JP2006266169A - Auxiliary chamber type internal combustion engine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、副室式内燃機関に関する。 The present invention relates to a sub-chamber internal combustion engine.
従来から、主燃焼室及びその主燃焼室に隣接して設けられる副燃焼室を備えた副室式内燃機関が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、主燃焼室で成層燃焼を行うときに、副燃焼室へ供給された燃料の一部が副燃焼室から連通路を介して主燃焼室へ押し出されて混合気が形成されるが、連通路近傍に存在する混合気が副燃焼室へ逆流することがある。このため、副燃焼室における新気混合気の濃度がサイクルごとに変動する傾向があるので、副燃焼室の新気混合気の濃度を好適に制御できないことがある。 However, when stratified combustion is performed in the main combustion chamber, a part of the fuel supplied to the sub-combustion chamber is pushed out from the sub-combustion chamber to the main combustion chamber via the communication path, and an air-fuel mixture is formed. The air-fuel mixture existing in the vicinity of the passage may flow back to the auxiliary combustion chamber. For this reason, since the concentration of the fresh air mixture in the auxiliary combustion chamber tends to vary from cycle to cycle, the concentration of the fresh air mixture in the auxiliary combustion chamber may not be suitably controlled.
本発明の課題は、主燃焼室で成層燃焼が行われるときにも副燃焼室の新気混合気の濃度を好適に制御することができる副室式内燃機関を提供することにある。 The subject of this invention is providing the subchamber internal combustion engine which can control suitably the density | concentration of the fresh air mixture of a subcombustion chamber also when stratified combustion is performed in a main combustion chamber.
本発明に係る副室式内燃機関は、主燃焼室と、副燃焼室と、連通路と、燃料供給部と、空気供給部と、制御部とを備える。副燃焼室は、主燃焼室に隣接する。連通路は、主燃焼室と副燃焼室とを連通する。燃料供給部は、第1燃料と第2燃料とを副燃焼室に供給する。第1燃料は、主燃焼室に成層混合気を形成するための燃料である。第2燃料は、副燃焼室で燃焼させるための燃料である。空気供給部は、連通路を介して第1燃料を副燃焼室から主燃焼室へ押し出すために、圧縮空気を副燃焼室に供給する。制御部は、空気供給部が第1燃料を副燃焼室から主燃焼室へ押し出した後に、燃料供給部が第2燃料を副燃焼室にさらに供給するように、空気供給部及び燃料供給部を制御する。 The sub-chamber internal combustion engine according to the present invention includes a main combustion chamber, a sub-combustion chamber, a communication path, a fuel supply unit, an air supply unit, and a control unit. The auxiliary combustion chamber is adjacent to the main combustion chamber. The communication passage communicates the main combustion chamber and the sub-combustion chamber. The fuel supply unit supplies the first fuel and the second fuel to the auxiliary combustion chamber. The first fuel is a fuel for forming a stratified mixture in the main combustion chamber. The second fuel is a fuel for burning in the auxiliary combustion chamber. The air supply unit supplies compressed air to the auxiliary combustion chamber in order to push the first fuel from the auxiliary combustion chamber to the main combustion chamber via the communication passage. The control unit includes the air supply unit and the fuel supply unit so that the fuel supply unit further supplies the second fuel to the sub-combustion chamber after the air supply unit pushes the first fuel from the sub-combustion chamber to the main combustion chamber. Control.
この副室式内燃機関では、空気供給部は、連通路を介して第1燃料を副燃焼室から主燃焼室へ押し出すために、圧縮空気を副燃焼室に供給する。このため、第1燃料の略全部を副燃焼室から主燃焼室へ押し出すことができる。また、制御部は、空気供給部が第1燃料を副燃焼室から主燃焼室へ押し出した後に、燃料供給部が第2燃料を副燃焼室にさらに供給するように、空気供給部及び燃料供給部を制御する。このため、主燃焼室の成層混合気を副燃焼室へ戻さずに、燃料供給部が第2燃料を副燃焼室に供給する量により副燃焼室の新気混合気の濃度を制御することができる。 In this sub-chamber internal combustion engine, the air supply unit supplies compressed air to the sub-combustion chamber in order to push the first fuel from the sub-combustion chamber to the main combustion chamber via the communication path. For this reason, substantially all of the first fuel can be pushed out from the auxiliary combustion chamber to the main combustion chamber. In addition, the control unit may supply the air supply unit and the fuel supply so that the fuel supply unit further supplies the second fuel to the sub-combustion chamber after the air supply unit pushes the first fuel from the sub-combustion chamber to the main combustion chamber. Control part. For this reason, the concentration of the fresh air mixture in the auxiliary combustion chamber can be controlled by the amount that the fuel supply unit supplies the second fuel to the auxiliary combustion chamber without returning the stratified mixture in the main combustion chamber to the auxiliary combustion chamber. it can.
本発明に係る副室式内燃機関では、燃料供給部が第2燃料を副燃焼室に供給する量により副燃焼室の新気混合気の濃度を制御することができる。このため、主燃焼室で成層燃焼が行われるときにも副燃焼室の新気混合気の濃度を好適に制御することができる。 In the sub-chamber internal combustion engine according to the present invention, the concentration of the fresh air mixture in the sub-combustion chamber can be controlled by the amount that the fuel supply unit supplies the second fuel to the sub-combustion chamber. For this reason, even when stratified combustion is performed in the main combustion chamber, the concentration of the fresh air mixture in the auxiliary combustion chamber can be suitably controlled.
<本発明の前提となる副室式内燃機関の構成及び動作>
本発明の前提となる副室式内燃機関1の構成及び動作について、図1〜図4を参照しながら説明する。
<Configuration and Operation of Sub-chamber Internal Combustion Engine as Premise of the Present Invention>
The configuration and operation of the sub-chamber
(副室式内燃機関の概略構成)
図1に、副室式内燃機関1の断面図を示す。
(Schematic configuration of sub-chamber internal combustion engine)
FIG. 1 shows a cross-sectional view of the sub-chamber
