JP2006258889A - Optical fiber cable - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、光ファイバケーブルに関し、より詳しくは、スロットの溝に光ファイバを取り付けてシースで被覆された構造を有する光ケーブルに関する。 The present invention relates to an optical fiber cable, and more particularly to an optical cable having a structure in which an optical fiber is attached to a groove of a slot and covered with a sheath.
スロットタイプの光ファイバケーブルは、例えば図7に示すように、光ファイバ101が収納される複数の溝102を外周に設けたスロット103と、スロット103を被覆するためのシース106と、シース106とスロット103の間に巻かれる中間層104とを少なくとも備えている。その他の構造として、中間層104を押さえるために押え巻を巻回したものや、スロット103の溝102内の光ファイバ101を押さえるために第2の押え巻を巻回したものなどがある。
As shown in FIG. 7, for example, the slot type optical fiber cable includes a
中間層104は、シース106を押し出し被覆する際に熱を光ファイバ101に伝えないために、或いは、光ファイバケーブルの製造が終了した後に何らかのトラブルによりシース106内に侵入した水が溝102内を走ること即ち水走りを防止するために、スロット103の全面を覆う必要がある。なお、水走りを防止する場合には、中間層104は吸水性を持つ材料から形成される。
The
押え巻を使用しない従来例として、図8に示すように、溝102が一方に捻れたS撚り又はZ撚りスロット103に光ファイバ101を収納した状態で、テープ状の中間層104をスロット103の外周面に螺旋状に巻回し、さらにその上にシース106を被覆する構造がある。なお、中間層104を螺旋状に巻回する場合には、その一部が螺旋状に重なるように調整される。
As a conventional example that does not use presser winding, as shown in FIG. 8, the tape-shaped
中間層104は、螺旋状に巻回されるものだけでなく、図9に示すように、その両側部をスロット103の長手方向に沿って重ね合わせて直線状になるように巻かれることがある。このような巻き方は縦添えと呼ばれている。この場合には、図9に示すように、細い紐状の押え巻105を螺旋状に巻回して中間層104を押さえる構造が採用される。
The
また、図10に示すように、溝102が交互に捻れたSZ撚りスロット103を使用する場合には、スロット103上に第2の押え巻107を螺旋状に巻回して溝102内の光ファイバ101を押さえた状態で、中間層104を螺旋状に巻回することもある。第2の押え巻107は、光ファイバ101が溝102から飛び出すのを完全に防止するため、強い張力で巻き付けられる。従って、高い強度が必要である。一般的には、第2の押え巻107として、破断強度40〜100Nのナイロン製の紐やPET製のテープが使用され、巻き付け張力は20〜50N程度とされる。その巻き付け張力が弱い場合には、スロット103が屈曲した際に第2の押え巻107とスロット103の間に隙間が生じ、そこに光ファイバ101が挟まって損傷するおそれがある。中間層104上に巻かれる押え巻105は、理論的には第2の押え巻107ほど高強度である必要はないが、押え巻105と第2の押え巻107は同一のあるいは同一構造の巻付け装置で巻回されることが一般的であり、各押え巻105,107に別途の材料、巻き付け張力を選択するのは製造上、非常に不利となる場合がある。
In addition, as shown in FIG. 10, when the
さらに、図11に示すように、溝102が交互に捻れたSZ撚りスロット103を使用するとともに縦添えにより中間層104を巻く場合には、スロット103の回りに第2の押え巻107を施しさらに中間層104を巻いた後に、中間層104上に螺旋状に押え巻105を施すこともある。
なお、押え巻105と第2の押え巻107は、それぞれ紐だけでなく細いテープから構成されることもある。
Furthermore, as shown in FIG. 11, when the
Note that the
縦添えにより中間層104を巻く場合には、下記の特許文献1に記載されているように、接着剤を介して中間層104の両側部を互いに重ねる構造のものがある。この場合には、その外周の押え巻105を省略することが可能である。
When the
また、特許文献2には、溝に光ファイバ心線を収納してなるスロット上に、織布または、不織布を基材して吸水樹脂層を設けてなる止水材からなる止水層が施され、さらにシース層(中間層に相当)が被覆されてなる光ファイバケーブルであって、前記止水層とシース層の間には、止水層とシース層との融着を防止する融着防止層が介在した光ケーブルが開示されている。
ところで、上記の従来構造の光ファイバケーブルは、解体の観点から以下のような問題がある。 By the way, the above-described conventional optical fiber cable has the following problems from the viewpoint of disassembly.
