JP2006274098A - ゼラチンゲルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 多価アルコールを溶媒としてこの溶媒にゼラチンを溶解させ、この溶液を放置し冷却することによってゲルを調製する。溶媒にはエチレングリコール又はプロピレングリコールを用いることができる。必要に応じて架橋剤を添加することができる。架橋剤にはグルタルアルデヒド水溶液、あるいは有機化合物で希釈したグルタルアルデヒドの希釈液、エチレングリコールジグルタルエーテルなどの2官能性又は多官能性エポキシ化合物、あるいは有機化合物で希釈した2官能性又は多官能性エポキシ化合物の希釈液を用いることができる。
【選択図】 なし
Description
100gのゼラチンを粉砕して30番のメッシュを通す。これに700mlのエチレングリコールを加えて、60°Cに加温して攪拌しながら完全に溶解させる。この溶液に、25%グルタルアルデヒド水溶液を予めエチレングリコールで10分の1の濃度に希釈した溶液120mlを加えさらに攪拌する。これを成形鋳型にとり、室温中でしばらく放置するとゲルが生成する。
100gのゼラチンに720mlのエチレングリコールを加えて室温にて充分に膨潤させる。その後、攪拌しながら60°Cにまで徐々に加温して完全に溶解させる。この溶液に1%グルタルアルデヒド水溶液150mlを加えさらに攪拌する。これを成形鋳型にとり、室温中でしばらく放置するとゲルが生成する。
100gのゼラチンを粉砕し、これに1.1リットルのエチレングリコールを加えて室温にて充分に膨潤させる。その後、攪拌しながら50°Cまで徐々に加温して完全に溶解させる。この溶液に、グルタルアルデヒド水溶液を予めエチレングリコールで5分の1の濃度に希釈した溶液120mlを加えさらに攪拌する。この間、ゼラチン分子の無用な分解を避けるために、不活性ガス例えば窒素ガスを吹き込みながら行う。この溶液を室温中でしばらく放置し、ゲルを製造する。
100gのゼラチンを粉砕し、これに720mlのエチレングリコールを加えて室温にて充分に膨潤させる。その後、攪拌しながら50°Cまで徐々に加温して完全に溶解させる。この溶液に、エチレングリコールジグルタルエーテルを予めエチレングリコールで10分の1の濃度に希釈した溶液50mlを加えさらに攪拌する。これを室温中でしばらく放置するとゲルが生成する。
100gのゼラチンを粉砕し、これに1.1リットルのエチレングリコールを加えて室温にて充分に膨潤させる。その後、攪拌しながら60°Cまで徐々に加温して完全に溶解させる。この溶液に、エチレングリコールジグルタルエーテルを予めエチレングリコールで10分の1の濃度に希釈した溶液100mlを加えさらに攪拌する。この溶液を60°Cに保ったまま超音波を照射し液中の気泡を除く。その後溶液を徐々に室温に戻し、ゲル化させる。
100gのゼラチンを粉砕し、これに730mlのエチレングリコールを加えて室温にて充分に膨潤させる。その後、攪拌しながら50°Cまで徐々に加温して完全に溶解させる。この溶液に、エチレングリコールジグルタルエーテルを予めエチレングリコールで20分の1の濃度に希釈した溶液75mlを加えさらに攪拌する。これを室温中でしばらく放置するとゲルが生成する。
100gのゼラチンを粉砕して30番のメッシュを通す。これに600mlのプロピレングリコールを加えて、60°Cに加温して攪拌しながら完全に溶解させる。この溶液に、25%のグルタルアルデヒド水溶液を予めエチレングリコール10分の1の濃度に希釈した溶液60mlを加えさらに攪拌する。これを成形鋳型にとり、室温中でしばらく放置するとゲルが生成する。
100gのゼラチンに600mlのプロピレングリコールを加えて室温にて充分に膨潤させる。その後、攪拌しながら70°Cにまで徐々に加温して完全に溶解させる。この溶液に5%グルタルアルデヒド水溶液150mlを加えさらに攪拌する。これを成形鋳型にとり、室温中でしばらく放置するとゲルが生成する。
