JP2006301415A - 光波回路モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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義昭 中野
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典良 広井
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Abstract

【課題】光素子との結合が可能となるようにピッチ変換機能を有しつつ、光素子と直接且つ低損失に結合可能であると共に、導波路の先端をレンズ状に成形することによって結合効率を高めた光波回路モジュールを提供する。
【解決手段】一定のピッチP1で配列する導波路アレイと、ピッチP1より狭いピッチP2で配列される光素子とを備え、光素子に向かうに従いピッチP1を漸次狭めて、導波路アレイをピッチP2と同一のピッチP3で一列状に集束させて集束部を形成し、光素子の各活性層又は各導波路部と導波路アレイの各導波路とを、光学的に結合させ、更に、各導波路の最先端部には凸曲面が形成されるように2つの傾斜平面を形成すると共に、ニアフィールドパターンの非円形状における長軸と平行な方向においては、各導波路の中心軸に対して対称に且つ各活性層又は各導波路部に対して一定の幅を保つ様に設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光素子と導波路アレイとを直接、且つ、低損失で光学的に結合出来る光波回路モジュールに関するものである。
近年、インターネットが爆発的に普及している中、これに伴い通信回線のトラフィック量が激増している。このトラフィック量を激増させている膨大なデータを処理する高速大容量通信方式として、1本の光ファイバに波長の異なる複数の光を伝送することが出来る波長分割多重(Wavelength Division Multiplex : WDM)通信システムが実用化されており、また現在でも通信システムの低コスト化・高信頼化に向けて、世界中で研究開発が行われている。更に、将来的には光信号の増減を感知し、複数ある信号経路を瞬間的に切り替えるためのLDアレイチップと同様の形状である全光スイッチ等も精力的に研究されている。
WDM通信システムでは、アレイ導波路格子(Arrayed Waveguide Grating : AWG)型(N×N)光波長合分波器がキーデバイスとして広く使用されている。また、LDアレイチップはAWG型光波長合分波器と同様、今後キーデバイスとして広く適用される予定である。
このようなAWG型光波長合分波器を用いた光波回路モジュールの一例を図20に示す(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−277675号公報(第4頁、第3図)
図20に示す光波回路モジュール100は、AWG型光波長合分波器基板101(1×N、ここではN=256ch)、AWG型光波長合分波器基板101と多芯(128芯)テープ型光ファイバ103及び104を低損失に結合するためのピッチ変換用導波路基板102とから構成されている。AWG型光波長合分波器基板101(以下、AWG型光波長合分波器又はAWG型光波長合分波器基板を必要に応じて、単にAWGと記す)にはスポットサイズ変換機能構造(テーパ導波路)を有する出力導波路群101aが設けられている。又、ピッチ変換用導波路基板102にはスポットサイズ変換機能構造(テーパ導波路)を有する入出力導波路群、即ちAWG型光波長合分波器基板101側の入力導波路群102a、テープ型光ファイバ103側の出力導波路群102b、及び光ファイバ104側の出力導波路群102cが設けられている。
AWG型光波長合分波器基板101とピッチ変換用導波路基板102との間、又はピッチ変換用導波路基板102とテープ型光ファイバ103及び104との間における結合損失を出来るだけ小さくするために、AWG型光波長合分波器基板101側の出力導波路群101a又はピッチ変換用基板102の入出力導波路群102a、102b、102cに、スポットサイズ変換機能を有する構造が付与されている。
これにより、極めて低損失な光波回路モジュールを実現することが出来るとしている。
しかしながら、前述した光波回路モジュール100では、実際にはAWG型光波長合分波器基板101とピッチ変換用導波路基板102との結合部、及びピッチ変換用導波路基板102とテープ型光ファイバ103及び104との結合部において、光を漏れなく結合させることが困難であった。即ち、AWG型光波長合分波器基板101又はピッチ変換用導波路基板102からの出射光の一部が漏れ光となってしまう。結果として、一部の漏れ光は所定の光ファイバ以外の光ファイバに入射するので、クロストーク特性の劣化や結合損失の発生の原因となっている。
又、近年、AWG型光波長合分波器基板101やLDアレイチップに対して、モジュール全体の損失の増大を伴わない一層の多重化(多チャネル化)が望まれるようになってきた。しかし従来の設計をそのまま使用して多チャネル化を行うと、AWG型光波長合分波器基板101やLDアレイチップ内での損失が大きくなってしまうという問題があった。又、AWG型光波長合分波器基板101やLDアレイチップは半導体プロセスを用いて作製されるため、1つの素子サイズが大きくなると加速度的にコストが増加し、また歩留まりが低下するという問題がある。
このため、AWG型光波長合分波器基板101やLDアレイチップの多チャンネル化を実現するためには1chあたりのサイズを小さくする必要が生じる。しかしAWG型光波長合分波器基板101やLDアレイチップはテープ型光ファイバ103、104を接続して使用され、この光ファイバの一般的な大きさが決まっていたため、AWG型光波長合分波器基板101やLDアレイチップの小型化も結果として不可能であった。
