JP2006233030A - ペレット及びペレットの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂等が混在するプラスチック廃棄物を選別することなく再生品を得るためのペレットを提供する。
【解決手段】粒状体形成基材中に少なくともステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムが含まれている事を特徴とする複数種混合合成樹脂材料の加熱溶融処理用ペレット。当該粒状体形成基材中にさらに珪素あるいは珪素化合物が含まれていることを特徴とする。さらにチタン、カルシウムあるいはそれらの化合物およびタルクから選択された一つの成分が含まれていることを特徴とするペレットである。また、当該粒状対形成基材は、熱により溶融あるいは分解する材料で構成されていることを特徴とするペレットである。
【選択図】なし

Description

本発明は、合成樹脂の溶融加工処理に使用するペレットに関するものであり、特に詳しくは、互いに異なる合成樹脂材料からなる複数種類のプラスチック廃棄物を、それぞれ選別することなく或いは簡易な選別のみによって混合した状態で加熱溶融し適宜の形状に成形する事を可能にするプラスチック廃棄物再生用ペレット及びその製造方法に関するものである。
従来より、使用済みのプラスチック製品がプラスチック廃棄物として大量に出回り、不法投棄を含めてその回収並びにそれらの処理方法が大きな社会問題となってきている。
従来から、当該プラスチック廃棄物としては、主として、熱可塑性樹脂廃棄物と熱硬化性樹脂廃棄物とに大別される。熱可塑性樹脂廃棄物としては、例えば、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂廃棄物やポリスチレン等のスチレン系樹脂廃棄物等があげられる。また、熱硬化性樹脂廃棄物としては、例えば、エポキシ樹脂廃棄物やポリウレタン樹脂廃棄物等があげられる。
従って、現在では、プラスチックの再生は行われはいるが、プラスチックは相溶性同士の混合しか出来ないとされており、その為、相溶性のあるプラスチックスを詳細に選別し、当該相溶性のあるプラスチックス同士を加熱溶融させて再生プラスチックスを製造している。
一方、非相溶性のプラスチックは、成形できないか又は、成形出来たとしても、再生成形品の強度特性が低いものとなりその成形品の利用用途は殆ど無いのが現状であった。
つまり、従来では、熱可塑性樹脂廃棄物は、一般に、各プラスチックの品質、組成並びに溶融温度を参考にして、共通性或いは相溶性があるもの同士を選別して、再生処理を行っており、また、熱硬化性樹脂廃棄物の一部は、粉砕してパウダー化され、熱可塑性樹脂廃棄物に混入して再生利用されているが、その多くは廃棄物として埋立処理されている。
また、同様に、ガラス繊維等が混入された繊維強化プラスチックもその多くは廃棄物として埋立処理されているのが現状である。
しかしながら、上述したような、プラスチック廃棄物を再生利用する場合、まず、熱可塑性樹脂廃棄物と熱硬化性樹脂廃棄物等とを選別し、熱可塑性樹脂廃棄物については、各プラスチックの品質、組成等に応じて、溶融温度を共通にし相溶性があるもの同士をさらに選別し、均質な原材料のものとして再生利用しなければならず、選別に多くの時間と労力が必要とされる。
また、熱硬化性樹脂廃棄物については、再生品の均質性を維持するため、これを粉砕して粉末状もしくは細粒状にして熱可塑性樹脂廃棄物に混入することにより再生利用しなければならず、同様に選別に多くの時間と労力を必要とするうえ、熱硬化性樹脂廃棄物を細断し、粉末状もしくは細粒状とするための新たな設備と工程が必要とされることになる。
また、同様に、繊維強化プラスチックについても、その品質、組成等に応じて選別し、均質な原材料のものとして再生利用するか、これを粉末状もしくは細粒状にして熱可塑性樹脂廃棄物に混入することにより再生利用しなければならなかった。
また、現実に発生するプラスチック廃棄物をみてみると、廃棄物全体に占める熱可塑性樹脂廃棄物の割合は非常に高く、熱硬化性樹脂廃棄物等の占める割合は比較的低いものとなっている。したがって、再生品は、通常、熱可塑性樹脂を主材料としこれをバインダーとして熱硬化性樹脂等を内包したものとなるため、熱硬化性樹脂廃棄物等の混合割合を殊更気に溜める必要はない。
即ち、従来に於ける当該プラスチック廃棄物の処理に関しては、その処理方法が限定され、複雑な工程の使用や、労力並びにコストの増大が必要とされると同時に、処理が容易でないプラスチック廃棄物に関しては、埋め立て処理する他方法がなく、環境保全の観点から問題が有った。
例えば、特開2002−301716号公報(
)は、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂からなる廃棄プラスチックス(廃プラ)を混在されて加熱溶融させた後、特定の構造を有する押し出し成形装置を使用して再成形処理する技術が開示されており、当該公知技術では、熱硬化性樹脂を当該押し出し成形装置中で細粒に形成して当該熱可塑性樹脂中に当該細粒を均一に分散させて成形する事が示されている。 然しながら、係る公知例では、成形装置が特殊のものとなり、廃プラ処理に係るコストが増大する他、再生された成形品の特性が悪化するという問題が有った。
一方、特開2002−301716号公報(
)には、複数種類の廃プラ材料を混合して過熱溶融処理する際に、立体障害性フェノール及びホスフィン又はホスホナイトを当該廃プラに添加して処理する方法が開示されている。 然しながら、当該公知例で使用する添加剤は、特殊な化合物であり、コストも高く、入手が困難であるという問題があり、実際には殆ど活用されていないのが現状である。
上記した様に、従来でも、異種合成樹脂からなる複数の廃プラを混合して成形することが知られているが、当該異種混合の廃プラを溶融成形した場合には、所謂樹脂の流れが均一でないので、成形加工が困難となり、実際には、製品として市場に出回ってはいない。
