により伸縮軸102aの先端が伸縮することで、リンク部材124がリンクシャフト124cを中心に回動することにより流路切替弁107a、107bが揺動シャフト107cを中心として揺動するようになっている。
また、振分ソレノイド102の伸縮軸102aの先端は、励磁されていない状態においてコイルバネ102dにより常時本体側に向けて付勢されているため、伸縮軸102aの先端にリンク部材124を介して連結されている流路切替弁107b、107aは、振分ソレノイド102が励磁されていない状態(off状態)であるときに、スプロケット106a、106bにより取り込まれて排出されたパチンコ球の流路を取込球誘導通路108側とする位置(図140(a)参照)に向けて常時付勢されている。
また、図140(b)に示すように、振分ソレノイド102が励磁されて伸縮軸102aの先端が本体側に退避することによりパチンコ球の流路が返却球誘導通路109に切り替えられたとき、すなわち、流路切替弁107a、107bが起立姿勢(起立位置)となったときに、伸縮軸102aの下部の被検出片102cが流路検出スイッチ115にて検出されるようになっている。このように流路検出スイッチ115による被検出片102cの検出状況によって、流路切替弁107a、107bによりパチンコ球の流路が取込球誘導通路108側または返却球誘導通路109側のいずれになっているか、すなわち流路切替弁107a、107bによるパチンコ球の実際の流路方向を検出できるようになっている。
また、スプロケット106a、106bの回転により排出されたパチンコ球、すなわち、取り込まれたパチンコ球は、スプロケット106a、106bとほぼ同高さ位置に配置される上流側の第1取込球検出スイッチ104により検出されるようになっている。
詳しくは、第1取込球検出スイッチ104は、流下するパチンコ球に当接することにより回動するように軸支された当接部材125a、125bを介してパチンコ球の通過を検出するスイッチである。当接部材125a、125bは、互いの対向端面に形成された係合部を介して相対回転不能に当接されるようになっており、図138に示すように、正面ケース1100と中ケース1103とに両端が支持された回転シャフト125cと、該回転シャフト125cに基端が固着され、先端が通路内に出退自在に設けられた出退片125dとを有し、特に一方の当接部材125bには、回転シャフト125cの一端側に基端が固着された被検出片125eが形成されており、出退片125dの先端が常時通路内に突出するようにコイルバネ125fにより付勢されている。
このように構成される当接部材125は、図140に示すように、出退片125dがパチンコ球との当接により押圧されて通路から退避することで、被検出片125eの先端が第1取込球検出スイッチ104により検出されるため、第1取込球検出スイッチ104による検出状況によりパチンコ球の通過状況を検出することができるようになっている。
また、流路切替弁107a、107bの下方における取込球誘導通路108との連結部分には、第2取込球検出スイッチ105a、105bが配置されており、スプロケット106a、106bの回転により排出され、流路切替弁107a、107bにより取込球誘導通路108側に振り分けられたパチンコ球が検出されるようになっている。一方、返却球誘導通路109との連結部分には、返却球検出スイッチ103が配置されており、スプロケット106a、106bの回転により排出され、流路切替弁107により返却球誘導通路109側に振り分けられたパチンコ球が検出されるようになっている。
これにより、取込球誘導通路108側に取り込まれたパチンコ球は、上流側の第1取込球検出スイッチ104と、下流側の第2取込球検出スイッチ105a、105bとの2つの検出スイッチにより検出され、返却球誘導通路109側に取り込まれたパチンコ球は、上流側の第1取込球検出スイッチ104と、下流側の返却球検出スイッチ103との2つの検出スイッチにより検出されるようになっている。
特に、取込球誘導通路108側に取り込まれたパチンコ球の通過状況を、上流側に配置される第1取込球検出スイッチ104と、下流側に配置される第2取込球検出スイッチ105a、105bとの双方の検出スイッチにより検出すること、例えば、スプロケット106a、106bの回転により排出されたパチンコ球が上流側の第1取込球検出スイッチ104にて検出されてから下流側の第2取込球検出スイッチ105a、105bにて検出されるまでの通過時間を監視することで、電波等による不正が行われている可能性があることや、球詰まり等が発生したこと等を報知することが可能となるとともに、検出順序を監視することで、パチンコ球を逆流させること等による不正な検出を回避することができる。
また、前述のように第1取込球検出スイッチ104は、流下するパチンコ球に当接することにより回動するように軸支された当接部材125a、125bを介してパチンコ球の通過を検出するスイッチであるのに対し、第2取込球検出スイッチ105a、105bは、パチンコ球の通過を直接検出するスイッチとされており、双方の検出スイッチそれぞれに対応した不正行為を同時に行うことを困難とすることができる。
次に、取込装置100において上皿12から供給されたパチンコ球を賭数を設定するために取り込んで遊技者に返却せずに遊技機設置島に排出する場合には、振分ソレノイド102の励磁が停止した状態とする。この状態では、流路切替弁107a、107bが図140(a)に示す状態(位置)であるので、スプロケット106a、106bの回転により排出されたパチンコ球が第1取込球検出スイッチ104にて検出された後、取込球誘導通路108側に誘導され、更に第2取込球検出スイッチ105a、105bにより検出された後、取込球誘導通路108を流下してスロットマシン1の後側に回り込んで、図示しない遊技機設置島内部のアウト球タンクに回収されるようになっている。
また、上皿12のパチンコ球を下皿11に排出(返却)させる場合には、振分ソレノイド102を励磁させる。これにより流路切替弁107a、107bが揺動し、図140(b)に示す状態となるので、スプロケット106a、106bの回転により排出されたパチンコ球が第1取込球検出スイッチ104にて検出された後、返却球誘導通路109側に誘導され、更に、返却球検出スイッチ103にて検出された後、返却球誘導通路109を流下して払出口9から下皿11に排出され、遊技者に返却されるようになっている。なお、振分ソレノイド102は、上皿12のパチンコ球を下皿11に排出(返却)させる場合を除き、励磁が停止した状態とされている。すなわち上皿12のパチンコ球を下皿11に排出(返却)させる場合を除き、流路切替弁107a、107bが図140(a)に示す状態とされ、スプロケット106a、106bの回転により排出されたパチンコ球の流路方向が取込球誘導通路108側となるようになっている。
また、返却球誘導通路109における下皿11の近傍位置には、通路内の球詰りを検出する返却球詰まり検出スイッチ111(図14参照)が設けられており、例えば、下皿11が満タンのために返却球誘導通路109が球詰りを起こしていることを検出できるようになっている。
前述した取込装置100、取込準備球通路110、球抜き通路120、取込球誘導通路108、返却球誘導通路109、及び払出球誘導通路208bの下部前方は、上皿受部4が形成された上皿表カバー1001により被覆されており、特に取込準備球通路110や取込装置100内に流入したパチンコ球を取り出すことができない構造とされており、上皿受部4における取込装置100の上方位置近傍には、取込準備球通路110(取込装置100内に形成されている取込準備球通路110を含む)内に残存しているパチンコ球、詳しくは、球抜きレバー21の操作が行われて上皿12のパチンコ球が球抜き通路120を介して球抜きした後においても取込準備球通路110に残存し、上皿表カバー1001の内部に進入して視認不能となったパチンコ球を視認するための透明パネルからなる透光部としての残存球透視窓32が形成されている。
前述したように取込準備球通路110及び取込装置100の各ケース1100〜1103は透明な合成樹脂材にて形成されているため、遊技者は残存球透視窓32を透して取込準備球通路110(取込装置100内に形成されている取込準備球通路110を含む)内にパチンコ球が残存しているか否かをスロットマシン1の外部から目視により確認することができる。よって遊技者は、取込準備球通路110内にパチンコ球が残存しているときにはその旨を確実に認識することができるため、取込準備球通路110内にパチンコ球が残存しているにも関わらず遊技を終了して遊技者が不利益を被ることを回避させることができる。
(6−8)取込装置の取り付け
前述したように構成される取込装置100は、図3に示されるように、上皿裏カバー1002に形成された取込装置用切欠部1045を介して、上部前面扉29の背面側から取込装置取付ユニット1004内に嵌合させた後、装置押さえ1024を水平方向に位置させることで、上部前面扉29に取り付けることができるようになっている。取込装置取付ユニット1004に装着された状態において、上面に形成される球供給口1105a〜1105cと取込準備球通路110の各条の通路とが連通し、上皿12のパチンコ球が供給されるようになるとともに、下面に形成される取込球排出口1106a、1106b及び返却球排出口1107a、1107bは、下部前面扉29が閉鎖位置に位置することで、下皿受部31の上面に形成される通路用切欠部321dに臨むように配置される取込球誘導通路108及び返却球誘導通路109の上流側端部の上方に配置される(図14(b)参照)。
このように取込装置100の周囲は、上皿表カバー1001及び本体枠27にて被覆されていることで、下部前面扉29を本体枠27に対して開放しない限り、背面が外部に露呈されることはないため、取込装置100に対する不正行為を効果的に防止できるばかりか、取込装置100を下部前面扉29の背面側から取り付け、取り外しできるようにすることで、取込装置100を着脱するための開閉扉等を別個に設けずに済むため、構造が簡略化されるとともに、故障等が発生した場合には、下部前面扉29を本体枠27に対して開放して取り外すことで、メンテナンス作業等を容易に行うことができる。
(7)上部前面扉
次に、リールユニット30の一側辺に回動自在に枢支され、リールユニット30の前面を開閉自在とする上部前面扉28の構造を、図141〜図145に基づいて説明する。上部前面扉28は、図70にて説明したように、前面に遊技パネル24が取り付けられた透視窓枠222と、該遊技パネル24の前面周囲を囲むように取り付けられる装飾枠224と、から構成される。図141は透視窓枠222を示す正面図であり、図142は透視窓枠222の前面に組み付けられる部材を示す分解斜視図であり、図143は透視窓枠222の背面に組み付けられる部材を示す分解斜視図であり、図144は装飾枠224の前面に組み付けられる部材を示す分解斜視図であり、図145は装飾枠224を示す背面図であり、図146は装飾枠224の背面に組み付けられる部材を示す分解斜視図である。
