JP2006249369A - 極微量油剤供給式金属加工用油剤 - Google Patents

極微量油剤供給式金属加工用油剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 切削加工、研削加工、転造加工などの金属加工において、加工効率の向上、工具寿命の向上、並びに取り扱い性の改善を高水準でバランスよく達成することが可能であり、さらには生分解性が高く環境に優しい極微量油剤供給式金属加工用油剤を提供する。
【解決手段】 脂環式多価カルボン酸エステル化合物を含有する極微量油剤供給式金属加工用油剤により上記課題を解決できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は極微量油剤供給式金属加工用油剤に関する。
金属加工には、切削加工、研削加工、転造加工、鍛造加工、プレス加工、引き抜き加工、圧延加工などがあり、通常、これらの金属加工は潤滑油剤を用いて行われる。
例えば、切削・研削加工においては、加工に用いられるドリル、エンドミル、バイト、砥石等の工具の寿命延長や被加工物の表面粗さの向上、並びにそれによる加工能率の向上といった機械加工における生産性の向上を目的として、通常、切削・研削加工用油剤が使用されている。
切削・研削加工用油剤は、界面活性剤及び潤滑成分を水に希釈して使用する水溶性切削・研削加工用油剤と、鉱物油を主成分として原液のままで使用する不水溶性切削・研削加工用油剤との2種類に大別される。そして従来の切削・研削加工においては、いずれの油剤を用いる場合であっても、比較的大量の切削・研削油剤が加工部位に供給される。
切削・研削加工用油剤の最も基本的でかつ重要な機能としては潤滑作用と冷却作用が挙げられる。一般に、不水溶性切削・研削加工用油剤は潤滑性能に、水溶性切削・研削加工用油剤は冷却性能にそれぞれ優れている。不水溶性油剤は、通常、1分間に数リットルから場合によっては数10リットルもの大量の不水溶性切削・研削油剤が必要になる。
加工能率の向上に有効な切削・研削油剤も別の側面からみると好ましくない点があり、その代表的な問題点として環境への影響が挙げられる。不水溶性、水溶性にかかわらず油剤は使用中に徐々に劣化してついには使用不能な状態になる。例えば、水溶性油剤の場合には微生物の発生によって液の安定性が低下して成分の分離が生じたり、衛生環境を著しく低下させてその使用が不可能となる。また、不水溶性油剤の場合には酸化の進行によって生じる酸性成分が金属材料を腐食させたり、粘度の著しい変化が生じてその使用が不可能となる。更に、油剤が切りくず等に付着して消費されたりして廃棄物となる。
このような場合には劣化した油剤を廃棄して新しい油剤が使用される。このときに廃棄物として排出される油剤は環境に影響を及ぼさないように様々な処理が必要になる。例えば、作業能率の向上を優先させて開発されてきた切削・研削油剤には、焼却処理時に有毒なダイオキシンを発生させる可能性のある塩素系化合物が多く用いられているが、これらの化合物の除去処理などが必要になる。このため、塩素系化合物を含まない切削・研削油剤も開発されているが、たとえかかる有害な成分を含まない切削・研削油剤であっても廃棄物の大量排出にともなう環境への影響という問題がある。また、水溶性油剤の場合には環境水域を汚染する可能性があるため、高いコストをかけて高度な処理を施す必要がある。
上述のような問題点に対処するために最近では切削・研削箇所に冷風を吹きかけて冷却することにより切削・研削油剤の代用とする検討がなされつつあるが、この場合には、切削・研削油剤に求められている潤滑性という一方の性能は得られない。
このような背景の下、通常の切削・研削加工における油剤の使用量に比べて1/100000〜1/1000000程度の極微量の油剤を圧縮流体(例えば圧縮空気)と共に加工物に供給しながら切削・研削を行う極微量油剤供給方式切削・研削加工方法が開発されている。このシステムでは、圧縮空気による冷却効果が得られ、また極微量の油剤を用いるために廃棄物量を低減することができ、従って廃棄物の大量排出に伴う環境への影響も改善することができる(例えば、特許文献1を参照)。
国際公開第02/081605号パンフレット
上記の金属加工に使用される油剤には、近時、更なる高性能化が求められている。例えば極微量油剤供給方式を利用する切削・研削加工においては、油剤の供給量が極微量であっても良好な表面の加工物を得ることができ、また工具等の摩耗も少なく、切削・研削を効率よく行えることが望ましく、従って切削・研削加工油剤にはより高い性能が要求される。また、廃棄物処理や作業環境の点から、生分解性に優れた油剤であることが望ましい。
また、極微量油剤供給方式では、油剤はオイルミストして供給されるので、工作機械内部、ワーク、工具、ミストコレクター内等に付着してべたつき現象の原因となり、取り扱い性において支障をきたし、作業能率が低下する。このため、極微量油剤供給方式に用いる油剤の開発では、油剤はべたつきにくいことが望ましい。
しかしながら、従来の切削・研削加工用油剤をそのまま極微量油剤供給方式に用いても、上記の要求性能の全てをバランスよく満たすことは非常に困難であり、優れた特性を有する新規な切削・研削加工用油剤の開発が望まれている。
また、転造加工などの他の金属加工においても、加工効率、工具寿命、取り扱い性などの点で金属加工用油剤の特性の更なる改善が望まれている。
本発明は、このような実状に鑑みなされたものであり、切削加工、研削加工、転造加工などの金属加工において、加工効率の向上、工具寿命の向上、並びに取り扱い性の改善を高水準でバランスよく達成することが可能な極微量油剤供給式金属加工用油剤を提供することを目的とする。さらには生分解性が高く、環境に優しい極微量油剤供給式金属加工用油剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の油剤を用いることによって上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の極微量油剤供給式金属加工用油剤は、脂環式多価カルボン酸エステル化合物を含有することを特徴とする。
本発明の極微量油剤供給式金属加工用油剤によれば、切削加工、研削加工、転造加工などの金属加工において、加工効率の向上、工具寿命の向上、並びに取り扱い性の改善をバランスよく且つ十分に向上させることが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の極微量油剤供給式金属加工用油剤には、脂環式多価カルボン酸エステル化合物が含まれる。かかるエステル化合物を用いることによって、加工効率の向上、工具寿命の向上、ならびに取り扱い性を高水準でバランスよく達成することができる。
本発明で用いられる脂環式多価カルボン酸エステル化合物とは、脂環式環および下記一般式(a)で表されるエステル基を少なくとも2個有するものである。
−COOR (a)
[式(a)中、Rは炭素数1〜30の炭化水素基を表し、各エステル基のRは同一でも異なっていてもよい。]
本発明に係る脂環式多価カルボン酸エステル化合物が有する脂環式環としては、シクロペンタン環、シクロペンテン環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、シクロヘプタン環、シクロヘプテン環等が挙げられるが、シクロヘキサン環およびシクロヘキセン環が好ましい。これらの中でも、酸化安定性が高いこと、及び有機材料の抽出性が低いことなどの観点から、二重結合を有さない脂環式環が好ましく、シクロヘキサン環がより好ましい。
脂環式多価カルボン酸エステル化合物は、上述の通り、少なくとも2個のエステル基を有する。エステル基が1個である場合には、熱・加水分解安定性が不十分であるため好ましくない。また、エステル基の個数には上限値は特に無いが、低温流動性の点から、4個以下であることが好ましく、3個以下であることがより好ましく、2個であることが更に好ましい。
また、上記式(a)で表されるエステル基のうち少なくとも2個は、脂環式環上の互いに隣接する炭素原子に結合していることが好ましい。脂環式環上の互いに隣接する炭素原子に結合していない場合には、熱・加水分解安定性が不十分であるため好ましくない。
さらに、式(a)で表されるエステル基の立体配置については特に制限されず、脂環式環上の隣接する炭素原子に結合した2個のカルボキシル基についてcis体、trans体のいずれであってもよい。また、脂肪族環式多価カルボン酸のうちcis体、trans体のうちのいずれか1種を単独で用いてもよく、cis体とtrans体との混合物を用いてもよい。しかしながら、熱・加水分解安定性の観点からはcis体が好ましく、熱・加水分解安定性と潤滑性との両立という観点からはtrans体が好ましい。さらに、cis体とtrans体とを混合して用いる場合、そのモル比は好ましくは20/80〜80/20、より好ましくは25/75〜75/25、さらに好ましくは30/70〜70/30である。cis体とtrans体とのモル比が前記の範囲内であると、熱・加水分解安定性がより高水準で両立される傾向にある。
上記式(a)におけるRは炭素数1〜30、好ましくは2〜24、より好ましくは3〜18の炭化水素基を表すが、ここでいう炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキルシクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基等が挙げられる。この中でも、熱・加水分解安定性の点からアルキル基、シクロアルキル基またはアルキルシクロアルキル基であることが好ましい。
アルキル基としては、直鎖状のものであっても分枝状のものであっても良い。炭素数3〜18のアルキル基としては、例えば、直鎖状または分枝状のプロピル基、直鎖状または分枝状のブチル基、直鎖状または分枝状のペンチル基、直鎖状または分枝状のヘキシル基、直鎖状または分枝状のヘプチル基、直鎖状または分枝状のオクチル基、直鎖状または分枝状のノニル基、直鎖状または分枝状のデシル基、直鎖状または分枝状のウンデシル基、直鎖状または分枝状のドデシル基、直鎖状または分枝状のトリデシル基、直鎖状または分枝状のテトラデシル基、直鎖状または分枝状のペンタデシル基、直鎖状または分枝状のヘキサデシル基、直鎖状または分枝状のヘプタデシル基、直鎖状または分枝状のオクタデシル基などが挙げられる。
これらの中でも、生分解性および潤滑性能の観点からは直鎖が好ましく、加水分解安定性および低温特性の観点からは分岐鎖が好ましい。したがって、直鎖と分岐鎖を併せ有するものが好ましい。双方の長所をバランス良く満たすためには、直鎖と分岐鎖の比率は、直鎖:分岐鎖の割合が20:80〜80:20が好ましく、より好ましくは30:70〜70:30であり、さらに好ましくは40:60〜60:40である。
また、潤滑性能が良好となる観点、有機材料の抽出性が低くなるという観点からは炭素鎖は長い方が好ましい。
シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられるが、熱・加水分解安定性の点からシクロヘキシル基が好ましい。また、アルキルシクロアルキル基とは、シクロアルキル基にアルキル基が結合したものであるが、熱・加水分解安定性の点からシクロヘキシル基にアルキル基が結合したものが好ましい。更に、アルキルシクロアルキル基としては、熱・加水分解安定性の点から総炭素数が6以上のものが好ましく、低温流動性の点から総炭素数が10以下のものが好ましい。
また、脂環式多価カルボン酸エステル化合物としては、脂環式環上の炭素原子に炭化水素基が1個または複数個結合していても良いことは勿論である。このような炭化水素基としてはアルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
本発明でいう脂環式多価カルボン酸エステル化合物は、上述した構造を有するものであるが、このようなエステル化合物は所定の酸成分とアルコール成分とを常法にしたがって、好ましくは窒素等の不活性ガス雰囲気下、エステル化触媒の雰囲気下または無触媒下で加熱しながらエステル化することにより調製される。ここで、熱・加水分解安定性の観点から、無触媒下でのエステル化反応により調製することが好ましい。
