JP2006274845A - 内燃機関のNOx排出量算出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 過渡時においても内燃機関のNOx排出量を高い精度をもって算出することができる内燃機関のNOx排出量算出装置を提供する。
【解決手段】 ブースト圧マップ値Pmapに対する実ブースト圧Pの遅れ特性を反映した補正係数K=1−α(Pmap−P)/Pmapを求め、車両加速時(Pmap−P>0)には、マップから求めたNOx量マップ値Nmapに補正係数Kを乗算することにより、実ブースト圧Pの変化を模擬した値としてNOx量Nを算出する。
【選択図】 図2

Description

本発明は内燃機関から排出されるNOx量を算出する内燃機関のNOx排出量算出装置に関するものである。
内燃機関から排出されるNOx量は、内燃機関の各種制御、例えば排気浄化装置に関する制御等を行う際に重要な情報の一つとして利用されており、その一例として吸蔵型NOx触媒に吸蔵されたNOxの放出還元制御に利用されている(例えば、特許文献1参照)。
当該特許文献1の技術では、予め設定したマップにより機関回転速度及び機関負荷に基づいて内燃機関から排出されるNOx量を算出し、算出値を順次加算してNOx触媒のNOx吸蔵量を推定し、NOx吸蔵量がNOx触媒の吸蔵限界に達する以前に内燃機関の空燃比を理論空燃比又はリッチ空燃比に制御して、増加した排ガス中のCO,HCによりNOx触媒のNOxを放出還元するNOxパージを実施している。
特許第2586739号明細書(図6(A))
上記特許文献1の技術では、実際に内燃機関を運転して機関回転速度及び機関負荷(例えば燃料噴射量)毎にNOx排出量を測定する試験を実施した上でマップを設定しているが、定常運転で校正したマップのため、車両加速等の過渡時にはマップから求めたNOx排出量と実際のNOx排出量との間に食い違いが生じてしまう。この現象は、定常時には機関回転速度や燃料噴射量等のエンジン運転条件が一定のため、筒内温度が変動せずにNOx排出量が安定するのに対して、過渡時にはエンジン運転条件が等しくても筒内温度が定常時とは異なってNOx排出量も相違することが要因である。
このため、NOx排出量から推定したNOx吸蔵量も実際の値とは食い違いが生じてしまい、結果として適切な時期にNOxパージを実施することができず、例えばNOx触媒の吸蔵限界を越えてNOxを大気中に排出してしまったり、或いは吸蔵限界より遥かに以前に不必要なNOxパージを実施して燃費悪化を引き起こしたりするという問題が生じた。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、過渡時においても内燃機関のNOx排出量を高い精度をもって算出することができる内燃機関のNOx排出量算出装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、内燃機関の運転状態に基づいてNOx排出量を算出するNOx排出量算出手段と、内燃機関の運転状態に基づいて内燃機関の吸気流に関する吸気相関パラメータを算出する吸気相関パラメータ算出手段と、吸気相関パラメータの実測値を検出する実吸気相関パラメータ検出手段と、吸気相関パラメータ算出手段により算出された吸気相関パラメータと実吸気相関パラメータ検出手段により検出された実吸気相関パラメータとに基づき、NOx排出量算出手段により算出されたNOx排出量を補正するNOx排出量補正手段とを備えたものである。
従って、内燃機関の運転状態から吸気相関パラメータ算出手段により吸気流に関する吸気相関パラメータ、例えばブースト圧、ブースト温度、吸入空気量等が算出されると共に、吸気相関パラメータ検出手段により吸気相関パラメータの実測値が検出され、これらの吸気相関パラメータと実吸気相関パラメータとに基づき、内燃機関の運転状態からNOx排出量算出手段により算出されたNOx排出量がNOx排出量補正手段により補正される。
内燃機関の運転状態が変化すると、運転状態から求められるNOx排出量及び吸気相関パラメータもそれに応じて変動するが、実際のNOx排出量はNOx排出量の算出値に対して所定の遅れをもって追従しながら緩やかに変化し、その後にNOx排出量の算出値と略一致する。その結果、この間の期間では実際のNOx排出量の算出値と実際のNOx排出量との間に食い違いが生じる。
