JP2006217492A - 光通信装置および光通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電波法の規制を受けずに自動車を中継装置として通信を行えるようにする。
【解決手段】 衛星を介して衛星との通信機能を持たない移動端末B200にデータを送信する場合、移動端末A100が中継して移動端末B200にデータを送信する。衛星通信装置110は衛星から移動端末B200宛のデータを受信する。中継器131は送信先アドレスやフラグに基づいて中継要と判定する。変調器132は変調処理を行い、受信したデータに対応して電流を発光ダイオード式前照灯141に流す。発光ダイオード式前照灯141は光を発することで受信したデータに対応するデータ信号を発信する。このとき、切換部142は発光される光の周波数帯のホッピングを行う。切換部262は切換部142の周波数ホッピングと同期し、後部フォトダイオード受光器261は発光された光を受光する。復調器233において受光した光に基づいてデータの取得を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光通信における光通信装置および光通信方法に関するものである。
現在行われている移動体に対する静止衛星からの放送サービスは、ビル街における遮蔽や影対策としてギャップフィラーと称する地上無線装置を配置して通信不能地帯を無くすようにしている。
また、車両に設けられた発光手段、受光手段により特定車両間の通信を行うものがある(特許文献1)。
特開2004−326705号公報
準天頂衛星から放送を受信する受信装置を搭載する移動体(例えば、自動車)が増加すれば、準天頂衛星から放送電波を実際に受信している自動車が、ギャップフィラーとなり、受信している放送電波を中継して近辺を走行している自動車に再放送することができる。
ただし、電波による再放送は電波法の規制により、一般の人が自由に実施することができない。また、変調方式によっては衛星通信と地上通信を同じ周波数でできないこともある。
そこで、本発明は、電波法の規制を受けずに例えば自動車を中継装置として通信を行えるようにすることなどを目的とする。
本発明の光通信装置は、可視光を発する可視光発光部と、非可視光を発する非可視光発光部と、可視光と非可視光との少なくともいずれかを選択し、前記可視光発光部と前記非可視光発光部とを制御し選択した可視光と非可視光との少なくともいずれかを発することでデータ信号を発信する発信部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、光通信を行うことにより、電波法の規制を受けずに例えば自動車を中継装置として通信を行うことができる。
また、可視光と非可視光を発して光通信が行えることにより、夜間は自動車が点灯する前照灯の可視光を利用し、昼間は前照灯の可視光を点灯しなくても非可視光を使用することで通信を行うことができる。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における光通信システムの構成図である。
地上から通信衛星を介して配信する放送を車両が光通信により中継するシステムを図1に基づいて以下に説明する。
光通信システムは、サーバ/端末600、ゲートウェイ局500、通信衛星400、移動端末A100、移動端末B200、移動端末C300を備える。
地上にある各サーバ/端末600は、各移動端末に放送する放送データをゲートウェイ局500に送信する。
ゲートウェイ局500は、各サーバ/端末600から受信した放送データを電波により通信衛星400に発信する。
通信衛星400は、ゲートウェイ局500から受信した放送データの電波を地上に発信する。
移動端末A100は、通信衛星400から発信された放送データの電波を受信し、光通信により、他の移動端末に放送データを中継する。
移動端末B200は、光通信により、移動端末A100が中継した放送データを受信し、他の移動端末に放送データを中継する。
移動端末C300は、光通信により、移動端末B200が中継した放送データを受信する。
また、移動端末C300はサーバ/端末600への返信データを作成して光通信により送信し、移動端末B200は移動端末C300の返信データを光通信により中継し、移動端末A100は光通信により移動端末B200が中継した返信データを受信する。
