JP2006295006A - 静電容量型センサの構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電容量型センサにおいて、引き出し配線の気密性を高め、小型で信頼性を高める。
【解決手段】固定電極9が形成されるガラス基板8と可動電極6aが形成される半導体基板を備え、ガラス基板8に設けられた貫通穴11aを通して各電極からの配線の引き出しを行う静電容量型センサにおいて、半導体基板に、絶縁層3を介在して接合された上側Si基板2及び下側Si基板4を有するSOIウエハ基板を使用し、上側Si基板2に、このSi基板2から電気的に分離された島状分離部15を形成し、半導体基板とガラス基板8とを陽極接合することにより、ガラス基板8の貫通穴11aを密閉すると共に、島状分離部15と各電極の配線との電気的接続を同時に行う。これにより、気密性を保持しつつ電極の引き出し配線を取り出すことができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、加速度センサやジャイロセンサのような物理量センサであって、特に、固定電極と可動電極との間の静電容量から物理量を検出する静電容量型センサの構造に関する。
従来より、静電容量型センサとして、ガラス基板の形成された固定電極と、この固定電極に対向して半導体基板に形成された可動電極との電極間隔が、外部圧力により変位にして生ずる容量変化を利用して加速度等の物理量を検出する静電容量型センサが広く利用されている。
このようなセンサでは、長期にわたり気密性を保持でき、腐食ガス雰囲気中で使用された場合でも、センサ内部の静電容量を形成する可動電極や固定電極を保護することが必要とされると共に、静電容量の変化で物理量を検出するため、センサの構造として、できるだけ寄生容量の発生の少ない構造が望まれる。
このような従来の静電容量方式センサの構成として、特許文献1に示されるように、ガラスホールの片側にシリコン基板で蓋をした後、真空中で接合する方法が知られている。この従来の静電容量式センサの接合方法では、蓋板を別途シリコン基板にエッチングにより形成し、このシリコン基板に形成された蓋板でガラス基板のガラスホールを密閉後、さらにエッチングにより、このシリコン基板の蓋板以外の不要部分を除去する必要があり、工程が複雑で時間とコストが掛かるという問題あった。
また、特許文献2に示されるように、半導体基板に形成される重り部を支持する支持部内に、支持部と電気的に分離された独立領域を設け、支持部の両面に接合された固定基板に独立領域と対向させて接続孔を設け、各接続孔は独立領域と接合させることによって封止され、重り部等の密閉空間の気密性を保って、可動電極や固定電極の引き出し線をセンサの外部へ取り出す容量型加速度センサが知られている。しかしながら、このセンサの構成においては、一度のエッチングで完全に独立領域を分離する構成が取れないため、先ず、半導体基板において、重り部や独立領域がばらばらにならないように、一度エッチングで完全に分離されていない状態の重り部や独立領域等を形成し、その後、この半導体基板の一方の表面に固定基板を接合して重り部や独立領域等を一旦固定し、再度、固定基板を接合した面と反対側の面から半導体基板に2度目のエッチング処理をし、支持部から重り部や、独立領域を電気的に分離形成する必要があった。従って、エッチング処理が2度も必要であり、処理工程を複雑化し、時間と精度を要するという問題があった。
特許第2772111号公報 特開平7−245417号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明は、上記のような2度のエッチングによる蓋の形成を行わずに、1回のエッチングで簡便に密閉構造のセンサチップのパターンを形成することができ、製造プロセスが簡単で信頼性の高い静電容量型センサの構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、固定電極が形成されるガラス基板と可動電極が形成される半導体基板を備え、前記ガラス基板に設けられた貫通穴を通して前記各電極からの配線の引き出しを行う静電容量型センサの構造において、前記半導体基板に、絶縁層を介在して接合された上側Si基板及び下側Si基板を有するSOI(Silicon on insulator)ウエハ基板を使用し、前記上側Si基板に、該Si基板から電気的に分離された島状分離部を形成し、前記半導体基板と前記ガラス基板とを陽極接合することにより前記ガラス基板の貫通穴を密閉すると共に、前記島状分離部と前記各電極の配線との電気的接続を行うものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の静電容量型センサの構造において、前記島状分離部の裏面にある下側Si基板の一部を絶縁層まで除去したものである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の静電容量型センサの構造において、前記島状分離部の裏面にある下側Si基板にも、該Si基板から電気的に分離された裏面島状分離部を形成したものである。
