JP2006227364A - 画像形成装置における光強度補正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】隣接する回折格子−光変調素子から射出された回折光同士に干渉が存在する結果、スクリーン上の画像の不均一が残ってしまうといった問題を解決し得る画像形成装置における輝度補正方法を提供する。
【解決手段】光強度補正方法は、(A)全ての回折格子−光変調素子において、独立して、各回折格子−光変調素子の回折光の光強度と駆動電圧との関係を測定し、全ての回折格子−光変調素子の回折光の光強度が第1の所定の光強度と略等しくなるように各回折格子−光変調素子における駆動電圧第1補正値を設定した後、(B)全ての回折格子−光変調素子において、同時に、駆動電圧第1補正値を印加して、各回折格子−光変調素子からの回折光の光強度を測定し、(C)工程(B)における光強度が第2の所定の光強度と略等しくなるように各回折格子−光変調素子の駆動電圧第2補正値を決定する工程から成る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像形成装置における光強度補正方法に関する。
プロジェクターやプリンター等の画像形成装置において、1次元的な画像生成装置からの光束を光走査手段で走査しながら画像形成手段に投影することで2次元画像を形成する装置が、例えば、特許第3401250号や特許第3164824号から周知である。この1次元的な画像生成装置は、複数の回折格子−光変調素子(GLV:Grating Light Valve)が1次元的にアレイ状に配列された回折格子−光変調装置から成る。回折格子−光変調素子は、マイクロマシン製造技術を応用して製造され、反射型の回折格子から構成されており、光スイッチング作用を有し、光のオン/オフ制御を電気的に制御することで画像を表示する。即ち、回折格子−光変調装置における回折格子−光変調素子のそれぞれから射出された回折光をスキャンミラーで走査して2次元画像を得る。従って、P×Q(例えば1920×1088)の画素(ピクセル)から構成された2次元画像を表示するためには、Q個(=1088個)の回折格子−光変調素子から回折格子−光変調装置を構成すればよい。更には、カラー表示のためには、このような回折格子−光変調装置を3つ備えた画像形成装置を用いればよい。
従来の回折格子−光変調素子を構成する下部電極22、固定電極31、可動電極32等の配置を、図13に模式的に示す。また、図13の矢印B−Bに沿った固定電極31等の模式的な一部断面図を図11の(A)に示し、図13の矢印A−Aに沿った可動電極32等の模式的な一部断面図を図11の(B)及び図12の(A)に示し、図13の矢印C−Cに沿った固定電極31及び可動電極32等の模式的な一部断面図を図12の(B)に示す。ここで、可動電極32の変位前の状態を図11の(B)に示し、変位後の状態を図12の(A)に示す。また、図13においては、下部電極22、固定電極31、可動電極32、固定電極支持部23,24、可動電極支持部25,26を明示するために、これらに斜線を付した。
この回折格子−光変調素子は、下部電極22、帯状(リボン状)の固定電極31、並びに、帯状(リボン状)の可動電極32から成る。下部電極22は支持体12上に形成されている。また、固定電極31は、支持体12に固定された固定電極支持部23,24によって下部電極22の上方に支持、張架されている。更には、可動電極32は、支持体12に固定された可動電極支持部25,26によって下部電極22の上方に支持、張架されており、固定電極31に対して並置されている。図示した例において、1つの回折格子−光変調素子は、3本の固定電極31と3本の可動電極32から構成されている。3本の可動電極32は纏めて制御電極に接続され、制御電極は、図示しない接続端子部に接続されている。一方、3本の固定電極31は纏めてバイアス電極に接続されている。バイアス電極は、複数の回折格子−光変調素子において共通とされており、図示しないバイアス電極端子部を介して接地されている。下部電極22も、複数の回折格子−光変調素子において共通とされており、図示しない下部電極端子部を介して接地されている。
接続端子部、制御電極を介して可動電極32へ電圧を印加し、且つ、下部電極端子部を介して下部電極22へ電圧を印加すると(実際には、下部電極22は接地状態にある)、可動電極32と下部電極22との間に静電気力(クーロン力)が発生する。そして、この静電気力によって、下部電極22に向かって可動電極32が下方に変位する。そして、このような可動電極32の変位に基づき、可動電極32と固定電極31とによって反射型の回折格子が形成される。
ここで、隣接する固定電極31の間の距離をd(図12の(B)参照)、可動電極32及び固定電極31に入射する光(入射角:θi)の波長をλ、回折角をθmとすると、
d[sin(θi)−sin(θm)]=m・λ
で表すことができる。尚、mは次数であり、0,±1,±2・・・の値をとる。
そして、可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh1(図12の(B)参照)が(λ/4)のとき、回折光の光強度は最大の値となる。
回折格子−光変調装置は、このような回折格子−光変調素子を、複数、具備して成る。尚、回折格子−光変調装置にはシールガラス(図示せず)が備えられており、シールガラスを通してレーザ光が、回折格子−光変調素子に入射し、回折格子−光変調素子から射出される。
画像形成装置の概念図を図14に示す。画像形成装置は、回折格子−光変調装置102R及びレーザ光源(赤色発光半導体レーザ)101Rから成る画像生成装置100Rと、回折格子−光変調装置102G及びレーザ光源(緑色発光半導体レーザ)101Gから成る画像生成装置100Gと、回折格子−光変調装置102B及びレーザ光源(青色発光半導体レーザ)101Bから成る画像生成装置100Bを備えている。尚、レーザ光源(赤色発光半導体レーザ)101Rから射出された赤色のレーザ光を点線で示し、レーザ光源(緑色発光半導体レーザ)101Gから射出された緑色のレーザ光を実線で示し、レーザ光源(青色発光半導体レーザ)101Bから射出された青色のレーザ光を一点鎖線で示す。画像形成装置は、更に、これらのレーザ光源101R,101G,101Bから射出されたレーザ光を集光し、回折格子−光変調装置102R,102G,102Bへと入射させる集光レンズ(図示せず)、回折格子−光変調装置102R,102G,102Bから射出された光が入射され、1本の光束に纏めるL型プリズム103、纏められた3原色の光が通過するレンズ104及び空間フィルター105、空間フィルター105を通過した1本の光束におけるスペックルノイズを減少させるためにこの光束を拡散させる拡散板(Diffuser)106、拡散板106を通過し、拡散された光束を投影させる投影レンズ系107、投影レンズ系107を通過した光束を走査するスキャンミラー(ガルバノミラー)108、及び、スキャンミラー108で走査された光を投影するスクリーン109から構成されている。尚、集光レンズとして円筒レンズを用いることにより、X方向(図13参照)には所定のスポットサイズに集光され、Y方向(図13参照)には所定幅にコリメートされたコリメート光を回折格子−光変調装置102R,102G,102Bに照射することができる。また、空間フィルター105は、例えば、フーリエ面に配置されており、凹面のオフナーリレーミラーと凸面のシュリーレンフィルタから構成されている。
