JP2006275718A - ケーブル状圧力センサとその製造方法 - Google Patents

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祐 福田
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卓 橋田
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Abstract

【課題】従来のケーブル状圧力センサは、制御回路と接続するリード部材の引張強度が弱く、生産性に劣るという課題を有していた。
【解決手段】芯電極8に順次周設された可撓性感圧体9、金属箔で構成された可撓性外電極10、この可撓性外電極10に電気的、および機械的に接続されたリード部材11、電気絶縁性弾性体12とからなり、リード部材11を可撓性外電極10に沿って配設した構成とすることにより、リード部材11の機械的強度を強くすることができるとともに、リード部材11を後付する工程を無くし、生産性を向上させることができる。また、塗膜の可撓性外電極10が可撓性の低下を防止できるとともに、センサ全体の機械的インピーダンスを低く維持することができるので芯電極8と可撓性外電極10の間に誘起される電圧の低下を抑制することができ、感度の高い圧力センサを実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は有機高分子と圧電体粒子からなる感圧体とした可撓性を有するケーブル状圧力センサの構成に関するものである。
従来、この種のケーブル状圧力センサは図6に示すようなものがある(例えば、特許文献1参照)。図5に示すように、線状導電材1と導電ゴム2とから構成された芯電極3の周囲に可撓性感圧体4を配置し、その周囲に外皮電極層5と熱収縮チューブ6を順次被覆し、さらに熱収縮チューブ6の一方の端部から芯電極3と外皮電極層5を露出させ、リード線7を芯電極3と外皮電極層5に接続して構成されている。可撓性感圧体4としては合成ゴムや合成樹脂の中にチタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛のセラミック圧電体粉末を添加した複合体が用いられ、外皮電極層5は可撓性感圧体4の表面に銀系ゴム塗料などの導電塗料を塗着したものが用いられている。上記ケーブル状圧力センサの一部あるいは全面に圧力が印加されたとき、その部分の圧力センサが歪む結果、芯電極3と外皮電極層5の間に電圧が誘起され、この誘起電圧を利用して圧力を検出している。
特開昭62−230071号公報
しかしながら、前記従来のケーブル状圧力センサは、芯電極3が線状導電材1とゴム2、外皮電極層5が導電塗料の塗着による被覆層を用いているため、リード線7の接続には溶接などのような機械的強度の強い接合ができず、リード線7の接続部の機械的強度が低いという課題を有していた。
また、リード線7は熱収縮チューブ6を被覆後、一方の端部の芯電極3と外皮電極層5を露出させて接続処理されているので、生産性が低いという課題を有していた。
また、外皮電極層5の周囲に被覆されている熱収縮チューブ6は熱収縮によって硬化するため、熱収縮チューブ6に圧力が印加されたとき、その部分の歪み量が少なくなることによって芯電極3と外皮電極層5の間に誘起される電圧が小さくなり、センサとしての感度が低下するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、リード線の接合部の機械的強度が強く、生産性の高いケーブル状圧力センサを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のケーブル状圧力センサは、芯電極に周設された可撓性感圧体と、この可撓性感圧体に周設された金属箔で構成された可撓性外電極と、この可撓性外電極に電気的および機械的に接続され、可撓性外電極に沿って配設されたリード部材と、可撓性外電極とリード部材に周設された電気絶縁性弾性体で構成している。
