JP2006293345A - モード励振装置付光導波路 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の光導波モードを励振した場合に、光導波路とモード励振装置との間にパラメータ差が存在していても、被測定対象となる光導波路の適切な評価が行える光導波路を提供する。
【解決手段】基板上に作成される光導波路であって、所定の光導波モードを励振する装置が光導波路の入射端に一体成形されたことを特徴とする。また、当該装置が光導波路であって、光導波路のコアが所定の曲げ半径と所定の曲げ角度の組み合わせであることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に光ファイバの性能を評価する際に使用するモード励振装置に関する。
インターネットを始めとした通信ネットワークが爆発的に普及している。これに伴って、バックボーンと呼ばれる基幹伝送系に一層の高速大容量化の要求が行われるようになっている。大容量化の有効な手法として、異なった波長の光信号を高密度で多重化するDWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing:高密度波長分割多重通信方式)が利用されている。
高密度波長分割多重通信方式では、光を合分波するAWG(Arayed Waveguide Grating:アレイ導波路格子)等のように光信号を処理する導波路デバイスが数多く使用される。このような導波路デバイスは、光導波路に光ファイバを接続して光の入力や出力を行うようになっている。
光ファイバ通信では最低次の光導波モードのみを伝播するシングルモード光ファイバと多数の光導波モードを伝播することができるマルチモード光ファイバの2種類の光ファイバが使用されている。マルチモード光ファイバは、コア径が大きく、多数の光線の軌跡が存在する。これに対してシングルモード光ファイバの場合には、軌跡が1つ(偏波を考慮すると2つ)である。各光導波モードは異なる伝播速度を持つ。
このためマルチモード光ファイバでは、信号のエネルギーが速度の異なる多数の光導波モードに分散され、受信側で到達時間がばらつくことによって信号に歪みが生じる。シングルモード光ファイバの場合にはこのような光導波モードの分散が存在せず、高品位の情報伝送が可能である。このような理由から、長距離回線には、近赤外線波長である1.31μmや1.55μmを使用するシングルモード光ファイバが主流である。
一方で、家電製品間の光伝送や音響機器間の光伝送では、400nm〜750nmの範囲である可視広域の波長や850nmの波長で、マルチモード光ファイバやマルチモード光導波路を使用して光伝送が行われつつある。これは、上述したとおりマルチモード光ファイバやマルチモード光導波路のコア径がシングルモード光ファイバやシングルモード光導波路のコア径に比べて大きく、また、マルチモード光ファイバとマルチモード光導波路との接続が、シングルモード光ファイバとシングルモード光導波路との接続より容易であるためである。さらに、これらの波長域におけるレーザダイオードなどの発光素子が非常に安価に供給されていることも要因である。
ところで、上述したシングルモード光ファイバ及びマルチモード光ファイバでは、光がファイバ中を伝播する際に、光ファイバの材料固有の吸収や散乱などによってエネルギーが減衰する。この減衰の度合いは光損失と呼ばれ、光損失を測定することによって光ファイバの性能を評価する方法が知られている。具体的には、非特許文献1に示すとおり、1)カットバック法、2)挿入損失法、3)OTDR法(Optical Time Domain Reflectometry:後方散乱光法)の3種類がある。また、非特許文献2に示すとおり、光ファイバの帯域を測定することによって光ファイバの性能を評価する方法も知られている。
ここで、代表的な光ファイバの光損失の測定方法であるカットバック法について図面を参照しながら詳細に説明する。
図11は、カットバック法による光ファイバの光損失(伝送損失)を測定する概念図である。図11に示す概念図は、光源13と、光源13から出射される光の光導波モードを励振するモード励振装置15と、一端がモード励振装置15に接続され、光損失が測定される被測定対象の光ファイバ17と、被測定対象となる光ファイバ17の他端が接続され、光出力を測定する測定装置19とから構成される。
カットバック法による光損失の測定手順では、まず、光源13から出射される光がモード励振装置15によって励振される。励振された光は被測定対象となる光ファイバ17を伝播し、その光出力が測定装置19によって測定される。なお、この測定結果をPdBmとする。