副室式内燃機関1は、主として、主燃焼室63、吸排気機構、燃料噴射弁(燃料供給部)27、圧縮空気噴射弁(空気供給部)28、副燃焼室61、点火プラグ29、ピストン3及びECU(制御部)40を備える。
The sub-chamber
主燃焼室63は、シリンダヘッド20,シリンダブロック10およびピストン3に囲まれた室である。シリンダヘッド20には、主燃焼室63に新気空気を供給するための吸気ポート23と、主燃焼室63から既燃ガスを排気ガスとして排出するための排気ポート24とが形成されている。
The
また、吸排気機構として、吸気ポート23の下流には吸気バルブ21が配備されている。一方、排気ポート24の上流には排気バルブ22が配備されている。クランクシャフトの回転に連動して回転する吸気用カム軸21b/排気用カム軸22bに固定された吸気用カム21a/排気用カム22aは、吸気バルブ21/排気バルブ22の上方に配置されており、吸気バルブ21/排気バルブ22を開閉させる。
An
副燃焼室61は、主燃焼室63に隣接して設けられる室であり、副燃焼室壁61cに囲まれている。具体的には、シリンダヘッド20において吸気ポート23と排気ポート24との間に形成された空間に、略円筒形状の副燃焼室壁61cが配置され、副燃焼室61が形成される。また、副燃焼室壁61cの膨出した半球状の底面には、主燃焼室63と副燃焼室61とを連通する連通路61dが形成されている。
The
燃料噴射弁27は、副燃焼室61に燃料を噴射する弁である。燃料噴射弁27は、副燃焼室壁61cを貫通するように設けられている。燃料噴射弁27の先端は、副燃焼室61に突出している。
The
圧縮空気噴射弁28は、副燃焼室61に圧縮空気を噴射する弁である。圧縮空気噴射弁28は、副燃焼室壁61cを貫通するように設けられている。圧縮空気噴射弁28の先端は、シリンダ軸CA近傍に位置しており、副燃焼室61に突出している。
The compressed
点火プラグ29は、副燃焼室61の新気混合気を点火するためのプラグである。点火プラグ29は、副燃焼室壁61cを貫通するように設けられている。点火プラグ29の先端部分29a(点火部)は、副燃焼室61に突出するように設けられている。
The
ピストン3には、その冠面の略中央に、主燃焼室63に成層混合気を形成するためのキャビティ3aが設けられている。キャビティ3aは、シリンダ軸CA垂直断面視の形状が略円形である。キャビティ3aの容積中心は、シリンダ軸CA上にある。
The
ECU40は、燃料噴射弁27、圧縮空気噴射弁28、点火プラグ29などに電気的に接続されている。
The ECU 40 is electrically connected to the
(副室式内燃機関の概略動作)
副室式内燃機関1では、吸気ポート23に新気空気が導入される。そして、吸気行程において、吸気用カム21aにより吸気バルブ21は開状態とされ、新気空気は吸気ポート23から主燃焼室63へ導入される。
(Schematic operation of sub-chamber internal combustion engine)
In the sub-chamber
ここで、後述の均質燃焼モードで制御される場合、燃料噴射弁27には、加圧された燃料が供給される。燃料噴射弁27は、副燃焼室61に第3燃料を噴射量Q3で噴射する。第3燃料は、主燃焼室63に均質混合気を形成するために供給される燃料である。そして、圧縮空気噴射弁28は、副燃焼室61に圧縮空気を圧力P3で噴射することにより、副燃焼室61の第3燃料の一部を副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出す。圧力P3は、主燃焼室63の圧力Pmよりも高い圧力である。これにより、主燃焼室63に新気混合気(均質混合気)が形成される。
Here, when controlled in a homogeneous combustion mode described later, pressurized fuel is supplied to the
圧縮行程においては、主燃焼室63の新気混合気は、主燃焼室63で圧縮される。
In the compression stroke, the fresh air mixture in the
ここで、後述の成層燃焼モードで制御される場合、燃料噴射弁27は、加圧された燃料の供給を受ける。燃料噴射弁27は、副燃焼室61に第1燃料を噴射量Q1で噴射する。第1燃料は、主燃焼室63に成層混合気を形成するために供給される燃料である。そして、圧縮空気噴射弁28は、副燃焼室61に圧縮空気を圧力P1で噴射することにより、副燃焼室61の第1燃料の一部を副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出す。圧力P1は、主燃焼室63の圧力Pmよりも高い圧力である。これにより、主燃焼室63に新気混合気(成層混合気)が形成される。
Here, when controlled in the stratified combustion mode described later, the
そして、主燃焼室63の新気混合気の一部は、連通路61dを介して主燃焼室63から副燃焼室61へ導入される。
A part of the fresh air mixture in the
点火プラグ29により、副燃焼室61の新気混合気は所定のタイミングで点火され燃焼する。副燃焼室61の燃焼ガス(火炎)は、連通路61dを介して主燃焼室63へトーチ状に放射され、主燃焼室63の新気混合気を点火して燃焼させる。
By the
膨張行程では、主燃焼室63の新気混合気が燃焼して発生した燃焼圧力によって、ピストン3が押し下げられる。
In the expansion stroke, the
排気行程では、排気用カム22aにより排気バルブ22が開状態とされ、主燃焼室63で燃焼された既燃ガスが、排気ガスとして排気ポート24へ排出される。
In the exhaust stroke, the exhaust valve 22 is opened by the
ECU40は、燃料噴射弁27、圧縮空気噴射弁28、点火プラグ29などに対して、制御の信号を供給し各種の制御を行う。ECU40は、各種の制御を行うためのロジックを実行する。例えば、ECU40は、所定のロジックを、電気回路的に、ソフト的に又はその両方により実行する。
The
(ECUの詳細構成)
ECU40は、主として、負荷演算部41,燃料噴射制御部42,空気噴射制御部43,点火時期制御部44及び記憶部45を備える。負荷演算部41,燃料噴射制御部42,空気噴射制御部43及び点火時期制御部44は、CPUなどである。記憶部45は、ROM,RAMなどであり、プログラムやマップ情報などを記憶している。
(Detailed configuration of ECU)
The
ECU40は、各種の制御を行うためのロジックを実行するだけでなく、燃料噴射弁27及び圧縮空気噴射弁28を制御するためのロジックを実行する。
The
(ECUの詳細動作)
ECU40には、クランク角センサ(図示せず)で検出されたクランク角信号、水温センサ(図示せず)で検出された冷却水温信号、アクセル開度センサ(図示せず)で検出されたアクセル開度信号などが入力される。負荷演算部41は、これらの信号を受け取る。負荷演算部41は、これらの信号に基づいて、機関負荷を演算する。
(Detailed operation of ECU)
The
燃料噴射制御部42は、機関負荷の情報を負荷演算部41から受け取る。また、燃料噴射制御部42は、記憶部45を参照し、マップ情報を記憶部45から受け取る。燃料噴射制御部42は、機関負荷の情報とマップ情報となどに基づいて、制御モードを決定し、燃料噴射期間制御信号を生成する。そして、制御モードが均質燃焼モードである場合、燃料噴射弁27は、燃料噴射期間制御信号に基づいて、吸気行程において噴射量Q3の第3燃料を副燃焼室61に噴射する。あるいは、制御モードが成層燃焼モードである場合、燃料噴射弁27は、燃料噴射期間制御信号に基づいて、圧縮行程において噴射量Q1の第1燃料を副燃焼室61に噴射する。
The fuel injection control unit 42 receives information on the engine load from the load calculation unit 41. Further, the fuel injection control unit 42 refers to the storage unit 45 and receives map information from the storage unit 45. The fuel injection control unit 42 determines a control mode based on engine load information, map information, and the like, and generates a fuel injection period control signal. When the control mode is the homogeneous combustion mode, the
空気噴射制御部43は、機関負荷の情報を負荷演算部41から受け取る。また、空気噴射制御部43は、記憶部45を参照し、マップ情報を記憶部45から受け取る。空気噴射制御部43は、機関負荷の情報とマップ情報となどに基づいて、制御モードを決定し、空気噴射期間制御信号を生成する。そして、制御モードが均質燃焼モードである場合、圧縮空気噴射弁28は、空気噴射期間制御信号に基づいて、吸気行程において所定の噴射量の圧縮空気を圧力P3で副燃焼室61に噴射する。あるいは、制御モードが成層燃焼モードである場合、圧縮空気噴射弁28は、空気噴射期間制御信号に基づいて、圧縮行程において所定の噴射量の圧縮空気を圧力P1で副燃焼室61に噴射する。
The air injection control unit 43 receives engine load information from the load calculation unit 41. Further, the air injection control unit 43 refers to the storage unit 45 and receives map information from the storage unit 45. The air injection control unit 43 determines a control mode based on the engine load information and map information, and generates an air injection period control signal. When the control mode is the homogeneous combustion mode, the compressed
点火時期制御部44は、機関負荷の情報を負荷演算部41から受け取り、機関負荷の情報などに基づいて、点火時期制御信号を生成する。これにより、点火プラグ29は、点火時期制御信号に基づいて所定のタイミングでスパークを発生させる。
The ignition
(副室式内燃機関における燃料の詳細動作)
副室式内燃機関1における燃料の詳細動作を、図2〜図4を参照して説明する。図2〜図4では、制御モードが成層燃焼モードである場合における燃料の動作が示されている。
(Detailed operation of fuel in sub-chamber internal combustion engine)
The detailed operation of the fuel in the sub-chamber
