JP2006289807A - Ball-point pen tip and ball-point pen using it - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、チップ先端のボール抱持室にボールを回転自在に抱持してなるボールペンチップ及びそれを用いたボールペンに関する。 The present invention relates to a ballpoint pen tip formed by rotatably holding a ball in a ball holding chamber at the tip of the tip and a ballpoint pen using the same.
従来から、ボール抱持室の底壁の中央に、インキ流通孔に連通するインキ流通溝を有するボールペンチップはよく知られている。こうしたボールペンチップにおいて、実開平7−31382号公報「ボールペン」のように、インキ流通孔から放射状に延び、チップ後端部の内孔に達するインキ溝や、実開平7−31382号公報「ボールペン」のように、インキ流通孔から放射状に延び、チップ後端部の内孔に達しないタイプのインキ流通溝もよく知られている。 Conventionally, a ball-point pen tip having an ink circulation groove communicating with an ink circulation hole at the center of the bottom wall of the ball holding chamber is well known. In such a ball-point pen tip, as in Japanese Utility Model Laid-Open No. 7-31382 “Ball Pen”, an ink groove extending radially from the ink circulation hole and reaching the inner hole at the rear end of the chip, or Japanese Utility Model Laid-Open No. 7-31382 “ball-point pen”. As described above, an ink circulation groove of a type that extends radially from the ink circulation hole and does not reach the inner hole at the rear end of the chip is well known.
前者のインキ流通孔から放射状に延び、チップ後端部の内孔に達するインキ溝は、製造時においてツールに付加が大きく、ツール寿命が短いという問題があるので、後者のインキ流通孔から放射状に延び、チップ後端部の内孔に達しないタイプのインキ流通溝のほうが製造コストを抑えることができる。 The ink groove that extends radially from the former ink circulation hole and reaches the inner hole at the rear end of the chip has a problem that the addition to the tool is large during manufacture and the tool life is short. The ink distribution groove of the type that extends and does not reach the inner hole of the rear end portion of the chip can reduce the manufacturing cost.
こうした、インキ流通孔から放射状に延び、チップ後端部の内孔に達しないタイプのインキ流通溝を有するボールペンチップにおいて、特開平8−207482号公報「ボールペン用金属チップ」には、インキ流通孔の径とインキ流通孔の長さを一定比率とし、上向き放置後の再筆記のカスレ防止や高速筆記時のインキ追従性を向上させたボールペンチップが開示されている。 In such a ball-point pen tip having an ink distribution groove that extends radially from the ink distribution hole and does not reach the inner hole at the rear end of the chip, Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-207482 “Metal chip for ball-point pen” includes an ink distribution hole. There is disclosed a ballpoint pen tip in which the diameter of the ink and the length of the ink circulation hole are made to be a fixed ratio, and the ink repelling after being left facing upward is prevented from blurring and the ink followability at high speed writing is improved.
インキ追従性を考慮する上で、特許文献2に開示されているように、インキ流通孔の径とインキ流通孔の長さは、重要な要件の一つではありますが、特開2002−52884号「ボールペンチップ」等に記載されているように、インキ流通溝の大きさも、インキ追従性に大きく起因している。
ところで、ボールペンに用いるインキには、大別して、油性インキ、水性インキの2種類のインキがあり、インキ吐出のメカニズムも相違している。 By the way, inks used for ballpoint pens are roughly classified into two types of oil-based inks and water-based inks, and the ink ejection mechanisms are also different.
これは、前者の油性インキの吐出メカニズムは、ペン先のボールが回転し、ボールに付着したインキが筆記面に転写されることによって筆跡となるのに対して、後者の水性インキの吐出メカニズムは、ペン先のボールの回転を背景にして、筆記面に毛管・浸透作用によってインキが移行することによって筆跡となる等、インキ吐出のメカニズムが相違している。 This is because the former oil-based ink ejection mechanism turns the pen tip ball and the ink adhering to the ball is transferred to the writing surface, while the latter water-based ink ejection mechanism is Against the background of the rotation of the ball at the tip of the pen, the ink ejection mechanism is different, for example, the ink is transferred to the writing surface by capillary / penetration action, resulting in handwriting.
前述した通り、インキ特性によってインキが追従するメカニズムが異なるので、ボールペンチップ構造としては、こうした各インキの特性に合わせて設定しているのが現実であった。 As described above, since the mechanism of ink tracking varies depending on the ink characteristics, the ballpoint pen tip structure is actually set according to the characteristics of each ink.
