JP2006248153A - インクカートリッジの廃インク回収装置、インクカートリッジ、記録装置及び液体噴射装置 - Google Patents

インクカートリッジの廃インク回収装置、インクカートリッジ、記録装置及び液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】インクカートリッジの小型、偏平化に寄与し、インクカートリッジ内の未使用スペースの有効利用が図れ、大量の廃インクを回収できると共に、廃インクの漏れの心配がなく、しかも廃インクの蒸発促進が図れるインクカートリッジの廃インク回収装置等を提供する。
【解決手段】本発明のインクカートリッジの廃インク回収装置1は、インクパック6を斜めに寝かせた状態で収容することによって生ずるカートリッジ本体7内のデッドスペースDを利用して設けられている。また上記デッドスペースDの形状に馴染むように成形された廃インク回収容器36と、該廃インク回収容器36内に収容される廃インク吸収材40と、廃インク回収容器36の開口面を密封する密封フィルム41とを備えることによってインクカートリッジの廃インク回収装置1を構成した。
【選択図】図5

Description

本発明は、各色毎のインクが個別に充填された複数のインクパックと、該複数のインクパックを斜めに寝かせた状態で収容し得るカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の開口面を閉塞する蓋部とを備えるインクカートリッジに対して設けられ、記録の実行に使用されず打ち捨てられた廃インクを回収するインクカートリッジの廃インク回収装置、インクカ−トリッジ、該廃インク回収装置を備えたインクカートリッジが装着可能な記録装置に関する。
更に、本発明は、インク等の液体をそのヘッドから吐出(噴射)して被記録材(被液体噴射材)に記録を実行する(液体を付着する)インクジェット式記録装置などの液体噴射装置に関するものである。
ここで液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録材に記録を行なうプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録材に相当する被液体噴射材に噴射して、前記液体を前記被液体噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
以下、インクジェット式記録装置あるいは液体噴射装置の一例であるインクジェットプリンタを例にとって説明する。
インクジェットプリンタには、キャリッジにインクカートリッジを搭載しないでプリンタ本体に対して装着し、固定状態で設けられるインクカートリッジに対してインクチューブの一端を接続し、該インクチューブの他端をキャリッジ上の継手部材等に接続して記録ヘッドにインクを導く方式のインクジェットプリンタが存在する。
このようなインクジェットプリンタに使用されるインクカートリッジ101には、下記の特許文献1及び図8に示すように、インクパック102と、インクパック102を収容するカートリッジ本体103と、該カートリッジ本体103の開口面を閉塞する蓋部104とを備えるものがある。また特許文献1に示すインクカートリッジ101にあっては、更に蓋部104に対して廃インク貯留部105を設け、該廃インク貯留部105に設けた廃インク吸収材106によって廃インクを回収するインクカートリッジの廃インク回収装置が備えられている。
しかし、蓋部104に廃インク貯留部105を設けると蓋部104の厚さが厚くなって結果的にインクカートリッジ101の高さ寸法が大きくなり、厚みが大なるインクカートリッジ101となってしまう。また、カートリッジ本体103内に収容されるインクパック102と蓋部104との間には、偏平な小さな空間しか存在しないため廃インクの回収量にも限界がある。また、廃インク吸収材106は、蓋部104の下面にフィルム107によって支えられた状態で取り付けられている。従って、廃インク吸収材106のすべてに廃インクが行き渡るように吸収されているのではなく、表面張力が作用する廃インク吸収材106の表面側の一部のみに廃インクが吸収されているに過ぎなかった。