図2に示すように、圧縮空気噴射弁28は、空気噴射期間制御信号に基づいて、第1燃料F1の一部が副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出されるような噴射量(噴射期間)の圧縮空気を圧力P1で副燃焼室61へ噴射する。そして、燃料噴射弁27は、燃料噴射期間制御信号に基づいて、第1燃料F1を副燃焼室61へ噴射量Q1で噴射する。これにより、副燃焼室61の圧力Psが主燃焼室63の圧力Pmより高くなり(Ps−Pm>0となり)、第1燃料F1の一部は、燃料F2及び燃料F3として、副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出される。
As shown in FIG. 2, the compressed
そして、燃料F2及び燃料F3は、図3に示すように、それぞれ、主燃焼室63の新気空気と混合され、成層混合気M2及び成層混合気M3になる。
Then, as shown in FIG. 3, the fuel F2 and the fuel F3 are mixed with fresh air in the
また、副燃焼室61に残留している第1燃料F1は、副燃焼室61の新気空気と混合される。そして、圧縮空気噴射弁28が圧縮空気の噴射を終わって所定期間経過後には、副燃焼室61の圧力Psが主燃焼室63の圧力Pmと同等になる(Ps−Pm≒0となる)。このとき、連通路61d近傍の成層混合気M2及び成層混合気M3は、ピストン3に押されて、主燃焼室63から連通路61dを介して副燃焼室61へ逆流する。また、連通路61d近傍の成層混合気M2及び成層混合気M3が主燃焼室63から連通路61dを介して副燃焼室61へ逆流することにより、連通路61dに滞留している燃料F2及び燃料F3も、副燃焼室61へ逆流することになる。この結果、副燃焼室61の新気空気と、副燃焼室61に残留している第1燃料F1と、連通路61dに滞留している燃料F2及び燃料F3と、連通路61d近傍の成層混合気M2及び成層混合気M3とが混合して、副燃焼室61の新気混合気M1は形成される。ここで、副燃焼室61へ逆流する成層混合気M2及び成層混合気M3の量は、主燃焼室63の筒内流動の影響により、サイクルごとに変動する傾向がある。このため、副燃焼室61の新気混合気M1の濃度を好適に制御できないことがある。
Further, the
また、燃料F2及び燃料F3のペネトレーションが長くなり、図4に示すように、成層混合気M2a及び成層混合気M3aがキャビティ3aで跳ね返って連通路61dまで到達することがある。このとき、副燃焼室61の圧力Psが主燃焼室63の圧力Pmと同等になると(Ps−Pm≒0となると)、成層混合気M2a及び成層混合気M3aの一部は、ピストン3に押されて、主燃焼室63から連通路61dを介して副燃焼室61へ逆流する。この結果、副燃焼室61の新気混合気M1と、副燃焼室61へ逆流した成層混合気M2a及び成層混合気M3aとが混合して、副燃焼室61の新気混合気M1aになる。ここで、副燃焼室61へ逆流する成層混合気M2a及び成層混合気M3aの量は、主燃焼室63の筒内流動の影響により、サイクルごとに変動する傾向がある。このため、副燃焼室61の新気混合気M1aの濃度を好適に制御できないことがある。
Further, the penetration of the fuel F2 and the fuel F3 becomes long, and as shown in FIG. 4, the stratified mixture M2a and the stratified mixture M3a may bounce off the
なお、吸気圧力Piが低い場合に、燃料F2及び燃料F3のペネトレーションは、吸気圧力Piが高い場合に比べて長くなる傾向にある。ここで、吸気圧力Piは、吸気ポート23から主燃焼室63へ導入される新気空気の圧力である。また、圧縮空気の圧力P1が高い場合に、燃料F2及び燃料F3のペネトレーションは、圧縮空気の圧力P1が低い場合に比べて長くなる傾向がある。
When the intake pressure Pi is low, the penetration of the fuel F2 and the fuel F3 tends to be longer than when the intake pressure Pi is high. Here, the intake pressure Pi is the pressure of fresh air introduced from the
以上のように、副燃焼室61の新気混合気M1,M1aの濃度を好適に制御できないことがあるので、副燃焼室61の新気混合気M1,M1aが点火されて生成される副燃焼室61の燃焼ガス(火炎)は、連通路61dを介して主燃焼室63へトーチ状に放射される際に、主燃焼室63において成層燃焼するのに十分なものとならないことがある。このため、主燃焼室63で成層燃焼を行うことができない傾向がある。
As described above, since the concentration of the fresh air mixture M1, M1a in the
<本発明の実施形態に係る副室式内燃機関の構成及び動作>
本発明の実施形態に係る副室式内燃機関100について、図5〜図12を参照しながら、本発明の前提となる上記の内燃機関1と異なる点を中心に説明する。なお、本発明の前提となる内燃機関1と同様の構成要素は、同じ部材番号で示し説明を省略する。
<Configuration and Operation of Sub-chamber Internal Combustion Engine According to Embodiment of the Present Invention>
A sub-chamber
(副室式内燃機関の概略構成)
図5に、副室式内燃機関100の断面図を示す。
(Schematic configuration of sub-chamber internal combustion engine)
FIG. 5 shows a sectional view of the sub-chamber
副室式内燃機関100は、ECU40の代わりにECU(制御部)140を備える。他の点は、本発明の前提となる副室式内燃機関1と同様である。
The sub-chamber
(副室式内燃機関の概略動作)
圧縮行程において、成層燃焼モードで制御される場合、燃料噴射弁27は、副燃焼室61に第1燃料を噴射量Q101で噴射する。また、成層燃焼モードで制御される場合、圧縮空気噴射弁28は、副燃焼室61に圧縮空気A101を圧力P101で噴射することにより、副燃焼室61の第1燃料の一部を副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出す。ここで、圧力P101は、主燃焼室63の圧力Pmよりも高い圧力である。
(Schematic operation of sub-chamber internal combustion engine)
In the compression stroke, when controlled in the stratified combustion mode, the
また、主燃焼室63の成層混合気の一部が連通路61dを介して主燃焼室63から副燃焼室61へ導入される代わりに、燃料噴射弁27は、第2燃料を副燃焼室61に噴射量Q102でさらに噴射することにより、副燃焼室61に新気混合気を生成させる。ここで、第2燃料は、副燃焼室61で燃焼させるための燃料である。
In addition, instead of a part of the stratified mixture in the
他の点は、本発明の前提となる副室式内燃機関1と同様である。
Other points are the same as those of the sub-chamber
(ECUの詳細構成)
ECU140は、燃料噴射制御部42の代わりに燃料噴射制御部142を備え、空気噴射制御部43の代わりに空気噴射制御部143を備え、記憶部45の代わりに記憶部145を備える。他の点は、本発明の前提となる副室式内燃機関1と同様である。
(Detailed configuration of ECU)
The
(ECUの詳細動作)
燃料噴射制御部142は、機関負荷の情報を負荷演算部41から受け取る。また、燃料噴射制御部142は、記憶部145を参照し、マップ情報を記憶部145から受け取る。燃料噴射制御部142は、機関負荷の情報とマップ情報となどに基づいて、制御モードを決定し、燃料噴射期間制御信号を生成する。そして、制御モードが均質燃焼モードである場合、燃料噴射弁27は、燃料噴射期間制御信号に基づいて、吸気行程において噴射量Q3の第3燃料を副燃焼室61に噴射する。あるいは、制御モードが成層燃焼モードである場合、燃料噴射弁27は、燃料噴射期間制御信号に基づいて、圧縮行程において噴射量Q101の第1燃料を副燃焼室61に噴射し、圧縮行程において噴射量Q102の第2燃料を副燃焼室61に噴射する。
(Detailed operation of ECU)
The fuel injection control unit 142 receives engine load information from the load calculation unit 41. Further, the fuel injection control unit 142 refers to the storage unit 145 and receives map information from the storage unit 145. The fuel injection control unit 142 determines a control mode based on engine load information, map information, and the like, and generates a fuel injection period control signal. When the control mode is the homogeneous combustion mode, the
空気噴射制御部143は、機関負荷の情報を負荷演算部41から受け取る。また、空気噴射制御部143は、記憶部145を参照し、マップ情報を記憶部145から受け取る。空気噴射制御部143は、機関負荷の情報とマップ情報となどに基づいて、制御モードを決定し、空気噴射期間制御信号を生成する。そして、制御モードが均質燃焼モードである場合、圧縮空気噴射弁28は、空気噴射期間制御信号に基づいて、吸気行程において所定の噴射量の圧縮空気A101を圧力P3で副燃焼室61に噴射する。あるいは、制御モードが成層燃焼モードである場合、圧縮空気噴射弁28は、空気噴射期間制御信号に基づいて、圧縮行程において所定の噴射量の圧縮空気A101を圧力P101で副燃焼室61に噴射する。
The air injection control unit 143 receives engine load information from the load calculation unit 41. The air injection control unit 143 refers to the storage unit 145 and receives map information from the storage unit 145. The air injection control unit 143 determines a control mode based on the engine load information and map information, and generates an air injection period control signal. When the control mode is the homogeneous combustion mode, the compressed
