JP2006288120A - 運動状態維持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運動物体が受ける抵抗力を小さくし、運動物体の軌道の安定化を実現することが可能な運動状態維持装置を提供する。
【解決手段】本体部1は、主磁石2の両側に副磁石3、4が設けられ、副磁石3の一端に先端磁石5が設けられ、副磁石4の一端に先端磁石6が設けられてなるものである。磁力は主磁石2が最も強く、副磁石3、4がその次に強く、先端磁石5、6が最も弱い。半球状の磁石である先端磁石5、6は、先端側ほど磁気的ボリュームが低下する。先端磁石5の先端側には吸引部7が設けられ、先端磁石6の先端側には吸引部8が設けられている。副磁石3、4と、先端磁石5、6は、無着磁の磁性材料を磁化させたものであってもよく、副磁石3と先端磁石5とにより、反発域内において局所的な吸引部位を形成することができ、副磁石4と先端磁石6とにより、吸引域内において局所的な反発部位を形成することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、動力が付与されることによって運動状態にある運動物体が受ける抵抗を小さくして、物体の運動状態を長時間に亘って維持することが可能な運動状態維持装置に関する。
電気的エネルギー等によって駆動力を得た運動物体は、抵抗を極力受けずに運動の速度が減衰することなく、運動状態が長時間維持されることが、エネルギー資源節約の観点から望ましい。本発明者は、このような観点から、磁石によって発生する磁力を用いた装置について検討を行い、その技術の一例が、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2003−17312号公報
しかし、この装置についても、いくつかの問題点があった。まず第1に、捻り磁石によって吸引領域と反発領域とを設けているが、その境界領域が運動体の進行方向に対して長く形成されると、この境界領域の存在によって運動物体に対して無視できない抵抗力が発生し、運動体がこの境界領域によって減速されてしまう。次に、運動物体の進行方向に対して垂直な方向にも、磁石からの吸引力や反発力がはたらくため、運動物体の軌道が不安定となりやすかった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、磁石による吸引領域と反発領域との境界領域において運動物体が受ける抵抗力を小さくし、かつ運動物体の進行方向に対して垂直な方向に作用する吸引力や反発力を抑制して、運動物体の軌道の安定化を実現することが可能な運動状態維持装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明は、磁性を有する運動体の運動状態を維持するための運動状態維持装置であって、磁力の異なる複数の磁石を連結して形成され、中心部に位置する主磁石を挟んで互いに反対の極性を持ち、前記主磁石から離れるに従って磁力が段階的に低下する本体部と、前記本体部の両端に設けられた吸引部と反発部とからなることを特徴とする運動状態維持装置である。
吸引部によって吸引加速された運動体は、中心部に位置する主磁石を挟んで互いに反対の極性を持ち、前記主磁石から離れるに従って磁力が段階的に低下する本体部によって引力と反発力が調整されて安定した軌道を保って運動を継続した後、反発部によって反発加速されることによって、運動状態を維持することができる。
本発明は、前記本体部の吸引部側端部と、前記本体部の反発部側端部とは、半球状の磁石からなることを特徴とする。
これらを半球状の磁石とすることによって、先端側から連続的に磁気的ボリュームが増えるようにしているため、運動体は吸引部から先端磁石による反発域にスムーズに移行でき、また、先端磁石による吸引域から反発部にスムーズに移行できる。
本発明においては、前記主磁石の両端に連結される副磁石は半球状に形成されていることを特徴とする。
副磁石が半球状に形成されていることにより、副磁石の曲面側と平面側との境界となる先端部において、発生する磁界の変化を急峻とすることができる。