脂環式多価カルボン酸エステル化合物の酸成分としては、シクロアルカンポリカルボン酸、シクロアルケンポリカルボン酸またはこれらの酸無水物が挙げられ、中でも、エステル基の少なくとも2個が脂環式環上の互いに隣接した炭素原子に結合したものが好ましく使用される。これらは1種または2種以上の混合物として用いることが可能である。具体的には、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、3−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、3−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸およびそれらの酸無水物が挙げられる。このうち、調製したエステル化合物の長期又は過酷な条件下での使用時における粘度の上昇を抑えるという観点からは、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、3−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸およびそれらの酸無水物が好ましく、一方、長期又は過酷な条件下での使用時における全酸価の上昇を抑えるという観点からは、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、3−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸およびそれらの酸無水物が好ましい。
これら、脂環式多価カルボン酸およびその無水物の製造方法には特に制限はなく、任意の方法で得られたものが使用可能である。具体的には、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸は、ブタジエンとマレイン酸無水物とを、ベンゼン溶媒中、100℃で反応せしめて得ることができる。
脂環式多価カルボン酸エステル化合物のアルコール成分(ROH;Rは上記式(a)中のRと同一の定義内容を表す。)としては、炭素数3〜18の直鎖状のアルコール、炭素数3〜18の分枝状のアルコールまたは炭素数5〜10のシクロアルコールが挙げられる。具体的には、直鎖状または分枝状のプロパノール(n−プロパノール、1−メチルエタノール等を含む)、直鎖状または分枝状のブタノール(n−ブタノール、1−メチルプロパノール、2−メチルプロパノール等を含む)、直鎖状または分枝状のペンタノール(n−ペンタノール、1−メチルブタノール、2−メチルブタノール、3−メチルブタノール等を含む)、直鎖状または分枝状のヘキサノール(n−ヘキサノール、1−メチルペンタノール、2−メチルペンタノール、3−メチルペンタノール等を含む)、直鎖状または分枝状のヘプタノール(n−ヘプタノール、1−メチルヘキサノール、2−メチルヘキサノール、3−メチルヘキサノール、4−メチルヘキサノール、5−メチルヘキサノール、2,4−ジメチルペンタノール等を含む)、直鎖状または分枝状のオクタノール(n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、1−メチルヘプタノール、2−メチルヘプタノール等を含む)、直鎖状または分枝状のノナノール(n−ノナノール、1−メチルオクタノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、1−(2’−メチルプロピル)−3−メチルブタノール等を含む)、直鎖状または分枝状のデカノール(n−デカノール、iso−デカノール等を含む)、直鎖状または分枝状のウンデカノール(n−ウンデカノール等を含む)、直鎖状または分枝状のドデカノール(n−ドデカノール、iso−ドデカノール等を含む)、直鎖状または分枝状のトリデカノール、直鎖状または分枝状のテトラデカノール(n−テトラデカノール、iso−テトラデカノール等を含む)、直鎖状または分枝状のペンタデカノール、直鎖状または分枝状のヘキサデカノール(n−ヘキサデカノール、iso−ヘキサデカノール等を含む)、直鎖状または分枝状のヘプタデカノール、直鎖状または分枝状のオクタデカノール(n−オクタデカノール、iso−オクタデカノール等を含む)、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ジメチルシクロヘキサノールなどが挙げられる。
エステル化反応を行うに際し、アルコール成分は、例えば、酸1当量に対して1.0〜1.5当量、好ましくは1.05〜1.2当量用いられる。
更に、上記酸成分およびアルコール成分の代わりに、当該酸成分の低級アルコールエステル及び/又は当該アルコールの酢酸エステル、プロピオン酸エステル等を用いて、エステル交換反応により脂環式多価カルボン酸エステル化合物を得ることも可能である。
エステル化触媒としては、ルイス酸類、アルカリ金属塩、スルホン酸類等が例示され、具体的に、ルイス酸としては、アルミニウム誘導体、スズ誘導体、チタン誘導体等が例示され、アルカリ金属塩としては、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド等が例示され、更にスルホン酸類としては、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸等が例示される。その使用量は、例えば、原料である酸成分及びアルコール成分の総量に対して、0.1〜1質量%程度用いられる。
エステル化する際の温度としては150℃〜230℃が例示され、通常3〜30時間で反応は完結する。
エステル化反応終了後、過剰の原料を減圧下又は蒸圧下において留去し、引き続いて慣用の精製方法、例えば液液抽出、減圧蒸留、活性炭処理などの吸着精製処理等により、エステル化合物を精製することができる。
また、本発明における脂環式多価カルボン酸エステル化合物は、相当する芳香族多価カルボン酸エステル化合物を核水添することによっても得ることができる。
本発明の金属加工用油剤は、上記の脂環式多価カルボン酸エステル化合物のみからなるものであってもよいが、加工効率、工具寿命、ならびに取り扱い性を損なわない限り、当該脂環式多価カルボン酸エステル化合物以外の基油を併用することができる。かかる基油としては、鉱油、合成油のいずれであってもよく、あるいはこれらの混合物であってもよい。なお、本発明に係る脂環式多価カルボン酸エステル化合物の含有量は、取り扱い性の点から、油剤全量基準で100質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下、最も好ましくは60質量%以下である。また、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、脂環式多価カルボン酸エステル化合物の含有量は、油剤全量基準で、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、更に好ましくは40質量%以上、最も好ましくは45質量%以上である。
本発明において脂環式多価カルボン酸エステル化合物と併用使用できる鉱油としては、例えば、原油を常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理を1種または2種以上を適宜組み合わせて精製したパラフィン系鉱油又はナフテン系鉱油が挙げられる。
また、本発明において脂環式多価カルボン酸エステル化合物と併用使用できる合成油としては、具体的には、プロピレンオリゴマー、ポリブテン、ポリイソブチレン、1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー、エチレンとプロピレンとのコオリゴマー、エチレンと1−オクテンとのコオリゴマー、エチレンと1−デセンとのコオリゴマー等のポリα−オレフィン又はそれらの水素化物;イソパラフィン;モノアルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン、ポリアルキルベンゼン等のアルキルベンゼン;モノアルキルナフタレン、ジアルキルナフタレン、ポリアルキルナフタレン等のアルキルナフタレン;ジオクチルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジトリデシルグルタレート等の二塩基酸エステル;トリメリット酸等の三塩基酸エステル;トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等のポリオールエステル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール、ポリエチレングリコールモノエーテル、ポリプロピレングリールモノエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコールモノエーテル、ポリエチレングリコールジエーテル、ポリプロピレングリコールジエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコールジエーテル等のポリグリコール;モノアルキルジフェニルエーテル、ジアルキルジフェニルエーテル、モノアルキルトリフェニルエーテル、ジアルキルトリフェニルエーテル、テトラフェニルエーテル、モノアルキルテトラフェニルエーテル、ジアルキルテトラフェニルエーテル、ペンタフェニルエーテル等のフェニルエーテル;シリコーン油;パーフルオロエーテル等のフルオロエーテル、等が挙げられ、これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の基油の中でも、取り扱い性をさらに向上させる点から、モノエステル及び/又はジエステル(脂環式ジカルボン酸エステル化合物を除く)が好ましく、以下に示すエステル(i)〜(iii)がより好ましく、(i)及び(iii)が更に好ましい。
(i)一価アルコールと一塩基酸とのエステル
(ii)二価アルコールと一塩基酸とのエステル
(iii)一価アルコールと二塩基酸とのエステル
エステル(i)又は(iii)を構成する一価アルコールとしては、通常炭素数1〜24、好ましくは1〜12、より好ましくは1〜8のものが用いられ、このようなアルコールとしては直鎖のものでも分岐のものでもよく、また飽和のものであっても不飽和のものであってもよい。炭素数1〜24のアルコールとしては、具体的には、メタノール、エタノール、直鎖状又は分岐状のプロパノール、直鎖状又は分岐状のブタノール、直鎖状又は分岐状のペンタノール、直鎖状又は分岐状のヘキサノール、直鎖状又は分岐状のヘプタノール、直鎖状又は分岐状のオクタノール、直鎖状又は分岐状のノナノール、直鎖状又は分岐状のデカノール、直鎖状又は分岐状のウンデカノール、直鎖状又は分岐状のドデカノール、直鎖状又は分岐状のトリデカノール、直鎖状又は分岐状のテトラデカノール、直鎖状又は分岐状のペンタデカノール、直鎖状又は分岐状のヘキサデカノール、直鎖状又は分岐状のヘプタデカノール、直鎖状又は分岐状のオクタデカノール、直鎖状又は分岐状のノナデカノール、直鎖状又は分岐状のイコサノール、直鎖状又は分岐状のヘンイコサノール、直鎖状又は分岐状のトリコサノール、直鎖状又は分岐状のテトラコサノール及びこれらの混合物等が挙げられる。
また、エステル(ii)を構成する二価アルコールとしては、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの3〜15量体)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの3〜15量体)、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール等、及びこれらの混合物等が挙げられる。
これらの二価アルコールの中でも、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの3〜10量体)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの3〜10量体)、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、及びこれらの混合物等が好ましい。