従って、本発明の目的は、上記問題点を改善し、複数種類の熱可塑性樹脂が混在しているプラスチック廃棄物を処理するに際し、或いは1種又は複数種の熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とが混在するプラスチック廃棄物を処理するに際し、簡易な処理工程を利用して容易に且つ低コストで当該廃棄プラスチックスの再利用が図れるプラスチック廃棄物の処理並びにそれらの再利用が実行できる技術を提供するものであり、より具体的には、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂等が混在するプラスチック廃棄物を選別することなく加熱溶融するとともに、当該溶融処理した合成樹脂を再成型して再利用を図るに際し、当該加熱溶融処理に際して使用することが出来る処理ペレットを提供すると共に当該ペレットの製造方法を提供するものである。
本発明は、上記目的を達成するために、以下に示す様な基本的技術構成を採用するものである。
即ち、本発明の第1の態様としては、粒状体形成基材中に少なくともステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムが含まれている事を特徴とする複数種混合合成樹脂材料の加熱溶融処理用ペレットであり、本発明の第2の態様としては、溶融状態にある粒状体形成基材中に少なくともステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムを混入させ、当該粒状体形成基材を適宜攪拌した後、適宜の成形装置を使用して線状体を押し出し成形し、次いで当該線状体を適宜の間隔で切断する事を特徴とする複数種混合合成樹脂材料の加熱溶融処理用ペレットの製造方法である。
本発明に於いては、上記構成を有するペレットを使用して、組成成分が異なる複数種類の合成樹脂樹脂材料で成形されている複数種類のプラスチック成型品群を単一の加熱処理装置、或いは容器に投入し、容易に且つ単一の工程で加熱溶融処理させ、当該複数種類の合成樹脂成分を均一に混合処理することが出来るので、従来の様な合成樹脂の種類毎に廃棄プラスチックである合成樹脂製成型品を選別する作業或いは選別工程が不要若しくは簡素化されることとなり、又、当該廃棄プラスチックを容易に溶融させることが可能となるので、低コストで廃棄プラスチックの再生処理を実施することが可能となる。
更に、本発明によるペレットを使用して再生処理された成形加工品は、従来の廃プラの再生成形品に比べて、物質特性が著しく改良されており、当該再生成形品の各種用途に対する品質特性が改善されるという効果も有している。
以下に、本発明にかかる複数種混合合成樹脂材料の加熱溶融処理用ペレット及び当該ペレットの製造方法に関する具体例を詳細に説明する。
即ち、本発明に係る当該複数種混合合成樹脂材料の加熱溶融処理用ペレットは、粒状体形成基材中に少なくともステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムが含まれている事を特徴とするものである。
本願発明者は、上記した廃棄プラスチックスの再処理技術に関する従来問題点を鋭意検討し、複数種類の合成樹脂材料からなる廃棄プラスチックスを、個別に且つ厳密に選別することなしに、複数種類の互いに異なる合成樹脂材料で構成された当該廃棄プラスチックスを混合した状態で一工程で加熱溶融処理を可能とし、然も、得られる再生成形加工品が十分商品価値を有する成形品が得られる技術の開発を行うべく、多くの実験を行った結果、ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムを複数種類の互いに異なる合成樹脂材料で構成された廃棄プラスチックス群に混合或いは添加させることによって、上記した目的が達成しうる事を知徳したものである。
即ち、複数種類の互いに異なる合成樹脂材料で構成された廃棄プラスチックスが適宜の割合で混合した廃棄プラスチックス群に、粉末状のステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムを添加した後、単一の加熱溶融装置に入れて、従来使用されている加熱溶融処理条件で溶融処理した処、当該廃プラ樹脂の混合が均一に行われており、然も樹脂の流れも極めて良好である事が判明し、然も当該廃プラ溶融プラスチックスを成形加工した再生廃プラ成形加工品の物質特性も従来の再生プラスチックス成形品の持つ物質特性に比べて良好な結果が得られる事が判明したものである。
本発明に於ける当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムを使用する事によって上記した良好な結果が得られる理由は、現段階では不明であるが、以下の様な理由があるものと推測する。
即ち、全ての樹脂には、それぞれ個別に予め定められた成形温度がそれぞれ有る。例えば、エチレンー酢酸ビニル(EVA)は170℃、ポリエチレン(PE)は、190℃、ポリプロピレン(PP)は220℃となる。仮に、これらを混合して成形しようとした場合、PPの220℃に設定して、成形すると、溶融点の低いEVAや、PEは先に溶融し、その結果PPがその融点である220℃になる時点では熱による樹脂劣化を起こす事になる。つまり、分子が壊れてしまう。
その結果、上記各樹脂成分のそれぞれの分子は、見かけ上では混合されている様に見えるものの、分子同士の結合が弱く、成形品の強度が出ないという問題が存在している。
そこで、互いに異なる当該複数種の廃プラの混合材料にステアリン酸ナトリウムを添加すると当該ステアリン酸ナトリウムが溶融点温度が低い廃プラ合成樹脂に対し、焼き付き防止の役目を果たすものと推測され、かかる作用によって、従来一般的に使用されている通常の合成樹脂成形温度以上になっても当該溶融点温度が低い廃プラ合成樹脂の分子の崩壊を遅らせる事に寄与しているものと推測される。