請求項4の発明は、請求項1に記載の静電容量型センサの構造において、前記島状分離部の裏面にある下側Si基板を前記島状分離部の大きさより大きな面積で除去し、前記島状分離部を下側Si基板から分離したものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の静電容量型センサの構造において、前記貫通穴の下部にある島状分離部に対し、前記ガラス基板の外部より直接ワイヤボンディングを含む電気的な配線を形成したものである。
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の静電容量型センサの構造において、前記SOI基板の裏面に保護用ガラス基板を接合したものである。
請求項1の発明によれば、ガラス基板の貫通穴の密閉と同時に、島状分離部と各電極の配線との電気的接続を行うことができる。従って、センサ内部の気密状態を保ったまま、各電極からの電気的に独立した配線の外部への取り出しが容易に行え、信頼性の高い、コンパクトな静電容量型センサを得ることができる。
請求項2の発明によれば、島状分離部の裏面にある下側Si基板の一部が絶縁層まで除去されるので、絶縁層を介して発生する島状分離部と下側Si基板間の寄生容量が削減され、島状分離部と、それ以外の上側Si基板間の寄生容量も削減される。これにより、固定電極からの配線が接続される島状分離部と可動電極が形成される上側Si基板間に生じる寄生容量、即ち、固定電極と可動電極間の寄生容量を低減することができ、センサの感度と感度特性の直線性を向上することができる。
請求項3の発明によれば、下側Si基板の裏面状分離部により、島状分離部の裏側の下側Si基板が電気的に分離されるため、裏面状分離部と他の下側Si基板間の寄生容量が極めて小さくなり、結果的に島状分離部とそれ以外の上側Si基板間の寄生容量を溝を掘るだけの簡単な加工で削減することができる。
請求項4の発明によれば、島状分離部の裏側に下側Si基板が存在しないため、島状分離部と、それ以外の上側Si基板間の寄生容量をほぼ無視できるため、寄生容量の影響をほぼ完全に除くことができる。
請求項5の発明によれば、上側Si基板の電極に直接、ボンディングして信号を取り出すことができるので、配線を取り出すための接続回数が少なくなり、電極の引き出しの信頼性を向上することができる。
請求項6の発明によれば、裏面に保護用ガラス基板を接合することにより、センサの支持が強化され、また、島状分離部の裏側の下側Si基板や絶縁層の存在しない部分では、この保護用ガラス基板により、ほぼ完全に密封されるので、外部環境の影響を排除でき、センサのデバイスとしての信頼性をさらに向上することができる。
以下、本発明の第1の実施形態に係る静電容量型センサの構造について図1乃至図6を参照して説明する。図1、図2は、本実施形態の静電容量型センサ10a(以下、センサと略す)の構造を示す。
図1、図2において、センサ10aは、可動電極6aの形成されたSOI(Silicon on insulator)ウエハ(以下、SOI基板と略す)のセンサチップ1b(図3(b)参照)と、固定電極9の形成されたガラス基板8により構成される。センサチップ1bは、絶縁体のSiOよりなる絶縁層3を介在して接合された活性層となる上側Si基板2と、支持基板となる下側Si基板4とから構成され、可動電極6aは、センサチップ1bの上側Si基板2に形成される。ガラス基板8には、可動電極6aに対向する面に固定電極9が形成され、固定電極9から引き出し線12が外部への配線となる穴部11aの近傍に導かれる。このガラス基板8とセンサチップ1bは、陽極接合により、精度よく接合される。この接合により、引き出し線12と上側Si基板2に形成された島状分離部15が電気的に接続されると共に、この島状分離部15が穴部11aを密閉する形で穴部11aの内壁の金属膜11cと接合される。さらに、この金属膜11cが外部接続端子17aに接続されて電極からの信号が外部に取り出される。同様に、別の穴部11bを経て可動電極6aからの信号も外部接続端子17bより取り出される。この取り出された可動電極6aと固定電極9間の静電容量変化により、加速度等の物理量が検出される。
図3は、図2に示されたセンサ10aのセンサチップ1bを形成する半導体基板と、この半導体基板に可動部が形成された各センサチップの構成を示す。図3(a)は、本実施形態に使用する半導体基板のSOI基板1aの構成を示し、(b)は、センサの検知部となるセンサチップ1bを示し、このセンサチップ1bは、SOI基板1aに形成された可動部としてダイヤフラムを有する可動電極6aを備えている。(c)は、上記とは別のセンサチップ1cを示し、このセンサチップ1cは、可動部として重錘体部6cを有する可動電極6bを備えている。