光ファイバケーブルを解体する状況として、光伝送系統の分岐、接続などの施工の際に光ファイバ101を取り出すためシース106と押え巻105を除去する場合と、回収したケーブルをリサイクルするために構成材料を分別する場合とがある。
The situation in which the optical fiber cable is disassembled includes the case where the
光伝送系の分岐、解体などの施工時にシース106を除去するとその下には中間層104、或いはその上の押え巻105が現れる。螺旋状に巻回された幅広の中間層104を除去するためには、中間層104の一部を切断してそこから製造時とは逆向きに巻きを解いて外すしか方法はない。また、縦添え巻きの中間層104上に巻回された押え巻105を除去する場合には途中を何カ所か切断して引っ張って本体から外す方法もあるが縦添えされた中間層104にシワがあったりすると、その部分が抵抗となり、押え巻105を構成する紐や幅狭のテープを引っ張ったときに過張力が加わって溝102内の光ファイバ101にダメージを与える可能性がある。
When the
それを回避するには、結局、押え巻105を作製時と逆向きに解いて外すしか方法がなく、これらの作業は非常に負荷が大きくて時間がかかる。特に、敷設済みの光ファイバケーブルの途中から光ファイバ101を取り出す中間後分岐作業では、狭いスペースで作業をしなければならず、さらに作業負荷は大きい。
In order to avoid this, after all, there is only a method of unscrewing the
解体分別作業の場合には、光ファイバ101にダメージを与えても問題がないので、シース106を除去する際にカッターなどの刃を深く入れて長手方向に切断することで、シース106と押え巻105を同時に切断する方法が採れる。
In the case of disassembly separation work, there is no problem even if the
しかし、巻回された押え巻105を長手方向に切断すると、押え巻105は多数の短い糸状になり、その一部はシース106内とスロット103の溝102内に残ってしまい、非常に分別しにくい状況となる。
However, when the
また、別の方法として、シース106のみを除去した後に、残った光ファイバケーブルを1〜2mの短尺に切断し、それから押え巻105をスロット103の長手方向に沿って滑らせて外す方法もある。しかし、幅広テープ状の中間層104上に巻回された押え巻105を滑らせて除去することは容易ではない。
As another method, there is a method in which only the
一般に、中間層104は、シース押出し性等を考慮するため表面の摩擦係数が高い場合が多く、摩擦抵抗によって押え巻が途中で団子状態になることもあり、結局、押え巻き105等を除去するために多くの作業時間を費やしてしまう。
In general, the
特許文献1に記載された技術によれば、中間層104は縦添えであり、中間層104の上に螺旋状に巻回された部材を持たないので、中間層104を分離する際に上述した問題は生じない。
According to the technique described in
しかしながら、縦添えされた中間層104の両側部は接着剤を介して接着されており、中間層104を除去する際には中間層104を長手方向に切断するか接着部分を剥離させるという作業が新たに発生してしまい、結局、解体作業の容易化には限界がある。
However, both side portions of the vertically attached
また、特許文献2には、シースと止水層(中間層に相当)の間に融着防止層を設けることが記載されている。融着防止層は、特許文献2の段落0015、0016に記載されているように、シースから止水層への直接的な熱的影響を防止するために介在されるものであり、シースと止水層が融着することを防止するものであって所定の厚さが必要とされ、止水層の全面を覆うものである。
その融着防止層は、シースと同じポリエチレンから構成され、シースに融着することでシースとともに融着防止層も簡単に剥離できる旨が開示されている。 The fusion prevention layer is made of the same polyethylene as the sheath, and it is disclosed that the fusion prevention layer can be easily peeled off together with the sheath by fusing to the sheath.
しかしなから、特許文献2の段落0016に記載のように融着防止層を縦添えにより巻く構造を採用する場合に、その縦添えされた融着防止層をシース形成前にどのように維持するかは記載がないし、また、融着防止層の下の中間層を縦添えする場合に中間層をどのようにして押さえるかについては記載がない。従って、縦添えの中間層や融着防止層の押さえについては従来技術を採用することになるが、これでは、上述したように解体作業の容易化が図れない。
However, in the case of adopting a structure in which the anti-fusing layer is wound by vertical attachment as described in paragraph 0016 of
本発明の目的は、縦添えされた中間層を採用する場合に解体作業を従来よりも容易に行うことができる光ファイバケーブルを提供することにある。 An object of the present invention is to provide an optical fiber cable that can be disassembled more easily than before when a vertically attached intermediate layer is employed.