本発明においては、前記吸引部と前記反発部は、基板を捻って形成された捻れ体が前記本体によって磁化されたものであることを特徴とする。吸引部をこのような構造とすることにより、吸引部内において本体部に向かって磁力の大きさと極性が連続的に変化するようになり、運動体の安定した軌道を確保することができる。
また、反発部をこのような構造とすることにより、反発部内において本体部からの磁力の大きさと極性が連続的に変化するようになり、運動体の安定した軌道を確保することができる。
本発明は、磁性を有する運動体の運動状態を維持するための運動状態維持装置であって、中心部に位置する主磁石からなる本体部を挟んでその両側に接するように磁性体からなる反発部と吸引部とが設けられ、反発部の先端は半球状であり、吸引部の先端は球状であることを特徴とする運動状態維持装置である。
反発部の先端が半球状であることによって、反発部の先端部から反発部に沿うように磁力線が発せられるため、回転磁石はこの磁力線にそって進行する。また、吸引部の先端が球状であることによって、主磁石に近い側の球面から、主磁石に遠い側の面の先端部に向かって磁力線生じる。そのため、球状部に近づいた回転磁石は、球状部の磁力線に従って付勢されて進行する。
本発明においては、前記主磁石の両端、または前記反発部と前記吸引部の一端に誘導部材が連結され、この誘導部材は磁性体によって形成され、その先端が開放された中空のパイプ状部材であることを特徴とする。
この誘導部材を連結することにより、回転磁石が反発域へ侵入しにくくなることを防止でき、回転磁石が吸引域から離脱しにくくなることを防止できる。
本発明においては、前記本体部を保持するための磁石保持体は、磁性材料によって形成されていることを特徴とする。
磁石保持体は、それぞれ極性と磁気強度の異なる複数の磁石を保持するものであるが、磁石保持体を磁性材料によって形成することによって、複数の磁石のそれぞれとの接触領域について磁束密度を高めることができ、それぞれの磁石の磁力を弱めることなく複数の磁石を保持することができる。
本発明によると、運動物体が受ける抵抗力を小さくし、かつ運動物体の進行方向に対して垂直な方向に作用する吸引力や反発力を抑制して、運動物体の軌道の安定化を実現することが可能な運動状態維持装置を実現することができる。
以下、本発明をその実施形態に基づいて説明する。
図1に、本発明の実施形態に係る運動状態維持装置の構成を示す。
この実施形態は、磁性を有する運動体の回転運動を持続させることを目的としたものである。本体部1は、中心部に位置する主磁石2の両側に副磁石3、4が設けられ、さらに、副磁石3の一端に先端磁石5が設けられ、副磁石4の一端に先端磁石6が設けられてなるものである。磁力は主磁石2が最も強く、副磁石3、4がその次に強く、先端磁石5、6が最も弱い。従って、本体部1の磁力は、主磁石2の両端において最も強くなる。また、先端磁石5、6は、半球状の磁石とすることにより、先端側に行くほど磁気的ボリュームが低下するようにしている。
先端磁石5の先端側には吸引部7が設けられ、先端磁石6の先端側には反発部8が設けられている。吸引部7は、捻れ体9と、調整用磁石11とからなり、捻れ体9は、板状の基板を捻って形成されている。捻れ体9は、元来磁性を帯びていない無着磁の基板からなるものであるが、先端磁石5に接触することによって磁化され、その極性は、先端磁石5と接している側が反発側であり、その反対側の先端部が吸引側となっている。すなわち、捻れ体9が有する極性は、先端磁石5によって形成される反発磁極域内にあって吸引磁力を作用させることができる点に特徴がある。主磁石2の強力な反発磁力域に回転磁石21を侵入させるために、副磁石3、先端磁石5、吸引部7は、回転磁石21に対して回転方向への付勢力を作用させて、強制的に主磁石2の反発磁力域に送り込むように機能する。また、後述する図5、図6、図7、図10の場合においても、主磁石2の反発磁力域内に設けられた構成部材は同様の機能を有する。
調整用磁石11は、捻れ体9の吸引磁力を補強するために、必要に応じて設けられる磁石である。調整用磁石11を設けることによって、捻れ体9の吸引磁力だけでは磁力の作用距離が短い場合でも、調整用磁石11による磁力が作用することによって、作用距離を長くすることができる。
