JP2006279890A - 相関追尾方法および相関追尾装置 - Google Patents

相関追尾方法および相関追尾装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 相関追尾方式が採用された相関追尾装置において、追尾に関する各種判定を高い精度で行うことを可能とした相関追尾方法を提供することである。
【解決手段】 本発明の相関追尾方法は、相関性に基づいて基準画像をコンピュータが追尾する相関追尾方法において、取り込まれた画像から抽出された中心画像の、前記コンピュータの記憶部に保持される基準画像に対する画質情報を画像状態指標として算出し、指定された処理領域を走査して得られる対象画像と前記基準画像との相関係数値を順次算出し、算出された相関係数値をマッピングして得られるピーク形状の、追尾対象を明確にとらえている場合のピーク形状からのずれ量を複数の追尾状態指標として算出し、前記算出された各指標が適正値の範囲内にあるかを判定し、前記各指標のうちの少なくとも2つの指標の判定結果を用いて、追尾に関する各種情報を決定する、ことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、相関性に基づいて基準画像を追尾する相関追尾方法および相関追尾装置に関する。
追尾対象に対して、マルチモードで追尾を行うシステムがある。このようなシステムでは、マルチモード中の最適なモードに切り替えて追尾を行っている。
例えば特許文献1には、3つ以上の追尾方式を並行して用いることで、追尾安定性を得ることを目的とするマルチモード追尾方式が開示されている。
このマルチモード追尾方式は、カメラ等により撮像された画像データから抽出された目標領域中の視野中心画像に基づいて、面積重心点追尾方式を用いて追尾点を算出する追尾点算出部と、ピーク点方式を用いて追尾点を算出する追尾点算出部と、相関追尾方式を用いて追尾点を算出する追尾点算出部と、各追尾方式に対応して複数の成功確率の成分を算出する手段と、各追尾方式に対応したそれぞれ複数の追尾成功確率の成分に対して重み付け係数を乗算して各乗算結果を加算する手段と、各追尾方式の加算結果を比較し、最も高い値となる追尾方式を使用する追尾方式として選択する追尾方式選択判定処理部と、を備える。そして、選択した追尾方式の追尾誤差値を用いて追尾制御を行う。
特開平9−130784号公報
相関追尾モードの切替については、完全な一致点を追尾点とするのではなく、一番相関度が高い点を追尾点とするため、目標以外のものを追尾してしまうことがあり、切替判定が難しいという問題がある。
本発明の課題は、相関追尾方式が採用された相関追尾装置において、追尾に関する各種判定を高い精度で行うことを可能とした相関追尾方法および相関追尾装置を提供することである。
本発明の第1態様の相関追尾方法は、相関性に基づいて基準画像をコンピュータが追尾する相関追尾方法において、取り込まれた画像から抽出された中心画像の、前記コンピュータの記憶部に保持される基準画像に対する画質情報を画像状態指標として算出し、指定された処理領域を走査して得られる対象画像と前記基準画像との相関係数値を順次算出し、算出された相関係数値をマッピングして得られるピーク形状の、追尾対象を明確にとらえている場合のピーク形状からのずれ量を複数の追尾状態指標として算出し、前記算出された各指標が適正値の範囲内にあるかを判定し、前記各指標のうちの少なくとも2つの指標の判定結果を用いて、追尾に関する各種情報を決定する、ことを特徴とする相関追尾方法である。
ここで、第1態様の相関追尾方法によれば、取り込まれた画像から抽出された(視野)中心画像の基準画像に対する画質情報や、算出された相関係数値をマッピングして得られるピーク形状の、追尾対象を明確にとらえている場合のピーク形状からの(複数の)ずれ量を算出することで、追尾状態を定量化している。そして、画質情報や(複数の)ずれ量によって示される各指標が適正範囲内にあるかどうかを判定し、それらに各指標のうちの少なくとも2つの指標の判定結果を用いて、追尾に関する各種情報を決定しているので、追尾に関する各種判定を高い精度で行うことが可能となる。
