JP2006239780A - ロボットにおける首軸の較正方法及び装置と該装値を備えたロボット製造システム - Google Patents

ロボットにおける首軸の較正方法及び装置と該装値を備えたロボット製造システム Download PDF

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Abstract

【課題】 略人型をし、頭部を前後(ピッチ方向)左右(ロール方向)に傾けたり振り返り動作(首を中心とした回動動作、ヨー方向)を可能とする3軸を有したロボットにおける首軸を、簡単、安価な構成で容易に較正、調整ができるようにしたロボットにおける首軸の較正方法及び装置と該装値を備えたロボット製造システムを提供することが課題である。
【解決手段】 頭頂に全方位撮像可能な撮像装置と、首部に、頭部を前後左右の傾斜と首を中心とした回動を可能とする3軸が設けられたロボットにおいて、少なくとも2本以上の棒状部材が垂直に設けられ、前記撮像装置で撮像したとき、前記棒状部材の像の延長線が180度以下の角度で交差するよう配置された首軸の較正装置の略中央に前記ロボットを、前記ロボットにおける前記撮像装置が棒状部材と略等距離になる位置に設置し、前記撮像装置で撮像した棒状部材の交点が撮像画像中心となるよう頭部を傾斜させて較正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、略人型をして自律移動可能に構成され、全方位撮像可能な撮像装置が設けられた頭部を、前後左右への傾斜と首を中心とした回動を可能としたロボットにおける首軸の較正方法及び装置と該装値を備えたロボット製造システムに係わり、特に、全方位撮像可能な撮像装置を用い、簡単に首軸を正しい方向に向けることができるようにしたロボットにおける首軸の較正方法及び装置と該装値を備えたロボット製造システムに関するものである。
多関節アームロボットや搬送ロボット等の産業用ロボットは古くから知られ、工場等で多く用いられている。しかしながらこれら産業用ロボットは、その使用目的が溶接、塗装、運搬等といったように限定されており、アームロボット等のように1箇所に固定されたものや、搬送ロボットのように決められたルートを決められた順序で移動するものがほとんどであった。
ところが近年、自律移動型のロボットが発表されている。この自律移動型ロボットは、所定の空間内を自由に移動することができるよう構成され、人間の住環境下で人間と共存し、産業活動や生産活動等における単純作業や危険作業、難作業等の作業の手助けや代行を行うことを目的としている。前記作業としては、例えば原子力プラント、火力発電プラント等におけるメンテナンス作業、高層ビルにおける清掃作業、火災現場等の災害現場での救助活動等を挙げることができる。
また、自律移動型ロボットの活用範囲として、例えば1人暮らしの高齢者の家等に設置し、部屋の掃除や住人の体調管理、あるいは住人が家を留守にしたときの屋内安全確認等、人間の生活に密着して生活支援型としたロボットも発表されている。こういった生活支援型ロボットは、一般家庭にも適用可能なロボットとして位置付けられる。
このような生活支援型の自律移動型ロボットは、人への親しみやすさなどから頭、胸、胴、腕などを有した略人型とし、頭部を前後左右に傾けたり振り返り動作(首を中心とした回動)を可能とすると共に顔の表情を変化させたり簡単な会話を可能とし、かつ、腕に複数の関節を設けて或る程度人が行うのと同様な動作をさせることが望まれている。
またこのような自律移動型ロボットでは、自律移動のためには、移動方向に障害物がないか、現在位置から目標とする位置までの距離はどのくらいか、などを常に検知する必要があり、また、何らかの方法で定期的に動力を供給する必要がある。
自律移動型ロボットの動力源としては電気を使用したものが一般的であり、電源ケーブルを介して常時電力を供給することも可能であるが、意匠的に不細工なものになると共に電源ケーブルが引っ張られることで抜けたり障害物に絡まり、損傷したりする恐れがある。そのため、通常は充電式バッテリを電源とする方式が多い。