そして、移動端末A100は電波により通信衛星400に返信データを発信し、通信衛星400は返信データをゲートウェイ局500に発信し、ゲートウェイ局500は返信データの送信先のサーバ/端末600に返信データを送信する。
実施の形態1において各移動端末を車両として説明する。
図2,図3は、実施の形態1における各移動端末の構成図である。
実施の形態1における移動端末A100、移動端末B200、移動端末C300の構成を図2,図3に基づいて以下に説明する。
図2において、移動端末A100は、衛星通信装置110、端末装置120、光送受信装置130、発光ダイオード式前照灯141、切換部142、フォトダイオード受光器151、光度計180を備える。
衛星通信装置110は電波により通信衛星400と通信を行う。
光送受信装置130は、中継器131、変調器132、復調器133、トランジスタ134を備え、他の車両と光通信を行う。
中継器131は受信したデータを他の移動端末に中継するかを判定する。
変調器132は中継するデータに対応して変調処理を行う。
トランジスタ134は変調器132の変調結果に対応して発光ダイオード式前照灯141に流す電流を制御する。
発光ダイオード式前照灯141は白色、赤色、緑色、青色などの可視光や赤外線、紫外線などの非可視光を発光するダイオードを光源とする前照灯である。
切換部142は発光ダイオード式前照灯141が発光する光の周波数帯を切り換える。
光度計180は外部の光度を計測する。
フォトダイオード受光器151は光を受光し、受光した光の強弱に対応して電流や電圧を発生する受光素子である。他の車両から発せられた光を受光する。
端末装置120は受信したデータの情報処理を行う。
図3において、移動端末B200は、端末装置220、光送受信装置230、発光ダイオード式前照灯241、切換部242、前部フォトダイオード受光器251、後部フォトダイオード受光器261、切換部262、発光ダイオード式尾灯271、光度計280を備え、他の移動端末と光通信を行う。
端末装置220、光送受信装置230、発光ダイオード式前照灯241、切換部242、光度計280はそれぞれ、移動端末A100の端末装置120、光送受信装置130、発光ダイオード式前照灯141、切換部142、光度計180に対応する。
前部フォトダイオード受光器251、後部フォトダイオード受光器261は移動端末A100のフォトダイオード受光器151に対応する。それぞれ車両の前部、後部に位置し、それぞれ前方の車両から発せられた光、後方の車両から発せられた光を受光する。
切換部262は後部フォトダイオード受光器261が受光する光の周波数帯を切り換える。
発光ダイオード式尾灯271は白色、橙色、赤色などの可視光や赤外線、紫外線などの非可視光を発光するダイオードを光源とする尾灯である。
移動端末C300の構成は移動端末B200と同様である。
図4は、実施の形態1における各車両の処理の流れを示すフローチャートである。
サーバ/端末600がゲートウェイ局500と通信衛星400を介して移動端末C300にデータを送信し、移動端末C300がサーバ/端末600にデータを返信する場合の移動端末A100、移動端末B200、移動端末C300の処理の流れを図4に基づいて以下に説明する。
移動端末A100は、通信衛星400から、移動端末C300宛のデータを搬送する電波を受信する(S101)。
このとき、衛星通信装置110が電波を受信し、電波をデジタル変換して移動端末C300宛のデータを取得する。
移動端末A100が衛星通信装置110を備えることにより、通信衛星を介してデータの送受信を行うことができる。また、通信衛星400を、天頂近くを軌道とする準天頂衛星とすると、ビル等による電波の遮蔽の影響を減少することができる。
次に、移動端末A100は受信したデータが他の移動端末に中継すべきデータであるか判定する(S102)。
このとき、中継器131が、受信したデータの中継判定を行う。通信するデータをIP(Internet Protocol)パケットとしてIPアドレスやMAC(Media Access Control)アドレスに基づいて中継判定を行ってもよいし、通信するデータにIPアドレスやMACアドレスのように送信先を示す情報を含むことで送信先を示す情報に基づいて中継判定を行ってもよいし、通信するデータに中継の有無を示すフラグを含むことでフラグに基づいて中継判定を行ってもよい。これにより、データ通信においてルート制御を行うことができる。