このような画像形成装置にあっては、可動電極32が図11の(B)及び図12の(B)の左側に示した状態である回折格子−光変調素子の不作動時、可動電極32及び固定電極31の頂面で反射された光は空間フィルター105で遮られる。一方、可動電極32が図12の(A)及び図12の(B)の右側に示した状態である回折格子−光変調素子の作動時、可動電極32及び固定電極31で回折された±1次(m=±1)の回折光は空間フィルター105を通過する。このような構成にすることで、スクリーン109に投影すべき光のオン/オフ制御を制御することができる。即ち、レーザ光源101R,101G,101Bから射出されたレーザ光を変調させることができる。また、可動電極32に印加する電圧(駆動電圧)を変化させることで、可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh1を変化させることができ、その結果、回折光の光強度を変化させて、輝度階調の制御を行うことができる。
しかしながら、実際に、例えば1088個の回折格子−光変調素子を有する画像形成装置において、良好な画像表示を全画素において実現することは容易ではない。その理由は、全ての回折格子−光変調素子において、固定電極31や可動電極32の形状や表面状態を均一に作製することが難しい点にある。即ち、回折格子−光変調素子を動作させない状態にあってもナノ・メートルのオーダーの凹凸が存在し得るため、回折格子−光変調素子毎に変調特性(駆動電圧−回折光の光強度特性)が変動する。その結果、スクリーン上において輝度が不均一となり、例えば、均一な黒画像を得ることができないといった問題が生じる。
また、回折格子−光変調素子毎に設けられ、輝度の階調を制御する駆動電圧印加回路の特性自体にもバラツキが存在し得るが故にも、回折格子−光変調素子の変調特性を均一にすることは容易ではない。例えば、可動電極32をナノ・メートルのオーダーで移動させる駆動電圧の誤差によって、可動電極32の移動量がばらつき、変調特性に変動が生じる虞がある。
そして、以上に説明した変調特性のバラツキが、スクリーン上において1画素から数画素単位の横縞として認識される結果、画質の劣化を招く。
また、回折格子−光変調素子へ入射するレーザ光を射出するレーザ光源101R,101G,101Bの全回折格子−光変調素子に対する照明強度を均一にすることも容易ではない。光学設計並びに初期調整で均一照明を実現できたとしても、温度変化や経時変化によってレーザ光源101R,101G,101Bや光学系103,104,105,106,107,108に変動が生じる虞がある。このような照明の不均一さや、レーザ光源、光学系の変動は、単色では比較的目立たないが、カラー画像のように3原色を重ねた場合、画面全体で色異常として認識され得る。
また、回折格子−光変調素子を制御するための駆動信号の処理に起因して画質が劣化する可能性がある。通常、前段の回路から入力されたディジタル駆動信号は、D/A変換回路でアナログ信号に変換され、駆動電圧印加回路に入力され、駆動電圧印加回路からの駆動電圧が回折格子−光変調素子に印加される。ところで、D/A変換回路におけるビット幅が前段回路より小さい場合、前段のビット幅の大きいデジタル信号がD/A変換回路に入力されると、このデジタル信号の下位ビットはカットされて、信号が間引きされ、信号の値は比較的に不連続になる。このように量子化された駆動信号によっては輝度の階調が粗くなり、前段回路での駆動信号に比べて量子化誤差が生じる。この量子化誤差によって、スクリーン上では画素間に不連続が生じる。人間の目の感度は高いので、このような画素間の僅かな不連続も、不自然な表示として人間に認識される。特に、回折格子−光変調素子からの回折光を走査して2次元画像を形成する画像形成装置において,1次元画像をスクリーン上に走査するので、1次元画像での異常な点は、スクリーン上にあっては横縞になり、一層感知され易くなる。
以上に説明した種々の問題点を解決するための手段である光強度補正方法が、例えば、特開2001−296482、特開2003−195417、特開2004−157522に開示されている。
特許第3401250号 特許第3164824号 特開2001−296482 特開2003−195417 特開2004−157522
これらの特許公開公報に開示された光強度補正方法にあっては、全ての回折格子−光変調素子において、独立して、各回折格子−光変調素子から射出された回折光のスクリーン上における光強度と、この回折格子−光変調素子を駆動する駆動電圧との関係を測定する。そして、全ての回折格子−光変調素子から射出される回折光のスクリーン上における光強度が所定の光強度と略等しくなるように各回折格子−光変調素子を駆動するために、駆動電圧を補正する。
ところで、このような各回折格子−光変調素子を駆動する駆動電圧の補正は、隣接する回折格子−光変調素子等から射出された回折光間に干渉が無いことを前提としている。しかしながら、回折格子−光変調装置においては、光源としてレーザ光を使用していること、レンズ、ミラー、プリズム等、多数の光学部品を使用していること等に起因して、通常、僅かではあるが、隣接する回折格子−光変調素子等から射出された回折光間に干渉が存在し、その結果、上述した特許公開公報に開示された従来の補正方法では解決できない、スクリーン上の画像の不均一が残ってしまう。
また、上述した問題は、回折格子−光変調素子(GLV)を複数備えた回折格子−光変調装置だけでなく、光変調素子を複数備えた光変調装置、例えば、特開2001−215317に開示された順応型回折格子装置(GEMSとも呼ばれる)を具備した空間光変調器、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)といった各種の光変調装置においても、発生し得る問題である。
従って、本発明の目的は、隣接する光変調素子等から射出された射出光間に干渉が存在し、その結果、上述した特許公開公報に開示された従来の補正方法では解決できない、スクリーン上の画像の不均一が残ってしまうといった問題を解決し得る、画像形成装置における光強度補正方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の画像形成装置における光強度補正方法は、
(a)光源、
(b)光源から射出された光が入射され、射出光として射出する光変調素子を、複数(Q個)、備えた光変調装置、
(c)スクリーン、並びに、
(d)光変調素子から射出された射出光をスクリーン上に結像させる光学系、
を備えた画像形成装置における光強度補正方法であって、
(A)全ての光変調素子LMQにおいて、独立して、各光変調素子LMq(q=1,2・・・Q)から射出された射出光のスクリーン上における光強度Dq-Aと、該光変調素子LMqを駆動する駆動電圧Vq-Aとの関係を測定し、全ての光変調素子LMQから射出される射出光のスクリーン上における光強度DQ-Aが第1の所定の光強度D1と略等しくなるように各光変調素子LMqを駆動するために、光変調素子LMqのそれぞれにおける駆動電圧第1補正値Vq-C1を設定した後、
(B)全ての光変調素子LMQにおいて、同時に、各光変調素子LMqに該駆動電圧第1補正値Vq-C1を印加して、各光変調素子LMqから射出された射出光のスクリーン上における光強度Dq-Bを測定し、
(C)工程(B)において測定された光強度Dq-Bが第2の所定の光強度D2と略等しくなるように、各光変調素子LMqを駆動するための駆動電圧第2補正値Vq-C2を決定する、
工程から成ることを特徴とする。
