JP2006225676A - 気相成長装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低温でもアルシンを用いたGaAs系化合物半導体の成長を可能とする気相成長装置を提供すること。
【解決手段】反応管10と、前記反応管に成長ガスを導入するガス導入管9と、前記反応管内に基板を設置する手段2と、前記基板を加熱する手段4を具備しエピタキシャル層を気相成長する装置において、前記反応管10またはガス導入管9の少なくとも一方に、アルシンを分解する手段(電磁波を放射する手段11)を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】反応管10と、前記反応管に成長ガスを導入するガス導入管9と、前記反応管内に基板を設置する手段2と、前記基板を加熱する手段4を具備しエピタキシャル層を気相成長する装置において、前記反応管10またはガス導入管9の少なくとも一方に、アルシンを分解する手段(電磁波を放射する手段11)を設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体基板の表面に化学的気相成長によりエピタキシャル層を形成する気相成長装置に関するものである。
現在、半導体素子の化合物半導体結晶を成長する方法の一つとして、有機金属を主原料としてエピタキシャル成長を行うMOVPE(有機金属気相成長)法が数多く用いられている。MOVPE法は、III族有機金属原料ガスとV族原料ガスを、高純度水素キャリアガスとの混合ガスとして反応炉内に導入し、反応炉内で加熱された基板付近で原料ガスを熱分解し、基板上に化合物半導体結晶をエピタキシャル成長する。
ここで、従来の主なMOVPE装置が採用している反応炉(リアクター)を構成する方式を図5に示す。図5(a)は基板を載置する手段(サセプタ)31の角錐斜面に半導体基板(ウェハ)3を保持したバレル型、図5(b)はガスが反応管10の一側から他側に向かって一方向に流れ、且つ基板3が基板を載置する手段(サセプタ)22の開口部内において下向き(フェイスダウン)で設けられるタイプ(横型フェイスダウン)、図5(c)は上から下に向かうガスがサセプタ32の中央から半径方向外側に流れ、且つ基板3が基板を載置する手段(サセプタ)32の開口部内において上向き(フェイスアップ)に設けられるタイプ(自転公転型フェイスアップ)、そして図5(d)は下から上に向かうガスが基板を載置する手段(サセプタ)22の中央から半径方向外側に流れ、且つ基板3がサセプタ22の開口部内において下向き(フェイスダウン)に設けられるタイプ(自転公転型フェイスダウン)を示す。これらのうち、図5(b)〜(d)は横型気相成長装置に属する。
従来の横型気相成長装置の例を図4に示す。 図4に示すように、従来の横型気相成長装置は、両端にガス導入口10aおよびガス排気口10bを備えたガス整流管から成る反応管10と、反応管10の内部に臨んで設けられると共に、基板3の表側を下向きにした状態で基板3を収納し支持するための開口27を周方向に複数個有するサセプタ22と、このサセプタ22の開口内に収納支持された基板3の裏側に隣接して設けられる均熱板23と、上記サセプタ22の上方に設けられ、上記基板3、均熱板23およびサセプタ22を加熱して原料ガスGを熱分解するためのヒータ(加熱手段)21と、サセプタ22を回転可能に支持するための回転手段(モータ)26を備えたものである(例えば、特許文献1、2、3参照)。
図5(b)の横型フェイスダウン方式や図5(d)の自転公転型フェイスダウン方式の化合物半導体製造装置の場合、基板3をサセプタ22の開口内に載置し支持する構造を得るため、図4に示すように、開口27の下面周縁部には、開口27の中心方向に張り出した段差から成る基板支持部、具体的には内向爪25が一体に形成され、基板3は、この内向爪25に外周部が支えられて開口27の下面に保持される。
図4のMOVPE装置にてGaAs結晶の成長を行う場合、まず、サセプタ22の開口27内の下面に、気相成長の対象であるGaAs基板3を、その成長面を下にして設置する。そして、サセプタ22の上方のヒータ21で輻射加熱することにより、GaAs基板3を加熱する。通常GaAsの成長は600℃付近で加熱され、成長は行われる。加熱されたGaAs基板3上にGaの原料となるトリメチルガリウム(TMG)とAsの原料となるアルシン(AsH3)を流すと、GaAs基板3の上でこれら原料ガスが熱分解反応を起こし、GaAs結晶が基板の上にエピタキシャル成長する。