上記の課題を解決するための本発明の第1の態様は、光ファイバ収納溝を外周面に有するスロットと、前記光ファイバ収納溝内に収納された光ファイバと、前記スロットに縦添えされて前記スロットを覆う中間層と、前記中間層の上に間隔をおいて螺旋状に巻回された押え巻きと、前記押え巻の上から前記スロットを被覆するシースとを備え、前記押え巻と前記シースは互いに接着している構造を有することを特徴とする光ファイバケーブルである。 A first aspect of the present invention for solving the above-described problem is that a slot having an optical fiber storage groove on the outer peripheral surface, an optical fiber stored in the optical fiber storage groove, and a vertical attachment to the slot. An intermediate layer covering the slot; a presser wound spirally wound on the intermediate layer; and a sheath that covers the slot from above the presser roll; The sheath is an optical fiber cable having a structure in which the sheath is adhered to each other.
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記シースと前記押え巻が、熱可塑性物質から構成されていることを特徴とする。 According to a second aspect of the present invention, in the first aspect, the sheath and the presser foot are made of a thermoplastic material.
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記シースと前記押え巻が同一物質から構成されていることを特徴とする。 According to a third aspect of the present invention, in the first or second aspect, the sheath and the presser foot are made of the same material.
本発明の第4の態様は、第1乃至第3のいずれかの態様において、前記シースと前記押え巻がポリエチレンからなることを特徴とする。 According to a fourth aspect of the present invention, in any one of the first to third aspects, the sheath and the presser foot are made of polyethylene.
本発明の第5の態様は、第1乃至第4の態様のいずれかにおいて、前記シースと前記押え巻の接着力は0.5N/mm以上であることを特徴とする。 According to a fifth aspect of the present invention, in any one of the first to fourth aspects, an adhesive force between the sheath and the presser winding is 0.5 N / mm or more.
本発明の第6の態様は、第1乃至第5のいずれかの態様において、前記シースと押え巻は、前記押え巻に刃物を到達させずに前記シースの一部を切断した状態で前記シースの切断端を把持して前記シースを長手方向に引き裂いた場合に前記押え巻も破断する構造を有していることを特徴とする。 A sixth aspect of the present invention is the sheath according to any one of the first to fifth aspects, wherein the sheath and the presser roll are cut in a state where a part of the sheath is cut without causing a cutter to reach the presser roll. The presser winding also has a structure that breaks when the cutting end is gripped and the sheath is torn in the longitudinal direction.
本発明の第7の態様は、第1乃至第6のいずれかの態様において、前記押え巻は、25N以下の引っ張り破断強度を有することを特徴とする。 According to a seventh aspect of the present invention, in any one of the first to sixth aspects, the presser winding has a tensile breaking strength of 25 N or less.
本発明の第8の態様は、第1乃至第7のいずれかの態様において、前記スロットと前記中間層の間に、前記スロットに間隔を開けて螺旋状に巻回された第2の押え巻をさらに有することを特徴とする。 According to an eighth aspect of the present invention, in any one of the first to seventh aspects, the second presser winding is spirally wound between the slot and the intermediate layer with an interval between the slot. It further has these.
本発明の第9の態様は、第8の態様において、前記スロット上で前記第2の押え巻の巻回の間隔が5mm以上であることを特徴とする。 According to a ninth aspect of the present invention, in the eighth aspect, an interval between turns of the second presser winding is 5 mm or more on the slot.
本発明の第10の態様は、第8又は第9の態様において、前記スロットと前記第2の押え巻の間における静止摩擦係数が0.5以下であることを特徴とする。 According to a tenth aspect of the present invention, in the eighth or ninth aspect, a static friction coefficient between the slot and the second presser winding is 0.5 or less.
請求項1にかかる光ファイバケーブルによれば、光ファイバ収納溝を有するスロット外周に縦添えされて巻かれた中間層と、中間層の上に間隔をおいて螺旋状に巻回された押え巻きと、押え巻の上からスロットを被覆するシースとを備え、押え巻とシースを互いに接着させる構造を採用している。 According to the optical fiber cable of the first aspect, the intermediate layer wound vertically attached to the outer periphery of the slot having the optical fiber housing groove, and the presser winding wound spirally on the intermediate layer at intervals. And a sheath for covering the slot from above the presser winding, and adopting a structure in which the presser winding and the sheath are bonded to each other.