本発明の画像形成装置における光強度補正方法において、第2の所定の光強度D2を、前記工程(B)において測定された光強度の平均値[Σ(Dq-B)/Q]とすることもできるし、第1の所定の光強度D1と等しい光強度とすることもできるし、更には、本質的に、任意の光強度とすることができる。尚、記号「Σ」は、光強度D1-Bから光強度DQ-Bまでの光強度の総和を意味する。
上記の好ましい形態を含む本発明の画像形成装置における光強度補正方法において、前記工程(B)において求められた光強度Dq-Bと第2の所定の光強度D2の差が概ね0となるように、前記工程(A)において測定された光強度Dq-Aと駆動電圧Vq-Aとの関係に基づき、駆動電圧第2補正値Vq-C2を決定する構成とすることができる。
上記の各種の好ましい形態を含む本発明の画像形成装置における光強度補正方法において、
光変調素子は、射出角度を制御した状態で射出光を射出し、
光学系は、光変調素子から所定の射出角度で射出された射出光をスクリーン上に結像させる構成とすることができる。尚、このような構成を有する光変調素子を、便宜上、射出角度制御光変調素子と呼ぶ場合がある。射出角度制御光変調素子は、限定するものではないが、シリコン基板に形成されていることが好ましい。
そして、このような射出角度制御光変調素子にあっては、静電気力によって微小可動部分が変位することで、射出光の射出角度が制御される構成とすることが望ましい。
あるいは又、このような射出角度制御光変調素子は、
(a−1)下部電極、
(a−2)下部電極の上方に支持された帯状の固定電極、及び、
(a−3)下部電極の上方に支持され、固定電極に対して並置された帯状の可動電極、
から構成された回折格子−光変調素子であり、
可動電極及び下部電極への電圧の印加に基づき発生した可動電極と下部電極との間に働く静電気力によって下部電極に向かって可動電極が変位することで、可動電極と固定電極とによって回折格子が形成され、以て、射出光としての回折光の射出角度(回折角)が制御される構成とすることができる。但し、射出角度制御光変調素子は、このような回折格子−光変調素子(GLV)及び順応型回折格子装置(GEMS)に限定されるものではなく、その他、例えば、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を例示することもできる。
尚、以下の説明において、本発明の画像形成装置における光強度補正方法を、単に、本発明と呼ぶ場合がある。また、前記工程(A)において、光変調素子LMqから射出された射出光のスクリーン上における光強度Dq-Aと、この光変調素子LMqを駆動する駆動電圧Vq-Aとの関係を測定するが、この測定を、便宜上、「光強度Dq-A/駆動電圧Vq-Aの測定」と呼ぶ場合がある。更には、光変調素子LMqから射出された射出光のスクリーン上における光強度Dq-Aと、この光変調素子LMqを駆動する駆動電圧Vq-Aとの関係を、便宜上、「光強度Dq-A/駆動電圧Vq-A特性」と呼ぶ場合がある。
本発明において、前記工程(A)での射出光のスクリーン上における光強度Dq-Aの測定は、スクリーンを配置すべき位置に光検出器を、例えば、線状(1次元状)に配置することで行うことができる。また、独立して光強度Dq-A/駆動電圧Vq-Aの測定を行うが、具体的には、少なくとも隣接する光変調素子LMq-1,LMq+1からは射出光が射出されない状態で、光強度Dq-A/駆動電圧Vq-Aの測定を実行すればよい。光変調素子LMqを駆動する駆動電圧Vq-Aの印加は、画像形成装置に備えられた駆動電圧印加回路から印加してもよいし、画像形成装置から独立した駆動電圧印加回路から印加してもよい。駆動電圧Vq-Aは、2Nの輝度階調(例えば、210の輝度階調)を表示するためのパルス状の電圧とすればよい。通常、駆動電圧Vq-Aを増加させても、或る駆動電圧(駆動電圧閾値)までは光強度は「0」であり、駆動電圧Vq-Aが駆動電圧閾値を超えると、光強度Dq-Aは、非線形に、しかも、急激に増加する。ここで、駆動電圧の変化量の1単位をΔV0とすれば、駆動電圧Vq-Aを、2Nの輝度階調(例えば、210の輝度階調)を表示すると想定した場合、Vq-A=0,ΔV0,2ΔV0,3ΔV0,・・・,nΔV0,・・・,(2N−1)ΔV0である。
本発明にあっては、前記工程(A)における第1の所定の光強度D1として、画像形成装置における設計最大光強度DMAXの1/10倍、1/8倍、1/6倍、1/4倍、1/2倍を例示することができる。各光変調素子LMqにおける駆動電圧第1補正値Vq-C1は、光強度Dq-A/駆動電圧Vq-A特性に基づき、光強度Dq-A=D1となるときの駆動電圧Vq-Aの値とすればよい。全ての光変調素子LMQから射出される射出光のスクリーン上における光強度DQが第1の所定の光強度D1と「略等しい」とは、光変調素子の全個数の95%の個数において、0.95≦DQ/D1≦1.05を満足することを意味する。
また、本発明の前記工程(B)にあっては、全ての光変調素子LMQにおいて、同時に、各光変調素子LMqに駆動電圧第1補正値Vq-C1を印加して、各光変調素子LM qから射出された射出光のスクリーン上における光強度Dq-Bを測定するが、この状態において、光強度Dq-Bは、隣接する光変調素子LMq-1,LMq+1等からの射出光によって干渉された状態にある。光強度Dq-Bの測定は、スクリーンを配置すべき位置に光検出器を、例えば、線状(1次元状)に配置することで行うことができるし、スクリーンの手前に反射ミラーを配置し、この反射ミラーによって反射(分岐)された射出光を積分球やCCD等の光検出器によって測定することで行うこともできる。積分球を用いる場合にあっては、入力された光を外部に漏出させないように積分球内部で反射させ、入射された光の全てを集め、そのエネルギー、即ち、入射された光の光量を測定する。尚、前記工程(A)での射出光のスクリーン上における光強度Dq-Aの測定を、前記工程(B)での射出光の光強度Dq-Bの測定と同様に、スクリーンの手前に反射ミラーを配置し、この反射ミラーによって反射(分岐)された射出光を積分球やCCD等の光検出器によって測定することで行うこともできる。
本発明にあっては、前記工程(C)において、光強度Dq-Bが第2の所定の光強度D2と略等しくなるように、各光変調素子LMqを駆動するための駆動電圧第2補正値Vq-C2を決定するが、ここで、「略等しい」とは、光変調素子の全個数の95%の個数において、0.98≦Dq-B/D2≦1.02を満足することを意味する。また、好ましい形態にあっては、工程(B)において求められた光強度Dq-Bと第2の所定の光強度D2の差が概ね0となるように、前記工程(A)において測定された光強度Dq-Aと駆動電圧Vq-Aに基づき、駆動電圧第2補正値Vq-C2を決定するが、ここで、「概ね0」とは、光変調素子の全個数の95%の個数において、|Dq-B−D2|/D2≦0.02を満足することを意味する。
本発明において、光変調素子を回折格子−光変調素子とする場合、回折格子−光変調素子を構成する可動電極及び固定電極は、例えば、マイクロマシン製造技術を応用して作製することができ、可動電極と固定電極とによって形成される回折格子は、所謂反射型回折格子から構成されている。尚、以下の説明において、回折格子−光変調素子を、複数、備えた光変調装置を、回折格子−光変調装置と呼ぶ。
回折格子−光変調装置における支持体を構成する材料として、シリコン半導体基板を例示することができる。