そしてこのようにバッテリを電源とした場合、定期的な充電作業が必要となり、前記のような用途に用いられる自律移動型ロボットは、自動で動作し続けることで所定の作業をこなすものがほとんどであるから、充電作業の自動化が実用化を図る上での問題となる。すなわち、ロボットの使用者が充電のたびにバッテリを交換したり、その都度バッテリを充電器へ接続したりするのは使用者を煩わせ、作業効率も落ちることになり、また、生活支援型ロボットの場合、住人や家の状況を常に確認する必要があるから、特に留守番機能を利用する場合などでは自動充電が必須の機能となる。
そのため充電式バッテリを電源とする自律移動型ロボットでは、バッテリ充電を自動で行うための充電ステーションを用いるのが一般的であり、この充電ステーションは、例えばロボットが次の動作に移る前の待機中、或いは使用者が就寝中など、或る程度の時間使用しない場合や、バッテリ残量、連続駆動時間、使用者よりの命令等、所定の条件が合致したときに現在進行中の作業を中断し、自力で充電ステーションにおける充電装置に接続して充電できるようにするものである。
そのため本件出願人は、自律移動型ロボットを充電ステーションへ正確に誘導し、かつ、充電ステーションにおける充電装置に備えられた給電端子とロボット側の充電端子などを確実に接続するため、特許文献1に開示され、図8に概略を示したように、自律移動型ロボット1の頭10における最も高い部分に、例えば特許文献2に示されているように、周囲の状況を撮像するための魚眼レンズ11など(特許文献2では魚眼レンズではない)を用いて全方位撮像可能な撮像装置を取り付け、ロボット1の使用者が任意の特定位置に設定した充電ステーション80の上方に、ロボット1の位置、向きにかかわらず前記撮像装置にて撮像可能な高さに、特定位置であることを示すためのマーカ83、84、85を設けて誘導できるようにした、特定位置誘導制御方法を提案している。
しかしながら、このように頭頂に撮像装置を設けて任意位置にあるマーカを検知するようにした自律移動可能な人型ロボットの場合、撮像結果から正確な自分の位置情報を得るためには、頭部に設けた撮像装置がどのような方向を向き、どのような方向に傾いているかを正確に知る必要があり、そのためには、頭部がどの方向にも傾いておらず、回転もしていない状態を記憶することが必要である。特に、頭部を前後(ピッチ方向)左右(ロール方向)に傾けたり振り返り動作(首を中心とした回動動作、ヨー方向)を可能とするため、それぞれにモータやアクチュエータ及びエンコーダなどを接続した3軸を設けた場合、3軸それぞれのエンコーダにおける原点となる値を出すため、ロボットの頭部を例えば正面などの一方向に正確に向かわせる較正、調整作業が必要になる。
このように、頭部を傾けたり回転させるようにしたロボットについては、例えば特許文献3にロータリーアクチュエータを用い、垂直軸回りの回動と、水平軸回りの回動を行えるようにする技術が示されている。
特開2004−303137号公報 特開2000−337887号公報 特開2002−154084号公報
しかしながら特許文献1、2に示された技術は、単に移動体に全方位を撮像できる機構を搭載し、ロボットなどの移動体を誘導できるようにすることが示されているだけであり、また特許文献3に示された技術も、人型ロボットの頭部を垂直軸回りと水平軸回りの回動が行えるようにしたことが述べられているだけで、ロボットの首軸の較正、調整の方法や装置などについては何ら示されていない。
特に人型をしたロボットは、例えば小型に作られている場合、子供などが頭をいじって無理な力を加えるなどのことも多く、最初に正確に較正、調整を行ったとしても、時間と共に狂ってくるということもある。
そのため本発明においては、略人型をし、頭部を前後(ピッチ方向)左右(ロール方向)に傾けたり振り返り動作(首を中心とした回動動作、ヨー方向)を可能とする3軸を有したロボットにおける首軸を、簡単、安価な構成で容易に較正、調整ができるようにしたロボットにおける首軸の較正方法及び装置と該装値を備えたロボット製造システムを提供することが課題である。