本発明の目的は、インキの種類や粘度に関係なくインキ追従性に優れたボールペンチップ及びそれを用いたボールペンを提供することである。 An object of the present invention is to provide a ball-point pen tip excellent in ink followability regardless of the type and viscosity of ink and a ball-point pen using the same.
本発明は、
「1.本発明は、チップ先端のボール抱持室にボールを回転自在に抱持し、該ボール抱持室の底壁の中央に、チップ後端部の内孔に連通するインキ流通孔と、該インキ流通孔から放射状に延びるインキ流通溝を有するボールペンチップにおいて、前記インキ流通溝が、溝幅の異なる2種類の溝を交互に形成したことを特徴とする。
2.前記溝幅の異なる2種類の溝が、外接円を同一にしてあることを特徴とする第1項に記載のボールペンチップ。
3.前記溝幅の異なる2種類の溝が、溝幅の小さい方の溝の深さを、もう一方の溝の深さよりチップ後端側方向に深く形成したことを特徴とする第1項または第2項に記載のボールペンチップ。
4.前記インキ流通溝が、前記インキ流通孔の中心に対して左右対称に形成したことを特徴とする第1項ないし第3項の何れか1項に記載のボールペンチップ。
5.前記インキ流通溝が、溝幅がボール径の5%〜20%と、ボール径の10%〜30%の2種類からなるとともに、前記5%〜20%の溝幅をS、前記10%〜30%の溝幅をTとしたとき、S<Tを満足することを特徴とする第4項に記載のボールペンチップ。
6.前記ボール抱持室の底壁にボールと同形のボール座を形成するとともに、ボール座の投影面積がボールの最大断面積の15%〜35%としたことを特徴とする第1項ないし第5項の何れか1項に記載のボールペンチップ。
7.第1項ないし第6項の何れか1項に記載のボールペンチップを、インキ収容筒の先端に装着したボールペンであって、前記インキ収容筒内に粒径が1μm以上の顔料または樹脂粒子を含有したボールペン用インキを収容したことを特徴とするボールペン。」
である。
The present invention
“1. The present invention includes an ink circulation hole that rotatably holds a ball in a ball holding chamber at a tip end of the chip, and communicates with an inner hole in a rear end portion of the chip at the center of the bottom wall of the ball holding chamber. In the ball-point pen tip having the ink circulation groove extending radially from the ink circulation hole, the ink circulation groove is formed by alternately forming two kinds of grooves having different groove widths.
2. 2. The ballpoint pen tip according to
3. The two types of grooves having different groove widths are such that the groove having the smaller groove width is formed deeper in the chip rear end direction than the depth of the other groove. The ballpoint pen tip according to item.
4). 4. The ballpoint pen tip according to
5. The ink distribution groove is composed of two types of groove widths of 5% to 20% of the ball diameter and 10% to 30% of the ball diameter, and the groove width of 5% to 20% is S, 10% to 5. The ballpoint pen tip according to
6). A ball seat having the same shape as the ball is formed on the bottom wall of the ball holding chamber, and the projected area of the ball seat is 15% to 35% of the maximum cross-sectional area of the ball. The ball-point pen tip of any one of claim | items.
7). A ball-point pen in which the ballpoint pen tip according to any one of
It is.
インキの種類や粘度に関係なくインキ追従性に優れたボールペンチップ及びそれを用いたボールペンを提供することができた。 It was possible to provide a ballpoint pen tip excellent in ink followability regardless of the type and viscosity of the ink and a ballpoint pen using the same.
次に図面を参照しながら、本発明のボールペンチップ及びそれを用いたボールペンの実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。 Next, embodiments of the ballpoint pen tip and the ballpoint pen using the same according to the present invention will be described with reference to the drawings. However, the present invention is not limited to the following embodiments.