このように、従来より、GaAs系化合物半導体の化学的気相成長におけるAs材料として、アルシン(AsH3)が用いられてきた。しかしながら、アルシンは分解温度が高く、低温(約600℃以下)でのGaAs系化合物半導体の成長には不向きであるとされ、そのような低温での成長にはターシャリーブチルアルシン(C4H9AsH2)が用いられることが多い。
なお、本発明と直接には関係がないが、膜厚分布及び成長速度を変化させることなく、キャリア濃度分布をコントロールするため、サセプタの上方に、メインヒータとサブの下流ヒータを配設する工夫(例えば、特許文献1参照)や、高純度な結晶成長を実現するため、均熱板とサセプタとの間の間隙を狭める工夫(例えば、特許文献2参照)や、膜厚均一性を良好にするため、上流ヒータを設けて、原料ガスを予め分化させるようにする工夫(例えば、特許文献3参照)が知られている。
特開平11−214314号公報
特開2001−68418号公報
特開平11−87252号公報
ところで、ターシャリーブチルアルシンにはV族原料であるトリメチルガリウム(TMG)の分解促進効果があることが確認されている(Jpn.J.Appl.Phys.Vol.39(2000)pp.1642−1649)。すなわち、トリメチルガリウムの分解速度は成長雰囲気中のターシャリーブチルアルシンの量に左右されることになり、結果としてガリウム砒素(GaAs)の成長速度がターシャリーブチルアルシンの濃度に左右されることになる。
この効果は、トリメチルガリウムとターシャリーブチルアルシンの成長雰囲気中の濃度が近い(いわゆる低V/III比)ほど顕著となる。すなわち、低V/III比の状態ではGaAsの成長速度を制御することが非常に難しい。
一方、アルシンではこのような効果は見られないが、アルシンの分解にはおよそ600℃程度の温度が必要であるため、これより低温の領域での成長には適さない。
以上をまとめると、低V/III比、且つ低温領域でのGaAs成長については、ターシャリーブチルアルシン、アルシンともに一長一短があるといえる。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、低温でもアルシンを用いたGaAs系化合物半導体の成長を可能とする気相成長装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は次のように構成したものである。
請求項1の発明に係る気相成長装置は、反応管と、前記反応管にアルシンを含む成長ガスを導入するガス導入管と、前記反応管内に基板を設置する手段と、前記基板を加熱する手段を具備しエピタキシャル層を気相成長する装置において、前記反応管またはガス導入管の少なくとも一方に、アルシンを分解する手段を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、反応管と、前記反応管にアルシンを含む成長ガスを導入するガス導入管と、前記反応管内に基板を設置する手段と、前記基板を加熱する手段を具備しエピタキシャル層を気相成長する装置において、前記反応管またはガス導入管の少なくとも一方に、周波数63テラヘルツ以上64テラヘルツ以下の電磁波を放射する手段を設けたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の気相成長装置において、前記反応管内に基板を設置する手段が、反応管内に横型に配置されたサセプタから成ることを特徴とする。これには図1、図3、図5(b)〜(d)の形態が含まれる。
請求項4の発明は、請求項1又は2に記載の気相成長装置において、前記反応管内に基板を設置する手段が、反応管内に配置されたバレル型のサセプタから成ることを特徴とする。これには図5(a)の形態が含まれる。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の気相成長装置において、気相成長するエピタキシャル層が、GaAs、AlAs、InAs、AlGaAs、InGaAs、InGaAlAs、GaAsP、InGaAsPのいずれかから選ばれたものであることを特徴とする。
<発明の要点>
本発明に関わる半導体製造装置は、反応管と、前記反応管に成長ガスを導入するガス導入管と、前記反応管内に基板を設置する手段と、前記基板を加熱する手段(加熱手段)を具備し、且つ反応管またはガス導入管の少なくとも一方に、アルシンを分解する手段を具備する。アルシンを分解する手段としては、周波数63テラヘルツ以上64テラヘルツ以下の電磁波を放射する手段(以下、テラヘルツ波発生装置と称する)が考えられる。
