JP2006253537A - 液晶マスク、露光装置及び電気光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液晶マスクに劣化が検出された場合に、液晶マスクを交換可能とすることにより、被露光基板に高精度なパターンを転写する液晶マスク、露光装置及び電気光学装置を提供する。
【解決手段】 本発明の液晶マスク8は、液晶を挟持して対向する一対の基板と、一対の基板の一方の基板10側に配置された第1偏光板28と、一対の基板の他方の基板16側に配置された第2偏光板30とを有し、第1偏光板28及び第2偏光板30の少なくとも一方は、一対の基板の液晶配置領域とは重ならない位置に劣化検出領域44.46.48を有することを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、液晶マスク、露光装置及び電気光学装置に関する。
従来から、被露光基板に所定パターンを形成する場合には、所定パターンが描画されたレチクル又はフォトマスク(以下、レチクルと称する)を用いて、露光装置により被露光基板上にパターンを転写する方法が広く利用されている。このレチクルは、高い平坦度に研磨された低膨張係数ガラス、石英等の透明基板に、クロム(Cr)、ケイ素等の遮光膜を形成し、この遮光膜の上にフォトレジストを塗布した後、電子ビーム露光装置等を用いて露光、現像した後、フォトレジストに覆われない遮光膜の不要部分をエッチングにより除去して形成する。そして、露光時には、このレチクルを用いて、等倍露光又は縮小投影露光により、レチクル上に描画されたパターンをフォトレジストが塗布された被露光基板に転写していた。
しかしながら、上記方法では、被露光基板に形成するパターンごとに、複雑な加工が必要なレチクルを形成しなければならなかった。また、特に複雑な集積回路を形成する場合には、20枚を超えるレチクルを用意しなければならないため、レチクルの形成に時間を要するとともに、高コストとなるという問題があった。さらには、集積回路に僅かな設計変更が発生した場合でもレチクルを再度形成しなければならなかった。
そこで、上記問題を解決する技術としてレチクルに代替する液晶マスクを用いた露光装置により、被露光基板に所定パターンを形成する方法が開示されている(特許文献1参照)。この液晶マスクを用いた露光方法によれば、液晶マスクの各画素に印加する電圧を制御することにより、自由にパターンを変更することが可能である。つまり、上記レチクルのように、パターンを変更するごとにレチクルを新たに形成する必要がないという利点がある。
特開平11−119439号公報
ところで、液晶マスクは、液晶マスクの上面側と下面側とにそれぞれ対向配置された一対の偏光板を構成要素として備えている。そして、この一対の偏光板により、光源から出射された露光光を一定方向の偏光光にさせて液晶マスクを透過させている。
しかしながら、上記特許文献1に開示の露光装置では以下の問題があった。つまり、露光装置の光源には、水銀ランプやレーザ光が用いられている。これらの光源から出射される露光光が液晶マスクの偏光板に照射されることにより、偏光板が露光光によって熱吸収され、偏光板が劣化してしまうという問題があった。さらに、液晶マスクの下面側に配置される偏光板は、液晶マスクを通過した所定パターンの露光光が照射される。従って、同じパターンを複数回、被露光基板に照射する場合には、下面側に配置される偏光板の同じ箇所にのみ露光光が吸収されることになり、その部分の偏光板が他の箇所と比較して劣化してしまうという問題があった。これにより、偏光板を透過する露光光の透過率が変化し、被露光基板に高精度なパターンを形成することができないという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、液晶マスクに劣化が検出された場合に、液晶マスクを交換可能とすることにより、被露光基板に高精度なパターンを転写する液晶マスク、露光装置及び電気光学装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、本発明の液晶マスクは、液晶を挟持して対向する一対の基板と、前記一対の基板の一方の基板側に配置された第1偏光板と、前記一対の基板の他方の基板側に配置された第2偏光板とを有し、前記第1偏光板及び前記第2偏光板の少なくとも一方は、前記一対の基板の液晶配置領域とは重ならない位置に劣化検出領域を有することを特徴とする。
この構成によれば、一対の基板とこれに挟持される液晶配置領域とは重ならない位置に劣化検出領域が設けられているため、第1偏光板及び第2偏光板のみを透過した光のみを検出することができる。これにより、第1偏光板及び第2偏光板の劣化を検出することができる。
本発明の液晶マスクは、前記第1偏光板が、前記劣化検出領域をなす第1劣化検出領域を有し、前記第2偏光板は、前記劣化検出領域をなす第2劣化検出領域を有し、前記第1劣化検出領域と第2劣化検出領域とは重なる部分を相互に有し、前記第1劣化検出領域の偏光軸と第2劣化検出領域の偏光軸とは平行ではないことも好ましい。
この構成によれば、第1劣化検出領域の偏光軸と第2劣化検出領域の偏光軸とは平行ではない。そのため、第1偏光板の第1劣化検出領域を透過した所定方向の偏光は、第2偏光板の第2劣化領域で遮断され吸収される。これにより、第1劣化検出領域を透過した光を検出することにより、第1偏光板の劣化を検出することができ、第2劣化検出領域を透過した光を検出することにより、第2偏光板の劣化を検出することができる。
本発明の液晶マスクは、前記第1偏光板が、前記劣化検出領域をなす第1劣化検出領域を有し、前記第2偏光板は、前記劣化検出領域をなすとともに偏光軸が前記第1劣化検出領域の偏光軸とは平行ではない第2劣化検出領域と、前記劣化検出領域をなすとともに偏光軸が前記第1劣化検出領域の偏光軸と平行である第3劣化検出領域とを有することも好ましい。
この構成によれば、第1劣化検出領域の偏光軸と第2劣化検出領域の偏光軸とは平行でないため、第1偏光板の第1劣化検出領域を透過した所定方向の偏光は、第2偏光板の第2劣化検出領域で遮断され吸収される。これにより、第2劣化検出領域の劣化によって透過した光を検出することにより、第2偏光板の劣化を検出することができる。一方、第1劣化検出領域の偏光軸と第3劣化検出領域の偏光軸とは平行であるため、第1偏光板の第1劣化検出領域を透過した所定方向の偏光は、第2偏光板の第2劣化検出領域を透過する。このとき、第2偏光板が劣化していない場合には、第3劣化検出領域を透過する光の増加は第1偏光板の劣化に起因するものであると判断することができる。従って、第3劣化検出領域を透過した光を検出することにより、第1偏光板の劣化を検出することができる。