このとき、中継器131が、受信したデータを、自宛のデータまたはブロードキャストなどのように自らが受信すべきデータであると判定した場合、受信したデータを端末装置120に出力する。端末装置120は受信したデータに従い情報処理を行う。
次に、移動端末A100はデータを中継するために発光する光の周波数帯を選択する(S103)。
このとき、光送受信装置130が発光ダイオード式前照灯141で発光する光の周波数帯を選択する。
例えば、光度計180が外部の光度を測定して測定した光度を示す測定光度データを光送受信装置130に出力し、光送受信装置130は測定光度データと記憶部(図示しない)に記憶された特定の光度を示す特定光度データとを比較して比較結果に基づいて周波数帯を選択する。例えば、車両が走行する際に前照灯を点灯する程度の光度を特定の光度とする。このとき、測定光度データが特定光度データ以上の値(前照灯を点灯せずに走行できる程度の光度を示す値)である場合、光送受信装置130は非可視光の周波数帯を選択し、そうでない場合、光送受信装置130は可視光(または非可視光)の周波数帯を選択するとよい。また、前照灯の点灯時に可視光の周波数帯を選択し、消灯時に非可視光の周波数帯を選択してもよい。
光送受信装置130が光度に基づいて可視光の周波数帯を選択することにより、車両が夜間などに点灯する前照灯を利用して通信を行うことができる。また、昼間など明るい場面でも、周囲の光でマスクされてしまう可視光に代わり非可視光を選択できることで通信を行うことができる。
また、移動端末A100と移動端末B200との関係のように、データの送信側と受信側において、特定のタイミングにおける同一の周波数帯を記憶部に記憶し、送信側と受信側の光送受信装置は特定のタイミングにおいて記憶部に記憶され示された周波数帯を選択し、送信側と受信側とで周波数帯の同期を取るとよい。つまり、特定のタイミングで周波数帯を切り換えるとよい。
周波数帯を切り換えることで、ある周波数帯域でのノイズの発生や他の光通信装置が通信に使用する周波数帯での混信により、通信できなくなることを防ぐことができる。
また、特定のタイミングで周波数帯を切り換え、送信側と受信側とで同期をとることにより、切り換える周波数帯とタイミングとがわからない他の光通信装置に通信データを取得されることを防ぐことができ、通信の機密性を向上することができる。
この周波数帯を切り換える方式は、CDMA(Code Division Multiple Access)で使用されるスペクトラム拡散通信における周波数ホッピング方式と同様な効果を得ることができる。
また、可視光の周波数帯域で周波数帯を選択して切り換える場合、赤色を示す周波数帯と緑色を示す周波数帯と青色を示す周波数帯との中から周波数帯を選択するとよい。
赤色、緑色、青色を各タイミングで発光することで人の目には白色の光と見える光を発することができ、車両の前照灯のような白色の光を発する機能を確保することができる。
次に、移動端末A100は中継するデータを搬送する光を発光する(S104)。
このとき、変調器132が中継するデータに対応して変調処理を行う。
図5,図6,図7,図8は、実施の形態1における光の変調方法を示す図である。
図5,図6,図7,図8において上段は通信するデータを示し、中段・下段は変調の際に発光する光の明るさ(光度)を示している。また、変調方法としてデータが1の場合には明るさを低い方から高い方へ、データが0の場合には明るさを高い方から低い方へ変化させる方法を示している。逆に、データが0の場合に明るさを低い方から高い方へ、データが1の場合に明るさを高い方から低い方へ変化させても構わない。
図5において明るさB−1は、変調器132がトランジスタ134を制御して、単に発光ダイオード式前照灯141への電源供給をオン/オフにすることにより変調する方法を示している。
この方法は、変調器132が行うトランジスタ134に対する制御処理を単純にすることができる。
なお、発光ダイオード式前照灯141が消灯する時間がある分、前照灯としての性能が落ちる。
その場合は、電源供給をオフにする時間を短くする方法を提案する。
図6における明るさB−2は、電源供給をオフにする時間を短くした場合を示している。
図5において明るさA−1は、変調器132がトランジスタ134を制御して、発光ダイオード式前照灯141に供給する電流量を調整することにより変調する方法を示している。