回折格子−光変調装置における下部電極を構成する材料として、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、金(Au)、銀(Ag)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、白金(Pt)及び亜鉛(Zn)から成る群から選択された少なくとも1種類の金属;これらの金属元素を含む合金あるいは化合物(例えばTiN等の窒化物や、WSi2、MoSi2、TiSi2、TaSi2等のシリサイド);シリコン(Si)等の半導体;ITO(インジウム錫酸化物)、酸化インジウム、酸化亜鉛等の導電性金属酸化物を例示することができる。下部電極を作製するには、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、リフトオフ法、イオンプレーティング法、電解メッキ法、無電解メッキ法、スクリーン印刷法、レーザーアブレーション法、ゾル−ゲル法等の公知の薄膜形成技術により、上述の構成材料から成る薄膜を支持体の表面に形成すればよい。
また、回折格子−光変調素子における固定電極、可動電極は、光反射層(上層)と誘電体材料層(下層)の2層構造から成ることが好ましく、具体的には、例えば、アルミニウム層(上層)とSiN層(下層)との積層構造、アルミニウム層(上層)とSiO2層(下層)との積層構造、Siを添加したアルミニウム層(上層)とSiN層(下層)との積層構造、Siを添加したアルミニウム層(上層)とSiO2層(下層)との積層構造、Cuを添加したアルミニウム層(上層であり、アルミニウム/銅の合金層である)とSiN層(下層)との積層構造(Cuの添加率として0.1重量%乃至5重量%を例示することができ、以下の説明においても同様である)、Cuを添加したアルミニウム層(上層)とSiO2層(下層)との積層構造、酸化チタン層(上層)とSiN層(下層)との積層構造、酸化チタン層(上層)とSiO2層(下層)との積層構造から構成することができる。下層をSiO2層とSiN層の2層構成とすることもできる。
更には、回折格子−光変調素子において、固定電極を支持するための支持部は、固定電極の延在部から構成することが好ましく、また、可動電極を支持するための支持部は、可動電極の延在部から構成することが好ましい。
回折格子−光変調素子において、下部電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差Δh0として、3.0×10-7(m)乃至1.5×10-6(m)、好ましくは、4.5×10-7(m)乃至1.0×10-6(m)を例示することができる。また、回折格子−光変調素子の不作動時における可動電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差は出来る限り0に近いことが望ましい。更には、回折格子−光変調素子の作動時における可動電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差Δh1(可動電極の下方への変位量)の最大値Δh1-MAXは、回折格子−光変調素子あるいは回折格子−光変調装置への入射光の波長をλとしたとき、
λ/4≦Δh1-MAX
を満足することが望ましい。また、Δh1-MAXとΔh0との関係は、
Δh1-MAX≦(Δh0/3)
を満足することが望ましい。尚、可動電極に印加する電圧(駆動電圧)を変化させることで、可動電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差Δh1(可動電極の下方への変位量)を変化させる。そして、これによって、回折光の光強度を変化させることができるので、輝度階調の制御を行うことができる。
また、回折格子−光変調素子において、隣接する固定電極の間の距離dは、限定するものではないが、1×10-6(m)乃至2×10-5(m)、好ましくは、2×10-6(m)乃至1×10-5(m)であることが望ましい。更には、隣接する固定電極と可動電極との間に存在する隙間SP(1つの回折格子−光変調素子内における隙間、隣接する回折格子−光変調素子間における隙間の両方)は、限定するものではないが、1×10-7(m)乃至2×10-6(m)、好ましくは、2×10-7(m)乃至5×10-7(m)であることが望ましい。また、固定電極の幅WFとして、限定するものではないが、1×10-6(m)乃至1×10-5(m)、好ましくは、2×10-6(m)乃至5×10-6(m)を例示することができ、固定電極の実効長さLFとして、限定するものではないが、2×10-5(m)乃至5×10-4(m)、好ましくは、1×10-4(m)乃至3×10-4(m)を例示することができる。一方、可動電極の幅WMとして、限定するものではないが、1×10-6(m)乃至1×10-5(m)、好ましくは、2×10-6(m)乃至5×10-6(m)を例示することができ、更には、固定電極の幅WFと等しいことが望ましい。また、可動電極の実効長さLMとして、限定するものではないが、2×10-5(m)乃至5×10-4(m)、好ましくは、1×10-4(m)乃至3×10-4(m)を例示することができる。尚、固定電極の実効長さLF、可動電極の実効長さLMとは、固定電極及び可動電極が支持部によって支持されている構成において、支持部と支持部との間の固定電極の部分及び可動電極の部分の長さを意味する。
更には、回折格子−光変調装置において、1つの回折格子−光変調素子を構成する固定電極と可動電極のそれぞれの数は、1本の固定電極と1本の可動電極とを1組とした場合、最低、1組であればよく、限定するものではないが、最大、3組を挙げることができる。また、回折格子−光変調装置における複数の回折格子−光変調素子の配置状態は、1次元アレイ状とすればよい。即ち、固定電極及び可動電極の軸線方向と直角の方向に沿って、複数の回折格子−光変調素子を構成する固定電極及び可動電極を並置すればよい。回折格子−光変調素子の数(Q)は、回折格子−光変調装置に要求される画素数に基づき決定すればよい。
外部の回路と電気的に接続させるための回折格子−光変調装置における接続端子部、接続端子部と可動電極とを電気的に接続するための制御電極、あるいは、バイアス電極を構成する材料として、上述した下部電極を構成する材料を例示することができるし、接続端子部、制御電極、バイアス電極の形成方法も、上述した下部電極の形成方法と同様の形成方法とすればよい。尚、下部電極、バイアス電極、接続端子部、及び、制御電極を、同時に形成することもできるし、これらの4種類の電極を任意の組合せで同時に形成することもできる。また、膜厚に関しては、別途、厚く形成することもできる。
回折格子−光変調素子において、可動電極の頂面及び固定電極の頂面は下部電極の頂面と平行であってもよいし、下部電極の頂面に対してブレーズ角θDだけ傾いたブレーズ型とし、例えば、+1次の回折光のみを射出する構成とすることもできる。ブレーズ型を採用することによって、例えば、60%以上の高い回折効率をもって画像を表示することができる。プロジェクター等の画像形成装置への適用においては、特に、印加電圧に対するダークレベルから中間の輝度階調にかけての応答特性が緩やかであって、高輝度階調の画像表示を容易に達成することができるブレーズ型の使用が望ましい。
本発明の画像形成装置における光強度補正方法にあっては、前記工程(B)では、全ての光変調素子において、同時に、各光変調素子に駆動電圧第1補正値を印加して、各光変調素子から射出された射出光のスクリーン上における光強度を測定するので、得られた光強度には、隣接する光変調素子から射出された射出光の影響が及ぼされる。この状態で、前記工程(C)において、各光変調素子を駆動するための駆動電圧第2補正値を決定するので、隣接する光変調素子等から射出された射出光間の干渉に起因してスクリーン上の画像の不均一が残ってしまうといった問題を確実に解決することができる。それ故、光源、レンズ、ミラー、プリズム等、多数の光学部品に多少のバラツキが存在していても、これらのバラツキに起因したスクリーン上の画像の不均一を解消することができる。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1は、本発明の画像形成装置における光強度補正方法に関する。実施例1の画像形成装置は、