一方、ステアリン酸亜鉛は、混合されている複数種類の相互に異なる合成樹脂における分子同士の結合を高める事に寄与しているものと推測する。
本発明に於ける当該ステアリン酸亜鉛とステアリン酸ナトリウムは、粉末状である事が望ましく、又、当該ステアリン酸亜鉛とステアリン酸ナトリウムの使用比率は、特に限定されるものではないが、例えば、ステアリン酸亜鉛とステアリン酸ナトリウムの使用比率は50%:50%で有っても良く、或いはステアリン酸亜鉛が10〜90%に対しステアリン酸ナトリウムが90〜10%の範囲で適宜変更させる事も可能である。
又、本発明に於ける当該粒状体形成基材は、当該ペレットを構成する主体的成分であり、上記したステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムを内部に包含し且つ当該ペレットの形状を保持し得る材料で構成される事が望ましい。
即ち、本発明に於いて使用される当該粒状体形成基材は、熱により溶融或いは分解する材料で構成されている事が望ましく、又、ペレット形成前には、上記したステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムとをその内部に包含できる様に、溶融状態を取りうるか、中空状等の特定の形状に成形しえる材料で構成されている事が望ましい。
従って、本発明に於いて使用し得る当該粒状体形成基材としては、熱可塑性合成樹脂で構成されている事が望ましい。
例えば、当該粒状体形成基材に使用される熱可塑性合成樹脂としては、ポリオレフィン系合成樹脂、ポリスチレン系合成樹脂或いはポリ塩化ビニール系合成樹脂等から選択された少なくとも一種の熱可塑性合成樹脂から構成されている事が望ましい。
つまり、本発明に於いて使用される当該粒状体形成基材は、ペレット形成前には、上記したステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムをその内部に取り込む事が可能であり、又、廃プラを熱溶融加工するに際しては、当該粒状体形成基材は溶融或いは分解されて、当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムが当該複数種の合成樹脂材料からなる混合合成樹脂材料群と直接接触するように構成されている事が必要である。
一方、本発明に於ける当該ペレットの形状及び構成について説明するならば、本発明に於ける当該ペレットの形状、サイズ等に関しては、特に特定されるものは無いが、当該ペレットの全体の形状は、球状、多角面球状、立方状、柱状、楕円形、円筒状、円錐或いは多角錐状、半球状及びこれらに類似する形状等を含む塊状体、或いは粒状形を呈するものであっても良く、好ましくは、微細な粒状形、粉状形を呈するものであっても良い。
又、それぞれのペレットの寸法(ディメンジョン)も特に限定されるものではなく、適宜の大きさの寸法を採用する事が可能である。
更に、本発明にかかる当該ペレットに於ける当該粒状体形成基材と当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムとの構成比率も特に限定されるものでは無いが、例えば、当該ペレットを構成する成分の全重量に対する当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムの重量比率が10乃至70%である事が望ましい。
当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムに対しては、後述する様に、他の化学元素或いは化合物を更に混在させる事も可能である。
本発明に於ける当該ペレットの内部構成も特に特定されるものではないが、例えば、当該ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウムが当該粒状体形成基材中に均一或いは適宜集合した状態で分散しているものであってもよく、或いは、当該ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウムが、該粒状体形成基材内部の一部、例えば、当該ペレットの中心部付近に集中的に配置されているものであってもよい。
更には、当該粒状体形成基材が、皮膜状に形成され、当該ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウムを被覆したカブセルを形成している構成を有するものであっても良い。
本発明者は、更に検討した結果、当該粒状体形成基材中に当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムを含ませる他に、更に珪素単体或いは珪素化合物を含ませる事によって更に上記した効果が一層向上する事が確認できた。
本発明に於ける当該珪素化合物としては、シリコン、シリカ等が利用可能であり、又当該ペレット中における当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムの重量と当該珪素或いは珪素化合物の重量との比率は、特に特定されるものではないが、例えば、が40〜90重量%で当該珪素或いは珪素化合物が10〜60重量%である事が望ましい。
より好ましい具体例としては、例えば、当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムの合計重量%が70重量%で、当該珪素或いは珪素化合物の重量%が30重量%である。
本発明に於いて当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムに対して更に珪素或いは珪素化合物を添加する事によって、更に顕著な作用効果が得られる事の理由は、珪素或いは珪素化合物が複数種類の合成樹脂からなる廃プラが混合されている状態で加熱溶融しそれを所定の形状に成形するに際しての当該樹脂の流れを良する事に起因していると推測される。
