JP2006269335A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 走査線電極を低抵抗化して、輝度ムラを抑制した画像表示装置を提供する。
【解決手段】 第1の絶縁基板SUB1の主面に先ず走査線下部電極GL−Lを形成し、その上に信号線電極DLを配置する。また、薄膜の走査線上部電極GL−Hをトンネル絶縁膜INS2の上に成膜する。走査線下部電極GL−Lの上に電子源EMを形成することで走査線下部電極GL−Lの幅を広くし、あるいは銀ペースト等の導電性粒子を混錬したペーストの塗布と焼成で厚膜化することにより、走査線下部電極GL−Lを低抵抗化する。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1の絶縁基板SUB1の主面に先ず走査線下部電極GL−Lを形成し、その上に信号線電極DLを配置する。また、薄膜の走査線上部電極GL−Hをトンネル絶縁膜INS2の上に成膜する。走査線下部電極GL−Lの上に電子源EMを形成することで走査線下部電極GL−Lの幅を広くし、あるいは銀ペースト等の導電性粒子を混錬したペーストの塗布と焼成で厚膜化することにより、走査線下部電極GL−Lを低抵抗化する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、マトリクス状に配置された複数の電子源から放出された電子で蛍光面を発光させ,画像を表示するフラットパネル方式の画像表示装置に関する。
微小で集積可能な冷陰極電子源を用いて画像を表示する装置として、特に、薄型のフラットパネルディスプレイと略称される表示装置として、電界放出型(FED)、金属―絶縁体―金属型(MIM)、金属―絶縁体―半導体型(MIS)、表面伝導型、あるいは金属―絶縁体―半導体−金属型等の電子源を用いた表示装置などがある。ここでは、金属―絶縁体―金属型電子源(MIM)を例として説明する。また、この種のフラットパネル方式の画像表示装置(FPD)を単にパネルとも称する。この種の画像表示装置に関する従来技術を開示したものとしては、特許文献1を挙げることができる。
特開2004−111053号公報
FED等の画像表示装置は、絶縁基板の主面に、第一の方向に延在し、前記第一の方向に交差する第二の方向に並設された多数の信号線電極と、この信号線電極の上層に絶縁層を介して交差する多数の走査線電極を有し、信号線電極と走査線電極の交差部で該走査線電極とは平面的に隣接する信号線電極に電子源を形成している。一本の走査線電極には、当該走査線電極に交差する多数の信号線電極に対応する多数の電子源が接続しており、同一の走査線電極に接続する電子源は全て同時に動作する。そのため、走査線電極には大きな電流が流れる。したがって、走査線電極は低抵抗であることが要求される。
特に、パネルのサイズが大型化すると、走査線電極に交差する信号線電極の数も多くなり、走査線電極の長さも長くなるため、給電端から遠くなるほど、電子源を駆動するための電力が低下し、表示画像に輝度ムラが生じて、高品質の画像表示が出来なくなる。そのため、走査線電極の低抵抗化は大きな課題の一つとなっている。
特許文献1では、電子源の下部電極を信号線とし、シート抵抗の低い上部給電電極を走査線とすることで走査線(本発明の走査線電極)に生じる電圧降下を許容値内として輝度ムラの発生を抑制した画像表示装置が記載されている。
また、従来の画像表示装置では、信号線(本発明の信号線電極)の上層に形成された走査線の低抵抗化のために、この走査線を厚膜化することが提案されている。しかし、走査線を信号線の上に形成する構造であるため、長手方向に均一な膜厚の走査線を形成することは難しい。さらに、信号線の上に銀ペーストの塗布と焼成で厚膜の走査線を形成することは、高温プロセスを伴うことから実現は難しい。
本発明の目的は、走査線電極を低抵抗化して、輝度ムラを抑制した画像表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、絶縁基板の上に先ず走査線電極を形成し、その上に信号線電極を配置し、走査線電極の上に電子源を形成することで走査線電極の幅を広くし、あるいは銀ペースト等の導電性粒子を混錬したペーストの塗布と焼成で厚膜化することにより、走査線電極を低抵抗化した。本発明の特徴を例示すれば以下のとおりである。
本発明の画像表示装置は、絶縁基板の主面に、第一の方向に延在し、前記第一の方向に交差する第二の方向に並設された多数の走査線下部電極と、
前記走査線下部電極の上に当該走査線下部電極と絶縁され、前記第二の方向に延在し、前記第一の方向に並設された多数の信号線電極と、