100gのゼラチンを粉砕し、これに800mlのプロピレングリコールを加えて室温にて充分に膨潤させる。その後、攪拌しながら60°Cまで徐々に加温して完全に溶解させる。この溶液に、エチレングリコールジグルタルエーテルを予めエチレングリコールで20分の1の濃度に希釈した溶液80mlを加えさらに攪拌する。この溶液を60°Cに保ったまま超音波を照射し液中の気泡を除く。その後溶液を徐々に室温に戻し、ゲル化させる。
実施例1〜6のゼラチン溶液を肝臓内部にある門脈及び静脈の形状の成形鋳型に入れ、ゲル化させて造形し、その形状に固定する。次に、肝臓実質を再現するために、実施例1〜6のゼラチン溶液にゲルろ過担体(商品名:Sephadex)の粉末をゼラチンに対する重量比で約0.1%混入し、すでに造形した門脈及び静脈の模型とともに肝臓全体の形状の整形鋳型に入れ、その形状に固定した後、その表面に0.25mmのラテックスの皮膜をかぶせて肝臓模型とする。
同様に、実施例1〜6のゼラチン溶液を膵臓内部にある膵管の形状の成形鋳型に入れ、ゲル化させて造形し、その形状に固定する。次に、膵臓実質を再現するために、実施例1〜6のゼラチン溶液にカーボングラファイトパウダーをゼラチンに対する重量比で約1%混入し、既に成形した膵管模型とともに膵臓全体の形状の成形鋳型に入れてゲル化させて造形し、その形状に固定し、その表面に0.25mmのラテックスの皮膜をかぶせて膵臓模型を成形する。
腎臓内部にある髄質部は超音波処理画像モニター上白っぽく抽出される。これを再現するために、実施例1〜6のゼラチン溶液に、ゲルろ過担体(商品名:Sephadex)の粉末をゼラチンに対する重量比で約0.2%混入するとともに、太さの均一なポリエステル繊維(ニッソー社製、鑑賞魚用上部フィルター、繊維の太さ6デニール実測値約30μm)を綿の塊状に混入し、髄質部の形状の整形鋳型に入れて造形し、その形状に固定して髄質部模型を製作する。次に、腎皮質部を再現するために、実施例1〜6のゼラチン溶液にゲルろ過担体(商品名:SephadexG−25Superfine)の粉末をゼラチンに対する重量比で約0.1%混入し、既に成形した髄質部の模型とともに腎臓全体の形状の整形鋳型に入れ、ゲル化させて造形し、その形状に固定した後、その表面に0.25mmのラテックスの皮膜をかぶせて腎臓模型を成形する。
胆嚢壁は袋状をなしている。そこで、0.25mmのラテックスで胆嚢形状の袋を製作し、その中に水、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ゼラチン液、アルコール等の液体を入れ、さらに胆石模型を入れ、封入して胆嚢模型とする。
上述と同様の方法により、他の臓器(胎児、胃、腸、脾臓、子宮、卵巣、膀胱等)も再現する。そして、個別に成形したそれぞれの臓器模型をゼラチンを使って密着させ、実施例1のゼラチン溶液を密着させた個々の臓器模型とともに人体の胴部の形状の成形鋳型に入れ、ゲル化させて造形し、その形状に固定し、さらに表面に0.25mmのラテックスの皮膜をかぶせると、人体模型が得られる。
Claims (6)
- 多価アルコールを溶媒としてゼラチンを溶解させ、この溶液をゲル化するようにしたことを特徴とするゼラチンゲルの製造方法。
- 上記溶媒としてエチレングリコール又はプロピレングリコールを用いるようにした請求項1記載のゼラチンゲルの製造方法。
- 上記多価アルコールにゼラチンを溶解させた溶液に、架橋剤を添加するようにした請求項1記載のゼラチンゲルの製造方法。
- 上記架橋剤として、グルタルアルデヒド水溶液、あるいは有機化合物で希釈したグルタルアルデヒドの希釈液を用いるようにした請求項3記載のゼラチンゲルの製造方法。
- 上記架橋剤として、エチレングリコールジグルタルエーテルなどの2官能性又は多官能性エポキシ化合物、あるいは有機化合物で希釈した2官能性又は多官能性エポキシ化合物の希釈液を用いるようにした請求項3記載のゼラチンゲルの製造方法。
- 多価アルコールをゼラチンの溶媒としてゼラチンをゲル化し、力学的強度、形状安定性、重量安定性、耐熱性及び弾力性のうちの少なくとも1つの特性がハイドロゲルに比して優れていることを特徴とするゼラチンゲル。
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