JP2006290637A - セラミックス焼結体 - Google Patents

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Abstract

【課題】
高い硬度を有するセラミックス焼結体を提供すること。
【解決手段】
CrB2粉末と、Cr32粉末とを含有する原料混合物を焼結して得られることを特徴
とするセラミックス焼結体、およびその製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高い硬度を有するセラミックス焼結体に関する。
硬度が高く、高温においても応力に耐え得る材料の需要が高まっている。特に近年は、宇宙空間への進出に対する国際的な取り組みがなされているため、この傾向はますます顕著となっている。
高い硬度を有するなど、機械的特性に優れた材料として、従来より金属炭化物や金属硼化物が知られており、たとえば特開平10−310832号公報(特許文献1)、特開平10−263783号公報(特許文献2)および特開2004−292229号公報(特許文献3)には、炭化クロム(Cr32)や硼化クロム(CrB)が高い硬度を有することが記載されている。
しかしながら、これらの材料よりもさらに硬度が高く、機械的強度に優れた材料が求められている。
特開平10−310832号公報 特開平10−263783号公報 特開2004−292229号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであり、硬度が高く機械的特性に優れたセラミックス焼結体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の原料を組み合わせた混合物を焼結することにより、硬度が高く機械的特性に優れたセラミックス焼結体が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明のセラミックス焼結体は、CrB2粉末と、Cr32粉末とを含有する原料混合
物を焼結して得られることを特徴としている。
また、本発明のセラミックス焼結体の製造方法は、CrB2粉末と、Cr32粉末とを
含有する原料混合物を焼結することを特徴としている。
前記原料混合物中には、前記Cr32粉末が好ましくは2〜20質量%含まれる。
前記焼結は、非酸化雰囲気または真空下で行われることが好ましく、1400〜1700℃で行われることが好ましい。
上記の特許文献1〜3には、炭化クロムと硼化クロムとを混合、焼結させてより高い硬度を有する材料を得るという思想は示唆すらされてなく、また、CrBについての記載はあるがCrB2については記載されていない。
本発明のセラミックス焼結体、および本発明の製造方法により得られたセラミックス焼結体は、硬度が高く、酸化耐性に優れている。
以下に、本発明に係るセラミックス焼結体について、より詳細に説明する。
本発明のセラミックス焼結体は、CrB2粉末と、Cr32粉末とを含有する原料混合
物を焼結して得られることを特徴としている。
前記原料混合物中には、原料混合物100質量%に対して、Cr32粉末が好ましくは2〜20質量%、さらに好ましくは5〜15質量%含まれる。原料混合物中にCr32粉末が上記の範囲で含まれていると、原料混合物の焼結体の硬度が特に高くなる。換言すると、CrB2の硬度は、CrB2粉末に上記のように少量のCr32粉末を添加して焼結することによって高められる。
本発明で用いられるCrB2粉末およびCr32粉末は、できるだけ細粒径に紛砕して
から焼結することが望ましく、その粒径はそれぞれ好ましくは10μm以下、さらに好ましくは1μmであることが望ましく、また、その下限値はたとえば0.01μmとすることができる。
なお本発明においては、粒径とはレーザー回折式粒度分析計(マイクロトラックSPA粒度分析計)を用いて測定された球相当径をいう。
混合操作には特に制限はなく、従来公知の方法、たとえば乳鉢および乳棒、ライカイ機を用いた乾式混合法や、ボールミル、アトリッションミルを用いた湿式混合法などにより混合操作を行うことができる。
本発明のセラミックス焼結体は、一軸加圧でのホットプレス法、常圧焼結法、熱間等方圧(HIP)焼結法などの方法で、以下のような条件を適用して製造することができる。
焼結温度は、好ましくは1400〜1700℃、さらに好ましくは1450〜1550℃である。焼結温度が前記範囲にあれば、十分に緻密な焼結体を製造コストを高騰させることなく製造できる。
室温から上記の焼結温度までは、0.1〜1K/秒、好ましくは0.3〜0.6K/秒の速度で反応系を昇温させることが望ましい。
焼結後は、焼結温度から室温までを0.01〜1K/秒、好ましくは0.05〜0.6K/秒、より好ましくは0.1〜0.3K/秒の速度で反応系を降温することが望ましい。
焼結時間は、好ましくは0.5〜10時間、さらに好ましくは1〜3時間である。
焼結は、真空または非酸化雰囲気の下で行うことが好ましい。
非酸化雰囲気で焼結を行う場合、雰囲気ガスとしてはArガスなどの希ガス(不活性ガス)を例示することができる。この雰囲気ガスの供給源や供給方法は特に限定されず、原料混合物が存在する反応系に雰囲気ガスを導入することができればよい。たとえば、雰囲気ガスの供給源としてボンベガスを用いることができる。