本発明の第2態様の相関追尾装置は、相関性に基づいて基準画像を追尾する相関追尾装置において、取り込まれた画像から抽出された中心画像の、前記基準画像に対する画質情報を画像状態指標として算出する画像状態指標算出部と、指定された処理領域を走査して得られる対象画像と前記基準画像との相関係数値を順次算出する相関係数値算出部と、算出された相関係数値をマッピングして得られるピーク形状の、追尾対象を明確にとらえている場合のピーク形状からのずれ量を複数の追尾状態指標として算出する追尾状態指標算出部と、前記算出された各指標が適正値の範囲内にあるかを判定する判定部と、前記各指標のうちの少なくとも2つの指標の判定結果を用いて、追尾に関する各種情報を決定する決定部とを備えることを特徴とする相関追尾装置である。
装置においても方法同様の作用・効果が実現できることは言うまでもない。
本発明によれば、画質情報や(複数の)ずれ量によって示される各指標が適正範囲内にあるかどうかを判定し、それらに各指標のうちの少なくとも2つの指標の判定結果を用いて、追尾に関する各種情報を決定しているので、追尾に関する各種判定を高い精度で行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の相関追尾装置の構成を示すブロック図である。
図1において、相関追尾装置は、映像を取り込むビデオ・カメラ(撮像部)11、ビデオ・カメラ11からの映像信号データ(アナログ値)をディジタル値に変換するA/D変換部12、取り込まれた画像中に処理領域(サーチエリア)を指定する処理領域指定部13、取り込まれた画像から中心画像(視軸中心画像)を抽出する中心画像抽出部14、取り込まれた画像中から追尾対象を特定するためのレファレンス画像(基準画像)16を指定できるユーザインターフェイスとしてのレファレンス画像更新部(レファレンス画像指定部)15、取り込まれた画像から抽出された中心画像の、レファレンス画像16に対する勾配強度を画像状態指標(第4追尾状態指標)として算出する第4追尾状態指標算出部24、指定された処理領域を走査して得られる対象画像とレファレンス画像16との相関係数値を順次算出する相関係数値算出部17、算出された各相関係数値の極値点から追尾点を特定する追尾点特定部18、算出された各相関係数値に基づいて、追尾対象(目標)を示すピークの平均値からのずれを算出する第1追尾状態指標算出部21、算出された各相関係数値に基づいて、追尾対象を示すピーク近傍の急峻さを算出する第2追尾状態指標算出部22、算出された各相関係数値に基づいて、追尾対象を示すピーク(第1候補)と2番目に大きいピーク(第2候補)との差を算出する第3追尾状態指標算出部23、算出された第1、第2、第3、および、第4追尾指標が適正値の範囲内にあるかをそれぞれ判定する第1判定部25、第2判定部26、第3判定部27、および、第4判定部28、第1、第2、第3、および、第4追尾指標のうちの少なくとも2つの指標の判定結果を用いて、追尾に関する各種情報を決定する決定部31、ビデオ・カメラを動かす機構としてのジンバル部に関わる各部、を備える。
第1追尾状態指標、第2追尾状態指標、第3追尾状態指標、第4追尾状態指標がそれぞれ適正範囲にあるかの判定は、第1判定部25、第2判定部26、第3判定部27、第4判定部28でそれぞれ行われるが、各判定部において用いられる各指標に対する適正値の範囲としては、上記レファレンス画像16の更新時から所定時間以内の上記各指標(第1追尾状態指標、第2追尾状態指標、第3追尾状態指標、第4追尾状態指標)の変化した範囲が上記各判定部に動的に設定される。すなわち、設定された所定時間以内の各指標の変化範囲は、対応する指標の適正範囲として、各判定部での判定に用いられる。