本発明に関わる半導体製造装置は、反応管と、前記反応管に成長ガスを導入するガス導入管と、前記反応管内に基板を設置する手段と、前記基板を加熱する手段(加熱手段)を具備し、且つ反応管またはガス導入管の少なくとも一方に、アルシンを分解する手段を具備する。アルシンを分解する手段としては、周波数63テラヘルツ以上64テラヘルツ以下の電磁波を放射する手段(以下、テラヘルツ波発生装置と称する)が考えられる。
アルシンの固有振動数は2112cm-1、すなわち63.4テラヘルツであるため、反応管またはガス導入管中のアルシンは、テラヘルツ波発生装置からの電磁波と共鳴し、加熱、分解が促進される。この効果は、63〜64テラヘルツの周波数であれば得ることができる。
一方、III族原料ガスは電磁波と共鳴しないため、電磁波によって加熱、分解が促進されることはなく、従来通り加熱された基板近傍で分解を開始する。したがって、電磁波照射領域に化合物半導体が析出することはない。
また、一般に成長ガス中の大部分を占めるキャリアガスも電磁波と共鳴しないため、同様に加熱されることはなく、電磁波照射領域の温度が著しく上昇することもない。
このように、アルシンだけを選択的に分解し、その他の材料、及び炉内状態(温度、炉内堆積物等)に影響を与えないことが本発明の特徴である。
本発明に関わる半導体製造装置で製造されるエピタキシャル層に特に制限はないが、電磁波がアルシンの分解に適した波長であることを考慮すると、エピタキシャル層はGaAs、AlAs、InAs、AlGaAs、InGaAs、InGaAlAs、GaAsP、InGaAsP等、Asを含む層であることが望ましい。
本発明によれば、反応管またはガス導入管の少なくとも一方に、周波数63テラヘルツ以上64テラヘルツ以下の電磁波を放射する手段を設けたので、アルシンだけの選択的な分解を、その他の材料、及び炉内状態(温度、炉内堆積物等)に影響を与えることなく、達成することができる。従って、600℃以下の低温領域であってもアルシンを用いたGaAs系化合物半導体の成長が可能となる。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態1]
図1に本発明の第一の実施形態に係る気相成長装置の構造を示す。
図1に本発明の第一の実施形態に係る気相成長装置の構造を示す。
この図1の気相成長装置では、反応管10内に基板を載置する手段(サセプタ)2を取りつけ、反応管10のガス導入口10aからガス排気口10bへ原料ガスを通す。この例では、サセプタ2上に基板3を載せ、反応管10の外周囲に設けた加熱手段(ヒータ)4により基板3を加熱しつつ、形成したいエピタキシャル層に合わせたガスをガス導入口10aに供給する。すなわち、ドーパント用原料ガス6、III族有機金属原料ガス7、V族原料ガス8を、キャリアガス5とともにガス導入管9から供給し、基板3の表面にエピタキシャル層を得る。未反応の成長ガス及びキャリアガスは、反応管10の後方に設けられたガス排気口10bから排気される。
さらに、ガス導入管9の上部(外周囲)には、周波数63.4テラヘルツの電磁波を発生するテラヘルツ波発生装置11が設けられ、必要に応じてガス導入管9に電磁波を照射することができる構成となっている。このテラヘルツ波発生装置11は反応管10に設けることもできる。
この気相成長装置において、V族原料ガス8としてアルシン(AsH3)を、またIII族有機金属原料ガス7としてトリメチルガリウム(TMG)を、キャリアガスとして水素を供給しながら、GaAsの成長を行う。その際、テラヘルツ波発生装置11を作動させて、ガス導入管9(又は反応管10)に、周波数63.4テラヘルツの電磁波を放射した状態で、GaAsエピタキシャル層を形成する。
アルシンの固有振動数は2112cm-1、すなわち63.4テラヘルツであるため、ガス導入管9中のアルシンは、テラヘルツ波発生装置11からの電磁波と共鳴し、加熱、分解が促進される。一方、III族原料ガスのトリメチルガリウム(TMG)は電磁波と共鳴しないため、電磁波によって加熱、分解が促進されることはなく、従来通り加熱された基板近傍で分解を開始する。したがって、電磁波照射領域に化合物半導体が析出することはない。
次に、試作例について説明する。
<試作条件1>
上記した図1に示す気相成長装置を用い、V族原料ガスとしてアルシンを5.0×10-5mol/min、III族有機金属原料ガスとしてトリメチルガリウムを1.0×10-5mol/min、キャリアガスとして水素を5L/minずつ供給しながら、GaAsの成長を行った。成長は基板温度を400℃、450℃、500℃、550℃、600℃、650℃、700℃と50℃ずつ変化させたものを7回行った。成長中はテラヘルツ波発生装置11からガス導入管9に電磁波を照射し続けた。すなわち、この成長は本発明に関わる気相成長装置を用い、且つ本発明に関わる半導体エピタキシャルウェハの製造方法を用いたGaAs成長に相当する。この成長を試作条件1と呼称する。