一軸加圧でのホットプレス法により本発明のセラミックス焼結体を製造するのであれば、プレス圧は、好ましくは20〜50MPa、さらに好ましくは25〜40MPaである。プレス圧が前記範囲にあれば、十分に緻密な焼結体を製造コストを高騰させることなく製造できる。
[実施例]
以下,実施例を用いてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<原料>
実施例および比較例で使用した原料のグレードは、以下のとおりである。
CrB2 ・・・純度99%
Cr32 ・・・純度99%
[評価方法]
<緻密性>
アルキメデス法を用いて測定した嵩密度(実測密度)と理論密度との比である相対密度(実測密度/理論密度)(%)を、緻密性の指標とした。相対密度が大きいほど、緻密性に優れる。
<硬度>
ビッカース硬度針を用いて硬度を測定した。圧子としてダイヤモンド圧子を使用し、荷重10kgf(98N)、荷重時間15秒とした。
<結晶構造>
X線回折装置(フィリップス社製 APD1700)を使用して、X線回折分析を行った。
[実施例1]
CrB2 9.5gとCr32 0.5gとを、容量が500ccのボールミルを用いて
エタノール中で12時間湿式混合し、乾燥させ、混合粉末を調製した。図1に示したホットプレス機のカーボン治具2にこの混合粉末1を入れ、真空中(真空度1.33×10-2Pa)で、0.33K/秒で昇温した後、1500℃で1時間、一軸加圧装置3を用いて30MPaの一軸加圧下にホットプレス焼結させた。得られた焼結体4の相対密度およびビッカース硬度を測定し、その値をCr32添加量(%)との関係として、それぞれ図2および図3に示した。またこの焼結体のX線回折図を図4に示した。
[実施例2〜4]
CrB2 9.5gおよびCr32 0.5gに代えて、それぞれ
CrB2 9.0gおよびCr32 1.0g(Cr32:10質量%)、
CrB2 8.5gおよびCr32 1.5g(Cr32:15質量%)、
CrB2 8.0gおよびCr32 2.0g(Cr32:20質量%)
を用いた以外は実施例1と同様にして焼結体を得た。得られた焼結体の相対密度およびビッカース硬度を、それぞれ図2および図3に示した。さらに、各焼結体のX線回折図を図5〜7に示した。
[比較例1]
CrB2 9.5gおよびCr32 0.5gに代えて、CrB2 10.0gを用いた以
外は実施例1と同様にして焼結体を得た。得られた焼結体の相対密度およびビッカース硬度を、図2および図3に示した。また、焼結体のX線回折図を図8に示した。
図2から理解されるように、実施例1〜4で得られたセラミックス焼結体は、相対密度が90%前後であり、いずれも緻密質であった。
また、図3から理解されるように、実施例1〜4で得られたセラミックス焼結体は、いずれも比較例1と比べてビッカース硬度が高く、機械的特性に優れていた。
本発明のセラミック焼結体は、緻密質であり、硬度が高いため、スペースシャトルの先端および下面、核融合炉の壁などの用途に適用することができる。
図1は、本発明のセラミックス焼結体の製造方法の一例を示す。 図2は、各セラミックス焼結体のCr32濃度と相対密度との関係を示す。 図3は、各セラミックス焼結体のCr32濃度とビッカース硬度との関係を示す。 図4は、実施例1(Cr32:5質量%)で得られたセラミックス焼結体のXRDパターンを示す。 図5は、実施例2(Cr32:10質量%)で得られたセラミックス焼結体のXRDパターンを示す。 図6は、実施例3(Cr32:15質量%)で得られたセラミックス焼結体のXRDパターンを示す。 図7は、実施例4(Cr32:20質量%)で得られたセラミックス焼結体のXRDパターンを示す。 図8は、比較例1(CrB2 のみ)で得られたセラミックス焼結体のXRDパターンを示す。
符号の説明
1…CrB2粉末とCr32粉末との混合粉末
2…ホットプレス用カーボン治具
3…一軸加圧装置
4…CrB2−Cr32系セラミックス焼結体

Claims (6)

  1. CrB2粉末と、Cr32粉末とを含有する原料混合物を焼結して得られることを特徴
    とするセラミックス焼結体。
  2. 前記原料混合物中に前記Cr32粉末が2〜20質量%含まれることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス焼結体。
  3. CrB2粉末と、Cr32粉末とを含有する原料混合物を焼結することを特徴とするセ
    ラミックス焼結体の製造方法。
  4. 前記原料混合物中に前記Cr32粉末が2〜20質量%含まれることを特徴とする請求項3に記載のセラミックス焼結体の製造方法。
  5. 前記焼結が、非酸化雰囲気または真空下で行われることを特徴とする請求項3または4に記載のセラミックス焼結体の製造方法。
  6. 前記焼結が、1400〜1700℃で行われることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載のセラミックス焼結体の製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS61242958A (ja) * 1985-04-16 1986-10-29 工業技術院長 炭化硼素を含有する炭窒化チタン系セラミツクス材料
JPH02164776A (ja) * 1988-12-20 1990-06-25 Denki Kagaku Kogyo Kk 低気孔ZrB2系焼結体の製法

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