また、捻れ体9の片側の面を着磁させて、捻れ体9の吸引磁力を補強するようにしてもよい。ここでは、捻れ体9の先端部13が吸引力を有するように片面を着磁する。このように片面を着磁することにより、捻れ体9の先端磁石5に近い側では、先端磁石5によって磁化されたことによる反発力が回転磁石21に対して支配的に作用する一方で、捻れ体9の先端部13では吸引力が回転磁石21に対して支配的に作用する。その結果、回転磁石21は吸引域から反発域へ抵抗感なく移行する。
反発部8は、捻れ体10と、調整用磁石12とからなり、捻れ体10は、板状の磁石を捻って形成されている。捻れ体10は、元来磁性を帯びていない無着磁の基板からなるものであるが、先端磁石6に接触することによって磁化され、その極性は、先端磁石6と接している側が吸引側であり、その反対側の先端部が反発側となっている。すなわち、捻れ体10が有する極性は、先端磁石6によって形成される吸引磁極域内にあって反発磁力を作用させることができる点に特徴がある。主磁石2の強力な吸引磁力域から回転磁石21を引き離すために、副磁石4、先端磁石6、反発部8は、回転磁石21に対して回転方向への付勢力を作用させて、強制的に主磁石2の吸引磁力域から引き離すように機能する。また、後述する図5、図6、図7、図10の場合においても、主磁石2の吸引磁力域内に設けられた構成部材は同様の機能を有する。
調整用磁石12は、捻れ体10の磁力を補強するために、必要に応じて設けられる磁石である。調整用磁石12を設けることによって、捻れ体10の反発磁力だけでは磁力の作用距離が短い場合でも、調整用磁石12による磁力が作用することによって、作用距離を長くすることができる。
また、捻れ体10の片側の面を着磁させて、捻れ体10の反発磁力を補強するようにしてもよい。ここでは、捻れ体10の先端部14が反発力を有するように片面を着磁する。このように片面を着磁することにより、捻れ体10の先端磁石6に近い側では、先端磁石6によって磁化されたことによる吸引力が回転磁石21に対して支配的に作用する一方で、捻れ体10の先端部14では反発力が回転磁石21に対して支配的に作用する。その結果、回転磁石21は吸引域から反発域へ抵抗感なく移行する。
なお、図1においては、捻れ体9、10は、板状の基板に対して1回捻りを加えたものを示しているが、捻り回数は、1回に限定されず、必要に応じて複数回としてもよい。特に、吸引部7、反発部8を長い距離に亘って形成する必要がある場合には、複数回の捻りを加えることによって、吸引部7、反発部8内での磁力の変化を緩やかにすることができる。
次に、図1を用いて、本発明の実施形態に係る運動状態維持装置の動作について説明する。
吸引部7側から近づいた回転磁石21は、吸引部7を構成する捻れ体9と調整用磁石11によって吸引される。回転磁石21は安定した回転軌道を描くことが必要であるが、捻れ体9を用いると、磁力の大きさと極性が連続的に変化するため、はじめに得られた吸引力に対して反発力が徐々に作用するようになり、捻れ体9との間に所定の距離を保った状態で安定した回転軌道を描くことが可能となる。
先端磁石5によって磁化された捻れ体9は、先端磁石5の磁極からの強い磁力を覆うように作用するため、回転磁石21は先端磁石5の磁極からの強い磁力の影響を減ぜられた状況下で進行するため、スムーズな進行が可能となる。
また、先端磁石5を半球状の磁石とすると、先端磁石5の磁極は半球状面の先端に現れる。そのため、先端磁石5の磁極と回転磁石21との距離を離すことができ、回転磁石21に対して急激に反発力が作用することを抑制できる。
捻れ体9を用いると、捻りの形状を変えることによって、回転磁石21との間隔を所望の大きさに設定することができ、回転磁石21に作用する磁力の調整を行いやすい。また、捻れ体9は、元来磁性を帯びていない基板からなるものであり、先端磁石5によって磁化されて極性を持つものであるため、先端磁石5が有する磁力に応じた磁力を持つようになり、先端磁石5によって生成される磁界よりも弱い磁界を生成する。その結果、吸引部7において、吸引力から反発力への移行と、吸引部7から先端磁石5への反発力の大きさの移行を連続的にすることができる。
