JP2006227452A - 調律装置および調律装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 周波数成分(スペクトログラム)を抽出することで倍音の表示が可能な調律装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 楽器の音や楽音信号などの基本周波数と比較の基準となる基準周波数との偏差を測定し、その偏差を表示する表示部5を備えた調律装置に於て、調律する楽器の音や楽音信号を入力する入力手段1と、入力手段1の楽音信号の周波数成分(スペクトログラム)に分解する楽音変換手段4を有することを特徴とした調律装置である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、楽器の音や楽音信号の基本周波数と比較の基準となる基準周波数との偏差を測定し、その偏差を表示する調律装置に関する。
一般的な調律装置は、マイクなどの入力手段を介して集音された楽音信号を矩形波に変換する波形整形部と、ゼロクロス検出部と呼ばれる前記波形整形部から出力される矩形波間のエッジを計数することで周期を算出し、その周期からピッチを求める計測手段と、求まったピッチの音名・オクターブを判別する音名・オクターブ判別手段と、判別された音名・オクターブの基準ピッチに対し求まったピッチの誤差を算出するピッチ誤差算出部と、表示部より音名とオクターブ及びピッチ誤差値を表示することが知られている(例えば特許文献1参照。)。
また、弦楽器を調律する調律装置としては、弾いた弦の入力信号のピッチを検出し、検出したピッチに対応させて弦の番号を表示する調律装置が提案されている(例えば特許文献2参照。)。
特開2000−66667号公報 特開平6−308946号公報
従来の調律装置は、入力された楽音信号を矩形波に変換し、矩形波の周期を計数することでピッチを算出する方法のみであった為、図8に示すように入力した楽音の音程に関する表示(音名やオクターブとセント誤差)のみであった。音楽の分野では、図9で示すように発音開始から直後をアタックと呼び、アタック部分から次第にピッチが下がる部分をディレーとリリース(またはディケイ)、そしてピッチが安定していくサスティーンと称している。一般的な調律装置では、アタック部分のピッチが高く不安定なため、ピッチが安定しているサスティーンの状態から音名やオクターブを求め、ピッチの偏差となるセント誤差を図8のような針式メータで表示している。このようにアタック、ディレー、リリース、サスティーンのピッチの変遷では、基準ピッチの他に倍音の変化も影響している。楽器の特徴を生かすための精密な調律では、倍音及び楽器音を構成する周波数成分の変化を確認する必要があり、従来の調律装置では困難であった。また、ピアノでオクターブ2の音名がEの音と、ギター6弦の開放弦の音名Eが同じの場合、図8に示す従来の調律装置では音程に関する表示(音名やセント誤差)が同じであって、倍音の違いを示すスペクトグラム表示は困難であった。また、従来からの矩形波の周期を計数することでピッチを算出する方法では、楽音の特性により音程の判定を間違えることがしばしば発生していた。
調律する楽器の音や楽音信号を入力する入力手段と、入力した楽音の基準ピッチの他に複数の倍音の周波数帯域毎の時系列信号に変換する変換手段を有する調律装置であり、アタック、ディレー、リリース、サスティーンの時間経過に於いて、基準ピッチの他に倍音の調律もできるようにしたものである。
また、音名などの音程に関する表示のほか、倍音の情報を表示することで楽器の特徴を生かしたより精密な調律を簡単に、迅速にそして確実に行なえるようにしたことを特徴としている。
さらに、従来からの矩形波の周期を計数することでピッチを算出する方法を組み合わせることにより、間違った音程の修正を行う機能を加えることで、より正確な調律を提供するようにしたことを特徴としている。
本発明の調律装置では基準ピッチに関する表示のほか、倍音に関する調律の情報を表示するようにしたことで、アタック、リリース、サスティーンでの調律情報を基に、より精密な調律を初心者でも簡単に、迅速にそして確実に行なえるようにしたという効果を有している。
また、従来からの矩形波の周期を計数することでピッチを算出する方法では、楽音の特性により音程の判定を間違えることがしばしば発生していたが、間違った音程の修正を行う機能を加えることで、より正確な調律が行えるという効果も有している。
