JP2006237484A - 半導体チップ,同半導体チップの製造方法および表示パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】バンプを有する半導体チップをACF接続する際、ACFに含まれている導電粒子の数珠つながり現象によるバンプ間ショートを確実に防止する技術を提供する。
【解決手段】被実装基板(例えば液晶表示パネルの端子部)11aに形成されている相手方電極15aに、導電粒子21を含む異方性導電接着材2を介して接続されるバンプ3aを有する半導体チップ3において、バンプ3aに、相手方電極15aとの接続面3a1を除いた部分の表面に絶縁コート31を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】被実装基板(例えば液晶表示パネルの端子部)11aに形成されている相手方電極15aに、導電粒子21を含む異方性導電接着材2を介して接続されるバンプ3aを有する半導体チップ3において、バンプ3aに、相手方電極15aとの接続面3a1を除いた部分の表面に絶縁コート31を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、実装基板との接続用バンプを有する半導体チップに関し、さらに詳しく言えば、導電粒子を含む異方性導電接着材を介して接続する際、導電粒子の数珠つながりによるバンプ間の短絡を防止する技術に関するものである。
液晶表示パネルを例にして説明すると、COG(chip on glass)機種では、そのパネル端子部上に液晶駆動用の半導体チップが直接的に実装される。これに用いられる半導体チップは、多くの場合、パッケージケースを持たないベアチップ(フリップチップ)であるため、チップの底部に突状電極としてのバンプを備えている。
この種の半導体チップを液晶表示パネルの端子部に実装するにあたっては、特許文献1に記載されているように、例えば導電粒子を含む異方性導電フィルム(anisotropic conductiv film)によるACF接続が採用されている。
図2はCOG型液晶表示パネルの基本的な構成を示したもので、この液晶表示パネル1は、透明電極15を有する透明基板11と、透明電極17を有する透明基板12とを枠状の周辺シール材13によって互いに貼り合わせてなる表示セル(表示部)を有し、表示セル内には所定の液晶14が封入されている。
また、透明電極15,16上には、ラビング処理が施された配向膜17,18が設けられ、図示しないが、透明基板の外面側には偏光膜が貼着される。なお、反射型の場合には観察面側の透明基板にのみ偏光膜が貼着され、透過型,半透過型の場合には両方の透明基板に偏光膜が貼着される。
透明基板11,12のうちの少なくとも一方、この例では透明基板11側に他方の透明基板12よりも平面寸法が大きく形成された端子部11aが連設されており、端子部11aには透明電極15から引き出されたリード電極15aが形成されている。COG型機種では、この端子部11a上に異方性導電接着材2を介して半導体チップ3が実装される。
図3に半導体チップ3の実装状態を示す。半導体チップ3は、その底部に複数のバンプ3aを備えており、リード電極15aはバンプ3aと1:1で対応するように所定ピッチで形成されている。異方性導電接着材2は、熱可塑性もしくは熱硬化性樹脂内に多数の導電粒子21を分散させたもので、フィルム状のほかに液状のものもある。
異方性導電接着材2を半導体チップ3と端子部11aとの間に介在させた後、図示しないヒータバー等の熱圧着手段を半導体チップ3の上から押し付けることにより、樹脂が流動してバンプ3aとリード電極15aとの間に挟み込まれる導電粒子21にて導通がとられ、また、樹脂の接着力にて半導体チップ3が端子部11aに固定される。
ここでのバンプ3aは、ストレートサイドウォールバンプと呼ばれる金メッキが施された柱状の形状をしており、通常、その高さは12〜24μmで、隣接するバンプ間の距離は15μmであるが、近年のファインピッチ化の要請に応えるため、バンプ間の距離をより狭くすることが望まれている。
しかしながら、隣接するバンプ間の距離を狭くすると、図4に示すように、ACF接続時において、異方性導電接着材2に含まれている導電粒子21が隣接するバンプ3a間で数珠状のつながりを見せ、ショート(短絡)の発生率が高くなり、これがファインピッチ化の妨げとなっている。