つまり、上記したステアリン酸亜鉛が当該珪素或いは珪素化合物の働きを助け、その結果、廃プラを溶融させた樹脂の流動性を向上させる事になり、それによって成形時間が短くなる。
一方、上記した様に、ステアリン酸ナトリウムが分子の崩壊を防ぐという作用は珪素或いは珪素化合物による樹脂の流動性を向上させるという事に重要な意味を持つものであり、即ち、成形時間が短いという事は、当該樹脂の加熱時間が短いという事になり、仮に一部の廃プラの合成樹脂成分の溶融温度が高くても、熱の加わる時間が短いという事から分子崩壊を最小限に留められることになる。
上記の知見を勘案すると、本発明に於ける当該ペレットを構成する当該粒状体形成基材はシリコンで構成されている皮膜材料、高粘度流体材料、熱硬化性液体材料等を使用する事も好ましい具体例である。
本発明者は、上記の添加剤を使用したて複数種混合合成樹脂材料からなる廃プラを加熱溶融させた後、適宜の成形加工して得られた廃プラ再生成形物の品質或いは物理特性を検討した結果、物性が期待していた程、良好なデータを示していない事が判明したので、更に検討を行った結果、当該粒状体形成基材中に、当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウム及び珪素或いは珪素化合物の他に、更にチタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクから選択された少なくとも一つの成分を含ませる事によって当該廃プラ再生加工品の品質特性を更に改善する事を知徳したものである。
即ち、複数種類の互いに異なる合成樹脂材料からな複数種の廃プラを同時に1工程で加熱溶融させ再成形加工するに際し、上記したステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムや珪素或いは珪素化合物を添加して溶融処理して押し出し成形して得られた廃プラ再生樹脂加工品は、例えば、従来品に比べて強度が高くなっている事が判明した。
然しながら、その強度は高いもののまだ不十分な面を有しており、又当該廃プラ再生樹脂加工品の表面に毛羽が発生するという欠点も見られた。
かかる欠点は、後述する様に、当該複数種類の合成樹脂材料からなる複数の廃プラ群を混合して加熱溶融する際に、当該廃プラ群の中に、例えば、熱硬化性樹脂、木屑、スラッジ、焼却灰、FRP等を一定量混在させた状態で再処理する場合に特に顕著になる。
そこで、本発明者は、更に鋭意検討した結果、当該ペレットを攻勢する当該粒状体形成基材中に、当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウム及び珪素或いは珪素化合物の他に、更にチタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクから選択された少なくとも一つの成分を含ませる事によって、更に良好な物質特性を得る事が可能となったのである。
即ち、チタン或いはチタン化合物は、成形された後の当該再生樹脂製品の表面に於ける樹脂の毛羽立ちを防ぎ、樹脂の硬度を増強さる作用を発揮するものであり、酸化チタンは好ましい具体例である。
又、カルシウム或いはカルシウム化合物は、樹脂の硬度を増強するという作用効果を有しており、例えば、カルシウム単体或いは灰酸カルシウムを使用する事は好ましい具体例である。
一方、タルクも樹脂の硬度を増強するという作用効果を有している。
然しながら、単に樹脂製品の硬度を増強しても必ずしも当該樹脂製品の強度が向上するとは限らず、例えば、硬度が向上することによって、当該樹脂が硬く且つもろくなるという欠点が出てくる場合が多い。
その為に、シリコン等の珪素或いは珪素化合物を併用する事によって、当該シリコン等が当該樹脂の曲げ強度及び衝撃強度を増すための役割をする事になる。
この様に本発明に於いては、それぞれの添加材物質が個別に作用すると同時に相互に影響し合うことによって、結果として異種混合樹脂を同時に且つ一工程で加熱溶融成形加工処理が出来る様になったものである。
更に、本発明に於いては、特に、上記した添加材を含むペレットの使用によって、複数種類の合成樹脂材料からなる廃プラ混合樹脂材料を加熱溶融処理した場合に、押し出しトルクの低減効果、流動性の改善効果、耐衝撃性の改善効果、引張破断伸びの改善効果、耐磨耗性の改善効果等が顕著に発生する事になる。
本発明に於いて、当該ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム及び珪素或いは珪素化合物に添加される当該チタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクは、その中から選択された一つの成分を含ませるもので有っても良く、或いは、2種類或いはそれ以上の種類のものを同時に含ませるものであっても良い。
本発明に於いて、かかる添加物を当該ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム及び珪素或いは珪素化合物に添加する際の混合割合は、特に限定されるものではないが、好ましくは、その混合割合は、当該珪素或いは珪素化合物が当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムに対して混合される重量%(10〜60重量%)と同一で有っても良い。
又、本発明者の実験によれば、当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムと混在させる当該珪素或いは珪素化合物及びチタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクから選択された少なくとも一つの材料を併用する場合には、その合計量は、同様に当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムの全量に対する混合割合である10から60重量%である事が好ましい。