本発明の液晶マスクは、前記第1偏光板又は前記第2偏光板が、前記一対の基板に対して着脱自在に固定されていることも好ましい。
この構成によれば、例えば露光装置の光源から出射される光によって、第1偏光板又は第2偏光板が劣化した場合であっても、保持機構が偏光板を着脱自在に保持することができるため、劣化した第1偏光板又は第2偏光板を未使用の偏光板に交換することができる。これにより、偏光板の劣化による光の透過率の変化を回避することができ、高精度なパターンを被露光基板に転写することが可能となる。
本発明の露光装置は、液晶を挟持して対向する一対の基板と、第1偏光板及び第2偏光板と、前記第1偏光板及び第2偏光板の少なくとも一方の偏光板に設けられた劣化検出領域とを有する液晶マスクを用いて露光する露光装置であって、前記劣化検出領域に光が照射されるように、且つ前記液晶を挟持して対向する一対の基板、前記第1偏光板又は前記第2偏光板のいずれかを着脱自在に保持する保持機構が設けられたことを特徴とする。
この構成によれば、露光装置の光源から出射される光によって、偏光板が劣化した場合であっても、保持機構が偏光板を着脱自在に保持することができるため、劣化した偏光板を未使用の偏光板に交換することができる。これにより、偏光板の劣化による光の透過率の変化を回避することができ、高精度なパターンを被露光基板に転写することが可能となる。また、保持機構が着脱自在な機構を有するため、液晶装置又は偏光板のいずれか一方のみが劣化した場合に、劣化した構成要素のみを交換することができる。従って、本発明によれば、低コスト化を図ることができる。
また本発明の露光装置は、前記液晶マスクにおける前記劣化検出領域を透過した光の光量を検出する劣化検出機構を有することも好ましい。
この構成によれば、劣化検出機構が設けられているため、液晶マスクの偏光板を透過する光の光量(透過率)を検出することにより、偏光板の劣化を検出することができる。
また本発明の露光装置は、前記劣化検出機構が、前記第1偏光板に設けられ前記一対の基板から張り出した第1張り出し部を透過した光の光量を検出する第1受光部と、前記第2偏光板に設けられ前記一対の基板から張り出した第2張り出し部を透過した光の光量を検出する第2受光部とを有することも好ましい。
この構成によれば、第1受光部及び第2受光部により第1偏光板及び第2偏光板のそれぞれの張り出し部を透過した光を検出することができる。これにより、第1張り出し部は第1偏光板の一部及び第2張り出し部は第2偏光板の一部であるから、張り出し部の光を検出することによって、第1偏光板及び第2偏光板の劣化を検出することができる。
また本発明の露光装置は、前記第2偏光板の前記第2張り出し部は、前記第1偏光板の前記第1張り出し部の偏光軸と同一方向の偏光軸を有する透過領域と、前記第1偏光板の前記第1張り出し部の偏光軸と異なる方向の偏光軸を有する吸収領域とを有し、前記保持機構は、前記第1偏光板が前記第2偏光板よりも前記光源に近い側に配置されるように、少なくとも前記第1偏光板及び前記第2偏光板を着脱自在に保持するものであり、前記第1受光部は、前記第2偏光板における前記光源側とは逆側に配置されているとともに、前記第1偏光板の第1張り出し部と前記第2偏光板の前記透過領域とを透過した光を受光するものであり、前記第2受光部は、前記第2偏光板における前記光源側とは逆側に配置されているとともに、前記第1偏光板の第1張り出し部と前記第2偏光板の前記吸収領域とを透過した光を受光するものであることも好ましい。
この構成によれば、第2偏光板の張り出し部には、第1偏光板の張り出し部の偏光軸と異なる方向の偏光軸を有する吸収領域が設けられてる。そのため、第1偏光板を透過した光は、第2偏光板で遮断され吸収される。従って、第2偏光板における光源側とは逆側に配置された第2受光部は、第2偏光板によって光は吸収されるため光を検出しないが、第2偏光板が劣化し始めると、光が第2偏光板を透過するため、第2受光部が透過した光を検出する。これにより、第2受光部は、第2偏光板の劣化を検出することができる。一方、第2偏光板の張り出し部には、第1偏光板の張り出し部の偏光軸と同一方向の偏光軸を有する透過領域が設けられている。そのため、第1張り出し部及び第2張り出し部を透過した光は光源側と逆側に配置された第1受光部によって検出される。このとき、第2偏光板が劣化していない場合には、第2張り出し部を透過した光の増加は第1偏光板の劣化に起因するものであると判断することができる。これにより、第1受光部は、第2張り出し部を透過した光を検出することにより、第1偏光板の劣化を検出することができる。
また本発明の露光装置は、前記第1偏光板の前記第1張り出し部の偏光軸と前記第2偏光板の前記第2張り出し部の偏光軸とは異なる方向であり、前記保持機構は、前記第1偏光板が前記第2偏光板よりも前記光源に近い側に配置されるように、少なくとも前記第1偏光板及び前記第2偏光板を着脱自在に保持するものであり、前記第1受光部は、前記第1偏光板の前記第1張り出し部と前記第2偏光板の前記第2張り出し部との間に配置されており、前記第2受光部は、前記第2偏光板における前記光源側とは逆側に配置されていることも好ましい。
この構成によれば、第1偏光板の張り出し部の偏光軸と第2偏光板の張り出し部の偏光軸とは異なる方向であるため、第1偏光板の張り出し部を透過した所定方向の偏光は、第2偏光板の張り出し部で遮断、吸収される。本発明において第1受光部は、前記第1偏光板の張り出し部と前記第2偏光板の張り出し部との間に配置されているため、第1偏光板の張り出し部を透過した偏光を直接検出することができる。これにより、第1偏光板の劣化を高精度に検出することができる。一方、第2受光部は、第2偏光板における光源側とは逆側に配置されている。そのため、第2受光部が配置される位置においては、第2偏光板によって光は吸収されるため光を検出しないが、第2偏光板が劣化し始めると、光が第2偏光板を透過するため、第2受光部が透過した光を検出する。これにより、第2受光部は、第2偏光板の劣化を検出することができる。
また本発明の露光装置は、前記劣化検出機構が、検出した光の光量に基づいて前記第1偏光板及び前記第2偏光板の少なくとも一方が劣化したか否かを判断する劣化判断部を有することも好ましい。
この構成によれば、劣化判断部により第1偏光板、第2偏光板又は液晶装置が劣化していると判断された場合には、この判断に基づいて未使用の第1偏光板、第2偏光板又は液晶装置に交換することができる。
本発明の電気光学装置は、上記露光装置により形成されたパターンを有する基板を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、高精度な電気光学装置を提供することができる。
本発明によれば、高精度な電気光学装置を提供することができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(露光装置)