したがって、本発明の課題は、ACF接続時において、隣接するバンプ間での異方性導電接着材の導電粒子の数珠つながり現象に起因するショート不良を発生させることなく、隣接するバンプ間の距離を狭くしてファインピッチ化に対応可能とすることにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、被実装基板に形成されている相手方電極に、導電粒子を含む異方性導電接着材を介して接続されるバンプを有する半導体チップにおいて、上記バンプには、上記相手方電極との接続面を除く表面に絶縁コートが形成されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、上記請求項1において、上記絶縁コートは、高耐熱性の有機系材料からなることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2において、上記絶縁コートの厚みが、0.5〜2μmであることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、被実装基板に形成されている相手方電極に、導電粒子を含む異方性導電接着材を介して接続されるバンプを有する半導体チップで、上記バンプに上記相手方電極との接続面を除く表面に絶縁コートを形成するにあたって、上記バンプの上記接続面を含む表面全体に溶剤揮発型の有機系樹脂による塗膜を形成したのち、上記接続面の部分の上記塗膜を研磨により除去して、上記接続面を露出させることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、表示部と端子部とを含み、上記端子部に形成されているリード電極にバンプを有する半導体チップが導電粒子を含む異方性導電接着材を介して実装される表示パネルにおいて、上記半導体チップのバンプには、上記リード電極との接続面を除く表面に絶縁コートが形成されていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、半導体チップのバンプに、相手方電極との接続面を除く表面に絶縁コートを形成するようにしたことにより、隣接するバンプ間で異方性導電接着材の導電粒子の数珠つながり現象が起こったとしても、絶縁コートによってバンプ間の導通を阻止することができるため、ショートが発生することがない。したがって、より高精細なファインピッチ化に対応することができる。
絶縁コートを高耐熱性の有機系材料により形成するようにした請求項2に記載の発明によれば、絶縁コートがACF接続時の熱に耐え得るとともに、バンプがチップ自体が変形したとしても、絶縁コートの破壊を防止することができる。
絶縁コートの厚みを0.5〜2μmとした請求項3に記載の発明によれば、絶縁コートの耐圧力破壊性を維持しながら、隣接するバンプ間での異方性導電接着材の流動性を確保することができる。
絶縁コートを形成するにあたって、バンプの接続面を含む表面全体に溶剤揮発型の有機系樹脂による塗膜を形成したのち、接続面の部分の塗膜を研磨により除去して接続面を露出させるようにした製造方法に関する請求項4に記載の発明によれば、揮発溶剤の含有量により絶縁コートの厚みを容易にコントロールすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、端子部のリード電極を実装される半導体チップのバンプ間距離に合わせて、より高精細なファインピッチ化することができるため、表示パネルをより小型化することができる。
次に、図1により本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は表示パネルとしての液晶表示パネル1の端子部11aに異方性導電接着材2を介して半導体チップ3を実装した状態を一部拡大して示す先の図4と同様な断面図である。液晶表示パネル1の基本的構成は先に図2で説明したのと同じであってよいため、その説明は省略する。
図1に示すように、半導体チップ3は、その底面に複数のバンプ3aを備えている。バンプ3aは、ストレートサイドウォールバンプと呼ばれる金メッキが施された柱状に形成されたものであってよい。液晶表示パネル1側の端子部11a上には、多数のリード電極15aがバンプ3aと1:1で対応するように形成されている。リード電極15aの材質はITO(インジウム・錫酸化物)である。
本発明によると、バンプ3aには、リード電極15aに対する接続面3a1を除いて絶縁コート31が形成される。この例では、バンプ3aの側面からチップの底面に沿って形成されている。
絶縁コート31は、ACF接続時の熱(例えば、180℃)に耐えられるとともに、バンプ3aやチップ自体の変形によっても破壊されないようにするため、ポリイミド系樹脂,エポキシ系樹脂あるいはアクリル系樹脂などの有機系材料であることが好ましい。
バンプ3aに絶縁コート31を形成するにあたっては、上記した有機系の電気絶縁材料を揮発性の溶剤に溶解し、その溶液を吹き付けるか、ディップ(浸漬)するかして、バンプ3aの表面全体にその溶液を塗布したのち、溶剤を揮発させて塗膜を形成する。形成する塗膜の膜厚は溶剤の含有量により容易にコントロールすることができる。この意味で、溶剤として揮発性溶剤を用いることが好ましい。
そして、塗膜を乾燥させたのち、バンプ3aの接続面3a1を表面研磨して、その部分の塗膜を除去し接続面3a1を露出させる。これにより、接続面3a1が電気的導通可能な部分として機能し、他の部分(柱状の側面)は絶縁コート31にて電気的に絶縁されることになる。