他の点は、本発明の前提となる副室式内燃機関1と同様である。
Other points are the same as those of the sub-chamber
(副室式内燃機関の制御)
副室式内燃機関100の制御を、図6を参照して説明する。
(Control of sub-chamber internal combustion engine)
Control of the sub-chamber
図6は、制御モードが成層燃焼モードである場合における副室式内燃機関100の制御を、要求される噴射量Q101が少ない場合と要求される噴射量Q101が多い場合とについて示している。図6において、Psは副燃焼室61の圧力を示し、Pmは主燃焼室63の圧力を示し、Ps−Pm(圧力差)は副燃焼室61と主燃焼室63との圧力差を示す。また、要求される噴射量Q101が少ない場合におけるPs−Pm(圧力差)を一点鎖線で示し、要求される噴射量Q101が多い場合におけるPs−Pm(圧力差)を実線で示している。Ps−Pm(圧力差)は、圧縮行程についてのみ示されている。
FIG. 6 shows the control of the sub-chamber
((要求される噴射量が少ない場合))
要求される噴射量Q101が少ない場合、ECU140の燃料噴射制御部142は、第1燃料の噴射時間をFT1(噴射量Q101に相当)に決め、第2燃料の噴射時間をFT3(噴射量Q102に相当)に決める。そして、ECU140の燃料噴射制御部142は次のように燃料噴射弁27を制御し、ECU140の空気噴射制御部143は次のように圧縮空気噴射弁28を制御する。
((When the required injection amount is small))
When the required injection amount Q101 is small, the fuel injection control unit 142 of the
まず、第1開始時期(CA3)より前の第2開始時期(CA1)において、圧縮空気噴射弁28は、圧縮空気A101を圧力P101で副燃焼室61に噴射し始める。これにより、圧力差(Ps−Pm)は、0から正の値へと増加し始める。
First, at the second start time (CA1) before the first start time (CA3), the compressed
そして、第1開始時期(CA3)において、燃料噴射弁27は、第1燃料を副燃焼室61に噴射し始める。このとき、圧力差(Ps−Pm)が正の値であり、副燃焼室61の圧力(Ps)は、主燃焼室63の圧力(Pm)よりも大きくなっている。これにより、副燃焼室61に噴射された第1燃料は、副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出される。そして、圧力差(Ps−Pm)は、圧縮空気噴射弁28により圧縮空気A101が供給されることによる増加分と、第1燃料が副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出されることによる減少分とが平衡することにより、正の一定値Paで安定するようになる。
Then, at the first start time (CA3), the
第1開始時期(CA3)から噴射時間FT1経過後の第1終了時期(CA4)において、燃料噴射弁27は、第1燃料を副燃焼室61に噴射し終える。このとき、第1燃料が副燃焼室61に残留しており、圧縮空気噴射弁28は、圧縮空気A101を圧力P101で副燃焼室61に噴射し続けている。また、圧力差(Ps−Pm)は、正の一定値Paで安定し続けている。
The
第1終了時期(CA4)から所定時間ΔT経過後の第2終了時期(CA2)において、圧縮空気噴射弁28は、圧縮空気A101を副燃焼室61に噴射し終える。このとき、圧力差(Ps−Pm)は、正の一定値Paから0へと減少し始める。なお、所定時間ΔTは、第1燃料の略全部を副燃焼室61から連通路61d経由で主燃焼室63へ押し出すのに十分な時間として、あらかじめ求められたものである。また、圧縮空気A101の噴射時間は、AT1となっており、第1燃料の噴射時間FT1を含むようになっている。
The compressed
第2終了時期(CA2)より後の第3開始時期(CA5)において、燃料噴射弁27は、第2燃料を副燃焼室61に噴射し始める。そして、第3開始時期(CA5)から噴射時間FT3経過後の第3終了時期(CA6)において、燃料噴射弁27は、第2燃料を副燃焼室61に噴射し終える。このとき、副燃焼室61では、燃料噴射弁27が噴射した第2燃料が新気空気と混合して、新気混合気が形成される。ここで、圧力差(Ps−Pm)は、第2終了時期(CA2)から減衰時間(DTa)経過後に略0になる。すなわち、第2終了時期(CA2)から第3開始時期(CA5)までの時間は、減衰時間(DTa)よりも長く取られている。このため、第2燃料が副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ漏れにくい状態(Ps−Pm≒0の状態)において、燃料噴射弁27は、第2燃料を副燃焼室61に噴射する。また、新気混合気が形成されるための十分な時間(CA6〜CA9)が確保されており、副燃焼室61の新気混合気の濃度は、噴射時間FT3(噴射量Q102に相当)により制御されるようになっている。このため、副燃焼室61の新気混合気の濃度は、サイクルごとに変動することが低減され、好適に制御される。
At the third start time (CA5) after the second end time (CA2), the
第3開始時期(CA5)より後のタイミング(CA9)において、点火プラグ29の先端部分29aは、副燃焼室61の新気混合気を点火する。
At a timing (CA9) after the third start timing (CA5), the
((要求される噴射量が多い場合))
要求される噴射量Q101が多い場合、ECU140の燃料噴射制御部142は、第1燃料の噴射時間をFT2(噴射量Q101に相当)に決め、第2燃料の噴射時間をFT3(噴射量Q102に相当)に決める。そして、ECU140の燃料噴射制御部142は次のように燃料噴射弁27を制御し、ECU140の空気噴射制御部143は次のように圧縮空気噴射弁28を制御する。
((When the required injection amount is large))
When the required injection amount Q101 is large, the fuel injection control unit 142 of the
まず、第1開始時期(CA8)より前の第2開始時期(CA7)において、圧縮空気噴射弁28は、圧縮空気A101を圧力P101で副燃焼室61に噴射し始める。これにより、圧力差(Ps−Pm)は、0から正の値へと増加し始める。
First, at the second start time (CA7) before the first start time (CA8), the compressed
そして、第1開始時期(CA8)において、燃料噴射弁27は、第1燃料を副燃焼室61に噴射し始める。このとき、圧力差(Ps−Pm)が正の値であり、副燃焼室61の圧力(Ps)は、主燃焼室63の圧力(Pm)よりも大きくなっている。これにより、副燃焼室61に噴射された第1燃料は、副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出される。そして、圧力差(Ps−Pm)は、圧縮空気噴射弁28により圧縮空気A101が供給されることによる増加分と、第1燃料が副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出されることによる減少分とが平衡することにより、正の一定値Paで安定するようになる。
Then, at the first start time (CA8), the
第1開始時期(CA8)から噴射時間FT2経過後の第1終了時期(CA4)において、燃料噴射弁27は、第1燃料を副燃焼室61に噴射し終える。このとき、第1燃料が副燃焼室61に残留しており、圧縮空気噴射弁28は、圧縮空気A101を圧力P101で副燃焼室61に噴射し続けている。また、圧力差(Ps−Pm)は、正の一定値Paで安定し続けている。
The
第1終了時期(CA4)から所定時間ΔT経過後の第2終了時期(CA2)において、圧縮空気噴射弁28は、圧縮空気A101を副燃焼室61に噴射し終える。このとき、圧力差(Ps−Pm)は、正の一定値Paから0へと減少し始める。なお、所定時間ΔTは、第1燃料の略全部を副燃焼室61から連通路61d経由で主燃焼室63へ押し出すのに十分な時間として、あらかじめ求められたものである。また、圧縮空気A101の噴射時間は、AT2となっており、第1燃料の噴射時間FT2を含むようになっている。
The compressed
第2終了時期(CA2)より後の第3開始時期(CA5)において、燃料噴射弁27は、第2燃料を副燃焼室61に噴射し始める。そして、第3開始時期(CA5)から噴射時間FT3経過後の第3終了時期(CA6)において、燃料噴射弁27は、第2燃料を副燃焼室61に噴射し終える。このとき、副燃焼室61では、燃料噴射弁27が噴射した第2燃料が新気空気と混合して、新気混合気が形成される。ここで、圧力差(Ps−Pm)は、第2終了時期(CA2)から減衰時間(DTa)経過後に略0になる。すなわち、第2終了時期(CA2)から第3開始時期(CA5)までの時間は、減衰時間(DTa)よりも長く取られている。このため、第2燃料が副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ漏れにくい状態(Ps−Pm≒0の状態)において、燃料噴射弁27は、第2燃料を副燃焼室61に噴射する。また、新気混合気が形成されるための十分な時間(CA5〜CA9)が確保されており、副燃焼室61の新気混合気の濃度は、噴射時間FT3(噴射量Q102に相当)により制御されるようになっている。このため、副燃焼室61の新気混合気の濃度は、サイクルごとに変動することが低減され、好適に制御される。
At the third start time (CA5) after the second end time (CA2), the
第3開始時期(CA5)より後のタイミング(CA9)において、点火プラグ29の先端部分29aは、副燃焼室61の新気混合気を点火する。
At a timing (CA9) after the third start timing (CA5), the
ここで、要求される噴射量Q101が少ない場合と比較すると、燃料噴射弁27が噴射し終える第1終了時期(CA4)が同じであり、圧縮空気噴射弁28が圧縮空気A101を副燃焼室61に噴射し終える第2終了時期(CA2)も同じである。一方、燃料噴射弁27が噴射し始める第2開始時期(CA7)は、要求される噴射量Q101が少ない場合の第2開始時期(CA1)よりも進角している。これにより、燃料噴射弁27は、要求される噴射量Q101に応じて第1燃料を噴射することになる。また、圧縮空気噴射弁28が圧縮空気A101を副燃焼室61に噴射し始める第1開始時期(CA8)も、要求される噴射量Q101が少ない場合の第1開始時期(CA3)より進角している。すなわち、所定時間ΔTが確保されており、圧縮空気噴射弁28の噴射時間AT1,AT2が燃料噴射弁27の噴射時間FT1,FT2を含むようになっているので、要求される燃料噴射量によらずに、第1燃料が副燃焼室61に残ることは防がれる。
Here, compared with the case where the required injection amount Q101 is small, the first end timing (CA4) at which the