この方法は、発光ダイオード式前照灯141が通常の前照灯としての明るさよりも明るい光を発する時間と通常の前照灯としての明るさよりも暗い光を発する時間とが組み合わさることにより、変調しても平均的な明るさが通常の明るさと変わらず、前照灯としての性能を確保することができる。
なお、通常の前照灯としての明るさよりも明るい光を発するために一時的に過度な電流を流す必要がある。しかし、パルス状に電流を流すので平均的な電力は同じであり、光度の経年劣化の速度は通常の前照灯と同じ程度になると考えられる。
また、光度を上げる時間または光度を下げる時間を短くする方法を提案する。
光度を上げる時間を短くすれば、使用する電力量を軽減でき、光度の経年劣化を抑える効果が得られる。
光度を下げる時間を短くすれば、前照灯として十分な明るさを確保することができる。この場合、光度を下げる時間を短くすることに対応して、通常の前照灯としての明るさより上げる光度を低くしてもよい。
また、発光する平均的な明るさに関わらず、変調により変化させる光度の幅を一定に制御するとよい。
図7における明るさC−1および図8における明るさD−1は、発光する平均的な明るさが低い場合を示している。
図7における明るさC−2および図8における明るさD−2は、発光する平均的な明るさが高い場合を示している。
そして両図において、平均的な明るさが低い場合と平均的な明るさが高い場合とで、変調により変化させる光度の幅は同じである。つまり、発光の明るさに応じて変調の幅の割合を変化させ、明るく照らしているときには変調により瞬間的に明るさが変化する割合を少なくしている。
このような制御を行えば、データに対応する光度の変化量を一定にすることができることにより、平均的な明るさに関わらず、光通信できる通信距離を一定に保つことができる。このことは、例えば、車両において、通常走行時と制動時とで尾灯の発光する明るさが変化しても、光度調整により前照灯の発光する明るさが変化しても、照射方向の上下の切り換えにより前照灯の発光する明るさが変化しても光通信できる通信距離を一定に保てることを示している。
変調器132がトランジスタ134を制御するための電流量、電流量に対応する時間を示すデータ等は記憶部(図示しない)に記憶し、変調器132は記憶部を参照することでトランジスタ134を制御すればよい。
上記の方法により、変調器132はトランジスタ134を制御して発光ダイオード式前照灯141に電流を流し、中継するデータを搬送する光を発光する。
このとき、切換部142は、光送受信装置130がS103の処理で選択した周波数帯に含まれる周波数を持つ光を発光するために、発光ダイオード式前照灯141を制御する。
例えば、発光ダイオード式前照灯141において、切り換える周波数帯に対応する発光ダイオードを複数備え、選択された周波数帯に対応する発光ダイオードから発光を行うように切換部142が発光ダイオード式前照灯141を制御する。
また例えば、発光ダイオード式前照灯141において、異なる周波数帯に対応する蛍光物質を回転方向に並べて塗布した円盤など、特定な周波数帯の光を透過可能な構成を備え、切換部142が例えば円盤の回転を制御し、発光ダイオード式前照灯141が発した光から、選択された周波数帯に対応する光を透過させる。この場合、発光ダイオード式前照灯141は青色の発光ダイオードを備え、円盤には赤色、緑色に対応する蛍光物質を塗布することで可視光の周波数帯域から選択された周波数帯の赤色、緑色、青色の光を照射することができる。また、発光ダイオード式前照灯141は色を付加しやすい紫外線発光ダイオードを備えるのもよい。
また、前照灯は、ハロゲン灯や水銀灯の総称であるHID(High Intensity Discharged Lamp)やタングステンランプなどを主照明用とし、発光ダイオード前照灯を通信用に利用して両者を併用しても構わない。
なお、発光ダイオードを前照灯として使用することにより、高速に光スイッチングが行え、ちらつきが生じないことから本来の照光の性能を確保することができる。
次に、移動端末B200は移動端末A100が発光した光を受光する(S105)。
このとき、後部フォトダイオード受光器261が移動端末A100が発光した光を受光し、光送受信装置230が受光した光の搬送するデータを取得する。
切換部262は、移動端末A100と同期して、移動端末A100の切換部142が発光ダイオード式前照灯141の発光する光の周波数帯を切り換えるのと同様に、後部フォトダイオード受光器261の受光する光の周波数帯を切り換える。