これにより、シースを除去する際にシースに接着した押え巻も同時に除去され、シースを除去した後にケーブルのスロット上に残っているのは縦添えの中間層だけであり、施工時やリサイクルの解体分別時に押え巻を除去する作業時間を大幅に削減でき、作業の効率化が図れる。 As a result, when the sheath is removed, the presser winding adhered to the sheath is also removed at the same time, and after removing the sheath, only the longitudinal intermediate layer remains on the cable slot. The work time for removing the presser foot during sorting can be greatly reduced, and work efficiency can be improved.
なお、特許文献2の技術において、融着防止層を螺旋巻きにする場合は、融着防止層が止水層を押える機能を有し、融着防止層をシース層に融着させた場合は、「シース層と共に融着防止層も簡単に剥離でき」と説明されている。しかし、融着防止機能を奏するためには、融着防止層は、止水層の全面を覆う必要があり、融着防止層を螺旋巻きする場合には、0017段落に記載のごとく、テープ幅の所定範囲内で重なりあうように巻回される。したがって、この重なりあって巻回され、下側となった部分は、シース層と融着されることはありえず、「シース層と共に融着防止層も簡単に剥離でき」る程度には自ずと限界がある。また、シース層を引き裂く場合、ある一方向から引き裂く場合は、融着防止層のシース層に融着された部分から、重なりあって融着されていない部分への方向に引き裂かれるが、他の一方向から引き裂く場合は、融着されていない部分から融着された部分への方向に引き裂かれることになる。即ち、解体作業性が方向依存性を有することになり、解体作業に際しては、引き裂き方向に留意しなければならない事態も生じ得た。
これに対し、請求項1に係る光ファイバケーブルにおいては、押え巻は間隔をおいて巻回されているので、製造ばらつきの問題を除けば、シースと接着しえない部分は存在せず、シースと押え巻の一体性に優れるため、シースと押え巻が安定して同時に除去できる。また、シース引き裂き方向による依存性もないので、方向を気に留めることなく解体作業が可能である。
In the technique of
On the other hand, in the optical fiber cable according to
請求項2に係る光ファイバケーブルによれば、シースと押え巻きは熱可塑性物質から構成されているので、一般的なシース被覆方法である加熱して溶融状態にしたシース材を押し出し被覆する場合に、シースの有する熱により、押え巻も溶融あるいは半溶融状態となり、特段の工程を設けなくても、シースと押え巻を接着することができる。 According to the optical fiber cable of the second aspect, since the sheath and the presser winding are made of a thermoplastic material, the sheath material heated and melted is a general sheath coating method when the sheath material is extruded and coated. The heat of the sheath causes the presser winding to be in a molten or semi-molten state, and the sheath and the presser winding can be bonded without providing a special process.
請求項3に係る光ファイバケーブルのごとく、螺旋状に巻回された押え巻がシースと同一材料である場合には、解体により除去したシースから押え巻を分離しなくても純度の高いリサイクル材料として使用できる。
When the presser wound wound spirally is the same material as the sheath as in the optical fiber cable according to
請求項4に係る光ファイバケーブルのごとく、シースと押え巻をポリエチレン製とすれば、シースとして安定した特性を奏することができる。 If the sheath and the presser winding are made of polyethylene as in the optical fiber cable according to the fourth aspect, stable characteristics as the sheath can be obtained.
請求項5に係る光ファイバケーブルのごとく、シースと押え巻の接着力を0.5N/mm以上とすれば解体作業中にシースと押え巻が分離せずシースと押え巻の同時除去が安定して行える。
As in the case of the optical fiber cable according to
分岐作業などのために光ファイバケーブルを解体する場合は、光ファイバに損傷を与えたくない。従って、シース外側から刃物を入れる場合には、押え巻まで刃物が到達しない程度にしたい。
請求項6に係る光ファイバケーブルのごとく、押え巻に刃物を到達させずにシースの一部を切断した状態でシース切断端を把持してシースを長手方向に引き裂いた場合に押え巻も破断するよう構成すれば、深く刃物を入れることなしにシースと押え巻の同時除去が簡便に行える。
When disassembling an optical fiber cable for branching work or the like, it is not desirable to damage the optical fiber. Therefore, when inserting the cutter from the outside of the sheath, it is desired that the cutter does not reach the presser winding.