先端磁石5と副磁石3とは、回転磁石21が通過する際に回転磁石21に近い側が回転磁石21に対して反発力を生じるような極性を持つ磁石であり、回転磁石21はこの反発力によって先端磁石5と副磁石3との間を所定の間隔を保って通過し、さらに主磁石2を通過する。磁力は、先端磁石5がもっとも弱く、副磁石3、主磁石2となるに従って段階的に強くなっており、徐々に大きな反発力が得られるようにしている。特に、先端磁石5は半球形状であり、先端側から連続的に磁気的ボリュームが増えるようにしているため、回転磁石21は吸引部7から先端磁石5による反発域にスムーズに移行できる。
副磁石4と先端磁石6とは、回転磁石21が近づく際に回転磁石21に近い側が回転磁石21に対して吸引力を生じるような極性を持つ磁石であり、回転方向に速度を持つ回転磁石21は、副磁石4と先端磁石6とによって吸引加速されて反発部8に近づく。回転磁石21が先端磁石6から反発部8に近づく位置では、副磁石4と先端磁石6による吸引加速によって得られた回転速度を十分に保って回転磁石21は回転するが、反発部8を通過し終わる位置では、反発部8による反発力が支配的となり、回転磁石21は反発部8による反発力によって反発部8から遠ざかる。
反発部8は捻れ体10と調整用磁石12によって形成されているため、反発部8内において極性は吸引側から反発側へ徐々に移行し、磁力は連続的に変化する。そのため、回転磁石21は捻れ体10との間に所定の距離を保った状態で進行し、反発部8から遠ざかるため、回転軌道を安定化できる。
先端磁石6によって磁化された捻れ体10は、先端磁石6の磁極からの強い磁力を覆うように作用するため、回転磁石21は先端磁石6の磁極からの強い磁力の影響を減ぜられた状況下で進行するため、スムーズな進行が可能となる。
捻れ体10を用いると、捻りの形状を変えることによって、回転磁石21との間隔を所望の大きさに設定することができ、回転磁石21に作用する磁力の調整を行いやすい。また、捻れ体10は、元来磁性を帯びていない基板からなるものであり、先端磁石6によって磁化されて極性を持つものであるため、先端磁石6が有する磁力に応じた磁力を持つようになり、先端磁石6によって生成される磁界よりも弱い磁界を生成する。その結果、反発部8において、吸引力から反発力への移行と、先端磁石6から反発部8への反発力の大きさの移行を連続的にすることができる。
次に、本体部1を固定するための固定手段について説明する。図1において、本体部1は磁石保持体31によって保持され、磁石保持体31は保持体アーム32によってフランジ33に固定されている。フランジ33の中央部には、軸受けボス34が設けられている。
磁石保持体31は、それぞれ極性と磁気強度の異なる主磁石2、副磁石3、副磁石4、先端磁石5、先端磁石6を保持するものであり、磁石保持体31を磁性材料によって形成することによって、これらの磁石のそれぞれとの接触領域について磁束密度を高めることができ、それぞれの磁石の磁力を弱めることなく複数の磁石を保持することができる。
図1においては、本体部1を1個のみフランジ33に固定した状態を示しているが、これと同様に、複数の本体部1が円周をなすように配置することによって、回転磁石21が円軌道を描くように回転させることができる。
本体部1を複数設置するには、複数の磁石保持体31、保持体アーム32が必要となるが、この場合には、それぞれの本体部1が発する磁力線が空中で飛びあって結び合うことによって、本体部1の独立性が失われることのないように、磁石保持体31ばかりでなく、保持体アーム32も磁性材料によって形成するのがよい。フランジ33は非磁性体で形成するのがよく、軸受けボス34は、磁性材料で形成してもよく、非磁性材料で形成してもよい。
また、回転磁石21と本体部1とがそれぞれ発する磁力線が空中で飛びあって結び合うことによって、回転磁石21と本体部1とが磁気的に一体化することを防止するために、回転磁石21も磁性体からなる保持体で保持するのがよい。
吸引部7と反発部8は、他の形状とすることもできる。その一例を以下に説明する。
先端磁石5と吸引部7の詳細を図2に示す。