上記可動電極6aは、その裏面の下側Si基板4に空洞7aを有し、ダイヤフラムを形成してる。また、可動電極6bは、梁に支持され加速度により変位する重錘体部6cと一体に形成され、重錘体部6cは、空洞7bにより下側Si基板4から分離されている。そして、可動電極6a又は6bは、ともにSOI基板を用いているので、絶縁層3により下側Si基板4から電気的に分離され、静電容量型センサの片側の電極として形成される。なお、これら可動電極6a及び6bは、可動電極として基本的に同じ作用を有するので、ここでは、可動電極6aについてのみ説明し、可動電極6bについての説明は省略する。
図4(a)、(b)は、図3(b)に示されたセンサチップ1bに、金属接触部13と凹状の窪み14が形成された状態を示す。このセンサチップ1bの可動電極6aの上方には、静電容量ギャップ5(以下、容量ギャップと略す)が形成されている。そして、この容量ギャップ5の空洞の一端から、凹状の窪み14が、図2に示したガラス基板8の貫通穴11aと対向する部分の近傍まで形成されている。この窪み14の配置は、上側Si基板2にガラス基板8を張り合わせた場合に、図2に示した固定電極9の引き出し線12が、この窪み14の上を通るように構成されている。これにより、引き出し線12と上側Si基板2との短絡を防止することができる。また、窪み14の終端部には、引き出し線12と接合するための金属接触部13が形成され、この金属接触部13は、アルミ等の金属材料により構成され上側Si基板2と電気的に導通されている。
図5(a)、(b)は、図4のセンサチップ1bに、さらに金属接触部13を分離する島状分離部15が形成された状態を示す。上側Si基板2は、金属接触部13を含み貫通穴11aと対向する上側Si基板2の周囲をSi基板の深堀エッチングにより、絶縁層3までエッチングされ、上側Si基板2内に島状に分離された島状分離部15が形成されている。この島状分離部15は、エッチングによる分離溝16により、周囲の上側Si基板2から電気的に分離されている。
また、図6(a)、(b)は、上述の図1及び図2に示したセンサ10aのガラス基板8の構成を示す。ガラス基板8は、センサ10aの可動電極6aと静電容量を形成する一方の電極となる固定電極9を備え、この固定電極9は、図2に示した容量ギャップ5を挟んで上側Si基板2と対向するように配置される。また、ガラス基板8には、2箇所以上の貫通穴11a、11b等が可動電極6aや固定電極9等からの配線引き出し用として設けられている。固定電極9は、金属薄膜を蒸着、又はスパッタにより0.1〜1μmの厚さに成膜後、エッチング等により所定の大きさに形成され、この固定電極9からは、貫通穴11aの近傍まで延ばされた引き出し線12が形成されている。また、貫通穴11a又は11bの内壁には、金属膜11cが形成され、この金属膜11cは、固定電極9や可動電極6aの引き出し用の配線となり、ガラス基板8の表面に形成された外部接続端子17a又は17bに接続されセンサ信号が外部に取り出される。
上記図1乃至図6に示された構成の第1の実施形態に係るセンサ10aによれば、ガラス基板8を上側Si基板2に張り合わせて陽極接合されるので、ガラス基板8と上側Si基板2がそれらの周辺において精密に接合されて密閉される。この時、ガラス基板8の引き出し線12と上側Si基板2の金属接触部13が接合されると共に、上側Si基板2の島状分離部15が、ガラス基板8の金属成膜された貫通穴11aを完全に塞ぐ形で貫通穴11aと物理的かつ電気的に接合される。そして、固定電極9の引き出し線12が上側Si基板2の金属接触部13と電気的に接続されるので、固定電極9と島状分離部15が電気的に接続され、貫通穴11aを通してガラス基板8の表面の外部接続端子17aより、固定電極9からの信号を取り出すことができる。
従って、ガラス基板8の貫通穴11a、11bを密閉した状態で、可動電極6aや固定電極9からの各引き出し配線を電気的に分離し、配線を最短にして外部に取り出すことができる。これにより、センサとして気密性の良い、信頼性の高い、小型でコンパクトな静電容量型センサを得ることができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る静電容量型センサの構造について図7及び図8を参照して説明する。本実施形態の静電容量型センサ10bは、島状分離部15の裏面にある下側Si基板4の一部を絶縁層3まで除去した点において、前記実施形態と異なる。図7において、センサ10bは、島状分離部15の裏面にある下側Si基板4に、その一部を絶縁層まで除去した空洞19が形成されている。