(a)光源、
(b)光源から射出された光が入射され、射出光として射出する光変調素子を、複数、備えた光変調装置、
(c)スクリーン、並びに、
(d)光変調素子から射出された射出光をスクリーン上に結像させる光学系、
から構成されている。
ここで、光変調素子は、射出角度を制御した状態で射出光を射出し、光学系は、光変調素子から所定の射出角度で射出された射出光をスクリーン上に結像させる。具体的には、光変調素子(射出角度制御光変調素子)においては、静電気力によって微小可動部分(実施例1にあっては、具体的には、以下に説明する可動電極32)が変位することで、射出光の射出角度が制御される。より具体的には、実施例1の光変調素子(射出角度制御光変調素子)は、
(a−1)下部電極22、
(a−2)下部電極22の上方に支持された帯状の固定電極31、及び、
(a−3)下部電極22の上方に支持され、固定電極31に対して並置された帯状の可動電極32、
から構成された回折格子−光変調素子21である。そして、可動電極32及び下部電極22への電圧の印加に基づき発生した可動電極32と下部電極22との間に働く静電気力によって下部電極22に向かって可動電極32が変位することで、可動電極32と固定電極31とによって回折格子が形成され、以て、射出光としての回折光の射出角度(回折角)が制御される。
即ち、実施例1の光変調装置は、回折格子−光変調素子を、複数、備えた回折格子−光変調装置から成る。また、実施例1にあっては、光変調素子から射出される射出光は、上述したとおり、具体的には、回折格子−光変調素子から射出される(回折格子−光変調素子によって回折される)0次、あるいは、±1次以上(m=±1以上)の回折光である。そして、光変調素子から射出される射出光であって、所定の射出角度を有する射出光は、実施例1にあっては、具体的には、±1次(m=±1)の回折光である。
具体的には、実施例1の画像形成装置は、図1及び図2に概念図を示すように、光変調装置である回折格子−光変調装置102R,102G,102Bを備えている。そして、各回折格子−光変調装置102R,102G,102Bは、光変調素子である回折格子−光変調素子21が、複数(Q=1088個)、支持体12の表面に形成されて成る。尚、回折格子−光変調素子21の具体的な構成、構造、動作は、図11の(A)、(B)、図12の(A)、(B)、図13に示した回折格子−光変調素子21の構成、構造、動作と同様であるが故に、詳細な説明は省略する。
また、実施例1の画像形成装置は、上述したとおり、更に、回折格子−光変調素子21へ入射する光を射出する光源101R,101G,101B、スクリーン109、並びに、回折格子−光変調素子21から所定の射出角度(具体的には、±1次(m=±1)の回折光を含む)にて射出された回折光(射出光に相当する)をスクリーン109上に結像させる光学系103,104,105,106,107,108を備えている。尚、光学系103,104,105,106,107,108の構成、構造、動作は、図14に示した光学系103,104,105,106,107,108の構成、構造、動作と同様とすることができるが故に、詳細な説明は省略する。
実施例1の画像形成装置は、更に、光検出装置120を備えている。この光検出装置120は、投影レンズ系107とスキャンミラー(ガルバノミラー)108との間に配置された反射ミラー121と、この反射ミラー121によって進行方向を変更された回折光が入射する光検出器122から構成されている。ここで、光検出器122は、積分球あるいはCCDから構成されている。尚、反射ミラー121は移動可能であり、画像形成装置の通常の作動時、即ち、スクリーン109への実際の画像の投影中には、投影レンズ系107とスキャンミラー108との間の光路から外れた位置に配置される。また、回折光のスクリーン109上における光強度Dq-Aの測定を行うために、光検出器123を、スクリーン109を配置すべき位置に線状(1次元状)に配置することができる構成、構造となっている。
図2に示すように、信号処理部110は、映像信号入力処理部111と、駆動電圧印加回路112と、システム制御部113と、スキャン制御部114とを有する。映像信号入力処理部111において、例えば、DVD等の映像再生機器から入力された映像信号は、色差信号YCbCr(YPbPr)からRGB信号に変換される。尚、非線形特性(γ特性)が付加されているので、映像信号入力処理部111では、逆ガンマ補正処理が行われ、線形特性に変換された後、画像形成装置の色再現範囲に対応させるために、色空間変換処理が実施される。そして、このように処理された映像信号(処理後の映像信号と呼ぶ)は、後述する補正回路部117を経由して、駆動電圧印加回路112に送出される。駆動電圧印加回路112は、処理後の映像信号に基づき実駆動電圧(画像形成装置において、実際の画像表示動作を行うために回折格子−光変調装置102R,102G,102Bを構成する回折格子−光変調素子21の可動電極32に印加される駆動電圧)を生成し、所定のタイミングで回折格子−光変調装置102R,102G,102Bにこの実駆動電圧を印加し、レーザ光源101R,101G,101Bから出射されたレーザ光を変調する。スキャン制御部114は、スキャンミラー108の回転を制御する回転駆動信号をスキャンミラー108に出力する。システム制御部113は、映像信号入力処理部111、駆動電圧印加回路112、及び、スキャン制御部114、並びに、後述する、駆動電圧生成部115、検出信号処理部116、及び、補正回路部117を制御し、駆動電圧印加回路112から回折格子−光変調装置102R,102G,102Bに印加する駆動電圧、スキャン制御部114の出力する回転駆動信号、回折格子−光変調装置102R,102G,102Bの動作タイミング、及び、スキャンミラー108の回転タイミングを同期させる。
信号処理部110は、更に、光強度補正方法を実行するために、回折格子−光変調装置102R,102G,102Bにおける回折格子−光変調素子LMQを駆動する駆動電圧(テスト用駆動電圧)Vq-Aを生成するための駆動電圧生成部115と、光検出装置120にて検出された信号を処理する検出信号処理部116と、処理後の映像信号に対して、決定された駆動電圧第2補正値Vq-C2に基づき補正処理を実行し、補正処理後の映像信号を駆動電圧印加回路112に送出する補正回路部117とを備えている。
画像形成装置は、次のように動作して2次元カラー画像を表示する。即ち、光源に相当するレーザ光源101R,101G,101Bから出射された光(3原色のレーザ光)がそれぞれ1次元方向に集光され、回折格子−光変調装置102R,102G,102Bを照射する。各回折格子−光変調装置102R,102G,102Bにおける回折格子−光変調素子21は、駆動電圧印加回路112から印加された実駆動電圧に応じて入射レーザ光に基づく回折光の光強度を制御し、入射レーザ光を変調する。変調された入射レーザ光[変調素子から射出される射出光であって、所定の射出角度を有する射出光であり、±1次(m=±1)の回折光を含む]は、L型プリズム103によって集光され、所望色の変調光に合成される。その後、空間フィルター105で不要な回折光(±1次の回折光以外の回折光)が取り除かれ、拡散板106にて拡散光に変換される。得られた1次元拡散光は投影レンズ系107を通過し、スキャンミラー108に入射される。スキャン制御部114からの回転駆動信号に従って、スキャンミラー108は、映像信号並びに駆動電圧印加回路112から各回折格子−光変調装置102R,102G,102Bに入力された実駆動電圧に同期して、スクリーン109上に1次元拡散光を走査し、スクリーン109上に2次元カラー画像が形成される。