また、エステル(i)又は(ii)を構成する一塩基酸としては、通常炭素数2〜24の脂肪酸が用いられ、その脂肪酸は直鎖のものでも分岐のものでもよく、また飽和のものでも不飽和のものでもよい。具体的には、酢酸、プロピオン酸、直鎖状又は分岐状のブタン酸、直鎖状又は分岐状のペンタン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサン酸、直鎖状又は分岐状のヘプタン酸、直鎖状又は分岐状のオクタン酸、直鎖状又は分岐状のノナン酸、直鎖状又は分岐状のデカン酸、直鎖状又は分岐状のウンデカン酸、直鎖状又は分岐状のドデカン酸、直鎖状又は分岐状のトリデカン酸、直鎖状又は分岐状のテトラデカン酸、直鎖状又は分岐状のペンタデカン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデカン酸、直鎖状又は分岐状のヘプタデカン酸、直鎖状又は分岐状のオクタデカン酸、直鎖状又は分岐状のヒドロキシオクタデカン酸、直鎖状又は分岐状のノナデカン酸、直鎖状又は分岐状のイコサン酸、直鎖状又は分岐状のヘンイコサン酸、直鎖状又は分岐状のドコサン酸、直鎖状又は分岐状のトリコサン酸、直鎖状又は分岐状のテトラコサン酸等の飽和脂肪酸、アクリル酸、直鎖状又は分岐状のブテン酸、直鎖状又は分岐状のペンテン酸、直鎖状又は分岐状のヘキセン酸、直鎖状又は分岐状のヘプテン酸、直鎖状又は分岐状のオクテン酸、直鎖状又は分岐状のノネン酸、直鎖状又は分岐状のデセン酸、直鎖状又は分岐状のウンデセン酸、直鎖状又は分岐状のドデセン酸、直鎖状又は分岐状のトリデセン酸、直鎖状又は分岐状のテトラデセン酸、直鎖状又は分岐状のペンタデセン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデセン酸、直鎖状又は分岐状のヘプタデセン酸、直鎖状又は分岐状のオクタデセン酸、直鎖状又は分岐状のヒドロキシオクタデセン酸、直鎖状又は分岐状のノナデセン酸、直鎖状又は分岐状のイコセン酸、直鎖状又は分岐状のヘンイコセン酸、直鎖状又は分岐状のドコセン酸、直鎖状又は分岐状のトリコセン酸、直鎖状又は分岐状のテトラコセン酸等の不飽和脂肪酸、及びこれらの混合物等が挙げられる。
これらの中でも、切削及び研削加工においてより優れた潤滑性が得られ、加工物の仕上げ面精度の向上と工具刃先の摩耗防止効果をより大きくすることができる等の点から特に炭素数3〜20の飽和脂肪酸、炭素数3〜22の不飽和脂肪酸及びこれらの混合物が好ましく、炭素数4〜18の飽和脂肪酸、炭素数4〜18の不飽和脂肪酸及びこれらの混合物がより好ましく、炭素数4〜18の不飽和脂肪酸がさらに好ましく、べたつき防止性の点からは炭素数4〜18の飽和脂肪酸がさらに好ましい。
また、エステル(iii)を構成する二塩基酸としては、炭素数2〜16の二塩基酸等が挙げられる。炭素数2〜16の二塩基酸としては、直鎖のものでも分岐のものでもよく、また飽和のものでも不飽和のものでもよい。具体的には例えば、エタン二酸、プロパン二酸、直鎖状又は分岐状のブタン二酸、直鎖状又は分岐状のペンタン二酸、直鎖状又は分岐状のヘキサン二酸、直鎖状又は分岐状のヘプタン二酸、直鎖状又は分岐状のオクタン二酸、直鎖状又は分岐状のノナン二酸、直鎖状又は分岐状のデカン二酸、直鎖状又は分岐状のウンデカン二酸、直鎖状又は分岐状のドデカン二酸、直鎖状又は分岐状のトリデカン二酸、直鎖状又は分岐状のテトラデカン二酸、直鎖状又は分岐状のヘプタデカン二酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデカン二酸、直鎖状又は分岐状のヘキセン二酸、直鎖状又は分岐状のヘプテン二酸、直鎖状又は分岐状のオクテン二酸、直鎖状又は分岐状のノネン二酸、直鎖状又は分岐状のデセン二酸、直鎖状又は分岐状のウンデセン二酸、直鎖状又は分岐状のドデセン二酸、直鎖状又は分岐状のトリデセン二酸、直鎖状又は分岐状のテトラデセン二酸、直鎖状又は分岐状のヘプタデセン二酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデセン二酸及びこれらの混合物等が挙げられる。
なお、エステル(ii)は、二価アルコールの水酸基全てがエステル化された完全エステル(ジエステル)でもよく、水酸基の一部がエステル化されず水酸基のまま残存する部分エステル(モノエステル)でもよい。また、エステル(iii)は、多塩基酸中のカルボキシル基全てがエステル化された完全エステル(ジエステル)でもよく、あるいはカルボキシル基の一部がエステル化されずカルボキシル基のままで残っている部分エステル(モノエステル)であってもよい。
本発明の金属加工用油剤が上記のエステル(i)〜(iii)を含有する場合、エステル(i)〜(iii)の含有量の合計は、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、油剤全量基準で、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは60質量%以下、更により好ましくは55質量%以下である。また、取り扱い性をより改善できる点から、エステル(i)〜(iii)の含有量の合計は、油剤全量基準で、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上、更により好ましくは40質量%以上である。
本発明の金属加工用油剤は、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、油性剤を含有することが好ましい。油性剤としては、(A)アルコール、(B)カルボン酸、(C)不飽和カルボン酸の硫化物、(D)下記一般式(1)で表される化合物、(E)下記一般式(2)で表される化合物、(F)ポリオキシアルキレン化合物、(G)エステル、(H)多価アルコールのハイドロカルビルエーテル、(I)アミンなどを挙げることができる。
Figure 2006249369
[式(1)中、Rは炭素数1〜30の炭化水素基を表し、aは1〜6の整数を表し、bは0〜5の整数を表す。]
Figure 2006249369
[式(2)中、Rは炭素数1〜30の炭化水素基を表し、cは1〜6の整数を表し、dは0〜5の整数を表す。]
(A)アルコールは、1価アルコールでも多価アルコールでもよい。加工効率の向上及び工具寿命の向上の点からは、炭素数1〜40の1価アルコールが好ましく、更に好ましくは炭素数1〜25のアルコールであり、最も好ましくは炭素数8〜18のアルコールである。これらのアルコールは直鎖状でも分岐を有していてもよく、また飽和でも不飽和でもよいが、べたつき防止性の点から飽和であることが好ましい。具体的には、前記したエステルの説明において例示した1価アルコール及び多価アルコールと同じものを挙げることができる。
(B)カルボン酸は一塩基酸でも多塩基酸でもよい。加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、炭素数1〜40の1価のカルボン酸が好ましく、更に好ましくは炭素数5〜25のカルボン酸であり、最も好ましくは炭素数5〜20のカルボン酸である。これらのカルボン酸は、直鎖状でも分岐を有していてもよく、飽和でも不飽和でもよいが、べたつき防止性の点から飽和カルボン酸であることが好ましい。具体的には、前記したエステルの説明において例示した一塩基酸および多塩基酸と同じものを挙げることができる。
(C)不飽和カルボン酸の硫化物としては、例えば、上記(B)のカルボン酸のうち、不飽和のものの硫化物を挙げることができる。具体的には、オレイン酸の硫化物を挙げることができる。
(D)上記一般式(1)で表される化合物において、Rで表される炭素数1〜30の炭化水素基の例としては、例えば炭素数1〜30の直鎖又は分岐アルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアルキルシクロアルキル基、炭素数2〜30の直鎖又は分岐アルケニル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜30のアルキルアリール基、及び炭素数7〜30のアリールアルキル基を挙げることができる。これらの中では、炭素数1〜30の直鎖又は分岐アルキル基であることが好ましく、更に好ましくは炭素数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基であり、更に好ましくは炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基であり、最も好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分岐アルキル基である。炭素数1〜4の直鎖又は分岐アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐のプロピル基及び直鎖又は分岐のブチル基を挙げることができる。
水酸基の置換位置は任意であるが、2個以上の水酸基を有する場合には隣接する炭素原子に置換していることが好ましい。aは好ましくは1〜3の整数であり、更に好ましくは2である。bは好ましくは0〜3の整数であり、更に好ましくは1又は2である。一般式(1)で表される化合物の例としては、p−tert−ブチルカテコールを挙げることができる。
(E)上記一般式(2)で表される化合物において、Rで表される炭素数1〜30の炭化水素基の例としては、前記一般式(1)中のRで表される炭素数1〜30の炭化水素基の例と同じものを挙げることができ、また好ましいものの例も同じである。水酸基の置換位置は任意であるが、2個以上の水酸基を有する場合には隣接する炭素原子に置換していることが好ましい。cは好ましくは1〜3の整数であり、更に好ましくは2である。dは好ましくは0〜3の整数であり、更に好ましくは1又は2である。一般式(2)で表される化合物の例としては、2,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレンを挙げることができる。
(F)ポリオキシアルキレン化合物としては、例えば下記一般式(3)又は(4)で表される化合物を挙げることができる。
O−(RO)−R (3)
[式(3)中、R及びRは、各々独立に水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基を表し、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、eは数平均分子量が100〜3500となるような整数を表す。]
A−[(RO)−R] (4)
[式(4)中、Aは、水酸基を3〜10個有する多価アルコールの水酸基の水素原子の一部又は全てを取り除いた残基を表し、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基を表し、fは数平均分子量が100〜3500となるような整数を表し、gはAの水酸基から取り除かれた水素原子の個数と同じ数を表す。]
上記一般式(3)中、R及びRの少なくとも一方は水素原子であることが好ましい。R及びRで表される炭素数1〜30の炭化水素基としては、例えば上記一般式(1)のRで表される炭素数1〜30の炭化水素基の例と同じものを挙げることができ、また好ましいものの例も同じである。Rで表される炭素数2〜4のアルキレン基としては、具体的には、エチレン基、プロピレン基(メチルエチレン基)、ブチレン基(エチルエチレン基)を挙げることができる。eは、好ましくは数平均分子量が300〜2000となるような整数であり、更に好ましくは数平均分子量が500〜1500となるような整数である。