次に、被測定対象となる光ファイバ17をモード励振装置15との接続点から約2mの位置で切断し、モード励振装置15と接続されていない側を測定装置19に接続する。なお、この約2mの光ファイバをリファレンス光ファイバという。この状態で、光源13から光が出射され、モード励振装置15によって励振される。さらに光はリファレンス光ファイバを伝播し、光の出力が測定装置19によって測定される。なお、この測定結果をPdBmとする。
測定装置19による切断前後の測定結果により、光損失を測定できる。すなわち、光損失は、(P−P)/Lという計算式で表される。ただし、Lは、被測定対象となる光ファイバ長からリファレンス光ファイバ長の差(単位:km)である。したがって、カットバック法は、被測定光ファイバの光損失を厳密に測定する必要のある場合に用いられる方法である。
なお、被測定光ファイバがGI(Graded-Index:グレーデッド形)ファイバの場合、定常モードで励振するようにモード励振装置を挿入するが、SM(Step-Index:ステップ形)ファイバの場合は、マルチモードが早期に減衰するため、数mのSMファイバをモード励振装置とする。
シングルモード光ファイバの評価では、シングルモード光ファイバとモード励振装置とを接続する際に生じる困難な位置合わせが正確にできれば、光導波モードが単一であるため上述したような規格化された評価方法(光損失測定方法)によって比較的容易に光損失を測定し、評価できる。
さらに、非特許文献2に示す「マルチモード光ファイバ帯域試験方法」による伝送帯域試験について図面を参照しながら詳細に説明する。
図12は、モード励振装置を使用した伝送帯域測定装置の模式図である。図12に示すとおり、伝送帯域測定装置は、トラッキングジェネレータ21と、光源13と、モード励振装置15と、被測定用の光ファイバ17と、検出器19とスペクトラムアナライザ23とから構成される。
光源13に接続されたトラッキングジェネレータ21は後述するスペクトラムアナライザ23の掃引周波数に同調した周波数成分をもつ信号を出力する。光源13はトラッキングジェネレータ21から出力される電気信号を光信号へ変換する変換器(以下、E/O変換器という)である。そして、モード励振装置15は、一端が光源13に接続されている。
また、検出器19は光信号を電気信号に変換する変換器(以下、O/E変換器という)であり、その一端がスペクトラムアナライザ23に接続されている。スペクトラムアナライザ23は、検出器19から送信された電気信号を各周波数帯域ごとに振幅を計測・表示する装置である。そして、被測定対象である光ファイバ17のそれぞれの一端は、上述したモード励振装置15と検出器19とによって接続されている。
続いて、伝送帯域試験装置での測定手順について詳細に説明する。
まず、作業者はトラッキングジェネレータ21からの周波数掃引信号をE/O変換器13により光強度変調し、被測定対象となる光ファイバ17に入射する。光ファイバ17を伝播した後の光の変調信号振幅特性Aをスペクトラムアナライザ17により測定する。
次に、モード励振装置15の近傍で被測定対象の光ファイバ17を切断し、モード励振装置15からの長さを約2mの被測定対象の光ファイバ17とする。そして、切断された側の光ファイバ17をO/E変換器19に接続する。その後、作業者は再度、光ファイバ17を伝播した後の光の変調信号振幅特性Aをスペクトラムアナライザ23により測定する。
光の変調信号振幅特性AとAの差により光ファイバ自身のベースバンド周波数特性αを求める。減衰量αにおいて直流での受信レベルを基準として減衰量が6dBになる周波数を伝送帯域fclとする。1km長での伝送帯域fはf=fcl×Lγにより換算し求める。なお、Lは光ファイバ長であり、γは距離換算係数である。
マルチモード光ファイバの評価では、マルチモード光ファイバとモード励振装置とを結合する際の位置合わせが容易ではあるものの、モード数が数百から数万におよび、光導波モード毎に切り分けて評価することは事実上不可能であり、全光導波モードを一様に励振して一括して全体の傾向を評価しているため、その評価結果の再現性は全てのモード励振装置の性能に影響を受け、シングルモードほどには良好でない。なお、帯域測定に使用されるモード励振装置については、SIファイバとGIファイバとを順次組み合わせて接続したSGS(Step Graded Step)ファイバが標準的な構成として知られている。
JIS C6823「光ファイバ損失試験方法」 JIS C6824「マルチモード光ファイバ帯域試験方法」