上記した図1に示す気相成長装置を用い、V族原料ガスとしてアルシンを5.0×10-5mol/min、III族有機金属原料ガスとしてトリメチルガリウムを1.0×10-5mol/min、キャリアガスとして水素を5L/minずつ供給しながら、GaAsの成長を行った。成長は基板温度を400℃、450℃、500℃、550℃、600℃、650℃、700℃と50℃ずつ変化させたものを7回行った。成長中はテラヘルツ波発生装置11からガス導入管9に電磁波を照射し続けた。すなわち、この成長は本発明に関わる気相成長装置を用い、且つ本発明に関わる半導体エピタキシャルウェハの製造方法を用いたGaAs成長に相当する。この成長を試作条件1と呼称する。
<試作条件2>
次に、V族原料ガスとしてアルシンを5.0×10-5mol/min、III族有機金属原料ガスとしてトリメチルガリウムを1.0×10-5mol/min、キャリアガスとして水素を5l/minずつ供給しながら、GaAsの成長を行った。成長は基板温度を400℃、450℃、500℃、550℃、600℃、650℃、700℃と50℃ずつ変化させたものを7回行った。成長中はテラヘルツ波発生装置11の電磁波の照射を行わなかった。この点を除けば他の成長条件は試作条件1と全く同じではあるが、この成長はアルシンを用いた従来のGaAs成長に相当する。この成長を試作条件2と呼称する。
次に、V族原料ガスとしてアルシンを5.0×10-5mol/min、III族有機金属原料ガスとしてトリメチルガリウムを1.0×10-5mol/min、キャリアガスとして水素を5l/minずつ供給しながら、GaAsの成長を行った。成長は基板温度を400℃、450℃、500℃、550℃、600℃、650℃、700℃と50℃ずつ変化させたものを7回行った。成長中はテラヘルツ波発生装置11の電磁波の照射を行わなかった。この点を除けば他の成長条件は試作条件1と全く同じではあるが、この成長はアルシンを用いた従来のGaAs成長に相当する。この成長を試作条件2と呼称する。
<試作条件3>
引き続き、V族原料ガスとしてターシャリーブチルアルシンを5.0×10-5mol/min、III族有機金属原料ガスとしてトリメチルガリウムを1.0×10-5mol/min、キャリアガスとして水素を5L/minずつ供給しながら、GaAsの成長を行った。成長は基板温度を400℃、450℃、500℃、550℃、600℃、650℃、700℃と50℃ずつ変化させたものを7回行った。成長中はテラヘルツ波発生装置11の電磁波の照射を行わなかった。この点及びAs原料ガスが異なる点を除けば、他の成長条件は試作条件1と全く同じではあるが、この成長はターシャリーブチルアルシンを用いた従来のGaAs成長に相当する。この成長を試作条件3と呼称する。
引き続き、V族原料ガスとしてターシャリーブチルアルシンを5.0×10-5mol/min、III族有機金属原料ガスとしてトリメチルガリウムを1.0×10-5mol/min、キャリアガスとして水素を5L/minずつ供給しながら、GaAsの成長を行った。成長は基板温度を400℃、450℃、500℃、550℃、600℃、650℃、700℃と50℃ずつ変化させたものを7回行った。成長中はテラヘルツ波発生装置11の電磁波の照射を行わなかった。この点及びAs原料ガスが異なる点を除けば、他の成長条件は試作条件1と全く同じではあるが、この成長はターシャリーブチルアルシンを用いた従来のGaAs成長に相当する。この成長を試作条件3と呼称する。
さて、上記の試作条件1〜3の成長速度をそれぞれ算出し、成長速度を基板温度の逆数にしてプロットしたもの、すなわちアレニウスプロットが図2である。
図2から明らかように、試作条件1が最も成長速度が大きい。これはテラヘルツ波照射によりアルシンの分解が促進された効果である。
さらに、成長速度が基板温度にほとんど依存しない領域、いわゆる輸送律速の領域が、試作条件1は試作条件2よりも低温側に広がっており、試作条件3と同等の領域が得られている。すなわち、従来のターシャリーブチルアルシンと同等まで低温で成長可能であることを示している。
本試作例により、本発明に関わる気相成長装置により、従来よりも低温の領域で、アルシンによる安定なGaAsの成長が可能であることが示された。
[実施形態2]