センサ10bにおける寄生容量について、図8を参照して説明する。同図に示すように、センサ10bにおいて、空洞19がなかった場合には、可動電極6aと下側Si基板4との間には、絶縁層3を介して寄生容量C1が発生し、同様に、固定電極9と接続される島状分離部15と下側Si基板4との間にも、絶縁層3を介して寄生容量C2が発生する。これら寄生容量C1及びC2の合計の寄生容量Cs(Cs=C1*C2/C1+C2)は、センサ検知量となる固定電極9と可動電極6a間の測定静電容量Cに電気的に並列に挿入される。従って、この寄生容量Csは、微小な静電容量ではあるが測定静電容量Cにとっては不必要な容量であり、センサの精度を悪くすると共に、感度特性の直線性を悪くすることから、できるだけ小さい方が望ましい。
本実施形態の静電容量型センサ10bにおいて、空洞19を設けたことにより、島状分離部15の裏面の下側Si基板4が排除され、島状分離部15と下側Si基板4との間で静電容量のコンデンサを形成する電極の一方がなくなるため、寄生容量C2を大幅に削減することができる。これにより、センサ10bへの寄生容量Csの影響を削減することができ、センサ精度と感度特性の直線性を向上することができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る静電容量型センサについて図9を参照して説明する。本実施形態の静電容量型センサ10cは、島状分離部15の裏面にある下側Si基板4を前記同様に電気的に分離された島状に形成したした点において、前記実施形態と異なる。
本センサ10cは、上側Si基板2の島状分離部15に対応する下側Si基板4に、分離溝21aにより電気的に分離された裏面島状分離部21が、他の下側Si基板4から島状に独立して形成されている。この裏面島状分離部21により、島状分離部15と下側Si基板4間の寄生容量C2は、島状分離部15と裏面島状分離部21間の寄生容量と、裏面島状分離部21と下側Si基板4間の寄生容量との直列容量になる。しかし、裏面島状分離部21が電気的に他の下側Si基板4から分離されているので、島状分離部15と下側Si基板4間の寄生容量C2を大幅に削減することができる。これにより、固定電極9と接続される島状分離部15と可動電極6a間の寄生容量を溝を掘るだけの簡単な加工で削減することができ、センサの精度をより向上することができる。
次に、本発明の第4の実施形態に係る静電容量型センサの構造について図10を参照して説明する。本実施形態の静電容量型センサ10dは、島状分離部15の裏面に対向する下側Si基板4から、島状分離部15の大きさより大きな面積を有する部分を除去し、島状分離部15を下側Si基板4から分離した点において前記実施形態と異なる。
本センサ10dは、上側Si基板2の島状分離部15の裏側の下側Si基板4に、島状分離部15の大きさより大きな面積を有する部分を除去した空洞部22が形成されている。この空洞部22により、島状分離部15は、下側Si基板4からほぼ完全に分離される。この分離により、島状分離部15とコンデンサを形成する電極板に相当する導体が存在しなくなるため、島状分離部と、それ以外の上側Si基板間の寄生容量をほぼ無視できるため、寄生容量の影響をほぼ完全に除くことができる。これにより、本実施形態のセンサ10dによれば、島状分離部15と下側Si基板4間における寄生容量の発生が極めて少なくでき、センサの精度をさらに向上することができる。
次に、本発明の第5の実施形態に係る静電容量型センサの構造について図11を参照して説明する。本実施形態の静電容量型センサ10eは、貫通穴11aの下部にある島状分離部15に対し、ガラス基板8の外部より直接ワイヤボンディング23を含む電気的な配線を形成した点において前記実施形態と異なる。
センサ10eは、貫通穴11aの下部にある上側Si基板2の島状分離部15の上面にボンディングパッド23aを備え、このボンディングパッド23aにガラス基板8の外部より直接ワイヤボンディング23を接合することにより、固定電極9や可動電極6aからの配線を取り出している。このように、ボンディング接合によりセンサ内部から直接信号を取り出すことができるので、電極からの接続プロセスを少なくでき、電極からの引き出し配線の信頼性を向上することができる。
次に、本発明の第5の実施形態に係る静電容量型センサの構造について図12を参照して説明する。本実施形態の静電容量型センサ20は、下側Si基板4の裏面に保護用ガラス基板24を接合した点において前記実施形態と異なる。
センサ20は、下側Si基板4に、その裏面を被う保護用ガラス基板24が接合され、その中央部には、圧力導入部としての機能、役割を有するスルーホール25が設けられている。この保護用ガラス基板24により、センサの支持が強化され、また、島状分離部15の裏側の下側Si基板4や絶縁層3の存在しない部分では、この保護用ガラス基板24により、ほぼ完全に密封されるので、水分の侵入等の外部環境の影響を排除できセンサとしてデバイスの信頼性を向上することができる。