しかしながら、被測定対象となる光ファイバや光導波路(以下、光導波路という)とモード励振装置とを接合した際に生じるコアとクラッドとの比屈折率Δの差、コア径の差、NA(Numerical Aperture;開口数)の差などにより、所定の光導波モードを励振したにもかかわらず、被測定対象となる光導波路ではその所定の光導波モードを導波しない場合があるという問題が生じる。
すなわち、被測定対象となる光導波路に所定の光導波モードを励振して光導波路の評価を行うには、その光導波路で励振される光導波モードで評価を行うことが適切であるが、被測定対象となる光導波路とモード励振装置との間に存在する上述したパラメータ差、すなわち、比屈折率Δの差、コア径の差、NAの差、が適切な評価を困難にしていた。
したがって、本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、所定の光導波モードを励振した場合に、光導波路とモード励振装置との間にパラメータ差が存在していても、被測定対象となる光導波路の適切な評価が行える光導波路を提供する。
本発明に係るモード励振装置付光導波路の第1の態様は、基板上に作成される光導波路であって、所定の光導波モードを励振する装置が光導波路の入射端に一体成形されたことを特徴とするモード励振装置付光導波路である。
本発明に係るモード励振装置付光導波路の第2の態様は、光導波路が有機材料であることを特徴とするモード励振装置付光導波路である。
本発明に係るモード励振装置付光導波路の第3の態様は、光導波路のコアの形状が直線状またはほぼY字状であることを特徴とするモード励振装置付光導波路である。
本発明に係るモード励振装置付光導波路の第4の態様は、装置が光導波路であって、光導波路のコアが所定の曲げ半径と所定の曲げ角度の組み合わせであることを特徴とするモード励振装置付光導波路である。
本発明に係るモード励振装置付光導波路の第5の態様は、光導波路がマルチモード光導波路であることを特徴とするモード励振装置付光導波路である。
本発明に係るモード励振装置付光導波路の第6の態様は、曲げ半径が、2mm以下であることを特徴とするモード励振装置付光導波路である。
本発明に係るモード励振装置付光導波路の第7の態様は、曲げ角度が、180度以下であることを特徴とするモード励振装置付光導波路である。
本発明に係るモード励振装置付光導波路のその他の態様は、上述したモード励振装置付光導波路をモード励振装置と光導波路の間で切断し、光導波路モジュールとして用いられる方法である。
本発明のモード励振装置付光導波路を適用することで、従来の方法ではNAの違いなどによる光導波モードが励振されても入射できない問題が解決されるとともに、超小型で安定した光導波モードの励振と様々な光導波モードを作成することができる。さらに、モード励振装置を切り離した残りの光導波路を製品として利用するため、光導波路の評価時間の短縮にも寄与するといった効果がある。
以下、本発明の実施形態について、図1から図10を参照して、詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態におけるモード励振装置付光導波路を示す平面図である。図1に示すモード励振装置付光導波路100は、使用波長の光導波モードを励振するモード励振装置3と、光導波路5とが一体成形されたものである。これによって、モード励振装置3と光導波路5とのコア7のパラメータ差による不安定な光導波モードの励振が解消され、安定した励振モードを実現できる。
モード励振装置付光導波路100の外形寸法は、長手方向の長さ:約60mm×幅:約30mm×厚さ:約700μmであり、形状が直方体となっている。また、光導波モード励振装置3と光導波路5のそれぞれの長手方向の長さは、光導波モード励振装置3の長さMが約10mm程度であり、光導波路5の長さNが約50mm程度となっている。
また、モード励振装置付光導波路100は、図1に示すとおり、コア7とクラッド9とを有している。コア7はモード励振装置3の光入射端から約2mm程度の直線部分Lを経た後、入射端側から見て90度左方向に曲げられる。その直後、コア7は180度右方向に曲げられ、曲げられた後、さらに90度左方向に曲げられ、光導波路5のコア7の直線方向に一致する。なお、コア7の曲げ半径Rはすべて1.5mmである。
したがって、光入射端に設けたモード励振装置3は所望の曲げ半径と角度を有する曲げ光導波路の組み合わせで形成され、そのまま被測定対象となる後続の光導波路5につながっている。測定後は、モード励振装置3と光導波路5の境界部分でモード励振装置付光導波路100を切断し、被測定対象となった光導波路5は製品としてモジュール化などを行うことが可能である。