以下、画像形成装置における光強度補正方法を説明する。尚、以下の説明においては、1つの回折格子−光変調装置(回折格子−光変調装置102R,102G,102Bのいずれか1つ)に関する説明を行うが、残りの回折格子−光変調装置に関しても、同様の光強度補正方法を実行すればよい。
[ステップ−10]
先ず、全ての回折格子−光変調素子LMQにおいて、独立して、各回折格子−光変調素子LMq(q=1,2・・・Q)から射出された回折光のスクリーン上における光強度Dq-Aと、この回折格子−光変調素子LMqを駆動する駆動電圧Vq-Aとの関係を測定する。即ち、光強度Dq-A/駆動電圧Vq-Aの測定を実行する。このときには、反射ミラー121を、投影レンズ系107とスキャンミラー108との間の光路から外れた位置に配置しておく。
具体的には、回折光のスクリーン109上における光強度Dq-Aの測定を行うために、スクリーン109を配置すべき位置に光検出器123を線状(1次元状)に配置する。そして、第1番目の回折格子−光変調素子LM1から第Q番目(具体的には、第1088番目)の回折格子−光変調素子LMQ(LM1088)まで、順次、1つ1つの回折格子−光変調素子LMqにおいて、例えば、駆動電圧Vq-Aを2Nの輝度階調(例えば、210の輝度階調)を表示するためのパルス状の電圧とするとき、Vq-A=0,ΔV0,2ΔV0,3ΔV0,・・・,nΔV0,・・・,(2N−1)ΔV0の駆動電圧Vq-Aを駆動電圧生成部115において生成させ、生成した駆動電圧Vq-Aを駆動電圧印加回路112を介して回折格子−光変調素子LMqに順次、印加する(その一部を図3に示す)。
そして、回折格子−光変調素子LMqからの±1次の回折光の光強度Dq-A(その一部を図3に示す)を、スクリーン109を配置すべき位置に配置された光検出器123によって測定する。光検出器123によって得られた信号は検出信号処理部116に送られ、検出信号処理部116において信号処理がなされ、システム制御部113に送出され、システム制御部113において、回折格子−光変調素子LMqから射出された回折光のスクリーン上における光強度Dq-Aと、この回折格子−光変調素子LMqを駆動する駆動電圧Vq-Aとの関係である光強度Dq-A/駆動電圧Vq-A特性(総計、1088本の光強度Dq-A/駆動電圧Vq-A特性の曲線)が求められ、システム制御部113に記憶される。1088本の光強度Dq-A/駆動電圧Vq-A特性を平均した曲線を、図4の(A)に示す。尚、図4の(A)の横軸は、駆動電圧Vq-A(=0,ΔV0,2ΔV0,3ΔV0,・・・,nΔV0,・・・,(2N−1)ΔV0)であり、縦軸は、光強度D(単位は任意)である。また、図4の(B)には、ΔV0当たりの回折光の光強度変化量ΔD(光強度の微分値)を示す。尚、図4の(B)の横軸は、駆動電圧Vq-A(=0,ΔV0,2ΔV0,3ΔV0,・・・,nΔV0,・・・,(2N−1)ΔV0)であり、縦軸は、回折光の光強度変化量ΔD(単位は任意)である。
[ステップ−20]
次いで、全ての回折格子−光変調素子LMQから射出される回折光のスクリーン上における光強度DQ-Aが第1の所定の光強度D1と略等しくなるように各回折格子−光変調素子LMqを駆動するために、駆動電圧第1補正値Vq-C1を設定する。ここで、実施例1においては、第1の所定の光強度D1を、画像形成装置における設計最大光強度DMAXの1/2倍とする。尚、第1の所定の光強度D1は、画像形成装置における設計最大光強度DMAXの1/2倍に限定されず、例えば、設計最大光強度DMAXの1/10倍、1/8倍、1/6倍、1/4倍とすることもできる。具体的には、[ステップ−10]にて得られた各回折格子−光変調素子LMqにおける光強度Dq-A/駆動電圧Vq-A特性の曲線に基づき、第1の所定の光強度D1がこの曲線と交わる点における駆動電圧n’ΔV0を求める。この処理はシステム制御部113において行われる。この駆動電圧n’ΔV0が駆動電圧第1補正値Vq-C1である。そして、このような操作をQ回、繰り返し、全ての回折格子−光変調素子LMQにおいて、回折格子−光変調素子LMqのそれぞれにおける駆動電圧第1補正値Vq-C1を求める。そして、求められた回折格子−光変調素子LMqのそれぞれにおける駆動電圧第1補正値Vq-C1を、システム制御部113において、一種のテーブルとして記憶する。
[ステップ−30]
その後、全ての回折格子−光変調素子LMQにおいて、同時に、各回折格子−光変調素子LMqに該駆動電圧第1補正値Vq-C1を印加して、各回折格子−光変調素子LMqから射出された回折光のスクリーン上における光強度Dq-Bを測定する。
具体的には、システム制御部113において一種のテーブルとして記憶された駆動電圧第1補正値Vq-C1の値に基づき、係る駆動電圧第1補正値Vq-C1を駆動電圧生成部115において生成させ、生成した駆動電圧第1補正値Vq-C1を駆動電圧印加回路112を介して回折格子−光変調素子LMqに印加する。この操作は、全ての回折格子−光変調素子LMqにおいて、同時になされる。
このときには、投影レンズ系107とスキャンミラー(ガルバノミラー)108との間に反射ミラー121を配置する。そして、この反射ミラー121によって進行方向を変更された回折光を、積分球から構成された光検出器122に入射させ、各回折格子−光変調素子LMqから射出された回折光の光強度Dq-Bを測定する。尚、このような操作は、スクリーン上における光強度Dq-Bを測定することと等価である。この状態において、光強度Dq-Bは、隣接する回折格子−光変調素子LMq-1,LMq+1等からの回折光によって干渉された状態にある。こうして得られた光強度Dq-Bを、図5の(A)に示し、周知のスムージング処理後の光強度Dq-Bを、図5の(B)に示す。図5の(A)及び(B)において、横軸は、回折格子−光変調素子LMqの番号であり、縦軸は、光強度Dq-B(規格化された値)である。尚、奇数番目の回折格子−光変調素子のみを動作させて、奇数番目の回折格子−光変調素子のみから回折光を射出させることで同様にして得られた光強度Dq-B(但し、qは奇数)は、図5の(A)における光強度1.000±0.005の範囲内に位置しており、偶数番目の回折格子−光変調素子のみを動作させて、偶数番目の回折格子−光変調素子のみから回折光を射出させることで同様にして得られた光強度Dq-B(但し、qは偶数)も、図5の(A)における光強度1.000±0.01の範囲内に位置していた。即ち、隣接する回折格子−光変調素子LMq-1,LMq+1からの回折光に基づく干渉が存在しない状態における光強度Dq-Bは、[ステップ−10]において測定された光強度Dq-Aとほぼ等しい。
隣接する回折格子−光変調素子LMq-1,LMq+1等からの回折光による干渉が無い場合には光強度Dq-Bのバラツキは極めて狭い範囲内にあるものの、画像形成装置の実際の画像表示動作にあっては、実際の光強度Dq-Bは、隣接する回折格子−光変調素子LMq-1,LMq+1等からの回折光によって干渉された状態にある。そして、図5の(A)及び(B)からも、それぞれの回折格子−光変調素子から回折光を射出させることで得られた光強度Dq-Bは4%程度もばらついていることが判る。