決定部31は、例えば、算出された勾配強度(第4追尾状態指標)が適正範囲外にあると判定され、かつ、第1、第2、および、第3の追尾状態指標の少なくとも1つが適正範囲にあると判定された場合に、レファレンス画像16を更新すると決定する。
また、決定部31は、例えば、第1、第2、第3、および、第4の追尾状態指標のいずれかが適正範囲外にある場合に、追尾をコースト状態で行うと決定し、その適正範囲外にあった追尾状態指標が適正範囲内に復帰し、かつ、残りの各指標の少なくとも1つが適正範囲内にある場合に、コースト状態を通常の追尾状態に戻すと決定する。
また、決定部31は、例えば、第1、第2、第3、および、第4の追尾状態指標がすべて適正範囲外にある場合に、追尾をブレークすると決定する。
以下、本実施形態の相関追尾装置の動作について説明する。
まず、ビデオ・カメラ11により映像信号データ(アナログ値)が取り込まれる。その取り込まれたアナログ値の映像信号データはA/D変換部12を介してディジタル値の映像信号データに変換される。
追尾開始時や、決定部31によってレファレンス画像を更新する決定がなされた場合は、レファレンス画像更新部15が起動され、ユーザに取り込んだ画像中から追尾対象を含む画像をレファレンス画像として指定するように促す画面が表示される。
ユーザが指定作業を行う端末の画面には、例えば図2に示すような追尾対象52を含む画面51が提示され、ユーザは所定の操作を行い、その画面51上で、追尾対象52を含む矩形領域(基準ゲート)53を指定する。
なお、相関追尾装置は、追尾対象を毎回中心にとらえるように、ビデオ・カメラ11の指向速度を制御しているが、レファレンス画像の設定・更新時から一定時間以上経過した場合、取り込んだ画像の中心部から追尾対象がずれてしまう場合がある。このような追尾対象の中心部からのずれを定量的に求めるために、通常、基準ゲート53内にインナーゲート(矩形領域)54をさらに設け、そのインナーゲート54の外側で、基準ゲート53の内側にある領域をアウターゲートとして、画質判定時などにインナーゲート54の各画素で算出した値とアウターゲートの各画素で算出した値との差をとるようにしている。
ユーザによって指定された基準ゲート内の画像は、レファレンス画像16として記憶部(不図示)内に保持される。
処理対象指定部13は、指定された基準ゲートに基づいて処理領域を指定する。例えば図2の画面61では、基準ゲートと同じ形状、大きさのテンプレート(矩形領域)を、そのテンプレートの中心点が基準ゲート(矩形領域)の左上から右下の点までを走査するようにして処理領域(サーチエリア)を指定している。
このようにすれば、基準ゲートの各点に対応するテンプレート(対象画像)と基準ゲート内のレファレンス画像との相関係数値を、その基準ゲート内の各点にマッピングすることが可能となるが、そのようにしてマッピングをしたものを、相関係数マップ71と呼んでいる。相関係数マップを、基準ゲートを設定したのと同じ画像で作成すれば、原点に対応するテンプレートと基準ゲートとは一致するので、原点において相関度の極大点を持つ相関係数マップが得られる。
相関係数値算出部17は、指定された処理領域を走査して得られる対象画像とレファレンス画像16との相関係数値を順次算出するが、その計算式を以下に示す。
レファレンス画像と、中心点が(m, n)で与えられる対象画像との相関係数値corr(m, n)(差相関とも呼ばれる)は次式で表される。
corr(m, n) = 1/(rclm・rlin)Σ|i|≦rclm/2Σ|j|≦rlin/2 abs((refimg(i, j) − ref_mean) − (inimg(i+m, j+n) − (trg_mean(m, n)))
上式の右辺の各変数の意味は以下のようである。
rclm, rlin ・・・ レファレンス画像サイズ