更に、ピッチ変換用導波路基板102も半導体プロセスを使用して作製されるため、大型のものを作製しようとすると多大なコストの増加を招いてしまい、AWG型光波長合分波器基板101や図示しないLDアレイチップを小型化して抑えたコストを再び押し上げてしまう。又、光軸合わせを3つのデバイス(AWG型光波長合分波器基板101、ピッチ変換用導波路基板102、テープ型光ファイバ103と104)に対して行うのは、2つのデバイスに対して行うよりも難易度が2倍以上になり、ここでもコスト増加を招いてしまう。
そこで、ピッチ変換用導波路基板102の替わりとして導波路を光ファイバで構成すると共に、LDアレイチップからテープ型光ファイバへのピッチ変換を導波路(光ファイバ)そのもので行わせる光波回路モジュールが本出願人により考案され、出願されている。
図21に、前記LDアレイチップの内の1つの活性層と、その出射光の斜視図を示すと共に、図22(a)、(b)にはそれぞれ発光断面内のx、y方向での規格化強度分布の一例を定性的に示す。図22中、ωox、ωoyは強度が中心部強度1の1/eになる距離で、スポットサイズと呼ばれている。図21に示すように、LDアレイチップ(以下、必要に応じて単にLDと記す)等の半導体レーザ105の活性層106からの出射光は空間中で非円形状に広がって放射される。よって、このような半導体レーザ105のy−x平面上におけるニアフィールドパターン(以下、NFP)も、非円形状になる。なお本明細書中では、非円形状とは円形状以外の全ての形状を含むものと定義する。図21では非円形状の一例として楕円形状に広がる出射光を図示したが、円形状に広がる半導体レーザも存在する。
次に、半導体レーザ105の出射光が結合される光波回路モジュールの導波路である、光ファイバ109の断面を図23(a)に示す。図中、107はクラッド、108はコアである。同図(b)は、光ファイバ109が単一モード光ファイバであると仮定した場合の、コア108中を伝搬する光のモードの規格化強度分布を示したものである。図中の2ωfは、伝搬モードの強度が、中心部強度の1/eになる直径で、モードフィールド径(MFD)と呼ぶ。
前記のように半導体レーザからの出射光は、円形状にしろ非円形状にしろ広がり角(図21のΔθy、Δθx等)をもって伝搬するので、その出射光の波面は円弧状になる。従って、その出射光が光ファイバに入射されると、結合効率は主に出射光がコア108内部に入射する際の波面収差による結合損失で決定される。即ち、光ファイバ109の端面に結合された出射光の波面がコア108内部で平面状に変換され切れずに収差が残り、コア108内部を伝搬する出射光の波面収差によって、結合効率が著しく低下してしまうという課題がある。
そこで、従来は図24に示すように、半導体レーザ105と光ファイバ109端面との間に円柱レンズ110を配置して、半導体レーザ105からの出射光を平行光に変換して、コア108に入射させる構成が用いられていた。
しかしながら、図24の構成では円柱レンズ110と光ファイバ109とが分離しているので、円柱レンズ110の光軸と光ファイバ109のコア軸との軸合わせが難しくなる。また円柱レンズ110−光ファイバ109間の光路中に界面が存在するので、光損失が生じてしまう。更に、光ファイバ109の入射側端面が平坦であるため、出射光の一部が光ファイバ109端面で反射し、活性層106へ再入射して、半導体レーザ105の動作が不安定になるという問題もあった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は導波路のアレイのピッチP1を、LDアレイモジュールと云った光素子の活性層又は導波路部のピッチP2との結合が可能となるようにピッチ変換する機能を有しつつ、光素子と導波路アレイとを直接、且つ、低損失に光学的に結合可能にすると共に、更に導波路の先端をレンズ状に成形することによって、光素子との結合効率を高めた光波回路モジュールを提供することである。
本発明の請求項1記載の発明は、一定のピッチP1で配列されるm本の独立した導波路から構成される導波路アレイと、前記ピッチP1より狭いピッチP2で配列されるm個の活性層又は導波路部を有すると共に出射光の出射方向に対し垂直な平面上におけるニアフィールドパターンが非円形状である光素子とを備え、前記活性層又は前記導波路部に向かうに従い、前記ピッチP1が漸次狭められることによって前記導波路アレイが前記ピッチP2と同一のピッチP3で一列状に集束されて集束部が形成され、その集束部が前記活性層又は前記導波路部に臨むように位置合わせされることによって、前記各活性層又は前記各導波路部に対して前記各導波路が、光学的に結合されると共に、
前記各導波路の最先端部には、前記ニアフィールドパターンの非円形状における短軸と平行な方向において、所定の曲率を有する凸曲面が形成されると共に、前記最先端部に向かうに従って漸次接近する2つの傾斜平面が形成され、
更に、前記ニアフィールドパターンの非円形状における長軸と平行な方向においては、前記各導波路の中心軸に対して対称に且つ前記各活性層又は前記各導波路部に対して一定の幅を保つ様に形成されることを特徴とする光波回路モジュールである。
又、本発明の請求項2記載の発明は、一定のピッチP1で配列されるm本の独立した導波路から構成される導波路アレイと、前記ピッチP1より狭いピッチP2で配列されるm個の活性層又は導波路部を有する光素子とを備え、前記活性層又は前記導波路部に向かうに従い、前記ピッチP1が漸次狭められることによって前記導波路アレイが前記ピッチP2と同一のピッチP3で一列状に集束されて集束部が形成され、その集束部が前記活性層又は前記導波路部に臨むように位置合わせされることによって、前記各活性層又は前記各導波路部に対して前記各導波路が、光学的に結合されると共に、
