JP2006270851A - 画像符号化装置及び画像復号装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像符号化、復号時のフィルタ処理を簡素化、高速化することにより、符号化、復号処理全体を高速化することができる画像符号化装置及び画像復号装置を提供する。
【解決手段】 複数のブロック境界に対してフィルタ処理ON/OFFの判定を一括で行い(S410,S440)、フィルタ処理すべてONの場合はフィルタタイプを一括で決定して(S420)フィルタ処理を行い(S430)、フィルタ処理すべてOFFの場合はフィルタ処理を行わず、それ以外の場合はフィルタ処理ON/OFFの判定(S460)及びフィルタタイプの決定(S470)を個別に行ってから個別判定の結果に応じたフィルタ処理を行う(S480)。
【選択図】 図9

Description

本発明は、画像を直交変換及び量子化した際に発生するブロック歪みを低減する画像符号化装置及び画像復号装置に関する。
動画像の圧縮符号化方式の1つとして、ISO/IEC 14496−10(MPEG−4 AVC)がある。この方式においては、空間的に冗長な情報を削減するために離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform)処理を行う。
DCTを用いた画像圧縮符号化方式においては、処理単位であるブロックの境界の歪みが発生することがある。これは、ブロック境界付近で隣接するブロックと画素値が大きく異なるためにブロック状に見えるもので、画質を劣化させる原因となる。
この画質の劣化を抑えるため、MPEG−4 AVCにおいては、デブロックフィルタ(Deblock Filter)を用いることでブロック歪みを除去するフィルタ処理を行う。また、DCTの処理単位も従来のMPEG方式より小さい4×4画素ブロックとし、歪みを目立ちにくくしている。
MPEG−4 AVCを用いた画像符号化装置を図11に、画像復号装置を図12に示す。図11及び図12に示すように画像符号化装置、画像復号装置ともにデブロックフィルタを備えている。
しかし、MPEG−4 AVCでは符号化及び復号に占めるブロック歪み検出処理の割合が大きく、処理が複雑で計算負荷が大きすぎるため符号化、復号処理全体の速度の低下を招く。また、積和演算に特化したプロセッサを用いても、処理時間が所定時間内に収まらなくなることがあった。ハードウェアへの実装を図る観点からは、フィルタ処理をできるだけ簡略化し、低負荷にすることが望ましい。
そこで従来、フィルタ処理の簡素化及び高速化を図った画像処理装置として、例えば特許文献1に開示されたものがある。これは、フィルタ処理を行うか否かの判定及びフィルタ処理を、対象画素と参照画素だけを参照して行うものである。
特開2003−333597号公報
しかし、特許文献1に記載されている画像処理装置では、参照画素を限定しているため、MPEG−4 AVCのように周辺ブロックから条件判断を行い、複数参照画素を用いたフィルタ処理を制御する方式では条件判断が多岐に渡って行われるので対応できず、フィルタ処理の簡素化、高速化を実現できないという問題があった。
そこで本発明は、画像符号化、復号時のフィルタ処理を簡素化、高速化することにより、符号化、復号処理全体を高速化することができる画像符号化装置及び画像復号装置を提供することを目的とする。
本発明の画像符号化装置は、所定のブロック単位の画像に対して直交変換処理を行う直交変換手段と、この直交変換手段によって算出された直交変換係数を量子化して量子化データを生成する量子化手段と、前記量子化データを可変長符号化する可変長符号化手段と、画像を符号化する際に生じるブロック歪みを除去するフィルタ手段とを備えた画像符号化装置において、前記フィルタ手段は、複数のブロック境界に対してフィルタ処理ON/OFFの判定を一括で行い、フィルタ処理すべてONの場合はフィルタタイプを一括で決定してフィルタ処理を行い、フィルタ処理すべてOFFの場合はフィルタ処理を行わず、それ以外の場合はフィルタ処理ON/OFFの判定及びフィルタタイプの決定を個別に行ってから個別判定の結果に応じたフィルタ処理を行うことを特徴とする。