(i, j)または(i+m, j+n) ・・・ レファレンス画像または対象画像上のサーチ位置
ref_meanまたはtgt_mean ・・・ レファレンス画像または対象画像内輝度平均値
ここで、ref_mean, tgt_meanは、以下の式でそれぞれ与えられる。
ref_mean = 1/(rclm・rlin) Σ|i|≦rclm/2Σ|j|≦rlin/2 refimg(i, j)
tgt_mean = 1/(rclm・rlin) Σ|i|≦rclm/2Σ|j|≦rlin/2 inimg(i+m, j+n)
上式の右辺の各変数の意味は以下のようである。
ref_mean, tgt_mean ・・・ レファレンス画像内または対象画像内の各画素位置の輝度
なお、相関係数として差相関を用いたことから、相関係数マップのピークが0(ゼロ)に近いほど比較対象画像間の相関度は高くなる。すなわち、この場合、相関マップ内の極小値のうちで、最小の値を持つものが目標とするピーク(第1候補)となり、2番目に小さい値を持つものが第2候補となる。
追尾点特定部18は、算出された各相関係数値(相関係数マップ)の極値点から追尾点を特定する。この追尾点特定部18の処理を図2を参照してより具体的に説明する。
図2において、画面62は、例えば、レファレンス画像が更新されてから少し後の時刻で取り込まれた画像を示すものとする。
この画面62に対して、相関係数値算出部17により相関係数マップを算出すると、図2に示すように、元の画面62内で追尾対象が左上に若干移動したことに対応して、原点の少し左上に相関度の極大点を持つ相関係数マップ72が作成される。
相関係数マップ72の極大点についての情報は、追尾点特定部18から追尾誤差値算出部32に渡される。
追尾誤差算出部32は、相関マップの極大点を原点に戻した場合の差分(追尾誤差値)を算出するが、決定部31から追尾をやめる(追尾をブレークする)ことを決定した情報を入力しない限り、ビデオ・カメラ11を動かす機構であるジンバル部36を制御するジンバル制御部33にその算出した追尾誤差値を渡す。
ジンバル制御部(ジンバル駆動信号生成部)33は、ジンバル角速度センサ35から取得したジンバルの角速度(視軸指向速度)が保持される角速度保持部34からジンバル角速度を取得し、追尾誤差値を加味して、角速度の差分を算出し、その算出結果を視軸指向速度としてジンバル部(視軸駆動装置)36に通知する。
このような指向速度の調整の結果として、次回取り込まれる画像として、例えば図2の画像62ように、追尾対象が中心に位置するような画像が得られる。この画像63に対応する相関係数マップ73では、相関度の極大点が中心点に一致している。
本実施形態においては、追尾状態を判定する指標として、相関係数マップのピークの形状についての情報を示す3つの指標(第1、第2、および、第3追尾状態指標)と、取り込んだ画像の中心画像の画質についての情報を示す1つの指標(第4追尾状態指標)とを用い、それら4指標中の少なくとも2指標を用いて、決定部31において、通常の追尾状態からコースト状態への遷移、コースト状態から通常の追尾状態への復帰、追尾をブレークするかどうかの判定、レファレンス画像を更新するかどうかの判定、を行っている。
ここで、相関係数マップのピークの形状についての情報とは、追尾対象を明確にとらえている場合のピーク形状からの「ずれ」を定量化して示した情報である。
本実施形態では、このような情報として、「ピークが1つの大きなピークである」、「ピークが適度な空間的広がりを持っている」、「ピーク周辺に同等な大きさのピークがない」の3つの情報を用いた。すなわち、ピークが1つの大きなピークでない場合、ピーク近傍が急峻でない場合、ピーク周辺に同等な大きさのピーク(第2候補)がある場合は、追尾対象への追尾が良好には行われていないものとした。
第1追尾状態指標は、上述の「ピークが1つの大きなピークである」か否かを判定する指標である。この指標は、以下の式により算出される。