図2において、先端磁石5の半球面の上側に突起状磁石25が2本取付られている。また、先端磁石5の半球面の下側には、下側から上側に向かって湾曲するC形状磁石26が取付られている。ここでは、吸引部7は、この突起状磁石25とC形状磁石26とによって構成されている。吸引部7をこの形状とすると、突起状磁石25とC形状磁石26とによって磁極が分散されて存在するようになるため、回転磁石21は安定軌道を描きやすくなる。
また、先端磁石6と反発部8の詳細を図3に示す。図3において、先端磁石6の半球面に、V字状に折り曲げられたV字状磁石27が取付られている。V字状磁石27の一辺は先端磁石6の上側に取付られ、V字状磁石27の他の一辺は、先端磁石6の下側に取付られている。先端磁石6の上側への取付位置は、半球形状の先端磁石6の最上部から所定の距離だけ下方となるようにしている。反発部8をこの形状とすると、回転磁石21はV字状磁石27によってガイドされるように進行するため、安定軌道を描きやすくなる。
なお、吸引部7を図2に示す形状のものとし、反発部8の形状を図3に示す形状のものとする他に、吸引部7を図3に示す形状のものとし、反発部8を図2に示す形状のものとすることもできる。
以上の説明においては、運動体を回転させるケースについて述べているが、本体部1と同一の構成を有する本体部1を直線状に複数配置することによって、運動体を直線運動させることも可能である。この場合には、主磁石2、副磁石3、副磁石4、先端磁石5、先端磁石6、吸引部7、反発部8が直線状に整列するようにこれらの磁石を配置する。
この場合には、主磁石2を図4のように形成することができる。ここでは、主磁石2
を、反発側磁石2aと、吸引側磁石2bと、この間に挟まれた磁石または磁性材2cとによって構成し、反発側磁石2aと、吸引側磁石2bの上面側が傾斜面となるようにしている。この構成により、直進磁石22には、図示する方向に、反発側磁石2aからの反発力、吸引側磁石2bからの吸引力がはたらき、進行方向への推進力が得られやすい。
運動体が回転運動する場合においても、軌道円の半径が大きくなると、直線運動に近づくため、上記の構成は、このような大径の円運動の場合にも有効である。
図5に、本発明の他の実施形態に係る運動状態維持装置の構成を示す。
本体部41は、中心部に位置する主磁石42の一端側に、連結部43、副磁石45、先端磁石46が連結され、主磁石42の他端側に、連結部50、副磁石51、先端磁石52が連結されてなるものである。磁力は主磁石42が最も強く、副磁石45、51がその次に強く、先端磁石46、52が最も弱い。
先端磁石46の先端側には吸引部47が設けられ、先端磁石52の先端側には反発部53が設けられている。吸引部47は、捻れ体48と、調整用磁石49とからなり、捻れ体47は、板状の基板を捻って形成されている。捻れ体47は、元来磁性を帯びていない無着磁の基板からなるものであるが、先端磁石46に接触することによって磁化され、その極性は、先端磁石46と接している側が反発側であり、その反対側の先端部が吸引側となっている。調整用磁石49は、捻れ体47の吸引磁力を補強するために、必要に応じて設けられる磁石である。
反発部53は、捻れ体54と、調整用磁石55とからなり、捻れ体54は、板状の磁石を捻って形成されている。捻れ体54は、元来磁性を帯びていない無着磁の基板からなるものであるが、先端磁石52に接触することによって磁化され、その極性は、先端磁石52と接している側が吸引側であり、その反対側の先端部が反発側となっている。調整用磁石55は、捻れ体54の磁力を補強するために、必要に応じて設けられる磁石である。
ここでは、副磁石45、副磁石51をいずれも半球状に形成して、その曲面側と平面側とが磁気的に反対の極性を持つようにしている。副磁石45のうち、主磁石42と連結する側を削り込んで、削られずに残った部分が連結部43、連結部44として機能するようにしているため、副磁石45と主磁石42との間に空隙が生じている。このような空隙を設けることにより、副磁石45の平面から発生する磁力が回転磁石21に作用しやすくなる。また、連結部44は回転磁石21に近い側に位置するため、連結部44による磁力が回転磁石21に作用しやすい。
同様に、鉄などの磁性体からなる連結部50を介して副磁石51を主磁石42に連結しているため、副磁石51と主磁石42との間に空隙が生じている。
連結部43、連結部44、副磁石45、連結部50、副磁石51はいずれも中空ではなく、先端磁石46、先端磁石52はいずれも中空としている。