これによって、リード部材の機械的強度を高くすることができるとともに、リード部材を後付する工程を無くすることができる。また、可撓性外電極を金属箔で構成することにより、ケーブル状圧力センサ全体の機械的インピーダンスを低く保持することがでるので可撓性感圧体の可撓性の低下を防止することができるとともに、センサを硬化させる被覆処理を必要としないので芯電極と可撓性外電極の間に誘起される電圧の低下を抑制することができ、センサとして優れた感度を実現することができる。
本発明のケーブル状圧力センサは、リード部材が可撓性外電極に沿って電気的、機械的に接続されているのでケーブル状圧力センサの接続部の機械的強度を高くすることができ、センサとしての耐久性、信頼性を向上させることができる。また、可撓性外電極に直接、リード部材を電気的、機械的に接続することにより、リード部材を後付する必要が無くなるのでセンサの生産性を向上させることができる。また、センサ全体の機械的インピーダンスを低く保持することができるので可撓性の低下を防止することができるとともに、芯電極と可撓性外電極の間に誘起される電圧の低下を抑制することができ、センサとしての感度の低下を防止することができる。
第1の発明は、内側電極としての導電金属を含む芯電極と、芯電極に周設された可撓性感圧体と、可撓性感圧体に周設された金属箔で構成された可撓性外電極と、可撓性外電極に電気的、および機械的に接続され、可撓性外電極の沿って配設されたリード部材と、可撓性外電極とリード部材に周設された電気絶縁性弾性体とから構成することにより、リード部材の機械的強度を高くすることができるのでセンサとしての耐久性、信頼性を向上させることができる。また、可撓性外電極に直接、リード部材を電気的、機械的に接続することにより、リード部材を後付する必要が無くなり、センサの生産性を向上させることができる。また、可撓性外電極を金属箔で構成することにより、ケーブル状圧力センサ全体の機械的インピーダンスを低く保持することがでるので可撓性感圧体の可撓性の低下を防止することができるとともに、センサ全体を硬化させる熱収縮チューブなどの被覆処理を必要としないので芯電極と可撓性外電極の間に誘起される電圧の低下を抑制することができ、センサとしての感度の低下を防止することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の可撓性感圧体を有機高分子とセラミック圧電体粒子とから構成することにより、セラミック圧電体粒子の優れた圧電特性と有機高分子の優れた可撓性の特性を両立させることができる。
第3の発明は、特に、第2の発明の有機高分子を熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、加硫ゴムの少なくとも1種で構成することにより、可撓性感圧体に優れた弾性と可撓性を付与することができるのでセンサの感度を向上させることができる。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明の電気絶縁性弾性体を熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、加硫ゴムの少なくとも1種で構成することにより、水蒸気のセンサ内部への浸透を抑制することが可能となり、弾性と可撓性を維持しつつ、優れた耐湿性を実現することができる。また、電気絶縁性弾性体によってリード部材と可撓性外電極の密着性を向上させることができるので、リード部材の引張強度を向上させることができる。
第5の発明は、特に、第1〜第4の発明のいずれか1つの発明の金属箔をPt、Au、Pd、Ag、Cu、Al、Ni、ステンレスの少なくとも1種の金属を含む構成とすることにより、優れた導電性を発現させることができ、電極としての機能を向上させることができる。
第6の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明のリード部材を可撓性外電極の外表面に巻回することにより、リード部材と可撓性外電極の密着性を高くすることができ、引張強度を向上させることができるとともに、可撓性外電極と可撓性感圧体も密着性を向上させることができるので可撓性感圧体と可撓性外電極間の空気の溜まりを除去することができ、空気が介在することによるセンサ感度の低下を防止することができる。