この発明に係る調律装置の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した調律装置の構成を示すブロック図であり、入力手段1は、楽器の音を電気信号に変換するマイクロフォンや、ジャックを介して得られた電気信号を増幅する低周波増幅器などで構成され、増幅された楽音信号S1をA/Dコンバータ3に出力する。
A/Dコンバータ3は入力手段1の出力信号(アナログ信号)を受け、デジタル信号に変換する回路であり、楽音変換手段4に出力する。
楽音変換手段4は、後述する高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)機能を備え、A/Dコンバータ3の出力信号を受け、スペクトログラムを算出するための一般的なフィルタバンクシステムからなり、変調器4Ai(i=0〜m)とFIR等のデジタルフィルタ4Bi(i=0〜m)の組(変調フィルタ)からFFTを構成している。ここで時間をnとし、個別の変調フィルタの組をk(k=0、1、・・・N−1)とすると、図中変調フィルタの集合出力X〔k,n〕は、入力信号x〔n〕のスペクトルとなり、k番目の組ごとに解析周波数を持つ。
フィルタバンクシステムの出力は、時間と周波数の両方の関数に依存し、入力信号の各時間において異なる局部スペクトルが存在するよう作用し、平面のスペクトルに描くことはできない。このため三次元グラフィックス表示が必要となる。
FFTは、短時間で周波数帯域毎の時系列信号(スペクトログラム)を解析する手法であり、例えば、44.1kHzのサンプリング周波数でサンプリングを行い、16bitの量子化としたデジタルデータで取り込めばよいが、データ取得数が増大するため、参照する楽器などに応じてサンプリング周波数及び量子化を低い値としても構わない。(ギターならば、11kHzのサンプリング周波数としてもよい。)11kHzのサンプリング周波数の場合、0Hzから5.5kHzまでの周波数スペクトル情報が得られる。FFTの実現手段として、DSP(デジタル信号処理部)と各種のバッファ、レジスタ、DMA(DIRECT MEMORY ACCESS)からなるデジタル信号処理手段が望ましい。
設定部6は、スイッチ部材の開閉によりスイッチ信号を発生する回路などで構成され、表示される周波数のモードや設定時間あるいはスペクトログラムなどを外部から選択するための作用を行なう。設定部2の信号は、楽音変換手段4の内部の制御部4Cへ出力される。
制御部4Cは、前記変調フィルタの集合出力X〔k,n〕を受け、算出したスペクトログラムの信号を表示部5より三次元グラフィックス表示をするための画像信号を表示部5に出力する。また、制御部4Cでは主にサスティーンでのスペクトログラムパワーが大きい周波数を基準音と推定し、音名・オクターブの情報を抽出することと、その基準音のアタックをはじめ、ディケイ、サスティーンでの倍音周波数を抽出するように作用することも可能である。そして設定部2の信号により、これらの作用を外部より制御するようにしても構わない。
表示部5は、制御部4Cの信号を受け、三次元グラフィックス表示を行う。図3では、縦軸を周波数とし、横軸を時間として時系列的に三次元グラフィックス表示されるアタック、ディレー、リリース、サスティーンのスペクトログラムの例を示す。また、表示部5は、三次元グラフィックスを外部の表示手段に出力する外部出力手段でも構わない。
図2は、本発明を適用した調律装置の別の構成を示すブロック図であり、この調律装置の全体の動作をマイクロコンピュータ2により制御するように構成されている。マイクロコンピュータ2には、調律装置全体の動作制御のプログラムなどが格納されたリード・オンリー・メモリや、プログラムを実行する際に必要なワーキング・エリアとしてのランダム・アクセス・メモリなどから構成されたメモリ2Dがある。
入力手段1は、楽器の音を電気信号に変換するマイクロフォンや、ジャックを介して得られた電気信号を増幅する低周波増幅器などで構成され、増幅された楽音信号S1をA/Dコンバータ3と、波形整形部7に出力する。
A/Dコンバータ3は入力手段1の出力信号(アナログ信号)を受け、デジタル信号に変換する回路であり、楽音変換手段4に出力する。