第1指標=(uc−C1)/σc
ここで、C1は相関係数ピーク値、ucは相関係数サーチエリア内平均値、σcは相関係数サーチエリア内標準偏差である。uc、σcは次式で与えられる。
uc=Σ[X]Σ[Y](Cij)/(X・Y)(Cijは座標(i,j)における相関係数、X,Yはサーチエリア内画素位置)
σc=√[Σ[X]Σ[Y]{(Cij−uc)^2}/(X・Y)]
この第1指標においては、目標のピーク(山)が相関係数全体の中でどのくらいの大きさかを目標のピークと相関係数の平均値との差をとることで定量化する。この第1指標が大きな値をとる場合は、図3(a)に示すように、大きな1つのピークを有する相関係数マップ・プロファイルが得られる。一方、この第1指標が小さい値をとる場合は、図3(b)に示すように、目標とするピークと似たような値を持つピークが多数含まれる相関係数マップ・プロファイルが得られる。
続いて、第2追尾状態指標は、上述の「ピークが適度な空間的広がりを持っている」か否かを判定する指標である。この指標は、以下の式により算出される。
第2指標=(Cnear−C1)/σc
ここで、C1は相関係数ピーク値、Cnearは例えばピーク位置の画素(矩形)を中心位置に持つ7×7画素の矩形領域の淵部での相関係数値の平均値である。相関係数マップ・プロファイル内には、目標のピーク以外の極小ピークも図4に示すように多数存在するが、これらのピーク間の相違点としては、極小ピークが局所的に発生するのに対して、目標ピークは適度な空間的広がりを持つことが挙げられる。
すなわち、目標のピーク(画素)に対して相関係数値の値変化が急峻である淵部を適当な位置に設けることで、目標ピークに対して算出された第2指標の値を、他の極小ピークに対して算出された第2指標の値より大きくできる。
また、第3追尾状態指標は、上述の「ピーク周辺に同等な大きさのピークがある」か否かを判定する指標である。この指標は、以下の式により算出される。
第3指標=(C2−C1)/σc
ここで、C1は相関係数ピーク値(第1候補)、C2は相関係数の極小値であって、その値が2番目に小さいものである。
この第3指標においては、目標のピーク(第1候補)と第2候補のピークとの差をとることで、相関追尾判定の困難度を定量化する。この第3指標が大きな値をとる場合は、図5からも分かるように、相関追尾判定が容易となり、また、この第3指標が小さな値をとる場合は、相関追尾判定が困難となる。
第4追尾状態指標は、第1〜第3追尾状態指標と異なり、取り込んだ画像から抽出した中心画像の画質を判定して、追尾可能かどうかの判断の一材料を提供している。この指標は、以下の式により算出される。
第4指標=Ftgt/Fref
ここで、Ftgt、Frefは、それぞれ抽出された中心画像とレファレンス画像とに対する平均勾配強度(Average Gradient Strength)である。平均勾配強度とは、各画素の隣の画素との間(水平方向:H,垂直方向:V)の差分の絶対値の累積値として、画像に対する強度を定義するものである。第4指標においては、抽出された中心画像の強度とレファレンス画像の強度との比を求め、その比が所定の範囲から外れた場合、画質劣化により追尾困難と判定している。
平均勾配強度Fの計算式を以下に示す。
F=(ΣinG(i,j))/Nin−(ΣoutG(i,j))/Nout
ここで、ΣinG(i,j)は、インナーゲートの画素位置(i,j)に対してG(i,j)の総和をとること、ΣoutG(i,j)は、アウターゲートの画素位置(i,j)に対してG(i,j)の総和をとること、をそれぞれ示している。また、Ninは、インナーゲート内画素数、Noutは、アウターゲート内画素数をそれぞれ表す。
また、G(i,j)は下記式で与えられる。
G(i,j)=|R(i,j)−R(i+1,j)|+|R(i,j)−R(i,j+1)|(R(i,j)は、位置(i,j)での強度(輝度))