測定された光強度Dq-Bはシステム制御部113に送出され、システム制御部113において光強度Dq-Bは一種のテーブルとして記憶される。
[ステップ−40]
次に、[ステップ−30]において測定された光強度Dq-Bが第2の所定の光強度D2と略等しくなるように、各回折格子−光変調素子LMqを駆動するための駆動電圧第2補正値Vq-C2を決定する。具体的には、システム制御部113において、[ステップ−10]において測定された光強度Dq-Aと駆動電圧Vq-Aとの関係である光強度Dq-A/駆動電圧Vq-A特性に基づき、第2の所定の光強度D2が得られる駆動電圧Vq-D2を求める。そして、システム制御部113において、各回折格子−光変調素子LMqを駆動するための駆動電圧第2補正値Vq-C2を以下のように決定し、システム制御部113において駆動電圧第2補正値Vq-C2を一種のテーブルとして記憶する。以上で、画像形成装置における光強度補正方法は完了する。
q-C2=Vq-C1−Vq-D2
縦軸を駆動電圧第2補正値Vq-C2とし、横軸を回折格子−光変調素子LMqの番号としてプロットしたグラフを図6に示す。尚、駆動電圧第2補正値Vq-C2は、ΔV0の整数倍(1若しくは1を順次に加えて成る自然数、及び、これに対応する負数、並びに、零の倍数)であり、図6の縦軸の数字は、係る整数を示す。
尚、[ステップ−10]において測定された光強度Dq-Aと駆動電圧Vq-Aとの関係である光強度Dq-A/駆動電圧Vq-A特性に基づき、上記の操作を行う代わりに、図4の(A)に示した光強度Dq-A/駆動電圧Vq-A特性を平均した曲線を用いてもよい。
[ステップ−50]
画像形成装置における光強度補正方法の妥当性を検証した。即ち、画像形成装置における設計最大光強度DMAXの1/2倍の光強度の画像がスクリーン109上で形成されるような映像信号を入力したときの、映像信号入力処理部111、システム制御部113、補正回路部117及び駆動電圧印加回路112における処理による、駆動電圧第2補正値Vq-C2に基づき実駆動電圧を補正した結果(実駆動電圧からVq-C2を減じた電圧値を求める処理であり、この補正処理は補正回路部117によって行われる)に基づく、スクリーン109上での光強度を測定した結果を図7の(A)に示し、第1番目から第200番目までの回折格子−光変調素子に基づく光強度を拡大した図を図7の(B)に示す。更には、比較のために、駆動電圧第2補正値Vq-C2に基づく補正を行わずに得られた同様のスクリーン109上での光強度を測定した結果を図8の(A)に示し、第1番目から第200番目までの回折格子−光変調素子に基づく光強度を拡大した図を図8の(B)に示す。ここで、図7の(A)、(B)及び図8の(A)、(B)において、縦軸は、光強度Dq-B(規格化された値)であり、横軸は、回折格子−光変調素子LMqの番号である。
図7の(A)及び(B)に示した結果から、光強度の均一性が向上していることが判る。尚、図7に示した光強度における大きなうねりは、レンズ、ミラー等の光学部品に起因し、小さな周期的変動は、回折格子−光変調素子とシールガラス間の干渉効果に起因していると考えられる。
画像形成装置における設計最大光強度DMAXの1/10倍、1/8倍、1/6倍、1/4倍の光強度の画像がスクリーン109上で形成されるような映像信号が入力したときの、駆動電圧第2補正値Vq-C2により駆動電圧を補正した結果に基づく、スクリーン109上での光強度を測定し、これらの光強度を重ね合わせてプロットしたグラフを図9に示す。図9からも、映像信号の大きさに拘わらず、即ち、画像の明るさに依存することなく光強度の均一性が向上していることが判る。
尚、図7の(A)に示した光強度の結果を、図5の(A)に示した[ステップ−30]において測定された光強度Dq-Bとみなして、更に、[ステップ−40]〜[ステップ−50]を実行するといった操作を、少なくとも1回、繰り返してもよい。
実施例2は実施例1の変形である。実施例2にあっては、駆動電圧Vq-Aを、28の輝度階調を表示するためのパルス状の電圧とする。そして、実施例1と同様の画像形成装置における光強度補正方法を実行した。
画像形成装置における設計最大光強度DMAXの1/2倍の光強度の画像がスクリーン109上で形成されるような映像信号が入力したときの、駆動電圧第2補正値Vq-C2により実駆動電圧を補正した結果(実駆動電圧からVq-C2を減じた電圧値を求める処理)に基づく、スクリーン109上での光強度を測定した結果を図10に「A」で示す。一方、比較のために、駆動電圧第2補正値Vq-C2に基づく補正を行わずに得られた同様のスクリーン109上での光強度を測定した結果を図10に「B」で示す。「A」に示した実施例2の結果においては、光強度のバラツキを表す標準偏差σは0.0061であり、「B」に示した比較例の結果においては、光強度のバラツキを表す標準偏差σは0.0161であり、光強度の均一性が格段に向上していることが判る。
以上、本発明を、好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例にて説明した回折格子−光変調素子から成る光変調素子、回折格子−光変調装置から成る光変調装置、画像形成装置の構成、構造、動作は例示であり、適宜、変更することができるし、画像形成装置や光変調装置、光変調素子における各種部材を構成する材料や部材の寸法等も例示であり、適宜、変更することができる。場合によっては、光学系における拡散板106は不要である。
また、実施例においては、回折格子−光変調素子として、可動電極32の頂面及び固定電極31の頂面を下部電極22の頂面と平行としたが、その代わりに、下部電極22の頂面に対してブレーズ角θDだけ傾いたブレーズ型とし、例えば、+1次(m=+1)の回折光のみを射出する構成としてもよい。
実施例において説明した画像形成装置における光強度補正方法を実行するための光検出装置120(反射ミラー121及び光検出器122)を画像形成装置を構成する光学系に組み込んでもよいし、光検出器123を画像形成装置を構成する光学系に組み込んでもよい。そして、画像形成装置における光強度補正方法を適切な期間間隔を置いて実行してもよいし、あるいは又、画像形成装置における光強度補正方法[工程(A)〜工程(C)]を1回、行い、更には、適切な期間間隔を置いて工程(B)及び工程(C)を実行してもよい。また、実施例においては、専ら、回折格子−光変調素子(GLV)に基づき本発明を説明したが、本発明の画像形成装置における光強度補正方法を、その他、特開2001−215317に開示された順応型回折格子装置(GEMS)を具備した空間光変調器における光強度補正、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)における光強度補正に対して適用することができるだけでなく、LCOSにおける光強度補正に対して適用することもできる。