As in the case of the optical fiber cable according to
請求項7に係る光ファイバケーブルのごとく、押え巻の引張破断強度を25N以下とすれば、簡便な解体作業性を奏することができる。
押え巻き強度を低く設定する場合、製造時に破断しやすいという不利益を受けることとなるが、本発明は、製造上の利益/不利益を超えて、地球環境保全という長期的視野に立ち、解体性、リサイクル性といった、従来とは異なる視点から鋭意検討の末に想到するに至ったものである。なお、押え巻は、シースを被覆する際に熱などの影響により引張破断強度が低下する場合がある。このような場合には、光ファイバケーブル化された後の押え巻の引張破断強度として押え巻巻回工程に耐えない程の低い値も採用可能である。
As in the case of the optical fiber cable according to the seventh aspect, if the tensile breaking strength of the presser winding is 25 N or less, simple disassembly workability can be achieved.
If the presser foot strength is set low, it will be disadvantageous that it will break easily during manufacturing. However, the present invention goes beyond the manufacturing benefits / disadvantages and takes the long-term view of global environmental conservation into consideration. As a result of diligent research, we have come up with a view from a different viewpoint, such as recyclability and recyclability. Note that the presser winding may have a reduced tensile breaking strength due to the influence of heat or the like when covering the sheath. In such a case, it is possible to employ a value that is low enough to withstand the presser winding process as the tensile rupture strength of the presser roll after being formed into an optical fiber cable.
請求項1から7に係る光ファイバケーブルによれば、シースを除去すると同時に押え巻も除去され、中間層が現れる。中間層は縦添え巻きされているのでシースを除去すると同時に中間層は開いてしまう。このことは解体性から考えれば有利ではあるが、特にSZ撚りの場合、中間層が開くと光ファイバ収納溝に収納された光ファイバが飛び出してしまう。これを防止するために、請求項8に係る光ファイバケーブルのごとく、中間層の下に第2の押え巻を設ける利点がある。また、第2の押え巻は、製造時にも中間層が施されるまでの間、光ファイバを保持するので、製造の安定化にも資する。なお、螺旋巻きされた第2の押え巻を除去するのはある程度煩雑ではあるが、請求項8に係る光ファイバケーブルのごとく間隔を開けて螺旋巻きされている場合は、第2の押え巻とスロットの接触面積が小さいため摩擦も少なく、第2の押え巻を横にずらして除去することが容易である。一般的には、スロットの表面は平滑で摩擦係数が低いため、スロット上に巻回された第2の押え巻を横にずらして除去する作業は、摩擦係数の高い中間層上に巻回された押え巻を横にずらして除去する作業よりは問題となることが少なく、間隔を開けて螺旋巻きすることで十分容易な作業性を確保することができる。また、第2の押え巻を切断して除去する場合も螺旋巻きの隙間から光ファイバに傷が至らないように目視しながら刃物を使用できるので、光ファイバが損傷する虞は減少する。 According to the optical fiber cable of the first to seventh aspects, the presser winding is also removed simultaneously with the removal of the sheath, and the intermediate layer appears. Since the intermediate layer is wound vertically, the intermediate layer opens at the same time as the sheath is removed. This is advantageous from the viewpoint of disassembly, but in the case of SZ twisting in particular, when the intermediate layer is opened, the optical fiber housed in the optical fiber housing groove will jump out. In order to prevent this, there is an advantage that the second presser winding is provided under the intermediate layer as in the optical fiber cable according to the eighth aspect. In addition, the second presser winding holds the optical fiber until the intermediate layer is applied at the time of manufacture, which contributes to stabilization of the manufacture. Although it is somewhat complicated to remove the spirally wound second presser winding, if the spirally wound at intervals like the optical fiber cable according to claim 8, the second presser winding Since the contact area of the slot is small, there is little friction, and it is easy to remove the second presser roll by shifting it sideways. In general, since the surface of the slot is smooth and has a low coefficient of friction, the work of removing the second presser wound wound on the slot by moving it sideways is wound on an intermediate layer having a high coefficient of friction. There is less problem than the work of shifting the presser foot to the side and removing it, and a sufficiently easy workability can be ensured by spirally winding with a gap. Further, when the second presser winding is cut and removed, since the blade can be used while visually observing the optical fiber so as not to be damaged from the gap between the spiral windings, the possibility of damaging the optical fiber is reduced.
請求項9に係る光ファイバケーブルのごとく、間隔の幅を5mm以上とすれば、目視しながらの刃物の使用が支障なく可能である。 As in the case of the optical fiber cable according to the ninth aspect, when the interval width is set to 5 mm or more, it is possible to use the blade while visually checking.