また、本発明の画像復号装置は、所定のブロック単位の画像に関する直交変換係数が量子化され可変長符号化されて形成された画像を復号した後に、復号された画像のブロック歪みを除去するフィルタ手段を備えた画像復号装置において、前記フィルタ手段は、複数のブロック境界に対してフィルタ処理ON/OFFの判定を一括で行い、フィルタ処理すべてONの場合はフィルタタイプを一括で決定してフィルタ処理を行い、フィルタ処理すべてOFFの場合はフィルタ処理を行わず、それ以外の場合はフィルタ処理ON/OFFの判定及びフィルタタイプの決定を個別に行ってから個別判定の結果に応じたフィルタ処理を行うことを特徴とする。
本発明の画像符号化装置及び画像復号装置は、複数のブロック境界に対してフィルタ処理ON/OFFの判定を一括で行い、フィルタ処理すべてONの場合はフィルタタイプを一括で決定してフィルタ処理を行い、フィルタ処理すべてOFFの場合はフィルタ処理を行わず、それ以外の場合はフィルタ処理ON/OFFの判定及びフィルタタイプの決定を個別に行ってから個別判定の結果に応じたフィルタ処理を行うので、フィルタ処理ON/OFFの条件判定アルゴリズムを簡素化してフィルタ処理ON/OFFの判定処理を高速に制御することで符号化、復号処理全体の高速化を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施例)
本発明の画像符号化装置及び画像復号装置の実施例を図1乃至図12に基づいて説明する。図1はMPEG−4 AVCのループフィルタ処理手順を示すフローチャート、図2はブロック境界の強さを決定する手順を示すフローチャート、図3(a)は垂直方向エッジの定義を示す図、図3(b)は水平方向エッジの定義を示す図、図4(a)は垂直方向のデブロックフィルタ処理を行う画素を示す図、図4(b)は水平方向のデブロックフィルタ処理を行う画素を示す図、図5はフィルタフラッグの決定方法を示す説明図、図6(a)は画素並び替え前の画素配置を示す図、図6(b)は画素並び替え後の画素配置を示す図、図7はフィルタタイプの決定方法を示す説明図、図8はフィルタタイプの対応を示す図、図9はフィルタ判定手順を示すフローチャート、図10はフィルタ判定手順を示す説明図、図11はMPEG−4 AVCの画像符号化装置を示すブロック図、図12は図11に示す画像符号化装置で符号化された画像を復号して再生する画像復号装置を示すブロック図である。
図11に示すように、MPEG−4 AVCの画像符号化装置100は、演算器1と、イントラ予測器2と、動き補償予測器3と、動きベクトル検出器4と、スイッチ5と、変換器6と、量子化器7と、エントロピー符号化器8と、符号化器9と、逆量子化器10と、逆変換器11と、演算器13と、フレームメモリ14と、デブロックフィルタ15と、DPB(Decoded Picture Buffer:復号ピクチャバッファ)16と、演算処理器17とを備える。演算処理器17は、装置に設けられた各部の制御及び演算処理を行う。
スイッチ5はポート5a,5b,5cを有し、ポート5b−5aが接続されたときには演算器1とイントラ予測器2とが接続され、ポート5c−5aが接続されたときには演算器1と動き補償予測器3とが接続される。
図11に示す画像符号化装置100によれば、フレーム内モード(イントラモード)においては、入力画像信号は演算器1とイントラ予測器2とに入力され、イントラ予測器2でイントラ予測された画像信号はスイッチ5のポート5b−5aを介して演算器1及び演算器13に入力される。演算器1では、入力画像信号とイントラ予測器2でイントラ予測された画像信号との差分が求められ、得られた差分画像信号は変換器6に送られる。
変換器6では、入力された差分画像信号にDCT処理が行われる。画像情報は一般的に低域成分が多く高域成分が少ないため、DCT処理後の画像データ(DCT係数)は低域に集中する。DCT処理により得られた画像データは、量子化器7に送られて量子化される。量子化器7においては低域を細かく、高域を粗く量子化することにより情報量の削減を行う。量子化器7で得られた量子化データは、エントロピー符号化器8と逆量子化器10にそれぞれ送られる。
エントロピー符号化器8では、入力された量子化データをエントロピー符号化(可変長符号化)する。エントロピー符号化されたデータは、符号化器9においてストリーム化された後、符号化データとして出力される。
一方、量子化器7から逆量子化器10に送られた量子化データは、逆量子化器10で逆量子化、逆変換器11で逆DCT処理され、演算器13に送られる。
演算器13では、逆変換器11から送られたデータはイントラ予測器2から送られた画像信号に加算された後、フレームメモリ14に格納され、イントラ予測器2においてリファレンスの画像として使用される。