また、上記一般式(4)中、Aを構成する3〜10の水酸基を有する多価アルコールの具体例としては、グリセリン、ポリグリセリン(グリセリンの2〜4量体、例えば、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン)、トリメチロールアルカン(トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン)及びこれらの2〜4量体、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3,4−ブタンテトロ−ル、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール、イジリトール、タリトール、ズルシトール、アリトールなどの多価アルコール;キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオ
ース、マントース、イソマントース、トレハロース、及びシュクロースなどの糖類を挙げることができる。これらの中でもグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールアルカン、およびこれらの2〜4量体、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、又はソルビタンが好ましい。
で表される炭素数2〜4のアルキレン基の例としては、上記一般式(3)のRで表される炭素数2〜4のアルキレン基の例と同じものを挙げることができる。またRで表される炭素数1〜30の炭化水素基の例としては、前記一般式(1)のRで表される炭素数1〜30の炭化水素基の例と同じものを挙げることができ、また好ましいものの例も同じである。g個のRのうち少なくとも一つが水素原子であることが好ましく、全て水素原子であることが更に好ましい。fは、好ましくは数平均分子量が300〜2000となるような整数であり、更に好ましくは数平均分子量が500〜1500となるような整数である。
(G)エステルとしては、これを構成するアルコールが1価アルコールでも多価アルコールでもよく、またカルボン酸は一塩基酸でも多塩基酸であってもよいものである。
エステルを構成する1価アルコール及び多価アルコールの例としては、前記したエステルの説明において例示した1価アルコール及び多価アルコールと同じものを挙げることができる。更に好ましいものについても同じである。またエステルを構成する一塩基酸および多塩基酸の例も前記したエステルの説明において例示した一塩基酸および多塩基酸と同じものを挙げることができる。更に好ましいものについても同じである。
またアルコールとカルボン酸との組み合わせとしては、任意の組み合わせが可能であり、特に限定されるものではないが、例えば、下記の組み合わせを挙げることができる。
(G−1)一価アルコールと一塩基酸とのエステル
(G−2)多価アルコールと一塩基酸とのエステル
(G−3)一価アルコールと多塩基酸とのエステル
(G−4)多価アルコールと多塩基酸とのエステル
(G−5)一価アルコール、多価アルコールとの混合物と多塩基酸との混合エステル
(G−6)多価アルコールと一塩基酸、多塩基酸との混合物との混合エステル
(G−7)一価アルコール、多価アルコールとの混合物と一塩基酸、多塩基酸との混合エステル
なお、アルコール成分として多価アルコールを用いた場合、多価アルコール中の水酸基全てがエステル化された完全エステルでもよく、あるいは水酸基の一部がエステル化されず水酸基のままで残っている部分エステルでもよい。また、カルボン酸成分として多塩基酸を用いた場合、多塩基酸中のカルボキシル基全てがエステル化された完全エステルでもよく、あるいはカルボキシル基の一部がエステル化されずカルボキシル基のままで残っている部分エステルであってもよい。
油性剤としてのエステルの合計炭素数には特に制限はないが、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、合計炭素数が7以上のエステルが好ましく、9以上のエステルが更に好ましく、11以上のエステルが最も好ましい。またステインや腐食の発生を増大させない点、並びに有機材料との適合性の点から、合計炭素数が60以下のエステルが好ましく、45以下のエステルがより好ましく、26以下のエステルが更に好ましく、24以下のエステルが一層好ましく、22以下のエステルが最も好ましい。
(H)多価アルコールのハイドロカルビルエーテルを構成する多価アルコールとしては、通常2〜10価、好ましくは2〜6価のものが用いられる。2〜10の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの3〜15量体)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの3〜15量体)、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコール;グリセリン、ポリグリセリン(グリセリンの2〜8量体、例えばジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン等)、トリメチロールアルカン(トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン等)及びこれらの2〜8量体、ペンタエリスリトール及びこれらの2〜4量体、1,2,4−ブタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3,4−ブタンテトロール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール等の多価アルコール;キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、スクロース等の糖類、及びこれらの混合物等が挙げられる。
これらの多価アルコールの中でも、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの3〜10量体)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの3〜10量体)、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、トリメチロールアルカン(トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン等)及びこれらの2〜4量体、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3,4−ブタンテトロール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール等の2〜6価の多価アルコール及びこれらの混合物等が好ましい。さらにより好ましくは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタン、及びこれらの混合物等である。これらの中でも、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、グリセリンが最も好ましい。
(H)多価アルコールのハイドロカルビルエーテルとしては、上記多価アルコールの水酸基の一部又は全部をハイドロカルビルエーテル化したものが使用できる。加工効率の向上及び工具寿命の向上の点からは、多価アルコールの水酸基の一部をハイドロカルビルエーテル化したもの(部分エーテル化物)が好ましい。ここでいうハイドロカルビル基とは、炭素数1〜24のアルキル基、炭素数2〜24のアルケニル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜18のアルキルアリール基、炭素数7〜18のアリールアルキル基等の炭素数1〜24の炭化水素基を表す。
炭素数1〜24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖又は分枝のペンチル基、直鎖又は分枝のヘキシル基、直鎖又は分枝のヘプチル基、直鎖又は分枝のオクチル基、直鎖又は分枝のノニル基、直鎖又は分枝のデシル基、直鎖又は分枝のウンデシル基、直鎖又は分枝のドデシル基、直鎖又は分枝のトリデシル基、直鎖又は分枝のテトラデシル基、直鎖又は分枝のペンタデシル基、直鎖又は分枝のヘキサデシル基、直鎖又は分枝のヘプタデシル基、直鎖又は分枝のオクタデシル基、直鎖又は分枝のノナデシル基、直鎖又は分枝のイコシル基、直鎖又は分枝のヘンイコシル基、直鎖又は分枝のドコシル基、直鎖又は分枝のトリコシル基、直鎖又は分枝のテトラコシル基等が挙げられる。
炭素数2〜24のアルケニル基としては、ビニル基、直鎖又は分枝のプロペニル基、直鎖又は分枝のブテニル基、直鎖又は分枝のペンテニル基、直鎖又は分枝のへキセニル基、直鎖又は分枝のヘプテニル基、直鎖又は分枝のオクテニル基、直鎖又は分枝のノネニル基、直鎖又は分枝のデセニル基、直鎖又は分枝のウンデセニル基、直鎖又は分枝のドデセニル基、直鎖又は分枝のトリデセニル基、直鎖又は分枝のテトラデセニル基、直鎖又は分枝のペンタデセニル基、直鎖又は分枝のヘキサデセニル基、直鎖又は分枝のヘプタデセニル基、直鎖又は分枝のオクタデセニル基、直鎖又は分枝のノナデセニル基、直鎖又は分枝のイコセニル基、直鎖又は分枝のヘンイコセニル基、直鎖又は分枝のドコセニル基、直鎖又は分枝のトリコセニル基、直鎖又は分枝のテトラコセニル基等が挙げられる。
炭素数5〜7のシクロアルキル基としては、シクリペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基としては、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む。)、メチルエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む。)、ジエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む。)、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む。)、メチルエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む。)、ジエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む。)、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む。)、メチルエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む。)、ジエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む。)等が挙げられる。
炭素数6〜10のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
炭素数7〜18のアルキルアリール基としては、トリル基(全ての構造異性体を含む。)、キシリル基(全ての構造異性体を含む。)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含む。)、直鎖又は分枝のプロピルフェニル基(全ての構造異性体を含む。)、直鎖又は分枝のブチルフェニル基(全ての構造異性体を含む。)、直鎖又は分枝のペンチルフェニル基(全ての構造異性体を含む。)、直鎖又は分枝のヘキシルフェニル基(全ての構造異性体を含む。)、直鎖又は分枝のヘプチルフェニル基(全ての構造異性体を含む。)、直鎖又は分枝のオクチルフェニル基(全ての構造異性体を含む。)、直鎖又は分枝のノニルフェニル基(全ての構造異性体を含む。)、直鎖又は分枝のデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む。)、直鎖又は分枝のウンデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む。)、直鎖又は分枝のドデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む。)等が挙げられる。
炭素数7〜18のアリールアルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基(プロピル基の異性体を含む。)フェニルブチル基(ブチル基の異性体を含む。)、フェニルペンチル基(ペンチル基の異性体を含む。)、フェニルヘキシル基(ヘキシル基の異性体を含む。)等が挙げられる。