(副室式内燃機関における燃料の詳細動作)
副室式内燃機関100における燃料の詳細動作を、図7〜図12を参照して説明する。図7〜図12では、制御モードが成層燃焼モードである場合における燃料の動作が示されている。
(Detailed operation of fuel in sub-chamber internal combustion engine)
The detailed operation of the fuel in the sub-chamber
図7に示すように、圧縮空気噴射弁28は、空気噴射期間制御信号に基づいて、第1燃料F101の略全部が副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出されるような噴射量(噴射期間AT1,AT2)の圧縮空気A101を圧力P101で副燃焼室61へ噴射し始める。そして、燃料噴射弁27は、燃料噴射期間制御信号に基づいて、第1燃料F101を副燃焼室61へ噴射量Q101で噴射する。これにより、副燃焼室61の圧力Psが主燃焼室63の圧力Pmより高くなり(Ps−Pm>0となり)、第1燃料F101は、図8に示すように、燃料F102及び燃料F103として、副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出される。
As shown in FIG. 7, the compressed
そして、燃料噴射弁27が第1燃料F101を噴射し終えてから所定時間(ΔT)経過後まで、圧縮空気噴射弁28は、圧縮空気A101を圧力P101で副燃焼室61へ噴射し続ける。これにより、第1燃料F101は、図9に示すように、その略全部が副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出されて、燃料F102及び燃料F103となる。
The compressed
その燃料F102及び燃料F103は、図10に示すように、それぞれ、主燃焼室63の新気空気と混合され、成層混合気M102及び成層混合気M103になる。そして、圧縮空気噴射弁28が圧縮空気A101の噴射を終わって減衰時間(DTa)経過後には、副燃焼室61の圧力Psが主燃焼室63の圧力Pmと同等になる(Ps−Pm≒0となる)。このとき、第1燃料F101の略全部が副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出されているので、成層混合気M102及び成層混合気M103が連通路61d近傍に存在することが低減され、燃料F102及び燃料F103が連通路61dに滞留することが低減されている。一方、第2燃料F104が副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ漏れにくい状態(Ps−Pm≒0の状態)において、燃料噴射弁27は、第2燃料F104を副燃焼室61に噴射量Q102で噴射する。この結果、図11に示すように、副燃焼室61の新気空気と、燃料噴射弁27が副燃焼室61に噴射した第2燃料F104とが混合して、副燃焼室61の新気混合気M104になる。ここで、燃料噴射弁27が副燃焼室61に噴射した第2燃料F104の噴射量Q102は、主燃焼室63の筒内流動の影響を受けにくく、サイクルごとに変動しにくい。このため、副燃焼室61の新気混合気M104の濃度は、好適に制御される。
As shown in FIG. 10, the fuel F102 and the fuel F103 are mixed with fresh air in the
また、燃料F102及び燃料F103のペネトレーションが適度な長さであり(図9参照)、図11に示すように、成層混合気M102及び成層混合気M103がキャビティ3aで跳ね返っても連通路61d近傍まで到達していない。このため、副燃焼室61の圧力Psが主燃焼室63の圧力Pmと同等になっても(Ps−Pm≒0となっても)、成層混合気M102及び成層混合気M103は、主燃焼室63から連通路61dを介して副燃焼室61へ逆流することが低減されている。この結果、副燃焼室61の新気混合気M104は、成層混合気M102及び成層混合気M103の影響を受けにくくなっている。このため、副燃焼室61の新気混合気M104の濃度は、サイクルごとに変動しにくく、好適に制御される。
Further, the penetration of the fuel F102 and the fuel F103 has an appropriate length (see FIG. 9), and as shown in FIG. 11, even if the stratified mixture M102 and the stratified mixture M103 bounce back in the
なお、吸気圧力Piや圧縮空気A101の圧力P101は、燃料F102及び燃料F103のペネトレーションが適度な長さになるように調整されている。 Note that the intake pressure Pi and the pressure P101 of the compressed air A101 are adjusted so that the penetrations of the fuel F102 and the fuel F103 have an appropriate length.
以上のように、副燃焼室61の新気混合気M104の濃度が好適に制御されるので、副燃焼室61の新気混合気M104が点火されて生成される副燃焼室61の燃焼ガス(火炎)B104は、図12に示すように、火炎B105及び火炎B106として、連通路61dを介して主燃焼室63へトーチ状に放射される際に、主燃焼室63において成層燃焼するのに十分なものとなる。このため、主燃焼室63で成層燃焼を行うことが容易になる。また、主燃焼室63では、火炎B105及び火炎B106が放射される領域において、成層混合気M102及び成層混合気M103が形成されているので、容易に成層燃焼が行われることになる。
As described above, since the concentration of the fresh air mixture M104 in the
(副室式内燃機関の特徴)
(1)
ここでは、圧縮空気噴射弁28は、連通路61dを介して第1燃料F101を副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出すために、圧縮空気A101を副燃焼室61に供給する。このため、第1燃料F101の略全部が副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出される。また、ECU140は、圧縮空気噴射弁28が第1燃料F101を副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出した後に、燃料噴射弁27が第2燃料F104を副燃焼室61にさらに供給するように、圧縮空気噴射弁28及び燃料噴射弁27を制御する。このため、主燃焼室63の成層混合気M102及び成層混合気M103を副燃焼室61へ戻さずに、燃料噴射弁27が第2燃料F104を副燃焼室61に供給する噴射量Q102により、副燃焼室61の新気混合気の濃度は制御される。
(Characteristics of sub-chamber internal combustion engine)
(1)
Here, the compressed
このように、燃料噴射弁27が第2燃料F104を副燃焼室61に供給する噴射量Q102により副燃焼室61の新気混合気の濃度は制御される。このため、主燃焼室63で成層燃焼が行われるときにも副燃焼室61の新気混合気の濃度は好適に制御される。
In this way, the concentration of the fresh air mixture in the
(2)
ここでは、燃料噴射弁27が第2燃料F104を副燃焼室61に供給する噴射量Q102により、副燃焼室61の新気混合気の濃度は制御される。そして、点火プラグ29は、第2燃料F104により副燃焼室61に形成された新気混合気を点火する。
(2)
Here, the concentration of the fresh air mixture in the
このように、副燃焼室61の新気混合気の濃度が好適に制御された状態で、副燃焼室61の新気混合気は点火される。これにより、副燃焼室61の新気混合気M104が点火されて生成される副燃焼室61の燃焼ガス(火炎)B104は、火炎B105及び火炎B106として、連通路61dを介して主燃焼室63へトーチ状に放射される際に、主燃焼室63において成層燃焼するのに十分なものとなる。このため、主燃焼室63で成層燃焼を行うことが容易になる。
In this manner, the fresh air mixture in the
(3)
ここでは、ECU140は、第1終了時期(CA4)よりも第2終了時期(CA2)を遅角させる。ここで、第1終了時期(CA4)は、燃料噴射弁27が第1燃料F101を副燃焼室61に噴射し終えるタイミングである。第2終了時期(CA2)は、圧縮空気噴射弁28が圧縮空気A101を副燃焼室61に噴射し終えるタイミングである。
(3)
Here, the
具体的には、第2終了時期(CA2)は、第1終了時期(CA4)から所定時間ΔT経過後のタイミングとなる。ここで、所定時間ΔTは、第1燃料F101の略全部を副燃焼室61から連通路61d経由で主燃焼室63へ押し出すのに十分な時間として、あらかじめ求められたものである。
Specifically, the second end time (CA2) is a timing after a predetermined time ΔT has elapsed from the first end time (CA4). Here, the predetermined time ΔT is obtained in advance as a time sufficient to push out substantially all of the first fuel F101 from the
このように、第1燃料F101の略全部を副燃焼室61から連通路61d経由で主燃焼室63へ押し出すのに十分な時間が確保されているので、第1燃料F101が副燃焼室61に残留することが防がれている。このため、副燃焼室61の新気混合気の濃度は好適に制御しやすくなっている。
In this way, sufficient time is secured to push substantially all of the first fuel F101 from the
(4)
ここでは、ECU140は、第2終了時期(CA2)よりも第3開始時期(CA5)を遅角させる。ここで、第3開始時期(CA5)は、燃料噴射弁27が第2燃料F104を副燃焼室61に噴射し始めるタイミングである。
(4)
Here, the
具体的には、第3開始時期(CA5)は、第2終了時期(CA2)から減衰時間(DTa)以上経過したタイミングである。ここで、減衰時間(DTa)は、圧力差(Ps−Pm)がPaから略0まで減衰するのに要する時間である。 Specifically, the third start time (CA5) is the time when the decay time (DTa) or more has elapsed from the second end time (CA2). Here, the decay time (DTa) is the time required for the pressure difference (Ps−Pm) to decay from Pa to substantially zero.