次に、フレーム間モードにおいては、入力画像信号は演算器1と動き補償予測器3と動きベクトル検出器4とに入力され、動き補償予測器3で動き補償された画像信号はスイッチ5のポート5c−5aを介して演算器1及び演算器13に入力される。演算器1では、入力画像信号と動き補償予測器3で動き補償された画像信号との差分が求められ、得られた差分画像信号は変換器6に送られる。
変換器6では、入力された差分画像信号にDCT処理が行われ、DCT処理により得られた画像データは、量子化器7に送られて量子化される。量子化器7で得られた量子化データは、エントロピー符号化器8と逆量子化器10にそれぞれ送られる。
エントロピー符号化器8では、入力された量子化データはエントロピー符号化(可変長符号化)される。エントロピー符号化されたデータは、符号化器9においてストリーム化された後、符号化データとして出力される。
一方、量子化器7から逆量子化器10に送られた量子化データは、逆量子化器10で逆量子化、逆変換器11で逆DCT処理され、演算器13に送られる。そして、演算器13では、逆変換器11から送られたデータは動き補償予測器3から送られた画像信号に加算された後、フレームメモリ14に格納される。
デブロックフィルタ15では、フレームメモリ14から読み出された画像信号にブロック歪みを除去するフィルタ処理が実行され、フィルタ処理後の画像信号はDPB16に格納される。そして、動きベクトル検出器4では、入力画像信号とDPB16に格納されている画像信号との間の画像間での動きベクトルが求められ、動き補償予測器3に送られて動き補償予測に使用される。
以上述べたように、画像符号化装置100に入力された画像信号は、直交変換、量子化、可変長符号化及びデブロックフィルタを用いて圧縮符号化される。
一方、図12に示すように、MPEG−4 AVCの画像復号装置200は、エントロピー復号器21と、逆量子化器22と、イントラ予測モード復号器23と、動きベクトル復号器24と、逆変換器25と、イントラ予測器26と、動き補償予測器27と、スイッチ28と、演算器29と、デブロックフィルタ31と、DPB32と、演算処理器33とを備える。演算処理器33は、装置に設けられた各部の制御及び演算処理を行う。
スイッチ28はポート28a,28b,28cを有し、ポート28b−28aが接続されたときにはイントラ予測器26と演算器29とが接続され、ポート28c−28aが接続されたときには動き補償予測器27と演算器29とが接続される。
図12に示す画像復号装置200によれば、イントラモードにおいては、圧縮された画像のビットストリームはエントロピー復号器21に入力されてエントロピー復号(可変長復号)される。エントロピー復号によって得られたデータは、逆量子化器22とイントラ予測モード復号器23とに送られる。
逆量子化器22に送られたデータは、逆量子化器22で逆量子化、逆変換器25で逆DCT処理され、演算器29に送られる。一方、エントロピー復号器21からイントラ予測モード復号器23に送られたデータは、イントラ予測モード復号器23でイントラ予測モード復号、イントラ予測器26でイントラ予測され、スイッチ28のポート28b−28aを介して演算器29に送られる。そして、演算器29において逆変換器25から送られたデータに加算され、デブロックフィルタ31に送られる。
デブロックフィルタ31では、演算器29から入力されたデータにブロック歪みを除去するフィルタ処理が実行され、フィルタ処理後の画像信号は再生画像として出力される。
次に、フレーム間モードにおいては、エントロピー復号器21でエントロピー復号によって得られたデータは、逆量子化器22と動きベクトル復号器24とに送られる。
逆量子化器22に送られたデータは、逆量子化器22で逆量子化、逆変換器25で逆DCT処理され、演算器29に送られる。一方、動きベクトル復号器24に送られたデータは、動きベクトル復号器24で動きベクトル復号、動き補償予測器27で動き補償され、スイッチ28のポート28c−28aを介して演算器29に送られる。そして、演算器29において逆変換器25から送られたデータに加算され、デブロックフィルタ31に送られる。
デブロックフィルタ31では、演算器29から入力されたデータにブロック歪みを除去するフィルタ処理が実行され、フィルタ処理後の画像信号は再生画像として出力される。また、フィルタ処理後の画像信号は、一時的にDPB32に蓄積された後、動き補償予測器27において、差分画像を計算するためのリファレンスの復号画像として使用される。
以上述べたように、画像符号化装置100により圧縮された画像のビットストリームは画像復号装置200により復号される。