また、図8に示すように、カートリッジ本体103には、複数のインクパック102が斜めに寝かせた状態で整列されて収容されていた。従って、インクパック102の整列方向の両端部には、何の目的にも使用されていない未使用空間が存在しており、この未使用空間がカートリッジ本体103のデッドスペースDとなっていた。また、蓋部104は、厚さが2mm程度の撓み変形が可能なプラスチック成形材料によって形成されているため、開閉のその都度蓋部104は撓み変形し、廃インク吸収材106を内包しているフィルム107の熱溶着面にストレスがかかっている。そして、該ストレスが繰り返し作用することによって、フィルム107の熱溶着面が破断することも予想され、回収した廃インクが外部に漏れるおそれが懸念される。
また、蓋部104は、カートリッジ本体103と共にインクカートリッジ101の外観を構成する部材である。従って、所望の機械的強度を有することが要求されており、蓋部104の材料の選定や蓋部104の構造を決定するに際しても上記機械的強度を有することの制約があるため、回収した廃インクの蒸発を促進させるような蓋部104の材料の選定や蓋部104の構造の採用を困難にしていた。尚、フィルム107を透湿性を有する材料によって形成しても廃インクの蒸発が促進されるが、フィルム107は蓋部104に熱溶着されるため、蓋部104と熱溶着可能な同質の材料が選定される。従ってフィルム107の材料の変更によって対処することも困難となっている。
特開2004−142128号公報
本発明は、このような背景技術及び背景技術が抱えていた問題点等の存在を踏まえてなされたものであって、インクカートリッジの小型、偏平化に寄与し、インクカートリッジ内の未使用スペースの有効利用が図れ、大量の廃インクを回収できると共に、廃インクの漏れの心配がなく、しかも廃インクの蒸発促進が図ることも可能なインクカートリッジの廃インク回収装置、インクカートリッジ、該廃インク回収装置を備えたインクカートリッジが装着可能な記録装置および液体噴射装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明の第1の態様に係るインクカートリッジの廃インク回収装置は、各色毎のインクが個別に充填された複数のインクパックと、該複数のインクパックを斜めに寝かせた状態で収容し得るカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の開口面を閉塞する蓋部とを備えるインクカートリッジに対して設けられ、記録の実行に使用されず打ち捨てられた廃インクを回収するインクカートリッジの廃インク回収装置であって、前記インクカートリッジの廃インク回収装置は、インクパックを斜めに寝かせた状態で収容することによって生ずるカートリッジ本体内のデッドスペースを利用して設けられていることを特徴とするものである。
本発明の第1の態様によれば、未使用空間として存在していたカートリッジ本体内のデッドスペースの有効利用が図られ、インクカートリッジの小型、偏平化に寄与し得る。また、開閉のその都度撓み変形する蓋部には、インクカートリッジの廃インク回収装置は設けられていないから、蓋部の撓み変形によって引き起こされる廃インクの漏れ等の問題も生じない。
本発明の第2の態様に係るインクカートリッジの廃インク回収装置は、第1の態様において、前記インクカートリッジの廃インク回収装置は、前記カートリッジ本体内のデッドスペースの形状に馴染むように成形された廃インク回収容器と、該廃インク回収容器内に収容される廃インク吸収材と、前記廃インク回収容器の開口面を密封する密封フィルムとを備えていることを特徴とするものである。
本発明の第2の態様によれば、前記形状の廃インク回収容器を設けたことにより、カートリッジ本体内のデッドスペースをほとんどすべて廃インクの回収空間として利用でき、廃インクの保有能力が格段に向上する。従って、廃インク吸収材の隅々まで廃インクを行き渡らせることが可能となり廃インクの回収可能量も大幅に増大する。
本発明の第3の態様に係るインクカートリッジの廃インク回収装置は、第2の態様において、前記廃インク回収容器内には回収した廃インクが廃インク回収容器の全体に行き渡るように廃インクの流れを創出する廃インク流路が形成されており、該廃インク流路の上流端に位置する廃インク回収容器の壁面に廃インク流入口を、該廃インク流路の下流端に位置する密封フィルムの一部に蒸発した廃インクをインクカートリッジの外部に排出する排気孔をそれぞれ配設したことを特徴とするものである。
本発明の第3の態様によれば、廃インク流路を形成することによって、廃インク回収容器の途中で廃インクの流れが滞ることがなく、廃インク回収容器の隅々まで廃インクを行き渡らせることが可能となる。また廃インク流路の下流端に位置する密封フィルムの一部に排気孔を形成することによって、廃インクの流れが円滑になり、蒸発した廃インクを外部に放出させることが可能となる。従って廃インクの漏れを起こし難くし、インクカートリッジの軽量化を図ることができる。