次に、本発明に於いて複数の互いに異なる合成樹脂材料からなる廃プラを混合して単一工程で同時に加熱溶融処理する場合の当該廃プラ混合条件について説明する。
つまり、本発明に於いては、原則的には、あらゆる種類の合成樹脂成分から構成されたプラスチックスから得られる複数種類の廃プラを特に選別する作業なしに混合し、加熱溶融処理を行い、それを押し出し成形して再生廃プラ成形加工製品を製造する事にあるが、実際には、廃プラを構成する合成樹脂はある程度限られており、又、廃プラ処理業者では、その合成樹脂成分の相違を容易に判別し選別する事が可能であるので、現実的には、全くの選別作業を行わないよりも簡単な部分的選別作業を行った上で、混在させる廃プラの合成樹脂成分組み合わせ比率等を特定化して処理する事が望ましい結果に繋がっている。
そして、当該ペレットの粒状体形成基材の組成を、当該混在させる複数種の廃プラを構成している各合成樹脂材料の混合比率に合わせた複数種類の合成樹脂成分に一致或いはそれに近似した組成比にする事によって、より効果的な廃プラ再生成形品を得る事が可能となる。
此処で、本発明に於いて対象となっている一般家庭、事務所等から排出される生活ごみの中に見られる廃棄プラスチックス及び工場、ビルディング等から排出される産業廃棄物中に見られる廃棄プラスチックス(上記各廃棄プラスチックスを総称して廃プラと称している)を構成している合成樹脂材料としては、特に限定されるものではなく、あらゆる種類の樹脂構成を持つ廃プラを複数種混合して使用するものであるが、その中でも代表的なものとしては、 例えば、熱可塑性合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等を主体とするポリオレフィン系合成樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、AS、ABS等を主体とするポリスチレン系合成樹脂等があり又、熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂やポリウレタン系樹脂の他、ベークライト、FRP等が存在する。
その他、ポリカーボネート、ポリアクリル、ポリアセタール、ポリアミド、塩ビ等を含む、通常エンプラ(エンジニアリングプラスチックス)と称される合成樹脂等も知られている。
処で、本発明に於ける当該ペレットは、上記した様に、基本的には、上記した複数種類の合成樹脂材料からなる廃プラ群からランダムに選択された2種類、3種類或いは4種類若しくはそれ以上の数の互いに異なる合成樹脂成分から構成された複数種類の廃プラを選択し、当該選択された複数種類のそれぞれの廃プラの混合比率も考慮することなく混合し、それぞれの廃プラを構成する合成樹脂材料を裁断、破砕、研削、押圧等の処理を行って微細な粒状体となし、これに上記したペレットを混入した後に、単一の加熱溶融処理装置に投入して所定の加熱を行い、必要により適宜加圧処理を行いつつ溶融処理し、単一の工程で均一に溶融混合された再生樹脂を形成し、当該再生樹脂を適宜の押し出し成形装置に供給して所定の形の再生樹脂成形体を得るものである。
然しながら、本発明に於いては、上記した理由から、当該複数種類の異なる合成樹脂材料で構成された複数の廃プラを混合するに当たり、当該廃プラを予め簡易な或いは部分的な選別処理操作を実行し、当該廃プラを予め当該構成廃プラを構成する合成樹脂材料の種類別に分類しておくことも好ましい具体例である。
即ち、具体的には、当該廃プラを熱可塑性合成樹脂、熱硬化性合成樹脂、及びエンプラ系合成樹脂の何れかに選別する工程を採用することも可能である。
より詳細には、当該複数種類の廃プラが熱可塑性合成樹脂である場合には、当該各廃プラを更に例えば、ポリオレフィン系合成樹脂であるのか、ポリスチレン系合成樹脂であるのかまで選別する事も望ましいが、必須ではない。
一方、本発明により得られる廃プラから再生される再生合成樹脂としては、前記した通り、混合される複数種類の廃プラのそれぞれを構成する合成樹脂材料の種類は特定されるものではないが、当該再生合成樹脂の用途を考慮すると、混合される複数種類の廃プラを構成する合成樹脂材料の種類或いは当該複数種類の廃プラそれぞれの混合比率等が重要となってくる場合もあり、その際には、予め混合される複数種類の廃プラそれぞれを構成する合成樹脂の種類或いはその混合比率等を所定の値に設定し、当該設定値に適合する様に当該廃プラの種類と混合比率の選択を実施する事が望ましい。
つまり、本発明に於いては、当該複数種混合合成樹脂材料のそれぞれは、相互異なる種類の合成樹脂から形成されている廃棄プラスチックスである事が好ましく、より具体的には、当該複数種混合合成樹脂材料のそれぞれは、熱可塑性合成樹脂である場合もあり、或いは、当該複数種混合合成樹脂材料のそれぞれは、熱可塑性合成樹脂及び熱硬化性樹脂であっても良い。
その場合には、当該熱硬化性樹脂の重量比は、熱可塑性合成樹脂を含む同時に処理される当該複数種混合合成樹脂材料の全重量比の30重量%以下である事が望ましい。
更に、本発明に於いては、当該同時に処理される複数種の廃プラが混合されている合成樹脂材料群には、木屑、スラッジ、スラッジ灰、焼却灰、繊維屑、FRPから選択された一つ或いは複数種類の材料が添加されている事も望ましい。
本発明に於いて、熱可塑性合成樹脂を主体とする同時に処理される当該複数種混合合成樹脂材料に添加される、熱硬化性合成樹脂、木屑、スラッジ、スラッジ灰、焼却灰、繊維屑、FRPから選択された一つ若しくは複数種類の添加材料の重量比は、同時に処理される当該複数種混合合成樹脂材料と当該添加材料との全重量に対する比で30重量%以下である事が好ましい具体例である。