復調器233は、受光した光の復調を行ってデータを取得する。
また、後部フォトダイオード受光器261において、異なる受光角度を持つ複数のフォトダイオード(受光素子)を備えるとよい。これにより、異なる角度から受光することができ、受光する光量が増加するため、受光した光からデータ取得を行う受信処理の性能が向上する。
次に、移動端末B200は取得したデータが他の移動端末に中継すべきデータであるか判定する(S106)。
このとき、中継器231および端末装置220が、移動端末A100の中継器131および端末装置120が行うS102の処理と同様な処理を行う。
次に、移動端末B200はデータを中継するために発光する光の周波数帯を選択する(S107)。
このとき、光送受信装置230が、移動端末A100の光送受信装置130が行うS103の処理と同様な処理で、発光ダイオード式前照灯241で発する光の周波数帯を選択する。
次に、移動端末B200は中継するデータを搬送する光を発光する(S108)。
このとき、変調器232および切換部242が、移動端末A100の変調器132および切換部142が行うS104の処理と同様な処理を行い、発光ダイオード式前照灯241が発光する。
次に、移動端末C300は移動端末B200が発光した光を受光する(S109)。
このとき、移動端末C300の後部フォトダイオード受光器、光送受信装置および切換部が、移動端末B200の後部フォトダイオード受光器261、光送受信装置230および切換部262が行うS105の処理と同様な処理を行う。
次に、移動端末C300は取得したデータが他の移動端末に中継すべきデータであるか判定する(S110)。
このとき、移動端末C300の中継器および端末装置が、移動端末A100の中継器131および端末装置120が行うS102の処理と同様な処理を行う。
次に、移動端末C300の端末装置は、受信した自宛のデータを処理し、サーバ/端末600に返信するデータを生成する(S111)。
次に、移動端末C300は返信するデータを搬送する光を発光する(S112)。
このとき、移動端末C300の変調器が、移動端末A100の変調器132が行うS104の処理と同様な処理を行い、発光ダイオード式尾灯が発光する。
また、切換部142と同様な切換部を備えて発光ダイオード式尾灯が発光する光の周波数帯を切り換えてもよい。
次に、移動端末B200は移動端末C300が発光した光を受光する(S113)。
このとき、前部フォトダイオード受光器251および光送受信装置230が、後部フォトダイオード受光器261および光送受信装置230が行うS105の処理と同様な処理を行う。
また、移動端末C300が切換部を備えて発光ダイオード式尾灯が発光する光の周波数帯を切り換える場合、移動端末B200も切換部を備え、移動端末C300と同期して、前部フォトダイオード受光器251が受光する光の周波数帯を切り換える。
各移動端末が、発光ダイオード式前照灯および発光ダイオード式尾灯でデータを搬送する光を発光し、後部フォトダイオード受光器および前部フォトダイオード受光器でデータを搬送する光を受光し、光送受信装置でデータを取得することで、車車間通信を行うことができる。
次に、移動端末B200は取得したデータが他の移動端末に中継すべきデータであるか判定する(S114)。
このとき、中継器231および端末装置220が、移動端末A100の中継器131および端末装置120が行うS102の処理と同様な処理を行う。
次に、移動端末B200は中継するデータを搬送する光を発光する(S115)。
このとき、変調器232が、移動端末A100の変調器132が行うS104の処理と同様な処理を行い、発光ダイオード式尾灯271が発光する。
また、切換部142と同様な切換部を備えて発光ダイオード式尾灯271が発光する光の周波数帯を切り換えてもよい。
次に、移動端末A100は移動端末B200が発光した光を受光する(S116)。
このとき、フォトダイオード受光器151および光送受信装置130が、移動端末B200の後部フォトダイオード受光器261および光送受信装置230が行うS105の処理と同様な処理を行う。
また、移動端末B200が切換部を備えて発光ダイオード式尾灯271が発光する光の周波数帯を切り換える場合、移動端末A100も切換部を備え、移動端末B200と同期して、フォトダイオード受光器151が受光する光の周波数帯を切り換える。