なお、第4指標は、抽出された(視野)中心画像の平均勾配強度のレファレンス画像の平均勾配強度に対する比であることから、その視野中心画像の画質状態指標を示すことは当然であるが、画質が劣化すると、追尾が困難になることを考慮すると、これは、追尾状態指標にもなり得る。
第1、第2、第3、および、第4(追尾状態)指標に対する適正値を得るために、図6に示すようなシミュレーションを行った。
図6のグラフ81は、追尾対象が±10%以内のサイズ変化をした場合に、各指標の値が変化した範囲を示すグラフである。このグラフ81中、折れ線85は、第1追尾状態指標の値変化を示し、折れ線86は、第2追尾状態指標の値変化を示し、折れ線87は、第3追尾状態指標の値変化を示し、また、折れ線88は、第4追尾状態指標の値変化を示している。
このシミュレーション結果から例えば、第1追尾状態指標に対しては2.0以上を適正範囲とし、また、第2追尾状態指標に対しては1.5以上を適正範囲とし、また、第3追尾状態指標に対しては0.8以上を適正範囲とし、また、第4追尾状態指標に対しては−0.5以上1.5以下を適正範囲とすればよいことが分かる。
このシミュレーションと同様の機能を相関追尾装置上に設けるには、上述の±10%以内のサイズ変化をレファレンス画像が設定・更新されてから所定時間以内での各指標の変化範囲に置き換えるようにすればよい。
そして、その所定時間経過時にそれら各指標の変化範囲を取得し、各判定部に閾値として動的に設定すればよい。
図6のグラフ91、101、110には、上記グラフ81の各指標を算出する際に用いられた、各変数の変化を示す折れ線が示されている。すなわち、グラフ91には、目標ピーク値C1の変化を示す折れ線95、第2候補のピーク値C2の変化を示す折れ線96、相関係数サーチエリア内平均値の変化を示す折れ線97が示され、グラフ101には、サーチエリア内の相関係数の標準偏差の変化を示す折れ線102が示され、グラフ111には、抽出された中心画像の平均勾配強度の変化を示す折れ線(レファレンス画像の平均勾配強度に対する相対値)113とレファレンス画像の平均勾配強度の変化を示す折れ線115が示される。
(付記1) 相関性に基づいて基準画像をコンピュータが追尾する相関追尾方法において、
取り込まれた画像から抽出された中心画像の、前記コンピュータの記憶部に保持される基準画像に対する画質情報を画像状態指標として算出し、
指定された処理領域を走査して得られる対象画像と前記基準画像との相関係数値を順次算出し、
算出された相関係数値をマッピングして得られるピーク形状の、追尾対象を明確にとらえている場合のピーク形状からのずれ量を複数の追尾状態指標として算出し、
前記算出された各指標が適正値の範囲内にあるかを判定し、
前記各指標のうちの少なくとも2つの指標の判定結果を用いて、追尾に関する各種情報を決定する、ことを特徴とする相関追尾方法。
(付記2) 前記基準画像の更新時から所定時間以内の前記各指標の範囲を該各指標に対する適正値の範囲として、前記判定に用いることを特徴とする付記1記載の相関追尾方法。
(付記3) 前記決定において、前記算出された画質情報が前記適正範囲外にあると判定され、かつ、前記複数のピーク形状からのずれ量の少なくとも1つが適正範囲にあると判定された場合に、前記基準画像を更新すると決定することを特徴とする付記2記載の相関追尾方法。
(付記4) 前記決定において、前記複数のピーク形状からのずれ量のいずれかが適正範囲外にある場合に、追尾をコースト状態で行うと決定し、
前記適正範囲外にあったずれ量が適正範囲内に復帰し、かつ、残りの各指標の少なくとも1つが適正範囲内にある場合に、前記コースト状態を通常の追尾状態に戻すと決定することを特徴とする付記2記載の相関追尾方法。
(付記5) 前記決定において、前記各指標がすべて適正範囲外にある場合に、追尾をブレークすると決定することを特徴とする付記2記載の相関追尾方法。