(7−1)透視窓枠
透視窓枠222は、図141〜図143に示されるように、中央にリール2L、2C、2Rを前面から透視可能とする透視用開口230が形成されるとともに、その上方に液晶表示器51aが嵌合される液晶表示器開口1200が形成された枠状の合成樹脂材からなる。透視窓枠222の前面における液晶表示器開口1200の左右側には、パネル左LED基板147L、パネル右LED基板147Rの取付部が形成されており、該取付部には、パネル左LED基板147L、パネル右LED基板147Rの背面に設けられる各コネクタを背面側に臨ませるためのコネクタ挿通口1217が複数箇所に形成されているとともに、その前面にはパネル左LED基板147L、パネル右LED基板147Rがそれぞれ1本のネジN110により前面側から止着されている。さらにパネル左LED基板147L、パネル右LED基板147Rの前面には、パネル左LED基板147L、パネル右LED基板147Rの前面をそれぞれ被覆するように配置される平面状の左右のレンズ面1201L、1201Rと、該レンズ面1201L、1201Rとを連結する連結片1201aとを有する上向きコ字状のパネルレンズ1201が6本のネジN111により前面側から止着されている。パネルレンズ1201は乳白色の合成樹脂材にて形成されており、背面側に配置されるパネル左LED基板147L、パネル右LED基板147Rの前面に配置されるLEDからの光により、左右のレンズ面1201L、1201Rを透過させることによりレンズ面1201L、1201Rが面発光し、これにより左右の装飾効果LED部76L、76R(図4参照)の領域全体が均等に発光するようになっている。
また、パネルレンズ1201の下部と透視用開口230との間には、リール2L、2C、2Rにおける可変表示部22L、22C、22Rを上方から照らす照明装置としての冷陰極管59が、左右に設けられた内向きに開口する嵌合部1202L、1202Rに両端を嵌合させることにより左右方向に配置される。
透視用開口230の左右辺部には、サイドランプ・LED左基板141Lの前面に上下方向に配置される遊技効果LED72Laが収容される5つのLED室1203La〜1203Leからなる左サイドLED配置部1203Lと、サイドランプ・LED右基板141Rの前面に上下方向に配置される遊技効果LED72Raが収容される5つのLED室1203Ra〜1203Reからなる右サイドLED室1203Rと、が形成されている。
透視用開口230の下辺部には、背面に止着される取込済球/払出済球表示器16aが嵌合される取込済球/払出済球表示器嵌合穴1204と、遊技補助表示器17aが嵌合される遊技補助表示器嵌合穴1205と、背面に止着される証紙ベースが嵌合される証紙ベース嵌合穴1206と、賭数表示LED77a、78a、79aが嵌合される賭数LED嵌合穴1207〜1209と、リプレイ表示LED80aが嵌合されるリプレイLED嵌合穴1210と、ウェイト表示LEDが嵌合されるウェイトLED嵌合穴1211と、スタート表示LED82aが嵌合されるスタートLED嵌合穴1212と、投入指示表示LED83aが嵌合される投入指示LED1213と、が形成される表示器/LED配置部1218が形成されている。なお、表示器/LED配置部1218の左側には背面に形成される上向きの配線用フック1215を成形するための成型用穴1215aが形成されている。なお、これら透視用開口230の下辺部前面は、下方に行くに従い後方に傾斜する傾斜面として形成されている。
このようにサイドLED左/右基板141L、141R、冷陰極管59、パネルレンズ1201が取り付けられた透視窓枠222の前面には、透視窓3や演出用表示窓51及び各種表示部が印刷形成された遊技パネル24が着脱自在に取り付けられるようになっている。遊技パネル24は、透光性を有する透明な合成樹脂材にて形成され、裏面に印刷が施されることにより透光領域及び非透光領域が形成されているとともに、前面における演出用表示窓51と透視窓3との間には、左右方向を向く装飾部材56がネジN112を介して背面側から止着されている。
また、遊技パネル24の下部、すなわち、透視窓3の下方の取込済球/払出済球表示部16や遊技補助表示部17等の各種表示部77〜85が形成される領域は、後向きに所定角度屈曲(本実施例では透視窓3の表面に対して約35度)されており、透視窓枠222の下部の傾斜面に沿って取り付けられるようになっている。このように遊技パネル24の下部を後方に向けて傾斜する傾斜面とすることで、後方にリール2L、2C、2Rが配置される透視窓3よりも上方の上方領域を上皿12の上方に張り出すように配置できるとともに、その下方の下方領域を傾斜面とすることで上皿12が配置される上皿受部4を極力後方に配置することができるため、リール2L、2C、2Rを遊技者側に配置しつつ、前方に膨出する上皿受部4を遊技者の遊技操作の邪魔にならないように極力後方に配置することができるばかりか、透視窓3を平坦面にて構成できることで、図柄の視認性が妨げられることがない。
このように構成される遊技パネル24は、透視窓枠222の前面周辺部よりもやや内側から前向きに突設された四角枠状の側壁222aの上下、左右辺部に形成された弾性変形可能な係止片1216a〜1216dにより係止されて取り付けられるようになっており、取り付けられた状態において、液晶表示器51a、サイドLED左/右基板141L、141R、冷陰極管59、透視用開口230、左/右サイドLED配置部1203L、1203R、表示器/LED配置部1218の前面が被覆される。また、取り付けられた状態において遊技パネル24の周端面は、側壁222a内面にて被覆されるようになっているとともに、側壁222aの上辺部に形成された3箇所の切欠部1219に対応する箇所のみが露呈されるようになっている。
また、左右の係止片1216c、1216dは、側壁222aの左右辺部所定箇所に形成された外向きに膨出する凹部222bに形成されているとともに、遊技パネル24の左右端辺における該凹部222bに対応する箇所には該凹部222bに嵌合する凸部24aが形成されているため、これら凹部222bへの凸部223の嵌合により遊技パネル24の位置決めがなされるようになっている。
遊技パネル24を取り外す場合には、切欠部1219を介して露呈された遊技パネル24の上端面所定箇所を下方に押し込んで上方の係止片1216aによる係止状態を解除しつつ、左右の係止片1216cを変形させて係止状態を解除しながら遊技パネル24の上端を手前に引き出すことで、遊技パネル24の下端を中心にして上端を手前側に向けて倒伏させるようにして取り外すことができる。
透視窓枠222の前面における側壁222aの外側には、後述する装飾枠224の背面が当接される装飾枠受片222cが枠状に形成されており、該装飾枠受片222cにおける上下辺部には、装飾枠224の上下辺部に取り付けられるパネル受け板金1220、238の背面から後向きに突設される位置決め用ボス1220a、1221aがそれぞれ嵌合される位置決め穴1222、1223がそれぞれ3つずつ形成されている。また、装飾枠受片222cの左右辺部中央位置には受片1224L、1224Rが外向きに突設されており、該受片1224L、1224Rには、装飾枠224の背面左右辺部から後向きに突設される位置決め用ボス1225L、1225Rが嵌合される位置決め穴1226L、1226Rが形成されている。さらに装飾枠受片222cの左辺部上下には、連動蝶番232a、232の一端を止着するための蝶番取付片1227a、1227bが外向きに突設されている。
透視窓枠222の背面からは、図143に示されるように、液晶ユニット1230と、サイドランプ・LED左基板141L、サイドランプ・LED右基板141Rと、遊技状態表示LED基板151と、蝶番取付板金1240a、1240bと、証紙ベース1214と、が主に取り付けられる。
具体的に説明すると、液晶ユニット1230は、ユニットベース1231と、該ユニットベース1231の前面側に装着される前枠1232と、ユニットベース1231と前枠1232との間に収容される液晶表示器51a本体と、液晶表示器51a本体の背面側に配置され、背面に液晶インバータ基板144、液晶中継基板145が装着される液晶基板ベース1233と、から構成される。
前枠1232は、背面側に配置される液晶表示器51aの前面に形成される表示面周囲を囲む枠状に形成されるとともに、上下辺部から後向きに突設される4つの弾性変形可能な係止片1232aを介してユニットベース1231に係止できるようになっている。液晶基板ベース1233は、左右2本のネジN121により液晶表示器51aの本体背面に止着されるようになっているとともに、その背面には、液晶インバータ基板144を装着するための係止片1234a、1234bと、液晶中継基板145を装着するための係止片1235a、1235bと、がそれぞれ形成されている。
ユニットベース1231には、係止片1232aが係止される係止穴1236と、複数の放熱用スリット1237と、液晶中継基板145の背面に設けられるコネクタを挿通させるコネクタ挿通口1238と、該コネクタ挿通口1238から延出される配線を保持する上向きの配線用フック1239と、がそれぞれ形成されている。このように構成される液晶ユニット1230は、互いに一体化された状態で、ユニットベース1231の左右辺部上下に突設された4つの取付片1231aそれぞれに取り付けられるネジN120を、液晶表示器開口1200の角部近傍に形成されたネジ穴1241に螺入することで、透視窓枠222の背面に取り付けられるようになっている。
また、液晶表示器開口1200の開口内面上下辺部における前端部には、背面側から嵌挿される液晶ユニット1230の前端縁に当接して前後方向の位置決めをする位置決め片1242が内向きに突設されているとともに、左右辺部からは、嵌挿された液晶ユニット1230の左右辺部後端を係止する弾性変形可能な係止片1243が後向きに突設されているため、液晶ユニット1230を液晶表示器開口1200に嵌挿して係止片1243にて前後方向の位置決めがなされた状態で、ネジN120による止着できるようになっている。
蝶番取付板金1240aは、6本のネジN122により透視窓枠222背面上部から蝶番取付片1227aに跨るように止着され、該蝶番取付板金1240aの背面に連動蝶番232aがネジを介して止着される。また、蝶番取付板金1240bは、6本のネジN123により透視窓枠222背面下部から蝶番取付片1227bに跨るように止着され、該蝶番取付板金1240bの背面に連動蝶番232bがネジを介して止着される。
サイドランプ・LED左基板141Lは、左サイドLED配置部1203Lの上下端辺から後向きに突設された弾性変形可能な係止片1245Lを介して左サイドLED配置部1203Lの背面に係止され、基板上部に取り付けられるネジN124により止着される。また、サイドランプ・LED右基板141Rは、右サイドLED配置部1203Rの上下端辺から後向きに突設された弾性変形可能な係止片1245Rを介して右サイドLED配置部1203Rの背面に係止され、基板上部に取り付けられるネジN125により止着される。