前記各導波路の先端が円錐形状に成形され、前記円錐形状の頂部が所定の曲率を有する凸曲面に成形されることを特徴とする光波回路モジュールである。
更に、本発明の請求項3記載の発明は、前記各導波路が光ファイバであり、更に前記光ファイバが、前記中心軸であるコア軸と平行方向に先端に向かってコア径はそのままでクラッド径のみ細径化され、
細径化されたm本の前記先端が、前記ピッチP3で一列状に集束されて前記集束部が形成されることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の光波回路モジュールである。
又、本発明の請求項4記載の発明は、一定のピッチP1で配列されるm本の独立した導波路から構成される導波路アレイと、前記ピッチP1より狭いピッチP2で配列されるm個の活性層又は導波路部を有すると共に出射光の出射方向に対し垂直な平面上におけるニアフィールドパターンが非円形状である光素子と、面上にm本以上の溝が形成された溝付き基板とから構成し、
前記導波路アレイを前記活性層又は前記導波路部に向かうに従い、前記ピッチP1を漸次狭めることによって一列状に集束して集束部を形成し、その集束部を形成する前記各導波路を前記各溝内に配列して固定し、
次に、配列固定した前記各導波路の先端が連なって形成される稜線が同一直線上に位置する様に、前記先端を研削盤の研削面に所定の角度傾けて押し当てると共に、反対側の前記先端も前記所定の角度傾けて前記研削面に押し当てることにより、前記先端に前記導波路の中心軸に対して対称で且つ前記先端に向かうに従って漸次接近するような2つの傾斜平面を研削し、
その後、前記各導波路の最先端部を前記研削盤の砥削面より柔軟な研磨面を有する研磨盤により研磨して、同一で一連な所定の曲率を有する凸曲面にし、
更に、前記凸曲面が前記非円形状の短軸に対して平行になると共に、前記非円形状の長軸と平行な方向においては前記各活性層又は前記各導波路部に対して一定の幅を保つ様に
、前記集束部を前記活性層又は前記導波路部に対して位置決めする光波回路モジュールの製造方法である。
本発明の請求項1記載の光波回路モジュールに依れば、高いレンズ効果によって、広がり角をもって伝搬する光素子からの出射光の波面を高効率で平面状に変換することが可能となる。従って、コア内部を伝搬する出射光の波面収差を解消して、結合効率を高めることが出来る。更に、光素子のニアフィールドパターンの長軸方向と短軸方向とで、導波路の最先端部の形状を異ならせることにより、光素子からの出射光が非円形状であっても結合効率を向上させることが可能となる。
更に、整合用レンズに相当する部分が導波路と一体化されているために、レンズをマウントする手間を省略することが出来ると共に、レンズと導波路間に屈折率の不連続部分が介在することを防止出来る。従って、光素子への反射光の再入射による特性の不安定性が著しく改善される。
又、本発明の請求項2記載の光波回路モジュールに依れば、高いレンズ効果によって、広がり角をもって伝搬する光素子からの出射光の波面を高効率で平面状に変換することが可能となる。従って、コア内部を伝搬する出射光の波面収差を解消して、結合効率を高めることが出来る。
更に、本発明の請求項3記載の光波回路モジュールに依れば、上記各効果に加えて、細径化を施した導波路に、量産技術の確立したエッチド光ファイバを使用することにより、特性の均一な光波回路モジュールを実現することが出来る。
又、本発明の請求項4記載の光波回路モジュールに依れば、個々の導波路を単品で一本ごとに先端レンズ加工し、さらに完成した導波路をアレイ状に高精度で組み込み、これを光素子と突き合わせて固定保持すると云った一連の煩雑な作業工程が簡素化でき、導波路先端のレンズ加工からモジュール組立まで、多大なる工数削減により、量産性を飛躍的に向上させることが可能となる。
更に上記効果に加えて、本発明の光波回路モジュールに依れば、光素子からテープ型光ファイバへのピッチ変換を導波路である光ファイバそのもので行っているので、互いにピッチの異なる光素子とテープ型光ファイバとを光学的に直接結合可能になる。
更に、テープ型光ファイバと光素子との間に、ピッチ変換用光学部品を介在させることなく、テープ型光ファイバと光素子とを直接、結合させることが出来るので、光素子とピッチ変換用光学部品との結合部、及びピッチ変換用光学部品とテープ型光ファイバとの結合部における漏れ光の発生を防止することが可能となる。従って、クロストーク特性の劣化や結合損失の発生を防止することが出来る。更に導波路に光ファイバを用いるため、よりハイパワーな光素子との結合が可能となる。
以上のように、導波路のアレイのピッチを、LDアレイモジュールと云った光素子の活性層又は導波路部のピッチとの結合が可能となるようにピッチ変換する機能を有しつつ、光素子と導波路アレイとを直接、且つ、低損失に光学的に結合可能になると共に、導波路の先端をレンズ状に成形することによって、光素子との結合効率を高めた光波回路モジュールを提供することが可能となる。
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る光波回路モジュールの一例を、図1〜図15を参照しながら説明する。図1は本発明に係る光波回路モジュールの一例を示す概略平面図であり、図2は説明のために後述する押さえリングと溝付き基板用カバーを除いた図1の光波回路モジュールの概略平面図である。図1及び図2に示すように、本実施の形態の光波回路モジュール1は、多芯光伝搬用のテープ型光ファイバ2と、ガイドを設けた基板3(以下、ガイド基板3と記す)と、光素子の一例であるレーザダイオード(LD)アレイチップ4と、面上に複数の溝が形成された溝付き基板8とを備えて構成される。