(付記6) 前記算出された各相関係数値を用いて、追尾対象としての基準画像が移動したことにより生じる誤差値を算出し、
算出された誤差値を用いて、追尾対象を撮像する撮像部の指向速度を制御する、ことを特徴とする付記1記載の相関追尾方法。
(付記7) 前記基準画像に対する画質情報とは、抽出された中心画像の平均勾配強度と前記基準画像の平均勾配強度との比であることを特徴とする付記1記載の相関追尾方法。
(付記8) 前記ずれ量を示す複数の追尾状態指標とは、ピークが1つの大きなピークであるか、ピークが適度な空間的広がりを持っているか、または、ピーク周辺に同等な大きさのピークがあるか、を示す指標の少なくとも1つを含むことを特徴とする付記1記載の相関追尾方法。
(付記9) 前記追尾に関する各種情報は、基準画像の更新トリガ、通常の追尾状態からコースト状態の追尾、または、その逆への追尾モード遷移、追尾のブレーク可否であることを特徴とする付記1記載の相関追尾方法。
(付記10) 相関性に基づいて基準画像を追尾する相関追尾装置において、
取り込まれた画像から抽出された中心画像の、前記基準画像に対する画質情報を画像状態指標として算出する画像状態指標算出部と、
指定された処理領域を走査して得られる対象画像と前記基準画像との相関係数値を順次算出する相関係数値算出部と、
算出された相関係数値をマッピングして得られるピーク形状の、追尾対象を明確にとらえている場合のピーク形状からのずれ量を複数の追尾状態指標として算出する追尾状態指標算出部と、
前記算出された各指標が適正値の範囲内にあるかを判定する判定部と、
前記各指標のうちの少なくとも2つの指標の判定結果を用いて、追尾に関する各種情報を決定する決定部とを備えることを特徴とする相関追尾装置。
(付記11) 前記基準画像の更新時から所定時間以内の前記各指標の範囲を該各指標に対する適正値の範囲として、前記判定部での判定に用いることを特徴とする付記10記載の相関追尾装置。
(付記12) 前記決定部は、前記算出された画質情報が前記適正範囲外にあると判定され、かつ、前記複数のピーク形状からのずれ量の少なくとも1つが適正範囲にあると判定された場合に、前記基準画像を更新すると決定することを特徴とする付記11記載の相関追尾装置。
(付記13) 前記決定部は、前記複数のピーク形状からのずれ量のいずれかが適正範囲外にある場合に、追尾をコースト状態で行うと決定し、
前記適正範囲外にあったずれ量が適正範囲内に復帰し、かつ、残りの各指標の少なくとも1つが適正範囲内にある場合に、前記コースト状態を通常の追尾状態に戻すと決定することを特徴とする付記11記載の相関追尾装置。
(付記14) 前記決定部は、前記各指標がすべて適正範囲外にある場合に、追尾をブレークすると決定することを特徴とする付記11記載の相関追尾装置。
(付記15) 前記算出された各相関係数値を用いて、追尾対象としての基準画像が移動したことにより生じる誤差値を算出する誤差値算出部と、
算出された誤差値を用いて、追尾対象を撮像する撮像部の指向速度を制御する撮像部動作機構と、をさらに備えることを特徴とする付記10記載の相関追尾装置。
(付記16) 前記基準画像に対する画質情報とは、抽出された中心画像の平均勾配強度と前記基準画像の平均勾配強度との比であることを特徴とする付記10記載の相関追尾装置。
(付記17) 前記ずれ量を示す複数の追尾状態指標とは、ピークが1つの大きなピークであるか、ピークが適度な空間的広がりを持っているか、または、ピーク周辺に同等な大きさのピークがあるか、を示す指標の少なくとも1つを含むことを特徴とする付記10記載の相関追尾装置。
(付記18) 前記追尾に関する各種情報は、基準画像の更新トリガ、通常の追尾状態からコースト状態の追尾、または、その逆への追尾モード遷移、追尾のブレーク可否であることを特徴とする付記10記載の相関追尾装置。