楽音変換手段4は、前記図1で説明したブロックと同じであり、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)機能を備え、A/Dコンバータ3の信号のスペクトログラムを算出するため、一般的なフィルタバンクシステムからなり、変調器とFIR等のデジタルフィルタの組(変調フィルタ)からFFTを構成している。FFT解析で算出したスペクトグラムの出力信号を、MCU(マイクロコンピュ−タ)2に出力する。
FFTは、短時間で周波数帯域毎の時系列信号(スペクトログラム)を解析する手法であり、例えば、44.1kHzのサンプリング周波数でサンプリングを行い、16bitの量子化としたデジタルデータで取り込めばよいが、データ取得数が増大するため、参照する楽器などに応じてサンプリング周波数及び量子化を低い値としても構わない。(ギターならば、11kHzのサンプリング周波数としてもよい。)11kHzのサンプリング周波数の場合、0Hzから5.5kHzまでの周波数スペクトル情報が得られる。FFTの実現手段として、DSP(デジタル信号処理部)と各種のバッファ、レジスタ、DMA(DIRECT MEMORY ACCESS)からなるデジタル信号処理手段が望ましい。
波形整形部7は、入力手段1の出力信号を受け、波形整形された電気信号S2(矩形波)をMCU2に出力する。
ピッチ抽出手段であるピッチ抽出部2Aと、音名・オクターブ検索部2Bと、セント値算出部2Cと、メモリ2Dと、制御手段2Eは、マイクロコンピュ−タで構成されて構わない。
設定部6は、スイッチ部材の開閉によりスイッチ信号を発生する回路などで構成され、調律する楽器や弦楽器の弦、或いはクロマチックの音名などを外部から選択するための作用を行なう。設定部6の信号は、MCU(マイクロコンピュ−タ)2の内部の制御手段2Eへ出力される。
ピッチ抽出部2Aは、電気信号S2に示す、矩形波の立ち上がり或いは立下り毎に時間間隔を計測して電気信号S2、即ち、楽音信号S1のピッチ(周期)を抽出する。抽出されたピッチの信号は、音名・オクターブ検索部2Bに出力される。
音名・オクターブ検索部2Bは、メモリ2D内に記憶されているオクターブ(完全8度の音程)や音名(オクターブ内に含まれる12個の異なる音に付けられた名称)の基準周期デ−タと抽出したピッチの信号とを比較し、抽出したピッチに近い基準周期デ−タからクロマチック(完全8度の音程即ち、1オクタ−ブを12個の半音階に分けた名称)の音名を算出する。検索手段2Bは、算出されたクロマチックの信号をセント値算出部2Cと制御手段2Eに出力すると共に、ピッチの信号をセント値算出部2Cへ出力する。
セント値算出部2Cでは、音名・オクターブ検索部2Bからの検索されたクロマチックの半音の信号を受け、メモリ2D内に記憶されているクロマチックの各半音の1セント(セントは、クロマチックの半音の、100分の1程度の音程)に相当する基準デ−タの中から、該当する半音の1セントの基準デ−タを読込む。また、セント値算出部2Cは、該当する半音の1セントの基準デ−タと抽出したピッチの信号を基にクロマチックの半音に対するセント値を算出し、制御手段2Eへ出力する。
制御手段2Eは、音名・オクターブ検索部2Bとセント値算出部2Cならびに楽音変換手段4の出力信号を受け、オクターブや音名とセント値、そしてFFTで取得した楽音情報を加え、様々な形態の調律情報を表示する目的とした信号を表示部5へ出力する。
表示部5は、針式メータや液晶表示素子、LED素子で構成され、様々な形態の調律情報を表示させることができる。
図4は、ギターの6弦の開放弦を調律したときの表示例であり、図3で示した縦軸を周波数とし、横軸を時間として時系列的に三次元グラフィックス表示されるアタック、ディレー、リリース、サスティーンのスペクトログラムの状態の他、針式メータでは基準周波数のセント偏差とLEDでは音名・オクターブを表示したときの表示例である。針式メーターでは、従来の調律装置と同様に基準周波数の偏差が表示され、基準周波数の倍音成分も、スペクトグラムで確認することができ、楽音波形の音色としての周波数スペクトログラムを追加した場合の本発明の調律装置の表示例である。
以上の構成においての調律装置は、電池などの携帯型バッテリを電源として持ち運びも可能である。
また、これらの一連の動作を、図5及び図6のフローチャートを参照しながらステップ毎に説明する。
図5は、本発明の調律装置の高速フーリエ変換のステップである。
図5のステップS300は、調律装置の起動したときに実行されるルーチンであり、変換手段3の構成要因の例としてDSPからなるデジタル信号処理手段の各種のバッファ、レジスタ、パラメータなどを初期化するルーチンである。ステップS300を終了すると、ステップS301へ進む。