このような実際のNOx排出量の変動特性に対して実際の吸気相関パラメータの変動特性が近似することに本発明者は着目した。例えば車両加速時にはブースト圧、ブースト温度、吸入空気量が共に増加するが、吸気流の慣性及びターボラグ等の要因によりブースト圧の増加は遅れを生じ、ブースト圧に応じて変動するブースト温度も遅れを生じ、吸気流の慣性により吸入空気量も遅れを生じる。結果としてこれらの吸気相関パラメータは、あたかもNOx排出量の算出値に対する実際のNOx排出量の遅れと同様の特性で、吸気相関パラメータの算出値に対して実吸気相関パラメータが所定の遅れをもって緩やかに変化する。
従って、吸気相関パラメータと実吸気相関パラメータとに基づくNOx排出量の補正により、実吸気相関パラメータの変化を模擬してNOx排出量が算出されることから、過渡時においても実際のNOx排出量に近似するNOx排出量を算出可能となる。
請求項2の発明は、請求項1において、吸気相関パラメータをブースト圧としたものである。従って、NOx排出量との相関性が高いブースト圧によりNOx排出量を補正することにより、より正確にNOx排出量を算出することができる。
以上説明したように請求項1の発明の内燃機関のNOx排出量算出装置によれば、吸気相関パラメータと実吸気相関パラメータとに基づく補正により、実吸気相関パラメータの変化を模擬してNOx排出量が算出されることから、過渡時においても正確なNOx排出量を算出することができる。
請求項2の発明の内燃機関のNOx排出量算出装置によれば、請求項1に加えて、吸気相関パラメータとしてブースト圧を用いることにより、より正確なNOx排出量を算出することができる。
以下、本発明をディーゼル式内燃機関のNOx排出量算出装置に具体化した一実施形態を説明する。
図1は本実施形態のディーゼル式内燃機関のNOx排出量算出装置を示す全体構成図であり、内燃機関1は直列6気筒機関として構成されている。内燃機関1の各気筒には燃料噴射弁2が設けられ、各燃料噴射弁2は共通のコモンレール3から加圧燃料を供給され、機関の運転状態に応じたタイミングで開弁して各気筒の筒内に燃料を噴射する。
内燃機関1の吸気側には吸気マニホールド4が装着され、吸気マニホールド4に接続された吸気通路5には、上流側よりエアクリーナ6、ターボチャージャ7のコンプレッサ7a、インタクーラ8、アクチュエータ9aにより開閉駆動される吸気絞り弁9が設けられている。又、内燃機関1の排気側には排気マニホールド10が装着され、排気マニホールド10には上記コンプレッサ7aと同軸上に連結されたターボチャージャ7のタービン7bが接続されている。タービン7bには排気通路11が接続され、排気通路11には上流側からアクチュエータ12aにより開閉駆動される排気絞り弁12、前段酸化触媒13、排気通路11内に還元剤として尿素水溶液を供給する噴射ノズル14、加水分解触媒15、SCR触媒16(アンモニア添加式NOx触媒)、及び図示しない消音器が設けられている。
尚、排気通路11の構成はこれに限らず、例えば排ガス中のパティキュレートを捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)や後段酸化触媒等を追加してもよい。
内燃機関1の運転中においてエアクリーナ6を経て吸気通路5内に導入された吸気はターボチャージャ7のコンプレッサ7aにより加圧された後にインタクーラ8、吸気絞り弁9、吸気マニホールド4を経て各気筒に分配され、各気筒の吸気行程で筒内に導入される。筒内では所定のタイミングで燃料噴射弁2から燃料が噴射されて圧縮上死点近傍で着火・燃焼し、燃焼後の排ガスは排気マニホールド10を経てタービン7bを回転駆動した後に排気絞り弁12、前段酸化触媒13、噴射ノズル14、加水分解触媒15、SCR触媒16、消音器を経て外部に排出される。
そして、噴射ノズル14から供給された尿素水溶液は排ガスと混合された状態で加水分解触媒15に到達し、当該触媒15上で次式(1)に示すように排ガス中のH2Oと反応してNH3(アンモニア)に分解される。