請求項10に係る光ファイバケーブルのごとく、スロットと第2の押え巻の間の静止摩擦係数を0.5以下とすれば、第2の押え巻を横にずらして除去する作業が容易に行える。 If the coefficient of static friction between the slot and the second presser winding is 0.5 or less as in the case of the optical fiber cable according to the tenth aspect, the work of removing the second presser roll by shifting it sideways can be easily performed. .
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る光ファイバケーブルを示す断面図、図2(a)は、その光ファイバケーブルにおいてシースを形成する前の状態の一部を切り欠いた状態を示す側面図、同図(b)は、その光ファイバケーブルのシースを形成した後の一部を切り欠いた状態を示す側面図である。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
(First embodiment)
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an optical fiber cable according to the first embodiment of the present invention, and FIG. 2A shows a state in which a part of the optical fiber cable before forming a sheath is cut out. A side view and the figure (b) are side views showing the state where a part of the optical fiber cable after forming the sheath was cut out.
図2(a)において、光ファイバ心線1を収納する溝2が交互に捻れて形成された外径9.0mmのSZ撚りスロット3の上には、幅40mm、厚さ0.3mmの不織布からなる中間層4が縦添えで巻かれている。また、中間層4の上には、幅2.5mm、厚さ0.05のポリエチレンテープよりなる3本の押え巻5が等間隔で螺旋状に巻回されている。この場合、中間層4の両側部は接着剤を介さずに重ね合わされた状態で押え巻5によってスロット3へ押さえられている。押え巻は、幅の狭いテープであってもよいし紐であってもよい。
In FIG. 2A, a non-woven fabric having a width of 40 mm and a thickness of 0.3 mm is placed on an
このような状態で、図1、図2(b)に示すように、押え巻5及び中間層4上には押出被覆成形によりポリエチレンからなるシース6が2.0mmの厚さに被覆される。シース6の押出し温度は190℃であり、融点140℃のポリエチレンテープからなる押え巻5よりも高いために、シース6押し出し後の押え巻5はシース6と接合して一体化している。
In this state, as shown in FIGS. 1 and 2B, a
以上の構成を有する光ファイバケーブルでは、縦添えにより巻いた中間層4を押さえるためにその上に押え巻5を巻回し、シース6を形成した後に押え巻5はシース6の内側に接着する。
In the optical fiber cable having the above configuration, the presser winding 5 is wound on the
従って、光ファイバケーブルの製造には押え巻5を巻回するという工程があるが、一旦完成した後には、押え巻5はシース6の内側に接着ししているので中間層4の上にはあたかもシース6のみが存在しているような状態となる。また、押え巻5は、それより下層の状態を維持できれば全面を覆う必要もないし、間隔をあけて巻回した方がシース6との一体性を確保しやすいし、ケーブル重量を軽くでき、原料の消費量を少なくできるし、巻回時間を短くできる。
Therefore, although there is a process of winding the presser winding 5 in the manufacture of the optical fiber cable, once the presser winding 5 is completed, the presser winding 5 is bonded to the inner side of the
このような光ファイバケーブルについて、押え巻5とシース6の接着力と解体作業性の関係を表1に示す。表1の結果は、シース6及び押え巻5に刃物を入れ、予め押え巻5を切断しておいてシース6を除去した場合にシース6と押え巻5が一体的になってスロット3から除去されたか否かを示しており、○は一体性が維持されたもの、×は一体性が維持されず、押え巻5がシース6から分離してしまったものである。
特に、シース6と押え巻5が同じ物質であれば、シース6形成の際にそれらが一体化し易いので、シース6と押え巻5を一体で解体できて単一材料として分別でき、リサイクルに有利である。
In particular, if the