本発明の第4の態様に係るインクカートリッジの廃インク回収装置は、第2の態様または第3の態様において、前記密封フィルムは水分透過性の材料で形成され、前記廃インク回収容器は前記密封フィルムと熱溶着性のある材料によって形成されていることを特徴とするものである。
インクカートリッジの外観を構成するカートリッジ本体や蓋部は、機械的強度に優れた材料や構造を採用する必要があるため、その材料選定に制約がある。しかし、廃インク回収容器は、カートリッジ内部に収容されて機械的強度も差ほど要求されないので、その材料選定の自由度が高い。本発明によれば、密封フィルムの材料として水分透過性の材料、即ち廃インクの蒸発性に優れた材料を使用できると共に、該水分透過性の材料から成る密封フィルムと熱溶着性の良い材料を当該廃インク回収容器の材料として選定することが可能になる。従って、廃インクの蒸発性が高められた分、当該インクカートリッジの廃インク吸収能力(キャパシティ)に余裕ができ、その結果一層の小型化を実現できる。
尚、前記廃インク回収容器は、それ自体が回収された廃インクの蒸発を促進させる材料及び構造によって形成されていてもよい。
本発明の第5の態様に係るインクカートリッジは、第1の態様乃至第4の態様のいずれかに係る廃インク回収装置を備えて成るものである。本発明によれば、前記第1の態様乃至第4の態様と同様の作用効果が得られる。
本発明の第6の態様に係る記録装置は、各色毎のインクが個別に充填された複数のインクパックと、該複数のインクパックを斜めに寝かせた状態で収容し得るカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の開口面を閉塞する蓋部と、記録の実行に使用されず打ち捨てられた廃インクを回収するインクカートリッジの廃インク回収装置とを備えるインクカートリッジが着脱自在に設けられる記録装置であって、第1〜第4のいずれか1つの態様のインクカートリッジの廃インク回収装置を適用したことを特徴とするものである。
本発明の第5の態様によれば、インクカートリッジの小型、偏平化に寄与し、インクカートリッジ内の未使用スペースの有効利用が図れ、大量の廃インクを回収できると共に、廃インクの漏れの心配がなく、しかも廃インクの蒸発促進が図れるインクカートリッジの廃インク回収装置を備えたインクカートリッジを装着し得る記録装置の提供が可能となる。
本発明の第7の態様に係る液体噴射装置は、性状を異にする液体が個別に充填された複数の液体パックと、該複数の液体パックを斜めに寝かせた状態で収容し得るカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の開口面を閉塞する蓋部と、噴射された液体のうち本来の目的に使用されず打ち捨てられた廃液を回収する液体カートリッジの廃液体回収装置とを備える液体カートリッジが着脱自在に設けられる液体噴射装置であって、前記液体カートリッジの廃液回収装置は、液体パックを斜めに寝かせた状態で収容することによって生ずるカートリッジ本体内のデッドスペースを利用して設けられていることを特徴とするものである。
以下、本願発明に係るインクカートリッジの廃インク回収装置及び該廃インク回収装置を備えたインクカートリッジが装着可能な液体噴射装置の一例である記録装置について説明する。最初に本願発明の液体噴射装置、そしてその一例である記録装置を実施するための最良の形態としてインクジェットプリンタ100を採り上げて、その全体構成の概略を図面に基づいて説明する。
図1はインクジェットプリンタのカバーを取り外した状態を示す斜視図、図2はインクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図である。尚、ここで説明するインクジェットプリンタ100は、比較的小型、軽量で持ち運びに適したシンプルな構成の可搬型のインクジェットプリンタである。そして、最も奥部側、搬送方向上流側に位置するのが給送用カセット4であり、該給送用カセット4は、図1、図2に示すように液体噴射装置本体、そして記録装置本体の一例であるプリンタ本体3の後部上方寄りの部位に前下がり傾斜姿勢で設けられている。従って、プリンタ本体3には一般に常設されている給送用トレイは設けられておらず、給送用トレイとしての機能を給送用カセット4が担っている。