遊技状態表示LED基板151は、透明な合成樹脂材からなる基板カバー1247の背面側に嵌合できるようになっており、基板カバー1247は、表示器/LED配置部1218の上下辺部及び左辺部から後向きに突設された弾性変形可能な係止片1246a〜1246cを介して表示器/LED配置部1218の背面に係止され、基板カバー1247及び遊技状態表示LED基板151の左側をそれぞれ挿通するネジN126により止着される。
証紙ベース1214は、証紙ベース嵌合穴1206の左右辺部から後向きに突設された弾性変形可能な係止片1248により係止され、上部の取付部を挿通するネジN127により証紙ベース嵌合穴1206の背面に止着される。なお、この証紙ベース1214の表面には、前述したように、スロットマシン1の製造業者名、製造番号及び製造年月日等を表記してある証紙が貼着される。
各位置決め穴1222の側方には、該位置決め穴1222内に嵌合される位置決め用ボス1220aの後端に形成された環状の溝部(図示略)に係脱可能な係止フック1250がネジN128により回動自在に止着されている。また、各位置決め穴1223の側方には、該位置決め穴1223内に嵌合される位置決め用ボス1221aの後端に形成された環状の溝部(図示略)に係脱可能な係止フック1251がネジN129により回動自在に止着されている。また、各位置決め穴1226L、1226Rの下方には、該1226L、1226R内に嵌合される位置決め用ボス1225L、1225Rの後端に形成された環状の溝部(図示略)に係脱可能な係止フック1252L、1252RがネジN130により回動自在に止着されている。よって、これら係止フック1250、1251、1252L、1252Rを各位置決め穴1222、1223、1225L、1225R内に嵌合される位置決め用ボス1220a、1221a、1225L、1252Rそれぞれの後端に係止することで、装飾枠224が一体化されるようになっている。
(7−2)装飾枠
装飾枠224は、図144〜図146に示されるように、四角枠状の合成樹脂材からなる。上辺部224aには、背面に止着される上部ランプ基板139の前面に設けられた複数の遊技効果ランプ71aを前方に臨ませる上段及び下段のランプ挿通穴1260a、1260bが左右方向に向けて複数形成されているとともに、その前面には、上部装飾ユニット1261が取り付けられる。上部装飾ユニット1261は、遊技効果ランプ71aを前方に臨ませる穴部が形成された上部装飾部材1262と、その前方を被覆するように配置され、遊技効果ランプ71aからの光を乱反射させるレンズ部材1263と、から構成され、上部装飾部材1262は、背面側から挿通される2本のネジN141によりレンズ部材1263の背面に止着されて一体化され、一体化された上部装飾ユニット1261は、下辺部224aの背面から挿通される8本のネジN140により背面側から止着される。
下辺部224bの前面には、表面に装飾が施された横長帯状の装飾シール1264と、その前面側に配置される装飾板金(パンチングメタル)1265と、中央にメーカー名を示すロゴが刻印されたロゴパネル1267が装着される透明な合成樹脂材からなる横長の装飾板1266が、2本のネジN142により背面側から止着されている。
左辺部224cの前面には、賞球LED基板143と、サイドランプ・LED左基板141Lと、該サイドランプ・LED左基板141Lの前面を被覆するように配置される左基板シート1268Lと、サイドランプ・LED左基板141Lの前面に配置された遊技効果LED72La、遊技効果ランプ72Lbを前方に臨ませる穴部が形成された左装飾部材1269Lと、遊技効果ランプ72Laや遊技効果LED72Lbからの光を乱反射させる透明な合成樹脂材からなる左レンズ部材1270Lと、から構成される左装飾ユニット1271Lが装着される。
具体的には、左辺部224cの前面には、左基板シート1268Lを挿通するネジN143にて賞球LED基板143が前面側から止着されるとともに、左基板シート1268Lを挿通する2本のネジN144にてサイドランプ・LED左基板141Lが前面側から止着される。左装飾部材1269Lは、上下のネジN145により左レンズ部材1270Lの背面に止着され、該左装飾部材1269Lが一体化された左レンズ部材1270Lは、外側辺から後向きに突設される弾性変形可能な係止片1270aを左辺部224cに形成された3つの係止穴1272Lに係止することで取り付けられ、左辺部224cの背面から挿通されるネジN146、N147を介して止着される。
また、右辺部224dの前面には、球切れLED基板142と、サイドランプ・LED右基板141Rと、該サイドランプ・LED右基板141Rの前面を被覆するように配置される右基板シート1268Rと、サイドランプ・LED右基板141Rの前面に配置された遊技効果ランプ72Ra、遊技効果LED72Rbを前方に臨ませる穴部が形成された右装飾部材1269Rと、遊技効果ランプ72Raや遊技効果LED72Rbからの光を乱反射させる透明な合成樹脂材からなる右レンズ部材1270Rと、から構成される右装飾ユニット1271Rが装着される。
具体的には、右辺部224dの前面には、右基板シート1268Rを挿通するネジN153にて球切れLED基板142が前面側から止着されるとともに、右基板シート1268Rを挿通する2本のネジN154にてサイドランプ・LED右基板141Rが前面側から止着される。右装飾部材1269Rは、上下のネジN155により右レンズ部材1270Rの背面に止着され、該左装飾部材1269Lが一体化された左レンズ部材1270Rは、外側辺から後向きに突設される弾性変形可能な係止片1270a(図示略)を右辺部224dに形成された3つの係止穴1272Rに係止することで取り付けられ、右辺部224dの背面から挿通されるネジN156、N157を介して止着される。
また、左辺部224c、右辺部224dそれぞれの上下方向中央位置内側には、円柱状のガラスシャフト1273L、1273Rが嵌合されている。
次に、上辺部224aの背面には、図145及び図146に示されるように、横長の上部ランプ基板139を嵌合して位置決めするための複数の位置決め用ボス1274と、上部ランプ基板139を止着するためのネジN170が螺入されるネジ穴1279と、が形成されている。上部ランプ基板139の左右側には、上部LED左基板140LがネジN160により止着されるとともに、上部LED右基板140RがネジN161により止着されており、さらにこれら上部LED左基板140L及び上部LED右基板140Rを位置決めするための位置決め用ボス1280が形成されている。
これら上部ランプ基板139及び左右の上部LED左基板140L、上部LED右基板140Rの背面には、これら基板139、140L、140Rの長手方向にわたって延びるパネル受け板金1220が、上部装飾ユニット1261を止着するネジN140と、ネジN162、N163、N169にて止着されている。なお、ネジN162はネジ穴1276に、ネジN163はネジ穴1277に螺入され、ネジN169は、後述するネジ穴1281aに螺入される。
左辺部224cの背面には、該左辺部224cの強度を高めるための左補強板1275Lを止着するためのネジN166が螺入されるネジ穴1280と、パネル受け板金238の一端部を止着するネジN168が螺入されるネジ穴1280aと、が形成されている。右辺部224dの背面には、右辺部224dの強度を高めるための右補強板1275Rを止着するためのネジN165が螺入される複数のネジ穴1281と、前述したパネル受け板金1220の一端部を止着するネジN169が螺入される上部のネジ穴1281aと、が形成されている。すなわち、パネル受け板金1220の一端部と右補強板1275Rの上部とは互いに重合された状態で1本のネジN169にて止着されている。また、右補強板1275Rの上下所定箇所には、図74に示されるように、本体枠27に設けられた錠前付き補強枠227に設けられる透視窓枠係止片228a、228bが係止される内向きの被係止片1275a、1275bが背面から突設されている。
下辺部224bの背面には、該下辺部224bの強度を高めるためのパネル受け板金238を止着するためのネジN167が螺入されるネジ穴1282が形成されている。なお、パネル受け板金238の一端部は、前述した左補強板1275Lの下部を止着するネジN168にて止着される。すなわち、パネル受け板金238の一端部と左補強板1275Lの下部とは互いに重合された状態で1本のネジN168にて止着されている。パネル受け板金238の背面には、前述したように、位置決め用ボス1221aが後向きに突設されているとともに、下端辺には下部前面扉29の上端辺に設けられる折り曲げ片239aに係止される折り曲げ片238aが形成されている。
このように構成された装飾枠224は、パネル受け板金1220、238の背面に突設された位置決め用ボス1220a、1221a、1225L、1225Rを、透視窓枠222のそれぞれ位置決め穴1222、1223、1226L、1226Rに嵌合させるように透視窓枠222の前面周囲に前面側から装着し、各位置決め穴1222、1223、1226L、1226Rから背面側に突出した位置決め用ボス1220a、1221a、1225L、1225Rの後端に、透視窓枠222の背面に設けられた係止フック1250、1251、1252L、1252Rを係止することで互いに一体化され、上部前面扉28が構成されるようになっている。
以上説明したように、リール2L、2C、2Rの前面を開閉自在とする上部前面扉28が、後方に配置されたリール2L、2C、2Rを前方から透視可能とするための窓部としての透視用開口230が中央に形成されるとともに、その周囲に各種表示器が設けられる透視窓枠222と、該透視窓枠222とは別個に形成され、機種固有の装飾が施される遊技パネル24の周囲を装飾するとともに、各種演出効果を高めるための遊技効果ランプやLED等が配置される装飾枠224と、から構成されていることで、例えば透視窓枠222に設けられる各種表示器のメンテナンスや交換作業と、遊技効果ランプやLED等の交換作業とを、透視窓枠222と装飾枠224とを分離した状態で別々に行うことができるため、作業効率が向上するばかりか、透視窓枠222または装飾枠224のいずれか一方のみを部分的に設計変更すること等が可能となり、これにより例えば機種変更等に応じて装飾枠224の前面デザインのみを部分的に変更すること等ができる。
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、
遊技球(パチンコ球)を用いて1ゲームに対して所定数(15球)の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技球を用いたスロットマシン(1)であって、
前記遊技球(賞球)の払出を伴う払出入賞が発生したことに基づいて前記遊技球の払出を行う払出装置(200)と、