このように、第2燃料F104が副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ漏れにくい状態(Ps−Pm≒0の状態)になるのに十分な時間が確保されているので、燃料噴射弁27が副燃焼室61に噴射する第2燃料F104は、副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63に流出しにくくなっている。このため、副燃焼室61の新気混合気の濃度は好適に制御しやすくなっている。
Thus, sufficient time is secured for the second fuel F104 to be in a state in which it is difficult for the second fuel F104 to leak from the
(5)
ここでは、ECU140は、第1燃料F101の噴射量Q101が多い場合に、第1燃料F101の噴射量Q101が少ない場合に比べて、第1開始時期(CA3,CA8)を進角させる。これにより、燃料噴射弁27は、要求される噴射量Q101に応じて第1燃料を噴射することになる。一方、ECU140は、第1燃料F101の噴射量Q101が多い場合に、第1燃料F101の噴射量Q101が少ない場合に比べて、第1終了時期(CA4)を変えない。
(5)
Here, the
このように、要求される噴射量Q101に応じて第1開始時期(CA3,CA8)を変えて、第1終了時期(CA4)を変えないように、ECU140が制御している。このため、第1終了時期(CA4)から第2終了時期(CA2)までの期間を所定時間ΔTとすることが容易になっている。この結果、要求される噴射量Q101によらずに、第1燃料F101が副燃焼室61に残ることは防がれる。
As described above, the
(6)
ここでは、圧縮空気噴射弁28は、副燃焼室61に圧縮空気A101を圧力P101で噴射する。ここで、圧力P101は、主燃焼室63の圧力Pmよりも高い圧力である。このため、副燃焼室61の圧力Psは、主燃焼室63の圧力Pmよりも高くなる。
(6)
Here, the compressed
このように、圧縮空気噴射弁28が噴射する圧縮空気A101により副燃焼室61の圧力Psが主燃焼室63の圧力Pmよりも高くなるので、第1燃料F101の略全部が副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出される。また、第1燃料F101を副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出すことは、所望の期間(CA1〜CA2,CA7〜CA2)に行われる。
Thus, since the pressure Ps of the
(7)
ここでは、圧縮空気噴射弁28は、圧縮行程において、連通路61dを介して第1燃料F101を副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出すために、圧縮空気A101を副燃焼室61に供給する。このため、第1燃料F101の略全部が副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出されることが圧縮行程において行われるので、主燃焼室63には成層混合気が容易に形成される。また、ECU140は、圧縮空気噴射弁28が第1燃料F101を副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出した後であって、点火プラグ29の先端部分29aが点火する前に、第2燃料F104を副燃焼室61にさらに供給するように、燃料噴射弁27を制御する。このため、主燃焼室63の成層混合気M102及び成層混合気M103を副燃焼室61へ戻さずに、燃料噴射弁27が第2燃料F104を副燃焼室61に供給する噴射量Q102により、副燃焼室61の新気混合気の濃度は制御される。
(7)
Here, the compressed
このように、主燃焼室63に成層混合気M102及び成層混合気M103が形成され、燃料噴射弁27が第2燃料F104を副燃焼室61に供給する噴射量Q102により副燃焼室61の新気混合気の濃度は制御される。このため、主燃焼室63で成層燃焼が行われるときに副燃焼室61の新気混合気の濃度は好適に制御される。
Thus, the stratified mixture M102 and the stratified mixture M103 are formed in the
(実施形態の変形例)
(A)制御モードが成層燃焼モードである場合には、第1燃料F101が副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出される期間(CA1〜CA2,CA7〜CA2)は、火炎B105及び火炎B106が放射されるタイミング(CA9直後のタイミング)より前であって圧縮行程後半であることが好ましい。なぜなら、火炎B105及び火炎B106が放射されるタイミング(CA9直後のタイミング)と押し出される期間(CA1〜CA2,CA7〜CA2)とを近くした方が主燃焼室63において新気混合気が成層化された状態で点火されやすいからである。ただし、第2終了時期(CA2)から第3開始時期(CA5)までの期間は、減衰期間(DTa)以上確保されている必要がある。また、第3終了時期(CA6)から点火タイミング(CA9)までの期間は、副燃焼室61に新気混合気が形成されるのに十分な期間以上確保されている必要がある。
(Modification of the embodiment)
(A) When the control mode is the stratified combustion mode, the period during which the first fuel F101 is pushed out from the
成層混合気M102及び成層混合気M103の局所的な空燃比は、理論空燃比よりリーンであっても良い。なぜなら、主燃焼室63では、火炎B105及び火炎B106により成層混合気M102及び成層混合気M103が点火されるので、スパークにより成層混合気M102及び成層混合気M103が点火される場合に比べて、リーンな空燃比で点火されやすいからである。
The local air-fuel ratio of the stratified mixture M102 and the stratified mixture M103 may be leaner than the stoichiometric air-fuel ratio. This is because, in the
(B)ECU140は、吸気圧力Piが低い場合に、第1開始時期(CA3)と第2開始時期(CA1)とを、吸気圧力Piが高い場合に比べて遅角させてもよい。
(B) When the intake pressure Pi is low, the
すなわち、吸気圧力Piが低い場合に、吸気圧力Piが高い場合に比べて、主燃焼室63における新気空気の密度が低くなる傾向がある。このため、吸気圧力Piが低い場合に、第1燃料が副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出される際のペネトレーションが、吸気圧力Piが高い場合に比べて長くなる傾向がある。
That is, when the intake pressure Pi is low, the density of fresh air in the
この場合でも、図13に示すように、ECU140は、吸気圧力Piが低い場合の第1開始時期(CA11)と第2開始時期(CA10)とを、吸気圧力Piが高い場合の第1開始時期(CA3)と第2開始時期(CA1)とに比べて遅角させる。ここで、要求される噴射量Q101が変わらないので、吸気圧力Piが低い場合の第1燃料の噴射期間FT3は、吸気圧力Piが高い場合の第1燃料の噴射期間FT1と略同じ長さである。このため、ECU140は、また、吸気圧力Piが低い場合の第1終了時期(CA12)と第2終了時期(CA13)とを、吸気圧力Piが高い場合の第1終了時期(CA4)と第2終了時期(CA2)とに比べて同様に遅角させる。
Even in this case, as shown in FIG. 13, the
以上より、第1燃料が副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出される時期が遅れるので、主燃焼室63へ押し出された第1燃料がキャビティ3aで反射して連通路61dへ到達する時期も遅れる。このため、主燃焼室63の成層混合気が副燃焼室61へ戻されることが抑制される。
As described above, since the timing at which the first fuel is pushed out from the
なお、図13において、吸気圧力Piが高い場合におけるPs−Pm(圧力差)を一点鎖線で示し、吸気圧力Piが低い場合におけるPs−Pm(圧力差)を実線で示している。Ps−Pm(圧力差)は、圧縮行程についてのみ示されている。また、第2終了時期(CA13)から第3開始時期(CA5)までの期間は、吸気圧力Piが低い場合の減衰時間(DTc)よりも長くなっている。吸気圧力Piが低い場合における圧縮空気A101の噴射時間は、AT3となっており、第1燃料の噴射時間FT3を含むようになっている。 In FIG. 13, Ps−Pm (pressure difference) when the intake pressure Pi is high is indicated by a one-dot chain line, and Ps−Pm (pressure difference) when the intake pressure Pi is low is indicated by a solid line. Ps-Pm (pressure difference) is shown only for the compression stroke. Further, the period from the second end time (CA13) to the third start time (CA5) is longer than the decay time (DTc) when the intake pressure Pi is low. The injection time of the compressed air A101 when the intake pressure Pi is low is AT3, and includes the injection time FT3 of the first fuel.