副磁石45、副磁石51を半球状に形成していることにより、曲面側と平面側との境界となる先端部において、発生する磁界の変化が急峻となる。特に、破線で示した先端部Aでは、回転磁石21に対して、吸引力が作用した後に急激に反発力が作用するため、回転磁石21がこの先端部を通過する際に回転磁石21を効果的に加速させることができる。
なお、副磁石45、副磁石51を半球状に形成する以外にも、円錐状となるようにしてもよく、円錐形の先端部を平坦面としてもよい。
また、スペースの関係で、主磁石42の両端にそれぞれ1個の磁石または磁性体を連結する場合には、その磁石または磁性体の一部を切り欠いて、主磁石42の磁極面が露出するようにしてもよい。
あるいは、図6に示すように、主磁石42の両端にそれぞれ捻れ体48、54を連結し、捻れ体48に先端磁石46を連結し、捻れ体54に先端磁石52を連結するようにしてもよい。このような構成にすると、主磁石42の磁極面と先端磁石46との間、主磁石42の磁極面と先端磁石52との間に大きな空隙ができるため、主磁石42の磁極面からの強い磁力を回転磁石21に有効に作用させることができる。なお、主磁石42の両磁極面に、厚みが2mm程度の磁性体からなる薄板56を取り付けることによって、主磁石42から発せられる磁力線がばらけることなく、回転磁石21に作用する。
さらに、主磁石42の磁極側と捻れ体48とを橋渡しするように、磁性体からなる接続部材57を取り付けてもよい。このような接続部材57を取り付けると、強力な反発磁力を有する主磁石42の磁極面から、回転磁石21に対して急激に反発磁力が作用することを緩和することができ、回転磁石21のスムーズな運行を促進することができる。
また、主磁石42の磁極側と捻れ体54とを橋渡しするように、磁性体からなる接続部材58を取り付けることもできる。この接続部材58は、主磁石42の磁極側での幅が広く、その反対側の幅が狭くなるように形成されている。このような接続部材58を取り付けると、強力な吸引磁力を有する主磁石42の磁極面から、回転磁石21に対して急激に吸引磁力が作用することを緩和することができ、回転磁石21をその進行方向に誘導しやすい。そのため、回転磁石21のスムーズな運行を促進することができる。この接続部材58は、複数設けてもよい。
さらに、捻れ体48が主磁石42の磁極面と接する領域に調整用磁石59を設け、この調整用磁石59の一端が主磁石42の磁極面によって吸着固定されるようにしてもよい。この調整用磁石59は、主磁石42の磁極面と反対の極性を持つものであり、主磁石42の磁極面から回転磁石21に作用する強力な反発磁力を調整して、本体部41と回転磁石21との間の距離を適正に保つ機能を有する。
同様にして、捻れ体54が主磁石42の磁極面と接する領域に調整用磁石60を設け、この調整用磁石60の一端が主磁石42の磁極面によって吸着固定されるようにしてもよい。この調整用磁石60は、主磁石42の磁極面と反対の極性を持つものであり、主磁石42の磁極面から回転磁石21に作用する強力な吸引磁力を調整して、本体部41と回転磁石21との間の距離を適正に保つ機能を有する。
図7に、本発明の他の実施形態に係る運動状態維持装置の構成を示す。
図7に示す運動状態維持装置の本体71は、主磁石72と、その両側に配置された、反発部73、吸引部74とからなる。この実施形態においては、反発部73と吸引部74とは、磁性体で形成されている。主磁石72の磁極面72aは反発磁力を有し、磁極面72bは吸引磁力を有する。
反発部73は、その先端が半球状となるように形成され、磁極面72aに接することによって、反発磁力を有している。また、吸引部74は、半球部75と、連結部76と、球状部77とからなり、これらが一体の磁性体によって形成されている。
反発部73は、その先端が半球状であるために、この半球の先端部73aが磁極となる。そのため、図8に示すように、反発部73の先端部73aから反発部73に沿うように磁力線が発せられる。従って、回転磁石21は、この磁力線にそって進行する。