前記払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出手段(払出球検出スイッチ202a、202b)と、
前記払出入賞が発生したことに基づいて前記払出装置により払い出された払出球数(払出済球数)に関する情報を表示する払出球数表示手段(取込済球/払出済球表示器16a)と、
遊技の制御を行うメイン制御手段(遊技制御部41)と、
前記メイン制御手段と接続され、前記払出装置の制御を行うサブ制御手段(払出制御部61)と、
を備え、
前記メイン制御手段は、
前記払出入賞に応じた遊技球数(賞球数)のうち未払出分の未払出球数を記憶する未払出球数記憶手段{遊技制御部41のRAM(未払出球カウンタ)}と、
前記払出入賞が発生したときに、該払出入賞に応じた遊技球数を前記未払出球数記憶手段の未払出球数として設定する未払出球数設定手段{遊技制御部41(賞球付与処理におけるSc2)}と、
前記払出入賞が発生したときに、前記未払出球数記憶手段に設定された未払出球数の遊技球の払出を要求する払出要求信号(払出要求信号:on、球数信号)を前記サブ制御手段に対して出力する払出要求信号出力手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc104、106)}と、
前記払出球検出手段が前記払出装置により払い出された遊技球を所定数検出する毎に、前記払出球数表示手段に表示されている払出球数に関する情報を更新表示する払出球数表示更新手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc113)}と、
前記払出球検出手段が前記払出装置により払い出された遊技球を検出する毎に、前記未払出球数記憶手段に記憶されている未払出球数を減算更新する未払出球数更新手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc112)}と、
を含み、
前記サブ制御手段は、
前記払出要求信号を検出したときに、該払出要求信号が要求する数の遊技球を前記払出装置により払い出させる払出制御(払出動作)を開始し、前記払出球検出手段により検出された遊技球数が、該払出要求信号が要求する遊技球数に到達することで当該払出制御を終了する払出制御手段{払出制御部61(払出制御処理)}と、
前記払出制御が開始したときに、前記メイン制御手段に対して払出制御開始信号(動作中信号:on)を出力する払出制御開始信号出力手段{払出制御部61(主基板通信処理2)}と、
前記払出制御中に、前記メイン制御手段に対して払出制御中信号(動作中信号:on)を出力する払出制御中信号出力手段{払出制御部61(主基板通信処理3)}と、
前記払出制御が終了したときに、前記メイン制御手段に対して払出制御終了信号(動作中信号:off)を出力する払出制御終了信号出力手段{払出制御部61(主基板通信処理3)}と、
を含み、
前記メイン制御手段は、前記払出入賞が発生したときに、前記払出要求信号出力手段が該払出入賞に基づく払出要求信号を出力した後、前記払出制御終了信号を検出したことを条件に、次ゲームへの移行を許容する移行許容手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc111)}を更に含み、
前記未払出球数記憶手段は、前記遊技球を用いたスロットマシンへの電力供給が停止しても前記未払出球数を保持して記憶し、
前記払出要求信号出力手段は、前記遊技球を用いたスロットマシンへの電力供給が開始されたときに、前記未払出球数記憶手段に記憶されている未払出球数が残存する場合に、該残存する未払出球数の遊技球の払出を要求する払出要求信号を前記サブ制御手段に対して出力し、
前記遊技球を用いたスロットマシン(1)は、
前記払出装置が取り付けられ、複数の機種間で構造が共通する本体ユニット(本体枠27)と、
前記本体ユニットが備える設置部(リールユニット設置部225)に対して取り外し自在に設置される分離ユニット(220)と、
を備え、
前記本体ユニットは、
前記メイン制御手段が設けられたメイン制御基板(遊技制御基板40)を収容し、該メイン制御基板を収容するための開口を有するケース本体(402)と、該ケース本体の開口を閉塞するためのケースカバー(403)と、から構成される収容ケース(メイン制御基板ケース400)と、
前記ケース本体の開口を前記ケースカバーにより閉塞して固着するための手段であって、前記ケース本体及び/または前記ケースカバーに設けられる固着関連部位を破壊しない限り前記ケース本体に対する前記ケースカバーの固着状態を解除することが出来ない固着手段(封止片450b、420、ワンウェイネジ419/予備用ワンウェイネジ419a)と、
前記収容ケースを前記本体ユニットに取り付けるための手段であって、前記ケース本体及び/または前記ケースカバーに設けられる取り付け関連部位を破壊しない限り前記収容ケースの前記本体ユニットに対する取り付け状態を解除することが出来ない取り付け手段(アルファベットBに対応する封止片450a、取付台421、予備用ワンウェイネジ419a)と、
前記取り付け手段による取り付け状態を解除した後、前記収容ケースを前記本体ユニットに取り付けるための手段であって、前記ケース本体及び/または前記ケースカバーに設けられる予備用取り付け関連部位を破壊しない限り前記収容ケースの前記本体ユニットに対する取り付け状態を解除することが出来ない予備用取り付け手段(アルファベットC〜Eに対応する封止片450a、取付台421、予備用ワンウェイネジ419a)と、
を備え、
前記予備用取り付け手段は、前記収容ケースに設けられる結合部(封止片450a)と、前記本体ユニットに設けられる被結合部{取付台421(ネジ穴421a)}と、前記結合部と前記被結合部とを結合する前記ケース本体及び前記ケースカバーとは別個に備えられる結合手段(予備用ワンウェイネジ419a)と、から構成され、
前記収容ケースは、前記ケース本体及び前記ケースカバーのいずれか一方に設けられ、前記結合手段を収容する開口(収容穴423)を有する収容本体部(予備ネジ収容部422a、422b)と、前記ケース本体及び前記ケースカバーの他方に設けられ、前記ケース本体の開口を前記ケースカバーにて閉塞した状態において前記収容本体部の開口に収容されている前記結合手段の外部への逸脱を規制する収容カバー部(係止受片452、453)と、から構成される結合手段収容部(予備ネジ収容部422a、422b及び係止受片452、453)を備え、
前記本体ユニットは、前記収容ケースが該本体ユニットに取り付けられたときに前記結合手段収容部に係合して前記収容ケースの離脱を規制する係合片{係止片426(係止爪426a)}を備える、
ことを特徴としている。
本発明の請求項2に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(遊技制御部41)は、
前記サブ制御手段側の前記払出制御に伴う異常(払出通信エラー)を判定する払出制御異常判定手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc108、114)}と、
前記払出制御異常判定手段が前記払出制御に伴う異常を判定したときに、該異常を報知する(遊技補助表示器17aに払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードを表示する)払出異常報知手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc109、115)}と、
を含み、
前記メイン制御手段は、前記払出異常報知手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc109、115)}が前記異常(払出通信エラー)の報知中であっても前記サブ制御手段(払出制御部61)から出力される前記払出制御開始信号(動作中信号:on)、前記払出制御中信号(動作中信号:on)及び前記払出制御終了信号(動作中信号:off)の検出を継続して行う、
ことを特徴としている。
本発明の請求項3に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項2に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(遊技制御部41)は、前記払出異常報知手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc109、115)}が前記異常(払出通信エラー)の報知中において前記払出制御終了信号(動作中信号:off)を検出したときに、該払出異常報知手段による異常の報知を自動的に終了させる異常報知終了手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc117)}を含む、
ことを特徴としている。
本発明の請求項4に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜3のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記移行許容手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc111)}は、前記払出球検出手段(払出球検出スイッチ202a、202b)により検出された遊技球数が前記払出入賞に応じた遊技球数(賞球数)に到達したか否かに関わらず、前記サブ制御手段(払出制御部61)から前記払出制御終了信号(動作中信号:off)を検出したときに、次ゲームへの移行を許容する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項5に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜4のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
記憶媒体(プリペイドカード)に記憶された有価価値を用いて前記遊技球(パチンコ球)の貸出要求{貸出要求信号(BRQ)}を出力する貸出装置(カードユニット15)に対応して設けられ、
前記サブ制御手段(払出制御部61)は、
前記貸出装置から出力される接続確認信号{カードユニット接続確認信号(VL)}が入力される接続確認信号入力手段{払出制御部61(スイッチ検出処理)}と、
前記貸出要求を検出したときに、前記接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されていることを条件に、該貸出要求が要求する数の遊技球を前記払出装置(200)により払い出させる貸出制御(貸出動作)を行う貸出制御手段{払出制御部61(貸出制御処理)}と、
前記接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されているか否かを特定可能な接続特定信号(カードユニット接続中信号)を前記メイン制御手段(遊技制御部41)に対して出力する接続特定信号送信手段{払出制御部61(接続確認処理)}と、