第7の発明は、特に、第1〜第6のいずれか1つの発明のリード部材を金属線で構成することにより、ケーブル状圧力センサ全体の機械的インピーダンスを低く保持できるのでセンサに圧力が加わった際に容易に変形させることができ、低い印加圧力下での誘起電圧の検出を可能とすることができる。
第8の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明のリード部材を金属編組で構成することにより、可撓性外電極をアース電位とし、芯電極と可撓性外電極間で発生する誘起電圧を検出することが可能となるので外部空間からの電気的ノイズを遮断することができる。また、可撓性外電極とリード部材の密着性を向上させることができるのでリード部材と可撓性外電極との引張強度をさらに向上させることができる。
第9の発明は、特に、第1〜第8のいずれか1つの発明のリード部材をPt、Au、Ag、Cu、Al、Ni、ステンレスの少なくとも1種で構成することにより、リード部材の機械的強度と電気抵抗を小さくすることができるのでセンサとしての耐久性とセンサの感度を向上させることができる。
第10の発明は、内側電極としての導電金属を含む芯電極に可撓性感圧体を周設するステップと、前記可撓性感圧体に金属箔で構成された可撓性外電極を押出成型により周設するステップと、前記可撓性外電極に電気的、および機械的に接続されるように、前記可撓性外電極に沿ってリード部材を配設するステップと、前記可撓性外電極と前記リード部材の周縁に電気絶縁性弾性体を周設するステップとからなるケーブル状圧力センサの製造方法である。これにより、ケーブル状圧力センサの接続部の機械的強度が高く、耐久性、信頼性の高いセンサを製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるケーブル状圧力センサの横断面図である。
図1において、ケーブル状圧力センサは芯電極8の外表面に可撓性感圧体9を形成し、さらに可撓性感圧体9の外表面に可撓性外電極10を形成している。金属線からなるリード部材11は、可撓性外電極10の外表面に配置され、可撓性外電極10の円周上の一部と接触させた構成としている。さらに、可撓性外電極10とリード部材11の周囲に電気絶縁性弾性体12を設けている。
第1の実施の形態におけるケーブル状圧力センサは、先ず、芯電極8を芯材とし、押出成形法により可撓性感圧体9の被覆処理を行う。次に可撓性感圧体9の外表面に金属箔を巻回して可撓性外電極10を形成する。次に、可撓性外電極10を形成した状態のケーブルに金属線からなるリード部材11を沿わせて芯材とし、その周囲に押出成形により電気絶縁性弾性体12を被覆処理する。これにより、リード部材11は、可撓性外電極10に沿って接触した状態で電気絶縁性弾性体12の形成時に一体に構成される。すなわち、リード部材11は心電極8と同様ケーブルの軸方向に、ストレートにケーブル状圧力センサに一体構成される。
このようにして製造されたセンサは、センサの一端の可撓性感圧体9と可撓性外電極10、電気絶縁性弾性体12を取り除き、リード部材11と芯電極8を露出させることにより制御回路に接続される。芯電極8は、従来例で示した構成の芯電極、単数または複数の金属細線からなる芯電極、多数のポリエステル繊維の収束線に銅などの金属を巻回したものが用いられる。
図2は、可撓性感圧体9の内部構造を示す一部断面図である。図2において、可撓性感圧体9は有機高分子13の中にセラミック圧電体粒子14が分散した状態で構成されている。可撓性感圧体9を構成する有機高分子13は、塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂、塩素化ポリエチレンなどの熱可塑性エラストマー、EPDMなどの加硫ゴムが用いられ、セラミック圧電体粒子14は、チタン酸鉛、ジルコン鉛、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸バリウム、チタン酸ビスマス・ナトリウム、ニオブ酸アルカリなどのペロブスカイト構造を有する化合物、ビスマス層状構造を有する化合物、タングステンブロンズ構造を有する化合物など圧電性を発現するセラミック材料が適用される。有機高分子13とセラミック圧電体粒子14の分散・混合は、ニーダーやオープンロールなどの混練装置によって行われる。