導波路の役目をするテープ型光ファイバ2は、コア2e(図5参照)の周りをクラッド2aが包囲する一般的な型式の単一モード光ファイバ2fからなる。テープ型光ファイバ2の始端側(図1及び図2の矢印s側)から先端(図1及び図2の矢印t側)に向かって、所定寸法分だけ被覆2bを剥ぎ取り、更に、図4に示すように被覆2bを取り除いたクラッド2a部分の先端付近をそのコア軸cと平行方向に先端に向かって細径化する。細径化手段としてはエッチング等が挙げられ、コアを非エッチング箇所とすることでコア径はそのままに維持しながら、クラッド径のみエッチングして細径化を行う。
細径化された光ファイバ部分2cのクラッド径は50μm以下に細径化することが望ましく、細径化に伴う伝搬損失の許容範囲を考慮すると、30μmまで最小径化することが最も好ましい。従って、本実施の形態では光ファイバ部分2cのクラッド径を30μmとして説明を続ける。テープ型光ファイバ2の光ファイバ2fの本数mは、4本、8本、12本、16本・・・など4の倍数で設定されるのが一般的であり、本実施の形態ではm=8とした。各光ファイバの非エッチング箇所(被覆2b部分を含む)のコア間隔は250μmなので、始端側における各光ファイバ2fはピッチP1=250μmで一定に配列される。
ガイド基板3はシリコン(Si)から成り、その面上には図3に示すように、テープ型光ファイバ2の本数mと同数の溝3aと、後述する溝3cとから構成されるガイド3bが形成される。図3は平面方向から見たガイド基板の平面図である。各溝3aは、ガイド基板3の一端側(矢印s側)では一定のピッチP1で形成され、前記一端側と反対方向である他端側(矢印t側)に進むにつれて、ピッチP1は漸次狭められるように形成されていく。そして前記他端側で、8つの溝3aは1つの溝3cへと統一形成される。
ガイド基板3の各々の溝3a及び溝3cに、図2に示すように各光ファイバ2fを挿入し、その状態でガイド基板3の上から図1に示すように押さえリング7、7を被せて各光ファイバ2fを堅固に保持する。次に、接着剤又は半田を流し込んで固定することにより、8本の光ファイバ2fから構成される導波路アレイが形成される。前述の通り、各溝3aはガイド基板3の他端側(矢印t側)に進むにつれてピッチP1が漸次、狭まるように形成されているので、その溝3aに挿入された各光ファイバ2fも、前記一端側(矢印s側)ではピッチP1で配列され、LDアレイチップ4に向かうに従い漸次狭められていく。よって、ガイド3bに挿入されることにより、他端側での光ファイバ部分2cの各先端におけるコア軸間距離(ピッチ)は、LDアレイチップ4に近づくにつれて徐々にピッチP1よりも狭められることになる。そして、図6に示すように、各光ファイバ2fの先端が一列状に集束されて集束部2dを形成する。
ガイド3bが漸次、狭められるように形成されているため、溝3a内で各光ファイバ2fは彎曲する。従って、ガイド3bの彎曲形状は、光ファイバ2fの曲げに伴って発生する伝搬損失を考慮して決定されるべきである。本実施の形態では各光ファイバの伝搬損失が、それぞれ1.3dB未満となるようにガイド3bの彎曲形状を決定する。
更に、図1と図2より、光ファイバ2fの先端に、集束部2dを上下から挟み込むように溝付き基板8及び溝付き基板用カバー10を設置する。図1のA−A一点鎖線で示す断面の集束部2d部分の拡大図を図5に示す。溝付き基板8の面上には光ファイバ2fの本数m以上の溝9が形成され、各光ファイバ2fは1本ずつ、1つの溝9と溝付き基板用カバー10の表面によって上下から押さえ込まれるように、各溝内に配列されていく。各溝9の断面形状は図5に示すようにV形に形成されており、溝付き基板用カバー10は平板状に形成されているので、各光ファイバ2fは、各溝9と溝付き基板用カバー10表面との3つの接触点H1〜H3によって3点支持される。次に、接着剤又は半田(図中、引き出し線19)を充填することによって、集束部2dと溝付き基板8及び溝付き基板用カバー10とを固定する。
次に、光ファイバ2fを固定したガイド基板3と溝付き基板8とを、ホルダ11に固定する。更に、光素子4に向かうに従って、溝付き基板8と溝付き基板用カバー10及びホルダ11とにテーパ面12を付与する。この段階での光波回路モジュール1の側断面図を図9(a)に示す。
この光波回路モジュール1の溝付き基板8と溝付き基板用カバー10及び光ファイバ2fとホルダ11とを、図9(a)の一点鎖線で示す面まで研削して図9(b)のようにする。研削角度θ1は30度に設定する。次に、図9(b)の一点鎖線で示す面まで溝付き基板8と溝付き基板用カバー10及び光ファイバ2fとホルダ11とを研削して図9(c)のようにする。研削角度θ2は45度に設定する。
更に、反対側の光ファイバ2fの先端と溝付き基板用カバー10の端部とを、図9(c)の一点鎖線で示す面まで研削して図9(d)のようにする。研削角度θ3は、前記θ1と同一角度の45度とする。
このように、光ファイバ2f先端を、溝付き基板8及び溝付き基板用カバー10ごと研削して各光ファイバ2fの先端の長さを一様に揃え、各光ファイバ2fの先端を一続きに連ならせて、その先端で形成される稜線13を同一直線上に位置させる(図6参照)。
次に、上記研削角度θ1〜θ3の研削工程を図10及び図11を参照して説明する。図10〜図11は、溝付き基板8に配列された光ファイバ2f先端の研削工程の例を示す概念図である。前記の様に3点支持された光ファイバ2f先端を、図10及び図11に示すように溝付き基板8と溝付き基板用カバー10及びホルダ11ごと所定の研削角度θ1〜θ3に傾けて(図11ではθ1の研削工程を例に取り図示。)、研削盤20の研削面に押し当てることにより、図9(d)に示すように溝付き基板8或いは溝付き基板用カバー10から、光ファイバ2fのコア軸まで傾斜平面状に研削を行う。