本実施形態の露光装置の概略構成について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の露光装置70の概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、露光装置70は、光源5と、コンデンサレンズ7と、液晶マスク8と、縮小レンズ9と、ステージ2とを備えている。
本実施形態の露光装置の概略構成について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の露光装置70の概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、露光装置70は、光源5と、コンデンサレンズ7と、液晶マスク8と、縮小レンズ9と、ステージ2とを備えている。
光源5は、露光光(光)を液晶マスク8に照射するものである。光源5としては、例えば水銀ランプから出射される輝線(g線、h線、i線)、KrFエキシマレーザ光等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光及びF2レーザ光等の真空紫外光(VUV光)を用いることができる。
光源5から出射された露光光は、例えばライトガイド等により一旦集合され均等分配された後、均一に照度分布されて出射される。コンデンサレンズ7は、均一に照度分布された露光光を液晶マスク8に照射させる。そして、液晶マスク8を透過した露光光は、縮小レンズ9を介して被露光基板1上のレジストに照射され、液晶マスク8を透過した所定パターンの露光光が縮小投影露光される。
ステージ2は、駆動モータに接続され、制御装置6によって駆動モータが制御されることにより所定方向に移動及び回転可能となっている。具体的には、駆動モータの駆動により、ステージ2は、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向に移動可能であるとともに、X軸回り、Y軸回り、及びZ軸回りに回転可能となっている。また、ステージ2上には、パターンを露光するための被露光基板1が載置され、ステージ2に設けられた真空吸着(又は静電吸着)によりステージ2に固定される。
(液晶マスク)
次に、本実施形態の上記露光装置に設置する液晶マスクについて図面を参照して説明する。図2は液晶マスク8の概略構成を示した斜視図であり、図3は図2の液晶マスク8のA−A’線に沿った断面図である。なお、本実施形態の液晶マスク8は、画素の駆動方式としてパッシブマトリクス方式を採用している。図2及び図3に示すように、本実施形態においる液晶マスク8は、液晶装置50と一対の第1偏光板28及び第2偏光板30とから構成されている。
次に、本実施形態の上記露光装置に設置する液晶マスクについて図面を参照して説明する。図2は液晶マスク8の概略構成を示した斜視図であり、図3は図2の液晶マスク8のA−A’線に沿った断面図である。なお、本実施形態の液晶マスク8は、画素の駆動方式としてパッシブマトリクス方式を採用している。図2及び図3に示すように、本実施形態においる液晶マスク8は、液晶装置50と一対の第1偏光板28及び第2偏光板30とから構成されている。
(液晶装置)
液晶装置50は、第1基板10と、この第1基板10に対向配置される第2基板16と、第1基板10と第2基板16とに挟持される液晶層26とを備えている。なお、本実施形態において、液晶層26が配置された側の第1基板10及び第2基板16面を内面と呼び、これと反対側の第1基板10及び第2基板16の面を外面と呼ぶ。また、光源5は、第1基板10の外面側の上方に設置されているものとし、光源5から出射された露光光は、第1基板10の外面側から入射することとする。
液晶装置50は、第1基板10と、この第1基板10に対向配置される第2基板16と、第1基板10と第2基板16とに挟持される液晶層26とを備えている。なお、本実施形態において、液晶層26が配置された側の第1基板10及び第2基板16面を内面と呼び、これと反対側の第1基板10及び第2基板16の面を外面と呼ぶ。また、光源5は、第1基板10の外面側の上方に設置されているものとし、光源5から出射された露光光は、第1基板10の外面側から入射することとする。
第1基板10は、ガラス、石英、又はプラスティック等の光透過性を有する透明材料から形成され、光源5から出射される露光光が透過されるようになっている。なお、第1基板10を半透明材料からなる材料により形成することもできる。
複数の第1電極12は、図2に示すように、第1基板10の内面側のY軸方向に延在してストライプ状に形成されている。第1電極12は、例えば透明材料であるITO(Indium Tin Oxide)を材料として蒸着法等により形成される。
配向膜14は、図3に示すように、上記複数の第1電極12の全面を覆うようにして、第1基板10の内面側に形成されている。この配向膜14はポリイミド等の有機薄膜から形成され、配向膜14表面には電圧が印加されていないときの液晶層26の配向方向を規定するためのラビング処理が施されている。
液晶層26は、図3に示すように、第1基板10とこの第1基板10に対向配置される第2基板16との間に挟持されて配置されている。液晶層26は、例えばTN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、VAN(Vertical Aligned Nematic)モード等の動作モードの種々の液晶を採用することが可能である。
第2基板16は、第1基板10と同様に、ガラス、石英、又はプラスティック等の光透過性を有する透明材料から形成され、液晶層26を通過した露光光を透過させて、第2基板16の外面側に透過した露光光が出射されるようになっている。
複数の第2電極18は、図2に示すように、第2基板16の内面側のX軸方向に延在してストライプ状に形成されている。つまり、複数の第2電極18のそれぞれは、第1基板10の内面側に形成される第1電極12のそれぞれと互いに交差するように配置され、第1電極12と第2電極18とが交差してなる領域は画素24となっている。また、第2電極18は、例えば透明材料であるITO(Indium Tin Oxide)を材料として蒸着法等により形成される。
配向膜22は、図3に示すように、上記複数の第2電極18の全面を覆うようにして、第2基板16の内面側に形成されている。この配向膜22はポリイミド等の有機薄膜から形成され、配向膜22表面には電圧が印加されていないときの液晶層26の配向方向を規定するためのラビング処理が施されている。
次に、本実施形態の第1偏光板及び第2偏光板の劣化を検出する劣化検出機構について図2及び図3を参照して説明する。