つまり、廃プラ処理を行う業者にとっては、その企業体系によって取り扱う廃プラの種類が異なることから、当該各廃プラ処理業者からみれば、自己が取り扱う廃プラ群から予想される或いは既に廃プラ処理を実行している当該複数種類の相互に異なる合成樹脂材料の組み合わせに最も適合したペレットが入手できれば、より好ましい廃プラの再生処理合成樹脂を得られることになる。
例えば、プラスチック屋であれば、多種多様なプラスチックスが廃棄されており、したがって廃プラの種類は製造するプラスチックスの数だけ存在するが、当該廃プラの種類をタイプ毎に選別する事は容易である。
従って、当該プラスチック屋で廃プラ処理を行う場合には、発生する廃プラの種類とその割合に応じた混合廃プラ処理を行える事が望ましい。
例えば、当該廃プラ処理に際しての異種混合プラスチックの配合条件としては、
ポリオレフィン系55〜75%
ポリスチレン系5〜25%
ポリ塩化ビニール5〜15%
その他の熱可能性樹脂0〜10%
或いは、
ポリオレフィン系55〜75%
ポリスチレン系5〜25%
その他の廃棄物(熱硬化性樹脂)0〜30%
等の配合条件が考えられる。
尚、上記した様に、本発明に於ける当該ペレットは、処理すべき複数種類からなる廃プラ群の総量の内、最大30重量%までは、熱硬化性合成樹脂或いは一般の廃棄物としての木粉、石、ガラス、焼却灰、ペーパースラッシ等の有機物、又は、無機物の一つ或いは複数を含めておく事が可能であるので、熱可塑性合成樹脂以外の廃プラ或いはその他の廃棄物でも同時に廃プラ処理して再生合成樹脂を成形する事が出来る。
又、公共の廃棄物を処理する業者では、廃プラの種類を選別できない場合が多く、従って、廃プラを再生処理するに当たっては、最も一般的で多くの廃プラとして処理されるポリオレフィン系合成樹脂が70重量%混在するという前提で処理条件を設定する事が多い。
この場合、残りの30重量%は、如何なる種類の廃プラが混入されても或いは熱硬化性合成樹脂或いは一般の廃棄物としての木粉、石、ガラス、焼却灰、ペーパースラッシ等の有機物、又は、無機物の一つ或いは複数が混入されても再生合成樹脂が成形されるような条件を設定する必要がある。
その為、本発明に於けるペレットは、かかる条件での処理に適している。
一方、合成樹脂以外の廃棄物処理業者では、一般の廃棄物としての木粉、石、ガラス、焼却灰、ペーパースラッシ等の有機物、又は、無機物の一つ或いは複数を廃棄処理する必要があるが、上記した様に、適宜の廃プラと合わせて廃プラ処理の一環として処理する事が可能である。但し、廃プラの種類の選別、判別に関しての知識は少ないのが一般的である。
その場合の異種混合プラスチックの配合条件としては、複数種類の合成樹脂からなる廃プラの組み合わせ条件として極一般的な条件である、例えば
ポリオレフィン系55〜75%
ポリスチレン系5〜25%
ポリ塩化ビニール5〜15%
一般廃棄物 0〜10%
が利用可能である。
即ち、本発明に於ける当該ペレットを構成する粒状体形成基材は、上記した各使用形態に適合した構成にしておくことは、本発明の作用効果を一層向上させる事に繋がるものである。
従って、例えば、プラスチック業者に供給される当該ペレットの当該粒状体形成基材としては、ポリオレフィン系55〜75%、
ポリスチレン系5〜25%
ポリ塩化ビニール5〜15%
その他の熱可能性樹脂0〜10%
となるように構成しておく事が望ましく、又、公共の廃棄物を処理する業者用としては、例えば、ポリオレフィン系合成樹脂で構成された粒状体形成基材を持つペレットが望ましく、又合成樹脂以外の廃棄物処理業者用としては、例えば、ポリオレフィン系合成樹脂で構成された粒状体形成基材を持つペレット若しくはポリオレフィン系55〜75%、 ポリスチレン系5〜25%及びポリ塩化ビニール5〜15%で構成された粒状体形成基材を持つペレットを用意しておく事が望ましい。
次に、本発明に係る当該ペレットの製造方法の具体例について説明する。
即ち、当該ペレットの製造方法の第1の具体例としては、溶融状態にある粒状体形成基材中に少なくともステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムを混入させ、当該粒状体形成基材を適宜攪拌し、当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウム等を当該溶融状態にある粒状体形成基材中に適宜分散させ、その後、適宜の成形装置を使用して線状体形状に押し出し成形し、次いで当該線状体を適宜の間隔で切断するものである。
本具体例に於いて、当該粒状体形成基材は、適宜の合成樹脂で構成されているものであるが、特には、上記した様に、それが利用される分野に適切な、単一の合成樹脂或いは複数の互いに異なる合成樹脂を所定の比率で混合させて使用する事が望ましい。
又、更に当該粒状体形成基材中に混入されるものとしては、ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムの他に、珪素、珪素化合物、チタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクの少なくとも一つ或いは複数種が適宜選択されて混入されるものである。
その場合に、当該粒状体形成基材として珪素或いは珪素化合物を含む合成樹脂材料で構成することも望ましい。
又、当該粒状体形成基材としてシリコンを使用する事も好ましい具体例である。
一方、当該ペレットの製造方法の第2の具体例としては、溶融状態にある粒状体形成基材を、適宜の成形装置を使用して線状体を押し出し成形するに際し、少なくともステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムを、当該押し出し成形される当該粒状体形成基材の一部に供給して線状体を形成し、次いで当該線状体を適宜の間隔で切断する方法である。