図9(c)から図9(d)にかけての研削は、光ファイバ2f先端を反転させると共に、前記研削面に対して前記角度θ3だけ傾けて溝付き基板用カバー10を前記研削面に押し当て、溝付き基板用カバー10の端部から、前記コア軸まで傾斜平面状に研削する。最初に比較的緩やかな研削角度θ1で研削することで、以降の研削角度θ2とθ3時の削り代を小さくすることが出来るので、短時間で高精度に研削することが可能となる。
研削盤20は平面形状の研削盤であるが、これは円周方向に砥石部分を持つ研削盤でも良く、また砥石材質においても通常のダイヤモンド砥石を用いたもの以外でも良い。更に後述する研磨工程においては、円板表面上に所定の硬度の研磨材(砥粒等)を貼り付け、塗布もしくは浸透させた研磨盤21を用いると良い。どちらにしても所定の方向に回転して、光ファイバ2f先端を摺接することにより研削・研磨加工を行う。
続いて光ファイバ2fの最先端部を、所定の曲率を有する凸曲面形状のレンズに研磨仕上げする。図12は、前記最先端部22を所定の曲率を有する凸曲面形状のレンズに仕上げる際の研磨方法を示す模式図である。研磨仕上げには、前記研削盤20の研削面より柔軟な研磨面を有する研磨盤21を使用し、且つ、研磨材としては研削盤20で使用した研磨材(砥粒)より粒度の細かなものを使用すると良い。また、粒度を2段階に分けてより細かい粒度で仕上げても良い。
図12に示すように最先端22の研磨は、所定の加重力Fを加えて、研磨盤21に垂直な方向から最先端部22を研磨盤21に埋没させるように接触させて行う。これにより最先端部22に、前記コア2eを中心として所定の曲率が形成される。以上のような研削・研磨工程を経た光波回路モジュール1の、光素子4寄りの部分側断面図を図13に示す。
この際、研磨された部位をCCD拡大モニターで観測しながら最先端部22の曲率を調整し、測定と確認を繰り返しながら完成させる。なお最先端部22の凸曲面形状は用途に応じて、非凸曲面形状や高結合効率を得るような半楕円形状であっても良い。
図13の光波回路モジュール1から光ファイバ2fの先端のみを抜粋した部分拡大図を図14に示す。図14より各光ファイバ2fの先端には、前記研削工程により2つの傾斜平面23、23が各光ファイバ2fのコア軸(中心軸)に対して対称に形成されると共に、その最先端部22には同一で一連な所定の曲率を有する凸曲面形状が形成されている。2つの傾斜平面23、23は先端(最先端部22)に向かうに従って漸次接近するように形成される。傾斜平面23、23のコア軸垂直面に対する角度θvは前記研削工程で形成されるので、前記角度θ2=θ3=45度に形成されている。テーパ面12を設けて最先端部22付近の溝付き基板8と溝付き基板用カバー10の幅を小さくすることにより、研削部を小さくして研削工程を簡略化することが出来る。
またx軸方向では、最先端部22はコア軸に対して対称に且つ直線状に成形されている。従って、各光ファイバ2fを平行に配列した時に前記先端が成す綾線13は、同一直線上に位置する。なお最先端部22は、LDアレイチップ4との高結合効率と安定性を考慮して、光ファイバ2fのコア軸方向に対して所定の傾き角を持たせた先斜形状にしても良い。
LDアレイチップ4は、図6に示すように光ファイバ2fの本数mと同一個数のm個の活性層4aを有するチップであり、各活性層4aは前記ピッチP1よりも狭いピッチP2で配列されている。具体的なピッチP2の数値は30μmである。更に、各溝9のピッチP3を前記ピッチP2と等しい30μmに設定し、その各溝9に光ファイバ2fを配列することによって、図5及び図6に示すように、各光ファイバ2fの先端はピッチP3=P2=30μmで一列状に配列される。図6は図2のLDアレイチップ4と光ファイバ2f先端との結合部を拡大した概略図である。
次に、図7に示すように、ガイド基板3と溝付き基板8とを載置固定したホルダ11を、LDアレイチップ4を収納するパッケージ5内部のベース基板6上にマウントする。その際、集束部2dがLDアレイチップ4の活性層4a(或いは各導波路部)に臨むように、且つ、活性層4aのNFPにおける非円形状の短軸に対して前記凸曲面の円弧形成方向が平行となるようにy軸方向で位置決めを行う。一方、前記NFPにおける非円形状の長軸と平行な方向(x軸方向)では、前記凸曲面が各活性層4aに対して平行に、一定の幅を保つ様に位置決めされる。位置決めを行った上で、ホルダ11をベース基板6に半田又は接着剤で固定する。パッケージ5外部にはテープ型光ファイバ2が延ばされている。更に、図示しない保護用樹脂をパッケージ5の枠内に充填してエポキシ封止する。なお、ベース基板6とホルダ11とパッケージ5は同一であっても何ら問題は無い。又、図7は説明の都合上、押さえリング7と溝付き基板用カバー10の図示を省略したが、実際に光波回路モジュール1をパッケージ5内部に収納するときは設ける。
前記研削・研磨工程を経た光ファイバ2fの先端には図14に示すように、y−z平面(同図(c))では2つの傾斜平面23、23が、先端に行くに従って漸次接近すると共に光ファイバ2fのコア軸に対して対称に形成されており、更に、最先端部22には傾斜平面23、23と連続的に所定の曲率が曲率半径Rで形成されている。更に、x−z平面(同図(b))ではコア軸に対して対称となるように形成され、ちょうど円筒レンズが光ファイバ2fと一体化されたように形成されている。
このような光ファイバ2fに非円形状の出射光が入射されたときの結合動作について図15を参照しながら説明する。図15はLDアレイチップ4の活性層4aに対して最先端部22を位置決めした状態を示す部分側面図である。図中のZは、LDアレイチップ4と光ファイバ2fの最先端部22との間隔である。位置決めして分かるように最先端部22は、活性層4a付近のNFPにおける非円形状の短軸と平行な方向(y軸方向)に凸曲面の曲率を有するように、且つ、非円形状の長軸と平行な方向(x軸方向)では凸曲面が各活性層4aに対して平行に、一定の幅を保つ様に、前記研削・研磨工程により形成されている。