ステップS301は、楽音信号の取得を行なうルーチンであり、入力した楽音をデジタルデータに変換することで波形のサンプリングを行なうことを目的とし、取り込んだデータをDMA(DIRECT MEMORY ACCESS)などに記憶させる。ステップS301を終了すると、ステップS302へ進む。
ステップS302は、FFT(高速フーリエ変換)による周波数成分を抽出するステップであり、ステップS301で取得した楽音波形のサンプリングデータから各周波数成分の定量化(レベルデータ)を算出する。デジタル信号処理の演算により、フィルタバンクシステムの出力は、時間と周波数の両方の関数に依存し、入力信号の各時間において異なる局部スペクトルが存在するよう作用所望の有限長のスペクトログラム情報が算出される。ステップS302の処理を終了すると、ステップS303へ進む。
ステップS303は、算出されたスペクトログラム情報をMCU(マイクロコンピュータ)などで構成される制御部4に出力後、ステップS304へ進む。
ステップS304は、表示ルーチンであり、FFTで取得したスペクトグラム情報などを、表示部5により調律状態を表示させる動作を行う。ステップS304の実施後、このメインルーチンをリターンする。
逐次波形を取り込み、前記の一連の作用を繰り返すようリターンする。
このようにDSP及びMCU(マイクロコンピュータ)などで構成された、高速フーリエ変換処理を実施するための楽音変換手段4を構成要因とする調律装置は、プログラムで実現できる。
図6は、本発明の調律装置の他の実施例のメインルーチンである。
図6のステップS100は、調律装置の起動したときに実行されるルーチンであり、各種のバッファ、レジスタ、パラメータなどを初期化するルーチンであり、MPU2即ち、調律装置全体の制御を司るマイクロコンピュータが初期化される。ステップS100を終了すると、ステップS101へ進む。
ステップS101は、調律者が目的とする調律のモードを外部から設定し、その状態を取込むルーチンであり、調律する楽器や弦楽器の弦、或いはクロマチックの音名などを外部から選択するための設定後、ステップS102へ進む。
ステップS102は、波形整形部7の出力信号(電気信号S2)を取り込み、ステップS103へ進む。
ステップS103は、ピッチ抽出を行なうルーチンであり、電気信号S2に示す、矩形波の立ち上がり或いは立下り毎に時間間隔を計数して電気信号S2、即ち、楽音信号S1のピッチ(周期)を抽出し、ステップS104へ進む。
ステップS104は、メモリ2D内に記憶されているオクターブ(完全8度の音程)や音名(オクターブ内に含まれる12個の異なる音に付けられた名称)の基準周期デ−タと抽出したピッチの信号とを比較し、抽出したピッチに近い基準周期デ−タからクロマチック(完全8度の音程即ち、1オクタ−ブを12個の半音階に分けた名称)の音名とオクターブを算出し、ステップS105へ進む。
ステップS105は、検索されたクロマチックの半音の信号を受け、メモリ2D内に記憶されているクロマチックの各半音の1セント(セントは、クロマチックの半音の、100分の1程度の音程)に相当する基準デ−タの中から、該当する半音の1セントの基準デ−タを読込む。また、セント値算出部2Cは、該当する半音の1セントの基準デ−タと抽出したピッチの信号を基にクロマチックの半音に対するセント値を算出し、ステップS106へ進む。
ステップS106は、楽音変換手段4で実施される高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)により算出したスペクトログラムデータを取得し、ステップS107へ進む。ここで、FFTによりスペクトグラムデータを算出するステップは、前述した図5の説明においてした本発明の調律装置の高速フーリエ変換のステップの表示ルーチンを除いたステップと同じである。
ステップS107は、表示ルーチンであり、入力した楽音のオクターブや音名とセント値、そしてFFTで取得した楽音情報など、様々な形態の調律情報の中から、ステップS101で取り込んだ設定に基づき、表示部5により調律状態を表示させる動作を行う。ステップS107の実施後、このメインルーチンをリターンする。