図3に本発明の他の実施形態を示す。
図3に本発明の他の実施形態を示す。
この気相成長装置においては、図3に示すように、ガス導入口10aからガス排気口10bへ原料ガスが流通する反応管10の上部壁に、グラファイト製の円盤から成る板状のサセプタ22を設け、このサセプタ22の下面に気相成長の対象であるGaAs基板3をその成長面を下にして設置する。そして、サセプタ22の上方のターンテーブル24と呼ばれる円盤を、加熱手段(ヒータ)21で輻射加熱することにより、基板3を加熱する。通常GaAsの成長は600℃付近で加熱され、成長が行われる。
この気相成長装置のガス導入口10aは、ガス導入管9を通して、ドーパント用原料ガス6、III族有機金属原料ガス7、V族原料ガス8、キャリアガス5のガス源に接続されている。また、このガス導入管9には、周波数63.4テラヘルツの電磁波を発生するテラヘルツ波発生装置11が設けられており、ガス導入管9に電磁波を照射する構成となっている。このテラヘルツ波発生装置11は反応管10に設けることもできる。
かかる構成において、加熱された基板3上にGaの原料となるトリメチルガリウム(TMG)とAsの原料となるアルシン(AsH3)を流すと、基板3上でこれら原料ガスが熱分解反応を起こし、GaAs結晶が基板3上にエピタキシャル成長する。その際、アルシンは、テラヘルツ波発生装置11からの電磁波と共鳴し、加熱、分解が促進される。なお成長に寄与しなかったガスは、そのままガス排気口10bを通過して排気される。
上記の実施形態においては、横型のサセプタの気相成長装置を例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図4の気相成長装置や、図5に示した気相成長装置のいずれに対しても適用することができる。
2 基板を載置する手段(サセプタ)
3 基板(GaAs基板)
4 加熱手段(ヒータ)
5 キャリアガス
6 ドーパント用原料ガス
7 III族有機金属原料ガス
8 V族原料ガス
9 ガス導入管
10 反応管
11 電磁波を放射する手段(テラヘルツ波発生装置)
21 加熱手段(ヒータ)
22 基板を載置する手段(サセプタ)
24 ターンテーブル
3 基板(GaAs基板)
4 加熱手段(ヒータ)
5 キャリアガス
6 ドーパント用原料ガス
7 III族有機金属原料ガス
8 V族原料ガス
9 ガス導入管
10 反応管
11 電磁波を放射する手段(テラヘルツ波発生装置)
21 加熱手段(ヒータ)
22 基板を載置する手段(サセプタ)
24 ターンテーブル
Claims (5)
- 反応管と、前記反応管にアルシンを含む成長ガスを導入するガス導入管と、前記反応管内に基板を設置する手段と、前記基板を加熱する手段を具備しエピタキシャル層を気相成長する装置において、
前記反応管またはガス導入管の少なくとも一方に、アルシンを分解する手段を設けたことを特徴とする気相成長装置。 - 反応管と、前記反応管にアルシンを含む成長ガスを導入するガス導入管と、前記反応管内に基板を設置する手段と、前記基板を加熱する手段を具備しエピタキシャル層を気相成長する装置において、
前記反応管またはガス導入管の少なくとも一方に、周波数63テラヘルツ以上64テラヘルツ以下の電磁波を放射する手段を設けたことを特徴とする気相成長装置。 - 請求項1又は2に記載の気相成長装置において、
前記反応管内に基板を設置する手段が、反応管内に横型に配置されたサセプタから成ることを特徴とする気相成長装置。 - 請求項1又は2に記載の気相成長装置において、
前記反応管内に基板を設置する手段が、反応管内に配置されたバレル型のサセプタから成ることを特徴とする気相成長装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の気相成長装置において、
気相成長するエピタキシャル層が、GaAs、AlAs、InAs、AlGaAs、InGaAs、InGaAlAs、GaAsP、InGaAsPのいずれかから選ばれたものであることを特徴とする気相成長装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012153951A (ja) * | 2011-01-27 | 2012-08-16 | Hitachi Zosen Corp | 熱cvd装置および蒸着膜の形成方法 |
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2005
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