さらに、モード励振装置付光導波路100について図2を参照しながら詳細に説明する。図2は、図1に示すモード励振装置付光導波路の正面図である。なお、図1に示されるモード励振装置付光導波路の各部と同様の構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図2に示すとおり、モード励振装置付光導波路100はコア7を有するクラッド9と、基板11とから構成される。基板11は厚さHが約500μm程度であり、材質がシリコンなどで形成されている。基板11上に形成される光導波路5は有機材料をスピンコーティングとフォトリソグラフィーの繰り返しで製造されたものである。有機材料としては例えば、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂がある。有機材料を使用することによって、光導波路5を基板11から剥離してフレキシブルな光導波路としてモジュール化が可能となる。
なお、スピンコーティングとは、原料を回転するプラッターの上に数滴落とし、遠心力によって液を広げながら成膜する技術であり、フォトリソグラフィーとは、微細加工技術の中の一つで、ガラスマスク基板表面に形成されている回路パターンをシリコンなどの半導体基板表面にレジストパターンとして転写する技術である。
また、光導波路5のコア7は幅xが約50μm、厚さyが約50μmの矩形の形状を有しており、コア7の全体はクラッド9で覆われている。なお、コア7を覆うクラッド9はコア7の下側が厚さ約100μmのクラッドであり、コア7の上側が厚さ約50μmのクラッドである。したがって、光導波路5の厚さhは約200μm程度となっている。なお、コア7及びクラッド9の大きさは当業者の任意の設計事項である。
さらに、本実施形態では、コア7の屈折率1.54であり、クラッド9の屈折率は1.51であるため、これらの屈折率から計算されるコア7とクラッド9との比屈折率差Δは約1.93となっている。
続いて、本発明であるモード励振装置付光導波路100の特性を調査するために、光導波モードがシングルモードであり、波長が850nmである光をモード励振装置3のコア7に入射した。調査結果を図3に示す。図3は、モード励振装置3の出口付近のFFP(Far Field Pattern:遠視野像)である。また、図4は、モード励振装置3の入射口付近のFFPであり、図3との比較のために図示する。図3及び図4に示すFFPの横軸は水平方向の放射角度を示し、縦軸は強度を示す。
図3に示すとおり、モード励振装置3の出口付近の光導波モードは、図4に示す入射口付近のガウシアン形状の光導波モードと大きく異なり、放射角度が広い状態であることが確認された。したがって、本実施形態のモード励振装置3を使用することによって、放射角度が±10度前後にまで励振されることが確認できた。
光導波モードの励振が確認できた後、本実施形態のモード励振装置付光導波路100はモード励振装置と光導波路の間で切断することが可能である。これによって、光導波路5の評価後は、光導波路を光モジュールとして製品化することが可能となり、モード励振装置3と光導波路5との接合によって光導波路の性能を調査するという従来の評価方法より時間の短縮が図れる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態におけるモード励振装置付光導波路を示す平面図である。なお、図1に示されるモード励振装置付光導波路の各部と同様の構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図5に示すとおり、モード励振装置付光導波路200は、第1実施形態と同様にモード励振装置3と光導波路5とによって構成される。ただし、本実施形態ではモード励振装置3の曲げ光導波路の曲げ半径、光導波路5のコア7の形状及びコア7とクラッド9の屈折率が第1実施形態と相違する。
具体的には、コア7の屈折率1.53であり、クラッド9の屈折率は1.50であるため、これらの屈折率から計算されるコア7とクラッド9との比屈折率差Δは約1.95となっている。また、モード励振装置3内の曲げ光導波路の曲げ半径は、光入射端から約2mm程度の直線部分Lを経た後、入射端側から見て90度左方向に曲げられる。その直後、コア7は180度右方向に曲げられ、曲げられた後、180度左方向に曲げられ、さらに、90度右方向に曲げられ光導波路5のコア7の直線方向に一致する。