図2及び図3に示すように、液晶装置50の第1基板10の外面側には第1偏光板28が設けられ、第2基板の外面側には第2偏光板30が設けられており、第1偏光板28と第2偏光板30とは、液晶装置50を介して対向配置されている。このとき、第1偏光板28と第2偏光板30とは、液晶装置50と一定の距離を空けて液晶装置50のそれぞれの面側に配置されている。第1偏光板28には、光源から出射される特定の振動方向の偏光光、例えばp偏光を透過させるため、p偏光と平行な偏光軸が設けられている。この偏光軸は、図2においてX軸方向と同一方向となる。また、第2偏光板30には、第1偏光板28の偏光軸と直交する偏光軸が設けられている。この偏光軸は、図2においてY軸方向と同一方向である。これにより、第1偏光板28を透過して液晶層により90度回転したp偏光が、第1偏光板28と直交する偏光軸を有する第2偏光板30を透過することができるようになっている。
図2及び図3に示すように、液晶装置50の第1基板10の外面側には第1偏光板28が設けられ、第2基板の外面側には第2偏光板30が設けられており、第1偏光板28と第2偏光板30とは、液晶装置50を介して対向配置されている。このとき、第1偏光板28と第2偏光板30とは、液晶装置50と一定の距離を空けて液晶装置50のそれぞれの面側に配置されている。第1偏光板28には、光源から出射される特定の振動方向の偏光光、例えばp偏光を透過させるため、p偏光と平行な偏光軸が設けられている。この偏光軸は、図2においてX軸方向と同一方向となる。また、第2偏光板30には、第1偏光板28の偏光軸と直交する偏光軸が設けられている。この偏光軸は、図2においてY軸方向と同一方向である。これにより、第1偏光板28を透過して液晶層により90度回転したp偏光が、第1偏光板28と直交する偏光軸を有する第2偏光板30を透過することができるようになっている。
本実施形態において、図2及び図3に示すように、第1偏光板28及び第2偏光板30のそれぞれの一部に第1張り出し部36と第2張り出し部37とが形成されている。詳細には、第1張り出し部36及び第2張り出し部37は、第1偏光板28及び第2偏光板30と液晶装置50とを平面的に重ねたときに、第1偏光板28及び第2偏光板30と液晶装置50の3辺の略縁部が重なり、第1偏光板28及び第2偏光板30の残りの1辺が液晶装置50の一辺から張り出した領域に形成される。本実施形態では、この張り出し部は、偏光板の劣化を検出するための劣化検出領域であり、光源から出射された露光光を直接的に検出するため、第1張り出し部36と第2張り出し部37との間には液晶装置50が設けられていない。
図2及び図3に示すように、第1張り出し部36には、光源からの一定方向の偏光を透過させるための第1劣化検出領域44が設けられており、この第1劣化検出領域44には、第1偏光板28の偏光軸に対して垂直方向(Y軸方向)の偏光軸が設けられている。これにより、光源から出射される露光光のうち、s偏光からなる露光光のみを選択して、第1張り出し部36を透過させることができる。なお、第1偏光板28と第1張り出し部36の第1劣化検出領域44との偏光軸の方向は、同一方向でも良いし、異なる方向でも良い。
第2張り出し部37には、第1偏光板28の劣化を検出するための第3劣化検出領域48と、第2偏光板30の劣化を検出するための第2劣化検出領域46とが設けられている。第2劣化検出領域46と第3劣化検出領域48とは、第2張り出し部37の中央にてX軸方向に分割されてそれぞれ設けられている。
第3劣化検出領域48には、第1張り出し部36の第1劣化検出領域44の偏光軸と平行方向(Y軸方向)の偏光軸が設けられている。これにより、第1張り出し部36の第1劣化検出領域44を透過したs偏光は、s偏光と同じ偏光軸が設けられた第3劣化検出領域48を透過する。
第3劣化検出領域48の下方(第1偏光板28の外面側)には、第3劣化検出領域48を透過したs偏光の光量を検出する第1光量検出センサ38(第1受光部)が配設されている。第1光量検出センサ38は、検出したs偏光の光量に基づいて、第1偏光板28の劣化を検出するセンサである。つまり、第1偏光板28が劣化した場合には、第1劣化検出領域44及び第3劣化検出領域48を透過する露光光が多くなる。従って、第1光量検出センサ38は、検出する露光光の光量の増加により第1偏光板28の劣化を判断する。この第1光量検出センサ38は、制御装置42(劣化判断部)に接続され、検出したs偏光の光量情報を制御装置42に出力する。
第2劣化検出領域46には、第1張り出し部36の偏光軸と垂直方向(X軸方向)の吸収軸が設けられている。これにより、第2劣化検出領域46は、第1劣化検出領域44と異なる方向、つまり直交する吸収軸を有するため、第1劣化検出領域44を透過したs偏光は、第2劣化検出領域46(第2偏光板30の内面側)において遮断、吸収される。
第2劣化検出領域46の下方(第1偏光板28の外面側)には、第2光量検出センサ40(第2受光部)が配設されている。第2光量検出センサ40は、第2劣化検出領域46を透過した(漏れた)s偏光の光量に基づいて、第2偏光板30の劣化を検出するセンサである。つまり、第2光量検出センサ40が配置される位置では、第1劣化検出領域44を透過したs偏光は第2劣化検出領域46を透過しない。従って、第2光量検出センサ40は、光源から出射されたs偏光を検出できないが、第2偏光板30が劣化した場合には、第2劣化検出領域46をs偏光が透過するため、第2光量検出センサ40はs偏光を検出する。この第2光量検出センサ40は、制御装置42に接続され、検出したs偏光の光量情報を制御装置42に出力する。
このように本実施形態の劣化検出機構は、第1偏光板28に設けられた第1劣化検出領域44と、第2偏光板30に設けられた第2劣化検出領域46及び第3劣化検出領域48と、第2劣化検出領域46の下方に設けられた第2光量検出センサ40と第3劣化領域検出領域48の下方に設けられた第1光量検出センサ38と備えている。
次に、本実施形態の露光装置における保持機構について図4を参照して説明する。図4は、保持機構32の概略構成を示す斜視図である。
保持機構32は、露光装置70の構成要素であり、液晶装置50、第1偏光板28、及び第2偏光板30を着脱自在に保持するものである。保持機構32は、図4に示すように、平面視略コの字状に形成されるとともに、保持機構32の内壁面には、液晶装置50、第1偏光板28及び第2偏光板30の縁部が摺動可能となるような溝部34が形成されている。また溝部34は、光源5側から、第1偏光板28、液晶装置50及び第2偏光板30の順に配置されるようにそれぞれに対応して形成されている。これにより、保持機構32の溝部に液晶装置50、第1偏光板28、液晶装置50及び第2偏光板30を挿入して摺動させることにより、第1偏光板28、液晶装置50及び第2偏光板30は保持機構32に嵌合され、保持される。なお、本実施形態において用いる平面視とは、平面に対して垂直な方向から見ることを意味する。