(C)ECU140は、圧縮空気A101の圧力P101が高い場合に、第1開始時期(CA3)と第2開始時期(CA1)とを、圧縮空気A101の圧力P101が低い場合に比べて遅角させてもよい。
(C) The
すなわち、圧力差(Ps−Pm)は、圧縮空気A101の圧力P101が高い場合(圧力差Pb)に、圧縮空気A101の圧力P101が低い場合(圧力差Pa)に比べて、大きくなる(Pb>Paとなる)傾向がある。このため、圧縮空気A101の圧力P101が高い場合に、第1燃料が副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出される際のペネトレーションが、圧縮空気A101の圧力P101が低い場合に比べて長くなる傾向がある。
That is, the pressure difference (Ps−Pm) becomes larger when the pressure P101 of the compressed air A101 is high (pressure difference Pb) than when the pressure P101 of the compressed air A101 is low (pressure difference Pa) (Pb> Tends to be Pa). For this reason, when the pressure P101 of the compressed air A101 is high, the penetration when the first fuel is pushed out from the
この場合でも、図14に示すように、ECU140は、圧縮空気A101の圧力P101が高い場合の第1開始時期(CA19)と第2開始時期(CA18)とを、圧縮空気A101の圧力P101が低い場合の第1開始時期(CA3)と第2開始時期(CA1)とに比べて遅角させる。ここで、要求される噴射量Q101が変わらないので、圧縮空気A101の圧力P101が高い場合の第1燃料の噴射期間FT5は、圧縮空気A101の圧力P101が低い場合の第1燃料の噴射期間FT1と略同じ長さである。このため、ECU140は、また、圧縮空気A101の圧力P101が高い場合の第1終了時期(CA20)と第2終了時期(CA21)とを、圧縮空気A101の圧力P101が低い場合の第1終了時期(CA4)と第2終了時期(CA2)とに比べて同様に遅角させる。
Even in this case, as shown in FIG. 14, the
以上より、第1燃料が副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出される時期が遅れるので、主燃焼室63へ押し出された第1燃料がキャビティ3aで反射して連通路61dへ到達する時期も遅れる。このため、主燃焼室63の成層混合気が副燃焼室61へ戻されることが抑制される。
As described above, since the timing at which the first fuel is pushed out from the
なお、図14において、圧縮空気A101の圧力P101が低い場合におけるPs−Pm(圧力差)を一点鎖線で示し、圧縮空気A101の圧力P101が高い場合におけるPs−Pm(圧力差)を実線で示している。Ps−Pm(圧力差)は、圧縮行程についてのみ示されている。また、圧縮空気A101の圧力P101が高い場合の減衰時間(DTb)は、圧縮空気A101の圧力P101が低い場合の減衰時間(DTa)よりも長くなっている。しかし、圧縮空気A101の圧力P101が高い場合であっても、第2終了時期(CA21)から第3開始時期(CA5)までの期間は、圧縮空気A101の圧力P101が高い場合の減衰時間(DTb)よりも長くなっている。圧縮空気A101の圧力P101が高い場合における圧縮空気A101の噴射時間は、AT5となっており、第1燃料の噴射時間FT5を含むようになっている。 In FIG. 14, Ps−Pm (pressure difference) when the pressure P101 of the compressed air A101 is low is indicated by a one-dot chain line, and Ps−Pm (pressure difference) when the pressure P101 of the compressed air A101 is high is indicated by a solid line. ing. Ps-Pm (pressure difference) is shown only for the compression stroke. Further, the decay time (DTb) when the pressure P101 of the compressed air A101 is high is longer than the decay time (DTa) when the pressure P101 of the compressed air A101 is low. However, even when the pressure P101 of the compressed air A101 is high, the period from the second end time (CA21) to the third start time (CA5) is the decay time (DTb) when the pressure P101 of the compressed air A101 is high. ) Is longer than When the pressure P101 of the compressed air A101 is high, the injection time of the compressed air A101 is AT5, and includes the injection time FT5 of the first fuel.
(D)ECU140は、冷機時における圧縮空気A101の圧力P101が暖機時における圧縮空気A101の圧力P101に比べて高くなるように、圧縮空気噴射弁28を制御してもよい。
(D) The
すなわち、冷機時には、暖機時と比べて、第1燃料が気化しにくい。このため、冷機時には、暖機時と比べて、副燃焼室61の壁面61a(図5参照)に第1燃料が付着して、第1燃料が副燃焼室61に残留する傾向がある。
That is, the first fuel is less likely to vaporize when cold, compared to when warm. For this reason, the first fuel tends to adhere to the
この場合でも、ECU140は、冷機時に、暖機時と比べて、圧縮空気A101の圧力P101が高くなるように、圧縮空気噴射弁28を制御する。このため、第1燃料が気化しにくい冷機時に、第1燃料が副燃焼室61から連通路61dを介して主燃焼室63へ押し出される流れは強くなる。この結果、第1燃料が気化しにくい冷機時において、第1燃料の気化が促進されるので、第1燃料が副燃焼室61の壁面61aに付着することは低減される。
Even in this case, the
また、ECU140は、冷機時に、第1開始時期(CA3,CA15)と第2開始時期(CA1,CA14)とを、暖機時と比べて遅角させてもよい。
Further, the
すなわち、圧力差(Ps−Pm)は、冷機時(圧力差Pb)に、暖機時(圧力差Pa)と比べて、大きくなる(Pb>Paとなる)傾向がある。このため、冷機時に、第1燃料が副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出される際のペネトレーションが、暖機時と比べて長くなる傾向がある。
That is, the pressure difference (Ps−Pm) tends to become larger (Pb> Pa) when cold (pressure difference Pb) than when warm (pressure difference Pa). For this reason, the penetration when the first fuel is pushed out from the
この場合でも、図15に示すように、ECU140は、冷機時の第1開始時期(CA15)と第2開始時期(CA14)とを、暖機時の第1開始時期(CA3)と第2開始時期(CA1)とに比べて遅角させる。ここで、要求される噴射量Q101が変わらないので、冷機時の第1燃料の噴射期間FT4は、暖機時の第1燃料の噴射期間FT1と略同じ長さである。このため、ECU140は、また、冷機時の第1終了時期(CA16)と第2終了時期(CA17)とを、暖機時の第1終了時期(CA4)と第2終了時期(CA2)とに比べて同様に遅角させる。
Even in this case, as shown in FIG. 15, the
以上より、第1燃料が副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出される時期が遅れるので、主燃焼室63へ押し出された第1燃料がキャビティ3aで反射して連通路61dへ到達する時期も遅れる。このため、主燃焼室63の成層混合気が副燃焼室61へ戻されることが抑制される。
As described above, since the timing at which the first fuel is pushed out from the
なお、図15において、暖機時におけるPs−Pm(圧力差)を一点鎖線で示し、冷機時におけるPs−Pm(圧力差)を実線で示している。Ps−Pm(圧力差)は、圧縮行程についてのみ示されている。また、冷機時の減衰時間(DTb)は、暖機時の減衰時間(DTa)よりも長くなっている。しかし、冷機時であっても、第2終了時期(CA17)から第3開始時期(CA5)までの期間は、減衰時間(DTb)よりも長くなっている。冷機時における圧縮空気A101の噴射時間は、AT4となっており、第1燃料の噴射時間FT4を含むようになっている。 In FIG. 15, Ps−Pm (pressure difference) at the time of warming is indicated by a one-dot chain line, and Ps−Pm (pressure difference) at the time of cooling is indicated by a solid line. Ps-Pm (pressure difference) is shown only for the compression stroke. Further, the decay time (DTb) at the time of cooling is longer than the decay time (DTa) at the time of warming up. However, even during cold, the period from the second end time (CA17) to the third start time (CA5) is longer than the decay time (DTb). The injection time of the compressed air A101 at the time of cold is AT4, and includes the injection time FT4 of the first fuel.