上記課題を達成するため本発明になるロボットにおける首軸の較正方法は、
頭頂に全方位撮像可能な撮像装置と、首部に、頭部を前後左右の傾斜と首を中心とした回動を可能とする3軸が設けられたロボットにおける首軸の較正方法であって、
少なくとも2本以上の棒状部材が垂直に設けられ、前記撮像装置で撮像したとき、前記棒状部材の像の延長線が180度以下の角度で交差するよう配置された首軸の較正装置の略中央に前記ロボットを設置し、前記撮像装置で撮像した棒状部材の交点が、撮影画像中心となるよう頭部を傾斜させて較正することを特徴とする。
また、このロボットにおける首軸の較正方法を実施する装置は、
頭頂に全方位撮像可能な撮像装置と、首部に、頭部を前後左右の傾斜と首を中心とした回動を可能とする3軸が設けられたロボットにおける首軸の較正装置であって、
前記首軸の較正装置は、前記ロボットにおける前記撮像装置を中心に設けられた少なくとも2本以上の棒状部材からなり、該棒状部材は、前記撮像装置で撮像した像の延長線が180度以下の角度で交差するよう配置されていることを特徴とする。
さらに、このロボットにおける首軸の較正装置を備えたロボット製造システムは、
頭頂に全方位撮像可能な撮像装置と、首部に、頭部を前後左右の傾斜と首を中心とした回動を可能とする3軸が設けられたロボットにおける首軸の較正装置を備えたロボット製造システムであって、
前記ロボット製造システムは、前記ロボット組立の最終段に、前記ロボットにおける前記撮像装置を中心に略等距離に設けられた少なくとも2本以上の棒状部材を有し、該棒状部材は、前記撮像装置で撮像した像の延長線が180度以下の角度で交差するよう配置されている、ロボットの首軸の較正装置を備えていることを特徴とする。
このように、ロボットにおける撮像装置から略等距離の位置に垂直に設けた棒状部材を全方位撮像可能な撮像装置で撮像すると、棒状部材の撮像画像における延長線は一点で交わる。そのため、この交点を撮像装置における中心となるようロボットにおける頭部を傾け(較正)れば、頭部の前後(ピッチ方向)左右(ロール方向)方向の傾きが較正され、非常に簡単にロボットの首軸の原点抽出が定量的に精度良く、さらに効率的に実施することができる首軸較正方法と装置、及び該装値を備えたロボット製造システムを提供することができる。
そして、前記棒状部材のうちの1は、前記ロボットにおける頭部の向きを較正する位置に存在させ、撮影画像における前記一の棒状部材が特定方向となるようにロボットの頭部の向きを較正することで、ヨー方向、すなわち首を中心とした回動動作方向の較正も容易な行うことができる。
また、前記較正装置は水平な床面を有し、前記棒状部材は前記床面に対して垂直に設けられ、さらに、前記棒状部材は、前記ロボット上部に設けられた部材から吊り下げ、前記撮像装置上で少なくとも1画素以上となる太さとすることが本発明の好適な実施形態である。
そして、前記棒状部材周囲に覆い部材を設けたり、前記棒状部材は少なくともその表面が特定色であり、前記撮像装置は、前記特定色認知してロボットの首軸較正を行うよう構成することで、周囲の環境に左右されることなく、確実に較正作業を行うことができる。
また、前記較正装置が、ロボットの充電ステーションに設けられていることで、ロボットは定期的に充電ステーションで充電するから、定期的に首軸の較正を行うことができる。
以上記載のごとく本発明によれば、ロボットにおける撮像装置からある距離の位置に垂直に設けた棒状部材を全方位撮像可能な撮像装置で撮像すると、棒状部材の撮影画像における延長線は一点で交わる。