本発明の一実施形態の相関追尾装置の構成を示すブロック図である。 基準ゲート設定処理、相関係数マップ算出処理、追尾点特定処理を説明する図である。 第1追尾状態指標を説明する図である。 第2追尾状態指標を説明する図である。 第3追尾状態指標を説明する図である。 各指標の適正範囲を求めるためのシミュレーションの結果を示した図である。
符号の説明
11 ビデオ・カメラ
12 A/D変換部
13 処理領域抽出部
14 中心画像抽出部
15 レファレンス画像更新部
16 レファレンス画像
17 相関係数値算出部
18 追尾点特定部
21 第1追尾状態指標算出部
22 第2追尾状態指標算出部
23 第3追尾状態指標算出部
24 第4追尾状態指標算出部
25 第1判定部
26 第2判定部
27 第1判定部
28 第2判定部
31 決定部
32 追尾誤差値算出部
33 ジンバル駆動信号生成部
34 角速度保持部
35 ジンバル角速度センサ
36 ジンバル部

Claims (5)

  1. 相関性に基づいて基準画像をコンピュータが追尾する相関追尾方法において、
    取り込まれた画像から抽出された中心画像の、前記コンピュータの記憶部に保持される基準画像に対する画質情報を画像状態指標として算出し、
    指定された処理領域を走査して得られる対象画像と前記基準画像との相関係数値を順次算出し、
    算出された相関係数値をマッピングして得られるピーク形状の、追尾対象を明確にとらえている場合のピーク形状からのずれ量を複数の追尾状態指標として算出し、
    前記算出された各指標が適正値の範囲内にあるかを判定し、
    前記各指標のうちの少なくとも2つの指標の判定結果を用いて、追尾に関する各種情報を決定する、ことを特徴とする相関追尾方法。
  2. 前記基準画像の更新時から所定時間以内の前記各指標の範囲を該各指標に対する適正値の範囲として、前記判定に用いることを特徴とする請求項1記載の相関追尾方法。
  3. 前記決定において、前記算出された画質情報が前記適正範囲外にあると判定され、かつ、前記複数のピーク形状からのずれ量の少なくとも1つが適正範囲にあると判定された場合に、前記基準画像を更新すると決定することを特徴とする請求項2記載の相関追尾方法。
  4. 前記決定において、前記複数のピーク形状からのずれ量のいずれかが適正範囲外にある場合に、追尾をコースト状態で行うと決定し、
    前記適正範囲外にあったずれ量が適正範囲内に復帰し、かつ、残りの各指標の少なくとも1つが適正範囲内にある場合に、前記コースト状態を通常の追尾状態に戻すと決定することを特徴とする請求項2記載の相関追尾方法。
  5. 相関性に基づいて基準画像を追尾する相関追尾装置において、
    取り込まれた画像から抽出された中心画像の、前記基準画像に対する画質情報を画像状態指標として算出する画像状態指標算出部と、
    指定された処理領域を走査して得られる対象画像と前記基準画像との相関係数値を順次算出する相関係数値算出部と、
    算出された相関係数値をマッピングして得られるピーク形状の、追尾対象を明確にとらえている場合のピーク形状からのずれ量を複数の追尾状態指標として算出する追尾状態指標算出部と、
    前記算出された各指標が適正値の範囲内にあるかを判定する判定部と、
    前記各指標のうちの少なくとも2つの指標の判定結果を用いて、追尾に関する各種情報を決定する決定部とを備えることを特徴とする相関追尾装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102025992A (zh) * 2010-11-23 2011-04-20 浙江大学 用于h.264视频解码系统中帧间预测过程的参考图像管理方法
CN110196409A (zh) * 2019-05-30 2019-09-03 中国人民解放军海军航空大学 一种基于区域集合相对距离的抗差异步航迹关联方法

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