(NH22CO+H2O→2NH3+CO2………(1)
アンモニアは排ガスと共に下流側のSCR触媒16に到達し、SCR触媒16上では例えば次式(2)に示すように排ガス中のNOxがアンモニアと反応して無害なN2に還元され、以上のようにしてNOxの浄化が図られる。
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O………(2)
一方、吸気マニホールド4と排気マニホールド10とはEGR通路17により接続され、EGR通路17にはアクチュエータ18aにより開閉駆動されるEGR弁18及びEGRクーラ19が設けられている。内燃機関1の運転中にはEGR弁18の開度に応じて排気マニホールド10側から吸気マニホールド4側に排ガスの一部がEGRガスとして還流される。
上記吸気絞り弁9、排気絞り弁12、EGR弁18の各アクチュエータ9a,12a,18a、燃料噴射弁2、燃料ノズル14等の各種デバイス類はECU31(電子コントロールユニット)の出力側に接続され、ECU31の入力側には内燃機関1の回転速度Neを検出する回転速度センサ32、ブースト圧P(ターボチャージャ7により加圧された吸気圧)を検出するブースト圧センサ33(実吸気相関パラメータ検出手段)等の各種センサ類が接続されている。例えばECU31は各種センサからの検出情報に基づいて燃料噴射弁2の噴射量、噴射圧、噴射時期を制御して内燃機関1を運転すると共に、各アクチュエータ9a,12a,18aにより吸気絞り弁9、排気絞り弁12、EGR弁18の開度を制御する。
更に、ECU31は排ガス中のNOx量に対応した過不足のないアンモニアを上記SCR触媒16に供給すべく、噴射ノズル14による尿素水溶液の供給量を制御しており、以下、当該制御について詳述する。
図2は尿素水溶液の供給量Sureaを決定するためのECU31の処理を示すブロック図である。
まず、回転速度センサ32により検出された機関回転速度Ne及び燃料噴射制御で適用している燃料噴射量q(即ち、機関負荷)がNOx量算出部41に入力され、NOx量算出部41では所定のマップに従って内燃機関1から排出さるNOx量(以下、NOx量マップ値Nmapと称する)が求められる(NOx排出量算出手段)。当該マップは実際に内燃機関1を運転して、機関回転速度Ne及び燃料噴射量q毎に排ガス中のNOx量を測定した試験結果に基づいて設定されたものであり、このマップから得られるNOx量マップ値Nmapは定常運転時の値と見なすことができる。
一方、機関回転速度Ne及び燃料噴射量qはブースト圧算出部42にも入力され、ブースト圧算出部42では所定のマップからブースト圧(以下、ブースト圧マップ値Pmapと称する)が求められる(吸気相関パラメータ算出手段)。当該マップも実際に内燃機関1を運転して、機関回転速度Ne及び燃料噴射量q毎にブースト圧を測定した試験結果に基づいて設定されたものであり、ブースト圧マップ値Pmapは上記NOx量マップ値Nmapと同じく定常運転時の値と見なすことができる。
算出したブースト圧マップ値Pmap及びブースト圧センサ33により検出された実際のブースト圧Pは補正係数算出部43に入力され、補正係数算出部43では次式(3)に従って補正係数Kが算出される。
K=1−α(Pmap−P)/Pmap………(3)
ここに、αはブースト圧をNOx量に換算するための定数である。
算出された補正係数Kは選択部44に入力され、選択部44ではブースト圧マップ値Pmapと実ブースト圧Pとの差が正(Pmap−P>0)のときには上式(3)から算出した補正係数Kを補正部45に出力し、一方、ブースト圧マップ値Pmapと実ブースト圧Pとの差が0又は負(Pmap−P≦0)のときには補正係数Kとして1を補正部45に出力する。補正部45ではNOx量算出部から入力されたNOx量マップ値Nmapに補正係数Kを乗算して最終的なNOx量Nが求められ(NOx排出量補正手段)、NOx量Nは尿素供給量算出部46に入力される。
尿素供給量算出部46では所定のマップに従ってNOx量Nから尿素の供給量Sureaが算出される。当該マップはNOx量NのNOxを還元するための過不足のない尿素供給量Sureaを算出可能なように設定されており、具体的には、尿素水溶液から生成されるアンモニアが加水分解触媒15上でNOxの還元作用を奏することから、NOx量NのNOxを還元可能なアンモニアを加水分解触媒15上で生成できるだけの過不足のない尿素水溶液の量が尿素供給量Sureaとして算出される。