これらの中では、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、炭素数2〜18の直鎖又は分枝のアルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分枝のアルケニル基が好ましく、炭素数3〜12の直鎖又は分枝のアルキル基、オレイル基(オレイルアルコールから水酸基を除いた残基)がより好ましい。
(I)アミンとしては、モノアミンが好ましく使用される。モノアミンの炭素数は、好ましくは6〜24であり、より好ましくは12〜24である。ここでいう炭素数とはモノアミンに含まれる総炭素数の意味であり、モノアミンが2個以上の炭化水素基を有する場合にはその合計炭素数を表す。
本発明で用いられるモノアミンとしては、第1級モノアミン、第2級モノアミン、第3級モノアミンの何れもが使用可能であるが、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、第1級モノアミンが好ましい。
モノアミンの窒素原子に結合する炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキルシクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基等の何れもが使用可能であるが、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、アルキル基又はアルケニル基であることが好ましい。アルキル基、アルケニル基としては、直鎖状のものであっても分岐鎖状のものであっても良いが、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、直鎖状のものが好ましい。
本発明で用いられるモノアミンの好ましいものとしては、例えば、ヘキシルアミン(全ての異性体を含む)、ヘプチルアミン(全ての異性体を含む)、オクチルアミン(全ての異性体を含む)、ノニルアミン(全ての異性体を含む)、デシルアミン(全ての異性体を含む)、ウンデシルアミン(全ての異性体を含む)、ドデシルアミン(全ての異性体を含む)、トリデシルアミン(全ての異性体を含む)、テトラデシルアミン(全ての異性体を含む)、ペンタデシルアミン(全ての異性体を含む)、ヘキサデシルアミン(全ての異性体を含む)、ヘプタデシルアミン(全ての異性体を含む)、オクタデシルアミン(全ての異性体を含む)、ノナデシルアミン(全ての異性体を含む)、イコシルアミン(全ての異性体を含む)、ヘンイコシルアミン(全ての異性体を含む)、ドコシルアミン(全ての異性体を含む)、トリコシルアミン(全ての異性体を含む)、テトラコシルアミン(全ての異性体を含む)、オクタデセニルアミン(全ての異性体を含む)(オレイルアミン等を含む)及びこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。これらの中でも、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、炭素数12〜24の第1級モノアミンが好ましく、炭素数14〜20の第1級モノアミンがより好ましく、炭素数16〜18の第1級モノアミンがさらに好ましい。
本発明においては、上記油性剤(A)〜(I)の中から選ばれる1種のみを用いてもよく、また2種以上の混合物を用いてもよい。これらの中でも、より潤滑性に優れることから、(B)カルボン酸及び(I)アミンから選ばれる1種または2種以上の混合物であることが好ましい。
上記油性剤の含有量は特に制限はないが、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、油剤全量基準で、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上である。また、安定性の点から、油性剤の含有量は、油剤全量基準で、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
また、本発明の金属加工用油剤は、極圧剤を更に含有することが好ましい。好ましい極圧剤としては、後述する硫黄化合物及びリン化合物が挙げられる。
本発明で用いられる硫黄化合物としては、金属加工用油剤としての特性を損なわない限りにおいて特に制限されないが、ジハイドロカルビルポリサルファイド、硫化エステル、硫化鉱油、ジチオリン酸亜鉛化合物、ジチオカルバミン酸亜鉛化合物、ジチオリン酸モリブデン化合物及びジチオカルバミン酸モリブデンが好ましく用いられる。
ジハイドロカルビルポリサルファイドとは、一般的にポリサルファイド又は硫化オレフィンと呼ばれる硫黄系化合物であり、具体的には下記一般式(5)で表される化合物を意味する。
−S−R (5)
[式(5)中、R及びRは同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数3〜20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基あるいは炭素数7〜20のアリールアルキル基を表し、hは2〜6、好ましくは2〜5の整数を表す。]
上記一般式(5)中、R及びRとしては、具体的には、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖又は分枝ペンチル基、直鎖又は分枝ヘキシル基、直鎖又は分枝ヘプチル基、直鎖又は分枝オクチル基、直鎖又は分枝ノニル基、直鎖又は分枝デシル基、直鎖又は分枝ウンデシル基、直鎖又は分枝ドデシル基、直鎖又は分枝トリデシル基、直鎖又は分枝テトラデシル基、直鎖又は分枝ペンタデシル基、直鎖又は分枝ヘキサデシル基、直鎖又は分枝ヘプタデシル基、直鎖又は分枝オクタデシル基、直鎖又は分枝ノナデシル基、直鎖又は分枝イコシル基などの直鎖状又は分枝状のアルキル基;フェニル基、ナフチル基などのアリール基;トリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝プロピルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ブチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ペンチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ヘキシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ヘプチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝オクチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ノニルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝デシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ウンデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ドデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルメチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、ジ(直鎖又は分枝)プロピルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、ジ(直鎖又は分枝)ブチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、メチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、エチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝プロピルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝ブチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、ジメチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、エチルメチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、ジ(直鎖又は分枝)プロピルナフチル基(全ての構造異性体を含む)、ジ(直鎖又は分枝)ブチルナフチル基(全ての構造異性体を含む)などのアルキルアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基(全ての異性体を含む)、フェニルプロピル基(全ての異性体を含む)などのアリールアルキル基;などを挙げることができる。
これらの中でも、一般式(5)中のR及びRとしては、プロピレン、1−ブテン又はイソブチレンから誘導された炭素数3〜18のアルキル基、又は炭素数6〜8のアリール基、アルキルアリール基あるいはアリールアルキル基であることが好ましく、これらの基としては例えば、イソプロピル基、プロピレン2量体から誘導される分枝状ヘキシル基(全ての分枝状異性体を含む)、プロピレン3量体から誘導される分枝状ノニル基(全ての分枝状異性体を含む)、プロピレン4量体から誘導される分枝状ドデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、プロピレン5量体から誘導される分枝状ペンタデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、プロピレン6量体から誘導される分枝状オクタデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1−ブテン2量体から誘導される分枝状オクチル基(全ての分枝状異性体を含む)、イソブチレン2量体から誘導される分枝状オクチル基(全ての分枝状異性体を含む)、1−ブテン3量体から誘導される分枝状ドデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、イソブチレン3量体から誘導される分枝状ドデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、1−ブテン4量体から誘導される分枝状ヘキサデシル基(全ての分枝状異性体を含む)、イソブチレン4量体から誘導される分枝状ヘキサデシル基(全ての分枝状異性体を含む)などのアルキル基;フェニル基、トリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)などのアルキルアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基(全ての異性体を含む)などのアリールアルキル基が挙げられる。
さらに、上記一般式(5)中のR及びRとしては、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、別個に、エチレン又はプロピレンから誘導された炭素数3〜18の分枝状アルキル基であることがより好ましく、エチレン又はプロピレンから誘導された炭素数6〜15の分枝状アルキル基であることが特に好ましい。
硫化エステルとしては、具体的には、牛脂、豚脂、魚脂、菜種油、大豆油などの動植物油脂;不飽和脂肪酸(オレイン酸、リノール酸又は上記の動植物油脂から抽出された脂肪酸類などを含む)と各種アルコールとを反応させて得られる不飽和脂肪酸エステル;及びこれらの混合物などを任意の方法で硫化することにより得られるものが挙げられる。