以上述べたように、本実施形態に係るセンサ10a乃至10dの構造によれば、半導体基板にSOI基板を使用することにより、電気的に独立された島状分離部15を簡単に形成することができる。そして半導体基板とガラス基板8とを陽極接合することにより両者を高精度に接合し、SOI基板の上側Si基板2に設けた島状分離部15により固定電極9からの外部への引き出し配線となる貫通穴11aを密閉することができる。同時に、各電極と貫通穴11aが電気的に接続されることにより貫通穴11aから外部に信号を容易に取り出すことができる。以上により、コンパクトで気密性の良い小型で信頼性の高い静電容量型センサの構造を得ることができる。
また、島状分離部の裏面にある下側Si基板の一部を絶縁層まで除去すること、又は島状分離部の裏面にある下側Si基板に裏面島状分離部を形成すること、又は島状分離部を下側Si基板から分離すること等により、島状分離部とそれ以外の下側Si基板間に生じる寄生容量を低減することができ、センサの感度と感度特性の直線性を向上することができる。
さらに、センサ内部の電極に直接、ボンディングして信号を取り出すことにより、電極の引き出しの信頼性を向上することができると共に、SOI基板の裏面に保護用ガラス基板を陽極接合等により接合することにより、センサがほぼ完全に気密封止され、センサとしてのデバイスの信頼性を向上することができる。
本発明の第1の実施形態に係る静電容量型センサの平面図。 図1のA1−A2線断面図。 (a)は上記センサの構造に用いたSOI基板の断面図、(b)は同基板に形成されたセンサチップの断面図、(c)は同基板に形成された他のセンサチップの断面図。 (a)は上記図3(b)に示したセンサチップに金属接触部と窪みが形成された状態の平面図、(b)は(a)のB1−B2線断面図。 (a)は上記センサチップに島状分離部が形成された状態の平面図、(b)は(a)のC1−C2線断面図。 (a)は上記センサの構造のガラス基板の平面図、(b)は(a)のD1−D2線断面図。 本発明の第2の実施形態に係る静電容量型センサの断面図。 上記センサの構造の寄生容量を説明する図。 本発明の第3の実施形態に係る静電容量型センサの断面図。 本発明の第4の実施形態に係る静電容量型センサの断面図。 本発明の第5の実施形態に係る静電容量型センサの断面図。 本発明の第6の実施形態に係る静電容量型センサの断面図。
符号の説明
1a 半導体基板、SOIウェハ基板
1b、1c センサチップ
2 上側Si基板
3 絶縁層
4 下側Si基板
6a、6b 可動電極
8 ガラス基板
9 固定電極
10a、10b、20 静電容量型センサ
11a、11b貫通穴
15 島状分離部
21 裏面島状分離部
23 ワイヤボンディング
24 保護用ガラス基板

Claims (6)

  1. 固定電極が形成されるガラス基板と可動電極が形成される半導体基板を備え、前記ガラス基板に設けられた貫通穴を通して前記各電極からの配線の引き出しを行う静電容量型センサの構造において、
    前記半導体基板に、絶縁層を介在して接合された上側Si基板及び下側Si基板を有するSOI(Silicon on insulator)ウエハ基板を使用し、前記上側Si基板に、該Si基板から電気的に分離された島状分離部を形成し、
    前記半導体基板と前記ガラス基板とを陽極接合することにより前記ガラス基板の貫通穴を密閉すると共に、前記島状分離部と前記各電極の配線との電気的接続を行うことを特徴とする静電容量型センサの構造。
  2. 前記島状分離部の裏面にある下側Si基板の一部を絶縁層まで除去したことを特徴とする請求項1に記載の静電容量型センサの構造。
  3. 前記島状分離部の裏面にある下側Si基板にも、該Si基板から電気的に分離された裏面島状分離部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の静電容量型センサの構造。
  4. 前記島状分離部の裏面にある下側Si基板を前記島状分離部の大きさより大きな面積で除去し、前記島状分離部を下側Si基板から分離したことを特徴とする請求項1に記載の静電容量型センサの構造。
  5. 前記貫通穴の下部にある島状分離部に対し、前記ガラス基板の外部より直接ワイヤボンディングを含む電気的な配線を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の静電容量型センサの構造。
  6. 前記SOI基板の裏面に保護用ガラス基板を接合したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の静電容量型センサの構造。
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