なお、コア7のそれぞれの曲げ半径R、R、R、Rは順に2mm、1mm、2mm、1mmとなっている。また、光導波路5のコア7の形状は直線の状態から所望の位置で2つに分岐し、光導波路5の出口付近では2本のコア7となる。すなわち、光導波路5のコア7の形状は概ねY字型となっている。コア7がY字型形状となっていることによって、本実施形態のモード励振装置付光導波路200を長手方向の所望の位置で切断し、光導波路5を光分波器として利用することが可能となる。
続いて、本発明であるモード励振装置付光導波路200の特性を調査するために、光導波モードがシングルモードであり、波長が850nmである光をモード励振装置3のコア7に入射した。調査結果を図6に示す。図6は、モード励振装置3の出口付近のFFPである。なお、図6に示すFFPの横軸は水平方向の放射角度を示し、縦軸は強度を示す。
図6に示すとおり、モード励振装置3の出口付近の光導波モードは、図4に示す入射口付近のガウシアン形状の光導波モードと大きく異なり、放射角度が広い状態であることが確認された。また、モード励振装置3の出口付近の光導波モードは、図3に示す第1実施形態の光導波モードと明らかに異なる。すなわち、放射角度±10度前後の光導波モードと、放射角度の小さい数度程度の光導波モードが励振され、その間の放射角度を持つ光導波モードが抑制されている。一方、第1実施形態では、低放射角度から±10度前後までのすべての光導波モードが比較的同等のパワーで励振されている。
光導波モードの励振が確認できた後、第1実施形態と同様に、モード励振装置付光導波路200はモード励振装置と光導波路の間で切断することが可能である。これによって、光導波路5の評価後は、光導波路を光モジュールとして製品化することが可能となり、モード励振装置3と光導波路5との接合によって光導波路の性能を調査するという従来の評価方法より時間の短縮が図れる。
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態におけるモード励振装置付光導波路を示す平面図である。なお、図1に示されるモード励振装置付光導波路の各部と同様の構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図7に示すとおり、モード励振装置付光導波路300は、第1実施形態と同様にモード励振装置3と光導波路5とによって構成される。ただし、本実施形態ではモード励振装置3の曲げ光導波路の曲げ半径が第1実施形態と相違する。なお、コア7の屈折率とクラッド9の屈折率は第2実施形態と同一である。
具体的には、コア7の屈折率1.53であり、クラッド9の屈折率は1.50であるため、これらの屈折率から計算されるコア7とクラッド9との比屈折率差Δは約1.95となり、第2実施形態と同一である。また、モード励振装置3内の曲げ光導波路の曲げ半径は、光入射端から約2mm程度の直線部分Lを経た後、入射端側から見て90度左方向に曲げられる。その直後、コア7は180度右方向に曲げられ、曲げられた後、180度左方向に曲げられ、さらに、90度右方向に曲げられ光導波路5のコア7の直線方向に一致する。
なお、コア7のそれぞれの曲げ半径R、R、R、Rは順に1mm、2mm、1mm、2mmとなっている。また、第2実施形態と同様に、光導波路5のコア7の形状は直線の状態から所望の位置で2つに分岐し、光導波路5の出口付近では2本のコア7となる。すなわち、光導波路5のコア7の形状は概ねY字型となっている。コア7が概ねY字型形状となっていることによって、本実施形態のモード励振装置付光導波路300についても長手方向の所望の位置で切断し、光導波路5を光分波器として利用することが可能となる。
続いて、本発明であるモード励振装置付光導波路300の特性を調査するために、光導波モードがシングルモードであり、波長が850nmである光をモード励振装置3のコア7に入射した。調査結果を図8に示す。図8は、モード励振装置3の出口付近のFFPである。なお、図8に示すFFPの横軸は水平方向の放射角度を示し、縦軸は強度を示す。
図8に示すとおり、モード励振装置3の出口付近の光導波モードは、図4に示す入射口付近のガウシアン形状の光導波モードと大きく異なり、放射角度が広い、いくつかの光導波モードが主に励振されていることが確認された。
また、モード励振装置3の出口付近の光導波モードは、図6に示す第2実施形態の光導波モードと明らかに異なる。すなわち、第2実施形態では、放射角度±10度前後の光導波モードと、放射角度の小さい数度程度の光導波モードが励振され、その間の放射角度を持つ光導波モードが抑制されていたが、第3実施形態では、低放射角度から±10度程度までの内のいくつかの光導波モードが比較的同等のパワーで励振されている。一方、第1実施形態のようにすべての光導波モードが励振されているものではなく、第1実施形態、第2実施形態の実施形態とは異なる光導波モードの励振が実現した。