次に、画像符号化装置100のデブロックフィルタ15でのフィルタ処理について説明する。なお、画像復号装置200のデブロックフィルタ31でのフィルタ処理も同様である。
フィルタ処理は、復号画像に関して、マクロブロック(MB)単位で行う。図1において、iはマクロブロックアドレスナンバーである。また、cは、c=0のときはLuminanceに対してフィルタリングを指定し、c=1のときはChrominanceに対してフィルタリングを指定する要素である。dは、d=0のときは垂直エッジに対してフィルタリングを指定し、c=1のときは水平エッジに対してフィルタリングを指定する要素である。また、bはブロックエッジナンバーである。
そして、ループ4は指定マクロブロック数のループであり、ループ3はLuminance,Chrominanceに対してのループであり、ループ2は垂直エッジ、水平エッジに対してのループであり、ループ1は4つあるブロックエッジに対してフィルタリングするループである。
以下、ループ1の1回分について説明する。ステップS50では、演算処理器17は、c=0であるか否か判断する。c=0である(YES)ときは、ステップS60では、演算処理器17は、ブロック境界の強さ(BS:Boundary Strength)を求め、c=0でない(NO)ときは、ステップS70に進む。
次に、ステップS70では、演算処理器17は、BS>0であるか否か判断し、BS>0である(YES)ときは、ステップS80においてフィルタON/OFFの決定を行い、BS>0でない(NO)ときは、ループ1を終了する(ステップS170)。
次いで、ステップS90では、演算処理器17は、フィルタ処理を行うか否かを判断し、行う(YES)と判断したときはステップS100に進み、行わない(NO)と判断したときは、ループ1を終了する(ステップS170)。
次に、ステップS100では、演算処理器17は、BS=4であるか否かを判断する。BS=4である(YES)ときは、ステップS110に進み、BS=4でない(NO)ときは、ステップS120に進む。
そして、ステップS110では、演算処理器17は、c=0であるか否か判断する。c=0である(YES)ときは、ステップS130において、BS=4に対応する輝度のフィルタ処理を行うようにデブロックフィルタ15を制御し、c=0でない(NO)ときは、ステップS140において、BS=4に対応する色差のフィルタ処理を行うように制御する。
そして、ステップS120では、演算処理器17は、c=0であるか否か判断する。c=0である(YES)ときは、ステップS150において、0<BS<4に対応する輝度のフィルタ処理を行うようにデブロックフィルタ15を制御し、c=0でない(NO)ときは、ステップS160において、0<BS<4に対応する色差のフィルタ処理を行うように制御する。
次に、BSを決定する手順について説明する。図2に示すように、まず、ステップS210では、演算処理器17は、2つの対象ブロックの境界がマクロブロック境界であるか否かを判断する。マクロブロック境界である(YES)ときはステップS220に進み、マクロブロック境界でない(NO)ときはステップS250に進む。
そして、ステップS220では、演算処理器17は、対象ブロックのどちらかがイントラマクロブロックに属するか否かを判断し、属する(YES)ときはステップS230に進み、属さない(NO)ときはステップS260に進む。
ステップS230では、演算処理器17は、対象ブロックがどちらもフレームであるか否かを判断し、どちらもフレームである(YES)ときはBS=4と決定する。少なくともどちらか一方がフレームでない(NO)ときは対象ブロックの境界が垂直方向エッジであるか否かを判断し、垂直方向エッジである(YES)ときはBS=4と決定し、垂直方向エッジでない(NO)ときはBS=3と決定する。
ステップS250では、演算処理器17は、対象ブロックのどちらかがイントラマクロブロックに属するか否かを判断し、属する(YES)ときはBS=3と決定し、属さない(NO)ときはステップS260に進む。
そして、ステップS260では、演算処理器17は、対象ブロックのcbp(マクロブロック係数の有り、無しのフラグ)がどちらも0であるか否かを判断し、どちらも0である(YES)ときはステップS270に進み、少なくともどちらか一方が0でないときはBS=2と決定する。