そのため、この交点を撮像装置における中心となるようロボットにおける頭部を傾け(較正)れば、頭部の前後(ピッチ方向)左右(ロール方向)方向の傾きが較正され、また、前記棒状部材のうちの一をロボットにおける頭部の向きを較正する位置に存在させ、撮影画像における一の棒状部材が特定方向となるようにロボットの頭部の向きを較正することで、ヨー方向、すなわち首を中心とした回動動作方向の較正も容易な行うことができ、簡単、安価な構成で、容易に首軸の較正を行える方法と装置、及び該装値を備えたロボット製造システムを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明になるロボットにおける首軸の較正装置の上面図(A)と側面図(B)、図2は首軸の較正装置に用いる棒状部材の一部省略斜視図(A)と断面図(B)、及び床面との接続部の拡大図(C)、図3は本発明になるロボットにおける首軸の較正装置で首軸の較正を行うロボットの斜視図(A)と頭部を前後左右へ傾けたり首を中心とした回転を行うための制御ブロック図(B)、図4は本発明になるロボットにおける首軸の較正方法のフロー図(A)(C)と、撮像装置で撮像した棒状部材の撮影画像(B)(D)(E)(F)、図5は棒状部材の個数による制限を説明するための図、図6はロボットにおける首軸の較正装置を備えたロボット製造システムのフロー図、図7は本発明になるロボットにおける首軸の較正装置を備えた充電ステーションの側面図である。
図1は本発明になるロボットにおける首軸の較正装置の上面図(A)と側面図(B)であり、図中1は略人型をした自律移動型ロボット、2は首軸の較正装置であり、3は較正装置2の床面7に立設した支柱4、4に支えられた環状部材5から吊り下げ、ロボット1における撮像装置のレンズ11から略等距離の位置とした棒状部材、6は棒状部材3の周囲を覆い、棒状部材3以外のものが撮像装置で撮像されるのを防ぐように設けたカーテン、7は較正装置の床面、8は床面7とロボット1を水平に保つ水準器、9は床面の水平度を微調節できるようにした装置、11はロボット1の頂部に魚眼レンズや広角レンズ等のレンズで構成され、該レンズの下に設けられた撮像装置で全方位を撮像可能としたレンズである。
なお、支柱4や環状部材5は、例えば棒状部材3を天井から吊すようにした場合は必要なく、また、ロボット1がこの較正装置2の中に入ることさえできれば、支柱4を省いて棒状部材3を床面7から立設しても良い。また、支柱4と吊り下げ用の部材(環状部材5)を用いる場合、環状部材5の代わりに長方形状の部材を用いても良く、さらにカーテン6も、棒状部材3の少なくとも表面を特定色とし、撮像装置側はこの特定色を認知できるようにして省いても良い。そして棒状部材3のうち、3に配したものは、ロボット1の頭部が正しく正面を向いているかどうかを較正するために用いる。
図2は、首軸の較正装置2に用いる棒状部材3の一例の一部省略斜視図(A)と断面図(B)、及び床面7との接続部の拡大図(C)であり、図1に図示した較正装置においては、この棒状部材3を環状部材5から吊り下げるようにしたため、それに適合した形状としてあり、図中、30は環状部材5からこの棒状部材3を吊り下げるためのチェーン、31はワイヤ、32はスイベル、33は中央にワイヤ31を通す孔を有し、スイベルパイプ34と上部で接続した接続治具、35はワイヤ31における太くした先端36を引っかける部位を有し、スイベルパイプ34と下部で接続した接続治具、37はスイベルパイプ下部との接続治具35に取り付けられるようにした下げ振り先端部、38はフック、39は較正装置2の床面7に設けて棒状部材3のフック38と係合させ、棒状部材3の振れを低減させるフックである。なお、ここに示した棒状部材3は一例であり、棒状をしていればどのような形状のものを用いても良いことは自明である。但し、この棒状部材3の太さは、撮像装置により撮影画像が1画素以上となる太さが必要であり、好ましくは、数画素以上となる太さであることが好ましい。
図3は、本発明になるロボットにおける首軸の較正装置により首軸の較正を行うロボット1の斜視図(A)と、頭部10を前後左右へ傾けたり首を中心とした回転を行うための制御ブロック図(B)であり、図3(A)において10は人型をしたロボット1の頭部、11は図示していない撮像装置の上方に設けられて全方位を撮像するための魚眼レンズや超ワイドの広角レンズなどで構成されるレンズ(以下、このレンズ11と撮像装置を含めて撮像装置と称することがある)、12はロボット1の胸部、13は内部に任意の方向へ移動するための駆動輪や補助輪を有した胴部、14は複数の関節を有した腕部であり、このロボット1は、頭部10をX軸の周りに前後に傾け(ピッチ)たり、Y軸の周りに左右に傾け(ロール)たり、さらにZ軸の周りに回動(ヨー)させて振り返り等を行わせることができるよう構成されている。