光導波モードの励振が確認できた後、上述した実施形態と同様に、モード励振装置付光導波路300はモード励振装置と光導波路の間で切断することが可能である。これによって、光導波路5の評価後は、光導波路を光モジュールとして製品化することが可能となり、モード励振装置3と光導波路5との接合によって光導波路の性能を調査するという従来の評価方法より時間の短縮が図れる。
(第4実施形態)
図9は、本発明の第4実施形態におけるモード励振装置付光導波路を示す平面図である。なお、図1に示されるモード励振装置付光導波路の各部と同様の構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図9に示すとおり、モード励振装置付光導波路400は、第1実施形態と同様にモード励振装置3と光導波路5とによって構成される。ただし、本実施形態ではモード励振装置3の曲げ光導波路の曲げ半径が第1実施形態と相違する。なお、コア7の屈折率とクラッド9の屈折率は第2実施形態、第3実施形態と同一である。
具体的には、コア7の屈折率1.53であり、クラッド9の屈折率は1.50であるため、これらの屈折率から計算される比屈折率差コア7とクラッド9とのΔは約1.95となり、第2実施形態、第3実施形態と同一である。また、モード励振装置3内の曲げ光導波路の曲げ半径は、光入射端から約2mm程度の直線部分Lを経た後、入射端側から見て90度左方向に曲げられる。その直後、コア7は180度右方向に曲げられ、曲げられた後、180度左方向に曲げられ、さらに、90度右方向に曲げられ光導波路5のコア7の直線方向に一致する。
なお、コア7のそれぞれの曲げ半径R、R、R、Rは順に2mm、1mm、1mm、2mmとなっている。また、第3実施形態と同様に、光導波路5のコア7の形状は直線の状態から所望の位置で2つに分岐し、光導波路5の出口付近では2本のコア7となる。すなわち、光導波路5のコア7の形状はY字型となっている。コア7が概ねY字型形状となっていることによって、本実施形態のモード励振装置付光導波路400についても長手方向の所望の位置で切断し、光導波路5を光分波器として利用することが可能となる。
続いて、本発明であるモード励振装置付光導波路400の特性を調査するために、光導波モードがシングルモードであり、波長が850nmである光をモード励振装置3のコア7に入射した。調査結果を図10に示す。図10は、モード励振装置3の出口付近のFFPである。なお、図10に示すFFPの横軸は水平方向の放射角度を示し、縦軸は強度を示す。
図10に示すとおり、モード励振装置3の出口付近の光導波モードは、図4に示す入射口付近のガウシアン形状の光導波モードと大きく異なり、放射角度が広い、いくつかの光導波モードが主に励振されていることが確認された。
また、モード励振装置3の出口付近の光導波モードは、図3に示す第1実施形態、図6に示す第2実施形態、図8に示す第3実施形態の光導波モードと明らかに異なる。すなわち、本実施形態では、第2実施形態のFFPと第3実施形態のFFPを合成したような、低放射角度の光導波モードから高放射角度の光導波モードまで段々と励振の割合が下がりながら、励振されている。第1実施形態ではすべての角度をもった光導波モードが比較的同等の割合で励振されていたが、本実施形態では放射角度の大きい光導波モードほど励振の割合が小さくなっている。
光導波モードの励振が確認できた後、上述した実施形態と同様に、モード励振装置付光導波路400はモード励振装置と光導波路の間で切断することが可能である。これによって、光導波路5の評価後は、光導波路を光モジュールとして製品化することが可能となり、モード励振装置3と光導波路5との接合によって光導波路の性能を調査するという従来の評価方法より時間の短縮が図れる。
さらに、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。例えば、第1実施形態において、コア7はモード励振装置3の光入射端から約2mm程度の直線部分Lを経た後、入射端側から見て90度左方向に曲げられ、その直後、コア7は180度右方向に曲げられ、曲げられた後、さらに90度左方向に曲げられ、光導波路5のコア7の直線方向に一致させたが、モード励振装置3の光入射端から約2mm程度の直線部分Lを経た後、入射端側から見て90度右方向に曲げられ、その直後、コア7は180度左方向に曲げられ、曲げられた後、さらに90度右方向に曲げられ、光導波路5のコア7の直線方向に一致させてもよい。