本具体例に於いては、当該溶融状態の粒状体形成基材を、例えば中空押し出し装置に供給し、中空部を有するパイプ状の線条体を形成すると同時に当該中空押出し器の中空ガイド部から当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウム、必要によっては更に珪素、珪素化合物、チタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクから選択された少なくとも一つ或いは複数種の材料を供給することによって、当該中空状の粒状体形成基材の当該中空部内部に当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウム、必要によっては更に珪素、珪素化合物、チタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクから選択された少なくとも一つ或いは複数種の材料を配置させる事が出来る。
本具体例に於いて、当該線条体状に押出し成形された当該粒状体形成基材からなる再生樹脂成形品を切断処理する際に加熱カッターを使用することによって、それぞれの粒子状に形成されたペレットの両端部に熱融着を発生させることによって、当該混入された当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウム、必要によっては更に珪素、珪素化合物、チタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクから選択された少なくとも一つ或いは複数種の材料が外部に脱落しないように構成することが出来る。
更に、当該ペレットの製造方法の第3の具体例としては、予め中空部を含む中空線条体に構成された当該粒状体形成基材の当該中空部内に、少なくともステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムを挿入し、当該線状体を適宜の間隔で切断するか、或いは予め短く切断された中空線条体内に、少なくともステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウム、必要によっては更に珪素、珪素化合物、チタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクから選択された少なくとも一つ或いは複数種の材料を挿入しその後適宜の蓋部を取り付けるか、当該中空線条体の両端部を熱融着させる事によってカプセル状のペレットを製造するものであっても良い。
実施例
以下に、本発明に於けるペレットの構成及び当該ペレットと使用して複数種類の異なる合成樹脂からなる廃プラを混合して再生処理する場合の具体例を説明する。
実施例1
複数種類の互いに異なる合成樹脂からなるそれぞれの廃プラの合成樹脂成分とその配合割合を以下の様な配合条件で2種の混合廃プラサンプルを作成した。
サンプル1: 配合条件 ポリプロピレン樹脂 PP 60%
ポリスチレン樹脂 PS 20%
ポリエチレン樹脂 PE 10%
アクリルスチレン樹脂 AS 10%

サンプル2: 配合条件 ポリプロピレン樹脂 PP 70%
繊維補強プラスチックスFRP 30%

一方、ペレットとしては、以下の配合条件で製造した。
粒状体形成基材 ポリオレフィン樹脂
添加材料 ステアリン酸亜鉛 60%
ステアリン酸ナトリウム 10%
シリカ 30%
上記した複数種類の廃プラを構成する全ての合成樹脂の全重量に対して混入される当該ペレットの比率は、当該合成樹脂成分の100重量%に対して当該ペレットの添加重量割合は5重量%となるように設定した。
成形処理条件
上記した各サンプル(サンプル1及びサンプル2)に対して、それぞれ適宜の破砕装置を使用して、当該それぞれのサンプルに包含される廃プラを、所定のサイズの微細な粉粒体が得られる迄、適宜の破断、裁断、研削、押圧等の装置を利用して細かく裁断し、粉粒体に形成し、当該混合プラスチックスの粉粒体に当該ペレットを混入させ、以下の条件で当該廃プラを加熱溶融処理を行った後、適宜の形状の成形品を得るために押出し機使用して適宜の再生成形品を製造した。
成形条件:押出し機: SCREW DIA 65mm
押出し温度 220℃
上記各実験により得られた複数種類の合成樹脂材料からなる廃プラを再生溶融処理して成形した再生プラスチックスの物理特性を、比較例として従来技術に於ける様な当該ペレットを使用しない条件での同一サンプルの再生溶融処理して得た再生プラスチックスの物理特性とを比較した結果を以下の表に示す。
Figure 2006233030
以上の実験結果から理解される様に、サンプル2を使用して当該ペレットを併用した場合の添加剤入り具体例、つまり、オレフィン系とFRPの配合については、かなりの強度が出る事が判明した。又、サンプル1に於いても、本発明のペレットを併用することによって廃プラから得られる再生合成樹脂の物理特性が従来のものに比べて大幅に改善されていることが理解される。
かかる結果から、複数種類の合成樹脂からなる廃プラを混合して同時に且つ一工程で加熱溶融処理し再生合成樹脂を成形するに当たり、本発明のペレットと併用する事によって、複数種類の互いに異なる合成樹脂成分が均一に溶融され、且つ樹脂の流動性が20%程アップされることが理解でき、その結果、廃プラから得られる再生合成樹脂の物理特性が従来の再生合成樹脂に比べて格段の特性改善が実現する事を可能とするものである。

Claims (19)

  1. 粒状体形成基材中に少なくともステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムが含まれている事を特徴とする複数種混合合成樹脂材料の加熱溶融処理用ペレット。
  2. 当該粒状体形成基材中に更に珪素或いは珪素化合物が含まれている事を特徴とする請求項1に記載の複数種混合合成樹脂材料の加熱溶融処理用ペレット。