図3(B)はその制御ブロック図であり、20はカメラ(撮像装置)、21、22、23は、図3(A)に示した頭部10をそれぞれX軸の周りに前後(ピッチ)方向(21)とY軸の周りに左右(ロール)方向(22)へ、及びZ軸の周りの回動(ヨー)方向(23)へ駆動するためのモータ、24、25、26はそれぞれのモータ21、22、23の軸に取り付けられ、回転角度を検出するエンコーダ、27は演算を行うCPU、28はカメラ(撮像装置)20が撮像した画像をキャプチャする画像キャプチャボード、29はロボット1の頭10が正確に正面を向いたときのエンコーダ24、25、26が示した値を記憶する記憶装置の記憶領域である。
このように構成した本発明になるロボットにおける首軸の較正装置を使用する場合、まずその床面7が水平となるよう水準器8と水平度調節装置9を用いて調節する。そして図2に示したように、スイベルパイプ34の下部にワイヤ31を通してその太くした先端36を引っかけた下部接続治具35を填め込み、さらにフック38を設けた下げ振り先端部37を取り付けると共に、スイベル32を中にしてワイヤ31を通した上部接続治具33を填め込み、チェーン30を取り付けて棒状部材3を組み立てる。そしてその棒状部材3を床面7に立設した支柱4、4に設けた環状部材5に、ロボット1における撮像装置のレンズ11から略等距離となるよう吊り下げる。また床面7側は、床面7に設けたフック39にフック38を係合させて、振れを防止する。
そして図3(A)に示した自律移動型ロボット1を、図1に示したように頭部10に設けた撮像装置のレンズ11が較正装置2を構成する棒状部材3から等距離となる位置に誘導し、較正を行う。なお自律移動型ロボット1と棒状部材3とは必ずしも等距離である必要はなく、棒状部材3は撮像装置20で正常に撮像可能な位置であればよい。この較正は、頭部10に設けたレンズ11の下に設けた撮像装置20(図3(B))により、レンズ11の周囲に設けられた棒状部材3を撮像し、その撮影画像中の棒状部材3が形成する線を延長した部分に生じる交点が、撮像装置20が撮像した画像の中心位置に来るよう前記図3(B)におけるピッチ軸用モータ21、ロール軸用モータ22を制御して行う。またヨー方向に関しては、ピッチ方向とロール方向が構成された後、前記図1に3として示した棒状部材の撮影画像が所定位置に来るようにして較正する。
これを、図4に示したフロー図(A)(C)と撮像装置20で撮像した棒状部材3の撮影画像(B)(D)(E)(F)を用いて説明する。まずステップS1でロボット1における首軸の較正作業を開始すると、ステップS2における画像処理で図4(C)に示したフローへとび、ステップS20から画像処理が開始される。
すなわち、まずステップS21においてロボット1の頭部に設けられたレンズ11を通して撮像装置20により、棒状部材3を撮影してその画像を画像キャプチャーボード28を介してCPU27に送り、図4(D)に示した撮影画像40のように棒状部材3の部分42、43、44を2値化して分離する。なお、この図4(B)(D)(E)(F)において40は撮影画像、41は撮影画像の中心、42、43、44は撮影した棒状部材、45は、図1において3で示したロボット1の頭部が正しく正面を向いているかどうかを較正するために用いる棒状部材の画像と重ね合うようにすることで、図3(A)のロボット1におけるヨー方向(首を中心とした回動)の位置を合わせるための線である。また、図1に示した実施例では棒状部材3が4本となっているが、この図4(B)(D)(E)(F)においては他の例として棒状部材3が3本の場合を示し、さらに、図4(D)の撮影画像40においては棒状部材3そのものの撮影画像を示したが、図4(B)(E)(F)では棒状部材3の輪郭のみを示し、中心部分の線を延長して示した。