給送用カセット4内に収容された多数枚の積畳された被液体噴射材の一例である被記録材P(以下単に用紙Pともいう)は、給送用カセット4の先端部下方に設けられるホッパー押上げカム30によって、ホッパー板16を介して用紙Pの先端部が上方に押し上げられる。従って、用紙Pの先端部は、ホッパー板16と、上方に位置する給送用ローラ14とによって挟圧され、給送用ローラ14の回転軸17を中心として回転に伴う挟圧送り作用によって、給送用カセット4内に積畳された上位の用紙Pが搬送経路に向けて引き出される。
また、引き出された用紙Pが複数枚に亘る場合には、重送された後続の用紙Pを最上位の用紙Pから分離する分離作用部の一例である図示しない分離パッドと、分離された後続の用紙Pを給送用カセット4内に戻す図示しない戻しレバーとによって最上位の1枚の用紙Pのみが選択されて搬送経路に導かれる。
給送用ローラ14の下方には、前方(図2中、左方)に向けて低くなるように傾斜する搬送ガイド32が設けられている。給送用ローラ14とホッパー板16とによる挟圧送り作用によって引き出された最上位の用紙Pは、上記搬送ガイド32によって案内されて搬送用ローラ19の上方に導かれる。また、搬送用ローラ19の手前の搬送方向上流側には、用紙Pの通過を検出する被液体噴射材検出手段の一例である図示しない被記録材検出手段(以下単に検出レバーという)が設けられている。
搬送用ローラ19の搬送方向下流側には記録ポジション26が形成されている。記録ポジション26には、用紙Pに記録を実行する液体噴射実行手段の一例である記録実行手段の主たる構成要素として、主走査方向Xに往復可能に走行し得るキャリッジガイド軸12によって軸支されたキャリッジ10が設けられている。そして、該キャリッジ10の下面には、用紙Pに液体の一例であるインクを吐出(噴射)して記録を直接実行する液体噴射ヘッドの一例である記録ヘッド13が搭載されている。また、キャリッジ10には、一例としてプリンタ本体3の底部に背面から装着される液体カートリッジの一例であるインクカートリッジCから延びているU字状ないしJ字状に湾曲した液体チューブの一例であるインクチューブ5の先端部が接続され、図示しない液体流路の一例であるインク流路を通って記録ヘッド13内へ導かれている。
記録ヘッド13の下方には、記録ヘッド13と対向して該記録ヘッド13のヘッド面と用紙Pとの間のプラテンギャップPGを規定するプラテン28が設けられている。そして、キャリッジ10とプラテン28との間に用紙Pを主走査方向Xと直交する副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作と、記録ヘッド13を主走査方向Xに一往復させる間に記録ヘッド13から用紙Pにインクを噴射する動作とを交互に繰り返すことによって、用紙Pの記録面の全面に亘っての所望の記録が実行される。尚、上記プラテンギャップPGは、高精度の記録を実行する上で極めて重要な要素となっており、用紙Pの厚さの変化等に応じて適宜調節されるようになっている。
記録ヘッド13の下流には、排出用駆動ローラ20aと、排出用従動ローラ20bとによって構成される被液体噴射材排出手段の一例である排出用ローラ20が設けられている。このうち排出用従動ローラ20bは、その外周に複数の歯を有する歯付きローラであり、ローラホルダ21によって自由回転可能な状態で軸支されている。また、排出用従動ローラ20bは、排出用駆動ローラ20aよりその軸芯位置が幾分搬送方向上流側に位置するように配設されている。このような配設態様を採ることによって、用紙Pは僅かに下に凸となる俗に「逆ぞり」と呼ばれている湾曲状態が形成される。これにより記録ヘッド13に対向する位置に存する用紙Pの部位は、プラテン28に押し付けられ、用紙Pの浮き上がりが防止されて正常に記録が実行されるようになっている。
[実施例]
次に、このようなインクジェットプリンタ100に装着可能な液体カートリッジの一例であるインクカートリッジCと、該インクカートリッジCに対して設けられる本願発明に係る液体カートリッジの廃液回収装置の一例であるインクカートリッジの廃インク回収装置1について、図示の実施例に基づいて具体的に説明する。
図3はインクカートリッジを分解して示す斜視図、図4はインクカートリッジの縦断背面図である。図5はインクカートリッジの廃インク回収装置の組立状態を示す斜視図(a)とA部を拡大して示す斜視図(b)である。図6はインクカートリッジの廃インク回収装置を分解して示す斜視図、図7は廃インク回収容器を裏返した状態の斜視図である。