保持機構32は、露光装置70の構成要素であり、液晶装置50、第1偏光板28、及び第2偏光板30を着脱自在に保持するものである。保持機構32は、図4に示すように、平面視略コの字状に形成されるとともに、保持機構32の内壁面には、液晶装置50、第1偏光板28及び第2偏光板30の縁部が摺動可能となるような溝部34が形成されている。また溝部34は、光源5側から、第1偏光板28、液晶装置50及び第2偏光板30の順に配置されるようにそれぞれに対応して形成されている。これにより、保持機構32の溝部に液晶装置50、第1偏光板28、液晶装置50及び第2偏光板30を挿入して摺動させることにより、第1偏光板28、液晶装置50及び第2偏光板30は保持機構32に嵌合され、保持される。なお、本実施形態において用いる平面視とは、平面に対して垂直な方向から見ることを意味する。
また、露光装置70に設けられた保持機構32により第1偏光板28及び第2偏光板30が着脱可能に保持される以外に、液晶マスク8において、一対の基板10,16と第1偏光板28及び第2偏光板30とが着脱可能に固定されていても良い。具体的には、液晶マスク8が保持フレームを備え、該フレームにより一対の基板10,16と第1偏光板28及び第2偏光板30とが着脱可能に保持されている構成、または一対の基板10,16と第1偏光板28及び第2偏光板30とが剥離可能に接着されている構成が考えられる。
次に、本実施形態の劣化した第2偏光板を交換する動作の一例について図1、図2及び図5のフローチャートを用いて説明する。
ステップS10において、露光装置70の保持機構32に第1偏光板28、液晶装置50及び第2偏光板30を設置する。設置した後、光源5から露光光を液晶マスク8に照射し、液晶マスク8を透過した所定パターンの露光光をステージ2上に載置される被露光基板1に転写する。
ステップS10において、露光装置70の保持機構32に第1偏光板28、液晶装置50及び第2偏光板30を設置する。設置した後、光源5から露光光を液晶マスク8に照射し、液晶マスク8を透過した所定パターンの露光光をステージ2上に載置される被露光基板1に転写する。
次に、ステップS12において、第2光量検出センサ40は、第2劣化検出領域46を透過した露光光を検出する。第2偏光板30が劣化していない場合には、第1劣化検出領域44を透過した露光光は、第1劣化検出領域44と第2劣化検出領域46との偏光軸が直交するため、第2劣化検出領域46で遮断、吸収される。従って、この場合には、第2光量検出センサ40は、露光光を検出しない。一方、第2偏光板30が劣化している場合には、劣化により第2偏光板30に透過部が形成されるため、露光光は第2劣化検出領域46を透過し、第2光量検出センサ40によって検出される。そして、第2光量検出センサ40によって検出された露光光の光量情報は、制御装置42に出力される。
次に、ステップ14において、制御装置42は、第2光量検出センサ40により供給された露光光の光量情報を、予め設定された閾値と比較する。ここで、閾値は、多少の劣化ある液晶マスク8を用いて露光処理を行った場合でも被露光基板に転写されるパターンの精度に影響がでない範囲で設定されている。そして、検出した露光光の光量情報が、予め設定された閾値の範囲内の場合には、処理がステップS18に移行する。一方、検出した露光光の光量情報が、予め設定された閾値の範囲外の場合には、処理がステップS16に移行する。
ステップS16において、制御装置42は、検出した露光光の光量情報が閾値の範囲外の場合には第2偏光板30が劣化したと判断し、露光装置70による処理を一次的に停止させる。この露光装置70を停止させるタイミングとしては、被露光基板に対しての所定パターンの転写が終了した後に停止させても良いし、パターンの転写途中段階において停止させても良い。次に、露光装置70を停止した後、保持機構32から第2偏光板30を取り出す。その後、未使用の第2偏光板30と交換し、再度保持機構32に第2偏光板30を挿入して第2偏光板30を保持機構32に設置する。第2偏光板30の交換は、作業員が手動により交換しても良いし、着脱可能な機能を有する着脱機構により第2偏光板30を交換しても良い。第2偏光板30の交換が終了した後、処理がステップ18に移行する。
次に、ステップS18において、第1光量検出センサ38は、第1劣化検出領域44及び第3劣化検出領域48を透過した露光光を検出する。この段階で、上記ステップ14,16において、第2偏光板30は、劣化してないと判断されたか又は第2偏光板30は劣化していない未使用の第2偏光板30に交換されている。従って、第1光量検出センサ38が第3劣化検出領域48を透過した露光光の光量の増加を検出した場合、第2偏光板30は劣化していないため、第1偏光板28の劣化にのみに起因して第3劣化検出領域48を透過する露光光の光量が増加したと判断することができる。つまり、先の処理において第2偏光板30の劣化を判断することにより、次の処理では第1偏光板28の劣化のみを判断することができる。第1光量検出センサ38によって検出された露光光の光量情報は、制御装置42に出力される。
次に、ステップ20において、制御装置42は、第1光量検出センサ38により供給された露光光の光量情報を、予め設定された閾値と比較する。そして、検出した露光光の光量情報が、予め設定された閾値の範囲内の場合、つまり、検出した露光光の光量が増加した場合には、処理がステップS22に移行する。一方、検出した露光光の光量情報が、予め設定された閾値の範囲外の場合には、処理がステップS24に移行する。
ステップS22において、制御装置42は、検出した露光光の光量情報が閾値の範囲外の場合には第1偏光板28が劣化したと判断し、露光装置70による処理を一次的に停止させる。次に、露光装置70を停止した後、保持機構32から第1偏光板28を取り出す。そして、未使用の第1偏光板28と交換し、再度保持機構32に第1偏光板28を挿入して第1偏光板28を保持機構32に設置する。第1偏光板28の交換が終了した後、処理がステップ24に移行する。そして、ステップ24において、露光装置70を再び駆動し、露光処理を開始する。
本実施形態によれば、露光装置70の光源5から出射される露光光によって、第1偏光板28、第2偏光板30及び液晶装置50(以下第1偏光板と呼ぶ)が劣化した場合であっても、保持機構32が第1偏光板28を着脱自在に保持することができるため、劣化した第1偏光板28を未使用の第1偏光板28に交換することができる。これにより、第1偏光板28の劣化による露光光の透過率の変化を回避することができ、高精度なパターンを被露光基板に転写することが可能となる。また、保持機構32が着脱自在な機構を有するため、液晶装置50、第1偏光板28又は第2偏光板30のいずれか一方のみが劣化した場合に、劣化したもののみを交換することができる。これにより、低コスト化を図ることができる。