そして、次のステップS22でCPU27は、この2値化して分離した画像データから図4(E)のように各棒状部材画像部分42、43、44の直線を求め、さらにそれらの交点位置を最小二乗法などを用いて求める。こうしてステップS23で画像処理が終了すると、処理が図4(A)における次のステップS3へ行く。
このステップS3において図3(B)に示したCPU27は、ステップS22で求めた交点と画像40における中心41との偏差を計算し、次のステップS34に於いて棒状部材3の交点と画像中心41とが一致しているかどうかを判断する。そして、図4(B)のように両者が一致していない場合はステップS5へ、一致している場合はステップS6へ進む。すなわちこの図4(B)に示した撮影画像40に於いては、棒状部材3の撮影画像のうち、42は画像中心41を通っているが、43、44は中心41を通っておらず、そのため、42、43、44の交点は中心41から外れた位置となっている。
そのため、棒状部材3の撮影画像42、43、44の交点と画像中心41とが一致せずにステップS5へ進んだ場合、前記したようにCPU27は、図3(B)におけるピッチ軸用モータ21、ロール軸用モータ22を駆動して偏差が小さくなるよう制御し、頭部10のピッチ(X軸)方向、ロール(Y軸)方向の傾きを修正する。そして前記したステップS2で画像処理してステップS3で再度棒状部材3の交点と画像中心41の偏差を計算し、ステップS4で棒状部材3の交点と画像中心41とが一致しているかどうかを確認する。
そして両者が一致した場合は次のステップS6へ行き、ステップS2の場合と同様図4(C)のフローへ飛んで撮影画像の2値化(ステップS21)を行い、そのデータから直線を求めて交点を求め(ステップS22)、図4(A)のフローに戻ってステップS7でヨー軸確認用棒状部材(図1に3で示した棒状部材)が正面の位置にあるか否か、すなわち、図4(F)における例えば43がこの図1に3で示した棒状部材の撮影画像である場合、この43の画像と45の線が重なるかどうかを確認する。
この両者が重ならない場合、ステップS8に行き、ヨー軸確認用棒状部材(図1に3で示した棒状部材)が正面の位置に来るよう、すなわち図4(F)における43が45の線と重なるよう、頭部10をヨー(Z軸)方向へ駆動するためのモータ23を駆動して修正する。
そして前記と同様ステップS6で再度画像処理し、ステップS7でヨー軸確認用棒状部材が正面の位置にあるか否かを確認し、正面にある場合はステップS9へ行って図3(B)の記憶領域29にエンコーダ24、25、26が示す値(すなわち、ロボット1の頭10が傾き無く正確に正面を向いた状態の時の値)を記憶して較正を終了する。以下のロボット1における頭10のピッチ、ロール、ヨーの動きは、この記憶領域29に記憶された値を元に、どの程度動かすかを各モータ21、22、23に与えて行うことになる。
このように、ロボット1におけるレンズ11を含む撮像装置からある距離の位置に垂直に設けた棒状部材3を全方位撮像可能な撮像装置で撮影し、棒状部材3の撮影画像42、43、44における延長線が交わった交点が、撮影画像40における中心41となるようロボット1における頭部10を傾け(較正)れば、頭部10の前後(ピッチ方向)左右(ロール方向)方向の傾きが較正され、さらに、棒状部材3のうちの例えば3をロボット1における頭部の向き(ヨー方向)を較正する位置に存在させ、この3の棒状部材の撮影画像が特定方向となるようにロボットの頭部を向ければ、ヨー方向、すなわち首を中心とした回動動作方向の較正をも行うことができ、ロボットの首軸の原点抽出が定量的に精度良く、さらに効率的に実施することができる。
なお、棒状部材3を図1においては4本、図4(B)(D)(E)(F)においては3本の例を示したが、この棒状部材3は少なくとも2本以上であればよく、また、3本の場合でも図4(B)(D)(E)(F)のように等角度で置いたり、図5(A)の45、46、47のように90度間隔で置いたりしても良い。ただ、この棒状部材3を2本とした場合、図5(B)の45、47のように直線上(180度)にこの棒状部材3を配置すると、撮影画像上で交点が生じないから、図5(C)の45、47のように棒状部材の像の延長線が180度以下の角度で交差するよう配置する必要がある。