を含み、
前記メイン制御手段は、前記接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されていない旨を示す接続特定信号(カードユニット接続中信号:off)が入力された場合に、前記取込制御を不能にする取込制御不能化手段{遊技制御部41(BET処理におけるSb4、10〜14)}を含む、
ことを特徴としている。
本発明の請求項6に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜4のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
記憶媒体(プリペイドカード)に記憶された有価価値を用いて前記遊技球(パチンコ球)の貸出要求{貸出要求信号(BRQ)}を出力する貸出装置(カードユニット15)に対応して設けられ、
前記サブ制御手段(払出制御部61)は、
前記貸出装置から出力される接続確認信号{カードユニット接続確認信号(VL)}が入力される第1の接続確認信号入力手段{払出制御部61(スイッチ検出処理)}と、
前記貸出要求を検出したときに、前記第1の接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されていることを条件に、該貸出要求が要求する数の遊技球を前記払出装置(200)により払い出させる貸出制御(貸出動作)を行う貸出制御手段{払出制御部61(貸出制御処理)}と、
を含み、
前記メイン制御手段は、
前記貸出装置から出力される接続確認信号{カードユニット接続確認信号(VL)}が入力される第2の接続確認信号入力手段{遊技制御部41(ポート入力処理)}と、
前記第2の接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されていない場合に、前記取込制御を不能にする取込制御不能化手段{遊技制御部41(BET処理Sb4、10〜14)}と、
を含む、
ことを特徴としている。
本発明の請求項7に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
遊技者所有の遊技球(パチンコ球)を貯留する遊技球貯留部(上皿12)と、
前記遊技球貯留部に貯留された遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部(1BETボタン5、MAXBETボタン6)と、
前記遊技球貯留部に貯留された遊技球を取り込む取込動作を行う取込装置(100)と、
前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球を検出する取込遊技球検出手段(第1取込球検出スイッチ104、第2取込球検出スイッチ105a、105b)と、
を備え、
前記メイン制御手段(遊技制御部41)は、
前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置の取込動作により遊技球を取り込むための取込制御を行う取込制御手段{遊技制御部41(取込制御処理)}と、
前記取込装置の取込動作により1単位の賭数を設定するのに必要な単位球数(5球)の遊技球が取り込まれる毎に賭数の設定を行う賭数設定手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb309)}と、
を含み、
前記取込制御手段は、
前記取込要求操作部が操作されたことにより、前記遊技球貯留部に遊技球が貯留されているか否かに関わらず、規定の動作量(所定球数を取り込むための動作量)の取込動作を前記取込装置に行わせる取込動作制御手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb302〜313)}と、
前記取込動作が終了した後に前記取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたか否かを判定する取込遊技球数判定手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb314)}と、
前記取込遊技球数判定手段により前記取込要求数に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されていないと判定されたときに、前記規定の動作量の取込動作を前記取込装置に再度行わせる取込動作再制御手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb314〜316)}と、
前記取込遊技球数判定手段により前記取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたと判定されたとき、または前記取込動作再制御手段による取込動作の再試行(リトライ)回数が所定回数(2回)に達したとき(リトライカウンタの値が0のとき)に取込制御を終了させる取込制御終了手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb318)}と、
を含む、
ことを特徴としている。
本発明の請求項8に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
遊技者所有の遊技球(パチンコ球)を貯留する遊技球貯留部(上皿12)と、
前記遊技球貯留部に貯留された遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部(1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6)と、
前記遊技球貯留部に貯留された遊技球を取り込む取込動作を行う取込装置(100)と、
前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球を検出する取込遊技球検出手段(第1取込球検出スイッチ104、第2取込球検出105a、105b)と、
を備え、
前記メイン制御手段(遊技制御部41)は、
前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置の取込動作により遊技球を取り込むための取込制御を行う取込制御手段{遊技制御部41(取込制御処理)}と、
前記取込装置の取込動作により1単位の賭数を設定するのに必要な単位球数(5球)の遊技球が取り込まれる毎に賭数の設定を行う賭数設定手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb309)}と、
を含み、
前記取込制御手段{遊技制御部41(取込制御処理)}は、
前記取込要求操作部が操作されたことにより、前記遊技球貯留部に遊技球が貯留されているか否かに関わらず、該取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた動作量(取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための動作量)の取込動作を前記取込装置に行わせる取込動作制御手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb302〜313)}と、
前記取込動作が終了した後に動作量に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたか否かを判定する取込遊技球数判定手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb314)}と、
前記取込遊技球数判定手段により前記動作量に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されていないと判定されたときに、前記取込要求数から前記取込遊技球検出手段により検出された遊技球数を減算した不足数分に応じた動作量の取込動作を前記取込装置に再度行わせる取込動作再制御手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb314〜316)}と、
前記取込遊技球数判定手段により前記動作量に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたと判定されたとき、または前記取込動作再制御手段による取込動作の再試行(リトライ)回数が所定回数(2回)に達したとき(リトライカウンタの値が0のとき)に取込制御を終了させる取込制御終了手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb318)}と、
を含む、
ことを特徴としている。
本発明の請求項9に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項7または8に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記取込制御手段{遊技制御部41(取込制御処理)}は、前記取込装置(100)の取込動作により既に遊技球(パチンコ球)が取り込まれている状態において前記取込要求操作部(1BETボタン5、MAXBETボタン6)が操作されたときに、該取込要求操作部の操作に対して定められた取込指定数(1BETボタン5:5球、MAXBETボタン6:15球)から前記既に取り込まれた遊技球数(1BETボタン5が操作された場合:未使用球カウンタの値、MAXBETスイッチ6が操作された場合:BET数×5+未使用球カウンタの値)を減算した数を前記取込要求数(取込球カウンタの値)として設定する取込要求数設定手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb18、19)}を含む、
ことを特徴としている。
本発明の請求項10に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜9のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記本体ユニット(本体枠27)は、
前記払出装置(200)と、該払出装置により払い出される遊技球(パチンコ球)を貯留するための払出球貯留部(補給タンク204)と、該払出球貯留部に貯留された遊技球を前記払出装置に誘導する貯留球誘導路(球供給通路210)と、が設けられる上部機構板部材(上部機構板820)と、
前記上部機構板部材とは別個に形成され、前記払出装置から払い出される遊技球を誘導する払出球誘導路(払出球誘導通路208a、208b)が設けられる下部機構板部材(下部機構板900)と、
を備え、
前記収容ケース(メイン制御基板ケース400)は、前記取り付け手段(アルファベットBに対応する封止片450a、取付台421、予備用ワンウェイネジ419a)または前記予備用取り付け手段(アルファベットC〜Eに対応する封止片450a、取付台421、予備用ワンウェイネジ419a)により前記下部機構板部材に取り付けられている、