このようにMCU(マイクロコンピュ−タ)2によって構成される制御手段2Eと、前述したピッチ抽出部2Aと、音名・オクターブ検索手段2Bと、セント値算出部2Cと、メモリ2Dとの作用は、以上説明したプログラムで実現できる。また、DSPなどで構成された、高速フーリエ変換処理を実施する楽音変換手段4もプログラムで実現できる。
図7は、本発明の調律装置の他の実施の形態のメインルーチンである。
図7のステップS200は、調律装置の起動したときに実行されるルーチンであり、各種のバッファ、レジスタ、パラメータなどを初期化するルーチンであり、MPU2即ち、調律装置全体の制御を司るマイクロコンピュータが初期化される。ステップS200を終了すると、ステップS201へ進む。
ステップS201は、調律者が目的とする調律のモードを外部から設定し、その状態を取込むルーチンであり、調律する楽器や弦楽器の弦、或いはクロマチックの音名などを外部から選択するための設定後、ステップS202へ進む。
ステップS202は、波形整形部7の出力信号(電気信号S2)を取り込み、ステップS203へ進む。
ステップS203は、ピッチ抽出を行なうルーチンであり、電気信号S2に示す、矩形波の立ち上がり或いは立下り毎に時間間隔を計数して電気信号S2、即ち、楽音信号S1のピッチ(周期)を抽出し、ステップS204へ進む。
ステップS204は、メモリ2D内に記憶されているオクターブ(完全8度の音程)や音名(オクターブ内に含まれる12個の異なる音に付けられた名称)の基準周期デ−タと抽出したピッチの信号とを比較し、抽出したピッチに近い基準周期デ−タからクロマチック(完全8度の音程即ち、1オクタ−ブを12個の半音階に分けた名称)の音名とオクターブを算出し、ステップS205へ進む。
ステップS205は、検索されたクロマチックの半音の信号を受け、メモリ2D内に記憶されているクロマチックの各半音の1セント(セントは、クロマチックの半音の、100分の1程度の音程)に相当する基準デ−タの中から、該当する半音の1セントの基準デ−タを読込む。また、セント値算出部2Cは、該当する半音の1セントの基準デ−タと抽出したピッチの信号を基にクロマチックの半音に対するセント値を算出し、ステップS206へ進む。
ステップS206は、楽音変換手段4で実施される高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)により算出したスペクトログラムデータを取得し、ステップS207へ進む。ここで、FFTによりスペクトグラムデータを算出するステップは、前述した図5の説明においてした本発明の調律装置の高速フーリエ変換のステップの表示ルーチンを除いたステップと同じである。
ステップS207は、ステップ205で算出した音名とオクターブ及びセント値などの楽音情報と、ステップ206で取得したスペクトログラムの楽音情報を比較し、異なる場合は、ステップS208へ進む。楽音情報が同じ場合は、ステップS209へ進む。
ステップS208は、調律情報の訂正ルーチンであり、例えば、ピッチ抽出で得られた音名やオクターブのデータが間違っている場合は、正しい楽音情報に訂正して、ステップS209に進む。
ステップS209表示ルーチンであり、入力した楽音のオクターブや音名とセント値、そしてFFTで取得した楽音情報など、様々な形態の調律情報の中から、ステップS201で取り込んだ設定に基づき、表示部7により調律状態を表示させる動作を行う。ステップS207の実施後、このメインルーチンをリターンする。
このようにMCU(マイクロコンピュ−タ)2によって構成される制御手段2Eと、前述したピッチ抽出部2Aと、音名・オクターブ検索手段2Bと、セント値算出部2Cと、メモリ2Dとの作用は、以上説明したプログラムで実現できる。また、DSPなどで構成された、高速フーリエ変換処理を実施する楽音変換手段4もプログラムで実現できる。
本発明を適用した調律装置の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した調律装置の構成を示す他のブロック図である。 本発明の調律装置の表示例である。 本発明の調律装置の他の表示例である。 本発明の調律装置のメインルーチンのフローチャートである。 本発明の調律装置の第二のメインルーチンのフローチャートである。 本発明の調律装置の第三のメインルーチンのフローチャートである。 従来の調律装置の表示例である。 楽音の変遷を称する図である。
符号の説明
1 入力手段
2 MCU(マイクロコンピュ−タ)
3 A/Dコンバータ
4 楽音変換手段