本発明における可撓性外電極10は、金属箔を可撓性感圧体9に金属箔を巻回して構成されている。金属箔はPt、Au、Pd、Ag、Cu、Al、Ni、ステンレスの少なくとも1種を含む金属が用いられ、この金属箔の可撓性感圧体9への巻回は金属箔の一部が重なった状態、重ならない状態のいずれでもよい。
リード部材11としては金属線が用いられ、この材料としてはPt、Au、Ag、Cu、Al、Ni、ステンレスなどが挙げられる。
電気絶縁性弾性体12は、可撓性感圧体9を構成している有機高分子13と同じ材料が適用され、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、加硫ゴムの少なくとも1種が用いられる。
以上のように構成されたケーブル状圧力センサについて、以下その動作、作用を説明する。
センサの圧電性は芯電極8とリード部材11間に直流電圧を印加し、可撓性感圧体9を分極処理することにより発現する。可撓性感圧体9が圧電性を発現することにより、ケーブル状圧力センサの一部あるいは全面に時間的に変化する圧力が印加されたとき、芯電極8と可撓性外電極10間にその部分に生じる加速度に応じた振動電圧が誘起される。この誘起電圧を利用して圧力を検出することができる。
リード部材11は、可撓性外電極10と接触した状態で可撓性外電極10と同レベルの長さで構成されているのでリード部材11と可撓性外電極10の引張強度を高くすることができ、センサとしての耐久性、信頼性を向上させることができる。また、リード部材11は電気絶縁性弾性体12の形成と同時に配置されるのでリード部材11を後付する必要が無くなるとともに、リード部材11と芯電極8の一部を露出させるだけで接続部リード部が構成されるのでセンサの生産性を向上させることができる。
また、可撓性外電極10を金属箔で構成することにより、ケーブル状圧力センサ全体の機械的インピーダンスを低く保持することがでるので可撓性感圧体9の可撓性の低下を防止することができる。この金属箔の厚さは引張強度や機械的インピーダンスの両立させる必要性があることから、できるだけ薄い方が好ましく、特に、10〜30μmの厚さのものがよい。
また、センサ全体を硬化させる熱収縮チューブなどの被覆処理を必要としないので芯電極8と可撓性外電極10の間に誘起される電圧の低下を抑制することができ、センサとしての感度の低下を防止することができる。
また、リード部材11を金属線で構成することにより、ケーブル状圧力センサ全体の機械的インピーダンスを低く保持することができるのでセンサに圧力が加わった際に容易に変形させることができ、低い印加圧力下での誘起電圧の検出を可能とすることができる。この金属線からなるリード部材11は、Pt、Au、Ag、Cu、Al、Ni、ステンレスの少なくとも1種を含む金属材料で構成することにより、リード部材11の機械的強度を強くするとともに電気抵抗を小さくすることができるのでセンサとしての耐久性と感度を向上させることができる。
また、可撓性感圧体9を有機高分子13とセラミック圧電体粒子14で構成することにより、セラミック圧電体粒子14の優れた圧電特性と有機高分子13の優れた可撓性の特性を両立させることができ、センサとしての性能を向上させることができる。
また、可撓性感圧体9の外表面に金属箔からなる可撓性外電極10を形成することにより、可撓性感圧体9の有する可撓性の低下を防止することができ、センサの感度の低下を抑制することができる。
また、有機高分子13として熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、加硫ゴムの少なくとも1種を用いることにより、可撓性感圧体9に優れた弾性と可撓性を付与することができるのでセンサの感度を向上させることができる。
また、電気絶縁性弾性体12を形成することにより、可撓性感圧体9と可撓性外電極10とリード部材11の密着性を向上させることができるのでセンサとしての感度を向上させることができる。この電気絶縁性弾性体12としては熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、加硫ゴムの少なくとも1種で構成することにより、水蒸気のセンサ内部への浸透を抑制することが可能となり、弾性と可撓性を維持しつつ、優れた耐湿性を実現することができる。また、電気絶縁性弾性体12によってリード部材11と可撓性外電極10の密着性を向上させることができるので、リード部材11の引張強度を向上させることができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の第2の実施の形態におけるケーブル状圧力センサの横断面図である。図4において第1の実施の形態と異なるところは、金属線からなるリード部材15を可撓性外電極10の外表面に巻回して配設した点である。なお、第1の実施の形態と同一部材は同じ符号を付けている。