さらに、本実施形態では、第1劣化検出領域44の偏光軸と第2劣化検出領域46の偏光軸とは直交して設けられている。そのため、第1偏光板28の第1劣化検出領域44を透過した所定方向の偏光は、第2偏光板30の第2劣化検出領域46で遮断され吸収される。これにより、第2劣化検出領域46の劣化によって透過した露光光を検出することにより、第2偏光板30の劣化を検出することができる。一方、第1劣化検出領域44の偏光軸と第3劣化検出領域48の偏光軸とは平行に設けられている。そのため、第1偏光板28の第1劣化検出領域44を透過した所定方向の偏光は、第2偏光板30の第2劣化検出領域46を透過する。これにより、第3劣化検出領域48を透過した露光光を検出することにより、第1偏光板28の劣化を検出することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
上記実施形態では、第2張り出し部に第2劣化検出領域を設けて、第2張り出し部の下方に配置された第2光量検出センサにより、第1偏光板の劣化を検出していた。これに対し、本実施形態では、第1張り出し部と第2張り出し部との間に第2光量検出センサを配置することにより、第1偏光板の劣化を検出する点において異なる。なお、本実施形態は、その他の露光装置及び液晶マスクの構成を同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
上記実施形態では、第2張り出し部に第2劣化検出領域を設けて、第2張り出し部の下方に配置された第2光量検出センサにより、第1偏光板の劣化を検出していた。これに対し、本実施形態では、第1張り出し部と第2張り出し部との間に第2光量検出センサを配置することにより、第1偏光板の劣化を検出する点において異なる。なお、本実施形態は、その他の露光装置及び液晶マスクの構成を同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図6は、本実施形態の液晶マスク8の概略構成を示す斜視図である。
第1張り出し部36には、光源からの一定方向の偏光を透過させるための第1劣化検出領域44が設けられており、この第1劣化検出領域44には、第1偏光板28の偏光軸に対して垂直方向(Y軸方向)の偏光軸が設けられている。これにより、光源から出射される露光光のうち、s偏光からなる露光光のみを選択して、第1張り出し部36を透過させることができる。
第1張り出し部36には、光源からの一定方向の偏光を透過させるための第1劣化検出領域44が設けられており、この第1劣化検出領域44には、第1偏光板28の偏光軸に対して垂直方向(Y軸方向)の偏光軸が設けられている。これにより、光源から出射される露光光のうち、s偏光からなる露光光のみを選択して、第1張り出し部36を透過させることができる。
第1張り出し部36と第2張り出し部37との間には、第1劣化検出領域44を透過した露光光(s偏光)を検出する第1光量検出センサ38が配設されている。この第1光量検出センサ38は、検出したs偏光に基づいて、第1偏光板28の劣化を検出するセンサである。つまり、第1偏光板28が劣化した場合には、第1劣化検出領域44を透過する露光光が多くなる。従って、第1光量検出センサ38は、検出する露光光の光量の増加により第1偏光板28の劣化を判断する。この第1光量検出センサ38は、制御装置42に接続され、検出したs偏光の光量情報を制御装置42に出力する。
そして、制御装置42は、第1光量検出センサ38により供給された露光光の光量情報を、予め設定された閾値と比較し、検出した露光光の光量情報が、予め設定された閾値の範囲内の場合には、劣化した第1偏光板28を取り外し、未使用の第1偏光板28と交換する。一方、検出した露光光の光量情報が、予め設定された閾値の範囲外の場合には、露光処理を継続して行う。
第2張り出し部37には第2偏光板30の劣化を検出するための第2劣化検出領域46が設けられており、この第2劣化検出領域46には、第1張り出し部36の第1劣化検出領域44の偏光軸と垂直方向(X軸方向)の吸収軸が設けられている。これにより、第2劣化検出領域46では、第1劣化検出領域44と異なる方向、つまり直交する吸収軸を有するため、第1劣化検出領域44を透過したs偏光は、第2劣化検出領域46(第2偏光板30の内面側)において遮断、吸収される。
第2劣化検出領域46の下方(第1偏光板28の外面側)には、第2光量検出センサ40が配設されている。この第2光量検出センサ40は、上記第1光量検出センサ38と平面的に重ならない位置に配設される。第1光量検出センサ38と第2光量検出センサ40とが平面的に重なる場合には、第1劣化検出領域44を透過した露光光が第1光量検出センサ38によって遮断されるため、第2光量検出センサ38が第2劣化検出領域46を透過した正確な露光光を検出できないからである。
第2光量検出センサ40は、第2劣化検出領域46から漏れたs偏光の光量に基づいて、第2偏光板30の劣化を検出するセンサである。つまり、第2光量検出センサ40が配置される位置では、第1劣化検出領域44を透過したs偏光は第2劣化検出領域46を透過しない。そのため、第2光量検出センサ40は、光源から出射されたs偏光を検出できないが、第2偏光板30が劣化した場合には、第2劣化検出領域46をs偏光が透過するためs偏光を検出する。この第2光量検出センサ40は、制御装置42に接続され、検出した光量情報を制御装置42に出力する。
第2光量検出センサ40は、第2劣化検出領域46から漏れたs偏光の光量に基づいて、第2偏光板30の劣化を検出するセンサである。つまり、第2光量検出センサ40が配置される位置では、第1劣化検出領域44を透過したs偏光は第2劣化検出領域46を透過しない。そのため、第2光量検出センサ40は、光源から出射されたs偏光を検出できないが、第2偏光板30が劣化した場合には、第2劣化検出領域46をs偏光が透過するためs偏光を検出する。この第2光量検出センサ40は、制御装置42に接続され、検出した光量情報を制御装置42に出力する。
そして、制御装置42は、第2光量検出センサ40により供給された露光光の光量情報を、予め設定された閾値と比較し、検出した露光光の光量情報が、予め設定された閾値の範囲内の場合には、劣化した第2偏光板30を取り外し、未使用の第2偏光板30と交換する。一方、検出した露光光の光量情報が、予め設定された閾値の範囲外の場合には、露光処理を継続して行う。
本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。つまり、保持機構32が第1偏光板28を着脱自在に保持することができるため、劣化した第1偏光板28を未使用の第1偏光板28に交換することができる。