前記信号線電極の上面に形成された電子加速層と、
前記電子加速層を覆って形成され、前記信号線電極の側部で前記走査線下部電極に電気的に接続された走査線上部電極とを有し、
前記電子加速層の形成領域に、前記信号線電極、前記電子加速層、および前記走査線上部電極の積層で形成した多数の電子源をマトリクス配置した表示領域を有する第1の基板と、
透明絶縁基板の主面に、前記電子源から放出された電子を加速する加速電極と、前記電子源のそれぞれに対応して配置され、前記電子源からの電子の励起で発光する蛍光体を形成した第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板の各主面を対向させ、両基板の間で、かつ前記表示領域を周回して設置され、前記第1の基板と前記第2の基板とで真空容器を構成する封止枠と、を備えた。
前記走査線下部電極の上に当該走査線下部電極と絶縁され、前記第二の方向に延在し、前記第一の方向に並設された多数の信号線電極と、
前記信号線電極の上面に形成された電子加速層と、
前記電子加速層を覆って形成され、前記信号線電極の側部で前記走査線下部電極に電気的に接続された走査線上部電極とを有し、
前記電子加速層の形成領域に、前記信号線電極、前記電子加速層、および前記走査線上部電極の積層で形成した多数の電子源をマトリクス配置した表示領域を有する第1の基板と、
透明絶縁基板の主面に、前記電子源から放出された電子を加速する加速電極と、前記電子源のそれぞれに対応して配置され、前記電子源からの電子の励起で発光する蛍光体を形成した第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板の各主面を対向させ、両基板の間で、かつ前記表示領域を周回して設置され、前記第1の基板と前記第2の基板とで真空容器を構成する封止枠と、を備えた。
また、本発明は、前記第1の基板と前記第2の基板の間を橋絡して、前記第1の基板と前記第2の基板の主面間の間隔を規制するスペーサを備えることができる。
本発明では、前記走査線下部電極をアルミニウムあるいはアルミニウム合金等の金属薄膜のエッチングでパターニングされた薄膜配線、あるいは銀ぺーストの焼成で形成された厚膜配線とすることができる。
なお、本発明では、前記第1の基板の主面における前記走査線下部電極の下層に下地膜を有することができ、この下地膜として窒化シリコンと酸化シリコンの積層膜を用いることができる。
本発明によれば、電子源を走査線下部電極上に配置できるため、走査線下部電極をアルミニウムあるいはアルミニウム合金等の薄膜のエッチング加工等によるパターニングで形成する場合は、当該電極の配線幅を広くして低抵抗化が可能となり、輝度ムラを抑制した高品質の画像表示装置が実現される。また、走査線下部電極を形成後に信号線電極を形成できるので、走査線下部電極を銀ペースト等の印刷、焼成で厚膜配線として形成でき、低抵抗化が実現され、同様に高品質の画像表示装置が実現される。
以下、本発明の実施の形態について実施例の図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像表示装置の実施例1を説明する画素部分の模式図である。図1(a)は平面図を、図1(b)は図1(a)のA−A’線に沿った断面図を示す。また、図2は、図1(a)のB−B’線に沿った断面図、図3は、図1(a)のC−C’線に沿った断面図である。
図1において、画像表示装置の第1の基板を構成する絶縁基板SUB1の内面に走査線を構成する多数の走査線下部電極GL−Lが形成されている。実施例1では、絶縁基板として下地膜を有しないガラス基板を用いている。実施例1では、走査線下部電極GL−Lはアルミニウムとネオジムの合金(Al−Nd)の薄膜をホトリソグラフィ技法を用いたエッチングでパターニングする等の薄膜加工技術で形成される。
走査線下部電極GL−Lは、図1(a)に示したように、第一の方向(X方向)に延在
し、第一の方向と交差(ここでは直交)する第二の方向(Y方向)に多数並設される。この走査線下部電極GL−Lの上層に、窒化シリコンを好適とする第1絶縁層INS1で絶縁された信号線電極DLが形成されている。信号線電極DLはアルミニウムとネオジムの合金(Al−Nd)でよく、Y方向に延在し、X方向に多数並設される。
し、第一の方向と交差(ここでは直交)する第二の方向(Y方向)に多数並設される。この走査線下部電極GL−Lの上層に、窒化シリコンを好適とする第1絶縁層INS1で絶縁された信号線電極DLが形成されている。信号線電極DLはアルミニウムとネオジムの合金(Al−Nd)でよく、Y方向に延在し、X方向に多数並設される。