硫化鉱油とは、鉱油に単体硫黄を溶解させたものをいう。ここで、本発明にかかる硫化鉱油に用いられる鉱油としては特に制限されないが、具体的には、原油に常圧蒸留及び減圧蒸留を施して得られる潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理などの精製処理を適宜組み合わせて精製したパラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油などが挙げられる。また、単体硫黄としては、塊状、粉末状、溶融液体状等いずれの形態のものを用いてもよいが、粉末状又は溶融液体状の単体硫黄を用いると基油への溶解を効率よく行うことができるので好ましい。なお、溶融液体状の単体硫黄は液体同士を混合するので溶解作業を非常に短時間で行うことができるという利点を有しているが、単体硫黄の融点以上で取り扱わねばならず、加熱設備などの特別な装置を必要としたり、高温雰囲気下での取り扱いとなるため危険を伴うなど取り扱いが必ずしも容易ではない。これに対して、粉末状の単体硫黄は、安価で取り扱いが容易であり、しかも溶解に要する時間が十分に短いので特に好ましい。また、本発明にかかる硫化鉱油における硫黄含有量に特に制限はないが、通常、硫化鉱油全量を基準として好ましくは0.05〜1.0質量%であり、より好ましくは0.1〜0.5質量%である。
ジチオリン酸亜鉛化合物、ジチオカルバミン酸亜鉛化合物、ジチオリン酸モリブデン化合物及びジチオカルバミン酸モリブデン化合物とは、それぞれ下記一般式(6)〜(9)で表される化合物を意味する。
Figure 2006249369
Figure 2006249369
Figure 2006249369
Figure 2006249369
[式(6)〜(9)中、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24及びR25は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1以上の炭化水素基を表し、X及びXはそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表し、各X及び各Xはそれぞれ同一でも異なっていても良い。]
ここで、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24及びR25で表される炭化水素基の具体例を例示すれば、メチル基、エチル基、プロピル基(すべての分枝異性体を含む)、ブチル基(すべての分枝異性体を含む)、ペンチル基(すべての分枝異性体を含む)、ヘキシル基(すべての分枝異性体を含む)、ヘプチル基(すべての分枝異性体を含む)、オクチル基(すべての分枝異性体を含む)、ノニル基(すべての分枝異性体を含む)、デシル基(すべての分枝異性対を含む)、ウンデシル基(すべての分枝異性対を含む)、ドデシル基(すべての分枝異性対を含む)、トリデシル基(すべての分枝異性対を含む)、テトラデシル基(すべての分枝異性対を含む)、ペンタデシル基(すべての分枝異性対を含む)、ヘキサデシル基(すべての分枝異性対を含む)、ヘプタデシル基(すべての分枝異性対を含む)、オクタデシル基(すべての分枝異性対を含む)、ノナデシル基(すべての分枝異性対を含む)、イコシル基(すべての分枝異性対を含む)、ヘンイコシル基(すべての分枝異性対を含む)、ドコシル基(すべての分枝異性対を含む)、トリコシル基(すべての分枝異性対を含む)、テトラコシル基(すべての分枝異性対を含む)などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などのシクロアルキル基;メチルシクロペンチル基(すべての置換異性体を含む)、エチルシクロペンチル基(すべての置換異性体を含む)、ジメチルシクロペンチル基(すべての置換異性体を含む)、プロピルシクロペンチル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルエチルシクロペンチル基(すべての置換異性体を含む)、トリメチルシクロペンチル基(すべての置換異性体を含む)、ブチルシクロペンチル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルプロピルシクロペンチル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、ジエチルシクロペンチル基(すべての置換異性体を含む)、ジメチルエチルシクロペンチル基(すべての置換異性体を含む)、メチルシクロヘキシル基(すべての置換異性体を含む)、エチルシクロヘキシル基(すべての置換異性体を含む)、ジメチルシクロヘキシル基(すべての置換異性体を含む)、プロピルシクロヘキシル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(すべての置換異性体を含む)、トリメチルシクロヘキシル基(すべての置換異性体を含む)、ブチルシクロヘキシル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルプロピルシクロヘキシル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、ジエチルシクロヘキシル基(すべての置換異性体を含む)、ジメチルエチルシクロヘキシル基(すべての置換異性体を含む)、メチルシクロヘプチル基(すべての置換異性体を含む)、エチルシクロヘプチル基(すべての置換異性体を含む)、ジメチルシクロヘプチル基(すべての置換異性体を含む)、プロピルシクロヘプチル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルエチルシクロヘプチル基(すべての置換異性体を含む)、トリメチルシクロヘプチル基(すべての置換異性体を含む)、ブチルシクロヘプチル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルプロピルシクロヘプチル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、ジエチルシクロヘプチル基(すべての置換異性体を含む)、ジメチルエチルシクロヘプチル基(すべての置換異性体を含む)などのアルキルシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基などのアリール基;トリル基(すべての置換異性体を含む)、キシリル基(すべての置換異性体を含む)、エチルフェニル基(すべての置換異性体を含む)、プロピルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルエチルフェニル基(すべての置換異性体を含む)、トリメチルフェニル基(すべての置換異性体を含む)、ブチルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、メチルプロピルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、ジエチルフェニル基(すべての置換異性体を含む)、ジメチルエチルフェニル基(すべての置換異性体を含む)、ペンチルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、ヘキシルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、ヘプチルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、オクチルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、ノニルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、デシルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、ウンデシルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、ドデシルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、トリデシルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、テトラデシルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、ペンタデシルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、ヘキサデシルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、ヘプタデシルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)、オクタデシルフェニル基(すべての分枝異性体、置換異性体を含む)などのアルキルアリール基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基(すべての分枝異性体を含む)、フェニルブチル基(すべての分枝異性体を含む)などのアリールアルキル基などが挙げられる。
本発明においては、上記硫黄化合物の中でも、ジハイドロカルビルポリサルファイド及び硫化エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いると、加工効率の向上及び工具寿命の向上が一層高水準で達成されるので好ましい。
上記硫黄化合物の含有量は任意であるが、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、油剤全量基準で、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上である。また、異常摩耗の防止の点から、硫黄化合物の含有量は、油剤全量基準で、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、特に好ましくは20質量%以下である。
また、本発明において極圧剤として用いるリン化合物としては、具体的には、リン酸エステル、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステルのアミン塩、塩素化リン酸エステル、亜リン酸エステル及びフォスフォロチオネート等が挙げられる。これらのリン化合物は、リン酸、亜リン酸又はチオリン酸とアルカノール、ポリエーテル型アルコールとのエステルあるいはその誘導体が挙げられる。
リン酸エステルとしては、トリブチルホスフェート、トリペンチルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリヘプチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリノニルホスフェート、トリデシルホスフェート、トリウンデシルホスフェート、トリドデシルホスフェート、トリトリデシルホスフェート、トリテトラデシルホスフェート、トリペンタデシルホスフェート、トリヘキサデシルホスフェート、トリヘプタデシルホスフェート、トリオクタデシルホスフェート、トリオレイルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等が挙げられる。
酸性リン酸エステルとしては、モノブチルアシッドホスフェート、モノペンチルアシッドホスフェート、モノヘキシルアシッドホスフェート、モノヘプチルアシッドホスフェート、モノオクチルアシッドホスフェート、モノノニルアシッドホスフェート、モノデシルアシッドホスフェート、モノウンデシルアシッドホスフェート、モノドデシルアシッドホスフェート、モノトリデシルアシッドホスフェート、モノテトラデシルアシッドホスフェート、モノペンタデシルアシッドホスフェート、モノヘキサデシルアシッドホスフェート、モノヘプタデシルアシッドホスフェート、モノオクタデシルアシッドホスフェート、モノオレイルアシッドホスフェート、ジブチルアシッドホスフェート、ジペンチルアシッドホスフェート、ジヘキシルアシッドホスフェート、ジヘプチルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジノニルアシッドホスフェート、ジデシルアシッドホスフェート、ジウンデシルアシッドホスフェート、ジドデシルアシッドホスフェート、ジトリデシルアシッドホスフェート、ジテトラデシルアシッドホスフェート、ジペンタデシルアシッドホスフェート、ジヘキサデシルアシッドホスフェート、ジヘプタデシルアシッドホスフェート、ジオクタデシルアシッドホスフェート、ジオレイルアシッドホスフェート等が挙げられる。