インクカートリッジCは、性状の異なる液体の一例である各色毎のインクが個別に充填された一例として6つの液体パックの一例であるインクパック6と、該6つのインクパック6を斜めに寝かせた状態で収容し得るカートリッジ本体7と、該カートリッジ本体7の開口面を閉塞する蓋部8と、カートリッジ本体7内のデッドスペースDを利用して設けられる本発明のインクカートリッジの廃インク回収装置1とを備えている。
インクパック6は、偏平な袋状の部材で、その内部には各色毎のインクが充填されている。また、インクパック6の一部の端辺中央には、常時は閉状態でプリンタ本体3に対して装着されることによって開状態となる図示しない弁構造が組み込まれた液体供給口の一例であるインク供給口33が設けられている。そして、このようなインクパック6は、図示のようにインク供給口33の向きを揃えて斜めに寝かせた状態で重ね合わせるように整列されてカートリッジ本体7内に収容されている。
カートリッジ本体7は、図示のように上面が開放された偏平な角箱状の部材である。また、カートリッジ本体7の背面側(図3において手前側)の壁面34には、上記インクパック6の数に対応した6個のインク連絡口35と、記録の実行に使用されず打ち捨てられた廃インクAを後述する廃液回収容器の一例である廃インク回収容器36内に至らせるための廃インク回収連絡口37とが形成されている。また、カートリッジ本体7の前面側と背面側の壁面34には、次に述べる蓋部8の係合爪38と係合する係合凹部39が一例として4つ形成されている。
蓋部8は、矩形平板状の部材で前面側と背面側の端辺から下方に向けて上述した係合爪38が一例として4つ延長形成されている。また、蓋部8とカートリッジ本体7は、インクカートリッジCの外観を構成する部材であり、インクパック6の詰め替えの際に繰り返し開閉される部材であることから、機械的強度等に優れる材料及び構造が採用されている。
本発明のインクカートリッジの廃インク回収装置1は、上述したインクパック6を斜めに寝かせた状態で収容することによって、インクパック6の整列方向両端部に生ずるカートリッジ本体7内のデッドスペースDを利用して設けられている。具体的にはインクカートリッジの廃インク回収装置1は、カートリッジ本体7内のデッドスペースDの形状に馴染むように形成された廃インク回収容器36と、該廃インク回収容器36内に収容される廃液吸収材の一例である廃インク吸収材40と、廃インク回収容器36の開口面を密封する密封フィルム41とを備えることによって構成されている。
廃インク回収容器36は、カートリッジ本体7における図3中、右側の壁面34の内側に形成される比較的大きめのデッドスペースDに収容される比較的大容量の第1回収槽42と、カートリッジ本体7における図3中、左側の壁面34の内側に形成される比較的小さめのデッドスペースDに収容される比較的小容量の第2回収槽43と、第1回収槽42と第2回収槽43の背面側の端部同士を連接する連接回収部44とを備えている。
また、上記第1回収槽42の開口面は、図3〜図6に示すカートリッジ本体7に対する収容姿勢において下方を向くように形成されている。一方、これに対し第2回収槽43と連接回収部44の開口面は、図3〜図6に示すカートリッジ本体7に対する収容姿勢において上方を向くように形成されている。また、廃インク回収容器36内には回収した廃インクAが廃インク回収容器36の全体に行き渡るように、廃インクAの流れを創出する廃液流路の一例である廃インク流路45が形成されている。
廃インク流路45の上流端は、第1回収槽42の背面側の壁面46に位置しており、該位置に形成されている廃インク流入口47によって構成されている。そして、廃インク流路45は、第1回収槽42の内側の壁面46に沿うように形成されている溝部48によって第1回収槽42の前面側に至り、第1回収槽42を通って再び第1回収槽42の背面側に戻るように形成されている。
また、第1回収槽42の背面側の底面(図3〜図5では上方に位置する)49には、角穴状の連通口50が形成されている。そして、廃インク流路45は、この連通口50によって連接回収部44側に至り、更に連接回収部44を通って第2回収槽43の背面側から前面側に至るように形成されている。
廃インク吸収材40は、廃インクAの吸収特性、即ち廃インクAの保有性に優れる材料によって形成されている。また、廃インク吸収材40は、第1回収槽42内に収容され、第1回収槽42の形状に馴染むように形成された第1吸収材51と、第2回収槽43及び連接回収部44内に収容され、第2回収槽43と連接回収部44の形状に馴染むようにつなぎ合わせた形状の第2吸収材52との二部材によって構成されている。