図1から図3に示すボールペンチップ1は、チップ本体のボール抱持室2の底壁4に、ボール11と略同形のボール座7を形成し、このボール座7にボール11を載置し、チップ先端縁8を内側にかしめたかしめ部9を形成することより、ボール11を回転自在に抱持してある。また、ボール抱持室2の底壁4には、チップ後端部の内孔10に連通するインキ流通孔3と、このインキ流通孔3から放射状に延び、チップ後端部の内孔10に連通しない8個のインキ流通溝5、6を形成してある。
The ball-
インキ流通溝5、6は、溝幅の異なる2種類の溝を交互に4個づつ形成してあり、インキ流通溝5の溝幅S1を、インキ流通溝6の溝幅T1より小さくしてある。(S1<T1)また、インキ流通溝5、6は、インキ流通孔3の中心に対して左右対称に形成してある。
The
溝幅の小さいインキ流通溝5は、水性インキのインキ追従性向上に寄与する。これは、毛細管作用は、溝幅が小さいほうが働きやすいためである。尚、本発明の溝幅は、図1、2に示すような縦断面によって得られる溝幅の最大幅S1、T1を示す。
The
一方、油性インキは、ボール11に付着したインキが筆記面に転写されることから、インキを溜める空間としてインキ流通溝5、6が働いているため、溝幅を大きくしてインキを溜める空間を多くすることでインキ追従性が向上するので、インキ流通溝5よりも溝幅の大きいインキ流通溝6を形成してある。
On the other hand, the oil-based ink is transferred to the writing surface because the ink adhering to the
インキ流通溝5、6の形状は特に限定されるものではないが、インキ流通溝5、6の外接円Rが異なるとボール11に均一にインキ付着しない恐れがあるため、インキ流通溝5、6の外接円R1を同一にすることが好ましい。
The shape of the
また、インキ流通溝5、6の数は特に限定されないが、溝幅の異なる2種類のインキ流通溝を交互に形成するとともに、インキ流通孔3の中心に対して左右対称、例えば6個、8個に形成することによって、ボール11へ供給されるインキに偏りができにくいので好ましい。
Further, the number of the
インキ流通孔3の中心に対して左右対称とする場合には、インキ流通溝の溝幅は、小さい溝幅をボール径の5%〜20%、大きい溝幅をボール径の10%〜30%とすることが好ましい。これは、小さい溝幅が、ボール径の5%未満であると、毛細管力は働きやすいが、インキ中の成分がインキ流通溝に根詰まりして、インキ流通溝を閉鎖する恐れがあり、20%を超えると毛細管力の働きが悪くなり追従性が低下するためである。また、大きい溝幅が、ボール径の10%未満であると、インキを貯蓄する空間が少なく追従性が悪くなり、30%を超えると、インキ流通孔の中心に対して左右対称とするには、合計6個以上のインキ流通溝が必要であるため、溝幅の小さいインキ流通溝を形成する部分が少なくなるので、製造が困難になるためである。また、30%を超えるとボールとボール座の接触面積が少なくなり、ボール座が摩耗しやくなる。
When the
図4から図6に示すボールペンチップ21は、実施例1と同様にして、チップ本体のボール抱持室22の底壁24に、ボール11と略同形のボール座27を形成し、このボール座27にボール11を載置し、チップ先端縁28を内側にかしめたかしめ部29を形成することより、ボール11を回転自在に抱持してボールペンチップ21を得ている。
The ball-
また、ボール抱持室22の底壁24には、チップ後端部の内孔30に連通するインキ流通孔23と、このインキ流通孔3から放射状に延び、チップ後端部の内孔10に連通しないインキ流通溝25、26を、溝幅の異なる2種類の溝を交互に4個づつ、計8個形成してある。実施例1と同様に、インキ流通溝25の溝幅S2を、インキ流通溝26の溝幅T2より小さく(S2<T2)、インキ流通孔23に対して左右対称に形成してある。また、インキ流通溝25、26の外接円R1は同一にしてある。
The
溝幅T2の大きいインキ流通溝26の深さMに対して、溝幅S2の小さいインキ流通溝25の深さLを、チップ後端側方向に深く(M<L)形成してある。インキ流通溝25、26の深さは特に限定されないが、ツールの寿命を考慮してあまり深く形成しないことが好ましいが、毛細管作用は、軸心方向に長いほうが働きやすいので、インキ追従性をさらに向上させるには、溝幅の小さいインキ流通溝25のみをチップ後端側方向に深く形成することが好ましい。尚、本発明の溝の深さは、インキ流通孔23に連接する部分の深さである。
A depth L of the
図7に示すように、本発明のボールペンチップを用いてボールペンとして使用する場合には、例えば、実施例1のボールペンチップ1を、インキ収容筒42の先端に装着し、インキ収容筒の後端に尾栓43を装着するとともに、インキ収容筒42内にボールペン用インキ44を収容してボールペン41とすることができる。また、本実施例では、インキ44に追従するグリース状のインキ追従体45とボールペンチップ内にはコイルスプリング46を配設してある。
As shown in FIG. 7, when the ballpoint pen tip of the present invention is used as a ballpoint pen, for example, the
ボールペン用インキは特に限定されるものではないが、粒径が1μm以上の顔料及び/または樹脂粒子を含有した水性ボールペン用インキを用いたボールペンに本発明のボールペンチップは特に効果的である。これは、前述した通り、毛細管作用は、溝幅が小さいほうが働きやすいが、1μm以上の粒径が大きい顔料及び/または樹脂粒子は、インキ流通溝に根詰まりして、インキ流通溝を閉鎖する恐れがあるが、本発明のボールペンチップは、溝幅の異なる2種類のインキ流通溝を形成してあるので、幅の小さい溝が閉鎖しても、幅の大きい溝によって、インキの流れを得ることができるので筆記できなくなることを防止できるためである。 Although the ink for ball-point pens is not particularly limited, the ball-point pen tip of the present invention is particularly effective for a ball-point pen using an aqueous ball-point pen ink containing pigments and / or resin particles having a particle diameter of 1 μm or more. As described above, the capillary action is more easily performed when the groove width is smaller, but pigments and / or resin particles having a particle diameter of 1 μm or more are clogged up in the ink circulation groove to close the ink circulation groove. There is a possibility, but the ballpoint pen tip of the present invention has two kinds of ink circulation grooves having different groove widths, so that even if the narrow groove is closed, the ink flow is obtained by the large groove. This is because it is possible to prevent the inability to write.