ことを特徴としている。
本発明の請求項11に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜10のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記サブ制御手段(払出制御部61)が設けられたサブ制御基板(払出制御基板60)を、前記メイン制御基板(遊技制御基板40)とともに前記収容ケース(メイン制御基板ケース400)内に収容した、
ことを特徴としている。
本発明が適用された実施例としてのスロットマシン1を斜め前方から見た斜視図である。 外枠に対して枠基体を開放した状態のスロットマシン1を斜め前方から見た斜視図である。 本体枠に対して上部前面扉及び下部前面扉を開放した状態を示す斜視図である。 スロットマシン1を示す正面図である。 上皿を示す平面図である。 枠基体の内部を示す正面図である。 (a)は上部前面扉を示す背面図であり、(b)は下部前面扉を示す背面図である。 スロットマシン1を示す背面図である。 スロットマシン1の左側面図である。 スロットマシン1の右側面図である。 スロットマシン1を示す平面図である。 スロットマシン1を示す底面図である。 スロットマシン1におけるパチンコ球の流下経路を示す概略図である。 (a)は図13の要部拡大図であり、(b)は(a)の平面図である。 スロットマシン1における各リール2L、2C、2Rの図柄配列を示す図である。 スロットマシン1の構成を示すブロック図である。 スロットマシン1の遊技制御基板と払出制御基板、払出制御基板とカードユニットの間でやりとりされる信号を示す図である。 (a)は電源基板163の構成を説明するための回路図であり、(b)は遊技制御基板40における遊技制御部41への電源まわりの構成を説明するための回路図である。 遊技制御部が電源投入時に行う電源投入時処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部が基本処理として実行するゲーム制御処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部がSa101のステップにおいて実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部がSb16のステップにおいて実行する精算制御処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部がSb105のステップ及び電源投入時処理において精算要求に基づく未精算球が残存する場合において実行する精算要求処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部がSb20のステップにおいて実行する取込制御処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部がSa106のステップにおいて実行する賞球付与処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部がSc3のステップ及び電源投入時処理において払出要求に基づく未払出球が残存する場合において実行する払出要求処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部が内部タイマからの出力に基づき前述した割込処理3として基本処理に割り込んで定期的に実行するタイマ割込処理(A)の制御内容を示すフローチャートである。 同じく遊技制御部が内部タイマからの出力に基づき前述した割込処理3として基本処理に割り込んで定期的に実行するタイマ割込処理(A)の制御内容を示すフローチャートである。 タイマ割込処理(A)の動作状況を示すタイミングチャートである。 遊技制御部から演出制御部に対して送信されるコマンドの一例を示す図である。 コマンドキューの構成を示す図である。 遊技制御部のゲーム制御処理や初期化処理においてコマンドを生成して、コマンドキューに格納する際に実行するコマンド格納処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部が前述したタイマ割込処理(A)のタイマ割込2内において実行するコマンド送信処理の制御内容を示すフローチャートである。 (a)(b)は、本実施例におけるコマンドの送信状況の一例を示すタイミングチャートである。 遊技制御部が内部タイマからの出力に基づき前述した割込処理3として基本処理に割り込んで定期的に実行するタイマ割込処理(B)の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部が電源監視用IC47からの電圧低下信号の検出に基づいて割込処理1として基本処理に割り込んで実行する電断割込処理を示すフローチャートである。 演出制御部が実行する電源投入時処理(演出)を示すフローチャートである。 演出制御部が遊技制御部から出力されたストローブ信号の検出に基づき割込処理1として他の処理に割り込んで実行するコマンド受信割込処理の制御内容を示すフローチャートである。 演出制御部が内部タイマからの出力に基づき定期的に実行する割込処理2としてのタイマ割込処理(演出)の制御内容を示すフローチャートである。 停電時における遊技制御部及び演出制御部の動作状況を示すタイミングチャートである。 払出制御部が電源投入時に行う電源投入時処理(払出)を示すフローチャートである。 払出制御部が割込禁止を解除した後、内部タイマの出力に基づいて定期的に実行する割込処理(払出)の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSq2のステップにおいて実行する接続確認処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSq3のステップにおいて実行する主基板通信処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSs2のステップにおいて実行する主基板通信処理1の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSs3のステップにおいて実行する主基板通信処理2の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSs4のステップにおいて実行する主基板通信処理3の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSq4のステップにおいて実行する貸出制御処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSt2のステップにおいて実行する貸出通信処理1の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSt3のステップにおいて実行する貸出通信処理2の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSt4のステップにおいて実行する貸出通信処理3の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSt5のステップにおいて実行する貸出通信処理4の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSq5のステップにおいて実行する払出制御処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSu4のステップにおいて実行する払出開始待ち処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSu5のステップにおいて実行する払出停止待ち処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部がSu6のステップにおいて実行する払出通過待ち処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 賞球を伴う入賞が発生した場合や取込済球が残存する状態で精算ボタン10の操作が受け付けられた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 払出要求中または精算要求中においてエラーが発生した場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 払出要求中または精算要求中においてエラーが発生した場合の動作状況の変形例を示すタイミングチャートである。 球貸ボタン19が検出されたことに伴いカードユニット15により貸出処理が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 貸出動作の実行中に賞球を伴う入賞が発生した場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 賞球の払出動作の実行中に球貸ボタン19が検出されたことに伴いカードユニット15により貸出処理が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が受け付けられ、取込制御(取込制御処理)が行われた場合や、精算ボタン10の操作が受け付けられ、精算制御(精算制御処理)が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 BET処理中にカードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶した際の動作状況を示すタイミングチャートである。 同じくBET処理中にカードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶した際の動作状況を示すタイミングチャートである。 図1のスロットマシンの変形例において遊技制御基板と払出制御基板、払出制御基板とカードユニットの間でやりとりされる信号を示す図である。 (a)は外枠25を斜め左前方から見た斜視図であり、(b)は外枠25を斜め右後方から見た斜視図である。 枠基体26の外枠25への取り付け状態を示す要部概略図である。 (a)、(b)はステーの取り付け状態を示す図である。 (a)は枠基体26の開状態を示す概略図であり、(b)は枠基体26の閉状態を示す概略図である。 枠基体26を示す分解斜視図である。 本体枠27へのリールユニット30及び上部前面扉の取り付け状態を示す分解斜視図である。 本体枠27に対するリールユニット30の取り付け状態を示す概略断面図である。 各部の係止状態を示す概略側面図である。 本体枠27を示す正面図である。 本体枠に取り付けられるユニット及び各種部品や部材を示す分解斜視図である。 同じく、本体枠に取り付けられるユニット及び各種部品や部材を示す分解斜視図である。 下皿受部31の構造を示す分解斜視図である。 