5 表示部
6 設定部
7 波形整形部
2A ピッチ抽出部
2B 音名・オクターブ検索部
2C セント値算出部
2D メモリ
2E 制御手段
4A 変調器
4B デジタルフィルタ
4C 制御部
S1 楽音信号
S2 電気信号

Claims (13)

  1. 楽器の音や楽音信号などの基本周波数と比較の基準となる基準周波数との偏差を測定し、その偏差を表示する表示部を備えた調律装置に於て、
    調律する楽器の音や楽音信号を入力する入力手段と、
    前記入力手段の楽音信号から周波数成分に分解する楽音変換手段を有することを特徴とした調律装置。
  2. 楽器の音や楽音信号などの基本周波数と比較の基準となる基準周波数との偏差を測定し、その偏差を表示する表示部を備えた調律装置に於て、
    調律する楽器の音や楽音信号を入力する入力手段と、
    前記入力手段の楽音信号から周波数成分に分解する楽音変換手段と、
    前記入力手段の楽音信号からピッチを抽出するピッチ抽出手段を有することを特徴とした調律装置。
  3. 楽器の音や楽音信号などの基本周波数と比較の基準となる基準周波数との偏差を測定し、その偏差を表示する表示部を備えた調律装置に於て、
    調律する楽器の音や楽音信号を入力する入力手段と、
    前記入力手段の楽音信号から周波数成分に分解する楽音変換手段と、
    前記入力手段の楽音信号からピッチを抽出するピッチ抽出手段と、
    前記楽音変換手段の信号と前記ピッチ抽出手段の信号を受け前記入力手段の信号の調律を判断する制御手段を有することを特徴とした調律装置。
  4. 前記楽音変換手段は高速フーリエ変換手段を有することを特徴とした請求項1に記載の調律装置。
  5. 前記楽音変換手段はデジタル変調フィルタを有することを特徴とした請求項1に記載の調律装置。
  6. 前記楽音変換手段はフィルタバンクシステムを有することを特徴とした請求項1に記載の調律装置。
  7. 前記楽音変換手段は時間と周波数の両方を変換する変換手段を有することを特徴とした請求項1に記載の調律装置。
  8. 前記表示部には三次元スペクトグラムを表示することを特徴とした請求項1に記載の調律装置。
  9. 前記表示部にはスペクトグラムとピッチを表示することを特徴とした請求項1に記載の調律装置。
  10. 外部から前記楽音変換手段を制御できる設定手段を設けるとともに、前記楽音変換手段を制御することを特徴とした請求項1記載の調律装置。
  11. 楽器の音や楽音信号などの基本周波数と比較の基準となる基準周波数との偏差を表示するための調律装置の制御方法であって、
    調律装置を起動したときの初期化を行うステップと、
    前記楽器の音や楽音信号を入力して楽音データを取得するステップと、
    前記楽音データから周波数のスペクトグラムを抽出するステップと、
    前記周波数のスペクトグラムを表示部に表示する表示ステップと、
    を含むことを特徴とする調律装置の制御方法。
  12. 楽器の音や楽音信号などの基本周波数と比較の基準となる基準周波数との偏差を表示するための調律装置の制御方法であって、
    調律装置を起動したときの初期化を行うステップと、
    前記楽器の音や楽音信号を受け、ピッチを抽出するステップと、
    抽出したピッチから調律の情報を検索するステップと、
    楽音変換手段から周波数のスペクトグラムのデータを取得するステップと、
    前記調律の情報および周波数のスペクトログラムを表示部に表示する表示ステップと、
    を含むことを特徴とする調律装置の制御方法。
  13. 楽器の音や楽音信号などの基本周波数と比較の基準となる基準周波数との偏差を表示するための調律装置の制御方法であって、
    調律装置を起動したときの初期化を行うステップと、
    前記楽器の音や楽音信号を受け、ピッチを抽出するステップと、
    抽出したピッチから調律の情報を検索するステップと、
    楽音変換手段から周波数のスペクトグラムのデータを取得するステップと、
    前記ピッチのデータと波形情報記憶部のデータとを比較し、調律の情報を判断するステップと、
    前記調律の情報および前記周波数のスペクトログラムを表示部に表示する表示ステップとを含むことを特徴とする調律装置の制御方法。
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