そして、ステップS270では、演算処理器17は、mixedModeEdgeFlag(MBAFF時のフレーム/フィールドタイプ決定フラグ)が1であるか否かを判断し、1である(YES)ときはBS=3と決定し、1でない(NO)ときはステップS280に進む。なお、mixedModeEdgeFlagは、MBAFF(Macroblock−Adaptive Frame−Field Coding:マクロブロック適応型フレーム/フィールド符号化)時に対象としているマクロブロックペアがフィールド×フレーム、フレーム×フィールドと異なる場合に1となる。
次に、ステップS280では、演算処理器17は、対象ブロックを含む画像がPピクチャであるかBピクチャであるかを判断し、PピクチャであるときはステップS290に進み、BピクチャであるときはステップS310に進む。
ステップS290では、演算処理器17は、対象ブロックの参照画像が同じであるか否かを判断し、同じである(YES)ときはステップS300に進み、同じでない(NO)ときはBS=1と決定する。
そして、ステップS300では、演算処理器17は、mv absolute difference>4(mv(動きベクトル)の絶対差分値が4以上)であるか否かを判断し、mv absolute difference>4である(YES)ときはBS=1と決定し、mv absolute difference>4でない(NO)ときはBS=0と決定する。
ステップS310では、演算処理器17は、対象ブロックの参照画像の枚数が同じであるか否かを判断し、同じである(YES)ときはステップS320に進み、同じでない(NO)ときはBS=1と決定する。
次に、ステップS320では、演算処理器17は、対象ブロックの参照画像が同じであるか否かを判断し、同じである(YES)ときはステップS330に進み、同じでない(NO)ときはBS=1と決定する。
そして、ステップS330では、演算処理器17は、mv absolute difference>4(mv(動きベクトル)の絶対差分値が4以上)であるか否かを判断し、mv absolute difference>4である(YES)ときはBS=1と決定し、mv absolute difference>4でない(NO)ときはBS=0と決定する。
BSは、対象としているマクロブロックエッジにフィルタをかける際のフィルタのかけ具合(強度)を示すものである。図3(a)は垂直方向エッジの定義を示し、図3(b)は水平方向エッジの定義を示す。図3(a),(b)の点線で示すエッジ41,43,45,47は輝度、色差共通のエッジであり、実線で示すエッジ42,44,46,48は輝度のみ有効なエッジである。
図3(a),(b)は、マクロブロック1個ずつのペアを示し、ブロック0〜15,A〜Dはマクロブロック内のブロックを示す。エッジ41,45はマクロブロック境界エッジであり、エッジ42〜44,46〜48はマクロブロック内部のエッジである。BSを決定する際には、マクロブロック境界エッジである場合、エッジ41,45のラインにまたがっているブロックのペアを比較してBSを決定する。
例えば、ブロックAとブロック0とを比較して、ブロック0のBSを決定する。BSを決定した際に、BS=0と判断された場合、対象ブロックに関してはフィルタをかけないことを意味する。
次に、本実施例の画像符号化装置及び画像復号装置のデブロックフィルタにおけるフィルタ処理について説明する。
本実施例の画像符号化装置の構成は図11に示したものと同様であり、演算処理器17としてTI社のDSP(Digital Signal Processor)であるC64シリーズを使用する。このDSPでは連続した8ビットデータ4つをDSPに備わる並列命令を利用して絶対差分和演算、積和演算をすることができる。演算処理器17によりフィルタ判定を行い、デブロックフィルタ15によりフィルタ処理を実行する。なお、本実施例の画像復号装置においても演算処理器33として同様のDSPを使用し、デブロックフィルタ31により同様のフィルタ処理を行う。本実施例の画像復号装置の構成は図12に示したものと同様である。
図4(a),(b)において、画素(p,p,p,q,q,q)からなる画素列E〜Eは、次の条件が成立する場合にのみフィルタ処理が施される。
BS>0 (数式1)
Figure 2006270851
なお、(数式2)において、p,p,q,qはそれぞれ図4(a),(b)に示す画素p,p,q,qの画素値を示す。また、α,βはしきい値として予め量子化パラメータに応じてその値が決められている。