ところで、分岐作業などのために光ファイバケーブルを解体する際、光ファイバ1に損傷を与えたくない場合には、シース6の外側から入れる刃物を押え巻5に達しない深さとするのが好ましい。そして、シース6の一部を長手方向に沿って切断し、その切断端を把持してシース6を長手方向に引き裂けば、シース6の内側に接着している薄い押え巻5に刃が入れられていなくても、押え巻5ごとシース6を解体できることが好ましい。シース6及び押え巻5を除去した後に現れる中間層4は、縦添え巻きであって接着されていないので、シース6及び押え巻5の除去によって容易に開くので、解体上有利である。
By the way, when the optical fiber cable is disassembled for a branching operation or the like, if it is not desired to damage the
この場合、シース6と押え巻5の接着力が弱ければシース6が裂かれている際に押え巻5がシース6から離れてしまってシース6とともに裂かれ難くなるし、また、押え巻5の強度が強すぎれば同じように裂かれにくい。また、シース6の厚さの途中までしか刃物が入っていないような場合に、シース6の強度が大き過ぎれば押え巻5は裂かれ難くなる。
In this case, if the adhesive force between the
表2は、押え巻5の強度、厚さ、幅、断面積、押え巻間隔と、シース6の厚さと、押え巻・シース接着強度とを異ならせた実施例、比較例について、シース6の長手方向に沿って厚みの途中まで刃を入れて切った後に切り口からシース6を引き裂いて、シース6と押え巻5が一体状態を維持しつつ破断したかどうかを調べた結果を示している。
表2において、実施例4〜6は、シース6を引き裂いた際に押え巻5と一体状態を維持しかつ、押え巻5も破断して良好な結果が得られた。また、実施例7、8は、シース6を引き裂いた際に押え巻5も破断したがシース6と押え巻5の一体状態を維持できなかった。さらに、比較例3は、押え巻5が破断せずに中間層4上に残り、シース6のみが破断して除去された。比較例4は、押え巻の強度が強すぎ、手による引き裂き作業ができなかった。
In Table 2, Examples 4 to 6 maintained the integrated state with the presser winding 5 when the
即ち、実施例4〜8においては、シース6と押え巻5は、押え巻5に刃物を到達させずに前記シース6の一部を切断した状態でシース6の切断端を把持してシース6を長手方向に引き裂いた場合に押え巻5も破断するものであり、特に、実施例4〜6は、シース6ごと押え巻5を引き裂く際にもシース6と押え巻5の一体性が維持されていてより好ましい。
That is, in Examples 4 to 8, the
また、押え巻5の破断強度が25N以下であることが好ましい。25Nより大きければ解体の際に素手では引き裂けないので手間がかかってしまう。 Moreover, it is preferable that the breaking strength of the presser winding 5 is 25 N or less. If it is larger than 25N, it will take time and labor since it cannot be torn with bare hands when dismantling.
ところで、スロット3に設けられた溝2に入れる光ファイバは、図1に示すような光ファイバテープ1に限られものではなく、図3(a)に示すように光ファイバ単線1aを収納したり、又は図3(b)に示すように、複数束ねられた光ファイバ単線1bを収納する構造であってもよい。また、光ファイバテープ1、光ファイバ単線1a、1b等を収納するスロットとして、図4に示すような光ファイバ収納用の溝2aが一方に捻れたS撚りスロット3aであってもよい。
By the way, the optical fiber to be inserted into the
また、縦添えの中間層4の材料は、吸水性パウダーを塗布した不織布に限られるものではなく、一般的なプラスチック製であってもよい。
Further, the material of the vertically attached
(第2の実施の形態)
図5(a)は、本発明の第2実施形態に係る光ファイバケーブルのシースを形成する前の状態で一部を切り欠いた状態を示す側面図、同図(b)は、その光ファイバケーブルのシースを形成した後の一部を切り欠いた状態を示す側面図である。図5(a)、(b)において、図1、図2と同じ符号は同じ要素を示している。
(Second Embodiment)
FIG. 5A is a side view showing a state in which a portion of the optical fiber cable according to the second embodiment of the present invention is cut out before forming the sheath, and FIG. 5B shows the optical fiber. It is a side view which shows the state which notched a part after forming the sheath of a cable. 5A and 5B, the same reference numerals as those in FIGS. 1 and 2 indicate the same elements.