凸曲面に出射光が結合すると、その高いレンズ効果によって、広がり角をもって伝搬した光素子からの出射光の波面が高効率に平面状に変換される。従って、コア内部を伝搬する出射光の波面収差が解消されるので、結合効率を高めることが出来る。更に、光素子のニアフィールドパターンの長軸方向と短軸方向とで、光ファイバ最先端部の形状を異ならせることにより、光素子からの出射光が非円形状であっても効率良く平面光に変換して結合効率を向上させることが可能となる。
曲率半径Rの最適化は次のようにして行う。出射光に対する光ファイバの結合効率を結合損失で表し、この結合損失を最小とする間隔Zを最適間隔Zoptとして導出することで、活性層4aに対する最先端部22のz軸方向の位置決めを行う。更に、この間隔Zoptに対応して最適な曲率半径Roptを決定する。曲率半径Roptを求めることにより、間隔Zoptに対応した最適な凸曲面を一義的に決定できるため、広がりが大きい非円形の出射光に対して高いレンズ効果が得られ、結合効率を高めることが出来る。
なお、曲率半径RoptをLDアレイチップ4からの出射光の波長より小さく設定すると、出射光が最先端部22の凸曲面で散乱し、結合効率が低下してしまう。従って、前記Roptは出射光の波長よりも大きく設定する。
更に、上記光ファイバ2fに依れば、非円形状の出射光を高効率で結合出来ると共に、整合用のレンズ110(図24参照)に相当する前記凸曲面部が一体化されているために、レンズをマウントする手間を省略することが出来る。更に、レンズ部分と光ファイバとを一体化しているので、レンズと光ファイバ間に屈折率の不連続部分が介在することを防止出来る。従って、活性層4aへの反射光の再入射によるLD特性の不安定性が著しく改善される。
以上のように最先端部22が凸曲面に形成された各光ファイバ2fに、各活性層4aから出射された光が入射すると、前記のように集束部2dの各光ファイバ2fに高効率で結合され、始端側へと伝搬されていく。図8は、図7図示の構成から、LDアレイチップ4と光ファイバ2fのみを取り出して図示した平面図である。図8の光ファイバアレイは図4の光ファイバ2fをm本配列して構成されたものである。その図8より、LDアレイチップ4からの出射光を光ファイバ2fに直接結合させ、更に、その光ファイバ2fのピッチを、ピッチP3からピッチP1へと漸次変化させていくことにより、LDアレイチップ4からテープ型光ファイバ2へのピッチ変換を導波路(光ファイバ2f)そのもので行っていることが分かる。このように、光素子(本実施の形態では、LDアレイチップ)と直接結合し、且つ、ピッチ変換も兼ねる導波路構造を有する光波回路モジュールを、オプティカルリードフレーム(Optical Lead Frame:略してOPLEAF)という言葉で定義し、以下、光波回路モジュール1を必要に応じてオプティカルリードフレーム1と記す。
テープ型光ファイバ2からLDアレイチップ4へと至る空間において、光ファイバ2fを彎曲させて、LDアレイチップ4の活性層4aのピッチP2と同一のピッチP3で導波路の集束部2dを形成し、その集束部2dをLDアレイチップ4に対峙させることで、互いにピッチの異なるLDアレイチップ4とテープ型光ファイバ2とを光学的に直接結合可能にすると共に、ピッチP3をピッチP2と同一になるまで小型化することにより、パッケージ5内部における導波路アレイの占有空間を減少させる。更に、各光ファイバ2fを各溝9内に配列することにより、導波路先端の遊びを減少させると共に、溝9に導波路を固定するだけで、LDアレイチップ4の活性層4a又は導波路部に対する導波路(光ファイバ2f)の位置合わせも可能となる。
パッケージ5内部における導波路アレイの占有空間を減少させることにより、導波路アレイの結合部のサイズを小型化することが可能となり、LDアレイチップ4の実装空間がその分多く確保される。よって、パッケージ5内部に多くのLDアレイチップを実装可能となり、LDアレイチップの更なる集積化を図ることが出来る。又、その集積化に伴い、LDアレイチップの組立コストを大幅に下げることも可能となる。
更に、テープ型光ファイバ2とLDアレイチップ4との間に、ピッチ変換用光学部品(例えば、図20のピッチ変換用導波路基板102)を介在させることなく、テープ型光ファイバ2とLDアレイチップ4とを直接、結合させることが出来るので、LDアレイチップとピッチ変換用光学部品との結合部、及びピッチ変換用光学部品とテープ型光ファイバとの結合部における漏れ光の発生を防止することが可能となる。従って、クロストーク特性の劣化や結合損失の発生を防止することが出来る。更に直接結合により、よりハイパワーなLDアレイチップとの結合が可能となる。
更に、細径化を施した導波路に、量産技術の確立したエッチド光ファイバ2fを使用することにより、特性の均一なオプティカルリードフレーム1を実現することが出来る。なお、本発明に係るオプティカルリードフレーム1の導波路には、独立したものを用いることとする。独立したという意味は、光ファイバ2fのように一導波路毎に独立形成可能であると共に一導波路毎に使用可能な導波路ということである。従って、例えば光ファイバ2fをアレイ状に一つにまとめたテープ型光ファイバ2も、元々、一導波路毎に独立形成可能であり使用可能でもある光ファイバ2fをまとめた導波路なので、独立したという意味に入るものと定義する。
更に、オプティカルリードフレーム1の構成部品として、光ファイバ配列用のガイド基板3を用意することにより、ガイド3bに光ファイバ2fを挿入するだけで、容易に光ファイバ2fを等間隔で一列に配列させることが可能となる。