次に、移動端末A100は取得したデータが他の移動端末または通信衛星400に中継すべきデータであるか判定する(S117)。
このとき、中継器131および端末装置120がS102の処理と同様な処理を行う。
そして、移動端末A100は中継するデータを通信衛星400に送信する(S118)。
このとき、衛星通信装置110が中継するデータを搬送する電波を発信する。
通信衛星400に送信されたデータはゲートウェイ局500を介して目的のサーバ/端末600に送信される。
上記処理により、衛星通信機能を備えない移動端末が通信衛星を介した通信を行うことができる。つまり、通信衛星の電波を受信できない場所にも、データを放送することができ、放送範囲の拡大を行える。これにより、通信サービスの提供時間を長く確保できる。
実施の形態1において、各移動端末はCDMA通信を行ってもよい。
各移動端末がCDMA通信を行うことにより、ノイズや混信に強く、機密性の高い通信を行うことができる。
図9は、実施の形態1におけるCDMA通信を行う場合の光通信装置700の構成図である。
各移動端末のような光通信装置700はCDMA通信を行う場合、図9に示すような構成であればよい。
図9において、光通信装置700は、情報源生成回路701、拡散符号発生回路702、乗算器703、LED(Light Emitting Diode)駆動回路704、LED705を備える。
情報源生成回路701は、光通信により送信するデータに対応する信号を生成するものであり、移動端末A100における衛星通信装置110および変調器132に対応する。
拡散符号発生回路702は、CDMA通信で使用されるスペクトラム拡散における拡散符号を発生するものであり、移動端末A100における変調器132に対応する。
乗算器703は、送信するデータに対応する信号に拡散符号を乗算することで信号の周波数を拡散するものであり、移動端末A100における変調器132に対応する。
LED駆動回路704は、LED705を制御するものであり、移動端末A100における変調器132、トランジスタ134および切換部142に対応する。
LED705は、光を発光するダイオードであり、移動端末A100における発光ダイオード式前照灯141に対応する。
また、車車間通信が間歇するような場合は、各車両は受信データを記憶部に記憶し、車車間通信が可能になった際に通信を再開するとよい。
また、実施の形態1における各移動端末は車でなくても構わない。例えば、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistance)、建物などに設置されたギャップフィラーなどでもよい。
上記実施の形態1において、以下のことについて説明した。
衛星通信用のアンテナと無線送受信器、交換用の中継器、地上通信用の光送受信器を自動車に搭載する。衛星通信用のアンテナと無線送受信器を持たない自動車は地上通信用の光送受信器だけを搭載する。
前記光送受信器の送信器は発光器を白色発光ダイオードからなる前照灯および赤色発光ダイオードもしくは橙色発光ダイオードもしくは白色発光ダイオードからなる尾灯とする。自動車の前と後にフォトダイオードによる光受信器を持つ。これらの発光ダイオードはパルス変調による信号送信と照光源として機能する。
衛星通信用アンテナを持つ自動車の通信装置はルート制御を行う中継機能をルート装置として持つ。無線受信した対象のパケットにあるIPアドレス情報により、当該パケットが中継対象である場合には光送信器を通して周りの自動車へ送信する。当該パケットが自車宛てである場合は搭載端末へそのパケットを転送する。上記のいずれでもない場合には受信パケットを廃棄する。
アンテナを搭載しない自動車はアンテナ搭載自動車から中継送信する光信号を受信する。
アンテナ搭載自動車は光受信信号により他車からのパケットを受信する。内蔵するルート装置は中継依頼のパケットを検出すると当該パケットを一時蓄積し、無線送信のタイミングにあわせて衛星に向けて中継送信する。
また、光信号の送受信の補助として、赤外線発光ダイオードと赤外線フォトダイオードを用いる。
また、光信号の送受信の補助として、スペクトル帯で組となる発光ダイオードとフォトダイオードのセットを複数用いて、スペクトルホッピングにより時間的順序に送信スペクトルをスイッチングし、受信側も前記の時間的順序にダイオードから受信する信号をスイッチングするようにして受信するようにする。