そして、算出された尿素供給量Sureaに基づいてECU31により噴射ノズル14が制御されて、実際の尿素水溶液の供給量が調整される。
次に、以上のECU31の処理による尿素水溶液の供給について説明する。
まず、説明に先立って機関負荷が増加(即ち、燃料噴射量qが増加)したときの実ブースト圧P及び実NOx量の変化状況を図3のタイムチャートに従って説明する。当該タイムチャートでは平地から登坂路に移行して機関負荷が急増し、一定車速を保つべくアクセルが踏込まれて燃料噴射量qが増加した場合を示しており、ポイントaの時点でアクセル操作量と共に燃料噴射量がステップ的に急増する一方、車速と共に機関回転速度Neは僅かな変動に抑制されている。
燃料噴射量qの急増によりマップから求められるNOx量マップ値Nmap及びブースト圧マップ値Pmapも同様のステップ的な特性で急増するが、実NOx量は加速初期に急増するものの、直後のポイントbからはNOx量マップ値Nmapに対して所定の遅れをもって追従しながら緩やかに増加し、ポイントcの時点でNOx量マップ値Nmapと略一致する。従って、ポイントb〜cの過渡期間ではNOx量マップ値Nmapと実NOx量との間に食い違いが生じる。
尚、ここでは燃料噴射量の増加時について述べたが、機関回転速度Neの増加時にも同様に実NOx量の遅れが生じる。
このような実NOx量の増加特性に対して実ブースト圧Pの増加特性が極めて近似することに本発明者は着目した。即ち、アクセル操作量が増加すると、吸入空気の慣性及びターボラグ等の要因により実ブースト圧Pの増加は遅れを生じ、あたかも上記したNOx量マップ値Nmapに対する実NOx量Nの遅れと同様の特性で、ブースト圧マップ値Pmapに対して実ブースト圧Pが所定の遅れをもって緩やかに増加する。図2にブロック図に基づく補正部45でのNOx量マップ値Nmapに対する補正処理は、この現象を利用したものであり、以下、定常時、加速時、減速時に場合分けして実NOx量Nの設定状況を説明する。
定常時においては上記ブースト圧マップ値Pmapと実ブースト圧Pとの食い違いは発生していないことから、双方Pmap,Pの差は略0となる。このときには補正係数Kとして1が設定されるため、NOx量マップ値NmapがそのままNOx量Nとして設定されるが、ブースト圧Pmap,Pと同様にNOx量マップ値Nmapと実NOx量との間にも食い違いは生じていないと推測されるため、NOx量マップ値Nmapから適切な尿素供給量Sureaが算出される。
又、加速時(即ち、機関回転速度Neや燃料噴射量qの増加時)においては、図3に示したようにブースト圧マップ値Pmapの増加に対して実ブースト圧Pが遅れることから、双方Pmap,Pの差は正となり、上式(3)に従って算出された補正係数Kが設定される。端的に表現すると上式(3)では、ブースト圧マップ値Pmapと実ブースト圧Pとの差に基づきブースト圧マップ値Pmapに対する実ブースト圧Pの変化率を反映した値として補正係数Kが求められ、NOx量マップ値Nmapに対する補正係数Kの乗算により実ブースト圧Pの変化を模擬した値としてNOx量Nが算出される。結果としてポイントb〜cの渡期間においても、実際のNOx量に極めて近似する値にNOx量Nが算出され、このNOx量Nから適切な尿素供給量Sureaが算出される。
一方、減速時(即ち、機関回転速度Neや燃料噴射量qの減少時)においては、図3とは逆にブースト圧マップ値Pmapの減少に対して実ブースト圧Pが遅れることから、双方Pmap,Pの差は負となるため、補正係数Kとして1が設定されてNOx量マップ値NmapがそのままNOx量Nとして設定される。ここで、本発明者は、機関回転速度Neや燃料噴射量qの増加時に比較してこれらの値の減少時には、NOx量マップ値Nmapに対する実NOx量の追従性が良好であることを確認している。従って、この減速時にはNOx量マップ値Nmapと実NOx量との間に支障が生じるほどの大きな食い違いは発生せず、NOx量マップ値Nmapから適切な尿素供給量Sureaが算出される。