なお、本実施の形態はその技術的思想により種々変更可能であり、例えば集束部2dのピッチP3を30μmとして説明したが、ピッチP3はこの寸法に限定されることはなく、使用するLDアレイチップの変更に伴うピッチP2の変更や、クロストークの抑制という観点から、最適のP3を決定すれば良い。
又、溝付き基板については、図16に示すように同一形状の溝9a、9bを有する2枚の溝付き基板8a、8bを用意して、上下から導波路を挟み込むように4点H1〜H4で支持する2枚タイプに変更しても良い。更に、溝9、9a、9bの断面形状は、導波路を堅固に支持可能な形状であればV形に限定されることはなく、例えば凹形に変更しても良い。
又、本実施の形態では光素子としてLDアレイチップを例に取り説明したが、光素子はLDアレイチップに限らず、受光素子・発光素子・又はAWG等の光素子も含むものとする。AWGを用いた場合は、その導波路部に集束部2dが臨むように、集束部2dの位置合わせをすれば良い。前記のように導波路アレイの結合部のサイズを小型化することが可能となるので、AWGの小型化も可能になる。
又、ピッチP1は様々な物が有り、本発明は勿論それにも適用できる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明に係るオプティカルリードフレームの第2の実施形態を、図17〜図19を参照しながら説明する。図17(a)は光ファイバ2fの最先端部22付近の部分拡大図であり、同図(b)は同図(a)をB−B一点鎖線で切断した部分拡大側断面図である。図18(a)は図17のオプティカルリードフレームから光ファイバ2fの先端のみを抜粋、拡大した概略斜視図であり、同図(b)は同図(a)のy−z平面における側面図である。図19はLDアレイチップ4の活性層4aに対して最先端部22を間隔Zを以て位置決めした状態を示す状態図である。第2の実施形態が前記第1の実施形態と異なる点は、光ファイバ2fの先端形状と、溝付き基板8と溝付き基板用カバー10及びホルダ11の端部形状のみである。よって、第1の実施形態と同一部分には同一番号を付し、重複する部分の説明は省略若しくは簡略化して記述する。
図18に示すように、第2の実施形態に係る光ファイバ2fの先端は、クラッド2aの外周面と連続的に円錐面26が形成されることで円錐形状に成形されていると共に、最先端部22である円錐形状の頂部には、曲率半径Rからなる所定の曲率を有する凸曲面が円錐面26と一続きに成形されている。
図18の光ファイバ2fの先端形状は、エッチング液で円錐形状にエッチングした後に加熱又は研磨により最先端部22を凸曲面に成形しても良いし、予め光ファイバ2fを一本毎に円錐形状に研削盤で研削した後に、前記凸曲面を図12に示す要領で研磨・形成しても良い。或いはレーザ加工や溶融延伸を用いても良い。
その後、図18のように先端が成形された光ファイバ2fを、図5及び図17(b)に示すように1本ずつ溝付き基板8と溝付き基板用カバー10とで上下から押さえ込んで、配列・固定する。従って本実施形態では、溝付き基板8と溝付き基板用カバー10及びホルダ11は研削盤20で研削されない。
前記凸曲面にLDアレイチップ4からの出射光が結合すると、その高いレンズ効果によって、広がり角をもって伝搬した光素子からの出射光の波面が高効率で平面状に変換される。従って、コア内部を伝搬する出射光の波面収差が解消されるので、結合効率を高めることが出来る。凸曲面は360度で対称に形成されるので、光素子からの出射光が非円形状或いは円形状であっても効率良く平面光に変換して結合効率を向上させることが可能となる。
曲率半径Rの最適化は次のようにして行う。前記出射光に対する光ファイバ2fの結合効率を結合損失で表し、この結合損失を最小とする間隔Zを最適間隔Zoptとして導出することにより、活性層4aに対する最先端部22のz軸方向の位置決めを行う。更に、この間隔Zoptに対応して最適な曲率半径Roptを決定する。曲率半径Roptを求めることにより、間隔Zoptに対応した最適な凸曲面を一義的に決定できるため、広がりが大きい出射光に対して高いレンズ効果が得られ、結合効率を高めることが出来る。
なお、曲率半径RoptがLDアレイチップ4からの出射光の波長より小さく設定すると、出射光が光ファイバ先端部の凸曲面で散乱し、結合効率が低下してしまう。従って、前記Roptは出射光の波長よりも大きく設定する。
本発明のオプティカルリードフレームを、光通信の配線部や、チップパッケージ内部に用いることにより、伝搬データ量の増大や結合損失の低減、結合部の小型化を図ることが出来る。
本発明に係るオプティカルリードフレームの一例を示す平面図。 説明のため押さえリングと溝付き基板用カバーを除いた図1のオプティカ ルリードフレームの平面図。 図1及び図2のオプティカルリードフレームの構成部品の一つである基板 を示す平面図。 オプティカルリードフレームに使用される光ファイバの部分拡大図。 図1のA−A拡大部分断面図。 図2のLDアレイチップと集束部との結合部の部分拡大図。 図2のオプティカルリードフレームを、パッケージ化した状態を模式的に 示す平面図。 図7からLDアレイチップと光ファイバアレイのみ抜粋した平面図。 (a) 研削前の光波回路モジュールの側断面図。(b) 同図(a)の一点鎖線で示す面まで研削した光波回路モジュールの側断面図。(c) 同図(b)の一点鎖線で示す面まで研削した光波回路モジュールの側断面図。(d) 同図(c)の一点鎖線で示す面まで研削した光波回路モジュールの側断面図。 光ファイバアレイ本体の研削加工例を示す概念図。 アレイ本体の先端部を所定の角度で楔形状に仕上げる際の研削方法を示 す概念図。 アレイ本体の先端部を所定の曲率を有する略半円筒のレンズ形状に仕上 げる際の研磨方法を示す模式図。 