また、液晶装置50と第1偏光板28及び第2偏光板30が密着されずに分離して保持機構32に保持されているため、液晶装置50、第1偏光板28又は第2偏光板30のいずれか一方のみが劣化した場合に、劣化したもののみを交換することができる。
さらに、本実施形態によれば、第1光量検出センサ38は、第1偏光板28の第1張り出し部36と第2偏光板30の第2張り出し部37との間に配置されているため、第1偏光板28の第1張り出し部36を透過した露光光(偏光)を直接検出することができる。これにより、第1偏光板28の劣化を高精度に検出することができる。
また、液晶装置50と第1偏光板28及び第2偏光板30が密着されずに分離して保持機構32に保持されているため、液晶装置50、第1偏光板28又は第2偏光板30のいずれか一方のみが劣化した場合に、劣化したもののみを交換することができる。
さらに、本実施形態によれば、第1光量検出センサ38は、第1偏光板28の第1張り出し部36と第2偏光板30の第2張り出し部37との間に配置されているため、第1偏光板28の第1張り出し部36を透過した露光光(偏光)を直接検出することができる。これにより、第1偏光板28の劣化を高精度に検出することができる。
(電気光学装置)
次に、上記露光装置により形成された配線、電極等を有する基板を備えた電気光学装置の一例の液晶装置について図面を参照して説明する。図7(a)は液晶装置100を各構成要素とともに対向基板側からみた平面構成図、図7(b)は液晶装置100のB−B’線に沿った側断面構成図である。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。
次に、上記露光装置により形成された配線、電極等を有する基板を備えた電気光学装置の一例の液晶装置について図面を参照して説明する。図7(a)は液晶装置100を各構成要素とともに対向基板側からみた平面構成図、図7(b)は液晶装置100のB−B’線に沿った側断面構成図である。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。
図7(a)及び図7(b)に示すように、本実施形態の液晶装置100は、画素電極94及びTFT等が形成されたTFTアレイ基板90と、対向基板92とが、平面視略矩形枠状のシール材52を介して貼り合わされ、このシール材52に囲まれた領域内に液晶層96が封入された構成を具備した液晶パネル110と、その背面側((b)図下側)に配設されたバックライト120とを備えて構成されている。
液晶パネル110には、シール材52の内周側に沿って平面視矩形枠状の周辺見切り53が形成され、この周辺見切りの内側の領域に表示領域(画素部)が形成されている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路201及び外部回路実装端子202がTFTアレイ基板90の1辺(図示下辺)に沿って形成されており、この1辺に隣接する2辺に沿ってそれぞれ走査線駆動回路204,204が形成されている。TFTアレイ基板90の残る1辺(図示上辺)には、表示領域の両側の走査線駆動回路204,204間を接続する複数の配線205が設けられている。
また、対向基板92の各角部にはTFTアレイ基板90と対向基板92との間の電気的導通をとるための基板間導通材206が配設されている。本実施形態の液晶表示装置100は、半透過反射型の液晶表示装置として構成され、透過表示モードでは、背面側に配設されたバックライト120からの照明光を液晶パネル110にて変調して対向基板92側から表示光として射出し、反射表示モードでは、液晶パネル110に設けられた反射層(図示略)により対向基板92側から入射した光を反射させるとともに液晶層96にて変調し、表示光として射出するようになっている。
なお、液晶装置100においては、使用する液晶の種類、すなわち、TN(Twisted Nem
atic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、垂直配向モード等の動作モード
や、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、位相差板、偏光板
等が所定の向きに配置されるが、ここでは図示を省略する。
atic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、垂直配向モード等の動作モード
や、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、位相差板、偏光板
等が所定の向きに配置されるが、ここでは図示を省略する。
なお、本願発明は、上述した例に限定されるものではなく、本願発明の要旨を逸脱しな
い範囲において種々変更を加え得ることは勿論である。また、本願発明の要旨を逸脱しな
い範囲において上述した各例を組み合わせても良い。
例えば、上記実施形態では、第1偏光板及と第2偏光板との少なくとも一方が劣化した場合に交換する動作について説明した。これに対し、液晶マスクを構成する液晶装置の所定位置にセンサを設けることにより、液晶装置の劣化を検出し、液晶装置が劣化していると判断された場合には液晶装置を交換することも可能である。また、劣化した第1偏光板及び/又は第2偏光板を交換する場合に、同時に液晶装置を交換することも可能である。
また、上記実施形態では、第1偏光板と第2偏光板とを液晶装置から分離させて保持機構に保持させていたが、第1偏光板と第2偏光板とを液晶装置に密着(固定)させて保持機構に保持させることも可能である。
また、上記実施形態では、光源から出射された露光光の光量を検出することにより、第1偏光板及び第2偏光板の劣化を検出しているが、露光光以外の光を用いて第1偏光板及び第2偏光板等の劣化を検出しても良い。
い範囲において種々変更を加え得ることは勿論である。また、本願発明の要旨を逸脱しな
い範囲において上述した各例を組み合わせても良い。
例えば、上記実施形態では、第1偏光板及と第2偏光板との少なくとも一方が劣化した場合に交換する動作について説明した。これに対し、液晶マスクを構成する液晶装置の所定位置にセンサを設けることにより、液晶装置の劣化を検出し、液晶装置が劣化していると判断された場合には液晶装置を交換することも可能である。また、劣化した第1偏光板及び/又は第2偏光板を交換する場合に、同時に液晶装置を交換することも可能である。
また、上記実施形態では、第1偏光板と第2偏光板とを液晶装置から分離させて保持機構に保持させていたが、第1偏光板と第2偏光板とを液晶装置に密着(固定)させて保持機構に保持させることも可能である。