(E)ECU140は、成層燃焼が行われる運転状態における高負荷状態のとき、圧縮空気噴射弁28が第1燃料を副燃焼室61から主燃焼室63へ押し出した後に、主燃焼室63の成層混合気の一部が連通路61dを介して副燃焼室61へ流入するように、圧縮空気噴射弁28及び燃料噴射弁27を制御してもよい。
(E) The
すなわち、ECU140は、成層燃焼が行われる運転状態における高負荷状態のとき、圧縮空気A101の圧力P101が高くなるように圧縮空気噴射弁28を制御し、第2燃料を副燃焼室61へ供給しないように燃料噴射弁27を制御する。これにより、副燃焼室61に供給された第1燃料は、連通路61dを介して主燃焼室63へ勢いよく押し出され、キャビティ3aで反射されて連通路61d近傍に戻ってくる。そして、主燃焼室63の成層混合気がピストン3に押されることにより、連通路61d近傍の成層混合気は、連通路61dを介して副燃焼室61へ導入されて、副燃焼室61の新気混合気となる。副燃焼室61の新気混合気は、点火プラグ29により所定のタイミングで点火され燃焼する。副燃焼室61の燃焼ガス(火炎)は、連通路61dを介して主燃焼室63へトーチ状に放射され、主燃焼室63の成層混合気を燃焼させる。
That is, the
ここで、成層燃焼が行われる運転状態における高負荷状態のときには、主燃焼室63で成層燃焼が容易に行われる傾向がある。このため、この高負荷状態では、副燃焼室61の新気混合気の濃度が好適に制御されていなくても、主燃焼室63において成層燃焼が行われやすい。すなわち、運転状態に応じて、第2燃料を副燃焼室61にさらに供給せずに、副燃焼室61における燃焼を行わせ、主燃焼室63で成層混合気を燃焼させることができるようになっている。
Here, stratified combustion tends to be easily performed in the
本発明に係る副室式内燃機関は、主燃焼室で成層燃焼を行うことができ、副燃焼室の新気混合気の濃度を好適に制御することができるという効果を有し、副室式内燃機関等として有用である。 The sub-chamber internal combustion engine according to the present invention can perform stratified combustion in the main combustion chamber, and has an effect that the concentration of the fresh air mixture in the sub-combustion chamber can be suitably controlled. Useful as an internal combustion engine or the like.
1,100 副室式内燃機関
27 燃料噴射弁(燃料供給部)
28 圧縮空気噴射弁(空気供給部)
29 点火プラグ
29a 先端部分(点火部)
40,140 ECU(制御部)
61 副燃焼室
61d 連通路
63 主燃焼室
1,100 Sub-chamber
28 Compressed air injection valve (air supply part)
29
40,140 ECU (control unit)
61
Claims (11)
前記主燃焼室に隣接する副燃焼室と、
前記主燃焼室と前記副燃焼室とを連通する連通路と、
前記主燃焼室に成層混合気を形成するための燃料である第1燃料と、前記副燃焼室で燃焼させるための燃料である第2燃料とを、前記副燃焼室に供給する燃料供給部と、
前記連通路を介して前記第1燃料を前記副燃焼室から前記主燃焼室へ押し出すために、圧縮空気を前記副燃焼室に供給する空気供給部と、
前記空気供給部が前記第1燃料を前記副燃焼室から前記主燃焼室へ押し出した後に、前記燃料供給部が前記第2燃料を前記副燃焼室にさらに供給するように、前記空気供給部及び前記燃料供給部を制御する制御部と、
を備えた、
副室式内燃機関。 A main combustion chamber;
A secondary combustion chamber adjacent to the main combustion chamber;
A communication passage communicating the main combustion chamber and the sub-combustion chamber;
A fuel supply section for supplying a first fuel, which is a fuel for forming a stratified mixture in the main combustion chamber, and a second fuel, which is a fuel for burning in the subcombustion chamber, to the subcombustion chamber; ,
An air supply section for supplying compressed air to the sub-combustion chamber to push the first fuel from the sub-combustion chamber to the main combustion chamber via the communication path;
After the air supply unit pushes the first fuel from the sub-combustion chamber to the main combustion chamber, the air supply unit and the air supply unit further supply the second fuel to the sub-combustion chamber. A control unit for controlling the fuel supply unit;
With
Sub-chamber internal combustion engine.
請求項1に記載の副室式内燃機関。 An ignition unit for igniting a fresh air mixture formed in the auxiliary combustion chamber by the second fuel;
The sub-chamber internal combustion engine according to claim 1.
請求項1又は2に記載の副室式内燃機関。 The control unit finishes supplying the compressed air to the sub-combustion chamber from a first end timing when the fuel supply unit finishes supplying the first fuel to the sub-combustion chamber. Delay the second end time, which is the time,
The sub-chamber internal combustion engine according to claim 1 or 2.
請求項3に記載の副室式内燃機関。 The control unit retards a third start time, which is a time when the fuel supply unit starts supplying the second fuel to the sub-combustion chamber, relative to the second end time;
The sub-chamber internal combustion engine according to claim 3.
請求項1から4のいずれか1項に記載の副室式内燃機関。 The control unit sets a first start time, which is a time when the fuel supply unit starts supplying the first fuel to the sub-combustion chamber, when the injection amount of the first fuel is large. Advancing compared to the case where the amount is small,
The sub-chamber internal combustion engine according to any one of claims 1 to 4.
請求項1から5のいずれか1項に記載の副室式内燃機関。 The control unit includes a first start time when the fuel supply unit starts supplying the first fuel to the sub-combustion chamber, and a time when the air supply unit starts supplying compressed air to the sub-combustion chamber. The second start timing is delayed when the intake pressure, which is the pressure of fresh air sucked into the main combustion chamber, is low compared to when the intake pressure is high,
The sub-chamber internal combustion engine according to any one of claims 1 to 5.
請求項1から6のいずれか1項に記載の副室式内燃機関。 The air supply unit supplies the compressed air having a pressure higher than the pressure of the main combustion chamber to the sub-combustion chamber.
The sub-chamber internal combustion engine according to any one of claims 1 to 6.
請求項7に記載の副室式内燃機関。 The control unit includes a first start time when the fuel supply unit starts supplying the first fuel to the sub-combustion chamber, and a time when the air supply unit starts supplying compressed air to the sub-combustion chamber. The second start time is retarded when the pressure of the compressed air is high compared to when the pressure of the compressed air is low,
The sub-chamber internal combustion engine according to claim 7.
請求項7又は8に記載の副室式内燃機関。 The control unit controls the air supply unit so that the pressure of the compressed air at the time of cooling is higher than the pressure of the compressed air at the time of warming up.
The sub-chamber internal combustion engine according to claim 7 or 8.
請求項1から9のいずれか1項に記載の副室式内燃機関。 The control unit is configured to perform the stratification of the main combustion chamber after the air supply unit pushes the first fuel from the sub-combustion chamber to the main combustion chamber in a high load state in an operation state where stratified combustion is performed. Controlling the air supply unit and the fuel supply unit so that a part of the air-fuel mixture flows into the sub-combustion chamber via the communication path;
The sub-chamber internal combustion engine according to any one of claims 1 to 9.
前記主燃焼室に隣接する副燃焼室と、
前記主燃焼室と前記副燃焼室とを連通する連通路と、
前記主燃焼室に新気混合気を形成するために供給される燃料である第1燃料と、前記副燃焼室で燃焼させるための第2燃料とを、前記副燃焼室に供給する燃料供給部と、
前記連通路を介して前記第1燃料を前記副燃焼室から前記主燃焼室へ圧縮行程において押し出すために、圧縮空気を前記副燃焼室に供給する空気供給部と、
前記空気供給部が前記第1燃料を前記副燃焼室から前記主燃焼室へ押し出した後に、前記燃料供給部が前記第2燃料を点火前において前記副燃焼室にさらに供給するように、前記空気供給部及び前記燃料供給部を制御する制御部と、
を備えた、
副室式内燃機関。
A main combustion chamber;
A secondary combustion chamber adjacent to the main combustion chamber;
A communication passage communicating the main combustion chamber and the sub-combustion chamber;
A fuel supply unit that supplies, to the sub-combustion chamber, a first fuel that is a fuel supplied to form a fresh air mixture in the main combustion chamber and a second fuel that is burned in the sub-combustion chamber When,
An air supply for supplying compressed air to the sub-combustion chamber in order to push out the first fuel from the sub-combustion chamber to the main combustion chamber through the communication path in a compression stroke;
After the air supply unit pushes the first fuel from the sub-combustion chamber to the main combustion chamber, the air supply unit further supplies the second fuel to the sub-combustion chamber before ignition. A control unit for controlling the supply unit and the fuel supply unit;
With
Sub-chamber internal combustion engine.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005085263A JP2006266169A (en) | 2005-03-24 | 2005-03-24 | Auxiliary chamber type internal combustion engine |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105041453A (en) * | 2015-07-01 | 2015-11-11 | 江苏盛源燃气动力机械有限公司 | Precombustion chamber system of large-displacement gas internal combustion engine |
JP2016065456A (en) * | 2014-09-22 | 2016-04-28 | 株式会社デンソー | Auxiliary-chamber type internal combustion engine |
DE102009050313B4 (en) | 2008-10-24 | 2022-06-30 | Altronic, Llc | Method and system for igniting a lean fuel mixture in a main chamber of an internal combustion engine |
-
2005
- 2005-03-24 JP JP2005085263A patent/JP2006266169A/en active Pending
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