この信号線電極DLに対して、電子源EMの電子加速層となるトンネル絶縁膜を構成する領域に第2の絶縁層INS2を介在させ、その他の領域には第3の絶縁層INS3を介在させて走査線上部電極GL−Hが形成される。第2の絶縁層INS2は信号線電極DLの表面を陽極酸化したものを採用できる。走査線上部電極GL−Hはイリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)などの貴金属が好適である。図1(b)に示したように、第3の絶縁層INS3を貫通させたコンタクトホールCHで走査線下部電極GL−Lに電気的に接続され、走査線下部電極GL−Lと走査線上部電極GL−Hとで走査線が構成される。
電子源EMは、信号線電極DLと第2の絶縁層INS2および走査線上部電極GL−Hとの積層部分で構成される。第2の絶縁層INS2は第3の絶縁層INS3よりも薄く形成され、電子加速層あるいはトンネル絶縁層とも呼ばれる。図1(a)に示したように、この電子源EMは、平面で見て、走査線下部電極GL−Lの内側において信号線電極DL上に位置する。そのため、走査線下部電極GL−Lは、隣接する走査線下部電極GL−L同士がコンタクトしない程度で幅広く形成することができ、低抵抗化が可能となる。なお、走査線上部電極GL−Hは走査線下部電極GL−Lと同幅またはそれ以下の幅で形成すればよい。
図1(a)のB−B’線に沿う電子源EM部分の断面は、図2に示したように、第1の基板となる絶縁基板SUB1の上に走査線下部電極GL−L、第1絶縁層INS1、信号線電極DL、第2の絶縁層INS2、第3の絶縁層INS3、および走査線上部電極GL−Hの積層構造となっている。そして、電子源EMは信号線電極DLと第2の絶縁層INS2(電子加速層)および走査線上部電極GL−Hで構成される。
また、図1(a)のC−C’線に沿うコンタクトホールCH部分の断面は、図3に示したように、絶縁基板SUB1の上に走査線下部電極GL−L、第3の絶縁層INS3、および走査線上部電極GL−Hの積層構造となっている。このコンタクトホールCHで電子源の上側電極となる走査線上部電極GL−Hが走査線下部電極GL−Lに電気的に接続される。
実施例1により、アルミニウム(Al)あるいはアルミニウムとネオジム(Nd)合金(Al-Nd)等の薄膜で形成する走査線下部電極GL−Lの幅を広くすることができ、走査線の低抵抗化が実現される。その結果、パネルのサイズが大型化した場合でも、走査線の給電端からの距離増加による輝度ムラが抑制され、高品質の画素表示装置が得られる。
実施例2では、走査線下部電極GL−Lを厚膜で形成することで低抵抗化を図るものである。すなわち、第1の基板となる絶縁基板SUB1の主面に、先ず銀ペーストをスクリーン印刷する。実施例2でも、絶縁基板として下地膜を有しないガラス基板を用いている。この銀ペーストの印刷では、走査線下部電極GL−Lとなる銀ペーストを実施例1よりも幅狭とすることができるが、実施例1と同様の幅とすることで、より低い抵抗化が可能である。銀ペーストをスクリーン印刷で所定の幅と厚さに塗布した後、焼成する。この焼成では、絶縁基板SUB1であるガラスの転移温度以下の高温で行うことが可能である。
絶縁基板SUB1の主面に、信号線電極を形成し、さらに電子源を形成した後に厚膜を積み重ねる従来の構造では、このような高温での焼成に電子源が破壊されてしまう。これに対し、実施例2では、電子源の形成前に走査線下部電極GL−Lを形成するものであるため、銀ペーストの焼成プロセスが電子源に影響を及ぼすことはない。
実施例2によれば、走査線下部電極を形成後に信号線電極を形成できるので、走査線下部電極を銀ペースト等の印刷、焼成で厚膜配線として形成でき、走査線の低抵抗化が実現される。その結果、パネルのサイズが大型化した場合でも、走査線の給電端からの距離増加による輝度ムラが抑制され、高品質の画素表示装置が得られる。他の構成、効果は実施例1と同様である。
実施例1、実施例2では、第1の基板となる絶縁基板SUB1として、下地膜を有しないガラス基板を用いたが、実施例3では、その主面に下地膜を成膜したガラス基板を用いる。図4は、実施例1の図1(b)と同様の図1(a)におけるA−A'線に沿った断面図である。図5は、実施例1の図2と同様の図1(a)におけるB−B'線に沿った断面図である。そして、図6は、実施例1の図3と同様の図1(a)におけるC−C'線に沿った断面図である。実施例3が実施例1と異なるのは、絶縁基板SUB1の主面に窒化シリコン(SiN)と酸化シリコン(SiO)を積層した下地膜INS4を有する点にある。