以上が本発明になるロボットの首軸の較正方法及び装置であるが、本発明の装置を単独で用いるだけでなく、例えばロボット製造システムにおける首軸の較正、調整部門として配置し、ロボットの量産化に使用しても良い。それを示したのが図6に示したフローである。
この図6のシステムは、首軸の較正、調整部門62を有したロボット製造システムを示しており、60はロボット本体を組み立てる本体組み立て部門、61は頭部の組み立て部門、62は本発明になる首軸の較正方法及び装置を用いてロボットの首軸の較正、調整を行う首軸の較正、調整部門、63は出荷検査部門、64は出荷システムである。
このようにロボット製造システムを構成することにより、大量のロボットにおける首軸の較正を行えるロボット製造システムを実現することができる。
また本発明の装置を、前記図8に示したロボットの充電ステーション80と組み合わせると、ロボット1は定期的に充電ステーションに立ち寄って充電を行うから、定期的に首軸の較正を行うことができるシステムを構築することができる。
その例を示したのが図7であり、この図7において前記図1と同様1が略人型をした自律移動型ロボット、2が充電ステーションと合体したロボット1の首軸の較正装置であり、3が較正装置2の床面7に立設した支柱4に支えられた環状部材5から吊り下げ、ロボット1における撮像装置のレンズ11から略等距離の位置とした棒状部材、6は棒状部材3の周囲を覆い、棒状部材3以外のものが撮像装置で撮像されるのを防ぐように設けたカーテン、7は較正装置すなわち充電ステーションの床面、8は床面7とロボット1を水平に保つ水準器、9は床面の水平度を微調節できるようにした装置である。
なお、前記したように、支柱4や環状部材5は例えば棒状部材3を天井から吊すようにした場合は必要なく、また、ロボット1がこの較正装置2の中に入ることさえできれば、支柱4を省いて棒状部材3を床面7から立設しても良い。また、支柱4と吊り下げ用の部材(環状部材5)を用いる場合、環状部材5の代わりに長方形状の部材を用いても良く、さらにカーテン6も、棒状部材3の少なくとも表面を特定色とし、撮像装置側はこの特定色を認知できるようにして省いても良い。この首軸の較正装置の使用方法は、前記図4で示したとおりなので省略する。
本発明によれば、ロボットにおける首軸を非常に簡単に較正、調整することができ、人型をしたロボットを大量に製造する場合でも、容易に製造することが可能となる。
本発明になるロボットにおける首軸の較正装置の上面図(A)と側面図(B)である。 首軸の較正装置に用いる棒状部材の一部省略斜視図(A)と断面図(B)、及び床面との接続部の拡大図(C)である。 本発明になるロボットにおける首軸の較正装置で首軸の較正を行うロボットの斜視図(A)と頭部を前後左右へ傾けたり首を中心とした回転を行うための制御ブロック図(B)である。 本発明になるロボットにおける首軸の較正方法のフロー図(A)(C)と、撮像装置で撮像した棒状部材の撮像画像(B)(D)(E)(F)である。 棒状部材の個数による制限を説明するための図である。 ロボットにおける首軸の較正装置を備えたロボット製造システムのフロー図である。 本発明になるロボットにおける首軸の較正装置を備えた充電ステーションの側面図である。 従来の自律移動型ロボットの充電ステーションを説明する図である。
符号の説明
1 略人型をした自律移動型ロボット
2 首軸の較正装置
3 棒状部材
、4 支柱
5 環状部材
6 カーテン
7 床面
8 水準器
9 水平度微調節装置
10 ロボットの頭部
11 撮像装置のレンズ

Claims (11)

  1. 頭頂に全方位撮像可能な撮像装置と、首部に、頭部を前後左右の傾斜と首を中心とした回動を可能とする3軸が設けられたロボットにおける首軸の較正方法であって、