また、密封フィルム41は、上記廃インク吸収材40における第1吸収材51に対応した形状を有し、上記第1回収槽42の開口面を密封し得る大きさの第1フィルム53と、上記廃インク吸収材40における第2吸収材52に対応した形状を有し、上記第2回収槽43と連接回収部44の開口面を密封し得る大きさの第2フィルム54との二部材によって形成されている。また、上記廃インク流路45の下流端に位置する密封フィルム41における第2フィルム54の隅部には、蒸発した廃インクAをインクカートリッジCの外部に排出するための排気孔55が、図5(b)において拡大して示すように形成されている。
また、この排気孔55の下方に位置する第2吸収材52における隅部は、三角形状に切り落とされており、その部分に形成された空間が蒸発した廃インクAや廃インク流路45内に進入した空気を一次的に貯める貯留空間56となっている。
更に、密封フィルム41は、水分透過性の材料で形成され、前記廃インク回収容器36は前記密封フィルム41と熱溶着性のある材料によって形成されている。廃インク回収容器36は、カートリッジ内部に収容されて機械的強度も差ほど要求されないので、その材料選定の自由度が高い。本実施例によれば、密封フィルム41の材料として水分透過性の材料、即ち廃インクの蒸発性に優れた材料が使用され、同時に廃インク回収容器36は水分透過性の材料から成る前記密封フィルム41と熱溶着性の良い材料で形成されている。
次に、このようにして構成される本発明のインクカートリッジの廃インク回収装置1の作用を廃インク流路45内の廃インクAの流れに従って説明する。インクパック6のインク供給口33から供給されたインクは、インク連絡口35、インクチューブ5等を介して記録ヘッド13に供給される。そして、記録の実行に使用されずプラテン28上等に打ち捨てられたインクは、廃インクAとなって図示しない廃インクの回収流路を流れて、プリンタ本体3の一例として下部に装着されたインクカートリッジCに導かれる。
上記廃インクAは、インクカートリッジCのカートリッジ本体7の背面側の壁面34に形成された廃インク回収連絡口37からインクカートリッジC内に至り、第1回収槽42における背面側の壁面46に形成された廃インク流入口47から、廃インク回収容器36内に形成されている廃インク流路45内に流入する。そして、廃インク流路45内に流入した廃インクAは、第1回収槽42、連接回収部44、第2回収槽43の順で流れ、第1吸収材51、第2吸収材52の順で吸収され、廃インク回収容器36内に回収されて行く。
この際、本発明では廃インク回収容器36を設けたことにより廃インク吸収材40の廃インクAの保有能力が高められているから、廃インク吸収材40の隅々に行き渡るようにして廃インクAは回収される。また、廃インク流路45内で蒸発した廃インクAは、廃インク流路45の下流に向けて流れ、廃インク流路45の下流端に位置する貯留空間56に溜まって、廃インク流路45内に進入した空気と共に排気孔55からインクカートリッジCの外部に排出される。
[他の実施例]
本発明に係るインクカートリッジの廃インク回収装置1、該廃インク回収装置1を備えたインクカートリッジCが装着可能な記録装置100及び液体噴射装置は、以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行なうことも勿論可能である。
例えば、廃インク回収容器36、廃インク吸収材40及び密封フィルム41の形状は、上述した実施例の形状に限定されるものではなく、インクカートリッジCの形状やカートリッジ本体7内に収容されるインクパック6の形状や数量、あるいはカートリッジ本体7内に形成されるデッドスペースDの形状や配置に対応して適宜変更可能である。
インクジェットプリンタのカバーを取り外した状態を示す斜視図。 インクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図。 インクカートリッジを分解して示す斜視図。 インクカートリッジを示す縦断背面図。 インクカートリッジの廃インク回収装置を示す斜視図。 インクカートリッジの廃インク回収装置を分解して示す斜視図。 廃インク回収容器を裏返した状態の斜視図。 従来のインクカートリッジを示す縦断背面図。
符号の説明
1 (インクカートリッジの)廃インク回収装置、3 プリンタ本体(記録装置本体)4 給送用カセット、5 インクチューブ、6 インクパック、7 カートリッジ本体、8 蓋部、10 キャリッジ、12 キャリッジガイド軸、13 記録ヘッド、
14 給送用ローラ、16 ホッパー板、17 回転軸(給送用ローラの)、
19 搬送用ローラ、20 排出用ローラ、20a 排出用駆動ローラ、