図1は、実施例1の画像形成装置の概念図である。 図2も、実施例1の画像形成装置の概念図である。 図3は、回折格子−光変調素子に順次、印加する駆動電圧の一部、及び、回折格子−光変調素子からの±1次の回折光の光強度Dq-Aの一部を模式的に示すグラフである。 図4の(A)は、1088本の光強度Dq-A/駆動電圧Vq-A特性を平均した曲線を示し、図4の(B)は、パルス状の駆動電圧の1単位ΔV0当たりの回折光の光強度変化量ΔDを示すグラフである。 図5の(A)及び(B)は、実施例1の[ステップ−30]にて、全ての回折格子−光変調素子において、同時に、各回折格子−光変調素子に該駆動電圧第1補正値を印加して、各回折格子−光変調素子から射出された回折光のスクリーン上における光強度を測定した結果を示すグラフである。 図6は、縦軸を駆動電圧第2補正値とし、横軸を回折格子−光変調素子の番号としてプロットしたグラフである。 図7の(A)は、画像形成装置における設計最大光強度の1/2倍の光強度の画像がスクリーン上で形成されるような映像信号が入力したときの、駆動電圧第2補正値により実駆動電圧を補正した結果に基づく、スクリーン上での光強度の測定結果であり、図7の(B)は、第1番目から第200番目までの回折格子−光変調素子に基づく光強度を拡大した図である。 図8の(A)は、何ら駆動電圧の補正を行わずに、画像形成装置における設計最大光強度の1/2倍の光強度の画像がスクリーン上で形成されるような映像信号が入力したときのスクリーン上での光強度の測定結果であり、図8の(B)は、第1番目から第200番目までの回折格子−光変調素子に基づく光強度を拡大した図である。 図9は、画像形成装置における設計最大光強度の1/10倍、1/8倍、1/6倍、1/4倍の光強度の画像がスクリーン上で形成されるような映像信号が入力したときの、駆動電圧第2補正値Vq-C2により実駆動電圧を補正した結果に基づく、スクリーン上での光強度を測定した結果を重ね合わせたグラフである。 図10は、実施例2において、画像形成装置における設計最大光強度の1/2倍の光強度の画像がスクリーン上で形成されるような映像信号が入力したときの、駆動電圧第2補正値により実駆動電圧を補正した結果に基づく、スクリーン上での光強度の測定結果を示すグラフ、及び、何ら駆動電圧の補正を行わずに、画像形成装置における設計最大光強度の1/2倍の光強度の画像がスクリーン上で形成されるような映像信号が入力したときのスクリーン上での光強度の測定結果を示すグラフである。 図11の(A)は、図13の矢印B−Bに沿った固定電極等の模式的な断面図であり、図11の(B)は、図13の矢印A−Aに沿った可動電極等の模式的な断面図(但し、回折格子−光変調素子が作動していない状態にある)である。 図12の(A)は、図13の矢印A−Aに沿った可動電極等の模式的な断面図であり(但し、回折格子−光変調素子が作動している状態にある)、図12の(B)は、図13の矢印C−Cに沿った固定電極、可動電極等の模式的な断面図である。 図13は、回折格子−光変調素子を構成する下部電極、固定電極、可動電極の配置を模式的に示す図である。 図14は、3つの回折格子−光変調装置が組み合わされた従来の画像形成装置の概念図である。
符号の説明
11・・・回折格子−光変調装置、12・・・支持体、21・・・回折格子−光変調素子、22・・・下部電極、23,24,25,26・・・支持部、31・・・固定電極、32・・・可動電極、100R,100G,100B・・・画像生成装置、101R,101G,101B・・・レーザ光源、102R,102G,102B・・・回折格子−光変調装置、103・・・L型プリズム、104・・・レンズ、105・・・空間フィルター、106・・・拡散板、107・・・結像レンズ系、108・・・スキャンミラー、109・・・スクリーン、110・・・信号処理部、111・・・映像信号入力処理部、112・・・駆動電圧印加回路、113・・・システム制御部、114・・・スキャン制御部、115・・・駆動電圧生成部、116・・・検出信号処理部、117・・・補正回路部、120・・・光検出装置、121・・・反射ミラー、122,123・・・光検出器

Claims (6)

  1. (a)光源、
    (b)光源から射出された光が入射され、射出光として射出する光変調素子を、複数、備えた光変調装置、
    (c)スクリーン、並びに、
    (d)光変調素子から射出された射出光をスクリーン上に結像させる光学系、
    を備えた画像形成装置における光強度補正方法であって、
    (A)全ての光変調素子において、独立して、各光変調素子から射出された射出光のスクリーン上における光強度と、該光変調素子を駆動する駆動電圧との関係を測定し、全ての光変調素子から射出される射出光のスクリーン上における光強度が第1の所定の光強度と略等しくなるように各光変調素子を駆動するために、光変調素子のそれぞれにおける駆動電圧第1補正値を設定した後、
    (B)全ての光変調素子において、同時に、各光変調素子に該駆動電圧第1補正値を印加して、各光変調素子から射出された射出光のスクリーン上における光強度を測定し、
    (C)工程(B)において測定された光強度が第2の所定の光強度と略等しくなるように、各光変調素子を駆動するための駆動電圧第2補正値を決定する、
    工程から成ることを特徴とする画像形成装置における光強度補正方法。
  2. 第2の所定の光強度は、前記工程(B)において測定された光強度の平均値であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置における光強度補正方法。
  3. 前記工程(B)において求められた光強度と第2の所定の光強度の差が概ね0となるように、前記工程(A)において測定された光強度と駆動電圧との関係に基づき、駆動電圧第2補正値を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置における光強度補正方法。
  4. 光変調素子は、射出角度を制御した状態で射出光を射出し、
    光学系は、光変調素子から所定の射出角度で射出された射出光をスクリーン上に結像させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置における光強度補正方法。
  5. 光変調素子においては、静電気力によって微小可動部分が変位することで、射出光の射出角度が制御されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置における光強度補正方法。
  6. 光変調素子は、
    (a−1)下部電極、
    (a−2)下部電極の上方に支持された帯状の固定電極、及び、
    (a−3)下部電極の上方に支持され、固定電極に対して並置された帯状の可動電極、
    から構成された回折格子−光変調素子であり、
    可動電極及び下部電極への電圧の印加に基づき発生した可動電極と下部電極との間に働く静電気力によって下部電極に向かって可動電極が変位することで、可動電極と固定電極とによって回折格子が形成され、以て、射出光としての回折光の射出角度が制御されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置における光強度補正方法。
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KR100861344B1 (ko) 2006-09-01 2008-10-01 삼성전기주식회사 광변조기를 포함하는 디스플레이 장치 및 영상 제어 방법
KR100865541B1 (ko) 2006-10-11 2008-10-29 삼성전기주식회사 광변조기의 픽셀 균일도 보정 방법 및 그 장치
JP2013505661A (ja) * 2009-09-22 2013-02-14 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド 輝度信号と色差信号との間のクロストークを最小化するビデオ信号生成装置及び方法

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