    少なくとも2本以上の棒状部材が垂直に設けられ、前記撮像装置で撮像したとき、前記棒状部材の像の延長線が180度以下の角度で交差するよう配置された首軸の較正装置の略中央に前記ロボットを設置し、前記撮像装置で撮像した棒状部材の交点が、撮影画像中心となるよう頭部を傾斜させて較正することを特徴とするロボットにおける首軸の較正方法。
  2. 前記一の棒状部材を、前記ロボットにおける首を中心とした回動による頭部の向きを較正する位置に配置し、撮影画像における前記一の棒状部材が特定方向となるようにロボットの頭部の向きを較正することを特徴とする請求項1に記載したロボットにおける首軸の較正方法。
  3. 頭頂に全方位撮像可能な撮像装置と、首部に、頭部を前後左右の傾斜と首を中心とした回動を可能とする3軸が設けられたロボットにおける首軸の較正装置であって、
    前記首軸の較正装置は、前記ロボットにおける前記撮像装置を中心に略等距離に設けられた少なくとも2本以上の棒状部材からなり、該棒状部材は、前記撮像装置で撮像した像の延長線が180度以下の角度で交差するよう配置されていることを特徴とするロボットにおける首軸の較正装置。
  4. 頭頂に全方位撮像可能な撮像装置と、首部に、頭部を前後左右の傾斜と首を中心とした回動を可能とする3軸が設けられたロボットにおける首軸の較正装置を備えたロボット製造システムであって、
    前記ロボット製造システムは、前記ロボット組立の最終段に、前記ロボットにおける前記撮像装置を中心に略等距離に設けられた少なくとも2本以上の棒状部材を有し、該棒状部材は、前記撮像装置で撮像した像の延長線が180度以下の角度で交差するよう配置されている、ロボットの首軸の較正装置を備えていることを特徴とするロボット製造システム。
  5. 前記棒状部材のうちの1は、前記ロボットにおける頭部の向きを較正する位置に存在することを特徴とする請求項3または4に記載したロボットにおける首軸の較正装置と該装値を備えたロボット製造システム。
  6. 前記較正装置は水平な床面を有し、前記棒状部材は前記床面に対して垂直に設けられていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載したロボットにおける首軸の較正装置と該装値を備えたロボット製造システム。
  7. 前記棒状部材は、前記ロボット上部に設けられた部材から吊り下げられていることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載したロボットにおける首軸の較正装置と該装値を備えたロボット製造システム。
  8. 前記棒状部材は、前記撮像装置上で少なくとも1画素以上となる太さであることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載したロボットにおける首軸の較正装置と該装値を備えたロボット製造システム。
  9. 前記棒状部材周囲に覆い部材を設けたことを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載したロボットにおける首軸の較正装置と該装値を備えたロボット製造システム。
  10. 前記棒状部材は少なくともその表面が特定色であり、前記撮像装置は、前記特定色認知してロボットの首軸較正を行うよう構成されていることを特徴とする請求項3乃至9のいずれかに記載したロボットにおける首軸の較正装置と該装値を備えたロボット製造システム。
  11. 前記較正装置が、ロボットの充電ステーションに設けられていることを特徴とする請求項3または5乃至10のいずれかに記載したロボットにおける首軸の較正装置。
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JP2009113136A (ja) * 2007-11-05 2009-05-28 Hitachi Ltd ロボット
CN112338933A (zh) * 2020-11-02 2021-02-09 江苏奇捷机器人智能科技有限公司 一种机器人头部旋转结构

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