下皿11のシャッタ構造を示す平面図である。 リールユニット枠550を示す正面図である。 図82のA−A断面図である。 リールユニット枠550に対する各部材の取り付け状況を示す分解斜視図である。 リールユニット枠550に対する演出制御基板ケース170及び各リール2L、2C、2Rの取り付け状況を示す分解斜視図である。 演出制御基板ケース170を示す分解斜視図である。 リール体を示す分解斜視図である。 リールモータ34Lを示す斜視図である。 (a)は取付板605のリールモータ34Lへの取付状態を示す図であり、(b)は(a)のリールモータ34Lの底面図である。 (a)はリール保持枠656を示す縦断面図であり、(b)はリール保持枠656を示す側面図である。 支持板600Lへのランプユニット601Lの取り付け状態を示す斜視図である。 (a)(b)はランプユニット601Lの支持板600Lへの取付状態を示す側面図である。 リール収容凹部30aにリール2L、2C、2Rが並設された状態を示す横断面図である。 リール体をリールユニット枠550に組み付ける状態を示す概略図である。 リール体がリールユニット枠550に組み付けられた状態を示す概略図である。 本体枠27の背面への各種ユニットや部材の取り付け状態を示す分解斜視図である。 (a)(b)は下皿球通路部材802を示す斜視図である。 (a)は錠前付き補強枠227を斜め前方から見た状態を示す斜視図であり、(b)は錠前付き補強枠227を斜め後方から見た状態を示す斜視図である。 上部払出ユニット800を示す分解斜視図である。 (a)は上部機構板820を示す背面図であり、(b)は上部機構板820を示す側面図であり、(c)は上部機構板820を示す前面図である。 (a)は通路表カバー821を示す正面図であり、(b)は通路表カバー821を示す背面図である。 (a)は図99(a)のA−A断面図であり、(b)は図99(a)のB−B断面図である。 (a)は通路裏カバー824を示す正面図であり、(b)は断面図である。 (a)は補給タンク204を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。 (a)はタンクレールを示す平面図であり、(b)は背面図であり、(c)は正面図であり、(d)は右側面図である。 (a)は払出装置200を右斜め前方から見た状態を示す斜視図であり、(b)は払出装置200を左斜め前方から見た状態を示す斜視図である。 払出装置200を示す背面図、左右側面図、平面図、底面図である。 払出装置200の内部構造を示す分解斜視図である。 (a)は球通路の状態を示す左側面図であり、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。 (a)はカーブ通路部832付近の通路構造を示す要部拡大図であり、(b)は(a)のA−A断面図であり、(c)は(a)のB−B断面図である。 (a)は供給球検出スイッチ205付近の構造を示す要部拡大図であり、(b)は供給球の検出状態を示す断面図であり、(c)は供給球の非検出状態を示す断面図である。 (a)は流路振分部127の構造を示す斜視図であり、(b)は球抜き時の状態を示す斜視図である。 (a)は球止め部材850を示す要部拡大断面図であり、(b)は球止め時の状態を示す断面図である。 カーブ通路部832から払出装置200までの球通路構造を示す概略図である。 下部払出ユニット801を示す分解斜視図である。 下部機構板900を示す背面図、側面図、平面図、底面図である。 排出部カバー901を示す背面図、側面図、平面図、底面図である。 基板取付板401を示す背面図、側面図、平面図、底面図である。 ケース本体402を示す正面図、左右側面図、平面図、底面図である。 (a)は図117のA−A断面図であり、(b)は図117のB−B断面図である。 ケースカバー403を示す正面図、左右側面図、平面図、底面図である。 (a)は図119のA−A断面図であり、(b)は図119のB−B断面図であり、(c)は図119のC−C断面図であり、(d)は図119のD−D断面図である。 (a)(b)はケース本体402とケースカバー403とを封鎖する状態を示す斜視図である。 (a)(b)はケース本体402の開口をケースカバー403にて閉鎖する状態を示す一部破断側面図である。 メイン制御基板ケース400を基板取付板401に取り付ける状態を示す斜視図である。 メイン制御基板ケース400を基板取付板401に固着する状態を示す一部破断断面図である。 封印シールを貼着した状態を示す正面図、平面図及び底面図である。 (a)は電源基板ケース300の構造を示す分解斜視図であり、(b)は電源基板ケース取付部915に取り付けられた状態を示す縦断面図である。 上皿受部4の構造を示す分解斜視図である。 上皿表カバー1001を示す背面図である。 上皿裏カバー1002を示す背面図である。 上皿裏カバー1002への部材の組み付け状況を示す分解斜視図である。 (a)は上皿12における通常時の球の流れを示す概略背面図であり、(b)は上皿12における球抜き時の球の流れを示す概略背面図である。 (a)は整流部12bを示す断面図であり、(b)はスピーカ53aと上皿表カバー1001との関係を示す要部拡大断面図である。 MAXBETボタンユニット1600を示す分解斜視図である。 スタートボタンユニット1700を示す分解斜視図である。 ストップボタンユニット1800を示す分解斜視図である。 (a)は取込装置100を左斜め前方から見た状態を示す斜視図であり、(b)は取込装置100を右斜め前方から見た状態を示す斜視図である。 取込装置100を示す背面図、左右側面図、平面図、底面図である。 取込装置100の内部構造を示す分解斜視図である。 球通路の状態を示す左側面図である。 (a)は取込動作時における状態を示す図139のA−A断面図、(b)は返却動作時における状態を示す図139のA−A断面図である。 透視窓枠222を示す正面図である。 透視窓枠222の前面に組み付けられる部材を示す分解斜視図である。 透視窓枠222の背面に組み付けられる部材を示す分解斜視図である。 装飾枠224の前面に組み付けられる部材を示す分解斜視図である。 装飾枠224を示す背面図である。 装飾枠224の背面に組み付けられる部材を示す分解斜視図である。
符号の説明
1 スロットマシン
2L、2C、2R リール
5 1BETボタン
6 MAXBETボタン
7 スタートボタン
10 精算ボタン
11 下皿
12 上皿
15 カードユニット
16a 取込済球/払出済球表示器
24 遊技パネル
27 本体枠
28 上部前面扉
29 下部前面扉
30 リールユニット
40 遊技制御基板
41 遊技制御部
60 払出制御基板
61 払出制御部
100 取込装置
200 払出装置
220 分離ユニット

Claims (11)

  1. 遊技球を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技球を用いたスロットマシンであって、
    前記遊技球の払出を伴う払出入賞が発生したことに基づいて前記遊技球の払出を行う払出装置と、
    前記払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出手段と、
    前記払出入賞が発生したことに基づいて前記払出装置により払い出された払出球数に関する情報を表示する払出球数表示手段と、
    遊技の制御を行うメイン制御手段と、
    前記メイン制御手段と接続され、前記払出装置の制御を行うサブ制御手段と、
    を備え、
    前記メイン制御手段は、
    前記払出入賞に応じた遊技球数のうち未払出分の未払出球数を記憶する未払出球数記憶手段と、
    前記払出入賞が発生したときに、該払出入賞に応じた遊技球数を前記未払出球数記憶手段の未払出球数として設定する未払出球数設定手段と、
    前記払出入賞が発生したときに、前記未払出球数記憶手段に設定された未払出球数の遊技球の払出を要求する払出要求信号を前記サブ制御手段に対して出力する払出要求信号出力手段と、
    前記払出球検出手段が前記払出装置により払い出された遊技球を所定数検出する毎に、前記払出球数表示手段に表示されている払出球数に関する情報を更新表示する払出球数表示更新手段と、
    前記払出球検出手段が前記払出装置により払い出された遊技球を検出する毎に、前記未払出球数記憶手段に記憶されている未払出球数を減算更新する未払出球数更新手段と、
    を含み、
    前記サブ制御手段は、
    前記払出要求信号を検出したときに、該払出要求信号が要求する数の遊技球を前記払出装置により払い出させる払出制御を開始し、前記払出球検出手段により検出された遊技球数が、該払出要求信号が要求する遊技球数に到達することで当該払出制御を終了する払出制御手段と、
    前記払出制御が開始したときに、前記メイン制御手段に対して払出制御開始信号を出力する払出制御開始信号出力手段と、
    前記払出制御中に、前記メイン制御手段に対して払出制御中信号を出力する払出制御中信号出力手段と、
    前記払出制御が終了したときに、前記メイン制御手段に対して払出制御終了信号を出力する払出制御終了信号出力手段と、
    を含み、
    前記未払出球数記憶手段は、前記遊技球を用いたスロットマシンへの電力供給が停止しても前記未払出球数を保持して記憶し、
    前記払出要求信号出力手段は、前記遊技球を用いたスロットマシンへの電力供給が開始されたときに、前記未払出球数記憶手段に記憶されている未払出球数が残存する場合に、該残存する未払出球数の遊技球の払出を要求する払出要求信号を前記サブ制御手段に対して出力し、
    前記遊技球を用いたスロットマシンは、
    前記払出装置が取り付けられ、複数の機種間で構造が共通する本体ユニットと、
    前記本体ユニットが備える設置部に対して取り外し自在に設置される分離ユニットと、
    を備え、
    前記本体ユニットは、
    前記メイン制御手段が設けられたメイン制御基板を収容し、該メイン制御基板を収容するための開口を有するケース本体と、該ケース本体の開口を閉塞するためのケースカバーと、から構成される収容ケースと、
    前記ケース本体の開口を前記ケースカバーにより閉塞して固着するための手段であって、前記ケース本体及び/または前記ケースカバーに設けられる固着関連部位を破壊しない限り前記ケース本体に対する前記ケースカバーの固着状態を解除することが出来ない固着手段と、
    前記収容ケースを前記本体ユニットに取り付けるための手段であって、前記ケース本体及び/または前記ケースカバーに設けられる取り付け関連部位を破壊しない限り前記収容ケースの前記本体ユニットに対する取り付け状態を解除することが出来ない取り付け手段と、
    前記取り付け手段による取り付け状態を解除した後、前記収容ケースを前記本体ユニットに取り付けるための手段であって、前記ケース本体及び/または前記ケースカバーに設けられる予備用取り付け関連部位を破壊しない限り前記収容ケースの前記本体ユニットに対する取り付け状態を解除することが出来ない予備用取り付け手段と、