また、上記実施形態では、光源から出射された露光光の光量を検出することにより、第1偏光板及び第2偏光板の劣化を検出しているが、露光光以外の光を用いて第1偏光板及び第2偏光板等の劣化を検出しても良い。
1…被露光基板、 2…ステージ、 5…光源、 6…制御装置、 7…コンデンサレンズ、 8…液晶マスク、 9…縮小レンズ、 10…第1基板、 12…第1電極、 14…配向膜、 16…第2基板、 18…第2電極、 22…配向膜、 26…液晶層、
28…第1偏光板、 30…第2偏光板、 32…保持機構、 34…溝部、 36…第1張り出し部、 37…第2張り出し部、 38…第1光量検出センサ(第1受光部)、
40…第2光量検出センサ(第2受光部)、 42…制御装置(劣化判断部)、 44…第1劣化検出領域、 46…第2劣化検出領域、 48…第3劣化検出領域、 50…液晶装置、 52…シール材、 53…周辺見切り、 70…露光装置、 90…TFTアレイ基板、 92…対向基板、 94…画素電極、 96…液晶層、 106,206…基板間導通材、 100…液晶装置、 110…液晶パネル、 120…バックライト、
201…データ線駆動回路、 202…外部回路実装端子、 204…走査線駆動回路、
205…配線
28…第1偏光板、 30…第2偏光板、 32…保持機構、 34…溝部、 36…第1張り出し部、 37…第2張り出し部、 38…第1光量検出センサ(第1受光部)、
40…第2光量検出センサ(第2受光部)、 42…制御装置(劣化判断部)、 44…第1劣化検出領域、 46…第2劣化検出領域、 48…第3劣化検出領域、 50…液晶装置、 52…シール材、 53…周辺見切り、 70…露光装置、 90…TFTアレイ基板、 92…対向基板、 94…画素電極、 96…液晶層、 106,206…基板間導通材、 100…液晶装置、 110…液晶パネル、 120…バックライト、
201…データ線駆動回路、 202…外部回路実装端子、 204…走査線駆動回路、
205…配線
Claims (11)
- 液晶を挟持して対向する一対の基板と、
前記一対の基板の一方の基板側に配置された第1偏光板と、
前記一対の基板の他方の基板側に配置された第2偏光板とを有し、
前記第1偏光板及び前記第2偏光板の少なくとも一方は、前記一対の基板の液晶配置領域とは重ならない位置に劣化検出領域を有することを特徴とする液晶マスク。 - 前記第1偏光板は、前記劣化検出領域をなす第1劣化検出領域を有し、
前記第2偏光板は、前記劣化検出領域をなす第2劣化検出領域を有し、
前記第1劣化検出領域と第2劣化検出領域とは重なる部分を相互に有し、
前記第1劣化検出領域の偏光軸と第2劣化検出領域の偏光軸とは平行ではないことを特徴とする請求項1に記載の液晶マスク。 - 前記第1偏光板は、前記劣化検出領域をなす第1劣化検出領域を有し、
前記第2偏光板は、前記劣化検出領域をなすとともに偏光軸が前記第1劣化検出領域の偏光軸とは平行ではない第2劣化検出領域と、前記劣化検出領域をなすとともに偏光軸が前記第1劣化検出領域の偏光軸と平行である第3劣化検出領域とを有することを特徴とする請求項1に記載の液晶マスク。 - 前記第1偏光板又は前記第2偏光板が、前記一対の基板に対して着脱自在に固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の液晶マスク。
- 液晶を挟持して対向する一対の基板と、第1偏光板及び第2偏光板と、前記第1偏光板及び第2偏光板の少なくとも一方の偏光板に設けられた劣化検出領域とを有する液晶マスクを用いて露光する露光装置であって、
前記劣化検出領域に光が照射されるように、且つ前記液晶を挟持して対向する一対の基板、前記第1偏光板又は前記第2偏光板のいずれかを着脱自在に保持する保持機構が設けられたことを特徴とする露光装置。 - 前記液晶マスクにおける前記劣化検出領域を透過した光の光量を検出する劣化検出機構を有することを特徴とする請求項5に記載の露光装置
- 前記劣化検出機構が、前記第1偏光板に設けられ前記一対の基板から張り出した第1張り出し部を透過した光の光量を検出する第1受光部と、前記第2偏光板に設けられ前記一対の基板から張り出した第2張り出し部を透過した光の光量を検出する第2受光部とを有することを特徴とする請求項6に記載の露光装置。
- 前記第2偏光板の前記第2張り出し部は、前記第1偏光板の前記第1張り出し部の偏光軸と同一方向の偏光軸を有する透過領域と、前記第1偏光板の前記第1張り出し部の偏光軸と異なる方向の偏光軸を有する吸収領域とを有し、
前記保持機構は、前記第1偏光板が前記第2偏光板よりも前記光源に近い側に配置されるように、少なくとも前記第1偏光板及び前記第2偏光板を着脱自在に保持するものであり、
前記第1受光部は、前記第2偏光板における前記光源側とは逆側に配置されているとともに、前記第1偏光板の第1張り出し部と前記第2偏光板の前記透過領域とを透過した光を受光するものであり、
前記第2受光部は、前記第2偏光板における前記光源側とは逆側に配置されているとともに、前記第1偏光板の第1張り出し部と前記第2偏光板の前記吸収領域とを透過した光を受光するものであることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。 - 前記第1偏光板の前記第1張り出し部の偏光軸と前記第2偏光板の前記第2張り出し部の偏光軸とは異なる方向であり、
前記保持機構は、前記第1偏光板が前記第2偏光板よりも前記光源に近い側に配置されるように、少なくとも前記第1偏光板及び前記第2偏光板を着脱自在に保持するものであり、
前記第1受光部は、前記第1偏光板の前記第1張り出し部と前記第2偏光板の前記第2張り出し部との間に配置されており、
前記第2受光部は、前記第2偏光板における前記光源側とは逆側に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。 - 前記劣化検出機構が、検出した光の光量に基づいて前記第1偏光板及び前記第2偏光板の少なくとも一方が劣化したか否かを判断する劣化判断部を有することを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の露光装置。
- 請求項5乃至請求項10のいずれか1項に記載の露光装置により形成されたパターンを有する基板を備えたことを特徴とする電気光学装置。
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KR20190085862A (ko) * | 2018-01-11 | 2019-07-19 | 가부시키가이샤 뉴플레어 테크놀로지 | 멀티 빔 검사 장치 및 멀티 검출기의 감도 수선 방법 |
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