図5(a)において、光ファイバ心線1を収納する溝2が交互に捻れて形成された外径9.0mmのSZ撚りスロット3の上には、第2の押え巻7である紐又は幅の狭いテープが間隔をおいて螺旋状に巻回され、これにより溝2内の光ファイバ1がスロット3から飛び出すのを防止している。
In FIG. 5A, on the
また、第2の押え巻7及びスロット3の上には、第1実施形態と同じ不織布からなる中間層4が縦添えで巻かれている。また、中間層4の上には、第1実施形態と同様にポリエチレンテープよりなる3本の押え巻5が等間隔で螺旋状に巻回され、これによりスロット3へ押さえられている。
An
このような状態で、図5(b)に示すように、押え巻5及び中間層4上には押出被覆成形によりポリエチレンからなるシース6が2.0mmの厚さに被覆される。シース6の押出し温度はポリエチレンテープからなる押え巻5よりも高く、シース6押し出し後の押え巻5はシース6と接合して一体化している。
In this state, as shown in FIG. 5B, a
SZ撚りスロット3では、中間層4が開くと同時に溝2内の光ファイバ1が飛び出し易い状態にあるが、その飛び出しは第2の押え巻7によって防止される。また、第2の押え巻7は、光ファイバケーブル製造時において中間層4が施されるまでの間、光ファイバ1を保持しているので製造の安定化にも資する。
In the
なお、螺旋状に巻回された第2の押え巻7を解体することはある程度煩雑ではあるが、第2の押え巻7とスロット3の間に隙間が存在する程度に第2の押え巻7とスロット3の接触面積を少なくすれば、第2の押え巻7とスロット3との摩擦が少なくなって第2の押え巻7をスロット3の長手方向に沿って移動させて除去することが比較的容易となる。即ち、中間層4に対するその上の押え巻5の摩擦力は、スロット3に対する第2の押え巻7の摩擦力よりも大きい。第2の押え巻7とスロット3の摩擦力を静止摩擦係数で表せば0.5以下とするのが好ましい。
It should be noted that disassembling the second presser winding 7 wound in a spiral is somewhat complicated, but the second presser winding 7 is such that there is a gap between the second presser winding 7 and the
中間層4については遮熱、吸水機能を持たせるためにその表面粗さが大きくなるが、スロット3は樹脂押し出し成形により形成されているのでその表面粗さは小さくて滑りやすい。また、第2の押え巻7を切断して除去する場合に、第2の押え巻7の隙間から光ファイバ1に傷が至らないように目視しながら刃物を使用できるので、光ファイバ1の損傷の可能性は減少する。目視しながら刃物の使用を実効あらしめるためには、スロット3上での第2の押え巻7の間隔Wを5mm以上とすることが好ましい。
The
次に、第2の押え巻7の幅、厚さ、巻張力、押え巻間隔、スロット・第2の押え巻間静止摩擦係数について実施例9、10と比較例5について示すとともに、各試料の第2の押え巻7を素手でスロット長手方向に沿って2mずらせたかどうかを確認した結果を表3に示す。
(その他の実施の形態)
縦添えで巻かれる中間層4の上に巻回される押え巻5の材料としてシース6と同じ材料を使用することが好ましいがこれに限られるものではない。
(Other embodiments)
Although it is preferable to use the same material as that of the
例えば、シース6と押え巻5を熱可塑性物質から構成するとともに、押え巻5の材料をシース6押出し温度よりも融点が低いプラスチック性材料で形成すると、シース6を加熱溶融で形成する際に押え巻5をシース6の内側に接着することが可能になる。
For example, when the
また、図6に示すように、押え巻5をプラスチック5aで形成し、その上にシース押出し温度で溶融する接着剤5bを塗布した構造を採用してもよい。この場合、接着剤5bを外側にした状態で押え巻5を中間層4に巻回した後に、シース6を加熱溶融で形成することにより接着剤5bをシース6の内側に接着することが可能になる。この場合、押え巻5を構成するプラスチック5aの材料として例えばナイロン、PETを使用してもよい。
Moreover, as shown in FIG. 6, you may employ | adopt the structure which formed the
1:光ファイバ心線
2:溝
3:スロット
4:中間層
5、7:押え巻
6:シース
1: Optical fiber core wire 2: Groove 3: Slot 4:
Claims (10)
前記光ファイバ収納溝内に収納された光ファイバと、
前記スロットに縦添えされて前記スロットを覆う中間層と、
前記中間層の上に間隔をおいて螺旋状に巻回された押え巻きと、
前記押え巻の上から前記スロットを被覆するシースと
を備え、
前記押え巻と前記シースは互いに接着している構造を有する
ことを特徴とする光ファイバケーブル。 A slot having an optical fiber housing groove on the outer peripheral surface;
An optical fiber housed in the optical fiber housing groove;
An intermediate layer vertically attached to the slot and covering the slot;
A presser wound spirally wound around the intermediate layer at an interval;
A sheath for covering the slot from above the presser winding,
An optical fiber cable having a structure in which the presser winding and the sheath are bonded to each other.
The optical fiber cable according to claim 8 or 9, wherein a static friction coefficient between the slot and the second presser winding is 0.5 or less.
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