  3. 当該粒状体形成基材中に更にチタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクから選択された少なくとも一つの成分が含まれている事を特徴とする請求項1又は2に記載のペレット。
  4. 当該ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、珪素、珪素化合物、チタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクの少なくとも一部は、当該粒状体形成基材中に分散している事を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のペレット。
  5. 当該ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、珪素、珪素化合物、チタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクの少なくとも一部は、当該粒状体形成基材内部の一部に集中的に配置されている事を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のペレット。
  6. 当該粒状体形成基材は、皮膜状に形成され、当該ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、珪素、珪素化合物、チタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクの少なくとも一部を被覆したカブセルを形成している事を特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のペレット。
  7. 当該粒状体形成基材は、熱により溶融或いは分解する材料で構成されている事を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のペレット。
  8. 当該粒状体形成基材はシリコンで構成されている事を特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のペレット。
  9. 当該複数種混合合成樹脂材料のそれぞれは、相互異なる種類の合成樹脂から形成されている廃棄プラスチックスである事を特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のペレット。
  10. 当該複数種混合合成樹脂材料のそれぞれは、熱可塑性合成樹脂である事を特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のペレット。
  11. 当該複数種混合合成樹脂材料のそれぞれは、熱可塑性合成樹脂及び熱硬化性樹脂である事を特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のペレット。
  12. 当該熱硬化性樹脂の重量比は、同時に処理される当該複数種混合合成樹脂材料の全重量比の30重量%以下である事を特徴とする請求項11に記載のペレット。
  13. 同時に処理される当該複数種混合合成樹脂材料には、木屑、スラッジ、スラッジ灰、焼却灰、ガラス、繊維屑、FRP、石から選択された少なくとも一つの材料が添加されている事を特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載のペレット。
  14. 同時に処理される当該複数種混合合成樹脂材料に添加される、熱硬化性合成樹脂、木屑、スラッジ、スラッジ灰、焼却灰、繊維屑、FRPから選択された少なくとも一つの材料の重量比は、同時に処理される当該複数種混合合成樹脂材料と当該添加材料との全重量に対する比で30重量%以下である事を特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載のペレット。
  15. 溶融状態にある粒状体形成基材中に少なくともステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムを混入させ、当該粒状体形成基材を適宜攪拌した後、適宜の成形装置を使用して線状体形状となるように押し出し成形し、次いで当該線状体を適宜の間隔で切断する事を特徴とする複数種混合合成樹脂材料の加熱溶融処理用ペレットの製造方法。
  16. 溶融状態にある粒状体形成基材を、適宜の成形装置を使用して線状体を押し出し成形するに際し、少なくともステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムを、当該押し出し成形される当該粒状体形成基材の一部に供給して線状体を形成し、次いで当該線状体を適宜の間隔で切断する事を特徴とする複数種混合合成樹脂材料の加熱溶融処理用ペレットの製造方法。
  17. 予め中空部を含む中空線状体に構成された当該粒状体形成基材の当該中空部内に、少なくともステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムを挿入し、当該線状体を適宜の間隔で切断する事を特徴とする複数種混合合成樹脂材料の加熱溶融処理用ペレットの製造方法。
  18. 当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウムに更に珪素或いは珪素化合物が含まれている事を特徴とする請求項15乃至17の何れかに記載のペレットの製造方法。
  19. 当該ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ナトリウム或いは珪素又は珪素化合物に更にチタン、カルシウム或いはそれらの化合物及びタルクから選択された少なくとも一つの成分が含まれている事を特徴とする請求項15乃至17の何れかに記載のペレットの製造方法。
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