そして、下地膜INS4の上にアルミニウム(Al)あるいはアルミニウムとネオジム(Nd)合金(Al-Nd)等の薄膜で形成する走査線下部電極GL−Lを実施例1と同様にして形成する。以下、所要の絶縁層、絶縁膜、電極等を実施例1とどうように形成する。
実施例3によれば、ガラス基板からのナトリウムイオン(Na+)、カリウムイオン(K+)が下地膜INS4によって走査線下部電極GL−Lや信号線電極DL側に拡散するのが防止され、これらのイオンによる電極等の劣化を抑制することができる。他の構成および効果は実施例1と同様である。
実施例4では、実施例3における走査線下部電極GL−Lを実施例2と同様の銀ペーストの塗布と焼成で形成することを除いて実施例2と同様である。実施例4によれば、ガラス基板からのナトリウムイオン(Na+)、カリウムイオン(K+)が下地膜INS4によって走査線下部電極GL−Lや信号線電極DL側に拡散するのが防止され、これらのイオンによる電極等の劣化を抑制することができる。他の構成および効果は実施例2と同様である。
図7は、本発明の画像表示装置のより具体的な構成を説明する3面図であり、図7(a)は平面図、(b)はX方向側面図、(c)はY方向側面図を示す。図7には第1の基板を構成するガラス基板SUB1の主面に下地層を有しないタイプのものとして示してあるが、下地層を有するものでも下地層を除く構成は図7と同様である。
ガラス基板SUB1の主面に走査線下部電極GL−Lが形成されている。この走査線下部電極GL−Lは、実施例1、3で説明したアルミニウムあるいはその合金薄膜のパターニングしたもの、あるいは実施例2、4で説明した銀ペーストを塗布し、焼成したものの何れかである。その後、絶縁層INS3、信号線電極DL、走査線上部電極GL−Hなどを形成し、走査線と信号線の交差部分に電子源EDを配置した画像表示装置が得られる。なお、前記の各実施例における絶縁層INS3以外の各絶縁層や絶縁膜は図示を省略した。
次に、本発明による画素表示装置の製造プロセスの全体を図8乃至図15を用いて説明する。図8から図10は第1基板の製造プロセスを、図11から図13は第2基板の製造プロセスを、図14と図15は第1基板と第2基板の組立てプロセスの説明図である。なお、以下のプロセスでは下地層を有しないガラス基板を用いた場合を説明するが、下地層を有するガラス基板を用いた場合も同様である。
図8乃至図10を用いて第1基板の製造プロセスを説明する。図8において、ガラス基板SUB1を洗浄し、ベーキングして除歪する(1)。次に、このガラス基板SUB1の主面にAl-Nd膜をスパッタする(2)。Al-Nd膜の上にエッチング用のホトレジストRGを塗布し(3)、走査線下部電極GL−Lのパターンに露光を施し、走査線下部電極GL−Lを残すようにエッチング加工し、走査線下部電極GL−Lを形成する。この走査線下部電極GL−Lの加工後、ホトレジストを剥離し、洗浄する(4)。
図9において、加工した走査線下部電極GL−Lを覆って酸窒化シリコン(SiON)をスパッタして層間絶縁膜となる絶縁膜INS3を形成する。さらに、その上にAl-Nd膜をスパッタする(5)。このAl-Nd膜の上にエッチング用のホトレジストRGを塗布し(6)、信号線電極DLのパターンに露光を施し、信号線電極DLを残すようにエッチング加工し、信号線電極DLを形成する(6)。この信号線電極DLの加工後、ホトレジストを剥離し、洗浄する(7)。次に、ホトレジストRGを塗布し、層間絶縁膜を残すパターンに露光し、現像する(8)。
図10において、層間絶縁膜を残すホトレジストパターンでエッチングを施し、層間絶縁膜INS3を加工し、ホトレジストを剥離する(9)。さらにホトレジストを塗布し、信号線電極上の電子源のトンネル絶縁膜となる部分を開口させる露光、現像を行い(10)、露出した信号線電極の表面を陽極酸化させて(11)トンネル絶縁膜INS2を形成する(12)。
次に、図11乃至図13を用いて第2の基板SUB2の製造プロセスを説明する。図11において、第2の基板となるガラス基板SUB2を洗浄し、ベーキングして除歪する(1)。次に、このガラス基板SUB2の主面にCrO2−Cr膜をスパッタしてブラックマトリクス膜BMLを成膜する(2)。この上にホトレジストを塗布し画素を埋設する部分を開口させる如く露光し、現像する(3)。開口を通してCrO2−Cr膜からなるブラックマトリクス膜BMLをエッチングして画素部分に開口を有するブラックマトリクスBMを形成し、レジスト剥離し、洗浄する(4)。