吸引部74は、主磁石72の磁極面72bに接することによって、全体としては吸引磁力を有しているが、半球部75と、連結部76と、球状部77とからなることによって、回転磁石21に対する磁力の作用は、それぞれの部位によって異なる。例えば、半球部75の半球面75aは反発域として作用し、平坦面75bは吸引域として作用する。また、球状部77に生じる磁力線は、図9に示すように、主磁石72に近い側の球面77aから、主磁石72に遠い側の面77bの先端部に向かって生じる。
そのため、主磁石72の磁極面72bによって半球部75に近づいた回転磁石21は、半球面75aからの反発力によって半球部75と適度の距離を保って進行する。また、球状部77に近づいた回転磁石21は、球状部77の磁力線に従って付勢されて進行する。
以上説明したものの他に、調整用部材78を主磁石72の磁極面72a近傍に配置することができ、調整用部材79を半球部75の半球面75aと平坦面75bとの境界部に接するように配置することができる。調整用部材78、調整用部材79はいずれも磁性体によって形成されている。
調整用部材78は、全体としては反発力を有するが、主磁石72の磁極面72aに近い側の反発力は比較的弱い。そのため、回転磁石21が主磁石72の磁極面72a付近を通過するときに回転磁石21に作用する反発力を弱めることができる。
また、調整用部材79は吸引力を有しているため、回転磁石21が調整用部材79に近づいたときに、回転磁石21を効果的に誘導することができる。
図10に、図7に示す実施形態の変形例を示す。
図10に示すものは、反発部73の先端に誘導部材81を取り付け、吸引部77の先端に誘導部材82を取り付けたものである。誘導部材81、誘導部材82はいずれも、磁性体によって形成され、その先端が開放された中空のパイプ状部材である。
誘導部材81の外周側は反発力を有し、誘導部材81の内周側は吸引力を有する。そのため、誘導部材81を反発部73の先端に取り付けることにより、回転磁石21が反発部73の磁極から生じる磁力線によって反発部73に近づきにくくなることを防止できる。
また、誘導部材82の外周側は吸引力を有し、誘導部材82の内周側は反発力を有する。そのため、誘導部材82を吸引部77の先端に取り付けることにより、回転磁石21が吸引部77の磁極から生じる磁力線によって吸引部77に引き込まれて離脱できなくなることを防止できる。
この誘導部材81、誘導部材82は、図10に示すように磁気的ボリュームを段階的に変えて、多段的に設けることができる。また、この誘導部材81、誘導部材82を、主磁石72の両端に直接接続してもよい。
図11に、図10に示す実施形態の変形例を示す。ここでは、主磁石72の吸引側磁極と、半球部75との間に、非磁性体からなるスペーサ83を設けている。吸引部74は、全体としての吸引磁力が、主磁石72の吸引側磁極から離れるに従って低下するようになっているが、このようなスペーサ83を設けることにより、吸引部74の長さを短くしても、吸引部74の吸引磁力を効果的に低下させることができる。
図12に、主磁石72の両端に、磁性体によって形成された誘導部材81、誘導部材82を連結した例を示す。この誘導部材81、誘導部材82は、先端側81a、82aと、上方側81b、82bが開放されている。この構造とすることにより、誘導部材81、誘導部材82からの磁力線が回転磁石21に作用しやすくなる。
図13(a)に、主磁石72の両端に、磁性体によって形成された誘導部材81、誘導部材82を連結した他の例を示す。図13(b)は、図13(a)の矢印で示す方向から見たときの構造を示す。
ここでは、誘導部材81は、図13(b)に示すように、上方側の中心部分に円弧状のブリッジ84を有し、その両側に開放部85を有するパイプ状の形状となっている。ブリッジ84には切り欠け部86を設けることもできる。同様に、誘導部材82は、上方側の中心部分に円弧状のブリッジ87を有し、その両側に開放部88を有するパイプ状の形状となっている。ブリッジ87には切り欠け部89を設けることもできる。
誘導部材81においては、ブリッジ84が反発力を有し、開放部85が吸引力を有する。その結果、回転磁石21に対して反発力と吸引力がバランス良く作用する。また、誘導部材82においては、ブリッジ87が吸引力を有し、開放部88が反発力を有する。その結果、回転磁石21に対して反発力と吸引力がバランス良く作用する。