このようにフィルタ処理を行う際には画素値間で絶対値差分をしきい値と比較する必要がある。図4(b)に示すように、水平方向のフィルタの判定を行うときは、演算処理器17は並列処理命令を用いて画素列E〜Eの4列のデータについて(数式2)の絶対差分値計算を行い、フィルタ処理ON/OFFのフラグを算出する。
そして、図5に示すように、演算処理器17が画素列E〜Eの4列のデータを並列に処理することで、(数式2)の3種類の絶対差分値を算出し、論理積を取ることで4列のフラグデータを算出することができる。
図5は絶対差分値としきい値との比較はすべて真と算出されている例を示し、論理積を取るとフィルタグラグがすべて1となり、画素列E〜Eのすべてのブロック境界でデブロックフィルタ15によりフィルタ処理を行う。
ここで、画素のメモリ上のアドレスがフレームの左から右方向にマッピングされているとするならば垂直方向のフィルタでは画素のアドレスデータは不連続となるので、演算処理器17は、図6(a)に示す画素配置から図6(b)に示す画素配置へ画素並び替えを行うことで並列処理命令可能なように連続データとして対応させる。それにより垂直エッジの不連続なデータに対しても並列処理命令を可能にすることで絶対差分値を計算する。このように水平、垂直方向ともに画素値間の絶対差分値の比較を行う際に並列処理命令を使用し4列画素データの絶対差分値の計算を行うことで処理負荷を減らすことができる。
そして、並列処理を用いてフィルタタイプを決定する。ここではBS=4のときのフィルタについて説明する。フィルタタイプを決定する際には、前述の説明でフィルタ処理ON/OFFを算出したのと同様に、演算処理器17は、並列処理を用いて次の要素を判断する。
Figure 2006270851
,a,aは、それぞれブロック内の画素差が符号化で発生したものかどうかを判断するための指標となっている。
ここで、フィルタタイプは下記の3つの条件式から決定される。
(1)a<βかつa<((α<<2)+2)の場合
(2)a<βかつa<((α<<2)+2)の場合
(3)それ以外の場合
そして、図7に示すように、演算処理器17は絶対差分値a,a,aを予め定められたしきい値β,((α<<2)+2)と比較し、その比較結果を算出する。
演算処理器17はこの結果をa=LSB(Least Significant Bit:最下位ビット),a=MSB(Most Significant Bit:最上位ビット)として、図8に示すフィルタタイプが対応したテーブルを参照してフィルタタイプを決定する。BS=4のときにかかるフィルタタイプは4種類あり、フィルタ強度が定まる。例えば図7の画素列Eでは算出ビットが110となるため、図8を参照するとインデックス(絶対差分値比較結果)は6となり、フィルタタイプは0と判定される。
次に、フィルタ判定手順を図9及び図10に基づいて説明する。
図9に示すフローチャートにおいて、まずステップS410では、演算処理器17は図5で説明した方法により画素列E〜Eのすべてのフィルタ処理がONであるか否かを判断し、すべてONである(YES)ときはステップS420に進む。すべてONではない(NO)ときはステップS440に進み、画素列E〜Eのすべてのフィルタ処理がOFFであるか否かを判断する。図10に示すように、1方向に対するすべてのフィルタフラグが1の場合には2進数で1111、16進数ではFとなり、0orFを判断することによりすべてのフィルタ処理がONもしくはすべてのフィルタ処理がOFFのどちらかを最初に判断することができる。
そして、ステップS420では、演算処理器17は、図7及び図8で説明した方法により画素列E〜Eのフィルタタイプを決定する。そして、ステップS430では、演算処理器17は、画素列E〜Eのブロック境界に対してフィルタ処理t〜tを行うよう制御する。
ステップS440において、すべてOFFである(YES)と判断したときは、フィルタ処理は行わない。すべてOFFでない(NO)と判断したときは、演算処理器17は、画素列E〜Eの個別に判定処理を開始する(ステップS450)。
以下、画素列1つのループについて説明する。ステップS460では、演算処理器17は、図5で説明した方法によりフィルタがONであるか否かを判断し、ONである(YES)ときは、ステップS470に進み、ONでない(NO)ときは、フィルタ処理は行わない。
ステップS470では、演算処理器17はフィルタタイプを決定し、ステップS480では、演算処理器17は、決定したフィルタタイプによりフィルタ処理を行うようデブロックフィルタ15を制御する。