また、紫外線発光ダイオードの前に発光スペクトルの異なるいくつかの蛍光物質を塗布した円盤を装着し、それを回転させてスペクトルを順次変更しながら送信し、受信側のフォトダイオードにおいても対応するスペクトルのフィルタを円盤型に配置する回転光学フィルタを設け、それを同期させて回転させて受信する。このようにして、光は高速に変化し、人間の目では三種混合して白色に見える。
また、中継対象のパケットであることをパケットフォーマットのヘッダに収容させ車載の中継器がそれを見て中継を行うようにする。
また、受光角度を持つ受光素子を複数つけてそれぞれで受光し、それらから別々に抽出した信号をかき集めるように復号する。
図10は、実施の形態1における光通信装置の制御を行う計算機部のハードウェア構成図である。
光通信装置は、各部、各装置、各器、各回路を制御する計算機部を備える。
図10において、光通信装置の計算機部は、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)911を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、インタフェース915、半導体不揮発性記憶装置920と接続されている。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、半導体不揮発性記憶装置920は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
インタフェース915は光通信装置の各部に接続されている。
例えば、インタフェース915は情報入出力部の一例である。
半導体不揮発性記憶装置920には、オペレーティングシステム(OS)921、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923は、CPU911、OS921により実行される。
上記プログラム群923には、上記実施の形態の説明において「〜部」、「〜装置」、「〜器」、「〜回路」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、上記実施の形態の説明において、「〜を判定し」、「〜を判定した結果」、「〜を計算し」、「〜を計算した結果」、「〜を処理し」、「〜を処理した結果」のような表現で説明する結果情報が、「〜ファイル」として記憶されている。
また、上記実施の形態の説明において説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータの入出力を示し、そのデータの入出力のためにデータは、半導体不揮発性記憶装置920などの記録媒体に記録され、制御を行う計算機部と光通信装置の各部、各装置、各器、各回路との間で処理伝達される。
また、上記実施の形態の説明において「〜部」、「〜装置」、「〜器」、「〜回路」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、ハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。
また、上記実施の形態を実施するプログラムは、半導体不揮発性記憶装置920としたが、搭載可能であれば、磁気ディスク装置、FD(Flexible Disk cartridge)、光ディスク、CD(コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(Digital Versatile Disk)、その他の記録媒体による記録装置を用いて記憶されても構わない。
実施の形態1における光通信システムの構成図。 実施の形態1における各移動端末の構成図。 実施の形態1における各移動端末の構成図。 実施の形態1における各移動端末の処理の流れを示すフローチャート。 実施の形態1における光の変調方法を示す図。 実施の形態1における光の変調方法を示す図。 実施の形態1における光の変調方法を示す図。 実施の形態1における光の変調方法を示す図。 実施の形態1におけるCDMA通信を行う場合の光通信装置700の構成図。 実施の形態1における光通信装置の制御を行う計算機部のハードウェア構成図。
符号の説明