図4に示すように、可撓性感圧体9の周囲に可撓性外電極10を形成した後、可撓性外電極10の外表面に金属線からなるリード部材17を重ならない状態で巻回し、可撓性外電極10と接触させた構成としている。さらに、可撓性外電極10とリード部材17の周囲に電気絶縁性弾性体12を設けている。
第2の実施の形態におけるケーブル状圧力センサは、先ず、芯電極8を芯材とし、押出成形法により可撓性感圧体9の被覆処理を行う。次に可撓性感圧体9の外表面に金属箔を巻回して可撓性外電極10を形成する。次に、金属線からなるリード部材15を可撓性外電極10の外表面に螺旋状に巻き付け、その後、可撓性外電極10とリード部材15の表面に押出成形により電気絶縁性弾性体12を被覆処理している。リード部材15は、電気絶縁性弾性体12の形成と同時に可撓性外電極10と電気的、機械的に接続される。このようにして製造されたセンサは、センサの一端の可撓性感圧体9と可撓性外電極10、電気絶縁性弾性体12を取り除き、リード部材15と芯電極8を露出させることにより制御回路に接続される。
リード部材15を可撓性外電極10の外表面に巻回して配設することにより、リード部材15と可撓性外電極10の接触面積を大きくすることができるのでリード部材15と可撓性外電極10との密着性を向上させることができるとともに、可撓性外電極10とリード部材11の電気抵抗を小さくすることができる。
また、リード部材15を巻回することにより可撓性外電極10に食い込ませることができるのでリード部材15と可撓性外電極10の密着性を高くすることができ、引張強度を向上させることができるとともに、可撓性外電極10と可撓性感圧体9も密着性を向上させることができるので可撓性感圧体9と可撓性外電極10間の空気の溜まりを除去することができ、空気が介在することによるセンサ感度の低下を防止することができる。
なお、リード部材15は、実施の形態1で述べた材料が用いられる。
なお、本実施の形態では、リード部材15を可撓性外電極10の外表面に螺旋状に巻き付ける工程を設けてケーブル状圧力センサを製造したが、この場合、巻回のピッチを操作することで、適度な機械的強度のセンサを製造することが可能となる。
また、この製造方法に限らず、可撓性外電極10を巻回する際に、これと沿わせて同時に巻回するようにしてもよい。これであれば、工程を同じにして、別工程を設ける必要はない。さらに、電気絶縁性弾性体12を押出成型して被覆する際に、押出機のヘッドに入るまでに、可撓性外電極10を送りながら、同時にリード部材15を巻き、リード部材15と一体としたケーブルを押出機のヘッドに入れて電気絶縁性弾性体12の被覆をするようにしてもよい。
本実施の形態の、リード部材15を可撓性外電極の外周に巻回する構成は実施の形態1の構成よりもより確実にリード部材と可撓性外電極10との電気的接続が効果的になされて、かつ機械的強度(引張り)も強くなるという効果がある。
(実施の形態3)
図4は、本発明の第3の実施の形態におけるケーブル状圧力センサの横断面図である。図4において第1の実施の形態と異なるところは、金属編組からなるリード部材16を可撓性外電極10の外表面に設けた点である。なお、第1の実施の形態と同一部材は同じ符号を付けている。
図4に示すように、芯電極8に可撓性感圧体9、可撓性外電極10を順次形成した後、金属編組からなるリード部材16で可撓性外電極10の外表面を覆った構成とし、さらにこのリード部材16の周囲に電気絶縁性弾性体12を形成している。