酸性リン酸エステルのアミン塩としては、前記酸性リン酸エステルのメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン等のアミンとの塩等が挙げられる。
塩素化リン酸エステルとしては、トリス・ジクロロプロピルホスフェート、トリス・クロロエチルホスフェート、トリス・クロロフェニルホスフェート、ポリオキシアルキレン・ビス[ジ(クロロアルキル)]ホスフェート等が挙げられる。
亜リン酸エステルとしては、ジブチルホスファイト、ジペンチルホスファイト、ジヘキシルホスファイト、ジヘプチルホスファイト、ジオクチルホスファイト、ジノニルホスファイト、ジデシルホスファイト、ジウンデシルホスファイト、ジドデシルホスファイト、ジオレイルホスファイト、ジフェニルホスファイト、ジクレジルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリペンチルホスファイト、トリヘキシルホスファイト、トリヘプチルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリノニルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリウンデシルホスファイト、トリドデシルホスファイト、トリオレイルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト等が挙げられる。
フォスフォロチオネートとしては、トリブチルフォスフォロチオネート、トリペンチルフォスフォロチオネート、トリヘキシルフォスフォロチオネート、トリヘプチルフォスフォロチオネート、トリオクチルフォスフォロチオネート、トリノニルフォスフォロチオネート、トリデシルフォスフォロチオネート、トリウンデシルフォスフォロチオネート、トリドデシルフォスフォロチオネート、トリトリデシルフォスフォロチオネート、トリテトラデシルフォスフォロチオネート、トリペンタデシルフォスフォロチオネート、トリヘキサデシルフォスフォロチオネート、トリヘプタデシルフォスフォロチオネート、トリオクタデシルフォスフォロチオネート、トリオレイルフォスフォロチオネート、トリフェニルフォスフォロチオネート、トリクレジルフォスフォロチオネート、トリキシレニルフォスフォロチオネート、クレジルジフェニルフォスフォロチオネート、キシレニルジフェニルフォスフォロチオネート、トリス(n−プロピルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(イソプロピルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(n−ブチルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(イソブチルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(s−ブチルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(t−ブチルフェニル)フォスフォロチオネート等が挙げられる。
また、これらの2種以上の混合物も使用できる。
本発明においては、上記リン化合物の中でも、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、リン酸エステル、酸性リン酸エステル、及び酸性リン酸エステルのアミン塩が好ましい。
また、本発明の金属加工用油剤は、後述するように、金属加工に使用される工作機械の他の潤滑箇所を潤滑するための油剤としても好適に使用可能であるが、本発明の油剤を摺動面用油として使用する場合には、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステルのアミン塩を用いることが好ましい。また、本発明の油剤を油圧作動油として使用する場合には、リン酸エステルを用いることが好ましい。さらに、摺動面用油と油圧作動油との兼用油として用いる場合には、酸性リン酸エステル及び酸性リン酸エステルのアミン塩から選ばれる少なくとも1種と、リン酸エステルとを組み合わせて用いることが好ましい。
本発明の金属加工用油剤は、硫黄化合物及びリン化合物の一方のみを含有するものであってもよく、硫黄化合物とリン化合物との双方を含有するものであってもよい。しかしながら、潤滑性がより高められることから、リン化合物、又は硫黄化合物及びリン化合物の双方を含有することが好ましく、硫黄化合物とリン化合物との双方を含有することがより好ましい。
上記リン化合物の含有量は任意であるが、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、油剤全量基準で、0.005質量%以上であることが好ましく、0.01質量%以上であることがより好ましく、0.05質量%以上であることがさら・BR>ノより好ましい。また、異常摩耗の防止の点から、リン化合物の含有量は、油剤全量基準で、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらにより好ましい。
本発明においては、上述の油性剤又は極圧剤の一方のみを用いてもよいが、一層高い潤滑性を達成できる点から、油性剤と極圧剤とを併用することが好ましい。
本発明の金属加工用油剤はさらに酸化防止剤を含有することが好ましい。
使用できる酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ジチオリン酸亜鉛系酸化防止剤、その他食品添加剤として使用されているものなどが挙げられる。
フェノール系酸化防止剤としては、潤滑油の酸化防止剤として用いられる任意のフェノール系化合物が使用可能であり、特に制限されるものでないが、例えば下記の一般式(10)及び一般式(11)で表される化合物の中から選ばれる1種又は2種以上のアルキルフェノール化合物が好ましいものとして挙げられる。
Figure 2006249369
[式(10)中、R26は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R27は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R28は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、下記一般式(i)又は(ii)で表される基を示す。]
Figure 2006249369
(一般式(i)中、R29は炭素数1〜6のアルキレン基を示し、R30は炭素数1〜24のアルキル基又はアルケニル基を示す。)
Figure 2006249369
(一般式(ii)中、R31は炭素数1〜6のアルキレン基を示し、R32は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R33は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、kは0又は1を示す。)
Figure 2006249369
[式(11)中、R34及びR36は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示し、R35及びR37は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R38及びR39は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜6のアルキレン基を示し、Aは炭素数1〜18のアルキレン基又は下記の一般式(iii)で表される基を示す。]
−R40−S−R41− (iii)
(一般式(iii)中、R40及びR41は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜6のアルキレン基を示す)
本発明に使用されるアミン系酸化防止剤としては、潤滑油の酸化防止剤として用いられる任意のアミン系化合物が使用可能であり、特に限定されるものではないが、例えば、下記の一般式(12)で表されるフェニル−α−ナフチルアミン又はN−p−アルキルフェニル−α−ナフチルアミン、並びに下記一般式(13)で表されるp,p’−ジアルキルジフェニルアミンの中から選ばれる1種又は2種以上の芳香族アミンが好ましいものとして挙げられる。
Figure 2006249369
[式(12)中、R42は水素原子又はアルキル基を示す。]
Figure 2006249369
[式(13)中、R43及びR44は同一でも異なっていてもよく、それぞれアルキル基を示す。]
アミン系酸化防止剤の具体例としては、4−ブチル−4’−オクチルジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、オクチルフェニル−α−ナフチルアミン、ドデシルフェニル−α−ナフチルアミン及びこれらの混合物などが挙げられる。
本発明に使用されるジチオリン酸亜鉛系酸化防止剤としては、具体的には、下記一般式(14)で表されるジチオリン酸亜鉛などが挙げられる。
Figure 2006249369
[式(14)中、R45、R46、R47及びR48は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭化水素基を示す。]
また、食品添加剤として使用されている酸化防止剤も使用可能であり、上述したフェノール系酸化防止剤と一部重複するが、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(DBPC)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−o−クレゾール)、アスコルビン酸(ビタミンC)、アスコルビン酸の脂肪酸エステル、トコフェロール(ビタミンE)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、1,2−ジハイドロ−6−エトキシ−2,2,4−トリメチルキノリン(エトキシキン)、2−(1,1−ジメチル)−1,4−ベンゼンジオール(TBHQ)、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン(THBP)を挙げることができる。
これらの酸化防止剤の中でも、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、並びに上記食品添加剤として使用されているものが好ましい。さらに、生分解性を重視する場合には、上記食品添加剤として使用されているものがより好ましく、中でもアスコルビン酸(ビタミンC)、アスコルビン酸の脂肪酸エステル、トコフェロール(ビタミンE)、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(DBPC)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、1,2−ジハイドロ−6−エトキシ−2,2,4−トリメチルキノリン(エトキシキン)、2−(1,1−ジメチル)−1,4−ベンゼンジオール(TBHQ)、又は2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン(THBP)が好ましく、アスコルビン酸(ビタミンC)、アスコルビン酸の脂肪酸エステル、トコフェロール(ビタミンE)、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(DBPC)、又は3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソールがより好ましい。