本発明は、運動物体が受ける抵抗力を小さくし、運動物体の軌道の安定化を実現することが可能な運動状態維持装置として利用することができる。
本発明の実施形態に係る運動状態維持装置の構成を示す図である。 先端磁石と吸引部の詳細を示す図である。 先端磁石と反発部の詳細を示す図である。 主磁石の他の構成例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る運動状態維持装置の構成を示す図である。 主磁石の両端にそれぞれ捻れ体を連結した例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る運動状態維持装置の構成を示す図である。 吸引部の磁力線を示す図である。 反発部の磁力線を示す図である。 図7に示す実施形態の変形例を示す図である。 図10に示す実施形態の変形例を示す図である。 主磁石の両端に、誘導部材を連結した例を示す図である。 主磁石の両端に、誘導部材を連結した他の例を示す図である。
符号の説明
1 本体部
2 主磁石
2a 反発側磁石
2b 吸引側磁石
2c 金属板
3、4 副磁石
5、6 先端磁石
7 吸引部
8 反発部
9、10 捻れ体
11、12 調整用磁石
13 先端部
14 先端部
21 回転磁石
22 直進磁石
25 突起状磁石
26 C形状磁石
27 V字状磁石
31 磁石保持体
32 保持体アーム
33 フランジ
34 軸受けボス
41 本体部
42 主磁石
43 連結部
44 連結部
45 副磁石
46 先端磁石
47 吸引部
48 捻れ体
49 調整用磁石
50 連結部
51 副磁石
52 先端磁石
53 反発部
54 捻れ体
55 調整用磁石
56 薄板
57 接続部材
58 接続部材
59、60 調整用磁石
71 本体
72 主磁石
72a 磁極面
72b 磁極面
73 反発部
73a 先端部
74 吸引部
75 半球部
75a 半球面
75b 半球面
76 連結部
77 球状部
77a 球面
77b 面
78 調整用部材
79 調整用部材
81 誘導部材
81a 先端側
81b 上方側
82 誘導部材
83 スペーサ
84 ブリッジ
85 開放部
86 切り欠け部
87 ブリッジ
88 開放部
89 切り欠け部

Claims (7)

  1. 磁性を有する運動体の運動状態を維持するための運動状態維持装置であって、磁力の異なる複数の磁石を連結して形成され、中心部に位置する主磁石を挟んで互いに反対の極性を持ち、前記主磁石から離れるに従って磁力が段階的に低下する本体部と、前記本体部の両端に設けられた吸引部と反発部とからなることを特徴とする運動状態維持装置。
  2. 前記本体部の吸引部側端部と、前記本体部の反発部側端部とは、半球状の磁石からなることを特徴とする請求項1記載の運動状態維持装置。
  3. 前記主磁石の両端に連結される副磁石は半球状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の運動状態維持装置。
  4. 前記吸引部と前記反発部は、基板を捻って形成された捻れ体が前記本体部によって磁化されたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の運動状態維持装置。
  5. 磁性を有する運動体の運動状態を維持するための運動状態維持装置であって、中心部に位置する主磁石からなる本体部を挟んでその両側に接するように磁性体からなる反発部と吸引部とが設けられ、反発部の先端は半球状であり、吸引部の先端は球状であることを特徴とする運動状態維持装置。
  6. 前記主磁石の両端、または前記反発部と前記吸引部の一端に誘導部材が連結され、この誘導部材は磁性体によって形成され、その先端が開放された中空のパイプ状部材であることを特徴とする請求項5記載の運動状態維持装置。
  7. 前記本体部を保持するための磁石保持体は、磁性材料によって形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の運動状態維持装置。
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