これにより、図10に示すように、フィルタフラグが1となった画素列のブロック境界に対して、フィルタタイプに対応したフィルタ処理が行われる。
ここで、MPEG−4 AVCでのデブロックフィルタの特徴として、ブロックでのフィルタ処理のON/OFFはすべてONすべてOFFのどちらかに偏ることが多く、フィルタ処理ON/OFFの一括判定を最初の条件判断に用いることでフィルタに関する条件判定の高速化を実現することができる。
このように本実施例の画像符号化装置及び画像復号装置によれば、並列処理可能なプロセッサを用いて、垂直、水平方向のフィルタ処理時に対象画素から条件判定をする際に並列処理命令を用いて絶対差分値を計算することによりブロック境界に対するフィルタ処理のON/OFFの判定とフィルタタイプの決定を一括で行うので、符号化、復号処理における条件分岐処理を簡素化し、処理負担を軽減することで符号化、復号処理全体の高速化を実現することができる。
また、アドレスが不連続となる垂直方向時のフィルタ処理時には画素並び替えを行い、水平方向と同様に並列処理を行うことを可能とする。
なお、上記した画像符号化装置、画像復号装置の機能をプログラムによりコンピュータに実現させるようにしてもよい。このプログラムは、記録媒体から読み取られてコンピュータに取り込まれてもよいし、通信ネットワークを介して伝送されてコンピュータに取り込まれてもよい。
MPEG−4 AVCのループフィルタ処理手順を示すフローチャートである。 ブロック境界の強さを決定する手順を示すフローチャートである。 (a)は垂直方向エッジの定義を示す図、(b)は水平方向エッジの定義を示す図である。 (a)は垂直方向のデブロックフィルタ処理を行う画素を示す図、(b)は水平方向のデブロックフィルタ処理を行う画素を示す図である。 フィルタフラッグの決定方法を示す説明図である。 (a)は画素並び替え前の画素配置を示す図、(b)は画素並び替え後の画素配置を示す図である。 フィルタタイプの決定方法を示す説明図である。 フィルタタイプの対応を示す図である。 フィルタ判定手順を示すフローチャートである。 フィルタ判定手順を示す説明図である。 MPEG−4 AVCの画像符号化装置を示すブロック図である。 図11に示す画像符号化装置で符号化された画像を復号して再生する画像復号装置を示すブロック図である。
符号の説明
1,13,29 演算器
2,26 イントラ予測器
3,27 動き補償予測器
4 動きベクトル検出器
5,28 スイッチ
6 変換器
7 量子化器
8 エントロピー符号化器
9 符号化器
10,22 逆量子化器
11,25 逆変換器
14 フレームメモリ
15,31 デブロックフィルタ
16,32 DPB
17,33 演算処理器
21 エントロピー復号器
23 イントラ予測モード復号器
24 動きベクトル復号器
100 画像符号化装置
200 画像復号装置

Claims (2)

  1. 所定のブロック単位の画像に対して直交変換処理を行う直交変換手段と、
    この直交変換手段によって算出された直交変換係数を量子化して量子化データを生成する量子化手段と、
    前記量子化データを可変長符号化する可変長符号化手段と、
    画像を符号化する際に生じるブロック歪みを除去するフィルタ手段とを備えた画像符号化装置において、
    前記フィルタ手段は、
    複数のブロック境界に対してフィルタ処理ON/OFFの判定を一括で行い、フィルタ処理すべてONの場合はフィルタタイプを一括で決定してフィルタ処理を行い、フィルタ処理すべてOFFの場合はフィルタ処理を行わず、それ以外の場合はフィルタ処理ON/OFFの判定及びフィルタタイプの決定を個別に行ってから個別判定の結果に応じたフィルタ処理を行うことを特徴とする画像符号化装置。
  2. 所定のブロック単位の画像に関する直交変換係数が量子化され可変長符号化されて形成された画像を復号した後に、復号された画像のブロック歪みを除去するフィルタ手段を備えた画像復号装置において、
    前記フィルタ手段は、
    複数のブロック境界に対してフィルタ処理ON/OFFの判定を一括で行い、フィルタ処理すべてONの場合はフィルタタイプを一括で決定してフィルタ処理を行い、フィルタ処理すべてOFFの場合はフィルタ処理を行わず、それ以外の場合はフィルタ処理ON/OFFの判定及びフィルタタイプの決定を個別に行ってから個別判定の結果に応じたフィルタ処理を行うことを特徴とする画像復号装置。

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