研削・研磨工程を経た光波回路モジュールの、光素子寄りの部分側断面 図。 (a) 第1の実施形態に係る光ファイバ先端のみを抜粋、拡大した概略斜視図。(b) 同図(a)のx−z平面における平面図。(c) 同図(a)のy−z平面における側面図。 LDアレイチップの活性層に対して図12の光ファイバの最先端部を位置 決めした状態を示す部分側面図。 溝付き基板の変更例を示す部分断面図。 (a) 第2の実施形態に係るオプティカルリードフレームの光ファイバ最先端部付近の部分拡大図。(b) 同図(a)をB−B一点鎖線で切断した部分拡大側断面図。 (a) 第2の実施形態に係る光ファイバ先端のみを抜粋、拡大した概略斜視図。(b) 同図(a)のy−z平面における側面図。 LDアレイチップの活性層に対して図18の光ファイバの最先端部を位置 決めした状態を示す部分側面図。 従来の光波回路モジュールを示す平面図。 LDの発光面から出射される楕円光を示す模式図。 (a) LD活性層内のx軸方向の規格化強度分布を示す特性図。(b) LD活性層内のy軸方向の規格化強度分布を示す特性図。 (a) 光波回路モジュールに使用される光ファイバの断面図。(b) 同図(a)の光ファイバが単一モード光ファイバであると仮定した場合のコア中を伝搬する光のモードの規格化強度分布を示す特性図。 円筒型レンズを用いた半導体レーザと光ファイバとの従来の結合例を示 す側面図。
符号の説明
1 オプティカルリードフレーム
2 テープ型光ファイバ
3 ガイド基板
4 LDアレイチップ
5 パッケージ
6 ベース基板
7 押さえリング
8 溝付き基板
9 溝
10 溝付き基板用カバー
11 ホルダ
12 テーパ面
13 稜線
20 研削盤
22 最先端部
23 傾斜平面
24 稜線
25 先端平面
26 円錐面

Claims (4)

  1. 一定のピッチP1で配列されるm本の独立した導波路から構成される導波路アレイと、前記ピッチP1より狭いピッチP2で配列されるm個の活性層又は導波路部を有すると共に出射光の出射方向に対し垂直な平面上におけるニアフィールドパターンが非円形状である光素子とを備え、前記活性層又は前記導波路部に向かうに従い、前記ピッチP1が漸次狭められることによって前記導波路アレイが前記ピッチP2と同一のピッチP3で一列状に集束されて集束部が形成され、その集束部が前記活性層又は前記導波路部に臨むように位置合わせされることによって、前記各活性層又は前記各導波路部に対して前記各導波路が、光学的に結合されると共に、
    前記各導波路の最先端部には、前記ニアフィールドパターンの非円形状における短軸と平行な方向において、所定の曲率を有する凸曲面が形成されると共に、前記最先端部に向かうに従って漸次接近する2つの傾斜平面が形成され、
    更に、前記ニアフィールドパターンの非円形状における長軸と平行な方向においては、前記各導波路の中心軸に対して対称に且つ前記各活性層又は前記各導波路部に対して一定の幅を保つ様に形成されることを特徴とする光波回路モジュール。
  2. 一定のピッチP1で配列されるm本の独立した導波路から構成される導波路アレイと、前記ピッチP1より狭いピッチP2で配列されるm個の活性層又は導波路部を有する光素子とを備え、前記活性層又は前記導波路部に向かうに従い、前記ピッチP1が漸次狭められることによって前記導波路アレイが前記ピッチP2と同一のピッチP3で一列状に集束されて集束部が形成され、その集束部が前記活性層又は前記導波路部に臨むように位置合わせされることによって、前記各活性層又は前記各導波路部に対して前記各導波路が、光学的に結合されると共に、
    前記各導波路の先端が円錐形状に成形され、前記円錐形状の頂部が所定の曲率を有する凸曲面に成形されることを特徴とする光波回路モジュール。
  3. 前記各導波路が光ファイバであり、更に前記光ファイバが、前記中心軸であるコア軸と平行方向に先端に向かってコア径はそのままでクラッド径のみ細径化され、
    細径化されたm本の前記先端が、前記ピッチP3で一列状に集束されて前記集束部が形成されることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の光波回路モジュール。
  4. 一定のピッチP1で配列されるm本の独立した導波路から構成される導波路アレイと、前記ピッチP1より狭いピッチP2で配列されるm個の活性層又は導波路部を有すると共に出射光の出射方向に対し垂直な平面上におけるニアフィールドパターンが非円形状である光素子と、面上にm本以上の溝が形成された溝付き基板とから構成し、
    前記導波路アレイを前記活性層又は前記導波路部に向かうに従い、前記ピッチP1を漸次狭めることによって一列状に集束して集束部を形成し、その集束部を形成する前記各導波路を前記各溝内に配列して固定し、
    次に、配列固定した前記各導波路の先端が連なって形成される稜線が同一直線上に位置する様に、前記先端を研削盤の研削面に所定の角度傾けて押し当てると共に、反対側の前記先端も前記所定の角度傾けて前記研削面に押し当てることにより、前記先端に前記導波路の中心軸に対して対称で且つ前記先端に向かうに従って漸次接近するような2つの傾斜平面を研削し、
    その後、前記各導波路の最先端部を前記研削盤の砥削面より柔軟な研磨面を有する研磨盤により研磨して、同一で一連な所定の曲率を有する凸曲面にし、
    更に、前記凸曲面が前記非円形状の短軸に対して平行になると共に、前記非円形状の長軸と平行な方向においては前記各活性層又は前記各導波路部に対して一定の幅を保つ様に
    、前記集束部を前記活性層又は前記導波路部に対して位置決めする光波回路モジュールの製造方法。
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