    を備え、
    前記予備用取り付け手段は、前記収容ケースに設けられる結合部と、前記本体ユニットに設けられる被結合部と、前記結合部と前記被結合部とを結合する前記ケース本体及び前記ケースカバーとは別個に備えられる結合手段と、から構成され、
    前記収容ケースは、前記ケース本体及び前記ケースカバーのいずれか一方に設けられ、前記結合手段を収容する開口を有する収容本体部と、前記ケース本体及び前記ケースカバーの他方に設けられ、前記ケース本体の開口を前記ケースカバーにて閉塞した状態において前記収容本体部の開口に収容されている前記結合手段の外部への逸脱を規制する収容カバー部と、から構成される結合手段収容部を備え、
    前記本体ユニットは、前記収容ケースが該本体ユニットに取り付けられたときに前記結合手段収容部に係合して前記収容ケースの離脱を規制する係合片を備える、
    ことを特徴とする遊技球を用いたスロットマシン。
  2. 前記メイン制御手段は、
    前記サブ制御手段側の前記払出制御に伴う異常を判定する払出制御異常判定手段と、
    前記払出制御異常判定手段が前記払出制御に伴う異常を判定したときに、該異常を報知する払出異常報知手段と、
    を含み、
    前記メイン制御手段は、前記払出異常報知手段が前記異常の報知中であっても前記サブ制御手段から出力される前記払出制御開始信号、前記払出制御中信号及び前記払出制御終了信号の検出を継続して行う、
    請求項1に記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  3. 前記メイン制御手段は、前記払出異常報知手段が前記異常の報知中において前記払出制御終了信号を検出したときに、該払出異常報知手段による異常の報知を自動的に終了させる異常報知終了手段を含む、
    請求項2に記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  4. 前記移行許容手段は、前記払出球検出手段により検出された遊技球数が前記払出入賞に応じた遊技球数に到達したか否かに関わらず、前記サブ制御手段から前記払出制御終了信号を検出したときに、次ゲームへの移行を許容する、
    請求項1〜3のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  5. 記憶媒体に記憶された有価価値を用いて前記遊技球の貸出要求を出力する貸出装置に対応して設けられ、
    前記サブ制御手段は、
    前記貸出装置から出力される接続確認信号が入力される接続確認信号入力手段と、
    前記貸出要求を検出したときに、前記接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されていることを条件に、該貸出要求が要求する数の遊技球を前記払出装置により払い出させる貸出制御を行う貸出制御手段と、
    前記接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されているか否かを特定可能な接続特定信号を前記メイン制御手段に対して出力する接続特定信号送信手段と、
    を含み、
    前記メイン制御手段は、前記接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されていない旨を示す接続特定信号が入力された場合に、前記取込制御を不能にする取込制御不能化手段を含む、
    請求項1〜4のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  6. 記憶媒体に記憶された有価価値を用いて前記遊技球の貸出要求を出力する貸出装置に対応して設けられ、
    前記サブ制御手段は、
    前記貸出装置から出力される接続確認信号が入力される第1の接続確認信号入力手段と、
    前記貸出要求を検出したときに、前記第1の接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されていることを条件に、該貸出要求が要求する数の遊技球を前記払出装置により払い出させる貸出制御を行う貸出制御手段と、
    を含み、
    前記メイン制御手段は、
    前記貸出装置から出力される接続確認信号が入力される第2の接続確認信号入力手段と、
    前記第2の接続確認信号入力手段に前記接続確認信号が入力されていない場合に、前記取込制御を不能にする取込制御不能化手段と、
    を含む、
    請求項1〜4のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  7. 遊技者所有の遊技球を貯留する遊技球貯留部と、
    前記遊技球貯留部に貯留された遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部と、
    前記遊技球貯留部に貯留された遊技球を取り込む取込動作を行う取込装置と、
    前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球を検出する取込遊技球検出手段と、
    を備え、
    前記メイン制御手段は、
    前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置の取込動作により遊技球を取り込むための取込制御を行う取込制御手段と、
    前記取込装置の取込動作により1単位の賭数を設定するのに必要な単位球数の遊技球が取り込まれる毎に賭数の設定を行う賭数設定手段と、
    を含み、
    前記取込制御手段は、
    前記取込要求操作部が操作されたことにより、前記遊技球貯留部に遊技球が貯留されているか否かに関わらず、規定の動作量の取込動作を前記取込装置に行わせる取込動作制御手段と、
    前記取込動作が終了した後に前記取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたか否かを判定する取込遊技球数判定手段と、
    前記取込遊技球数判定手段により前記取込要求数に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されていないと判定されたときに、前記規定の動作量の取込動作を前記取込装置に再度行わせる取込動作再制御手段と、
    前記取込遊技球数判定手段により前記取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたと判定されたとき、または前記取込動作再制御手段による取込動作の再試行回数が所定回数に達したときに取込制御を終了させる取込制御終了手段と、
    を含む、
    請求項1〜6のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  8. 遊技者所有の遊技球を貯留する遊技球貯留部と、
    前記遊技球貯留部に貯留された遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部と、
    前記遊技球貯留部に貯留された遊技球を取り込む取込動作を行う取込装置と、
    前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球を検出する取込遊技球検出手段と、
    を備え、
    前記メイン制御手段は、
    前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置の取込動作により遊技球を取り込むための取込制御を行う取込制御手段と、
    前記取込装置の取込動作により1単位の賭数を設定するのに必要な単位球数の遊技球が取り込まれる毎に賭数の設定を行う賭数設定手段と、
    を含み、
    前記取込制御手段は、
    前記取込要求操作部が操作されたことにより、前記遊技球貯留部に遊技球が貯留されているか否かに関わらず、該取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた動作量の取込動作を前記取込装置に行わせる取込動作制御手段と、
    前記取込動作が終了した後に動作量に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたか否かを判定する取込遊技球数判定手段と、
    前記取込遊技球数判定手段により前記動作量に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されていないと判定されたときに、前記取込要求数から前記取込遊技球検出手段により検出された遊技球数を減算した不足数分に応じた動作量の取込動作を前記取込装置に再度行わせる取込動作再制御手段と、
    前記取込遊技球数判定手段により前記動作量に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたと判定されたとき、または前記取込動作再制御手段による取込動作の再試行回数が所定回数に達したときに取込制御を終了させる取込制御終了手段と、
    を含む、
    請求項1〜6のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  9. 前記取込制御手段は、前記取込装置の取込動作により既に遊技球が取り込まれている状態において前記取込要求操作部が操作されたときに、該取込要求操作部の操作に対して定められた取込指定数から前記既に取り込まれた遊技球数を減算した数を前記取込要求数として設定する取込要求数設定手段を含む、
    請求項7または8に記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  10. 前記本体ユニットは、
    前記払出装置と、該払出装置により払い出される遊技球を貯留するための払出球貯留部と、該払出球貯留部に貯留された遊技球を前記払出装置に誘導する貯留球誘導路と、が設けられる上部機構板部材と、
    前記上部機構板部材とは別個に形成され、前記払出装置から払い出される遊技球を誘導する払出球誘導路が設けられる下部機構板部材と、
    を備え、
    前記収容ケースは、前記取り付け手段または前記予備用取り付け手段により前記下部機構板部材に取り付けられている、
    請求項1〜9のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  11. 前記サブ制御手段が設けられたサブ制御基板を、前記メイン制御基板とともに前記収容ケース内に収容した、
    請求項1〜10のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
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