したがって、ACF接続時に、仮に異方性導電接着材2に含まれている導電粒子21が数珠つなぎ現象を起こしたとしても、半導体チップ3の隣接するバンプ3a間には、絶縁コート31が存在しているためショートが発生しない。
本発明において、絶縁コート31は、ACF接続時における圧力により破壊しないように厚みは0.5μm以上とし、他方その上限値は、ACF接続時における樹脂の流動を阻害しないようにするため2μmとすることが好ましい。本発明によれば、バンプ3a間の距離を8〜10μm程度にまで縮小することができる。
以上、本発明の半導体チップを液晶表示パネルの端子部に実装する場合について説明したが、被実装基板は通常の硬質回路基板やフレキシブル基板であってもよい。また、請求項5に記載の本発明の表示パネルには、図2で説明したドットマトククス型のほかにTFTパネル,有機ELパネルなども含まれる。また、バンプの形状についても、柱状に限定されるものではなく、例えば半球状であってもよい。
1 液晶表示パネル
11,12 透明基板
11a 端子部
13 周辺シール材
14 液晶
15,16 透明電極
15a リード電極
17,18 配向膜
2 異方性導電接着材
21 導電粒子
3 半導体チップ
3a バンプ
3a1 対向面
31 絶縁コート
11,12 透明基板
11a 端子部
13 周辺シール材
14 液晶
15,16 透明電極
15a リード電極
17,18 配向膜
2 異方性導電接着材
21 導電粒子
3 半導体チップ
3a バンプ
3a1 対向面
31 絶縁コート
Claims (5)
- 被実装基板に形成されている相手方電極に、導電粒子を含む異方性導電接着材を介して接続されるバンプを有する半導体チップにおいて、
上記バンプには、上記相手方電極との接続面を除く表面に絶縁コートが形成されていることを特徴とする半導体チップ。 - 上記絶縁コートは、高耐熱性の有機系材料からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体チップ。
- 上記絶縁コートの厚みが、0.5〜2μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体チップ。
- 被実装基板に形成されている相手方電極に、導電粒子を含む異方性導電接着材を介して接続されるバンプを有する半導体チップで、上記バンプに上記相手方電極との接続面を除く表面に絶縁コートを形成するにあたって、
上記バンプの上記接続面を含む表面全体に溶剤揮発型の有機系樹脂による塗膜を形成したのち、上記接続面の部分の上記塗膜を研磨により除去して、上記接続面を露出させることを特徴とする半導体チップの製造方法。 - 表示部と端子部とを含み、上記端子部に形成されているリード電極にバンプを有する半導体チップが導電粒子を含む異方性導電接着材を介して実装される表示パネルにおいて、
上記半導体チップのバンプには、上記リード電極との接続面を除く表面に絶縁コートが形成されていることを特徴とする表示パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005053243A JP2006237484A (ja) | 2005-02-28 | 2005-02-28 | 半導体チップ,同半導体チップの製造方法および表示パネル |
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JP2005053243A JP2006237484A (ja) | 2005-02-28 | 2005-02-28 | 半導体チップ,同半導体チップの製造方法および表示パネル |
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JP2005053243A Withdrawn JP2006237484A (ja) | 2005-02-28 | 2005-02-28 | 半導体チップ,同半導体チップの製造方法および表示パネル |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011192869A (ja) * | 2010-03-16 | 2011-09-29 | Sony Corp | 実装構造体、電気光学装置、実装部品および実装構造体の製造方法 |
US9607727B2 (en) | 2014-10-20 | 2017-03-28 | Samsung Display Co., Ltd. | Anisotropic electroconductive particles |
-
2005
- 2005-02-28 JP JP2005053243A patent/JP2006237484A/ja not_active Withdrawn
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