図12において、形成したブラックマトリクスBMの緑(G)開口に緑の蛍光体(G)を印刷し、乾燥する(5)。次いで、ブラックマトリクスBMの青(B)開口に青の蛍光体(B)を印刷、乾燥し(6)、そしてブラックマトリクスBMの赤(R)開口に赤の蛍光体(R)を印刷し、乾燥する(7)。最後に、ブラックマトリクスBMと3色の蛍光体(G)(B)(R)からなる蛍光面を覆って保護・平滑化膜Fを塗布する(8)。
図13において、保護・平滑化膜Fの上に陽極(加速電極)ADとなるアルミニウムを成膜する(9)。図12において形成した各色蛍光体と平滑化膜に含まれる、有機物から成るバインダを除去し(10)、所定位置にディスペンサを用いてフリットを塗布し(11)、スペーサSPCを植立し、フリットに含まれる、有機物から成るバインダを除去する(12)。
図14と図15を用いて第1の基板と第2の基板を組み立てるプロセスを説明する。先ず、図14において、図10の(12)に示した第1の基板(所謂、カソード基板)SUB1をドライ洗浄する(1)。洗浄した第1の基板SUB1の主面を覆って走査線上部電極GL−Hとなる金(Au)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)の何れか又はこれらの合金膜をスパッタする(2)。スパッタした走査線上部電極GL−Hを、レーザにより走査線下部電極GL−Lの境界に沿って分離する(3)。封止枠を設置する位置にフリットFGを塗布する(4)。
図15において、封止枠(枠ガラス)MFCを用意し、洗浄する(5)。洗浄した封止枠MFCの両面に、ディスペンサを用いてフリットFGを塗布する(6)。フリットに含まれる、有機物から成るバインダを除去する(7)。第1の基板SUB1に封止枠MFCを乗せ、その上に第2の基板SUB2を重ねて加熱し、フリットFGを溶融して第1の基板SUB1と封止枠MFCおよび第2の基板SUB2を接着し、内部を真空引きして封着する(8)。こうして、画像表示装置が組み立てられる。
SUB1・・・第1の基板、SUB2・・・第2の基板、GL−L・・・走査線下部電極、GL−H・・・走査線上部電極、DL・・・信号線電極、INS1・・・第1絶縁層、INS2・・・第2絶縁層、INS3・・・第3絶縁層、EM・・・電子源、CH・・・
Claims (6)
- 絶縁基板の主面に、第一の方向に延在し、前記第一の方向に交差する第二の方向に並設された多数の走査線下部電極と、
前記走査線下部電極の上に当該走査線下部電極と絶縁され、前記第二の方向に延在し、前記第一の方向に並設された多数の信号線電極と、
前記信号線電極の上面に形成された電子加速層と、
前記電子加速層を覆って形成され、前記信号線電極の側部で前記走査線下部電極に電気的に接続された走査線上部電極とを有し、
前記電子加速層の形成領域に、前記信号線電極、前記電子加速層、および前記走査線上部電極の積層で形成した多数の電子源をマトリクス配置した表示領域を有する第1の基板と、
透明絶縁基板の主面に、前記電子源から放出された電子を加速する加速電極と、前記電子源のそれぞれに対応して配置され、前記電子源からの電子の励起で発光する蛍光体を形成した第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板の各主面を対向させ、両基板の間で、かつ前記表示領域を周回して設置され、前記第1の基板と前記第2の基板とで真空容器を構成する封止枠と、
を備えたことを特徴とする画像表示装置。 - 前記第1の基板と前記第2の基板の間を橋絡して、前記第1の基板と前記第2の基板の主面間の間隔を規制するスペーサを備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記走査線下部電極がアルミニウム又はアルミニウム合金薄膜のエッチングでパターニングされた薄膜配線であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
- 前記走査線下部電極が銀ペーストの焼成で形成された厚膜配線であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
- 前記第1の基板の主面における前記走査線下部電極の下層に下地膜を有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の画像表示装置。
- 前記下地膜が窒化シリコンと酸化シリコンの積層膜からなることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
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