100 移動端末A、110 衛星通信装置、120 端末装置、130 光送受信装置、131 中継器、132 変調器、133 復調器、134 トランジスタ、141 発光ダイオード式前照灯、142 切換部、151 フォトダイオード受光器、180 光度計、200 移動端末B、220 端末装置、230 光送受信装置、231 中継器、232 変調器、233 復調器、234 トランジスタ、241 発光ダイオード式前照灯、242 切換部、251 前部フォトダイオード受光器、261 後部フォトダイオード受光器、262 切換部、271 発光ダイオード式尾灯、280 光度計、300 移動端末C、400 通信衛星、500 ゲートウェイ局、600 サーバ/端末、700 光通信装置、701 情報源生成回路、702 拡散符号発生回路、703 乗算器、704 LED駆動回路、705 LED、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 インタフェース、920 半導体不揮発性記憶装置、921 OS、923 プログラム群、924 ファイル群。

Claims (11)

  1. 可視光を発光する可視光発光部と、
    非可視光を発光する非可視光発光部と、
    可視光と非可視光との少なくともいずれかを選択し、前記可視光発光部と前記非可視光発光部とを制御し選択した可視光と非可視光との少なくともいずれかを発光することでデータ信号を発信する発信部と
    を備えたことを特徴とする光通信装置。
  2. 光を発光する発光部と、
    特定のタイミングで周波数帯を選択する選択部と、
    前記発光部を制御し、前記選択部が選択した周波数帯に含まれる周波数を持つ光を発光することでデータ信号を発信する発信部と
    を備えたことを特徴とする光通信装置。
  3. データ信号として光を発光する発光部と、
    特定のタイミングで周波数帯を選択し、前記発光部が発光した光の周波数帯のうち、選択した周波数帯の光を透過する選択部と
    を備えることを特徴とする光通信装置。
  4. 前記選択部は、
    赤色を示す周波数帯と緑色を示す周波数帯と青色を示す周波数帯との中から周波数帯を選択する
    ことを特徴とする請求項2または請求項3いずれかに記載の光通信装置。
  5. 前記光通信装置は、さらに、
    衛星からデータ転送情報を含むデータを示す衛星信号を受信して受信した衛星信号からデータ転送情報を含むデータを取得する衛星通信部と、
    前記衛星通信部が取得したデータを入力し、入力したデータに含まれるデータ転送情報がデータを転送することを示しているかを判定する判定部とを備え、
    前記発信部は、
    前記判定部が前記データ転送情報についてデータを転送することを示していると判定した場合にデータ信号を発信する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかに記載の光通信装置。
  6. 前記発信部は、
    発光する光の光度をデータに対応させてデータ信号を発信する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかに記載の光通信装置。
  7. 異なる受光角度を持つ複数の受光素子を備え、各受光素子でデータ信号を搬送する光を受光する受光部と、
    前記受光部の各受光素子で受光した各光に基づいてデータ信号を取得するデータ取得部と
    を備えたことを特徴とする光通信装置。
  8. 光通信を行う地点の光度を計測し、
    計測した光度が特定の光度以上である場合に非可視光を選択し、計測した光度が特定の光度未満である場合に可視光と非可視光との少なくともいずれかを選択し、
    選択した光を発光することでデータ信号を発信する
    ことを特徴とする光通信方法。
  9. 特定のタイミングで周波数帯を選択し、
    選択した周波数帯に含まれる周波数を持つ光を発光することでデータ信号を発信する
    ことを特徴とする光通信方法。
  10. データ信号として光を発光し、
    特定のタイミングで周波数帯を選択し、発光した光の周波数帯のうち、選択した周波数帯の光を透過する
    ことを特徴とする光通信方法。
  11. 異なる受光角度を持つ複数の受光素子でデータ信号を搬送する光を受光し、
    各受光素子で受光した各光に基づいてデータ信号を取得する
    ことを特徴とする光通信方法。
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