酸化防止剤の含有量は特に制限はないが、良好な酸化安定性を維持させるためにその含有量は、油剤全量基準で0.01質量%以上が好ましく、更に好ましくは0.05質量%以上、最も好ましくは0.1質量%以上である。一方、それ以上添加しても効果の向上が期待できないことからその含有量は10質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは5質量%以下であり、最も好ましくは3質量%以下である。
また、本発明の金属加工用油剤には、上記した以外の従来公知の添加剤を含有することができる。かかる添加剤としては、例えば、上記したリン化合物、硫黄化合物以外の極圧添加剤(塩素系極圧剤を含む);ジエチレングリコールモノアルキルエーテル等の湿潤剤;アクリルポリマー、パラフィンワックス、マイクロワックス、スラックワックス、ポリオレフィンワックス等の造膜剤;脂肪酸アミン塩等の水置換剤;グラファイト、フッ化黒鉛、二硫化モリブデン、窒化ホウ素、ポリエチレン粉末等の固体潤滑剤;アミン、アルカノールアミン、アミド、カルボン酸、カルボン酸塩、スルホン酸塩、リン酸、リン酸塩、多価アルコールの部分エステル等の腐食防止剤;ベンゾトリアゾール、チアジアゾール等の金属不活性化剤;メチルシリコーン、フルオロシリコーン、ポリアクリレート等の消泡剤;アルケニルコハク酸イミド、ベンジルアミン、ポリアルケニルアミンアミノアミド等の無灰分散剤;等が挙げられる。これらの公知の添加剤を併用する場合の含有量は特に制限されないが、これらの公知の添加剤の合計含有量が組成物全量基準で0.1〜10質量%となるような量で添加するのが一般的である。
本発明の金属加工用油剤の動粘度は特に制限されないが、加工部位への供給容易性の点から、その40℃における動粘度は、200mm2/s以下であることが好ましく、100mm2/s以下であることがより好ましく、75mm2/s以下であることが更に好ましく、50mm2/s以下であることが特に好ましい。また、加工効率の向上及び工具寿命の向上の点から、40℃における動粘度は、1mm2/s以上であることが好ましく、3mm2/s以上であることがより好ましく、5mm2/s以上であることが更に好ましい。
上記の構成を有する本発明の金属加工用油剤は、切削加工、研削加工、転造加工、鍛造加工、プレス加工、引き抜き加工、圧延加工などの金属加工に好適に使用することができる。これらの用途の中でも、切削加工、研削加工又は転造加工に用いられる油剤として、本発明の金属加工用油剤は非常に有用である。
また、本発明の金属加工用油剤の加工部への供給方式は、より顕著な効果を発揮できることから極微量油剤供給式が好ましく、特に極微量油剤供給式切削・研削加工用油剤として好ましい。
さらに、本発明の金属加工用油剤は、軸受部分、油圧機器、ギヤ部分の潤滑油剤としても使用することが可能であり、これらの各部位における潤滑油剤を一つの油剤を兼用油として用いることができる。
軸受部分の潤滑には、油剤軸受潤滑とミスト軸受潤滑等の潤滑方法があるが、本発明の油剤組成物はこのどちらにも使用可能である。
油剤軸受潤滑とは、潤滑油を液体のまま軸受部に供給して当該部分の円滑な摺動を図る潤滑方式を意味し、潤滑油による軸受部の冷却等も期待できる。このような軸受潤滑用の潤滑油剤としては、軸受摺動部分での高い潤滑性(耐摩耗性、耐焼付き性など)が求められ、また、より高温部で使用されることから熱劣化が起きにくい、つまり耐熱性に優れていることが要求されるが、本発明の油剤組成物はこのような油剤軸受潤滑にも用いることができるものである。
ミスト軸受潤滑とは、潤滑油をミスト発生装置により霧状にし、空気等の期待でその霧状の油を軸受部に供給して当該部分の円滑な摺動を図る潤滑方式を意味し、軸受部等の高温部では、空気等による冷却効果を期待できることから、近年の工作機械ではこの潤滑方式を採用している例が多い。このようなミスト潤滑用の潤滑油剤としては、軸受摺動部分での高い潤滑性(耐摩耗性、耐焼付き性など)が求められ、また、より高温部で使用されることから熱劣化が起きにくい、つまり耐熱性に優れていることが要求されるが、本発明の金属加工用油剤はこのようなミスト軸受潤滑にも用いることができるものである。
油圧機器は、油圧にて機械の動作、制御を行うものであり、機械類の動作を司る油圧制御部分では潤滑、シール、冷却効果を期待される油圧作動油が使用される。油圧作動油は、潤滑油をポンプで高圧に圧縮し、油圧を発生させ、機器を動かすため、潤滑油に高い潤滑性(耐摩耗性、耐焼付き性)と高い酸化安定性、熱安定性が求められる。本発明の金属加工用油剤はこのような油圧作動油にも用いることができるものである。本発明の金属加工用油剤を、油圧作動油兼用油として使用する場合には、その潤滑性をさらに向上させるために、上記リン化合物及び/又は硫黄化合物を含有することが好ましい。
ギヤ部分とは、主に歯切り盤などに設けられたギヤで駆動する部分のことであり、当該部分の円滑な摺動を図り、金属−金属間接触を緩和するためにギヤ油が使用される。ギヤの摺動面には高荷重が加えられるため、ギヤ油には高い耐摩耗性、高い焼付き性などの潤滑性が求められる。本発明の金属加工用油剤はこのようなギヤ油としても使用可能なものであるが、ギヤ油兼用油として用いる場合には、上記のリン化合物及び/又は硫黄化合物を含有することが好ましい。
次に、本発明の金属加工用油剤を用いた極微量油剤供給式切削・研削加工方法について説明する。
図1は本発明の極微量油剤供給式切削・研削加工方法において好適に用いられる工作機械の一例を示す説明図である。図1に示す工作機械は、ベッド1上を矢印の方向に移動可能なテーブル2、並びに支持手段10に支持されており矢印の方向に回転可能な工具11を備えている。また、給油タンク12には本発明の油剤が収容されており、テーブル2上に配置された被加工部材3を切削・研削加工する際には、圧縮空気導入部18から送られる圧縮空気と共に、ミスト状の本発明の油剤が加工油剤供給部13から加工部位に向けて供給される。また、給油タンク12に収容された本発明の油剤は、摺動面用油剤供給部14からベッド1とテーブル2との間の摺動面16に供給されると共に、軸受用油剤供給部15から支持手段10と工具11との間の軸受部に供給されて、摺動面16及び軸受け部17の潤滑が行われる。
このように、上記の極微量油剤供給式切削・研削加工方法においては、同一の油剤を用いて、切削研削加工部位、工作機械の摺動面、あるいは更に軸受部における潤滑を行うことによって、極微量油剤供給式切削・研削加工における加工性の向上、作業効率の向上が達成される。
また、上記の極微量油剤供給式切削・研削加工方法においては、図1に示すように、切削研削加工用油剤、摺動面用油剤、あるいは更に軸受用油剤としてそれぞれ同一の油剤を用いると、各油剤を供給するための給油タンク等を別個に設ける必要がなくなり、工作機械の省スペース化、省エネルギー化を達成することが可能となるので好ましい。
なお、図1には示していないが、本発明にかかる極微量油剤供給式切削・研削加工方法においては、給油タンク12に収容される本発明の油剤を、工作機械が備える油圧機器に供給して、本発明の油剤を油圧作動油として用いることもできる。また、給油タンク12に収容される本発明の油剤を工作機械が備えるギヤ部分に供給して、本発明の油剤をギヤ油として用いることもできる。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1〜20、比較例1〜2>
以下に示す基油a〜l及び添加剤A〜Dを用いて、表1に示す金属加工用油剤を調製した。
(1)基油
基油a:THP+(iC10+nC14)(50:50(モル比))(40℃動粘度28mm/s)
基油b:THP+nC14(40℃動粘度30mm/s)
基油c:THP+nC11(40℃動粘度24mm/s)
基油d:THP+iC10(40℃動粘度30mm/s)
基油e:THP+2EH(40℃動粘度18mm/s)
基油f:HHP+(iC10+nC14)(50:50(モル比))(40℃動粘度27mm/s)
基油g:HHP+nC14(40℃動粘度28mm/s)
基油h:HHP+nC11(40℃動粘度23mm/s)
基油i:HHP+iC10(40℃動粘度28mm/s)
基油j:HHP+2EH(40℃動粘度17mm/s)
基油k:菜種白しめ油(40℃動粘度36mm/s)
基油l:SEA10(40℃動粘度17mm/s)
(ただし、THPはテトラハイドロフタル酸、HHPはヘキサハイドロフタル酸、iC10はi−デシルアルコール、nC14はn−テトラデシルアルコール、nC11はn−ウンデシルアルコール、2EHは2−エチルヘキサノールを示す。)
(2)添加剤
添加剤A:トリクレジルホスフェート(TCP)
添加剤B:硫化エステル
添加剤C:グリセリンモノオレート(GMO)
添加剤D:2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(DBPC)
次に、実施例1〜20及び比較例1〜2の油剤を用いて以下の評価試験を実施した。
[潤滑性の評価(タッピング試験)]
各油剤及び比較標準油(DIDA:アジピン酸ジイソデシル)を交互に用いて、以下に示す条件でタッピング試験を行った。また、比較例3として、油剤を使用せずに圧縮空気のみを吹き付けて同様のタッピング試験を行った。
(タッピング条件)
工具:ナットタップM8(P=1.25mm)
下穴径:φ6.8mm
ワーク:S25C(t=10mm)
切削速度:9.0m/分
(油剤供給方式)
油剤:圧縮空気0.2MPa、油剤15ml/hの条件で吹き付け
DIDA:圧縮空気を用いることなく、直接加工部位に4.3mL/分の条件で吹き付け。
このようにして油剤及び比較標準油それぞれの場合のタッピングエネルギーを測定し、下記式を用いてタッピングエネルギー効率(%)を算出した。得られた結果を表1に示す。表中、タッピングエネルギー効率の値が高い程、潤滑性が高いことを意味する。
タッピングエネルギー効率(%)=(DIDAを用いた場合のタッピングエネルギー)/(油剤を用いた場合のタッピングエネルギー)
(摺動面用油剤としての特性評価試験)
図2に示す装置を用い、各油剤の摺動面用油剤としての特性を以下の手順で評価した。
図2に示す装置において、鋳鉄製のベッド1上と鋳鉄製のテーブル2との当接する面に油剤を滴下した。次に、テーブル2上に重鎮3bを配置して面圧200kPaとし、A/Cサーボメータ4、送りネジ5及び軸受け部を有する可動治具6で構成される駆動手段によりテーブル2を矢印の方向に往復運動させた。テーブル2を往復運動させる際には、制御盤7及び制御手段8により、送り速度400mm/min、送り長さ300mmとなるように制御した。このようにしてテーブル2を3往復させた後、4往復目のテーブル2と可動治具6との間の荷重をロードセル9によって測定し、得られた測定値に基づいてテーブルとベッドとが当接する面(案内面)の摩擦係数の平均値を求めた。得られた結果を表1に示す。
(油圧作動油、軸受油及びギヤ油としての特性評価試験)
各油剤の油圧作動油、軸受油及びギヤ油としての特性を評価するために、耐摩耗性評価試験を行った。
耐摩耗性評価試験においては、高速四球試験法により、回転数1800rpm、荷重392Nで30minの摩耗試験を行い、摩耗痕径を測定した。得られた結果を表1に示す。
(酸化安定性試験)
50mlスクリュー管に試料を25ml入れ、空気中、70℃で4週間加熱したときの酸価の変化量を測定した。得られた結果を表1に示す。
Figure 2006249369
本発明の極微量油剤供給式切削・研削加工方法において好適に用いられる工作機械の一例を示す説明図である。 実施例における摺動面用油剤としての特性評価試験に用いられた装置を示す説明図である。
符号の説明
1 ベッド
2 テーブル
3 被加工部材
3b 重鎮
4 A/Cサーボメータ、
5 送りネジ
6 可動治具
7 制御盤
8 制御手段
9 ロードセル
10 支持手段
11 工具
12 給油タンク
13 加工油剤供給部
14 摺動面用油剤供給部
15 軸受用油剤供給部
16 摺動面
17 軸受部
18 圧縮空気導入部

Claims (1)

  1. 脂環式多価カルボン酸エステル化合物を含有する極微量油剤供給式金属加工用油剤。
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