従って、何れの運転状態でも常に適切な量の尿素水溶液を供給できる。図4は車両加速時においてNOx排出量の積算値を比較した結果を示す図であり、実際のNOx排出量積算値に対して補正処理を実行しなかった場合(例えば特許文献1の技術)には、ステップ的に急増したNOx量マップ値Nmapの適用により大きな積算値が算出されてしまう。これに対して本実施形態の補正処理では実際のNOx量に近似するNOx量Nが適用されるため、実際のNOx排出量積算値に近い値が得られることが判る。
その結果、例えば尿素水溶液の供給量が過多な場合にはSCR触媒16から一部のアンモニアが離脱してそのまま排出される現象、所謂アンモニアスリップが発生し、逆に尿素水溶液の供給量が過少な場合にはSCR触媒16でのNOxの還元が不十分で一部のNOxが排出される現象が生じ、共に排ガス特性の悪化の要因となるが、本実施形態ではこのような不具合を未然に回避することができる。
加えて、上記のように補正係数Kによる補正処理が不要となる減速時には補正処理を中止しているためECU31の負荷が軽減され、並行して実行されている他の処理の効率化を達成できるという利点も得られる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、SCR触媒16に適切な量のアンモニアを供給可能な尿素供給量Sureaの算出処理にNOx量Nを適用したが、NOx量Nの用途はこれに限ることはなく種々の用途に利用可能であり、例えば吸蔵型NOx触媒に吸蔵されたNOx量を推定するためにNOx量Nを適用してもよい。
又、上記実施形態では、車両減速時に補正係数Kに基づくNOx量マップ値Nmapの補正処理を中止したが、必ずしも補正処理を中止する必要はなく、車両加速時と同様に補正処理を実行してもよい。
更に、上記実施形態では実NOx量の増加特性に対して実ブースト圧Pの増加特性が近似するとの着想から、実ブースト圧Pの変化を模擬した値としてNOx量Nを算出したが、実NOx量と同様の特性のパラメータであれば実ブースト圧Pに限ることはなく種々に変更可能である。具体的には内燃機関1の吸気流に関する吸気相関パラメータであれば実NOx量と同様の遅れ特性を有し、例えばブースト温度はブースト圧Pの影響を受けて同様の特性で変化することから、ブースト圧Pに代えてブースト温度を適用してもよいし、吸入空気量も吸気流の慣性によりブースト圧Pと同様の遅れを有することから、ブースト圧Pに代えて吸入空気量を適用してもよい。
実施形態のディーゼル式内燃機関のNOx排出量算出装置を示す全体構成図である。 尿素水溶液の供給量を決定するためのECUの処理を示すブロック図である。 燃料噴射量が増加したときの実ブースト圧と実NOx量との遅れ特性を示すタイムチャートである。 車両加速時におけるNOx排出量の積算値を比較した結果を示す図である。
符号の説明
1 内燃機関
33 ブースト圧センサ(実吸気相関パラメータ検出手段)
41 NOx量算出部(NOx排出量算出手段)
42 ブースト圧算出部(吸気相関パラメータ算出手段)
43 補正係数算出部(NOx排出量補正手段)
45 補正部(NOx排出量補正手段)

Claims (2)

  1. 内燃機関の運転状態に基づいてNOx排出量を算出するNOx排出量算出手段と、
    上記内燃機関の運転状態に基づいて該内燃機関の吸気流に関する吸気相関パラメータを算出する吸気相関パラメータ算出手段と、
    上記吸気相関パラメータの実測値を検出する実吸気相関パラメータ検出手段と、
    上記吸気相関パラメータ算出手段により算出された吸気相関パラメータと上記実吸気相関パラメータ検出手段により検出された実吸気相関パラメータとに基づき、上記NOx排出量算出手段により算出されたNOx排出量を補正するNOx排出量補正手段と
    を備えたことを特徴とする内燃機関のNOx排出量算出装置。
  2. 上記吸気相関パラメータがブースト圧であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関のNOx排出量算出装置。
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