さらに、上述した第1実施形態から第4実施形態において基板11の材質はシリコンに限るものではない。例えば、水素を重水素またはフッ素で置換してC−Hの吸収波長を移動させたPMMA(ポリメチルメタクリレート)やポリイミドでもよい。
また、上述した実施形態の基板11はシリコン基板等の上面に下層クラッド層として、リン、ゲルマニウム、チタン、ボロン、フッ素などを添加した石英系の材料を用い、火炎堆積法、常圧CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法、スパッタ法、スピンコート法、電子ビーム蒸着法等の手法を使用して、100μmの厚さで堆積させてもよい。さらに、この上に、下層のクラッド9よりも屈折率が高くなるように添加物を含ませた石英の光導波路形状のコア7を50μm程度堆積させて作製してもよい。
コア7の作製にはフォトリソグラフィを使用し、微細領域を適切なマスク材から転写し、続いて、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)装置や反応性イオンビームエッチング(RIBE:Reactive Ion Beam Etching)装置等のドライエッチング法によって不要領域を除去し、最後に、再び屈折率をコア7よりも低く設定した前記した石英材料を使用して、厚さ50μmの上層のクラッド9を堆積するようにしてもよい。
本発明のモード励振装置を適用することで、従来の方法ではNAの違いによる光導波モードが励振されても入射できない問題が解決されるとともに、超小型で安定した光導波モードの励振と、様々な光導波モードを作成することができる。さらに、光導波モードの励振装置を切り離した残りの光導波路を製品として利用するため、光導波路の評価時間の短縮にも寄与するといった効果があり、産業上の利用可能性が高い。
図1は、第1実施形態のモード励振装置付光導波路の平面図である。 図2は、第1実施形態のモード励振装置付光導波路の正面図である。 図3は、第1実施形態のモード励振装置の出口付近のFFPである。 図4は、第1実施形態のモード励振装置の入射端付近のFFPである。 図5は、第2実施形態のモード励振装置付光導波路の平面図である。 図6は、第2実施形態のモード励振装置の出口付近のFFPである。 図7は、第3実施形態のモード励振装置付光導波路の平面図である。 図8は、第3実施形態のモード励振装置の出口付近のFFPである。 図9は、第4実施形態のモード励振装置付光導波路の平面図である。 図10は、第4実施形態のモード励振装置の出口付近のFFPである。 図11は、カットバック法による光ファイバの光損失を測定する概念図である。 図12は、モード励振装置を使用した伝送帯域測定装置の模式図である。
符号の説明
3、15 モード励振装置
5 光導波路
7 コア
9 クラッド
11 基板
13 光源
17 光ファイバ(光導波路)
19 測定装置
21 トラッキングジェネレータ
23 スペクトラムアナライザ
100、200、300、400 モード励振装置付光導波路

Claims (8)

  1. 基板上に作成される光導波路であって、所定の光導波モードを励振する装置が前記光導波路の入射端に一体成形されたことを特徴とするモード励振装置付光導波路。
  2. 前記光導波路が有機材料であることを特徴とする、請求項1に記載のモード励振装置付光導波路。
  3. 前記光導波路のコアの形状が直線状またはほぼY字状であることを特徴とする、請求項1または2に記載のモード励振装置付光導波路。
  4. 前記装置が光導波路であって、前記光導波路のコアが所定の曲げ半径と所定の曲げ角度の組み合わせであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のモード励振装置付光導波路。
  5. 前記光導波路がマルチモード光導波路であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のモード励振装置付光導波路。
  6. 前記曲げ半径が、2mm以下であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載のモード励振装置付光導波路。
  7. 前記曲げ角度が、180度以下であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のモード励振装置付光導波路。
  8. 請求項1から7に記載のモード励振装置付光導波路をモード励振装置と光導波路の間で切断し、光導波路モジュールとして用いられる方法。
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