20b 排出用従動ローラ、21 ローラホルダ(排出用従動ローラの)、
26 記録ポジション、28 プラテン、30 ホッパー押上げカム、32 搬送ガイド33 インク供給口、34 壁面(カートリッジ本体の)、35 インク連絡口、
36 廃インク回収容器、37 廃インク回収連絡口、38 係合爪、39 係合凹部、40 廃インク吸収材、41 密封フィルム、42 第1回収槽、43 第2回収槽、
44 連接回収部、45 廃インク流路、46 壁面(廃インク回収容器の)、
47 廃インク流入口、48 溝部、49 底面、50 連通口、51 第1吸収材、
52 第2吸収材、53 第1フィルム、54 第2フィルム、55 排気孔、
56 貯留空間、100 インクジェットプリンタ(記録装置)、P 用紙(被記録材)
X 主走査方向、Y 副走査方向、PG プラテンギャップ、C インクカートリッジD
デッドスペース、A 廃インク

Claims (7)

  1. 各色毎のインクが個別に充填された複数のインクパックと、該複数のインクパックを斜めに寝かせた状態で収容し得るカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の開口面を閉塞する蓋部とを備えるインクカートリッジに対して設けられ、記録の実行に使用されず打ち捨てられた廃インクを回収するインクカートリッジの廃インク回収装置であって、
    前記インクカートリッジの廃インク回収装置は、インクパックを斜めに寝かせた状態で収容することによって生ずるカートリッジ本体内のデッドスペースを利用して設けられていることを特徴とするインクカートリッジの廃インク回収装置。
  2. 請求項1において、前記インクカートリッジの廃インク回収装置は、前記カートリッジ本体内のデッドスペースの形状に馴染むように成形された廃インク回収容器と、該廃インク回収容器内に収容される廃インク吸収材と、前記廃インク回収容器の開口面を密封する密封フィルムとを備えていることを特徴とするインクカートリッジの廃インク回収装置。
  3. 請求項2において、前記廃インク回収容器内には、回収した廃インクが廃インク回収容器の全体に行き渡るように廃インクの流れを創出する廃インク流路が形成されており、該廃インク流路の上流端に位置する廃インク回収容器の壁面に廃インク流入口を、該廃インク流路の下流端に位置する密封フィルムの一部に蒸発した廃インクをインクカートリッジの外部に排出する排気孔をそれぞれ配設したことを特徴とするインクカートリッジの廃インク回収装置。
  4. 請求項2または3において、前記密封フィルムは水分透過性の材料で形成され、前記廃インク回収容器は前記密封フィルムと熱溶着性のある材料によって形成されていることを特徴とするインクカートリッジの廃インク回収装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載された廃インク回収装置を備えて成るインクカートリッジ。
  6. 各色毎のインクが個別に充填された複数のインクパックと、該複数のインクパックを斜めに寝かせた状態で収容し得るカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の開口面を閉塞する蓋部と、記録の実行に使用されず打ち捨てられた廃インクを回収するインクカートリッジの廃インク回収装置とを備えるインクカートリッジが着脱自在に設けられる記録装置であって、
    前記インクカートリッジの廃インク回収装置として請求項1〜4のいずれか1項に記載したインクカートリッジの廃インク回収装置を適用したことを特徴とする記録装置。
  7. 性状を異にする液体が個別に充填された複数の液体パックと、該複数の液体パックを斜めに寝かせた状態で収容し得るカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の開口面を閉塞する蓋部と、噴射された液体のうち本来の目的に使用されず打ち捨てられた廃液を回収する液体カートリッジの廃液体回収装置とを備える液体カートリッジが着脱自在に設けられる液体噴射装置であって、
    前記液体カートリッジの廃液回収装置は、液体パックを斜めに寝かせた状態で収容することによって生ずるカートリッジ本体内のデッドスペースを利用して設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
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