本実施例では、便宜上、ボール抱持室の底壁にボール座を形成してあるが、ボール座を形成しない構造であってもよい。また、本発明のボールペンチップは、溝幅の異なるインキ流通溝を交互に、例えば、実施例のように4個づつ形成してあるので、どちらか一方(4個)の溝幅を変化させるだけで、ボールとボール抱持室の底壁との接触面積が変化するので、従来の同一形状のインキ流通溝を複数、例えば8個、形成したボールペンチップに比べ、ボールとボール抱持室の底壁との接触面積を変化させやすく、インキ追従性のみならず、ボールとボール抱持室の底壁との接触面積の相違による書き味やボール抱持室の底壁の摩耗にも考慮して作製することができるので好ましい。 In this embodiment, for convenience, the ball seat is formed on the bottom wall of the ball holding chamber, but a structure in which the ball seat is not formed may be used. In addition, since the ink pendant grooves having different groove widths are alternately formed, for example, four in the ballpoint pen tip of the present invention as in the embodiment, only one (four) groove widths are changed. Since the contact area between the ball and the bottom wall of the ball holding chamber is changed, the bottom of the ball and the ball holding chamber is compared with a conventional ballpoint pen tip formed with a plurality of, for example, eight, ink circulation grooves having the same shape. Easy to change the contact area with the wall, considering not only ink followability, but also writing quality due to the difference in contact area between the ball and the bottom wall of the ball holding chamber and wear of the bottom wall of the ball holding chamber Since it can produce, it is preferable.
また、ボール座を形成する場合には、ボール座のボールの投影面積が小さいものはボール座の凹みや磨耗が生じやすいので、耐凹みや磨耗に対してはボール座の投影面積はボールの最大断面積の15%以上のものが良い。また、筆跡時に線かすれが生じたりせずにチップ先端からのインキ流出を行なうには、ボールが放射状溝5を塞ぐようなボール座径であってはならないのは周知であり、ボールのボール座との接触面積の増大によるボールの回転時の抵抗力の増大からくる書き味感の劣化等の筆記性能の低下という問題もあるので、ボールの最大断面積の35%以下が良い。尚、ボール座の投影面積とは、ボールが底壁に接触した面積を平面上に投影して表した面積である。
In addition, when forming a ball seat, a ball seat with a small projected area is prone to dents and wear, so the ball seat projection area is the maximum of the ball against dents and wear. The thing of 15% or more of a cross-sectional area is good. In addition, it is well known that the ball should not have a ball seat diameter that closes the
油性インキ、剪断減粘性インキ、水性インキ等、インキの種類やインキ粘度に限定されることなく実施可能である。 It can be carried out without being limited to the type of ink and ink viscosity, such as oil-based ink, shear thinning ink, and water-based ink.
1、21 ボールペンチップ
2 、22 ボール抱持室
3 、23 インキ流通孔
4、24 底壁
5、25 インキ流通溝
6、26 インキ流通溝
7、27 ボール座
8、28 チップ先端部
9、29 かしめ部
10、30 チップ後部孔
11 ボール
41 ボールペン
1, 21
Claims (7)
A ballpoint pen having the ballpoint pen tip according to any one of claims 1 to 5 attached to a tip of an ink storage cylinder, wherein the ink storage cylinder contains a pigment or a resin particle having a particle size of 1 µm or more. A ballpoint pen containing ink for use.
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