第3の実施の形態におけるケーブル状圧力センサは、先ず、芯電極8を芯材とし、押出成形法により可撓性感圧体9の被覆処理を行う。次に可撓性感圧体9の外表面に金属箔を巻回して可撓性外電極10を形成する。次に、金属編組からなるリード部材16で可撓性外電極10の外表面を覆い、その後、可撓性外電極10とリード部材16の表面に押出成形により電気絶縁性弾性体12を被覆処理している。リード部材16は、電気絶縁性弾性体12の形成と同時に可撓性外電極10と電気的、機械的に接続される。このようにして製造されたセンサは、センサの一端の可撓性感圧体9と可撓性外電極10、電気絶縁性弾性体12を取り除き、リード部材16と芯電極8を露出させることにより制御回路に接続される。
リード部材16を金属編組で構成することにより、可撓性外電極10をアース電位とし、芯電極8と可撓性外電極10間で発生する誘起電圧を検出することが可能となり、外部空間からの電気的ノイズを遮断することができる。
また、可撓性外電極10とリード部材16の密着性を向上させることができるのでリード部材18と可撓性外電極10との引張強度をさらに向上させることができる。
なお、リード部材16は、実施の形態1で述べた材料が用いられる。
以上のように、本発明にかかるケーブル状圧力センサは、リード部材の機械的強度を強くすることができ、センサとしての耐久性、信頼性を向上させることができるとともに、センサの生産性に優れ、実用性の高いセンサを提供することができるので、自動車のドアやウィンドウの挟み込み防止や介護ベッドの在床検知の圧力検出装置など幅広い用途に適用できるものである。
本発明の実施の形態1におけるケーブル状圧力センサの横断面図 本発明の実施の形態1における可撓性感圧体の内部構造を示す一部断面図 本発明の実施の形態2におけるケーブル状圧力センサの横断面図 本発明の実施の形態3におけるケーブル状圧力センサの横断面図 従来のケーブル状圧力センサの横断面図
符号の説明
8 芯電極
9 可撓性感圧体
10 可撓性外電極
11、15、16 リード部材
12 電気絶縁性弾性体
13 有機高分子
14 セラミック圧電体粒子

Claims (10)

  1. 内側電極としての導電金属を含む芯電極と、前記芯電極に周設された可撓性感圧体と、前記可撓性感圧体に周設された金属箔で構成された可撓性外電極と、前記可撓性外電極に電気的、および機械的に接続され、前記可撓性外電極に沿って配設されたリード部材と、前記可撓性外電極と前記リード部材に周設された電気絶縁性弾性体とから構成されるケーブル状圧力センサ。
  2. 可撓性感圧体は、有機高分子とセラミック圧電体粒子とからなる請求項1に記載のケーブル状圧力センサ。
  3. 有機高分子は、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、加硫ゴムの少なくとも1種を含む請求項2に載のケーブル状圧力センサ。
  4. 電気絶縁性の弾性体は、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、加硫ゴムの少なくとも1種を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のケーブル状圧力センサ。
  5. 金属箔は、Pt、Au、Ag、Cu、Al、Ni、ステンレスの少なくとも1種を含む金属で構成した請求項1〜4のいずれか1項に記載のケーブル状圧力センサ。
  6. リード部材は、可撓性外電極の外表面に巻回された構成である請求項1〜5のいずれか1項に記載のケーブル状圧力センサ。
  7. リード部材は、金属線で構成された請求項1〜6のいずれか1項に記載のケーブル状圧力センサ。
  8. リード部材は、金属編組で構成された請求項1〜5のいずれか1項に記載のケーブル状圧力センサ。
  9. リード部材は、Pt、Au、Ag、Cu、Al、Ni、ステンレスの少なくとも1種を含む請求項1〜8のいずれか1項に記載のケーブル状圧力センサ。
  10. 内側電極としての導電金属を含む芯電極に可撓性感圧体を周設するステップと、前記可撓性感圧体に金属箔で構成された可撓性外電極を押出成型により周設するステップと、前記可撓性外電極に電気的、および機械的に接続されるように、前記可撓性外電極に沿ってリード部材を配設するステップと、前記可撓性外電極と前記リード部材の周縁に電気絶縁性弾性体を周設するステップとからなるケーブル状圧力センサの製造方法。
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